JP4027073B2 - 画像処理システム、画像処理装置、及びジョブ管理方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像処理システム、画像処理装置、及びジョブ管理方法に関し、特に、ネットワークに接続された複数の入出力機器を組み合わせた形態のマルチファンクション複合機におけるジョブの管理方法に適用する場合に好適な画像処理システム、画像処理装置、及びジョブ管理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、スキャナ、プリンタ、ファクシミリ(FAX)等がネットワーク接続された構成を有するマルチファンクションシステムがある。従来から、前記マルチファンクションシステムにおいて動作中のジョブを管理するジョブ管理手段は既に提案されていた。即ち、マルチファンクションシステムの動作状況を、ユーザの使用しているパーソナルコンピュータ(PC)上にリアルタイムに表示することで、ユーザが必要なジョブの状態を座席に居ながら把握可能とすることが既に実現されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術においては次のような問題があった。即ち、従来のジョブ管理手段は、複数のユーザが例えば複写機の操作部(UI:User Interface)上でまたはPCから実行したジョブの状態を監視する機能、或いはPCから実行したジョブを中止する機能を有するのみにとどまっており、複写機のUI上で操作するユーザに対してPC上からジョブ予約の意思表示を行う機能は実現されていなかった。そのため、複写機のUIから離れているユーザがコピー等のジョブを優先的に実行したい状況が発生した場合、そのユーザは原稿を持って複写機のUIの前まで足を運ぶしか手段はなかった。従って、ジョブの優先的実行という観点ではスタンドアロンの複写機から進展が見られなかった。
【0004】
本発明は、上述した点に鑑みなされたものであり、UIから離れているユーザがコピー等のジョブを優先的に実行したい状況が発生した場合、ユーザは原稿を持ってUIの前まで足を運ぶことなく、他のユーザに急ぎの旨を知らせることを可能とした画像処理システム、画像処理装置、及びジョブ管理方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明は、少なくとも情報処理装置と、ジョブを実行する画像処理装置とを有し、前記画像処理装置をネットワークを介して共有可能に構成した画像処理システムであって、前記画像処理装置におけるジョブの状態を管理するジョブ管理手段と、前記ネットワークを介して前記情報処理装置から受け付ける指示に応じて優先的に実行したいジョブであって、前記画像処理装置の操作部からの指示で実行されるジョブの予約を指定する優先ジョブ指定手段と、前記優先ジョブ指定手段で指定されたジョブに関しては当該ジョブが実行されるまで前記操作部にジョブが予約されていることを示す情報を、ユーザ識別情報とともに表示することにより他のユーザによるジョブの実行を禁止するジョブ実行禁止手段とを有することを特徴とする。
【0007】
また、本発明は、ネットワークを介して共有可能に構成された画像処理装置であって、操作部と、前記操作部からの指示に基づきジョブを実行するローカルジョブ実行手段と、前記画像処理装置におけるジョブの状態を管理すると共に前記ネットワークを介して該ネットワークに接続された情報処理装置から受け付ける指示に応じて優先的に実行したいジョブ、前記操作部からの指示で前記ローカルジョブ実行手段で実行されるべきジョブの予約が指定されると、当該ジョブが実行されるまで前記操作部にジョブが予約されていることを示す情報を、ユーザ識別情報とともに表示することにより他のユーザによるジョブの実行を禁止するジョブ実行禁止手段を有することを特徴とする。
【0008】
また、本発明は、少なくとも情報処理装置と、ジョブを実行する画像処理装置とを有し、前記画像処理装置をネットワークを介して共有可能に構成した画像処理システムにおけるジョブ管理方法であって、前記画像処理装置におけるジョブの状態を管理するジョブ管理工程と、前記ネットワークを介して前記情報処理装置から受け付ける指示に応じて優先的に実行したいジョブであって、前記画像処理装置の操作部からの指示で実行されるジョブの予約を指定する優先ジョブ指定工程と、前記優先ジョブ指定工程で指定されたジョブに関しては当該ジョブが実行されるまで前記操作部にジョブが予約されていることを示す情報を、ユーザ識別情報とともに表示することにより他のユーザによるジョブの実行を禁止するジョブ実行禁止工程とを有することを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0012】
図1は本発明の実施の形態に係るネットワークシステムの構成の概念を示す模式図である。本ネットワークシステムは、ネットワークスキャナ102、PC103、ファクシミリ(Fax)104、ネットワークプリンタ106、107、108がネットワーク101を介して接続された構成となっている。図中105は公衆回線である。
【0013】
図1において、ネットワーク101は、機器を接続する既知の技術を用いた通信媒体であり、本実施形態では、TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)プロトコルを使用したイーサネット(登録商標)(米国ゼロックス、DEC、インテル三社が共同開発したバス構造のLAN)の使用を想定している。ネットワークスキャナ102は、用紙などに文字・図形が印刷された原稿などを光学的に読み取りを行う画像入力機器であり、ネットワークインターフェースを具備している。本例では、ネットワークスキャナ102は具体的にはRGB3色の読み取り画像データを出力するカラースキャナとして構成されている。
【0014】
ネットワークプリンタ108、107、106は、ネットワークインターフェースを具備しており、送信された印刷データや画像データをネットワークインターフェースを介して受信し、電子写真技術などの既知の印刷技術を用いて用紙などの記録媒体に実際に印刷を行う画像出力機器である。ネットワークプリンタ108、107、106もまたネットワーク101を介して各機器に接続されている。本例では、108は白黒デジタル複合機(マルチファンクション複合機)、107はカラーレーザビームプリンタ、106は白黒レーザビームプリンタを示している。
【0015】
Fax104は、ネットワークインターフェースを具備しており、公衆回線105を介して画像データの送受信を行う画像入出力機器である。Fax104は、ネットワーク101上のネットワークスキャナ102で読み取った画像データを送信したり、受信した画像データをネットワークプリンタ108、107、106から出力したり、PC103でファイル化する画像データを公衆回線105上に入出力するインターフェースでもある。PC103は、ネットワークスキャナ102を使用した原稿からのスキャンジョブの実行、Fax104を使用した通信ジョブの実行、ネットワークプリンタ106、107、108を使用したプリントジョブ、コピージョブの実行を指示することが可能な情報処理装置である。また、PC103は、後述のジョブ管理手段を備えている。
【0016】
以下、本実施形態のネットワークシステムを構成する上記各画像入出力機器の内、例えば、スキャナ機能及びプリンタ機能を備えたネットワークプリンタ(マルチファンクション複合機)を例に挙げ、ハードウエア、ソフトウエアの詳細について記述する。尚、本実施形態における下記で説明するジョブとは、原稿から画像を読み取るスキャンジョブ、記録媒体上に画像を形成するプリントジョブ、原稿から画像を読み取り記録媒体上に画像を形成するコピージョブ、データ通信を行う通信ジョブを含む。
【0017】
[ハードウエア]
全体構成
マルチファンクション複合機の全体構成図を図3に示す。コントローラユニット2000は、画像入力デバイスであるスキャナ部2070や画像出力デバイスであるプリンタ部2095と接続し、一方ではLAN2011や公衆回線(WAN)2051と接続することで、画像情報やデバイス情報の入出力を行うためのコントローラである。 CPU2001は、システム(複合機)全体を制御するコントローラである。RAM2002は、CPU2002が動作するためのシステムワークメモリであり、画像データを一時記憶するための画像メモリでもある。ROM2003は、ブートROMとして構成されており、システムのブートプログラムを格納している。HDD(ハードディスクドライブ)2004は、システムソフトウエア、画像データを格納する。
