JP4029467B2 - 多層フィルム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は食品のストレッチ包装用フィルムとして好適に用いられる多層フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】
青果物、鮮魚、鮮肉、惣菜等の食品を直接に、またはプラスチックトレー上にこれら食品を置いて、フィルムでストレッチ包装することが行われている。近年、上記ストレッチ包装に用いられるフィルムとして、安全衛生上の問題等から従来の軟質ポリ塩化ビニル樹脂フィルムに代わって、低密度ポリエチレン樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂等のエチレン系樹脂によるフィルムの開発が活発に行われている。
【0003】
しかしながら、これらストレッチ包装用フィルムとして既に公知の、高圧法低密度ポリエチレン樹脂、低圧法低密度エチレン−ブテン−1共重合体樹脂等の低密度ポリエチレン系樹脂フィルムは、硬くて伸びにくい。このため、無理に伸ばしても破れるか不均一な伸びとなり、さらに被包装食品を置いたトレーを変形させたり破壊させたりすると共に、フィルムにシワが発生し、商品価値のある包装ができないという問題がある。
また、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂フィルムは、低密度ポリエチレン系樹脂フィルムの上記問題は解消できるが、店頭陳列時にフィルム面にかかる変形に対してしわを残すことなく回復する等のいわゆる変形回復性において、必ずしも十分ではない。
【0004】
変形回復性の優れるものとして、種々の熱可塑性エラストマーを主成分とする層の両面にエチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂を積層した多層ストレッチ包装用フィルムが多く提案されている。例えば、スチレン−ブタジエンブロック共重合体水素添加物層の両面にEVAを積層し、特定の粘弾性挙動を有する非塩ビ系ストレッチフィルムが提案されている。しかし変形に対する弾性回復性が良いという利点はあるものの、粘着層としてEVAを使用しているためわずかながら酢酸臭が発生し、食品へ臭気が移行する可能性がある点で十分とは言えない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、適当な滑り性、自己粘着性を有し、充分な熱融着性、透明性を有することは勿論のこと、引張伸展性、柔軟性、変形回復性、自動包装適性などの包装適性に優れたストレッチ包装用フィルムとして好適に用いることができるフィルムを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の課題を解決するために鋭意検討した結果、プロピレン系重合体と特定の水添共役ジエン系重合体を主成分とする中間層の両面にエチレン系重合体と特定の水添ジエン系重合体を主成分とする表面層を積層した多層フィルムが上記目的を達成することを見出し本発明を完成するに至った。即ち本発明によれば、下記の多層フィルムが提供されて、上記目的が達成される。
(A)(イ)プロピレン70〜100重量%と他の共重合成分0〜30重量%とからなるプロピレン系重合体と、(ロ)共役ジエン成分から主として構成され、該共役ジエン成分のビニル結合含量が50〜90%であるジエン系重合体の水添物であり、且つ該共役ジエン成分の二重結合の80%以上が飽和されている水添ジエン系重合体を主成分とし、かつ、(イ)/(ロ)の重量比が90/10〜10/90である中間層、および、(B)該中間層の両面に積層された、(ハ)低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレン、エチレン−アルキルアクリレート共重合体、エチレン−アルキルメタクリレート共重合体、及び低密度ポリエチレンのアイオノマからなる群より選ばれる1種以上からなるエチレン系重合体と上記(ロ)を主成分とし、かつ、(ハ)/(ロ)の重量比が90/10〜70/30である表面層を具備していることを特徴とする多層フィルム。以下本発明を詳述するが、それにより本発明の他の目的、利点および効果が明らかとなるであろう。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明の多層フィルムは、(A)中間層と、該中間層(A)の両面に積層された(B)表面層を具備してなる。
