JP4000908B2 - 冷蔵庫 - Google Patents

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JP4000908B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は特に可燃性冷媒を用いた冷蔵庫および除霜用ヒータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図10は例えば特開2000−108352号公報に示された従来の可燃性冷媒を用いた冷蔵庫用の除霜ヒータを表す図であり、図中、116は外側ガラス管、117は内側ガラス管、118は外側と内側のガラス管の間に設けられたヒータ線、119は絶縁キャップ、120はヒータ線118を通電するためのリード線である。
【0003】
ヒータ線118は絶縁キャップ119内でリード線120とかしめられ、絶縁キャップ119を通り抜けて引き出される構造となっている。このような従来技術では、2本のガラス管116、117の間の狭い空間にヒータ線を配置したため、万が一可燃性冷媒が充満した場合でも供給される酸素量が少なく、延焼が防止できるとするものである。
【0004】
また、通常のガラス管ヒータ(2重管でないもの)の場合は、ガラス管内に可燃性冷媒が侵入しないように、ガラス管内をキャップにより完全密封するようにして対応している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、可燃性冷媒を用いた冷蔵庫においては、除霜ヒータの安全性を高めるために以上のようにして対応しようとしているが、ガラス管(2重ガラス管仕様の場合は外側ガラス管)が破損した場合には、直接可燃性冷媒がヒータと接触するようになるため、着火により冷蔵庫が故障してしまう可能性があった。
【0006】
また、ガラス管内に可燃性冷媒が侵入しないように、ガラス管内をキャップにより密封するようにした場合には、除霜時に冷却器で発生した除霜水がガラス管ヒータにかかり、リード線出口にホールドされた除霜水がガラス管内部の圧力変化により吸込まれ、接続端子部にホールドされて断線に至る可能性があり、接続端子部が断線した場合、霜取り不良をおこし冷却不良となっていた。
【0007】
また、断線にまで至らない場合でも内部に浸入した水がヒータへの通電により蒸発し、その圧力でキャップが外れ、ヒータ線が剥き出しになり、可燃性冷媒が漏れた場合にガラス管内部に可燃性冷媒が侵入して着火して冷蔵庫故障の原因になっていた。
【0008】
さらに、ガラス管内部に浸入した水が凍り、体積膨張によりガラス管を破損させる恐れがあり、ガラス管が破損した場合には、ガラス管にヒータ線が触れてガラス管の温度がヒータ温度となり、ガラス管の温度が可燃性冷媒の着火温度以上に上昇して可燃性冷媒の着火による冷蔵庫故障の原因になっていた。
【0009】
この発明は上記のような問題点を解消する為になされたもので、ガラス管の破損しにくい除霜用ヒータを得ることを目的とする。また、ガラス管内部の圧力を略一定に保つことができる除霜用ヒータを得ることを目的とする。また、ガラス管内部に水滴が侵入しにくい除霜用ヒータを得ることを目的とする。また、可燃性冷媒が着火しにくい安全で信頼性の高い冷蔵庫および除霜用ヒータを得ることを目的とする。また、安全で地球環境にやさしい冷蔵庫を得ることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の冷蔵庫は、可燃性冷媒を冷媒として使用し、庫内を冷却する冷気を生成する冷却器の除霜を行う除霜用ヒータを備えた冷蔵庫において、内部の空間に加熱部を有し、少なくとも一端が開口した内側容器と、前記内側容器の外側に空隙部を有するように設けられ、少なくとも一端が開口した外側容器と、前記加熱部に通電するためのリード線と、前記内側容器の開口部と前記外側容器の開口部とを閉塞するキャップと、前記キャップに設けられ、前記リード線が貫通して取り出されるリード線取り出し部と、前記内側容器内部の空間と外気との間を連通するように前記キャップに設けられ、前記内側容器内部の空間の圧力と前記除霜用ヒータの外部の圧力とを略一定に保つための第1の連通穴と、前記内側容器と前記外側容器との間の空隙部と外気との間を連通するように前記キャップに設けられ、前記内側ガラス管と外側ガラス管との間の空間内の圧力と外側ガラス管外の外気の圧力とを略一定に保つための第2の連通穴と、によって前記除霜用ヒータを構成し、前記リード線取り出し部と前記リード線との間が除霜水により閉塞されても前記第1の連通穴により前記内側容器内部の空間の圧力と前記除霜用ヒータの外部の圧力とを略一定に保つことができるようにしたものである。
