JP4016374B2 - 耐光性に優れたインク組成物 - Google Patents

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Description

[発明の背景]
発明の分野
本発明は、耐光性に優れたシアンインク組成物およびマゼンタインク組成物に関する。
背景技術
最近、インクジェット記録プリンタが広く普及し始めている。このインクジェット記録方法は、インク組成物の小液滴を飛翔させ、紙等の記録媒体に付着させて印刷を行う印刷方法である。この方法は、比較的安価な装置で高解像度、高品位の画像を、高速で印刷可能という特徴を有する。特にカラーインクジェット記録装置は、画像品質が向上し、写真の出力機としても利用され、デジタル印刷機、プロッター、CAD出力デバイス等としても利用されるに至っている。このように広く利用されるに至っているインクジェット記録プリンタによって印刷された画像は、様々な利用の形態が考えられ、特に写真仕様の印刷物などはディスプレイとして長時間蛍光灯または屋外等の直射日光に暴露される場所に置かれることが考えられる。よって、インクジェット記録物において耐光性は極めて重要な要求性能となっている。
最近では、インクジェット記録物の耐光性向上のために着色剤として顔料を用いたインクが使用されている。顔料を用いたインク組成物で形成されるカラー画像では、長時間蛍光灯または屋外等の直射日光に暴露された場合であっても画像の退色が抑えられる。しかしながら、そのような場合であっても、画像の色相が変化して、画像が全体的に黄色味がかった状態になってしまうことがある。このため、長期保存しても画像劣化が起こり難い、耐光性に優れた画像を形成できるインク組成物が求められている。
[発 明 の 概 要]
本発明者等は、今般、シアンインク組成物において、通常添加するシアン着色剤に加えて、特定の退色率を有するイエロー着色剤をさらに添加することにより、印刷されたインク色相変化を抑えることができ、結果として、得られた画像の耐光性を向上させることができるとの知見を得た。また、このような画像耐光性の向上は、マゼンタインク組成物の場合においても同様に行うことができるとの知見も本発明者等は得た。本発明は、これらの知見に基づくものである。
よって、本発明は、耐光性に優れた画像を実現できるインク組成物の提供をその目的としている。
従って、本発明によるシアンインク組成物は、着色剤として、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー15:4、およびそれらの混合物からなる群より選択されるシアン着色剤と、それよりも退色率の高いイエロー着色剤とを含んでなるものである。
また、本発明によるマゼンタインク組成物は、着色剤として、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド202、C.I.ピグメントレッド209、およびそれらの混合物からなる群より選択されるマゼンタ着色剤と、それよりも退色率の高いイエロー着色剤とを含んでなるものである。
さらに、本発明の一つの態様におけるインクセットは、イエローインク組成物、マゼンタインク組成物、およびシアンインク組成物を含んでなるインクセットであって、シアンインク組成物が前記本発明によるシアンインク組成物であり、かつマゼンタインク組成物が前記本発明によるマゼンタインク組成物であるものである。
本発明によるインク組成物は、このようにインク組成物の着色剤として、通常加えられる着色剤(すなわちシアン着色剤またはマゼンタ着色剤)の他に、それよりも退色率の高いイエロー着色剤をさらに添加したものである。このうち、インク組成物中に含まれるシアン着色剤またはマゼンタ着色剤は、画像形成された後に屋外等の環境に暴露されると、しだいに色相変化し、黄色味を帯びてくるものである。一方、本発明のインク組成物において使用されるイエロー着色剤は、画像形成されて屋外等の環境に暴露されると退色されて、着色剤の黄色味が全体として薄くなっていくものである。従って、例えばシアン着色剤とイエロー着色剤とを含んでなるシアンインク組成物を使用して画像形成し、これを屋外等の環境に暴露すると、インク組成物中のシアン着色剤が経時的に黄化する一方、イエロー着色剤の黄色味が薄くなることとなる。この結果として、記録画像においてはシアンインク組成物による当初の色相を保持することができ、耐光性に優れた画像を形成させることが可能となると考えられる。このことは、マゼンタインク組成物の場合においても同様の結果を得ることができる。そしてこれらの構成を採用したシアンインク組成物とマゼンタインク組成物とをインクセットにおいて使用することにより、さらに優れた耐光性を有する画像を形成させることができる。また、シアン着色剤とマゼンタ着色剤との退色率の違いに着目して、それぞれのインク組成物に使用するイエロー着色剤をそれぞれ適宜選択することにより、画像の耐光性向上をさらに向上させることができる。
[発明の具体的説明]
インク組成物
本発明によるインク組成物は、インク組成物を用いた記録方式に用いられる。インク組成物を用いた記録方式とは、例えば、インクジェット記録方式、ペン等による筆記具による記録方式、その他各種の印字方式が挙げられる。本発明によるインク組成物は、インクジェット記録方法に好ましく用いられる。
シアンインク組成物
本発明によるシアンインク組成物は、基本的に、着色剤として、シアン着色剤と、そのシアン着色剤よりも退色率の高いイエロー着色剤とを含んでなるものである。ここでシアン着色剤は、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー15:4、およびそれらの混合物からなる群より選択される。
