JP4029926B2 - 回転式載置台 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、収納棚本体の左右の側板間に回動自在に支持される回転式載置台に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、多種、多様の収容物を載置するために左右の側壁の上下に複数の棚板を水平に配置された収納棚が使用されている。
【0003】
例えば、図3は従来の収容棚の斜視図を示しており、この収容棚101は、左右の側板104a、104bおよび天板105、底板106ないし背板107により前面が開放された薄い箱形で構成され、左右の側壁104a、104bの上下には複数の棚板102が水平に配置されている。
【0004】
このように構成された収容棚101は、例えば、浴室の脱衣場の壁面側に配置されて各種衣類やタオル、洗剤等を収容するために使用されるが、例えば、脱衣時に抜いた衣類を一時的に載置するために、特定位置に通常の棚板102より幅広い載置台108を配置したものが使用されている。
【0005】
【発明が解決しようとしている課題】
ところが、このような従来の収容棚101は、使い易い高さ位置に幅広の載置台108が両側板から大きく外方に突出して配置されているため、美観が損なわれるだけでなく、脱衣場内での移動時に邪魔になり人体にぶつかり思わぬ怪我をする等の問題を有していた。そのため、使用時には通常の棚板と共に広い載置台として使用することができ、不使用時には回転させて折り畳むことで邪魔にならないようにしたものもあった。しかしながら従来のこの種の回転折り畳み式の棚は折り畳み時に人体にぶつからないようにしただけであって棚としての役目は何も果たしていなかった。
【0006】
本発明は、このような事情に着目してなされたもので、使用時には前方に突出して使い勝手が良い載置棚として用いることができ、不使用時には周囲の邪魔になることなく折り畳むが、ハンガーとして利用できる回転式載置台を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の回転式載置台は、収納棚本体の左右の側板間に回動自在に支持される回転式載置台であって、前記回転式載置台は、棚部と、該棚部が垂直状態にあるときには水平方向に軸部が突設した断面コ字状の係止部からなり、両側板の対向面に穿設された支持孔に枢動可能に支持され、使用時には前記係止部の軸部が前記収納棚本体と係止して前記棚部が該収納棚本体より突出して略水平状に保持され、不使用時には前記棚部が垂直状態で保持され、かつ前記係止部の軸部側板の前面より前方に突出することで、ハンガーとして利用することができるように構成されていることを特徴としている。
この特徴によれば、回転式載置台が両側板の対向面に穿設された支持孔に枢動可能に支持されているので枢動構造が簡素であり、載置台が使用時には収納棚本体より突出して略水平状に保持されるので、載置台として使い勝手が良く、不使用時に、軸部をハンガーとして利用する場合に、水平でかつ側板の前面より前方に突出しているので、物を吊り下げやすく且つ通気性に優れているばかりでなく、棚部は側板の前面より突出することなく収納棚本体の内部にあるので、周囲の邪魔になることもない。
【0008】
上記回転式載置台において、使用時に前記係止部の軸部は前記収納棚本体に設けた棚板と係止して前記棚部が略水平状に保持されいることが好ましい。
このようにすれば、棚部の水平保持が確実になると共に、棚板と棚部の2カ所を載置台として利用できる。
【0009】
上記回転式載置台において、前記棚板と前記棚部はほぼ同一面になるように水平状に保持されいることが好ましい。
このようにすれば、棚板と棚部とで同一面の広い載置台が形成できる。
【0010】
上記回転式載置台において、前記回転式載置の少なくとも前記係止部がワイヤフレームで構成されていることが好ましい。
このようにすれば、ワイヤーフレームを用いることにより軽量で、且つストッパーとハンガの機能を持つ係止部の形成が容易である。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図1および図2の(a)、(b)に基づいて説明する。
【0012】
先ず図1は、本発明の回転式載置台が取り付けられた収納棚本体の斜視図であり、図2の(a)は不使用時に垂直状態に保持されている回転式載置台の斜視図、(b)は使用時に水平状態に保持されている回転式載置台の斜視図である。
【0013】
符号1は収納棚本体を示し、この収納棚本体1は、例えば浴室に隣接して配置される脱衣場の出入口2側の壁面等に取り付け、各種衣類やタオル、洗剤等を収容するために使用されており、側壁である左右の側板4a、4bおよび天板5、底板6ないし背板7により前面が開放された縦長の薄い箱形で構成され、左右の側壁である側板4a、4b間の上下には複数の棚板8が水平に配置されている。
【0014】
収納棚本体1内の上下に配置される棚板8内における特定の棚板10(他の棚板と略同一構成)先端近傍の上部における両側板4a、4bの対向面には、枢着部としての図示しない一対の支持穴が穿設されており、これら支持穴には後述する回転式載置台12がその一端両側より突設した枢軸12a、12bが支持穴に装着されて枢動可能に支持されている。
【0015】
