JP4003417B2 - 文字データ表示プログラム、文字データ表示装置、文字データ表示方法および文字・背景表示プログラム - Google Patents

文字データ表示プログラム、文字データ表示装置、文字データ表示方法および文字・背景表示プログラム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、予め用意されたシナリオデータに応じて文章データ中の文字データを表示するための文字データ表示プログラム、文字データ表示装置、文字データ表示方法および文字・背景表示プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
コンピュータを使ってCRTに表示を行なうゲーム機では、文章データも有しており、予め指定しておいた文字の大きさや色などといった表現態様で表示することにより、ゲームの操作者に文章の情報を提供している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来のゲーム機などにおいては、文章データの表現態様は予め指定されたとおりであって、繰り返し読まざるを得ない操作者はつまらないという課題があった。
本発明は、上記課題にかんがみてなされたもので、たとえ同じ内容の文章であったとしても、読むたびに新鮮味を提供することが可能な文字データ表示プログラム、文字データ表示装置、文字データ表示方法および文字・背景表示プログラムの提供を目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1にかかる発明は、 予め用意されたシナリオデータに応じて所定の領域に記憶されている文章データを取得する文章データ取得機能と、予め設定された複数の感情を読者が入力するべく複数の操作ボタンの各々に上記複数の感情が各々割り当てられた外部コントローラから上記操作ボタンのいずれが選択操作されたかによって読者の感情を感情ポイントとして取得する操作取得機能と、上記取得された上記各感情ポイント毎に演算するとともに、取得した上記文章データ中の文字データの表現態様を上記各感情ポイントの演算値に応じて選択する表現態様選択演算機能と、上記文章データ取得機能によって取得された文章データ中の文字データを上記表現態様選択演算機能によって選択された表現態様に基づいて表示する文字データ表示機能とをコンピュータに実現させ、更に、上記各文章データは表現態様の選択に使用する上記感情ポイントの種類を特定する対応感情特定データを有し、上記文章データ取得機能は、上記文章データとともに上記対応感情特定データを取得し、上記表現態様選択演算機能は、上記対応感情特定データで特定された感情ポイントの演算値に基づいて上記取得した上記文章データ中の文字データの表現態様を選択するので、たとえ同じ文章データであっても表示される表現態様は異なる。
【0005】
すなわち、文章データを表示する表現態様が固定されているのではなく、表示されるごとに適宜選択されるので同じ内容であったとしても新鮮さがあるし、初めて表示されるときであってもその環境に応じた最適な表現態様を選択するということが可能となる。
表現態様は各種の要因に起因して選択することが可能である。その一例として、表現態様選択演算機能で全くの偶然性に依存して選択させることも可能であるが、本発明では、操作取得機能で読者による所定の選択操作を取得し、表現態様選択演算機能が選択された操作に基づく演算を行うとともに同演算結果に基づいて上記表現態様を選択する。
すなわち、読者が直接あるいは間接的に行ったなんらかの選択操作に起因して表現態様が選択される。
【0006】
このような操作は各種のもので実現可能であるが、文章を読み進める際に反映される表現態様であることを考え、本発明では、上記操作取得機能が読者の感情に対応する操作を取得し、この感情に対応する操作に対して表現態様を選択する。
例えば、怖いという感情の操作がされたのであれば、文字の表示として怖さを表す表現態様を選択することが好適であるし、楽しいという感情の操作がされたのであれば、楽しさを表す表現態様を選択することが好適である。
【0007】
ここで、感情を反映させた表現態様としたい場合、特定の感情だけをターゲットとして表現態様を選択するのが好適な場合がある。このため、上記文章データに反映させる感情を特定する対応感情特定データを含めることとし、上記文章データ取得機能で上記文章データとともに上記対応感情特定データを取得すると、上記表現態様選択演算機能は同対応感情特定データで特定される感情に関する操作に基づいて演算を行う。
【0008】
例えば、怖い内容の文章データには反映させるべき感情として怖さを表す感情を特定させる対応感情特定データを設定しておく。すると、この文章データを取得して表示する際には読者による怖さを表す感情の操作だけを反映させるということが可能となる。むろん、これは一例であって怖い内容に対して楽しい感情を反対に反映させるということも可能である。特定の感情だけを反映させる手法として他の感情を抑圧するマスクデータを利用しても良い。また、順位を決めて複数の感情を反映させるということも可能である。
【0009】
文章データに適宜表現態様を変更して表示する手法が特に好適に適用されるのは上記文章データが複数のストーリーのいずれかを選択できるようにするために複数のシナリオデータに応じたものである場合である。すなわち、常に一定のストーリーが再現されるのではなく、いろいろな状況に応じて様々なストーリーの展開が期待される場合、共通する文章データがあっても前後のストーリーの展開によって表現態様を変化させるということが可能となる。すると、それだけで同じ文章のように感じられないということも期待できるし、さらにはストーリーの変化をより一層増強させて面白みを増すことも期待できる。
【0010】
ここで、複数の感情の操作が可能となってくると、個別に表現態様を選択するのでは処理が複雑化する。このため、操作取得機能で複数の感情に対応する操作を取得する場合であっても、上記表現態様選択演算機能では、同じような感情をまとめて上記演算を行うと良い。これにより、処理の複雑化は回避できる。例えば、楽しさ、喜び、嬉しさといったハイな傾向の感情をまとめることで3つの感情に個別に対応する必要が無くなる。
【0011】
表現態様は各種のものを採用可能であり、一例として、請求項2にかかる発明であれば、文字データ表示機能が表示する色を変更して表現態様を変更するし、請求項3にかかる発明であれば、上記文字データ表示機能が文字の現れ方を変更して表現態様を変更する。
【0012】
以上において、文字データの表示と背景の表示とは密接に関連しており、文字の表示には当然に背景の表示の変更を伴うものである。
【0013】
このような文字と背景との関連からすると、本発明と思想を同一とする請求項7にかかる発明によれば、以下の一連の機能をコンピュータに実現させる。すなわち、文章データ取得機能にて所定の領域に記憶されている文章データを取得すると、表現態様選択演算機能にて上記文章データを表示する際の背景の表現態様を選択し、文字・背景表示機能にて上記文章データ取得機能によって取得された文章データ中の文字データを表示すると共に上記表現態様選択演算機能によって選択された表現態様に基づいて背景を表示させる。
【0014】
むろん、このようなプログラムは何らかの記録媒体に記録されて譲渡等されることが常であり、この意味ではかかる記録媒体の譲渡等が発明の利用につながるものであることはいうまでもない。
【0015】
この場合の記録媒体は、磁気記録媒体であってもよいし光磁気記録媒体であってもよいし、今後開発されるいかなる記録媒体においても全く同様に考えることができる。また、一次複製品、二次複製品などの複製段階については全く問う余地無く同等である。その他、供給方法として通信回線を利用して行なう場合でも本発明が利用されていることにはかわりない。
さらに、一部がソフトウェアであって、一部がハードウェアで実現されている場合においても発明の思想において全く異なるものではなく、一部を記録媒体上に記憶しておいて必要に応じて適宜読み込まれるような形態のものとしてあってもよい。むろん、このプログラム自体に発明の思想が反映されていることはいうまでもない。
【0016】
一方、このようなプログラムは実体のあるコンピュータにおいて実現され、その意味で本発明をそのようなコンピュータを含んだ実体のある装置としても適用可能であることは容易に理解できる。むろん、このような文字データ表示装置は単独で使用される場合もあるし、ある機器に組み込まれた状態で他の装置とともに使用されることもあるなど、発明の思想としてはこれに限らず、各種の態様を含むものであって、適宜、変更可能である。
【0017】
