JP2000152591A - アクチュエータ - Google Patents

アクチュエータ

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JP2000152591A
JP2000152591A JP10323651A JP32365198A JP2000152591A JP 2000152591 A JP2000152591 A JP 2000152591A JP 10323651 A JP10323651 A JP 10323651A JP 32365198 A JP32365198 A JP 32365198A JP 2000152591 A JP2000152591 A JP 2000152591A
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伸昭 渡部
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大祐 柳沼
Yoshiyuki Ozeki
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  • Diaphragms For Cameras (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】回転子の起動性が良好な小型のアクチュエータ
を提供すること。 【解決手段】地板1とカバー枠5は合成樹脂製であり、
永久磁石製の回転子8を軸受けしている。鉄芯部材9,
10の折曲部9a,10aは回転子8の周面に対向した
磁極部である。また、夫々のもう一つの折曲部9b,1
0bは、ボビン12,14の筒状部に挿入されている。
連結ヨーク15は、折曲部15a,15bを、折曲部9
b,10bに重ねるようにして、ボビン12,14の筒
状部に挿入させている。回転子8と、その略径方向に張
り出した張出部8aと、その張出部8aの先端に設けら
れた駆動ピン(出力ピン)8bとは、同一材料で成形さ
れた永久磁石である。しかし、コイル11,13の非通
電状態においては、張出部8aが、鉄芯部材10とは殆
ど重ならない回転位置にあって、両者間に作用する永久
磁石の磁力によって、起動性を損なわれることがないよ
うになっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、小型精密機器,ゲ
ーム機,施錠装置など、コンパクトに纏めなくてはなら
ない機器に用いて有効な、永久磁石製の回転子を備えた
アクチュエータに関する。
【0002】
【従来の技術】永久磁石製の回転子を備えたアクチュエ
ータの場合、固定子側のコイルは、通常、回転子の周面
に対向するようにして、全周面にわたって配置されてい
るのが普通である。しかしながら、アクチュエータを内
蔵する機器の設計上、回転子の周面の所定の角度位置に
おいては、回転子の直径と略同じぐらいの寸法しか設置
スペースのとれない場合がある。そこで、そのような場
合に用いるのに適したアクチュエータとして、コイルを
巻回した鉄芯部材の磁極部を、回転子の周面に対し回転
子の所定の回転角度範囲にわたってのみ対向させるよう
にした構成のアクチュエータが、特開平10−1060
4号公報に記載されている。
【0003】この公報に記載のアクチュエータは、カメ
ラの技術分野においては、ムービングマグネット型モー
タと称されているものであって、永久磁石製の回転子を
所定の角度範囲においてだけしか回転させることができ
ず、固定子のコイルに対して正方向へ通電すると、回転
子を正方向へ回転させ、逆方向へ通電すると、逆方向へ
回転させるアクチュエータである。そして、通常は、回
転子と一体的に回転する出力ピンが、被駆動部材を駆動
するようにしている。また、従来においては、その出力
ピンは、合成樹脂のアウトサート加工によって、予め加
工されていた磁性材料からなる回転子に一体的に形成し
ていたが、最近では、上記の公報にも記載されているよ
うに、合成樹脂材料に磁性体の粒子を混入させ、従来の
回転子と出力ピンを一回の成形加工によって製作したも
のが多くなってきている。
【0004】そして、このようなムービングマグネット
型モータは、パルスモータと比較して、制御系が簡単で
済み、且つ低コスト化と小型化に適しているという利点
がある一方、起動性や駆動力の点では劣り、且つ複雑な
回転制御を行わせることもできない。従って、これらの
