JP4013749B2 - 粉粒体吐出機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、圧力風を利用して肥料等の粉粒体の散布及び回収をする粉粒体吐出機に関する。
【0002】
【従来の技術】
作業時には粉粒体貯留タンク内の粉粒体を圧力風によって粉粒体移送管内を移送して圃場に吐出し、粉粒体回収時には粉粒体貯留タンク内の粉粒体を圧力風によって粉粒体回収管内を移送して外部に排出する構成の粉粒体吐出機がある。この種の粉粒体吐出機では送風機を一つだけ設け、該送風機で発生させた圧力風を粉粒体移送管に供給する状態と粉粒体回収管に供給する状態とに切り替えるようにしている。
【0003】
圧力風を切り替える機構としては、送風機の吹出し口に二股の圧力風切替管を介して各条の粉粒体移送管に分配して供給するためのエアチャンバと前記粉粒体回収管とを接続し、圧力風切替管の内部に設けた切替シャッタにより、送風機からの圧力風をエアチャンバに供給する状態と粉粒体回収管に供給する状態とに切り替える構成が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−41450公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記の圧力風を切り替える機構は、吹出し口から吹き出される圧力風の向きとエアチャンバ及び粉粒体回収管の向きとが一致していないので、切替シャッタの圧力風案内面に当たった圧力風がエアチャンバもしくは粉粒体回収管に円滑に案内されにくく、圧力風の圧力損が大きかった。このため、粉粒体移送管や粉粒体回収管を流れる圧力風の流速が不足し、粉粒体の散布及び回収が効率的に行われないという問題点があった。そこで、送風機からの圧力風を粉粒体移送管及び粉粒体回収管に円滑に案内できるようにし、粉粒体の散布及び回収の効率を向上させることが本発明の課題である。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題に対して本発明は下記の対策を講じた。すなわち、本発明にかかる粉粒体吐出機は、作業時には粉粒体貯留タンク内の粉粒体を圧力風によって粉粒体移送管内を移送して圃場に吐出し、粉粒体回収時には粉粒体貯留タンク内の粉粒体を圧力風によって粉粒体回収管内を移送して外部に排出する粉粒体吐出機において、吹出し側が二股に分岐した圧力風切替管とを介して送風機と前記粉粒体移送管及び前記粉粒体回収管とをつなぐとともに、その圧力風切替管の分岐部に送風機からの圧力風を粉粒体移送管に供給する状態と粉粒体回収管に供給する状態とに切り替える切替シャッタを設け、当該切替シャッタを、圧力風案内面の送風機と反対側端部の延長面が圧力風切替管の内壁よりも内側を向いている形状としたことを特徴としている。
【0007】
この発明によれば、切替シャッタの圧力風案内面における送風機と反対側端部の延長面が圧力風切替管の内壁よりも内側を向いているので、送風機から吹き出される圧力風が切替シャッタの圧力風案内面に沿って円滑に粉粒体移送管もしくは粉粒体回収管へ案内される。
【0008】
【発明の効果】
このため、本発明による粉粒体吐出機は、圧力風の圧力風切替管内での圧力損失が少なく、粉粒体移送管や粉粒体回収管を流れる圧力風の流速を十分に確保することが可能で、粉粒体の散布及び回収が効率的に行えるようになった。
【0009】
【発明の実施の形態】
図1及び図2は本発明による粉粒体吐出機の一例である施肥田植機を表している。この施肥田植機1は、走行車体2の後側に昇降リンク装置3を介して苗植付部4が昇降可能に装着され、走行車体2の後部上側に施肥装置5の本体部分が設けられている。
【0010】
四輪駆動車両である走行車体2は、機体の前部にミッションケース10を配し、該ミッションケースの左右側方に設けた前輪ファイナルケース11,11に前輪12,12を取り付けるとともに、ミッションケース10の背面部にメインフレーム13の前端部を固着し、該メインフレームの後端部にローリング自在に支持された後輪ギヤケース14,14に主後輪15,15及び補助後輪16,16,17,17を取り付けている。
【0011】
