JP4025140B2 - 掘削機械の表示システム及びそのプログラム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、掘削機械の表示システム及びそれに用いられるプログラムに係わり、特に油圧ショベル等の掘削機械の掘削作業状態を表示するのに適した掘削機械の表示システム及びそれに用いられるプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、油圧ショベル等の掘削機械は、オペレータが手動操作レバーを操作することで、ブーム、アーム、及びバケット等の作業具からなる作業機が駆動する。このとき、所定深さの溝又は所定勾配の法面を掘削する場合には、オペレータが作業機の動作を目視するだけで正確に掘削されているか否かを判断することは困難である。
【0003】
そこで、従来より、例えば特開昭62−185932号公報、又は特開平10−103925号公報、若しくは特開2001−123476号公報に記載のように、目標掘削面と作業機の先端に位置する作業具との相互の位置関係を表示することで、オペレータが所定の目標掘削面を適正に掘削できるようにしたものがある。
【0004】
上記特開昭62−185932号公報に記載された表示システム(作業状態監視装置)においては、作業具(作業機の刃先)の運動軌跡と目標掘削面(目標掘削ライン)とを運転室内に画像表示しており、オペレータがこの表示画面を見ることで溝や法面の掘削作業を適正に行えるようになっている。
【0005】
また、上記特開平10−103925号公報に記載された表示システムにおいては、作業具(バケット)と目標掘削面(所望の外郭)との位置関係を側面から見た二次元画像として表示し、且つそれらの距離を数値で表示している。これにより、オペレータは溝や法面の掘削作業を正確に行えるようになっている。
【0006】
また、上記特開2001−123476号公報に記載された表示システムにおいては、上記特開平10−103925号公報のものと同様に作業具と目標掘削面との位置関係を画像表示しつつそれらの距離を数値で表示し、さらにその画像表示スケールを作業具と目標掘削面との距離に応じて変更することで、その距離が大きい場合においても確実に作業具と目標掘削面との位置関係を画像表示することができるようになっている。これにより、オペレータは溝や法面の掘削作業を正確且つ確実に行えるようになっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術では以下のような課題が存在する。
すなわち、上記特開昭62−185932号公報に記載の従来技術においては、作業具の運動軌跡と目標掘削面との位置関係を画像表示するのみであるため、オペレータはこの画像により作業具と目標掘削面との位置関係を概略的には把握できるものの、その正確な距離を把握することができない。
【0008】
また、上記特開平10−103925号公報及び特開2001−123476号公報に記載の従来技術においては、作業具と目標掘削面との位置関係を画像表示し且つそれらの距離を数値で表示するので、オペレータは作業具と目標掘削面との距離を正確に把握することができるが、その際には作業具及び目標掘削面の画像と数字との両方を見なければならない。
【0009】
ここで、油圧ショベル等を用いて目標掘削面に沿って掘削作業を行う際には、例えば既存の埋設物等を避けて掘削する場合が多く、これらの埋設物の近傍を掘削する際には、オペレータの瞬時の判断による操作が要求されることとなる。このような場面においては、上記従来技術では作業具及び目標掘削面の画像と数字との両方を見なければならず、オペレータの次の操作の判断が遅れる可能性がある。
【0010】
さらに、一般に油圧ショベル等の建設機械は、場所及び時季を問わず様々な環境下で用いられるものであり、例えば夏季の炎天下に掘削作業を行うこともあれば、冬季の寒冷地において掘削作業を行うこともある。このような過酷な環境の下で作業を行う掘削機械においては、オペレータの搭乗する運転室内も過酷な環境であり、そのような環境下で作業を行うオペレータは、上記従来技術のように作業具及び目標掘削面の画像と数字との両方を確実に見て作業具と目標掘削面との位置関係を把握する余裕がない場合もある。
【0011】
以上説明したように、上記の3つの従来技術においては、その正確性、及び瞬時に認識することが可能な視認性について更なる向上の余地がある。
【0012】
本発明の目的は、埋設物の近傍を掘削する場合や過酷な環境下で掘削作業を行う場合において、オペレータはバケットと掘削面の画像及び数字の両方を見なくとも前記バケット爪先と前記目標掘削面の位置関係が目標掘削面に対してしきい値より+方向(上方向)にあるのか、−方向(下方向)にあるのか、しきい値内にあるのかを正確且つ直感的に瞬時に判断できるよう分かりやすく表示することで、オペレータの次の操作の判断が遅れないようにし、特にバケット爪先が目標掘削面よりに対してしきい値より−方向(下方向)に離れている場合には、バケットの描画色が前記しきい値内に対応した色になるように操作遅れなく直ちにバケットを操作することで、容易に目標掘削面に対応した適性な掘削作業を行うことが可能となり埋設物を避けて掘削できる掘削機械の表示システム及びそのプログラムを提供するにことにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