本発明において「退色率」とは、インクを塗布した記録物を、長時間蛍光灯または屋外等の直射日光に暴露した場合に、そのインクのOD値(光学濃度)が暴露前に比べて低下する割合のことをいい、一般的には、所定の加速試験を適用することによって、下記式のように定義することができる。
退色率=100×{(加速試験前OD値)−(加速試験後OD値)}/加速試験前OD値
そして「退色率の高いイエロー着色剤」とは、本発明におけるシアン着色剤よりも退色しやすい着色剤を意味する。
具体的には、シアン着色剤の退色率よりもイエロー着色剤の退色率が高いとは、好ましくは、所定の加速試験を所定の時間(例えば200時間)行ったときの、イエロー着色剤の退色率の値が、該シアン着色剤の退色率の値に比べて3倍以上であるような場合のことをいい、より好ましくはイエロー着色剤の退色率の値が、該シアン着色剤の退色率の値に比べて5倍以上であるような場合のことをいう。
または、シアン着色剤の退色率よりもイエロー着色剤の退色率が高いとは、着色剤を塗布した印刷物を、退色を生じさせる環境条件下、好ましくは所定の加速試験条件下に置き、その印刷物のOD値が一定の割合低下するまでの時間(以下において退色時間ということがある)に関して、イエロー着色剤の退色時間が該シアン着色剤の退色時間に比べて、好ましくは3分の1以下であるような場合をいい、より好ましくは5分の1以下であるような場合をいう。
本発明において、「所定の加速試験」とは、印刷物の利用が意図される使用条件および印刷物がその条件下に置かれる期間を勘案して選択される、その使用条件下に所定の期間おかれたときの画像品質の劣化を再現する加速試験を意味する。例えば、印刷物が屋外に置かれ直射日光に曝される場合、屋外に所定の期間置かれたときの画像品質の劣化を時間を短縮して再現するための試験を意味し、また印刷物が屋内に置かれる場合、屋内に所定の期間置かれたときの画像品質の劣化を時間を短縮して再現するための試験を意味する。一般的には、前者は後者よりもより強い光を当てることになり、また印刷物を置く所望の期間が長ければ、より強い光を、長時間当てることになる。さらに、湿度の高い環境など、特殊な使用条件下に所望の期間おかれたときの画像品質の劣化を再現する加速試験の場合には、そのような特殊な条件が勘案された加速試験を意味する。加速試験の具体例としては、数年間南側に窓がある室内において放置される様な使用条件下での劣化を時間を短縮して再現する試験として、例えば、下記のような条件で行われる加速試験が挙げられる。すなわち、加速試験器:キセノンウェザオメーターCi35A(ATLAS社製)、光源:キセノンランプ、光フィルター:ホイケイ酸ガラス、照射エネルギー:0.35W/m(340nm)、ブラックパネル温度:63℃、試験機内温度:24℃、および試験機内湿度:60%。これらの条件は想定される使用条件により適宜変更を加えることが出来る。例えば想定される使用条件により、1,000〜100,000ルクスの蛍光灯を用いた加速試験を行ってもよい。
なおここで、「イエローOD値」とは、いわゆる普通紙にベタ印刷(100%Dutyの塗りつぶし印刷)したときに黄色について測定されるOD値であり、例えば、Macbeth、PCMII(Macbeth社製)のような装置によって測定されるものである。
本発明のシアンインク組成物において使用されるイエロー着色剤としては、シアン着色剤よりも高い退色率を有するものであれば、いずれのものも使用可能である。従って、染料および顔料のいずれの着色剤も使用することができるが、染料が好ましい。
染料としては、例えば、直接染料、酸性染料、食用染料、塩基性染料、反応性染料、分散染料、建染染料、可溶性建染染料、反応分散染料、などの各種染料を使用することができる。
また、顔料としては、無機顔料、有機顔料を使用することができる。無機顔料としては、酸化チタンおよび酸化鉄に加え、コンタクト法、ファーネス法、サーマル法などの公知の方法によって製造されたカーボンブラックを使用することができる。また、有機顔料としては、アゾ顔料(アゾレーキ、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料などを含む)、多環式顔料(例えば、フタロシアニン顔料、ペリレン顔料、ペリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサジン顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフラロン顔料など)、染料キレート(例えば、塩基性染料型キレート、酸性染料型キレートなど)、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラックなどを使用できる。
本発明の好ましい態様によれば、これらの顔料は、分散剤または界面活性剤で水性媒体中に分散させて得られた顔料分散液としてインクに添加されるのが好ましい。好ましい分散剤としては、顔料分散液を調製するのに慣用されている分散剤、例えば高分子分散剤を使用することができる。なお、この顔料分散液に含まれる分散剤および界面活性剤がインク組成物の分散剤および界面活性剤としても機能するであろうことは当業者に明らかであろう。
本発明において好ましいイエロー着色剤の具体例としては、C.I.アシッドイエロー23、C.I.ダイレクトイエロー86、132等の染料、およびC.I.ピグメントイエロー13、17、74、83、93等の顔料が挙げられる。好ましくは、イエロー着色剤は、C.I.アシッドイエロー23、C.I.ダイレクトイエロー86、またはC.I.ダイレクトイエロー132である。本発明においては、これらイエロー着色剤は、単独で使用しても複数を組み合わせて使用してもよい。
