JP6752193B2 - 作業機械 - Google Patents

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Description

本発明はマシンコントロールが実行可能な作業機械に関する。
油圧ショベルには,オペレータの掘削操作を補助する制御システムが備えられることがある。具体的には,操作装置を介して掘削操作(例えば,アームクラウドの指示)が入力された場合,目標面と作業機の先端(例えばバケットの爪先)の位置関係を基に,作業機(フロント作業機とも言う)の先端の位置が目標面上及びその上方の領域内に保持されるように,作業機を駆動するブームシリンダ,アームシリンダ及びバケットシリンダのうち少なくともブームシリンダを強制的に動作させる制御(例えば,ブームシリンダを伸ばして強制的にブーム上げ動作を行う)を実行する制御システムがある。このような作業機先端の動き得る領域を制限する制御システムの利用により掘削面の仕上げ作業や法面の成形作業が容易になる。以下では,この種の制御を「マシンコントロール(MC:Machine Control)」,「領域制限制御」または「(オペレータ操作に対する)介入制御」と称することがある。
この種の制御システムを備えた油圧ショベルとして,特許文献1には,操作装置(操作レバー)からの信号を基にバケット先端の目標速度ベクトルを演算し,目標面(設定領域の境界)の上方に設定した減速領域(設定領域)内にフロント作業機があるときは当該目標速度ベクトルにおける目標面に接近する方向のベクトル成分が低減するようにマシンコントロールによりブームシリンダを制御し,減速領域の上方の領域(非減速領域)にフロント作業機があるときにはマシンコントロールは行わずに当該目標速度ベクトルを維持するものが開示されている。
また,目標面とバケットの画像を表示装置上に表示して油圧ショベルの作業を視覚的にガイダンスする表示システムがある。特許文献2には,目標面よりも地表面に近い位置に目安面(掘削目安線RTL)を設定し,バケットの高さと目安面の高さを比較し,比較結果に基づいて通報音によるガイダンスを行うショベルが開示されている。この文献には目安面から異なる高さに複数の作業目安線(作業量目安線WTL1,WTL2)を設定し,その作業目安線ごとに通報音を異ならせることも開示されている。
国際公開第1995/030059号パンフレット
国際公開第2016/148251号パンフレット
特許文献1の油圧ショベルで目標面に沿った掘削作業を行う場合,オペレータは,アームクラウド操作により掘削開始点から目標面に沿って車体に近い位置までバケットを移動させた後,アームダンプ操作により再び掘削開始点までバケットを戻す戻り作業を行う。また,目標面に沿った均し作業を行う場合も,アームクラウド操作により均し開始点から目標面に沿って車体に近い位置までバケットを移動させた後,アームダンプ操作により再び均し開始点までバケットを戻す戻り作業を行う。掘削作業や均し作業では戻り作業は繰り返し行われる。そのため戻り作業の所要時間は作業効率向上の観点からは短い方が好ましい。
特許文献1では,減速領域にバケットが位置すると,フロント作業機の速度はオペレータの意思に係わらず常に減速されてしまうが,その減速領域の範囲はオペレータに明示されていない。そのため戻り作業中にバケットが減速領域を通過した場合にはオペレータの意図に反してフロント作業機の速度が減速されてしまい作業効率が低下するおそれがある。作業効率向上のためには減速領域の範囲をオペレータに認識させ,戻り作業中にできるだけ作業機が減速領域を通過しないように操作させることが好ましい。
なお,特許文献2の技術は,地表面と目標面の間に目安面や作業目安線を設定して通報音を出すことで地表面から目標面までどの程度掘り進んだのかをオペレータに認識させるものに過ぎず,目標面(目安面,作業目安線)から所定の距離で規定される減速領域の範囲をオペレータに認識させるものとしては利用できない。
本発明の目的は,マシンコントロールが実行される領域をオペレータに認識させることができる作業機械を提供することにある。
本願は上記課題を解決する手段を複数含んでいるが,その一例を挙げるならば,多関節型の作業機と,前記作業機を駆動する複数の油圧アクチュエータと,オペレータの操作に応じて前記作業機の動作を指示する操作装置と,任意に設定された目標面の上方に設定された第1領域に前記作業機が位置する場合,予め定めた条件に従って前記作業機を動作させるマシンコントロールを実行し,前記第1領域の上方に設定された第2領域に前記作業機が位置する場合,前記マシンコントロールを実行しないアクチュエータ制御部を有する制御装置と,前記目標面および前記作業機の位置関係が表示される表示装置とを備える作業機械において,前記制御装置は,前記操作装置の操作量に基づいて前記作業機の動作を判定する動作判定部と,前記第1領域と前記第2領域の境界線,前記目標面および前記作業機の位置関係を前記表示装置に表示する処理を実行する表示制御部とをさらに備え,前記アクチュエータ制御部は,前記動作判定部の判定結果に応じて前記境界線の位置を変更して前記マシンコントロールを実行し,前記表示制御部は,前記動作判定部の判定結果に応じて前記表示装置における前記境界線の位置を変更するものとする。
本発明によれば,マシンコントロールが実行される領域と実行されない領域の境界線の位置が作業機の位置とともに表示装置に表示され,オペレータはこれを参考にして作業機を操作することができるので,マシンコントロールが実行される領域を作業機が戻り作業中に通過する時間が低減して作業効率を向上できる。
油圧ショベルの構成図。 油圧ショベルの制御コントローラを油圧駆動装置と共に示す図。 図2中のフロント制御用油圧ユニット160の詳細図。 図1の油圧ショベルにおける座標系および目標面を示す図。 油圧ショベルの制御コントローラ40のハードウェア構成図。 油圧ショベルの制御コントローラ40の機能ブロック図。 図6中のMG・MC制御部43の機能ブロック図。 動作判定部66による動作判定フロー。 第1動作時のアクチュエータ制御部81による制御(第1制御)のフローチャート。 第1動作時の目標面距離Yaと減速率hの関係図。 バケット10の先端が補正後の目標速度ベクトルVcaの通りにMCされたときの軌跡の一例を示す図。 第1動作時の表示制御部374aによる制御(第1制御)のフローチャート。 通達装置53の構成図の一例を示す図。 第1動作時の音声制御部374bによる制御(第1制御)のフローチャート。 通知領域640の説明図。 第2動作時のアクチュエータ制御部81による制御(第2制御)のフローチャート。 第2動作時における目標面距離Yaと減速率hの関係図。 第2動作時における目標面距離Yaと減速率hの関係図。 第2動作時の表示制御部374aによる制御(第2制御)のフローチャート。 第2動作時の音声制御部374bによる制御(第2制御)のフローチャート。 第3動作時のアクチュエータ制御部81による制御(第3制御)のフローチャート。 第3動作時における目標面距離Yaと減速率hの関係図。 第3動作時における目標面距離Yaと減速率hの関係図。 第3動作時の表示制御部374aによる制御(第3制御)のフローチャート。 第3動作時の音声制御部374bによる制御(第3制御)のフローチャート。 第2動作中の通達装置53の一例を示す図。 第3動作中の通達装置53の一例を示す図。 表示装置53aの画面上の減速領域600内で減速率hを色で表現した例。 2つの目標面の交点からの距離を考慮して減速率hを変化させた場合の一例を示す図。 減速率hが図29のように設定されている場合の表示装置53aの表示画面の一例。
以下,本発明の実施形態について図面を用いて説明する。なお,以下では,作業機の先端の作業具(アタッチメント)としてバケット10を備える油圧ショベルを例示するが,バケット以外のアタッチメントを備える作業機械で本発明を適用しても構わない。さらに,複数のリンク部材(アタッチメント,アーム,ブーム等)を連結して構成される多関節型の作業機を有するものであれば油圧ショベル以外の作業機械への適用も可能である。
また,本稿では,或る形状を示す用語(例えば,目標面,設計面等)とともに用いられる「上」,「上方」又は「下方」という語の意味に関し,「上」は当該或る形状の「表面」を意味し,「上方」は当該或る形状の「表面より高い位置」を意味し,「下方」は当該或る形状の「表面より低い位置」を意味することとする。また,以下の説明では,同一の構成要素が複数存在する場合,符号(数字)の末尾にアルファベットを付すことがあるが,当該アルファベットを省略して当該複数の構成要素をまとめて表記することがある。例えば,3つのポンプ300a,300b,300cが存在するとき,これらをまとめてポンプ300と表記することがある。
<油圧ショベルの全体構成>
図1は本発明の実施形態に係る油圧ショベルの構成図であり,図2は本発明の実施形態に係る油圧ショベルの制御コントローラを油圧駆動装置と共に示す図であり,図3は図2中のフロント制御用油圧ユニット160の詳細図である。
図1において,油圧ショベル1は,多関節型のフロント作業機1Aと,車体1Bで構成されている。車体1Bは,左右の走行油圧モータ3a,3b(油圧モータ3aは図2を参照)により走行する下部走行体11と,下部走行体11の上に取り付けられ,旋回油圧モータ4により旋回する上部旋回体12とからなる。