エンジン20はメインフレーム13の上に搭載されており、該エンジンの回転動力が、第一ベルト伝動装置21及び第二ベルト伝動装置22によりミッションケース10へ伝達される。ミッションケース10に伝達された回転動力は、該ケース内のトランスミッションにて変速された後、走行動力と作業動力とに分離して取り出される。そして、走行動力は、前輪ファイナルケース11,11に伝達されて前輪12,12を駆動するとともに、後輪ギヤケース14,14に伝達されて後輪15,15を駆動する。また、作業動力は、作業伝動軸24を介して走行車体2の右側後部に設けた植付クラッチケース25に伝達し、それから植付伝動軸26によって苗植付部4へ伝達するとともに、施肥伝動機構27によって施肥装置5へ伝達する。
【0012】
エンジン20の上部はエンジンカバー30で覆われており、その上に座席31が設置されている。座席31の前方には各種操作機構を内蔵するボンネット32があり、その上方に前輪12,12を操向操作するハンドル33が設けられている。エンジンカバー30及びボンネット32の下端左右両側は、その上を人が移動可能なメインステップ35になっている。また、メインステップ35の後部左右外側にはメインステップ35とほぼ同レベルの拡張ステップ36,36が設けられている。そして、この拡張ステップ36,36の外側下方に、昇降用の足掛け37,37が設けられている。さらに、メインステップ35及び拡張ステップ36,36の後側には、これらステップの後部高さとほぼ同レベルのリヤステップ38及び補助リヤステップ39,39が設けられている。なお、補助リヤステップ39,39は、収納のため内側に折りたたみ可能になっている。
【0013】
昇降リンク装置3は、メインフレーム13の後端部に固定のリンクベースフレーム40に上リンク41及び下リンク42,42を回動自在に取り付け、これらリンクの後端部に縦リンク43を連結している。そして、縦リンク43の下端部から後方に突出する軸受部に苗植付部側に設けたローリング軸44が回転自在に挿入連結され、苗植付部4がローリング軸44を中心にしてローリング自在に装着されている。メインフレーム13と上リンク41に一体のスイングアーム46との間に設けた昇降油圧シリンダ47を伸縮させると、各リンク41,42,42が上下に回動し、苗植付部4がほぼ一定姿勢のまま昇降する。
【0014】
10条植の苗植付部4は、フレームを兼ねる伝動ケース50、苗を載せて左右往復動し苗を一株分づつ所定の苗取出口に供給する苗載台51、苗取出口に供給された苗を圃場に植付ける苗植付装置52,…、苗植付けに先行して泥面を整地するフロート53,…等を備えている。収納時の左右幅を縮小するために、苗載台51を含む苗植付部4の各部はその外側部分を内側に折りたためるようになっている。
【0015】
施肥装置5は、左側5条分及び右側5条分に分割された2個の肥料貯留タンク(粉粒体貯留タンク)60,60に貯留されている肥料(粉粒体)を肥料繰出部61,…によって一定量づつ繰り出し、その肥料を肥料移送管(粉粒体移送管)62,…によりフロート53,…の左右両側に取り付けた施肥ガイド63,…まで導き、施肥ガイド63,…の前側に一体形成された作溝体64,…によって苗植付条の側部近傍に形成される施肥溝内に吐出するようになっている。モータ66で駆動する送風機67で発生させた圧力風を左右方向に長いエアチャンバ68を経由して肥料移送管62,…内に吹き込み、肥料移送管62,…内の肥料を施肥ガイド63,…まで強制的に移送する。
【0016】
以下、図3〜図13に示す施肥装置本体部の各部の構成について説明する。
各肥料貯留タンク60は、下部が各条ごとに漏斗状になっており、その下端部が肥料繰出部61,…の上端部に接続されている。各肥料貯留タンク60の上面部には、後側を支点にして開閉可能な蓋60aが取り付けられている。各肥料貯留タンク60はその背面下部で、左右方向に長い施肥フレーム70に設けた内外2箇所の支持部71,71A(または71A,71B)によって回動自在に支持されており、図5で二点鎖線で示すように、肥料繰出部61,…から分離して後方に回動させられるようになっている。肥料貯留タンク60の下部を肥料繰出部61,…の上端に接続した通常位置では、係止具72により肥料貯留タンク60を固定する。
【0017】
