JP4020516B2 - 閃光装置および通信光発光装置 - Google Patents

閃光装置および通信光発光装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光源としてガラス管内部にキセノン等の稀ガスを封入した閃光管を内蔵し、この閃光管の高速繰り返し発光を撮影のための照明手段として使用するだけでなく、他の機器の動作制御用の通信信号光として使用する遠隔操作用の閃光装置および通信光発光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、ガラス管内部にキセノン等の稀ガスを封入した閃光管は、写真撮影の際に被写体を照明する閃光装置の光源として使用されており、また前記閃光管を高速で繰返し発光させる閃光装置も提案されている。
【0003】
このような閃光装置としては、特開平4−192298号公報等があり、図4に示したように、例えば不図示の直流低圧電源としての電池,不図示のDC/DCコンバータ回路により構成される直流高圧電源1と、この直流高圧電源1の両端に接続されたメインコンデンサ2と、メインコンデンサ2の両端に接続された閃光管3と、メインコンデンサ2の充電電荷を消費して行われる閃光管3の発光動作を制御する例えば絶縁ゲート型バイポーラトランジスタである第1制御素子5とダイオード4との直列体と、後述するトリガ回路並びに第1制御素子5の動作を制御して閃光管3の発光動作を制御する発光制御回路6と、閃光管3を励起するトリガ回路を構成する抵抗7と、トリガコンデンサ8と、トリガトランス9および閃光管3の発光開始動作時に閃光管3の両端電位を昇圧するいわゆる倍電圧回路を形成する電圧加算用コンデンサ10と、ダイオード11と、抵抗12,13,14と、例えばトランジスタである第2制御素子15とを備えた閃光装置が開示されている。
【0004】
この閃光装置において、直流高圧電源1が動作を開始すると、メインコンデンサ2は勿論、トリガコンデンサ8が抵抗7を介して、また電圧加算用コンデンサ10も抵抗7、ダイオード11を介して夫々同電圧値まで充電される。
【0005】
前記メインコンデンサ2等の充電がなされた状態において、発光制御回路6により第1制御素子5をオンすると、トリガコンデンサ8の充電電荷がこの第1制御素子5、トリガトランス9を介して放電されると同時に、電圧加算用コンデンサ10の充電電荷も第1制御素子5、抵抗12、13を介して放電される。
【0006】
したがって、閃光管3はトリガトランス9に誘起されるトリガ電圧にて励起され、同時にトランジスタである第2制御素子15がオン状態になり、閃光管3の両端に電圧加算用コンデンサ10の充電電圧が第1制御素子5、メインコンデンサ2、抵抗14、第2制御素子15のループで印加される。
【0007】
すなわち、閃光管3の両端に、電圧加算用コンデンサ10とメインコンデンサ2の充電電圧とを重畳したメインコンデンサ2の充電電圧値の約2倍の高電圧が印加されることになり、閃光管3は、かかる閃光管3の両端電位を高電圧に昇圧する動作を経てメインコンデンサ2の充電電荷を消費した発光動作を行う。
【0008】
次いで、閃光管3の発光動作途上において、発光制御回路6により第1制御素子5をオフすると、メインコンデンサ2の充電電荷の供給が遮断されるため、閃光管3は発光動作を停止する。
【0009】
しかし、これ以降において、閃光管3は光は発しないが管内には内部ガスが電離した状態にあり、閃光管3を介してある程度の電流を流すことができる、いわゆるイオン化状態を経て、内部ガスが電離状態になく安定状態にある初期状態に復帰する。
【0010】
この閃光管3の初期状態への復帰過程において、イオン化状態の閃光管3、ダイオード4、トリガコンデンサ8、あるいは電圧加算用コンデンサ10、ダイオード11を介して電流が流れ、これによりトリガコンデンサ8と電圧加算用コンデンサ10が急速充電され、以降、第1制御素子5のオンオフ動作に応答して上述したような動作が繰返される。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の閃光装置は、電圧加算用コンデンサ10等の構成により、常に閃光管3の両端電位を高電圧に昇圧した状態で発光動作を行えることから、高速繰り返し発光動作時における閃光管の発光動作自体については確実な動作となる。
【0012】
しかしながら、高速繰返し発光時における閃光管3の発光光量、発光波形については、初回と2回目以降の発光動作においてバラツキを生じ、上述した閃光管の高速繰り返し発光を、遠隔操作用の閃光装置や通信光発光装置における他の機器の動作制御用の通信信号光として使用する場合、当該信号光を受光する受光動作に上記バラツキに起因する誤動作を生じる虞れがあった。
【0013】
通常、初回発光動作はメインコンデンサ2等の充電が完了し、電圧加算用コンデンサ10、トリガコンデンサ8共にメインコンデンサ2の充電完了電圧と同電圧まで充電された状態で行われる。
【0014】
具体的には、第1制御素子5のオンによる閃光管3の発光動作は、メインコンデンサ2の充電完了電圧と同電圧まで充電されているトリガコンデンサ8の放電によるトリガ電圧の供給、並びにその両端電位のメインコンデンサ2の充電完了電圧の2倍の高電圧への昇圧動作を経て行われる。
【0015】
したがって、閃光管3は充分に励起され、かつその両端電位が充分に昇圧された状態で発光動作を行うことからその発光立上がり特性は急峻な特性となる。
【0016】
これに対し、2回目以降の発光動作は、電圧加算用コンデンサ10、トリガコンデンサ8の充電電圧が初回発光動作時におけるメインコンデンサ2の充電完了電圧よりも、前回発光動作を行った閃光管3の発光終始電圧分低下した状態で行われ、トリガコンデンサ8の放電によるトリガ電圧供給動作、並びにその両端電位の昇圧動作共、初回発光動作時における動作よりも閃光管3の発光開始動作に対する寄与状態が悪くなることによる。つまり、初回発光動作時より低いトリガ電圧、低い昇圧値により2回目以降の発行動作が行われるため、2回目以降の発光動作における発光立上がり特性は緩やかな特性となる。
【0017】
