JP4006608B2 - 液晶性(メタ)アクリレート化合物、該化合物を含有する組成物及びこれを用いた光学異方体 - Google Patents

液晶性(メタ)アクリレート化合物、該化合物を含有する組成物及びこれを用いた光学異方体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光学、表示、記録材料、液晶ディスプレイの光学補償板や偏光プリズム材料として利用される新規な液晶性(メタ)アクリレート化合物、該化合物を液晶組成物及びこれを用いた光学異方体に関する。
【0002】
【従来の技術】
液晶ディスプレイ素子の表示品位の向上と軽量化に応える光学補償板等の光学異方体の作製を可能にする技術として、本発明者等は、特開平8−3111号公報に、少なくとも2つの6員環を有する液晶性骨格を部分構造として有する環状アルコール、フェノール又は芳香族ヒドロキシ化合物のアクリル酸エステル又はメタクリル酸エステルを含有し、室温において液晶性を示す重合性液晶組成物を配向させた状態において光重合して得られる内部の配向構造が制御された光学異方体を提案した。この公報に記載の重合性液晶組成物は、低分子化合物から構成され、その粘度も低く、所望の配向状態を迅速に達成することができるという長所を有している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、該重合性液晶組成物をガラスやプラスチック等の基板に塗布する場合には、均一な厚みをもって塗布するのが困難という問題があった。
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、光学異方体として有用な材料であって、迅速に所望の配向状態となり、かつ、ガラスやプラスチック基板への良好な塗布性を示す重合性液晶性化合物及び該化合物を含有する重合性液晶組成物を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、液晶性(メタ)アクリレート化合物の化学構造と、ガラス基板やプラスチック基板への塗布性との相関について鋭意検討した結果、特定の化学構造を有する液晶性(メタ)アクリレート化合物により、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0006】
即ち、本発明は上記課題を解決するために、
(1)一般式(I)
【0007】
【化6】
Figure 0004006608
【0008】
[式中、X1 は水素原子又はメチル基を表わし、P1及びP2はそれぞれ独立的に炭素原子数1から18の2価の炭化水素基を表わし、Z1 は−COO−又は−OCO−を表わし、Y1及びY2はそれぞれ独立的に、単結合、−CH2CH2−、−CH2O−、−OCH2−、−COO−、−OCO−、−C≡C−、−CH=CH−、−CF=CF−、−(CH24−、−CH2CH2CH2O−、−OCH2CH2CH2−、−CH=CH−CH2CH2−、 −CH2CH2CH2O−又は−OOCCOO−を表わし、jは0又は1の整数を表わし、nは0又は1の整数を表わし、Rは水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、炭素原子数1〜20のアルキル基、アルコキシ基、アルケニル基、アルケニルオキシ基又は一般式(II)
【0009】
【化7】
Figure 0004006608
【0010】
(式中、X2 は水素原子又はメチル基を表わし、P3及びP4はそれぞれ独立的に炭素原子数1から18の2価の炭化水素基を表わし、Z2 は−COO−又は−OCO−を表わし、kはそれぞれ独立的に0又は1の整数を表わす。)
で表わされる基を表わし、
6員環A、B及びCはそれぞれ独立的に、式
【0011】
【化8】
Figure 0004006608
【0012】
(式中、Wはハロゲン原子又はメチル基を表わし、mは1〜4の整数を表わす。)
で表わされる6員環を表わし、nは0又は1を表わす。]
で表わされる液晶性(メタ)アクリレート化合物、
【0013】
(2)上記一般式(I)で表わされる液晶性(メタ)アクリレート化合物を含有し、液晶相を示す液晶組成物
及び
【0014】
(3)上記(2)に記載の液晶組成物の重合体から構成される光学異方体
を提供する。
【0015】
【発明の実施の形態】
一般式(I)で表わされる液晶性(メタ)アクリレート化合物の構造上の特徴は、6員環A、B、C及び連結基Y1、Y2から構成される剛直な液晶骨格の末端に位置するフレキシブルなスペーサー部分において、(メタ)アクリロイルオキシ基に含まれるエステル基以外に少なくとも一つのエステル結合を有する点にある。これにより、1分子あたり多数のエステル基が存在することによる粘度の増大と、多数のカルボニル基の分極構造によりガラス表面等への親和性が増大する結果、良好な塗布性が得られるものと考えられる。
【0016】
本発明の一般式(I)で表わされる液晶性(メタ)アクリレート化合物(以下、本発明の化合物という。)は、例えば、以下の方法によって合成することができる。
【0017】
一般式(IV)
【0018】
【化9】
Figure 0004006608
【0019】
(式中、P1、P2、Z1、Y1、Y2、R、j、n、6員環A、B及びCは、一般式(I)におけるものと同じものを表わす。)
で表わされる化合物の水酸基、又は、一般式(V)
【0020】
【化10】
Figure 0004006608
【0021】
(式中、P1、P2、P3、P4、Z1、Z2、Y1、Y2、j、k、n、6員環A、B及びCは、一般式(I)におけるものと同じものを表わす。)
で表わされる化合物の水酸基を、例えば、
【0022】
(1) トリエチルアミンの如き塩基存在下で(メタ)アクリロイルクロリドの如き(メタ)アクリル酸の酸ハロゲン化物との反応によりエステル化させる方法、
(2) 酸触媒存在下で(メタ)アクリル酸との反応によりエステル化させる方法、