左側の肥料貯留タンク60を支える内外両方の支持部71A,71A及び右側の肥料貯留タンク60を支える一対の支持部のうちの外側の支持部71Aは、施肥フレーム70に固着した1枚の支持板71aと肥料貯留タンク60に固着した1枚の取付板71bとを開閉軸71cで連結した構造をしている。これに対し、右側の肥料貯留タンク60を支える一対の支持部のうちの内側の支持部71Bは、図7に示すように、施肥フレーム70に左右に間隔を開けて固着された後述する左右一対の支持部材150L,150Rと、肥料貯留タンク60に固着した略コ字形の取付板71dとを開閉軸71c,71cで連結した構造をしている。支持部71Bは右側から4条目及び5条目の肥料繰出部61,61の間に位置するが、この位置には施肥伝動機構27が配置されるので、施肥伝動機構との干渉を避けるため支持部71Bを上記構造としている。なお、支持部材150L,150Rは施肥伝動機構27の支持部も兼ねている。
【0018】
肥料貯留タンク60の下部には、肥料貯留タンク60から肥料繰出部61への肥料供給を停止する場合や、肥料貯留タンク60を回動させたときに中の肥料が流出するのを防ぐ開閉シャッタ73が設けられている。この開閉シャッタ73はスライド自在に支持されていて、把手73aをつかんで図6で実線で示す閉じた位置と二点鎖線で示す開いた位置とにスライドさせるようになっている。開閉シャッタ73を閉じた状態にしないと係止具72を外せないので、誤ってシャッタ73を開けたまま肥料貯留タンク60を回動させて肥料を流出させることの防止になっている。
【0019】
開閉シャッタ73の下側には、肥料貯留タンク60を肥料繰出部61に接続したときに肥料繰出部61の上部に挿入される筒状部75が形成されている。筒状部75と肥料繰出部61の上部との間に隙間が形成されるようになっている。肥料貯留タンク60に肥料が入っている状態で開閉シャッタ73を閉じて肥料貯留タンク60を回動させるとき、肥料繰出部61の上端よりも上側かつ開閉シャッタ73よりも下側に位置していた肥料が前記隙間に流入することにより、肥料繰出部61から肥料が溢れ落ちるのを防いでいる。
【0020】
肥料繰出部61は、肥料貯留タンク60内の肥料を下方に繰り出す繰出ロール77を内蔵している。繰出ロール77は、外周部に肥料が入り込む複数本(図示例では6本)の溝77a,…が形成された回転体で、左右方向に設けた繰出軸78にそれぞれ一体回転するように嵌合している。繰出ロール77が図6の矢印方向に回転することにより、肥料貯留タンク60から落下供給される肥料が溝77aに収容されて下方に搬送され、下端の繰出口61aから繰り出される。
【0021】
繰出ロール77の前側には該繰出ロールの外周面に摺接するブラシ79が着脱自在に設けられており、このブラシ79が溝77aから溢れる肥料を受けて下方へ落下するのを規制することにより、溝77aに肥料が摺り切り状態で収容され、肥料繰出量を一定に保持するようになっている。
【0022】
肥料繰出部61の下端部には、上面が前記繰出口61aに開口し、若干後ろ下がりで略前後方向に連通する接続管80が連結されている。この接続管80の後端には前記肥料移送管62のホッパ側の端部が接続される。一方、接続管80の前端部はエアチャンバ68の背面部に挿入連結されている。エアチャンバ68の左端部は圧力風切替管82を介して送風機67に接続されており、該送風機からの圧力風がエアチャンバ68を経由し肥料移送管62に吹き込まれるようになっている。
【0023】
エアチャンバ68は、肥料移送管62への接続部を有するゴム管68aと、施肥フレーム70への取付部を有する樹脂管68bとを交互につなぎ合わせて形成されている。図8に示すように、樹脂管68bは左右両端部に形成された周方向の溝100にリング101を嵌め込んで使用される。樹脂管68aの端部にゴム管68aの端部を嵌合させた場合に、リング101が抜け止めとして作用する。なお、樹脂管68bは元来二点鎖線で示す形状であったものを実線の寸法に切断したものである。符号の102は抜け止め用の周方向の凸条である。このように切断して使用する理由は、肥料繰出部61の間隔が異なる複数の機種に対して共用できるようにするためである。例えば、6条植え施肥田植機の場合、二点鎖線で示す原形のまま使用する。本実施の形態のような10条植え施肥田植機の場合、施肥装置本体部の左右幅が広くなり過ぎるのを避けるために、肥料繰出部61の間隔を狭くする必要があるのである。
【0024】
