JP4022308B2 - ブロー成形用樹脂組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ブロー成形時の溶融挙動のバランスに優れ、成形体の表面塗装性が著しく改善されたブロー成形用樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、ブロー成形において、ポリプロピレンは、耐熱性や平滑性・光沢等の表面品質には優れているが、ブロー成形時の耐ドローダウン性が不良であり、大型成形体のブロー成形用材料に用いた場合にはドローダウンに起因して肉厚が不均一になる問題が生じる。また、ポリエチレンは、ポリプロピレンに比べて耐ドローダウン性に優れ、中でも高密度ポリエチレンはこの特性がより一層優れているので、ブロー成形用材料として適しており、多用されているが、その反面、耐熱性、表面品質に劣る欠点を有している。そこで、これらポリプロピレンと高密度ポリエチレンとをベースとしたブロー成形用材料が使用されている。
【0003】
また、最近では、成形体に塗装性や高度な耐衝撃性を付与することが要求されていることから、成形用材料にエチレン−α−オレフイン系共重合体ゴムを配合したり、かつ剛性を付与することが要求されていることから、無機充填剤を配合したりすることが提案されている(特開平3−197542号公報、同3−59049号公報参照)。しかしながら、これらの成形用材料は、配合使用している高密度ポリエチレンのメルトフローレート(MFR)が低いため、長尺成形体の表面平滑性が著しく悪かったり、エチレン・α−オレフイン系共重合体ゴムのMFRが低いために成形体の表面平滑性及び塗装性に劣り、塗装性を付与するために、成形体表面をトリクロルエタン(TCE)処理する必要があった。
TCE処理は、環境保全の立場から、この様な処理工程なしに良好な塗装をできる技術が強く期待され、その改良法が提案されている。例えば、特開平7−316361号公報では、大型ブロー成形体の成形時の耐ドローダウン性と成形体の表面平滑性及び塗装性を改善するために結晶性ポリプロピレン重合体樹脂にエチレン−α−オレフイン系共重合体ゴム、スチレン・共役ジエンブロック共重合体の水素添加物、密度0.92以上のエチレン重合体樹脂及び無機フィラーを添加する方法、また特開平9−328587号公報には、ドローダウン性の改良された大型ブロー成形体用樹脂組成物として、ポリプロピレンに低結晶性プロピレン・エチレン共重合体、低密度ポリエチレン及び無機フィラーを添加する方法が記載されているが、いずれも塗装性およびその他の溶融物性のバランスに難があり、その解決が望まれていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、これら従来技術の欠点を解消して、大型ブロー成形時の耐ドローダウン性と、成形体の表面平滑性及び塗装性が著しく改善されたブロー成形用樹脂組成物を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記課題を解決するためにブロー成形用樹脂組成物について種々研究を重ねた結果、結晶性プロピレン重合体にスチレン・共役ジエンブロック共重合体の水素添加物、メタロセン触媒により得られたエチレン−α−オレフイン系共重合体及び無機フィラーを各々特定量で配合することにより、上記課題が解決されることを見出して、本発明を完成するに至ったものである。
【0006】
すなわち、本発明は、(A)MFR(JIS−K6758、230℃、2.16kg荷重)が2g/10分以下の結晶性プロピレン重合体60〜95重量%、(B)MFR(JIS−K6758、230℃、2.16kg荷重)が1g/10分以下のスチレン・共役ジエンブロック共重合体の水素添加物1〜20重量%、(C)メタロセン触媒により製造した、MFR(JIS−K7210、190℃、2.16kg荷重)が0.1〜10g/10分、密度が0.92g/cm3未満のエチレン−α−オレフィン共重合体1〜20重量%からなる樹脂組成物100重量部に対して、(D)無機フィラー0〜40重量部を添加してなるブロー成形による自動車外装部品用樹脂組成物である。
【0007】
【発明の実施の形態】
1.樹脂組成物
(1)結晶性プロピレン重合体(A)