本発明におけるシアンインク組成物におけるシアン着色剤の添加量は、0.1〜15重量%程度が好ましく、より好ましくは0.3〜4重量%程度である。
また、本発明のシアンインク組成物において使用されるイエロー着色剤の添加量は、所望の耐光性を保持することができる限り適宜選択することが可能であるが、好ましくはシアン着色剤(1重量%)に対して0.005〜0.05重量%含まれ、より好ましくは0.005〜0.02重量%含まれる。
マゼンタインク組成物
本発明によるマゼンタインク組成物は、基本的に、着色剤として、マゼンタ着色剤と、そのマゼンタ着色剤よりも退色率の高いイエロー着色剤とを含んでなるものである。ここでマゼンタ着色剤は、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド202、C.I.ピグメントレッド209、およびそれらの混合物からなる群より選択される。
本発明において、「退色率」および「所定の加速試験」とは、前記したとおりである。
またここでいう、「退色率の高いイエロー着色剤」とは、マゼンタ着色剤よりも退色しやすい着色剤を意味する。
具体的には、マゼンタ着色剤の退色率よりもイエロー着色剤の退色率が高いとは、好ましくは、所定の加速試験を所定の時間(例えば200時間)行ったときの、イエロー着色剤の退色率の値が、マゼンタ着色剤の退色率の値に比べて3倍以上であるような場合のことをいい、より好ましくはイエロー着色剤の退色率の値が、マゼンタ着色剤の退色率の値に比べて5倍以上であるような場合のことをいう。
または、マゼンタ着色剤の退色率よりもイエロー着色剤の退色率が高いとは、着色剤を塗布した印刷物を、退色を生じさせる環境条件下、好ましくは所定の加速試験条件下に置き、その印刷物のOD値が一定の割合低下するまでの時間(以下において退色時間ということがある)に関して、イエロー着色剤の退色時間が該マゼンタ着色剤の退色時間に比べて、好ましくは3分の1以下であるような場合をいい、より好ましくは5分の1以下であるような場合をいう。
本発明のマゼンタインク組成物において使用されるイエロー着色剤としては、前記したシアンインク組成物について用いられるものから同様に選択することができる。
本発明におけるマゼンタインク組成物におけるマゼンタ着色剤の添加量は、0.1〜15重量%程度が好ましく、より好ましくは0.5〜5重量%程度である。
また、本発明のマゼンタインク組成物において使用されるイエロー着色剤の添加量は、所望の耐光性を保持することができる限り適宜選択することが可能であるが、好ましくはマゼンタ着色剤(1重量%)に対して0.005〜0.05重量%含まれ、より好ましくは0.007〜0.03重量%含まれる。
なお、シアンインクよりもマゼンタインクの方が色相変化し易いことが普通であるので、インクセットにおいて前記シアンインク組成物とマゼンタインク組成物とを併用する場合には、マゼンタインク組成物において使用されるイエロー着色剤は、シアンインク組成物において使用されるイエロー着色剤よりも退色率の高いもの(退色しやすいもの)を選択することが好ましい。
他のインク組成物
本発明の別の態様によれば、イエローインク組成物、マゼンタインク組成物、およびシアンインク組成物を含んでなるインクセットも提供される。ここで、このシアンインク組成物は、前記した本発明によるシアンインク組成物であるか、またはこのマゼンタインク組成物は、前記した本発明によるマゼンタインク組成物である。また、該インクセットにおけるシアンインク組成物とマゼンタインク組成物の双方が、本発明による前記シアンインク組成物およびマゼンタインク組成物であることもできる。
本発明におけるインクセットにおいて使用されるイエローインク組成物に含まれるイエロー着色剤としては、黄色を印刷することができるものであればいずれのものも使用可能であり、本発明においては、顔料が好ましい。
本発明においてはまた、イエローインク組成物、マゼンタインク組成物、およびシアンインク組成物を含んでなるインクセットに、さらにブラックインク組成物を包含させることができる。本発明において使用可能なブラックインク組成物に含まれる着色剤としては、黒色を印刷することができるものであればいずれのものも使用可能である。本発明においては顔料が好ましい。
本発明において、イエローインク組成物およびブラックインク組成物において使用可能な顔料としては、無機顔料、有機顔料を使用することができる。無機顔料としては、酸化チタンおよび酸化鉄に加え、コンタクト法、ファーネス法、サーマル法などの公知の方法によって製造されたカーボンブラックを使用することができる。また、有機顔料としては、アゾ顔料(アゾレーキ、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料などを含む)、多環式顔料(例えば、フタロシアニン顔料、ペリレン顔料、ペリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサジン顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフラロン顔料など)、染料キレート(例えば、塩基性染料型キレート、酸性染料型キレートなど)、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラックなどを使用できる。
本発明の好ましい態様によれば、これらの顔料は、分散剤または界面活性剤で水性媒体中に分散させて得られた顔料分散液としてインクに添加されるのが好ましい。好ましい分散剤としては、顔料分散液を調製するのに慣用されている分散剤、例えば高分子分散剤を使用することができる。なお、この顔料分散液に含まれる分散剤および界面活性剤がインク組成物の分散剤および界面活性剤としても機能するであろうことは当業者に明らかであろう。