また、このような文字表示プログラムはかかる制御に従って処理を進めていく上で、その根底にはその手順に発明が存在するということは当然であり、方法としても適用可能であることは容易に理解できる。
【0018】
【発明の効果】
以上説明したように本発明は、文章データに対して適用する表現態様を適宜選択することにより、常に最適な条件で表示したり、同じ文章でも新鮮さを保持して表現させることが可能な文字データ表示プログラムを提供することができる。また、読者の選択操作に起因して表現態様を選択するので、表現態様に因果関係を反映させやすく、最適な表現を選択するというようなことが可能となる。さらに、読者の感情を反映させるので、文章を読むという静的な表現受領行為に対して積極さを加え、文章を読む面白みを増すことができる。かつ特定の感情だけターゲットとして表現態様を選択でき、より効果的な表現態様を的確に選択することが可能となる。
【0019】
また、請求項2にかかる発明によれば、表示する色を変更して表現態様を変更する。
さらに、請求項3にかかる発明によれば、文字の現れ方を変更して表現態様を変更する。
【0020】
さらに、請求項4にかかる発明によれば、文字に加えて背景の表現態様を含めて選択し、文字と背景とを一連の表現態様で表示させることができる。
【0021】
さらに、請求項5にかかる発明によれば、文字データ表示装置を提供でき、請求項6にかかる発明によれば、文字データ表示方法を提供できる。
【0022】
そして、請求項7にかかる発明によれば、文字の表示に際して背景の表現態様を選択し、背景の表現態様を適宜変更することによって文字の表示に際して格別の効果を付加することが可能となり、また、読者の選択操作に起因して背景の表現態様を選択するので、最適な表現を選択することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、図面にもとづいて本発明の実施形態を説明する。本実施形態においては、文字データ表示プログラムをマルチシナリオゲームに適用して実施している。
以下、
(1)ゲーム機のハードウェア構成
(2)心理テスト型マルチシナリオゲームの主要な流れ
(3)概略性格診断の処理
(4)シナリオ展開(前半)の処理
(5)シナリオ表現の処理
(6)シナリオ展開(後半)の処理
(7)心理テスト解析の処理
(8)第一の実施形態の動作の説明
(9)シナリオ表現処理の変形例
(10)シナリオ表現処理の他の変形例
(11)本発明の概略
という順序で説明する。
【0024】
(1)ゲーム機のハードウェア構成
図1は、本発明の一実施形態にかかるマルチシナリオゲームプログラムが適用されるゲーム機を概略的なブロック図により示している。
同図において、バス11には、全体的な制御を司るメインCPU12とともに、I/O13aを介してテレビなどに映像を表示させるグラフィック制御チップ13と、I/O14aを介してBGMや効果音などの音声信号を出力するサウンド制御チップ14といった制御チップが接続されている。また、CD−ROMドライブ15aなどの補助記憶装置を制御する補助記憶制御チップ15や、主記憶領域となるRAM16やROM17も接続されている。そして、ゲームの進行を選択して入力させるための外部コントローラ18aを接続するコントローラI/O18が接続されている。
【0025】
外部コントローラ18aには各種の操作ボタンやレバーが配置されている。そのうち、操作ボタン18a1〜18a4は押しボタン式スイッチであり、押し操作を行う間だけオン信号を出力する。本ゲームの実行中、各操作ボタン18a1〜18a4にはそれぞれ”喜”、”怒”、”哀”、”楽”の感情操作が割り当てられ、操作者はゲームの進行中に感じる自分の感情を各操作ボタン18a1〜18a4の押し操作によってゲーム機に入力することができる。
【0026】
押し操作という意味では、必ずしも押しボタンスイッチに限られるものではなく、スティックタイプでアナログ出力が得られるようなものでも良いし、タッチ式のパッドなどであっても良い。
なお、本実施形態においては本発明をゲーム機に適用しているが、本発明が同様の構成を有するコンピュータ全般に適用可能であることは言うまでもない。
本発明の心理テスト型マルチシナリオゲームでは、操作者の感情を反映してマルチシナリオゲームにおけるシナリオの切り替えや心理テストが行われるようになっている。以下、このマルチシナリオゲームの流れについて説明する。
【0027】
(2)心理テスト型マルチシナリオゲームの主要な流れ説明
図2は本マルチシナリオゲームの主要なフローチャートを示している。ステップS100にて操作者の概略の性格診断を行い、診断結果はステップS200で実行されるシナリオ展開の起点に反映される。すなわち、概略の診断結果に基づいてより正確に診断ができるように複数のシナリオ群が用意されており、ステップS200では、起点となるシナリオから開始しつつも、逐次ボタン操作で入力される喜怒哀楽の感情を反映させて適宜次のシナリオを選択しながら一連のストーリーが表現されていく。すなわち、操作者があたかも一連の小説を読んでいきながらその場その場での自分の感情を操作ボタン18a1〜18a4で表現していくと、自分の性格をより正確に診断できるようにシナリオの展開が変更されていき、読み終わった後、ステップS300で心理テストが解析され、ステップS400で心理テスト結果が表示されることになる。
【0028】
以下、各ステップについてより詳細に説明する。
(3)概略性格診断の説明
図3は概略性格診断の主要なフローチャートを示している。まず、ステップS102,S104では操作者の名前や性別などの基本的なデータを取得する。図4はグラフィック制御チップ13とI/O13aを介してテレビ画面に表示されるデータ取得画面を示しており、名前入力欄21aと、性別選択欄21bと、血液型選択欄21cと、誕生年月日入力欄21d〜21fとが表示され、外部コントローラ18aを適宜所定位置に移動させて入力や選択を行う。そして、ステップS102,S104にてこれらのデータを取得する。
【0029】
ステップS106では、入力されたデータに基づいて次に表示する質問群を選択し、ステップS108では、選択された性格診断用の質問を表示しつつその回答を取得する。図5は、タイプ識別のために行われる心理テストの内容を示している。質問事項は10個用意されており、それぞれに選択肢が3つずつ用意されている。操作者は選択肢を回答として入力することにより、第1タイプ〜第3タイプに分類される。ここでは、第1タイプが「自己主張型」であり、「積極的で自信過剰・現実的」と診断され、第2タイプが「遊離型」であり、「内向的・引きこもりがちで孤立感を感じる」と診断され、第3タイプが「追従型」であり、「協調性はあるが影響されやすく、過小評価される」と診断されている。
【0030】
なお、この心理テストは操作者の名前や性別などを特に反映していないが、これらの基本的なデータを反映させた心理テストを実施させるようにしても良い。
例えば、年齢と性別に基づいて操作者が女子学生であると判断される場合には、第1番目の質問Q1として「今日は雨。何したい?」と表示するとともに、回答候補として「家で雑誌を読む」、「友達を誘って買い物に行く」、「宿題をする」、「衛星放送を見る」といった選択肢を与え、心理テストの診断が正確になるようにしても良い。
【0031】
ステップS110ではこの回答操作に基づいて概略の性格を分別する。回答結果とタイプの分類との対応関係については、選択肢としてa)〜c)のどれを一番多く選んだかという対応を採用するが、より複雑な演算式などを利用するようにしても良い。また、選択操作は外部コントローラ18aを操作して行なう。また、上記各回答候補にポイントを割り振っておき、ポイントを集計して上位から順次3つのタイプに割り振るというような方法などを採用可能である。ステップS112では分別した性格に対応するシナリオを選択する。図6は分別された性格とスタートシナリオとの対応を示すテーブルであり、同テーブルを参照して起点となるスタートシナリオを決定する。
【0032】
なお、図3に示す概略性格診断では、質問を与えてこれに答えるという従来型の心理テストを行っている。しかし、後述するシナリオ展開を利用し、物語のプロローグ部分を経て概略の性格診断を行うことも可能である。以下、このシナリオ展開について説明する。
(4)シナリオ展開の説明
図7はシナリオ展開の主要なフローチャートを示している。シナリオ展開の概略は、ある起点となるシナリオが決定された状態で開始し(ステップS202)、そのシナリオを展開する中で外部コントローラ18aからの操作入力を受け付け(ステップS204)、当該操作に対応して所定のパラメータを変更する。シナリオの最後で次の展開が特定されるようになっており、一つのシナリオが終わった時点でその経過を取得して記録するなどの後処理を実行し(ステップS206〜S216)、最終のシナリオとなるまで繰り返す(ステップS218)。