すなわち、上述したような高速繰返し発光動作における初回発光動作時と2回目以降の発光動作時の発光波形は、上述した発光立上がり特性の差異により、初回より2回目以降のピーク波高値が低い異なる発光波形となる。勿論、1回目と2回目以降における発光光量についても差異が生じることになる。
【0018】
この発光波形の差異は、上述したような閃光管3の高速繰り返し発光動作における各回発光を、例えばその発光回数や発光タイミングに意味をもたせて他の機器の動作を制御する信号光、いわゆる遠隔操作用の閃光装置における動作制御用の通信信号光として使用する場合、当該信号光の受光動作に影響を及ぼす。
【0019】
すなわち、動作制御用の通信信号光の受光動作は、例えば受光強度が所定レベルを越えたことを検知するような受光した信号光の受光強度判定により行われ、このため信号光としてピーク波高値の異なる発光波形の発光が供給された場合、上記所定レベルの設定状態によっては異なる発光であることを区別できなくなる不都合を生じる虞がある。
【0020】
例えば、通信信号光を受光しての受光動作を遠距離まで行えるように先の所定レベルを低く設定することにより、受光感度を高感度にすると、逆に近距離時において初回発光動作による発光の受光動作が充分に終了できていない状態で2回目の発光動作による受光動作が開始されることが考えられる。
【0021】
このような場合、初回発光動作と2回目の発光動作とによる発光を別個の発光として互いに区別できなくなる。
【0022】
したがって、閃光装置の上記初回発光動作等による発光を通信信号光として利用できない不都合を生じることになる。
【0023】
本出願に係る第1の発明の目的は、高速繰返し発光動作時における初回発光動作と2回目以降の発光動作による発光にバラツキのない閃光装置を提供しようとするものである。
【0024】
本出願に係る第2の発明の目的は、高速繰返し発光動作時における初回発光動作と2回目以降の発光動作による発光にバラツキのない通信光発光装置を提供しようとするものである。
【0025】
【課題を解決するための手段】
本出願に係る第1の発明による閃光装置の一つの構成は、メインコンデンサと、前記メインコンデンサの正極に対して正極が接続される閃光管と、前記閃光管の負極に接続される第1制御素子を設け、前記第1制御素子を繰返しオンオフさせることで繰返し発光を行う閃光装置において、前記閃光管の負極に一方の極を接続し他方の極を抵抗を介して前記メインコンデンサの負極に接続する電圧加算用コンデンサと、前記第1制御素子がオンの時前記電圧加算用コンデンサの他方の極の電位を前記閃光管の負極に印加する第2制御素子とを設け、初回の閃光発光動作終了時点の前記第1制御素子のオフ動作により前記電圧加算用コンデンサに対しての初回の充電をイオン化状態にある前記閃光管並びにダイオードを介して行い、以後前記第1制御素子がオンの時に前記閃光管の両端に前記メインコンデンサの電位と前記電圧加算用コンデンサの充電電位の加算電圧を印加すると共に、前記第1制御素子がオフの時前記電圧加算用コンデンサへの充電を行うようにしたものである。
【0026】
すなわち、発光動作終了過程におけるイオン化状態の閃光管を介してのみ充電される電圧加算用コンデンサと、前記電圧加算用コンデンサの充電電圧を次回の発光開始動作に応答して動作してメインコンデンサの充電電圧に重畳して上記閃光管の両端に印加する電圧印加手段を備えて構成したものである。
【0027】
これにより、閃光管の両端電位をメインコンデンサの充電電圧以上の値に昇圧する昇圧動作を、初回発光動作時には行わずに、2回目の発光動作以降にのみ行うことができ、この結果、高速繰返し発光動作時における初回発光動作と2回目以降の発光動作による発光波形を、緩やかな立上がり特性を有するとともに発光光量にバラツキのない発光特性が略等しい発光波形に制御できた閃光装置を得ることができる。
【0028】
本出願に係る第2の発明による通信光発光装置の一つの構成は、メインコンデンサと、前記メインコンデンサの正極に対して正極が接続される閃光管と、前記閃光管の負極に接続される第1制御素子を設け、前記第1制御素子を繰返しオンオフさせることで繰返し発光を行う通信光発光装置において、前記閃光管の負極に一方の極を接続し他方の極を抵抗を介して前記メインコンデンサの負極に接続する電圧加算用コンデンサと、前記第1制御素子がオンの時前記電圧加算用コンデンサの他方の極の電位を前記閃光管の負極に印加する第2制御素子とを設け、初回の閃光発光動作終了時点の前記第1制御素子のオフ動作により前記電圧加算用コンデンサに対しての初回の充電をイオン化状態にある前記閃光管並びにダイオードを介して行い、以後前記第1制御素子がオンの時に前記閃光管の両端に前記メインコンデンサの電位と前記電圧加算用コンデンサの充電電位の加算電圧を印加すると共に、前記第1制御素子がオフの時前記電圧加算用コンデンサへの充電を行うようにしたものである。
【0029】
すなわち、発光動作終了過程におけるイオン化状態の閃光管を介してのみ充電される電圧加算用コンデンサと、前記電圧加算用コンデンサの充電電圧を次回の発光開始動作に応答して動作してメインコンデンサの充電電圧に重畳して上記閃光管の両端に印加する電圧印加手段を備えて構成したものである。
【0030】
これにより、閃光管の両端電位をメインコンデンサの充電電圧以上の値に昇圧する昇圧動作を、初回発光動作時には行わずに、2回目の発光動作以降にのみ行うことができ、この結果、高速繰返し発光動作時における初回発光動作と2回目以降の発光動作による発光波形を、緩やかな立上がり特性を有する発光光量にバラツキのない略等しい発光波形に制御できた通信光発光装置を得ることができる。
【0031】