(イ)プロピレン系重合体と(ロ)水添ジエン系重合体とを主成分として含有する(A)中間層は、粘着剤層として2つの(B)表面層を一体化するように機能すると共に、本発明の多層フィルムに優れた変形回復性および引張伸展性を付与する。
一方、(ハ)エチレン系重合体と(ロ)水添ジエン系重合体を主成分とする(B)表面層は、例えばインフレーション成形する際、優れた成形性を示すので、本発明の多層フィルムに良好な透明性を与えるとともに、ストレッチ包装用フィルムとして適切な粘着性を付与する。
本発明の多層フィルムは、このような(A)中間層と(B)表面層が結合して相乗的な効果を奏し、上記本発明の目的を達成している。
実際、プロピレン系共重合体と水添ジエン系重合体からなる単層フィルムのみでは、例えばインフレーション成形した場合、成形性に劣りその結果として変形回復性、透明性に劣る。また、エチレン系重合体と水添ジエン系重合体の単層フィルムのみでは、変形回復性、引張伸展性および耐熱性に劣る。
【0008】
(A)中間層について詳細に説明する。
上記(A)中間層の(イ)成分であるプロピレン系重合体は、プロピレンを主体とする重合体であり、他の共重合可能なオレフィンや極性モノマーが共重合されていてもよい。共重合成分としては、例えばエチレンをはじめ、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、ヘプテン−1、オクテン−1などの直鎖状α−オレフィン;4−メチルペンテン−1、2−メチルプロペン−1、3−メチルペンテン−1、5−メチルヘキセン−1、4−メチルヘキセン−1、4,4−ジメチルペンテン−1などの分岐状α−オレフィン;アクリル酸、メタクリル酸などのモノカルボン酸、マレイン酸、フマル酸などのジカルボン酸やそのモノエステル;メチルメタクリレート、メチルアクリレート、エチルアクリレートなどのアクリル酸またはメタクリル酸エステル;酢酸ビニルなどの飽和カルボン酸のビニルエステル;スチレン、α−メチルスチレンなどの芳香族ビニル化合物;無水マレイン酸などの酸無水物;アクリロニトリルなどのα,β−不飽和ニトリル;ジシクロペンタジエン、エチリデンノルボルネンなどのジエンモノマー;さらにアクリルアミド、メタクリルアミドなどを挙げることができる。
これら共重合可能なモノマーの内、エチレン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、ヘプテン−1、オクテン−1等の直鎖状α−オレフィン、特にエチレン、ブテン−1が物性バランスの点で好ましい。
これらの共重合可能なモノマーは、1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いてもよい。これら共重合成分の量としては好ましくは30重量%以下、より好ましくは20重量%以下である。30重量%を越えた場合、(イ)プロピレン系重合体の特長である耐熱性が損なわれる場合がある。
【0009】
上記モノマーを共重合した場合の共重合体の様式については特に制限はなく、例えばランダム型、ブロック型、グラフト型、これらの混合型などいずれであってもよい。
【0010】
また(イ)プロピレン系重合体の230℃、2.16kgの荷重でのメルトフローレートは、好ましくは0.1〜20g/10分、より好ましくは0.5〜10g/10分である。メルトフローレートが上記範囲にあれば、インフレーション法によるフィルムの製膜の際に、溶融張力が適切で製膜性に優れ、好ましい。
【0011】
次に(A)中間層の(ロ)成分について説明する。
