JP4031081B2 - 基板の搬送装置および処理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は液晶用ガラス基板や半導体ウエハなどの基板を搬送するための基板の搬送装置およびその搬送装置が用いられた基板の処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
たとえば液晶表示装置や半導体装置の製造工程においては、基板としての液晶用ガラス基板や半導体ウエハを高い清浄度で洗浄することが要求される工程がある。このような基板を洗浄する方式としては、洗浄液中に複数枚の基板を浸漬するデイップ方式や基板に向けて洗浄液を噴射して一枚づつ洗浄する枚葉方式があり、最近では高い清浄度が得られるとともに、コスト的に有利な枚葉方式が採用されることが多くなってきている。
【0003】
枚葉方式の1つとして基板を搬送装置で搬送しながらその上下面にシャワ−ノズルから洗浄液を噴射して洗浄する洗浄方式が知られている。上記搬送装置は処理チャンバを有し、この処理チャンバ内に上記基板の搬送方向に沿って複数の搬送ロ−ラを所定間隔で回転自在に設け、これらの搬送ロ−ラを回転駆動することで、上記基板を搬送するようになっている。
【0004】
搬送ロ−ラによって搬送される基板に洗浄液を噴射すると、洗浄液の圧力で基板がずれ動くため、基板を確実に搬送することができないということがある。そこで、搬送される基板がずれ動くのを防止するために、基板の上面の幅方向両端部を押えロ−ラで押えて上記基板を搬送するということが行われている。
【0005】
ところで、基板には種々のサイズのものがある。そのため、搬送ロ−ラには軸方向に所定の長さ寸法を有する、いわゆるフラットロ−ラが用いられ、サイズの変更に対応できるようにしている。
【0006】
しかしながら、押えロ−ラにフラットロ−ラを用いてサイズの変更に対応できるようにすると、この押えロ−ラが基板の上面に形成された回路パタ−ンを押圧することになるから、基板の損傷を招いたり、基板との接触面積が増大し、基板の上面が汚染されてしまうなどの不都合が生じる。
【0007】
そこで、押えロ−ラにはフラットロ−ラに比べて基板に接触する幅寸法ができるだけ小さなロ−ラを用い、基板の幅方向のパタ−ンが形成されていない両端部だけを押えることが望まれる。しかしながら、幅寸法の小さな押えロ−ラを用いた場合には、基板のサイズが変更になったときに、そのサイズに応じて上記押えロ−ラを位置決めしなければならない。
【0008】
そのため、サイズの異なる複数種の基板に対応できるようにするためには、サイズの変更に応じて上記押えロ−ラを基板の幅方向にスライド位置決めできる構成の搬送装置が必要となる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
このように、基板の上面の幅方向両端部を押えて搬送する場合、基板を単に搬送するだけでなく、サイズの変更に応じて基板の上面のパタ−ンが形成されていない両端部を確実に押えることができるよう、押えロ−ラをスライド位置決めできるようにしなければならないということがあった。
【0010】
この発明は、基板のサイズ変更に応じてその上面の幅方向両端部を押えることができるよう押えロ−ラを自動的にスライド位置決めできるようにした基板の搬送装置および処理装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、基板を所定方向に搬送する搬送装置において、
上記基板の搬送方向に沿って所定間隔で配置され上記基板の下面を所定の幅寸法で支持するフラットローラタイプの支持ロ−ラが設けられた搬送軸と、
この搬送軸を回転駆動して上記基板を所定方向に搬送する駆動手段と、
上記搬送軸の上方に互いの軸線を平行にして配置された押え軸と、
この押え軸に回転不能かつ軸方向にスライド可能に設けられ上記支持ローラに支持された上記基板の上面の幅方向両端部を押圧する一対の押えローラと
この押えロ−ラを上記基板の幅寸法に応じて上記押え軸の軸方向に沿ってスライドさせて位置決めする位置決め手段を具備し、
上記支持ローラは、基板のサイズが変更になっても、それぞれのサイズの基板の下面の幅方向両端部を支持することができる長さ寸法を有することを特徴とする。
【0012】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、上記位置決め手段は、上記押えロ−ラに形成された係合部に係合する係合体と、この係合体を上記押え軸の軸方向に沿って駆動して所定の位置で位置決めする駆動機構とからなることを特徴とする。