種類のモータは、いずれも、小型化,コンパクト化を要
求され、且つ負荷が比較的小さい精密機器,玩具,電動
施錠装置などの機器に用いて有利とされている。
【0005】ところで、このような構成のアクチュエー
タにおいては、不利な点の一つである駆動力を大きくす
るために、種々の努力が払われている。そして、その多
くのものは、何といってもコイルの巻き数を増やすこと
ができるようにするためのものである。しかし、上記の
公報に記載の構成において、コイルの巻き数を格段に増
やそうとすると、その巻き径が回転子の直径よりもはる
かに大きくなってしまい、アクチュエータとしての所期
の全体構成を得ることができなくなってしまう。
【0006】そこで、その点を解決するための一つの方
法として、特開平10−62836号公報に記載された
ものが知られている。この公報に記載されされているア
クチュエータは、パルスモータであって、回転子を間に
して二つの鉄芯部材を配置するように構成され、各鉄芯
部材には、板面を垂直に折り曲げることによって回転子
の回転軸と平行な折曲部を設け、その折曲部にコイルボ
ビンを嵌装させるようにしている。従って、コイルの巻
き数を約2倍に増やすことが可能になっている。また、
各鉄芯部材の磁極部における磁気効率を良くするため
に、二つの折曲部を有する磁性体部材(連結ヨーク)を
設けていて、夫々の折曲部を各鉄芯部材の折曲部に重ね
るようにして、コイルボビンの筒状部に挿入した構成に
している。
【0007】このような、特開平10−62836号公
報に記載された構成は、パルスモータとして構成された
ものであるが、この構成は、上記したムービングマグネ
ット型モータにもそのまま適用することが可能である。
そのような全体構成をしていて、且つ回転子と出力ピン
とを上記のように同一材料で製作するようにしたムービ
ングマグネット型モータを、カメラ用シャッタの開閉機
構のアクチュエータとして適用した例が、本出願人によ
って出願された特願平9−298861号明細書及び図
面に記載されている。本発明は、そのような構成のアク
チュエータに関するものであり、以下、上記の明細書及
び図面に記載されているものを従来例と称して説明す
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
な構成のアクチュエータにおいて、回転子の直径を大き
くすることなく、所定の回転角度に対する出力ピンの作
動量を大きくしたい場合には、回転子の回転中心から出
力ピンまでの寸法を、回転子の半径よりも大きくする必
要がある。そして、そのようにするためには、回転子か
ら径方向へ張出部を形成し、その先端に出力ピンを設け
ればよいことになる。
【0009】しかしながら、回転子の周囲には、回転子
の周面に磁極部を対向させて二つの鉄芯部材が配置され
ているため、その張出部を回転子の周面のどの位置から
張り出しても良いというわけにはいかない。また、回転
子の周面から、二つの鉄芯部材の配置されていない方向
へ張り出すようにすることは可能であるが、そのように
した場合には、上記したアクチュエータとしての所期の
全体構成を得ることができなくなってしまう。そこで、
従来例においては、略円柱形をしている回転子の一方の
平面近傍位置から、張出部を、一方の鉄芯部材の板面に
近接させて略平行になるようにして張り出させ、その略
平行な張出部の先端面から、鉄芯部材とは反対方向に延
伸させて出力ピンを設け、その出力ピンを、鉄芯部材の
板面に対向した領域内で作動させるようにしていた。
【0010】ところが、上記したように、この種のアク
チュエータは、パルスモータに比較して本質的に起動性
が劣っている。しかも、従来例の構成においては、張出
部と出力ピンは回転子と同一材料によって成形されてい
るため、コイルに通電していない状態においては、鉄芯
部材の板面と張出部(出力ピン)との間に、永久磁石に
よる比較的大きな磁力が作用していることになる。従っ
て、そのことが、起動性を益々損なう要因となってい
る。言うまでもなく、このように起動性が良くないとい
うことは、アクチュエータとしては致命的である場合が
多い。特に、カメラ用シャッタの開閉機構に用いた場合
には、シャッタの高速化が行えないばかりか、開き作動
が安定しない要因となってしまうことが多い。
【0011】本発明は、このような問題点を解決するた
めになされたものであり、その目的とするところは、板