【0011】
また、本発明の冷蔵庫は、前記加熱部の材料にNi−Cr線を使用して前記加熱部の設定温度を前記可燃性冷媒の着火温度以下に設定するようにしたものである。
【0012】
また、本発明の冷蔵庫は、前記キャップに設けられた第1の連通穴の開口面積を2.5mm2以上100mm2以下の範囲に設定したものである。
【0013】
また、本発明の冷蔵庫は、前記キャップに設けられた前記第2の連通穴の開口面積を2.5mm2以上100mm2以下の範囲内に設定するようにしたものである。
【0014】
また、本発明の冷蔵庫は、前記除霜用ヒータを、前記内側容器と前記外側容器とをガラス管で構成した2重ガラス管ヒータとしたものである。
【0015】
また、本発明の冷蔵庫は、前記除霜用ヒータを水平±30度の範囲内になるように設置するようにしたものである。
【0016】
また、本発明の冷蔵庫は、前記加熱部の材料にNi−Cr線を用いたものである。
【0017】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1は本発明の実施の形態1を表す冷蔵庫の斜視図であり、図において、1は冷蔵庫本体、2は冷蔵庫本体1の上部に設けられ、開閉式扉を有する冷蔵室、3は冷蔵室2の下部に設けられ、引出式扉を有する製氷室、4は冷蔵室2の下部で製氷室3の横に設けられ、引出式扉を有する温度帯が可変の切替室、5は製氷室3および切り替え室4の下部に設けられ、引出式扉を有する野菜室、6は野菜室の下部で、冷蔵庫本体1の最下部に設けられ、引出式扉を有する冷凍室である。また、冷媒としては、オゾン層を破壊せず地球温暖化係数の小さい、地球環境にやさしいイソブタンなどの可燃性冷媒を用いている。
【0018】
また、図2は、冷蔵庫本体1の冷却器および除霜用ヒータの配置を説明するための断面図であり、図2(a)は正面よりみた断面図、図2(b)は横断面図である。図において、図1と同等部分は同一の符号を付して説明は省略する。図において、7は冷却器、8は冷却器7の霜取りを行うガラス管製の除霜用ヒータ、9は冷却器7で生成された冷気を庫内に循環させるための庫内冷却用ファンモータである。
【0019】
図3は本実施の形態1を表す除霜用ヒータの断面図である。本実施の形態では、可燃性冷媒対応の除霜用ヒータの容器として、製造が簡単で低コストで容易に入手可能なガラス管を使用しており、ガラス管の強度UP、および、ガラス管の外表面温度の低下を行なう目的で、2重ガラス管仕様としている。2重ガラス管仕様にしてヒータを内側ガラス管内に配置して、ヒータを内側ガラス管と外側ガラス管の2つのガラス管で覆うようにしている。図において、8は除霜用ヒータであり、11は両端が開口した内側容器である内側ガラス管、12は両端が開口した外側容器である外側ガラス管、10は内側ガラス管11と外側ガラス管12のそれぞれの両端を閉塞する絶縁用キャップ、13は内側ガラス管11の内部の空間15Aに配置された加熱部であるヒータ線、14はヒータ線13に通電するためのリード線であり、絶縁用キャップ10を貫通して設けられている。
【0020】
また、図4は図3にて示した除霜用ヒータ8の絶縁用キャップ10の断面図であり、図3と同等部分は同一の符号を付して説明は省略する。図において、10は絶縁用キャップであり、10hは外側ガラス管挿入部、10gは内側ガラス管挿入部、10eはリード線取り出し部、10cは内側ガラス管11の内部空間15Aと外気との間を連通させる第1の連通穴である内側ガラス管圧力調整穴である。
【0021】
