JP4031957B2 - リテーナ付きハウジング構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、コネクタ構造に関し、特に、リテーナを用いるコネクタのリテーナ一体型コネクタハウジング構造及びハウジングそのものに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のリテーナを付属したコネクタとしては、例えば、特開平9−147954号公報にある端子押し込みリテーナ付コネクタがあげられる。このコネクタでは、上部開口部には、板状のリテーナがヒンジを介して開閉自在に設けられており、ヒンジの基部及び折曲部の2箇所で回動自在に支持されている。この構造では、リテーナはコネクタのハウジングに係合された状態であっても、その先端がハウジング概形(ハウジング外形の細かい凹凸を平準化したり、特に凹部やスリット(割れ目等)を無視して描くハウジングの外形等をいう)から突出しており、ハウジング外部の部品やその他の部材との意図せぬ係合や干渉を生じやすく、また、手で持った場合に突出部が違和感を与えることがある。また、リテーナは開口部近くに支持される等の場所の自由度が小さく、回動箇所が2箇所あり構造が複雑で生産性が必ずしも高いとはいえない。更にリテーナ付きコネクタ構造として複雑であるため、成形が必ずしも容易ではない。尚、リテーナは、ハウジング内に部品、構成要素、部材、その他の要素を保持するために用いられるもので、これらの要素には、コンタクトやシール部材(防水シール等)が含まれる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このようにリテーナを係合させた場合にリテーナやそれを支持するヒンジ等がコネクタのハウジングから突出するようにならない構造とするためには、単にハウジングを大きくする方法が考えられる。しかし、一般にコネクタの大きさには種々の制約があり小さい方が好ましい。そのため、コネクタのハウジング構造がシンプルで、ハウジング概形内に収納しやすいリテーナやそれを支持するヒンジ形状や構造を提供する必要がある。
【0004】
本発明は、このような事情に鑑み、シンプルなリテーナ付きハウジングであって、該リテーナがハウジング本体に係合したときに、そのリテーナ及び支持物が、不必要に出っ張らないようなハウジングを提供することを目的とする。また、リテーナがハウジング本体に係合するときのストロークを大きくとることができるリテーナ支持構造を得ることはより好ましい。また、リテーナが確実にハウジング本体と係合する一体型ハウジング構造を得ることはより好ましい。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明では、リテーナを組付け前の状態で含んでいるハウジングが、このリテーナをハウジング本体につなぐヒンジを有し、このヒンジの少なくとも一部が屈曲することによりこのリテーナのハウジング本体に対する向きを変えるようにし、リテーナがハウジング本体の所定の位置に組付けられるべく、その所定の位置近傍にくるようにヒンジの長さを調節し、ヒンジを屈曲させてリテーナをハウジング本体に組付けたときに、ヒンジがハウジング本体の概形から飛び出さないようにしたことを特徴とする。
【0006】
より具体的には、本発明は、以下のようなものを提供する。
【0007】
(1) リテーナ組付け部に組付けられるリテーナを組付け前の状態で含んでいる該リテーナ組付け部を有するハウジングにおいて; 前記リテーナはヒンジによりハウジング本体につなげられており; 前記ヒンジは、前記リテーナの前記ハウジング本体に対する向きを変える屈曲部と、前記ヒンジを前記ハウジング本体に固定しているヒンジ固定部から前記リテーナ組付け部までの距離に応じて前記リテーナが組付けられるように長さが決められるアーム部と、を含み; 前記ハウジング本体は、前記リテーナが前記リテーナ組付け部に組付けられたときに前記ヒンジが収納されるヒンジ収納部を含むことを特徴とするハウジング。
【0008】
ここで、リテーナとは、所定の位置に保持されるべき部品、部材、その他の要素をハウジング等の所定の位置に保持するものをいい、棒状、板状、球状、環状等あらゆる形状のものを含んでよい。また、その材質には、木材、無機・有機材料、金属、その他の如何なる種類の材料をふくんでよい。一般には、その成形性の良さや強度等の物理的特性からプラスチック等の合成樹脂が多く用いられるが、これらに限られるものではない。リテーナ組付け部は、かかるリテーナを組付けリテーナとしての機能を発揮させるものをいい、フックとループのような係合部材、開口部、突起部、平坦部、凸部、凹部、その他の要素及び要素部材を含み、或いは、これらの組み合わせからなるものを含んでよい。ハウジングは、周辺材、箱、筐体等を含む主に外形を規定するものであるが、最外面にハウジングが露出していることは必ずしも要求されなくてよい。
【0009】