【0018】
操作部インターフェース(I/F)2006は、操作部(UI)2012とのインターフェースを司るものであり、操作部2012に表示する画像データを操作部2012に対して出力する。また、操作部I/F2006は、操作部2012からユーザが入力した情報を、CPU2001に伝える役割をする。ネットワーク接続部2010は、LAN2011に接続し、情報の入出力を行う。モデム2050は、公衆回線2051に接続し、情報の入出力を行う。
【0019】
以上のデバイスがシステムバス2007上に配置される。イメージバスI/F2005は、前記システムバス2007と画像データを高速で転送する画像バス2008とを接続し、データ構造を変換するバスブリッジである。画像バス2008は、PCI(Peripheral Component Interconnect)バスまたはIEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)1394で構成される。画像バス2008上には以下のデバイスが配置される。
【0020】
ラスタイメージプロセッサ(RIP)2060は、PDL(Page Description Language)コードをビットマップイメージに展開する。デバイスI/F部2020は、画像入出力デバイスであるスキャナ部2070やプリンタ部2095とコントローラユニット2000とを接続し、画像データの同期系/非同期系の変換を行う。スキャナ画像処理部2080は、入力画像データに対し補正、加工、編集を行う。プリンタ画像処理部2090は、プリント出力画像データに対し補正、解像度変換等を行う。画像回転部2030は、画像データの回転を行う。画像圧縮処理部2040は、多値画像データはJPEG(Joint Photographic Experts Group)、2値画像画像データはJBIG(Joint Bi-level Image Experts Group)、MMR(Modified Modified Read)、MH(Modified Huffman)の圧縮伸張処理を行う。
【0021】
画像入出力部
複合機における画像入出力デバイスの外観を図4に示す。画像入力デバイスであるスキャナ部2070は、原稿となる紙上の画像を照明し、CCDラインセンサ(図示略)を走査することで、ラスタイメージデータ2071(図3)として電気信号に変換する。ユーザが原稿用紙を原稿フィーダ2072のトレイ2073にセットし、操作部2012から読み取り起動指示を行うことにより、コントローラユニット2000のCPU2001がスキャナ部2070に指示を与え(図3の2071)、原稿フィーダ2072により原稿用紙を1枚ずつフィードし、スキャナ部2070による原稿画像の読み取り動作を行う。
【0022】
画像出力デバイスであるプリンタ部2095は、ラスタイメージデータ2096(図3)を用紙上の画像に変換する部分であり、その方式は感光体ドラムや感光体ベルトを用いた電子写真方式、微少ノズルアレイからインクを吐出して用紙上に直接画像を印字するインクジェット方式等があるが、どの方式でも構わない。プリント動作の起動は、コントローラユニット2000のCPU2001からの指示2096(図3)によって開始する。プリンタ部2095は、異なる用紙サイズまたは異なる用紙向きを選択できるように複数の給紙段を装備し、それに対応した用紙カセット2101、2102、2103、2104を装備している。また、プリンタ部2095は、排紙トレイ2111を装備している。排紙トレイ2111は印字し終わった用紙を受けるものである。
【0023】
操作部
複合機の操作部2012の構成を図5に示す。LCD表示部2013は、LCD上にタッチパネルシートが貼られており、システムの操作画面を表示すると共に、表示してあるキーが押されるとその位置情報をコントローラユニット2000のCPU2001に伝える。スタートキー2014は、原稿画像の読み取り動作を開始する時などに用いる。スタートキー2014の中央部には、緑と赤の2色LED2018が配設されており、その色によってスタートキー2014が使える状態にあるかどうかを示す。ストップキー2015は、稼働中の動作を止める働きをする。IDキー2016は、使用者のユーザIDを入力する時に用いる。リセットキー2017は、操作部2012からの設定を初期化する時に用いる。
【0024】
スキャナ画像処理部
スキャナ画像処理部2080の構成を図6に示す。画像バスI/Fコントローラ2081は、画像バス2008と接続し、そのバスアクセスシーケンスを制御する働きと、スキャナ画像処理部2080内の各デバイスの制御及びタイミング信号を発生させる。フィルタ処理部2082は、空間フィルタでコンボリューション演算を行う。編集部2083は、例えば入力画像データからマーカーペンで囲まれた閉領域を認識して、その閉領域内の画像データに対して、影つけ、網掛け、ネガポジ反転等の画像加工処理を行う。
【0025】
変倍処理部2084は、読み取り画像の解像度を変える場合にラスタイメージの主走査方向について補間演算を行い、拡大、縮小を行う。副走査方向の変倍については、画像読み取りラインセンサ(図示略)を走査する速度を変えることで行う。テーブル変換部2085は、読み取った輝度データである画像データを濃度データに変換するためにテーブル変換を行う。2値化部2086は、多値のグレースケール画像データを、誤差拡散処理やスクリーン処理によって2値化する。処理が終了した画像データは、再び画像バスコントローラ2081を介して、画像バス2008上に転送される。
【0026】
プリンタ画像処理部
プリンタ画像処理部2090の構成を図7に示す。画像バスI/Fコントローラ2091は、画像バス2008と接続し、そのバスアクセスシーケンスを制御する働きと、スキャナ画像処理部2090内の各デバイスの制御及びタイミング信号を発生させる。解像度変換部2092は、LAN2011或いは公衆回線2051から来た画像データを、プリンタ部2095の解像度に変換するための解像度変換を行う。スムージング処理部2093は、解像度変換後の画像データのジャギー(斜め線等の白黒境界部に現れる画像のがさつき)を滑らかにする処理を行う。
【0027】
画像圧縮処理部
画像圧縮処理部2040の構成を図8に示す。画像バスI/Fコントローラ2041は、画像バス2008と接続し、そのバスアクセスシーケンスを制御する働き、入力バッファ2042・出力バッファ2045とのデータのやり取りを行うためのタイミング制御、及び画像圧縮部2043に対するモード設定などの制御を行う。
【0028】
画像圧縮処理部2040の処理手順を以下に示す。画像バス2008を介して、コントローラユニット2000のCPU2001から画像バスI/Fコントローラ2041に画像圧縮制御のための設定を行う。この設定により、画像バスI/Fコントローラ2041は、画像圧縮部2043に対して画像圧縮に必要な設定(例えばMMR圧縮・JBIG伸長等)を行う。必要な設定を行った後に、再度、CPU2001から画像バスI/Fコントローラ2041に対して画像データ転送の許可を行う。この許可に従い、画像バスI/Fコントローラ2041は、RAM2002もしくは画像バス2008上の各デバイスから画像データの転送を開始する。受け取った画像データは入力バッファ2042に一時格納され、画像圧縮部2043の画像データ要求に応じて一定のスピードで画像が転送される。
【0029】
この際、入力バッファ2042は、画像バスI/Fコントローラ2041と画像圧縮部2043の両者の間で、画像データを転送できるかどうかを判断し、画像バス2008からの画像データの読み込み及び画像圧縮部2043への画像の書き込みが不可能である場合は、データの転送を行わないような制御を行う(以後このような制御をハンドシェークと呼称する)。画像圧縮部2043は、受け取った画像データを一旦RAM2044に格納する。これは、画像圧縮を行う際には、行う画像圧縮処理の種類によって数ライン分のデータを要するためであり、最初の1ライン分の圧縮を行うためには、数ライン分の画像データを用意してからでないと画像圧縮が行えないためである。
【0030】
画像圧縮を施された画像データは直ちに出力バッファ2045に送られる。出力バッファ2045では、画像バスI/Fコントローラ2041及び画像圧縮部2043とのハンドシェークを行い、画像データを画像バスI/Fコントローラ2041に転送する。画像バスI/Fコントローラ2041では転送された圧縮(もしくは伸長)された画像データをRAM2002もしくは画像バス2008上の各デバイスにデータを転送する。こうした一連の処理は、コントローラユニット2000のCPU2001からの処理要求が無くなるまで(必要なページ数の処理が終わったとき)、もしくはこの画像圧縮部2043から停止要求が出るまで(圧縮及び伸長時のエラー発生時等)繰り返される。
【0031】
画像回転部
画像回転部2030の構成を図9に示す。画像バスI/Fコントローラ2031は、画像バス2008と接続し、そのバスシーケンスを制御する働き、画像回転部2032にモード等を設定する制御、及び画像回転部2032に画像データを転送するためのタイミング制御を行う。
【0032】
画像回転部2030の処理手順を以下に示す。画像バス2008を介して、コントローラユニット2000のCPU2001から画像バスI/Fコントローラ2031に画像回転制御のための設定を行う。この設定により、画像バスI/Fコントローラ2041は、画像回転部2032に対して画像回転に必要な設定(例えば画像サイズや回転方向・角度等)を行う。必要な設定を行った後に、再度、CPU2001から画像バスI/Fコントローラ2041に対して画像データ転送の許可を行う。この許可に従い、画像バスI/Fコントローラ2031は、RAM2002もしくは画像バス2008上の各デバイスから画像データの転送を開始する。尚、本例では32bitをそのサイズとし、回転を行う画像サイズを32×32(bit)とし、また、画像バス2008上に画像データを転送させる際に32bitを単位とする画像転送を行うものとする(扱う画像は2値を想定する)。
【0033】
上述のように、32×32(bit)の画像を得るためには、上述の単位データ転送を32回行う必要があり、且つ不連続なアドレスから画像データを転送する必要がある(図11参照)。不連続アドレッシングにより転送された画像データは、読み出し時に所望の角度に回転されているように、RAM2033に書き込まれる。例えば、90度反時計方向回転であれば、最初に転送された32bitの画像データを、図12に示すようにY方向に書き込んでいく。読み出し時にX方向に読み出すことで、画像が回転される。
【0034】
32×32(bit)の画像回転(RAM2033への書き込み)が完了した後、画像回転部2032は、RAM2033から上述した読み出し方法で画像データを読み出し、画像バスI/Fコントローラ2031に画像を転送する。回転処理された画像データを受け取った画像バスI/Fコントローラ2031は、連続アドレッシングをもって、RAM2002もしくは画像バス2008上の各デバイスにデータを転送する。こうした一連の処理は、コントローラユニット2000のCPU2001からの処理要求が無くなるまで(必要なページ数の処理が終わったとき)繰り返される。
【0035】
デバイスI/F部
デバイスI/F部2020の構成を図10に示す。画像バスI/Fコントローラ2021は、画像バス2008と接続し、そのバスアクセスシーケンスを制御する働きと、デバイスI/F部2020内の各デバイスの制御及びタイミング信号を発生させる。また、画像バスI/Fコントローラ2021は、外部のスキャナ部2070及びプリンタ部2095への制御信号を発生させる。スキャンバッファ2022は、スキャナ部2070から送られてくる画像データを一時保存し、画像バス2008に同期させて画像データを出力する。
【0036】
シリアルパラレル・パラレルシリアル変換部2023は、スキャンバッファ2022に保存された画像データを順番に並べて、或いは分解して、画像バス2008に転送できる画像データのデータ幅に変換する。パラレルシリアル・シリアルパラレル変換部2024は、画像バス2008から転送された画像データを分解して、或いは順番に並べて、プリントバッファ2025に保存できる画像データのデータ幅に変換する。プリントバッファ2025は、画像バス2008から送られてくる画像データを一時保存し、プリンタ部2095に同期させて画像データを出力する。
【0037】
画像スキャン時の処理手順を以下に示す。スキャナ部2070から送られてくる画像データをスキャナ部2070から送られてくるタイミング信号に同期させて、スキャンバッファ2022に保存する。そして、画像バス2008がPCIバスの場合には、スキャンバッファ2022内に画像データが32ビット以上入ったときに、画像データを先入れ先出しで32ビット分、スキャンバッファ2022からシリアルパラレル・パラレルシリアル変換部2023に送り、32ビットの画像データに変換し、画像バスI/Fコントローラ2021を通して画像バス2008上に転送する。また、画像バス2008がIEEE1394の場合には、スキャンバッファ2022内の画像データを先入れ先出しで、スキャンバッファ2022からシリアルパラレル・パラレルシリアル変換部2023に送り、シリアル画像データに変換し、画像バスI/Fコントローラ2021を通して画像バス2008上に転送する。
【0038】
画像プリント時の処理手順を以下に示す。画像バス2008がPCIバスの場合には、画像バス2008から送られてくる32ビットの画像データを画像バスI/Fコントローラ2021で受け取り、パラレルシリアル・シリアルパラレル変換部2024に送り、プリンタ部2095の入力データビット数の画像データに分解し、プリントバッファ2025に保存する。また、画像バス2008がIEEE1394の場合には、画像バスから送られてくるシリアル画像データを画像バスI/Fコントローラ2021で受け取り、パラレルシリアル・シリアルパラレル変換部2024に送り、プリンタ部2095の入力データビット数の画像データに変換し、プリントバッファ2025に保存する。そして、プリンタ部2095から送られてくるタイミング信号に同期させて、プリントバッファ2025内の画像データを先入れ先出しで、プリンタ部2095に送る。
【0039】
[ソフトウエア]
ソフトウエアブロック全体構成
図2は本発明の実施の形態に係る複合機のソフトウエア構成を示すブロック図である。尚、下記の各構成要素を最初はカタカナで表記し以後は英語で表記する。図中、1501は、UI、即ちユーザインターフェースを司るものであり、ユーザが本複合機の各種操作・設定を行う際、機器との仲介を行うモジュールである。本モジュールは、ユーザの操作に従い、後述の各種モジュールに入力情報を転送し、処理の依頼或いはデータの設定等を行う。1502は、アドレスブック(Address-Book)、即ちデータの送付先、通信先等を管理するデータベースモジュールである。Address-Book1502の内容は、UI1501からのユーザ操作によりデータの追加、削除、取得が行われ、ユーザの操作により後述の各モジュールにデータの送付・通信先情報を与えるものとして使用されるものである。
【0040】
1503は、ウェブサーバ(Web-Server)モジュールであり、図外のWebクライアントからの要求により、本複合機の管理情報を通知するために使用される。管理情報は、後述のControll-API1518を介して読み取られ、後述のHTTP1512、TCP/IP1516、ネットワークドライバ(Network−Driver)1517を介してWebクライアントに通知される。1504は、ユニバーサルセンド(Universal-Send)、即ちデータの配信を司るモジュールであり、UI1501によりユーザに指示されたデータを、同様に指示された通信(出力)先に配布するものである。また、ユーザにより、本機器のスキャナ機能を使用し配布データの生成が指示された場合は、後述のControll-API1518を介して機器を動作させ、データの生成を行う。
【0041】
1505は、Universal-Send1504内で出力先にプリンタが指定された際に実行されるモジュールである。1506は、Universal-Send1504内で通信先にE-mailアドレスが指定された際に実行されるモジュールである。1507は、Universal-Send1504内で出力先にデータベースが指定された際に実行されるモジュールである。1508は、Universal-Send1504内で出力先に本機器と同様の複合機が指定された際に実行されるモジュールである。1509は、リモートコピースキャン(Remote-Copy-Scan)モジュールであり、本複合機のスキャナ機能を使用し、ネットワーク等で接続された他の複合機を出力先とし、本複合機単体で実現しているコピー機能と同等の処理を行うモジュールである。
