JP4009393B2 - ワイパ装置 - Google Patents

ワイパ装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4009393B2
JP4009393B2 JP18381599A JP18381599A JP4009393B2 JP 4009393 B2 JP4009393 B2 JP 4009393B2 JP 18381599 A JP18381599 A JP 18381599A JP 18381599 A JP18381599 A JP 18381599A JP 4009393 B2 JP4009393 B2 JP 4009393B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wiper
motor
eccentric metal
eccentric
motor arm
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP18381599A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2001010449A (ja
Inventor
藤 晋 佐
藤 博 之 佐
Original Assignee
自動車電機工業株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 自動車電機工業株式会社 filed Critical 自動車電機工業株式会社
Priority to JP18381599A priority Critical patent/JP4009393B2/ja
Publication of JP2001010449A publication Critical patent/JP2001010449A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4009393B2 publication Critical patent/JP4009393B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Gear Transmission (AREA)
  • Pivots And Pivotal Connections (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば自動車のウインドシールドガラスに付着した雨滴や埃などを払拭するためのワイパ装置に係わり、とくにワイパブレードの慣性力の相違によって生じる高速作動時と低速作動時における払拭範囲の差を解消することができるワイパ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
自動車などのウインドシールドガラスに付着した雨滴を払拭して、ドライバーの視界を確保するためのワイパ装置としては、種々の構造や機能を備えたものが用いられているが、最近では降雨量に応じてワイパブレードの作動速度を高低2段の連続作動、あるいは低速間欠作動に切り替えることができるようになったものが一般的である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このようなワイパ装置においては、ワイパブレードの運動エネルギが低速作動時よりも高速作動時の方が大きくなることから、慣性力の差によって高速作動時の払拭範囲の方が低速作動時の払拭範囲よりも広くなる現象があり、このために高速作動時におけるワイパブレードの作動範囲に基づいてウインドシールドガラスの払拭範囲を設定すると、低速作動時には拭き残しが生じて視野が狭くなる一方、低速作動時におけるワイパブレードの作動範囲に基づいてウインドシールドガラスの払拭範囲を設定した場合には、高速作動時にはワイパブレードがウインドシールドガラス枠のモールに干渉するという不具合があり、ワイパブレードの作動速度の相違による払拭範囲の相違を解消することが、このような高速および低速モードを備えたワイパ装置における課題となっていた。
【0004】
【発明の目的】
