JP4006287B2 - 用紙反転装置及び画像形成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、用紙反転装置及び複写機、プリンタ等の画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、複写機、プリンタの画像形成装置において、両面画像形成や画像形成後の後処理装置等に用いられる用紙反転装置では、スイッチバックした用紙の搬送経路を切り換える用紙分岐手段としてソレノイドで駆動される切り換え爪が用いられている。しかし、近年の画像形成装置は生産性がアップして用紙搬送速度の高速化,連続プリント時の用紙間隔の短縮化が進んでおり、ソレノイド駆動による切り換え爪の作動では生産性アップに追いつかなくなってきている。このため、搬送経路の切り換えにシート状弾性部材を用いて、スイッチバックした用紙が搬入搬送経路に戻るのを防ぎ、搬出搬送経路にガイドする方式が提案されており、かかる分岐方式は特開2001−122494号公報にも開示されている。
【0003】
用紙分岐手段としてシート状弾性部材を用いた用紙反転装置では、通路の切り換え動作を行うことなく、弾性変形によって用紙の進入を許容し、そしてスイッチバックして戻される用紙の進入を阻止して搬出搬送経路へ案内することができるものでものである。したがって、切り換え動作の遅れの懸念がなくなり、画像形成の高速化に対応することができるものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、シート状弾性部材を用いた用紙反転装置の場合、搬入搬送経路からスイッチバック搬送経路に送られる用紙はシート状弾性部材を通過するとき、該弾性部材を変形させて通過するため、かなりの抵抗を受けることが避けられない。このため、薄紙など腰の弱い用紙ではシート状弾性部材を変形させて進入することができずに、用紙詰まりなどが発生することがあった。
【0005】
本発明は、上記した従来の事情に鑑み、シート状弾性部材を用いていても用紙詰まりを大幅に軽減することができる用紙反転装置及び画像形成装置を提供することを課題としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は、スイッチバックする用紙が送り込まれる用紙反転路と、該用紙反転路の途中で分岐された分岐路と、前記用紙反転路における該分岐路の分岐位置よりも下流側に設けられた用紙反転手段とを有し、前記分岐位置には用紙反転路へ送り込まれる方向へ搬送される用紙の通過を許容するとともに、前記用紙反転手段によってスイッチバックされて搬送される用紙に対して分岐位置より上流側の用紙反転路への進入を阻止して前記分岐路へ案内する用紙分岐手段が設けられている用紙反転装置において、前記用紙分岐手段は、前記用紙反転路を塞ぐように配置された一辺側が自由端であるシート状弾性部材を有し、該シート状弾性部材は少なくとも自由端側が複数の弾性片に分割され、その複数の弾性片は通過する各サイズの用紙の幅方向端部を案内する位置に配置された案内弾性片と、用紙幅方向における前記用紙反転手段の用紙挟持部に相当する位置に配置された補助弾性片とを具備し、該補助弾性片は用紙反転路へ送り込まれる方向へ搬送される用紙に対する負荷が前記案内弾性片より小さくなるように設定されていることを特徴とする用紙反転装置を提案する。
【0007】
なお、本発明の用紙反転装置は、前記案内弾性片と前記補助弾性片が同一材からなり、前記補助弾性片が前記案内弾性片より厚み及び幅の少なくとも一方が小さく形成されていると、効果的である。
【0010】
また、上記課題を解決するため、本発明の画像形成装置は、請求項1または2に記載の用紙反転装置が着脱可能に装着されていることを特徴としている。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面に従って説明する。
図1は、本発明に係る用紙反転装置を具備したプリンタ装置を示す概略図である。
【0012】