【0033】
まず、ステップS202では、シナリオ開始点データを取得し、展開用ポインタにセットする。これは先の概略性格診断におけるステップS112にて選択されたものであり、図6に示すスタートシナリオが該当する。そして、ステップS240では個別シナリオデータを展開するが、その詳細は図8のフローチャートに示している。
まず、図8のフローチャートについて説明する前に、シナリオデータついて説明する。このマルチシナリオゲームは、ストーリーが固定されていない小説を順次展開するものであり、そのために複数のストーリーデータが用意されている。
そして、各ストーリーデータは、次に展開するストーリーデータとの対応関係が限られている。図9は一例としてストーリーデータが一連のツリー状になっている状況を示している。A群の1番のストーリーデータが終われば、次に展開されるのはA群の2番か3番のストーリーデータであり、2番のストーリーデータが展開された場合は、次に展開されるのはA群の4番か5番のストーリーデータである。A群には6番と7番のストーリーデータも用意されているが、1番のストーリーデータから2番のストーリーデータに展開されていった場合には、ツリーの系統から外れてしまい、展開されることはない。次に展開されるシナリオを決定する方法は様々であるが、それぞれのストーリーデータの要素としてその情報を含めることも可能である。
【0034】
このように、A群とかB群という群れを作って管理すると、群単位を入れ替えたり編集することで後述する心理テストの内容を適宜変更することが容易となる。例えば、A群では恋愛タイプを診断するためのシナリオを用意し、B群では生真面目さを診断するためのシナリオを用意するということが容易である。また、このようにしておいても、後でB群では残虐さを診断するために群単位で修正を加えるということができる。
【0035】
図10は、ストリーデータの個別データの内容を示しており、その主となるデータはシナリオデータである。図11はシナリオデータの一例を示している。本マルチシナリオゲームでは、テレビ画面上に小説を文字で表示する。このため、図10に示すように、一度に表示する文章を区切ってシナリオデータの領域に記録するとともに、各文章の表示開始時間をシナリオ表現開始時刻データとして記録してある。むろん、このようにしてシナリオデータを区分しつつもその全体を記録しているソフトウェアおよびハードウェアが文章データ記憶手段を構成している。なお、このシナリオデータを読み出すためのソフトウェアおよびハードウェアは文章データ取得機能を構成する。
【0036】
各データは、配布時にはCD−ROMなどに記録されており、必要時にCD−ROMドライブ15aを介してRAM16上に読み込まれる。むろん、通信回線を介して逐次読み込まれるという形態であっても良い。また、テレビ画面上に各種の表現態様で表示を行わせるグラフィック制御チップ13やI/O13aのハードウェアおよびこれらを制御するソフトウェアとが一体的となって文字データ表示手段や文字データ表示機能および文字・背景表示手段や文字・背景表示機能を構成している。
【0037】
本マルチシナリオゲームでは表示されたシナリオを読んだ操作者が操作ボタン18a1〜18a4で自分の喜怒哀楽の感情を入力することになっており、ゲームの側ではシナリオデータに対する喜怒哀楽の感情によって心理状態を逐一検知して心理テストを行なう。このとき、操作ボタン18a1〜18a4を押したタイミングも合わせて有効に判断するため、本実施形態では各操作ボタン18a1〜18a4の有効操作期間を特定するため、マスクデータを利用している。
【0038】
図中、”喜”パラメータに対するマスクデータとして「0’10”〜0’15”」と記録されている。これは、このシナリオの開始から0分10秒後から0分15秒までの間に”喜”に対応する操作ボタン18a1を操作した場合に、”喜”の感情を受け付けるということを表す。同様に「0’59”〜1’05”」と記録されているので、開始から0分59秒後から1分05秒までの間に操作ボタン18a1を操作した場合も、”喜”の感情を受け付ける。しかしながら、マスクデータが記録されていない期間、例えば、0分16秒から0分58秒までというのは操作ボタン18a1を操作したとしても”喜”の感情を受け付けない。これは心理テストの要素としてその間の”喜”の感情は意味がないということの裏返しでもある。
【0039】
同様にして”怒”、”哀”、”楽”に対応するマスクデータも用意されており、マスクデータで示されている間だけ操作ボタン18a2〜18a4の操作に対して各感情を受け付け、この結果、後述するように文章データ中の文字データに対する表現態様が選択される。この意味で、マスクデータや操作ボタン18a1〜18a4およびこれらを認識するプログラムなどのソフトウェアとハードウェアとが有機的に一体となって表現態様選択演算手段や表現態様選択演算機能を構成する。
【0040】
個別データの最後には、選択肢データが含まれている。この例では、選択肢データは心理テストに必要な要素であり、さらに次に展開するシナリオも関連づけられている。図10に示す例であれば、図11に示す一連のシナリオを読んだ後で、操作者には「彼を懲らしめること」と「たまっている仕事をすること」という二つの選択肢が与えられている。そして、前者を選んだ場合の次に展開するシナリオはA群の2番であり、後者を選んだ場合の次に展開するシナリオはA群の3番となっている。なお、このようなA群2番(A−2)などをシナリオの識別IDと呼ぶ。前者を選んだのか後者を選んだのかという選択結果は、個別シナリオデータ展開が終了した後、図7に示すステップS208にて取得され、ステップS210にて図12に示す心理テスト反映テーブルに記録されることになる。
【0041】
以上の処理を図8に示す個別シナリオ展開処理が実行する。まず、ステップS230にてシナリオ表現開始時刻データを読み込み、タイムチャートを生成する。タイムチャートは、以後、リアルタイムでシナリオ表現を実行するときに参照されるものである。また、ステップS232では喜怒哀楽パラメータのマスクデータも読み込み、同様のマスク用タイムチャートを生成する。
ステップS234〜S248はループ処理を行う。最初に、ステップS234にて現在時刻を取得してワークエリアへセットし、ステップS236ではこの現在時刻に対応する表現開始シナリオの有無を判断する。対応する表現開始シナリオが有る場合にはステップS238にて対応するシナリオデータを取得(文章データ取得機能に相当)し、ステップS240にてシナリオ表現する(文字データ表示機能に相当)。このシナリオ表現は後述するように文字表示に工夫がされているが、これについては後述する。
【0042】
シナリオ表現の有無にかかわらず、ステップS242では喜怒哀楽の感情を表す操作ボタン18a1〜18a4が操作されているか否かを判断し、操作されていればステップS244にてマスクデータのタイムチャートに基づいて有効期間中か否かを判断する。そして、有効な場合にだけステップS246にて各ボタン操作に対応した喜怒哀楽のポイントを計算する(操作取得機能に相当)。なお、ポイント計算は様々な演算手法を採用可能であり、操作に応じて順次一定ポイントを加算していっても良いし、操作がない場合は一定ごとにポイントを減算していっても良いし、操作期間の長さに応じてポイントを計算しても良いし、加算するポイント自体をシナリオデータに対応させるようにしても良い。喜怒哀楽のポイントは後述するように各シナリオデータの展開開始時にリセットされることもあれば次のシナリオデータに持ち越される場合もあり、いずれになるかは心理テストの内容に応じて予め特定できるようになっている。
【0043】
その後、ステップS248にて全シナリオを表現したか判断し、まだ次のシナリオがある場合にはステップS234以下を繰り返す。むろん、次のシナリオがあってもステップS236にて現在時刻に対応する表現開始シナリオがなければシナリオを表現することはなく、シナリオ表現開始時刻データで記録されている一定の時刻になってシナリオが表現されていく。
全シナリオが表現されたと判断すると、ステップS250にて選択肢データを表示して操作者に選択肢を与え、ステップS252にてその選択操作の入力を受け付ける。
【0044】
(5)シナリオ表現の説明
上述したようにシナリオ表現は単なる文字表現にとどまらず、操作者の心理状況を反映させた表現態様で表示するようにしている。図12はシナリオ表現のフローチャートを示している。概略的には、喜怒哀楽の各ポイントから表現態様を決定し、決定した表現態様でシナリオを表現する。