フロント作業機1Aは,垂直方向にそれぞれ回動する複数の被駆動部材(ブーム8,アーム9及びバケット10)を連結して構成されている。ブーム8の基端は上部旋回体12の前部においてブームピンを介して回動可能に支持されている。ブーム8の先端にはアームピンを介してアーム9が回動可能に連結されており,アーム9の先端にはバケットピンを介してバケット10が回動可能に連結されている。ブーム8はブームシリンダ5によって駆動され,アーム9はアームシリンダ6によって駆動され,バケット10はバケットシリンダ7によって駆動される。
ブーム8,アーム9,バケット10の回動角度α,β,γ(図5参照)を測定可能なように,ブームピンにブーム角度センサ30,アームピンにアーム角度センサ31,バケットリンク13にバケット角度センサ32が取付けられ,上部旋回体12には基準面(例えば水平面)に対する上部旋回体12(車体1B)の傾斜角θ(図5参照)を検出する車体傾斜角センサ33が取付けられている。なお,角度センサ30,31,32はそれぞれ基準面(例えば水平面)に対する角度センサに代替可能である。
上部旋回体12に設けられた運転室内には,走行右レバー23a(図1)を有し走行右油圧モータ3a(下部走行体11)を操作するための操作装置47a(図2)と,走行左レバー23b(図1)を有し走行左油圧モータ3b(下部走行体11)を操作するための操作装置47b(図2)と,操作右レバー1a(図1)を共有しブームシリンダ5(ブーム8)及びバケットシリンダ7(バケット10)を操作するための操作装置45a,46a(図2)と,操作左レバー1b(図1)を共有しアームシリンダ6(アーム9)及び旋回油圧モータ4(上部旋回体12)を操作するための操作装置45b,46b(図2)が設置されている。以下では,走行右レバー23a,走行左レバー23b,操作右レバー1aおよび操作左レバー1bを操作レバー1,23と総称することがある。
上部旋回体12に搭載された原動機であるエンジン18は,油圧ポンプ2とパイロットポンプ48を駆動する。油圧ポンプ2はレギュレータ2aによって容量が制御される可変容量型ポンプであり,パイロットポンプ48は固定容量型ポンプである。本実施形態においては,図2に示すように,パイロットライン144,145,146,147,148,149の途中にシャトルブロック162が設けられている。操作装置45,46,47から出力された油圧信号が,このシャトルブロック162を介してレギュレータ2aにも入力される。シャトルブロック162の詳細構成は省略するが,油圧信号がシャトルブロック162を介してレギュレータ2aに入力されており,油圧ポンプ2の吐出流量が当該油圧信号に応じて制御される。
パイロットポンプ48の吐出配管であるポンプライン170はロック弁39を通った後,複数に分岐して操作装置45,46,47,フロント制御用油圧ユニット160内の各弁に接続している。ロック弁39は本例では電磁切換弁であり,その電磁駆動部は上部旋回体12の運転室に配置されたゲートロックレバー(不図示)の位置検出器と電気的に接続している。ゲートロックレバーのポジションは位置検出器で検出され,その位置検出器からロック弁39に対してゲートロックレバーのポジションに応じた信号が入力される。ゲートロックレバーのポジションがロック位置にあればロック弁39が閉じてポンプライン170が遮断され,ロック解除位置にあればロック弁39が開いてポンプライン170が開通する。つまり,ポンプライン170が遮断された状態では操作装置45,46,47による操作が無効化され,旋回,掘削等の動作が禁止される。
操作装置45,46,47は,油圧パイロット方式であり,パイロットポンプ48から吐出される圧油をもとに,それぞれオペレータにより操作される操作レバー1,23の操作量(例えば,レバーストローク)と操作方向に応じたパイロット圧(操作圧と称することがある)を発生する。このように発生したパイロット圧は,コントロールバルブユニット20内の対応する流量制御弁15a〜15f(図2または図3参照)の油圧駆動部150a〜155bにパイロットライン144a〜149b(図3参照)を介して供給され,これら流量制御弁15a〜15fを駆動する制御信号として利用される。
油圧ポンプ2から吐出された圧油は,流量制御弁15a,15b,15c,15d,15e,15f(図3参照)を介して走行右油圧モータ3a,走行左油圧モータ3b,旋回油圧モータ4,ブームシリンダ5,アームシリンダ6,バケットシリンダ7,に供給される。供給された圧油によってブームシリンダ5,アームシリンダ6,バケットシリンダ7が伸縮することで,ブーム8,アーム9,バケット10がそれぞれ回動し,バケット10の位置及び姿勢が変化する。また,供給された圧油によって旋回油圧モータ4が回転することで,下部走行体11に対して上部旋回体12が旋回する。そして,供給された圧油によって走行右油圧モータ3a,走行左油圧モータ3bが回転することで,下部走行体11が走行する。
作業機1Aの姿勢は図4のショベル基準座標に基づいて定義できる。図4のショベル基準座標は,上部旋回体12に設定された座標であり,ブーム8の基底部を原点とし,上部旋回体12における鉛直方向にZ軸,水平方向にX軸を設定した。X軸に対するブーム8の傾斜角をブーム角α,ブームに対するアーム9の傾斜角をアーム角β,アームに対するバケット爪先の傾斜角をバケット角γとした。水平面(基準面)に対する車体1B(上部旋回体12)の傾斜角を傾斜角θとした。ブーム角αはブーム角度センサ30により,アーム角βはアーム角度センサ31により,バケット角γはバケット角度センサ32により,傾斜角θは車体傾斜角センサ33により検出される。ブーム角αは,ブーム8を最大(最高)まで上げたとき(ブームシリンダ5が上げ方向のストロークエンドのとき,つまりブームシリンダ長が最長のとき)に最少となり,ブーム8を最小(最低)まで下げたとき(ブームシリンダ5が下げ方向のストロークエンドのとき,つまりブームシリンダ長が最短のとき)に最大となる。アーム角βは,アームシリンダ長が最短のときに最小となり,アームシリンダ長が最長のときに最大となる。バケット角γは,バケットシリンダ長が最短のとき(図4のとき)に最小となり,バケットシリンダ長が最長のときに最大となる。このとき,ブーム8の基底部からアーム9との接続部までの長さをL1,アーム9とブーム8の接続部からアーム9とバケット10の接続部までの長さをL2,アーム9とバケット10の接続部からバケット10の先端部までの長さをL3とすると,ショベル基準座標におけるバケット10の先端位置は,XbkをX方向位置,ZbkをZ方向位置として,以下の式で表すことができる。
Figure 0006752193
Figure 0006752193
また,油圧ショベル1は,図4に示すように,上部旋回体12に一対のGNSS(Global Navigation Sattelite System)アンテナ14A,14Bを備えている。GNSSアンテナ14からの情報に基づき,グローバル座標系における油圧ショベル1の位置,またバケット10の位置を算出することができる。
図5は本実施形態に係る油圧ショベルが備えるマシンガイダンス(Machine Guidance:MG)ならびにマシンコントロール(Machine Control:MC)システムの構成図である。
本システムでのフロント作業機1AのMCとしては,操作装置45a,45b,46aが操作され,かつ,任意に設定された目標面700(図4参照)の上方に設定された所定の閉領域である減速領域(第1領域)600に作業機1Aが位置する場合,予め定めた条件に従って作業機1Aを動作させる制御が実行される。具体的には,減速領域600では,作業機1Aの先端部(例えばバケット10の爪先)が目標面700に近づくほど作業機1Aの先端部の速度ベクトルにおける目標面700に接近する方向のベクトル成分が低減するように複数の油圧アクチュエータ5,6,7のうち少なくとも1つを制御することがMCとして行われる(詳細は後述)。油圧アクチュエータ5,6,7の制御は,該当する流量制御弁15a,15b,15cに制御信号(例えば,ブームシリンダ5を伸ばして強制的にブーム上げ動作を行う)を強制的に出力することで行われる。このMCによりバケット10の爪先が目標面700の下方に侵入することが防止されるので,オペレータの技量の程度に関わらず目標面700に沿った掘削が可能となる。一方,減速領域600の上方に減速領域600と隣接して設定された非減速領域(第2領域)620に作業機1Aが位置する場合にはMCは実行されず,オペレータの操作通りに作業機1Aが動作する。図4における点線650は,減速領域600と非減速領域620の境界線である。
なお,本実施形態では,MC時のフロント作業機1Aの制御点を,油圧ショベルのバケット10の爪先(作業機1Aの先端)に設定しているが,制御点は作業機1Aの先端部分の点であればバケット爪先以外にも変更可能である。例えば,バケット10の底面やバケットリンク13の最外部も選択可能であり,目標面700から最も距離の近いバケット10上の点を適宜制御点とする構成を採用しても良い。また,本稿ではMCを,操作装置45,46の非操作時に作業機1Aの動作をコントローラにより制御する「自動制御」に対して,操作装置45,46の操作時にのみ作業機1Aの動作をコントローラにより制御する「半自動制御」と称することがある。