図3、図4において、外側ガラス管11の内面が絶縁用キャップ10の外側ガラス管挿入部10hに挿入されてはまり込む。このとき、外側ガラス管挿入部10hには、外側ガラス管12の内径寸法よりも大きな外径寸法を有するリブ10aが設けられているため、外側ガラス管の内径寸法のばらつきや外側ガラス管挿入部の外径寸法ばらつきを吸収できるようにしている。
【0022】
また、内側ガラス管11は絶縁用キャップ10の内側ガラス管挿入部10gにはまり込み、ストッパー部10bに突き当たるまで挿入される。ここで、内側ガラス管挿入部10gの内径寸法は、内側ガラス管の外径寸法よりも小さく設定されている。また、10cは内側ガラス管11の内部空間15Aの圧力と除霜用ヒータ8の外部の圧力とを略一定に保つ内側ガラス管圧力調整穴であり、絶縁用キャップ10の内側ガラス管挿入部10gに内側ガラス管11が挿入された時でも塞がれないように内側ガラス管11に対してストッパー部10bよりも外側に設けてある。
【0023】
さらに、絶縁用キャップ10には、霜取り時に冷却器2からの除霜水が絶縁用キャップ10に滴下してきた場合でも、水滴が内側ガラス管11内に回り込まないように内側ガラス管圧力調整穴10c部には水きりリブ10dが設けられている。同じようにリード線の取り出し部10eにも水切りリブ10fが設けられている。ここで、内側ガラス管圧力調整穴10cおよびリード線の取り出し部10eは、水滴が侵入しにくいように除霜用ヒータ8を設置した時に絶縁用キャップ10の下面側に垂直下向きに配置されている。
【0024】
また、本実施の形態では、内側ガラス管圧力調整穴10cは垂直下向きに設けられているが、水平より下面側に設けられていればよい。尚、除霜ヒータの取付け位置は冷却器の下部に略水平となるように取付けた方が可燃性冷媒が侵入しにくく着火しにくいためよい。ただし、内側ガラス管11の開口部の開口方向が略水平(水平±30°の範囲内)であれば、可燃性冷媒の内側ガラス管11内の空間15Aへの侵入が抑制され、着火することがなく、安全である。
【0025】
すなわち、内側ガラス管11の開口部の開口方向が水平±30°の範囲内であれば、内側ガラス管11内の空気の対流による上昇流の上昇方向(垂直方向)に対して内側ガラス管11端部の開口部の開口方向が略直角(水平±30度)になるため、可燃性冷媒が内側ガラス管11内へ開口部より内部の空間15Aへ侵入しにくくなり、可燃性冷媒が内側ガラス管11内の空間15Aへの侵入が抑制されるので、たとえばイソブタンを使用した場合でも、内側ガラス管11内のイソブタンの濃度がイソブタンの着火濃度といわれる1.8vol%〜8.4vol%に達することがなくなり、着火せず安全であることが実験により確認された。
【0026】
したがって、除霜用ヒータ8の冷蔵庫本体1への設置角度範囲は、内側ガラス管11端部の開口部の開口方向が水平±30度の範囲内であれば、可燃性冷媒が内側ガラス管11内の空間15Aへの侵入しにくくなり、可燃性冷媒の内側ガラス管11内の空間15Aへの侵入が抑制され、着火することがなくなり問題ない。
【0027】
次に図5、図6を用いて除霜用ヒータを組立てた状態の構造を説明する。図5は本実施の形態を表す除霜用ヒータの断面図であり、図6は本実施の形態を表す内側ガラス管ストッパーの構造を説明するための図である。図において、図1〜図4と同等部分は同一の符号を付して説明は省略する。図において、17は内側ガラス管ストッパーであり、ストッパー17a、貫通穴17b、ヒータ線接続部17cより構成されている。加熱部であるヒータ線13はヒータ線接続部17cによりリード線14と接続され、ガラス管外に取出される。ここで、内側ガラス管11、外側ガラス管12が絶縁用キャップ10にそれぞれはまり込み、リード線14とヒータ線13とはヒータ線接続部17cにてかしめにより接続されている。ここで、15Aは内側ガラス管11の内部の空間であり、15Bは内側ガラス管11の外表面を覆うように設けられている外側ガラス管12と、内側ガラス管11との間に設けられた内部空間である。
【0028】
