JP4021077B2 - アクチュエータ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、小型精密機器,ゲーム機,施錠装置など、コンパクトに纏めなくてはならない機器に用いて有効な、永久磁石製の回転子を備えたアクチュエータに関する。
【0002】
【従来の技術】
永久磁石製の回転子を備えたアクチュエータの場合、固定子側のコイルは、通常、回転子の周面に対向するようにして、全周面にわたって配置されているのが普通である。しかしながら、アクチュエータを内蔵する機器の設計上、回転子の周面の所定の角度位置においては、回転子の直径と略同じぐらいの寸法しか設置スペースのとれない場合がある。そこで、そのような場合に用いるのに適したアクチュエータとして、コイルを巻回した鉄芯部材の磁極部を、回転子の周面に対し回転子の所定の回転角度範囲にわたってのみ対向させるようにした構成のアクチュエータが、特開平10−10604号公報に記載されている。
【0003】
この公報に記載のアクチュエータは、カメラの技術分野においては、ムービングマグネット型モータと称されているものであって、永久磁石製の回転子を所定の角度範囲においてだけしか回転させることができず、固定子のコイルに対して正方向へ通電すると、回転子を正方向へ回転させ、逆方向へ通電すると、逆方向へ回転させるアクチュエータである。そして、通常は、回転子と一体的に回転する出力ピンが、被駆動部材を駆動するようにしている。また、従来においては、その出力ピンは、合成樹脂のアウトサート加工によって、予め加工されていた磁性材料からなる回転子に一体的に形成していたが、最近では、上記の公報にも記載されているように、合成樹脂材料に磁性体の粒子を混入させ、従来の回転子と出力ピンを一回の成形加工によって製作したものが多くなってきている。
【0004】
そして、このようなムービングマグネット型モータは、パルスモータと比較して、制御系が簡単で済み、且つ低コスト化と小型化に適しているという利点がある一方、起動性や駆動力の点では劣り、且つ複雑な回転制御を行わせることもできない。従って、これらの種類のモータは、いずれも、小型化,コンパクト化を要求され、且つ負荷が比較的小さい精密機器,玩具,電動施錠装置などの機器に用いて有利とされている。
【0005】
ところで、このような構成のアクチュエータにおいては、不利な点の一つである駆動力を大きくするために、種々の努力が払われている。そして、その多くのものは、何といってもコイルの巻き数を増やすことができるようにするためのものである。しかし、上記の公報に記載の構成において、コイルの巻き数を格段に増やそうとすると、その巻き径が回転子の直径よりもはるかに大きくなってしまい、アクチュエータとしての所期の全体構成を得ることができなくなってしまう。
【0006】
そこで、その点を解決するための一つの方法として、特開平10−62836号公報に記載されたものが知られている。この公報に記載されているアクチュエータは、パルスモータであって、回転子を間にして二つの鉄芯部材を配置するように構成され、各鉄芯部材には、板面を垂直に折り曲げることによって回転子の回転軸と平行な折曲部を設け、その折曲部にコイルボビンを嵌装させるようにしている。従って、コイルの巻き数を約2倍に増やすことが可能になっている。また、各鉄芯部材の磁極部における磁気効率を良くするために、二つの折曲部を有する磁性体部材(連結ヨーク)を設けていて、夫々の折曲部を各鉄芯部材の折曲部に重ねるようにして、コイルボビンの筒状部に挿入した構成にしている。
【0007】
このような、特開平10−62836号公報に記載された構成は、パルスモータとして構成されたものであるが、この構成は、上記したムービングマグネット型モータにもそのまま適用することが可能である。そのような全体構成をしていて、且つ回転子と出力ピンとを上記のように同一材料で製作するようにしたムービングマグネット型モータを、カメラ用シャッタの開閉機構のアクチュエータとして適用した例が、特開平11−133480号公報に記載されている。本発明は、そのような構成のアクチュエータに関するものであり、以下、その特開平11−133480号公報に記載されているものを従来例と称して説明する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記のような構成のアクチュエータにおいて、回転子の直径を大きくすることなく、所定の回転角度に対する出力ピンの作動量を大きくしたい場合には、回転子の回転中心から出力ピンまでの寸法を、回転子の半径よりも大きくする必要がある。そして、そのようにするためには、回転子から径方向へ張出部を形成し、その先端に出力ピンを設ければよいことになる。
