JP4010855B2 - 可変動弁機構 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関の運転状況に応じてバルブのリフト量及び作用角を連続的に又は段階的に変化させる可変動弁機構に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
内燃機関の出力、トルク、燃費、排気ガスのクリーン度等の諸特性を両立させるため、内燃機関の運転状況に応じてバルブのリフト量又は作用角を連続的に又は段階的に変化させる可変動弁機構が種々考えられている。その一つの代表例として二本のカムシャフトを回転させてロッカアームを揺動させると共に2本のカムシャフトの位相を相対的に変えることによりロッカアームの揺動角を変えて、バルブのリフト量又は作用角を連続的に変化させるようにしたものが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記代表例のように2本のカムシャフトを回転させるには、1本のカムシャフトを回転させてきた従来の駆動系を大きく変えることになると共に、駆動上難しいという問題があった。
【0004】
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、従来の駆動系を大きく変えることなく、1本のカムシャフトを回転させて、バルブのリフト量及び作用角を連続的又は段階的に変化させることができる可変動弁機構を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の可変動弁機構は、ロッカアームのカム対応部の近傍に該カム対応部を押圧する押圧面を備えた第一介在アームを揺動可能に軸着し、前記第一介在アームに回転カム摺接部と制御カム摺接部とを備えた第二介在アームを揺動可能に軸着し、前記回転カム摺接部を第二介在アームの揺動方向の一方側から押圧し、第二介在アーム及び第一介在アームをその順に介してロッカアームを押圧することによりバルブをリフトさせる回転カムを形成した1本のカムシャフトを回転可能に軸支し、前記制御カム摺接部を第二介在アームの揺動方向の他方側から押圧する制御カムを形成した1本の支持シャフトを回転可能に軸支し、前記制御カムの配向角を1回転以内の範囲で内燃機関の運転状況に応じ連続的に又は段階的に変えることにより第二介在アームの揺動の仕方を変えることを介して第一介在アームの揺動開始角を変え、もってカム対応部に対する第一介在アームの押圧面の当接位置を第一介在アームの長さ方向に変えることにより前記回転カムによるバルブのリフト量及び作用角を変化させるリフト制御装置を設けたことを特徴としている。なお、カム対応部とは、回転カムに第二介在アーム及び第一介在アームを介して対応し押圧される部位という意味である。
【0007】
カム対応部は、固定された硬質チップでも回転可能なローラでもよい。但し、摺動抵抗や摩耗を考慮すると、カム対応部はロッカアームに回転可能に軸着されたローラが好ましい。
【0008】
回転カム摺接部又は制御カム摺接部は、固定された硬質チップでも回転可能なローラでもよい。但し、摺動抵抗や摩耗を考慮すると、回転カム摺接部又は制御カム摺接部の少なくとも一方(好ましくは両方)は、第二介在アームに回転可能に軸着されたローラが好ましい。
【0009】
回転カム摺接部及び制御カム摺接部が共に回転可能なローラである場合、両ローラは同軸上に並設しても平行な別々の軸上に設けてもよい。また、いずれか一方のローラの1つを対称面にして他方のローラを2つ配するようにし、回転カム及び制御カムから受ける力が第二介在アームにねじれ応力を生じさせないようにしてもよい。
【0010】
回転カム摺接部及び制御カム摺接部の一方のみが回転可能なローラである場合、他方としては、第二介在アームに形成されたローラ片持ち支持部や、ローラを両側から支持する第二介在アームに形成された一対のフォーク片等が例示できる。また、フォーク片間にローラの回転を妨げないようにローラの側周面の少なくとも一部を包み込むローラ包囲部が架設され、ローラ包囲部を回転カム摺接部及び制御カム摺接部の他方側としてもよい。
【0011】
ロッカアーム、第一介在アーム及び第二介在アームは、別の面内で揺動してもよいが、スペース効率上、同一面内で揺動することが好ましい。
【0012】
ここで、ロッカアームは、次のいずれのタイプでもよい。
(1)ロッカアームの一端部に揺動中心部があり、中央部にカム対応部があり、他端端にバルブ押圧部があるタイプ。(いわゆるスイングアーム)
(2)ロッカアームの中央部に揺動中心部があり、一端部にカム対応部があり、他端端にバルブ押圧部があるタイプ。
【0013】
揺動中心部としては、次の二態様を例示できる。
(a)揺動中心部はピボットに支持された凹球面部である態様。
(b)揺動中心部はシーソアームが回動可能に軸支された軸穴部である態様。
【0014】
上記(a)の態様では、揺動中心部にタペットクリアランス調整機構が設けられることが好ましい。例えば、ピボットに設けた雄ネジをピボット支持材に設けた雌ネジに螺入量調節可能に螺入するようにしたタペットクリアランス調整機構を例示できる。
【0015】
回転カムと制御カムとに回転カム摺接部と制御カム摺接部とがそれぞれ常に摺接するように第一介在アームと第二介在アームとを付勢する付勢手段を設けることが好ましい。
【0016】