材からなる二つの鉄芯部材が、永久磁石製の回転子を間
にして配置されており、それらの鉄芯部材は、各々の磁
極部を回転子の周面に対向させ且つ各々の折曲部にはコ
イルを嵌装させていると共に、上記の回転子には、略径
方向へ張り出した張出部とその先端に設けられた出力ピ
ンとが同一材料にて成形されており、上記のコイルに通
電されたとき、その通電方向に対応した方向へ所定の角
度だけ回転するように構成されたアクチュエータにおい
て、上記コイルの非通電状態においては、鉄芯部材の本
体部と上記張出部との間に作用する回転子の磁力が好適
に抑制されているようにした、小型のアクチュエータを
提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明のアクチュエータは、略円柱形をしていて
その一方の平面部の近傍から略径方向へ張り出した張出
部とその張出部の先端に設けられた出力ピンとを同一材
料で成形し且つ着磁された永久磁石製の回転子と、前記
一方の平面部側で前記回転子を軸受けしているベース部
材と、前記回転子をその他方の平面部側で軸受けしてい
るカバー部材と、前記回転子を間にして夫々前記ベース
部材側に配置されていて前記回転子の周面に対向させた
磁極部と前記回転子の回転軸に対して平行になるように
前記カバー部材側に折り曲げられた折曲部とを夫々有し
ている第1鉄芯部材及び第2鉄芯部材と、夫々が第1鉄
芯部材の前記折曲部と第2鉄芯部材の前記折曲部に巻回
されていてそれらに同時に通電されたときその通電方向
に対応した方向へ所定の角度だけ前記回転子を回転させ
る第1コイル及び第2コイルと、を備えていて、前記回
転子は、前記二つのコイルの非通電状態においては、前
記張出部の少なくとも殆どが前記二つの鉄芯部材とは重
ならない回転位置にあり、前記二つのコイルに通電され
ているときには、前記二つの鉄芯部材の一方と重なりを
大きくする方向の回転位置にあるようにする。また、本
発明のアクチュエータにおいては、夫々筒状部の周囲に
前記の第1コイル,第2コイルを巻回しておりそれらの
筒状部に第1鉄芯部材の前記折曲部,第2鉄芯部材の前
記折曲部を挿入させている第1ボビン及び第2ボビンと
細長い板状の本体部の両端に二つの折曲部を形成してお
り一方の折曲部を第1ボビンの前記筒状部に対して第1
鉄芯部材の前記折曲部とは逆方向から重合させるように
して挿入し他方の折曲部を第2ボビンの前記筒状部に対
し第2鉄芯部材の前記折曲部とは逆方向から重合させる
ようにして挿入させた磁性体部材と、を備えているよう
にすることが好ましい。更に、本発明のアクチュエータ
においては、第1鉄芯部材の前記磁極部と第2鉄芯部材
の前記磁極部とは、前記回転子の回転軸に対して平行に
なるように前記カバー部材側に折り曲げられた折曲部と
して形成されていることが好ましい。
【0013】
【発明の実施形態】本発明の実施の形態を、図1〜図4
に示した実施例によって説明する。尚、本実施例は、本
発明を、カメラ用シャッタの開閉機構の駆動源として適
用したものであり、図1は被写体側から視てシャッタ羽
根の閉鎖状態を示した平面図であり、図2は上方を被写
体側にして示した図1の要部断面図である。また、図3
は本実施例のアクチュエータ部を示した分解斜視図であ
り、図4は図1と同じようにして示したシャッタ羽根の
全開状態の平面図である。また、図1と図4において
は、便宜上、シャッタ羽根を二点鎖線で示している。
【0014】先ず、本実施例の構成を主に図1〜図3を
用いて説明する。図2から分かるように、被写体側から
視て、シャッタ地板1の背面側には、補助地板2が、図
示していない適宜な手段によって取り付けられており、
それらの二つの地板1,2の間に羽根室を構成してい
る。また、このシャッタ地板1が、本発明におけるベー
ス部材に相当する。このシャッタ地板1には、図1に示
すように、略中央部に円形をした開口部1aが形成され
ているが、補助地板2にも、図示していない同形状の開
口部が形成されている。そして、それらの開口部は、重
ね合わされるようにして配置されているが、本実施例に
おいては、シャッタ地板1に形成された開口部1aの方
が、直径が僅かに小さく、露光開口を規制するようにな
っている。
【0015】シャッタ地板1は、合成樹脂製であって、
羽根室側、即ち図2の下方側に、軸1b、1cを立設
し、軸1bにはシャッタ羽根3を、軸1cにはシャッタ
羽根4を、夫々回転可能に取り付けている。また、それ
