JP4003263B2 - 含フッ素化合物、光学薄膜および反射防止性物品 - Google Patents

含フッ素化合物、光学薄膜および反射防止性物品 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、含フッ素化合物、光学薄膜およびそれを用いた反射防止性物品に関し、特に、テレビのブラウン管や液晶表示装置用の反射防止膜、CRTモニター用反射防止フィルターなどの各種表示装置の反射防止用のみならず、展示物のケースやショーウインド、絵画の額、窓ガラス、光学レンズ、メガネレンズなどの反射防止などに好適に用いられる光学薄膜および反射防止物品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
表示装置などに用いられる反射防止フィルターなどの反射防止性物品は、基板に低屈折率の光学薄膜を単層で設けるか、もしくは高屈折率および低屈折率の光学薄膜を交互に多層に設けて反射防止層としている場合が多い。
【0003】
従来、このような光学薄膜を得る方法としては、蒸着やスパッタなどによって無機物を基板に積層することが一般的に行なわれており、このようにして得られた反射防止膜は低反射で耐擦傷性に優れている。しかしながら、無機物を蒸着やスパッタして反射防止処理する方法は、高性能な反射防止層は得られるものの、真空を必要とする大がかりな装置を用いるので生産性が悪く、製造コストは高価であった。また、これらの方法は、蒸着スパッタ時に基板が80℃以上に加熱されるので、耐熱性の点などから使用できる基板が限定されてきた。
【0004】
また近年、低屈折率の有機物質を溶媒に溶解した後、基板に低屈折率の有機物質をコーティングし低屈折有機薄膜を形成して反射防止膜とする方法が知られるようになった。このような溶液コーティング法は、例えば特開平4―355401号公報や特開平6―18705号公報などに開示されている。この溶液コーティング法で用いられる低屈折率物質は、フッ素含有率の高い樹脂であり優れた反射防止特性を有している。また、この溶液コーティング法は、無機物を蒸着やスパッタして反射防止処理する方法とは異なり、コーティングにより薄膜を形成する方式なので生産性よく反射防止膜を形成することができる。
【0005】
しかしながら、上記特開平4―355401号公報あるいは特開平6―18705号公報に記載の含フッ素樹脂からなる有機薄膜は、溶液コーティングが可能なので生産性がよく低屈折率のため優れた反射防止特性を示すが、これらの含フッ素樹脂硬化物は架橋密度が低いので、表面硬度が低く、かつ耐擦傷性が劣るという問題があった。さらに、コーティングした後、加熱硬化を必要とするため、耐熱性の点などから使用できる基板が限定されていた。
【0006】
また、表面硬度が高く架橋密度が高い含フッ素樹脂として、米国特許第3,310,606明細書に開示されているパーフルオロジビニルエーテルの硬化物が挙げられているが、この硬化物は溶剤に不溶で高温、高圧下で成型する必要があるため光学薄膜を得ることは困難である。
【0007】
これに対し、特開平8―239430号公報では、特定の化学構造をもつ含フッ素ジ(メタ)アクリル酸エステルが提案されている。しかしながら、これらの化合物は一般に極性が低く、下層に対する密着性の点で問題を生じていた。さらに、かかる化合物を生産する上でもエステル化および精製工程に手間を要するという問題があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、低反射性および耐擦傷性に優れる光学薄膜とそれを用いた反射防止性物品、さらにそれらの原料となる不飽和二重結合基および極性基を分子内にもつ生産容易な新規含フッ素化合物を提供とすることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は下記の構成を有する。
【0010】
(1)下記一般式で示されることを特徴とする含フッ素化合物。
【0011】
CH2=CH-O-(CH2)a-O-(CH2)b-Rf-(CH2)b-O-(CH2)a-O-CH=CH2
(式中、Rfはフッ素含有アルキレン基、aは1〜2、bは0〜3の整数を表す。)
(2)上記含フッ素化合物を重合成分として含むことを特徴とする含フッ素重合体。
【0012】
(3)上記含フッ素重合体を含む成分からなることを特徴とする光学薄膜。