ヒンジとは、通常は、上下左右には動かないが、回転は自由であるような材と材の接点または支点の状態や機構(ちょうつがい)を意味するが、ここでは、単なる回転自由であるだけでなく、回転を含み回転以外の動きをする部材を意味してよい。即ち、ちょうつがいのように、2つの部材間に位置するものであって、これを支点としてこれら部材の回転方向の相対的な位置関係を変えることのできる接続部材であってよい。ここでいうヒンジは、さらに、回転方向の相対的な位置関係だけでなく、それ以外の位置関係(例えば最短距離)を変化させることができる接続部材を含んでよい。ハウジング本体とは、ハウジングの主要な部分であって、一つのまとまりを感じさせる部分であってよい。また、屈曲部とは、湾曲、折曲がり、伸縮等ができる部位や部材のことをいってよく、特に曲がること(略直角に曲がり角部を形成することを含む)により屈曲部の前後にあるものの位置関係(回転、距離、その他の位置関係)を変化させることができる部位や部材のことをいってよい。
【0010】
ヒンジがハウジング本体に固定されているとは、ヒンジが機械的な力でハウジング本体との位置関係を変化させられそうになったときに、その力に抵抗することを意味してよい。この固定には、接着剤等の第3者的な結合部材による接合や、ヒンジとハウジング本体の一体成形による一体的なヒンジ及びハウジング本体の形成を含んでよい。ヒンジ固定部からリテーナ組付け部までの距離とは、これらの部材の間の直線距離や何らかのガイド部材に従った道のり的な距離やその他の方法で測定可能な如何なる距離も含んでよい。アーム部とは、所定の長さを持った部材であって、直線、曲線、折曲がり線、又は、これらの組み合わせからなるような如何なる形状を持った部材を含んでよい。部材の所謂幅は一定であってもよく、細くなったり太くなったりして一定でなくてもよい。ヒンジ収納部がヒンジを収納することは、外見上ヒンジがそのヒンジ収納部に収められ、時には、少なくともヒンジの一部が外部から見えないような状態にすることを含んでよい。収納には、ヒンジ全体がすっぽりと収納部に収められてしまうことを含んでよいが、視覚的に見えなくなることを要求するものではなくてよい。特に、収納部を形どっている部材が、その外形を外郭する場合、スリットや凹部等を無視して描いた外側形状に対して、ヒンジが突出していない状態となることを含んでよい。ここで、収納部を形どっている部材というのは、例えば、ハウジング本体を含むものであってよい。
【0011】
(2) 前記屈曲部は、前記ヒンジ固定部近傍に設けられていることを特徴とする上記(1)に記載のハウジング。固定部近傍とは、固定部から絶対的な距離が近い場合やヒンジの長さ等との相対的な関係において近い場合を含んでよい。
【0012】
(3) 前記屈曲部は、前記リテーナを前記リテーナ組付け部に組付けたときに略直角に曲がることができることを特徴とする上記(1)又は(2)に記載のハウジング。略直角とは、直角を含み、それに近い角度を含んでよい。曲がってできる角では、全体に丸みをおびることがあるが、このような場合は、種々の近似法を用いて角度を読み取るなど実質的な角度が対象となる角度に相当してよい。
【0013】
(4) 前記ヒンジ収納部は、ハウジング本体の概形から外郭が後退して形成される凹部であることを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれかに記載のハウジング。外郭は外形を形作る壁のようなものを含んでよい。後退とは、周りよりへこみ、凹状になることを含んでよい。
【0014】
(5) 前記ヒンジの外郭の少なくとも一部は、前記リテーナを前記リテーナ組付け部に組付けたときに、ハウジング本体の外郭の一部と面一(ツライチ)の関係にあることを特徴とする上記(1)〜(4)のいずれかに記載のハウジング。ツライチとは、面と面が略同じ高さ(位置を含む)にあることを含んでよく、厳密に同じでなくとも実質的に同じ高さであることを含んでよい。特に、触った感触で略同じであると判断される状態を含んでよい。
【0015】
(6) 前記ハウジング本体は、前記リテーナを前記リテーナ組付け部に組付けたときに、前記屈曲部の少なくとも一部と当接する当接コーナーを前記収納部に含み; 該当接コーナーは、前記ヒンジ固定部から所定の距離を隔てて設けられていることを特徴とする上記(1)〜(5)のいずれかに記載のハウジング。ここで、当接コーナーは、立方体や直方体等多角形の所謂角部を含んでよく、丸みをおびたものを含んでよい。
【0016】
(7) 前記当接コーナーは、所定の曲率を有することを特徴とする上記(6)に記載のハウジング。ここで曲率は、曲率半径の逆数に相当し、曲率半径が大きいと湾曲がなだらかになり、曲率は小さくなる。
【0017】
(8) 前記ヒンジは、前記ヒンジ固定部近傍に前記屈曲部が屈曲する側の反対の側に切欠きを含んでいることを特徴とする上記(1)〜(7)のいずれかに記載のハウジング。屈曲する側とは、曲げられる側のことをいい、一般には圧縮応力がかかる側に相当する。その反対の側とは、一般には引張り応力のかかる側を含んでよい。
【0018】
(9) 前記リテーナが2つの前記ヒンジにより前記ハウジング本体につながっているハウジングにおいて; 前記ヒンジは、前記ハウジング本体のそれぞれの前記ヒンジ固定部から略平行に延び、前記リテーナを保持するリテーナ保持部材の両端にそれぞれつながっており; 前記ヒンジ収納部がそれぞれのヒンジについて設けられていることを特徴とする上記(1)〜(8)のいずれかに記載のハウジング。ここで、リテーナ保持部は、リテーナを支持する如何なる形状、材質、その他の特徴を有する部材であってよく、一部又は全部がリテーナに含まれる場合を含んでよい。