尚、ヒータ線接続部17cはリード線14とヒータ線13を固定し、ストッパー17aは内側ガラス管11の外径よりも大きい寸法を有するようにして内側ガラス管11のストッパーあるいはヒータ線13の位置決めとしての役割を果たしている。また、ストッパー17aは内側ガラス管挿入部10gの内径よりも大きくしてあり、挿入された状態で絶縁用キャップ10に固定されるようにしている。
【0029】
ここで、内側ガラス管圧力調整穴10cを設けないと、例えば霜とり時に冷却器7から除霜用ヒータ8の上面側に滴下した除霜水がガラス管11、12の両端に設けられた絶縁用キャップ10のリード線口出し部10eに滴下すると、その水滴によりリード線口出し部10eとリード線14との間が閉塞され、内側ガラス管11の内部の空間15Aが密閉され、ヒータの発熱により内側ガラス管11の内部空間15A内の空気が膨張する。
【0030】
そして、ヒータ線13への通電が終了すると、内側ガラス管11の内部の空間15A内の温度が低下して膨張していた空気が収縮し始める。この時、内側ガラス管11の内部の空間15A内の空気の収縮に伴い、リード線口出し部10eを閉塞した水滴が内側ガラス管11の内部空間15A内に吸い込まれる。この吸い込まれた水滴がリード線14とヒータ線13とのヒータ線接続部17cに付着し、やがてヒータ線13やリード線14の芯線は錆びが発生して腐食し、最終的に断線し、冷蔵庫故障の原因となる恐れがある。
【0031】
したがって、内側ガラス管圧力調整穴10cを設けることで、内側ガラス管11の内部空間15Aの圧力と外部の圧力(外気圧)を略一定に保つことができ、除霜用ヒータ8のON/OFFによる内側ガラス管11の内部空間15A内の空気の膨張、収縮による水滴吸い込みによる冷蔵庫故障が発生しなくなり、地球環境にやさしい信頼性の高い冷蔵庫を得ることができる。
【0032】
実施の形態2.
図7は本発明の実施の形態2を表す除霜用ヒータの断面図である。図において、実施の形態1の図1〜図6と同等部分は同一の符号を付して説明を省略する。図において、10kは内側ガラス管11と外側ガラス管12との間の空間15B内の圧力と外側ガラス管12外の外気の圧力とを略一定に保つ為の外側内側空間圧力調整穴である。内側のガラス管11と外側のガラス管12との間の空間15Bに入り込んだ水分の蒸発により絶縁用キャップ10が外れるのを防止し、また、空間15B内に入り込んだ水分の膨張・収縮による外側ガラス管12が破損するのを防止する為に設けられている。
【0033】
本実施の形態においてもリード線の口出し部10eに水滴が付着した場合には、実施の形態1で説明したのと同様な症状(内側ガラス管11内に入り込んだ水分の膨張・収縮による内側ガラス管11の破損)が発生する為、内側ガラス管11内の内部空間15A内の圧力と外気の圧力とを略一定にする内側ガラス管圧力調整穴10cを設けているので、内側ガラス管11の破損も発生せず、信頼性の高い冷蔵庫が得られる。
【0034】
図8は本実施の形態を表す絶縁キャップ10の下面図である。図において、図7と同等部分は同一の符号を付して説明は省略する。図において、10cが内側ガラス管11と外気との間を連通させるために絶縁キャップ10に設けられた連通穴である内側ガラス管圧力調整穴であり、その開口面積は2.5mm2以上100mm2以下の範囲に設定している。
【0035】
内側ガラス管圧力調整穴10cの開口面積が2.5mm2より小さい場合、水滴が付着した場合には水滴の表面張力で閉塞されることがキャップ表面に水を滴下する評価試験により確認できており、また、逆に内側ガラス管圧力調整穴10cの開口面積が100mm2より大きい場合には、イソブタンなどの可燃性冷媒雰囲気中にヒータを放置した場合に内側ガラス管11の内部空間15Aに可燃性冷媒が流入し、着火しやすくなることが実験で確認され、また、100mm2以下とすることで、万一、内側ガラス管11の内部で着火した場合でも除霜用ヒータ8の外部に火焔が伝播しないことが実証された。
【0036】