本発明は、高速および低速でワイパブレードを作動させるタイプのワイパ装置における上記課題に着目してなされたものであって、低速モード、高速モードいずれの場合でも、払拭範囲を同じにすることができるワイパ装置を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に係わるワイパ装置は、低速正回転および高速逆回転するワイパモータと、前記ワイパモータの出力軸に基端側を固定されたモータアームと、前記モータアームの先端側に固定した枢支軸に回動自在に支持され、該枢支軸の回転軸から偏心した中心軸を有する偏心メタルと、該偏心メタルの外周に回転可能に嵌装されたリテーナを有し、前記ワイパモータの低速正回転に応じて前記モータアーム長を長くする位置に前記偏心メタルを回動させる一方、ワイパモータの高速逆回転に応じて前記モータアーム長を短くする位置に前記偏心メタルを回動させる偏心メタル機構と、前記偏心メタル機構を介して前記モータアームに一端側を回転可能に連結されたリンクコンロッドと、ワイパフレームに回転可能に支持されてワイパブレードが取付けられるピボットシャフトと、基端側において前記ピボットシャフトに固定されると共に、先端側において前記リンクコンロッドの他端側に回転可能に連結されたピボットアームを備え、前記ワイパモータは、アーマチュアシャフトに取付けられ、互いに逆方向の進み角を有する1対のウオームと、これらウオームにそれぞれ噛み合って回転する2個のウオームホイールと、これらウオームホイールにそれぞれ同軸に取付けられて一体回転する両カウンタギヤに噛み合って回転し、前記出力軸に固定された出力ギヤを備え、前記偏心メタル機構は、前記偏心メタルと、この偏心メタルの外周に回転可能に嵌装されるとともに前記リンクコンロッドの一端側に固定された前記リテーナと、前記モータアームに一体成形された突部と、前記偏心メタルの下端面外周側に設けた係止突部と、前記枢支軸に嵌合されるとともに前記突部によって回り止めされ、且つ前記係止突部に当接して前記ワイパモータの低速正回転時には前記偏心メタルを前記モータアーム長が長くなる第1の位置に保持する一方、前記ワイパモータの高速逆回転時には前記偏心メタルを前記モータアーム長が短くなる第2の位置に保持する係止プレートとから構成したことを特徴としており、ワイパ装置におけるこのような構成を前述した従来の課題を解決するための手段としている。
【0006】
また、本発明に係わるワイパ装置の実施の形態として請求項2に係わるワイパ装置において、前記係止プレートは、環状をなし前記枢支軸に嵌合される装着部と、扇形をなし前記偏心メタルの下端面外周側に設けた係止突部に当接する回動規制部を備えている構成としたことを特徴としている。
【0007】
【発明の作用】
本発明に係わるワイパ装置においては、モータアームとリンクコンロッドの間が偏心メタル機構を介して連結されており、この偏心メタル機構によってワイパモータの低速正回転時にはモータアームの長さが長くなる位置に偏心メタルが回動する一方、ワイパモータの高速逆回転時にはモータアームの長さが短くなる位置に偏心メタルが回動するようになっているので、ワイパモータが低速正回転している場合(低速モード)にはモータアームの実質長さが長くなってワイパブレードによる構造的(静的)な払拭範囲が広いものとなり、ワイパモータが高速逆回転している場合(高速モード)にはモータアームの実質長さが短くなってワイパブレードによる払拭範囲が低速モード時よりも狭いものとなる。したがって、これにワイパブレードなどの慣性力が加わることによって拡大される作動時における実際の(動的な)払拭範囲が低速モードと高速モードとで差のないものとなる。また、このとき、ワイパモータとして、互いに逆方向の進み角を有する1対のウオームと、これらウオームにそれぞれ噛み合う2個のウオームホイールを備えた、言わばダブルウオームタイプのモータを用いているので、ウオームとウオームホイールの一方の組の噛合せによって生じるスラスト荷重の方向が他方の組の噛合せによって生じるスラスト荷重の方向と互いに逆方向となって打ち消し合うことから、正逆いずれの回転の場合にもアーマチュアシャフトからのスラスト荷重が見掛上発生しなくなってスラスト軸受が不要となると共に、正逆回転の切り替えが円滑なものとなる。また、この偏心メタル機構は上記した構成としたから、その構成が比較的簡単なものとなる利点がある。
【0008】
また、本発明の請求項2に係わるワイパ装置において偏心メタル機構の一部を構成する係止プレートは、環状をなし枢支軸に嵌合される装着部と、扇形をなし偏心メタルの下端面外周側に設けた係止突部に当接する回動規制部からなるので、簡素な構造となる。
【0009】
【実施例】
以下、本発明を図面に基づいてさらに具体的に説明する。
【0010】
図1ないし図10は、本発明に係わるワイパ装置の一実施例を示すものであって、図1は当該ワイパ装置の外観を示す正面図である。
【0011】
図1に示すワイパ装置1は、ワイパモータ2,モータアーム3,リンクコンロッド4,ピボットシャフト5,ピボットアーム6,およびワイパフレーム7から主に構成され、ワイパモータ2はワイパフレーム7に固定されている。
【0012】
ワイパモータ2は、後述するような内部構造を有すると共に、3個のブラシ(コモンブラシ,ローブラシ,ハイブラシ)を備えた2スピードの直流モータであって、図示しない外部配線に接続され、外部配線からの給電によって、低速モードの時には出力軸26が低速で正回転(時計回り方向)し、高速モードの時には前記出力軸26が高速で逆回転(反時計回り方向)するようになっている。