【0009】
しかしながら、回転子の周囲には、回転子の周面に磁極部を対向させて二つの鉄芯部材が配置されているため、その張出部を回転子の周面のどの位置から張り出しても良いというわけにはいかない。また、回転子の周面から、二つの鉄芯部材の配置されていない方向へ張り出すようにすることは可能であるが、そのようにした場合には、上記したアクチュエータとしての所期の全体構成を得ることができなくなってしまう。そこで、従来例においては、略円柱形をしている回転子の一方の平面近傍位置から、張出部を、一方の鉄芯部材の板面に近接させて略平行になるようにして張り出させ、その略平行な張出部の先端面から、鉄芯部材とは反対方向に延伸させて出力ピンを設け、その出力ピンを、鉄芯部材の板面に対向した領域内で作動させるようにしていた。
【0010】
ところが、上記したように、この種のアクチュエータは、パルスモータに比較して本質的に起動性が劣っている。しかも、従来例の構成においては、張出部と出力ピンは回転子と同一材料によって成形されているため、コイルに通電していない状態においては、鉄芯部材の板面と張出部(出力ピン)との間に、永久磁石による比較的大きな磁力が作用していることになる。従って、そのことが、起動性を益々損なう要因となっている。言うまでもなく、このように起動性が良くないということは、アクチュエータとしては致命的である場合が多い。特に、カメラ用シャッタの開閉機構に用いた場合には、シャッタの高速化が行えないばかりか、開き作動が安定しない要因となってしまうことが多い。
【0011】
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、板材からなる二つの鉄芯部材が、永久磁石製の回転子を間にして配置されており、それらの鉄芯部材は、各々の磁極部を回転子の周面に対向させ且つ各々の折曲部にはコイルを嵌装させていると共に、上記の回転子には、略径方向へ張り出した張出部とその先端に設けられた出力ピンとが同一材料にて成形されており、上記のコイルに通電されたとき、その通電方向に対応した方向へ所定の角度だけ回転するように構成されたアクチュエータにおいて、上記コイルの非通電状態においては、鉄芯部材の本体部と上記張出部との間に作用する回転子の磁力が好適に抑制されているようにした、小型のアクチュエータを提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明のアクチュエータは、略円柱形をしていてその一方の平面部の近傍から略径方向へ張り出した張出部とその張出部の先端に設けられた出力ピンとを同一材料で成形し且つ着磁された永久磁石製の回転子と、前記一方の平面部側で前記回転子を軸受けしているベース部材と、前記回転子をその他方の平面部側で軸受けしているカバー部材と、板状をしていて前記回転子を間にして夫々前記ベース部材側に配置されており前記回転子の周面に対向させた磁極部と前記回転子の回転軸に対して平行になるように前記カバー部材側に折り曲げられた折曲部とを夫々有している第1鉄芯部材及び第2鉄芯部材と、夫々が第1鉄芯部材の前記折曲部と第2鉄芯部材の前記折曲部に巻回されていてそれらに同時に通電されたときその通電方向に対応した方向へ所定の角度だけ前記回転子を回転させる第1コイル及び第2コイルと、を備えていて、前記回転子は、前記張出部を前記二つの鉄芯部材のうち一方の鉄芯部材の板面と平行になるように張り出していて前記出力ピンを該一方の鉄芯部材の折曲部とは反対方向へ延伸させており、前記二つのコイルの非通電状態においては、張出部の少なくとも殆どが該一方の鉄芯部材の板面とは重ならない回転位置にあり、前記二つのコイルに通電されているときには、該一方の鉄芯部材の板面と重なりを大きくする方向の回転位置にあるようにする。
また、本発明のアクチュエータにおいては、夫々筒状部の周囲に前記の第1コイル,第2コイルを巻回しておりそれらの筒状部に第1鉄芯部材の前記折曲部、第2鉄芯部材の前記折曲部を挿入させている第1ボビン及び第2ボビンと細長い板状の本体部の両端に二つの折曲部を形成しており一方の折曲部を第1ボビンの前記筒状部に対して第1鉄芯部材の前記折曲部とは逆方向から重合させるようにして挿入し他方の折曲部を第2ボビンの前記筒状部に対し第2鉄芯部材の前記折曲部とは逆方向から重合させるようにして挿入させた磁性体部材と、を備えているようにすることが好ましい。
更に、本発明のアクチュエータにおいては、第1鉄芯部材の前記磁極部と第2鉄芯部材の前記磁極部とは、前記回転子の回転軸に対して平行になるように前記カバー部材側に折り曲げられた折曲部として形成されていることが好ましい。