【0013】
(3)上記光学薄膜を用いることにより得られる反射防止性物品。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の光学薄膜とは、上部に薄膜が存在している基材に光線が入射したとき、光線が屈折率の異なる境界で交差して干渉を起こす薄膜をいう。光学薄膜では、反射光は入射光の干渉光として出現する。例えば、透明な基板上に透明な光学薄膜を一層設けたとき、入射反射光の一部は空気と薄膜との境界で反射し、一部は薄膜と基板界面で反射し、全体として反射光はそれらの干渉光となる。干渉光は結果的に基材の反射率を低減もしくは増加させる。光学薄膜は、光が干渉作用をおこす程度に薄く、基板の反射率は光学薄膜の屈折率と膜厚に依存する。
【0015】
本発明は、用途的に限定されるものではないが、主として反射率の低減を目的として低屈折率の光学薄膜を提供することが目的の一つであり、光学薄膜の膜厚はλ/4nの奇数倍が好ましい。ここでは、λは薄膜内での光の波長を示し、光の波長がある程度の幅で存在している場合は、λは光の中心波長を示す。nは膜屈折率を表す。本発明で対象となる光の波長は、多くの場合可視光であり、中心波長は通常人間の感じる500〜550nmに設定するのが好ましい。
【0016】
本発明の光学薄膜の膜厚は、膜の屈折率にもよるが、可視光における光干渉による反射率の低減効果を発揮させる観点から、好ましくは70〜700nm、より好ましくは、80〜120nm、さらに好ましくは、90〜110nmである。
【0017】
低屈折率膜を光学膜厚よりも厚く物品の表面に設けて反射防止を付与した場合は、光干渉による反射率の低減効果はなく、基材表面の屈折率が低いことによる反射率の低減のみにとどまるので、光学薄膜を設けた場合に比べて反射率が高くなり反射防止効果は劣る。
【0018】
反射防止効果を高めるためには、基板自体または基板表面の膜の、D線で測定した屈折率の値が1.56以上、好ましくは1.60以上、さらに好ましくは1.70以上の比較的高い屈折率を有するものを用い、その上に該基板または基板表面の膜より低い屈折率の膜を設けることが好ましい。また、基板表面上に膜を有する場合の膜としては屈折率が好ましくは後述する範囲であるほか、さらに、導電性をもつものであってもよい。例えば、屈折率の値が1.60の基板上に屈折率1.38の薄膜を設ける場合、薄膜の膜厚を適当に選択すれば反射率1%以下にすることができる。
【0019】
基材が、ポリメチルメタクリレート(以下、PMMA)やガラスなど、屈折率が1.56よりも低い基材であっても、反射防止効果を持たせる観点から、基板上に設ける光学薄膜の屈折率を1. 45以下、さらに1.42以下とすることが好ましい。
【0020】
本発明の光学薄膜では、重合後の表面硬度が鉛筆硬度H以上であることが好もしい。表面硬度が低すぎると、得られた膜の擦傷性が劣り、耐久性が低下するという問題が生じる。
【0021】
本発明で使用される含フッ素化合物は、下記一般式
CH2=CH-O-(CH2)a-O-(CH2)b-Rf-(CH2)b-O-(CH2)a-O-CH=CH2
(式中、Rfはフッ素含有アルキレン基、aは1〜2、bは0〜3の整数を表す。)
で示される不飽和二重結合を2つ以上有する含フッ素化合物である。ここで、Rfは直鎖あるいは分枝のアルキレン基のいずれであってもよい。また、炭素に結合する水素の一部または全部がフッ素と置換されていることが好ましい。本発明で特に好ましく使用される含フッ素化合物は、製造の容易性から直鎖アルキル基の場合であり、より低屈折率の光学薄膜を得る目的から、全部の水素がフッ素と置換したパーフルオロアルキル基の場合である。
【0022】
本発明の上記一般式において、製造の容易性からaは1か2であり、また、bが3を超えると屈折率が高くなることおよび光学薄膜にしたときの強度が不足する傾向がある。
【0023】
本発明の含フッ素化合物の代表例を次に示すと次のとおりである。
【0024】
CH2=CH-O-CH2-O-(CF2)k-O-CH2-O-CH=CH2
CH2=CH-O-CH2-O-CH2-(CF2)k-CH2-O-CH2-O-CH=CH2
CH2=CH-O-CH2-O-(CH2)2-(CF2)k-(CH2)2-O-CH2-O-CH=CH2
CH2=CH-O-CH2-O-(CH2)3-(CF2)k-(CH2)3-O-CH2-O-CH=CH2