繰出ロール77の後側には、下端が繰出ロール77の上端よりも下位になる位置に肥料排出口83が形成されている。この肥料排出口83は後ろ下がりに傾斜しており、その途中部に上端側を支点にして開閉自在な肥料排出シャッタ84が取り付けられている。各肥料繰出部の肥料排出口83は、肥料繰出部61の後方に設けた左右方向に長い肥料回収管85と肥料排出管86でつながっている。肥料回収管85の左端部は前記圧力風切替管82を介して送風機67に接続され、また右端部は下向きに屈曲してその下端部にフレキシブルな回収シュート87が接続されている。肥料排出シャッタ84を開くと、肥料貯留タンク60内の肥料が自重で肥料排出管86を通り肥料回収管85まで移動し、さらに送風機67からの圧力風によって肥料回収管85内を右方向に移送されて回収シュート87から外部に排出される。
【0025】
図9及び図10に示すように、肥料回収管85と肥料排出管86との接続部には、肥料回収管85内で肥料移送下手側に開口88aする案内部材88が取り付けられている。この案内部材88の底面は、肥料移送下手側が低位となる傾斜面であり、詳しくは肥料移送下手の端部をスプーン状に褶曲させて形状としている。これにより、肥料回収管85内を流れる圧力風の流通性が良好になり、圧力風が開口部88aから肥料排出管86へ吹き返すのを防いでいる。
【0026】
圧力風切替管82は圧力風吹出し側が二股に分岐した管であり、吹出し側の一方にエアチャンバ68が接続され、他方に肥料回収管85が接続されている。圧力風切替管82の内部には、送風機67から吹き出される圧力風をエアチャンバ側に供給する状態と肥料回収管側に供給する状態とに切り替える圧力風切替シャッタ89が設けられている。この圧力風切替シャッタ89は、図11及び図12に示すように、分岐部に軸支された回動軸89aに一体に取り付けられており、後述する開閉・切替機構により回動軸89aを回動させて、エアチャンバ送風位置S1と肥料回収管送風位置S2とに回動させるようになっている。圧力風切替シャッタ89の圧力風案内面F1,F2は中央部が窪んだ形状をし、送風機と反対側端部の延長面F1a,F2aが圧力風切替管83の内壁よりも内側を向いている。これにより、送風機67からの圧力風がエアチャンバ68もしくは肥料回収管85に円滑に案内され、圧力風の圧力損失がほとんど生じない。
【0027】
図13は肥料排出シャッタ及び圧力風切替シャッタの開閉・切替機構を示す図である。回収シュート87の近傍に肥料回収レバー90が回動自在に設けられている。この肥料回収レバー90の回動支点軸90aと同軸上に設けられた左右方向のシャッタ開閉伝達軸91には扇形プレート92が取り付けられており、この扇形プレート92に形成された円弧状の長穴92aに、肥料回収レバー90に固着されたピン90bが遊嵌している。シャッタ開閉伝達軸91には各肥料繰出部ごとに開閉ギヤ93が取り付けられ、該ギヤが肥料排出シャッタ84の回動軸84aに取り付けた半円形ギヤ94と噛み合っている(図6参照)。また、肥料回収レバー90には、圧力風切替ワイヤ95の一端が繋がれている。圧力風切替ワイヤ95の他端は、圧力風切替シャッタ89の回動軸89aに取り付けたアーム96に引張りスプリング97を介して繋がれている。
【0028】
肥料回収レバー90を回動操作すると、圧力風切替ワイヤ95が引かれて圧力風切替シャッタ89を切り替え、送風機67から吹き出される圧力風が肥料回収管85に供給されるようになる。肥料回収レバー90の回動操作量が少ないうちは、ピン90bが長穴92aの中を移動するだけにすぎないので、シャッタ開閉伝達軸91は回動しない。しかしながら、肥料回収レバー90を一定量以上回動操作すると、ピン90bが扇形プレート92に係合し、シャッタ開閉伝達軸91が回動する。これにより、肥料排出シャッタ84,…が開き、肥料貯留タンク60内の肥料が肥料回収管85に排出される。
【0029】
肥料回収レバー90はレバーガイド98に沿って回動操作するようになっている。このレバーガイド98にはガイド穴98a,98bが形成されており、肥料回収レバー90の撓みを利用して肥料回収レバー90の係合部(図示せず)をガイド穴98a,98bに係合させることにより、肥料回収レバー90を圧力風切替シャッタ89だけが切り替えられる位置P1と、圧力風切替シャッタ89及び肥料排出シャッタ84,…の両方が切り替えられる位置P2とに固定することができるようになっている。
【0030】