(3) ジシクロヘキシルカルボジイミドの如き縮合剤を用いて(メタ)アクリル酸との反応によりエステル化させる方法
により製造することができる。
【0023】
また、一般式(VI)
【0024】
【化11】
Figure 0004006608
【0025】
(式中、Y1、Y2、n、R、6員環A、B及びCは、一般式(I)におけるものと同じものを表わす。)
で表わされる化合物の水酸基、又は一般式(VII)
【0026】
【化12】
Figure 0004006608
【0027】
(式中、Y1、Y2、n、6員環A、B及びCは、一般式(I)におけるものと同じものを表わす。)
で表わされる化合物の水酸基を、一般に市販されているカルボキシル基を有する化合物、例えば、式
【0028】
【化13】
Figure 0004006608
【0029】
で表わされる化合物(東亞合成株式会社製の「M−5600」)、式
【0030】
【化14】
Figure 0004006608
【0031】
で表わされる化合物(共栄社化学株式会社製の「HOA−MS」)
とを (1)ジシクロヘキシルカルボジイミドの如き縮合剤を用いてエステル化させる方法、 (2)カルボキシル基をハロゲン化アシル基に変換した後に、エステル化させる方法、により製造することができる。
【0032】
本発明の化合物に迅速なる光重合性を要求する場合、本発明の一般式(I)で表わされる化合物は、一般式(I)において、X1及びX2が、メチル基よりも水素原子である化合物が好ましい。
【0033】
また、本発明の化合物は、発明の目的から、単体として液晶相、特にネマチック相、スメクチックA相、スメクチックC相を示すことが好ましい。一般式(I)において、P1、P2、P3及びP4は、それぞれ独立的に、炭素原子数1〜18の2価の炭化水素基を選択することができるが、P1、P2、P3及びP4が、炭素原子数が6以上である化合物は、液晶性が発現しにくくなる傾向にあるため、P1、P2、P3及びP4が、それぞれ独立的に、炭素原子数1〜6のアルキレン基である化合物が好ましく、炭素原子数1〜2のアルキレン基である化合物が特に好ましい。
【0034】
また、一般式(I)において、nが0である化合物は、液晶性が発現しにくくなる傾向にあるため、nが1である化合物が好ましい。また、環A、B及びCは、化合物の屈折性を大きくすることができるため、1,4−フェニレン基であることが好ましい。また、化合物の転移温度を調節し、誘電率の大きさを調節する目的で、1,4−フェニレン基の1〜4個の水素原子がハロゲン原子やメチル基で置換された化合物が好ましい。
【0035】
本発明の液晶組成物は、通常この技術分野で液晶相と認識される相を示す組成物であれば特に制限なく用いることができる。そのような液晶組成物の中でも、液晶相として、ネマチック相、スメクチックA相、(カイラル)スメクチックC相、コレステリック相を発現するものが好ましい。また、(カイラル)スメクチックC相を示す場合には、該(カイラル)スメクチックC相の上の温度領域でスメクチックA相を、スメクチックA相を示す場合には、該スメクチックA相の上の温度領域でネマチック相を、それぞれ発現する液晶組成物は、良好な一軸の配向特性が得られるので好ましい。
【0036】
本発明の液晶組成物は、液晶相の温度領域で紫外線を照射して、組成物中の(メタ)アクリレート化合物を重合させる。本発明の液晶組成物は、室温付近、即ち、少なくとも20〜30℃の温度範囲で液晶相を発現するものが好ましい。例えば、(カイラル)スメクチックC相で本発明の液晶組成物に紫外線を照射して、組成物中の(メタ)アクリレート化合物を重合させる場合、室温付近、即ち、少なくとも20〜30℃の温度範囲で(カイラル)スメクチックC相を発現するものが好ましい。
【0037】
本発明の液晶組成物中の一般式(I)で表わされる化合物の割合は、ガラスやプラスチック基板への良好な塗布性能を確保するために、2重量%以上であることが好ましい。本発明の液晶組成物中の一般式(I)で表わされる化合物の割合が2重量%よりも少ない場合、塗布性能が低下する傾向にあるので好ましくない。
【0038】
また、本発明の液晶組成物には、一般式(I)で表わされる化合物以外の化合物であって、分子中に、通常この技術分野において液晶骨格と認められる骨格と重合性官能基とを同時に有する重合性の液晶化合物(以下、その他の重合性液晶化合物という。)を、98重量%以下の濃度で、特に制限なく添加することができる。
【0039】
液晶骨格は、少なくとも2つ又は3つの6員環を有するものが特に好ましい。重合性官能基としては、例えば、(メタ)アクリロイルオキシ基、エポキシ基、ビニルエーテル基、シンナモイル基、ビニル基等を挙げることができるが、これらの中でも良好な光重合特性が得られることから、アクリロイルオキシ基が特に好ましい。一分子中に複数の重合性官能基を有する多官能の重合性液晶化合物の場合には、重合性官能基の種類が異なっていても良い。例えば、一分子中に2つの重合性官能基を有する2官能の重合性液晶化合物の場合、一方の重合性官能基がアクリロイルオキシ基、もう一方の官能基がメタアクリロイルオキシ基又はビニルエーテル基であっても良い。2官能の重合性液晶化合物は、多くの種類が知られており、一般に、これらを重合させた場合には、良好な耐熱性及び強度特性を得られることから、好適に用いることができる。そのような2官能の重合性液晶化合物としては、例えば、以下の式(1)〜(10)に挙げた化合物が挙げられるが、本発明の液晶組成物に併用することができるその他の重合性液晶化合物は、これらに限定されるものではない。
【0040】
【化15】
Figure 0004006608
【0041】
(式中、シクロヘキサン環はトランスシクロヘキサン環を表わし、Xはハロゲン原子、シアノ基又はメチル基を表わし、sは2〜12の整数を表わす)。
【0042】