【0013】
モータアーム3は、その基端側においてワイパモータ2の出力軸26にナットにより固定されていると共に、先端側においてリンクコンロッド4の一端側に後述する偏心メタル機構10を介して回転可能に連結されている。
【0014】
一方、ピボットシャフト5は、ワイパフレーム7に回転可能に支持され、図の手前側にピボットアーム6の基端側を固定すると共に、図の背面側において車体パネルの外側に突出して、ワイパブレードを装着したワイパアーム9をねじ止めするようになっている。そして、ピボットアーム6の先端側は、ボールジョイント8を介してリンクコンロッド4の他端側に回転可能に連結されており、ワイパモータ2の回転がこれらリンクを介して、ピボットシャフト5の往復回動およびワイパブレードを装着したワイパアーム9の往復揺動に変換されるようになっている。
【0015】
なお、この実施例においてワイパ装置1は、さらに、もう一組のピボットシャフト15,ピボットアーム16,リンクコンロッド17を備え、第2のリンクコンロッド17の両端部をボールジョイントを介してピボットアーム6および16の先端側に連結することにより、第2のピボットシャフト15の先端側に取付けた別のワイパアーム18に装着したワイパブレードを同時駆動するようにしてある。
【0016】
偏心メタル機構10は、図2(a)ないし(c)に示すように、モータアーム3の先端側においてワイパモータ2の出力軸26に平行になる如く固定した枢支軸3aに回動自在に支持され、該枢支軸3aの回転軸Ceから所定距離dだけ偏心した位置に中心軸Coを有する偏心メタル11と、この偏心メタル11の外周に回転可能に嵌装されると共にリンクコンロッド4の一端側に固定されたリテーナ12と、モータアーム3の枢支軸3aに嵌合されると共に、モータアーム3に一体成形された突部3bによって回り止めされた係止プレート14から主に構成されている。
【0017】
係止プレート14は、図2(c)に示すように、環状をなし、枢支軸3aに嵌合される装着部14aと、扇形をなし、前記偏心メタル11の下端面外周側に圧入した係止ピン11a(係止突部)に当接する回動規制部14bを備え、上記したようにモータアーム3の突部3bによってモータアーム3上に回転しないように取付けてある。
【0018】
したがって、偏心メタル11は、係止ピン11aが係止プレート14の回動規制部14bの一端側14cに当接する位置と、他端側14dに当接する位置との間で180°回動することができ、図2(a)ないし(c)に示したように係止ピン11aが回動規制部14bの一端側14cに当接した状態において、偏心メタル11の中心軸Coが回転軸Ceよりもモータアーム3の先端側に位置するので、モータアーム3の実質長さがLa(=L+d,L:出力軸26と枢支軸3aの軸心間長さ)と長くなる。これに反して、偏心メタル11の係止ピン11aが回動規制部14bの他端側14dに当接した状態では、偏心メタル11の中心軸Coが回転軸Ceよりもモータアーム3の基端側に位置することになるので、モータアーム3の実質長さがLb(=L−d)と短くなる。
【0019】
前記ワイパモータ2は、図3および図4に示すような内部構造を有し、モータケース21内に回転自在に支持されたアーマチュア22を備え、そのアーマチュアシャフト22aのギヤケース23の側に延出する先端部には、互いに逆方向の進み角を備えた2個のウオーム22bおよび22cが一体的に形成されており、これら1対のウオーム22b,22cには2個のウオームホイール24,25がそれぞれ噛み合って回転する。
【0020】
これらウオームホイール24,25には、カウンタギヤ24a,25aがそれぞれ同軸に固定されており、ウオームホイール24,25と一体回転すると共に、これら両カウンタギヤ24a,25aには、ギヤケース23から外部に延出する出力軸26に固定された出力ギヤ26aが噛み合って回転するようになっている。
【0021】
このようなワイパ装置1は、ワイパフレーム7の両端部7a,7bにおいて自動車の車体パネルに固定されると共に、車体パネルの外側に突出させたピボットシャフト5および15にワイパブレードを装着したワイパアーム9および18がそれぞれねじ止めされる。
【0022】
このような構造を備えたワイパ装置1においては、低速モードが選択されることによって、ワイパモータ2が低速正回転し、図5(a)に示すようにモータアーム3が図中の矢印A方向に正回転している間、偏心メタル11の係止ピン11aが係止プレート14の回動規制部14bの一端側14cに当接することによって、偏心メタル11がその中心軸Coが回転軸Ceよりもモータアーム3の先端側となる位置に保持されるので、モータアーム3の実質長さがLa(L+d)と長くなる。したがって、図6に示すように、リンクコンロッド4を介してピボットアーム6が反転位置A1,A2の間で往復揺動され、ピボットシャフト5に取付けられたワイパアーム9およびワイパブレードが反転位置A1,A2に対応した払拭範囲で払拭作動する。