また、この評価試験は除霜用ヒータ8の設置角度に関しては、水平±30°の範囲の傾きに対しても確認しており、内側ガラス管圧力調整穴10cの開口面積を2.5mm2以上100mm2以下の範囲に設定すれば、除霜用ヒータ8の設置角度を水平±30°の範囲であれば、連通穴である内側圧力調整穴10cに水滴が付着した場合でも水滴の表面張力で閉塞されることもなく、また、着火することもない。したがって、信頼性が高く、地球環境にやさしい除霜用ヒータおよび冷蔵庫を得ることができる。尚、ここでいう開口面積とは、絶縁キャップ10内の最小部の開口面積を表している。
【0037】
また、内側ガラス管ストッパー17のストッパー17aの外径は、内側ガラス管11の外径より大きくして内側ガラス管11の端面の開口部を塞ぐようなサイズであるために、内側ガラス管11に内部と外気とを連通させるために、複数の貫通穴17bが設けられている。この場合も、複数の貫通穴17bの総面積が内側ガラス管圧力調整穴10cの開口面積より小さい場合には、貫通穴17bの総面積を2.5mm2以上100mm2以下にした方が良い。また、外側ガラス管圧力調整穴10kにおいても、途中で経路が絞られている場合は最小部の開口断面積を100mm2以下にした方が良い。このようにすると、連通穴である外側圧力調整穴10kに水滴が付着した場合でも水滴の表面張力で閉塞されることもなくなり、外側ガラス管12と内側ガラス管11との間の空間15Bと外気との圧力差にて外側ガラス管12が破損することもなく、また、外側ガラス管12と内側ガラス管11との間の空間15Bと内側ガラス管11内の空間15Aとの圧力差により内側ガラス管11が破損することもなくなる。したがって、ガラス管の破損による、着火の心配もなく、信頼性が高く、地球環境にやさしい除霜用ヒータおよび冷蔵庫を得ることができる。
【0038】
ここで、実施の形態1および本実施の形態では、加熱部であるヒータ線13の材料を従来のFe−Cr線からNi−Cr線に変更している。したがって、従来のFe−Cr線に比べて錆にたいする腐食耐力が向上し信頼性の高い除霜用ヒータおよび冷蔵庫が得られる。実際に、塩水を強制的に注入して錆に対する評価試験を行なったが、Fe−Cr線では5本中3本が錆により断線したが、本実施の形態で使用したNi−Cr線では、5本中1本も断線しなかった。
【0039】
また、加熱部であるヒータ線13の軸線方向のセンター部の温度を500℃〜800℃付近に設定した場合には、図9に示したように軸線方向の両端部に向かって低下していくような温度勾配を有する。ここで、図9はヒータ線13の温度勾配の状態を説明するための図である。図において、横軸はヒータ線13の軸方向位置を表し、縦軸は温度を表している。図よりヒータ線13に軸方向中央(ガラス管の軸方向中央)でヒータ線の温度がMAXとなり、軸方向両端部に向かって低下していき、途中で475℃のポイント(13a)が存在することが分かる.。そして、キャップ付近では150℃以下の温度レベルまで低下する。したがって、ヒータ線13の軸方向中央部(ガラス管中央部)と絶縁キャップ10との間に475℃となる温度ポイント(10a)が存在する。
【0040】
ここで、Fe−Cr線においては、Feの特性である475℃の温度帯に脆性ポイントを有するため、475℃の温度ポイント(脆性ポイント)がヒータ線の立ち上がり部13aのところに重なると運転中の振動等で応力がかかり、断線する可能性が生じる。したがって、ヒータ線にFe−Cr線を使用する場合は、センター温度を700℃〜800℃の高温に設定して、ヒータ線の立ち上がり部13aを避けて立ち上がり部13aよりも軸方向中央部側に475℃の温度ポイントを発生させるようにする必要が生じる。
【0041】
しかし、可燃性冷媒を用いた除霜ヒータの場合は、可燃性冷媒(たとえばイソブタンなど)の着火温度以下に設定せざるを得ない為、MAX温度(センター温度)を低く設定する必要が生じる。したがって、例えばセンター温度を600℃程度に設定した場合では、475℃の温度ポイントが絶縁キャップ10側にずれてくるため、ヒータ線の立ち上がり部13aに重なりやすくなり、断線する恐れが生じる。
【0042】
しかしながら、本発明では、可燃性冷媒を用いる冷蔵庫において除霜用ヒータのヒータ線にNi−Cr線を使用しているので、使用温度範囲内において脆性温度ポイントを有さないため、MAX温度を500℃〜600℃程度まで低下させてもヒータ線が断線することがなく、信頼性が高く、地球環境にやさしい除霜用ヒータ、および冷蔵庫を得ることができる。