CH2=CH-O-(CH2)2-O-(CF2)k-O-(CH2)2-O-CH=CH2
CH2=CH-O-(CH2)2-O-CH2-(CF2)k-CH2-O-(CH2)2-O-CH=CH2
CH2=CH-O-(CH2)2-O-(CH2)2-(CF2)k-(CH2)2-O-(CH2)2-O-CH=CH2
CH2=CH-O-(CH2)2-O-(CH2)3-(CF2)k-(CH2)3-O-(CH2)2-O-CH=CH2
なお、上記式において、kは好ましくは2以上12以下の整数であり、屈折率を低減させ、耐擦傷性を向上させる観点から、kは4以上10以下とするのが好ましい。
【0025】
本発明の含フッ素化合物は、新規化合物であり、その特性として、カチオン重合により重合を行なうことができる。このため硬化速度が速く、硬化による収縮が起きない。また、高い架橋密度をもつため表面硬度が高く、基板との密着性もよく、耐擦傷性に優れた低屈折率層を形成することができる。
【0026】
本発明の含フッ素化合物は、含フッ素ジアルコール体とハロゲン基をもつビニルエーテルをアルカリ触媒下で反応させることによって製造することができる。
【0027】
本発明では、含フッ素化合物(以下化合物Aと称することがある)を好適には重合し重合体として用いられる。その際、光学薄膜の硬度、屈折率の調整、コーティング性の調製等のために、化合物Aと重合し得る、化合物A以外の化合物(以下化合物Bと称する)を添加して重合せしめ、共重合体とすることができる。したがって、本発明において重合は共重合体を包含した意味で用いられる。
【0028】
かかる化合物Bの代表例としては、ビニルエーテル化合物として、例えば、脂肪族、脂環族、芳香族系単官能ビニルエーテル化合物、1,3−プロパンジオールジビニルエーテル、2−メチル−1,3−プロパンジオールジビニルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエーテル、ブタンジオールジビニルエーテル、ヘキサンジオールジビニルエーテル等の2官能あるいはそれ以上のビニルエーテル化合物、ビニルエーテル基含有シラン系化合物、フッ素を含有するビニルエーテル化合物などが挙げられる。
【0029】
また、エポキシ化合物として、例えば、脂肪族、脂環族、芳香族系単官能エポキシ化合物、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ヘキサヒドロビスフェノールA系ジグリシジルエーテル、ビスフェノールA系ジグリシジルエーテル、フタル酸ジグリシジルエステル、ダイマー酸ジグリシジルエステル等の2官能エポキシ化合物、トリグリシジルイソシアネート、テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン、クレゾールノボラックポリグリシジルエーテルなどの3官能あるいはそれ以上のエポキシ化合物、エポキシ基含有シラン系化合物、フッ素を含有するエポキシ化合物などが挙げられる。
【0030】
また、二重結合をもつ化合物として、例えば、沸点の高い脂肪族、脂環族、芳香族モノ(メタ)アクリレート、2,2,2−トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、2,2,3,4、4,4−ヘキサフルオロブチル(メタ)アクリレート、β−(パーフルオロオクチル)エチル(メタ)アクリレートのようなフッ素含有単官能(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートなどの多官能(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
【0031】
二重結合をもつ化合物としては、この他、アリルエーテル系、アリルエステル系、アリルウレタン系、不飽和シクロアセタール系、スチレン系、ビニル基含有シラン系化合物などを挙げることができる。
【0032】
さらに、一つの分子内にエポキシ基と二重結合の両方をもつ化合物としては、多官能エポキシ化合物のエポキシ基を残す形で(メタ)アクリル酸と反応させたエポキシエステル類、(メタ)アクリロイルオキシメチレンシクロヘキセンオキサイドなどがある。
【0033】
エポキシシランやビニルシランなど、シラン系化合物も光学薄膜の硬度を上げる目的で用いられる。
【0034】
