JP4010280B2 - 内燃機関の燃料噴射量制御装置 - Google Patents

内燃機関の燃料噴射量制御装置 Download PDF

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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関の燃料噴射量制御装置に係り、特に内燃機関の吸気通路を構成する部材に付着する燃料の量(燃料付着量)に応じて燃料噴射量を決定する内燃機関の燃料噴射量制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、吸気通路壁面や吸気弁の背面等の吸気通路を構成する部材(以下、「吸気通路構成部材」と称呼する。)へ付着する燃料の量を燃料挙動シミュレーションモデル(「燃料の動特性モデル」、「燃料付着モデル」、又は「燃料挙動モデル」とも称呼される。)に基づいて推定し、この推定した燃料付着量に応じて機関に供給される混合気の空燃比(以下、「機関の空燃比」と称呼する。)を目標空燃比に一致させるための燃料噴射量を決定する内燃機関の燃料噴射量制御装置が知られている(例えば、特許文献1を参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特許第2754744号明細書(第3頁、第3図)
【0004】
この種の装置における燃料挙動シミュレーションモデルによれば、図7からも理解されるように、fi(k)だけの燃料量の燃料を噴射した後の燃料付着量fw(k+1)は下記(1)式により求められる。
【0005】
【数1】
fw(k+1)=R・fi(k)+P・fw(k) …(1)
【0006】
上記(1)式において、fw(k)はfi(k)の燃料量の燃料を噴射する前の燃料付着量、Pは吸気通路構成部材に既に付着していた燃料のうち一吸気行程を経た後に同吸気通路構成部材に付着したまま残留している燃料の割合(燃料残留率)、Rは噴射された燃料のうち吸気通路構成部材へ直接付着する燃料の割合(燃料付着率)である。
【0007】
一方、今回の燃料噴射量fi(k)の燃料のうち気筒(燃焼室)内に吸入される燃料の量は(1−R)・fi(k)となり、既に付着している燃料の量(燃料付着量)fw(k)のうち気筒内に吸入される燃料量は(1−P)・fw(k)となる。そこで、fc(k)を今回の吸気行程において燃焼室内に吸入される混合気の空燃比が所定の目標空燃比と一致するために必要な燃料量(要求燃料量)であるとすると、同混合気の空燃比を同目標空燃比とするためには、下記(2)式が成立するように今回の燃料噴射量fi(k)を求めればよいことになる。
【0008】
【数2】
fc(k)=(1−R)・fi(k)+(1−P)・fw(k) …(2)
【0009】
従って、実際には上記(2)式を変形した(3)式により今回の燃料噴射量fi(k)を求めればよい。この(3)式が燃料挙動シミュレーションモデルの逆モデルを表す式である。
【0010】
【数3】
fi(k)={fc(k)−(1−P)・fw(k)}/(1−R) …(3)
【0011】
ところで、燃料残留率P及び燃料付着率Rは燃料挙動パラメータと呼ばれるパラメータである。燃料挙動パラメータは、一般に次のようにして定められ、実際の運転において使用される。先ず、吸入空気量(又はスロットルバルブ開度)、機関の回転速度及び機関の冷却水温等の運転状態パラメータを一定に維持した定常運転状態にて機関を運転し、上記(1)式及び上記(3)式により燃料噴射量を決定する。次に、決定された燃料噴射量の燃料を噴射するとともにそのときの空燃比を実測して、実測した空燃比と目標空燃比とが一致するように燃料挙動パラメータを変更する。そして、実測した空燃比と目標空燃比とが一致したとき、燃料挙動パラメータとそのときの機関運転状態パラメータとの関係を求め、その関係をROMに記憶させる。実際の運転においては、実際の運転状態パラメータを計測し、その運転状態パラメータとROMに記憶しておいた関係とを用いてその時点の燃料挙動パラメータを決定する。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、機関は運転状態パラメータが一定の定常運転状態のみで運転されるだけでなく、例えばスロットルバルブ開度が急激に変更され、運転状態パラメータが急激に変動する過渡運転状態や、燃料噴射停止状態から燃料噴射を再開した直後の過渡運転状態等でも運転される。このため、上記のように決定される燃料挙動パラメータを用いて燃料噴射量を決定すると、過渡運転状態において前記燃料挙動パラメータが適切でないことがあり、従って、決定される燃料噴射量が不適切となる。その結果、実際の機関の空燃比が目標空燃比から乖離し、排気ガス中の未燃成分や窒素酸化物が増大してしまうという問題がある。
【0013】
【本発明の概要】
本発明の発明者は、かかる課題を解決するため、燃料付着量についてより詳細に検討した。その結果、発明者は、機関の運転状態パラメータが同一であっても、燃料付着量が多い場合には燃料付着量が少ない場合よりも、噴射された燃料が吸気通路構成部材により付着し易く且つ吸気通路構成部材に付着している燃料がより蒸発し難いとの知見を得た。そこで、本発明者は、燃料付着量によっても燃料挙動パラメータ(燃料残留率及び燃料付着率)を変更すること、及び、定常運転状態では燃料付着量が一定の量となることを利用して、機関が定常運転されていると仮定した場合の燃料付着量(定常時燃料付着量)を求めるとともに、実際に推定される燃料付着量が定常時燃料付着量よりも多いか少ないかに応じて、定常運転状態において適合されている燃料挙動パラメータ(燃料残留率及び燃料付着率)を変更する本件発明に到った。
【0016】
発明による燃料噴射量制御装置は、燃料噴射手段から噴射される燃料の挙動を表すシミュレーションモデルに使用され「燃料噴射手段から噴射された燃料が吸気通路を構成する部材に付着する割合である燃料付着率」及び同シミュレーションモデルに使用され「吸気通路を構成する部材に付着していた燃料が気筒に吸入されることなく残留する割合である燃料残留率」を含む燃料挙動パラメータと、前記機関が定常運転状態にあるときの同機関の運転状態を表す運転状態パラメータと、の関係を予め記憶し、同記憶された関係と実際の運転状態パラメータとに基づいて同燃料挙動パラメータを決定する燃料挙動パラメータ決定手段を備えている。
【0017】
これにより、燃料挙動パラメータは、機関が定常運転状態にあるときに最適値となるように実際の運転状態パラメータに応じて決定される。
【0018】
