JP4007495B2 - サーマルヘッド - Google Patents
サーマルヘッド Download PDFInfo
- Publication number
- JP4007495B2 JP4007495B2 JP2002187147A JP2002187147A JP4007495B2 JP 4007495 B2 JP4007495 B2 JP 4007495B2 JP 2002187147 A JP2002187147 A JP 2002187147A JP 2002187147 A JP2002187147 A JP 2002187147A JP 4007495 B2 JP4007495 B2 JP 4007495B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- head
- circuit board
- insulating substrate
- substrate
- thermal head
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Electronic Switches (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、サーマルヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】
図4に従来のサーマルヘッドの断面図を示している。
図4に示すように、サーマルヘッドは、アルミナセラミック等の長方形の絶縁基板1aの表面に、厚膜印刷などで発熱体2及び該発熱体2から延びる共通電極、個別電極などの電極パターン(図示せず)が形成されてなるヘッド基板1を備えている。
前記ヘッド基板1は、一般的に1枚の大盤の絶縁基板内に複数個のヘッド基板を配置し、シート状態で発熱体及び電極パターンが形成される。パターン形成後に個片のヘッド基板に分割される。
【0003】
また、前記ヘッド基板1上には発熱体2への通電を制御する駆動素子7が搭載され、該駆動素子7の接続パッドと前記発熱体2に接続され延長して形成された個別電極(図示せず)とがワイヤ8で接続されている。
前記駆動素子7の搭載部には、その保護を目的とした封止樹脂3が塗布されている。該封止樹脂3には一般的に熱硬化性のエポキシ樹脂が用いられる。
前記封止樹脂3を硬化させるために例えば、100℃〜150℃雰囲気のオーブン内に放置して加熱処理を行い、封止樹脂が硬化した後は再び常温に戻すようにしている。
【0004】
前記ヘッド基板1には、外部の制御装置との接続を目的とした接続ケーブル4が、電気的に接続されている。接続ケーブルの代わりにコネクタを使用しても良い。前記ヘッド基板1は粘着剤6などによって、支持板5上に固定されている。
該支持板5は、前記ヘッド基板1の放熱及びサーマルヘッドの筐体として、アルミニウム、鉄などの放熱性の良好な金属で形成されている。
【0005】
図5及び図6には前記封止樹脂3を硬化させた後の前記絶縁基板1aの反りの状態を示している。
図5に示すように、前記封止樹脂3が塗布された面を上とした時、絶縁基板1aの中央が両端よりも高い場合を正の反りとする。また、図6に示すように、前記絶縁基板1aの中央が両端よりも低い場合を負の反りとする。
【0006】
従来構造の場合、封止樹脂3を加熱硬化させて再び常温に戻した際に、負の反りが発生し、これは封止樹脂3と絶縁基板1aの熱膨張係数の差によって生まれる応力に起因する。
前記封止樹脂3の材料を例えば熱硬化性エポキシ樹脂とした場合、熱膨張係数は24×10-6/℃であり、絶縁基板1aの材料であるアルミナセラミックの熱膨張係数7.2×10-6/℃よりも大きくなっている。
【0007】
よって、封止樹脂は硬化時の温度から常温に戻した時に、縮まる方向の変化量が絶縁基板よりも大きくなるので、絶縁基板の両端を中央に引き寄せるような応力が生じ、従来構造の絶縁基板は図6に示すような負の反りの状態となる。そして、該負の反りはそのままヘッド基板1に反映する。
【0008】
サーマルヘッドは一般的に支持板5(図4)の裏面側からバネ(図示せず)によって加圧して使用されるが、ヘッド基板1が負の反りとなっている場合は、バネが支持板5に接していない部分が存在し密着が悪化する。
その場合、感熱紙などの印字媒体への発熱体の密着が悪化するので、印字のかすれが発生し印字品位が悪化する。この問題を解決するには、加圧用に使用するバネの数を増やす必要がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
従来構造のサーマルヘッドでは封止樹脂を加熱処理し、硬化させた後のヘッド基板の反りは負の反りとなるため、印字品位が悪化する要因となる。また、前記問題点はヘッド基板を構成する絶縁基板の厚みが1mm未満の場合に顕著に現れる。
本発明は前記問題点に鑑み、封止樹脂を硬化させた後に、ヘッド基板に前記負の反りの発生しないサーマルヘッドを提案するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
方形の絶縁基板上に発熱体を形成したヘッド基板を、熱硬化性樹脂で封止してなる駆動素子を設けた方形の回路基板上に搭載し、前記ヘッド基板を前記回路基板面からはみ出さない大きさに設定してなるサーマルヘッドにおいて、前記熱硬化性樹脂は、熱膨張係数が24×10-6/℃の熱硬化性エポキシ樹脂であり、前記絶縁基板は、熱膨張係数が7.2×10 -6 /℃のアルミナセラミックであり、前記回路基板の熱膨張係数が14×10 -6 /℃〜16×10 -6 /℃の範囲である。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1、図2は、本発明によるサーマルヘッドの斜視図及び断面図をそれぞれ示している。