プリンタ装置は、装置本体1の下部に給紙部2が配置され、その上方に作像部3を配置した構成となっている。作像部3には、用紙Pにモノクロあるいはカラー画像を形成することができる画像形成ユニット4と、形成されたトナー画像を用紙Pに定着させる定着ユニット13とが着脱可能に搭載されており、画像形成ユニット4には給紙側を下で、排紙側を上となるように傾斜して配置された転写ベルト装置が設けられている。転写ベルト装置は、複数のローラ11、本例では4個のローラ11に巻き掛けられたエンドレスの転写ベルト12を有し、その1つのローラ11が図示していない駆動源に駆動されることにより、転写ベルト12は矢印に示す反時計方向に回転される。この転写ベルト12の上部走行辺には、下から順にイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(B)用の4つの感光体ドラム5Y,5M,5C,5Bが並列配置され、感光体ドラム5は図示していない駆動手段によって時計方向へ回転駆動される。
【0013】
図2は、作像部3の拡大説明図である。図2において、感光体ドラム5Y,5M,5C,5Bの回りには、帯電手段としての帯電ロール6、光書込み装置8によってレーザ光Lによる書込みが行われる光書込み部、現像手段として現像装置7、クリーニング手段としてクリーニング装置9が設けられている。感光体ドラム5Y,5M,5C,5Bが回転駆動されると、帯電ロール6によって帯電された部分に、光書込み装置8により各色のトナーで現像する光像の光書込みが行われる。なお、光書込み装置8は、受け取ったイエロー用、マゼンタ用、シアン用、ブラック用の画像データに基づいて不図示のレーザダイオードの出射するレーザ光Lを2段のポリゴンスキャナ8aに照射してミラー群8bで偏光することにより感光体ドラム5Y,5M,5C,5B上を走査して静電潜像を書き込むように構成されている。
【0014】
このようにして、感光体ドラム5Y,5M,5C,5B上には上記光書き込みによって静電潜像が形成され、該潜像は現像装置7によってトナーの可視像となる。一方、給紙部2にはサイズの異なる用紙を積載収納可能な用紙カセット2a〜2cの1つが指定され、指定された用紙カセットは給紙方向先端側の呼出コロ20が用紙Pを呼び出し、分離給紙ローラ対21が1枚づつ分離・給紙する。給紙された用紙Pは、搬送ローラ対22、グリップローラ対23による画像形成ユニット4の手前のレジストローラ対24に一旦突き当てられた後、上記可視像に同期するようにして転写ベルト12上に給送され、該ベルトの走行により感光体ドラム5Yに対向する転写位置に到る。この転写位置では、転写ベルト12の裏面側に配置された転写ロール10の作用により最初にイエロートナーの可視像が用紙に転写される。
【0015】
上記と同様にして、他の感光体ドラム5M,5C,5B上に形成されたトナー像が転写ベルト12によって搬送される用紙が各転写位置に到来するごとに重ね転写される。転写後の用紙は、転写ベルト12から分離されて、定着ユニット15へ送られる。定着ユニット13は、内蔵ヒータ(図示せず)により加熱される加圧ローラ14が、加熱手段によって加熱された無端ベルト15に押し当てられて圧接回転されている。そして、転写ベルト12から受け取った用紙Pを加圧ローラ14と無端ベルト15とで挟持搬送することにより、トナー像を用紙Pに定着させる。
【0016】
このようにして定着を終えた用紙は、本プリンタ装置の場合、装置本体1の排紙台1aか用紙反転装置30の何れか一方が選択されて搬送され、排紙台17と用紙反転装置30とへの切り換えは定着ユニット15の下流側に配置された定着排紙ローラ対16の直後に配置された分岐爪(図示せず)によって行われる。そして、装置本体1の排紙台1aが選択された用紙Pは、搬送ローラ対22及び排紙ローラ対25を介して直前に形成した画像面を下に向けてページ順になるように表裏を反転して排紙台17上にスタックされる。
【0017】
