JP4027007B2 - 電子部品実装用フィルムキャリアテープの液処理装置および電子部品実装用フィルムキャリアテープ液処理方法 - Google Patents
電子部品実装用フィルムキャリアテープの液処理装置および電子部品実装用フィルムキャリアテープ液処理方法 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子部品実装用フィルムキャリアテープ(TAB(Tape Automated Bonding)テープ、T-BGA(Tape Ball Grid Array)テープ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)テープなど)(以下、単に「電子部品実装用フィルムキャリアテープ」と言う。)の製造において、フォトレジスト剥離工程、メッキ処理工程、液処理後の水洗工程、酸洗工程などの液処理工程に使用される電子部品実装用フィルムキャリアテープ液処理装置および電子部品実装用フィルムキャリアテープの液処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
エレクトロニクス産業の発達に伴い、IC(集積回路)、LSI(大規模集積回路)などの電子部品を実装するプリント配線板の需要が急激に増加しているが、電子機器の小型化、軽量化、高機能化が要望され、これら電子部品の実装方法として、最近ではTABテープ、T-BGAテープおよびASICテープなどを用いた実装方式が採用されており、特に、パーソナルコンピュータなどのように高精細化、薄型化、液晶画面の額縁面積の狭小化が要望されている液晶表示素子(LCD)を使用する電子産業においてその重要性が高まっている。
【0003】
従来より、このような電子部品実装用フィルムキャリアテープでは、例えば、TABテープを製造する方法としては、下記のような行程を経て製造されている。
すなわち、先ず、ポリイミドフィルムのような基材となる絶縁フィルムにプレス機で所望の開孔を行った後、この絶縁フィルムに接着剤を介して銅箔を熱圧着により貼着する。そして、この銅箔の上面にフォトレジストを全面に塗布して、このフォトレジストをフォトマスクを使用して所望のパターン形状に紫外線により露光し、この露光されたフォトレジスト部分を現像液によって溶解除去する。このフォトレジストで覆われていない銅箔部分を、エッチング液である酸で化学的に溶解(エッチング処理)して除去するとともに、フォトレジストをアルカリ液にて溶解除去することによって絶縁フィルム上に残った銅箔により所望の配線パターンを形成する。
【0004】
そして、実装時のゴミやウィスカー、マイグレーションによる短絡を防止し、配線間の保護並びに絶縁のために、配線パターンのうち、ICなどのデバイス(電子部品)に接続されるインナーリードおよび液晶表示素子などに接続されるアウターリードなどのリード部分を除いて、絶縁樹脂であるソルダーレジストを、スクリーン印刷法によりスキージを用いて塗布パターンの形成されたスクリーンを介して塗布した後、乾燥、硬化させてソルダーレジスト被覆層を形成している。
【0005】
また、銅表面に生成した酸化被膜と汚れを除去するため、酸洗い工程を実施することもある。これは、特に、いわゆる2色ソルダーレジスト品と呼ばれる、エポキシソルダーを塗布した後、ポリイミドソルダーを塗布する製品であるが、この場合に、ポリイミドソルダー塗布前に行われるのが通常である。
その後、露出したリード部分の酸化、変色を防止するとともに、リード部分に接続されるデバイスのバンプなどの接続部分との接着強度を確保するために、リード部分を、例えば、スズメッキ、金メッキ、スズ−鉛の共晶合金メッキなどを施すことにより製造されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記したように、このようなTABテープの製造においては、現像工程後の水洗工程、エッチング処理工程後のフォトレジスト剥離工程、水洗工程、酸洗工程、メッキ処理工程などの液処理工程が実施されている。
ところで、従来、例えば、メッキ処理工程後の水洗工程などにおいては、TABテープを液中に送給する浸漬処理が行われていたが、この場合には、均一な処理は可能であるが、処理時間が長くなってしまうため、TABテープなどの大量生産には不向きである。
【0007】
このため、従来より、いわゆるシャワー方式と呼ばれる液処理装置が用いられている。
すなわち、この液処理装置110は、図7に示したように、TABテープフィルムTが、連続的に液処理装置110内に送給されるようになっている。
