JP3811268B2 - ムービングマグネット型モータ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、4極に着磁されている回転子を、所定の回転角度範囲で往復作動させるようにした、通常、ムービングマグネット型モータと称されているモータに関する。
【0002】
【従来の技術】
本発明で対象にしている、所謂ムービングマグネット型モータは、固定子のコイルに対し、正方向へ通電すると、永久磁石製の回転子が正方向へ所定の角度だけ回転され、また、逆方向へ通電すると、回転子が逆方向へ所定の角度だけ回転されるモータであって、非通電時においては、通常、回転子の磁力を利用して、その静止位置が保たれるようになっている。この種のモータは、制御系が簡単であって、しかも、比較的、コストを上げることなく小型化が可能であることから、単純な作動を行わせる小型のアクチュエータとしての期待が大きい反面、一般のステッピングモータなどに比べて駆動力が劣るため、現状においては、自ずとその利用分野は制限され、主に負荷が小さくて済む精密機器の分野で多く活用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、この種のモータの難点は、上記したように大きな駆動力が得にくいということである。勿論、コイルの巻数を多くすれば、それなりに駆動力は大きくなるが、単純にそのようにした場合には、この種のモータの利点である小型化し易いという点を犠牲にせざるを得なくなってしまい、極めて問題である。そのため、駆動力を大きくしたい場合には、小型化に対する要求を或る程度満足させた上で行わなければならない。
また、この種のモータの全体構成は、モータの組み込まれる機器によって異なるが、それらの中でも、要求度の大きい構成は、回転子の軸方向から見て、回転子と固定子を並べて配置し、全体として回転子の軸に対して垂直方向に長く構成したモータである。そして、このような構成のモータにおいて小型化を云々する場合には、そのような構成にした理由からも分かるように、回転子の軸方向から見て、出来るだけ細長い配置構成にすることである。しかしながら、その場合において細長い構成にするということは、回転子の直径は決まっているため、固定子の構成を、回転子の直径に近い幅に収めるようにするということに外ならない。
そのため、このような全体構成をしたムービングマグネット型モータにおいては、上記したような小型化に対する要求を満足させ、且つ駆動力のアップを図ることを可能にした構成の実現が切望されている。
【0004】
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、回転子の軸方向から見て、4極に着磁された回転子と、複数の磁極部を該回転子の周面に対向させた固定子とを、横に長く並べた配置構成をしていて、駆動力が大きく、小型化をも満足させるムービングマグネット型モータを提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明のムービングマグネット型モータは、地板に対して回転可能に軸受けされており略等間隔な角度範囲で周面が4極に着磁されている回転子と、前記回転子と一体であって該回転子の回転方向に応じて往復作動を行うと共に前記地板に設けられた規制部に当接することによって該回転子の回転角度範囲が規制される出力部材と、前記回転子の周面に該回転子の異なる角度位置で対向するように配置された二つの磁極部を有し非通電時においてはそれらの磁極部を該回転子の磁極に対向させている鉄芯部材と、通電時においては前記二つの磁極部に異なる極性を生じさせるようにして前記鉄芯部材に巻回されており正方向へ通電したときには前記回転子を正方向へ所定の角度だけ回転させ逆方向へ通電したときには逆方向へ所定の角度だけ回転させるコイルとを備えており、前記二つの磁極部と前記回転子の同一磁極との非通電時における対向関係は、前記二つの磁極部が、それらの間に所定の間隔を保てる範囲で、前記同一磁極に隣接している夫々の磁極との境界から該同一磁極の角度範囲の約1/3以上にわたって該同一磁極に対向しており、且つ前記同一磁極に隣接している夫々の磁極とは夫々1/2以下の異なる角度範囲で対向するように前記規制部によって規制されているようにする。
また、本発明のムービングマグネット型モータにおいては、好ましくは、前記回転子は、前記同一磁極の角度範囲が、前記隣接磁極の角度範囲よりも小さくなるように構成されているようにする。