(1)上記目的を達成するために、本発明は、予め設定した目標掘削面を掘削機械の車体に支持された作業機により掘削するに際して、前記目標掘削面と前記作業機の先端に位置するバケットの位置関係を表示画面に画像で表示する掘削機械の表示システムにおいて、前記作業機の位置と姿勢に関する状態量を検出する検出手段と、前記検出手段からの信号に基づき前記バケットの位置と姿勢を演算する位置・姿勢演算手段と、前記バケットの位置と姿勢の演算値に基づき、前記バケットと前記目標掘削面との位置関係から前記バケット爪先と前記目標掘削面との垂直距離を演算する距離演算手段と、前記演算された垂直距離に応じて、前記バケット爪先が目標掘削面に対して予め設定したしきい値より上側の+方向に離れている場合、前記バケット爪先が目標掘削面に対して前記しきい値より下側の−方向に離れている場合、及び前記バケット爪先が目標掘削面に対して前記しきい値内にある場合のそれぞれが識別可能なように、前記3つの場合毎にバケットの描画色を異なる3色の中から1つを決定し、異なる色でバケットを前記表示画面に表示する合成処理部とを備える。
【0014】
本発明においては、作業機の位置及び姿勢に関する状態量を検出手段で検出し、その状態量に基づいて作業機の先端のバケットの位置と姿勢を演算し、その演算値に基づいてバケット爪先と前記目標掘削面との垂直距離を距離演算手段で演算する。このとき合成処理部は、上記距離演算手段で演算されたバケット爪先目標掘削面との垂直距離情報を、例えば数値で表示すると共に、前記演算された垂直距離に応じて、前記バケット爪先が目標掘削面に対して予め設定したしきい値より+方向(上方向)に離れている場合、前記バケット爪先が目標掘削面に対して前記しきい値より−方向(下方向)に離れている場合及び前記バケット爪先が目標掘削面に対して前記しきい値内にある場合のそれぞれが識別可能なように、前記3つの場合毎にバケットの描画色を異なる3色の中から1つを決定し、異なる色でバケットを前記表示画面に表示する。
これにより、バケットの描画色を、例えば前記バケット爪先が目標掘削面に対して予め設定したしきい値より+方向(上方向)に離れている場合は青、バケット爪先が目標掘削面より前記しきい値より−方向(下方向)に離れている場合は赤、バケット爪先が目標掘削面に対して+−方向(上下方向)にしきい値内の場合は黄というように各3つの場合毎に3色中から1つを決定するので、オペレータはバケット爪先と前記目標掘削面の位置関係を、余裕をもって正確且つ直感的に瞬時に判断できる。特にバケット爪先が目標掘削面より−方向(下方向)でバケットが赤で表示されている場合にはバケットの描画色が黄色になるように操作遅れなく直ちにバケットを操作することで容易に目標掘削面に対応した適性な掘削作業を行うことが可能となり埋設物を避けて掘削できる。
【0019】
(2)また、上記目的を達成するために、本発明は、予め設定した目標掘削面を掘削機械の車体に支持された作業機により掘削するに際して、前記目標掘削面と前記作業機の先端に位置するバケットの位置関係を表示画面に画像で表示するプログラムであって、コンピュータに、前記作業機の位置と姿勢に関する状態量を検出する検出手段からの信号に基づき前記バケットの位置と姿勢を演算させ、前記バケットの位置と姿勢の演算値に基づき、前記バケットと前記目標掘削面との位置関係から前記バケット爪先と前記目標掘削面との垂直距離を演算させ、前記演算された垂直距離に応じて、前記バケット爪先が目標掘削面に対して予め設定したしきい値より上側の+方向に離れている場合、前記バケット爪先が目標掘削面に対して前記しきい値より下側の−方向に離れている場合、及び前記バケット爪先が目標掘削面に対して前記しきい値内にある場合のそれぞれが識別可能なように、前記3つの場合毎にバケットの描画色を異なる3色の中から1つを決定し、異なる色でバケットを前記表示画面に表示させることを特徴とするプログラムを備える。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の掘削機械の表示システム及びそのプログラムの実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
まず、本発明の掘削機械の表示システム及びそのプログラムの第1の実施の形態を図1乃至図10を参照しつつ以下に説明する。
【0021】
図1は、本発明の掘削機械の表示システムの第1の実施の形態を備える油圧ショベルの全体構造を表す斜め後から見た斜視図である。この図1に示すように、油圧ショベル1は、垂直方向にそれぞれ回動するブーム1a、アーム1b及びバケット1cからなる多関節型のフロント装置1Aと、上部旋回体1d及び下部走行体1eからなる車体1Bとで構成され、フロント装置1Aのブーム1aの基端は上部旋回体1dの前部に支持されている。これらのブーム1a、アーム1b、バケット1c、上部旋回体1d及び下部走行体1eは、油圧ショベル1の被駆動部材を構成し、油圧駆動装置により駆動される。