本発明において使用する結晶性プロピレン重合体としては、プロピレン単独重合体、プロピレンとエチレン、ブテン−1等の他のαーオレフインとのブロック共重合体、ランダム共重合体等が挙げられる。これらの内、プロピレン−エチレンブロック共重合体が好ましい。
結晶性プロピレン重合体のMFR(JIS−K6758、230℃、2.16kg荷重)は、2g/10分以下が好ましく、より好ましくは1.5g/10分以下である。MFRが高すぎると、溶融挙動が悪化するので好ましくない。
【0008】
(2)スチレン・共役ジエンブロック共重合体の水素添加物(B)
本発明において使用するスチレン・共役ジエンブロック共重合体の水素添加物は、共役ジエンとしてブタジエン、イソプレン等を使用したブロック共重合体の水素添加物であり、例えば、スチレン・エチレン・プチレン・スチレン(SEBS)やスチレン・エチレン・プロピレン・スチレン(SEPS)の他、スチレンとブタジエン及びイソプレンの併用ブロック共重合体の水素添加物が挙げられる。ここでスチレンとしては、α−メチルスチレンやp−メチルスチレン等のスチレン誘導体を使用することもできる。
本発明において使用するスチレン・共役ジエンブロック共重合体の水素添加物の分子量は、20万以上が好ましく、MFR(JIS−K6758、230℃、2.16kg荷重)は1g/10分以下が好ましい。
【0009】
(3)エチレン−α−オレフィン共重合体(C)
本発明で用いるメタロセン触媒により製造したエチレン−α−オレフィン共重合体は、JIS−K7112による密度が0.920g/cm3未満、好ましくは0.894〜0.915g/cm3である。該密度が0.920g/cm3以上であると、塗装性が低下する。
【0010】
また、JIS−K7210によるMFR(190℃、2.16kg荷重)0.1〜10g/10分が好ましく、より好ましくは0.3〜8g/10分、である。該MFRが10g/10分を超えると、組成物の耐ドローダウン性が低下するので好ましくない。また、該MFRが0.1g/10分未満では、組成物の押出性が低下するので好ましくない。
【0011】
さらに、本発明に於いて用いられるエチレン−α−オレフィン共重合体は、GPC法により測定されるMw/Mnが1.5〜3.3が好ましく、より好ましくは1.5〜3.0を示すものである。Mw/Mnが上記範囲未満では、分子量分布が極めて狭くなる為、成分Bへの少量の添加でもメルトフラクチャーやドローダウンが発生し易くなり、加工性が悪化する。Mw/Mnが上記範囲より大きいと、溶融延展性が低下するので好ましくない。
【0012】
本発明にて用いられるエチレン−α−オレフィン共重合体は、カミンスキー型触媒(すなわち、担持または非担持メタロセン化合物と有機アルミニウム化合物、特にアルモキサンの組み合わせに基づくもの)により重合された共重合体であり、重合法としては、これらの触媒の存在下でのスラリー法、気相流動床法(例えば、特開昭59−23011号公報に記載の方法)や溶液法、あるいは圧力が200kg/cm2以上、重合温度が100℃以上での高圧イオン重合法等が挙げられる。
【0013】
本発明におけるエチレン−α−オレフィン共重合体は、分子量分布が比較的狭い。具体的な製造法としては、特開昭58−19309号、同59−95292号、同60−35005号、同60−35006号、同60−35007号、同60−35008号、同60−35009号、同61−130314号、特開平3−163088号の各公報、ヨーロッパ特許出願公開第420,436号明細書、米国特許第5,055,438号明細書、および国際公開公報W091/04257号明細書等に記載されている方法、すなわちメタロセン触媒、メタロセン/アルモキサン触媒、または、例えば国際公開公報W092/07123号明細書等に開示されている様なメタロセン化合物とメタロセン触媒と反応して安定なイオンとなる化合物からなる触媒を使用して、主成分のエチレンと従成分の炭素数3〜18のα−オレフィンとを共重合させる方法等を挙げることができる。
【0014】
コモノマーとして用いられるα−オレフィンは、炭素数3〜18の1−オレフィンであり、具体的には、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−ヘプテン、4−メチル−ペンテン−1,4−メチル−ヘキセン−1,4,4−ジメチルペンテン−1等を挙げることができる。
コモノマーとして上記のα−オレフィンは1種類に限られず、タ−ポリマーのように2種類以上用いた多元系共重合体も好ましいものとして含まれる。