また,本システムでのフロント作業機1AのMGとしては,例えば後述の図13に示すように,減速領域600と非減速領域620の境界線650と,目標面700と,作業機1A(例えば,バケット10)との位置関係を表示装置53aに表示する処理が行われる。減速領域600と非減速領域620の境界線650を表示装置53aに表示すると,減速領域600と作業機1Aの位置関係をオペレータに把握させることができる。これにより,作業機1Aに素早い動作が求められる局面(例えば,掘削開始点までバケットを戻す戻り作業)でオペレータの意思に反して作業機1Aが減速領域600内に侵入して作業機1Aが減速する場面の頻発を抑制できる。
図5のシステムは,作業機姿勢検出装置50と,目標面設定装置51と,オペレータ操作検出装置52aと,目標面700と作業機1Aの位置関係を表示可能な表示装置53aと,MCが実行される減速領域600に作業機1Aが接近している旨を警告音(音声)で報せる音声出力装置53bと,減速領域600に作業機1Aが接近している旨を警告灯で報せる警告灯装置53bと,MG及びMCを司る制御コントローラ(制御装置)40とを備えている。
作業機姿勢検出装置50は,ブーム角度センサ30,アーム角度センサ31,バケット角度センサ32,車体傾斜角センサ33から構成される。これらの角度センサ30,31,32,33は作業機1Aの姿勢センサとして機能している。
目標面設定装置51は,目標面700に関する情報(各目標面の位置情報や傾斜角度情報を含む)を入力可能なインターフェースである。目標面設定装置51は,グローバル座標系(絶対座標系)上に規定された目標面の3次元データを格納した外部端末(図示せず)と接続されている。なお,目標面設定装置51を介した目標面の入力は,オペレータが手動で行っても良い。
オペレータ操作検出装置52aは,オペレータによる操作レバー1a,1b(操作装置45a,45b,46a)の操作によってパイロットライン144,145,146に生じる操作圧(第1制御信号)を取得する圧力センサ70a,70b,71a,71b,72a,72bから構成される。すなわち,作業機1Aに係る油圧シリンダ5,6,7に対する操作を検出している。
表示装置53a,音声出力装置53bおよび警告灯装置53cは運転室内に設置されている。なお,本稿ではこの3つの装置53a,53b,53cを通達装置53と総称することがある。
<フロント制御用油圧ユニット160>
図3に示すように,フロント制御用油圧ユニット160は,ブーム8用の操作装置45aのパイロットライン144a,144bに設けられ,操作レバー1aの操作量としてパイロット圧(第1制御信号)を検出する圧力センサ70a,70bと,一次ポート側がポンプライン170を介してパイロットポンプ48に接続されパイロットポンプ48からのパイロット圧を減圧して出力する電磁比例弁54aと,ブーム8用の操作装置45aのパイロットライン144aと電磁比例弁54aの二次ポート側に接続され,パイロットライン144a内のパイロット圧と電磁比例弁54aから出力される制御圧(第2制御信号)の高圧側を選択し,流量制御弁15aの油圧駆動部150aに導くシャトル弁82aと,ブーム8用の操作装置45aのパイロットライン144bに設置され,制御コントローラ40からの制御信号を基にパイロットライン144b内のパイロット圧(第1制御信号)を低減して出力する電磁比例弁54bを備えている。
また,フロント制御用油圧ユニット160は,アーム9用のパイロットライン145a,145bに設置され,操作レバー1bの操作量としてパイロット圧(第1制御信号)を検出して制御コントローラ40に出力する圧力センサ71a,71bと,パイロットライン145bに設置され,制御コントローラ40からの制御信号を基にパイロット圧(第1制御信号)を低減して出力する電磁比例弁55bと,パイロットライン145aに設置され,制御コントローラ40からの制御信号を基にパイロットライン145a内のパイロット圧(第1制御信号)を低減して出力する電磁比例弁55aが設けられている。
また,フロント制御用油圧ユニット160は,バケット10用のパイロットライン146a,146bには,操作レバー1aの操作量としてパイロット圧(第1制御信号)を検出して制御コントローラ40に出力する圧力センサ72a,72bと,制御コントローラ40からの制御信号を基にパイロット圧(第1制御信号)を低減して出力する電磁比例弁56a,56bと,一次ポート側がパイロットポンプ48に接続されパイロットポンプ48からのパイロット圧を減圧して出力する電磁比例弁56c,56dと,パイロットライン146a,146b内のパイロット圧と電磁比例弁56c,56dから出力される制御圧の高圧側を選択し,流量制御弁15cの油圧駆動部152a,152bに導くシャトル弁83a,83bとがそれぞれ設けられている。なお,図3では,圧力センサ70,71,72と制御コントローラ40との接続線は紙面の都合上省略している。
電磁比例弁54b,55a,55b,56a,56bは,非通電時には開度が最大で,制御コントローラ40からの制御信号である電流を増大させるほど開度は小さくなる。一方,電磁比例弁54a,56c,56dは,非通電時には開度をゼロ,通電時に開度を有し,制御コントローラ40からの電流(制御信号)を増大させるほど開度は大きくなる。このように各電磁比例弁の開度54,55,56は制御コントローラ40からの制御信号に応じたものとなる。
上記のように構成される制御用油圧ユニット160において,制御コントローラ40から制御信号を出力して電磁比例弁54a,56c,56dを駆動すると,対応する操作装置45a,46aのオペレータ操作が無い場合にもパイロット圧(第2制御信号)を発生できるので,ブーム上げ動作,バケットクラウド動作,バケットダンプ動作を強制的に発生できる。また,これと同様に制御コントローラ40により電磁比例弁54b,55a,55b,56a,56bを駆動すると,操作装置45a,45b,46aのオペレータ操作により発生したパイロット圧(第1制御信号)を減じたパイロット圧(第2制御信号)を発生することができ,ブーム下げ動作,アームクラウド/ダンプ動作,バケットクラウド/ダンプ動作の速度をオペレータ操作の値から強制的に低減できる。
本稿では,流量制御弁15a〜15cに対する制御信号のうち,操作装置45a,45b,46aの操作によって発生したパイロット圧を「第1制御信号」と称する。そして,流量制御弁15a〜15cに対する制御信号のうち,制御コントローラ40で電磁比例弁54b,55a,55b,56a,56bを駆動して第1制御信号を補正(低減)して生成したパイロット圧と,制御コントローラ40で電磁比例弁54a,56c,56dを駆動して第1制御信号とは別に新たに生成したパイロット圧を「第2制御信号」と称する。
第2制御信号は,第1制御信号によって発生される作業機1Aの制御点の速度ベクトルが所定の条件に反するときに生成され,当該所定の条件に反しない作業機1Aの制御点の速度ベクトルを発生させる制御信号として生成される。なお,同一の流量制御弁15a〜15cにおける一方の油圧駆動部に対して第1制御信号が,他方の油圧駆動部に対して第2制御信号が生成される場合は,第2制御信号を優先的に油圧駆動部に作用させるものとし,第1制御信号を電磁比例弁で遮断し,第2制御信号を当該他方の油圧駆動部に入力する。したがって,流量制御弁15a〜15cのうち第2制御信号が演算されたものについては第2制御信号を基に制御され,第2制御信号が演算されなかったものについては第1制御信号を基に制御され,第1及び第2制御信号の双方が発生しなかったものについては制御(駆動)されないことになる。上記のように第1制御信号と第2制御信号を定義すると,MCは,第2制御信号に基づく流量制御弁15a〜15cの制御ということもできる。
<制御コントローラ>
図5において制御コントローラ40は,入力インターフェース91と,プロセッサである中央処理装置(CPU)92と,記憶装置であるリードオンリーメモリ(ROM)93及びランダムアクセスメモリ(RAM)94と,出力インターフェース95とを有している。入力インターフェース91には,作業機姿勢検出装置50である角度センサ30〜32及び傾斜角センサ33からの信号と,目標面700を設定するための装置である目標面設定装置51からの信号が入力され,CPU92が演算可能なように変換する。ROM93は,後述するフローチャートに係る処理を含めMGを実行するための制御プログラムと,当該フローチャートの実行に必要な各種情報等が記憶された記録媒体であり,CPU92は,ROM93に記憶された制御プログラムに従って入力インターフェース91及びROM93,RAM94から取り入れた信号に対して所定の演算処理を行う。出力インターフェース95は,CPU92での演算結果に応じた出力用の信号を作成し,その信号を通達装置53に出力することで通達装置53を作動させられることができる。
なお,図5の制御コントローラ40は,記憶装置としてROM93及びRAM94という半導体メモリを備えているが,記憶装置であれば特に代替可能であり,例えばハードディスクドライブ等の磁気記憶装置を備えても良い。