【0022】
図2は、本発明の掘削機械の表示システムの第1の実施の形態を備える油圧ショベルの油圧駆動装置の全体構成を表す油圧回路図である。
この図2において、油圧駆動装置は、油圧ポンプ2と、この油圧ポンプ2からの圧油により駆動されるブームシリンダ3a、アームシリンダ3b、バケットシリンダ3c、旋回モータ3d及び左右の走行モータ3e,3fを含む複数の油圧アクチュエータと、これら油圧アクチュエータ3a〜3fのそれぞれに対応して設けられた複数の操作レバー装置4a〜4fと、これら操作レバー装置4a〜4fによって制御され、油圧アクチュエータ3a〜3fに供給される圧油の流量を制御する複数の流量制御弁5a〜5fと、油圧ポンプ2の吐出圧力が設定値以上になった場合に開くリリーフ弁6と、操作レバー装置4a〜4fの操作信号を入力し流量制御弁5a〜5fを制御する制御ユニット7とを有している。
【0023】
本実施形態では、操作レバー装置4a〜4fは、操作信号として電気信号を出力する電気レバー装置であり、流量制御弁5a〜5fは電気信号をパイロット圧に変換する電気油圧変換手段、例えば比例電磁弁を両端に備えた電気・油圧操作方式の弁である。これらの操作レバー装置4a〜4fの操作信号を入力した制御ユニット7は、その入力信号に応じた流量制御弁駆動信号を生成して流量制御弁5a〜5fを駆動・制御する。
【0024】
このようにして、ブーム1a、アーム1b、バケット1c、上部旋回体1d及び下部走行体1eは、ブームシリンダ3a、アームシリンダ3b、バケットシリンダ3c、旋回モータ3d及び左右の走行モータ3e,3fによりそれぞれ駆動され、それらの動作は操作レバー装置4a〜4fにより指示されるようになっている。
【0025】
以上のような構成の油圧ショベル1に、本実施の形態に係わる領域制限掘削制御装置と作業状態表示装置が設けられている。これらの装置は、直線上に仕上げたい目標掘削面の設定に用いられる設定器8と、ブーム1a、アーム1b及びバケット1cのそれぞれの回動支点に設けられ、フロント装置1Aの位置と姿勢に関する状態量としてそれぞれの回動角を検出する角度検出器9a,9b,9cと、運転室内に設置された2次元表示モニタ10と、上記の制御ユニット7に含まれる後述する処理機能とで構成されている。
【0026】
図3は、制御ユニット7のハード構成を示す図である。制御ユニット7は、入力部11と、マイクロコンピュータで構成される中央処理装置(CPU)12と、リードオンリーメモリ(ROM)13と、ランダムアクセスメモリ(RAM)14と、出力部15とを有している。入力部11は、操作レバー装置4a〜4fからの操作信号、設定器8からの指示信号(設定信号及びメインスイッチ信号)、角度検出器9a,9b,9cからの角度信号を入力し、A/D変換を行う。ROM13は、制御プログラム(後述)が記憶された記録媒体であり、CPU12は、ROM13に記憶された制御プログラムに従って入力部11から取り入れた信号に対して所定の演算処理を行う。RAM14は、演算途中の数値を一時的に記憶する。出力部15は、CPU12での演算結果に応じた出力用の信号を作成し、流量制御弁5a〜5fにその信号を出力し、また、モニタ10に車体や外部基準面や目標掘削面を表示させる。
【0027】
図4は、制御ユニット7のROM13に記憶された制御プログラムの概要を示す機能ブロック図である。制御ユニット7は、領域制限掘削制御を行う掘削制御部16と、目標掘削面を設定すると共にモニタ10への表示処理を行う設定・表示処理部17とを有している。掘削制御部16は、設定・表示処理部17で設定された目標掘削面に基づき、公知の領域制限掘削制御を行うよう流量制御弁5a〜5fに対する指令信号を生成する処理を行う。設定・表示処理部17は、角度検出器9a,9b,9cの検出信号、設定器8からの信号を入力し、ショベル本体の持つ座標系に対して目標掘削面を演算し、目標掘削面を設定すると共に、油圧ショベル側面から眺めた場合のバケット1cと目標掘削面の模式図を合成処理し、モニタ10に表示する。
【0028】
設定・表示処理部17は、距離演算部18と合成処理部19とから構成されている。距離演算部18は、角度検出器9a,9b,9cの検出信号及び設定器8からの信号を入力し、バケット1cの姿勢を演算して、その姿勢と設定された目標掘削面との位置関係からバケット1cと目標掘削面との垂直距離を演算する。合成処理部19は、バケット1cの姿勢と目標掘削面との垂直距離と目標掘削面の位置及び勾配からバケット1cと目標掘削面との相対的な位置関係を演算し、油圧ショベル側面から眺めた場合のバケット1cと目標掘削面の模式図を合成処理し、さらにバケット1cと目標掘削面間の垂直距離,目標掘削面の勾配,バケット1cの対地角度等の数値をモニタ10上に表示する。
【0029】