【0013】
請求項3の発明は、基板を所定方向に搬送しながら処理する基板の処理装置において、
処理チャンバと、
この処理チャンバ内に上記基板の搬送方向に沿って所定間隔で配置され上記基板の下面を所定の幅寸法で支持するフラットローラタイプの支持ロ−ラが設けられた搬送軸と、
上記処理チャンバの外部に配置され上記搬送軸を回転駆動して上記基板を所定方向に搬送する駆動手段と、
上記搬送軸の上方に互いの軸線を平行にして配置された押え軸と、
この押え軸に回転不能かつ軸方向にスライド可能に設けられ上記支持ローラに支持された上記基板の上面の幅方向両端部を押圧する一対の押えローラと
上記処理チャンバの外部に配置され上記押えロ−ラを上記基板の幅寸法に応じて上記押え軸の軸方向に沿ってスライドさせて位置決めする位置決め手段を具備し、
上記支持ローラは、基板のサイズが変更になっても、それぞれのサイズの基板の下面の幅方向両端部を支持することができる長さ寸法を有することを特徴とする。
【0014】
請求項1の発明によれば、支持ロ−ラが設けられた搬送軸の上方に、軸線を平行にして押え軸を配置し、この押え軸に押えロ−ラをスライド自在に設け、この押えロ−ラを基板の幅寸法に応じて上記押え軸の軸方向に沿ってスライド位置決めできるようにしたので、搬送される基板の上面の両端部を確実に押えることができる。
【0015】
請求項2の発明によれば、押えロ−ラに係合した係合体を駆動機構によって押え軸の軸方向に沿う所定の位置で位置決めできるようにしたので、基板のサイズが変更されても、その基板の上面の両端部を上記押えロ−ラによって確実に押圧することができる。
【0016】
請求項3の発明によれば、処理チャンバ内を搬送される基板のサイズが変更になっても、その基板の上面の幅方向両端部を確実に押圧することができ、しかも搬送軸の駆動手段や押えロ−ラをスライドさせて位置決めする機構をチャンバの外部に設けたことで、機械的なスライド部分で発生する塵埃がチャンバ内の基板に付着するのを防止でき、さらには薬液によりスライド部分が腐食するのを防止できる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の一実施の形態を図面を参照して説明する。
図5は液晶用ガラス基板や半導体ウエハなどの基板Wを、たとえば洗浄処理するための処理装置の一部断面し、かつ一部省略した平面図で、この処理装置は処理チャンバ1を有する。この処理チャンバ1は箱型状に形成されていて、一端面には搬入口2、他端面には搬出口3が形成されている。上記搬入口2から送り込まれた基板Wは後述する搬送装置によって上記搬出口3へ搬送されるようになっており、その間に上記基板Wが処理、たとえば基板Wの上下面が図示しない洗浄ノズルから噴射される洗浄液や洗浄ブラシなどによって洗浄されるようになっている。
【0018】
上記搬送装置は上記基板Wの搬送方向に沿って所定間隔で平行に配置された複数の搬送軸5を有する。搬送軸5の両端部は上記処理チャンバ1の側壁を貫通して両側壁の外側に隔別形成された機械室1a、1bに突出し、図1に示すようにそれぞれ第1の軸受6によって回転自在に支持されている。
【0019】
上記搬送軸5の側壁を貫通した部分はシ−ル部材7によって液密にシ−ルされ、また上記搬送軸5の上記処理チャンバ1内に位置する部分の両端部にはそれぞれ軸方向に所定の長さを有するフラットロ−ラタイプの支持ロ−ラ8が設けられている。上記基板Wはこの支持ロ−ラ8に下面の幅方向両端部が接触して搬送されるようになっている。なお、支持ロ−ラ8は弗素系の合成樹脂によって形成されており、また支持ロ−ラ8は基板Wの幅方向全長を支持する長さであっても差し支えない。
【0020】
さらに、処理チャンバ1には図1に示すように上記搬送軸5と対応する位置に押え軸11が軸線を平行にして配置されている。各押え軸11の両端部は上記処理チャンバ1の側壁を貫通し、第2の軸受12によって回転自在に支持されている。押え軸11の側壁を貫通した部分はシ−ル部材13によって液密にシ−ルされている。
【0021】
上記第1の軸受6と第2の軸受12は上記処理チャンバ1の側壁外方に立設された支持部材14に保持されている。
上記押え軸11の上記処理チャンバ1内に位置する部分の両端部にはそれぞれ押えロ−ラ15が軸方向に沿ってスライド自在かつ図示しないキ−によって回転不能に設けられている。この押えロ−ラ15は弗素系の合成樹脂によって図1に示すように大径部15aと小径部15bとが連設されてなる。
【0022】