このような化合物Bは、単独または複数で用いられ、本発明においては特にフッ素含有化合物であることが好ましい。また、二重結合をもつ化合物を用いるときは、一分子内にエポキシ基と二重結合を両方もつ化合物を併用することが、光学薄膜の硬度を高める上で好ましい。
【0035】
化合物Aと化合物Bの混合物(組成物)は透明性の高い光学薄膜を得るために、相溶性であることが好ましい。
【0036】
また、化合物Aと化合物Bの配合割合は、化合物Bを添加する目的によって異なるが、一般的には化合物Aは50重量%以上、化合物Bは50重量%以下である。中でも、化合物Aが60重量%以上で、化合物Bが40重量%以下であることがより好ましい。化合物Bが50重量%を超えると、D線における屈折率が1.45以上になりやすく、本来の目的である反射防止性能が低下する傾向がみられる。
【0037】
本発明においては、化合物A、または化合物Aと化合物Bとの混合物を硬化(重合硬化)する目的で、以下に示すような硬化剤や重合開始剤を用いることができる。
【0038】
ビニルエーテル基の硬化剤として、カチオン付与系の化合物が好ましく用いられる。カチオン付与系の化合物としては、プロトン酸、酸性ハロゲン化金属、有機金属化合物、安定なカルボニウムイオン塩などが挙げられる。中でも光分解カチオン付与系の化合物がポットライフの長さ、硬化速度の速さから硬化に適しており、芳香族ジアゾニウム塩、ジアリルヨードニウム塩、トリアリルスルホニウム塩、トリアリルセレノニウム塩、トリアリルピリジニウム塩、ベンジルピリジニウムチオイソシアネート、ジアルキルフェナシルスルホニウム塩、ジアルキルヒドロキシフェニルスルホニウム塩、ジアルキルヒドロキシフェニルホスホニウム塩およびメタロセン化合物などが挙げられる。
【0039】
二重結合の重合に対しては、熱ラジカル重合開始剤が好ましく用いられる。熱ラジカル重合開始剤としては、アゾ系、有機パーオキサイド系化合物が、光ラジカル重合開始剤として芳香族ケトン系、芳香族ケトン−アミン系化合物などが、また光分解カチオン重合開始剤としては、ビニルエーテル基の硬化剤として挙げた光分解カチオン付与系の上記したような化合物が挙げられる。本発明においては、ポットライフの長さ、重合速度の速さおよび光学薄膜の硬度から、光ラジカル重合開始剤が好適に用いられる。
【0040】
この他、アルミニウム、鉄、銅など金属キレート化合物、例えば、アルミニウムアセチルアセトネート、アルミニウムビスエチルアセトアセテートモノアセチルアセトネート、アルミニウム−ジ−n−ブトキシドモノエチルアセトアセテート、アルミニウム−ジ−iso−プロポキシドモノエチルアセトアセテートなどの化合物が、シラン系化合物やエポキシ系化合物の硬化剤として使用される。
【0041】
上記した硬化剤や重合開始剤等は、単独または併用して用いられ、通常、エポキシ基をもつ化合物や二重結合をもつ化合物は、シラン系化合物に対し0.05〜20重量%程度使用される。
【0042】
また、本発明では、化合物AとBの他に、さらに他の重合体を併用することができる。例えば、コーティング工程で発生する、はじきや塗りむらの発生を抑制する目的で重合体(化合物C)を添加使用することができる。この化合物Cとしては、増粘効果の大きな直鎖状の化合物が好ましく、通常、オリゴマーやポリマーが用いられ、一般には分子量500以上、より好ましくは分子量1500以上の有機化合物が用いられる。具体的には、ウレタン結合、ウレア結合、エポキシエステル結合、エステル結合などを介し、あるいは二重結合の付加重合により、いずれも直鎖状に鎖延長した化合物が好適である。なかでも、コーティング液に溶解しやすく分子量の制御が容易な、二重結合を付加重合させた直鎖状オリゴマーまたはポリマーが好ましい。
【0043】
かかる化合物Cの合成に使用されるモノマーとしては、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリレート類、フマル酸、マレイン酸及びそれらのエステル類、ビニル化合物類等が好適である。例えば、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、フマル酸、フマル酸ジメチル、フマル酸ジエチル、フマル酸ジプロピル、マレイン酸、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、マレイン酸ジプロピル、アクリロニトリル、アクリルアミド、塩化ビニル、スチレン、α−メチルスチレンなどがあげられる。
【0044】
また化合物Cとして、フッ素系化合物、なかでもパーフルオロ系化合物を好ましく用いることができる。これには、例えば、以下に示すような化合物があげられる。
【0045】
【化1】
Figure 0004003263
(ただし、Q:−Hまたは−CH3
X:−H、−Fまたは−CF(CF32
j:1〜6のいずれかの整数
k:1〜14のいずれかの整数
l:0または1)
本発明で用いられる化合物Cは、前記のモノマーを単独重合または共重合して得ることができる。化合物Cは、屈折率の低い膜を得るために、前記のフッ素系化合物を40重量%以上含むことが好ましい。また、水酸基を含有するモノマーを共重合させる場合には、水酸基に(メタ)アクリル酸クロライドや(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアネートを結合し、化合物Cへ二重結合を付与することもできる。
【0046】
また、化合物Cの配合割合は、化合物Cを添加する目的によって異なるが、一般的には化合物Aと化合物Bの合計100重量部に対し40重量部、好ましくは30重量部以下にする。低屈折率膜のD線における屈折率が1.47以下好ましくは1.45以下であれば高い反射防止性物品を作りやすい。しかしながら、化合物Cを40重量部以上使用すると、本来の目的である反射防止性能が低下する傾向がみられる。
【0047】
化合物A、B、Cおよび硬化剤、重合開始剤は、通常、アルコール類、ケトン類、エステル類、ジメチルホルマミド、炭化水素類などの溶媒に溶解し、塗布用の溶液(塗液)状態で用いられるが、カチオン付与系の光重合開始剤を用いる場合は、アルコール類や水など極性の強い溶媒は光重合開始剤の重合阻害因子になるため、一般には使用できない。塗液の濃度は、光学薄膜の塗布方法や厚さなど塗膜条件によって決められるべきものであるが、通常0.1〜30重量%程度である。なお、シラン系の化合物を用いる場合は、事前に必要量の水を加え、加水分解しておくことが好ましい。
【0048】
この他塗液には、均一コーティングのためレベリング剤や、密着性付与のためのカップリング剤などが加えられることもある。
【0049】
次に、本発明の光学薄膜を得る方法を述べる。まず、上記のようにして準備した塗液を、透明な基板にスピンコート、ディップコート、ダイコート、スプレーコート、バーコート、ロールコートおよびカーテンフローコートなどの方法で均一に塗布し、溶剤を除去する。次いで、加熱あるいは光照射する方法により、塗布膜を実用レベルまで重合硬化し塗膜とする。中でも、低圧もしくは高圧水銀灯、キセノン灯などを用いた紫外線照射による硬化方法が、高生産性の観点から本発明の好ましい態様である。なお、二重結合の重合は、不活性ガス雰囲気下で反応することが好ましい。
【0050】
本発明の光学薄膜により反射防止性能が施される基板の素材として好適に使用されるものは、ガラス、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ノルボルネン樹脂、塩化ビニル樹脂、スチレン樹脂、ジエチレングリコールジアリルカーボネート樹脂など、透明なもので、その屈折率が少なくとも光学薄膜よりも高いものである。透明な基板の屈折率が光学薄膜の屈折率より低い場合は、目的とする反射防止性能が得られない。本発明では、屈折率は20℃におけるD線屈折率で表示される。
【0051】
基板が樹脂である場合、用途によって耐擦傷性を要求されることがある。この樹脂基板の耐擦傷性を高めるために、基板表面にウエットコート法等によりハードコート層が設けられる。
【0052】
ハードコート層としては、有機または無機系バインダーあるいは両者の混合系バインダーに、酸化ケイ素、酸化アンチモン、酸化セレンおよび酸化チタンなど金属化合物の超微粒子を含む、あるいは含まない塗膜が一般的に用いられる。有機バインダーとしては、エポキシ樹脂硬化物やラジカル架橋重合した樹脂などが、また無機系バインダーとしては、シラン系化合物の加水分解硬化物などがあるが、本発明では特に限定されない。
【0053】
ハードコート層の膜厚は、通常0.5〜10μm程度にすることにより、本来の耐擦傷性機能付与とその他の性能(例えばクラック発生防止)とのバランスがとれている。
【0054】
ハードコート層の屈折率が基板の屈折率と大幅に異なる場合は、いわゆる干渉縞が目立つようになるため、それを防止するために、ハードコート層の屈折率は、透明基板の屈折率の±0.02以内にコントロールすることが好ましい。
【0055】
基板に透明樹脂を使い、耐擦傷性のある反射防止性物品を得たい場合は、上記したようなハードコート層を設けた基板の上に、本発明の光学薄膜を設けることができる。
【0056】
本発明のような光学薄膜を有する基材に光線が入射したとき、光線は屈折率の異なる境界で干渉を起こす。例えば、透明な基板上に透明な光学薄膜を一層設けた基材の場合、入射反射光の一部は空気と光学薄膜との境界で反射し、一部は光学薄膜と基板界面で反射し、全体として反射光はそれらの干渉光となる。干渉光は結果的に基材の反射率を低減もしくは増加させる。光学薄膜は、光が干渉作用を起こす程度に薄く、基板の反射率は光学薄膜の屈折率と膜厚に依存する。
【0057】
本発明においては、光学薄膜の用途は特に限定されるものではないが、反射率の低減を目的とした低屈折率の光学薄膜を提供する場合、光学薄膜の膜厚は、λ/4nの倍数が好ましい。ここで、λは光の波長を示し、nは薄膜の屈折率を表す。また光の波長がある程度の幅で存在している場合は、λは光の中心波長を示す。
【0058】
本発明で対象となる光の波長は、多くの場合可視光であり、中心波長は通常人間が感じる500〜550nmに設定することが好ましい。
【0059】
本発明で、低屈折率の光学薄膜を設ける場合、その膜厚は膜の屈折率にもよるが、好ましくは70〜200nm、より好ましくは80〜120nm、さらにより好ましくは90〜110nmである。光学薄膜の膜厚が70nm未満の場合は、可視光における光干渉による反射率の低減が不十分となる場合がある。また、光学薄膜の膜厚が200nmを超える場合は、反射率はほぼ空気と薄膜界面の反射のみに依存するようになるので可視光における光干渉による反射率低減が不十分になる傾向がある。
【0060】
光学薄膜による反射防止作用に関し、反射率の異なる多層の膜を、光学膜厚により積層することによりその性能が高められることが知られている。本発明においても、基板あるいはハードコート層と光学薄膜の中間に、基板あるいはハードコート層の屈折率よりも高い高屈折率層を設けると、反射防止性物品の性能をより高めることが可能である。この場合、高屈折率層の屈折率が、20℃においてD線で測定した値で1.56以上、好ましくは1.6以上、より好ましくは1.7以上であることが求められる。
【0061】
このような高屈折率層は、ITOなどの導電性化合物を真空蒸着法やスパッタ法で膜に形成するか、有機または無機バインダーあるいは両者の混合系バインダーに、酸化アンチモン、酸化セレン、酸化チタン、酸化スズ、アンチモンドープ酸化スズ、リンドープ酸化スズ、酸化亜鉛、アンチモン酸亜鉛、スズドープ酸化インジウムなどの屈折率の高い金属化合物超微粒子を分散させるか、場合によっては分散させないで、薄膜を形成する。
【0062】
本発明を限定するものでないが、有機バインダーとしては、エポキシ樹脂硬化物やラジカル架橋重合した樹脂などが、無機系バインダーとしては、シラン系化合物の加水分解硬化物などが用いられる。高屈折率層の膜厚は、膜の屈折率にもよるが、具体的には、90〜400nm、より好ましくは110〜180nmの範囲である。高屈折率層に使用される超微粒子が、酸化スズ、アンチモンドープ酸化スズ、リンドープ酸化スズ、アンチモン酸亜鉛、スズドープ酸化インジウムのように導電性を持ち、高屈折率層自体に1010 〜10Ω/□程度の導電性がある場合は、反射防止性物品に帯電防止機能や、さらには電磁波遮断機能が付与できるために好ましい。
【0063】
【実施例】
以下、本発明について、実施例を用いて具体的に説明する。
【0064】
[含フッ素ジビニルエーテル体の合成]
次式で表される含フッ素ジアルコール体0.5mol、2−クロロエチルビニルエーテル2mol、水酸化ナトリウム1.5mol、および溶媒50ccを、窒素で完全に置換された攪拌機、温度計、コンデンサ、還流冷却器を備えた500ccの三口フラスコに仕込み、窒素雰囲気下で80℃で3時間加熱攪拌した。
【0065】
HO-CH2(CF2)8CH2-OH
次に、溶媒を留去して本発明のビニルエーテル基を有する、含フッ素ジビニルエーテル体
CH2=CH-O-(CH2)2-O-CH2-(CF2)8-CH2-O-(CH2)2-O-CH=CH2