また、この燃料噴射量制御装置は、前記吸気通路を構成する部材に付着している燃料から蒸発して前記気筒に吸入される燃料の量と前記燃料噴射手段から噴射される燃料が同吸気通路を構成する部材に付着する燃料の量とが等しくなるために同吸気通路を構成する部材に付着している燃料の量である燃料付着量が燃料噴射手段からの燃料の噴射前後で一定になるとの仮定の下で前記決定された燃料挙動パラメータと前記シミュレーションモデルとを用いて定常運転状態における燃料付着量である定常時燃料付着量を推定する定常時燃料付着量推定手段と、前記決定された燃料挙動パラメータと前記シミュレーションモデルとを用いて前記燃料噴射手段からの噴射毎に前記吸気通路を構成する部材に付着している燃料の量である燃料付着量の瞬時値である瞬時燃料付着量を推定する瞬時燃料付着量推定手段と、前記瞬時燃料付着量と前記定常時燃料付着量との比較結果に応じて前記決定された燃料挙動パラメータを補正する燃料挙動パラメータ補正手段と、を備えている。
【0019】
この燃料噴射量制御装置は、前記燃料付着量が前記燃料噴射手段からの燃料の噴射前後で一定であるとする仮定の下で、即ち、前記吸気通路を構成する部材に付着している燃料から蒸発して前記気筒に吸入される燃料の量と前記燃料噴射手段から噴射される燃料が同吸気通路を構成する部材に付着する燃料の量とが等しくなるとの仮定の下で、前記決定された燃料挙動パラメータと前記シミュレーションモデルとを用いて定常運転状態における燃料付着量である定常時燃料付着量を推定する。これにより、前記記憶されている関係に基づいて決定される燃料挙動パラメータを補正する必要がない場合の燃料付着量が定常時燃料付着量として求められる。
【0020】
同時に、この燃料噴射量制御装置は、前記決定された燃料挙動パラメータと前記シミュレーションモデルとを用いて前記燃料噴射手段からの噴射毎に前記吸気通路を構成する部材に付着する燃料の量である燃料付着量の瞬時値である瞬時燃料付着量を推定する。即ち、実際の燃料付着量に応じて変化する燃料付着量が瞬時燃料付着量として求められる。
【0021】
そして、燃料噴射量制御装置は、前記瞬時燃料付着量と前記定常時燃料付着量との比較結果に応じて前記決定された燃料挙動パラメータを補正する。この場合、前記燃料挙動パラメータ補正手段は、前記瞬時燃料付着量が前記定常時燃料付着量に対して大きくなるにしたがって前記燃料挙動パラメータが大きくなるように同燃料挙動パラメータを補正するように構成されることが好適である。
【0022】
そして、燃料噴射量制御装置は、補正された燃料挙動パラメータと機関に要求される要求燃料量とを前記シミュレーションモデルの逆モデルに適用して燃料噴射手段から噴射すべき燃料の量である燃料噴射量を決定し、その燃料噴射量の燃料を燃料噴射手段から噴射する。
【0023】
この結果、機関の運転状態が定常運転状態であるか過渡運転状態であるかに拘らず、燃料挙動パラメータがより適切な値となるので、燃料挙動の逆モデルによって決定される燃料噴射量が適切な値となる。従って、この燃料噴射量制御装置は、実際の機関の空燃比を略目標空燃比に一致させることができ、排気ガス中の未燃成分や窒素酸化物を低減することができる。
【0024】
ところで、吸気通路構成部材に付着している燃料の量が過大になると、その付着燃料の一部が液状のまま気筒内に流入する(所謂、液ダレ現象が発生する)ことがある。そこで、前記瞬時燃料付着量推定手段は、前記決定された燃料挙動パラメータと前記シミュレーションモデルとを用いて推定した瞬時燃料付着量が所定閾値以上となったとき、吸気通路構成部材に付着していた燃料の一部が液状のまま気筒に流入したと判定する。
【0025】
更に、好ましくは、前記瞬時燃料付着量推定手段は、液状のまま気筒に流入する燃料の量(即ち、流入液状燃料量)を前記機関の運転状態パラメータに基づいて推定し、前記決定された燃料挙動パラメータと前記シミュレーションモデルとを用いて推定した瞬時燃料付着量から同推定した流入液状燃料量を減じた量を新たな瞬時燃料付着量として推定する。
【0026】
これによれば、付着燃料の一部が液状のまま気筒内に流入した場合にも、燃料付着量が精度良く推定されるので、燃料挙動パラメータも精度良く決定されることになる。
【0027】
この場合、前記瞬時燃料付着量推定手段が前記吸気通路を構成する部材に付着している燃料の一部が液状のまま気筒に流入したと判定したとき、同吸気通路を構成する部材に付着している燃料が液状のまま気筒に流入することを抑止するように作動する付着燃料流入抑止手段を更に備えることが好適である。
【0028】
流入液状燃料量の推定精度は、燃料の一部が液状のまま気筒に流入することのない状態での燃料付着量の推定精度よりも劣る。従って、前記付着燃料流入抑止手段により、燃料の一部が液状のまま気筒に流入する事態を回避することで、燃料噴射量をより一層適切な量とすることができる。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による内燃機関の燃料噴射量制御装置の各実施形態について図面を参照しつつ説明する。
【0030】
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係る燃料噴射量制御装置を4サイクル火花点火式多気筒内燃機関10に適用したシステムの概略構成を示している。なお、図1は、特定気筒の断面のみを示しているが、他の気筒も同様な構成を備えている。
【0031】
この内燃機関10は、シリンダブロック、シリンダブロックロワーケース及びオイルパン等を含むシリンダブロック部20と、シリンダブロック部20の上に固定されるシリンダヘッド部30と、シリンダブロック部20にガソリン混合気を供給するための吸気系統40と、シリンダブロック部20からの排ガスを外部に放出するための排気系統50とを含んでいる。
【0032】
シリンダブロック部20は、シリンダ21、ピストン22、コンロッド23及びクランク軸24を含んでいる。ピストン22はシリンダ21内を往復動し、ピストン22の往復動がコンロッド23を介してクランク軸24に伝達され、これにより同クランク軸24が回転するようになっている。シリンダ21とピストン22のヘッドは、シリンダヘッド部30とともに燃焼室25を形成している。
【0033】
シリンダヘッド部30は、燃焼室25に連通した吸気ポート31、吸気ポート31を開閉する吸気弁32、吸気弁32を駆動するインテークカムシャフトを含むとともに同インテークカムシャフトの位相角及びリフト量を連続的に変更する可変吸気タイミング装置33、可変吸気タイミング装置33のアクチュエータ33a、燃焼室25に連通した排気ポート34、排気ポート34を開閉する排気弁35、排気弁35を駆動するエキゾーストカムシャフト36、点火プラグ37、点火プラグ37に与える高電圧を発生するイグニッションコイルを含むイグナイタ38及び燃料を吸気ポート31内に噴射するインジェクタ(燃料噴射手段)39を備えている。
【0034】
インジェクタ39は、燃料圧力調整手段39aと接続されている。燃料圧力調整手段39aは、図示しない連通路によりスロットルバルブ43の下流の吸気通路と連通されるとともに、図示しない燃料ポンプと接続されている。また、燃料圧力調整手段39aは、外部からの駆動信号により駆動される図示しない電磁駆動式リニア制御弁を備えている。燃料圧力調整手段39aは、これらにより、燃料圧力(燃料噴射圧力)を吸気管圧力よりも差圧Psaだけ高い圧力に維持するとともに、駆動信号に応じて差圧Psaを変更し得るようになっている。