図5は、設定器8の構成を表す構成図である。この図5において、設定器8は、操作パネルあるいはグリップ上に設けられたスイッチ等の操作手段から構成され、ダイレクトティーチボタン8aと、勾配を設定するアップ・ダウンキー8b,8cと、表示部8dとから構成される。ダイレクトティーチ方式によって目標掘削面を設定する際には、ダイレクトティーチボタン8aが操作されると、そのときのレーザ基準面に対するバケットの位置がレーザ基準面からの深さとして設定される。また、アップ・ダウンキー8b,8cを操作することにより、勾配を設定することができ、設定結果は表示部8dに表示される。設定器8は、オペレータによって入力された掘削面のダイレクトティーチ信号や勾配信号を距離演算部18及び合成処理部19に出力する。なお、操作パネル上には、設定値の表示装置等、他の補助手段があってもよい。
【0030】
次に、図6を用いて、距離演算部18の処理機能について説明する。図6は、距離演算部18の処理機能をブロック線図で表したものであり、距離演算部18は、バケットの位置・姿勢演算部18aと、車体と目標掘削面の位置関係演算・記憶部18bと、バケット爪先と目標掘削面の距離演算部18cの各機能を有している。
【0031】
バケットの位置・姿勢演算部18aは、図7に示す油圧ショベルの座標系及び各部寸法に基づいてバケット爪先のX−Z座標(Pvx,Pvz)を、以下の式(1),(2)より演算する。
Pvx=LV×cos(αB+αA+αV)+LA×cos(αB+αA)
+LB×cosαB+LF1 …(1)
Pvz=−LV×sin(αB+αA+αV)−LA×sin(αB+αA)
−LB×sinαB+LF2 …(2)
また、バケットの位置・姿勢演算部18aは、バケット背面の地面に対する角度αGを、以下の式(3)より演算する。
αG=−αB−αA−αV−αtip+180° …(3)
車体と目標掘削面の位置関係演算・記憶部18bは、設定器8からダイレクトティーチ信号が入力された場合、勾配信号βとバケットの位置・姿勢演算部18aにおいて演算されたバケット爪先座標(Pcx,Pcz)からショベルのx−z座標における目標掘削面の一次式を、以下の式(4)により演算・記憶し、目標掘削面を設定する。
z=tanβ・x+(Pcz−tanβ・Pcx) …(4)
なお、掘削制御部16は、設定・表示処理部17の車体と目標掘削面の位置関係演算・記憶部18bによって設定された目標掘削面に基づき、公知の領域制限掘削制御を行う。
【0032】
バケット爪先と目標掘削面の距離演算部18cは、バケットの位置・姿勢演算部18aにおいて演算された現在のバケット爪先座標(Pvx,Pvz)と、車体と目標掘削面の位置関係演算・記憶部18bにおいて演算された目標掘削面の一次式より、バケット爪先と目標掘削面の垂直距離Ltipを、以下の式(5)に従って演算する。
Ltip=sinβ・Pvx+cosβ・Pvz−(Pcz−tanβ・Pcx)cosβ …(5)
次に、図8を用いて、合成処理部19の処理機能について説明する。図8は、合成処理部19の処理機能をブロック線図で表したものであり、合成処理部19は、バケット爪先位置のモニタ座標演算部19aと、バケット爪先から目標掘削面に下ろした交点のモニタ座標演算部19bと、バケット描画色の演算部19cと、バケット側面図の画像生成演算部19dと、目標掘削面の画像生成演算部19eと、各種モニタ数値の表示演算部19fの各機能を有している。
【0033】
バケット爪先位置のモニタ座標演算部19aは、図9に示すように、モニタ画面の中央から(90°−β)の勾配の方向にLtip×K/2(K:予め設定しておいたモニタ表示のスケール係数)の距離離れたバケット爪先位置のモニタ座標(Mvx,Mvy)を、距離演算部18によって演算されたバケット爪先と目標掘削面間の垂直距離Ltipと、設定器8によって設定された勾配βに応じて、以下の式(6),(7)に従って演算する。
【0034】
Mvx=((Ltip×K)/2)×cos(90°−β) …(6)
Mvy=((Ltip×K)/2)×sin(90°−β) …(7)
バケット爪先から目標掘削面に下ろした交点のモニタ座標演算部19bは、図9に示すように、バケット爪先位置のモニタ画面の中央に対して対称の位置にある点、すなわちバケット爪先から目標掘削面に下ろした交点のモニタ座標(Mcx,Mcy)を、距離演算部18によって演算されたバケット爪先と目標掘削面間の垂直距離Ltipと、設定器8によって設定された勾配βに応じて、以下の式(8),(9)に従って演算する。
【0035】
Mcx=−Mvx …(8)
Mcy=−Mvy …(9)
バケット描画色の演算部19cは、バケット爪先と目標掘削面間の垂直距離Ltipに応じてバケット1cを描画する色を決定するための演算を行う。このとき、バケット描画色の演算部19cは、図10に示すようにバケット爪先が目標掘削面に対し上方向(図10中+方向)にしきい値Lより離れていれば青色、バケット爪先が目標掘削面に対し下方向(図10中−方向)にしきい値Lより離れていれば赤色、バケット爪先が目標掘削面に対し上・下方向にしきい値L以内にあれば黄色でバケット1cを描画するようになっている。なお、このしきい値Lは、例えば制御ユニット7のRAM14に予め記録(又は適宜の外部端末により設定入力してもよい)されているものである。
【0036】