本出願に係る第1の発明による閃光装置の他の構成は、メインコンデンサと、前記メインコンデンサの正極に対して正極が接続される閃光管と、前記閃光管の負極に接続される第1制御素子を設け、前記第1制御素子を繰返しオンオフさせることで繰返し発光を行う閃光装置において、前記閃光管の負極に一方の極を接続し他方の極を抵抗を介して前記メインコンデンサの負極に接続する電圧加算用コンデンサと、前記第1制御素子がオンの時前記電圧加算用コンデンサの他方の極の電位を前記閃光管の負極に印加する第2制御素子と、前記電圧加算用コンデンサの一方の極と前記メインコンデンサの正極との間に接続される第3制御素子と、前記第3制御素子のオンオフ動作を制御する動作制御手段とを設け、前記第3制御素子がオンの時前記電圧加算用コンデンサに対しての初回の充電を前記第3制御素子を介して行い、前記第3制御素子がオフの時前記電圧加算用コンデンサに対しての初回の充電を初回の閃光発光動作終了時点の前記第1制御素子のオフ動作によりイオン化状態にある前記閃光管並びにダイオードを介して行い、前記電圧加算用コンデンサが充電された以降は前記第1制御素子がオンの時に前記閃光管の両端に前記メインコンデンサの電位と前記電圧加算用コンデンサの充電電位の加算電圧を印加すると共に、前記第1制御素子がオフの時前記電圧加算用コンデンサへの充電を行うようにしたものである。
【0032】
すなわち、未充電状態からの充電となる初回充電動作が、第3制御素子、あるいは発光動作終了過程におけるイオン化状態の閃光管を介して行われる電圧加算用コンデンサと、前記電圧加算用コンデンサの充電電圧を発光開始動作に応答してメインコンデンサの充電電圧に重畳して上記閃光管の両端に印加する電圧印加手段を備えて構成したものである。
【0033】
これにより、閃光管の両端電位をメインコンデンサの充電電圧以上の値に昇圧する昇圧動作を、初回発光動作前に行うか、あるいは初回発光動作時には行わずに2回目の発光動作以降にのみ行うかを選択することができ、この結果、2回目の発光動作以降の昇圧動作を選択することにより高速繰返し発光動作時における初回発光動作と2回目以降の発光動作による発光波形を、緩やかな立上り特性を有する発光光量にバラツキのない略等しい発光波形に制御できた閃光装置を得ることができる。
【0034】
本発明に係る第2の発明による通信光発光装置の他の構成は、メインコンデンサと、前記メインコンデンサの正極に対して正極が接続される閃光管と、前記閃光管の負極に接続される第1制御素子を設け、前記第1制御素子を繰返しオンオフさせることで繰返し発光を行う通信光発光装置において、前記閃光管の負極に一方の極を接続し他方の極を抵抗を介して前記メインコンデンサの負極に接続する電圧加算用コンデンサと、前記第1制御素子がオンの時前記電圧加算用コンデンサの他方の極の電位を前記閃光管の負極に印加する第2制御素子と、前記電圧加算用コンデンサの一方の極と前記メインコンデンサの正極との間に接続される第3制御素子と、前記第3制御素子のオンオフ動作を制御する動作制御手段とを設け、前記第3制御素子がオンの時前記電圧加算用コンデンサに対しての初回の充電を前記第3制御素子を介して行い、前記第3制御素子がオフの時前記電圧加算用コンデンサに対しての初回の充電を初回の閃光発光動作終了時点の前記第1制御素子のオフ動作によりイオン化状態にある前記閃光管並びにダイオードを介して行い、前記電圧加算用コンデンサが充電された以降は前記第1制御素子がオンの時に前記閃光管の両端に前記メインコンデンサの電位と前記電圧加算用コンデンサの充電電位の加算電圧を印加すると共に、前記第1制御素子がオフの時前記電圧加算用コンデンサへの充電を行うようにしたものである。
【0035】
すなわち、未充電状態からの充電となる初回充電動作が、第3制御素子、あるいは発光動作終了過程におけるイオン化状態の閃光管を介して行われる電圧加算用コンデンサと、前記電圧加算用コンデンサの充電電圧を発光開始動作に応答してメインコンデンサの充電電圧に重畳して上記閃光管の両端に印加する電圧印加手段を備えて構成したものである。
【0036】
これにより、閃光管の両端電位をメインコンデンサの充電電圧以上の値に昇圧する昇圧動作を、初回発光動作前に行うか、あるいは初回発光動作時には行わずに2回目の発光動作以降にのみ行うかを選択することができ、この結果、2回目の発光動作以降の昇圧動作を選択することにより高速繰返し発光動作時における初回発光動作と2回目以降の発光動作による発光波形を、緩やかな立上り特性を有する発光光量にバラツキのない略等しい発光波形に制御できた通信光発光装置を得ることができる。
【0037】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)
図1は本発明の第1の実施の形態を示す。
【0038】
図1は閃光装置の要部電気回路図を示す。なお、図1の回路は通信光発光装置としても用いることができるものである。また、図1中、図4と同符号の要素は同一機能要素を示している。
【0039】
本実施の形態において、図4に示す従来例と異なる点は、閃光管3の負極にダイオード4を介して一方の極を接続し、他方の極を抵抗13、12を介してメインコンデンサ2の負極に接続した電圧加算用コンデンサ16と、この電圧加算用コンデンサ16のダイオード4と接続される一方の極と第1制御素子5との間に第2ダイオード17とを有し、さらに図4に示す従来の閃光装置においてはダイオード4と第1制御素子5との接続点に接続されていた抵抗7とトリガコンデンサ8との接続点を、第2ダイオード17と第1制御素子5との接続点に接続している点である。
【0040】
上記した構成の本実施の形態において、直流高圧電源1が動作を開始すると、メインコンデンサ2とトリガコンデンサ8については前述のように夫々同電圧まで充電されるが、電圧加算用コンデンサ16については充電ループが形成されないことから未充電状態に維持される。
【0041】
したがって、閃光管3は、第1制御素子5のオンにより初回の発光動作が開始されると、トリガコンデンサ8の放電によるトリガ動作により励起され、これによりメインコンデンサ2の充電電荷を消費して発光することになる。
【0042】
すなわち、本実施の形態における初回の発光動作は、電圧加算用コンデンサ16が未充電状態であることから、この電圧加算用コンデンサ16による閃光管3の両端電位の昇圧動作が行われることなく行われ、トリガ電圧の供給と閃光管3の両端電位の昇圧という両動作を経て行われていた図4の従来の閃光装置とは異なり、トリガコンデンサ8によるトリガ動作のみにより行われることになる。
【0043】