この液処理装置110には、図7に示したように、フィルムTの上方に、フィルムTの送給方向に一定間隔離間して配置された複数のシャワー式の液吐出ノズル122が一定間隔離間して配置されている。
【0008】
これらの液吐出ノズル122から、フォトレジスト剥離工程やメッキ処理工程後の水洗工程の処理液Eがフィルム上面に吐出されるように構成されている。そして、この処理液Eによって、液処理されるようになっている。
しかしながら、この場合、液吐出ノズル122からの処理液の吐出は、微視的にみれば、TABテープの表面に処理液がかかる部分とかからない部分とができ、テープ幅全体にわたって均一に吐出することは困難である。
【0009】
そのため、処理液が、例えば、フォトレジスト剥離液などの酸化性が高い処理液の場合には、テープ表面が不均一に酸化され、水洗後も表面の色むらが残るという問題があった。
また、このようなシャワー式の液処理装置の場合には、吐出された処理液が水滴の状態であるので、空気との接触面積が極めて大きくなるため、例えば、アルカリ性のフォトレジスト剥離液の場合には、炭酸ガスを巻き込んで、酸化したり、泡が生じてしまい液処理能力が極端に低下することになり、好ましくなかった。
【0010】
さらに、このようなシャワー式の液処理装置では、液処理装置110内に送給されたフィルムTは、上方に配置された液吐出ノズル122からの処理液Eの吐出圧が下方にかかることになり、フィルムTが下方に強く押し付けられることになり、リードが折曲してしまい、機械的強度が低下するとともに、接触不良などを起こす原因ともなっていた。
【0011】
従って、本発明の目的とするところは、電子部品実装用フィルムキャリアテープの製造における現像工程後の水洗工程、フォトレジスト剥離工程、メッキ処理工程、液処理後の水洗工程、酸洗工程などの各種液処理工程において、電子部品実装用フィルムキャリアテープの上面に電子部品実装用フィルムキャリアテープの幅全体にわたって処理液を均一に吐出することができるとともに、吐出される処理液が、酸化して劣化したり、泡が生じて、その液処理能力が低下することがなく、均一に液処理を実施することができる電子部品実装用フィルムキャリアテープの液処理装置および電子部品実装用フィルムキャリアテープ液処理方法を提供することを目的とする。
【0012】
また、本発明の目的とするところは、吐出強さを容易に制御でき、リードの折曲などの生じることのない電子部品実装用フィルムキャリアテープの液処理装置および電子部品実装用フィルムキャリアテープ液処理方法を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前述したような従来技術における課題及び目的を達成するために発明なされたものであって、本発明の電子部品実装用フィルムキャリアテープの液処理装置は、連続的に供給される電子部品実装用フィルムキャリアテープを液処理するための電子部品実装用フィルムキャリアテープの液処理装置であって、
前記電子部品実装用フィルムキャリアテープの上面に、上方より処理液を吐出する処理液吐出装置を備え、
前記処理液吐出装置の吐出ノズルから吐出される処理液に当接して、処理液を電子部品実装用フィルムキャリアテープの上面に電子部品実装用フィルムキャリアテープの幅全体にわたって液膜状に吐出する邪魔板部材を、前記処理液吐出装置の吐出ノズルの下方に設けたことを特徴とする。
【0014】
本発明の電子部品実装用フィルムキャリアテープの液処理方法は、連続的に供給される電子部品実装用フィルムキャリアテープを液処理するための電子部品実装用フィルムキャリアテープの液処理方法であって、
前記電子部品実装用フィルムキャリアテープの上面に、上方より処理液を吐出するとともに、
吐出された処理液を邪魔板部材に当接させて、処理液を電子部品実装用フィルムキャリアテープの上面に電子部品実装用フィルムキャリアテープの幅全体にわたって液膜状に吐出して液処理を行うことを特徴とする。
【0015】
このように、電子部品実装用フィルムキャリアテープの上面に、上方より処理液を吐出する処理液吐出装置の吐出ノズルから吐出される処理液を、処理液吐出装置の吐出ノズルの下方に設けた邪魔板部材に当接させて、処理液を電子部品実装用フィルムキャリアテープの上面に電子部品実装用フィルムキャリアテープの幅全体にわたって吐出して液処理を行うようになっている。
【0016】
従って、吐出ノズルから吐出された処理液が、邪魔板部材に当接して、処理液がこの邪魔板部材を介して、液膜状に広がり、この状態で重力によって落下して、均一に分散して電子部品実装用フィルムキャリアテープの幅全体にわたって均一に吐出される。