また、用紙反転装置30が選択された用紙は、搬出ローラ対26を介して装置本体10から用紙反転装置30の搬入部33内に送り込まれる。本実施形態の用紙反転装置30には、両面画像形成のためスイッチバックして裏面に画像形成を行う用紙は勿論のこと、ページ順となる裏面排紙を装置本体の上面でなく側面に積載する用紙や反転せずに排紙する用紙が送り込まれる。すなわち、用紙反転装置30にはスイッチバックしない用紙をスタックする上排紙トレイ31、スイッチバックして裏面排紙する用紙をスタックする下排紙トレイ32及び装置本体1の両面給紙路18と連通する反転用紙搬出部34が設けられている。
【0018】
この用紙反転装置30を、図3を用いて詳細に説明すると、装置本体1と連通する搬入部33にフェースアップ路51と用紙反転路52との選択切り換えを行う分岐部材として分岐爪35が配置されている。分岐爪35は、図示していないソレノイドにより、フェースアップ路51と用紙反転路52の一方を開放して他方を閉じる位置に切り換えるものである。フェースアップ路51は、送り込まれた用紙Pをスイッチバックさせずに排紙ローラ対36によって上排紙トレイ41へ排出することができるため、例えば、OHPフィルム等を図示していない手差し給紙するときには排紙先として上排紙トレイ31を指定することにより、用紙を湾曲反転させることなく用紙Pを排紙してスタックすることができる。したがって、用紙に湾曲させて反転させる際の負荷を与えることがなく、表面に形成した画像の品質を劣化させるおそれがない。
【0019】
本実施形態の用紙反転装置30には、ほぼ上下方向へ延びるように形成された用紙反転路52に2つの分岐路53,54を設けており、第1の分岐路53は図3において用紙反転路52から左上方へ分岐されている。この第1の分岐路53に送り込まれるスイッチバックされた用紙は、排紙ローラ対37によって下排紙トレイ42へ裏面排紙され、排紙台17と同様に排紙された用紙Pがページ順に揃えてスタックされる。本用紙反転装置30には、下排紙トレイ32を外して用紙をソートしたり、ステープル処理を行ったりする後処理装置を着脱可能に連結することができる。このように付設される後処理装置は、搬入口から搬入されてきた用紙Pを搬送ローラ対が受け取って指定された後処理に応じて、例えば、プリント部数毎にソート、あるいはパンチ穴あけ,ステープル等を行って排紙トレイに排紙することにより、用紙反転装置30で表裏をスイッチバックされた用紙Pをページ順に積載することができる。
【0020】
また、第2の分岐路54は第1の分岐路53よりも下流側に設けられており、図3において用紙反転路52から右上の方向へ分岐されている。この第2の分岐路54には、図1に示す装置本体10に設けられた両面給紙路18と連通する反転用紙搬出部34が設けられており、片面に画像が形成された用紙Pがスイッチバックされ、第2の分岐路54を介して両面給紙路18へ送り込まれる。
【0021】
上記した第1及び第2の分岐路53,54が設けられている第1及び第2の分岐位置にはそれぞれ用紙分岐手段としての第1及び第2シート状弾性部材40,41が設けられている。第1の分岐位置に設けられた第1シート状弾性部材40は、一端が自由端であって、用紙反転路52を遮断して第1の分岐路53と分岐位置より下流側の用紙反転路52とが連通するように配置されている。図3の例では、第1シート状弾性部材40の左端側が用紙反転路52を形成する左ガイド板60側に固定され、右端側が自由端となって右ガイド板61に弾性を持って接している。第2の分岐位置に設けられた第2シート状弾性部材41は、シート状弾性部材40と同様に構成され、一端が自由端であって、用紙反転路52を遮断して第2の分岐路54と分岐位置より下流側の用紙反転路52とが連通するように配置されている。図3の例では、第2シート状弾性部材41の右端側が右ガイド板61に固定され、左端側が自由端となって左ガイド板60に弾性を持って接している。
【0022】
用紙反転路52には、第1の分岐位置と第2の分岐位置の間に用紙Pをスイッチバックして第1の分岐路53へ送り込むための用紙反転手段としての第1反転ローラ対38が設けられ、さらに第2の分岐位置の下流側には用紙Pをスイッチバックして第2の分岐路54へ送り込むための用紙反転手段としての第2反転ローラ対39が設けられている。