さらに本発明の液晶組成物には、一分子中に一つの重合性官能基を有する単官能の重合性液晶化合物を添加することもできる。そのような単官能の重合性液晶化合物としては、例えば、以下の式(11)〜(56)で表わされる化合物が挙げられるが、本発明の液晶組成物において使用することができるその他の重合性液晶化合物は、これらに限定されるものではない。
【0043】
【化16】
Figure 0004006608
【0044】
【化17】
Figure 0004006608
【0045】
【化18】
Figure 0004006608
【0046】
【化19】
Figure 0004006608
【0047】
(式中、シクロヘキサン環はトランスシクロヘキサン環を表わし、Yは水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、炭素原子1〜20のアルキル基、アルコキシ基、アルケニル基又はアルケニルオキシ基を表わし、sは2から12の整数を表わす。)
【0048】
さらにまた、本発明の液晶組成物には、室温付近、即ち、少なくとも20〜30℃の温度範囲において、液晶相の発現を容易にし、かつ、液晶組成物の光重合物の耐熱性及び強度特性の確保を図ることを目的として、分子中に、少なくとも2つの6員環を有する液晶骨格を有する環状アルコール、フェノール又は芳香族ヒドロキシ化合物のアクリル酸エステル又はメタクリル酸エステルの如き単官能(メタ)アクリレートを含有させることもできる。
【0049】
このような単官能(メタ)アクリレートは、(メタ)アクリロイルオキシ基と液晶骨格との間に、アルキレン基又はオキシアルキレン基等の液晶の技術分野でスペーサーと呼ばれる柔軟性の連結基が存在しないため、このような単官能(メタ)アクリレートを重合させて得られる重合体の主鎖には、スペーサーを介さず直接剛直な液晶骨格が結合し、液晶骨格の熱運動は、高分子主鎖により制限されることが予想される。その結果、耐熱性及び強度特性に優れた重合体が得られることが期待できる。また、分子内には、分子形状的に液晶性を低下させてしまう(メタ)アクリロイルオキシ基が一つ存在するのみであるので、液晶を発現させる温度範囲の制御においても、分子内に複数の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する化合物より容易になる。このよう単官能(メタ)アクリレートとしては、例えば、一般式(III)
【0050】
【化20】
Figure 0004006608
【0051】
(式中、X3は水素原子又はメチル基を表わし、rは0又は1の整数を表わし、6員環D、E及びFはそれぞれ独立的に、
【0052】
【化21】
Figure 0004006608
【0053】
(式中、pは1〜4の整数を表わす。)
で表わされる6員環を表わし、Y3及びY4はそれぞれ独立的に、単結合、−CH2CH2−、−CH2O−、−OCH2−、−COO−、−OCO−、−C≡C−、−CH=CH−、−CF=CF−、−(CH24−、−CH2CH2CH2O−、 −OCH2CH2CH2−、−CH=CH−CH2CH2−又は−CH2CH2CH2O−を表わし、 Y5は水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、炭素原子1〜20のアルキル基、アルコキシ基、アルケニル基又はアルケニルオキシ基を表わす。)
で表わされる化合物が挙げられる。
【0054】
このような単官能(メタ)アクリレートの具体的な例としては、以下の式(57)〜(67)で表わされる化合物が挙げられるが、本発明の液晶組成物において使用することができる単官能(メタ)アクリレートはこれらに限定されるものではない。
【0055】
【化22】
Figure 0004006608
【0056】
【化23】
Figure 0004006608
【0057】
(式中、シクロヘキサン環はトランスシクロヘキサン環を表わし、数字は相転移温度を表わし、相転移温度におけるCは結晶相、Nはネマチック相、Sはスメクチック相、Iは等方性液体相をそれぞれ表わす。)
【0058】
また、本発明の液晶組成物には、重合性官能基を有していない液晶化合物を用途に応じて添加することもできる。例えば、本発明の液晶組成物から成る重合体を表示素子と用いる場合、あるいは温度によって屈折率を変化させたい場合には、組成物中に重合性官能基を有していない液晶化合物を30〜98重量%の範囲で併用することもできる。また、本発明の液晶組成物から成る重合体を温度によって屈折率を変化させることが好ましくない場合、あるいは耐熱性や機械的特性を重視する場合には、本発明の液晶組成物中に重合性官能基を有していない液晶化合物を30重量%未満の範囲で併用することもできる。
【0059】
また、本発明の液晶組成物には、重合性官能基を有する化合物であって、液晶性を示さない化合物も添加することができる。このような化合物としては、通常、この技術分野で高分子形成性モノマーあるいは高分子形成性オリゴマーとして認識されるものであれば特に制限なく使用することができるが、アクリレート化合物、メタクリレート化合物、ビニルエーテル化合物が特に好ましい。
【0060】
以上のように、本発明の液晶組成物には、一般式(I)で表わされる液晶性(メタ)アクリレート以外に、重合性官能基を有する液晶化合物、重合性官能基を有さない液晶化合物、液晶性を示さない重合性化合物を適宜組み合わせて添加してもよいが、少なくとも得られる液晶組成物の液晶性が失われないように各成分の添加量を調整する必要がある。
【0061】
更に本発明の液晶組成物には、その重合反応性を向上させることを目的として、熱重合開始剤、光重合開始剤の重合開始剤を添加することもできる。
【0062】
熱重合開始剤としては、例えば、過酸化ベンゾイル、ビスアゾブチロニトリル等が挙げられる。また、光重合開始剤としては、例えば、ベンゾインエーテル類、ベンゾフェノン類、アセトフェノン類、ベンジルケタール類等が挙げられる。熱重合開始剤あるいは光重合開始剤を添加する場合の添加量は、液晶組成物に対して10重量%以下が好ましく、5重量%以下が特に好ましく、0.5〜1.5重量%の範囲が更に好ましい。