【0015】
本発明におけるエチレン−α−オレフィン共重合体の製造において用いられるメタロセン触媒は、メタロセン化合物とカチオンとアニオンのイオン対から形成されるイオン性化合物或いは親電子性化合物と反応して安定なイオンとなって重合活性種を形成するものである。
このうち、イオン性化合物は下記式(I)で表される。
[Q]m+[Y]m-(mは1以上の整数) (I)
式中のQイオン性化合物のカチオン成分であり、カルボニウムカチオン、トロピリウムカチオン、アンモニウムカチオン、オキソニウムカチオン、スルホニウムカチオン、ホスホニウムカチオン等が挙げられ、更には、それ自身が還元され易い金属の陽イオンや有機金属の陽イオン等も挙げることができる。
【0016】
これらのカチオンは、特表平1−501950号公報等に開示されているようなプロトンを与えることができるカチオンだけでなく、プロトンを与えないカチオンでも良い。これらのカチオンの具体例としては、トリフェニルカルボニウム、ジフェニルカルボニウム、シクロヘプタトリエニウム、インデニウム、トリエチルアンモニウム、トリプロピルアンモニウム、トリブチルアンモニウム、N,N−ジメチルアンモニウム、ジプロピルアンモニウム、ジシクロヘキシルアンモニウム、トリフェニルホスホニウム、トリメチルホスホニウム、トリ(ジメチルフェニル)ホスホニウム、トリ(メチルフェニル)ホスホニウム、トリフェニルスルホニウム、トリフェニルオキソニウム、トリエチルオキソニウム、ピリリウム、又、銀イオン、金イオン、白金イオン、パラジウムイオン、水銀イオン、フェロセニウムイオン等が挙げられる。
【0017】
上記式中のYはイオン性化合物のアニオン成分であり、メタロセン化合物と反応して安定なアニオンとなる成分であって、有機ホウ素化合物アニオン、有機アルミニウム化合物アニオン、有機ガリウム化合物アニオン、有機リン化合物アニオン、有機ヒ素化合物アニオン、有機アンチモン化合物アニオン等が挙げられ、具体的にはテトラフェニルホウ素、テトラキス(3,4,5−トリフルオロフェニル)ホウ素、テトラキス(3,5−ジ(トリフルオロメチル)フェニル)ホウ素、テトラキス(3,5−(t−ブチル)フェニル)ホウ素、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ素、テトラフェニルアルミニウム、テトラキス(3,4,5−トリフルオロフェニル)アルミニウム、テトラキス(3,5−ジ(トリフルオロメチル)フェニル)アルミニウム、テトラキス(3,5−ジ(t−ブチル)フェニル)アルミニウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)アルミニウム、テトラフェニルガリウム、テトラキス(3,4,5−トリフルオロフェニル)ガリウム、テトラキス(3,5−ジ(トリフルオロメチル)フェニル)ガリウム、テトラキス(3,5−ジ(t−ブチル)フェニル)ガリウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ガリウム、テトラフェニルリン、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)リン、テトラフェニルヒ素、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ヒ素、テトラフェニルアンチモン、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)アンチモン、デカボレート、ウンデカボレート、カルバドデカボレート、デカクロロデカボレート等が挙げられる。
【0018】
上記親電子性化合物としては、ルイス酸化合物として知られているもののうち、メタロセン化合物と反応して安定なイオンとなって重合活性種を形成するものであり、種々のハロゲン化金属化合物や固体酸として知られている金属酸化物等が挙げられる。具体的にはハロゲン化マグネシウムやルイス酸性無機化合物等が例示される。
【0019】
(4)無機フィラー(D)
本発明において使用する無機フィラーとしては、例えば、タルク、マイカ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、硫酸バリウム、硫化モリブデン、カーボンブラック、ガラス繊維、炭素繊維、チタン酸カリウム繊維、酸化チタン、クレー、カオリン、アルミナ、シリカ、中空硝子球等の板状、針状、粒状、繊維状等のものを挙げることができる。これらは二種以上を併用してもかまわないが、中でもタルクが好ましい。これら無機充填剤は、使用する樹脂成分やゴム成分等の重合体成分との親和性を向上させために各種の有機シラン、チタネート等で表面処理して使用することもできる。これら無機フィラーは耐熱剛性の点で有効である。
タルクの粒径は用途によって適宜選択されるが、平均粒径10μm以下のものが好ましく、特に1〜9μmのものが好ましい。
【0020】
(5)その他の成分
本発明においては上記成分(A)〜成分(D)の外に、本発明の効果を著しく損なわない範囲で他の目的のために他の成分を配合することができる。この様な他の成分(任意の成分)として、例えば、プテン重合体樹脂や、4−メチルペンテン−1重合体樹脂等の他のポリオレフイン、ポリアミドやポリエステル等の熱可塑性樹脂、共役ジエン共重合体ゴム等の他のエラストマー、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、滑剤、潤滑剤、可塑剤、増粘剤、帯電防止剤、難燃削、加工性改良剤、顔料、着色剤、造核剤、分子量調整剤、塗装性改良剤等の各種添加剤を挙げることができる。
【0021】
2.構成成分の配合量
上記成分(A)〜成分(C)の構成成分の配合量は、次の通りである。成分(A)の結晶性プロピレン重合体は60〜90重量%、好ましくは65〜85重量%、成分(B)のスチレン・共役ジエンブロック共重合体の水素添加物は1〜20重量%、好ましくは4〜16重量%、成分(C)のメタロセン触媒により製造したエチレン−α−オレフィン共重合体は1〜20重量%、好ましくは4〜16重量%である。また、成分(D)の無機フィラーは、(A)+(B)+(C)の樹脂組成物100重量部に対して0〜40重量部、好ましくは5〜25重量部である。
ここで、成分(B)の配合量が少なすぎると塗装性が低下し、一方、多すぎると塗膜安定性が低下する。また、成分(C)の配合量が少なすぎると耐ドローダウン性及び塗装性が低下し、一方、多すぎると耐熱剛性が低下する。更に成分(D)の配合量が多すぎると表面品質及び塗装性が不良となる。
【0022】
3.ブロー成形用樹脂組成物の製造
本発明のブロー成形用樹脂組成物は、上記の成分(A)〜成分(D)及び場合により他の成分を配合し、例えば、高速ミキサー、バンバリーミキサー、連続ニーダー、一軸又は二軸押出機、ロール、ブラベンダー等の通常の混合混練機を使用して、一般には加熱溶融混練することにより得られる。この時、通常造粒する方法が採用される。
【0023】
【実施例】
以下に実施例及び比較例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。なお、実施例及び比較例における各種測定方法は以下に示す通りである。
(1)MFR:ASTM D1238により230℃、2.16kg荷重で測定(単位はg/10分)。
(2)曲げ弾性率:JIS K7171により23℃で測定(単位はkgf/cm2)。
(3)IZOD:JIS K7110により23℃で測定(単位はkgf・cm/cm2)。
(4)R硬度:JIS K7202により23℃で測定
(5)メルトテンション:東洋精機製作所社製のMT測定機を用い、樹脂温度210℃、押出し速度15mm/分、ノズル径2mm、長さ8mmのキャピログラフを使用して測定した。なお、巻き取り速度は4m/分であった。
(6)溶融伸び:上記MT測定機により巻き取り速度を増速し、破断時の速度を測定した。
(7)塗装性:成形された自動車用バンパーの表面をイソプロピルアルコールで拭いて脱脂した後、ウレタン吹き付け塗装を施し、その塗膜の1cm2面積に100(10×10)個の碁盤目刻みを入れ、粘着テープで碁盤目剥離試験を行った。碁盤目の剥離個数を表示した。
(8)剥離強度:成形された自動車用バンパーの表面をイソプロピルアルコールで拭いて脱脂した後、ウレタン吹き付け塗装を施し、その塗膜の1cm2面積に100(10×10)個の碁盤目刻みを入れ、粘着テープで、60℃での碁盤目剥離試験を行った。碁盤目の剥離個数を表示した。
【0024】
また、実施例、比較例においは、次の樹脂及びフィラーを用いた。
(A)結晶性ポリプロピレン樹脂
▲1▼プロピレン−エチレンブロック共重合体(BPP):EC9(MFR:0.5g/10分、日本ポリケム社製)