【0023】
このとき、ワイパーモータ2においては、図10(a)に示すように、アーマチュアシャフト22aが図中の矢印C方向に回転することにより、各ギヤがそれぞれの矢印に示す方向に回転する。これによってアーマチュアシャフト22aに形成したウオーム22b,22cには、ウオームホイール24,25からそれぞれ力を受けるが、図中に示すように互いに向き合った方向の力となることから圧縮内部応力としてキャンセルされ、アーマチュアシャフト22aはどちらの方向にもスラスト力を受けないので、スラスト受けが不要となる。なお、図10(a)において、出力ギヤ26aおよび出力軸26の回転方向は反時計回り方向となって、図5(a)および図6に示した矢印A方向とは反対方向になっているが、これは、図10(a)がモータアーム3を取付けた出力軸26の突出側、つまりモータアーム3を取付けた側の裏面側を示すものであることによる。
【0024】
低速モードが高速モードに変更されることによって、ワイパモータ2が低速正回転から高速逆回転に切り替わり、モータアーム3が逆回転を始めると、図7に示すように、モータアーム3が位置P1からP2,P3・・・P8,P9に移動して矢印B方向に1周するのに伴って、偏心メタル11がリテーナ12との間の摩擦力によってリンクコンロッド4に固定されたリテーナ12と共にモータアーム3に対して時計回り方向に回動を始め、位置P1において偏心メタル11の係止ピン11aが係止プレート14の回動規制部14bの一端側14cに当接した状態から、位置P2,P3,P4へとモータアーム3が回転移動する間に係止ピン11aが回動規制部14bの一端側14cから離れて、位置P5に到達した時点で、回動規制部14bの他端側14dに当接する。
【0025】
以後、ワイパモータ2の高速逆回転が継続し、モータアーム3が矢印B方向に逆回転している間、偏心メタル11の係止ピン11aが回動規制部14bの他端側14dに当接した状態に保持され、図5(b)に示すように、その中心軸Coが回転軸Ceよりもモータアーム3の基端側となる位置に偏心メタル11が保持されるので、モータアーム3の実質長さが低速モード時の実質長さLa(L+d)に較べて、Lb(L−d)に短くなる。したがって、図8に示すように、リンクコンロッド4を介してピボットアーム6が低速モード時の反転位置A1,A2よりも狭い反転位置B1,B2の間で往復揺動され、ピボットシャフト5に取付けられたワイパアーム9と共にワイパブレードが反転位置B1,B2に対応した、低速モード時よりも狭い払拭範囲で払拭作動することになる。
【0026】
この払拭範囲は、いずれも実際の作動時における慣性力が考慮されていないワイパリンクの構造的な、言わば静的な払拭範囲であるから、反転位置A1,A2とB1,B2による払拭範囲の相違、言い換えると偏心メタル11の偏心量dをリンクの慣性力に応じて調整することによって、ワイパブレードなどの慣性力が加わることによって拡大される実際の作動時における動的な払拭範囲を低速モードと高速モードで差のないものとすることができる。
【0027】
ワイパーモータ2が高速で逆回転すると、図10(b)に示すように、アーマチュアシャフト22aが図中の矢印D方向に回転し、各ギヤがそれぞれの矢印に示す方向に回転する。このとき、アーマチュアシャフト22aに形成したウオーム22b,22cがそれぞれのウオームホイール24,25から受ける力は、図中に示すように相反した方向となることからキャンセルされ、アーマチュアシャフト22aはどちらの方向にもスラスト力を受けないので、前述のようにスラスト受けが不要となると共に、アーマチュア22の反転に際してスラスト力の方向が変わることによるアーマチュア22のがたつきも解消され、正逆回転の切り替えを円滑に行うことができるようになる。
【0028】
さらに、高速モードから低速モードへの変更操作が行われることによって、ワイパモータ2が高速逆回転から低速正回転に切り替わり、モータアーム3が正回転を開始すると、図9に示すように、モータアーム3が位置P1からP8,P7・・・P2,P9に移動して矢印A方向に1周するのに伴って、偏心メタル11がリンクコンロッド4に固定されたリテーナ12と共にモータアーム3に対して反時計回り方向に回動を始め、位置P1において偏心メタル11の係止ピン11aが係止プレート14の回動規制部14bの他端側14dに当接した状態から、位置P8,P7,P6へとモータアーム3が回転移動する間に係止ピン11aが回動規制部14bの他端側14dから離れ、位置P5に到達した時点では回動規制部14bの一端側14cに当接する。
【0029】