上記大径部15aの外周面には耐薬品性に優れたゴムなどの弾性材料からなる押圧リング16が取着された取付け溝17が形成され、小径部15bの外周面には係合溝18が形成されている。この係合溝18には押えロ−ラ15を押え軸11の軸方向にスライドさせて所定の位置に位置決めする、後述する位置決め装置20の係合体47が係合する。上記押圧リング16は上記支持ロ−ラ8によって搬送される基板Wの上面の幅方向両端部に所定の圧力で接触するようになっている。
【0023】
上記搬送軸5と押え軸11との一端部は上記第1の軸受6と第2の軸受12からそれぞれ突出し、その突出端には図1に示すように互いに噛合した平歯車からなる第1の歯車21と第2の歯車22とが嵌着されている。さらに、上記搬送軸5にはヘリカル歯車21aが嵌着され、このヘリカル歯車21aにはピニオンからなる第3の歯車23が噛合している。
【0024】
上記処理チャンバ1の側壁外方の一方の機械室1aには、図1および図5に示すように搬送軸5と軸線を直交させ、両端部を第3の軸受25によって回転自在に支持された駆動軸24が設けられ、この駆動軸24に上記第3の歯車23が嵌着されている。また、駆動軸24の一端部には従動スプロケット29が嵌着されている。
【0025】
上記機械室1aの外面には図5に示すように駆動源26が設けられている。この駆動源26の出力軸には駆動スプロケット27が嵌着されている。この駆動スプロケット27と上記従動スプロケット29にはチェ−ン28が張設されている。したがって、駆動源26が作動して駆動スプロケット27が回転駆動されると、チェ−ン28および従動スプロケット29を介して駆動軸24が回転駆動される。駆動軸24が回転すれば、それに連動する第3の歯車23によってヘリカル歯車21aを介して第1の歯車21が回転されるから、この第1の歯車21と噛合した第2の歯車22が第1の歯車21と逆方向に回転する。
【0026】
第1、第2の歯車21、22が回転すると、その回転に搬送軸5と押え軸11とが連動するから、これらの軸5、11に設けられた支持ロ−ラ8と押えロ−ラ15とによって幅方向端部の上下面が挟持された基板Wが所定方向に搬送されることになる。すなわち、基板Wは駆動力を付与された支持ロ−ラ8と押えロ−ラ15とによって上下面が挟持されて搬送されるから、基板Wに外力が加わっても、その搬送方向や速度などの搬送状態が損なわれることがない。
【0027】
たとえば、基板Wをブラシ洗浄する処理装置の場合、洗浄ブラシが基板Wに接触して回転するため、基板Wに加わる外力が大きくなるが、そのような場合であっても、基板Wの搬送状態が損なわれることがない。
【0028】
一方、上記位置決め装置20は上記処理チャンバ1の側方に形成された機械室1a、1bにそれぞれ配置され(機械室1a、1bに配置された状態は図示しない)、押え軸11に設けられた軸方向一端側と他端側の押えロ−ラ15をそれぞれ軸方向にスライドさせて位置決めする。
【0029】
左右一対の位置決め装置20は同じ構成であるから、以下、一方について説明する。すなわち、位置決め装置20は図2と図3に示すように機械室1a、1bに立設された架台31を有する。この架台31の上端には第1のベ−ス板32が水平に支持されている。このベ−ス板32の上面の幅方向中央部には第1のシリンダ33が軸線を上記押え軸11の軸線と同一方向に平行にして配置されている。この第1のシリンダ33の両側には一対の第1のガイド体34が平行に配設されている。
【0030】
ベ−ス板32の上方には第1の可動板35が配設される。この第1の可動板35の下面には上記各第1のガイド体34にそれぞれスライド自在に係合した一対の第1のスライダ36が設けられている。また、第1の可動板35の下面には第1の舌片37が垂設され、この第1の舌片37には上記第1のシリンダ33のロッド33aが連結されている。したがって、第1のシリンダ33のロッド33aが駆動されれば、図2にS1 で示すストロ−クだけ第1の可動板35が前進方向に駆動されるようになっている。
【0031】
上記第1の可動板35の上面には幅方向ほぼ中央部分に第2のシリンダ38が上記第1のシリンダ33と軸線をほぼ平行にして設けられている。この第2のシリンダ38の両側には一対の第2のガイド39が平行に配置されている。この第2のガイド39には第2の可動板41の下面に設けられた一対の第2のスライダ42がスライド自在に係合されている。
【0032】
上記第2の可動板41の下面には第2の舌片43が垂設されていて、この第2の舌片43は上記第2のシリンダ38のロッド38aに連結されている。したがって、第2のシリンダ38のロッド38aが駆動されれば、第2の可動板41は図2にS2 で示すストロ−クだけ上記第1の可動板35と同じ前進方向に駆動されるようになっている。この実施の形態では、S1 <S2 に設定されている。