【0042】
1510は、リモートコピープリント(Remote-Copy-Print)モジュールであり、本複合機のプリンタ機能を使用し、ネットワーク等で接続された他の複合機を入力先とし、本複合機単体で実現しているコピー機能と同等の処理を行うモジュールである。1511は、ウェブプルプリント(Web-Pull-Print)、即ちインターネットまたはイントラネット上の各種ホームページの情報を読み出し、印刷するモジュールである。1512は、本複合機がHTTPにより通信する際に使用されるモジュールであり、後述のTCP/IP1516モジュールにより前述のWeb-Server1503、Web-Pull-Print1511モジュールに通信を提供するものである。1513は、lprモジュールであり、後述のTCP/IP1516モジュールにより前述のUniversal-Send1504内のプリンタモジュール1505に通信を提供するものである。
【0043】
1514は、SMTP(Simple Mail Transfer Protocol)モジュールであり、後述のTCP/IP1516モジュールにより前述のUniversal-Send1504内のE-mailモジュール1506に通信を提供するものである。1515は、SLM、即ちSalutation-Managerモジュールであり、後述のTCP/IP1516モジュールにより前述のUniversal-Send1504内のデータベースモジュール1517、DPモジュール1518、及びRemote-Copy-Scan1509モジュール、Remote-Copy-Print1510モジュールに通信を提供するものである。1516は、TCP/IP通信モジュールであり、前述の各種モジュールに後述のNetwork-Driverによりネットワーク通信を提供するものである。
【0044】
1517は、ネットワークドライバ(Network-Driver)であり、ネットワークに物理的に接続される部分を制御するものである。1518は、コントロールAPI(Controll-API)であり、Universal-Send1504等の上流モジュールに対し、後述のJob-Manager1519等の下流モジュールとのインターフェースを提供するものであり、上流及び下流のモジュール間の依存関係を軽減しそれぞれの流用性を高めるものである。1519は、ジョブマネージャ(Job-Manager)であり、前述の各種モジュールよりControll-API1518を介して指示される処理を解釈し、後述の各モジュールに指示を与えるものである。また、本モジュールは、本複合機内で実行されるハード的な処理を一元管理するものである。
【0045】
1520は、コーデックマネージャ(CODEC-Manager)であり、Job-Manager1519が指示する処理の中でデータの各種圧縮・伸長を管理・制御するものである。1521は、FBEエンコーダ(FBE-Encoder)であり、Job-Manager1519、Scan-Manager1524により実行されるスキャン処理により読み込まれたデータをFBEフォーマットにより圧縮するものである。1522は、JPEGコーデック(JPEG-CODEC)であり、Job-Manager1519、Scan-Manager1524により実行されるスキャン処理、及びPrint-Manager1526により実行される印刷処理において、読み込まれたデータのJPEG圧縮及び印刷データのJPEG展開処理を行うものである。1523は、MMRコーデック(MMR-CODEC)であり、Job-Manager1519、Scan-Manager1524により実行されるスキャン処理、及びPrint-Manager1526により実行される印刷処理において、読み込まれたデータのMMR圧縮及び印刷データのMMR伸長処理を行うものである。
【0046】
1524は、スキャンマネージャ(Scan-Manager)であり、Job-Manager1519が指示するスキャン処理を管理・制御するものである。1525は、SCSIドライバ(Small-Computer-System-Interface-Driver)であり、Scan-Manager1524と本複合機が内部的に接続しているスキャナ部2070との通信を行うものである。1526は、プリントマネージャ(Print-Manager)であり、Job-Manager1519が指示する印刷処理を管理・制御するものである。1527は、エンジンインターフェースドライバ(Engine-I/F-Driver)であり、Print-Manager1526と印刷部とのインターフェースを提供するものである。1528は、パラレルポートドライバ(Parallel-Port-Driver)であり、Web-Pull-Print1511がパラレルポートを介して図外の出力機器にデータを出力する際のインターフェースを提供するものである。
【0047】
アプリケーション
以下、本発明の実施の形態の組み込みアプリケーションについて図面を用いて説明する。
【0048】
図13は本発明の配信に関する組み込みアプリケーションの構成を示すブロック図である。図中、4050は、上記で説明した本発明の操作部(UI)アプリケーションを示すブロックである。4100は、リモートコピーアプリケーションの送信側を示すブロックである。4150は、同報配信の送信側を示すブロックである。4200は、Web Pull Printモジュールを示すブロックである。4250は、Web Serverモジュールを示すブロックである。4300は、リモートコピーの受信側(プリント側)を示すブロックである。4350は、同報配信で送信されてきたイメージを汎用のプリンタで受信・プリントするブロックである。4400は、リモートプリントの受信側(プリント側)を示すブロックである。
【0049】
4450は、同報配信で送信されてきたイメージを公知のNotes Serverで受信・格納するブロックである。4500は、同報配信で送信されてきたイメージを2値のイメージを受信・格納するブロックである。4550は、同報配信で送信されてきたイメージを公知のMail Serverで受信・格納するブロックである。4600は、同報配信で送信されてきたイメージを多値のイメージを受信・格納するブロックである。4650は、情報コンテンツを含んだ、公知のWeb Serverを示すものである。4700は、本発明のWeb Serverなどにアクセスする公知のWeb Browserを示すものである。
【0050】
以下、上記それぞれのブロックに照らし合わせながら、アプリケーション群の説明を詳細に行う。
【0051】
User Interface アプリケーション
4050のブロックに示したUser Interface(UI)の詳細は、上述した通りであるが、ここでは、4051のAddress Bookについて説明する。このAddress Book4051は、本実施形態のネットワークシステムを構成する機器内の不揮発性の記憶装置(不揮発性メモリやハードディスクなど)に保存されており、Address Book4051の中には、ネットワークに接続された機器の特徴が記載されている。例えば、以下に列挙するようなものが含まれている。
【0052】
機器の正式名やエイリアス名
機器のネットワークアドレス
機器の処理可能なネットワークプロトコル
機器の処理可能なドキュメントフォーマット
機器の処理可能な圧縮タイプ
機器の処理可能なイメージ解像度
機器がプリンタの場合の給紙可能な紙サイズ、給紙段情報
機器がサーバ(コンピュータ)の場合のドキュメントを格納可能なフォルダ 名
以下に説明する各アプリケーションは、上記Address Book4051に記載された情報により配信先の特徴を判別することが可能となる。また、このAddress Book4051は、編集可能であると共に、ネットワーク内のサーバコンピュータなどに保存されているものをダウンロードして使用する、または直接参照することも可能である。
【0053】
リモートコピーアプリケーション