以後、ワイパモータ2の低速正回転が継続し、モータアーム3が矢印A方向に正回転している間、偏心メタル11の係止ピン11aが回動規制部14bの一端側14cに当接した状態に保持され、図5(a)に示したように、中心軸Coが回転軸Ceよりもモータアーム3の先端側となる位置に偏心メタル11が保持されるので、モータアーム3の実質長さがLa(L+d)に復帰し、図6に示したように、リンクコンロッド4を介してピボットアーム6が反転位置A1,A2の間で往復揺動されるようになり、ピボットシャフト5に取付けられたワイパアーム9およびワイパブレードがこれに対応した広い範囲での払拭作動に戻ることになり、これに低速作動による比較的小さい慣性力が加わることによって多少拡大される実際の作動時における動的な払拭範囲がより大きな慣性力が加わる高速モード時の払拭範囲と差のないものとなる。
【0030】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1の発明に係わるワイパ装置によれば、上記構成、特にモータアームとリンクコンロッドの間をワイパモータの低速正回転に応じてモータアームの長さが長くなる位置に偏心メタルを回動させる一方、高速逆回転に応じてモータアームの長さが短くなる位置に偏心メタルを回動させる偏心メタル機構を介して連結したものであるから、低速モード時にはモータアームの実質長さが高速モード時よりも長くなってワイパブレードによる構造的(静的)な払拭範囲が高速モード時に較べて広くなり、この払拭範囲にワイパブレードなどの慣性力が加わることによって拡大される作動時における実際の(動的な)払拭範囲を低速モードと高速モードとで差のないものとすることができる。また、ワイパモータとして、互いに逆方向の進み角を有する1対のウオームと、これらウオームにそれぞれ噛み合う2個のウオームホイールを備えたダブルウオームタイプのモータを用いているので、それぞれのウオームとウオームホイールの噛合せによって生じるスラスト荷重をキャンセルすることができ、正逆いずれの回転の場合にもアーマチュアシャフトにスラスト力が発生しなくなってスラスト軸受が不要となると共に、アーマチュアのがたつきを防止して正逆回転の切り替えを円滑に行うことができるという極めて優れた効果がもたらされる。また、この偏心メタル機構は上記した構成としたから、当該偏心メタル機構の所期の機能を比較的簡単な構成で得ることができる効果がある。
【0031】
また、請求項2の発明に係わるワイパ装置によれば、偏心メタル機構の一部を構成する係止プレートは、環状をなし枢支軸に嵌合される装着部と、扇形をなし偏心メタルの下端面外周側に設けた係止突部に当接する回動規制部からなるので、簡素な構造で得ることができる効果を有する
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】 本発明の一実施例に係わるワイパ装置の構造を示す正面図である。
【図2】(a) 図1に示したワイパ装置における偏心メタル機構の構造を示す縦断面図である。
(b) 図2(a)に示した偏心メタル機構の切断線B−Bにおける水平断面図である。
(c) 図2(a)に示した偏心メタル機構の切断線C−Cにおける水平断面図である。
【図3】 図1に示したワイパ装置におけるワイパモータの内部構造を示す部分破断図である。
【図4】 図3に示したワイパモータの要部拡大図である。
【図5】(a) 図1に示したワイパ装置の低速モードにおける偏心メタルの位置を示す説明図である。
(b) 図1に示したワイパ装置の高速モードにおける偏心メタルの位置を示す説明図である。
【図6】 図1に示したワイパ装置の低速モードにおけるモータアーム長さとピボットアームの揺動範囲の関係を示す説明図である。
【図7】 図3に示した偏心メタル機構による低速モードから高速モードへの切り替わりに伴う偏心メタルの回動を示す説明図である。
【図8】 図1に示したワイパ装置の速モードにおけるモータアーム長さとピボットアームの揺動範囲の関係を示す説明図である。
【図9】 図3に示した偏心メタル機構による高速モードから低速モードへの切り替わりに伴う偏心メタルの回動を示す説明図である。
【図10】(a)および(b)は図3および図4に示したワイパモータの低速モードおよび高速モードにおける回転方向とアーマチュアシャフトのウオームがウオームホイールから受ける力の方向を示すそれぞれ説明図である。
【符号の説明】
【0033】
1 ワイパ装置
2 ワイパモータ
3 モータアーム
3a 枢支軸
3b 突部
4 リンクコンロッド
5 ピボットシャフト
6 ピボットアーム
7 ワイパフレーム
10 偏心メタル機構
11 偏心メタル
11a 係止ピン(係止突部)
12 リテーナ
14 係止プレート
14a 装着部
14b 回動規制部
22a アーマチュアシャフト
22b,22c ウオーム
24,25 ウオームホイール
24a,25a カウンタギヤ
26 出力軸
26a 出力ギヤ
Ce 枢支軸の回転軸
Co 偏心メタルの中心軸