このため、本実施の形態における初回の発光開始動作は、図4の従来の閃光装置における閃光管3が充分に励起されると共に、その両端電位が充分に昇圧された状態で行われる初回の発光開始動作に比較して抑制された状態で行われることになる。
【0044】
その結果、本実施の形態における初回の発光動作による閃光管3の発光波形は、図4の従来の閃光装置における初回発光動作の場合のような急峻な発光立上がり特性を有するピーク波高値の高い発光波形とはならず、抑制された緩やかな立上がり特性を有するピーク波高値の低い発光波形となる。
【0045】
一方、閃光管3の上述のような発光動作途上において、第1制御素子5をオフすると、図4の従来の閃光装置でも説明したように、閃光管3は発光動作を停止し、以降、イオン化状態を経て初期状態に復帰、あるいは復帰しようとする。
【0046】
したがって、この閃光管3の初期状態への復帰過程において、イオン化状態の閃光管3、ダイオード4、電圧加算用コンデンサ16、ダイオード11、あるいはイオン化状態の閃光管3、ダイオード4、ダイオード17、トリガコンデンサ8を介して電流が流れ、図4の従来の閃光装置と同様、電圧加算用コンデンサ16とトリガコンデンサ8が急速充電されることになる。
【0047】
本実施の形態における電圧加算用コンデンサ16は、図4の従来の閃光装置とは異なり、発光動作終了過程におけるイオン化状態の閃光管3を介してのみ充電されるので、初回の発光動作後に初めて充電されることになる。
【0048】
なお、この電圧加算用コンデンサ16等の充電電圧は、メインコンデンサ2の充電完了電圧より閃光管3の発光終始電圧分低下した電圧となる。
【0049】
かかる状態において、第1制御素子5がオンして2回目の発光動作が開始されると、今回は電圧加算用コンデンサ16が充電されていることから、初回の発光動作とは異なり、閃光管3はトリガコンデンサ8の放電によるトリガ動作と電圧加算用コンデンサ16による昇圧動作の両動作を経て発光動作を行うことになる。
【0050】
この電圧加算用コンデンサ16による昇圧動作は、2回目の発光動作において初めて行われる。
【0051】
具体的には、第1制御素子5のオン時における電圧加算用コンデンサ16のダイオード17、第1制御素子5、抵抗12、13を介した放電による第2制御素子15のオンにより、電圧加算用コンデンサ16の上記メインコンデンサ2の充電完了電圧よりも低い充電電圧が、ダイオード17、第1制御素子5、メインコンデンサ2、抵抗14、第2制御素子15のループで閃光管3の両端に印加されることにより行われる。
【0052】
すなわち、本実施の形態においては、上記ダイオード17、第2制御素子15等からなる構成が、発光動作終了過程におけるイオン化状態の閃光管3を介してのみ充電される電圧加算用コンデンサ16の充電電圧を、次回の発光開始動作に応答し動作してメインコンデンサ2の充電電圧に重畳させ、閃光管3の両端に印加する電圧印加手段を形成している。
【0053】
ところで、上述した説明から明らかではあるが、この本実施の形態における2回目の発光動作自体の内容は、図4の従来の閃光装置における2回目の発光動作自体の内容と同一の動作となる。
【0054】
したがって、かかる2回目の発光動作における発光立上がり特性は、図4の従来の閃光装置における2回目の発光動作と同様の緩やかな特性となり、発光波形はピーク波高値の低い発光波形となる。
【0055】
以降、本実施の形態においては、第1制御素子5のオフオン動作に応答して上述したような2回目の発光動作と同様の動作が繰返される。
【0056】
ここで、図4の従来の閃光装置と本実施の形態において初回発光動作と2回目以降の発光動作によって得られる発光波形について詳細に見てみると、2回目以降の発光動作によって得られる発光波形については、両者共、緩やかな立上がり特性を有するピーク波高値の低い等しい発光波形となる。
【0057】
しかしながら、初回の発光動作によって得られる発光波形については、図4の従来の閃光装置では、その2回目以降の発光動作によって得られる発光波形とは大きな差異を有する急峻な立上がり特性を有するピーク波高値の高い発光波形となっていたのに対し、本実施の形態においては緩やかな立上がり特性を有するピーク波高値の低い発光波形となる。
【0058】
すなわち、本実施の形態においては、初回あるいは2回目以降のいずれの発光動作においても、その発光波形を緩やかな立上がり特性を有するピーク波高値の低い発光波形に制御でき、さらにその発光波形自体も、互いに略等しい発光波形に制御されることが本願出願人において確認されている。
【0059】
したがって、本実施の形態によれば、例えば高速繰返し発光動作による各回発光を光通信用の信号光として使用するような場合においても、各回発光の発光波形を発光光量にバラツキが発生しない発光特性が略等しい発光波形とできることから、当該信号光を受光するための受光動作を安定して行うことができる。
【0060】
上記した実施の形態の閃光装置は、例えば写真撮影を行うための照明手段のみならず、閃光装置を搭載したカメラシステム間での遠隔操作用のための通信光として使用することができる。
【0061】
また、上記した図1に示す閃光装置の回路構成を、光通信のための通信光発光装置としても使用することができる。
【0062】
以上述べてきたように、本発明は、周知構成においてはトリガ電圧の印加動作と閃光管の両端電位の昇圧動作による発光開始動作によって急峻な立上がり特性を有し、ピーク波高値の高い2回目以降の発光波形と大きな差異を生じていた初回の発光動作を、トリガ電圧の印加動作のみで閃光管の両端電位の昇圧動作を行わない閃光管の発光開始動作を抑制した状態での初回の発光動作とすることにより、当該初回発光動作によって得られる発光の発光波形の立上がり特性を抑制してピーク波高値を低下させ、これにより、当該初回の発光動作時に得られる発光の発光波形を、2回目以降の緩やかな立上がり特性を有しピーク波高値の低い発光波形と略等しい発光波形となるように制御したものである。
【0063】
(第2の実施の形態)
図2、図3は本発明の第2の実施の形態を示す。
【0064】