【0063】
また、本発明の液晶組成物には、その保存安定性を向上させるために、安定剤を添加することもできる。使用できる安定剤としては、例えば、ヒドロキノン、ヒドロキノンモノアルキルエーテル類、第三ブチルカテコール等が挙げられる。安定剤を使用する場合の添加量は、液晶組成物に対して1重量%以下が好ましく、0.5重量%以下が特に好ましい。
【0064】
また、本発明の液晶組成物には、液晶骨格の螺旋構造を内部に有する重合体を得ることを目的として、カイラル(光学活性)化合物を添加することもできる。そのような目的で使用するカイラル化合物は、それ自体が液晶性を示す必要は無く、また重合性官能基を有していても、有していなくても良い。また、その螺旋の向きは、重合体の使用用途によって適宜選択することができる。そのようなカイラル化合物としては、例えば、光学活性基としてコレステリル基を有するペラルゴン酸コレステロール、ステアリン酸コレステロール、光学活性基として2−メチルブチル基を有するビーディーエイチ社(BDH社;イギリス国)製の「CB−15」、「C−15」、メルク社(ドイツ国)製の「S−1082」、チッソ社製の「CM−19」、「CM−20」、「CM」;光学活性基として1−メチルヘプチル基を有するメルク社製の「S−811」、チッソ社製の「CM−21」、「CM−22」等をを挙げることができる。カイラル化合物を添加する場合の好ましい添加量は、液晶組成物の用途によるが、重合して得られる重合体の厚み(d)を重合体中での螺旋ピッチ(P)で除した値(d/P)が0.1〜20の範囲となる量が好ましい。
【0065】
また、本発明の液晶組成物を偏光フィルムや配向膜の原料、又は印刷インキ及び塗料等として利用する場合には、その目的に応じて金属、金属錯体、染料、顔料、色素、界面活性剤、ゲル化剤、紫外線吸収剤、抗酸化剤、イオン交換樹脂、酸化チタンの金属酸化物等を添加することもできる。
【0066】
本発明の光学異方体は、本発明の液晶組成物を配向させた状態において、重合させることにより製造することができる。例えば、表面を布等でラビング処理した基板、もしくは有機薄膜を形成した基板表面を布等でラビング処理した基板、あるいはSiO2 を斜方蒸着した配向膜を有する基板上に担持させるか、基板間に挟持させた後、本発明の液晶を重合させる方法が挙げられる。その他の配向処理方法としては、液晶組成物の流動配向の利用や、電場又は磁場の利用を挙げることができる。これらの配向手段は単独で用いても、また組み合わせて用いても良い。その中でも基板表面を布等でラビング処理した基板を用いる方法は、その簡便性から特に好ましい。
【0067】
基板を構成する材料は、有機材料、無機材料を問わずに用いることができる。基板の材料となる有機材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリアミド、ポリメタクリル酸メチル、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリアリレート、ポリスルホン、トリアセチルセルロース、セルロース、ポリエーテルエーテルケトン等が挙げられ、また、無機材料としては、例えば、シリコン、ガラス、方解石等が挙げられる。
【0068】
これらの基板を布等でラビングすることによって適当な配向性を得られない場合、公知の方法に従ってポリイミド薄膜又はポリビニルアルコール薄膜等の有機薄膜を基板表面に形成し、これを布等でラビングしても良い。また、通常のツイステッド・ネマチック(TN)素子又はスーパー・ツイステッド・ネマチック(STN)素子で使用されているプレチルト角を与えるポリイミド薄膜は、光学異方体内部の分子配向構造を更に精密に制御することができることから、特に好ましく。
【0069】
また、電場によって配向状態を制御する場合には、電極層を有する基板を使用する。この場合、電極上に前述のポリイミド薄膜等の有機薄膜を形成するのが好ましい。
【0070】
さらに、ラビングに代わる配向処理方法として、光配向法を用いることもできる。この方法は、ポリビニルシンナメート等の分子内に光二量化反応する官能基を有する有機薄膜、光で異性化する官能基を有する有機薄膜又はポリイミド等の有機薄膜に、偏光した光、好ましくは偏光した紫外線を照射することによって、配向膜を形成するものである。この光配向法に光マスクを適用することにより配向のパターン化が容易に達成できるので、光学異方体内部の分子配向も精密に制御することが可能となる。
【0071】
本発明の液晶組成物を重合させる方法としては、迅速な重合の進行が望ましいので、紫外線又は電子線等のエネルギーを照射することによって光重合させる方法が好ましい。光重合させる際の光源としては、偏光光源を用いても良いし、非偏光光源を用いても良い。また、液晶組成物を2枚の基板間に挟持させて状態で光重合を行なう場合には、少なくとも照射面側の基板は適当な透明性が与えられていなければならない。また、照射時の温度は、本発明の液晶組成物の液晶状態が保持される温度範囲内であることが好ましい。特に、光重合によって光学異方体を製造しようとする場合には、意図しない熱重合の誘起を避ける意味からも可能な限り室温に近い温度、即ち20〜30℃の温度で重合させることが好ましい。
【0072】
重合によって得られた本発明の光学異方体は、初期の特性変化を軽減し、安定的な特性発現を図ることを目的として熱処理を施すこともできる。熱処理の温度は50〜250℃の範囲で、また熱処理時間は30秒〜12時間の範囲が好ましい。
【0073】
このような方法によって製造される本発明の光学異方体は、基板から剥離して用いても、剥離せずに用いても良い。
【0074】
【実施例】
以下、本発明の実施例を示し、本発明を更に詳細に説明する。しかしながら、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0075】