ヘッド基板10はアルミナセラミックなどを用いた方形例えば長方形の絶縁基板10a上に、発熱体11及び共通電極や個別電極などの電極パターン(図示せず)が形成されている。そして、前記ヘッド基板10は方形例えば長方形の回路基板13上に接着剤18などで固定されている。
【0012】
前記回路基板13としてガラスエポキシ製の積層板に、銅パターンによって回路を形成したものが使用される。前記回路基板13の表面には回路の絶縁を目的としたレジストが塗布されている。
前記回路基板13の寸法は、前記ヘッド基板10が前記回路基板13の面からはみ出さない寸法に設定することで、前記ヘッド基板10が固定される面積を最大限確保することができる。
【0013】
また、前記回路基板13上には発熱体11への通電を制御する駆動素子7が搭載され、絶縁基板10a上の発熱体11から延接された個別電極(図示せず)にワイヤ14で接続されている。前記駆動素子7の搭載部には、その保護を目的とした封止樹脂15が設けられている。該封止樹脂15には熱硬化性のエポキシ樹脂が使用される。
【0014】
前記回路基板13には、温度検出用のサーミスタ19や外部の制御装置との接続を目的とした接続ケーブル16が電気的に接続されている。前記回路基板13は接着剤18などによって放熱性の良好な金属製、例えばアルミニウム製や鉄製の支持板17上に固定されている。前記接着剤の代わりに、粘着剤又は両面テープ等を用いても良い。
【0015】
一例として前記回路基板13に使用されるガラスエポキシ製の積層板の熱膨張係数は15×10-6/℃である。そして、該回路基板13の熱膨張係数は前記絶縁基板10aの熱膨張係数7.2×10-6/℃よりも大きくなっている。
これらの熱膨張係数は一例であるが、本発明では、前記正の反りを有効に得るために前記絶縁基板の材料を熱膨張係数が6×10-6/℃〜8×10-6/℃の範囲になるように設定し、前記回路基板の熱膨張係数が14×10-6/℃〜16×10-6/℃の範囲になるように設定する。
【0016】
前記15封止樹脂には熱硬化性の樹脂、例えば熱硬化性エポキシ樹脂を使用し、硬化させるためには加熱処理が行われる。このとき、前記熱膨張係数の差によって絶縁基板よりも回路基板の方が熱で伸びる量が多くなる。加熱処理では絶縁基板と回路基板の双方が伸びた状態で封止樹脂は硬化する。
【0017】
封止樹脂が硬化した後に再び常温に戻した時は、絶縁基板よりも回路基板の方が縮まる量が多くなる。これによって、絶縁基板は前記正の反りとなる。
前記熱膨張係数の差により封止樹脂が絶縁基板に与える応力よりも回路基板がヘッド基板に与える応力の方が大きくなるので、負の反りは発生しない。
該負の反りが発生しないのは、封止樹脂の体積よりも回路基板の体積の方が大きいことによるものである。
【0018】
図3は本発明によるサーマルヘッドの前記正の反りを示している。
図3に示すように、前記ヘッド基板10を構成する絶縁基板10aを前記回路基板13の面からはみ出さない大きさに設定し、前記絶縁基板10aよりも前記回路基板13の熱膨張係数を大きくしたことよって正の反りが生じる。
前記正の反りの場合は、プラテンローラーへ加圧した時に発熱体部分が平坦化するので、感熱紙などの媒体に発熱体を密着させ易くすることができる。
【0019】
【発明の効果】
封止樹脂を硬化処理した後に、サーマルヘッドを必ず正の反りとすることができるため、プラテンローラーに対して加圧した際に発熱体と媒体とが密着することができる。それによって、印字のかすれがなくなり、印字品位が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるサーマルヘッドの斜視図である。
【図2】本発明によるサーマルヘッドの断面図である。
【図3】本発明によるサーマルヘッドの反りを示す図である。
【図4】従来の技術によるサーマルヘッドの断面図である。
【図5】正の反りの状態となったサーマルヘッドを示す図である。
【図6】負の反りの状態となったサーマルヘッドを示す図である。
【符号の説明】
7・・駆動素子 10・・ヘッド基板 10a・・絶縁基板 11・・発熱体 13・・回路基板 15・・封止樹脂 17・・支持板
Claims (2)
- 方形の絶縁基板上に発熱体を形成したヘッド基板を、熱硬化性樹脂で封止してなる駆動素子を設けた方形の回路基板上に搭載し、前記ヘッド基板を前記回路基板面からはみ出さない大きさに設定してなるサーマルヘッドにおいて、
前記熱硬化性樹脂は、熱膨張係数が24×10 -6 /℃の熱硬化性エポキシ樹脂であり、 前記絶縁基板は、熱膨張係数が7.2×10 -6 /℃のアルミナセラミックであり、
前記回路基板の熱膨張係数が14×10 -6 /℃〜16×10 -6 /℃の範囲であることを特徴とするサーマルヘッド。 - 前記サーマルヘッドを放熱性支持板に固定してなる請求項1のサーマルヘッド。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002187147A JP4007495B2 (ja) | 2002-06-27 | 2002-06-27 | サーマルヘッド |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002187147A JP4007495B2 (ja) | 2002-06-27 | 2002-06-27 | サーマルヘッド |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004025692A JP2004025692A (ja) | 2004-01-29 |