【0035】
吸気系統40は、吸気ポート31に連通し同吸気ポート31とともに吸気通路を形成するインテークマニホールドを含む吸気管41、吸気管41の端部に設けられたエアフィルタ42、吸気管41内にあって吸気通路の開口断面積を可変とするスロットルバルブ43及びスワールコントロールバルブ(以下、「SCV」と称呼する。)44を備えている。スロットルバルブ43は、DCモータからなるスロットルバルブアクチュエータ43aにより吸気管41内で回転駆動されるようになっている。
【0036】
SCV44は、前記スロットルバルブ43よりも下流で前記インジェクタ39よりも上流の位置にて前記吸気管41に対し回動可能に支持されるとともに、DCモータからなるSCVアクチュエータ44aにより回転駆動されるようになっていて、同SCVアクチュエータ44aにより回転駆動されたとき図示しないストレートポートを閉塞することで燃焼室25内にスワールを発生させるようになっている。
【0037】
インテークマニホールドを含む吸気管41、吸気ポート31及び吸気弁32等の吸気通路を構成する部材は「吸気通路構成部材」と称呼される。
【0038】
排気系統50は、排気ポート34に連通したエキゾーストマニホールド51、エキゾーストマニホールド51に接続されたエキゾーストパイプ52、エキゾーストパイプ52に介装された触媒コンバータ(三元触媒装置)53、EGRガス通路54及びEGRガス通路54に介装され同EGRガス通路54を開放及び遮断するEGRバルブ55を備えている。排気ポート34、エキゾーストマニホールド51及びエキゾーストパイプ52は、排気通路を構成している。
【0039】
EGRガス通路54は、排気ポート34(排気通路)と、スロットルバルブ43の下流側であってインジェクタ39の上流側の吸気通路とを連通する連通路である。EGRガス通路54は、EGRバルブ55が開弁しているとき、排気通路を通過する排ガスの一部を吸気管41内の負圧により吸気通路内に導入するようになっている。
【0040】
一方、このシステムは、熱線式エアフローメータ61、吸気温センサ62、大気圧センサ(スロットルバルブ上流圧センサ)63、スロットルポジションセンサ64、SCV開度センサ65、カムポジションセンサ66、クランクポジションセンサ67、水温センサ68、空燃比センサ69及びアクセル開度センサ71を備えている。
【0041】
エアフローメータ61は、吸気管41内を流れる吸入空気の質量流量Gaに応じた信号を出力するようになっている。吸気温センサ62は、吸入空気の温度を検出し、吸気温度THAを表す信号を出力するようになっている。大気圧センサ63は、スロットルバルブ43の上流の圧力(即ち、大気圧)を検出し、スロットルバルブ上流圧力Paを表す信号を出力するようになっている。
【0042】
スロットルポジションセンサ64は、スロットルバルブ43の開度(スロットルバルブ開度)を検出し、スロットルバルブ開度TAを表す信号を出力するようになっている。SCV開度センサ65は、SCV44の開度を検出し、SCV開度θivを表す信号を出力するようになっている。
【0043】
カムポジションセンサ66は、インテークカムシャフトが90°回転する毎に(即ち、クランク軸24が180°回転する毎に)一つのパルスを有する信号(G2信号)を発生するようになっている。クランクポジションセンサ67は、クランク軸24が10°回転する毎に幅狭のパルスを有するとともに同クランク軸24が360°回転する毎に幅広のパルスを有する信号を出力するようになっている。この信号は、エンジン回転速度NEを表す。
【0044】
水温センサ68は、内燃機関10の冷却水の温度を検出し、冷却水温THWを表す信号を出力するようになっている。空燃比センサ69は、触媒コンバータ53に流入する排ガス中の空燃比A/Fに応じた信号を出力するようになっている。アクセル開度センサ71は、運転者によって操作されるアクセルペダルの操作量Accpを表す信号を出力するようになっている。
【0045】
電気制御装置80は、互いにバスで接続されたCPU81、CPU81が実行するプログラム、テーブル(マップ、関数)及び定数等を予め記憶したROM82、CPU81が必要に応じてデータを一時的に格納するRAM83、電源が投入された状態でデータを格納するとともに同格納したデータを電源が遮断されている間も保持するバックアップRAM84及びADコンバータを含むインターフェース85等からなるマイクロコンピュータである。
【0046】
インターフェース85は、前記センサ61〜69,71と接続され、CPU81にセンサ61〜69,71からの信号を供給するとともに、同CPU81の指示に応じて可変吸気タイミング装置33のアクチュエータ33a、イグナイタ38、インジェクタ39、燃料圧力調整手段39a、スロットルバルブアクチュエータ43a及びSCVアクチュエータ44aに駆動信号を送出するようになっている。
【0047】
(作動)
次に、上記のように構成された燃料噴射量制御装置の作動について説明する。CPU81は、機関10のクランク角が、第1気筒の吸気上死点から所定クランク角度だけ前の所定角度(例えば、BTDC90°であって吸気行程を迎える直前のクランク角度)になると、図2の燃料噴射制御ルーチンをステップ200から開始するようになっている。なお、CPU81は、図2に示したルーチンと同一のルーチンを他の気筒のそれぞれに対しても同様なタイミングにて実行するようになっている。
【0048】
次に、CPU81はステップ205に進み、第1気筒の燃焼室25に吸入される吸入空気流量Qを、エアフローメータ61が検出している吸入空気流量Gaを用いて下記(4)式に応じて求める。下記(4)式において、αは0〜1までの任意の係数である。
【0049】
【数4】
Q=α・Q+(1−α)・Ga …(4)
【0050】
次いで、CPU81はステップ210に進み、前記吸入空気流量Qをエンジン回転速度NEで除した値に所定の係数k1を乗じて、吸気行程を迎えようとしている第1気筒の燃焼室25に吸入される空気量KLを求め、続くステップ215にて空気量KLを目標空燃比Abyfref(例えば、理論空燃比である14.7)で除することにより、第1気筒の燃焼室25に吸入される混合気の空燃比を目標空燃比Abyfrefとするために必要な燃料量である要求燃料量fc(k)を算出する。なお、目標空燃比Abyfrefは、スロットルバルブ開度TA、エンジン回転速度NE及び冷却水温THW等の機関の運転状態パラメータに応じて変更される。
【0051】
次いで、CPU81はステップ220に進み、エンジン回転速度NE、空気量KL及び冷却水温THWからなる機関の運転状態パラメータと燃料残留率Ptjとの関係を規定したROM82内に予め格納してあるテーブル(関数)f1と、現時点のエンジン回転速度NE、上記求められら空気量KL及び現時点で水温センサ68が検出している冷却水温THW(現在の運転状態パラメータ)と、に基いて現時点における燃料残留率Ptjを求める。