リモートコピーアプリケーションは、配信先に指定された機器の処理可能な解像度情報を前記Address Book4051より判別し、それに従い、スキャナにより読み取った画像(2値画像)を公知のMMR圧縮を用いて圧縮し、それを公知のTIFF(Tagged Image File Format)化し、SLM4103に通して、ネットワーク上のプリンタ機器に送信する。SLM4103とは、詳細には説明しないが、公知のSalutation Manager(またはSmart Link Manager)と呼ばれる機器制御情報などを含んだネットワークプロトコルの一種である。
【0054】
同報配信アプリケーション
同報配信アプリケーションは、前記リモートコピーアプリケーションと違い、一度の画像走査で複数の配信宛先に画像を送信することが可能である。また、配信先もプリンタ機器にとどまらず、いわゆるサーバコンピュータにも直接配信可能である。
【0055】
以下、配信先に従って順に説明する。配信先の機器が公知のネットワークプリンタプロトコルであるLPD(Line Printer Daemon)、プリンタ制御コマンドとして公知のLIPS(登録商標)(LBP Image Processing System:キヤノン株式会社のLBP専用制御コマンド体系)を処理可能であるとAddress Book4051より判別した場合、同様にAddress Book4051より判別した画像解像度に従って画像読み取りを行い、画像自体は、本実施形態では、公知のFBE(First Binari Encoding)を用いて圧縮し、更にLIPSコード化して、公知のネットワークプリンタプロトコルであるLPRで相手機器に送信する。
【0056】
配信先の機器が前記SLMで通信可能で、サーバ機器の場合、Address Book4051より、サーバアドレス、サーバ内のフォルダの指定を判別し、リモートコピーアプリケーションと同様に、スキャナにより読み取った画像(2値画像)を公知のMMR圧縮を用いて圧縮し、それを公知の上記TIFF化し、SLMを通して、ネットワーク上のサーバ機器の特定のフォルダに格納することが可能である。
【0057】
また、本実施形態の機器では、相手機器であるサーバが公知のJPEG圧縮された多値画像を処理可能であると判別した場合、前記の2値画像と同様に多値読み取りした画像を公知のJPEG圧縮を用いて、やはり公知のJFIF(JPEG File Interchange Format)化し、SLMを通して、ネットワーク上のサーバ機器の特定のフォルダに格納することが可能である。
【0058】
配信先の機器が公知のE-Mailサーバである場合、Address Book4051に記載されたメールアドレスを判別し、スキャナにより読み取った画像(2値画像)を公知のMMR圧縮を用いて圧縮し、それを公知の上記TIFF化し、公知のSMTP(Simple Mail Transfer Protocol)4153を使用して、E-Mailサーバに送信する。その後の配信は、Mail Server4550に従って実行される。
【0059】
Web Pull Printアプリケーション
Web Pull Printアプリケーションは、本実施形態と直接関係しないので、説明は省略する。
【0060】
Web Serverアプリケーション
Web Serverアプリケーションは、本実施形態と直接関係しないので、説明は省略する。
【0061】
Device Information Service(DIS)
コントローラ内でジョブに対する設定値、デバイス(スキャナ、プリンタなど)の機能、ステータス、課金情報等をControl APIに準拠したデータ形態で保持するデータベースと、そのデータベースとのインターフェースをデバイスインフォメーションサービス(Device Information Service:DIS)として定義している。図14にDIS 7102とジョブマネージャ(Job Manager)7101、及びスキャン、プリントの各ドキュメントマネージャ(Document Manager)7103、7104とのやり取りを示す。
【0062】
基本的に、ジョブ(Job)の開始命令など動的な情報はJob Manager 7101から各Document Managerに直接指示され、デバイスの機能やジョブの内容など静的な情報はDIS7102を参照する。各Document Managerからの静的、動的情報、イベントはDIS7102を介してJob Manager7101に伝えられる。各Document ManagerからDIS7102のデータベースにデータの設定、取得を行う場合、DIS7102の内部データ形式がControl API準拠であることから、Control APIに準拠したデータ形式と各Document Managerが理解できるデータ形式との相互の変換処理を行う。例えば、各Document Managerからステータスデータの設定を行う場合、デバイス固有のデータを解釈し、Control APIで定義される対応するデータに変換し、DIS7102のデータベースへ書き込みを行う。
【0063】
Job Manager7101からDIS7102のデータベースにデータの設定、取得を行う場合には、Job Manager7101とDIS7102の間でデータの変換は生じない。また、DIS7102には、Document Managerから通知される各種イベント情報に基づき、イベントデータの更新が行われる。
【0064】
図15にDIS7102内部に保持される各種データベース(以下、DBと呼称する)を示し、それぞれのDBについて説明する。図中の丸角長方形は個々のDBを表している。7201は、スーパーバイザデータベース(Supervisor DB)であり、機器全体についてのステータスやユーザ情報を保持しているDBであり、ユーザIDやパスワード等、バックアップが必要な情報は、ハードディスク装置或いはバックアップメモリなどの不揮発性の記憶装置に保持される。
【0065】
7202は、スキャンコンポーネントデータベース(Scan Component DB)、7203は、プリントコンポーネントデータベース(Print Component DB)であり、これらComponent DBは存在するComponent毎に対応して保持される。例えばプリンタのみからなる機器の場合はPrint Component DBのみが存在し、また、例えばFAXを備えた機器の場合はFAX Component DBが保持される。各Component DBには、初期化時に、それぞれ対応するDocument ManagerがComponentの機能やステータスを設定する。7204は、スキャンジョブサービスデータベース(Scan Job Service DB)、7205は、プリントジョブサービスデータベース(Print Job Service DB)であり、これらのJob Service DBもComponent DBと同様、初期化時にそれぞれ対応するDocument Managerが機器で使用できる機能や、それらのサポート状況を設定する。
【0066】
次に、ジョブデータベース(Job DB)、ドキュメントデータベース(Document DB)について説明する。7206は、Scan Job DB、7207は、Print Job DBの各Job DB、7208は、Scan Document DB、7209は、Print Document DBである。Job DB、Document DBは、Jobとそれに付随するDocumentが生成される度に、Job Managerにより動的に確保、初期化が行われ、必要な項目の設定が行われる。各Document Managerは、Jobの処理開始前にJob DB及びDocument DBから処理に必要な項目を読み出し、Jobを開始する。その後、Jobが終了すると、これらのJob及びそれに付随していたDocumentのDBは解放される。Jobは1つ以上のDocumentを持つので、あるJobに対して複数のDocument DBが確保される場合がある。7210は、各Document Managerから通知されるイベント情報を保持するデータベース、7211は、装置のスキャン回数、プリント回数を記録するためのカウンタテーブルである。
【0067】
Document Managerから通知されるイベントには、Scan Document ManagerからのComponentの状態遷移、スキャン処理動作完了や各種のエラー、またPrint Document ManagerからのComponentの状態遷移、プリント処理動作完了、紙詰まり、給紙カセットオープンなどがあり、それぞれのイベントを識別するためのイベントIDが予め定められている。