図2は本発明の第2の実施の形態である閃光装置の要部電気回路図であり、図3は図2に示した実施の形態の動作状態を説明するための信号波形図を示している。なお、図2の回路は通信光発光装置としても用いることができるものである。本実施の形態は、例えば電池である直流低圧電源とDC/DCコンバータ回路とから構成される直流高圧電源1の両端に接続されたメインコンデンサ2、該メインコンデンサ2の両端に接続された閃光管3と第1、第2ダイオード4,17と閃光管3のメインコンデンサ2の充電電荷を消費しての発光動作を制御する例えば絶縁ゲート型バイポーラトランジスタである第1制御素子5との直列体を備えて構成されている。
【0065】
また、後述するトリガ回路並びに第1制御素子5の動作を制御して閃光管3の発光動作を制御する発光制御回路6、閃光管3を励起するトリガ回路を構成する抵抗7、トリガコンデンサ8、トリガトランス9を備えている。
【0066】
さらに、閃光管3の発光開始動作時に閃光管3の両端電位を昇圧するいわゆる倍電圧回路を形成する、一方の極が閃光管3の負極に第1ダイオード4を介して接続され、他方の極が抵抗13、12を介してメインコンデンサ2の負極に接続された電圧加算用コンデンサ16、ダイオード11、抵抗12、13、14、例えばトランジスタである第2制御素子15とを備えて構成されている。
【0067】
さらに加えて、閃光管3と第1ダイオード4からなる直列体と並列接続された抵抗18と例えばトランジスタである第3制御素子19とからなる直列体、第3制御素子19のオンオフ動作を制御する動作制御手段20を構成する抵抗21、スイッチ素子22、駆動制御回路23、および第2ダイオード17と第1制御素子5からなる直列体と並列接続され、電圧加算用コンデンサ16の充電電荷を徐々に放出するための抵抗24とを含んで構成されている。
【0068】
なお、動作制御手段20は、本実施の形態においては、閃光管3の発光動作を開始させるために例えばカメラから供給される発光起動信号、いわゆるシンクロ接点信号に応答して第3制御素子19を、電圧加算用コンデンサ16の第3制御素子19を介しての充電を十分に完了することができる所定期間オンさせる第1動作状態と、第3制御素子19をオンさせない第2動作状態とを選択して設定できるように構成されている。例えば第1動作状態の設定時には、上記発光起動信号に応答して上述した所定期間スイッチ素子22をオンさせる駆動制御信号を出力し、第2動作状態の設定時には駆動制御回路23は何等の出力信号も出力せずにスイッチ素子22をオフ状態に維持するように構成されている。
【0069】
上記構成からなる本実施の形態において直流高圧電源1が動作を開始すると、メインコンデンサ2はもちろん、トリガコンデンサ8が抵抗7を介して同電圧値まで充電される。
【0070】
今、動作制御手段20が先に述べたような第1動作状態を選択し、かつ発光起動信号がメインコンデンサ2等の充電動作時において供給されないとすると、動作制御手段20が第3制御素子19をオンさせることはなく、よって電圧加算用コンデンサ16については充電ループが形成されず未充電状態に維持される。
【0071】
上記メインコンデンサ2等の充電がなされた状態において、図3(a)に示したように、時点T1において閃光管3を初回発光動作させるべく例えばカメラより発光起動信号、いわゆるシンクロ接点信号が供給されると、動作制御手段20が動作を開始してスイッチ素子22を前述したような所定期間T中オンさせ、これにより第3制御素子19が図3(c)に示したように同期間T中オンする。
【0072】
第3制御素子19がオンすると、この第3制御素子19および抵抗18、ダイオード11を介して電圧加算用コンデンサ16の充電ループが形成され、これにより電圧加算用コンデンサ16は図3(d)に示したように時点T1より充電完了電圧値Vtまで十分に充電される。
【0073】
上記所定期間Tの経過後の時点T2において図3(b)に示したように発光制御回路6により第1制御素子5をオンすると、トリガコンデンサ8の充電電荷がこの第1制御素子5、トリガトランス9を介して放電されると同時に、上述のような動作制御手段20の動作に基づいて充電されていた電圧加算用コンデンサ16の充電電荷も第2ダイオード17、第1制御素子5、抵抗12、13を介して放電される。
【0074】
よって閃光管3はトリガトランス9に誘起されるトリガ電圧にて励起され、同時にトランジスタである第2制御素子15がオン状態となり閃光管3の両端に電圧加算用コンデンサ16の充電電圧が第2ダイオード17、第1制御素子5、メインコンデンサ2、抵抗14、第2制御素子15のループで印加される。
【0075】
すなわち、閃光管3の両端に、電圧加算用コンデンサ16とメインコンデンサ2の充電電圧とを重畳したメインコンデンサ2の充電電圧値の約2倍の高電圧が印加されることになり、閃光管3は、その両端電位を高電圧に昇圧する動作を経てメインコンデンサ2の充電電荷を消費した初回発光動作を行う。
【0076】
次いで、閃光管3の発光動作途上の時点T3において発光制御回路6により第1制御素子5をオフすると、メインコンデンサ2の充電電荷の供給が遮断されるため、閃光管3は初回発光動作を停止する。
【0077】
しかし、これ以降において、閃光管3は光は発しないが管内には内部ガスが電離した状態にあり、閃光管3を介してある程度の電流を流すことができる、いわゆるイオン化状態を経て、内部ガスが電離状態になく安定状態にある初期状態に復帰する。
【0078】
この閃光管3の初期状態への復帰過程において、イオン化状態の閃光管3、第1ダイオード4、電圧加算用コンデンサ16、ダイオード11、あるいはイオン化状態の閃光管3、第1ダイオード4、第2ダイオード17、トリガコンデンサ8を介して電流が流れ、これにより電圧加算用コンデンサ16とトリガコンデンサ8が急速充電され、以降、図3(b)、(d)に時点T4、T5で示したように第1制御素子5のオンオフ動作に応じて上述したような動作が繰返される。
【0079】
以上述べたように、動作制御手段20が第1動作状態を選択している時、本実施の形態は電圧加算用コンデンサ16等の構成により初回発光動作から常に閃光管3の両端電位を高電圧に昇圧した状態で発光動作を行えることになり、より確実な閃光管3の発光起動動作を期待できる。