付勢手段としては、特に限定されないが、次の二態様を例示できる。
(i)第一介在アームをその揺動方向に沿って付勢することで第二介在アームの回転カム摺接部と制御カム摺接部とが回転カムと制御カムとから離間しないように第二介在アームを付勢するバネ部材である態様。
具体的には、第一介在アームのアーム部又はアーム部とは別に設けられた突起とシリンダヘッドとの間に押し縮めたバネ部材を設けたもの等を例示できる。
【0017】
(ii)第一介在アームと第二介在アームとを相対変位させるように付勢して第二介在アームの回転カム摺接部と制御カム摺接部とを回転カムと制御カムとの間に進入する方向に付勢するバネ部材である態様。
具体的には、第二介在アームの軸支部に第一介在アームと第二介在アームとをそれらのなす角度を広げる方向に付勢するバネ部材を設けたもの等を例示できる。
【0018】
リフト制御装置としては、特に限定されないが、ヘリカルスプライン機構と、油圧を用いた駆動部と、マイクロコンピュータ等の制御装置とを備えたものを例示できる。
【0019】
なお、本発明の可変動弁機構は、吸気バルブ又は排気バルブの何れか一方に適用することもできるが、両方に適用することが好ましい。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を実施した可変動弁機構の第一実施形態例について、図1〜図5を参照して説明する。この可変動弁機構にはスイングアームタイプのロッカアーム1が使用され、ロッカアーム1の一端部は同部に形成された凹球面部2がピボット3に支持されてなる揺動中心部となっている。ピボット3はネジによるタペットクリアランス調整機構を内蔵している。ロッカアーム1の他端部は二股状に分かれて、それぞれの先端下部にバルブ押圧部4が凹設され、バルブ5の基端部をバルブ押圧部4が押圧するようになっている。
【0021】
ロッカアーム1の中央部に形成されたローラ配置穴6には、カム対応部としての第一ローラ7が、ロッカアーム1の上面からやや突出するように配され、該第一ローラ7はアーム側壁と直交する軸の周りに回転可能に軸着されている。
【0022】
第一ローラ7の上方近傍には、第一ローラ7を押圧する第一介在アーム10が配されている。第一介在アーム10はその基端の円筒部11がアームシャフト12に揺動可能に軸着され、該円筒部11からロッカアーム1のバルブ押圧部4側へ向かって延びるアーム部13の下面は、第一ローラ7を押圧するための押圧面19となっている。押圧面19は第一ローラ7の半径よりも大きい曲率半径の凹曲面に形成され、後述するように第一ローラ7に対する押圧面19の当接位置が第一介在アーム10の長さ方向に変わっても、押圧面19はその略垂線方向に第一ローラ7を押圧するようになっている。
【0023】
アーム部13の上部に形成された一対のフォーク片14の間には上方へ延びる第二介在アーム15の下端が配され、該第二介在アーム15はフォーク片14の内側壁と直交する軸の周りに揺動可能に軸支されている。第二介在アーム15の上端に形成された一対のフォーク片16の間には回転カム摺接部としての第二ローラ17が配され、該フォーク片16の両外側には制御カム摺接部としての2つの第三ローラ18が配されている。すなわち、第二ローラ17を対称面にして2つの第三ローラ18が配されている。第二ローラ17と第三ローラ18とは、フォーク片16の内側壁と直交する同軸上に並設されるとともに、その軸の周りにそれぞれ独立して回転可能に軸着されている。第二ローラ17と第三ローラ18とは外径が同一であるが、異なっていてもよい。
【0024】
第二ローラ17の上方であってロッカアーム1でいうとバルブ押圧部4側には、1本のカムシャフト21が回転可能に軸支されている。カムシャフト21には、第二ローラ17を第二介在アーム15の揺動方向の一方側(本例ではロッカアーム1でいうとバルブ押圧部4側)から斜め下方へ押圧し、第二介在アーム15及び第一介在アーム10をその順に介してロッカアーム1を押圧することによりバルブ5をリフトさせる回転カム20が形成されている。回転カム20は、ベース円20aと、突出量が漸増するノーズ漸増部20bと、最大突出量となるノーズ20cと、突出量が漸減するノーズ漸減部20dとからなり、第二ローラ17と略同一幅に形成されている。
【0025】
第三ローラ18の上方(必ずしも上方でなくてもよい)であってロッカアーム1でいうと揺動中心部側には1本の支持シャフト31が回転可能に軸支されている。支持シャフト31には、2つの第三ローラ18を第二介在アーム15の揺動方向の他方側(本例ではロッカアーム1でいうと揺動中心部側)から押圧する2つの制御カム30が形成されている。2つの制御カム30の間は、各制御カム30が第二ローラ17に干渉しないように環状溝32となっている。各制御カム30は、ベース円30aと、ノーズが漸増するノーズ漸増部30bとからなり、第三ローラ18と略同一幅に形成されている。なお、可変動弁機構全体をコンパクトにするために制御カム30を第一介在アーム10に近設させてあるので、第一介在アーム10の上部にはノーズ漸増部30bの当接を逃がして干渉を防ぐ逃がし溝22が形成されている。
【0026】
支持シャフト31には、制御カム30の配向角を1回転以内の範囲で内燃機関の運転状況に応じ連続的に又は段階的(好ましくは三段階以上、さらに好ましくは四段階以上の多段階)に変えることにより第二介在アーム15の揺動の仕方を変えることを介して第一介在アーム10の揺動開始角を変え、もって第一ローラ7に対する第一介在アーム10の押圧面19の当接位置を第一介在アーム10の長さ方向に変えることにより前記回転カム20によるバルブのリフト量及び作用角を変化させるリフト制御装置(図示略)が接続されている。
【0027】
リフト制御装置は、例えば、ヘリカルスプラインを設けたピストンが油圧により所定角の回転を伴いながら軸方向に移動し、該回転が支持シャフト31を回転させることにより制御カム30の配向角を1回転以内の範囲で変える構造となっており、内燃機関の回転センサやアクセル開度センサ等からの検知値に基づいてマイクロコンピュータ等の制御装置により制御されるようになっている。
【0028】
上記の構成により、制御カム30が第三ローラ18を第二介在アーム15の揺動方向の他方側から押圧(いわばバックアップ)した状態で、回転カム20が第二ローラ17を第二介在アーム15の揺動方向の一方側から斜め下方へ押圧し、第二介在アーム15及び第一介在アーム10をその順に介してロッカアーム1を押圧することによりバルブ5をリフトさせるようになっている。このとき、回転カム20により第二ローラ17を押圧された第二介在アーム15は所定の角度範囲で揺動し(設計によっては揺動は僅かでアーム全体が上下するケースもあり得る)、該第二介在アーム15を介して下方へ押圧された第一介在アーム10も所定の角度範囲で揺動する。
【0029】
またこのとき、制御カム30の配向角を変えて、第三ローラ18を押圧する箇所をベース円30aにしたりノーズ漸増部30bの各所にしたりすることにより、前記回転カム20により揺動する第二介在アーム15の揺動の仕方が変わるため、第一介在アーム10の揺動開始角も変わることになる。すると、第一ローラ7に対する第一介在アーム10の押圧面19の当接位置が第一介在アーム10の長さ方向に変わり、具体的には、第一介在アーム10の揺動開始角が高いときには押圧面19の当接位置はアーム部13基端側となり、第一介在アーム10の揺動開始角が低いときには押圧面19の当接位置はアーム部13先端側となる。
【0030】
以上のように構成された可変動弁機構は、次のように作用する。
まず、図2(a)→(b)は、最大リフト量・最大作用角が必要な運転状況下における制御カム30の配向角度とそれによる作用を示している。
図2(a)に示すように、最大リフト量・最大作用角が必要な運転状況下では、制御カム30はノーズ漸増部30bの最大突出部付近が第三ローラ18に当接するように配向制御される。これにより、第二介在アーム15はロッカアーム1でいうとバルブ押圧部4側に傾いた所が揺動開始角となり、同時に第二介在アーム15は下方へやや押圧されるため、第一介在アーム10は下方へやや傾いた所が揺動開始角となる。その状態で、回転カム20のベース円20aの後半部が第二ローラ17に摺接するとき、第一介在アーム10は前記揺動開始角にある(下方へやや傾いた所といっても依然として高い)ため、第一ローラ7に対する第一介在アーム10の押圧面19の当接位置はアーム部13基端側であり、まだバルブ5のリフトは発生しない。
図2(b)に示すように、制御カム30が図2(a)と同じ配向角度に保たれた状態で、回転カム20のノーズ漸増部20bを経てノーズ20cが第二ローラ17に摺接するとき、第二介在アーム15はロッカアーム1でいうと揺動中心部側に若干揺動しながら下方へ大きく押圧されるため、第一介在アーム10は下方へ最大に揺動する。すると、第一ローラ7に対する第一介在アーム10の押圧面19の当接位置はアーム部13先端側に変わり、第一介在アーム10はロッカアーム1を下方へ最大に揺動させるので、バルブ5のリフト量Lは発生・増加して最大値Lmax に達し、作用角も最大となる。
なお、前記の通り、前記当接位置が変わっても、凹曲面に形成された押圧面19はその略垂線方向に第一ローラ7を押圧するので、第一介在アーム10にその長さ方向の応力成分がほとんど生じず、円筒部11とアームシャフト12との間に負担がかからない。
【0031】
次に、図3(a)→(b)は、微小リフト量・微小作用角が必要な運転状況下における制御カム30の配向角度とそれによる作用を示している。
図3(a)に示すように、微小リフト量・微小作用角が必要な運転状況下では、制御カム30はノーズ漸増部30bの小突出部付近が第三ローラ18に当接するように配向制御される。これにより、第二介在アーム15は図2の状態よりも直立に近付いた所が揺動開始角となり、同時に第二介在アーム15は下方への押圧が少なくなるため、第一介在アーム10は図2の状態よりも高くなった所が揺動開始角となる。その状態でベース円20aの後半部が第二ローラ17に摺接するとき、第一ローラ7に対する第一介在アーム10の押圧面19の当接位置はアーム部13基端側(円筒部11ともいえる)であり、まだバルブ5のリフトは発生しない。
図3(b)に示すように、制御カム30が図3(a)と同じ配向角度に保たれた状態で、ノーズ20cが第二ローラ17に摺接するとき、第二介在アーム15はロッカアーム1でいうと揺動中心部側に揺動しながら下方へ押圧されるため、第一介在アーム10は下方へ揺動する。すると、第一ローラ7に対する第一介在アーム10の押圧面19の当接位置はアーム部13の基端側から先端側に向けてやや変わり、第一介在アーム10はロッカアーム1を下方へやや揺動させるので、バルブ5のリフト量L及び作用角はともに微小となる(図5参照)。
【0032】
なお、図2と図3との中間的なリフト量・作用角が必要な運転状況下では、図2と図3との中間的な制御カム30の配向角度をリフト制御装置により連続的に又は段階的に作ることで、図5に示すように中間的なリフト量・作用角が連続的に又は段階的に得られる。
【0033】
次に、図4(a)→(b)は、リフト休止が必要な運転状況下における制御カム30の配向角度とそれによる作用を示している。
図4(a)に示すように、リフト休止が必要な運転状況下では、制御カム30はベース円30aが第三ローラ18に当接するように配向制御される。これにより、第二介在アーム15は図3の状態よりもさらに直立に近付いた所が揺動開始角となり、同時に第二介在アーム15は下方への押圧がさらに少なくなるため、第一介在アーム10は図3の状態よりもさらに高くなった所が揺動開始角となる。その状態でベース円20aの後半部が第二ローラ17に摺接するとき、第一ローラ7に対する第一介在アーム10の押圧面19の当接位置はアーム部13基端側(円筒部11ともいえる)であり、バルブ5はリフトしない。
図4(b)に示すように、制御カム30が図4(a)と同じ配向角度に保たれた状態で、ノーズ20cが第二ローラ17に摺接するとき、第二介在アーム15はロッカアーム1でいうと揺動中心部側に揺動しながら下方へ押圧されるため、第一介在アーム10は下方へ揺動する。しかし、第一ローラ7に対する第一介在アーム10の押圧面19の当接位置はアーム部13の基端側からほとんど変わらず、第一介在アーム10はロッカアーム1を下方へ揺動させないので、バルブ5はリフトしない。
【0034】
次に、本発明を実施した可変動弁機構の第二実施形態について、図6を参照して第一実施形態と異なる部分についてのみ説明する。本実施形態の可変動弁機構は、制御カム摺接部の構成、第一介在アームの形状及びロッカアームの構成においてのみ第一実施形態と相違するものである。
【0035】
すなわち、本実施形態の可変動弁機構は、第三ローラに代えて一対のフォーク片16が制御カム摺接部として機能している。一対のフォーク片16は、両方ともに制御カム30と略同一幅に形成されている。また、各フォーク片16は、回転カム20に近い前側が第二ローラ17と同軸で第二ローラ17よりやや小さい半径の円弧面状に形成され、制御カム30に近い後側は第二ローラ17と同軸で第二ローラ17よりやや大きい半径の円弧面状に形成されている。各制御カム30には、一対のフォーク片16の制御カム30に近い後側面がそれぞれ摺接するようになっている。
【0036】
また、本実施形態の第一介在アーム10は、アーム部13がフォーク片14と同一幅のフォーク状となっていて、それに伴い押圧面19は左右一対に分割形成されている。また、各押圧面19の下側には、細型に形成されたロッカアーム1及びそれを支持するピボット3がそれぞれ設けられている。各ロッカアーム1には、ローラ配置穴6、バルブ押圧部4及び第一ローラ7が一つずつ設けられ、一つのロッカアーム1が一つのバルブ5を押圧するようになっている。なお、第一介在アーム10の形状とロッカアーム1の構成とは、第一実施形態と同じでもよい。
【0037】
本実施形態の可変動弁機構は、基本的には第一実施形態と同様である。そして、本実施形態によれば、第一実施形態と同様の効果が得られるとともに、ローラ18が不要となるので第二介在アーム15の構造をシンプルにすることができるとともに軽量化を図ることができる。これにより第一介在アーム10及び第二介在アーム15の運動性が向上し、更なる燃費の向上が期待できる。
【0038】
次に、本発明を実施した可変動弁機構の第三実施形態について、図7を参照して第二実施形態と異なる部分についてのみ説明する。本実施形態の可変動弁機構は、第二介在アームの形状と支持シャフトの構成とにおいてのみ第二実施形態と相違するものである。
【0039】
すなわち、本実施形態の可変動弁機構は、第二介在アーム15の上部に第二ローラ17の回転を許容しつつ第二ローラ17の制御カム30に近い略半周部分を包み込むローラ包囲部15aが形成されている。ローラ包囲部15aは、一対のフォーク片16の後側内縁間を略塞ぐように形成され、フォーク片16の円弧面形状がローラ包囲部15a上にも連続形成されている。
【0040】
また、本実施形態の支持シャフト31には、第二介在アーム15のローラ包囲部15aを押圧する制御カム30が一つだけ形成されている。従って、本実施形態の可変動弁機構は、基本的には第二実施形態と同様である。そして、本実施形態によれば、第二実施形態と同様の効果が得られるとともに、制御カム30を一つに減らすことができるので支持シャフト31に係る原材料を節約することができる。
【0041】
次に、本発明を実施した可変動弁機構の第四実施形態について、図8〜図11を参照して第一実施形態と異なる部分についてのみ説明する。本実施形態の可変動弁機構は、第一介在アームの構成と、回転カムと制御カムとに回転カム摺接部と制御カム摺接部とがそれぞれ常に摺接するように第一介在アームと第二介在アームとを付勢する付勢手段が設けられている点においてのみ第一実施形態と相違するものである。
【0042】
すなわち、本実施形態の可変動弁機構は、第一介在アーム10のアーム部13の略反対方向に半径方向に延びる突出部11aが設けられている。また、付勢手段として、第一介在アーム10をその揺動方向に沿って付勢することで第二介在アーム15の第二ローラ17と第三ローラ18とが回転カム20と制御カム30とから離間しないように第二介在アーム15を付勢するバネ部材44が設けられている。
【0043】
バネ部材44は、互いに開口側を対峙させて当接及び離間可能に側周壁が内外に係合したカップ状の内側部材42のカップ内底面と、シリンダヘッド45に形成された外側部材43の内底面との間に圧縮状態で設置され、外側部材43から内側部材42を離間方向に付勢する。内側部材42は、シリンダヘッド45の外側部材43の内側にガイドされて摺動するようになっていて、内側部材42の先端に形成された半球面が突出部11aの上側に当接されている。
【0044】
従って、本実施形態の可変動弁機構は次のように作用する。
まず、図9(a)→(b)は、リフト休止が必要な運転状況下におけるバネ部材44の状態とそれによる作用を示している。
図9(a)に示すように、リフト休止が必要な運転状況下で、回転カム20のベース円20aが第二ローラ17に配向するとき、バネ部材44は内側部材42を外側部材43に沿って斜め下方に付勢し、内側部材42は突出部11aを斜め上方から斜め下方へ付勢するので第一介在アーム10はアームシャフト12を中心に左回転方向に付勢される。この時、第二介在アーム15は第一介在アーム10により上方向に付勢され、第二ローラ17と第三ローラ18とは回転カム20と制御カム30とにそれぞれ押し当てられるので、第二ローラ17と第三ローラ18とは回転カム20と制御カム30とに常に摺接し続ける。また、この時バネ部材44の全長はLa1であり、突出部11aはバネ部材44からP1の力で付勢を受けており、バネ部材44は反作用により荷重P1で押し縮められた状態になっている。
次に、図9(b)に示すように、リフト休止が必要な運転状況下で、回転カム20のノーズ20cが第二ローラ17に配向するようになっても、第二ローラ17及び第三ローラ18はバネ部材44による付勢を受け続けるので回転カム20と制御カム30とにそれぞれ摺接し続ける。この時、第二ローラ17と回転カム20との当接位置はノーズ20cに移動して、第二ローラ17がノーズ20cにより最大押圧を受ける。そのために第二ローラ17、第三ローラ18及び第二介在アーム15は第二ローラ17と第三ローラ18とを回転カム20と制御カム30とに摺接させ続けながらバネ部材44による付勢に抗して下方に押圧されるとともに第一介在アーム10は下方へ揺動させられる。この時、バネ部材44は第一介在アーム10の揺動により上方向に移動した突出部11aにより押し縮められて全長がLa2となり、荷重がP2に増大する。
【0045】
次に、図10(a)→(b)は、微小リフト量・微小作用角が必要な運転状況下におけるバネ部材44の状態とそれによる作用を示している。
図10(a)に示すように、微小リフト量・微小作用角が必要な運転状況下で、回転カム20のベース円20aが第二ローラ17に配向するときも、第二ローラ17及び第三ローラ18はバネ部材44による付勢を受け続けるので回転カム20と制御カム30とにそれぞれ摺接し続ける。この時、第三ローラ18と制御カム30との当接位置はノーズ漸増部30bの小突出部付近に移動するので、第三ローラ18及び第二介在アーム15は、図9(a)の位置よりもやや下方に押圧される。これにより第一介在アーム10の揺動開始角が図9(a)よりもやや下方に傾いて突出部11aもやや上方向に移動するので、バネ部材44の全長はLa1よりやや短いLa3となり、荷重がP1よりやや大きいP3に増大する。次に、図10(b)に示すように、微小リフト量・微小作用角が必要な運転状況下で、回転カム20のノーズ20cが第二ローラ17に配向するようになっても、第二ローラ17及び第三ローラ18はバネ部材44による付勢を受け続けるので回転カム20と制御カム30とにそれぞれ摺接し続ける。この時、第三ローラ18と制御カム30との当接位置はノーズ漸増部30bの小突出部付近に移動するとともに第二ローラ17と回転カム20との当接位置はノーズ20cに移動して、第二ローラ17がノーズ20cにより最大押圧を受ける。そのために第二ローラ17、第三ローラ18及び第二介在アーム15は第二ローラ17と第三ローラ18とを回転カム20と制御カム30とに摺接させ続けながらバネ部材44による付勢に抗して下方に押圧されるとともに第一介在アーム10は下方へ揺動させられる。この時、コイルスプリング44は第一介在アーム10の揺動により上方向に移動した突出部11aにより押し縮められて全長がLa4となり、荷重がP4に増大する。
【0046】
次に、図11(a)→(b)は、最大リフト量・最大作用角が必要な運転状況下におけるバネ部材44の状態とそれによる作用を示している。
図11(a)に示すように、最大リフト量・最大作用角が必要な運転状況下で、回転カム20のベース円20aが第二ローラ17に配向するときも、第二ローラ17及び第三ローラ18はバネ部材44による付勢を受け続けるので回転カム20と制御カム30とにそれぞれ摺接し続ける。この時、第三ローラ18と制御カム30との当接位置はノーズ漸増部30bの最大突出部付近に移動するので、第三ローラ18及び第二介在アーム15は、図10(a)の位置よりも大きく下方に押圧される。これにより第一介在アーム10の揺動開始角が図10(a)よりも大きく下方に傾いて突出部11aも上方向に移動するので、バネ部材44の全長はLa3より短いLa5となり、荷重がP3より大きいP5に増大する。
次に、図11(b)に示すように、最大リフト量・最大作用角が必要な運転状況下で、回転カム20のノーズ20cが第二ローラ17に配向するようになっても、第二ローラ17及び第三ローラ18はバネ部材44による付勢を受け続けるので回転カム20と制御カム30とにそれぞれ摺接し続ける。この時、第三ローラ18と制御カム30との当接位置はノーズ漸増部30bの最大突出部付近に移動するとともに第二ローラ17と回転カム20との当接位置はノーズ20cに移動して、第二ローラ17と第三ローラ18とがノーズ20cとノーズ漸増部30bとにより最大押圧を受ける。そのために第二ローラ17、第三ローラ18及び第二介在アーム15は第二ローラ17と第三ローラ18とを回転カム20と制御カム30とに摺接させ続けながらバネ部材44による付勢に抗して下方に押圧されるとともに第一介在アーム10は下方へ最大揺動させられる。この時、バネ部材44は第一介在アーム10の揺動により上方向に移動した突出部11aにより押し縮められて全長はLa4より短いLa6となり、荷重がP4より大きいP6に増大する。
【0047】
従って、本実施形態の可変動弁機構は、第一介在アーム10と第二介在アーム15とを付勢する付勢手段が設けられているものの、基本的には第一実施形態と同様である。そして、本実施形態によれば、第一実施形態と同様の効果が得られるとともに、バネ部材44が設けられたことにより回転カム20と第二ローラ17と、または制御カム30と第三ローラとのいずれか又は両方が離間するのを防止して、回転カム20と制御カム30とに第二ローラ17と第三ローラ18とをそれぞれ常に摺接させることができる。
【0048】
次に、本発明を実施した可変動弁機構の第五実施形態について、図12〜16を参照して第四実施形態と異なる部分についてのみ説明する。本実施形態の可変動弁機構は、付勢手段の構成においてのみ第四実施形態と相違するものである。
【0049】
すなわち、本実施形態の可変動弁機構には、回転カム20と制御カム30とに第二ローラ17と第三ローラ18とがそれぞれ常に摺接するように第一介在アーム10と第二介在アーム15とを付勢する付勢手段として、バネ部材44と突出部11aとに代えて、第一介在アーム10と第二介在アーム15とを相対変位させるように付勢して第二介在アーム15の第二ローラ17と第三ローラ18とを回転カム20と制御カム30との間に進入する方向に付勢するバネ部材51が設けられている。
【0050】
バネ部材51は、一対のフォーク片14の間に配されて第二介在アーム15と同軸上に軸支され、その両端は接線方向にやや延ばされて一対のフォーク片14の底壁と第二介在アーム15に形成された係合溝15aとにそれぞれ係合させられている。この時、バネ部材51は、第二介在アーム15の軸支部を中心として第一介在アーム10と第二介在アーム15とが離間する方向に付勢されるように捻られた状態で取付けられている。
【0051】
また、第二介在アーム15の下端には、第一介在アーム10に対する第二介在アーム15の揺動範囲を制限する突起15bが形成されている。突起15bは、第一介在アーム10に対して第二介在アーム15が離間する方向に揺動すると円筒部11の前面に当接するようになっていて、それ以上は第二介在アーム15が揺動できないようになっている。この突起15bが設けられていることにより可変動弁機構の組立が容易になる。なお、突起15bは省略してもよい。
【0052】
すなわち、バネ部材51により第一介在アーム10と第二介在アーム15とは、双方のなす角度が広がるように第一介在アーム10と第二介在アーム15とを付勢するようになっている。第一介在アーム10がアームシャフト12に軸着されていることから、アームシャフト12の中心から第二介在アーム15の上端が遠ざけられるように付勢される。この時、第二介在アーム15の上端に軸着された第二ローラ17と第三ローラ18とは、回転カム20と制御カム30との間に進入する方向に付勢され、第二ローラ17と第三ローラ18とは回転カム20の角度や制御カム30の配向角度に関係なく、回転カム20と制御カム30とにそれぞれ摺接し続けるようになっている。
【0053】
従って、本実施形態の可変動弁機構は次のように作用する。
図13(a)に示すように、リフト休止が必要な運転状況下で、回転カム20のベース円20aが第二ローラ17に配向するとき、第二ローラ17と第三ローラ18とは回転カム20と制御カム30との間に進入する方向に付勢されているので、第三ローラ18と制御カム30との当接位置はベース円30aとなるとともに第二ローラ17と回転カム20との当接位置はベース円20aとなる。この時、第二介在アーム15の揺動中心とアームシャフト12の中心とを結んだ線と第二介在アーム15の揺動中心と第二ローラ17の中心とを結んだ線とのなす角度を第一介在アーム10と第二介在アーム15とのなす角度とすると、その角度はA7となり、バネ部材51による第一介在アーム10と第二介在アーム15とを離間させようとする力(すなわちバネ部材51に加わる荷重)はP7となる。
次に、図13(b)に示すように、リフト休止が必要な運転状況下で、回転カム20のノーズ20cが第二ローラ17に配向するとき、第二ローラ17と第三ローラ18とは回転カム20と制御カム30との間に進入する方向に付勢されているので、第三ローラ18と制御カム30との当接位置はベース円30aから移動しないが、第二ローラ17と回転カム20との当接位置はノーズ20cに移動する。この時、第一介在アーム10と第二介在アーム15とのなす角度はA7からA8に大きく縮小させられる。また、バネ部材51による第一介在アーム10と第二介在アーム15とのなす角度を広げようとする力(すなわちバネ部材51に加わる荷重)は、第一介在アーム10と第二介在アーム15とのなす角度の縮小に伴ってP7からP8に大きく増大する。
【0054】
次に、図14(a)に示すように、微小リフト量・微小作用角が必要な運転状況下で、回転カム20のベース円20aが第二ローラ17に配向するとき、第二ローラ17と第三ローラ18とは回転カム20と制御カム30との間に進入する方向に付勢されているので、第三ローラ18と制御カム30との当接位置はノーズ漸増部30bの小突出部付近となるとともに第二ローラ17と回転カム20との当接位置はベース円20aとなる。この時、第一介在アーム10と第二介在アーム15とのなす角度はA7より極僅かに小さいA9となる。また、バネ部材51による第一介在アーム10と第二介在アーム15とのなす角度を広げようとする力(すなわちバネ部材51に加わる荷重)はP9となるが、A7とA9との差が僅かであるためP9はP7と略同等値となる。
次に、図14(b)に示すように、微小リフト量・微小作用角が必要な運転状況下で、回転カム20のノーズ20cが第二ローラ17に配向するとき、第二ローラ17と第三ローラ18とは回転カム20と制御カム30との間に進入する方向に付勢されているので、第三ローラ18と制御カム30との当接位置はノーズ漸増部30bの小突出部付近から僅かに突出量の大きい側へ移動し、第二ローラ17と回転カム20との当接位置はノーズ20cに移動する。この時、第一介在アーム10と第二介在アーム15とのなす角度はA9からA10に大きく縮小させられる。また、バネ部材51による第一介在アーム10と第二介在アーム15とのなす角度を広げようとする力(すなわちバネ部材51に加わる荷重)はP9からP10に大きく増大するがA8とA10とが略同等値となるのでP10はP8と略同等値となる。
【0055】
次に、図15(a)に示すように、最大リフト量・最大作用角が必要な運転状況下で、回転カム20のベース円20aが第二ローラ17に配向するとき、第二ローラ17と第三ローラ18とは回転カム20と制御カム30との間に進入する方向に付勢されているので、第三ローラ18と制御カム30との当接位置はノーズ漸増部30bの最大突出部付近となるとともに第二ローラ17と回転カム20との当接位置はベース円20aとなる。この時、第一介在アーム10と第二介在アーム15とのなす角度はA7よりやや小さいA11となる。また、バネ部材51による第一介在アーム10と第二介在アーム15とのなす角度を広げようとする力(すなわちバネ部材51に加わる荷重)はP11となるが、A7とA11との差がA7とA9との差よりは大きいものの僅かであるためP11はP7及びP9と略同等値となる。
次に、図15(b)に示すように、最大リフト量・最大作用角が必要な運転状況下で、回転カム20のノーズ20cが第二ローラ17に配向するとき、第二ローラ17と第三ローラ18とは回転カム20と制御カム30との間に進入する方向に付勢されているので、第三ローラ18と制御カム30との当接位置はノーズ漸増部30bの最大突出部付近を更に突出量の大きい側へ移動し、第二ローラ17と回転カム20との当接位置はノーズ20cに移動する。この時、第一介在アーム10と第二介在アーム15とのなす角度はA11からA12に大きく縮小させられる。また、バネ部材51による第一介在アーム10と第二介在アーム15とのなす角度を広げようとする力(すなわちバネ部材51に加わる荷重)はP11からP12に大きく増大するがA8とA10とA12とが略同等値となるのでP12はP8及びP10と略同等値となる。
【0056】
従って、図16に示すように、微小リフト量・微小作用角が必要な運転状況下でのベース時(第二ローラ17と回転カム20との当接位置がベース円20aである時)及びノーズ時(第二ローラ17と回転カム20との当接位置がノーズ20cである時)におけるバネ部材44,51に加わる荷重と、最大リフト量・最大作用角が必要な運転状況下でのベース時及びノーズ時におけるバネ部材44,51に加わる荷重とを第四実施形態と第五実施形態とで比較すると、第四実施形態の微小リフト量・微小作用角が必要な運転状況下でのノーズ時におけるバネ部材44に加わる荷重P4が、第四実施形態の最大リフト量・最大作用角が必要な運転状況下でのベース時におけるバネ部材44に加わる荷重P5が略同等値となる場合があり、そうなった場合、第四実施形態で最大リフト量・最大作用角が必要な運転状況下でのノーズ時におけるバネ部材44に加わる荷重P6が余分な荷重となりフリクションロスが大きくなる場合がある。しかし、第五実施形態では、微小リフト量・微小作用角が必要な運転状況下でのベース時におけるバネ部材51に加わる荷重P9と最大リフト量・最大作用角が必要な運転状況下でのベース時におけるバネ部材51に加わる荷重P11とが略同等値となり、微小リフト量・微小作用角が必要な運転状況下でのノーズ時におけるバネ部材51に加わる荷重P10と最大リフト量・最大作用角が必要な運転状況下でのノーズ時におけるバネ部材51に加わる荷重P12とが略同等値となり、すなわち制御カム30の配向角度を変えてもバネ部材51に加わる荷重がほとんど変わらないのでフリクションロスが発生しない。また、バネ部材51が第一介在アーム10と第二介在アーム15と一体式となり、可変動弁機構をコンパクトにすることができる。
【0057】
従って、本実施形態の可変動弁機構は、付勢手段が異なるものの、基本的には第四実施形態と同様である。そして、本実施形態によれば、第四実施形態と同様の効果が得られるとともに、フリクションロスをなくすとともに可変動弁機構をコンパクトにすることができる。
【0058】
なお、本発明は前記実施形態の構成に限定されるものではなく、例えば次のように、発明の趣旨から逸脱しない範囲で変更して具体化することもできる。
(1)リフト制御装置の構成や制御の仕方を適宜変更すること。
(2)中央部に揺動中心部があるロッカアームとすること。
(3)第三ローラ18及び制御カム30をそれぞれ1つとすること。
【0059】
【発明の効果】
本発明の可変動弁機構は、上記の通り構成されているので、従来の駆動系を大きく変えることなく、一本のカムシャフトを回転させて、バルブのリフト量及び作用角を連続的又は段階的に変化させることができるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施形態に係る可変動弁機構を示す斜視図である。
【図2】図1の最大リフト量・作用角が必要なときの同機構の作用を示す断面図である。
【図3】図1の微小リフト量・作用角が必要なときの同機構の作用を示す断面図である。
【図4】図1のリフト休止が必要なときの同機構の作用を示す断面図である。
【図5】本実施形態に係る可変動弁機構により得られるバルブのリフト量及び作用角を示すグラフである。
【図6】本発明の第二実施形態に係る可変動弁機構を示す斜視図である。
【図7】本発明の第三実施形態に係る可変動弁機構を示す斜視図である。
【図8】本発明の第四実施形態に係る可変動弁機構を示す断面図である。
【図9】図8のリフト休止が必要なときの同機構の作用を示す断面図である。
【図10】図8の微小リフト量・作用角が必要なときの同機構の作用を示す断面図である。
【図11】図8の最大リフト量・作用角が必要なときの同機構の作用を示す断面図である。
【図12】本発明の第五実施形態に係る可変動弁機構を示す断面図である。
【図13】図12のリフト休止が必要なときの同機構の作用を示す断面図である。
【図14】図12の微小リフト量・作用角が必要なときの同機構の作用を示す断面図である。
【図15】図12の最大リフト量・作用角が必要なときの同機構の作用を示す断面図である。
【図16】第四実施形態に係る可変動弁機構及び第五実施形態に係る可変動弁機構により得られるバネ部材の荷重の比較を示すグラフである。
【符号の説明】
1 ロッカアーム
5 バルブ
7 カム対応部としての第一ローラ
10 第一介在アーム
12 アームシャフト
13 アーム部
15 第二介在アーム
17 回転カム摺接部としての第二ローラ
18 制御カム摺接部としての第三ローラ
19 押圧面
20 回転カム
20a ベース円
20b ノーズ漸増部
20c ノーズ
20d ノーズ漸減部
21 カムシャフト
30 制御カム
30a ベース円
30b ノーズ漸増部
31 支持シャフト

Claims (6)

  1. ロッカアームのカム対応部の近傍に該カム対応部を押圧する押圧面を備えた第一介在アームを揺動可能に軸着し、
    前記第一介在アームに回転カム摺接部と制御カム摺接部とを備えた第二介在アームを揺動可能に軸着し、
    前記回転カム摺接部を第二介在アームの揺動方向の一方側から押圧し、第二介在アーム及び第一介在アームをその順に介してロッカアームを押圧することによりバルブをリフトさせる回転カムを形成した1本のカムシャフトを回転可能に軸支し、
    前記制御カム摺接部を第二介在アームの揺動方向の他方側から押圧する制御カムを形成した1本の支持シャフトを回転可能に軸支し、
    前記制御カムの配向角を1回転以内の範囲で内燃機関の運転状況に応じ連続的に又は段階的に変えることにより第二介在アームの揺動の仕方を変えることを介して第一介在アームの揺動開始角を変え、もってカム対応部に対する第一介在アームの押圧面の当接位置を第一介在アームの長さ方向に変えることにより前記回転カムによるバルブのリフト量及び作用角を変化させるリフト制御装置を設けた可変動弁機構。
  2. 前記カム対応部が、前記ロッカアームに回転可能に軸着されたローラである請求項記載の可変動弁機構。
  3. 前記回転カム摺接部又は制御カム摺接部の少なくとも一方が、前記第二介在アームに回転可能に軸着されたローラである請求項記載の可変動弁機構。
  4. 前記回転カムと制御カムとに前記回転カム摺接部と制御カム摺接部とがそれぞれ常に摺接するように前記第一介在アームと第二介在アームとを付勢する付勢手段が設けられた請求項1、2又は3記載の可変動弁機構。
  5. 前記付勢手段は、第一介在アームをその揺動方向に沿って付勢することで前記第二介在アームの前記回転カム摺接部と制御カム摺接部とが前記回転カムと制御カムとから離間しないように前記第二介在アームを付勢するバネ部材である請求項記載の可変動弁機構。
  6. 前記付勢手段は、前記第一介在アームと第二介在アームとを相対変位させるように付勢して前記第二介在アームの前記回転カム摺接部と制御カム摺接部とを前記回転カムと制御カムとの間に進入する方向に付勢するバネ部材である請求項記載の可変動弁機構。
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