【0023】
このように構成された用紙反転装置30は、片面に画像形成を終えた両面画像形成を行う用紙Pが送り込まれると、搬入部33では図3の実線で示すように、分岐爪35がフェースアップ路51を閉じ用紙反転路52を開放する位置に位置されている。なお、このとき分岐爪35を切り換えるソレノイドはデフォルト状態で用紙反転路52に用紙をガイドする位置に位置させている。
【0024】
かくして、用紙反転路52へ送り込まれた用紙は該用紙反転路52を塞いでいる第1及び第2シート状弾性部材40,41を順次その自由端側から潜り抜けて送られ、その先端が第2反転ローラ対39の下流に反転センサ42に検知される。このとき、用紙Pのサイズやその搬送速度は予め判明しているので、用紙Pの後端が41を潜り抜けた後で、かつ第2反転ローラ対39を通り抜ける前に、第2反転ローラ対39が一旦停止してから逆転方向に駆動が切り換えられる。第2反転ローラ対39の駆動方向の切り換えで、用紙Pは後端が先端となって用紙反転路52を搬送される。そして、第2の分岐位置ではシート状弾性部材41によって用紙反転路52が塞がれて第2の分岐路54が開放されていることによって用紙Pはそのシート状弾性部材41に案内されつつその第2の分岐路54へ送られる。そして、搬出ローラ対46を介して装置本体1の両面給紙路18へ送られ、再び画像形成部3へ搬送されて裏面への画像形成が行われる。
【0025】
また、下排紙トレイ32が指定された用紙が用紙反転装置30へ送り込まれた場合、両面と同様に先端を反転センサ42が検知すると、用紙のサイズや搬送速度から用紙Pの後端が40を潜り抜けた後で、かつ第1反転ローラ対38を通り抜ける前に、その第1及び第2反転ローラ対38,39を正転から逆転に駆動を切り換える。第1及び第2反転ローラ対38,39の駆動方向の切り換えで、用紙Pは後端が先端となって用紙反転路52を搬送され、このとき第1の分岐位置ではシート状弾性部材40によって用紙反転路52が塞がれて第1の分岐路53が開放されていることによって用紙Pはそのシート状弾性部材40に案内されつつその第1の分岐路53へ送られる。よって、用紙反転装置30の下排紙トレイ32にスタックされる。
【0026】
なお、用紙反転装置30の第1反転ローラ対38は排紙ローラ対37と共に、また第2反転ローラ対39は搬出ローラ対46と共に、それぞれ別個の駆動モータにより駆動することにより、装置本体1は用紙Pの用紙反転装置30からの搬出が完了する前に次の用紙Pの用紙反転装置30への送り込みを開始することができるようになっており、さらに、排紙ローラ対37及び搬出ローラ対46にワンウェイクラッチを内蔵させることにより、反転ローラ対38,39から抜けた用紙Pを装置本体1の両面給紙路18に設けたローラ対27が狭持した後、反転ローラ対39の駆動方向を用紙Pの搬送方向とは逆方向に駆動させて、用紙Pの用紙反転装置30への搬入を連続して行うことができる。また、装置本体1から搬入部33への用紙Pを搬入する際の搬送速度と搬出部34から用紙Pを搬出する際の搬送速度とに差をつけることができるようにして、さらに用紙反転装置30による用紙Pの搬送速度を、装置本体1からの搬入速度よりも速く設定するとともに、搬出部34からの搬出速度と同等か遅く設定することにより、用紙Pの停止時間を増加させることなく、先後の用紙Pの間に大きな間隔(紙間)を生じさせることができる。よって、スイッチバックした用紙と後続の用紙とが衝突することなく確実に用紙Pの先後端を検知可能にし、搬送経路の切換を実現することができる。後処理装置を装着した場合も、用紙反転装置30と後処理装置との間の用紙Pの受渡しに関して上述と同様の関係がある。
【0027】