しかも、液膜状に広がり、この状態で重力によって電子部品実装用フィルムキャリアテープの上面に吐出されるので、空気との接触面積が少なくなり、吐出される処理液が、酸化して劣化したり、泡が生じて流出したり、その液処理能力が低下することがなく、均一に液処理を実施することができる。
【0017】
さらに、液膜状に広がり、この状態で重力によって電子部品実装用フィルムキャリアテープの上面に吐出されるので、吐出圧が電子部品実装用フィルムキャリアテープにかかることなく柔らかく吐出される。
従って、均一な液処理が可能であるとともに、インナーリードの曲がりなどが発生して、接触不良などを起こすことがなく、電子部品実装用フィルムキャリアテープの品質を一定に維持することが可能である。
【0018】
また、本発明の電子部品実装用フィルムキャリアテープの液処理装置では、前記邪魔板部材が、電子部品実装用フィルムキャリアテープの送給方向に対して逆方向に下方に傾斜して設けられていることを特徴とする。
さらに、本発明の電子部品実装用フィルムキャリアテープの液処理方法では、前記邪魔板部材を、電子部品実装用フィルムキャリアテープの送給方向に対して逆方向に下方に傾斜させて行うことを特徴とする。
【0019】
これにより、送給されてくる電子部品実装用フィルムキャリアテープ上面に対して、一定角度で処理液を吐出することになるので、より均一に処理液を膜状に柔らかく吐出できることになる。
また、本発明の電子部品実装用フィルムキャリアテープの液処理装置では、前記邪魔板部材が、下方に徐々に電子部品実装用フィルムキャリアテープの幅方向に拡がる扇形状であることを特徴とする。
【0020】
さらに、本発明の電子部品実装用フィルムキャリアテープの液処理方法では、前記邪魔板部材が、下方に徐々に電子部品実装用フィルムキャリアテープの幅方向に拡がる扇形状であることを特徴とする。
これによって、電子部品実装用フィルムキャリアテープ上面に対して、一定角度で電子部品実装用フィルムキャリアテープの幅方向に膜状に柔らかく均一に処理液を吐出できる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態(実施例)について説明する。
図1は、本発明の電子部品実装用フィルムキャリアテープの液処理装置をエッチング工程後の水処理に適用した水処理装置の正面図、図2は、図1の処理液吐出装置の部分を説明する斜視図、図3は、図1の処理液吐出装置の部分を説明する上面図、図4は、図3のIV方向の側面図、図5は、図3のV方向の端面図、図6は、図1の処理液吐出装置の部分を説明する部分拡大斜視図である。
【0022】
図1には、本発明の電子部品実装用フィルムキャリアテープの液処理装置をエッチング工程後のフォトレジスト剥離処理に適用した液処理装置10(以下、単に「液処理装置」と言う。)を示している。液処理装置10では、予め前工程であるエッチング工程で、TABテープフィルムのフォトレジストで覆われていない銅箔部分がエッチング液により除去され、絶縁フィルム上に残った銅箔により配線パターンが形成されたTABテープフィルムTが巻装された送り出しロール(図示せず)から、フィルムTが、液処理装置10のフォトレジスト剥離処理処理チャンバー14に連続的に送給されるようになっている。
【0023】
そして、フォトレジスト剥離処理処理チャンバー14内にて、フォトレジスト剥離液(アルカリ液)によって、フォトレジストが溶解されて除去(剥離)されるようになっている。
そして、液処理装置10のフォトレジスト剥離処理処理チャンバー14(以下「チャンバー14」と言う。)を通過したフィルムTは、従来と同様に、ソルダーレジスト層の形成、リード部分の共晶合金メッキ処理などを施すことにより、最終的にTABテープが製造されるようになっている。
【0024】
図1に示したように、液処理装置10のチャンバー14内には、フォトレジスト剥離処理液吐出装置16が、フィルムTの上方に配設されている。
このフォトレジスト剥離処理液吐出装置16には、図1〜図4に示したように、フィルムTの送給方向に延びるフィルムの幅方向に一定間隔離間したフォトレジスト剥離処理液輸送配管18が配設されている。そして、この水処理液輸送配管18にはそれぞれ、複数のフォトレジスト剥離処理液吐出ノズル22が、フィルムTの送給方向に一定間隔離間して配置されている。なお、図示しないが、液処理装置10では、二列のフィルムTがチャンバー14内を平行に送給するようになっており、これに対応して、フォトレジスト剥離処理液吐出装置16も平行に二列設けられている。
【0025】
フォトレジスト剥離処理液輸送配管18は、図示しないフォトレジスト剥離処理液貯留タンクから、フォトレジスト剥離処理液が一定圧力で供給され、これらの水処理液吐出ノズル22から、フォトレジスト剥離処理液Eがチャンバー14内を通過するフィルムT上面に一定の吐出圧力で吐出されるように構成されている。