まず、ステップS260では、同系統の感情といえる喜ポイントと楽ポイントを合わせてアドレス化し、文字エフェクトテーブルを参照する。図13は喜ポイントと楽ポイントによって参照する文字エフェクトテーブルを示している。
【0045】
喜怒哀楽のポイントは「0」〜「100」の範囲の値をとり、中心値の「50」を基準値として外部コントローラ18aの操作に対応して増減するようになっている。そして、喜ポイントと楽ポイントをほぼ「10」ごとに10段階に区分し、10×10=100個の要素を持つ文字エフェクトテーブルを参照するアドレス値としている。この文字エフェクトテーブルには、略号が記入されており、図14はこの略号と文字エフェクトの内容とを対応させるテーブルを示している。
【0046】
まず、各文字エフェクトの内容について説明する。なお、以下の図中の番号は文字の表示状況を時系列的に示している。
略号「V1」の文字エフェクトは「ゆっくり収束」であり、図15に文字の表示状況を示すように、大きくぼんやりした文字が徐々に小さくなりながら鮮明になっていく。文字が中央の最終位置へ表示されたとき、文字自体がはっきりし、かつ、濃い色の文字となる。
略号「V2」の文字エフェクトは「ランダム残像」であり、図16に文字の表示状況を示すように、ランダムな位置で薄い色を使って表示し最終的に中心で止まる。その際、前の位置での文字はゆっくりと消える。
【0047】
略号「V3」の文字エフェクトは「各方向から速く収束」であり、図17に文字の表示状況を示すように、画面の四方の隅から薄い色の文字が中心に向かって同時に移動してくる。文字が中央の最終位置へ移動したとき、薄い色の文字が重なり合って本来の色となる。
略号「V4」の文字エフェクトは「振動」であり、図18に文字の表示状況を示すように、最初から画面の中心に色付き文字が表示されているが、一定時間ごとに微少時間だけ振動する。
【0048】
略号「V5」の文字エフェクトは「砂状に集まる」であり、図19に文字の表示状況を示すように、表示開始時には画面上に無数に離散した点が画面の中心に向かって次々に移動し、中心部分に文字を表示する。離散して表示される点は砂状でも良いし、文字を形成する文字片も良い。
略号「V6」の文字エフェクトは「破裂」であり、図20に文字の表示状況を示すように、表示開始時には画面の中心に文字が表示されているが、徐々に亀裂が入り破裂して文字片が離散する。
【0049】
略号「V7」の文字エフェクトは「転がる」であり、図21に文字の表示状況を示すように、画面右端から表れる文字が転がりながら徐々に大きくなり、画面の中心に至ったときに本来の大きさになって停止する。
略号「V8」の文字エフェクトは「ライティング」であり、図22に文字の表示状況を示すように、当初から薄暗い画面の中心に文字自体が表示され、右上段と左中段と右下段から順番にスポットライトで照らすような表示を行う。
【0050】
略号「V9」の文字エフェクトは「炎」であり、図23に文字の表示状況を示すように、文字が全体として燃えているような表示を行う。
略号「V10」の文字エフェクトは「跳ねる」であり、図24に文字の表示状況を示すように、画面の右端と左端から文字が順番に表れつつ飛び跳ねるようにして画面の中心に移動してくる。
略号「V11」の文字エフェクトは「左から右へ」であり、図25に文字の表示状況を示すように、文字列が画面の左端から表れて右へ移動しながら画面の中心へと向かう。
【0051】
略号「V12」の文字エフェクトは「ワイプ」であり、図26に文字の表示状況を示すように、前の文字列を残した状態で表示が開始され、画面の中心を支点として車のワイパーが回転するように線が回転し、ワイパーは古い文字をぬぐい去りつつ、ぬぐい去られた部分に新たな文字列が徐々に表示される。
以上が、本実施形態において用意されている文字エフェクトであるが、むろんこれらは一例に過ぎず、様々な文字エフェクトを利用することができる。
【0052】
ステップS260にて喜ポイントと略ポイントとを利用してアドレス化し、図13に示す文字エフェクトテーブルを参照すれば、喜ポイントと楽ポイントに対応した文字エフェクトを決定することができる。むろん、かかる機能はメインCPU12による演算に基づくものであるため、表現態様選択演算機能に相当する。例えば、喜ポイントも楽ポイントも基準値よりも低い「15」であったとすると、図13に示す文字エフェクトテーブルを参照して得られる文字エフェクトの略号は「V2」であり、ランダムに残像を残しながらシナリオデータの文字列が表示される。「ランダム残像」には浮かれた雰囲気が弱く、比較的力なさを現す効果があるので、かかる対応付けを行っている。
【0053】
一方、喜ポイントも楽ポイントも基準値よりも高い「85」であったとすると、上記文字エフェクトテーブルを参照して得られる文字エフェクトの略号は「V8」であり、スポットライトで文字列を照らして表示する。スポットライトで順番に文字列を表すことによって力強さを表すことができ、かかる対応付けを行っている。
文字エフェクトテーブルでの対応は、パラメータの値に応じて力強さの高いものから低いものへと徐々に変化させるように決定しても良いし、ランダムに文字エフェクトが変わることに重点を置いて決定しても良い。
【0054】
次に、ステップS262では、怒ポイントと哀ポイントとを用いて同様にアドレス化し、図27に示す文字色テーブルを参照する。文字色テーブルは文字エフェクトテーブルと同様に10×10=100個の要素を持つテーブルであり、怒ポイントと哀ポイントとを10段階に分けてアドレス値としている。図27を参照すると、怒ポイントと哀ポイントの値が小さい場合に赤みを帯び、途中の段階で青みを経て、値が大きい場合に黒みを帯びてくる。怒哀ポイントが小さいときは明るい感情を反映して情熱的な赤みを帯びさせるし、怒哀ポイントが大きくなったときには暗い感じを表すように黒みを強調させている。むろん、このような対応関係は一例に過ぎず、暗い感じを青白さで表現するようにしても良い。
【0055】
そして、ステップS264では、以上のようにして決定された文字エフェクトと文字色とを採用してシナリオデータの文字列をテレビ画面上に表現する。実際の表現はハードウェア資源を利用してソフトウェア制御で実施する。また、以上の文字エフェクトに加えてさらなる文字エフェクトを重ね合わせて表現しても構わないし、画像表現だけでなく特殊音響効果を同時に実施することも可能である。
【0056】
なお、以上の例では喜楽ポイントと怒哀ポイントというように同系の感情をまとめており、これにより処理の簡素化を図ることができる。一方、各感情ごとにテーブルを用意し、複数のカテゴリーでの表現態様をそれぞれで制御するようにすれば、処理は増すもののきめ細かな制御が可能となる。例えば、怒哀ポイントについても、怒ポイントが低いときには安らいだ花の絵を表示し、怒ポイントが高いときには怒りの炎を表示し、哀ポイントが低いときには楽しさをパステルトーンのカラーで表し、哀ポイントが高いときにはうち寄せる荒波や吹雪の絵を表示するというようにそれぞれが独立のエフェクトを制御させるようにしてもよい。
【0057】
また、文字エフェクトテーブルや文字色テーブルは二次元的に表現したテーブルでもよいし、アドレスだけで一次元的に参照するテーブルであっても構わない。
(6)シナリオ展開(後半)の処理
個別シナリオデータの展開が以上のようにして終了すると、図7に示すステップS206に戻り、展開中に累積された喜怒哀楽のポイントを取得するし、ステップS208では選択肢の選択結果を取得しつつ、その選択肢と対応づけられた次に展開するべきシナリオの識別IDを取得する。
【0058】
選択結果はステップS210にて図28に示す心理テスト反映テーブルに記録する。同図には左側に升目状の心理テスト反映テーブルを表示し、右側にシナリオIDとシナリオ反映テーブルの升目との対応を記録した対応表を表示している。心理テスト反映テーブルは選択肢の選択状況に応じて操作者の願望や性格を診断するためのテーブルであり、同図に示すように左端には複数の恋愛タイプが表示してあり、右端に至って願望の結果が記録されるようになっている。テーブルに記録する際には、まず、右側に示す対応表に基づいて展開されたシナリオIDと対応する升目をテーブルIDから読み出し、読み出した升目に選択結果を記入する。展開されたシナリオのIDがA1であったとすると、テーブルIDはQ(1,1)であり、Q(1,1)の升目に選択結果が「1」あるいは「2」として記録される。なお、テーブルIDは升目の左上を(1,1)とするXY座標軸となっている。
【0059】