【0013】
【発明の実施形態】
本発明の実施の形態を、図1〜図4に示した実施例によって説明する。尚、本実施例は、本発明を、カメラ用シャッタの開閉機構の駆動源として適用したものであり、図1は被写体側から視てシャッタ羽根の閉鎖状態を示した平面図であり、図2は上方を被写体側にして示した図1の要部断面図である。また、図3は本実施例のアクチュエータ部を示した分解斜視図であり、図4は図1と同じようにして示したシャッタ羽根の全開状態の平面図である。また、図1と図4においては、便宜上、シャッタ羽根を二点鎖線で示している。
【0014】
先ず、本実施例の構成を主に図1〜図3を用いて説明する。図2から分かるように、被写体側から視て、シャッタ地板1の背面側には、補助地板2が、図示していない適宜な手段によって取り付けられており、それらの二つの地板1,2の間に羽根室を構成している。また、このシャッタ地板1が、本発明におけるベース部材に相当する。このシャッタ地板1には、図1に示すように、略中央部に円形をした開口部1aが形成されているが、補助地板2にも、図示していない同形状の開口部が形成されている。そして、それらの開口部は、重ね合わされるようにして配置されているが、本実施例においては、シャッタ地板1に形成された開口部1aの方が、直径が僅かに小さく、露光開口を規制するようになっている。
【0015】
シャッタ地板1は、合成樹脂製であって、羽根室側、即ち図2の下方側に、軸1b、1cを立設し、軸1bにはシャッタ羽根3を、軸1cにはシャッタ羽根4を、夫々回転可能に取り付けている。また、それらの軸1b、1cの先端を補助地板2に形成された孔に挿入することにより、シャッタ羽根3,4が作動中に軸1b、1cから外れないようになっている。また、周知であるため図示していないが、シャッタ羽根3,4には、夫々長孔が形成されていて、それらの両方に、後述する回転子8の出力ピンである駆動ピン8bが嵌合するようになっている。
【0016】
シャッタ地板1の被写体側には、合成樹脂製のカバー枠5が、ビス6,7によって取り付けられている。このカバー枠5は、シャッタ地板1に向けて、位置決め用の四つのピン5a,5b,5c,5dを有しており、それらのうちピン5a,5dを、シャッタ地板1の孔1d,1eに嵌合させている。本実施例に用いられている永久磁石製の回転子8は、図1に示すように2極に着磁されており、その回転軸の一方をシャッタ地板1の軸1fに軸受けされ、他方をカバー枠5の孔5eで軸受けされている。
【0017】
また、この回転子8には、下方の円形状をした平面部近傍位置から略径方向へ張り出した張出部8aが形成さていて、その先端には、回転子8の回転軸と平行に延伸した駆動ピン8bが一体的に形成されているが、これらは合成樹脂材料に磁性体の粒子を混入させた同一材料によって同時に成形された後、着磁されているものであるため、張出部8aや駆動ピン8bも当然のことながら着磁されている。そして、駆動ピン8bは、シャッタ地板1に形成された周知の円弧状の孔1g(図2,図3)を貫通し、上記したように、シャッタ羽根3,4に形成された図示していない周知の長孔に嵌合している。
【0018】
本実施例における二つの鉄芯部材9,10は、板状の磁性材料で製作されていて、本体部は、カバー枠5側ではなく、シャッタ地板1側に配置されており、夫々が二つの折曲部9a,9b、10a,10bを有している。そして、鉄芯部材9は、二股部9cと孔9dをカバー枠5のピン5a,5bに嵌合させていて、折曲部9aを回転子8の周面に対向させ、折曲部9bを、コイル11を巻回しているボビン12の筒状部に挿入させている。他方、鉄芯部材10は、孔10cと二股部10dをカバー枠5のピン5c,5dに嵌合させていて、折曲部10aを回転子8の周面に対向させ、折曲部10bを、コイル13を巻回しているボビン14の筒状部に挿入させている。そして、これらの鉄芯部材9,10の折曲部9a,10aは、回転子8を間にして、その周面に対向させられている。
【0019】
従って、鉄芯部材9の折曲部9aと鉄芯部材10の折曲部10aとが磁極部ということになるが、これらの磁極部は、必ずしも折曲部として形成する必要はない。また、本実施例においてはコイル11,13をボビン12,14に巻回しているが、これらをボビンレスの空芯コイルとしても差し支えない。尚、図2から分かるように、回転子8の張出部8aと鉄芯部材10とは、上下方向の位置が接近して配置されているが、図1の状態においては、両者は殆ど重なり合わないようになっている。
【0020】