(ロ)成分は、共役ジエン成分から主として構成され、該共役ジエン成分のビニル結合含量が50〜90%であるジエン系重合体の水添物であり、且つ該共役ジエン成分の二重結合の80%以上が飽和されている水添ジエン系重合体である。即ち、(ロ)水添ジエン系重合体は、高ビニル結合含量のジエン系重合体の水素添加物である。以後、この高ビニル結合含量のジエン系重合体を「水添前重合体」ともいう。
【0012】
上記水添前重合体として、例えば共役ジエン化合物(本明細書中において「共役ジエン」と略すことがある。)の単独重合体、共役ジエンと芳香族ビニル化合物のランダム共重合体、芳香族ビニル化合物の重合体ブロックと共役ジエン化合物の重合体ブロックからなるブロック共重合体、芳香族ビニル化合物の重合体ブロックと共役ジエン/芳香族ビニル化合物のランダム共重合体ブロックからなるブロック共重合体、共役ジエン化合物の重合体ブロックと共役ジエン/芳香族ビニル化合物の共重合体ブロックからなるブロック共重合体、共役ジエン化合物の重合体ブロックと芳香族ビニル化合物と共役ジエンからなり芳香族ビニル化合物が漸増するテーパー状ブロックからなるブロック共重合体、共役ジエン/芳香族ビニル化合物のランダム共重合体ブロックと芳香族ビニル化合物と共役ジエンからなり芳香族ビニル化合物が漸増するテーパー状ブロックからなるブロック共重合体、1,2−および3,4−ビニル結合が30%以下のポリブタジエンブロックと共役ジエン化合物の重合体ブロックからなるブロック共重合体などのジエン系重合体などがあげられる。
【0013】
水添前重合体を構成する共役ジエン化合物と芳香族ビニル化合物との割合は(共役ジエン化合物/芳香族ビニル化合物、重量比、以下同じ)、特に限定されないが、好ましくは100/0〜40/60、さらに好ましくは93/7〜60/40、最も好ましくは93/7〜70/30である。
共役ジエン化合物とビニル芳香族化合物との共重合体は、その製造に際して採用する重合方法などにより、ビニル芳香族化合物のもつ剛直性と共役ジエンのもつエラストマ−性とをバランスさせることができるので、水添前重合体として好適に用いることができる。
【0014】
水添前重合体に用いられる共役ジエン化合物としては、1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、2−メチル−1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエン、4,5−ジエチル−1,3−オクタジエン、3−ブチル−1,3−オクタジエン、クロロプレンなどが挙げられる。なかでも、工業的に利用でき、また物性の優れた(ロ)水添ジエン系重合体が得られることから、1,3−ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエンが好ましく、1,3−ブタジエン、イソプレンが特に好ましい。
また、芳香族ビニル化合物としては、スチレン、α―メチルスチレン、p―メチルスチレン、t−ブチルスチレン、ジビニルベンゼン、N,N−ジメチル−p−アミノエチルスチレン、N,N−ジエチル−p−アミノエチルスチレン、ビニルピリジンなどが挙げられ、スチレン、α−メチルスチレンが好ましい。
【0015】
前記水添前重合体は、カップリング剤の使用により重合体分子鎖がカップリング剤の残基を介して延長または分岐された重合体であってもよい。
この際用いられるカップリング剤としては、例えばアジピン酸ジエチル、ジビニルベンゼン、メチルジクロロシラン、四塩化ケイ素、ブチルトリクロロケイ素、テトラクロロ錫、ブチルトリクロロ錫、ジメチルクロロケイ素、テトラクロロゲルマニウム、1,2−ジブロモエタン、1,4−クロロメチルベンゼン、ビス(トリクロロシリル)エタン、エポキシ化アマニ油、トリレンジイソシアネート、1,2,4−ベンゼントリイソシアネートなどが挙げられる。
【0016】
なお、本発明に用いられる(ロ)水添ジエン系重合体として、2種以上の水添前重合体のブレンド物を水素添加したものも好適に用いられる。さらに、2種以上の水添ジエン系重合体のブレンド物も、本発明に用いられる水添ジエン系重合体として好適である。
また、本発明の(ロ)水添ジエン系重合体は、官能基で変性されていてもよく、例えば酸無水物基、カルボキシル基、ヒドロキシル基、アミノ基、イソシアネート基、およびエポキシ基から選ばれた少なくとも1種の官能基を有する化合物で変性されていてもよい。