また、対応表にはシナリオIDに対応して喜怒哀楽ポイントのリセットデータも記録されており、ステップS212ではこのリセットデータを取得し、「0」となっていれば次のシナリオを展開するにあたって同喜怒哀楽ポイントをリセットすることなく累積させるし、「1」となっていればステップS214の判断を経てステップS216にて初期値にリセットすることになる。なお、リセットすると否とを問わず、各喜怒哀楽ポイントは個別に累積されるようにしておく。
【0060】
図10に示すストーリーデータ個別データの最後には選択肢のデータが記入され、次に展開するシナリオの識別IDが記録されているが、エンディングのシナリオには次のシナリオの識別IDは記録されていない。従って、ステップS208では次のシナリオの識別IDを取得することはできず、この場合にステップS218にて最終シナリオであったと判断してループを終了する。
(7)心理テスト解析の説明
シナリオ展開が終了すると、図2に示すようにステップS300の心理テスト解析の処理を実行する。心理テスト解析の処理では、願望区分の特定と、性格の詳細な分析を行う。図29はこの心理テスト解析処理をフローチャートにより示している。もともと、心理テスト反映テーブルはシナリオの展開に基づいて升目が埋められていき、右端に至って願望が反映されるとともに、升目を埋める変化パターンは性格を分析できるように仕組んである。変化パターンで性格を判断するにあたり、変化パターンがなだらかに変化している必要がある。このため、ステップS302では図28に示した心理テスト反映テーブルでのばらつきを計算し、このばらつきが許容範囲内であることを性格診断の条件とする。その反映として、ステップS304ではばらつきが許容範囲内か否かを判断し、許容範囲内であればステップS306にて心理テスト反映テーブルの結果の欄が操作者の願望の恋愛タイプであると特定する。一方、ばらつきが許容範囲内であれば非現実的であるのでステップS308にてコメディタイプと特定する。
【0061】
次に、ステップS310では喜怒哀楽ポイントの累積を求め、ステップS312にてこのポイントに対応した心理分析を行う。心理分析は各種の手法を採用可能であるので、ここではその一例を実施しているに過ぎない。図30はポイント対応心理分析をフローチャートにより示している。ステップS320では喜ポイントを利用し、喜ポイントに応じて予め用意しておいた心理分析用のテーブルを参照する。同様に、ステップS322では怒ポイントで参照し、ステップS324では哀ポイントで参照し、ステップS326では楽ポイントで参照する。それぞれ独立して参照するようにしており、各心理分析用のテーブルの内容としては、喜ポイントが高ければ「明るい性格」であることが反映される傾向にあり、低ければ「暗い性格」であることが反映される傾向にある。他のポイントについてもそれぞれの感情に対応した同様の傾向を保ちつつ、心理分析に対応した文章などが記録されている。
【0062】
ステップS328では、同傾向にある喜楽ポイントと怒哀ポイントとをまとめた上で両者の大小比較を行い、対応するテーブルを参照する。このテーブルには喜楽ポイントの方が怒哀ポイントよりも大きい場合の性格診断として楽観的な傾向が大きい文章が記録され、逆に怒哀ポイントの方が喜楽ポイントよりも大きい場合の性格診断として悲観的な傾向が大きい文章が記録されている。
ステップS330は上位二者と下位二者の組合せをとり、この組合せを記録するマトリックスのテーブルを参照する。例えば相反する二者のポイントが大きければ感情の起伏が大きい傾向にあるという文章が記録され、似たような二者のポイントが大きければ全般的にそのような二者の性格が強い傾向にあるという文章が記録されている。
【0063】
ステップS312では、喜怒哀楽ポイントに注目して心理分析を行うが、ステップS314では、テーブル変化パターンを分析して心理テスト解析を行う。図31はテーブル変化パターン分析をフローチャートにより示している。変化パターンに基づく分析の視点は、「1.なだらかに変化している」のか、「2.小刻みに振動している」のか、「3.大きく振動している」のか、「4.矛盾挙動がある」のかという点にある。これらが併存する可能性を考慮しつつ、まず、ステップS340にてなだらかに変化しているのか判断し、続いて択一的にステップS344にて小刻みに振動しているかステップS348にて大きく振動しているのか判断し、ステップS352では矛盾挙動があるかを判断する。それぞれの過程で「YES」と判断されれば各状況に応じた診断結果が「対応メッセージ」として出力される。
【0064】
このようにテーブルの変化パターンで心理分析できるのは、直接的には図28に示す心理テスト反映テーブルと対応表とがそのように仕組んであるからであり、これを実現するためにそれぞれのシナリオIDが対応するシナリオデータの内容を決めてある。従って、診断したい心理テストを実現できるように図28に示す心理テスト反映テーブルや対応表を作成しつつシナリオデータの内容を決めればよい。また、必ずしもテーブル変化パターン分析を行なう必要はなく、辿ったシナリオデータの情報だけからでも心理テストを行うことは可能である。すなわち、各シナリオデータが、内容となるシナリオデータを読んでその最後にある選択肢を選択するというパターンであると、シナリオデータの状況と選択結果とから心理分析を行うことが可能であり、逐次その診断結果を別領域に蓄積しておいて最後に心理テスト解析として出力するようにすればよい。
【0065】
心理テストの解析が終了したら、図2に示すようにステップS400にて心理テスト結果を表示する。表示の方法は様々であるが、本実施形態では、各分析過程で文章のデータが出力されるようになっており、それぞれを蓄積しておいて、最後の段階で一覧表示を行う。
(8)第一の実施形態の動作の説明
次に、上記構成からなる本実施形態の動作を説明する。
このマルチシナリオゲームを開始した操作者は、まず、ステップS100の概略性格診断を行うことになる。ここでは自分の名前、性別、血液型、誕生日などを外部コントローラ18aによって入力する。その後、概略性格診断のために用意されている図5に示す質問1〜質問10に答えていく。以上の過程は図3に示すステップS102〜S108にて実現され、ステップS110にて質問に対する入力操作から概略の性格を分別するとともに、ステップS112にて図6に示すテーブルを参照してスタートシナリオを決定する。
【0066】
操作者はこの時点で分別された概略の性格を知らされることはなく、このスタートシナリオがシナリオ開始点データとなり、ステップS200にてシナリオ展開されていく。すなわち、図7と図8に示すようにS202にて最初のシナリオが展開用ポインタにセットされると、展開に使用するストーリーデータ個別データが特定され、ステップS230,S232にてタイムチャートが作成される。そして、ステップS234〜S248のループ処理の中で現在時刻とタイムチャートとが比較され、シナリオデータに設定された時刻と、ワークエリアに保存された時刻とが一致すると、ステップS238にて当該時刻に対応するシナリオデータを取得し、ステップS240にて同シナリオを表示する。
【0067】
シナリオを表示する際には図12に示すシナリオ表現処理を実行するが、当初、喜怒哀楽ポインタには初期値「50」が設定されており、ステップS260とステップS262にて喜楽ポイントと怒哀ポイントをアドレス化して得られるのはともに「50」であり、図13の文字エフェクトテーブルと図27の文字色テーブルを参照すると、文字エフェクトは「V11」となり、文字色は「白」となる。
【0068】
従って、ステップS264にて、最初のシナリオデータである「ビル屋上」は略号V11に対応して図25に示すように画面の左から右へと移動して表示され、その際、文字は白色で表示される。
しかしながら、操作者はテレビ画面上にこのように表示されるシナリオを読んでいって、うれしいと思えば操作ボタン18a1を押し、怒りを感じれば操作ボタン18a2を押し、悲しいと感じれば操作ボタン18a3を押し、楽しいと思えば操作ボタン18a4を押す。操作者による各操作ボタン18a1〜18a4の押し下げ操作に対して、ステップS242,S244では各操作を有効なものか判断しており、心理テストに影響のある操作だけがマスクデータによって有効であると判断され、ステップS246にてポイント計算が実行される。例えば、心理テストで喜ぶ感情が影響を与えると考えられる期間に操作者が操作ボタン18a1を押し下げれば有効なポイントが喜ポイントに累積される。
【0069】