らの軸1b、1cの先端を補助地板2に形成された孔に
挿入することにより、シャッタ羽根3,4が作動中に軸
1b、1cから外れないようになっている。また、周知
であるため図示していないが、シャッタ羽根3,4に
は、夫々長孔が形成されていて、それらの両方に、後述
する回転子8の出力ピンである駆動ピン8bが嵌合する
ようになっている。
【0016】シャッタ地板1の被写体側には、合成樹脂
製のカバー枠5が、ビス6,7によって取り付けられて
いる。このカバー枠5は、シャッタ地板1に向けて、位
置決め用の四つのピン5a,5b,5c,5dを有して
おり、それらのうちピン5a,5dを、シャッタ地板1
の孔1d,1eに嵌合させている。本実施例に用いられ
ている永久磁石製の回転子8は、図1に示すように2極
に着磁されており、その回転軸の一方をシャッタ地板1
の軸1fに軸受けされ、他方をカバー枠5の孔5eで軸
受けされている。
【0017】また、この回転子8には、下方の円形状を
した平面部近傍位置から略径方向へ張り出した張出部8
aが形成さていて、その先端には、回転子8の回転軸と
平行に延伸した駆動ピン8bが一体的に形成されている
が、これらは合成樹脂材料に磁性体の粒子を混入させた
同一材料によって同時に成形された後、着磁されている
ものであるため、張出部8aや駆動ピン8bも当然のこ
とながら着磁されている。そして、駆動ピン8bは、シ
ャッタ地板1に形成された周知の円弧状の孔1g(図
2,図3)を貫通し、上記したように、シャッタ羽根
3,4に形成された図示していない周知の長孔に嵌合し
ている。
【0018】本実施例における二つの鉄芯部材9,10
は、板状の磁性材料で製作されていて、本体部は、カバ
ー枠5側ではなく、シャッタ地板1側に配置されてお
り、夫々が二つの折曲部9a,9b、10a,10bを
有している。そして、鉄芯部材9は、二股部9cと孔9
dをカバー枠5のピン5a,5bに嵌合させていて、折
曲部9aを回転子8の周面に対向させ、折曲部9bを、
コイル11を巻回しているボビン12の筒状部に挿入さ
せている。他方、鉄芯部材10は、孔10cと二股部1
0dをカバー枠5のピン5c,5dに嵌合させていて、
折曲部10aを回転子8の周面に対向させ、折曲部10
bを、コイル13を巻回しているボビン14の筒状部に
挿入させている。そして、これらの鉄芯部材9,10の
折曲部9a,10aは、回転子8を間にして、その周面
に対向させられている。
【0019】従って、鉄芯部材9の折曲部9aと鉄芯部
材10の折曲部10aとが磁極部ということになるが、
これらの磁極部は、必ずしも折曲部として形成する必要
はない。また、本実施例においてはコイル11,13を
ボビン12,14に巻回しているが、これらをボビンレ
スの空芯コイルとしても差し支えない。尚、図2から分
かるように、回転子8の張出部8aと鉄芯部材10と
は、上下方向の位置が接近して配置されているが、図1
の状態においては、両者は殆ど重なり合わないようにな
っている。
【0020】連結ヨーク15は、細長い板材で製作され
た磁性体部材であって、その両端に折曲部15a,15
bを有している。そして、一方の折曲部15aは、カバ
ー枠5の孔1hを貫通し、鉄芯部材9の折曲部9bと重
ねるようにして、ボビン12の筒状部に挿入され、他方
の折曲部15bは、カバー枠5の孔1iを貫通し、鉄芯
部材10の折曲部10bと重ねるようにしてボビン14
の筒状部に挿入されている。また、折曲部15a,15
bをボビン12,14の筒状部に挿入するに際しては、
鉄芯部材9,10の折曲部9b,10bとの密接関係が
保たれるようにするために、極めて僅かではあるが、筒
状部を変形させるようにして圧入させている。従って、
この状態では、連結ヨーク15は、簡単には脱落しない
ようになっているが、必要であれば、接着などによって
確実に固定することを妨げない。尚、この連結ヨーク1
5は、磁気効率を良くするために設けられているが、本
発明においては必ずしも必要とするものではない。
【0021】次に、本実施例の作動を説明する。図1は
シャッタの閉鎖状態を示しており、コイル11,13に
は通電されていない。しかし、この状態は、磁極部とし
ての折曲部9a,10aと回転子8との対向関係によっ
て維持されている。即ち、折曲部9aは、回転子8のN
極とだけ対向していて、N極とS極との一方の(左側)
の境界から90°以内の角度範囲で対向している。そのた