(実施例1)液晶性アクリレート化合物の合成(1)
4,4’−ビフェノール3.0g、式
【0076】
【化24】
Figure 0004006608
【0077】
で表わされる化合物(共栄社化学株式会社製の「HOA−MS」)7.7g、4−ピロリジノピリジン1.6g及びテトラヒドロフラン50mlから成る混合物に、反応液の温度を30℃以下に保ちながら、ジシクロヘキシルカルボジイミド10.0g及びテトラヒドロフラン30mlから成る溶液を滴下した。滴下終了後、40℃で1時間反応させた後、反応液を室温まで冷却した。次に、反応液に飽和食塩水100mlを加え、反応液の水層が弱酸性となるまで希塩酸を加えた。析出したジシクロヘキシル尿素をガラスフィルターによって濾別した後、濾液に酢酸エチル200mlを加えて抽出を行った。有機層を水洗した後、酢酸エチルを減圧留去して粗生成物12.1gを得た。この粗生成物を、酢酸エチル及びトルエンから成る混合溶媒(容量比で酢酸エチル:トルエン=1:2、Rf=0.49)を展開溶媒とするシリカゲルカラムクロマトグラフィーを用いて精製して、式(a)
【0078】
【化25】
Figure 0004006608
【0079】
で表わされる液晶性アクリレート化合物(a)8.2gを得た。この液晶性アクリレート化合物(a)の融点は29℃であった。
【0080】
(実施例2)液晶性アクリレート化合物の合成(2)
2−ヒドロキシエチルアクリレート2.6g、トリエチルアミン4.2g及びテトラヒドロフラン20mlから成る混合物を5℃に冷却しながら撹拌し、この混合物に、反応液の温度が15℃以下に保ちながら、式(b)
【0081】
【化26】
Figure 0004006608
【0082】
で表わされる化合物5.0g及びテトラヒドロフラン10mlから成る溶液を滴下した。滴下終了後、室温にて3時間反応液を撹拌しながら反応させた。反応終了後、飽和食塩水100mlを加え、反応液の水層が弱酸性になるまで希塩酸を加え、さらに酢酸エチル100mlを加えて抽出を行った。有機層を水洗した後、酢酸エチルを減圧留去して粗生成物5.9gを得た。この粗生成物を、酢酸エチル及びn−ヘキサンから成る混合溶媒(容量比で酢酸エチル:n−ヘキサン=1:3、Rf=0.54)を展開溶媒とするシリカゲルカラムクロマトグラフィーを用いて精製して、式(c)
【0083】
【化27】
Figure 0004006608
【0084】
で表わされる液晶性アクリレート化合物(c)4.6g得た。この化合物は、室温で等方性液体相を示した。
【0085】
(実施例3)液晶性アクリレート化合物の合成(3)
4−シアノ−4’−ヒドロキシビフェニル25.0g、実施例1で使用した「HOA−MS」30.5g、ジメチルアミノピリジン5.5g及びテトラヒドロフラン200mlから成る混合液に、反応液の温度を30℃以下に保ちながら、ジシクロヘキシルカルボジイミド36.0g及びテトラヒドロフラン70mlから成る溶液を滴下した。滴下終了後、室温で5時間反応液を撹拌した後、反応液に飽和食塩水500mlを加えた。反応液の水層が弱酸性となるまで希塩酸を加え、析出したジシクロヘキシル尿素をガラスフィルターによって濾別した後、濾液に酢酸エチル500mlを加えて抽出を行った。有機層を水洗した後、酢酸エチルを減圧留去して粗生成物45.4gを得た。この粗生成物を、酢酸エチル及びn−ヘキサンから成る混合溶媒(容量比で酢酸エチル:n−ヘキサン=1:1、Rf=0.46)を展開溶媒とするシリカゲルカラムクロマトグラフィーを用いて精製し、更にエタノールから再結晶させて精製して、式(d)
【0086】
【化28】
Figure 0004006608
【0087】
で表わされる液晶性アクリレート化合物(d)33.6gを得た。この化合物の融点は87℃であった。
【0088】
(実施例4)液晶性アクリレートの合成(4)
式(e)
【0089】
【化29】
Figure 0004006608
【0090】
で表わされる化合物(e)3.0g、実施例1で使用した「HOA−MS」9.3g、ジメチルアミノピリジン1.2g及びテトラヒドロフラン50mlから成る混合物に、反応液の温度を30℃以下に保ちながら、ジシクロヘキシルカルボジイミド8.8g及びテトラヒドロフラン40mlから成る溶液を滴下した。滴下終了後、室温で5時間反応液を撹拌した後、反応液に飽和食塩水100mlを加え、反応液の水層が弱酸性となるまで希塩酸を加えた。析出したジシクロヘキシル尿素をガラスフィルターによって濾別した後、濾液に酢酸エチル100mlを加えて抽出を行った。有機層を水洗した後、酢酸エチルを減圧留去して粗生成物10.8gを得た。この粗生成物を、酢酸エチル及びトルエンから成る混合溶媒(容量比で酢酸エチル:トルエン=1:2、Rf=0.54)を展開溶媒とするシリカゲルカラムクロマトグラフィーを用いて精製し、更にエタノールから再結晶させて精製して、式(f)
【0091】
【化30】
Figure 0004006608
【0092】
で表わされる液晶性アクリレート化合物(f)0.7gを得た。この化合物の融点は78℃であった。
【0093】
(実施例5)液晶性アクリレートの合成(5)
メチルヒドロキノン2.2g、ピリジン10.0g及びテトラヒドロフラン20mlから成る混合物に、反応液の温度を40℃以下に保ちながら、4−アセトキシ安息香酸クロリド11.0g及びテトラヒドロフラン10mlから成る溶液を滴下した。滴下終了後、室温にて3時間反応液を撹拌した。次に、反応液に飽和食塩水100mlを加え、反応液の水層が弱酸性となるまで希塩酸を加えた後、酢酸エチル100mlを加えて抽出を行った。有機層を水洗した後、酢酸エチルを減圧留去して粗生成物13.8gを得た。この粗生成物を、エタノールから再結晶させて、式(g)
【0094】
【化31】
Figure 0004006608
【0095】
で表わされる化合物(g)8.5gを得た。
【0096】