【0019】
(10) 上記(1)〜(9)のいずれかに記載されたハウジングを用いたコネクタ。ここで、コネクタは、一般の電気コネクタを含んでよい。また、一般のコネクタだけでなく、特殊用途のコネクタ、例えば、防水コネクタを含んでよい。
【0020】
(11) 上記(1)〜(9)のいずれかに記載されたハウジングをプラグコネクタ及び/又はリセプタクルコネクタに用いた1対のコネクタ。ここで、一対のコネクタは、互いに同形のコネクタを対にした場合を含んでよく、また、異なる形状等のコネクタ(例えば、オスコネクタとメスコネクタ等)を組合わせた対を含んでよい。更に、対には2つのコネクタにより構成されるものだけでなく、3つ又はそれ以上のコネクタから構成されるものを含んでよい。
【0021】
(12) 上記(10)又は(11)のいずれかに記載されたコネクタを用いた電気器具。ここで、電気器具は、ラジオ、テレビ、冷蔵庫、洗濯機、レンジ等の一般家電器具を含み、その他の産業用の電気を用いて駆動等する器具を含んでよい。更に、これらの電気器具を部品として用いている機械器具(例えば、電動工具等)、機械製品(例えば自動車、オートバイ等)等をも含むことができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施例をより詳細に説明するが、本実施例は本発明の好適な例として具体的な形状や材料をあげたものであるので、本発明は本実施例に限られるものではない。
【0023】
図1は、本発明による第1の実施例であるコネクタハウジング10を示す斜視図である。コネクタハウジング10は、主に手前側のやや太いハウジング本体12とスリーブ14から構成されている。このコネクタハウジング10は、手前側に開いているコネクタ開口13と後ろ側に開いているワイヤ開口15とを有しており、ワイヤ開口15から挿通されるリード線や信号線等をコネクタ開口13から挿入されるコンタクト等と接続させる構造となっている。ハウジング本体12から、図中左右に両手を広げたようにコの字状の矩形フレームが延びている。ここで、左右の上記コの字状の矩形フレームは、左右ともに同形であるので、以下は、向って左側のコの字状の矩形フレームについて説明するが、右側のものも同様である。このコの字状の矩形フレームを構成する2本の略平行に延びるヒンジ16は、その延びた先の端において、リテーナ18を保持するリテーナ保持部材17の両端とつながれている。リテーナ18は、図中板面を手前と奥側に向けて上下方向に立ったように配置され、比較的板厚が薄い略矩形の板材からなっており、その矩形板材の一方の端部(図中左側)をリテーナ保持部材17に接続させている。その反対側の端は、リテーナ18がリテーナ組付け部として機能するリテーナ開口26に組付けられるが、その近傍であって矩形板材20の手前側面に隆起部(ランス)20が、図中縦向きに配置されている。この隆起部20は、上記リテーナ開口26にリテーナ18が係合されたときに、開口内側縁部27に係止され抜け止めとして作用する。
【0024】
各ヒンジ16の図中右側には、ハウジング本体12の概形に対して、ヒンジ16を収納するに十分な幅を有する幅狭な凹部24がコネクタ接続方向であるハウジング本体12の縦方向にヒンジ16の長さと対応できる程度に延びている。ここで、上記ハウジング概形とは、かかる凹部がなかったならば、形成されるであろうハウジング本体12の外形を意味しており、特にこの場合は、断面形状が角の取れた略矩形である柱形状である。この凹部24は、この断面略矩形の丸い角近傍において柱形状の縦方向に延びる端部と、両凹部24の間に配置される略矩形の隆起部22の端部によってコネクタ縦方向に規定される。この略矩形の隆起部22は、その両側の凹部24から見た場合隆起部であるが、コネクタのハウジング本体12の概形から見た場合、隆起部22の高原部は、略ハウジング本体12の概形に沿ったものである。従って、後に説明するようにヒンジ16がこの凹部24に収納されたとき、ハウジング本体12全体として、滑らかな概形を保つことができる。隆起部22のコネクタ開口13側の端部は、傾斜によりなだらかに下っており、リテーナを組付けるリテーナ開口26の縁に達する。リテーナ18は、ヒンジ16の長さが比較的長いので、リテーナ開口26に円弧を描くようというよりは、まっすぐに挿入されるため、ランス20との係合構造を含めリテーナ開口26内部の構造はシンプルにすることができる。
【0025】
ハウジング本体12の図中上面であってコネクタ開口13近傍には、コの字状の隆起部28が形成され、それに応じてコネクタ開口13の形状が拡張される。このコの字状の隆起部28の囲まれたところには、コネクタ開口13に連通する開口29が設けられ、ハウジング本体横方向に延びるエッジ部30がこの開口29の一つの縁を規定している。この開口29及びエッジ部30は、後に説明するように、コネクタ開口13より係合した相手コネクタをロックするという機能を有している。コネクタ開口13は、基本的にはハウジング本体断面形状よりひとまわり小さい相似形をしているが、相手コネクタとの係合方向(回転方向)を担保しつつ、滑らかに挿入できるようなガイド機能を有するように拡張部57が設けられている。拡張部57(図中右側の溝状のもの)の輪郭の一部が上記開口29より現れている。