また、本発明のムービングマグネット型モータにおいては、好ましくは、前記鉄芯部材と前記コイルとをもう一組設け、その鉄芯部材の二つの磁極部を、前記の対向関係と略同じ対向関係で前記回転子に対向させるようにする。
また、本発明のムービングマグネット型モータにおいては、好ましくは、前記鉄芯部材の二つの磁極部が、前記地板の面に対して平行な二つの異なる面に配置されており、また、前記コイルが、その巻き軸を前記地板の面に対し垂直にして、前記鉄芯部材に巻回されているようにする。
また、本発明のムービングマグネット型モータにおいては、好ましくは、前記鉄芯部材が、板材で作られた二つの部材で構成され、且つ各部材に一つずつの磁極部が形成され、それらの磁極部の先端は、前記回転子の回転軸に平行に夫々相手の磁極部側に折り曲げられているようにする。
また、本発明のムービングマグネット型モータにおいては、好ましくは、前記二つの部材に、前記磁極部先端に形成された折曲部とは別に、前記地板の面に対して垂直に相手の部材側に折り曲げられたもう一つの折曲部を形成し、それらの折曲部を重ねた箇所に前記コイルが巻回されているようにする。
また、前記地板には、開口部が形成されていると共に、前記出力部材に連結されている羽根部材が前記回転子の回転によって前記開口部に臨む位置と退避する位置との間を往復移動可能に取り付けられているようにすると、カメラ用羽根駆動装置として好適な構成になる。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を、図1〜図4に示した第1実施例と、図5に示した第2実施例とによって説明する。尚、図1は第1実施例を透視的に示した平面図であり、図2は図1の中央横断面図であり、図3は図1の下面図である。また、図4(a)〜図4(e)は第1実施例の作動を説明するためのものであって、夫々、要部の各作動状態を示した平面図である。更に、図5は、本発明をカメラ用シャッタの駆動装置に適用した場合の第2実施例を透視的に示した平面図である。
【0007】
先ず、第1実施例の構成から説明する。地板1とモータ枠2は、いずれも合成樹脂製であって、両者は二つのビス3,4によって固定され、それらの間にモータ室を形成している。地板1とモータ枠2によって軸受けされている回転子5は、駆動ピン6と共に、磁性体材料の粒子と樹脂材料を混合して一体成形したものであって、成形後、4極に着磁されている。この駆動ピン6は、地板1に形成された窓部1aから外部へ突き出ており、図示していない負荷を作動させるようになっている。尚、この駆動ピン6を、周知のようにして回転子5の永久磁石とは別の材料で製作して一体化するようにしても差し支えない。
【0008】
本実施例においては、窓部1aに二つの規制端面1a1 ,1a2 が形成されていて、駆動ピン6がそれらに当接することによって、駆動ピン6即ち回転子5の回転角度が規制されるようになっている。但し、後述する作動説明から明確に理解することができるが、本実施例に用いられているモータ、即ちムービングマグネット型モータは、このような規制端面1a1 ,1a2 が形成されていなかったとしても、最終的には回転子が所定の回転角度位置で停止するようになっている。しかし、このような規制端面1a1 ,1a2 を設けていない場合には、慣性力によって、所定の位置で直ちに停止せず、その位置を中心にして何回か振動した後に停止することになるので、機器の制御上は好ましくない。従って、本実施例においては、規制端面1a1 ,1a2 が設けられている。
【0009】
回転子5の左側には二つの鉄芯部材7,8が、右側にも二つの鉄芯部材9,10が配置されている。これらの鉄芯部材7,8,9,10は磁性体の板材で加工されており、夫々の長手方向の略中間部には折曲部7a,8a,9a,10aが形成され、また、回転子5の周面に対向している先端部には折曲部7b,8b,9b,10bが形成されている。これらのうち、鉄芯部材7,10は、根元部の孔を地板1の柱1b,1cの先端に嵌合させて、モータ枠2に接するようにして配置され、夫々の折曲部7a,7b,10a,10bを地板1側に向けて略垂直に形成している。また、鉄芯部材8,9は、根元部の孔をモータ枠2の柱2a,2bの先端に嵌合させて、地板1に接するようにして配置され、折曲部8a,8b,9a,9bをモータ枠2に向けて略垂直に形成している。
【0010】