を得た。得られた化合物の特性は次のとおりであった。
【0066】
(e) (d) (c) (b) (a) (a) (b) (c) (d)(e)
CH2=CH-O-CH2-CH2-O-CH2-(CF2)8-CH2-O-CH2-CH2-O-CH=CH2
1H-NMR(d6-DMSO/TMS):δ=3.81[t,4H,H(a)]:3.92[t,4H,H(b)]:3.94[t,4H,H(c)]
:6.54[q,2H,H(d)]:4.21[d,4H,H(e)]ppm
(実施例1)
下記組成の塗液Aを調製した。
【0067】
CH2=CH-O-(CH2)2-O-CH2-(CF2)8-CH2-O-(CH2)2-O-CH=CH2 10重量部
CI−2855(カチオン重合開始剤、日本曹達(株)製) 0.6重量部
イソプロピルチオキサントン 0.1重量部
メチルイソブチルケトン 90重量部
塗液Aを、ハードコートしたポリカーボネート基板(屈折率1.59)上にスピンコートし、80℃のオーブンで10分間処理した後、高圧水銀灯で5000mJ/cm2 照射して、厚さ100nmの硬化膜を得た。得られた硬化膜の屈折率はnd=1.40、また540nmにおける片面反射率は1.1%であった。
【0068】
なお、耐擦傷性は、Lion,No50の消しゴムを使い1Kgの荷重のもとで5往復した後の傷の有無を観察して評価した。
【0069】
(実施例2)
ハードコートしたPMMA板(屈折率1.49)を用いた他は、実施例1と同様に実施した。540nmにおける片面反射率は1.5%であった。
【0070】
(実施例3)
下記組成の塗液Bを調製した。
【0071】
CH2=CH-O-(CH2)2-O-CH2-(CF2)8-CH2-O-(CH2)2-O-CH=CH2 7重量部
【化2】
Figure 0004003263
CI−2855(カチオン重合開始剤、日本曹達(株)製) 0.6重量部
イソプロピルチオキサントン 0.1重量部
酢酸ブチル 90重量部
塗液Bを、ハードコートしたポリカーボネート基板(屈折率1.59)にスピンコートし、80℃のオーブンで10分間処理した後、高圧水銀灯で5000mJ/cm2 照射して、厚さ100nmの硬化膜を得た。得られた硬化膜の屈折率はnd=1.41、また540nmにおける片面反射率は1.3%であった。
【0072】
(実施例4)
下記組成の塗液Cを調製した。
【0073】
CH2=CH-O-(CH2)2-O-CH2-(CF2)8-CH2-O-(CH2)2-O-CH=CH2 7重量部
【化3】
Figure 0004003263
CI−2855(カチオン重合開始剤、日本曹達(株)製) 0.6重量部
イソプロピルチオキサントン 0.1重量部
酢酸ブチル 90重量部
塗液Cを、ハードコートしたポリカーボネート基板(屈折率1.59)にスピンコートし、80℃のオーブンで10分間処理した後、高圧水銀灯で5000mJ/cm2 照射して、厚さ100nmの硬化膜を得た。得られた膜の屈折率はnd=1.42、また540nmにおける片面反射率は1.3%であった。
【0074】
(実施例5)
下記組成の塗液Dを調製した。
【0075】
CH2=CH-O-CH2-O-(CF2)8-O-CH2-O-CH=CH2 9重量部
【化4】
Figure 0004003263
CI−2855(カチオン重合開始剤、日本曹達(株)製) 0.6重量部
イソプロピルチオキサントン 0.1重量部
酢酸ブチル 90重量部
塗液Dを、ハードコートしたポリカーボネート基板(屈折率1.59)にスピンコートし、80℃のオーブンで10分間処理した後、高圧水銀灯で5000mJ/cm2 照射して、厚さ100nmの硬化膜を得た。得られた硬化膜の屈折率はnd=1.43、また540nmにおける片面反射率は1.5%であった。また耐擦傷性は良好であった。
【0076】
(実施例6)
下記組成の塗液Eを調製した。
【0077】
CH2=CH-O-(CH2)2-O-CH2-(CF2)8-CH2-O-(CH2)2-O-CH=CH2 9重量部
【化5】
Figure 0004003263
”サンエイド”SI100MEK 0.5重量部
メチルエチルケトン 90重量部
塗液Eを、ハードコートしたポリカーボネート基板(屈折率1.59)にディップコートし、80℃のオーブンで10分間処理した後、130℃のオーブンで2時間キュアーし、厚さ100nmの硬化膜を得た。得られた硬化膜の屈折率はnd=1.41、また540nmにおける片面反射率は1.4%であった。また、耐摩擦傷性は良好であった。