【0068】
Document Managerからイベントが発行された場合、DIS7102は、イベントデータベース7211に発行されたイベントIDと、必要なら該イベントに付随する詳細データを登録する。また、Document Managerからイベントの解除が通知された場合、解除指定されたイベントデータをイベントデータベース7211から削除する。
【0069】
Job Managerよりイベントのポーリングが行われた場合、DIS7102は、イベントデータベース7210を参照し、現在発生しているイベントIDと、必要ならイベントに付随する詳細データをJob Managerへ返信し、現在イベントが発生していなければその旨を返信する。
【0070】
また、スキャン処理動作完了、プリント処理動作完了のイベントが通知された場合は、スキャン、プリントを行ったユーザのカウンタ値を更新する。このソフトウエアによるカウンタは、不慮の電源遮断などでその値が失われないように、バックアップされたメモリ装置やハードディスク装置等の不揮発性記憶装置にその値が更新される度に書き戻す。
【0071】
スキャン動作
以下にスキャン動作の詳細について説明する。図16はスキャン動作に関するブロックの概念図である。PCIバス8105に、CPU8101、メモリ8102、画像の圧縮・伸長ボード(コーデック)8104、スキャナ8107、このシステムを接続するためのインターフェースを提供するSCSI I/F回路8103が接続されている。SCSI I/F回路8103とスキャナ(または複合機能を有する複写機のスキャナ機能ユニット)8107は、SCSIインターフェースケーブル8106で接続されている。また、PCIバス8105には、IDEコントローラ(IDE Controller)8108が接続されており、IDE Controller8108は、IDEケーブル(IDE Cable)8109を介してIDEハードディスク(IDE Hard Disk)8110と接続されている。
【0072】
図17はスキャン動作に関するソフトウエア構造を示す図である。Job Manager8201は、アプリケーションレベルの要求を分類、保存する機能を持つ。DIS8202は、アプリケーションレベルからのスキャン動作に必要なパラメータを保存する。アプリケーションからの要求はメモリ8102に保存される。スキャン動作管理部8203は、Job Manager8201とDIS8202からスキャンを行うのに必要な情報を取得する。スキャン動作管理部8203は、Job Manager8201から図18のジョブ番号、ドキュメント番号のテーブルデータ8301を受け取り、ジョブ番号、ドキュメント番号のテーブルデータ8301を元に、DIS8202からスキャンパラメータ8302を受け取る。これにより、アプリケーションから要求されているスキャン条件を元にスキャンを行う。
【0073】
スキャン動作管理部8203は、DIS8202から取得したスキャンパラメータ8302をドキュメント番号順にスキャンシーケンス制御部8204に渡す。スキャンパラメータ8302を受け取ったスキャンシーケンス制御部8204は、スキャン画像属性8308の内容に従ってSCSI制御部8207をコントロールする。これにより、図16のPCI8105に接続されたSCSI Controller8103を動作させることにより、SCSIケーブル8106を介してScanner8107にSCSI制御コマンドを送ることによりスキャンが実行される。スキャンした画像は、SCSI Cable8106を介してSCSI Controller8103に渡され、更にPCI8105を介してメモリ8102に格納される。
【0074】
スキャンシーケンス制御部8204は、スキャンが終了し、PCI8105を介してメモリ8102に画像が格納された時点で、スキャンパラメータ8302のスキャン画像圧縮形式8309の内容に従って、メモリ8102に格納されているスキャン画像を圧縮するために、圧縮・伸長制御部8205に対して要求を出す。要求を受け取った圧縮・伸長制御部8205は、PCI8105に接続されているコーデック8104を用いて、スキャンシーケンス制御部8204からのスキャン画像圧縮形式8309の指定で圧縮を行う。圧縮・伸長制御部8205は、圧縮された画像をPCI8105を介してメモリ8102に格納する。
【0075】
スキャンシーケンス制御部8204は、圧縮・伸長制御部8205がスキャン画像圧縮形式8309で指定された形式にスキャン画像を圧縮し、メモリ8102に格納した時点で、スキャンパラメータ8302の画像ファイルタイプ8307に従って、メモリ8102に格納されている圧縮されたスキャン画像をファイル化する。スキャンシーケンス制御部8204は、ファイルシステム8206に対して、スキャンパラメータ8302の画像ファイルタイプ8307で指定されたファイル形式でファイル化することを要求する。
【0076】
ファイルシステム8206は、スキャンシーケンス制御部8204からの画像ファイルタイプ8307に従って、メモリ8102に格納されている圧縮された画像をファイル化し、PCI8105を介してIDE Controller8108に転送し、IDE Cable8109を介してIDE Hard Disk8110に転送することにより、スキャンされた圧縮画像をファイル化する。スキャンシーケンス制御部8204は、ファイルシステム8206がIDE Hard Disk8110にファイル化された画像を格納した時点で、スキャナ8107上の一枚の現行の処理が終了したとして、スキャン動作管理部8203にスキャン終了通知を送り返す。
【0077】
この時点でスキャナ8107上にまだスキャンが行われていない原稿が存在し、Job Manager8201からスキャン要求が存在する場合には、再度、DIS8202に格納されているスキャンパラメータ8302を用いてスキャンシーケンス制御部8204にスキャン動作を要求する。スキャナ8107上にスキャンされていない原稿が存在しない場合、またはJob Manager8201からのスキャン要求が存在しない場合には、スキャン動作が終了したものとしてJob Manager8201に対してスキャン終了通知を発行する。
【0078】
プリント動作
以下にプリント動作の詳細について説明する。図19はプリント動作に関するブロックの概念図である。PCIバス9005に、CPU9001、メモリ9002、画像の圧縮・伸張ボード(コーデック)9004、プリンタ9007、このシステムを接続するためのインターフェースを提供するエンジンインターフェース(Engine I/F)ボード9003が接続されている。Engine I/Fボード9003とプリンタ(または複合機能を有する複写機のプリンタ機能ユニット)9007は、エンジンインターフェースケーブル9006で接続されている。
【0079】
Engine I/Fボード9003は、内部にDPRAMを備えており、このDPRAMを介してプリンタ9007へのパラメータ設定及びプリンタ9007の状態読み出しと、プリントの制御コマンドのやり取りを行う。また、このEngine I/Fボード9003は、Videoコントローラを備えており、プリンタ9007からエンジンインターフェースケーブル9006経由で与えられるVCLK(Video Clock)とHSYNCに合わせて、PCIバス9005上に展開されているイメージデータをエンジンインターフェースケーブル9006を介してプリンタ9007に送信する。
【0080】
この送信のタイミングを図で表すと図20のようになる。VCLKは常に出続け、HSYNCがプリンタ9007の1ラインの開始に同期して与えられる。Engine I/Fボード9003のVideoコントローラは、設定された画像幅(WIDTH)分のデータを、設定されたPCIバス9005上のメモリ(SOURCE)から読み出して、Video信号としてエンジンインターフェースケーブル9006に出力する。これを指定ライン分(LINES)繰り返した後、IMAGE#END割り込みを発生する。
【0081】
先に説明した通り、CPU上のアプリケーションプログラムからControll APIにプリントジョブの指示が渡されると、Controll APIはこれをコントローラレベルのJob Managerにジョブとして渡す。更に、このJob Managerはプリントジョブの設定をDISに格納し、Print Managerにプリントジョブの開始を指示する。Print Managerはジョブを受け付けると、DISからジョブ実行に必要な情報を読み出し、Engine I/Fボード9003及びEngine I/Fボード9003内のDPRAMを介してプリンタ9007に設定する。