【0017】
(A)中間層の成分である(ロ)水添ジエン系重合体は、上述したように、水添前重合体、即ち共役ジエン化合物を主体とする重合体を水素添加したものである。該重合体は、上記(イ)プロピレン系重合体との相溶性を向上させる観点から、共役ジエン成分の二重結合が80%以上、好ましくは90%以上飽和されている。また、(ロ)水添ジエン系重合体の数平均分子量は、成形性およびフィルム強度のバランスから、好ましくは1万〜70万、より好ましくは5万〜60万である。また、(ロ)水添ジエン系重合体の、芳香族ビニル化合物と共役ジエンからなり芳香族ビニル化合物が漸増するテーパー状ブロック、および、1,2−および3,4−ビニル結合が30%以下のポリブタジエンブロックを除く部分の、共役ジエン成分中のビニル結合含量、即ち1,2−および3,4−ビニル結合の合計含量は、50〜90%、好ましくは60〜90%、さらに好ましくは65〜85%である。(ロ)水添ジエン系重合体の、芳香族ビニル化合物と共役ジエンからなり芳香族ビニル化合物が漸増するテーパー状ブロック、および、1,2−および3,4−ビニル結合が30%以下のポリブタジエンブロックを除く部分の、共役ジエン成分中のビニル結合含量が上記範囲にあることにより、本発明の多層フィルムの柔軟性が維持され、且つ上記(イ)プロピレン系重合体との相溶性が良好となる。
【0018】
(ロ)水添ジエン系重合体は、例えば特開平3−72512号公報、第4頁右上欄第13行〜第6頁左下第1行に開示されている方法によって得ることができる。
【0019】
(A)中間層中の(イ)プロピレン系重合体と(ロ)水添ジエン系重合体との重量割合は、本発明の多層フィルムの柔軟性および強度等のバランスから、(イ)/(ロ)が90/10〜10/90であることが好ましく、70/30〜30/70であることがさらに好ましい。
【0020】
次に、(B)表面層について説明する。
(B)表面層は、上述したように、(A)中間層の両面に積層された層であり、(ハ)エチレン系重合体と(ロ)水添ジエン系重合体を主成分とする。具体的には、上記エチレン系重合体としては、低密度ポリエチレン(LDPE)、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)、超低密度ポリエチレン(例えば、エチレン−オクテン共重合体)、エチレン−アルキルアクリレート共重合体、エチレン−アルキルメタクリレート共重合体、低密度ポリエチレン等のアイオノマなどが好適である。
【0021】
実用上は例えばLDPE、LLDPEやメタロセン系触媒で重合されたエチレン−オクテン共重合体などを好適に使用することができ、これらのメルトインデックス(MI)が0.2〜3g/10分(190℃、2.16kg荷重)のものが強度や透明性、フィルム成形加工性などの面で好適である。
【0022】
(B)表面層は、これら(ハ)エチレン系重合体を1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて含有していてもよい。(ハ)エチレン系重合体を表面層に使用することにより、エチレン−ビニルアセテート共重合体(EVA)を用いた場合と比較して臭気の少ない多層フィルムが得られ、ストレッチ包装用フィルムとして好適である。また(ロ)成分としては(A)中間層のところで詳述したものを全て使用することができる。(ロ)成分は(ハ)エチレン系重合体にラップフィルムとして必要な粘着性を付与する。(B)表面層で使用する(ロ)成分として好ましいのは共役ジエン/芳香族ビニル化合物のランダム共重合体ブロックを主体とする水添ジエン系重合体である。(B)表面層における(ロ)水添ジエン系重合体の添加量は30重量%以下であることが好ましい。30重量%以下であれば(ハ)エチレン系重合体の特徴である易成形性を損なうことなくラップフィルムとして必要な粘着性を付与することが出来るので好ましい。
【0023】