連結ヨーク15は、細長い板材で製作された磁性体部材であって、その両端に折曲部15a,15bを有している。そして、一方の折曲部15aは、カバー枠5の孔1hを貫通し、鉄芯部材9の折曲部9bと重ねるようにして、ボビン12の筒状部に挿入され、他方の折曲部15bは、カバー枠5の孔1iを貫通し、鉄芯部材10の折曲部10bと重ねるようにしてボビン14の筒状部に挿入されている。また、折曲部15a,15bをボビン12,14の筒状部に挿入するに際しては、鉄芯部材9,10の折曲部9b,10bとの密接関係が保たれるようにするために、極めて僅かではあるが、筒状部を変形させるようにして圧入させている。従って、この状態では、連結ヨーク15は、簡単には脱落しないようになっているが、必要であれば、接着などによって確実に固定することを妨げない。尚、この連結ヨーク15は、磁気効率を良くするために設けられているが、本発明においては必ずしも必要とするものではない。
【0021】
次に、本実施例の作動を説明する。図1はシャッタの閉鎖状態を示しており、コイル11,13には通電されていない。しかし、この状態は、磁極部としての折曲部9a,10aと回転子8との対向関係によって維持されている。即ち、折曲部9aは、回転子8のN極とだけ対向していて、N極とS極との一方(左側)の境界から90°以内の角度範囲で対向している。そのため、回転子8には、折曲部9aとの関係においては、反時計方向へ回転する力が作用している。他方、折曲部10aは、回転子8のS極とだけ対向していて、N極とS極との他方(右側)の境界から90°以内の角度範囲で対向している。そのため、回転子8には、折曲部10aとの関係においても、反時計方向に回転する力が作用している。
【0022】
従って、コイル11,13に対する非通電状態であっても、回転子8は、反時計方向へ回転するように付勢されていることになり、回転子8と一体の駆動ピン8bが、図3に示した孔1gの左側の端面に接触し、その回転が阻止されていることになる。その結果、シャッタ羽根3は軸1bで反時計方向へ回転された状態を維持され、シャッタ羽根4は軸1cで時計方向へ回転された状態を維持されて、開口部1aを閉鎖している。また、この状態においては、図1に示すように、張出部8aが、鉄芯部材10の本体部と殆ど重なっていないため、図2においては近接しているように見えても、両者間には永久磁石の磁力が余り作用しないようになっている。
【0023】
そこで、撮影に際して、レリーズボタンが押されると、コイル11,13に通電され、鉄芯部材9の折曲部9aにはN極が、鉄芯部材10の折曲部10aにはS極が現れる。そのため、折曲部9aと回転子8のN極との間には反発力が生じ、折曲部10aと回転子8のS極との間にも反発力が生じる結果、回転子8は、図1の状態から時計方向へ回転させられる。このとき、コイル11、13に当初発生する磁力は小さいが、回転子8は、上記したように張出部8aと鉄芯部材10の本体部との重なり関係が極めて僅かであるため、両者間に作用する磁力の影響を殆ど受けず、良好に起動することができる。
【0024】
そして、起動直後には、コイル11,13に十分に大きな磁力が発生する状態になるので、張出部8aと鉄芯部材10の本体部との重なり量が大きくなっていくとはいうものの、それらの間に作用する磁力には実質的に影響を受けず、回転を続けることになる。また、このような回転子8の回転によって、駆動ピン8bは、シャッタ羽根3を軸1bで時計方向へ回転させ、また、シャッタ羽根4を軸1cで反時計方向へ回転させ、開口部1aを開かせていく。そして、その後、シャッタ羽根3,4が開口部1aを全開にすると、駆動ピン8bが、図3に示した孔1gの右側の端面に当接し、回転子8の回転が阻止される。その状態が図4に示されている。
【0025】
その後、所定の時間が経過すると、今度は、コイル11,13に対して逆方向への通電が行われる。それによって、上記の場合とは逆に、鉄芯部材9の折曲部9aにはS極が、鉄芯部材10の折曲部10aにはN極が現れる。そのため、折曲部9aと回転子8のN極との間には吸引力が生じ、折曲部10aと回転子8のS極との間にも吸引力が生じて、回転子8は反時計方向へ回転させられる。その結果、回転子8は、駆動ピン8bによってシャッタ羽根3,4を相対的に回転させ、図4の状態から開口部1aを閉じさせていく。そして、シャッタ羽根3,4が開口部1aを完全に閉じた後、駆動ピン8bが孔1gの端面に当接することによって回転子8の回転が停止する。その後、コイル11,13への通電を断つことによって、図1の状態に復帰したことになる。
【0026】