本発明において、イエローインク組成物またはブラックインク組成物において用いられる着色剤としては、着色剤は単独または複数種混合して用いることができる。
本発明のインクセットにおいて、イエローインク組成物における着色剤の含有量は特に限定されないが、好ましくはイエローインク組成物が着色剤を2〜15重量%含み、より好ましくは着色剤を3〜5重量%含む。
また本発明において、ブラックインク組成物における着色剤の含有量は特に限定されないが、好ましくはブラックインク組成物が着色剤を2〜15重量%含み、より好ましくは着色剤を2〜8重量%含む。
水、水溶性有機溶媒、およびその他の任意の成分
本発明の好ましい態様によれば、これらインク組成物において使用される着色剤が顔料である場合、この顔料は分散剤または界面活性剤で水性媒体中に分散させて得られた顔料分散液としてインク組成物に添加されるのが好ましい。好ましい分散剤としては、顔料分散液を調製するのに慣用されている分散剤、例えば高分子分散剤を使用することができる。
分散剤の好ましい例としては、カチオン性分散剤、アニオン性分散剤、ノニオン性分散剤などが挙げられる。アニオン性分散剤の例としては、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、アクリル酸−アクリロニトリル共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−アクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−メタクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−α−メチルスチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−α−メチルスチレン−アクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、ビニルナフタレン−マレイン酸共重合体、酢酸ビニル−エチレン共重合体、酢酸ビニル−脂肪酸ビニルエチレン共重合体、酢酸ビニル−マレイン酸エステル共重合体、酢酸ビニル−クロトン酸共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸共重合体が挙げられる。さらにアニオン性界面活性剤の例としては、ドデシルベンゼルスルホン酸ナトリウム、ラウリル酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートのアンモニウム塩などが挙げられ、ノニオン性界面活性剤の例としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミドなどが挙げられ、これらを単独または二種以上を混合して用いることができる。本発明の好ましい態様によれば、分散剤としてスチレン−(メタ)アクリル酸系水溶性樹脂の利用が好ましい。
本発明によるインク組成物において、主溶媒は水または水と水溶性有機溶媒の混合液が好適である。水は、イオン交換水、限外濾過水、逆浸透水、蒸留水等の純水、または超純水を用いることができる。また、紫外線照射、または過酸化水素添加などにより滅菌した水を用いることにより、インク組成物を長期保存する場合にカビやバクテリアの発生を防止することができるので好適である。
水溶性有機溶媒の例としては高沸点有機溶媒が挙げられる。高沸点有機溶媒は、インク組成物の乾燥を防ぐことによりヘッドの目詰まりを防止する。高沸点有機溶媒の好ましい例としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、1,2,6−ヘキサントリオール、チオグリコール、ヘキシレングリコール、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパンなどの多価アルコール類;エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチエレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテルなどの多価アルコールのアルキルエーテル類、尿素、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、トリエタノールアミンなどがあげられる。高沸点有機溶媒の添加量は特に限定されないが、好ましくは0.5〜40重量%程度であり、より好ましくは2〜20重量%程度である。
また、インク組成物は、水溶性有機溶媒として低沸点有機溶剤を含んでいてもよい。低沸点有機溶剤の好ましい例としては、メタノール、エタノール、n−プロピルアルコール、iso−プロピルアルコール、n−ブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタノール、iso−ブタノール、n−ペンタノールなどがあげられる。特に一価アルコールが好ましい。低沸点有機溶剤は、インクの乾燥時間を短くする効果がある。
本発明の好ましい態様によれば、インク組成物は浸透剤を含んでいてもよい。浸透剤としては、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤等の各種界面活性剤、メタノール、エタノール、iso−プロピルアルコール等のアルコール類、エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル等の多価アルコールの低級アルキルエーテルなどがあげられる。特に、ジエチレングリコールモノブチルエーテルまたはトリエチレングリコールモノブチルエーテルの利用が好ましい。上記浸透剤の添加量は適宜決定されてよいが、1〜20重量%程度が好ましく、より好ましくは1〜10重量%程度である。