【0080】
一方、動作制御手段20が第2動作状態を選択すると、先にも述べたように本実施の形態においては発光起動信号の供給の有無にかかわらず第3制御素子19がオンされることはない。
【0081】
したがって、今、動作の対比上図3を用いて説明するが、同図(a)に示したように直流高圧電源1が動作を開始してメインコンデンサ2とトリガコンデンサ8の両者が夫々未充電状態から充電された状態における時点T6において閃光管3を初回発光動作させるべく例えばカメラより発光起動信号、いわゆるシンクロ接点信号が供給されたとしても、図3(c)に示したように第3制御素子19がオンすることはなく、よって電圧加算用コンデンサ16については充電ループが形成されることはなく未充電状態に維持される。
【0082】
発光起動信号が供給されてから所定時間Tを経過した後の時点T7において図3(b)に示したように発光制御回路6により第1制御素子5がオンされると、閃光管3は、第1制御素子5を介してのトリガコンデンサ8の放電によるトリガ動作により励起され、これによりメインコンデンサ2の充電電荷を消費して発光することになる。
【0083】
すなわち、本実施の形態において動作制御手段20が第2動作状態を選択した場合の初回発光動作は、電圧加算用コンデンサ16が未充電状態であることからこの電圧加算用コンデンサ16による閃光管3の両端電位の昇圧動作が行われることなく行われ、トリガ電圧の供給と閃光管3の両端電位の昇圧という両動作を経て行われていた先の動作制御手段20が第1動作状態を選択した場合とは異なり、トリガコンデンサ8によるトリガ電圧の供給動作のみにより行われる。
【0084】
このため、動作制御手段20が第2動作状態を選択した場合の本実施の形態における初回発光開始動作は、先の動作制御手段20が第1動作状態を選択した場合における閃光管3が充分に励起された、かつその両端電位が充分に昇圧された状態での初回発光開始動作に比して抑制された状態で行われることになる。
【0085】
その結果、動作制御手段20が第2動作状態を選択した場合の発光波形は、動作制御手段20が第1動作状態を選択した場合の初回発光動作のような急峻な発光立上り特性を有するピーク波高値の高い発光波形とはならず、抑制された緩やかな立上り特性を有するピーク波高値の低い発光波形となる。
【0086】
なお、閃光管3の上述のような発光動作途上の時点T8において第1制御素子5をオフすると、先の場合同様、閃光管3は発光動作を停止し、以降、イオン化状態を経て初期状態に復帰、あるいは復帰しようとする。
【0087】
したがって、この閃光管3の初期状態への復帰過程において、イオン化状態の閃光管3、第1ダイオード4、電圧加算用コンデンサ16、ダイオード11を介して電流が流れ、これにより先の場合と同様、図3(d)の時点T8以降に示したように電圧加算用コンデンサ16は急速充電されることになる。
【0088】
なお、この時イオン化状態の閃光管3、第1ダイオード4、第2ダイオード17、トリガコンデンサ8を介して電流が流れ、これによりトリガコンデンサ8が急速充電されることも先の場合と同様である。
【0089】
すなわち、動作制御手段20が第2動作状態を選択した場合、電圧加算用コンデンサ16は、先の動作制御手段20が第1動作状態を選択していた場合とは異なり、発光動作終了過程におけるイオン化状態の閃光管3を介してのみ充電されるので、初回の発光動作後に初めて充電されることになる。
【0090】
また、この電圧加算用コンデンサ16等の充電電圧は、メインコンデンサ2の充電完了電圧より閃光管3の発光終始電圧分低下した電圧となる。
【0091】
かかる状態において第1制御素子5がオンして2回目の発光動作が開始されると、今回は電圧加算用コンデンサ16が充電されていることから、初回発光動作とは異なり、閃光管3はトリガコンデンサ8の放電によるトリガ動作と電圧加算用コンデンサ16による昇圧動作の両動作を経て発光動作を行うことになる。
【0092】
この電圧加算用コンデンサ16による昇圧動作は2回目の発光動作において初めて行われ、具体的には第1制御素子5のオン時における電圧加算用コンデンサ16の第2ダイオード17、第1制御素子5、抵抗12、13を介した放電による第2制御素子15のオンにより、電圧加算用コンデンサ16の上記メインコンデンサ2の充電完了電圧よりも低い充電電圧が、第2ダイオード17、第1制御素子5、メインコンデンサ2、抵抗14、第2制御素子15のループで閃光管3の両端に印加されることにより行われる。
【0093】
すなわち、動作制御手段20が第2動作状態を選択した場合の本実施の形態においては、上記第2ダイオード17、第2制御素子15等からなる構成が、発光動作終了過程におけるイオン化状態の閃光管3を介してのみ充電される電圧加算用コンデンサ16の充電電圧を次回の発光開始動作に応答して動作してメインコンデンサ2の充電電圧に重畳して閃光管3の両端に印加する電圧印加手段を形成している。
【0094】
ところで、上述した説明から明らかではあるが、動作制御手段20が第2動作状態を選択した場合における本実施の形態の2回目の発光動作自体の内容は、先の動作制御手段20が第1動作状態を選択した場合における2回目の発光動作自体の内容と同一の動作となる。
【0095】
したがって、かかる2回目の発光動作における発光立上り特性は、先の動作制御手段20が第1動作状態を選択した場合における2回目の発光動作と同様の緩やかな特性となり、発光波形はピーク波高値の低い発光波形となる。
【0096】
以降、動作制御手段20が第2動作状態を選択した場合の本実施の形態においては、第1制御素子5のオフオン動作に応答して上述したような2回目の発光動作と同様の動作が繰返される。
【0097】
ここで、本実施の形態において、動作制御手段20が第1動作状態を選択した場合と第2動作状態を選択した場合における初回発光動作と2回目以降の発光動作によって得られる発光波形について詳細に見てみると、2回目以降の発光動作によって得られる発光波形については、両場合共、緩やかな立上り特性を有するピーク波高値の低い等しい発光波形となる。