【0033】
上記第2の可動板41の幅方向両端部下面には図2と図3に示すようにそれぞれ保持体44が設けられ、各保持体44には取付軸45の一端部が固着されている。各取付軸45は処理チャンバ1の側壁を貫通している。この貫通部分はシ−ル材46によってスライド自在な状態で液密にシ−ルされている。
【0034】
上記取付軸45の処理チャンバ1内に突出した先端には係合体47が取付けられている。この係合体47の下端部には、図4に示すように上記押え軸11と同じ間隔で複数の係合凹部48が形成されている。そして、係合体47は図2に示すようにその係合凹部48を上記押えロ−ラ15の係合溝18に係合させている。したがって、上記係合体47が図2に矢印で示す前進方向に駆動されれば、その動きに連動して押え軸11に設けられた押えロ−ラ15がこの押え軸11に沿ってスライドするようになっている。
【0035】
つぎに、上記構成の処理装置の作用について説明する。
まず、基板Wのサイズに応じて位置決め装置20により、押えロ−ラ15の押圧リング16が上記基板Wの上面の幅方向両端部の回路パタ−ンが形成されていない部分を押圧するよう位置決めする。上記位置決め装置20は第1のシリンダ33と第2のシリンダ38とによって係合体47を2段階に前進させることができる。
【0036】
すなわち、係合体47は図2に示すように、第1のシリンダ33と第2のシリンダ38とを作動させていない実線で示す第1の位置と、第2のシリンダ38を作動させてストロ−クS2 の距離で前進させた鎖線で示す第2の位置と、さらに第1のシリンダ33を作動させてストロ−ク(S2 +S1 )の距離で前進させた同じく鎖線で示す第3の位置とで位置決めでき、その動きに押えロ−ラ15を連動させて位置決めできる。
【0037】
したがって、押えロ−ラ15は幅寸法の異なる3種類の基板Wの幅方向両端部の上面を押圧保持することができる。
なお、基板Wの下面は搬送軸5に設けられた支持ロ−ラ8に支持される。この支持ロ−ラ8は軸方向に所定の長さ寸法を有するフラットロ−ラとなっている。そのため、基板Wのサイズが変更になっても、それぞれのサイズの基板Wの下面の幅方向両端部を支持することができる。支持ロ−ラ8がフラットロ−ラであることで、基板Wとの接触長さが大きくなり、基板Wを汚染する虞があるが、支持ロ−ラ8との接触は基板Wの下面であるから、とくに問題になることはない。
【0038】
押えロ−ラ15を基板Wの幅寸法に応じて位置決めしたならば、駆動源26を作動させて搬送軸5と押え軸11を回転駆動し、処理チャンバ1の搬入口2から所定のサイズの基板Wを供給する。それによって、処理チャンバ1内に供給された基板Wは幅方向両端部が支持ロ−ラ8と、押えロ−ラ15に設けられた押圧リング16とで挟持されて図5に矢印で示す方向に搬送される。
【0039】
つまり、位置決め装置20によって押え軸11に設けられた押えロ−ラ15をスライドさせて位置決めできるようにしたから、基板Wのサイズが変更になっても、そのサイズ変更に容易かつ確実に対応することができる。
【0040】
このようにして処理チャンバ1の搬入口2から供給された基板Wは搬出口3から搬出されるまでの間に図示しない洗浄処理などが行われることになる。基板Wの洗浄処理を、たとえば洗浄ブラシなどで行う場合、基板Wには大きな外力が加わることになる。
【0041】
しかしながら、基板Wの幅方向両端部の上下面を挟持した支持ロ−ラ8と押えロ−ラ15とが設けられた搬送軸5および押え軸11は、それぞれ駆動源26によって駆動されているから、その駆動力によって基板Wを外力により搬送状態が損なわれることなく、確実に搬送できる。
【0042】
上記搬送軸5や押え軸11を回転自在に支持した軸受6、12、さらには駆動源26、第1乃至第3の歯車21〜23などの機械的摩擦力によって塵埃の発生する虞のある部分は処理チャンバ1の外部に設けるようにした。
【0043】
そのため、上記各部分で発生する塵埃が処理チャンバ1内を搬送される基板Wに付着することがないから、処理チャンバ1内で処理された基板Wが汚染されることがない。
【0044】
この発明は上記一実施の形態に限定されず、発明の要旨を逸脱しない範囲で変形可能である。たとえば、押えロ−ラを位置決めする位置決め手段として第1のシリンダと第2のシリンダとを用いて係合体を段階的に駆動するようにしたが、リニアモ−タや駆動ねじなどを用いて係合体を無段階で駆動できるようにしてもよく、要は係合体を基板のサイズに応じて所定の位置で位置決めできる構成であればよい。