【0026】
また、フォトレジスト剥離処理液吐出装置16のフォトレジスト剥離処理液吐出ノズル22にはそれぞれ、図2、図4および図6に示したように、フォトレジスト剥離処理液吐出ノズル22の基端部22aに、ナット24などの締結手段によって、邪魔板部材30が固定されている。
この邪魔板部材30は、水処理液吐出ノズル22の基端部22aに装着するための逆L字状の基端部32と、この基端部32からフォトレジスト剥離処理液吐出ノズル22の下方に、フィルムTの送給方向Dに対して逆方向に下方に一定角度傾斜して延設された扇形状部34とから構成されている。
【0027】
この場合フィルムTとの間の角度αとしては、フォトレジスト剥離処理液の吐出圧にもより、処理液の処理効果ならびにリードが折曲しないように、適宜選択すればよい。
この扇形状部34は、図2、図4及び図6の矢印Fに示したように、下方に徐々にTABテープの幅方向に拡がる扇形状であり、フォトレジスト剥離処理液吐出ノズルから吐出されたフォトレジスト剥離処理液Eが、この扇形状部34に当接して、この扇形状部34に沿って流れて(案内されて)、この扇形状部34を介して、液膜状に広がり、この状態で重力によって落下して、均一に分散してTABテープの幅全体にわたって均一に吐出され、しかも吐出圧がTABテープにかかることなく柔らかく吐出されるようになっている。なお、この扇形状部34の先端部には、吐出されたフォトレジスト剥離処理液Eの吐出幅をフィルムTの幅とほぼ同一に規定するための矩形状の吐出幅規制部36が設けられている。
【0028】
この場合、扇形状部34の広がり、すなわち、角度βも、処理液の処理効果ならびにリードが折曲しないように、適宜選択すればよい。
なお、図1中、50は、フォトレジスト剥離処理液吐出ノズル22からフィルムT上面に吐出されたフォトレジスト剥離処理液Eを、適宜、チャンバー14からフォトレジスト剥離処理液貯留タンクにリサイクルするための回収配管である。
【0029】
このように構成される本発明のTABテープの液処理装置によれば、吐出ノズルから吐出された処理液が、邪魔板部材30の扇形状部34に当接して、処理液がこの邪魔板部材30の扇形状部34を介して、液膜状に広がり、この状態で重力によって落下して、均一に分散してTABテープの幅全体にわたって均一に吐出される。
【0030】
しかも、液膜状に広がり、この状態で重力によって電子部品実装用フィルムキャリアテープの上面に吐出されるので、空気との接触面積が少なくなり、吐出される処理液が、酸化して劣化したり、泡が生じて流出したり、その液処理能力が低下することがなく、均一に液処理を実施することができる。
さらに、液膜状に広がり、この状態で重力によって電子部品実装用フィルムキャリアテープの上面に吐出されるので、吐出圧が電子部品実装用フィルムキャリアテープにかかることなく柔らかく吐出される。
【0031】
従って、均一な液処理が可能であるとともに、インナーリードの曲がりなどが発生して、接触不良などを起こすことがなく、電子部品実装用フィルムキャリアテープの品質を一定に維持することが可能である。
以上、本発明の好ましい実施の態様を説明してきたが、本発明はこれに限定されることはなく、例えば、邪魔板部材30の扇形状部34を、フィルムTの送給方向Dに対して逆方向に下方に一定角度傾斜して延設したが、これを逆向き、すなわち、フィルムTの送給方向Dに下方に傾斜することも可能である。
【0032】
また、上記実施例では、邪魔板部材30を扇形状としたが、矩形状とするなど種々の形状とすることが可能である。
さらに、上記実施例では、フィルムTが下方に強く押し付けられて、リードが折曲することがないように、吐出圧を緩和する目的で使用したが、これを逆の目的、例えば、TABテープのデバイス内のダミーリードをエッチングして取り除くために、吐出圧をかけるために用いるために使用することも可能である。
【0033】
さらには、上記実施例では、本発明の電子部品実装用フィルムキャリアテープの液処理装置をエッチング工程後のフォトレジスト剥離処理装置に適用した一例を示したが、本発明は、エッチング処理工程後のフォトレジスト剥離工程だけでなく、例えば、液処理後の水洗工程、メッキ処理工程、各種処理の前処理工程、酸洗い工程その他各種の液処理において、処理液を電子部品実装用フィルムキャリアテープ上面に均一に吐出するために用いることも可能であるなど本発明の目的を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0034】
【発明の効果】