【0098】
しかしながら、初回発光動作によって得られる発光波形については、動作制御手段20が第1動作状態を選択した場合、その2回目以降の発光動作によって得られる発光波形とは大きな差異を有する急峻な立上り特性を有するピーク波高値の高い発光波形となるのに対し、動作制御手段20が第2動作状態を選択した場合には緩やかな立上り特性を有するピーク波高値の低い発光波形となる。
【0099】
すなわち、動作制御手段20が第2動作状態を選択した場合、初回あるいは2回目以降のいずれの発光動作においても、その発光波形を緩やかな立上り特性を有するピーク波高値の低い発光波形に制御でき、さらにその発光波形自体も互いに略等しい発光波形に制御されることが本願出願人において確認できている。
【0100】
したがって、動作制御手段20が第2動作状態を選択した本実施の形態によれば、例えば高速繰返し発光動作による各回発光を光通信用の信号光として使用するような場合においても、各回発光の発光波形を発光光量にバラツキが発生しない略等しい発光波形とできることから、当該信号光を受光するための受光動作を安定して行うことができる。
【0101】
以上述べてきたように、本実施の形態は、閃光管の初回発光動作を、トリガ電圧の印加動作と閃光管の両端電位の昇圧動作による発光開始動作によって急峻な立上り特性を有しピーク波高値の高い発光動作とする動作状態と、トリガ電圧の印加動作のみで閃光管の両端電位の昇圧動作を行わない閃光管の発光開始動作を抑制した状態での発光動作として当該初回発光動作によって得られる発光の発光波形の立上り特性を抑制してピーク波高値を低下させ、これにより、当該初回発光動作時に得られる発光の発光波形を、2回目以降の緩やかな立上り特性を有しピーク波高値の低い発光波形と略等しい発光波形となるように制御した動作状態とを選択設定できるようになしたものである。
【0102】
【発明の効果】
本出願の請求項1〜4に係る発明によれば、高速繰り返し発光動作時における初回発光開始動作を抑制した状態で行うことにより、初回発光動作と2回目以降の発光動作による発光波形を発光光量にバラツキが発生しない発光特性の略等しい発光波形とすることができる。
【0103】
したがって、高速繰返し発光動作時の各回発光を光通信用信号光として使用するような場合においても、当該信号光を受光するための受光構成を容易に構成することができる。
【0104】
本出願に係る請求項5〜8に係る発明によれば、閃光管の初回発光開始動作を、抑制せずに、すなわち閃光管の両端電位をメインコンデンサの充電電圧以上の値に昇圧する昇圧動作を初回発光動作から行う非抑制動作状態か、あるいは抑制して上記昇圧動作を初回発光動作時には行わずに2回目の発光動作以降にのみ行う抑制動作状態かを選択設定できることから、抑制状態を選択設定することにより、初回発光動作と2回目以降の発光動作による発光波形を発光光量にバラツキが発生しない略等しい発光波形とできることから、例えば高速繰返し発光動作時の各回発光を光通信用信号光として使用するような場合においても、当該信号光を受光するための受光構成を容易に構成することができ、したがって、高速繰返し発光動作時の各回発光を光通信用信号光として容易に使用できる閃光装置を提供できる効果を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による閃光装置の第1の実施の形態の要部電気回路図
【図2】本発明による閃光装置の第2の実施の形態の要部電気回路図
【図3】図2の閃光装置の波形図を示し、(a)は例えばカメラ等から供給される発光起動信号を示す波形図、(b)は図2の第1制御素子5の動作状態を示す波形図、(c)は図2の第3制御素子19の動作状態を示す波形図、(d)は図2の電圧加算用コンデンサ16の充電状態を示す波形図である。
【図4】従来の閃光装置の要部電気回路図
【符号の説明】
1 直流高圧電源
2 メインコンデンサ
3 閃光管
4 第1ダイオード
5 第1制御素子
6 発光制御回路
7 抵抗
8 トリガコンデンサ
9 トリガトランス
11 ダイオード
12 抵抗
13 抵抗
14 抵抗
15 第2制御素子
16 電圧加算用コンデンサ
17 第2ダイオード
18 抵抗
19 第3制御素子
20 動作制御手段
21 抵抗
22 スイッチ素子
23 駆動制御回路
24 抵抗

Claims (8)

  1. メインコンデンサと、前記メインコンデンサの正極に対して正極が接続される閃光管と、前記閃光管の負極に接続される第1制御素子を設け、前記第1制御素子を繰返しオンオフさせることで繰返し発光を行う閃光装置において、
    前記閃光管の負極に一方の極を接続し他方の極を抵抗を介して前記メインコンデンサの負極に接続する電圧加算用コンデンサと、前記第1制御素子がオンの時前記電圧加算用コンデンサの他方の極の電位を前記閃光管の負極に印加する第2制御素子とを設け、初回の閃光発光動作終了時点の前記第1制御素子のオフ動作により前記電圧加算用コンデンサに対しての初回の充電をイオン化状態にある前記閃光管並びにダイオードを介して行い、以後前記第1制御素子がオンの時に前記閃光管の両端に前記メインコンデンサの電位と前記電圧加算用コンデンサの充電電位の加算電圧を印加すると共に、前記第1制御素子がオフの時前記電圧加算用コンデンサへの充電を行うことを特徴とする閃光装置。
  2. メインコンデンサと、前記メインコンデンサの正極に対して正極が接続される閃光管と、前記閃光管の負極に接続される第1制御素子を設け、前記第1制御素子を繰返しオンオフさせることで繰返し発光を行う閃光装置において、
    前記閃光管の負極に一方の極を接続し他方の極を抵抗を介して前記メインコンデンサの負極に接続する電圧加算用コンデンサと、前記第1制御素子がオンの時前記電圧加算用コンデンサの他方の極の電位を前記閃光管の負極に印加する第2制御素子とを設け、初回の閃光発光動作終了時点の前記第1制御素子のオフ動作により前記電圧加算用コンデンサに対しての初回の充電をイオン化状態にある前記閃光管並びにダイオードを介して行い、以後前記第1制御素子がオンの時に前記閃光管の両端に前記メインコンデンサの電位と前記電圧加算用コンデンサの充電電位の加算電圧を印加すると共に、前記第1制御素子がオフの時前記電圧加算用コンデンサへの充電を行い、且つ前記電圧加算用コンデンサの充電電圧を次回の発光開始動作に応答して動作して前記メインコンデンサの充電電圧に重畳して前記閃光管の両端に印加する電圧印加手段を有することを特徴とする閃光装置。