【0082】
Engine I/Fボード9003の設定項目を図21に、プリンタ9007に対するEngine I/Fボード9003内のDPRAMを介した設定項目及び制御コマンド、状態コマンドを図22に示す。
【0083】
簡単のためにこのプリントジョブを、非圧縮、レター(11"×8.5")サイズ2値画像の、2ページ1部プリント、プリンタ9007が600dpiの性能を持つものとして、具体的に動作を説明する。まず、このプリントジョブを受けると、Print Managerはこの画像の幅(この場合8.5"の側とする)の画像バイト数を下式により算出する。
【0084】
WIDTH = 8.5 × 600 ÷ 8 ≒ 630(Bytes)
次に、ライン数を下式により演算する。
【0085】
LINES = 11 × 600 = 6600(Lines)
これらの算出した値と、与えられた1ページ目の画像が格納されているSOURCEアドレスとを、図21に示したWIDTH、LINES、SOURCEに設定する。この時点で、Engine I/Fボード9003は画像出力の用意が完了しているが、プリンタ9007からのHSYNC信号が来ていないため(VCLKは来ている)画像データを出力していない。
【0086】
次に、Print Managerは図22に示したDPRAMの所定のアドレス(Book No)に出力部数である1を書き込む。その後、1ページ目に対する出力用紙の給紙要求(FEED#REQ)を出し、プリンタ9007からのIMAGE#REQを待つ。プリンタ9007からIMAGE#REQが来たら、IMAGE#STARTを出す。これを受けてプリンタ9007はHSYNCを出し始め、HSYNC待ちであったEngine I/Fボード9003は画像を出力する。プリンタ9007は出力用紙の後端を検出すると、IMAGE#ENDを出力し、出力用紙が排出されるとSHEET#OUTを出力する。Print Managerは1ページ目のIMAGE#ENDを受けて、2ページ目のWIDTH、LINES、SOURCEをEngine I/Fボード9003に設定し、FEED#REQを出して、IMAGE#REQを待つ。2ページ目のIMAGE#REQが来てからの動作は、1ページ目と同様である。
【0087】
ジョブ管理手段
次に、本発明の中心となるジョブ管理手段について説明する。図23は請求項3で記載されているようにユーザがPC上で閲覧できるwebによってジョブの管理がなされている様子を示す図である。本実施形態のジョブ管理手段は、上記DIS7102で管理されるジョブの情報を基に、webのコンテンツ情報をマルチファンクションシステム(複合機)における図3のHDD2004に格納することで実現する。また、このweb手段からは、ジョブを閲覧するのみならず、UIと同様に、環境設定、宛先登録、HDD2004に格納された画像データの送信等の操作を行うことも可能である。以後、このweb手段をリモートUIと呼ぶことにする。
【0088】
リモートUIは、マルチファンクションシステム固有に割り振られたIP(Internet Protocol)アドレスをブラウザソフト上で指定することでアクセスができる。上記図23は目的のマルチファンクションシステムのIPアドレスをブラウザ上で指定したときのリモートUIのトップページである。この時、デフォルトの設定では図23における“デバイス”のメニューが選択される。“デバイス”メニューが選択されると、マルチファンクションシステムに存在するスキャナ、プリンタ、FAX等のデバイスのステータス情報を確認することができる。
【0089】
また、優先ジョブ予約の欄で優先的に使用したいジョブを選択することにより、マルチファンクションシステムのUI上には図24に示すようにジョブの優先予約がされていることが表示される。図24の例ではコピーのジョブがuser32912によって予約されていることを示している。これにより、マルチファンクションシステムのUI上でコピーを行おうとしている他のユーザに対して、コピーを緊急に使用したいユーザがUIから離れていた場合にも、リモートUIを介してPCからUI上にメッセージを出すことができる。UIの前のユーザはこのメッセージにより、誰が急ぎでコピーを使用したいのかが分かるので、UIの前のユーザもコピーを緊急に行いたい場合はメッセージを出しているユーザとの間で交渉を行うことも可能である。
【0090】
“ジョブ”メニューが選択されると、図25に示すように現在実行中のジョブのリストが表示される。図25の例では前述のジョブ優先予約を行った内容がリストに追加されている。図24のUI上でユーザが“解除”のキーを押した場合はジョブ優先予約が取り消され、図25のリストからジョブ優先予約の項目の表示が削除される。
【0091】
図26は上述したネットワークシステムを特許請求の範囲に対応させた構成例を示す機能ブロック図である。本ネットワークシステムは、ジョブ管理手段11及び優先ジョブ指定手段12を備えた情報処理装置1、ジョブ実行禁止手段21を備えた複数台の画像処理装置2・・・、情報処理装置1及び画像処理装置2・・・を接続するネットワーク3から構成されている。
【0092】
ジョブ管理手段11は、画像処理装置2・・・におけるジョブの状態を管理するものであり、ネットワーク3を介して情報処理装置1上で閲覧可能なwebにより、ジョブの状態を管理するものである。優先ジョブ指定手段12は、ユーザが優先的に実行したいジョブを指定するものであり、ネットワーク3を介して情報処理装置1上で閲覧可能なweb上の所定のボタンのクリックにより、優先的に実行したいジョブの予約を行うものである。ジョブ実行禁止手段21は、優先ジョブ指定手段12で指定されたジョブに関しては当該ジョブが実行されるまで他のユーザによるジョブの実行を禁止するものであり、優先ジョブ指定手段12で指定されたジョブの予約内容を画像処理装置3・・・の操作部に表示し、予約内容を他のユーザに報知することで、ジョブ実行禁止を実現するものである。
【0093】
以上説明したように、本発明の実施の形態によれば、スキャナ等の画像入力機器、プリンタ・複写機・複合機等の画像出力機器、ファクシミリ等の通信機器、PC等の情報処理装置がネットワーク接続されたネットワークシステムにおいて、ジョブの状態をPC上で管理するジョブ管理手段により、ユーザが優先的に行いたいジョブを指定し、当該ユーザのジョブが完了するまで他のユーザによるジョブの実行を禁止することを可能としたネットワークシステムを提供することができる。これにより、機器の操作部から離れているユーザが例えばコピー等のジョブを優先的に実行したい状況が発生した場合、ジョブ管理手段(例えばユーザが使用しているPC上のWeb)による所定の操作により、ユーザは原稿を持って機器の操作部の前まで足を運ぶことなく、他のユーザに急ぎの旨を知らせることが可能となる。
【0094】
[他の実施の形態]
上記実施形態では、本発明のジョブ管理をネットワークシステムにおける複合機に適用した場合を例に挙げたが、これに限定されるものではなく、ネットワークシステムにおける他の機器(ネットワークプリンタ、ネットワークスキャナ、FAX)に適用することも可能である。
【0095】
上記実施形態では、ネットワークシステムを図1に示す構成としたが、これに限定されるものではなく、ネットワークプリンタ、ネットワークスキャナ、FAX、PCの接続台数は任意台数とすることが可能である。
【0096】
上記実施形態では、ネットワークシステムを図1に示す構成としたが、これに限定されるものではなく、例えば、スキャナ機能・プリント機能・コピー機能・FAX機能を備えた1台の複合機を複数台のPCで共有するような形態のネットワークシステムに適用することも可能である。
【0097】
上記実施形態では、ネットワークとしてTCP/IPプロトコルを使用したイーサネット(登録商標)を例に挙げたが、これに限定されるものではなく、他のプロトコルを使用することも可能である。
【0098】