JP4007495B2 true JP4007495B2 (ja) | 2007-11-14 |
Family
ID=31182272
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002187147A Expired - Fee Related JP4007495B2 (ja) | 2002-06-27 | 2002-06-27 | サーマルヘッド |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4007495B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5213545B2 (ja) * | 2008-06-26 | 2013-06-19 | 京セラ株式会社 | 記録ヘッドおよびその製造方法、ならびに記録ヘッドを備える記録装置 |
-
2002
- 2002-06-27 JP JP2002187147A patent/JP4007495B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2004025692A (ja) | 2004-01-29 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4476669B2 (ja) | サーマルヘッド及びその製造方法 | |
JP2009226868A (ja) | サーマルプリントヘッド | |
JP5670132B2 (ja) | サーマルプリントヘッドおよびサーマルプリンタ | |
JP4007495B2 (ja) | サーマルヘッド | |
JP2006334791A (ja) | サーマルプリントヘッド | |
JP4398766B2 (ja) | サーマルヘッド及びその製造方法 | |
JP5802032B2 (ja) | サーマルプリントヘッド | |
CN212353294U (zh) | 一种能够抑制基板弯曲的热敏打印头 | |
JP5964101B2 (ja) | サーマルプリントヘッド | |
JP2002036615A (ja) | サーマルヘッド | |
JPH02147350A (ja) | サーマルヘッド | |
JP5788279B2 (ja) | サーマルプリントヘッド | |
JPH1148513A (ja) | サーマルプリントヘッド | |
JP6012201B2 (ja) | サーマルプリントヘッドおよびその製造方法 | |
JP2566298B2 (ja) | プリント配線板の反り矯正装置 | |
JP2014188683A (ja) | サーマルプリントヘッドおよびその製造方法 | |
JP6456219B2 (ja) | サーマルプリントヘッド及びサーマルプリンタ | |
JP2012206273A (ja) | サーマルヘッド | |
JP2535032Y2 (ja) | サーマルプリントヘッド | |
JP2547861B2 (ja) | サーマルヘッドの製造方法 | |
JP5425578B2 (ja) | サーマルプリントヘッドおよびサーマルプリンタ | |
JP2821983B2 (ja) | サーマルプリントヘッド及びその製造方法 | |
JP4384473B2 (ja) | サーマルヘッドの製造方法 | |
JP3408183B2 (ja) | サーマルヘッド | |
JP2606396Y2 (ja) | サーマルヘッド |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20040311 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20050928 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20070220 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20070418 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20070823 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Effective date: 20070823 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100907 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent (=grant) or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110907 Year of fee payment: 4 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |