JP4009231B2 - 調整可能なヒンジ - Google Patents

Description

発明の説明

本発明は、請求項１の前段部に従うヒンジに関する。従来、１つの家具の壁面に接続された取付け板と、それに固定され、取付け板に調整可能に接続されたヒンジ・アームとからなるヒンジが使用されてきた。この種のヒンジは、たとえば、ドイツ特許文献ＤＥ３５１３５２１Ａ１によって知られている。

取付け板をヒンジ・アームと一体に製作し、調整用ネジを用いてヒンジ・アームと接続された取付け板をヒンジの下方で曲げることも知られている。ドイツ特許文献ＤＥ２００２０９９８Ｕ１を参照のこと。

本発明の目的は、より費用対効果が大きく、同時に視覚的により魅力的な方式で、１つの家具の壁面に対して垂直方向に調整可能な、この種のヒンジを設計することである。

本発明によれば、本発明の目的は、
ａ）ほぼＵ字形の断面が、当該家具の方に向いた自由端で広がっており、その断面が台形状に延びていること、
ｂ）固定フランジに対向して配置されたヒンジ・アームの自由端で、台形の断面が平行なＵ字形脚部への連続した移行部３８を有していること、
ｃ）少なくとも１本のヒンジ軸が、これらの平行なＵ字形の脚部の領域内に形成されること、
ｄ）台形の断面を有する互いに対向する当該脚部が、反った構造を持つ方式で不均一であること、において達成される。

その結果、ヒンジは、簡単な方式で垂直方向に調整でき、かつヒンジの外部形状のために、閉じた外観を有する。垂直調整自体は、たとえば調整用ネジを用いて行うことができる。

好ましい実施形態によれば、反った構造を持つヒンジ・アームの領域は、外側に反っており、その結果、調整のためにヒンジ・アームは特に弾力的な構造を持つ。

別の実施形態によれば、前記領域は内側に反っている。別の実施形態では、固定フランジが周囲に補強エッジを有し、その結果、当該家具の壁面に対してしっかりと固定することができる。

別の実施形態では、横方向の壁面が反っているヒンジ・アームの長手領域が弾性構造を持つ。

以下に図面を用いて、本発明を詳細に記述する。

参照番号１０は、ヒンジ・アーム１２とその中に配置された２本のヒンジピン１４、１６からなるヒンジの全体を示し、２本の連結レバー１８、２０は回転可能に配置され、たとえば当該家具の扉２５内に埋め込まれたヒンジ・ハウジング２７に、ヒンジピン２２、２４を用いて対向する両端で回転可能に接続されている。このようなヒンジ・アームをＤおよびＥ方向に調整できるようにするために、ヒンジ・アームには、締付ネジ用の長孔３０と、端末を曲げて作られた補強エッジ３１が備え付けられている。このことにより、Ｅ方向の調整が可能となる。

ヒンジピン１４、１６のＤ方向の調整を望む場合は、ヒンジ・アーム１２のネジ山３６内に配置された調整用ネジ３４が働く。調整用ネジが当該家具の壁面１９に対して押し付けられるように回転すると、ヒンジ・アーム１２のヨーク３８が、当該家具の壁面１９から押し返される。ヒンジ・アーム１２の反った側壁４０が弾力的にへこみ、したがってヒンジピン１６、１４および扉２５のＤ方向の調整が可能となる。反った側壁４０およびヨーク３８または連続的な移行により広がった脚部を有するＵ字形の断面は、当該家具の壁面１９に接続され、ほぼ台形が形成される。この場合の用語「台形」は、より広範囲な意味で、曲がった脚部をも含む。

図１の実施形態は、所謂マルチジョイント・ヒンジである。ここで、連結レバー１８、２０のベアリングは荷重要求に対応することが必要である。なぜならこれらの連結レバー１８、２０は、紙面に直角の方向に作用する固定荷重を支える必要があるからである。図４に例示してあるように、この領域内ではヒンジ・アーム１２の反った部分４０が互いに平行に延びている。図２に具体的に例示してあるように、この平行な壁面領域は、連続的に次第に反った領域へと移行する。図３はまた反りが、外側に向けても内側４０’に向けても構築できることを示す。調整用ネジ３４の力により、扉２５が矢印Ｄの方向及び逆方向に弾性のある動きに従うように、この領域内で弾性のある方式でヒンジ・アーム１２を構築することが非常に重要である。 固定ねじ２９が長孔３０を通してフランジ２８に達するので、矢印Ｅの方向及び逆方向にヒンジ・アーム１２を調整することが可能となる。

ヒンジを示す側面図である。 図１の線Ｂ−Ｂに沿った断面図である。 図１の線Ｃ−Ｃに沿った断面図である。 図１の線Ａ−Ａに沿った断面図である。

符号の説明

１０…ヒンジ、１２…ヒンジ・アーム、１４、１６…ヒンジピン、ヒンジ軸、１８、２０…連結レバー、２２、２４…ヒンジピン、２５…扉、２７…ヒンジ・ハウジング、第２のヒンジ部、２８…フランジ、２９…固定ネジ、３０…長孔、３１…補強エッジ、３４…調整用ネジ、３６…ネジ山、３８…ヨーク。

Claims (5)

1. 少なくとも１本のヒンジ軸を持つヒンジであって、
   台形状に延びたほぼＵ字形の断面を有するヒンジ・アーム（１２）として構築された第１のヒンジ部と、
   前記ヒンジ・アームが回転可能に接続された第２のヒンジ部（２７）と、
   前記ヒンジ・アームに取り付けられた調整用ネジ（３４）と、
   を備え、
   前記ヒンジ・アーム（１２）は、互いに対向する一対の側壁（４０）と、該一対の側壁間に延在する移行部（３８）と、各前記側壁の端部に接続され且つ家具の取付面に平行に延在する固定フランジ（２８）とを有し、
   前記少なくとも１本のヒンジ軸（１４、１６）が前記一対の側壁間に延在しており、
   前記側壁は、該側壁と前記固定フランジとを前記家具の取付面に平行な方向に沿って接続する接続部が直線的に延びた状態で反った構造を有しており、
   前記調整用ネジは、前記移行部を貫通しており、該移行部を垂直方向に調整可能であり、
   前記固定フランジは、前記ヒンジ・アームを家具に取り付けるネジを通すための貫通孔を有しており、該貫通孔は、前記家具の取付面に平行な方向に沿って細長い平面形状を有している、
   ことを特徴とする前記ヒンジ。
2. 前記一対の側壁（４０）の各々が、外側に向けて曲がっていることを特徴とする、請求項１に記載のヒンジ。
3. 前記一対の側壁（４０）の各々が、内側に向けて曲がっていることを特徴とする、請求項１に記載のヒンジ。
4. 前記固定フランジ（２８）が、前記家具の取付面と平行な平行部分と、該平行部分の端部に立設され、前記移行部から遠ざかる方向に延在する補強エッジ（３１）とを有することを特徴とする、請求項１から３のいずれか１項に記載のヒンジ。
5. 前記ヒンジ・アームが、前記一対の側壁の反った構造において弾性を持つことを特徴とする、請求項１から４のいずれか１項に記載のヒンジ。

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