め、回転子8には、折曲部9aとの関係においては、反
時計方向へ回転する力が作用している。他方、折曲部1
0aは、回転子8のS極とだけ対向していて、N極とS
極との他方(右側)の境界から90°以内の角度範囲で対
向している。そのため、回転子8には、折曲部10aと
の関係においても、反時計方向に回転する力が作用して
いる。
【0022】従って、コイル11,13に対する非通電
状態であっても、回転子8は、反時計方向へ回転するよ
うに付勢されていることになり、回転子8と一体の駆動
ピン8bが、図3に示した孔1gの左側の端面に接触
し、その回転が阻止されていることになる。その結果、
シャッタ羽根3は軸1bで反時計方向へ回転された状態
を維持され、シャッタ羽根4は軸1cで時計方向へ回転
された状態を維持されて、開口部1aを閉鎖している。
また、この状態においては、図1に示すように、張出部
8aが、鉄芯部材10の本体部と殆ど重なっていないた
め、図2においては近接しているように見えても、両者
間には永久磁石の磁力が余り作用しないようになってい
る。
【0023】そこで、撮影に際して、レリーズボタンが
押されると、コイル11,13に通電され、鉄芯部材9
の折曲部9aにはN極が、鉄芯部材10の折曲部10a
にはS極が現れる。そのため、折曲部9aと回転子8の
N極との間には反発力が生じ、折曲部10aと回転子8
のS極との間にも反発力が生じる結果、回転子8は、図
1の状態から時計方向へ回転させられる。このとき、コ
イル11、13に当初発生する磁力は小さいが、回転子
8は、上記したように張出部8aと鉄芯部材10の本体
部との重なり関係が極めて僅かであるため、両者間に作
用する磁力の影響を殆ど受けず、良好に起動することが
できる。
【0024】そして、起動直後には、コイル11,13
に十分に大きな磁力が発生する状態になるので、張出部
8aと鉄芯部材10の本体部との重なり量が大きくなっ
ていくとはいうものの、それらの間に作用する磁力には
実質的に影響を受けず、回転を続けることになる。ま
た、このような回転子8の回転によって、駆動ピン8b
は、シャッタ羽根3を軸1bで時計方向へ回転させ、ま
た、シャッタ羽根4を軸1cで反時計方向へ回転させ、
開口部1aを開かせていく。そして、その後、シャッタ
羽根3,4が開口部1aを全開にすると、駆動ピン8b
が、図3に示した孔1gの右側の端面に当接し、回転子
8の回転が阻止される。その状態が図4に示されてい
る。
【0025】その後、所定の時間が経過すると、今度
は、コイル11,13に対して逆方向への通電が行われ
る。それによって、上記の場合とは逆に、鉄芯部材9の
折曲部9aにはS極が、鉄芯部材10の折曲部10aに
はN極が現れる。そのため、折曲部9aと回転子8のN
極との間には吸引力が生じ、折曲部10aと回転子8の
S極との間にも吸引力が生じて、回転子8は反時計方向
へ回転させられる。その結果、回転子8は、駆動ピン8
bによってシャッタ羽根3,4を相対的に回転させ、図
4の状態から開口部1aを閉じさせていく。そして、シ
ャッタ羽根3,4が開口部1aを完全に閉じた後、駆動
ピン8bが孔1gの端面に当接することによって回転子
8の回転が停止する。その後、コイル11,13への通
電を断つことによって、図1の状態に復帰したことにな
る。
【0026】上記の実施例においては、鉄芯部材9、1
0の折曲部9a,10aを磁極部とし、回転子8の周面
に対向させているが、上記した特開平10−62836
号公報に記載されているように、磁極部としての折曲部
を形成せず、端面を対向させるようにしても差し支えな
い。また、上記の実施例においては、回転子8が2極の
ムービングマグネット型モータの場合で説明したが、4
極とすることも可能である。更に、上記の実施例は、本
発明のアクチュエータをカメラ用シャッタに適用したも
のであるが、それに限定されるものでないことは勿論の
こと、全体の構成体を円弧状にせず、直線状にしてもよ
いことは勿論のことである。尚、本実施例の説明からも
分かるように、本発明における回転子の回転軸とは、回
転の中心軸のことを言い、その軸方向へ突き出した軸部
のような具体的な形状を限定したものではない。
【0027】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、回転子
から略径方向へ張り出した張出部とその先端に設けられ
た出力ピンとが、回転子と同一材料にて同時に成形され
且つ着磁されているにもかかわらず、コイルへの非通電
状態においてだけは、張出部が殆ど鉄芯部材と重なり合
っていないため、両者間に作用する磁力が抑制されてい
ることになり、コイルへ通電されたときの起動性が極め
てを良好になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】カメラ用シャッタに適用した実施例であって、
シャッタ羽根の閉鎖状態を被写体側から視た平面図であ
る。
【図2】上方を被写体側にして示した図1の要部断面図
である。
【図3】図1におけるアクチュエータ部の分解斜視図で
ある。
【図4】図1と同じようにして示したシャッタ羽根の全
開状態の平面図である。
【符号の説明】
1 シャッタ地板 1a 開口部 1b,1c,1f 軸 1d,1e,1g,1h,1i,5e,9d,10c
孔 2 補助地板 3,4 シャッタ羽根 5 カバー枠 5a,5b,5c,5d ピン 6,7 ビス 8 回転子 8a 張出部 8b 駆動ピン 9,10 鉄芯部材 9a,9b,10a,10b,15a,15b 折曲部 9c、10d 二股部 11,13 コイル 12,14 ボビン 15 連結ヨーク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大関 義行 東京都板橋区志村2の18の10 株式会社コ パル内 Fターム(参考) 2H080 AA55 AA61 AA64 2H081 AA45 AA51 BB17 BB33 CC33 5H633 BB08 BB15 GG02 GG05 GG09 GG12 GG18 GG30 HH03 HH04 HH08 HH10 HH13 HH20 HH22 HH24 HH25 JA06 JA08 JB07

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 略円柱形をしていてその一方の平面部の
    近傍から略径方向へ張り出した張出部とその張出部の先
    端に設けられた出力ピンとを同一材料で成形し且つ着磁
    された永久磁石製の回転子と、前記一方の平面部側で前
    記回転子を軸受けしているベース部材と、前記回転子を
    その他方の平面部側で軸受けしているカバー部材と、前
    記回転子を間にして夫々前記ベース部材側に配置されて
    いて前記回転子の周面に対向させた磁極部と前記回転子
    の回転軸に対して平行になるように前記カバー部材側に
    折り曲げられた折曲部とを夫々有している第1鉄芯部材
    及び第2鉄芯部材と、夫々が第1鉄芯部材の前記折曲部
    と第2鉄芯部材の前記折曲部に巻回されていてそれらに
    同時に通電されたときその通電方向に対応した方向へ所
    定の角度だけ前記回転子を回転させる第1コイル及び第
    2コイルと、を備えていて、前記回転子は、前記二つの
    コイルの非通電状態においては、前記張出部の少なくと
    も殆どが前記二つの鉄芯部材とは重ならない回転位置に
    あり、前記二つのコイルに通電されているときには、前
    記二つの鉄芯部材の一方と重なりを大きくする方向の回
    転位置にあるようにしたことを特徴とするアクチュエー
    タ。
  2. 【請求項2】 夫々筒状部の周囲に前記の第1コイル,
    第2コイルを巻回しておりそれらの筒状部に第1鉄芯部
    材の前記折曲部,第2鉄芯部材の前記折曲部を挿入させ
    ている第1ボビン及び第2ボビンと細長い板状の本体部
    の両端に二つの折曲部を形成しており一方の折曲部を第
    1ボビンの前記筒状部に対して第1鉄芯部材の前記折曲
    部とは逆方向から重合させるようにして挿入し他方の折
    曲部を第2ボビンの前記筒状部に対し第2鉄芯部材の前
    記折曲部とは逆方向から重合させるようにして挿入させ
    た磁性体部材と、を備えているようにしたことを特徴と
    する請求項1に記載のアクチュエータ。
  3. 【請求項3】 第1鉄芯部材の前記磁極部と第2鉄芯部
    材の前記磁極部とは、前記回転子の回転軸に対して平行
    になるように前記カバー部材側に折り曲げられた折曲部
    として形成されていることを特徴とする請求項1又は2
    に記載のアクチュエータ。
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