図6は,制御コントローラ40の機能ブロック図である。制御コントローラ40は,MG及びMC制御部(MG/MC制御部)43と,電磁比例弁制御部44と,通達制御部374(表示制御部374a,音声制御部374b,警告灯制御部374c)と,動作判定部66を備えている。
<MG/MC制御部43>
図7は図6中のMG/MC制御部43の機能ブロック図である。MG/MC制御部43は,操作量演算部43aと,姿勢演算部43bと,目標面演算部43cと,アクチュエータ制御部81と,目標面比較部62を備えている。
操作量演算部43aは,オペレータ操作検出装置52aからの入力を基に操作装置45a,45b,46a(操作レバー1a,1b)の操作量を算出する。圧力センサ70,71,72の検出値から操作装置45a,45b,46aの操作量が算出できる。
なお,圧力センサ70,71,72による操作量の算出は一例に過ぎず,例えば各操作装置45a,45b,46aの操作レバーの回転変位を検出する位置センサ(例えば,ロータリーエンコーダ)で当該操作レバーの操作量を検出しても良い。また,操作量から動作速度を算出する構成に代えて,各油圧シリンダ5,6,7の伸縮量を検出するストロークセンサを取り付け,検出した伸縮量の時間変化を基に各シリンダの動作速度を算出する構成も適用可能である。
姿勢演算部43bは作業機姿勢検出装置50からの情報に基づき,ローカル座標系(ショベル基準座標)におけるフロント作業機1Aの姿勢と,バケット10の爪先の位置を演算する。既述のとおり,バケット10の爪先位置(Xbk,Zbk)は,式(1)及び式(2)により演算できる。
目標面演算部43cは,目標面設定装置51からの情報に基づき目標面700の位置情報を演算し,これをRAM94内に記憶する。本実施形態では,図4に示すように,3次元の目標面を作業機1Aが移動する平面(作業機の動作平面)で切断した断面形状を目標面700(2次元の目標面)として利用する。
なお,図4の例では目標面700は1つだが,目標面が複数存在する場合もある。目標面が複数存在する場合には,例えば,作業機1Aから最も近いものを目標面と設定する方法や,バケット爪先の下方に位置するものを目標面とする方法や,任意に選択したものを目標面とする方法等がある。
アクチュエータ制御部81は,操作装置45a,45b,46aの操作時に,予め定めた条件に従って複数の油圧アクチュエータ5,6,7の少なくとも1つを制御する。本実施形態のアクチュエータ制御部81は,操作装置45a,45b,46aの操作時に,目標面700の位置と,フロント作業機1Aの姿勢及びバケット10の爪先の位置と,操作装置45a,45b,46aの操作量とに基づいて,目標面700上またはその上方にバケット10の爪先(制御点)が位置するようにブームシリンダ5(ブーム8)及びアームシリンダ6(アーム9)の少なくとも一方の動作を制御するMCを実行する。アクチュエータ制御部81は,各油圧シリンダ5,6,7の流量制御弁15a,15b,15cの目標パイロット圧を演算し,その演算した目標パイロット圧を電磁比例弁制御部44に出力する。また,アクチュエータ制御部81は動作判定部66から入力される判定結果に応じてMCの制御内容を切り替える。動作判定部66の判定結果ごとのアクチュエータ制御部81によるMCの詳細は後述する。
<電磁比例弁制御部44>
電磁比例弁制御部44は,アクチュエータ制御部81から出力される各流量制御弁15a,15b,15cへの目標パイロット圧を基に,各電磁比例弁54〜56への指令を演算する。なお,オペレータ操作に基づくパイロット圧(第1制御信号)と,アクチュエータ制御部81で算出された目標パイロット圧が一致する場合には,該当する電磁比例弁54〜56への電流値(指令値)はゼロとなり,該当する電磁比例弁54〜56の動作は行われない。
<動作判定部66>
動作判定部66は,操作量演算部43aで演算された操作装置45a,45b,46a(操作レバー1a,1b)の操作量に基づいてフロント作業機1Aの動作を判定する。動作判定部66は,判定結果をアクチュエータ制御部81及び通達制御部374(表示制御部374a,音声制御部374b及び警告灯制御部374c)に出力する。動作判定部66による動作判定フローの詳細は後述する。
<通達制御部374>
表示制御部374aは,MG/MC制御部43から入力されるフロント作業機1Aの姿勢情報,バケット10の爪先の位置情報,目標面700の位置情報と,動作判定部66から入力される判定結果に基づいて,減速領域600と非減速領域620の境界線650と,目標面700と,作業機1A(バケット10の爪先)との位置関係を表示装置53aに表示する処理を実行する。また,表示制御部374aは,動作判定部66の判定結果に応じて表示装置53aにおける境界線650の位置を変更する処理も実行する。動作判定部66の判定結果ごとの表示制御部374aによる表示制御の詳細は後述する。
音声制御部374bは,MG/MC制御部43から入力されるフロント作業機1Aの姿勢情報,バケット10の爪先の位置情報,目標面700の位置情報と,動作判定部66から入力される判定結果に基づいて,音声出力装置53bによる警報音の出力のON/OFFを制御する処理を実行する。動作判定部66の判定結果ごとの音声制御部374bによる音声出力制御の詳細は後述する。
警告灯制御部374cは,MG/MC制御部43から入力されるフロント作業機1Aの姿勢情報,バケット10の爪先の位置情報,目標面700の位置情報と,動作判定部66から入力される判定結果に基づいて,警告灯装置53cによる警告灯のON(点灯)/OFF(消灯)を制御する処理を実行する。動作判定部66の判定結果ごとの警告灯制御部374cによる点灯制御の詳細は後述する。
<動作判定部66の動作判定フロー>
図8は動作判定部66による動作判定フローを示す図である。動作判定部66は,図8の処理を所定の間隔(制御周期)で繰り返す。制御周期が到来し処理が開始されると,動作判定部66はS81で操作装置45bにアームクラウド操作が入力されているか否か(すなわち圧力センサ71aが所定値以上の圧力を検出したか否か)を判定する。ここでアームクラウド操作の入力が検出された場合には現在の動作は「第1動作」であると判定する。そして,その判定結果をアクチュエータ制御部81及び通達制御部374(表示制御部374a,音声制御部374b及び警告灯制御部374c)に出力し,動作判定部66は次の制御周期まで待機する(S82)。一方,S81でアームクラウド操作の入力が検出されなかった場合はS83に進む。
S83では動作判定部66は操作装置45bにアームダンプ操作が入力されているか否か(すなわち圧力センサ71bが所定値以上の圧力を検出したか否か)を判定する。ここでアームダンプ操作の入力が検出されなかった場合には現在の動作は「第1動作」であると判定して次の制御周期まで待機する(S82)。一方,S84でアームダンプ操作の入力が検出された場合はS84に進む。
S84では動作判定部66は操作装置45aにブーム下げ操作が入力されているか否か(すなわち圧力センサ70bが所定値以上の圧力を検出したか否か)を判定する。ここでブーム下げ操作の入力が検出された場合には,現在の動作は少なくともアームダンプとブーム下げが複合された「第2動作」である判定する。そして,その判定結果をアクチュエータ制御部81及び通達制御部374(表示制御部374a,音声制御部374b及び警告灯制御部374c)に出力し,動作判定部66は次の制御周期まで待機する(S85)。一方,S84でブーム下げ操作の入力が検出されなかった場合は,S86に進んで現在の動作は少なくともアームダンプ(但しブーム下げは除く)が行われる「第3動作」であると判定する。そして,その判定結果をアクチュエータ制御部81及び通達制御部374(表示制御部374a,音声制御部374b及び警告灯制御部374c)に出力し,動作判定部66は次の制御周期まで待機する(S86)。
ところで,既述の通りアクチュエータ制御部81及び通達制御部374(表示制御部374a,音声制御部374b,警告灯制御部374c)は動作判定部66の判定結果(第1動作,第2動作,第3動作)に応じて異なる制御を実行する。次にその制御の詳細を説明する。
<1.1.第1動作時のアクチュエータ制御部81のフロー>
図9は第1動作時のアクチュエータ制御部81による制御(第1制御)のフローチャートである。アクチュエータ制御部81は操作装置45a,45b,46aがオペレータにより操作されると図9の処理を開始する。
S101では,アクチュエータ制御部81は,操作量演算部43aで演算された操作量を基に各油圧シリンダ5,6,7の動作速度(シリンダ速度)を演算する。
S102では,アクチュエータ制御部81は,S101で演算された各油圧シリンダ5,6,7の動作速度と,姿勢演算部43bで演算された作業機1Aの姿勢とを基に,オペレータ操作によるバケット先端(爪先)の速度ベクトル(先端速度ベクトル)Vcを演算する。なお,本稿では,先端速度ベクトルVcにおける目標面700に水平な成分をVcxとし,垂直な成分をVcyとする。
本実施形態では図11に示すように,目標面700上に設定されたXt軸と,目標面700の法線方向を正とするYt軸とで規定されるXtYt座標系を設定し,このXtYt座標系で爪先の速度ベクトルVcや後述の目標速度ベクトルVca等を定義する。また,XtYt座標系以外の座標系(例えばXY座標系)の座標値は,必要に応じてXtYt座標系に座標変換して利用するものとする。なお,図11に示したXY座標系の原点の位置は一例に過ぎず,例えば任意の姿勢のバケット10の爪先から目標面700に下ろした垂線の足を原点としても良いし,その他の点を原点としても良い。