尚、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても、1つの機器からなる装置に適用してもよい。上述した実施形態の機能を実現するソフトウエアのプログラムコードを記憶した記憶媒体等の媒体をシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体等の媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても、本発明が達成されることは言うまでもない。
【0099】
この場合、記憶媒体等の媒体から読み出されたプログラムコード自体が上述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体等の媒体は本発明を構成することになる。プログラムコードを供給するための記憶媒体等の媒体としては、例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、或いはネットワークを介したダウンロードなどを用いることができる。
【0100】
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、上述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOSなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって上述した実施形態の機能が実現される場合も、本発明に含まれることは言うまでもない。
【0101】
更に、記憶媒体等の媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって上述した実施形態の機能が実現される場合も、本発明に含まれることは言うまでもない。
【0102】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、ジョブを実行する画像処理装置とネットワークを介して接続された情報処理装置から、画像処理装置の操作部からの指示で実行されるジョブの予約を行えるようにするとともに、この画像処理装置を使用する他のユーザに誰が予約を行ったかを識別可能な表示を行うことによって他のユーザによるジョブの実行を禁止として、優先的にジョブを実行可能とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るネットワークシステムの全体構成を示す概念図である。
【図2】複合機のソフトウエアの全体構成を示すブロック図である。
【図3】複合機のハードウエアの全体構成を示すブロック図である。
【図4】複合機の外観を示す図である。
【図5】複合機の操作部の構成を示す図である。
【図6】複合機のスキャナ画像処理部の構成を示すブロック図である。
【図7】複合機のプリンタ画像処理部の構成を示すブロック図である。
【図8】複合機の画像圧縮処理部の構成を示すブロック図である。
【図9】複合機の画像回転部の構成を示すブロック図である。
【図10】複合機のデバイスI/F部の構成を示すブロック図である。
【図11】画像回転処理を示す図である。
【図12】画像回転処理を示す図である。
【図13】配信に関する組み込みアプリケーションを示すブロック図である。
【図14】 DISと、Job Manager、Print Manager、Scan Managerとのやり取りを示す図である。
【図15】 DIS内部のデータベース及びカウンタを示す図である。
【図16】スキャン動作に関するハードウエア構成を示すブロック図である。
【図17】スキャン動作に関するソフトウエア構成を示すブロック図である。
【図18】スキャン動作に関するパラメータテーブルを示す図である。
【図19】プリント動作に関するハードウエア構成を示すブロック図である。
【図20】プリントイメージデータの転送タイミングを示す図である。
【図21】 Engine I/Fボード内のプリントパラメータレジスタを示す図である。
【図22】プリンタとEngine I/Fボードとの通信コマンドを示す図である。
【図23】リモートUIのトップページの表示内容を示す図である。
【図24】優先ジョブ予約が指定されたときのUI上の表示内容を示す図である。
【図25】リモートUIのジョブメニューが選択されたときの表示内容を示す図である。
【図26】ネットワークシステムを特許請求の範囲に対応させた構成例を示す機能ブロック図である。
【符号の説明】
1 情報処理装置
2 画像処理装置
3 ネットワーク
11 ジョブ管理手段
12 優先ジョブ指定手段
21 ジョブ実行禁止手段
101 ネットワーク
102 ネットワークスキャナ
103 PC
104 FAX
106、107、108 ネットワークプリンタ
2012 操作部
Claims (8)
- 少なくとも情報処理装置と、ジョブを実行する画像処理装置とを有し、前記画像処理装置をネットワークを介して共有可能に構成した画像処理システムであって、
前記画像処理装置におけるジョブの状態を管理するジョブ管理手段と、前記ネットワークを介して前記情報処理装置から受け付ける指示に応じて優先的に実行したいジョブであって、前記画像処理装置の操作部からの指示で実行されるジョブの予約を指定する優先ジョブ指定手段と、前記優先ジョブ指定手段で指定されたジョブに関しては当該ジョブが実行されるまで前記操作部にジョブが予約されていることを示す情報を、ユーザ識別情報とともに表示することにより他のユーザによるジョブの実行を禁止するジョブ実行禁止手段とを有することを特徴とする画像処理システム。 - 前記画像処理装置とは、画像入力機器、画像出力機器、通信機器のいずれかを含み、前記ジョブとは、原稿から画像を読み取るスキャンジョブ、記録媒体上に画像を形成するプリントジョブ、原稿から画像を読み取り記録媒体上に画像を形成するコピージョブ、データ通信を行う通信ジョブのいずれかを含むことを特徴とする請求項1記載の画像処理システム。
- 前記ジョブ管理手段とは、前記ネットワークを介して前記情報処理装置上で、前記ジョブの状態を管理するものであることを特徴とする請求項1又は2記載の画像処理システム。
- 前記画像処理装置の操作部上の表示を他のユーザが確認後、他のユーザが予約ジョブを解除する手続きを前記画像処理装置の操作部上で行うことが可能であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか記載の画像処理システム。
- ネットワークを介して共有可能に構成された画像処理装置であって、
操作部と、前記操作部からの指示に基づきジョブを実行するローカルジョブ実行手段と、前記画像処理装置におけるジョブの状態を管理すると共に前記ネットワークを介して該ネットワークに接続された情報処理装置から受け付ける指示に応じて優先的に実行したいジョブ、前記操作部からの指示で前記ローカルジョブ実行手段で実行されるべきジョブの予約が指定されると、当該ジョブが実行されるまで前記操作部にジョブが予約されていることを示す情報を、ユーザ識別情報とともに表示することにより他のユーザによるジョブの実行を禁止するジョブ実行禁止手段を有することを特徴とする画像処理装置。 - 前記画像処理装置とは、画像入力機器、画像出力機器、通信機器のいずれかを含み、前記ジョブとは、原稿から画像を読み取るスキャンジョブ、記録媒体上に画像を形成するプリントジョブ、原稿から画像を読み取り記録媒体上に画像を形成するコピージョブ、データ通信を行う通信ジョブのいずれかを含むことを特徴とする請求項5記載の画像処理装置。
- 前記画像処理装置の前記操作部上の表示を他のユーザが確認後、他のユーザが予約ジョブを解除する手続きを前記画像処理装置の操作部上で行うことが可能であることを特徴とする請求項5又は6記載の画像処理装置。
- 少なくとも情報処理装置と、ジョブを実行する画像処理装置とを有し、前記画像処理装置をネットワークを介して共有可能に構成した画像処理システムにおけるジョブ管理方法であって、
前記画像処理装置におけるジョブの状態を管理するジョブ管理工程と、前記ネットワークを介して前記情報処理装置から受け付ける指示に応じて優先的に実行したいジョブであって、前記画像処理装置の操作部からの指示で実行されるジョブの予約を指定する優先ジョブ指定工程と、前記優先ジョブ指定工程で指定されたジョブに関しては当該ジョブが実行されるまで前記操作部にジョブが予約されていることを示す情報を、ユーザ識別情報とともに表示することにより他のユーザによるジョブの実行を禁止するジョブ実行禁止工程とを有することを特徴とするジョブ管理方法。
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