また、各鉄芯部材は、折曲部7b,8b,9b,10bの垂直面が回転子5の周面に正しく対向するするように、モータ枠2に形成された各規制部によって位置決めされており、鉄芯部材7は規制部2c,2dによって規制され、鉄芯部材8は規制部2d,2eによって規制され、また、鉄芯部材9は規制部2f,2gによって規制され、鉄芯部材10は規制部2g,2hによって規制されている。そして、これらのうち、規制部2c,2fは、図3に示されている規制部2e,2hと対照的な形状をしている。また、規制部2e,2fは、他の規制部と同様に、図1において各鉄芯部材の上下方向への移動を抑制しているだけでなく、D字状の面で鉄芯部材8,9がモータ枠2側に浮き上がるのを抑えている。更に、折曲部7a,8aにはコイル11を巻回したボビン12が嵌装されており、折曲部9a,10aにはコイル13を巻回したボビン14が嵌装されている。
【0011】
このような構成からも分かるように、従来は、通常、U字形の一つの鉄芯部材によって二つの磁極部を構成していたが、本実施例の場合には、それを二つの鉄芯部材に分離し、それらを、地板1の面に対して平行であり且つ異なる二つの面に配置している。そして先端部を相手側に略直角に曲げているので、回転子5の周面に対する対向面を充分に確保できるようになっている。また、略中央部に形成された両者の折曲部を重ね合わせて、そこにコイルを巻回させた構成にしたので、スペースの点で有利になっている。即ち、従来の場合には、図1の上下方向に、二つの磁極部のほかに、一方の磁極部に巻回されたコイルの分だけ設置スペースを必要としていたのに対し、本実施例の場合には、二つの磁極部の設置スペースだけ、言い換えればコイルの巻き径の分だけで収めることが可能になっている。そのために、回転子5の直径と殆ど同じ寸法幅で、必須部品を細長いスペース内に収めることが可能になっている。
【0012】
尚、本実施例においては、鉄芯部材7,8の両方に、ボビン12を嵌装するための折曲部7a,8aを形成しているが、このような折曲部を形成するのはどちらか一方にして、その折曲部の先端を他方の鉄芯部材に取り付けるようにしても差し支えない。また、充分な磁界が得られるのであれば、鉄芯部材7,8の先端部に折曲部7b,8bを形成しなくてもよい。更に、ボビン12を介さず、直接コイル11を巻回させる場合には、鉄芯部材7,8を一つの部材として製作しても差し支えない。これらのことは、もう一組の鉄芯部材9,10についても同じことが言える。
【0013】
次に、本実施例の作動を図1と図4を用いて説明する。図1は本実施例の初期状態、即ち、各コイル11,13に対する非通電状態をを示しており、図4(a)はその状態における要部のみを示したものである。尚、上記の構成の説明においては詳しく説明しなかったが、本実施例の場合には、折曲部7b,8b,9b,10bの各々は、回転子5の周面部に対向している角度範囲が同一であって、当然のことながら対向面積も同一となるように形成されている。
【0014】
この初期状態においては、図面上では分かりにくいが、鉄芯部材7,8の折曲部7b,8bは、回転子5の同一のS極5aに対向しているほか、僅かではあるが、折曲部7bはN極5bにも対向しており、また、折曲部8bはN極5dにも対向している。その上、折曲部7bがN極5bに対向している角度範囲の方が、折曲部8bがN極5dに対向している角度範囲よりも極めて僅かではあるが大きくなっている。そして、この状態において、折曲部7b,8bがS極5aと対向している角度範囲は30度以上となっている。このような関係は、回転子5と折曲部9b,10bとの間においても、回転子5の中心を中心点とする点対称になっているだけであり、全く同じ関係にある。
【0015】
折曲部7b,8b,9b,10bと回転子5との関係がこのようになっているため、この初期状態においては、回転子5には自己の磁力によって時計方向へ回転する力が作用している。しかし、このとき、図1に示すように、駆動ピン6が窓部1aの規制端面1a1 に接しているので、回転子5は、これ以上、時計方向へ回転できない。また、そのような力が作用しているので、多少の振動によっても反時計方向へは回転せず、この状態が保たれている。しかしながら、このような積極的な位置規制を必要としないときには、規制端面1a1 は不要であり、その場合には、回転子5は図4(a)の位置よりも僅かに時計方向へ回転した位置でバランスを保って停止していることになる。また、そのようなバランス状態においては、上記した折曲部7b,8bが夫々S極5aと対向している角度範囲は同じであり、折曲部7bがN極5bと対向している角度範囲は、折曲部8bがN極5dと対向している角度範囲と同じであることは言うまでもない。
【0016】
さて、図4(a)に示された初期状態において、ボビン12,14に巻回されたコイル11,13に対し、正方向への通電を同時に行うと、図4(b)に示すように、折曲部7b,10bにはS極の磁界が発生し、折曲部8b,9bにはN極の磁界が発生する。そのため、回転子5は反時計方向へ回転され、駆動ピン6によって、図示していない所定の部材を作動させる。そして、この回転は、駆動ピン6が窓部1aの規制端面1a2 に当接することによって停止する。その状態が、図4(c)に示す状態である。そして、この状態は、たとえコイル11,13への通電を断っても保たれることになる。
【0017】
次に、図4(c)に示した状態において、ボビン12,14に巻回されたコイル11,13に対して、これまでとは逆方向への通電が同時に行われると、図4(d)に示されているように、折曲部7b,10bにはN極の磁界が発生し、折曲部8b,9bにはS極の磁界が発生することになる。そのため、回転子5は時計方向へ回転され、駆動ピン6が窓部1aの規制端面1a1 に当接することによって停止する。その状態が、図4(e)に示されている。その後、ボビン12,14に巻回されたコイル11,13に対する通電を断つと、図4(a)に示す初期状態に復帰する。尚、本実施例においては、規制端面1a1 ,1a2 をモータ側に設けているが、このような作用をする規制部は、駆動される機器側に設けられていても差し支えない。
【0018】
このような構成の本実施例によれば、通常のムービングマグネット型モータよりも大きな駆動力が得られるようになっているので、以下、そのことについて説明する。尚、本実施例においては、鉄芯部材7,8と回転子5との関係は、鉄芯部材9,10と回転子5との関係と、配置が異なるだけで、実質的には同じであるから、鉄芯部材7,8と回転子5との関係についてだけ説明することにする。先ず第1に、図4(a)に示す非通電状態において、折曲部7b,8bは、回転子5の同一のS極5aの角度範囲(90度)に対して、夫々の隣接するN極5b,5dとの境を基点にして1/3(30度)以上の角度範囲で対向している。そのため、各折曲部7b,8bと回転子5のS極5aとの間には、大きな磁力が作用するようになっている。
【0019】
この種のモータとして要求度の高い、直径10mmの回転子を備えたモータを試作してみたところ、その磁力は、約30度(1/3)の対向角度を境にして増減傾向が著しく変わり、対向角度が大きくなるほど良好に得られることが分かった。そして、このことは、回転子の直径が多少異なっても、殆ど同じであることが分かった。また、その対向角度を45度に余り近付けると、両折曲部7b,8b間に磁路が形成され、効率が著しく低下してしまうため、上限は40度位であることも分かった。しかし、この上限は、折曲部7b,8bと回転子5との間隔などによっても左右されるので、特定はできない。更に、本実施例においては、回転子5の磁極が、夫々90度に形成されているが、例えばS極5a,5cが80度であり、N極5b,5dが100度であっても構わない。その場合にも、折曲部7b,8bと回転子5のS極5aとの対向角度は、夫々、80度の約1/3以上にするのが好適である。
【0020】
第2に、図4(a)に示す非通電状態において、折曲部7b,8bは、回転子5のS極5aに対向しているだけではなく、隣接するN極5b,5dにも対向している。このような関係が得られていることによって、回転子5の始動が好適に行える。即ち、ボビン12に巻回されているコイル11に対し、正方向の電流が供給されたとき、図4(b)に示すように、折曲部7bにはS極が発生し、折曲部8bにはN極が発生する。そのため、折曲部7b,8bが、回転子5のN極5b,5dに対向していない場合に比較して、折曲部7bとN極5bとの間には大きな吸引力が作用し、折曲部8bとN極5dとの間には大きな反発力が作用することになる。そのため、ムービングマグネット型モータの弱点である起動性が大幅に改善されたことになる。このことから、折曲部7b,8bと、回転子5のN極5b,5dとの対向角度は、夫々45度以下の範囲で選択されることになる。また、一方の対向角度を0にしても差し支えない。
【0021】
次に、図5を用いて本発明の第2実施例を説明する。本実施例は、本発明を、カメラ用のシャッタに適用したものであって、第1実施例の固定子が4極であったのに対して、2極で構成したものである。尚、図5は、カメラ用のシャッタの閉鎖状態を透視的に示したものである。また、第1実施例で説明した部材及び部位と実質的に同じ部材,部位には同じ符号を用いてある。
【0022】
先ず、本実施例の構成を説明する。合成樹脂製のシャッタ地板21には、その中央部に円形の開口部21aが形成されていて、その表面側には、モータ枠2が二つのビス3,4によって固定され、それらの間にモータ室を形成している。4極に着磁されている回転子5は、シャッタ地板21とモータ枠2によって軸受けされており、回転子5と一体の駆動ピン6は、シャッタ地板21に形成された窓部21bから、シャッタ地板21の背面側にある羽根室に突き出している。その羽根室内には、シャッタ羽根22,23が、シャッタ地板21の軸21c,21dに回転可能に取り付けられ、シャッタ羽根22,23に形成された二つの小判状の長孔には、上記した駆動ピン6が嵌合している。
【0023】
モータ室内において、回転子5の左側には二つの鉄芯部材7,8が配置されているが、それらの平面形状は、第1実施例の場合とは異なり、円弧状に形成されている。これらの鉄芯部材7,8は、夫々の長手方向の略中間部に折曲部7a,8aを形成しておりまた、回転子5の周面に対向している先端部には折曲部7b,8bを形成している。また、鉄芯部材7は、根元部の孔をシャッタ地板21の柱21eの先端に嵌合させて、モータ枠2に接するようにして配置され、夫々の折曲部7a,7bをシャッタ地板21側に向けて略垂直に形成している。また、鉄芯部材8は、根元部の孔をモータ枠2の柱2aの先端に嵌合させて、シャッタ地板21に接するようにして配置され、折曲部8a,8bをモータ枠2に向けて略垂直に形成している。また、鉄芯部材7,8は、第1実施例の場合と同じようにして形成されている規制部2dによって、折曲部7b,8bの相互位置を規制されるようになっている。更に、折曲部7a,8aには第1実施例と同様にしてコイル11を巻回したボビン12が嵌装されている。
【0024】
次に、本実施例の作動を説明する。図5に示した本実施例の閉鎖状態、即ちモータの初期状態(非通電状態)においては、一見、折曲部7b,8bと回転子5との対向角度関係が、上記した第1実施例の場合と同じに見えるが、実際には、回転子5のN極に対する対向角度関係が第1実施例の場合とは逆の関係になっていて、折曲部7bとN極との対向角度よりも、折曲部8bとN極との対向角度の方が大きくなっている。その他の点については、第1実施例の場合と同じである。そのため、図5に示した状態においては、回転子5には、自己の磁力によって反時計方向へ回転する力が働いており、駆動ピン6が窓部21bの上方の端面に当接して、シャッタ羽根22,23による開口部21aの閉鎖状態が維持されている。
【0025】
この閉鎖状態において、ボビン12に巻回されたコイル11に対し、正方向への通電が行われると、本実施例においては、折曲部7bにはN極の磁界が発生し、折曲部8bにはS極の磁界が発生する。そのため、回転子5は時計方向へ回転されるから、駆動ピン6によって、シャッタ羽根22は軸21cで時計方向に、また、シャッタ羽根23は軸21dで反時計方向に回転され、開口部21aを開いていく。そして、その作動は、駆動ピン6が窓部21bの下方の端面に当接することによって停止する。その状態が、開口部21aの全開状態である。
【0026】
所定時間の経過後に、ボビン12に巻回されたコイル11に対し、逆方向への通電が行われると、折曲部7bにはS極の磁界が発生し、折曲部8bにはN極の磁界が発生することになる。そのため、回転子5は反時計方向へ回転され、駆動ピン6が、シャッタ羽根22,23を、先程とは逆に作動させ、開口部21aを閉じさせていく。シャッタ羽根22,23が開口部21aを閉じた後、駆動ピン6は、窓部21bの上方の端面に当接して停止し、且つコイル11への通電が断たれて、図5の状態に復帰する。
【0027】
このように、本実施例のモータは、基本的には、非通電状態において、二つで一組の固定子磁極を、4極に着磁された回転子5の同一極に対して対向させるようにしたタイプのモータであるが、このような構成のモータにおいても、従来のモータよりは大きな駆動力が得られるようになっている。しかし、その理由は、第1実施例の説明において具体的に述べたので、ここでは、重複を避けるために省略する。