バケット側面図の画像生成演算部19dは、バケット爪先がバケット爪先位置のモニタ座標演算部19aによって演算されたモニタ座標(Mvx,Mvy)であり、かつ実寸法にスケール係数Kを掛けて縮小し、バケット背面を、バケットの位置・姿勢演算部18aによって演算されたバケット背面の地面に対する角度αGだけ傾けたバケット側面図の画像をバケット描画色の演算部19cで演算された描画色で表示する処理を行い、図9に示すように、モニタ10上に表示させる。
【0037】
目標掘削面の画像生成演算部19eは、バケット爪先から目標掘削面に下ろした交点のモニタ座標演算部19bによって演算されたモニタ座標(Mcx,Mcy)を通過する勾配βの直線の画像を表示する処理を行い、図9に示すように、モニタ10上に表示させる。
【0038】
各種モニタ数値の表示演算部19fは、設定器8によって設定された目標掘削面の勾配βと、バケットの位置・姿勢演算部18aによって演算されたバケット爪先と目標掘削面の垂直距離Ltipと、バケットの位置・姿勢演算部18aによって演算されたバケット背面の地面に対する角度αGを数値表示する画像を表示する処理を行い、図9に示すように、モニタ10上に表示させる。
【0039】
以上のようにして処理された結果、バケット側面図及び目標掘削面図とこれらの位置関係に付属する数値とが、モニタ10上に、図9に示すように表示される。なお、目標掘削面の設定が終了すると、油圧ショベル1は領域制限掘削制御により目標掘削面を掘削する。
【0040】
以上において、フロント装置1Aは特許請求の範囲各項記載の予め設定した目標掘削面を掘削する作業機を構成し、バケット1cは作業機の先端に位置する作業具を構成し、モニタ10は目標掘削面と作業具との位置関係を画像で表示する表示画面を構成する。
【0041】
また、角度検出器9a,9b,9cは作業機の位置と姿勢に関する状態量を検出する検出手段を構成し、バケット位置・姿勢演算部18aは検出手段からの信号も基づき作業具の位置と姿勢を演算する位置・姿勢演算手段を構成し、バケット爪先と目標掘削面の距離演算部18cは作業具と目標掘削面との距離を演算する距離演算手段を構成し、バケット描画色の演算部19cは距離に応じた視覚的表現で表示画面内に表示する画像表示手段を構成する。
【0042】
以上説明したように、本実施の形態においては、距離演算部18及び合成処理部19を用いることにより、運転室内に設置されたモニタ10上にバケット側面図と目標掘削面図を表示する際に、距離演算部18によって求められたバケット爪先と目標掘削面との垂直距離Ltipを数値で表示すると共に、その垂直距離Ltipに応じ、バケット爪先が目標掘削面に対し上方向にしきい値Lより離れていれば青色、バケット爪先が目標掘削面に対し下方向にしきい値Lより離れていれば赤色、バケット爪先が目標掘削面に対し上・下方向にしきい値L以内にあれば黄色でバケット1cを描画する。これにより、バケット1cと目標掘削面との位置関係を正確且つ直感的に分かり易く表示することができるので、オペレータによる視認性を向上することができる。この結果、例えば埋設物の近傍を掘削する場合や過酷な環境下で掘削作業を行う場合において、オペレータはモニタ10を見ることで、前述した従来構造の表示システムの場合と比べてバケット1cと目標掘削面との位置関係を余裕をもって把握し次の操作を瞬時に判断することができる。さらに、オペレータはバケット1cの描画色が黄色になるように操作することで、容易に目標掘削面に対応した適正な掘削作業を行うことができる。
【0043】
なお、上記本発明の第1の実施の形態においては、バケット1cの描画色を変更するようにしたが、これに限らず、バケット1c、目標掘削面、背景のそれぞれ又はこれらの任意の組み合わせについて描画色を変更するようにしてもよい。すなわち、描画色を変更するものは、モニタ10内においてオペレータに視覚的に分かり易いものであればよい。
【0044】
次に、本発明の掘削機械の表示システム及びそのプログラムの第2の実施の形態を図11乃至図15を参照しつつ以下に説明する。本実施の形態は、モニタ10内にバケット1cと目標掘削面との垂直距離を示すインジケータを表示するものである。
図11は、本発明の掘削機械の表示システムの第2の実施の形態を構成する制御ユニット7AのROM13に記憶された制御プログラムの概要を示す機能ブロック図であり、前述の第1の実施の形態における図4に相当する図である。この図11において、図4と同様の部分には同符号を付し、説明を省略する。
【0045】
この図11において、制御ユニット7Aは、前述の第1の実施の形態の図4における合成処理部19に代えて、合成処理A部19A、合成処理B部19B及び合成処理C部19Cを備えている。
【0046】
合成処理A部19Aは、バケット1cの姿勢と、バケット1cと目標掘削面との垂直距離と、目標掘削面の位置及び勾配から、バケット1cと目標掘削面との相対的な位置関係を演算し、油圧ショベル1の側面から眺めた場合の目標掘削面とバケット1cとの模式図を合成処理し、さらにバケット1cと目標掘削面との垂直距離、目標掘削面の勾配、バケット1cの対地角度等の数値を表示する画像を生成する。
【0047】
合成処理B部19Bは、バケット1cと目標掘削面との垂直距離によって図12に示すようなインジケータ20の画像を生成する。このインジケータ20は、中央に0を取り、バケット1cが目標掘削面から離れる方向を+に、バケット1cが目標掘削面より下にくる方向を−とし、目標掘削面とバケット1cとの垂直距離Ltipに応じて指針20aが上下するようになっている。すなわち、指針20aが0を指示しているときは、目標掘削面とバケット1cの爪先との垂直距離が0の状態である。
【0048】
合成処理C部19Cは、合成処理A部19Aと合成処理B部19Bで生成された画像の合成処理を行い、モニタ10に表示する。
【0049】
図13は、本発明の掘削機械の表示システムの第2の実施の形態を構成する合成処理A部19Aの処理機能をブロック線図で表したものであり、前述の第1の実施の形態における図8に相当する図である。この図13において、図8と同様の部分には同符号を付し、説明を省略する。
【0050】
この図13において、合成処理A部19Aは、バケット爪先位置のモニタ座標演算部19aと、バケット爪先から目標掘削面に下ろした交点のモニタ座標演算部19bと、バケット側面図の画像生成演算部19dと、目標掘削面の画像生成演算部19eと、各種モニタ数値の表示演算部19fの各機能を有している。各演算部19a,19b,19d,19e,19fの機能は、前述の第1の実施の形態の図8と同様である。
【0051】
バケット爪先から目標掘削面に下ろした交点のモニタ座標演算部19bは、図9に示すように、バケット爪先位置のモニタ画面の中央に対して対称の位置にある点、すなわちバケット爪先から目標掘削面に下ろした交点のモニタ座標(Mcx,Mcy)を、距離演算部18によって演算されたバケット爪先と目標掘削面間の垂直距離Ltipと、設定器8によって設定された勾配βに応じて、前述の式(8),(9)に従って演算する。
【0052】
バケット側面図の画像生成演算部19dは、バケット側面図の画像を生成する処理を行い、目標掘削面の画像生成演算部19eは、勾配βの直線の画像を生成する処理を行う。
【0053】
合成処理A部19Aによって合成された目標掘削面図とバケット側面図とモニタ数値の画像データは、合成処理C部19Cに入力される。
【0054】
図14は、合成処理B部19Bの処理機能をブロック線図で表したものである。
この図14において、合成処理B部19Bはインジゲータの画像生成演算部19gを備えており、このインジゲータの画像生成演算部19gは、バケット1cと目標掘削面との垂直距離Ltipに応じたインジケータ20の画像を生成する処理を行い、その画像データを合成処理C部19Cに入力する。
【0055】
図15は、合成処理C部19Cの処理機能をブロック線図で表したものである。
この図15において、合成処理C部19Cは画像合成処理部19hを備えており、この画像合成処理部19hは、合成処理B部19Bの画像を合成処理A部19Aの画像に合成してモニタ10に表示する。
【0056】
以上において、インジケータ20は、特許請求の範囲各項記載の作業具と目標掘削面との距離情報をその距離に応じた伸縮表現又は位置ずれ表現にて表す表示器を構成し、インジケータの画像生成演算部19gは、表示器を表示画面内に表示する画像表示手段を構成する。
【0057】
以上説明したように、本実施の形態においては、距離演算部18及び合成処理部19A,19B,19Cを用いることにより、運転室内に設置されたモニタ10上にバケット側面図と目標掘削面図を表示する際に、距離演算部18によって求められたバケット爪先と目標掘削面との垂直距離Ltipを数値で表示すると共に、その垂直距離Ltipに応じて指針20aが中央部の0位置から上下するインジケータ20を表示する。これにより、バケット1cと目標掘削面との位置関係を正確且つ直感的に分かり易く表示することができるので、オペレータによる視認性を向上することができる。
【0058】
なお、上記本実施の形態におけるインジケータ20に例えば目盛り等を付すことで、より正確にバケット1cと目標掘削面との垂直距離が分かるようにしてもよい。
【0059】
また、上記本発明の第2の実施の形態においては、インジケータ20は、指針20aが中央部の0位置から上下に動くことでバケット1cと目標掘削面との垂直距離を指示するようにしたが、これに限らず、例えばその距離に応じて長さを可変させる棒グラフにより指示するようにしてもよい。またこのとき、前述の第1の実施の形態における技術思想を用いて、例えば棒グラフが目標掘削面から所定の範囲内である場合に、棒グラフの描画色を切り換えるようにしてもよい。
【0060】
次に、本発明の掘削機械の表示システム及びそのプログラムの第3の実施の形態を図16乃至図18を参照しつつ以下に説明する。本実施の形態は、前述の第1の実施の形態と同様にバケット1cと目標掘削面との垂直距離に応じてバケット1cの描画色を切り換えつつ、バケット1cと目標掘削面との垂直距離に応じてモニタ10の表示スケールを切り換えるものである。
【0061】
図16は、本発明の掘削機械の表示システムの第3の実施の形態を構成する合成処理部19′の処理機能をブロック線図で表したものであり、前述の第1の実施の形態における図8、第2の実施の形態における図13乃至図15に相当する図である。この図16において、上記図8及び図13乃至図15と同様の部分には同符号を付し、説明を省略する。
【0062】
この図16において、合成処理部19′は、縮尺の演算部19iと、バケット爪先位置のモニタ座標演算部19a′と、バケット爪先から目標掘削面に下ろした交点のモニタ座標演算部19b′と、バケット描画色の演算部19cと、バケット側面図の画像生成演算部19d′と、目標掘削面の画像生成演算部19eと、各種モニタ数値の表示演算部19fの各機能を有している。上記各演算部のうち、前述の第1の実施の形態と同様の符号を付した19c,19e,19fの機能は、第1の実施の形態と同様である。
【0063】
縮尺の演算部19iは、距離演算部18によって演算されたバケット爪先と目標掘削面との垂直距離Ltipに応じて、モニタ表示のスケール係数K′を演算する。ここで、スケール係数K′は、前述の第1の実施の形態では予め設定した固定値であったのに対し、本実施の形態では図17に示すように垂直距離Ltipが小さい場合は大きく、Ltipが大きい場合は小さい値となるように、縮尺の演算部19iによって自動的に演算されるようになっている。
【0064】
バケット爪先位置のモニタ座標演算部19a′は、モニタ画面の中央から(90°−β)の勾配の方向にLtip×K′/2の距離離れたバケット爪先位置のモニタ座標(Mvx,Mvy)を、距離演算部18によって演算されたバケット爪先と目標掘削面間の垂直距離Ltipと、縮尺の演算部19iによって演算されるモニタ表示のスケール係数K′と、設定器8によって設定された勾配βに応じて、以下の式(10),(11)に従って演算する。
【0065】
Mvx=((Ltip×K′)/2)×cos(90°−β) …(10)
Mvy=((Ltip×K′)/2)×sin(90°−β) …(11)
バケット爪先から目標掘削面に下ろした交点のモニタ座標演算部19b′は、バケット爪先から目標掘削面に下ろした交点のモニタ座標(Mcx,Mcy)を、上記バケット爪先位置のモニタ座標演算部19a′によって演算されたバケット爪先位置のモニタ座標(Mvx,Mvy)を用いて前述の式(8),(9)に従って演算する。
【0066】
バケット側面図の画像生成演算部19d′は、バケット爪先がバケット爪先位置のモニタ座標演算部19a′によって演算されたモニタ座標(Mvx,Mvy)であり、かつ実寸法にスケール係数K′を掛けて縮小し、バケット背面を、バケットの位置・姿勢演算部18aによって演算されたバケット背面の地面に対する角度αGだけ傾けたバケット側面図の画像をバケット描画色の演算部19cで演算された描画色で表示する処理を行い、モニタ10上に表示させる。
【0067】
図18はこのときのモニタ10の表示画面を表す図である。この図18において、バケット1cと目標掘削面との垂直距離が小さい場合には、図18中二点鎖線で示すようにバケット1cと目標掘削面とが比較的大きく表示されてその位置関係を詳細に表示することができ、またバケット1cと目標掘削面との垂直距離が大きい場合には、図18中実線で示すようにモニタ10からはみ出さないようにバケット1cと目標掘削面とが比較的小さく表示されてその位置関係を正確に表示することができるようになっている。
【0068】
以上説明したように、本実施の形態においては、前述の第1の実施の形態と同様にバケット爪先と目標掘削面との垂直距離Ltipに応じてバケット1cの描画色を切り換えて表示することで、バケット1cと目標掘削面との位置関係を正確且つ直感的に分かり易く表示することができる上に、バケット1cと目標掘削面の全体をモニタ画面からはみ出すことなく正確に表示することができる。
【0069】
なお、上記本発明の第3の実施の形態においては、前述した第1の実施の形態の技術思想である描画色を切り換える構造にモニタスケールを変更する機能を付け加えた構成としたが、前述した第2の実施の形態のようにモニタにインジケータを表示する構造にモニタスケールを変更する機能を付け加えた構成としてもよい。この場合も、上記第3の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0070】
本発明によれば、埋設物の近傍を掘削する場合や過酷な環境下で掘削作業を行う場合において、オペレータはバケットと掘削面の画面及び数字の両方を見なくとも、画面でバケットの色を見るだけでバケット爪先が前記目標掘削面のしきい値に対して+方向(上方向)にあるのか、−方向(下方向)にあるのか、+−方向(上下方向)にしきい値内にあるのか、を余裕をもって正確且つ直感的に瞬時に判断できる。特にバケット爪先が目標掘削面より−方向(下方向)にある場合にはバケットの描画色が前記しきい値内に対応した色になるよう操作遅れなく直ちにバケットを操作することで、目標掘削面に対応した適性な掘削作業を行うことができるので容易に埋設物を避けて掘削できる。このように掘削精度及び作業効率を著しく向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の掘削機械の表示システムの第1の実施の形態を備える油圧ショベルの全体構造を表す斜め後から見た斜視図である。
【図2】本発明の掘削機械の表示システムの第1の実施の形態を備える油圧ショベルの油圧駆動装置の全体構成を表す油圧回路図である。
【図3】本発明の掘削機械の表示システムの第1の実施の形態を構成する制御ユニットのハード構成を示す図である。
【図4】本発明の掘削機械の表示システムの第1の実施の形態を構成する制御ユニットのROMに記憶された制御プログラムの概要を示す機能ブロック図である。
【図5】本発明の掘削機械の表示システムの第1の実施の形態を備える油圧ショベルを構成する設定器の構成を表す構成図である。
【図6】本発明の掘削機械の表示システムの第1の実施の形態を構成する距離演算部の処理機能を表すブロック線図である。
【図7】本発明の掘削機械の表示システムの第1の実施の形態を備える油圧ショベルの座標系及び各部寸法を示す図である。
【図8】本発明の掘削機械の表示システムの第1の実施の形態を構成する合成処理部の処理機能を表すブロック線図である。
【図9】本発明の掘削機械の表示システムの第1の実施の形態を構成するモニタの表示画面を表す図である。
【図10】本発明の掘削機械の表示システムの第1の実施の形態を構成するバケット描画色の演算部により演算されるバケットの描画色と、バケット爪先及び目標掘削面間の垂直距離との関係を示す図である。
【図11】本発明の掘削機械の表示システムの第2の実施の形態を構成する制御ユニットのROMに記憶された制御プログラムの概要を示す機能ブロック図である。
【図12】本発明の掘削機械の表示システムの第2の実施の形態を構成するモニタの表示画面を表す図である。
【図13】本発明の掘削機械の表示システムの第2の実施の形態を構成する合成処理部の処理機能を表すブロック線図である。
【図14】本発明の掘削機械の表示システムの第2の実施の形態を構成する合成処理部の処理機能を表すブロック線図である。
【図15】本発明の掘削機械の表示システムの第2の実施の形態を構成する合成処理部の処理機能を表すブロック線図である。
【図16】本発明の掘削機械の表示システムの第3の実施の形態を構成する合成処理部の処理機能を表すブロック線図である。
【図17】本発明の掘削機械の表示システムの第3の実施の形態におけるモニタ表示のスケール係数とバケット爪先及び目標掘削面間の垂直距離との関係を示す図である。
【図18】本発明の掘削機械の表示システムの第3の実施の形態において、モニタスケールの切換り状態を示すモニタの表示画面を表す図である。
【符号の説明】
1A フロント装置(作業機)
1C バケット(作業具)
9a 角度検出器(検出手段)
9b 角度検出器(検出手段)
9c 角度検出器(検出手段)
10 モニタ(表示画面)
18a バケット位置・姿勢演算部(位置・姿勢演算手段)
18c バケット爪先と目標掘削面の距離演算部(距離演算手段)
19c バケット描画色の演算部(画像表示手段)
19g インジケータの画像生成演算部(画像表示手段)
20 インジケータ(表示器)
Claims (2)
- 予め設定した目標掘削面を掘削機械の車体に支持された作業機により掘削するに際して、前記目標掘削面と前記作業機の先端に位置するバケットの位置関係を表示画面に画像で表示する掘削機械の表示システムにおいて、
前記作業機の位置と姿勢に関する状態量を検出する検出手段と、
前記検出手段からの信号に基づき前記バケットの位置と姿勢を演算する位置・姿勢演算手段と、
前記バケットの位置と姿勢の演算値に基づき、前記バケットと前記目標掘削面との位置関係から前記バケット爪先と前記目標掘削面との垂直距離を演算する距離演算手段と、
前記演算された垂直距離に応じて、前記バケット爪先が目標掘削面に対して予め設定したしきい値より上側の+方向に離れている場合、前記バケット爪先が目標掘削面に対して前記しきい値より下側の−方向に離れている場合、及び前記バケット爪先が目標掘削面に対して前記しきい値内にある場合のそれぞれが識別可能なように、前記3つの場合毎にバケットの描画色を異なる3色の中から1つを決定し、異なる色でバケットを前記表示画面に表示する合成処理部とを備えたことを特徴とする掘削機械の表示システム。 - 予め設定した目標掘削面を掘削機械の車体に支持された作業機により掘削するに際して、前記目標掘削面と前記作業機の先端に位置するバケットの位置関係を表示画面に画像で表示するプログラムであって、
コンピュータに、
前記作業機の位置と姿勢に関する状態量を検出する検出手段からの信号に基づき前記バケットの位置と姿勢を演算させ、
前記バケットの位置と姿勢の演算値に基づき、前記バケットと前記目標掘削面との位置関係から前記バケット爪先と前記目標掘削面との垂直距離を演算させ、
前記演算された垂直距離に応じて、前記バケット爪先が目標掘削面に対して予め設定したしきい値より上側の+方向に離れている場合、前記バケット爪先が目標掘削面に対して前記しきい値より下側の−方向に離れている場合、及び前記バケット爪先が目標掘削面に対して前記しきい値内にある場合のそれぞれが識別可能なように、前記3つの場合毎にバケットの描画色を異なる3色の中から1つを決定し、異なる色でバケットを前記表示画面に表示させることを特徴とするプログラム。
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