このようにして喜怒哀楽ポイントは逐次変化しており、図11に示すシナリオを読みながら操作者は怒りを感じて操作ボタン18a2を頻繁に押し、また、悲しみを感じて操作ボタン18a3を頻繁に押していたとする。すると、マスクデータによって有効であるときには怒ポイントと哀ポイントが累積され、ある時点でんで怒ポイントと哀ポイントがともに「90」になり、また、喜びや楽しみの感情は生じなかったので操作ボタン18a1,18a4を操作せず、喜楽ポイントについては全く変わっていなかったとする。
【0070】
この場合、ステップS262にて怒哀ポイントをアドレス化して文字色テーブルを参照すると、「紫」が得られ、ステップS264では略号V11の「左から右へ」の文字エフェクトをかけつつ、文字色は「紫」で表示することになる。
これに対して、もし、図11に示すシナリオを読みながら操作者が喜んだり楽しんだりしていたとすると、操作ボタン18a1,18a4を頻繁に押していることになり、喜楽ポイントが増加している。そして、喜ポイントと楽ポイントとがともに「90」となっていればステップS260にて文字エフェクトテーブルから「V8」が取得され、ステップS264では文字色は白のままで略号V8の「ライティング」の文字エフェクトを掛けて表示する。
【0071】
このように、操作者が外部コントローラ18aを使用して自分が感じたままの感情を入力操作していくことにより、各感情を表す喜怒哀楽ポイントの値が逐次変化し(ステップS242〜S246)、そのようにして変化する喜怒哀楽ポイントをアドレス化して文字エフェクトテーブルや文字色テーブルを参照することにより(ステップS260,S262)、そのときどきに応じた文字エフェクトや文字色が選択されて表示することになり(ステップS264)、本やこれまでのゲームで文字データを読む場合のような単調な文字表示だけによる表現を越え、より一層面白みを増してシナリオデータを表現していくことが可能となる。むろん、文字エフェクトや文字色をその時々の感情に即したものに対応させておくことにより、表現力は一層増すことになる。
【0072】
一つのストーリーデータ個別データに含まれるシナリオデータは、ある時間で全て表現され尽きてしまい、全シナリオデータが表現された時点で最後に用意されている選択肢データがテレビ画面上に表示される。それまでは操作者は次々と表示されるシナリオを読んでいき、喜怒哀楽に応じて操作ボタン18a1〜18a4を押しているものの、操作ボタン18a1〜18a4は押しても押さなくてもストーリーデータの表示は停止せず、順次、表示され続けてきた。しかしながら、全シナリオデータが表示された時点で表示される選択肢については、操作者が一方を選択する操作をしなければならず、選択操作はステップS252にて入力される。
【0073】
選択操作が入力されると各種の後処理が行われる。一つは喜怒哀楽ポイントに関する後処理であり、ステップS206にて喜怒哀楽ポイントが取得され、ステップS212にて取得されるリセット情報に基づいてステップS214,S216にて初期化されるかそのままの値が保持される。また、選択結果はステップS208にて取得され、ステップS210にて心理テスト反映テーブルに記録される。
【0074】
むろん、このような後処理が操作者の意識に触れることはなく、操作者は一連のシナリオを読んだ後で選択操作を行わなければならず、選択に応じて準備された次のシナリオを読んで感情操作入力を実施していく。 徐々にシナリオが進んでいき、予定されていた最後のシナリオが終了したら、ステップS300の心理テスト解析が開始される。心理テスト解析では、主に心
理テスト反映テーブルのばらつきが正常な範囲内であることを前提として、喜怒哀楽ポイントに対応したポイント対応心理分析とテーブル変化パターン分析とが実施される。ポイント対応心理分析の処理ではステップS320〜S330にてポイントに応じたテーブルが参照されるし、テーブル変化パターン分析では心理テスト反映テーブルに記録される升目の分布具合についてステップS340〜S354にて判断される。
【0075】
心理テスト解析の処理時間は極めて短いものであり、操作者は最後の選択肢から選択を行った後、ステップS400によって表示される心理テストの結果を読むことができる。
このように最初の段階で概略の性格診断がなされ、それに基づいてシナリオの起点が選択され、シナリオデータを読み進んでいくものの、最後の選択肢の選択結果によって次に展開されるシナリオは逐次変化する。すなわち、読む人が変われば選択肢も変わり、さまざまなシナリオの展開が実現される。ここで、シナリオの展開自体で心理分析がなされうるようにしてあるのは当然のこととして、さらに、本発明ではシナリオを読んでいるときに操作ボタン18a1〜18a4を介してリアルタイミングで自分の感情を入力することができる。また、闇雲に操作ボタン18a1〜18a4を押すことによって心理テストが妨げられないよう、マスクデータを利用して必要な操作情報だけが入力されるようにもしている。
この結果、単なる質問に対するYES/NOの選択だけで心理テスト解析が行われるのではなく、あるシナリオに対する自然な感情の変化を正確に反映して心理テスト解析を行うことができる。
【0076】
(9)シナリオ表現処理の変形例
上述した実施形態においては、全てのシナリオデータに対して常に喜楽ポイントと怒哀ポイントとで特定される文字エフェクトと文字色とが適用されているが、シナリオによってはある感情にだけ反映させる方が効果的な場合も考えられる。図32は、かかる目的を達成するためのシナリオ表現の処理をフローチャートにより示しており、図33〜図35はこのフローチャートの処理で参照する各種のテーブルを示している。
【0077】
図33はシナリオデータのデータベース構造を示しているが、シナリオとして表示される文章データが、その通し番号とともに記録されている点は、先の実施形態と大きく変わる点ではない。しかしながら、各文章データに続いて「エフェクト決定感情」のパラメータエリアがあり、喜怒哀楽の各感情に対して全て「0」か、一つだけが「1」となるようにしてある。これは、当該文章データを表示するときに、どの感情を反映させて文字エフェクトを決定するかというパラメータであり、「1」の値がつけられた感情を反映することになる。従って、このエ
フェクト決定感情のデータは、対応感情特定データに相当する。
【0078】
また、図34は、反映させるべき感情ごとにポイントが大きい場合と普通の場合と小さい場合とに分けて文字エフェクトを特定するためのテーブルとなっている。例えば、文章データに喜の感情を反映させるときに、喜ポイントが大きければ(「強」ければ)V7の「転がる」文字エフェクトをかけさせ、同喜ポイントが普通(「中」)であればV3の「各方向から速く収束」する文字エフェクトをかけさせ、同喜ポイントが小さければ(「弱」ければ)V5の「砂状に集まる」文字エフェクトをかけさせることになる。
【0079】
図32に示すフローチャートを参照すると、ステップS270にて図32に示すシナリオデータのテーブルからエフェクト決定感情データを取得し、ステップS272にて全てのデータが「0」であると判断されない限り、ステップS274にてこのエフェクト決定感情データで特定される感情のポイントを「強」、「中」、「弱」に分類する。強、中、弱の範囲は、特に限定されるものではないが、一例として、「弱」は「0〜30」、「中」は「31〜70」、「強」は「71〜100」とすればよい。そして、ステップS276では分類に応じて図33に示す文字エフェクトテーブルを参照して文字エフェクトの種類を決定する。
【0080】
図32に示す例であると、最初のト書きにあたる「ビル屋上」については特に感情を反映させる要因はないものなので、エフェクト決定感情データは全ての感情について「0」であり、ステップS272の判断を経てステップS280にて文字エフェクトの種類をV11に決定する。この文字エフェクトは「左から右へ」であり、もっともオーソドックスな文字エフェクトがかけられることになる。
【0081】
これに対して次のシナリオデータである「屋上は冬の風が冷たく、仕事着にカーディガンをかけただけでは腕を抱えて寒さに耐えるしかない。」については、エフェクト決定感情データは「喜」に対して「1」の値を設定してあるので、ステップS272の判断を経てステップS274にて喜ポイントの値を「強」、「中」、「弱」に分類し、ステップS276にて図33に示す文字エフェクトテーブルを参照して文字エフェクトを決定する。
【0082】
一方、文字エフェクトほど表現態様が強烈ではないものの文字色と背景色には全体的な感情の様子が表れていると操作者にとっても状況を把握しやすい。このため、本実施形態においては、感情として明るさを知りやすい喜楽ポイントと、感情として暗さを知りやすい怒哀ポイントとを利用して、文字色と背景色とを特定するようにしており、図35はその対応関係をテーブルとして示している。