本発明の多層フィルムの全厚みは、製膜性、強度、および伸展性を考慮すると、好ましくは5〜30μmであり、より好ましくは7〜20μmである。ストレッチ包装する場合、あまりに薄いと製膜性に劣り、得られたフィルムは強度不足となり、破れたり、穴があく等の問題が生じる。また、あまりに厚いと、強度が高くなり、伸ばしにくい等の問題が発生する。
本発明の多層フィルムの(A)中間層の厚みが占める割合は、本発明の多層フィルムが柔軟性、弾力性、変形回復性などストレッチ包装用フィルムとして優れた機能を発揮するために、10〜90%であることが好ましく、より好ましくは20〜70%であり、更に好ましくは25〜60%である。
【0024】
本発明の多層フィルムの(A)中間層および(B)表面層には、本発明の目的の達成を損なわない範囲で、適度の滑り性、自己粘着性、防曇性、帯電防止性を付与するために、下記の界面活性剤、滑剤などの添加剤を添加することができる。
(1)界面活性剤
PL規格(食品用添加剤リスト)に準ずる界面活性剤として、グリセリン脂肪酸( C8 〜C22) エステル、ソルビタン脂肪酸(C8 〜C22)エステル、プロピレングリコール脂肪酸(C8 〜C22)エステル、ショ糖脂肪酸(C8 〜C22)エステル、クエン酸モノ(ジまたはトリ)ステアリン酸エステル、ペンタエリスリトール脂肪酸(C8 〜C18)エステル、ポリグリセリン脂肪酸(C8 〜C18)エステル、ポリオキシエチレン(20)グリセリン脂肪酸(C12〜C18)エステル、ポリオキシエチレン(20)ソルビタン脂肪酸(C12〜C18)エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸(C8 〜C22)エステル、ポリプロピレングリコール脂肪酸(C8 〜C18)エステル、ポリオキシエチレン(9.5)ドデシルエーテル、ポリオキシエチレン(4〜14.30〜50)アルキル(C4 , 9 , 12)フェニルエーテル、N,N−ビス(2)−ヒドロキシエチル脂肪酸(C12〜C18)アミン、脂肪酸(C12〜C18)アミン、脂肪酸(C12〜C18)とジエタノールアミンによる縮合生成物、ポリオキシプロピレンポリオキシエチレンブロック共重合体、ポリエチレングリコール(分子量200〜9500)、ポリプロピレングリコールなど。
【0025】
(2)滑剤
パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、流動パラフィン、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス等のパラフィン、炭化水素樹脂類、ステアリン酸、ヒドロキシステアリン酸等の脂肪酸類、ステアロアミド、オキシステアロアミド、オレイルアミド、エルシルアミド、リシノールアミド、メチレンビスステアロアミド、メチレンビスステアロベヘンアミド、エチレンビスステアロアミド等の脂肪酸アミド類、n−ブチルステアレート、メチルヒドロキシステアレート等の脂肪酸エステル類等が挙げられる。
【0026】
これらの界面活性剤、滑剤などの添加剤は、各々の層を構成する上記重合体に、該重合体100重量部当たり0.01〜5重量部、特には0.5〜3重量部配合することが好ましい。上記添加剤は、1種単独でまたは2種以上を組み合わせて配合することができる。また、必要に応じて各層に水添石油樹脂を添加してもよい。
【0027】
以上の構成による本発明の多層フィルムは、前記の樹脂を複数の押出機を用いてインフレーション成形による共押出法で積層して成形することができる。
【0028】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、実施例中、部および%は、特に断らない限り重量基準である。また、実施例中の各種評価は、次のようにして測定した値および評価である。
(1)結合ビニル芳香族化合物含量
679cm-1のフェニル基の吸収をもとに、赤外分析法により測定した。
(2)共役ジエンのビニル結合含量
赤外分析法を用い、ハンプトン法により算出した。
(3)水添率
四塩化エチレンを溶媒に用い、100MHz、1H―NMRスペクトルから算出した。
(4)水添ジエン系重合体の数平均分子量