Claims (2)

  1. 低速正回転および高速逆回転するワイパモータと、
    前記ワイパモータの出力軸に基端側を固定されたモータアームと、
    前記モータアームの先端側に固定した枢支軸に回動自在に支持され、該枢支軸の回転軸から偏心した中心軸を有する偏心メタルと、該偏心メタルの外周に回転可能に嵌装されたリテーナを有し、前記ワイパモータの低速正回転に応じて前記モータアーム長を長くする位置に前記偏心メタルを回動させる一方、ワイパモータの高速逆回転に応じて前記モータアーム長を短くする位置に前記偏心メタルを回動させる偏心メタル機構と、
    前記偏心メタル機構を介して前記モータアームに一端側を回転可能に連結されたリンクコンロッドと、
    ワイパフレームに回転可能に支持されてワイパブレードが取付けられるピボットシャフトと、
    基端側において前記ピボットシャフトに固定されると共に、先端側において、前記リンクコンロッドの他端側に回転可能に連結されたピボットアームを備え、前記ワイパモータは、アーマチュアシャフトに取付けられ、互いに逆方向の進み角を有する1対のウオームと、これらウオームにそれぞれ噛み合って回転する2個のウオームホイールと、これらウオームホイールにそれぞれ同軸に取付けられて一体回転する両カウンタギヤに噛み合って回転し、前記出力軸に固定された出力ギヤを備え
    前記偏心メタル機構は、前記偏心メタルと、この偏心メタルの外周に回転可能に嵌装されるとともに前記リンクコンロッドの一端側に固定された前記リテーナと、前記モータアームに一体成形された突部と、前記偏心メタルの下端面外周側に設けた係止突部と、前記枢支軸に嵌合されるとともに前記突部によって回り止めされ、且つ前記係止突部に当接して前記ワイパモータの低速正回転時には前記偏心メタルを前記モータアーム長が長くなる第1の位置に保持する一方、前記ワイパモータの高速逆回転時には前記偏心メタルを前記モータアーム長が短くなる第2の位置に保持する係止プレートとから構成したことを特徴とするワイパ装置。
  2. 前記係止プレートは、環状をなし前記枢支軸に嵌合される装着部と、扇形をなし前記偏心メタルの下端面外周側に設けた係止突部に当接する回動規制部を備えていることを特徴とする請求項1記載のワイパ装置。
JP18381599A 1999-06-29 1999-06-29 ワイパ装置 Expired - Lifetime JP4009393B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18381599A JP4009393B2 (ja) 1999-06-29 1999-06-29 ワイパ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18381599A JP4009393B2 (ja) 1999-06-29 1999-06-29 ワイパ装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001010449A JP2001010449A (ja) 2001-01-16
JP4009393B2 true JP4009393B2 (ja) 2007-11-14