次に、施肥装置の駆動について説明する。
図14は植付クラッチケース25は内部構造を表している。前記作業伝動軸24に連結した入力軸110から植付出力軸111へ、株間変速ギヤ112,…,113,…を介して作業動力が伝達される。駆動側の株間変速ギヤ112,…はそれぞれ独立に入力軸110に回転自在に嵌合し、シフタキー114を介していずれか一つだけが入力軸110と一体化されている。一方、互いに一体に形成された従動側の株間変速ギヤ113,…は、クラッチピン115aで操作する植付クラッチ115を介して伝動入・切可能に植付出力軸111と連結されている。シフトロッド114aでシフタキー114をスライドさせると、有効な株間変速ギヤ112,113の組み合わせが変更される。これにより、入力軸110からから植付出力軸111への伝動比を4段階に調節することができる。植付出力軸111には前記植付伝動軸26が連結されている。
【0031】
また、入植軸110から同軸上の施肥出力軸117へ、施肥クラッチ118を介して入・切可能に伝動する。施肥出力軸117には後述する施肥伝動機構27のクランクアーム131が取り付けられている。施肥クラッチ118は、クラッチ体118aを施肥クラッチスプリング118bによりクラッチ「入」側に付勢するとともに、回動式の施肥クラッチシフタ118cにより施肥クラッチスプリング118bの張力に抗してクラッチ体118aをクラッチ「切」側に移動させる構成である。施肥クラッチシフタ118cと一体の施肥クラッチレバー119を回動操作して施肥クラッチ118を「切」にすると、施肥伝動機構27の伝動が断たれ、全条が施肥停止になる。施肥クラッチレバー119は植付クラッチケース25の上部に外向きに設けられており、機体右側から容易に操作できる。従来、全条の施肥を停止させる場合、施肥伝動機構27の部分で伝動を切るか、施肥装置本体部に設けられている条ごとのクラッチを切るようにしていたが、本実施形態のような施肥クラッチレバー119を設ければ簡単に全条の施肥を停止させられる。
【0032】
施肥クラッチレバー119は、植付クラッチ115を入・切及び苗植付部4を昇降させる植付昇降レバー120の操作に連動するようになっている。図15及び図16はその連動機構を表している。植付昇降レバー120と一体に回動するようにカムプレート121を設け、そのカムプレート121が作用するカムローラ122を軸123a回りに回動自在な施肥連動アーム123に取り付けている。そして、施肥連動アーム123と施肥クラッチレバー119とを施肥連動ロッド124で連結している。なお、符号125はレバーガイドプレートで、施肥クラッチレバー119の撓みを利用して凹部に係合させることにより、該レバーを施肥クラッチ「切」の操作位置に固定することができる。
【0033】
施肥クラッチレバー119が「植付入」である場合は、カムプレート121がカムローラ122に作用せずに施肥クラッチレバー119がフリー状態であるので、施肥クラッチスプリング118bの作用により、施肥クラッチ118が「入」になる。施肥クラッチレバー119を「植付切」「(苗植付部)固定」「(苗植付部)上げ」のいずれかにした場合は、カムプレート121がカムローラ122を押し下げることにより、施肥連動アーム123が図15における右回りに回動し、それに連動して施肥クラッチレバー119も回動し、施肥クラッチ「切」になる。これにより、施肥クラッチレバー119を「植付入」にして植付作業を行うとき以外には、植付クラッチ115及び施肥クラッチ118が自動的に「切」になる。
【0034】
施肥伝動機構27は図17及び図18に示す構成となっている。前記施肥出力軸117に取り付けたクランクアーム131の回転が第一揺動ロッド132を介してカウンタアーム133へ伝動され、さらにそのカウンタアーム133の揺動が第二揺動ロッド134を介して繰出入力アーム135へ伝動される。繰出入力アーム135は左右に配置した一対の一方向クラッチ136L,136Rに伝動連結されている。
【0035】
一方向クラッチ136L,136Rは共通の一方向クラッチ軸137と外環部138L,138Rとの間に複数の伝動用ローラ139を設けたローラクラッチであり、外環部138L,138Rの所定方向の回動だけを一方向クラッチ軸137に伝達するようになっている。前記繰出入力アーム135は左側の一方向クラッチ136Lの外環部138Lに一体に取り付けられており、植付クラッチケース25からの動力が左側の一方向クラッチ136Lに直接伝達される。これに対し、右側の一方向クラッチ136Rへは下記の逆転伝達機構を介して動力が伝達される。