【0045】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、支持ロ−ラが設けられた搬送軸の上方に、軸線を平行にして押え軸を配置し、この押え軸に押えロ−ラをスライド自在に設け、この押えロ−ラを基板の幅寸法に応じて上記押え軸の軸方向に沿ってスライド位置決めできるようにした。
【0046】
そのため、搬送される基板のサイズが変更になっても、上記押えロ−ラにより、基板の上面の両端部を確実に押えることができ、しかも押えロ−ラの位置決めを自動的に行うことができる。つまり、基板のサイズ変更に対し容易かつ確実に対応できる。
【0047】
請求項2の発明によれば、押えロ−ラに係合した係合体を駆動機構によって押え軸の軸方向に沿う所定の位置で位置決めできるようにした。
そのため、基板のサイズが変更されても、その基板の上面の両端部を上記押えロ−ラによって確実に押圧することができるばかりか、上記押圧ロ−ラを簡単な構成で確実に位置決めできる。
【0048】
請求項3の発明によれば、処理チャンバ内を搬送される基板のサイズが変更になっても、その基板の上面の幅方向両端部を確実に押圧することができる。しかも、搬送軸の駆動手段や押えロ−ラをスライドさせて位置決めする機構をチャンバの外部に設けたことで、機械的なスライド部分で発生する塵埃がチャンバ内の基板に付着するのを防止でき、さらに薬液によりスライド部分が腐食するのを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施の形態を示す処理チャンバの一部分の拡大断面図。
【図2】同じく位置決め装置と押えロ−ラとの関係を示す断面図。
【図3】同じく位置決め装置の正面図。
【図4】同じく係合体と押えロ−ラとの一部を示す斜視図。
【図5】同じく押え軸を除去して処理チャンバの一部を断面して示す平面図。
【符号の説明】
1…処理チャンバ
5…搬送軸
8…支持ロ−ラ
11…押え軸
15…押えロ−ラ
18…係合溝(係合部)
20…位置決め装置(位置決め手段)
21〜22…歯車(駆動手段)
26…駆動源(駆動手段)
33…第1のシリンダ(駆動機構)
38…第2のシリンダ(駆動機構)
47…係合体
W…基板

Claims (3)

  1. 基板を所定方向に搬送する搬送装置において、
    上記基板の搬送方向に沿って所定間隔で配置され上記基板の下面を所定の幅寸法で支持するフラットローラタイプの支持ロ−ラが設けられた搬送軸と、
    この搬送軸を回転駆動して上記基板を所定方向に搬送する駆動手段と、
    上記搬送軸の上方に互いの軸線を平行にして配置された押え軸と、
    この押え軸に回転不能かつ軸方向にスライド可能に設けられ上記支持ローラに支持された上記基板の上面の幅方向両端部を押圧する一対の押えローラと
    この押えロ−ラを上記基板の幅寸法に応じて上記押え軸の軸方向に沿ってスライドさせて位置決めする位置決め手段を具備し、
    上記支持ローラは、基板のサイズが変更になっても、それぞれのサイズの基板の下面の幅方向両端部を支持することができる長さ寸法を有することを特徴とする基板の搬送装置。
  2. 上記位置決め手段は、上記押えロ−ラに形成された係合部に係合する係合体と、この係合体を上記押え軸の軸方向に沿って駆動して所定の位置で位置決めする駆動機構とからなることを特徴とする請求項1記載の基板の搬送装置。
  3. 基板を所定方向に搬送しながら処理する基板の処理装置において、
    処理チャンバと、
    この処理チャンバ内に上記基板の搬送方向に沿って所定間隔で配置され上記基板の下面を所定の幅寸法で支持するフラットローラタイプの支持ロ−ラが設けられた搬送軸と、
    上記処理チャンバの外部に配置され上記搬送軸を回転駆動して上記基板を所定方向に搬送する駆動手段と、
    上記搬送軸の上方に互いの軸線を平行にして配置された押え軸と、
    この押え軸に回転不能かつ軸方向にスライド可能に設けられ上記支持ローラに支持された上記基板の上面の幅方向両端部を押圧する一対の押えローラと
    上記処理チャンバの外部に配置され上記押えロ−ラを上記基板の幅寸法に応じて上記押え軸の軸方向に沿ってスライドさせて位置決めする位置決め手段を具備し、
    上記支持ローラは、基板のサイズが変更になっても、それぞれのサイズの基板の下面の幅方向両端部を支持することができる長さ寸法を有することを特徴とする基板の処理装置。
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