また、排紙ローラ対36及び排紙ローラ対37の近傍にはそれぞれ排紙センサ47及び48があり、用紙反転装置30から排出される用紙の先後端を検知している。用紙反転装置30から装置本体1へ搬出される用紙は装置本体1内部に設置される両面給紙路18に設けた両面給紙センサ19によって検知する。下反転ローラ対44の近傍には反転センサ42があり、用紙反転路52を降下搬送されてくる用紙Pの先端をこの反転センサ42が検知し、用紙サイズ情報から用紙Pの搬送先それぞれについてスイッチバックのタイミングが決定される。排紙センサ47,48及び両面給紙センサ19はアクチュエータを有する透過型フォトインタラプタを用いているが、用紙Pのスイッチバックの制御に関与する反転センサ42はより高い精度が要求されるため反射型フォトインタラプタを用いている。
【0028】
このように構成される用紙反転装置30において、例えば、両面画像形成する用紙はシート状弾性部材40,41を変形させるようにして潜り抜けるが、このとき、用紙はシート状弾性部材40,41の抵抗を受けることは避けられない。このため、腰の弱い用紙を用いたときには用紙がシート状弾性部材40、41を変形させることができずにジャムするおそれがあることは先に説明した。さらに、用紙はシート状弾性部材40,41の抵抗を受けながら反転ローラ対38,39にニップされたとき、用紙は幅方向において波打ちは発生しやくなり、波打ちした用紙は反転後、シート状弾性部材40,41の自由端に先端の引っ掛かる懸念がある。
【0029】
そこで、本発明ではシート状弾性部材40,41の少なくとも自由端側を複数に分割させている。図4は、本発明の一実施形態を示すシート状弾性部材40,41の説明図である。
【0030】
図4において、シート状弾性部材40,41は複数に分割されたシート状フィルムからなる複数の弾性片で構成されている。図示する例では、用紙幅方向の中心に長さがほぼ30mm、幅がほぼ30mmのシート状フィルムなる弾性片としての中央フィルム43を設け、さらにほぼ同サイズのシート状フィルムを通紙する用紙の端部をガイドする位置に用紙端部ガイドフィルム44を設けている。この場合、本プリンタ装置が用紙サイズA3まで画像形成可能であるとすると用紙端部ガイドフィルム44は用紙サイズA5(幅148mm)の用紙端部をガイドする位置、用紙サイズA4(幅210mm)の用紙端部をガイドする位置及び用紙サイズA3(幅297mm)の用紙端部をガイドする位置にそれぞれ設けている。そして、用紙端部ガイドフィルム44の外辺には用紙Pの端部が通過する部分を斜めにカットした傾斜部44aが形成され、該傾斜部44aを設けることによって用紙端部にカールがあってもこれをすくい上げることができる。さらに、用紙端部ガイドフィルム44に傾斜部44aを形成すれば、搬送負荷の低減にも寄与する。
【0031】
また、反転ローラ対38,39はローラ軸38a,39aに用紙挟持部として3個の幅がほぼ10mmのゴム製のコロ38b,39bを用紙搬送中心に関して対称に配置して構成されており、スリップや斜行等がなく用紙を精度よく搬送するために必要な搬送力が得られる加圧力に設定している。そして、シート状弾性部材40,41には反転ローラ対38,39の左右のコロ38b,39bの位置に対応する部分に弾性片としての補助フィルム45を設けている。この補助フィルム45は、中央フィルム43や用紙端部ガイドフィルム44と同一材料から作られているが、これらフィルム43,44と比べて幅を狭くするまたは厚みを薄くすることによって弾性力が弱くなるように設定されている。さらに、シート状弾性部材40,41は複数のフィルムである補助フィルム45は、中央フィルム43や用紙端部ガイドフィルム44と中央フィルム43、用紙端部ガイドフィルム44及び補助フィルム45に分割したので、各フィルム間に空間ができる。そこで、図5に示すように、各フィルムの先端が当接するガイド板60または61に用紙搬送方向に延びる複数本のリブ62を形成し、そのリブ62の間に各フィルム43,44,45をオーバーラップするように位置させることでスイッチバックされる用紙はリブ62にガイドされるので、先端が44と各フィルム43,44,45の先端縁に突き当たって搬送が阻害されるおそれを確実に防止できる。なお、複数にフィルムで構成したシート状弾性部材40,41はこれを一枚ずつ固定側のガイド板に両面テープ等で取り付けるが、図6に示すように、固定側は一体で自由端側だけを複数に分割した一枚のシートから作られたものであってもよい。