▲2▼プロピレン−エチレンランダム共重合体(RPP):EX8(MFR:0.5g/10分、日本ポリケム社製)
(B)スチレン・共役ジエンブロック共重合体の水素添加物(SEBS):G1651(MFR0.1g/10分、トリブロック型、スチレン含量29重量%、シェル化学製)
(C)エチレン−α−オレフィン共重合体
▲1▼エチレン−オクテン−1共重合体:ENGAGE EG8150(密度0.868g/cm3、MFR1.0g/10分、オクテン−1含量28重量%、ザ・ダウ・ケミカル社製)
▲2▼エチレン−ブテン−1共重合体:EXACT 4033(密度0.880g/cm3、MFR0.8g/10分、エクソンケミカル社製)
▲3▼エチレン−ヘキセン−1共重合体:EXACT 4151(密度0.895g/cm3、MFR2.2g/10分、エクソンケミカル社製)
(D)タルク(TALC):MT5D(平均粒子径4.5μm、富士タルク社製)
(E)その他の樹脂
▲1▼エチレン−プロピレン共重合体ゴム(EPR):EP07P(MFR0.7、ムーニー粘度70、プロピレン含量27重量%、日本合成ゴム社製)
▲2▼高密度ポリエチレン(HDPE):HB331R(密度0.953g/cm3、MI0.3、日本ポリケム社製)
▲3▼直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE):SH510(密度0.924g/cm3、MI0.3、日本ポリケム社製)
【0025】
実施例1〜8
結晶性ポリプロピレン樹脂(PP)、スチレン・共役ジエンブロック共重合体の水素添加物(SEBS)、メタロセン触媒によるエチレン−α−オレフィン共重合体(PE)及びタルクを表1に示す割合で配合し、ミキサーで混合した後、二軸押出機で溶融混練して造粒した。その得られたペレツトを各種評価方法で評価した。その結果を表1に示す。
【0026】
【表1】
【0027】
比較例1〜7
結晶性ポリプロピレン樹脂(PP)、スチレン・共役ジエンブロック共重合体の水素添加物(SEBS)、メタロセン触媒によるエチレン−α−オレフィン共重合体(PE)、エチレン−プロピレン共重合体ゴム(EPR)、高密度ポリエチレン(HDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)及びタルクを表2に示す割合で配合し、ミキサーで混合した後、二軸押出機で溶融混練して造粒した。その得られたベレツトを各種評価方法で評価した。その結果を表2に示す。
【0028】
【表2】
【0029】
表1および表2から明らかな様に、本発明の樹脂組成物はメルトテンションと溶融伸びのバランスが良く、かつ塗装性に優れている(実施例1〜8)。一方、メタロセン触媒によるエチレン−α−オレフィン共重合体の代わりにエチレン−プロピレン共重合体ゴム(EPR)、高密度ポリエチレン(HDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)を用いると、溶融伸びが低下し溶融挙動のバランスが悪化し、さらに塗装性が悪化する(比較例1〜4、6、7)。またスチレン・共役ジエンブロック共重合体の水素添加物(SEBS)を用いないと、溶融伸びが低下し溶融挙動のバランスが悪化する(比較例5)。
【0030】
【発明の効果】
本発明の樹脂組成物は、ブロー成形時の耐ドローダウン性と、成形体の表面平滑性及び塗装性が著しく改善され、塗装性およびその他の溶融物性のバランスが良好なブロー成形用樹脂組成物で、バンパー等の自動車外装部品等の成形に優れた樹脂組成物である。
Claims (1)
- (A)MFR(JIS−K6758、230℃、2.16kg荷重)が2g/10分以下の結晶性プロピレン重合体60〜95重量%、(B)MFR(JIS−K6758、230℃、2.16kg荷重)が1g/10分以下のスチレン・共役ジエンブロック共重合体の水素添加物1〜20重量%、(C)メタロセン触媒により製造した、MFR(JIS−K7210、190℃、2.16kg荷重)が0.1〜10g/10分、密度が0.92g/cm3未満のエチレン−α−オレフィン共重合体1〜20重量%からなる樹脂組成物100重量部に対して、(D)無機フィラー0〜40重量部を添加してなるブロー成形による自動車外装部品用樹脂組成物。
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