化合物(g)8.5g及びテトラヒドロフラン50mlから成る混合液を撹拌しながら、これに、ベンジルアミン16mlを30分おきに4回に分けて滴下した。滴下終了後、更に1時間室温で撹拌した。この反応液に飽和食塩水100mlを加えた後、反応液の水層が弱酸性となるまで希塩酸を加え、さらに酢酸エチル70mlを加えて抽出を行った。有機層を水洗した後、酢酸エチルを減圧留去して粗生成物13.8gを得た。この粗生成物を、トルエンから再結晶させて、式(h)
【0097】
【化32】
Figure 0004006608
【0098】
で表わされる化合物(h)3.0gを得た。
【0099】
化合物(h)2.0g、実施例1で使用した「HOA−MS」3.6g、ジメチルアミノピリジン0.4g及びテトラヒドロフラン20mlから成る混合物に、反応液の温度を30℃以下に保ちながら、ジシクロヘキシルカルボジイミド3.4g及びテトラヒドロフラン20mlから成る溶液を滴下した。滴下終了後、室温で5時間反応液を撹拌した後、反応液に飽和食塩水70mlを加え、反応液の水層が弱酸性となるまで希塩酸を加えた。析出したジシクロヘキシル尿素をガラスフィルターによって濾別した後、酢酸エチル80mlを加えて抽出を行った。有機層を水洗した後、酢酸エチルを減圧留去して粗生成物5.9gを得た。この粗生成物を、酢酸エチル及びトルエンから成る混合溶媒(容量比で酢酸エチル:トルエン=1:1、Rf=0.67)を展開溶媒とするシリカゲルカラムクロマトグラフィーを用いて精製して、式(i)
【0100】
【化33】
Figure 0004006608
【0101】
で表わされる液晶性アクリレート化合物(i)3.7gを得た。この化合物は室温で等方性液体相を示した。
【0102】
(実施例6)液晶性アクリレートの合成(6)
ヒドロキノン2.5g、ピリジン8.9g及びテトラヒドロフラン20mlから成る混合液に、反応液の温度を40℃以下に保ちながら、4−アセトキシ安息香酸クロリド12.0g及びテトラヒドロフラン30mlから成る溶液を滴下した。滴下終了後、室温にて3時間反応液を撹拌した。この反応液に飽和食塩水100mlを加え、反応液の水層が弱酸性となるまで希塩酸を加えた後、さらに酢酸エチル100mlを加えて抽出を行った。有機層を水洗した後、酢酸エチルを減圧留去して粗生成物5.5gを得た。この粗生成物をエタノールから再結晶させて精製して、式(j)
【0103】
【化34】
Figure 0004006608
【0104】
で表わされる化合物(j)3.8gを得た。
【0105】
化合物(i)3.8g及びテトラヒドロフラン40mlから成る混合液に、ベンジルアミン6mlを30分おきに3回に分けて滴下した。滴下終了後、室温にて1時間反応液を撹拌した。この反応液に飽和食塩水60mlを加え、反応液の水層が弱酸性となるまで希塩酸を加えた後、さらに酢酸エチル50mlを加えて抽出を行った。有機層を水洗した後、酢酸エチルを減圧留去して粗生成物5.1gを得た。この粗生成物をトルエンから再結晶させて精製して、式(k)
【0106】
【化35】
Figure 0004006608
【0107】
で表わされる化合物(k)2.6gを得た。
【0108】
化合物(k)2.6g、実施例1で使用した「HOA−MS」4.8g、ジメチルアミノピリジン0.6g及びテトラヒドロフラン30mlから成る混合液に、反応液の温度を30℃以下に保ちながら、ジシクロヘキシルカルボジイミド4.6g及びテトラヒドロフラン20mlから成る溶液を滴下した。滴下終了後、室温で5時間反応液を撹拌した後、反応液に飽和食塩水70mlを加え、反応液の水層が弱酸性となるまで希塩酸を加えた。析出したジシクロヘキシル尿素をガラスフィルターによって濾別した後、濾液に酢酸エチル80mlを加えて抽出を行った。有機層を水洗した後、酢酸エチルを減圧留去して粗生成物5.9gを得た。この粗生成物を、酢酸エチル及びトルエンから成る混合溶媒(容量比で酢酸エチル:トルエン=1:1、Rf=0.67)を展開溶媒とするシリカゲルカラムクロマトグラフィーを用いて精製し、更にエタノールから再結晶させて精製して、式(l)
【0109】
【化36】
Figure 0004006608
【0110】
で表わされる液晶性アクリレート化合物(l)4.8gを得た。化合物(l)の相転移温度は、Sx相(帰属不明のスメクチック相)−N相(ネマチック相)転移温度が96℃、N相−I相(等方性液体相)転移温度が102℃であった。
【0111】
(実施例7)液晶性アクリレートの合成(7)
4,4’−ビフェノール25.0g、ピリジン1.0g及びテトラヒドロフラン250mlから成る混合物に、無水酢酸13.7gを10分かけて滴下した。滴下終了後、4時間加熱環流させた。反応液を室温まで冷却した後、飽和食塩水1000ml及び酢酸エチル400mlを加えて抽出を行った。有機層を水洗した後、酢酸エチルを減圧留去して粗生成物47.0gを得た。この粗生成物をメタノールから再結晶させ、更にトルエンから5回再結晶させて精製して、式(m)
【0112】
【化37】
Figure 0004006608
【0113】
で表わされる化合物(m)8.1gを得た。
【0114】
化合物(m)4.0g、ピリジン3.4g及びテトラヒドロフラン20mlから成る混合液に、反応液の温度を40℃以下に保ちながら、4−アセトキシ安息香酸クロリド5.4g及びテトラヒドロフラン20mlから成る溶液を滴下した。滴下終了後、室温にて3時間反応液を撹拌した。この反応液に飽和食塩水100mlを加え、反応液の水層が弱酸性となるまで希塩酸を加えた後、さらに酢酸エチル100mlを加えて抽出を行った。有機層を水洗した後、酢酸エチルを減圧留去して粗生成物9.1gを得た。この粗生成物をエタノールから再結晶させて精製して、式(n)
【0115】
【化38】
Figure 0004006608
【0116】
で表わされる化合物(n)2.7gを得た。
【0117】