【0026】
図2は、図1のコネクタハウジング10の図1中の上側から見た平面図である。ヒンジ16は、ヒンジ固定部16aにおいてハウジング本体12に接続されている。上述の隆起部22の高原部は、この図から明らかなようにハウジング本体12の概形に沿っている。コの字上の隆起部28に囲まれた開口29からは、図1においてコンタクト開口13の下面に形成された拡張部(溝)の輪郭が現れている。
【0027】
図3は、図2のコネクタハウジング10をワイヤ開口15側から見た側面図である。コネクタハウジング10の側面は、略矩形で角が丸められており、その他の部品との絡み合い等が少なくなるような形状をしている。右側の隆起部28は、相手コネクタをロックするための要素部材である。中央の円はスリーブ14の円筒状外形の側面であり、その中には、装着されるコネクタ用のコンタクト等の部品を係止等する部材が見えている。図中上下にコの字状に広がるフレーム形状は、上述のヒンジ16やリテーナ保持部17などからなる部材の側面視である。上下のこのフレーム形状は、どちらも同一形状をしているため、以下では上側のフレーム形状について説明するが、下側のものについても同様である。左右のヒンジ16は、それぞれヒンジ固定部16aよりまっすぐに上に互いに略平行に延び、リテーナ保持部17の両端にそれぞれ接続されている。接続部は、ヒンジ先端部からリテーナ保持部17へと向う角形状であって、その角が適度に丸められている。このような形状にすると、例えば、射出成形を用いてヒンジ16をリテーナ18及びリテーナ保持部17と共に形成する場合であって、リテーナ等の材料をヒンジ16を形成する型内空孔を経由して供給するときに、材料供給が円滑に行うことができるという利点がある。
【0028】
図4は、図3のA−A'断面のうち上側のヒンジ16を含むフレーム形状部分を拡大して示した断面図である。左側は、スリーブ14の断面で、右に向う途中でステップ上に隆起する部分であって、その角が丸められているところが、ハウジング本体12の断面のうち中央の隆起部22の断面である。この丸められた角のところから上に延びているヒンジ16は、その先端でリテーナ保持部17につながっており、リテーナ保持部17は図中右側にリテーナ18を持ち、リテーナ18の右端上面に隆起部(ランス)20が形成されている。このリテーナ18は、隆起部22の右側の傾斜端部の向うにあるリテーナ開口26に組付けることができる。従って、このリテーナ開口26は、リテーナ組付け部の1つの実施例である。リテーナ18は、後に述べるような方法でリテーナ開口26に組付けられ、ランス20は、リテーナ開口26の内側角部27を超えて挿入されると共に、角部に係止してリテーナ18の抜けを防止する(詳細後述)。リテーナ開口26は、ヒンジ16が十分長く、リテーナ18の挿入が図中略まっすぐ下向きに行われるため、わずかに上に広くなるような、わずかなテーパー形状をしている。
【0029】
図5は、図3のB−B'断面のうち上側のヒンジ16を含むフレーム形状部分を拡大して示した断面図である。ここでは、断面形状の向う側に見える隆起部22の輪郭線を省略してある。再び左から、スリーブ14の断面、小さな隆起部を超えてハウジング本体12のエリアに入ってから、ヒンジ固定部16aより上にまっすぐに延びているヒンジ16及びリテーナ関係の部材、ヒンジ収納用の凹部(ヒンジ収納部の1つの実施例)24とヒンジ16の間に形成されるスリット状の空間34、凹部24の底に配置される角部32を持った平面視略矩形の床部25、そして、ステップ状に上がりハウジング本体12の概形を形成するハウジング本体の部材、と順に示されている。ヒンジ固定部16aは、上記床部25の角部32より図中低い位置に配置されている。また、ヒンジ16と角部32の間のスリット状空間34が設けられている。これらは、ヒンジ16が適切に変形(屈曲を含んでよい)し、リテーナ18がリテーナ開口部26に組付けられるように、リテーナ18組付け時に重要な役割を果たす。
【0030】
リテーナ18を組付け時には、図中左から、ヒンジ16又はリテーナ保持部材17に右向きの力(押倒し応力)が加えられ、ヒンジ16は加えられる力の高さ方向の位置により、ヒンジ16自身の撓みや曲げが生じたり、ヒンジ固定部16aにおける植付け角度(ヒンジ16がヒンジ固定部16aにおいてハウジング本体12に対して持つ角度)が変化したり、両方が同時に起こったりする。詳細は、モデル図を用いて後述するが、一般には、上記両方が同時に生じ、このスリット状空間34とヒンジ16の屈曲方向の肉厚からヒンジ16が深く曲げられる前にヒンジ固定部16a近傍でヒンジ16は、スリット状空間34を狭めついに角部32に当接する。この当接により、押倒し応力により曲げの応力が集中しやすかったヒンジ固定部16aよりも、角部32と当接したヒンジ16の所定部分(屈曲部の1つの実施例)に応力が集中しやすくなり、曲げが主にその部分において行われる。屈曲させられたヒンジは、床部25に横たわり、その肉厚が上述の床部25からハウジング本体12概形へのステップ高さと略同じかやや少ないために、ヒンジ16の外形は、ハウジング本体12概形からはみ出すことがない。このため、他の部材との絡み合いなどの干渉を防止することができる。このようにして、ハウジング本体12概形の表面とヒンジ16の外形(又は外郭)の表面が面一(ツライチ)の関係にあればより好ましい。