トリクロルベンゼンを溶媒に用い、135℃におけるゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いてポリスチレン換算で求めた。
(5)伸展性
市販のハンドラッパーを用いて発泡スチロール製トレーに乗せた食品を包装した時の伸びの状態、伸ばし易さを肉眼観察で以下のように判定した。
○:不均一な伸びがなく、極めて伸ばし易い。
×:不均一な伸びが発生し、極めて伸ばしにくい。
(6)変形回復性
市販のハンドラッパーを用いて発泡スチロール製トレーに乗せた食品を包装して、手指でフィルム面に変形を加えた時の回復性を肉眼観察で以下のように判定した。
○:極めて回復性良好である。
△:回復性良好。
×:回復性に劣る。
【0029】
(7)自動包装適性
市販の自動包装機を用いて発泡スチロール製トレーに乗せた食品を包装して、自己粘着性、シワ、破れ、トレー変形等を以下のように判定した。
○:シワ、破れ、トレー変形などなく極めて良好である。
×:シワ、破れ、トレー変形が見られる。
(8)臭気
得られたラップ包装用フィルムをガラス容器に入れて密封し、100℃で30分放置後、室温まで冷却した後、官能評価し以下のように判定した。
○:酢酸臭がしない。
×:酢酸臭がする。
【0030】
実施例、比較例、および評価の配合処方に用いられる各種の成分は、以下の通りである。
(イ)プロピレン系重合体成分
イ−1 ポリプロピレン(チッソ石油化学(株)製、F8577)
イ−2 ポリプロピレン(三菱化学(株)製、FB3C)
(ロ)水添ジエン系重合体成分
表1および2に示す水添ジエン系重合体(ロ−1) 〜(ロ−6)を合成した。なお、表1および2における略号は以下の化合物を示す。
BD:ブタジエン
IP:イソプレン
St:スチレン
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】
【0033】
(ハ)エチレン系重合体成分
ハ−1:エチレン・1−オクテン共重合体
〔MI=1.0、密度=0.870g/cc〕
ハ−2:LDPE
〔MI=2.0、密度=0.919g/cc〕
ハ−3:LLDPE
〔MI=1.1、密度=0.921g/cc〕
【0034】
(実施例1)
上記(イ)、(ロ)成分および(ハ)、(ロ)成分を表3に示す組成で45mm2軸押出機で200℃で混練した。この両者を一台の190℃の環状三層ダイスに供給して、(イ)プロピレン系重合体と(ロ)水添ジエン系重合体の混合物からなる厚み5μmの(A)中間層の両面に、(ハ)エチレン系重合体と(ロ)水添ジエン系重合体の混合物を各厚み5μmの(B)表面層として積層した全厚み15μmの3層フィルム(ストレッチ包装用フィルム)をインフレーション成形した。このフィルムにつき、回復性、伸展性、自動包装適性、および臭気の評価を行った。結果を表3に示す。表3に示された結果から、得られたフィルムは、上記特性において優れていることが明らかである。
【0035】
(実施例2〜8)
上記(イ)、(ロ)、(ハ)成分および各層の厚みを表3に記載したとおりとした以外は、実施例1と同様にして3層フィルムを作製した。得られたフィルムについて、実施例1と同様な評価を行った。結果を表3に示す。表3に示された結果から、これらのフィルムが、実施例1と同様に回復性、伸展性、自動包装適性、および臭気に優れていることが明らかである。
【0036】
(実施例9、10)
上記(イ)、(ロ)成分および水添石油樹脂(軟化点120℃)を表4に示す組成で45mm2軸押出機で200℃で混練し(A)中間層用混合物とした以外は実施例1と同様に評価した。結果を表4に示す。表4に示された結果から、これらのフィルムが、実施例1と同様に回復性、伸展性、自動包装適性、および臭気に優れていることが明らかである。
【0037】
(比較例1)
(B)表層として、(ハ−2)LDPEを単体で使用した以外は、実施例1と同様にして3層フィルムを作製した。得られたフィルムについて、実施例1と同様な評価を行った。結果を表4に示す。比較例1のフィルムは表層の組成が本発明の範囲外であるため、自動包装適性に劣っていた。
【0038】
(比較例2)