【0036】
逆転伝達機構は次の構成となっている。すなわち、左側の一方向クラッチ136Lの外環部138Lと一体に第一アーム140を設け、この第一アーム140と第二アーム141とを第一リンク142で連結する。第二アーム141は中継軸143に一体に取り付けられている。また、中継軸143には第三アーム144が一体に取り付けられている。この第三アーム144は、第二リンク145を介して、右側一方向クラッチ136Rの外環部138Rに一体に設けた第四アーム146と連結している。この逆転伝達機構により、左側の一方向クラッチ136Lの外環部138Lの揺動が右側の一方向クラッチ136Rの外環部138Rへ逆方向の揺動として伝達される。
【0037】
したがって、左右の一方向クラッチ136L,136Rの外環部138L,138Rが互いに逆向きに回動する。このため、繰出入力アーム135の往復作動により、左右の一方向クラッチ136L,136Rの何れか一方が一方向クラッチ軸137を所定方向に回転させることとなり、一方向クラッチ軸137が連続的に駆動される。
【0038】
左右の一方向クラッチ136L,136Rの間にはキー147aにより一方向クラッチ軸137と一体回転する駆動ギヤ147が設けられ、この駆動ギヤ147が後述する繰出駆動軸170と一体回転する従動ギヤ148とが噛み合っている。駆動ギヤ147の歯数は従動ギヤ148の歯数の約2倍であって、一方向クラッチ軸137から繰出駆動軸170へ回転速度を増速して伝動するようになっている。
【0039】
なお、一方向クラッチ軸137、繰出駆動軸170、及び中継軸143は、施肥フレーム70に固着の支持部材150L,150Rに設けたボールベアリング153,154,155によって軸受支持されている。支持部材150L,150Rは、前記肥料貯留ホッパの支持部71Bの一部を構成している。
【0040】
左側の支持部材150Lと調節軸支持フレーム156とによって、保持部材157がこれと一体の左右方向の回動支点軸157a,157bを支点にして回動自在に支持されている。そして、この保持部材157に繰出量調節軸158の中途部が回動自在に嵌合している。繰出量調節軸158の前部には繰出量調節用雄ねじ部158aが形成されており、この雄ねじ部158aが位置調節部材160に形成された雌ねじ部に螺合している。位置調節部材160は、カウンタアーム133の回動支点133aを支持するカウンタ支持部材161の上部に左右方向の軸回りに回動可能に設けられている。また、カウンタ支持部材161は、カウンタ支持軸161a回りに施肥フレーム70に対して回動可能に設けられている。
【0041】
繰出量調節ハンドル163を操作して繰出量調節軸158を回転させると、位置調節部材160が前後に移動して、カウンタアーム133がカウンタ支持軸161aを支点にして回動することにより、カウンタアーム133の回動支点133aも変位する。これにより、繰出入力アーム135の揺動ストロークが変わり、肥料繰出部61の肥料繰出量が変更される。
【0042】
繰出量調節軸158の後部には繰出量表示用雄ねじ部158bが形成され、この雄ねじ部158bに繰出量表示具164が螺着されている。繰出量表示具164は、繰出量表示用雄ねじ部158bを覆うカバー165に形成された繰出量調節軸158の軸方向を向く長穴166に係合しており、繰出量調節軸158を回動させた場合に長穴166に沿って移動するようになっている。長穴166の上下縁部に目盛167が付けるとともに、繰出量表示具164の上下にマーク168を付け、マーク168が指し示す目盛167を読みながら肥料繰出量の調節を行えるようにしている。
【0043】
肥料繰出部61,…の後側には、左右方向に長い繰出駆動軸170が設けられている。上記施肥駆動機構27により繰出駆動軸170に伝達された施肥動力は、2条ごとに1組設けられた施肥畦クラッチ171,…を介して、繰出駆動軸170に回転自在に外嵌する筒軸172,…に伝達される。そして、一対の繰出伝動ギヤ173a,173bを介して、各筒軸172から各条の繰出軸78へ伝動される。駆動側の繰出伝動ギヤ173aは筒軸172に摺動自在に嵌合しており、該ギヤをずらして一対の繰出伝動ギヤ173a,173bの噛み合いを解除することができる。つまり、条ごとに施肥作動を入・切する単条クラッチ173として構成されているのである。