さらに浸透剤の例としては、下記式(a)で表わされるアセチレングリコール類が挙げられる。
Figure 0004016374
[上記式中、0≦m+n≦50、R1*、R2*、R3*、およびR4*は独立してアルキル基(好ましくは炭素数1〜6のアルキル基)を表す]
上記式で表されるアセチレングリコール類として市販されているものを利用することも可能であり、その具体例としてはオルフィンY、サーフィノール82、サーフィノール440、サーフィノール465、サーフィノール485(いずれも製造:Air Products and Chemicals.Inc.)等がある。特に、サーフィノール465の利用が好ましい。これらは単独でまたは2種類以上添加しても良い。これら浸透剤の添加量は0.1〜5重量%が好ましく、より好ましくは0.3〜3重量%である。
本発明によれば、本発明のインク組成物には糖をさらに添加してもよい。糖の好ましい具体例としては、単糖類、二糖類、オリゴ糖類(三糖類および四糖類を含む)および多糖類が挙げられ、好ましくはグルコース、マンノース、フルクトース、リボース、キシロース、アラビノース、ガラクトース、アルドン酸、グルシトール、(ソルビット)、マルトース、セロビオース、ラクトース、スクロース、トレハロース、マルトトリオース、などが挙げられる。ここで、多糖類とは広義の糖を意味し、アルギン酸、α−シクロデキストリン、セルロースなど自然界に広く存在する物質を含む意味に用いることとする。また、これらの糖類の誘導体としては、前記した糖類の還元糖(例えば、糖アルコール(一般式HOCH(CHOH)nCHOH(ここで、n=2〜5の整数を表す)で表される)、酸化糖(例えば、アルドン酸、ウロン酸など)、アミノ酸、チオ糖などが挙げられる。特に糖アルコールが好ましく、具体例としてはマルチトール、ソルビットなどが挙げられる。
本発明によるインク組成物は、さらにノズルの目詰まり防止剤、防腐剤、酸化防止剤、導電率調整剤、pH調整剤、溶解助剤、粘度調整剤、浸透促進剤、表面張力調整剤などを添加することができる。
防腐剤または防かび剤の例としては、安息香酸ナトリウム、ペンタクロロフェノールナトリウム、2−ピリジンチオール−1−オキサイドナトリウム、ソルビン酸ナトリウム、デヒドロ酢酸ナトリウム、1,2−ジベンジソチアゾリン−3−オン(ICI社のプロキセルCRL、プロキセルBDN、プロキセルGXL、プロキセルXL−2、プロキセルTN)などがあげれる。
さらに、pH調整剤、溶解助剤、または酸化防止剤の例としては、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、プロパノールアミン、モルホリンなどのアミン類およびそれらの変成物、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化リチウムなどの無機塩類、水酸化アンモニウム、四級アンモニウム水酸化物(テトラメチルアンモニウムなど)、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸リチウムなどの炭酸塩類その他燐酸塩など、あるいはN−メチル−2−ピロリドン、尿素、チオ尿素、テトラメチル尿素などの尿素類、アロハネート、メチルアロハネートなどのアロハネート類、ビウレット、ジメチルビウレット、テトラメチルビウレットなどのビウレット類など、L−アスコルビン酸およびその塩を挙げることができる。
また、本発明によるインク組成物は酸化防止剤および紫外線吸収剤をさらに含むことができ、その例としてはチバガイギーのTinuvin328、900、1130、384、292、123、144、622、770、292、Irgacor252、153、Irganox1010、1076、1035、MD1024、ランタニドの酸化物が挙げられる。
表面張力調整剤としては、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、グリセリン、ジエチレングリコール等のアルコール類、ノニオン、カチオン、アニオン、あるいは両性界面活性剤を挙げることができる。
本発明においてはまた、前記した他の任意の成分は、単独または各群内および各群間において複数種選択して混合して用いることもできる。
本発明においては、インク組成物のすべての成分の量は、インク組成物の粘度が20℃で10mPa・s未満であるように選択されるのが好ましい。
記録方法
本発明によるインク組成物は、インク組成物を付着させて記録媒体に印字を行う記録方式に用いられる。
本発明の別の態様によれば、本発明によるインク組成物の液滴を吐出し記録媒体に付着させて印字を行うインクジェット記録方法が提供される。
さらに本発明によれば、これらの記録方法により記録された記録物も提供される。
[実 施 例]
以下本発明を以下の実施例によって詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるれものではない。なお、以下で%は特に断らない限り、重量%である。
着色剤の退色率の確認
表1に示した着色剤について、それぞれ下記組成のインク組成物を調製し、得られた各インク組成物について、インクジェットプリンターPM770C(セイコーエプソン株式会社製)を用いて、各色のOD値が1.0になるようにインク付着量を調整したカラーパッチを印刷した。
インク組成物
着色剤 2重量%
スチレン−アクリル酸共重合体(分散剤、着色剤が顔料である場合のみ)
1重量%
サーフィノール465 1重量%
グリセリン(粘度調整剤) 適宜
純水 残量