(ハ)成分としてEVA(ビニルアセテート含量=20重量%)を使用した以外は、実施例1と同様にして3層フィルムを作製した。得られたフィルムについて、実施例1と同様な評価を行った。フィルムの組成と結果を表4に示す。比較例2のフィルムは表層の組成が本発明の範囲外であるため、臭気に劣っていた。
【0039】
(比較例3)
(A)表面層を積層せずに、単層フィルムを成形した。この単層フィルムにつき実施例1と同様に評価した。フィルムの組成と結果を表4に示す。
比較例3のフィルムは構成が本発明の範囲外であるため、自動包装適性に劣っていた。
【0040】
(比較例4)
(A)中間層に(ロ)水添ジエン系重合体成分を使用せずに成形した以外は、実施例1同様にして3層フィルムを作成した。得られたフィルムについて、実施例1と同様な評価を行った。フィルムの組成と結果を表4に示す。
比較例4のフィルムは中間層の組成が本発明の範囲外であるため、伸展性、回復性、および自動包装適性に劣っていた。
【0041】
(比較例5)
(イ)プロピレン系重合体成分を使用せず成形した以外は、実施例1同様にして3層フィルムを作成した。得られたフィルムについて、実施例1と同様な評価を行った。フィルムの組成と結果を表4に示す。
比較例5のフィルムは中間層の組成が本発明の範囲外であるため、伸展性は良いものの回復性があまり良くなく、自動包装適性に劣っていた。
【0042】
(比較例6)
表層成分のみで単層フィルムを成形した。この単層フィルムにつき実施例1と同様に評価した。フィルムの組成と結果を表4に示す。
比較例6のフィルムは構成が本発明の範囲外であるため、伸展性、回復性、および自動包装適性に劣っていた。
【0043】
【表3】
【0044】
【表4】
【0045】
【発明の効果】
本発明の多層フィルムは、適当な滑り性、自己粘着性を有し、充分な熱融着性、透明性を有することは勿論のこと、伸展性、柔軟性に優れ、かつ変形回復性、自動包装適性等の包装適性が極めて優れている。そのため食品包装のためのストレッチ包装用フィルムとして、さらには工業用ストレッチ包装用フィルムなどとしても好適に使用することができる。
Claims (6)
- (A)(イ)プロピレン70〜100重量%と他の共重合成分0〜30重量%とからなるプロピレン系重合体と、(ロ)共役ジエン成分から主として構成され、該共役ジエン成分のビニル結合含量が50〜90%であるジエン系重合体の水添物であり、且つ該共役ジエン成分の二重結合の80%以上が飽和されている水添ジエン系重合体を主成分とし、かつ、(イ)/(ロ)の重量比が90/10〜10/90である中間層、および、
(B)該中間層の両面に積層された、(ハ)低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレン、エチレン−アルキルアクリレート共重合体、エチレン−アルキルメタクリレート共重合体、及び低密度ポリエチレンのアイオノマからなる群より選ばれる1種以上からなるエチレン系重合体と上記(ロ)を主成分とし、かつ、(ハ)/(ロ)の重量比が90/10〜70/30である表面層
を具備していることを特徴とする多層フィルム。 - (ロ)水添ジエン系重合体の水添前重合体が、単量体として、共役ジエン化合物および芳香族ビニル化合物を、これらの重量割合(共役ジエン化合物/芳香族ビニル化合物)が100/0〜40/60となるように含む請求項1に記載の多層フィルム。
- 全厚みが5〜30μmである請求項1又は2に記載の多層フィルム。
- 全厚みに占める(A)中間層の厚みの割合が、10〜90%である請求項1〜3のいずれか1項に記載の多層フィルム。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載の多層フィルムの製造方法であって、複数の押出機を用いてインフレーション成形による共押出法で積層して、前記多層フィルムを成形することを特徴とする多層フィルムの製造方法。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載の多層フィルムからなるストレッチ包装用フィルム。
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