【0031】
ここで、簡単にスリット状空間34、角部32とヒンジ固定部16aの位置関係、角部32について説明を加える。スリット状空間34は、上述のヒンジ16押倒し時に、ヒンジ16の屈曲部16bが角部32に当接をし始めるタイミングに影響を与える。即ち、スリット状空間34が広いとタイミングが遅れ、狭いとタイミングが早くなる。一方、角部32がヒンジ固定部16aに比べ図中より高い位置にあることが好ましいが、この高さの程度により、ヒンジ16の屈曲部16bが角部32に当接するタイミングの早い遅いに影響し、また、屈曲部の屈曲のされ方に影響する。即ち、高さの差が大きいと当接のタイミングは早くなり、低いと遅くなる。また、高さの差が大きいと角部32を支点とするてこの関係より、屈曲により多くの力が必要になり、小さいと力は少なくて済むようになる。但し、曲げられたヒンジは、ハウジング本体概形から飛び出すことが許されないため、ヒンジの肉厚と凹部深さとの関係で高さの差の超えることができない上限が決定できる。また、角部は実質的にある曲率を持って存在し、その曲率半径が大きいと角はより大きな湾曲になり、その曲率半径が小さいと角はシャープになる。この曲率半径は、ヒンジ16の屈曲部16bの曲がり方に影響する。即ち、曲率半径が大きいと屈曲部は、この角に沿って曲がりやすく、曲がり方のコントロールが容易となる。一方、曲率半径が小さくなると屈曲部は、この角に沿って曲がることがより難しくなり、安定的な屈曲を作るのが難しくなり、時には、屈曲部が折り曲げ破断することもある。
【0032】
図6は、図1のコネクタハウジング10であって、リテーナ18をリテーナ開口26に組付けた後のコネクタハウジング10の手前側からの側面視を示したものである。左端にワイヤ開口15を有するスリーブ14の右に一段と太くなるところを境にハウジング本体領域に入り、ヒンジ固定部16a近傍のヒンジ屈曲部16bで曲げられた上下2つのヒンジ16が隆起部22を間に挟んで床部25上に横たわり、リテーナ保持部材17を見せつつリテーナ18を上記のリテーナ開口26に組付けている。このように横たわったヒンジ16の外形(又は外郭)は、ハウジング本体12の概形に比べ、飛び出していない。より望ましくは、面一(ツライチ)状態であるが、多少の凹みは状況により機能上あまり問題とされない。また、このとき、ヒンジ16の側部に隙間が生じるが、これは飛び出しているわけではないので、それほど大きな問題にはならない。これらの凹みや凹部を形成するエッジ部は、角が丸くなっている等、他との引っ掛かりを少なくする工夫をすることが好ましい。
【0033】
図7は、図6のコネクタハウジング10を下面から見た下面視であって、図中その下半分を中央断面図にしたものである。この図からわかるように、床部25に横たわる曲げられたヒンジ16の概形(又は外郭)は、ヒンジ本体12の概形から飛び出していない。この下面視の上下の縁周辺に見えるのは、曲げられたヒンジ16の間に位置する隆起部22であり、これは、本来図中右側のハウジング本体の外形面と面一(ツライチ)で形成されるものである。
【0034】
図7の下半分の断面図では、コネクタ開口13から挿入されたシールリング40が一部をその断面で示されている。このシールリング40は、環状の形状を有する一体物であるが、シール特性を向上させるように複数の凸部を環状の形状の外側及び内側に有している。シールリングは一般にゴム等で作られるが、本実施例では、NBR又はシリコン系ゴムが使用され、オイルブリード材で作るとより好ましい。このシールリング40は、コンタクト開口13より挿入され、ハウジング本体12の所定の位置の内面に接するように配置される。リテーナ18は、リテーナ開口26に挿入され、組付けられており、その先端部は、ハウジング本体12の肉厚を通り越し、内側の面(内面)から突出するように配置されている。このリテーナ18は、ランス20がリテーナ開口内側縁部27と係合し、リテーナ先端の突出を維持している。この突出により、上記シールリング40のコンタクト開口13出口側の端部で係止され、シールリングの抜けを防止している。シールリング40の内面接触圧は、コンタクト開口13からの挿入が問題なく行われる程度に低いことが好ましいが、一方、上述のシールリング40の抜けを防止できる程の十分な係合をする程度に高いことが好ましい。この接触圧は、当然のことながら、リテーナ先端の突出度合や形状等との関係で決定することができる。
【0035】
図8は、本発明によるコネクタハウジング10からなるコネクタ80の分解組立図を示している。コネクタハウジング10のワイヤ開口15側からは、ワイヤーエンドシール66により防水構造とされたリード線64と圧着部68にて圧着され接続されたプラグコンタクト70からなるプラグコンタクトアセンブリ62が挿入され、コネクタハウジング10のコンタクト開口13側から挿入されたシールリング40を装着し、ヒンジ16を屈曲してリテーナ18をリテーナ開口26に組付けてプラグコネクタを形成する。一方、リセプタクルハウジング50のワイヤ側開口51から、ワイヤーエンドシール66により防水構造とされたリード線64と圧着部68にて圧着され接続されたリセプタクルコンタクト71からなるリセプタクルコンタクトアセンブリ60を挿入し、リセプタクルコネクタを形成する。これらのコネクタが係合して、コネクタ80が接続した状態で完成することになる。この係合の状況を図9のリセプタクルハウジング50の図を参照しつつ以下に説明する。