各インク組成物の粘度は、4mPa・s(20℃)に調整した。
各インク組成物について得られたカラーパッチを、下記の条件で加速試験機を用いて光暴露して、各カラーパッチのOD値が0.9に低下する(退色率10%になる)までの時間(光暴露時間)を測定した。
加速試験機 : キセノンウェザオメーターCi35A(ATLAS社製)
光フィルター: ホウケイ酸ガラス
照射エネルギー: 0.35W/m
ブラックパネル温度: 63℃
試験機内温度: 24℃
試験機内湿度: 60%
得られた結果は表1に示される通りであった。
Figure 0004016374
インク組成物の調製
以下のインク組成物を常法に従い調製した。すなわち、着色剤成分を分散剤成分とともに分散した後、他の成分を加え混合し、一定以上の大きさの不溶成分を濾過して、インク組成物とした。得られたインク組成物を組み合わせてインクセットとした。
例1: インクセット1
シアンインク組成物
C.I.ピグメントブルー15:3 2重量%
C.I.ピグメントイエロー74 0.01重量%
スチレン−アクリル酸共重合体(分散剤) 対着色剤比1/2
グリセリン 15重量%
トリエチレングリコールモノブチルエーテル 5重量%
サーフィノール465 1重量%
ジエチレングリコール(粘度調整剤) 適宜
純水 残量
各インク組成物の粘度は、5mPa・s(20℃)に調整した。
マゼンタインク組成物
C.I.ピグメントレッド122 3重量%
C.I.ダイレクトイエロー86 0.03重量%
スチレン−アクリル酸共重合体(分散剤) 対着色剤比1/2
グリセリン 15重量%
トリエチレングリコールモノブチルエーテル 5重量%
サーフィノール465 1重量%
ジエチレングリコール(粘度調整剤) 適宜
純水 残量
各インク組成物の粘度は、5mPa・s(20℃)に調整した。
イエローインク組成物
C.I.ピグメントイエロー128 4重量%
スチレン−アクリル酸共重合体(分散剤) 対着色剤比1/2
グリセリン 15重量%
トリエチレングリコールモノブチルエーテル 5重量%
サーフィノール465 1重量%
ジエチレングリコール(粘度調整剤) 適宜
純水 残量
各インク組成物の粘度は、5mPa・s(20℃)に調整した。
ブラックインク組成物
カーボンブラック 3重量%
スチレン−アクリル酸共重合体(分散剤) 対着色剤比1/2
グリセリン 15重量%
トリエチレングリコールモノブチルエーテル 5重量%
サーフィノール465 1重量%
ジエチレングリコール(粘度調整剤) 適宜
純水 残量
各インク組成物の粘度は、5mPa・s(20℃)に調整した。
例2: インクセット2
シアンインク組成物
C.I.ピグメントブルー15:3 2重量%
C.I.ピグメントイエロー74 0.01重量%
スチレン−アクリル酸共重合体(分散剤) 対着色剤比1/2
グリセリン 15重量%
トリエチレングリコールモノブチルエーテル 5重量%
サーフィノール465 1重量%
ジエチレングリコール(粘度調整剤) 適宜
純水 残量
各インク組成物の粘度は、5mPa・s(20℃)に調整した。
マゼンタインク組成物
C.I.ピグメントレッド122 3重量%
C.I.ピグメントイエロー13 0.03重量%
スチレン−アクリル酸共重合体(分散剤) 対着色剤比1/2
グリセリン 15重量%
トリエチレングリコールモノブチルエーテル 5重量%
サーフィノール465 1重量%
ジエチレングリコール(粘度調整剤) 適宜
純水 残量
各インク組成物の粘度は、5mPa・s(20℃)に調整した。
イエローインク組成物
C.I.ピグメントイエロー128 4重量%
スチレン−アクリル酸共重合体(分散剤) 対着色剤比1/2
グリセリン 15重量%
トリエチレングリコールモノブチルエーテル 5重量%
サーフィノール465 1重量%
ジエチレングリコール(粘度調整剤) 適宜
純水 残量
各インク組成物の粘度は、5mPa・s(20℃)に調整した。
ブラックインク組成物
カーボンブラック 3重量%
スチレン−アクリル酸共重合体(分散剤) 対着色剤比1/2
グリセリン 15重量%
トリエチレングリコールモノブチルエーテル 5重量%
サーフィノール465 1重量%
ジエチレングリコール(粘度調整剤) 適宜
純水 残量
各インク組成物の粘度は、5mPa・s(20℃)に調整した。
例3: インクセット3
シアンインク組成物
C.I.ピグメントブルー15:3 2重量%
C.I.ピグメントイエロー13 0.01重量%
C.I.ピグメントイエロー17 0.01重量%
スチレン−アクリル酸共重合体(分散剤) 対着色剤比1/2
グリセリン 15重量%
トリエチレングリコールモノブチルエーテル 5重量%
サーフィノール465 1重量%
ジエチレングリコール(粘度調整剤) 適宜
純水 残量
各インク組成物の粘度は、5mPa・s(20℃)に調整した。
マゼンタインク組成物
C.I.ピグメントレッド122 3重量%
C.I.アシッドイエロー23 0.2重量%
スチレン−アクリル酸共重合体(分散剤) 対着色剤比1/2
グリセリン 15重量%
トリエチレングリコールモノブチルエーテル 5重量%
サーフィノール465 1重量%
ジエチレングリコール(粘度調整剤) 適宜
純水 残量
各インク組成物の粘度は、5mPa・s(20℃)に調整した。
ライトシアンインク組成物
C.I.ピグメントブルー15:3 0.5重量%
C.I.ピグメントイエロー17 0.0075重量%
スチレン−アクリル酸共重合体(分散剤) 対着色剤比1/2
グリセリン 15重量%
トリエチレングリコールモノブチルエーテル 5重量%
サーフィノール465 1重量%
ジエチレングリコール(粘度調整剤) 適宜
純水 残量
各インク組成物の粘度は、5mPa・s(20℃)に調整した。
ライトマゼンタインク組成物
C.I.ピグメントレッド122 0.5重量%
C.I.ダイレクトイエロー132 0.025重量%
スチレン−アクリル酸共重合体(分散剤) 対着色剤比1/2
グリセリン 15重量%
トリエチレングリコールモノブチルエーテル 5重量%
サーフィノール465 1重量%
ジエチレングリコール(粘度調整剤) 適宜
純水 残量
各インク組成物の粘度は、5mPa・s(20℃)に調整した。
イエローインク組成物
C.I.ピグメントイエロー128 4重量%
スチレン−アクリル酸共重合体(分散剤) 対着色剤比1/2
グリセリン 15重量%
トリエチレングリコールモノブチルエーテル 5重量%
サーフィノール465 1重量%
ジエチレングリコール(粘度調整剤) 適宜
純水 残量
各インク組成物の粘度は、5mPa・s(20℃)に調整した。
ブラックインク組成物
カーボンブラック 3重量%
スチレン−アクリル酸共重合体(分散剤) 対着色剤比1/2
グリセリン 15重量%
トリエチレングリコールモノブチルエーテル 5重量%
サーフィノール465 1重量%
ジエチレングリコール(粘度調整剤) 適宜
純水 残量
各インク組成物の粘度は、5mPa・s(20℃)に調整した。
例4: インクセット4
シアンインク組成物
C.I.ピグメントブルー15:3 2重量%
C.I.ピグメントイエロー13 0.01重量%
C.I.ピグメントイエロー17 0.01重量%
スチレン−アクリル酸共重合体(分散剤) 対着色剤比1/2
グリセリン 15重量%
トリエチレングリコールモノブチルエーテル 5重量%
サーフィノール465 1重量%
ジエチレングリコール(粘度調整剤) 適宜
純水 残量
各インク組成物の粘度は、5mPa・s(20℃)に調整した。
マゼンタインク組成物
C.I.ピグメントレッド122 3重量%
C.I.アシッドイエロー23 0.2重量%
スチレン−アクリル酸共重合体(分散剤) 対着色剤比1/2
グリセリン 15重量%
トリエチレングリコールモノブチルエーテル 5重量%
サーフィノール465 1重量%
ジエチレングリコール(粘度調整剤) 適宜
純水 残量
各インク組成物の粘度は、5mPa・s(20℃)に調整した。
ライトシアンインク組成物
C.I.ピグメントブルー15:4 0.5重量%
C.I.ピグメントイエロー17 0.0075重量%
スチレン−アクリル酸共重合体(分散剤) 対着色剤比1/2
グリセリン 15重量%
トリエチレングリコールモノブチルエーテル 5重量%
サーフィノール465 1重量%
ジエチレングリコール(粘度調整剤) 適宜
純水 残量
各インク組成物の粘度は、5mPa・s(20℃)に調整した。
ライトマゼンタインク組成物
C.I.ピグメントレッド122 0.4重量%
C.I.ピグメントレッド202 0.2重量%
C.I.ダイレクトイエロー132 0.025重量%
スチレン−アクリル酸共重合体(分散剤) 対着色剤比1/2
グリセリン 15重量%
トリエチレングリコールモノブチルエーテル 5重量%
サーフィノール465 1重量%
ジエチレングリコール(粘度調整剤) 適宜
純水 残量
各インク組成物の粘度は、5mPa・s(20℃)に調整した。
イエローインク組成物
C.I.ピグメントイエロー128 4重量%
スチレン−アクリル酸共重合体(分散剤) 対着色剤比1/2
グリセリン 15重量%
トリエチレングリコールモノブチルエーテル 5重量%
サーフィノール465 1重量%
ジエチレングリコール(粘度調整剤) 適宜
純水 残量
各インク組成物の粘度は、5mPa・s(20℃)に調整した。
ブラックインク組成物
カーボンブラック 3重量%
スチレン−アクリル酸共重合体(分散剤) 対着色剤比1/2
グリセリン 15重量%
トリエチレングリコールモノブチルエーテル 5重量%
サーフィノール465 1重量%
ジエチレングリコール(粘度調整剤) 適宜
純水 残量
各インク組成物の粘度は、5mPa・s(20℃)に調整した。
例5(比較例): インクセット5
シアンインク組成物
C.I.ピグメントブルー15:3 2重量%
スチレン−アクリル酸共重合体(分散剤) 対着色剤比1/2
グリセリン 15重量%
トリエチレングリコールモノブチルエーテル 5重量%
サーフィノール465 1重量%
ジエチレングリコール(粘度調整剤) 適宜
純水 残量
各インク組成物の粘度は、5mPa・s(20℃)に調整した。
マゼンタインク組成物
C.I.ピグメントレッド122 3重量%
スチレン−アクリル酸共重合体(分散剤) 対着色剤比1/2
グリセリン 15重量%
トリエチレングリコールモノブチルエーテル 5重量%
サーフィノール465 1重量%
ジエチレングリコール(粘度調整剤) 適宜
純水 残量
各インク組成物の粘度は、5mPa・s(20℃)に調整した。
ライトシアンインク組成物
C.I.ピグメントブルー15:3 0.5重量%
スチレン−アクリル酸共重合体(分散剤) 対着色剤比1/2
グリセリン 15重量%
トリエチレングリコールモノブチルエーテル 5重量%
サーフィノール465 1重量%
ジエチレングリコール(粘度調整剤) 適宜
純水 残量
各インク組成物の粘度は、5mPa・s(20℃)に調整した。
ライトマゼンタインク組成物
C.I.ピグメントレッド122 0.5重量%
スチレン−アクリル酸共重合体(分散剤) 対着色剤比1/2
グリセリン 15重量%
トリエチレングリコールモノブチルエーテル 5重量%
サーフィノール465 1重量%
ジエチレングリコール(粘度調整剤) 適宜
純水 残量
各インク組成物の粘度は、5mPa・s(20℃)に調整した。
イエローインク組成物
C.I.ピグメントイエロー128 4重量%
スチレン−アクリル酸共重合体(分散剤) 対着色剤比1/2
グリセリン 15重量%