S103では,アクチュエータ制御部81は,S102で算出した先端速度ベクトルVcにおける目標面700に垂直な成分Vcyがゼロ未満か否か,すなわち先端速度ベクトルVc(垂直成分Vcy)は目標面700に近づく方向か否かを判定する。ここで垂直成分Vcyがゼロ未満であると判定された場合(すなわちベクトルVcが目標面700に近づく方向であると判定された場合)には,S104に進む。一方,垂直成分Vcyがゼロ以上であると判定された場合(すなわちベクトルVcが目標面700から離れる方向であると判定された場合)には,S108に進む。
S108では,アクチュエータ制御部81は,バケット先端の目標速度ベクトルVcaをS102で算出した先端速度ベクトルVcとする。すなわち,目標速度ベクトルVcaにおける目標面700に平行な成分をVcxa,垂直な成分をVcyaとすると,Vcxa=Vcx,Vcya=Vcyとする。
S104では,アクチュエータ制御部81は,姿勢演算部43bで演算したバケット10の爪先の位置(座標)と,ROM93に記憶された目標面700を含む直線の距離から,バケット先端から目標面700までの距離Ya(図4参照)を算出し,S105に進む。
S105では,アクチュエータ制御部81は,S104で算出した目標面距離YaがYa1以下か否かを判定する。Ya1は,図10及び図11に示すように,第1動作時の目標面700から境界線650までの距離であり,また,第1動作時の減速領域600の高さである。したがって,目標面距離YaがYa1以下であるということは爪先が減速領域600内に存在することを示し,Ya1を越えているということは爪先が非減速領域620内に存在することを示す。また,Ya1の値は動作判定部66による判定結果に応じて異なることがある。S104でYaがYa1以下の場合にはS106に進み,Ya1より大きい場合にはS108に進む。
S106では,アクチュエータ制御部81は,S104で算出したYaと図10のグラフを基にバケット先端の速度ベクトルにおける目標面700に垂直な成分Vcyの減速率hを算出する。減速率hは目標面距離Yaごとに予め設定された0以上1以下の値である。本実施形態では図10に示すように目標面距離Yaが所定値Ya1を越える範囲では1に保持され,目標面距離YaがYa1以下の範囲では距離Yaが減少するに応じて減速率hも減少するように設定されている。図10の例では減速率hは目標面距離Yaの減少とともに一次関数的に減少しているが,目標面距離Yaの減少とともに減速率hが1からゼロに減少するものであれば,後述する第2制御,第3制御における減速率hを定義する図18,23も含め種々の変更が可能である。アクチュエータ制御部81は減速率hを算出したらS107に進む。
S107では,アクチュエータ制御部81は,バケット先端の目標速度ベクトルVcaにおける目標面700に平行な成分VcxaをVcxとする(すなわち,Vcxa=Vcx)。そして,先端速度ベクトルVcの垂直成分VcyにS106で算出した減速率hを乗じた値(hVcy)をバケット先端の目標速度ベクトルVcaの垂直成分Vcyaとする(すなわち,Vcya=hVcy)。目標速度ベクトルVcaの設定が完了したらS109に進む。
S109では,アクチュエータ制御部81は,S107またはS108で決定した目標速度ベクトルVca(Vcxa,Vcya)を基に各油圧シリンダ5,6,7の目標速度を演算する。このとき,ブーム上げとアームクラウドの減速との組合せで先端速度ベクトルVcを目標速度ベクトルVcaに変換するMCを行うようにソフトが設計されていると,ブームシリンダ5の伸長方向のシリンダ速度とアームシリンダ6の伸長方向のシリンダ速度が演算される。
S110では,アクチュエータ制御部81は,S109で算出された各シリンダ5,6,7の目標速度を基に各油圧シリンダ5,6,7の流量制御弁15a,15b,15cへの目標パイロット圧を演算し,各油圧シリンダ5,6,7の流量制御弁15a,15b,15cへの目標パイロット圧を電磁比例弁制御部44に出力する。
電磁比例弁制御部44は,各油圧シリンダ5,6,7の流量制御弁15a,15b,15cに目標パイロット圧が作用するように電磁比例弁54,55,56を制御し,これにより作業機1Aによる掘削が行われる。例えば,オペレータが操作装置45bを操作して,アームクラウド動作によって水平掘削を行う場合には,バケット10の先端が目標面700に侵入しないように電磁比例弁55cが制御され,ブーム8の上げ動作やアームクラウドの減速動作が自動的に行われる。
図11はバケット10の先端が上記のような補正後の目標速度ベクトルVcaの通りにMCされたときの軌跡の一例を示す図である。目標速度ベクトルVcが斜め下方に一定であるとすると,その平行成分Vcxは一定となり,垂直成分Vcyはバケット10の先端が目標面700に近づくにしたがって(距離Yaが小さくなるにしたがって)小さくなる。補正後の目標速度ベクトルVcaはその合成であるので,軌跡は図11のように目標面700に近づくにつれて平行となる曲線状となる。また,本実施形態では図10の示した通りYa=0でh=0としているので,目標面700上での目標速度ベクトルVcaは平行成分Vcxに一致することとなる。
なお,MCとして実行されるものは,説明したブーム上げ動作やアームクラウドの減速動作の自動制御に限定されるものではなく,たとえばバケット10を自動で回動させ,目標面700とバケット10の底部がなす角度を一定に保つ制御が実行されても良い。
<1.2.第1動作時の表示制御部374aのフロー>
図12は第1動作時の表示制御部374aによる制御(第1制御)のフローチャートである。表示制御部374aは所定の制御周期で図12の処理を開始する。
S201では,表示制御部374aは,姿勢演算部43bからバケット10の爪先位置と姿勢を取得する。
S202では,表示制御部374aは,目標面演算部43cから目標面700の位置情報を取得する。
S203では,表示制御部374aは,S202で取得した目標面700の位置から目標面700の法線方向に+Ya1の位置に境界線650の位置を設定する。本実施形態の境界線650は目標面700をYt軸における正方向にYa1だけオフセットしたものとする。オフセット量となるYa1は,アクチュエータ制御部81がS105の判定で利用した値(Ya1)と一致し,動作判定部66の判定結果に応じて変化し得る。
S204では,表示制御部374aは,表示装置53aの画面上にS201,S202,S203で取得した情報に基づいて境界線650,目標面700及びバケット10の位置関係を表示する。
図13は通達装置53の構成図の一例を示す図である。この図に示す通達装置53は,表示装置53aと,音声出力装置53bと,警告灯装置53cを備えている。表示装置53aの表示画面には,境界線650,目標面700及びバケット10の位置関係が表示されている。この図の場合の目標面700と境界線650の距離はYa1[m]である。このように減速領域600の境界線650とバケット10の位置関係を表示装置53aに表示すると,オペレータは表示装置53aに表示されているバケット10と減速領域600の位置関係を把握しながら戻り動作を行うことができるので,マシンコントロールが実行される減速領域600を作業機1Aが戻り作業中に通過する時間が低減して作業効率を向上できる。
<1.3.第1動作時の音声制御部374bのフロー>
図14は第1動作時の音声制御部374bによる制御(第1制御)のフローチャートである。音声制御部374bは所定の制御周期で図14の処理を開始する。
S301では,音声制御部374bは,姿勢演算部43bで演算したバケット10の爪先の位置(座標)と,ROM93に記憶された目標面700を含む直線の距離から,バケット先端から目標面700までの距離Ya(図4参照)を算出し,S302に進む。
S302では,音声制御部374bは,S301で算出した目標面距離Yaが,減速領域600の高さYa1に通知領域640の高さYc1(図15参照)を加算した値以下であるか否かを判定する。図15は通知領域640の説明図である。通知領域640は,減速領域600の上方に隣接して設定された高さYc1の領域である。Yc1は境界線650の上方へのオフセット量でもある。本実施形態ではこの通知領域640内にバケット10の爪先が侵入した場合に音(警報音)を発生させ,オペレータにバケット10の先端が減速領域600に侵入しそうであることを通達する。S302で目標面距離YaがYa1+Yc1以下であると判定された場合にはS303に進み,Ya1+Yc1を越える場合にはS304に進む。
S303では,音声制御部374bは,音声出力装置53b(図6参照)から警報音を鳴らす。
S304では,音声制御部374bは,音声出力装置53bから警報音を鳴らすことなく,次の制御開始時まで待機する。
このようにバケット10の先端部が通知領域640に侵入した際に警報音を発生することで,オペレータは減速領域600にバケット10の先端部が侵入しそうであることを認識できる。これによりバケット10の先端部が減速領域600に侵入しないように作業機1Aを効率的に操縦できる。