【0044】
各施肥畦クラッチ171,…は施肥作動を入・切する2条の肥料繰出部61,61の右側に配置されている。また、単条クラッチ173,…は、各肥料繰出部61の右側に配置されている。施肥畦クラッチ171と単条クラッチ173とは左右位置をずらして配置している。この構成によれば、肥料繰出部61の間隔を狭くしても、各クラッチ171,…,173,…を無理なく配置することができるので、10条植え等のように植付条数の多い施肥田植機において施肥装置の左右幅を縮小させるのに効果的である。
【0045】
施肥作業時には、繰出ロール77を正転(図6の矢印方向)させ、肥料貯留タンク60の肥料を繰出口61aから下方に繰り出す。繰出口61aから繰り出された肥料は、送風機67から吹き出される圧力風によって肥料移送管72内を運ばれ、肥料移送管72の先端吐出口から施肥ガイド63に吐出され圃場に供給される。
【0046】
肥料回収時には、繰出ロール77を逆転させ、肥料貯留タンク60の肥料を肥料排出口83から排出する。排出された肥料は、送風機67から吹き出される圧力風によって肥料回収管85内を運ばれ、回収シュート87先端の回収口から吐出されて回収容器等に回収される。繰出ロール77によってホッパ内の肥料を強制的に肥料排出口側に送り出すので、回収効率が良好であるとともに、繰出ロール83の上に肥料が残ることなく最後の一粒まで回収することができる。
【0047】
前述のように、圧力風切替シャッタ89の圧力風案内面F1,F2を中央部が窪んだ形状として、送風機67からの圧力風がエアチャンバ68もしくは肥料回収管85に円滑に案内されるようになっているので、エアチャンバ68や肥料回収管85を流れる圧力風の風速が速く、肥料の散布及び回収の効率が良好である。
【図面の簡単な説明】
【図1】乗用施肥田植機の側面図である。
【図2】乗用施肥田植機の平面図である。
【図3】施肥装置の背面図である。
【図4】施肥装置の一部を省略した平面図である。
【図5】施肥装置の一断面の側面断面図である。
【図6】肥料繰出部の側面断面図である。
【図7】肥料貯留タンク取付部の(a)側面図、及び(b)背面図である。
【図8】エアチャンバの樹脂管の(a)正面図、及び(b)側面図である。
【図9】肥料回収管の背面図である。
【図10】肥料回収管と肥料排出管の接続部を示す(a)平面図、及び(b)背面断面図である。
【図11】圧力風切替管の内部を示す一部断面平面図である。
【図12】切替シャッタの斜視図である。
【図13】肥料排出シャッタ及び圧力風切替シャッタの開閉・切替機構を示す図である。
【図14】植付クラッチの断面図である。
【図15】植付昇降レバーと施肥クラッチレバーとの連動機構の側面図である。
【図16】植付昇降レバーと施肥クラッチレバーとの連動機構の平面図である。
【図17】施肥伝動機構の側面図である。
【図18】施肥伝動機構の展開断面図である。
【符号の説明】
F1,F2 圧力風案内面
F1,F2 圧力風案内面の延長面
1 施肥田植機(苗移植機)
5 施肥装置
60 肥料貯留タンク(粉粒体貯留タンク)
61 肥料繰出部
62 肥料移送管(粉粒体移送管)
67 送風機
68 エアチャンバ
82 圧力風切替管
85 肥料回収管(粉粒体回収管)
89 圧力風切替シャッタ

Claims (1)

  1. 作業時には粉粒体貯留タンク内の粉粒体を圧力風によって粉粒体移送管内を移送して圃場に吐出し、粉粒体回収時には粉粒体貯留タンク内の粉粒体を圧力風によって粉粒体回収管内を移送して外部に排出する粉粒体吐出機において、吹出し側が二股に分岐した圧力風切替管とを介して送風機と前記粉粒体移送管及び前記粉粒体回収管とをつなぐとともに、その圧力風切替管の分岐部に送風機からの圧力風を粉粒体移送管に供給する状態と粉粒体回収管に供給する状態とに切り替える切替シャッタを設け、当該切替シャッタを、圧力風案内面の送風機と反対側端部の延長面が圧力風切替管の内壁よりも内側を向いている形状としたことを特徴とする粉粒体吐出機。
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