喜楽ポイントと怒哀ポイントを利用する前提として、ステップS282では喜ポイントと楽ポイントの平均値を算出するとともに、怒ポイントと哀ポイントの平均値を算出しておき、図35の色テーブルを参照する。例えば、喜楽ポイントの平均値が「95」と大きく、怒哀ポイントの平均値が「5」と小さければ、同テーブルを参照すると文字色が「濃緑」で背景色が「白」となる。また、同様に喜楽ポイントの平均値が「95」と大きいときに、怒哀ポイントの平均値も「95」と大きければ、文字色が「赤」で背景色が「黒」となる。
【0083】
むろん、図35に示すテーブルは一例に過ぎず、文字色と背景色とのコンビネーションを適宜比較して適宜適切な組合せを同テーブルに記録すればよい。
そして、このようにして決定された文字エフェクトと色とを使用してステップS284ではシナリオデータの文字列を表示する。
このように、文字エフェクトを決定する感情の種類を予め特定してシナリオデータと対にしておくことにより、特に強調したい感情を特定することができ、特定しておかなければ感情と文字エフェクトとの対応が不自然となることもあり得るのに対して、常に最適な文字エフェクトをかけることが可能になる。
【0084】
(10)シナリオ表現処理の他の変形例
先の例では、色を決定する際に反映すべき感情を特定していないが、文字エフェクトと同様に文字色や背景色を決定する感情を予め決定しておくことも可能である。図36はこのように色を決定する感情を特定するフローチャートを示しており、図37と図38は同フローチャートで参照するテーブルを示している。
図37におけるシナリオデータのテーブルを参照すると、通し番号と文章データに加え、色決定感情として各感情に対応するパラメータがあるとともに、固定色のパラメータがある。前者には「0」、「1」、「2」のいずれかの値が記入され、後者には「−」または特定の色が記入されている。前者のパラメータについては、「0」が色決定に関係のない感情を示し、「1」が文字色を決定する感情を示し、「2」が背景色を決定する感情を示している。むろん、この前者のパラメータは対応感情特定データに相当する。このパラメータについては、必ずしも各文章データごとに文字色を決定する感情と背景色を決定する感情が存在しなければならないわけではなく、いずれか一方あるいは両方を欠くこともできる。このようにして色を決定する感情が特定されていない場合にも色が決定されないことを防止するため、後者の固定色のパラメータを用意してある。すなわち、前者のパラメータで文字色については決定する感情を特定しているものの背景色については特定していないのであれば、固定色における背景色については後者のパラメータで指定するし、前者のパラメータで背景色については決定する感情を特定しているものの文字色については特定していないのであれば、固定色における文字色については後者のパラメータで指定する。
【0085】
通し番号201の文章データについては文字色を決定するのは喜パラメータであり、背景色を決定するのは怒パラメータである。また、通し番号202の文章データについては文字色を決定するのは喜パラメータであるが、背景色は「黒」に固定されている。そして、通し番号203の文章データについては文字色は「黄」に固定され、背景色を決定するのは哀パラメータである。
一方、色を決定する感情が特定されている場合、実際に各感情のポイントと色を対応づけているのが図38に示す色テーブルである。この例では、喜怒哀楽の各感情ごとに「0〜100」の範囲で10段階に区分してあり、それぞれの感情のポイントを反映した色を記入してある。例えば、喜の感情についてはポイントが高くなると「黄」となり、ポイントが低いと「緑」となっている。また、怒の感情についてはポイントが高くなると「赤」となり、ポイントが低いと「水色」となっている。
【0086】
なお、色についてはこのように感情に依存可能であるが、文字エフェクトについては各文章データごとに特定してあり、通し番号201,202の文章データについては「V1」であるし、通し番号203の文章データについては「V2」となっている。
以上のようなテーブルが用意されている状態において、図36に示すフローチャートについて説明すると、ステップS286では図37に示すシナリオデータのテーブルから色決定感情データを取得し、ステップS287では同テーブルから固定色データを取得し、ステップS288では文字エフェクトデータを取得する。
【0087】
次に、文字色を決定する感情の有無を判別するため、ステップS289では色決定感情データに「1」の値があるか否かを判断し、有る場合にはステップS290にて当該「1」の値を持つ感情と、そのポイントで図38に示す色テーブルを参照し、文字色を決定する。しかし、「1」の値がない場合は文字色は固定色とすることを意味しているため、ステップS291にて固定色における文字色のパラメータに書き込まれた色を文字色と決定する。
【0088】
同様に、ステップS292では、背景色を決定する感情の有無を判別するため、色決定感情データに「2」の値があるか否かを判断し、有る場合にはステップS293にて当該「2」の値を持つ感情と、そのポイントで図38に示す色テーブルを参照し、背景色を決定する。また、「2」の値がない場合は背景色は固定色とすることを意味しているため、ステップS294にて固定色における背景色のパラメータに書き込まれた色を背景色と決定する。
【0089】
そして、ステップS295ではそれまでに特定された文字色と背景色と文字エフェクトとを使用してシナリオデータの文字列を表示する。例えば、通し番頭201の文章データについては喜パラメータで文字色を決定するため、この喜パラメータが「85」であったとすれば、図38の色テーブルを参照して文字色は「レモン色」となる。また、背景色は怒パラメータで決定され、例えば怒パラメータが「95」であったとすれば、上記色テーブルを参照して背景色が「赤」となる。文字エフェクトは「V1」と固定されているので、ステップS295で文字列を表示するときは、背景色が「赤」で、文字色は「レモン色」で、「ゆっくり収束」する文字エフェクトで表示することになる。
【0090】
このように、文字列を表示するにあたって文字色と背景色とを決定する感情の種類を予め特定してシナリオデータと対にしておくことにより、特に文字や背景に反映させたい感情を特定することができ、色の面では常に最適な組合せとすることが可能になる。また、一方だけを感情に反映させないで前後の流れに沿って色を固定することも可能であり、臨機応変に選択することもできる。
(11)本発明の概略
図39は本発明の概略を示している。本発明では、マルチシナリオゲームの実行時に所定のシナリオをテレビなどの表示器に表示し、プレーヤーである操作者がシナリオを読んだときの感情を操作入力すると、当該操作を受け付け、当該操作を反映させてシナリオの文字列の表現態様を変化させる。このため、文章データ取得機能31(ステップS238が相当)で文章データ32を取得して文字データ表示機能33(ステップS264が相当)が当該文章データに対応する文字列を表示させる。この文字データ表示機能33は、外部からの指示を受けて色や文字エフェクトといった表現態様を変化させることができ、この指示を与えるのが表現態様選択機能34である。この表現態様選択機能34は外部コントローラ18aの操作を受け付ける操作取得機能34a(ステップS242〜S246が相当)と、受け付けた操作に基づいて表現態様を選択するための演算を行う表現態様選択演算機能34b(ステップS260,S262が相当)とからなり、所定の操作に対応する演算によって色や文字エフェクトを選択し、文字データ表示機能33に表現態様を指示する。この演算は、特定のルールに基づいて行っても良いが、文章データ32に対応させてルールを変化させるようにしてもよく、反映させたい感情を特定することができるように文章データ32と対をなす対応感情特定データ32aがある場合には、当該対応感情特定データ32aによって特定される感情の操作を反映させて演算を行い、表現態様を特定しても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態にかかる文字データ表示プログラムを適用したマルチシナリオゲームを実行するゲーム機の概略ブロック図である。
【図2】 本発明の一実施形態にかかるマルチシナリオゲームの概略フローチャートを示す図である。
【図3】 概略性格診断処理のフローチャートである。
【図4】 データ取得画面を示す図である。
【図5】 概略性格診断のために用意されている質問1〜10と分類されるタイプを示す図である。
【図6】 概略の性格とスタートシナリオの対応関係を示す図である。
【図7】 シナリオ展開処理のフローチャートである。
【図8】 個別シナリオデータ展開処理のフローチャートである。