トリエチレングリコールモノブチルエーテル 5重量%
サーフィノール465 1重量%
ジエチレングリコール(粘度調整剤) 適宜
純水 残量
各インク組成物の粘度は、5mPa・s(20℃)に調整した。
ブラックインク組成物
カーボンブラック 3重量%
スチレン−アクリル酸共重合体(分散剤) 対着色剤比1/2
グリセリン 15重量%
トリエチレングリコールモノブチルエーテル 5重量%
サーフィノール465 1重量%
ジエチレングリコール(粘度調整剤) 適宜
純水 残量
各インク組成物の粘度は、5mPa・s(20℃)に調整した。
評価試験
インク組成物の耐光性評価試験
インクセット1および2をインクジェットプリンターPM900C(セイコーエプソン株式会社製)に用い、またインクセット3および4をインクジェットプリンターPM770C(セイコーエプソン株式会社製)に用いて、下記条件にて印刷を行った。
印刷用紙 : 光沢フィルム(セイコーエプソン株式会社製)
印刷モード : 解像度720dpi×720dpi
印字パターン: ベタ(100%duty)(なお、印字はインクセットに含まれる各インク組成物についてそれぞれ行った)
ベタ印字した印刷物を下記条件により暴露した。
加速試験機 : キセノンウェザオメーターCi35A(ATLAS社製)
光フィルター: ホウケイ酸ガラス
照射エネルギー: 0.35W/m(340nm)
ブラックパネル温度: 63℃
試験機内温度: 24℃
試験機内湿度: 60%
光照射量 : 100kJ/m(79時間)
暴露前後の印刷物の色相変化ΔEをMacbeth CE−7000分光光度計(Macbeth社製)を用いてCIEで規定されている色差表示法L、a、bを測定し、
ΔE=(ΔL*2+Δa*2+Δb*21/2
で算出した。なお、ΔEの値は次のように評価できる。
ΔE≦3 : 良好である
3<ΔE≦5 : 実用上許容できる
5<ΔE : 実用上許容できない
結果は表2に示される通りであった。
印刷画像の耐光性評価試験
下記の印字パターンにより印刷を行う以外は、前記インク組成物の耐光性評価試験と同様にして印刷を行った。
印字パターン: 人物画像(カラー画像)
得られた画像を、直射日光が当たる屋内の場所に一ヶ月間放置した。放置前後の各画像を、50人の評価者に見せ、放置前後において画像の色相変化が目視で判った者の人数を調べて、本発明によるインクセットにより得られた画像の耐光性を下記のように評価した。
A : 画像の色相変化を認識できる人数が25人未満
B : 画像の色相変化を認識できる人数が25人以上
結果は表2に示される通りであった。
Figure 0004016374

Claims (13)

  1. 着色剤として、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー15:4、およびそれらの混合物からなる群より選択されるシアン着色剤と、それよりも退色率の高いイエロー着色剤とを含んでなる、シアンインク組成物であって、
    イエロー着色剤を、シアン着色剤に対して0.005〜0.05重量%含んでなる、シアンインク組成物
  2. 着色剤として、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド202、C.I.ピグメントレッド209、およびそれらの混合物からなる群より選択されるマゼンタ着色剤と、それよりも退色率の高いイエロー着色剤とを含んでなる、マゼンタインク組成物であって、
    イエロー着色剤を、マゼンタ着色剤に対して0.005〜0.05重量%含んでなる、マゼンタインク組成物
  3. イエロー着色剤が染料である、請求項1または2のいずれか一項に記載のインク組成物。
  4. 染料が、C.I.アシッドイエロー23、C.I.ダイレクトイエロー86、C.I.ダイレクトイエロー132、およびそれらの混合物からなる群より選択される、請求項に記載のインク組成物。
  5. インクジェット記録方法に用いられる、請求項1〜のいずれか一項に記載のインク組成物。
  6. イエローインク組成物、マゼンタインク組成物、およびシアンインク組成物を含んでなるインクセットであって、
    シアンインク組成物が請求項1、3または4のいずれか一項に記載のインク組成物である、インクセット。
  7. イエローインク組成物、マゼンタインク組成物、およびシアンインク組成物を含んでなるインクセットであって、
    マゼンタインク組成物が請求項2〜4のいずれか一項に記載のインク組成物である、インクセット。
  8. イエローインク組成物、マゼンタインク組成物、およびシアンインク組成物を含んでなるインクセットであって、
    シアンインク組成物が請求項1、3または4のいずれか一項に記載のインク組成物であり、かつ
    マゼンタインク組成物が請求項2〜4のいずれか一項に記載のインク組成物である、インクセット。
  9. ブラックインク組成物を更に含んでなる、請求項6〜8のいずれか一項に記載のインクセット。
  10. インクジェット記録方法に用いられる、請求項6〜9のいずれか一項に記載のインクセット。
  11. インク組成物を付着させて記録媒体に印字を行う記録方法であって、インク組成物として請求項1〜のいずれか一項に記載のインク組成物を用いる、方法。
  12. インク組成物の液滴を吐出し記録媒体に付着させて印字を行うインクジェット記録方法であって、インク組成物として請求項1〜のいずれか一項に記載のインク組成物を用いる、インクジェット記録方法。
  13. 請求項11または12のいずれか一項に記載の方法によって記録が行われた、記録物。
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