Family

ID=16142356

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP18381599A Expired - Lifetime JP4009393B2 (ja) 1999-06-29 1999-06-29 ワイパ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4009393B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100482524B1 (ko) * 2002-10-31 2005-04-14 현대자동차주식회사 와이핑 각도 조절형 와이퍼 장치
CN112721264B (zh) * 2020-12-11 2022-10-28 爱驰汽车有限公司 用于前雨刮器系统的折弯横杆的成型方法及前雨刮器系统

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5525638A (en) * 1978-08-10 1980-02-23 Nippon Denso Co Ltd Wiper
JPS57200759A (en) * 1981-06-03 1982-12-09 Jidosha Denki Kogyo Co Ltd Wiper motor shaft with thread type double worm and the production method
FR2630068B1 (fr) * 1988-04-13 1990-08-24 Valeo Systemes Dessuyage Dispositif d'entrainement d'un balai d'essuie-glace permettant une mise en position de retrait
IT1219373B (it) * 1988-06-10 1990-05-11 Magneti Marelli Spa Dispositivo di azionamento di un braccio tergicristallo per autoveicoli
JPH04310454A (ja) * 1991-04-05 1992-11-02 Asmo Co Ltd 払拭角可変ワイパ装置
JPH07165021A (ja) * 1993-12-17 1995-06-27 Asmo Co Ltd ワイパー装置
JPH11348734A (ja) * 1998-06-05 1999-12-21 Jidosha Denki Kogyo Co Ltd ワイパリンク装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2001010449A (ja) 2001-01-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6623763B2 (ja) 車両ワイパ装置
JPH0487863A (ja) 車両用ワイパ
US4543839A (en) Windshield wiper transmission
JP4009393B2 (ja) ワイパ装置
US3590415A (en) Automotive windshield wiper
JPH01204841A (ja) スクリーンワイパアセンブリ
JP2000095067A (ja) ワイパー装置
JPH10278744A (ja) ワイパ装置
US4868947A (en) Motor vehicle wiper
JP2836119B2 (ja) ワイパ
JPS5940967A (ja) ワイパ−駆動装置
JPH11180255A (ja) 車両用ワイパ装置
JPH03262762A (ja) 車両用ワイパ
JP3787691B2 (ja) ワイパ装置
JPH05238356A (ja) ワイパー装置
JPS5940968A (ja) 車両用ワイパ−
JP2008500221A (ja) ウインドウワイパーユニットのワイパーアームの駆動装置
JPH11348734A (ja) ワイパリンク装置
JPS633786B2 (ja)
JP2836120B2 (ja) ワイパ
JP2780468B2 (ja) ワイパ装置
JPH04173452A (ja) 全面払拭ワイパ装置
JP2008285078A (ja) ワイパモータ及びワイパ装置
JP2002362325A (ja) ワイパ装置
JPS6347170Y2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20040315

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20041217

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070417

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070420

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070604

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070809

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070903

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100907

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 4009393

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100907

Year of fee payment: 3

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100907

Year of fee payment: 3

R371 Transfer withdrawn

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100907

Year of fee payment: 3

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100907

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110907

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120907

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130907

Year of fee payment: 6

EXPY Cancellation because of completion of term