回転式載置台12は、複数のワイヤーフレームを組み合わせて矩形網状に形成した棚部14と、棚部14の水平状態に保持するための係止部15とで構成されている。この係止部15は、棚部14が垂直状態に立設したときには、タオル等が引っかけられるように水平方向に軸部15aが突設した断面コ字状を呈し、棚部14と一体にワイヤーフレームで形成されている。
【0016】
次に、上記のように構成された回転式載置台の機能につき図2を参照して説明する。
【0017】
先ず、回転式載置台12は、不使用時には図2(a)に示すように、収納棚本体1の対向する側板4a、4b間に枢着部である一対の支持穴に枢動可能に装着された枢軸12a、12bに支持されて棚部14が垂直状態になるように保持されている。
【0018】
垂直状態を保持する手段としては公知の各種手段が採用でき、例えば、本実施形態においては、棚部14を特定の棚板10直上に配置される棚板8の先端に当接させて、棚板8先端に埋め込まれたマグネット(不図示)等に磁着させるようにして保持させている。
【0019】
この場合は、係止部15の軸部15aが側板4a、4bの前面より前方に突出するため、これをタオルなどを吊り下げるハンガーとして利用することができる。
【0020】
また、この回転式載置台12を使用するときは、垂直状態から枢軸12a、12bを中心として下方に枢動させると、図2(b)に示すように、係止部15の軸部15aが棚板10の前面部10a(図2a参照)に当接することで、棚部14が収納棚本体1より突出して略水平状態に保持される。棚部14が突出しているので一時的な載置台として好適であり、しかも奥にある棚板10と併せて使用できるので、2つの載置台を得ることになる。この際、棚板10と棚部14をほぼ同一面となるように構成すれば、広い載置台が形成されることになる。
【0021】
従って、上記のように構成された本発明の回転式載置台によれば、回転式載置台12の棚部14が水平状態と垂直状態の2つの姿勢をとることができ、使用時の水平状態においては、収納棚本体より突出しているので載置台として使い勝手が良く、不使用時には周囲の邪魔になることがなく立設して人体にぶつかることもなく、安全に使用することができ、しかもタオルなどを吊り下げるハンガーとして利用できる。
【0022】
本実施例では、回転式載置台12を、軽量化し、かつ垂直に枢動保持した際に内側が透視可能にするためにワイヤーフレームを用いて形成したが、これに限らず例えば樹脂で一体成型したものでも良い。また、棚部14の水平保持のために、棚板10の前面部10aを利用したが、棚板を設けることなく、例えば、側板4a、4bに係止金具を設けるようにしても良い。
【0023】
【発明の効果】
本発明によれば、次のような効果が得られる。
【0024】
(a)請求項1に記載の発明によれば、回転式載置台が両側板の対向面に穿設された支持孔に枢動可能に支持されているので枢動構造が簡素であり、載置台が使用時には収納棚本体より突出して略水平状に保持されるので、載置台として使い勝手が良く、不使用時に、軸部をハンガーとして利用する場合に、水平でかつ側板の前面より前方に突出しているので、物を吊り下げやすく且つ通気性に優れているばかりでなく、棚部は側板の前面より突出することなく収納棚本体の内部にあるので、周囲の邪魔になることもない。
【0025】
(b)請求項2に記載の発明によれば、棚部の水平保持が確実になると共に、棚板と棚部の2カ所を載置台として利用できる。
【0026】
(c)請求項3に記載の発明によれば、棚板と棚部とで同一面の広い載置台が形成できる。
【0027】
(d)請求項4に記載の発明によれば、ワイヤーフレームを用いることにより軽量で、且つストッパーとハンガの機能を持つ係止部の形成が容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る回転式載置台が取り付けられた収納棚本体の斜視図である。
【図2】(a)は不使用時に垂直状態に保持されている回転式載置台の斜視図、(b)は使用時に水平状態に保持されている回転式載置台の斜視図である。
【図3】従来の収容棚の斜視図である。
【符号の説明】
1 収納棚
2 出入口
4a、4b 側板(側壁)
5 天板
6 底板
7 背板
8 棚板
10 棚板
10a 前面部
12 回転式載置台
12a、12b 枢軸
14 棚部
15 係止部
15a 軸部

Claims (4)

  1. 収納棚本体の左右の側板間に回動自在に支持される回転式載置台であって、
    前記回転式載置台は、棚部と、該棚部が垂直状態にあるときには水平方向に軸部が突設した断面コ字状の係止部からなり、両側板の対向面に穿設された支持孔に枢動可能に支持され、使用時には前記係止部の軸部が前記収納棚本体と係止して前記棚部が該収納棚本体より突出して略水平状に保持され、不使用時には前記棚部が垂直状態で保持され、かつ前記係止部の軸部側板の前面より前方に突出することで、ハンガーとして利用することができるように構成されていることを特徴とする回転式載置台。
  2. 使用時に前記係止部の軸部は前記収納棚本体に設けた棚板と係止して前記棚部が略水平状に保持されいる請求項1に記載の回転式載置台。
  3. 前記棚板と前記棚部はほぼ同一面になるように水平状に保持されいる請求項2に記載の回転式載置台。
  4. 前記回転式載置の少なくとも前記係止部がワイヤフレームで構成されている請求項1ないし3の何れかに記載の回転式載置台。
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