【0028】
【発明の効果】
上記のように、本発明によれば、回転子の軸方向から見て、4極に着磁された回転子と、複数の磁極部を該回転子の周面に対向させた固定子とを、横に長く並べた配置構成のムービングマグネット型モータにおいて、駆動力を大きくすることができ、しかも小型化にも有利であるという特徴を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例を透視的に示した平面図である。
【図2】図1の中央横断面図である。
【図3】図1の下面図である。
【図4】第1実施例の作動を説明するためのものであって、図4(a)〜図4(e)は、夫々、要部の各作動状態を示した平面図である。
【図5】第2実施例を透視的に示した平面図である。
【符号の説明】
1 地板
1a,21b 窓部
1a1 ,1a2 規制端面
1b,1c,2a,2b,21e 柱
2 モータ枠
2c,2d,2e,2f,2g,2h 規制部
3,4 ビス
5 回転子
6 駆動ピン
7,8,9,10 鉄芯部材
7a,7b,8a,8b,9a,9b,10a,10b 折曲部
11,13 コイル
12,14 ボビン
21 シャッタ地板
21a 開口部
21c,21d 軸
22,23 シャッタ羽根

Claims (7)

  1. 地板に対して回転可能に軸受けされており略等間隔な角度範囲で周面が4極に着磁されている回転子と、前記回転子と一体であって該回転子の回転方向に応じて往復作動を行うと共に前記地板に設けられた規制部に当接することによって該回転子の回転角度範囲が規制される出力部材と、前記回転子の周面に該回転子の異なる角度位置で対向するように配置された二つの磁極部を有し非通電時においてはそれらの磁極部を該回転子の磁極に対向させている鉄芯部材と、通電時においては前記二つの磁極部に異なる極性を生じさせるようにして前記鉄芯部材に巻回されており正方向へ通電したときには前記回転子を正方向へ所定の角度だけ回転させ逆方向へ通電したときには逆方向へ所定の角度だけ回転させるコイルとを備えており、前記二つの磁極部と前記回転子の同一磁極との非通電時における対向関係は、前記二つの磁極部が、それらの間に所定の間隔を保てる範囲で、前記同一磁極に隣接している夫々の磁極との境界から該同一磁極の角度範囲の約1/3以上にわたって該同一磁極に対向しており、且つ前記同一磁極に隣接している夫々の磁極とは夫々1/2以下の異なる角度範囲で対向するように前記規制部によって規制されているようにしたことを特徴とするムービングマグネット型モータ。
  2. 前記回転子は、前記同一磁極の角度範囲が、前記隣接磁極の角度範囲よりも小さくなるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のムービングマグネット型モータ。
  3. 前記鉄芯部材と前記コイルとをもう一組設け、その鉄芯部材の二つの磁極部を、前記の対向関係と略同じ対向関係で前記回転子に対向させるようにしたことを特徴とする請求項1又は2に記載のムービングマグネット型モータ。
  4. 前記鉄芯部材の二つの磁極部が、前記地板の面に対して平行な二つの異なる面に配置されており、また、前記コイルが、その巻き軸を前記地板の面に対し垂直にして、前記鉄芯部材に巻回されているようにしたことを特徴とする請求項1乃至の何れかに記載のムービングマグネット型モータ。
  5. 前記鉄芯部材が、板材で作られた二つの部材で構成され、且つ各部材に一つずつの磁極部が形成され、それらの磁極部の先端は、前記回転子の回転軸に平行に夫々相手の磁極部側に折り曲げられていることを特徴とする請求項1乃至の何れかに記載のムービングマグネット型モータ。
  6. 前記二つの部材に、前記磁極部先端に形成された折曲部とは別に、前記地板の面に対して垂直に相手の部材側に折り曲げられた折曲部を形成し、それらの折曲部を重ねた箇所に前記コイルが巻回されていることを特徴とする請求項に記載のムービングマグネット型モータ。
  7. 前記地板には、開口部が形成されていると共に、前記出力部材に連結されている羽根部材が前記回転子の回転によって前記開口部に臨む位置と退避する位置との間を往復移動可能に取り付けられていることを特徴とする、請求項1乃至6の何れかに記載のムービングマグネット型モータを備えているカメラ用羽根駆動装置。
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