<1.4.第1動作時の警告灯制御部374cのフロー>
第1動作時の警告灯制御部374cによる制御(第1制御)のフローチャートは,図14の第1動作時の音声制御部374bによる制御(第1制御)のフローチャートにおいて,S303を「警告灯を点灯する」に,S304を「警告灯を消灯する」に変更したものとし,他のステップは図14と同じとする。
このように警告灯制御部374cを構成すると,バケット10の先端部が通知領域640に侵入した際に警告灯53c(図13参照)が点灯するので,オペレータは減速領域600にバケット10の先端部が侵入しそうであることを認識できる。これによりバケット10の先端部が減速領域600に侵入しないように作業機1Aを効率的に操縦できる。
<2.1.第2動作時のアクチュエータ制御部81のフロー>
次に第2動作時(アームダンプ+ブーム下げ時)のアクチュエータ制御部81及び通達制御部374の制御について説明する。
図16は第2動作時のアクチュエータ制御部81による制御(第2制御)のフローチャートである。なお,図9に示した第1動作時のフローと同じステップには同じ符号を付して説明は省略し,これは以下の図でも同じとする。
S125では,アクチュエータ制御部81は,S104で算出した目標面距離Yaが0.8Ya2以下か否かを判定する。0.8Ya2は,図17,18に示すように,第2動作時の目標面700から境界線650までの距離であり,また,第2動作時の減速領域600の高さである。また,0.8Ya2の値は動作判定部66による判定結果に応じて異なることがある。S104でYaが0.8Ya2以下の場合にはS126に進み,0.8Ya2より大きい場合にはS108に進む。
S126では,アクチュエータ制御部81は,S104で算出したYaと図18のグラフを基にバケット先端の速度ベクトルにおける目標面700に垂直な成分Vcyの減速率hを算出する。図17及び図18は第2動作時における目標面距離Yaと減速率hの関係図である。図17は図18の一部を表形式に書き換えたものである。本実施形態では図18に示すように目標面距離Yaが所定値0.8Ya2を越える範囲では1に保持され,目標面距離Yaが0.8Ya2以下の範囲では距離Yaが減少するに応じて減速率hも減少するように設定されている。図18の例では減速率hは目標面距離Yaの減少とともに曲線状に減少しており,後述の図23の第3動作の場合よりも目標面距離Yaが小さい位置から減速を始めている。これはアームダンプ+ブーム下げ時(第2動作時)には目標面距離Yaが0.8Ya2を越える範囲では速度ベクトルが減速しないようにすることで,より効率的な戻し動作が行えるようにするためである。なお,目標面距離Yaと減速率hの関係は,目標面距離Yaの減少とともに減速率hが1からゼロに減少するものであれば種々の変更が可能である。Ya2はYa1に一致させても良い。目標面700からの境界線650の高さ0.8Ya2は,第2動作中の通達制御部374でも共通して利用される。アクチュエータ制御部81は減速率hを算出したらS107に進む。
<2.2.第2動作時の表示制御部374aのフロー>
図19は第2動作時の表示制御部374aによる制御(第2制御)のフローチャートである。
S223では,表示制御部374aは,S202で取得した目標面700の位置から目標面700の法線方向に+0.8Ya2の位置に境界線650の位置を設定する。本実施形態の境界線650は目標面700をYt軸における正方向に0.8Ya2だけオフセットしたものとする。オフセット量となる0.8Ya2は,アクチュエータ制御部81がS125の判定で利用した値(0.8Ya2)と一致し,動作判定部66の判定結果に応じて変化し得る。
図26は第2動作中の通達装置53の一例を示す図である。表示装置53aの表示画面には,境界線650,目標面700及びバケット10の位置関係が表示されている。この図の場合の目標面700と境界線650の距離は0.8Ya2[m]である。このように減速領域600の境界線650とバケット10の位置関係を表示装置53aに表示すると,フロント作業機1Aの操作(動作)に応じて境界線650の位置が変わっても,オペレータはバケット10と減速領域600の位置関係を把握しながら戻り動作を行うことができるので,マシンコントロールが実行される減速領域600を作業機1Aが戻り作業中に通過する時間が低減して作業効率を向上できる。
<2.3.第2動作時の音声制御部374bのフロー>
図20は第2動作時の音声制御部374bによる制御(第2制御)のフローチャートである。
S322では,音声制御部374bは,S301で算出した目標面距離Yaが,減速領域600の高さ0.8Ya2に通知領域640の高さYc1を加算した値以下であるか否かを判定する。S322で目標面距離Yaが0.8Ya2+Yc1以下であると判定された場合にはS303に進み,0.8Ya2+Yc1を越える場合にはS304に進む。
<2.4.第2動作時の警告灯制御部374cのフロー>
第2動作時の警告灯制御部374cによる制御(第2制御)のフローチャートは,図20の第2動作時の音声制御部374bによる制御(第2制御)のフローチャートにおいて,S303を「警告灯を点灯する」に,S304を「警告灯を消灯する」に変更したものとし,他のステップは図20と同じとする。
<3.1.第3動作時のアクチュエータ制御部81のフロー>
次に第3動作時(アームダンプ単独動作時)のアクチュエータ制御部81及び通達制御部374の制御について説明する。
図21は第3動作時のアクチュエータ制御部81による制御(第3制御)のフローチャートである。
S135では,アクチュエータ制御部81は,S104で算出した目標面距離YaがYa2以下か否かを判定する。Ya2は,図22,23に示すように,第3動作時の目標面700から境界線650までの距離であり,また,第3動作時の減速領域600の高さである。また,Ya2の値は動作判定部66による判定結果に応じて異なることがある。S104でYaがYa2以下の場合にはS136に進み,Ya2より大きい場合にはS108に進む。
S136では,アクチュエータ制御部81は,S104で算出したYaと図23のグラフを基にバケット先端の速度ベクトルにおける目標面700に垂直な成分Vcyの減速率hを算出する。図22及び図23は第3動作時における目標面距離Yaと減速率hの関係図である。図22は図23の一部を表形式に書き換えたものである。本実施形態では図23に示すように目標面距離Yaが所定値Ya2を越える範囲では1に保持され,目標面距離YaがYa2以下の範囲では距離Yaが減少するに応じて減速率hも減少するように設定されている。図23の例では減速率hは目標面距離Yaの減少とともに一次関数的に減少しており,図18の第2動作の場合よりも目標面距離Yaが大きい位置から減速を始めている。これは後述する第1戻り作業の際にアームダンプ操作によってバケット先端や後端が目標面700に侵入するのを防ぐために,目標面距離Yaが大きいところから速度ベクトルの減速をするためである。なお,目標面距離Yaと減速率hの関係は,目標面距離Yaの減少とともに減速率hが1からゼロに減少するものであれば種々の変更が可能である。Ya2はYa1に一致させても良い。目標面700からの境界線650の高さYa2は,第3動作中の通達制御部374でも共通して利用される。アクチュエータ制御部81は減速率hを算出したらS107に進む。
<3.2.第3動作時の表示制御部374aのフロー>
図24は第3動作時の表示制御部374aによる制御(第3制御)のフローチャートである。
S233では,表示制御部374aは,S202で取得した目標面700の位置から目標面700の法線方向に+Ya2の位置に境界線650の位置を設定する。本実施形態の境界線650は目標面700をYt軸における正方向にYa2だけオフセットしたものとする。オフセット量となるYa2は,アクチュエータ制御部81がS135の判定で利用した値(Ya2)と一致し,動作判定部66の判定結果に応じて変化し得る。
図27は第3動作中の通達装置53の一例を示す図である。表示装置53aの表示画面には,境界線650,目標面700及びバケット10の位置関係が表示されている。この図の場合の目標面700と境界線650の距離はYa2[m]である。このように減速領域600の境界線650とバケット10の位置関係を表示装置53aに表示すると,フロント作業機1Aの操作(動作)に応じて境界線650の位置が変わっても,オペレータはバケット10と減速領域600の位置関係を把握しながら戻り動作を行うことができるので,マシンコントロールが実行される減速領域600を作業機1Aが戻り作業中に通過する時間が低減して作業効率を向上できる。
<3.3.第3動作時の音声制御部374bのフロー>
図25は第3動作時の音声制御部374bによる制御(第3制御)のフローチャートである。
S332では,音声制御部374bは,S301で算出した目標面距離Yaが,減速領域600の高さYa2に通知領域640の高さYc1を加算した値以下であるか否かを判定する。S332で目標面距離YaがYa2+Yc1以下であると判定された場合にはS303に進み,Ya2+Yc1を越える場合にはS304に進む。
<3.4.第3動作時の警告灯制御部374cのフロー>