【0043】
【発明の効果】
本発明の冷蔵庫は、可燃性冷媒を冷媒として使用し、庫内を冷却する冷気を生成する冷却器の除霜を行う除霜用ヒータを備えた冷蔵庫において、内部の空間に加熱部を有し、少なくとも一端が開口した内側容器と、前記内側容器の外側に空隙部を有するように設けられ、少なくとも一端が開口した外側容器と、前記加熱部に通電するためのリード線と、前記内側容器の開口部と前記外側容器の開口部とを閉塞するキャップと、前記キャップに設けられ、前記リード線が貫通して取り出されるリード線取り出し部と、前記内側容器内部の空間と外気との間を連通するように前記キャップに設けられ、前記内側容器内部の空間の圧力と前記除霜用ヒータの外部の圧力とを略一定に保つための第1の連通穴と、前記内側容器と前記外側容器との間の空隙部と外気との間を連通するように前記キャップに設けられ、前記内側ガラス管と外側ガラス管との間の空間内の圧力と外側ガラス管外の外気の圧力とを略一定に保つための第2の連通穴と、によって前記除霜用ヒータを構成したので、リード線取り出し部とリード線との間が除霜水により閉塞されても内側ガラス管の内部空間の圧力と外部の圧力(外気圧)を略一定に保つことができ、除霜用ヒータのON/OFFによる内側ガラス管の内部空間内の空気の膨張、収縮による水滴吸い込みによる冷蔵庫故障が発生しなくなり、地球環境にやさしい信頼性の高い冷蔵庫を得ることができる。
【0044】
また、本発明の冷蔵庫は、前記内側容器と前記外側容器との間の空隙部と外気との間を連通する第2の連通穴を前記キャップに設けたので、連通穴である外側圧力調整穴に水滴が付着した場合でも水滴の表面張力で閉塞されることもなくなり、外側ガラス管と内側ガラス管との間の空間と外気との圧力を略一定に保つことができ、圧力差にて外側ガラス管が破損することもなく、また、外側ガラス管と内側ガラス管との間の空間と内側ガラス管内の空間との圧力を略一定に保つことができ、圧力差により内側ガラス管が破損することもなくなる。したがって、ガラス管の破損による、着火の心配もなく、信頼性が高く、地球環境にやさしい除霜用ヒータおよび冷蔵庫を得ることができる。
【0045】
また、本発明の冷蔵庫は、前記キャップに設けられた第1の連通穴の開口面積を2.5mm2以上100mm2以下の範囲に設定したので、第1の連通穴に水滴が付着した場合でも水滴の表面張力で閉塞されることもなく、また、着火することもない。したがって、信頼性が高く、地球環境にやさしい冷蔵庫を得ることができる。
【0046】
また、本発明の冷蔵庫は、前記キャップに設けられた前記第2の連通穴の開口面積を2.5mm2以上100mm2以下の範囲内に設定するようにしたので、第2の連通穴に水滴が付着した場合でも水滴の表面張力で閉塞されることもなく、ガラス管が破損することもない。したがって、信頼性が高く、地球環境にやさしい冷蔵庫を得ることができる。
【0047】
また、本発明の冷蔵庫は、前記除霜用ヒータを、前記内側容器と前記外側容器とをガラス管で構成した2重ガラス管ヒータとしたので、製造が簡単で低コストで容易に入手可能である。
【0048】
また、本発明の冷蔵庫は、前記除霜用ヒータを水平±30度の範囲内になるように設置するようにしたので、可燃性冷媒が内側ガラス管内へ開口部より内部の空間へ侵入しにくくなり、可燃性冷媒が内側ガラス管内の空間への侵入が抑制されるので、たとえばイソブタンを使用した場合でも、内側ガラス管内のイソブタンの濃度がイソブタンの着火濃度に達することがなくなり、着火することがなく安全である。
【0049】
また、本発明の冷蔵庫は、前記加熱部の材料にNi−Cr線を用いたので、使用温度範囲内において脆性温度ポイントを有さないため、MAX温度を500℃〜600℃程度まで低下させて可燃性冷媒の着火温度以下に設定してもヒータ線が断線することがなく、信頼性が高く、地球環境にやさしい冷蔵庫を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1を表す冷蔵庫の斜視図である。