【0036】
図9は、上述の第1の実施例であるコネクタハウジングからなるプラグコネクタと係合するリセプタクルコネクタのリセプタクルハウジング50を示した斜視図である。リセプタクルハウジング50は、リード線等が挿入されるワイヤ開口51と、その反対側にリセプタクルコンタクト71が顔を見せるコネクタ開口55があり、リセプタクルコンタクトアセンブリ60を組み込む部材を内部に持つと共に、中空空間も有している。リセプタクルハウジング50の本体ハウジング52は、コネクタ開口55近傍にコネクタ防水シール部54を外周に沿ってぐるりと一周有している。コネクタハウジング10の中で、その内面と上記コネクタ防水シール部54の間にシールリングを挟むことにより、コネクタの防水が担保されうる。リセプタクルハウジング50は、その上面に弾性的に上下に動き得るバネ的部材59を有している。このバネ的部材59のコネクタ開口55側先端近傍の上面には、隆起部58が、そのコネクタ開口55側に傾斜した面のあるテーパー状先端及びワイヤ開口51側にステップ状にストンと落ちる端部を有するように形成されている。リセプタクルハウジング50の外側には、ハウジングの軸方向にまっすぐに延びる複数の突起部56があり、プラグコネクタのコネクタ開口13とのマッチングを図っている。即ち、マッチングしないコネクタ軸を中心とする回転方向には、係合することができず、一方、マッチングする向きに契合した場合は、回転を防止すると共に、コネクタ軸方向にまっすぐに延びる突起部56が、プラグコネクタの拡張部57に係合して、レールのようにレセプタクルプラグの挿入を案内する。防水シール部54が、ハウジング本体12内面とシールリング40を挟み込む頃に、隆起部58は、コネクタ開口13の上部にある拡張部57を通り、開口29に顔を出し始め、少し強めに押し込むことにより、隆起部58のステップ状端部が開口29のエッジ部30に係合することにより、リセプタクルコネクタが抜けるのを防止し、かつ、防水を担保するシールリング40の弾性変形分を維持する。
【0037】
図10は、ヒンジ16の折り曲げ作用を模式的に示したものである。ハウジング本体12に凹部が形成され、その中に床部25が凹部の底に横たわっている。床部25の右隣には、隆起部があるが、ここでは説明の都合上取り払ってあり、その形状は破線で表されている。この床部25の手前側の上側の端の角部(エッジ)32は、所定の曲率半径を有している。この角部32とヒンジ固定部16aから延びるヒンジ16の上記角部32側の外面との間にスリット状の隙間34が形成されている。このスリット状隙間は上述のようにヒンジ16の曲げ特性に影響を与える。ヒンジ16は、まっすぐに上に延び先端でリテーナ保持部材17とともにコーナー部を形成する。ヒンジ16の屈曲方向の厚みは、凹部の深さと同じかやや薄めであり、ヒンジ16が屈曲されて床部25に横たわるときにハウジング本体12の上面より突出しないことが好ましい。以下図11及び12を参照しつつ、ヒンジ部16の曲がり方等を説明する。
【0038】
図11は、図10のヒンジ16を図中右方向から見た側面を、ヒンジ16にかかる押倒し力の状態でp、q、rの3つの状態に分けて示している。図12も同様な図であるが、ヒンジ16の材質、形状、構造等が異なるために異なった曲げ挙動を示している。図11において、リテーナ18の組付け前は、図10で説明したようにハウジング本体12よりまっすぐ上に延びている(ポジションp)。このヒンジ16の上部(図には示されていない)にヒンジ16を図中右側に押倒そうとする力が加えられると、ヒンジ16全体が撓むと同時に、ヒンジ固定部16aにおいてハウジング本体12とヒンジ16の固定角度が変化し、ヒンジ16の屈曲側面が角部32に当接する(ポジションq)。このような角度変化は、ヒンジ固定部16aでハウジング本体12とヒンジ16とで構成されるコーナー(又は角部)の曲率半径が小さいとより顕著に表れやすいと考えられる。ヒンジ16を押倒す応力が集中しやすくなるからである。また、例えば機械加工等でヒンジが作られるときにニゲ加工等がなされる場合は、よりその傾向が高くなると考えられる。また、ニゲ加工以外であっても、例えば、切り欠き16dがあるようなときも同様と考えられる。ここでは、ヒンジ16の屈曲する側の反対の側に切り欠きがある場合を図示している。この反対の側は、一般に屈曲により引張り応力が発生する場所である。このような切り欠き16dにより応力が緩和され、ヒンジ16はより曲がりやすくなる。このような切り欠き16dは、ヒンジ16を作った時から存在していてよく、また、押倒し力を加える直前、その時、直後のいずれの時にでも切り欠きを作っておいてよい。ヒンジ固定部16a近傍の切り欠きは、押倒し力を加えてから、ヒンジ16の屈曲する方向の側面が角部32に当接するまでの間で、特に有効であると考えられる。角部32に当接する面の反対側(引張り応力が作用する側)であって、高さ位置が角部32と同じくらいの場所にある切り欠きは、ヒンジ16が角部32に当接してから、より有効になってくると考えられる。