【図9】 ストーリーデータが一連のツリー状になっている状況を示す図である。
【図10】 ストーリーデータ個別データの内容を示す図である。
【図11】 シナリオデータの例を示す図である。
【図12】 シナリオ表現処理のフローチャートである。
【図13】 喜ポイントと楽ポイントでアドレス化された文字エフェクトテーブルを示す図である。
【図14】 文字エフェクトの略号と内容との対応を示す図である。
【図15】 文字エフェクトの略号「V1」に対応する文字エフェクトの画面表示を示す図である。
【図16】 文字エフェクトの略号「V2」に対応する文字エフェクトの画面表示を示す図である。
【図17】 文字エフェクトの略号「V3」に対応する文字エフェクトの画面表示を示す図である。
【図18】 文字エフェクトの略号「V4」に対応する文字エフェクトの画面表示を示す図である。
【図19】 文字エフェクトの略号「V5」に対応する文字エフェクトの画面表示を示す図である。
【図20】 文字エフェクトの略号「V6」に対応する文字エフェクトの画面表示を示す図である。
【図21】 文字エフェクトの略号「V7」に対応する文字エフェクトの画面表示を示す図である。
【図22】 文字エフェクトの略号「V8」に対応する文字エフェクトの画面表示を示す図である。
【図23】 文字エフェクトの略号「V9」に対応する文字エフェクトの画面表示を示す図である。
【図24】 文字エフェクトの略号「V10」に対応する文字エフェクトの画面表示を示す図である。
【図25】 文字エフェクトの略号「V11」に対応する文字エフェクトの画面表示を示す図である。
【図26】 文字エフェクトの略号「V12」に対応する文字エフェクトの画面表示を示す図である。
【図27】 怒ポイントと哀ポイントでアドレス化された文字色テーブルを示す図である。
【図28】 心理テスト反映テーブルと対応表とを示す図である。
【図29】 心理テスト解析処理のフローチャートである。
【図30】 ポイント対応心理分析処理のフローチャートである。
【図31】 テーブル変化パターン分析処理のフローチャートである。
【図32】 変形例にかかるシナリオ表現処理のフローチャートである。
【図33】 変形例にかかるシナリオデータの内容を示す図である。
【図34】 変形例にかかる文字エフェクトテーブルの内容を示す図である。
【図35】 変形例にかかる色テーブルの内容を示す図である。
【図36】 他の変形例にかかるシナリオ表現処理のフローチャートである。
【図37】 他の変形例にかかるシナリオデータの内容を示す図である。
【図38】 他の変形例にかかる色テーブルの内容を示す図である。
【図39】 本発明の概略を示す図である。
【符号の説明】
11…バス
12…メインCPU
13…グラフィック制御チップ
14…サウンド制御チップ
15…補助記憶制御チップ
15a…CD−ROMドライブ
18a…外部コントローラ
18a1〜18a4…操作ボタン
21a…名前入力欄
21b…性別選択欄
21c…血液型選択欄
21d〜21f…誕生年月日入力欄
31…文章データ取得機能(ステップS238が相当)
32…文章データ
33…文字データ表示機能(ステップS264が相当)
34…表現態様選択機能
34a…操作取得機能(ステップS242〜S246が相当)
34b…表現態様選択演算機能(ステップS260,S262が相当)
32a…対応感情特定データ

Claims (7)

  1. 予め用意されたシナリオデータに応じて所定の領域に記憶されている文章データを取得する文章データ取得機能と、予め設定された複数の感情を読者が入力するべく複数の操作ボタンの各々に上記複数の感情が各々割り当てられた外部コントローラから上記操作ボタンのいずれが選択操作されたかによって読者の感情を感情ポイントとして取得する操作取得機能と、上記取得された上記各感情ポイント毎に演算するとともに、取得した上記文章データ中の文字データの表現態様を上記各感情ポイントの演算値に応じて選択する表現態様選択演算機能と、上記文章データ取得機能によって取得された文章データ中の文字データを上記表現態様選択演算機能によって選択された表現態様に基づいて表示する文字データ表示機能とをコンピュータに実現させると共に、上記各文章データは表現態様の選択に使用する上記感情ポイントの種類を特定する対応感情特定データを有し、上記文章データ取得機能は、上記文章データとともに上記対応感情特定データを取得し、上記表現態様選択演算機能は、上記対応感情特定データで特定された感情ポイントの演算値に基づいて上記取得した上記文章データ中の文字データの表現態様を選択するようになっていることを特徴とする文字データ表示プログラム。
  2. 上記文字データ表示機能は、表示する色を変更して表現態様を変更可能であることを特徴とする上記請求項1に記載の文字データ表示プログラム。
  3. 上記文字データ表示機能は、文字の現れ方を変更して表現態様を変更可能であることを特徴とする上記請求項1または請求項2のいずれかに記載の文字データ表示プログラム。
  4. 上記表現態様選択演算機能は、背景を含めて表現態様を選択し、上記文字データ表示機能は、上記表現態様選択演算機能によって選択された表現態様に基づいて文字に加えて背景を表示することを特徴とする上記請求項1〜請求項3のいずれかに記載の文字データ表示プログラム。
  5. 予め用意されたシナリオデータに応じて所定の領域に記憶されている文章データを取得する文章データ取得手段と、予め設定された複数の感情を読者が入力するべく複数の操作ボタンの各々に上記複数の感情が各々割り当てられた外部コントローラから上記操作ボタンのいずれが選択操作されたかによって読者の感情を感情ポイントとして取得する操作取得手段と、上記取得された上記各感情ポイント毎に演算するとともに、取得した上記文章データ中の文字データの表現態様を上記各感情ポイントの演算値に応じて選択する表現態様選択演算手段と、上記文章データ取得手段によって取得された文章データ中の文字データを上記表現態様選択演算手段によって選択された表現態様に基づいて表示する文字データ表示機能とを有し、上記各文章データは表現態様の選択に使用する上記感情ポイントの種類を特定する対応感情特定データを有し、上記文章データ取得手段は、上記文章データとともに上記対応感情特定データを取得し、上記表現態様選択演算手段は、上記対応感情特定データで特定された感情ポイントの演算値に基づいて上記取得した上記文章データ中の文字データの表現態様を選択するようになっていることを特徴とする文字データ表示装置。
  6. 予め用意されたシナリオデータに応じて所定の領域に記憶され、かつ表現態様の選択に使用する上記感情ポイントの種類を特定する対応感情特定データを有する文章データを取得し、予め設定された複数の感情を読者が入力するべく複数の操作ボタンの各々に上記複数の感情が各々割り当てられた外部コントローラから上記操作ボタンのいずれが選択操作されたかによって読者の感情を感情ポイントとして取得し、上記取得された上記各感情ポイント毎に演算するとともに、取得した上記文章データ中の文字データの表現態様を上記対応感情特定データで特定された感情ポイントの演算値に基づいて選択し、取得された文章データ中の文字データを選択された表現態様に基づいて表示することを特徴とする文字データ表示方法。
  7. 予め用意されたシナリオデータに応じて所定の領域に記憶されている文章データを取得する文章データ取得機能と、予め設定された複数の感情を読者が入力するべく複数の操作ボタンの各々に上記複数の感情が各々割り当てられた外部コントローラから上記操作ボタンのいずれが選択操作されたかによって読者の感情を感情ポイントとして取得する操作取得機能と、上記取得された上記各感情ポイント毎に演算するとともに、取得した上記文章データを表示する際の背景の表現態様を上記各感情ポイントの演算値に応じて選択する表現態様選択演算機能と、上記文章データ取得機能によって取得された文章データ中の文字データを表示すると共に上記表現態様選択演算機能によって選択された表現態様に基づいて上記文章データを表示する際の背景を表示する文字・背景表示機能とをコンピュータに実現させると共に、上記各文章データは表現態様の選択に使用する上記感情ポイントの種類を特定する対応感情特定データを有し、上記文章データ取得機能は、上記文章データとともに上記対応感情特定データを取得し、上記表現態様選択演算機能は、上記対応感情特定データで特定された感情ポイントの演算値に基づいて上記取得した上記文章データ中の文字データを表示する際の背景の表現態様を選択するようになっていることを特徴とする文字・背景表示プログラム。
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