本発明によれば、電子部品実装用フィルムキャリアテープの上面に、上方より処理液を吐出する処理液吐出装置の吐出ノズルから吐出される処理液を、処理液吐出装置の吐出ノズルの下方に設けた邪魔板部材に当接させて、処理液を電子部品実装用フィルムキャリアテープの上面に電子部品実装用フィルムキャリアテープの幅全体にわたって液膜状に吐出して液処理を行うようになっている。
【0035】
従って、吐出ノズルから吐出された処理液が、邪魔板部材に当接して、処理液がこの邪魔板部材を介して、液膜状に膜状に広がり、この状態で重力によって落下して、均一に分散して電子部品実装用フィルムキャリアテープの幅全体にわたって均一に吐出される。
しかも、液膜状に広がり、この状態で重力によって電子部品実装用フィルムキャリアテープの上面に吐出されるので、空気との接触面積が少なくなり、吐出される処理液が、酸化して劣化したり、泡が生じて流出したり、その液処理能力が低下することがなく、均一に液処理を実施することができる。
【0036】
さらに、液膜状に広がり、この状態で重力によって電子部品実装用フィルムキャリアテープの上面に吐出されるので、吐出圧が電子部品実装用フィルムキャリアテープにかかることなく柔らかく吐出される。
従って、均一な液処理が可能であるとともに、インナーリードの曲がりなどが発生して、接触不良などを起こすことがなく、電子部品実装用フィルムキャリアテープの品質を一定に維持することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の電子部品実装用フィルムキャリアテープの液処理装置をエッチング工程後のフォトレジスト剥離処理に適用した液処理装置の正面図である。
【図2】図2は、図1の処理液吐出装置の部分を説明する斜視図である。
【図3】図3は、図1の処理液吐出装置の部分を説明する上面図である。
【図4】図4は、図3のIV方向の側面図である。
【図5】図5は、図3のV方向の端面図である。
【図6】図6は、図1の処理液吐出装置の部分を説明する部分拡大斜視図である。
【図7】図7は、従来のTABテープのエッチング工程後のフォトレジスト剥離処理装置の概略図である。
【符号の説明】
10 フォトレジスト剥離処理装置
14 フォトレジスト剥離処理処理チャンバー
16 フォトレジスト剥離処理液吐出装置
18 フォトレジスト剥離処理液輸送配管
22 フォトレジスト剥離処理液吐出ノズル
22a 基端部
24 ナット
30 邪魔板部材
32 基端部
34 扇形状部
36 吐出幅規制部
Claims (6)
- 連続的に供給される電子部品実装用フィルムキャリアテープを液処理するための電子部品実装用フィルムキャリアテープの液処理装置であって、
前記電子部品実装用フィルムキャリアテープの上面に、上方より処理液を吐出する処理液吐出装置を備え、
前記処理液吐出装置の吐出ノズルから吐出される処理液に当接して、処理液を電子部品実装用フィルムキャリアテープの上面に電子部品実装用フィルムキャリアテープの幅全体にわたって液膜状に吐出する邪魔板部材を、前記処理液吐出装置の吐出ノズルの下方に設けたことを特徴とする電子部品実装用フィルムキャリアテープの液処理装置。 - 前記邪魔板部材が、電子部品実装用フィルムキャリアテープの送給方向に対して逆方向に下方に傾斜して設けられていることを特徴とする請求項1に記載の電子部品実装用フィルムキャリアテープの液処理装置。
- 前記邪魔板部材が、下方に徐々に電子部品実装用フィルムキャリアテープの幅方向に拡がる扇形状であることを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の電子部品実装用フィルムキャリアテープの液処理装置。
- 連続的に供給される電子部品実装用フィルムキャリアテープを液処理するための電子部品実装用フィルムキャリアテープの液処理方法であって、
前記電子部品実装用フィルムキャリアテープの上面に、上方より処理液を吐出するとともに、
吐出された処理液を邪魔板部材に当接させて、処理液を電子部品実装用フィルムキャリアテープの上面に電子部品実装用フィルムキャリアテープの幅全体にわたって液膜状に吐出して液処理を行うことを特徴とする電子部品実装用フィルムキャリアテープの液処理方法。 - 前記邪魔板部材を、電子部品実装用フィルムキャリアテープの送給方向に対して逆方向に下方に傾斜させて行うことを特徴とする請求項4に記載の電子部品実装用フィルムキャリアテープの液処理方法。
- 前記邪魔板部材が、下方に徐々に電子部品実装用フィルムキャリアテープの幅方向に拡がる扇形状であることを特徴とする請求項4または5のいずれかに記載の電子部品実装用フィルムキャリアテープの液処理方法。
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