【0039】
ポジションqの位置にあるヒンジ16に対し更に押倒し力が加えられると、角部32を支点にしてヒンジ16が回転するように倒れていき、床部25上に横たわる(ポジションr)。このとき、リテーナ保持部材17に保持されたリテーナ18は、リテーナ開口26(リテーナ組付け部の1例)に挿入され、ランス20等により固定される。角部32の曲率半径が小さいとヒンジ16と床部25との間に隙間84が生じやすくなり、この隙間84に相当する高さ位置にあるヒンジ16の引張り応力側の面85は、隙間84の大きさに対応して隆起しやすく、大きすぎると屈曲したヒンジ16が、ハウジング本体の概形から飛び出すこともある。従って、上述のように、適切な曲率半径の角部を設け、ヒンジ16の材質、形状(厚み、長さ、幅、断面形状等)、構造等を選択し、押倒し力をヒンジ16のどの部分にどのように加えるかを考慮することが好ましい。これらの条件により屈曲挙動が異なるからである。この隙間84がなく、又は、十分に小さい場合は、ヒンジ16の屈曲部16b(ヒンジ固定部16aから角部32あたりの高さまでの部位)においてコンパクトに曲がり、水平を向いていたリテーナ18の先端の向きを略90度回転して真下に向かせることができると同時に、ヒンジ16の屈曲部16b以外の部位16c(アーム部の1例)の長さに応じて、リテーナ18をハウジング本体12上の特定の位置にもって行くことができる。
【0040】
図12は、図11と同様にヒンジ16の屈曲挙動を示したものである。この図では、切り欠きがない、又は、ヒンジ剛性が高い等の理由により、図11のヒンジよりコンパクトに屈曲し難い例を示している。図11と同様に、ヒンジ16は、最初は鉛直に延びている(ポジションp)。ヒンジ16に加えられた押倒し力により、ヒンジ16は全体が撓むと同時に右側に倒れていき、角部32に当接する(ポジションq)。このとき、ヒンジ固定部16aの角度変化は、図11の場合より少なく、角度変化とヒンジ16の固定部16a近傍の撓みの両方によって当接が可能となる。更に、ヒンジ16に押倒し力が加えられるとヒンジ16は、床部25上に横たわるようになり、上述のようにリテーナ18がリテーナ開口26に挿入される。ヒンジ16の剛性が高いため、ヒンジ16と床部25の間に隙間82がかなり大きくできることになる。このため、ヒンジ16のその位置の部材83は、隆起し、ハウジング概形から飛び出す可能性が高くなる。従って、上述のように、種々の条件を実験などにより見出して、必要以上のかかる飛び出しを防止する必要がある。
【0041】
図13は、本発明による第2の実施例であるコネクタハウジング90を示す斜視図である。ハウジング本体92は、概形として略矩形の直方体をしている。ハウジング本体92の上面には、ヒンジ固定部に固定されたヒンジ94が2本相互に略平行でまっすぐ上方に延び、その先端はリテーナ98を保持するリテーナ保持部材96の両端にそれぞれ接続されている。ヒンジ94の前方には、ヒンジ94が押倒される時に当接する角部106を有する略矩形の板状の床部100が、上記上面に略平行して、上面に設けられた凹部102の底に配置されている。この床部100の更に手前側には、リテーナ98を組付けることができるリテーナ開口104が配置されている。このリテーナ98は、ハウジング本体92の前面に開口している開口部(コンタクト開口)108から挿入されるコンタクトを保持する機能を有する。上述のシールリング40を保持するためのリテーナ18は、シールリングの円環上の対向する2箇所において設けられていたが、本発明に関するリテーナ即ちリテーナを支持するヒンジは、図13にあるように1箇所であってよく、バランスを考えて2箇所に設けてもよい。また、3又はそれ以上の箇所にあってもよいことはいうまでもない。このようなリテーナ等の数は、保持される対象物、保持するハウジング、使用条件、その他の必要な条件に応じて決定されてよい。
【0042】
これまで述べてきたように、保持すべきコンタクトがコンタクト開口108より所定位置まで挿入されると、ヒンジ94が前方に押倒される。まず、ヒンジ94が、その固定部等において曲がり、角部106に当接する。次に、その当接部位を支点としてヒンジ94が更に倒され、ヒンジ94の屈曲部が屈曲によりリテーナ98の向きを略90度変えて、更に、ヒンジ94のアーム部に相当する部分の長さの位置にあるリテーナ開口104にリテーナ98が挿入される。ヒンジ94のアーム部相当部分が十分長いため、リテーナ挿入の動きは、円弧的というよりは、直線的になり、リテーナ開口104及びその内部の形状がシンプルになりやすい。押倒されたヒンジ94は、上記凹部102の中に配置され、ハウジング本体92の概形から飛び出すことがない。また、角部106の曲率半径が適切に選択されているので、ヒンジ94の屈曲がコンパクトな屈曲部において行われ、リテーナ98の挿入がスムーズに行われる。
【0043】
【発明の効果】