【図2】 本発明の実施の形態1を表す冷蔵庫本体の冷却器および除霜用ヒータの配置を説明するための断面図である。
【図3】 本発明の実施の形態1を表す除霜用ヒータの断面図である。
【図4】 図3にて示した除霜用ヒータの絶縁用キャップの断面図である。
【図5】 本発明の実施の形態1を表す除霜用ヒータの断面図である。
【図6】 本発明の実施の形態1を表す内側ガラス管ストッパーの構造を説明するための図である。
【図7】 本発明の実施の形態2を表す除霜用ヒータの断面図である。
【図8】 本発明の実施の形態2を表す絶縁キャップの下面図である。
【図9】 ヒータ線の温度勾配の状態を説明するための図である。
【図10】 従来の可燃性冷媒を用いた冷蔵庫用の除霜ヒータを表す図である。
【符号の説明】
1 冷蔵庫本体、2 冷蔵室、3 製氷室、4 切替室、5 野菜室、6 冷凍室、7 冷却器、8 除霜用ヒータ、9庫内冷却用ファンモータ、10 絶縁キャップ、10a リブ、10b ストッパー部、10c 内側ガラス管圧力調整穴、10d、10f 水切りリブ、10e リード線取り出し部、10g 内側ガラス管挿入部、10h 外側ガラス管挿入部、10k 外側内側空間圧力調整穴、11 内側ガラス管、12 外側ガラス管、13 ヒータ線、14 リード線、15 内側ガラス管ストッパー、17 内側ガラス管ストッパー、17aストッパー、17b 貫通穴、17c ヒータ線接続部、116 外側ガラス管、117 内側ガラス管、118 ヒータ線、119 絶縁キャップ、120リード線。

Claims (6)

  1. 可燃性冷媒を冷媒として使用し、庫内を冷却する冷気を生成する冷却器の除霜を行う除霜用ヒータを備えた冷蔵庫において、内部の空間に加熱部を有し、少なくとも一端が開口した内側容器と、前記内側容器の外側に空隙部を有するように設けられ、少なくとも一端が開口した外側容器と、前記加熱部に通電するためのリード線と、前記内側容器の開口部と前記外側容器の開口部とを閉塞するキャップと、前記キャップに設けられ、前記リード線が貫通して取り出されるリード線取り出し部と、前記内側容器内部の空間と外気との間を連通するように前記キャップに設けられ、前記内側容器内部の空間の圧力と前記除霜用ヒータの外部の圧力とを略一定に保つための第1の連通穴と、前記内側容器と前記外側容器との間の空隙部と外気との間を連通するように前記キャップに設けられ、前記内側ガラス管と外側ガラス管との間の空間内の圧力と外側ガラス管外の外気の圧力とを略一定に保つための第2の連通穴と、によって前記除霜用ヒータを構成し、前記リード線取り出し部と前記リード線との間が除霜水により閉塞されても前記第1の連通穴により前記内側容器内部の空間の圧力と前記除霜用ヒータの外部の圧力とを略一定に保つことができるようにしたことを特徴とする冷蔵庫。
  2. 記加熱部の材料にNi−Cr線を使用して前記加熱部の設定温度を前記可燃性冷媒の着火温度以下に設定するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の冷蔵庫。
  3. 前記キャップに設けられた第1の連通穴の開口面積を2.5mm2以上100mm2以下の範囲に設定したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の冷蔵庫。
  4. 前記キャップに設けられた前記第2の連通穴の開口面積を2.5mm2以上100mm2以下の範囲内に設定するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の冷蔵庫。
  5. 前記除霜用ヒータを、前記内側容器と前記外側容器とをガラス管で構成した2重ガラス管ヒータとしたことを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の冷蔵庫。
  6. 前記除霜用ヒータを水平±30度の範囲内になるように設置するようにしたことを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の冷蔵庫。
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