【0052】
同様に、CPU81は、続くステップ225にてエンジン回転速度NE、空気量KL及び冷却水温THWと燃料付着率Rtjとの関係を規定したROM82内に予め格納してあるテーブル(関数)g1と、現時点のエンジン回転速度NE、上記求められら空気量KL及び現時点で水温センサ68が検出している冷却水温THWと、に基いて現時点における燃料付着率Rtjを求める。
【0053】
ここで、テーブルf1及びテーブルg1の決定方法について説明する。先ず、吸入空気流量Q(スロットルバルブ開度TA)、エンジン回転速度NE及び機関の冷却水温THW等の運転状態パラメータを一定に維持した定常運転状態にて機関を運転し、適当な燃料残留率Ptjと燃料付着率Rtjと上記(1)式及び上記(3)式とにより燃料付着量及び燃料噴射量を決定する。
【0054】
次に、決定された燃料噴射量の燃料を噴射するとともにそのときの空燃比を実測する。そして、燃料残留率Ptjと燃料付着率Rtj(即ち、燃料挙動パラメータ)を変更して同様の実験を繰り返し、実測した空燃比と目標空燃比とが一致するときの燃料残留率Ptj及び燃料付着率Rtjとそのときの機関の運転状態パラメータとの関係をそれぞれテーブルf1及びテーブルg1として決定する。
【0055】
なお、冷却水温THWは吸気通路構成部材の温度を表す運転状態パラメータとして用いられていて、吸気弁32の温度や吸気管壁面温度(または、これらの温度の推定値)で置換することもできる。また、燃料残留率Ptj及び燃料付着率Rtjは、SCV開度センサ65が検出するSCV開度θiv及び/又は可変吸気バルブのタイミングVTにも応じて求めるように構成してもよい。
【0056】
次に、CPU81はステップ230に進み、定常時燃料付着量fwtj(k)に対する瞬時燃料付着量fw(k)の比r(r=fw(k)/fwtj(k))を求める。定常時燃料付着量fwtj(k)は、機関10が定常運転状態にあると仮定した場合の燃料付着量の推定値であり、後述するステップ260及びステップ265にて求められる。また、瞬時燃料付着量fw(k)は、前記ステップ225にて求められた燃料付着率Rtj、前記ステップ220にて求められた燃料残留率Ptj及び本ルーチンを前回実施したときに求められた瞬時燃料付着量fw(k)に基づいて求められるその時点の燃料付着量に応じた値であり、後述するステップ250及びステップ255にて求められる。
【0057】
次いで、CPU81はステップ235に進み、比rに基づいて燃料残留率Ptjを補正して補正後の燃料残留率Pを決定するとともに、比rに基づいて燃料付着率Rtjを補正して補正後の燃料付着率Rを決定する。
【0058】
より具体的に述べると、CPU81はステップ235に進んだとき、図3に示したルーチンをステップ300から開始し、ステップ305に進んで比rが「1」より小さい第1所定値(この例では、0.9)以下であるか否かを判定する。そして、比rが第1所定値以下であれば、CPU81はステップ305にて「Yes」と判定してステップ310に進み、燃料残留率Ptjに「1」より小さい所定の係数kP1を乗じて補正後の燃料残留率Pを求めるとともに、ステップ315にて燃料付着率Rtjに「1」より小さい所定の係数kR1を乗じて補正後の燃料付着率Rを求め、ステップ395を経由して図2のステップ240へと進む。
【0059】
このように、比rが第1所定値より小さいことは、実際の燃料付着量が、機関が定常運転状態にあるときの燃料付着量(換言すると、運転状態パラメータと燃料残留率Ptjとの関係であるテーブルf1及び運転状態パラメータと燃料付着率Rtjとの関係であるテーブルg1を決定したときの燃料付着量)よりも相当に小さいことを意味する。
【0060】
従って、CPU81は、上記ステップ305乃至ステップ315により、その時点の運転状態パラメータとテーブルf1とから求められる燃料残留率Ptjを小さくするように補正して補正後の燃料残留率Pを求めるとともに、その時点の運転状態パラメータとテーブルg1とから求められる燃料付着率Rtjを小さくするように補正して補正後の燃料付着率Rを求める。
【0061】
一方、比rが第1所定値より大きいとき、CPU81はステップ305にて「No」と判定してステップ320に進み、比rが「1」より大きい第2所定値(ここでは1.1)以上であるか否かを判定する。
【0062】
そして、比rが第2所定値以上であれば、CPU81はステップ320にて「Yes」と判定してステップ325に進み、燃料残留率Ptjに「1」より大きい所定の係数kP2を乗じて補正後の燃料残留率Pを求めるとともに、ステップ330にて燃料付着率Rtjに「1」より大きい所定の係数kR2を乗じて補正後の燃料付着率Rを求め、ステップ395を経由して図2のステップ240へと進む。
【0063】
このように、比rが第2所定値より大きいことは、実際の燃料付着量が、機関が定常運転状態にあるときの燃料付着量よりも相当に大きいことを意味する。従って、CPU81は、上記ステップ320乃至ステップ330により、その時点の運転状態パラメータとテーブルf1とから求められる燃料残留率Ptjを大きくするように燃料残留率Ptjを補正して補正後の燃料残留率Pを求めるとともに、その時点の運転状態パラメータとテーブルg1とから求められる燃料付着率Rtjを大きくするように燃料付着率Rtjを補正して補正後の燃料付着率Rを求める。
【0064】
また、比rが第1所定値より大きく第2所定値より小さい場合、CPU81はステップ305及びステップ320の両ステップにて「No」と判定してステップ335及びステップ340に進み、燃料残留率Ptj及び燃料付着率Rtjを、そのまま補正後の燃料残留率P及び補正後の燃料付着率Rとして格納(設定)する。
【0065】
以上のように、比rが大きくなるほど(即ち、燃料付着量(瞬時燃料付着量)が多くなるほど)燃料付着率及び燃料残留率を大きくし、比rが小さくなるほど燃料付着率及び燃料残留率を小さくするのは、燃料付着量が少ない場合には多い場合よりも、燃料が吸気通路構成部材に付着したとき、その付着燃料の体積に対する同付着燃料の吸気通路構成部材に対する接触面積(受熱面積)が相対的に大きくなるので、吸気通路構成部材から燃料が蒸発し易くなる(付着し難く、且つ、残留し難くなる)からであると推定される。
【0066】
次に、CPU81は図2のステップ240にて補正後の燃料挙動パラメータ(燃料残留率P及び燃料付着率R)を、下記(5)式により表される燃料挙動シミュレーションモデル(インジェクタ39から噴射される燃料の挙動を表すシミュレーションモデル)の逆モデルに適用して第1気筒に対して噴射すべき燃料量(燃料噴射量)fi(k)を決定する。
【0067】
【数5】
fi(k)={fc(k)−(1−P)・fw(k)}/(1−R) …(5)
【0068】
次いで、CPU81はステップ245に進み、決定した燃料噴射量fi(k)だけの燃料を第1気筒に対応するインジェクタ39から噴射するように、同インジェクタ39に指示信号を送出する。そして、CPU81は、ステップ250にて下記(6)式に従って瞬時燃料付着量fw(k+1)を推定・更新し、ステップ255にて瞬時燃料付着量fw(k+1)を次回の本ルーチンの実行のために今回の瞬時燃料付着量fw(k)として格納する
【0069】
(6)式は燃料の動的挙動を同機関の運転状態パラメータにより決定される燃料挙動パラメータを用いて表す燃料挙動シミュレーションモデルの順モデルである。瞬時燃料付着量fw(k)は、今回の第1気筒に対する燃料噴射前における第1気筒の燃料付着量に対応した量である。瞬時燃料付着量fw(k+1)は、今回の第1気筒に対する燃料噴射後における第1気筒の燃料付着量(即ち、次回の第1気筒に対する燃料噴射前の燃料付着量)に対応した量である。
【0070】
【数6】
fw(k+1)=Ptj・fw(k)+Rtj・fi(k) …(6)
【0071】
次に、CPU81は、ステップ260に進み、下記(7)式に従って定常時燃料付着量fwtj(k+1)を求める。(7)式は、燃料付着量がインジェクタ39からの燃料の噴射前後で一定であるとする仮定の下で成立する式(機関10が定常運転状態にあるときに成立する式)である。即ち、(7)式は、定常運転状態においては付着している燃料から蒸発して気筒に吸入される量(=fw(k+1)・(1-Ptj))と、噴射された燃料が付着する量(=fi(k)・Rtj)とが等しくなること、即ち、燃料付着量が燃料噴射の前後(一回の吸気行程の前後)で変化しないことから得られる式である。
【0072】
換言すると、ステップ260は、ステップ220及びステップ225にて決定された燃料挙動パラメータと燃料挙動シミュレーションモデルとを用いて定常運転状態における燃料付着量である定常時燃料付着量を推定する定常時燃料付着量推定手段を構成するステップである。
【0073】
【数7】
fwtj(k+1)=(Rtj/(1-Ptj))・fi(k) …(7)
【0074】
次いで、CPU81はステップ265にて定常時燃料付着量fwtj(k+1)を次回の本ルーチンの実行のために今回の定常時燃料付着量fwtj(k)として格納し、ステップ295にて本ルーチンを一旦終了する。以降、CPU81は、クランク角が前記所定角度となる毎に、上述した処理を繰り返し実行する。
【0075】
以上、説明したように、上記第1実施形態の燃料噴射量制御装置によれば、定常運転状態にて適合された燃料付着率Rtjと燃料残留率Ptjとが、瞬時燃料付着量fw(k)に応じて補正されてより適正な燃料付着率Rと燃料残留率Pが求められるので、燃料噴射量がより適正な量として決定され得る。
【0076】
なお、ステップ240は燃料噴射量決定手段、ステップ250は燃料付着量推定手段、ステップ230及びステップ235(即ち、図3の各ステップ)は燃料挙動パラメータ補正手段を構成している。また、ステップ220及びステップ225は燃料挙動パラメータ決定手段、ステップ260は定常時燃料付着量推定手段、ステップ250は瞬時燃料付着量推定手段、ステップ245は噴射指示手段を構成している。
【0077】
(第2実施形態)
次に、本発明による燃料噴射量制御装置の第2実施形態について説明する。第2実施形態は、CPU81が図2及び図3に示したルーチンに代わる図4乃至図6に示したルーチンを実行する点のみにおいて、第1実施形態と相違している。従って、以下、第1実施形態との相違点を中心として説明するとともに、図2のルーチンのステップと同一のステップには同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
【0078】
CPU81は、クランク角が、第1気筒の吸気上死点から所定クランク角度だけ前の前記所定角度になると、図4の燃料噴射制御ルーチンをステップ400から開始するようになっている。なお、CPU81は、図4に示したルーチンと同一のルーチンを他の気筒のそれぞれに対しても実行するようになっている。
【0079】
次いで、CPU81は、ステップ205〜ステップ215に進み、吸入空気流量Q、吸気行程を迎える気筒(ここでは第1気筒)の燃焼室内に吸入されるであろう空気量KL及び要求燃料量fc(k)を求め、続くステップ405にて付着燃料流入抑止手段実行フラグXEKI(以下、「抑止手段実行フラグXEKI」と称呼する。)の値が「0」であるか否かを判定する。
【0080】
抑止手段実行フラグXEKIは、その値が「1」であるとき付着燃料流入抑止手段(付着燃料流入抑止機能)が作動されていることを示し、その値が「0」であるとき付着燃料流入抑止手段が作動されていないことを示す。抑止手段実行フラグXEKIの値は、瞬時燃料付着量が所定閾値より小さい値から同所定閾値以上となった時点から(即ち、吸気通路構成部材に付着していた燃料の一部が液状のまま気筒に流入したと判定されてから)所定時間Tthの間だけ「1」に設定されるように後述する図6に示したルーチンにより操作される。
【0081】
付着燃料流入抑止手段は、後述するが、例えば、吸気流速が大きい期間内のみにおいて燃料を噴射するように燃料噴射タイミング及び燃料圧力(燃料を噴射するためにインジェクタ39に加えられている燃料の圧力)を変更する手段、或いは、EGR率(又はEGR量)を増大する手段等であって、燃料が吸気通路構成部材に付着し難くされたり、吸気通路構成部材に付着する燃料の蒸発を促すことにより、吸気通路構成部材に付着している燃料の一部が液状のまま気筒に流入することを抑止(抑制)する手段である。
【0082】
いま、抑止手段実行フラグXEKIの値が「0」であるとして説明を続けると、CPU81は、ステップ405にて「Yes」と判定してステップ220〜265に進む。これにより、燃料噴射量fiが補正後の燃料残留率P及び補正後の燃料付着率Rと、瞬時燃料付着量fw(k)と、燃料挙動シミュレーションモデルの逆モデルとにより求められ、同燃料噴射量fiの燃料が第1気筒のインジェクタ39から噴射される。また、瞬時燃料付着量fw(k)及び定常時燃料付着量fwtj(k)が更新される。以上の作動は、ステップ405の判定を除き、第1実施形態の燃料噴射量制御装置の作動と同一である。なお、定常時燃料付着量fwtj(k)は、抑止手段実行フラグXEKIの値が「1」から「0」に変化した直後に、fw(k)と等しい値に設定される。
【0083】
次に、抑止手段実行フラグXEKIの値が「1」であるとして説明を行う。この場合、CPU81はステップ405に進んだとき、同ステップ405にて「No」と判定してステップ410に進み、第1気筒の瞬時燃料付着量fw(k)の値が所定閾値fwthよりも小さい値から所定閾値fwth以上となったか否かを判定する。後述するように、第n気筒(nは1から4の自然数)の瞬時燃料付着量fw(k)の値が所定閾値fwthよりも小さい値から所定閾値fwth以上となると、吸気通路構成部材に付着していた燃料の一部が液状のまま第n気筒に流入したと判定できる。
【0084】
いま、第1気筒の瞬時燃料付着量fw(k)の値が所定閾値fwthよりも小さい値から所定閾値fwth以上となったとして説明を続けると、CPU81はステップ410にて「Yes」と判定してステップ415に進み、第1気筒に吸入される空気の平均流速uと、水温センサ68が検出する冷却水温THWに基づいて決定される吸気通路構成部材(吸気通路壁面)の温度Thekiと、その時点で計算されている瞬時燃料付着量fw(k)と、テーブル(関数)fdとに基づいて、吸気通路構成部材に付着していた燃料の一部であって液状のまま第1気筒に流入した燃料の量である流入液状燃料量fdr(液ダレ量)を推定する(fdr=fd(u,Theki,fw(k)))。関数fdは、予め実験により定められROM82内に記憶されている。また、平均流速uは、空気量KL、エンジン回転速度NE及び吸気弁32のリフト量とから求められる。
【0085】
次いで、CPU81はステップ420に進み、その時点の瞬時燃料付着量fw(k)から流入液状燃料量fdrを減じた量を、新たな瞬時燃料付着量fw(k)として格納する。そして、CPU81はステップ425に進み、エンジン回転速度NE、空気量KL及び冷却水温THWからなる機関の運転状態パラメータと付着燃料流入抑止機能(手段)作動時の燃料残留率Ptjedとの関係を規定したROM82内に予め格納してあるテーブル(関数)f2と、現時点のエンジン回転速度NE、上記求められら空気量KL及び現時点で水温センサ68が検出している冷却水温THW(現在の運転状態パラメータ)と、に基いて現時点における付着燃料流入抑止手段作動時の燃料残留率Ptjedを求める。なお、テーブルf2は、テーブルf1と同様に予め定められる。ただし、テーブルf2を定める際には付着燃料流入抑止手段を作動させておく。
【0086】
同様に、CPU81は、続くステップ430にてエンジン回転速度NE、空気量KL及び冷却水温THWと付着燃料流入抑止手段作動時の燃料付着率Rtjedとの関係を規定したROM82内に予め格納してあるテーブル(関数)g2と、現時点のエンジン回転速度NE、上記求められら空気量KL及び現時点で水温センサ68が検出している冷却水温THWと、に基いて現時点における付着燃料流入抑止手段作動時の燃料付着率Rtjedを求める。なお、テーブルg2は、テーブルg1と同様に予め定められる。ただし、テーブルg2を定める際にも、付着燃料流入抑止手段を作動させておく。
【0087】
次に、CPU81は、ステップ435にて付着燃料流入抑止手段作動時の定常時燃料付着量fwtjed(k)に対する付着燃料流入抑止手段作動時の瞬時燃料付着量fw(k)の比q(r=fw(k)/fwtjed(k))を求める。付着燃料流入抑止手段作動時の定常時燃料付着量fwtjed(k)は、機関10が付着燃料流入抑止手段作動の下で定常運転状態にあると仮定した場合の燃料付着量の推定値であり、後述するステップ465及びステップ470にて求められる。但し、定常時燃料付着量fwtjed(k)は、抑止手段実行フラグXEKIの値が「0」から「1」に変化した直後に、fw(k)と等しい値に設定される。
【0088】
また、付着燃料流入抑止手段作動時の瞬時燃料付着量fw(k)は、前記求められた燃料付着率Rtjed、燃料残留率Ptjed及び本ルーチンを前回実施したときに求められた瞬時燃料付着量fw(k)等に基づいて求められるその時点の燃料付着量に応じた値であり、後述するステップ455及びステップ460にて求められる。
【0089】
次いで、CPU81はステップ440に進み、比qに基づいて付着燃料流入抑止手段作動時の燃料残留率Ptjedを補正して補正後の燃料残留率Pを決定するとともに、比qに基づいて付着燃料流入抑止手段作動時の燃料付着率Rtjedを補正して補正後の燃料付着率Rを決定する。
【0090】
より具体的に述べると、CPU81はステップ440に進んだとき、図5に示したルーチンをステップ500から開始し、比qが「1」より小さい第3所定値(この例では、0.9)以下である場合、ステップ510にて付着燃料流入抑止手段作動時の燃料残留率Ptjedを小さくするように、燃料残留率Ptjedに「1」より小さい係数kPed1を乗じる補正を行って補正後の燃料残留率Pを決定し、ステップ515にて付着燃料流入抑止手段作動時の燃料付着率Rtjedを小さくするように、燃料付着率Rtjedに「1」より小さい係数kRed1を乗じる補正を行って補正後の燃料付着率Rを決定する。
【0091】
一方、比qが「1」より大きい第4所定値(この例では、1.1)以上である場合、ステップ525にて付着燃料流入抑止手段作動時の燃料残留率Ptjedに「1」より大きい係数kPed2を乗じる補正を行って補正後の燃料残留率Pを決定し、ステップ530にて付着燃料流入抑止手段作動時の燃料付着率Rtjedに「1」より大きい係数kRed2を乗じる補正を行って補正後の燃料付着率Rを決定する。
【0092】
他方、比qが第3所定値より大きく第4所定値より小さい場合、CPU81はステップ535及びステップ540に進み、付着燃料流入抑止手段作動時の燃料残留率Ptjed及び付着燃料流入抑止手段作動時の燃料付着率Rtjedを、そのまま補正後の燃料残留率P及び補正後の燃料付着率Rとして格納(設定)する。
【0093】
次いで、CPU81は図5のステップ595を経由して図4のステップ445に進み、同ステップ445に記載した燃料挙動シミュレーションモデルの逆モデルと上記補正後の燃料残留率P及び上記補正後の燃料付着率Rとを用いて第1気筒に対して噴射すべき燃料量(燃料噴射量)fi(k)を決定し、ステップ450にて同燃料噴射量fi(k)の燃料を第1気筒に対応するインジェクタ39から噴射するように、同第1気筒に対応するインジェクタ39に指示信号を送出する。
【0094】
そして、CPU81は、ステップ455にて上記(6)式に類似の同ステップ455内に記載した式(燃料挙動シミュレーションモデル)に従って瞬時燃料付着量fw(k+1)を推定・更新し、ステップ460にて瞬時燃料付着量fw(k+1)を次回の本ルーチンの実行のために今回の瞬時燃料付着量fw(k)として格納する。
【0095】
次に、CPU81は、ステップ465に進み、下記(8)式に従って付着燃料流入抑止手段作動時の定常時燃料付着量fwtjed(k+1)を求める。(8)式は、(7)式と同様、燃料付着量がインジェクタ39からの燃料の噴射前後で一定であるとする仮定の下で成立する式(機関10が付着燃料流入抑止手段作動時の定常運転状態にあるときに成立する式)である。
【0096】
【数8】
fwtjed(k+1)=(Rtjed/(1-Ptjed))・fi(k) …(8)
【0097】
次いで、CPU81はステップ470にて付着燃料流入抑止手段作動時の定常時燃料付着量fwtjed(k+1)を次回の本ルーチンの実行のために今回の付着燃料流入抑止手段作動時の定常時燃料付着量fwtjed(k)として格納し、ステップ495にて本ルーチンを一旦終了する。