第3動作時の警告灯制御部374cによる制御(第3制御)のフローチャートは,図25の第3動作時の音声制御部374bによる制御(第3制御)のフローチャートにおいて,S303を「警告灯を点灯する」に,S304を「警告灯を消灯する」に変更したものとし,他のステップは図25と同じとする。
<動作・効果>
(1)掘削作業(アームクラウド操作)
上記のように構成される油圧ショベル1で掘削作業を実施する場合,まず,バケット10の爪先を車体1Bから離れた地表面上の掘削開始位置まで移動させ,その状態から操作装置45bを介してアームクラウド操作を入力する。このとき,制御コントローラ40の動作判定部66は図8のフローに基づいて「第1動作」と判定し,その判定結果をアクチュエータ制御部81と通達制御部374に出力する。これによりアクチュエータ制御部81は図9のフローを,表示制御部374aは図12のフローを,音声制御部374bは図14のフローを開始し(警告灯制御部374cについては便宜上説明を省略する),減速領域600と非減速領域620の境界線650が目標面700から+Ya1[m]の位置に設定される。
図9のフローに基づきアクチュエータ制御部81は,アームクラウド操作によりバケット10の爪先が減速領域600内を移動する間,爪先が目標面700に近づくほど爪先の速度ベクトルの垂直成分(目標面700に垂直な成分)が低減するように油圧アクチュエータ5,6,7の少なくとも1つを制御するMCを実行する。これにより目標面700上では爪先の速度ベクトルの垂直成分はゼロになるため,オペレータはアームクラウド操作を入力するだけで目標面700に沿った掘削が可能となる。
(2)第1戻り作業(ブーム上げ操作,アームダンプ操作)
上記(1)の掘削作業が完了したら,オペレータは操作装置45a,45bを介してブーム上げ操作とアームダンプ操作を入力することで車体1Bから離れる方向(車体前方)に向かってバケット10を移動させる。このときアームダンプ操作が入力されると,制御コントローラ40の動作判定部66は図8のフローに基づいて「第3動作」と判定し,その判定結果をアクチュエータ制御部81と通達制御部374に出力する。これによりアクチュエータ制御部81は図21のフローを,表示制御部374aは図24のフローを,音声制御部374bは図25のフローを開始し(警告灯制御部374cについては便宜上説明を省略する),減速領域600と非減速領域620の境界線650が目標面700から+Ya2[m]の位置に設定される。
通常,バケット10の爪先は,この第1戻り作業中に減速領域600から出て非減速領域620に移動する。そして,作業効率向上の観点からは,できるだけ短いルートで減速領域600を抜けだし,一旦抜け出した後は減速領域600に再度侵入しないようにバケット10を車体1Bの前方に移動させることが好ましい。この点に関し,本実施形態の油圧ショベル1では,表示制御部374aによる図24のフローにより,表示装置53aの表示画面にはバケット10の爪先と,目標面700と,境界線650の位置関係が常に表示される。そのため,第1戻り作業でどのようにバケット10を移動させれば減速領域600を早く抜け出せるか,また,一旦減速領域600を抜け出した後にどのようにバケット10を移動させれば再度減速領域600に侵入することがないかを,オペレータは表示画面で確認しながらフロント作業装置1Aを操作できる。
また,バケット10を車体前方に移動させることが主目的である第1戻り動作(第3動作)では,後続の第2戻り動作(第2動作)よりも目標面700とバケット10の距離が近い状態が継続するため,バケット10の爪先が目標面700に侵入する可能性が相対的に高いと言える。そこで,本実施形態では,第1戻り動作(第3動作)中の境界線650の高さ(Ya2)を第2戻り動作(第2動作)中の高さ(0.8Ya2)よりも高く設定してバケット10が減速領域600に相対的に侵入しやすい状況(すなわち,バケット10が目標面700に近づき難い状況)を創り出すことで,第1戻り動作(第3動作)中のバケット10の目標面700への侵入を防止している。また,減速率hの低減割合も第2戻り動作(第2動作)よりも大きく設定しているので減速領域600への侵入後のバケットの減速が大きく,より効果的に目標面700への侵入を防止できる。
さらに,本実施形態では,表示画面から目を離している隙にバケット10が減速領域600に再侵入しようとする場面があっても,バケット10が通知領域640に侵入すると音声制御部374bによる警報音の出力と警告灯制御部374cによる警告灯の点灯が実施される。すなわち本実施形態では,この警報音と警告灯によって,減速領域600にバケット10が侵入する前にその事実をオペレータに気づかせることができるので,例え表示画面からオペレータが目を離していたとしても戻り作業中に減速領域600に再度侵入することを防止できる。
(3)第2戻り作業(ブーム下げ操作,アームダンプ操作)
上記(2)の第1戻り作業の後,オペレータは,操作装置45a,45bを介してアームダンプ操作とブーム下げ操作の複合操作を入力するか,操作装置45aを介してブーム下げ操作を単独で入力することでバケット10を掘削開始位置に再度移動させる。このとき,アームダンプ操作とブーム下げ操作の複合操作が入力されると,制御コントローラ40の動作判定部66は図8のフローに基づいて「第2動作」と判定し,その判定結果をアクチュエータ制御部81と通達制御部374に出力する。これによりアクチュエータ制御部81は図16のフローを,表示制御部374aは図19のフローを,音声制御部374bは図20のフローを開始し(警告灯制御部374cについては便宜上説明を省略する),減速領域600と非減速領域620の境界線650が目標面700から+0.8Ya2[m]の位置に設定される。
通常,バケット10の爪先は,この第2戻り作業中に非減速領域620から減速領域600に再度移動する。ブーム下げ操作のタイミングが早すぎると減速領域600内にバケット10が存在する時間が長くなって作業効率が低下するおそれがある。また,ブーム下げ操作のタイミングを遅らせることで(例えば,アームダンプ単独操作後にブーム下げ単独操作をすることで)減速領域600内に存在する時間を短縮できたとしても,ブーム下げ操作のタイミングが遅すぎた場合には第2戻り作業自体の時間が長くなって作業効率が低下するおそれがある。
また,第1戻り動作(第3動作)で車体前方に移動した後のバケット10を地表に近づけることが主目的の第2戻り動作(第2動作)では,境界線650の高さ(0.8Ya2)を第1戻り動作(第3動作)中の高さ(Ya2)よりも低く設定してバケット10を地表面に相対的に近づけ易い状況を創り出すことで,より効率的な戻し動作が行えるようにしている。また,減速率hの低減割合も第1戻り動作(第3動作)よりも小さく設定しているので減速領域600への侵入後のバケットの減速度が小さく,地表面にバケット10を近づけ易くしている。
しかし,本実施形態の油圧ショベル1では,表示装置53aの表示画面にバケット10の爪先と,目標面700と,境界線650の位置関係が常に表示されため,第2戻り作業でどのタイミングでブーム下げ操作を入力すればよいかを,オペレータが表示画面で確認しながらフロント作業装置1Aを操作できる。
さらに,本実施形態では,オペレータが意図しないタイミングでバケット10が減速領域600に侵入しようとする場面があっても,バケット10が通知領域640に侵入した際に出力・点灯される警報音と警告灯によって,バケット10が減速領域600に近づいていることをオペレータに気づかせることができるので,オペレータが意図しないタイミングでバケット10が減速領域600に侵入することを防止できる。
また,本実施形態に係る油圧ショベル1では,フロント作業装置1Aの操作に応じて減速領域600と非減速領域620の境界線650の位置(目標面700を基準とする境界線650の高さ)を変更するように構成している。例えば,上記のような(1)掘削作業,(2)第1戻り作業及び(3)第2戻り作業が連続して実施された場合には,境界線650の位置がYa1[m],Ya2[m],0.8Ya2[m]の順で変化することになるが,オペレータの感覚だけでその変化を正確に把握することは非常に難しい。しかし,本実施形態では,オペレータ操作(作業機1Aの動作)に伴う境界線650の位置変化に合わせて,表示画面上の境界線650の位置も変更されるので,オペレータは境界線650の位置変化を容易に把握することができる。
以上のように本実施の形態によれば,MCが実行される減速領域600とMCが実行されない非減速領域620の境界線650の位置がバケット10の位置とともに表示装置53aに表示される。これによりオペレータはその表示画面を参考にしてフロント作業機1Aを操作することができるので,オペレータが意図しないタイミングでフロント作業機1AがMCの実行される減速領域600を通過する時間を低減でき,作業効率を向上できる。
<その他>
なお,本発明は,上記の実施の形態に限定されるものではなく,その要旨を逸脱しない範囲内の様々な変形例が含まれる。例えば,本発明は,上記の実施の形態で説明した全ての構成を備えるものに限定されず,その構成の一部を削除したものも含まれる。また,ある実施の形態に係る構成の一部を,他の実施の形態に係る構成に追加又は置換することが可能である。