化合物(n)2.7g及びテトラヒドロフラン10mlから成る混合液に、ベンジルアミン4mlを30分おきに3回に分けて滴下した。滴下終了後、室温で1時間反応液を撹拌した。反応液に飽和食塩水60mlを加え、反応液の水層が弱酸性となるまで希塩酸を加えた後、さらに酢酸エチル50mlを加えて抽出を行った。有機層を水洗した後、酢酸エチルを減圧留去して粗生成物4.1gを得た。この粗生成物をトルエンから再結晶させて精製して、式(o)
【0118】
【化39】
Figure 0004006608
【0119】
で表わされる化合物(o)2.0gを得た。
【0120】
化合物(o)2.0g、実施例1で使用した「HOA−MS」4.2g、ジメチルアミノピリジン0.5g及びテトラヒドロフラン20mlから成る混合液に、反応液の温度を30℃以下に保ちながら、ジシクロヘキシルカルボジイミド4.0g及びテトラヒドロフラン20mlから成る溶液を滴下した。滴下終了後、室温で5時間反応液を撹拌した後、反応液に飽和食塩水70mlを加え、反応液の水層が弱酸性となるまで希塩酸を加えた。析出したジシクロヘキシル尿素をガラスフィルターによって濾別した後、濾液に酢酸エチル80mlを加えて抽出を行った。有機層を水洗した後、酢酸エチルを減圧留去して粗生成物6.4gを得た。この粗生成物を、酢酸エチル及びトルエンの混合溶媒(容量比で酢酸エチル:トルエン=1:1、Rf=0.71)を展開溶媒とするシリカゲルカラムクロマトグラフィーを用いて精製し、更にエタノールから再結晶させて精製して、式(p)
【0121】
【化40】
Figure 0004006608
【0122】
で表わされる液晶性アクリレート化合物(p)3.2gを得た。化合物(p)の相転移温度は、C相(結晶相)−Sc相(スメクチックC相)転移温度が57℃、Sc相−N相(ネマチック相)転移温度が93℃、N相−I相(等方性液体相)転移温度が101℃であった。
【0123】
(実施例8)液晶組成物の調製(1)
実施例6で得た液晶性アクリレート化合物(l)50重量部及び実施例7で得た液晶性アクリレート化合物(p)50重量部からなる液晶組成物(a)を調製した。この液晶組成物(a)は86〜94℃の温度範囲でネマチック相を示した

【0124】
次に、式(57)
【0125】
【化41】
Figure 0004006608
【0126】
で表わされる化合物50重量部及び式(60)
【0127】
【化42】
Figure 0004006608
【0128】
で表わされる化合物50重量部からなる液晶組成物(b)を調製した。この液晶組成物(b)は、室温で液晶相を示し、ネマチック相−等方性液体相の相転移温度は46℃であった。
【0129】
液晶組成物(a)50重量部及び液晶組成物(b)50重量部からなる液晶組成物(c)を調製した。液晶組成物(c)は35〜64℃の温度範囲でネマチック相を示した。
【0130】
(実施例9)液晶組成物の調製(2)
実施例3で得た液晶性アクリレート(d)10重量部及び実施例8で調製した液晶組成物(b)90重量部からなる液晶組成物(d)を調製した。液晶組成物(d)は、室温で液晶相を示し、ネマチック相−等方性液体相の相転移温度は43℃であった。
【0131】
(実施例10)光学異方体の作製(1)
実施例8で調製した液晶組成物(c)99重量部に光重合開始剤「IRG−651」(チバガイギー社製)1重量部を溶解させた。これをセルギャップ10ミクロンの透明ガラス製TN(ツイステッドネマチック)セルに注入したところ、良好なTN配向が得られているこをが偏光顕微鏡観察により確認できた。このセルに、38℃において高圧水銀ランプを用いて500mJ/cm2 の紫外線を照射し、液晶組成物を光重合させた。セルを偏光顕微鏡で観察したところ、TN配向が均一に固定化された光学異方体が得られていることが確認できた。次に、セルのガラスを取り外すことにより、1枚のガラスの上に担持された厚さ10ミクロンのTN配向構造を有する光学異方体を得た。この光学異方体は150℃で100時間加熱しても、TN配向構造が保持されることがわかった。
【0132】
(実施例11)光学異方体の作製(2)
実施例9で調製した液晶組成物(d)99重量部に光重合開始剤「IRG−651」1重量部を溶解させた。これをセルギャップ10ミクロンの透明ガラス製TNセルに注入したところ、良好なTN配向が得られていることを偏光顕微鏡観察により確認できた。このセルに、25℃において高圧水銀ランプを用いて500mJ/cm2 の紫外線を照射し、液晶組成物を光重合させた。セルを偏光顕微鏡で観察したところ、TN配向が均一に固定化された光学異方体が得られていることが確認できた。次に、セルのガラスを取り外すことにより、1枚のガラスの上に担持された厚さ10ミクロンのTN配向構造を有する光学異方体を得た。この光学異方体は150℃で100時間加熱しても、TN配向構造が保持されることがわかった。
【0133】
(実施例12)光学異方体の作製(3)
厚さ1mmで20mm×20mmの透明ガラス基板に、ポリイミド配向剤「AL−1254」(日本合成ゴム社製)を2000回転/分でスピンコートした後、150℃で1時間乾燥させることにより、ガラス基板上にポリイミド薄膜を形成した。このポリイミド薄膜をラビングマシーン「RM−50」[イーシーエイチ社(EHC社)製]を用いてラビングすることにより、ポリイミド配向膜とした。
【0134】
このようにして得たポリイミド配向膜付きガラス基板に、実施例8で調製した液晶組成物(c)99重量部に光重合開始剤「IRG−651」(チバガイギー社製)1重量部を添加したものを1000回転/分でスピンコートした。このスピンコートした基板に、窒素気流下40℃において高圧水銀ランプを用いて500mJ/cm2 の紫外線を照射し、液晶組成物を光重合させた。この基板を偏光顕微鏡で観察したところ、均一な一軸配向が固定化された光学異方体が得られていることを確認できた。また、この基板を2枚の偏光板の間に挟んだところ、基板の全面にわたって均一な干渉色が観察され、均一な厚みをもった光学異方体が得られたことを確認できた。また、この基板を150℃で加熱しても、固定化された均一な配向状態はそのまま保持されていることがわかった。