【0098】
その後、クランク角が再び前記所定クランク角となると、CPU81は図4のルーチンを再び実行する。このとき、抑止手段実行フラグXEKIの値は、同フラグXEKIの値が「0」から「1」へと変更されてから所定時間Tthが経過していないので、「1」のままである。従って、CPU81はステップ205〜ステップ215、ステップ405及びステップ410を経由して直接ステップ425に進み、ステップ425〜ステップ470までの処理を行う。これにより、付着燃料流入抑止手段作動時における燃料噴射量制御がなされる。
【0099】
また、抑止手段実行フラグXEKIの値が「0」から「1」へと変更されてから所定時間Tthが経過すると、抑止手段実行フラグXEKIの値は「1」から「0」へと変更され、付着燃料流入抑止手段の作動が停止される。このとき、CPU81が図4のルーチンを実行すると、ステップ405にて「Yes」と判定し、ステップ220〜ステップ265を実行する。この結果、付着燃料流入抑止手段作動停止時における燃料噴射量制御がなされる。
【0100】
次に、付着燃料流入抑止機能を作用させる際の作動について、図6に示したルーチンを参照しながら説明する。CPU81は、図6に示したルーチンを所定時間の経過毎に実行するようになっている。
【0101】
従って、所定のタイミングになると、CPU81はステップ600から処理を開始し、抑止手段実行フラグXEKIの値が「0」か否かを判定する。抑止手段実行フラグXEKIの値は、車両のイグニッションスイッチが「オフ」から「オン」へと変更されたとき、図示しないイニシャルルーチンにより「0」に設定されるようになっている。
【0102】
従って、いま、抑止手段実行フラグXEKIの値が「0」であるとして説明を続けると、CPU81はステップ605にて「Yes」と判定してステップ610に進み、吸気通路構成部材に付着している燃料量を示す第n気筒(nは1から4の自然数)の瞬時燃料付着量fw(k)=fwn(k)の何れかが所定閾値fwth以上となったか否かを判定する。
【0103】
この所定閾値fwthは、吸気通路構成部材に付着している燃料量を示す第n気筒の瞬時燃料付着量fw(k)=fwn(k)が所定閾値fwth以上となったとき、第n気筒の吸気通路構成部材に付着していた燃料の一部が液状のまま第n気筒内に流入する状態が発生する値に選択されている。
【0104】
このとき、総べての気筒の瞬時燃料付着量fw(k)=fwn(k)が所定閾値fwth以上となっていなければ、CPU81はステップ610にて「No」と判定してステップ695に進み、本ルーチンを一旦終了する。一方、何れかの気筒の瞬時燃料付着量fw(k)=fwn(k)が一つでも所定閾値fwth以上となっていると、CPU81はステップ610にて「Yes」と判定してステップ615に進み、付着燃料流入抑止手段の機能を作動させるとともに抑止手段実行フラグXEKIの値を「1」に設定する。そして、CPU81は、ステップ620にてタイマTimerの値を「0」にリセットし、ステップ695に進んで本ルーチンを一旦終了する。
【0105】
これにより、付着燃料流入抑止機能が作動せしめられる。具体的には、EGRバルブ55の状態が閉弁状態から開弁状態へと変更せしめられEGRガスが吸気通路に導入され、吸気弁32を介してシリンダ21内に吸入されるようになる。このEGRガスの導入により、吸気通路構成部材の温度が上昇するので、吸気通路構成部材に燃料が付着し難くなるとともに、付着している燃料の蒸発が促進される。その結果、燃料付着量が過大とならないので、吸気通路構成部材に付着している燃料の一部が液状のままシリンダ21内に流入してしまうことが回避されるようになる。
【0106】
また、本実施形態においては、ステップ615において、燃料圧力調整手段39aに燃料圧力(差圧Psa)を増大させる信号を送出して燃料噴射が短時間内に終了するようにするとともに、機関の運転状態パラメータ(エンジン回転速度、空気量KL、吸気バルブタイミングVT及び吸気弁32のリフト量等)に基づいてシリンダ21に吸入される空気の流速が最も大きくなる期間にて燃料噴射を行うように燃料噴射タイミングを変更する。
【0107】
これにより、噴射された燃料が気流に乗ってシリンダ21内により多く吸入されるようになるので、吸気通路構成部材に燃料が付着し難くなる。その結果、燃料付着量が過大とならないので、吸気通路構成部材に付着している燃料の一部が液状のままシリンダ21内に流入してしまうことが回避されるようになる。
【0108】
なお、車両が、燃料タンク等の燃料系から発生するエバポエミッションを図示しないキャニスタに吸着し、そのキャニスタに吸着したエバポエミッションを所定の運転条件成立時に各気筒に吸入させて燃焼させる燃料蒸発ガス排出抑止装置を備えている場合、ステップ615において、同エバポエミッションを各気筒に大量に吸入させてもよい。
【0109】
この場合、空燃比センサ69の検出空燃比A/Fが目標空燃比と一致するようにインジェクタ39から噴射される燃料噴射量をフィードバック制御することにより、インジェクタ39から噴射される燃料噴射量を低減でき、且つ、エバポエミッションは霧状の燃料であるから、吸気通路構成部材に燃料が付着し難くなる。その結果、燃料付着量が過大とならないので、吸気通路構成部材に付着している燃料の一部が液状のままシリンダ21内に流入してしまうことが回避されるようになる。かかるエバポエミッションの大量導入は、特に、燃料付着量が大きくなる機関冷間時に有効である。
【0110】
所定の時間が経過すると、CPU81は再びステップ600から処理を開始し、ステップ605に進む。このとき、抑止手段実行フラグXEKIは先のステップ615にて「1」に設定されているから、CPU81はステップ605にて「No」と判定し、ステップ625に進んでタイマTimerの値を「1」だけ増大する。
【0111】
次いで、CPU81はステップ630に進み、タイマTimerの値が所定時間Tthより大きくなったか否かを判定する。この時点では、タイマTimerの値は所定時間Tthより小さいので、CPU81はステップ630にて「No」と判定してステップ695に進み、本ルーチンを一旦終了する。このような処理は、タイマTimerの値がステップ625にて所定時間の経過毎に増大され、所定時間Tthより大きくなるまで繰り返し行われる。
【0112】
そして、タイマTimerの値が所定時間Tthより大きくなると、CPU81はステップ630に進んだとき、同ステップ630にて「Yes」と判定し、ステップ635にて付着燃料流入抑止機能の作動を停止するとともに、抑止手段実行フラグXEKIの値を「0」に設定する。
【0113】