【0078】
(実施例7)
下記組成の塗液Fを調製した。
【0079】
CH2=CH-O-(CH2)2-O-CH2-(CF2)8-CH2-O-(CH2)2-O-CH=CH2 9重量部
【化6】
Figure 0004003263
”サンエイド”SI100MEK 0.5重量部
メチルエチルケトン 90重量部
塗液Fを、ハードコートしたポリカーボネート基板(屈折率1.59)にディップコートし、80℃のオーブンで10分間処理した後、130℃のオーブンで2時間キュアーし、厚さ100nmの硬化膜を得た。得られた硬化膜の屈折率はnd=1.42,540nmにおける片面反射率は1.4%であった。また、耐摩擦傷性は良好であった。
【0080】
上記の実施例1〜7の結果を表1に示す。
【0081】
【表1】
Figure 0004003263
(実施例8〜14)
ハードコートしたポリカーボネート基板(屈折率1.59)に、アンチモンドープ酸化スズ微粒子70部、ペンタエリスリトールトリアクリレート30部を成分とする層をディップコートにより形成し、これに高圧水銀灯で5,000mJ/cm2照射してラジカル架橋硬化せしめ導電層を設けた。この導電層膜の厚さは150nm、屈折率nd=1.70、表面抵抗値3×108Ω/□であった。
【0082】
上記導電層基板上に、実施例1〜7と同様に塗液A、B、C、D、E、F、Gをそれぞれ塗布、硬化し、表2の結果を得た。いずれも高い耐擦傷性を示した。
【表2】
Figure 0004003263
【0083】
【発明の効果】
本発明の含フッ素化合物は、耐擦傷性に優れ、耐候性、耐熱性が良好でかつ、コート性の良い反射防止性の光学薄膜を形成する材料となる。かかる光学薄膜は反射防止性のみならず撥水性を有する。
【0084】
また、本発明の光学薄膜から得られる反射防止性物品は、テレビのブラウン管や液晶表示装置の反射防止膜、CRTモニター用反射防止フィルターなどの各種表示装置の反射防止用、展示物のケースやショーウインド、絵画の額、窓ガラス、光学レンズ、めがねレンズなどとして利用できる。

Claims (12)

  1. 下記一般式で示されることを特徴とする含フッ素化合物。
    CH2=CH-O-(CH2)a-O-(CH2)b-Rf-(CH2)b-O-(CH2)a-O-CH=CH2
    (式中、Rfはフッ素含有アルキレン基、aは1〜2の整数、bは0〜3の整数を表す。)
  2. 前記一般式のRfが-(CF2)m-(ここで、mは2以上14以下の整数)であることを特徴とする請求項1記載の含フッ素化合物。
  3. 前記一般式のRfが-(CF2)n-(ここで、nは4以上12以下の整数)であることを特徴とする請求項1記載の含フッ素化合物。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の含フッ素化合物を重合成分として含むことを特徴とする含フッ素重合体。
  5. 前記重合が光によりなされることを特徴とする請求項4記載の含フッ素重合体。
  6. 請求項4または5記載の含フッ素重合体を含む成分からなることを特徴とする光学薄膜。
  7. 20℃におけるD線屈折率が1.45以下であることを特徴とする請求項6記載の光学薄膜。
  8. 基板に請求項6または7記載の光学薄膜を設けてなることを特徴とする反射防止性物品。
  9. 前記基板が、透明基板に該透明基板の屈折率に対し±0.02以内の屈折率を有するハードコート層を設けてなる基板であることを特徴とする請求項8記載の反射防止性物品。
  10. 前記基板が、透明基板に該透明基板の屈折率に対し±0.02以内の屈折率を有するハードコート層と、さらにその上に該ハードコート層より高い屈折率を有する高屈折率層とを設けてなる基板であることを特徴とする請求項8記載の反射防止性物品。
  11. 前記基板が、透明基板に該透明基板の屈折率より高い屈折率を有する高屈折率層を設けてなる基板であることを特徴とする請求項9記載の反射防止性物品。
  12. 前記高屈折率層が、導電性超微粒子によって導電性が付与されていることを特徴とする請求項11記載の反射防止性物品。
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