【0032】
このように構成された用紙反転装置30は、シート状弾性部材40,41が自由端側を複数にしているので、通過する用紙に対する負荷が大幅に低減することができ、薄紙のような腰の弱い用紙等が紙詰まりすることを軽減することができる。さらに、用紙は反転ローラ対38,39にニップされたとき、シート状弾性部材40,41により受ける抵抗が小さいので、用紙は幅方向において波打ちは発生しにくくなるとともに、仮に波打ちが発生したとしてもスイッチバックした用紙の波打ち部は補助フィルム45にガイドされるので用紙引っかかりや用紙詰まりなどが発生することはない。
【0033】
また、用紙反転装置30は定着装置により熱を加えられた直後の用紙を扱う場合が多いため、用紙がカールしている場合も多く、また用紙の波打ちも発生しやすい状態にある。このため、従来の用紙反転装置ではスイッチバックした用紙の先端が搬送経路分岐点で引っかかりやすくなり用紙搬送性の余裕度が低下してしまっていたが、本実施例においては前述の通り用紙反転装置の用紙搬送性能を格段に向上させることができる。
【0034】
【発明の効果】
本発明によれば、用紙がシート状弾性部材を通過するときの負荷が低減され、薄紙のような腰の弱い用紙の紙詰まりを大幅に軽減するとともに、用紙端のカールや波打ちしている用紙でも確実にスイッチバックすることができる。さらに、スイッチバックした用紙を用紙分岐点で確実に案内して用紙引っかかりや用紙詰まりを防止して用紙反転装置の用紙搬送性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る用紙反転装置を付設した画像形成装置の概略図である。
【図2】図1に示す画像形成装置の画像形成部の拡大説明図である。
【図3】本発明の用紙反転装置の拡大説明図である。
【図4】シート状弾性部材の正面説明図である。
【図5】シート状弾性部材の自由端側を示す説明図である。
【図6】本発明の他の実施形態を示すシート状弾性部材の説明図である。
【符号の説明】
1 装置本体
30 用紙反転装置
38,39 反転ローラ対
40,41 シート状弾性部材
44 用紙端部ガイドフィルム44
44a 傾斜部
45 補助フィルム
52 用紙反転路
53,54 分岐路
Claims (3)
- スイッチバックする用紙が送り込まれる用紙反転路と、該用紙反転路の途中で分岐された分岐路と、前記用紙反転路における該分岐路の分岐位置よりも下流側に設けられた用紙反転手段とを有し、前記分岐位置には用紙反転路へ送り込まれる方向へ搬送される用紙の通過を許容するとともに、前記用紙反転手段によってスイッチバックされて搬送される用紙に対して分岐位置より上流側の用紙反転路への進入を阻止して前記分岐路へ案内する用紙分岐手段が設けられている用紙反転装置において、
前記用紙分岐手段は、前記用紙反転路を塞ぐように配置された一辺側が自由端であるシート状弾性部材を有し、該シート状弾性部材は少なくとも自由端側が複数の弾性片に分割され、
その複数の弾性片は通過する各サイズの用紙の幅方向端部を案内する位置に配置された案内弾性片と、用紙幅方向における前記用紙反転手段の用紙挟持部に相当する位置に配置された補助弾性片とを具備し、
該補助弾性片は用紙反転路へ送り込まれる方向へ搬送される用紙に対する負荷が前記案内弾性片より小さくなるように設定されていることを特徴とする用紙反転装置。 - 請求項1に記載の用紙反転装置において、前記案内弾性片と前記補助弾性片が同一材からなり、前記補助弾性片が前記案内弾性片より厚み及び幅の少なくとも一方が小さく形成されていることを特徴とする用紙反転装置。
- 請求項1または2に記載の用紙反転装置が着脱可能に装着されていることを特徴とする画像形成装置。
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