例えば,本発明に係る通達装置53による通達形態は上記したもの以外にも種々の変更が可能である。例えば,表示装置53aの表示画面上において,作業機1Aの先端速度ベクトルの垂直成分が減速領域600内で目標面700に近づくにつれて減速される程度を色で表現するように表示制御装置374aを構成しても良い。図28は,表示装置53aの画面上の減速領域600内で減速率hを色で表現した例であり,減速率hがゼロに近づくほど色が濃くなるように表示したものである。このように減速率hを視覚的に認識可能に表示装置53aの画面を構成すると,例えば,物理的な移動制限等があってやむを得ずバケット10を減速領域600内で移動させなければならない場面があったとしても,できるだけ減速率が1に近い領域をバケット10に通過させるような操作をすることで作業効率の向上を図ることができる。
上記では,動作判定部66の判定結果に応じて目標面700からの境界線650の高さを変化させる場合を説明したが,図29に示すように目標面形状に応じて境界線650の高さを変化させても良い。例えば,図29の例では,2つの目標面の交点からの距離が近い部分は,他の部分よりも目標面700からの境界線650の高さが高くなるように設定されている。この図29のように境界線650の高さ変化が一様でなくオペレータによる直観的な予測が難しい場合には,本発明のように境界線650を表示するメリットが一段と増加する。
また上記では,減速領域600内における減速率hの変化が一様の場合(すなわち,減速率hは目標面距離Yaによって変化する場合)のみを説明したが,図29に示すように他の要素(2つの目標面の交点からの距離)も考慮して減速率hを変化させても良い。例えば,図29の例では,2つの目標面の交点からの距離が近い部分は,他の部分よりも目標面700からの距離が離れていても減速率が小さくなるように設定されている。この図29のように減速領域600内における減速率hの変化が一様でなくオペレータによる直観的な予測が難しい場合には,図28のように減速率hを色で表現するメリットが一段と増加する。
図30は減速率hが図29のように設定されている場合の表示装置53aの表示画面の一例である。この図に示すように,減速領域600と非減速領域620の境界線650の形状は,直線以外であっても構わない。
図13,26,27等の表示装置53aの画面には目標面700から境界線650までの距離の値(Ya1,0.8Ya2,Ya2)が表示されているが,これは省略が可能である。また,これらの図にはバケット10だけでなく油圧ショベル1の全体が表示されているが,バケット10だけ表示しても良いし,バケット10及びアーム9や,バケット10及びアーム9及びブーム8(すなわちフロント作業機1A全体)を1組にして表示しても良い。すなわち,バケット10が含まれる表示態様であれば特に限定は無い。
音声制御部374bによる警報音に関し,通知領域640と減速領域600のうちどちらに爪先が在るかをオペレータに認識させるために,通知領域640と減速領域600で出力される警報音は異ならせても良い。
また,通知領域640内で出力される警報音は,境界線650から爪先の距離に応じて音の周期を変更してもよい。例えば,距離が近い領域では音の周期を短くし,距離が遠い領域では音の周期を長くしても良い。このように距離の大きさに応じて音を変えた場合には,その音を聞き分けることでバケット10の先端部が非減速領域620を通過するように操作できるので,戻し操作の効率化を図ることができる。
さらに,減速領域600内で出力される警報音は,減速率hに応じて音の周期を変更してもよい。例えば,減速率hが強い領域(hが0に近い領域)では音の周期を短くし,減速率hの弱い領域(hが1に近い領域)では音の周期を長くしても良い。このように減速率hの大きさに応じて音を変えた場合には,その音を聞き分けることでバケット10の先端部が減速率hの弱い領域を通過するように操作できるので,戻し操作の効率化を図ることができる。
また,警報音を鳴らす条件(S303に進む条件)に,S302の条件だけでなく,バケット10の先端速度ベクトルVcの垂直成分Vcyが負の場合であること(すなわち爪先が目標面700に近づく場合であること),を加えても良い。この条件を加えると爪先が目標面700に近づく動作をしている場合にのみ警報音を鳴らすことができる。
また,通知領域640内だけで警報音を鳴らし,減速領域600内では警報音を鳴らさないようにしてもよい。また,警報音は音声でも良い。
また,上記の制御コントローラ40に係る各構成や当該各構成の機能及び実行処理等は,それらの一部又は全部をハードウェア(例えば各機能を実行するロジックを集積回路で設計する等)で実現しても良い。また,上記の制御コントローラ40に係る構成は,演算処理装置(例えばCPU)によって読み出し・実行されることで当該制御装置の構成に係る各機能が実現されるプログラム(ソフトウェア)としてもよい。当該プログラムに係る情報は,例えば,半導体メモリ(フラッシュメモリ,SSD等),磁気記憶装置(ハードディスクドライブ等)及び記録媒体(磁気ディスク,光ディスク等)等に記憶することができる。
また,上記の各実施の形態の説明では,制御線や情報線は,当該実施の形態の説明に必要であると解されるものを示したが,必ずしも製品に係る全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えて良い。
1A…フロント作業機,8…ブーム,9…アーム,10…バケット,30…ブーム角度センサ,31…アーム角度センサ,32…バケット角度センサ,40…制御コントローラ(制御装置),43…MG・MC制御部,43a…操作量演算部,43b…姿勢演算部,43c…目標面演算部,44…電磁比例弁制御部,45…操作装置(ブーム,アーム),46…操作装置(バケット,旋回),50…作業装置姿勢検出装置,51…目標面設定装置,52a…オペレータ操作検出装置,53…通達装置,53a…表示装置,53b…音声出力装置,53c…警告灯装置,54,55,56…電磁比例弁,66…動作判定部,81…アクチュエータ制御部,374…通達制御部,374a…表示制御部,374b…音声制御部,374c…警告灯制御部,600…減速領域(第1領域),620…非減速領域(第2領域),640…通知領域,650…境界線,700…目標面

Claims (7)

  1. 多関節型の作業機と,
    前記作業機を駆動する複数の油圧アクチュエータと,
    オペレータの操作に応じて前記作業機の動作を指示する操作装置と,
    任意に設定された目標面の上方に設定された第1領域に前記作業機が位置する場合,予め定めた条件に従って前記作業機を動作させるマシンコントロールを実行し,前記第1領域の上方に設定された第2領域に前記作業機が位置する場合,前記マシンコントロールを実行しないアクチュエータ制御部を有する制御装置と,
    前記目標面および前記作業機の位置関係が表示される表示装置とを備える作業機械において,
    前記制御装置は,
    前記操作装置の操作量に基づいて前記作業機の動作を判定する動作判定部と,
    前記第1領域と前記第2領域の境界線,前記目標面および前記作業機の位置関係を前記表示装置に表示する処理を実行する表示制御部とをさらに備え,
    前記アクチュエータ制御部は,前記動作判定部の判定結果に応じて前記境界線の位置を変更して前記マシンコントロールを実行し,
    前記表示制御部は,前記動作判定部の判定結果に応じて前記表示装置における前記境界線の位置を変更することを特徴とする作業機械。
  2. 請求項1の作業機械において,
    前記作業機はアームとブームを有し,
    前記動作判定部は,前記操作装置にアームダンプ操作とブーム下げ操作が入力されている場合には第1戻り動作と判定し,前記操作装置にアームダンプ操作が入力されているがブーム下げ操作が入力されていない場合には第2戻り動作と判定し,
    前記表示制御部は,前記動作判定部が前記第1戻り動作と判定したときは前記境界線の位置を前記第2戻り動作と判定した場合よりも高くすることを特徴とする作業機械。
  3. 請求項1の作業機械において,
    前記表示制御部は,さらに前記目標面の形状に応じて前記表示装置における前記境界線の位置を変更することを特徴とする作業機械。
  4. 請求項1の作業機械において,
    前記アクチュエータ制御部は,前記マシンコントロールとして,前記作業機の先端部が前記目標面に近づくほど前記作業機の先端部の速度ベクトルにおける前記目標面に接近する方向のベクトル成分が低減するように前記複数の油圧アクチュエータのうち少なくとも1つを制御することを特徴とする作業機械。
  5. 請求項4の作業機械において,
    前記表示制御部は,前記マシンコントロールにより前記作業機の先端部の速度ベクトルにおける前記目標面に接近する方向のベクトル成分が減速される程度を前記表示装置上において色で表現することを特徴とする作業機械。
  6. 請求項1の作業機械において,
    前記作業機が前記第1領域に接近した場合に音を発生する音声出力装置をさらに備えることを特徴とする作業機械。
  7. 請求項1の作業機械において,
    前記作業機が前記第1領域に接近した場合に点灯する警告灯をさらに備えることを特徴とする作業機械。
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