  3. メインコンデンサと、前記メインコンデンサの正極に対して正極が接続される閃光管と、前記閃光管の負極に接続される第1制御素子を設け、該第1制御素子を繰返しオンオフさせることで繰返し発光を行う通信光発光装置において、
    前記閃光管の負極に一方の極を接続し他方の極を抵抗を介して前記メインコンデンサの負極に接続する電圧加算用コンデンサと、前記第1制御素子がオンの時前記電圧加算用コンデンサの他方の極の電位を前記閃光管の負極に印加する第2制御素子とを設け、初回の閃光発光動作終了時点の前記第1制御素子のオフ動作により前記電圧加算用コンデンサに対しての初回の充電をイオン化状態にある前記閃光管並びにダイオードを介して行い、以後前記第1制御素子がオンの時に前記閃光管の両端に前記メインコンデンサの電位と前記電圧加算用コンデンサの充電電位の加算電圧を印加すると共に、前記第1制御素子がオフの時前記電圧加算用コンデンサへの充電を行うことを特徴とする通信光発光装置。
  4. メインコンデンサと、前記メインコンデンサの正極に対して正極が接続される閃光管と、前記閃光管の負極に接続される第1制御素子を設け、前記第1制御素子を繰返しオンオフさせることで繰返し発光を行う通信光発光装置において、
    前記閃光管の負極に一方の極を接続し他方の極を抵抗を介して前記メインコンデンサの負極に接続する電圧加算用コンデンサと、前記第1制御素子がオンの時前記電圧加算用コンデンサの他方の極の電位を前記閃光管の負極に印加する第2制御素子とを設け、初回の閃光発光動作終了時点の前記第1制御素子のオフ動作により前記電圧加算用コンデンサに対しての初回の充電をイオン化状態にある前記閃光管並びにダイオードを介して行い、以後前記第1制御素子がオンの時に前記閃光管の両端に前記メインコンデンサの電位と前記電圧加算用コンデンサの充電電位の加算電圧を印加すると共に、前記第1制御素子がオフの時前記電圧加算用コンデンサへの充電を行い、且つ前記電圧加算用コンデンサの充電電圧を次回の発光開始動作に応答して動作して前記メインコンデンサの充電電圧に重畳して前記閃光管の両端に印加する電圧印加手段を有することを特徴とする通信光発光装置。
  5. メインコンデンサと、前記メインコンデンサの正極に対して正極が接続される閃光管と、前記閃光管の負極に接続される第1制御素子を設け、前記第1制御素子を繰返しオンオフさせることで繰返し発光を行う閃光装置において、
    前記閃光管の負極に一方の極を接続し他方の極を抵抗を介して前記メインコンデンサの負極に接続する電圧加算用コンデンサと、前記第1制御素子がオンの時前記電圧加算用コンデンサの他方の極の電位を前記閃光管の負極に印加する第2制御素子と、前記電圧加算用コンデンサの一方の極と前記メインコンデンサの正極との間に接続される第3制御素子と、前記第3制御素子のオンオフ動作を制御する動作制御手段とを設け、前記第3制御素子がオンの時前記電圧加算用コンデンサに対しての初回の充電を前記第3制御素子を介して行い、前記第3制御素子がオフの時前記電圧加算用コンデンサに対しての初回の充電を初回の閃光発光動作終了時点の前記第1制御素子のオフ動作によりイオン化状態にある前記閃光管並びにダイオードを介して行い、前記電圧加算用コンデンサが充電された以降は前記第1制御素子がオンの時に前記閃光管の両端に前記メインコンデンサの電位と前記電圧加算用コンデンサの充電電位の加算電圧を印加すると共に、前記第1制御素子がオフの時前記電圧加算用コンデンサへの充電を行うことを特徴とする閃光装置。
  6. 前記動作制御手段は、前記閃光管の発光動作を開始させるために供給される発光起動信号に応答して第3制御素子を、電圧加算用コンデンサの前記第3制御素子を介しての充電を十分に完了することができる所定期間オンさせる第1動作状態と、前記第3制御素子をオンさせない第2動作状態を選択して設定する請求項に記載の閃光装置。
  7. メインコンデンサと、前記メインコンデンサの正極に対して正極が接続される閃光管と、前記閃光管の負極に接続される第1制御素子を設け、前記第1制御素子を繰返しオンオフさせることで繰返し発光を行う通信光発光装置において、
    前記閃光管の負極に一方の極を接続し他方の極を抵抗を介して前記メインコンデンサの負極に接続する電圧加算用コンデンサと、前記第1制御素子がオンの時前記電圧加算用コンデンサの他方の極の電位を前記閃光管の負極に印加する第2制御素子と、前記電圧加算用コンデンサの一方の極と前記メインコンデンサの正極との間に接続される第3制御素子と、前記第3制御素子のオンオフ動作を制御する動作制御手段とを設け、前記第3制御素子がオンの時前記電圧加算用コンデンサに対しての初回の充電を前記第3制御素子を介して行い、前記第3制御素子がオフの時前記電圧加算用コンデンサに対しての初回の充電を初回の閃光発光動作終了時点の前記第1制御素子のオフ動作によりイオン化状態にある前記閃光管並びにダイオードを介して行い、前記電圧加算用コンデンサが充電された以降は前記第1制御素子がオンの時に前記閃光管の両端に前記メインコンデンサの電位と前記電圧加算用コンデンサの充電電位の加算電圧を印加すると共に、前記第1制御素子がオフの時前記電圧加算用コンデンサへの充電を行うことを特徴とする通信光発光装置。
  8. 前記動作制御手段は、前記閃光管の発光動作を開始させるために供給される発光起動信号に応答して第3制御素子を、電圧加算用コンデンサの前記第3制御素子を介しての充電を十分に完了することができる所定期間オンさせる第1動作状態と、前記第3制御素子をオンさせない第2動作状態を選択して設定する請求項に記載の通信光発光装置。
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