上記の実施例においては、鉄芯部材9、10の折曲部9a,10aを磁極部とし、回転子8の周面に対向させているが、上記した特開平10−62836号公報に記載されているように、磁極部としての折曲部を形成せず、端面を対向させるようにしても差し支えない。また、上記の実施例においては、回転子8が2極のムービングマグネット型モータの場合で説明したが、4極とすることも可能である。更に、上記の実施例は、本発明のアクチュエータをカメラ用シャッタに適用したものであるが、それに限定されるものでないことは勿論のこと、全体の構成体を円弧状にせず、直線状にしてもよいことは勿論のことである。尚、本実施例の説明からも分かるように、本発明における回転子の回転軸とは、回転の中心軸のことを言い、その軸方向へ突き出した軸部のような具体的な形状を限定したものではない。
【0027】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、回転子から略径方向へ張り出した張出部とその先端に設けられた出力ピンとが、回転子と同一材料にて同時に成形され且つ着磁されているにもかかわらず、コイルへの非通電状態においてだけは、張出部が殆ど鉄芯部材と重なり合っていないため、両者間に作用する磁力が抑制されていることになり、コイルへ通電されたときの起動性が極めて良好になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】カメラ用シャッタに適用した実施例であって、シャッタ羽根の閉鎖状態を被写体側から視た平面図である。
【図2】上方を被写体側にして示した図1の要部断面図である。
【図3】図1におけるアクチュエータ部の分解斜視図である。
【図4】図1と同じようにして示したシャッタ羽根の全開状態の平面図である。
【符号の説明】
1 シャッタ地板
1a 開口部
1b,1c,1f 軸
1d,1e,1g,1h,1i,5e,9d,10c 孔
2 補助地板
3,4 シャッタ羽根
5 カバー枠
5a,5b,5c,5d ピン
6,7 ビス
8 回転子
8a 張出部
8b 駆動ピン
9,10 鉄芯部材
9a,9b,10a,10b,15a,15b 折曲部
9c、10d 二股部
11,13 コイル
12,14 ボビン
15 連結ヨーク

Claims (3)

  1. 略円柱形をしていてその一方の平面部の近傍から略径方向へ張り出した張出部とその張出部の先端に設けられた出力ピンとを同一材料で成形し且つ着磁された永久磁石製の回転子と、前記一方の平面部側で前記回転子を軸受けしているベース部材と、前記回転子をその他方の平面部側で軸受けしているカバー部材と、板状をしていて前記回転子を間にして夫々前記ベース部材側に配置されており前記回転子の周面に対向させた磁極部と前記回転子の回転軸に対して平行になるように前記カバー部材側に折り曲げられた折曲部とを夫々有している第1鉄芯部材及び第2鉄芯部材と、夫々が第1鉄芯部材の前記折曲部と第2鉄芯部材の前記折曲部に巻回されていてそれらに同時に通電されたときその通電方向に対応した方向へ所定の角度だけ前記回転子を回転させる第1コイル及び第2コイルと、を備えていて、前記回転子は、前記張出部を前記二つの鉄芯部材のうち一方の鉄芯部材の板面と平行になるように張り出していて前記出力ピンを該一方の鉄芯部材の折曲部とは反対方向へ延伸させており、前記二つのコイルの非通電状態においては、張出部の少なくとも殆どが該一方の鉄芯部材の板面とは重ならない回転位置にあり、前記二つのコイルに通電されているときには、該一方の鉄芯部材の板面と重なりを大きくする方向の回転位置にあるようにしたことを特徴とするアクチュエータ。
  2. 夫々筒状部の周囲に前記の第1コイル,第2コイルを巻回しておりそれらの筒状部に第1鉄芯部材の前記折曲部,第2鉄芯部材の前記折曲部を挿入させている第1ボビン及び第2ボビンと細長い板状の本体部の両端に二つの折曲部を形成しており一方の折曲部を第1ボビンの前記筒状部に対して第1鉄芯部材の前記折曲部とは逆方向から重合させるようにして挿入し他方の折曲部を第2ボビンの前記筒状部に対し第2鉄芯部材の前記折曲部とは逆方向から重合させるようにして挿入させた磁性体部材と、を備えているようにしたことを特徴とする請求項1に記載のアクチュエータ。
  3. 第1鉄芯部材の前記磁極部と第2鉄芯部材の前記磁極部とは、前記回転子の回転軸に対して平行になるように前記カバー部材側に折り曲げられた折曲部として形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のアクチュエータ。
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