【0135】
(比較例1)
実施例12において、液晶組成物(c)に代えて、実施例8で調製した液晶組成物(b)を用いた以外は、実施例12と同様にして光学異方体を作製した。得られた光学異方体を偏光顕微鏡で観察したところ、均一な一軸配向が固定化された光学異方体が得られているのが確認できた。しかしながら、これを2枚の偏光板の間に挟んだところ、基板の全面にわたる均一な干渉色が観察されず、光学異方体の膜厚が均一でないことが確認された。
【0136】
(実施例13)光学異方体の作製(4)
厚さ2.0mmで20mm×20mmのポリカーボネート基板の光軸方向と同一方向にラビングマシーン「RM−50」(EHC社製)を用いてラビング処理した。ラビング処理したポリカーボネート基板に、実施例9で調製した液晶組成物(d)99重量部に光重合開始剤「IRG−651」(チバガイギー社製)1重量部を添加したものを500回転/分でスピンコートした。このスピンコートした基板に、窒素気流下25℃において高圧水銀ランプを用いて500mJ/cm2 の紫外線を照射し、液晶組成物を光重合させた。この基板を偏光顕微鏡で観察したところ、均一な一軸配向が固定化された光学異方体が得られているのが確認できた。また、この基板を2枚の偏光板の間に挟んでところ、基板の全面にわたって均一な干渉色が観察され、均一な厚みをもった光学異方体が得られたことを確認できた。また、この基板を100℃で加熱しても、固定化された均一な配向状態はそのまま保持されていた。
【0137】
(比較例2)
実施例13において、液晶組成物(d)に代えて、実施例6で調製した液晶組成物(b)を用いた以外は、実施例13と同様にして光学異方体を作製した。得られた光学異方体を偏光顕微鏡で観察したところ、均一な一軸配向が固定化された光学異方体が得られていることが確認できた。しかしながら、これを2枚の偏光板の間に挟んだところ、基板の全面にわたる均一な干渉色が観察されず、光学異方体の膜厚が均一でないことが確認された。
【0138】
【発明の効果】
本発明の液晶性(メタ)アクリレート化合物及びそれを含有する液晶組成物は、プラスチックやガラス基板への塗布性に優れているので、塗布等の手段によって位相差フィルム等の光学異方体を作製する材料として有用である。また、本発明の液晶性(メタ)アクリレート化合物を含有する液晶組成物を用いて作製した光学異方体は、配向の均一性及び膜厚の均一性に優れており、位相差フィルム等への応用に適している。

Claims (7)

  1. 一般式(I)
    Figure 0004006608
    [式中、 1 は水素原子を表わし、P 1 及びP 2 はそれぞれ独立的にメチレン基又はエチレン基を表わし、Z 1 は−COO−又は−OCO−を表わし、Y 1 及びY 2 はそれぞれ独立的に、単結合、−COO−又は−OCO−を表わし、jは0又は1の整数を表わし、nは0又は1の整数を表わし、Rはシアノ基を表わし、6員環A及びCが、1,4−フェニレン基を表し、6員環Bは、式
    Figure 0004006608
    (式中、Wはハロゲン原子又はメチル基を表わし、mは1〜4の整数を表わす。)で表わされる6員環を表わす。]で表わされることを特徴とする液晶性(メタ)アクリレート化合物。
  2. 一般式(I)
    Figure 0004006608
    [式中、X 1 は水素原子を表わし、P 1 及びP 2 はそれぞれ独立的にメチレン基又はエチレン基を表わし、Z 1 は−COO−又は−OCO−を表わし、Y 1 及びY 2 はそれぞれ独立的に、単結合、−COO−又は−OCO−、jは0又は1の整数を表わし、nは0又は1の整数を表わし、Rは一般式( II
    Figure 0004006608
    (式中、X 2 は水素原子を表わし、P 3 及びP 4 はそれぞれ独立的にメチレン基又はエチレン基を表わし、Z 2 は−COO−又は−OCO−を表わし、kはそれぞれ独立的に0又は1の整数を表わす。)で表わされる基を表わし、6員環A、B及びCは1,4−フェニレン基を表す液晶性アクリレート化合物。
  3. 請求項1又は2記載の一般式(I)で表わされる液晶性(メタ)アクリレート化合物を含有し、液晶相を示すことを特徴とする液晶組成物。
  4. 少なくとも2つの6員環を有する液晶骨格を部分構造として有する環状アルコール、フェノール又は芳香族ヒドロキシ化合物のアクリル酸又はメタクリル酸エステルである単官能アクリレート又は単官能メタクリレートを含有する請求項3記載の液晶組成物。
  5. 単官能アクリレート又は単官能メタクリレートが一般式( III
    Figure 0004006608
    (式中、X3は水素原子又はメチル基を表わし、rは0又は1の整数を表わし、6員環D、E及びFはそれぞれ独立的に、
    Figure 0004006608
    (式中、pは1〜4の整数を表わす。)で表わされる6員環を表わし、Y3及びY4はそれぞれ独立的に、単結合、−CH2CH2−、−CH2O−、−OCH2−、−COO−、−OCO−、−C≡C−、−CH=CH−、−CF=CF−、−(CH24−、−CH2CH2CH2O−、−OCH2CH2CH2−、−CH=CH−CH2CH2−、又は−CH2CH2CH2O−を表わし、Y5は水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、炭素原子1〜20のアルキル基、アルコキシ基、アルケニル基又はアルケニルオキシ基を表わす。)で表わされる化合物である請求項4記載の液晶組成物。
  6. 少なくとも20℃〜30℃の温度範囲で液晶相を発現する請求項3、4又は5記載の液晶組成物。
  7. 請求項3〜6のいずれか1項に記載の液晶組成物の重合体から構成されることを特徴とする光学異方体。
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