以上、説明したように、本発明による第2実施形態に係る燃料噴射量制御装置によれば、定常運転状態にて適合された燃料付着率と燃料残留率とが、瞬時燃料付着量に応じて補正されるから、より適正な燃料付着率と燃料残留率により燃料噴射量を決定することが可能となる。更に、所謂「液ダレ量」の発生が予測されるとともに「液ダレ量」が推定され、推定された液ダレ量が瞬時燃料付着量に反映され、その瞬時燃料付着量に基づいて燃料挙動パラメータが補正されるから、燃料噴射量をより一層適正な量とすることができる。
【0114】
なお、ステップ240及びステップ445は燃料噴射量決定手段、ステップ250及びステップ455は燃料付着量推定手段、ステップ230とステップ235(図3の各ステップ)及びステップ435とステップ440(図5の各ステップ)は、燃料挙動パラメータ補正手段を構成している。また、ステップ220とステップ225及びステップ425とステップ430は、燃料挙動パラメータ決定手段、ステップ260とステップ465は定常時燃料付着量推定手段、ステップ250及びステップ455は瞬時燃料付着量推定手段、ステップ245及びステップ450は噴射指示手段を構成している。
【0115】
本発明は上記実施形態に限定されることはなく、本発明の範囲内において種々の変形例を採用することができる。例えば、上記各実施形態においては、エアフローメータ61が検出した吸入空気流量Gaに基づいて吸入空気量KLを求めていたが、エネルギー保存則や質量保存則等の物理法則に従って吸入空気の挙動をシミュレートするモデルを構築し、そのモデルにより吸入空気量KLを推定するようにしてもよい。
【0116】
また、上記各実施形態においては、比r及び比qにより燃料挙動パラメータを補正していたが、瞬時燃料付着量と定常時燃料付着量との差に基づいて同燃料挙動パラメータを補正してもよい。
【0117】
更に、第2実施形態において、液ダレの発生を時間的に前もって予測するように構成してもよい。また、付着燃料流入抑止手段として、液ダレが発生し難い吸気管形状に変更する手段を採用してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による第1実施形態の内燃機関の燃料噴射量制御装置を火花点火式多気筒内燃機関に適用したシステムの概略構成図である。
【図2】 図1に示したCPUが燃料噴射制御のために実行するプログラム(ルーチン)を示したフローチャートである。
【図3】 図1に示したCPUが燃料付着率及び燃料残留率を補正するために実行するプログラムを示したフローチャートである。
【図4】 本発明による第2実施形態の燃料噴射量制御装置のCPUが燃料噴射制御のために実行するプログラム(ルーチン)を示したフローチャートである。
【図5】 前記第2実施形態の燃料噴射量制御装置のCPUが燃料付着率及び燃料残留率を補正するために実行するプログラムを示したフローチャートである。
【図6】 前記第2実施形態の燃料噴射量制御装置のCPUが付着燃料流入抑止機能を作用させるために実行するプログラムを示したフローチャートである。
【図7】 燃料挙動シミュレーションモデルを説明するための概念図である。
【符号の説明】
10…4サイクル火花点火式多気筒内燃機関、20…シリンダブロック部、21…シリンダ、31…吸気ポート、32…吸気弁、39…インジェクタ(燃料噴射手段)、39a…燃料圧力調整手段、54…EGRガス通路、55…EGRバルブ。

Claims (4)

  1. 内燃機関の吸気通路に燃料を噴射する燃料噴射手段と、
    前記燃料噴射手段から噴射される燃料の挙動を表すシミュレーションモデルに使用され同燃料噴射手段から噴射された燃料が前記吸気通路を構成する部材に付着する割合である燃料付着率及び同シミュレーションモデルに使用され同吸気通路を構成する部材に付着していた燃料が気筒に吸入されることなく残留する割合である燃料残留率を含む燃料挙動パラメータと、前記機関が定常運転状態にあるときの同機関の運転状態を表す運転状態パラメータと、の関係を予め記憶し、同記憶された関係と実際の運転状態パラメータとに基づいて同燃料挙動パラメータを決定する燃料挙動パラメータ決定手段と、
    前記吸気通路を構成する部材に付着している燃料から蒸発して前記気筒に吸入される燃料の量と前記燃料噴射手段から噴射される燃料が同吸気通路を構成する部材に付着する燃料の量とが等しくなるために同吸気通路を構成する部材に付着している燃料の量である燃料付着量が燃料噴射手段からの燃料の噴射前後で一定になるとの仮定の下で前記決定された燃料挙動パラメータと前記シミュレーションモデルとを用いて定常運転状態における燃料付着量である定常時燃料付着量を推定する定常時燃料付着量推定手段と、
    前記決定された燃料挙動パラメータと前記シミュレーションモデルとを用いて前記燃料噴射手段からの噴射毎に前記吸気通路を構成する部材に付着している燃料の量である燃料付着量の瞬時値である瞬時燃料付着量を推定する瞬時燃料付着量推定手段と、
    前記瞬時燃料付着量と前記定常時燃料付着量との比較結果に応じて前記決定された燃料挙動パラメータを補正する燃料挙動パラメータ補正手段と、
    前記補正された燃料挙動パラメータと前記機関に要求される要求燃料量とを前記シミュレーションモデルの逆モデルに適用して前記燃料噴射手段から噴射すべき燃料の量である燃料噴射量を決定する燃料噴射量決定手段と、
    前記決定された燃料噴射量の燃料を前記燃料噴射手段から噴射するように指示する噴射指示手段と、
    を備えた内燃機関の燃料噴射量制御装置。
  2. 請求項1に記載の燃料噴射量制御装置において、
    前記燃料挙動パラメータ補正手段は、前記瞬時燃料付着量が前記定常時燃料付着量に対して大きくなるにしたがって前記燃料挙動パラメータが大きくなるように同燃料挙動パラメータを補正するように構成された内燃機関の燃料噴射制御装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の燃料噴射量制御装置において、
    前記瞬時燃料付着量推定手段は、前記決定された燃料挙動パラメータと前記シミュレーションモデルとを用いて推定した瞬時燃料付着量が所定閾値以上となったとき、前記吸気通路を構成する部材に付着していた燃料の一部が液状のまま前記気筒に流入したと判定するとともに同気筒に流入する流入液状燃料量を前記機関の運転状態パラメータに基づいて推定し、同決定された燃料挙動パラメータと同シミュレーションモデルとを用いて推定した瞬時燃料付着量から同推定した流入液状燃料量を減じた量を新たな瞬時燃料付着量として推定するように構成された内燃機関の燃料噴射量制御装置。
  4. 請求項3に記載の燃料噴射量制御装置であって、
    前記瞬時燃料付着量推定手段が前記吸気通路を構成する部材に付着している燃料の一部が液状のまま前記気筒に流入したと判定したとき、同吸気通路を構成する部材に付着している燃料が液状のまま前記気筒に流入することを抑止するように作動する付着燃料流入抑止手段を更に備えた内燃機関の燃料噴射量制御装置。
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