以上のように、本発明によるハウジングでは、ハウジングは、ヒンジでリテーナをハウジング本体につなぐぎ、このヒンジの押倒してリテーナの向きを変えつつ、リテーナをハウジング本体の所定の位置に組付け、押倒されたヒンジがハウジング本体の概形から飛び出さないようにしたため、コンパクトで他の部品等との干渉が少ないコネクタを提供することができる。また、コネクタの1部品であるリテーナをヒンジでつなぎとめているため、部品をなくすことがないばかりか、リテーナを組付ける位置にガイドすることが可能となる。更に、このようなコネクタハウジングを用いたコネクタは、その組付けが容易であるため、コネクタを用いた電気器具の修理などの作業を行う場合、多くの仕様があるコネクタをかかる作業場所で容易に組立てることができるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による第1の実施例であるコネクタハウジング10を示す斜視図である。
【図2】 図1のコネクタハウジング10の図1中の上側から見た平面図である。
【図3】 図2のハウジング本体をワイヤ開口側から見た側面図である。
【図4】 図3のA−A'断面のうち一部を拡大して示した断面図である。
【図5】 図3のB−B'断面のうち一部を拡大して示した断面図である。
【図6】 リテーナが組付けられたコネクタハウジングの側面図である。
【図7】 図6のコネクタハウジングを下面から見た下面視であって、一部に断面を示したものである。
【図8】 本発明による第1の実施例であるコネクタハウジングからなるコネクタの分解組立図を示している。
【図9】 上述の第1の実施例であるコネクタハウジングからなるプラグコネクタと係合するリセプタクルコネクタのリセプタクルハウジングを示した斜視図である。
【図10】 本発明による第1の実施例にあるようなヒンジを模式的に示したものである。
【図11】 図10で模式的に示されたヒンジの屈曲挙動作用を段階的に模式的に示したものである。
【図12】 図10で模式的に示されたヒンジの屈曲挙動を段階的に模式的に示したものである。
【図13】 本発明による第2の実施例である電気コネクタの斜視図である。
【符号の説明】
10 コネクタハウジング
12 ハウジング本体
13 コネクタ開口
14 スリーブ
15 ワイヤ開口
16 ヒンジ
16a ヒンジ固定部
16b ヒンジ屈曲部
16c ヒンジアーム部
16d 切り欠き
17 リテーナ保持部材
18 リテーナ
20 ランス
22 隆起部
24 凹部
25 床部
26 リテーナ開口
27 開口内側縁部
28 コの字状の隆起部
29 開口
30 エッジ部
32 角部
34 スリット状空間
50 リセプタクルハウジング
51 ワイヤ側開口
54 防水シール部
55 コネクタ開口
56 突起部
58 隆起部
59 バネ的部材
60 リセプタクルコンタクトアセンブリ
62 プラグコンタクトアセンブリ
64 リード線
66 ワイヤーエンドシール
68 圧着部
70 プラグコンタクト
71 リセプタクルコンタクト
Claims (8)
- ハウジング本体と、
前記ハウジング本体に形成されるヒンジ固定部により一端側が固定されたアーム部を有するヒンジと、
前記アーム部における他端側に配置されるリテーナと、
前記ハウジング本体に形成され前記リテーナが組付けられるリテーナ組付け部と、
前記ハウジング本体の外面に該ハウジング本体の内部側に窪む凹状に形成され前記ヒンジが収納されるヒンジ収納部と、
前記ヒンジ固定部と前記ヒンジ収納部との間に形成される離間部と、を備え、
前記ヒンジ固定部は、前記ヒンジ収納部の底部よりも前記ハウジング本体の内部側に位置するように形成され、
前記ヒンジ収納部は、該ヒンジ収納部の底部における前記離間部側の端部に形成される当接コーナーを有し、
前記アーム部は、前記当接コーナーに当接すると共に屈曲する屈曲部を有し、
前記リテーナ組付け部に前記リテーナが組付けられた状態において、
前記アーム部は、前記屈曲部において略直角に屈曲して変形し、
前記ヒンジは、該ヒンジにおける前記ヒンジ収納部の底部側とは反対側の面が前記ハウジング本体の外面に連続するように、前記ヒンジ収納部に収納配置されることを特徴とするハウジング。 - 前記屈曲部は、前記アーム部における前記ヒンジ固定部近傍に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のハウジング。
- 前記当接コーナーは、所定の曲率を有することを特徴とする請求項1又は2に記載のハウジング。
- 前記ヒンジは、前記ヒンジ固定部近傍に、前記屈曲部が屈曲する側の反対の側に切欠きを含んでいることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のハウジング。
- 前記リテーナが2つの前記ヒンジにより前記ハウジング本体につながっており、
前記ヒンジは、前記ハウジング本体のそれぞれの前記ヒンジ固定部から略平行に延び、前記リテーナを保持するリテーナ保持部材の両端にそれぞれつながっており、
前記ヒンジ収納部がそれぞれのヒンジに対応して設けられていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のハウジング。 - 請求項1から5のいずれかに記載されたハウジングを備えたコネクタ。
- 請求項1から6のいずれかに記載されたハウジングをプラグコネクタ及び/又はリセプタクルコネクタに備えた1対のコネクタ。
- 請求項6又は7に記載されたコネクタを備えた電気器具。
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