JP3975942B2 - 除霜ヒーター及びこの除霜ヒーターを備えた冷蔵庫 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は冷蔵庫等の、可燃性冷媒を封入した冷凍サイクルの冷却器に付着・堆積した霜を融解する除霜ヒーター及びこの除霜ヒーターを備えた冷蔵庫に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の冷蔵庫に使用されている除霜ヒーターに関するものとしては、ニクロム線をコイル状にし、それをガラス管で覆ったものがある(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
以下、図面を参照しながら上記従来の除霜ヒーターについて説明する。
【0004】
図6は、従来の冷蔵庫の要部縦断面図である。図6において、冷蔵庫本体1は、冷凍室2、冷蔵室3、冷凍室扉4、冷蔵室扉5、冷凍室2と冷蔵室3を仕切る仕切壁6、冷凍室2内の空気を吸い込む冷凍室吸込口7、冷蔵室3内の空気を吸込む冷蔵室吸込口8、冷気を吐出する吐出口9、蒸発器10、冷気を循環させるファン11、蒸発器10と冷凍室2を仕切る蒸発器仕切壁12が設けられている。
【0005】
蒸発器10の下方には、ニクロム線をコイル状にしたものをガラス管で覆った除霜ヒーター15、除霜水が除霜ヒーター15に直接滴下して接触するときに発する蒸発音を防止するための屋根16、金属製の底板17が設けられており、桶13で集められた除霜水が排水口14を通って排水される構造となっている。
【0006】
以上のように構成された除霜ヒーターについて、以下その動作を説明する。
【0007】
蒸発器10と熱交換する空気は、冷凍室扉4及び冷蔵室扉5の開閉による高温外気の流入や冷凍室2及び冷蔵室3の保存食品に含まれる水分の蒸発等により高湿化された空気であることから、その空気より低温である蒸発器10に空気中の水分が霜となって着霜・堆積する。
【0008】
そして、ニクロム線に通電が開始されるとニクロム線から蒸発器10や周辺部品に熱線が放射され、蒸発器10や桶13や排水口14付近に着いた霜を融解する。このようにして融解した除霜水は、一部は直接桶13に落ち、その他は屋根16により除霜ヒーター15を避けて桶13に落ちて排水口14から庫外に排水される。
【0009】
除霜時、ガラス管内は空気が膨張し高圧なるが、ニクロム線に接続されているリード線まわりの隙間から膨張した空気が出て行き、ガラス管内に圧力は緩和され破裂は起らない。除霜終了後は、ガラス管内は冷却され低圧になるが、周囲の水蒸気を含んだ空気が隙間から進入し圧力を緩和する。
【0010】
【特許文献1】
特開平8−54172号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の構成では、除霜時のガラス管表面は500℃以上の高温となっており、冷凍サイクルに可燃性冷媒を使用している場合には、万が一可燃性冷媒が漏洩するようなことがあれば、高温となったガラス管表面から可燃性冷媒に引火する可能性がある。したがって、除霜時でも漏洩した可燃性冷媒に引火しない除霜ヒーターが必要である。
【0012】
本発明は上記課題に鑑み、可燃性冷媒が漏洩した環境下においても安全性の高い除霜ヒーター、およびこの除霜ヒーター備えた冷蔵庫を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に記載の発明は、可燃性冷媒を封入した冷凍サイクルの蒸発器に付着・堆積した霜を加熱により除去する除霜ヒーターにおいて、前記除霜ヒーターは、ガラス管と、前記ガラス管内部に設置した金属抵抗体からなるヒーター線と、リード線挿入孔が形成され前記ガラス管の両端開口部を覆う栓と、前記リード線挿入孔を通り前記ヒーター線の端部に接続されるリード線と、前記ガラス管を空間を設けて覆う管体とを備え、前記管体に可燃性冷媒が前記管体内で着火しても前記管体外への着火、伝播を防止する7.1平方ミリメートル以下の面積の放熱を促進するための孔を設けたものである。
【0014】
これによって、管体内で温度上昇した空気は孔から放出されるので、熱のこもりがなく、管体は可燃性冷媒の発火温度未満の温度に保たれ、万が一可燃性冷媒が漏洩し、管体内に可燃性冷媒が進入しガラス管表面で着火しても、火炎が管体で冷やされて消炎するので管体外に火炎が伝播することはなく安全である。
また、これによって、万が一可燃性冷媒が漏洩し、管体内に可燃性冷媒が進入しガラス管表面で着火しても、火炎が孔を通過できずに消炎するので管体外に火炎が伝播することはなく安全である。
【0015】
次に、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記孔は、前記管体の前記蒸発器と対面しない側に設けられているものであり、これによって、蒸発器から落下してくる水が孔から進入することはないので、ガラス管に水が滴下することもなく、水の蒸発音が抑制される。
【0017】
次に、請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の発明において、前記孔はスリット状で、その対辺の最短距離は、可燃性冷媒が前記管体内で着火しても前記管体外への着火、伝播を防止する寸法を有するものであり、これによって、万が一可燃性冷媒が漏洩し、管体内に可燃性冷媒が進入しガラス管表面で着火しても、火炎が孔を通過できずに消炎するので管体外に火炎が伝播することはなく安全である。
【0018】
次に、請求項4に記載の発明は、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の発明において、前記孔は前記管体の両端部寄りに配置されているものであり、これによって、管体の温度上昇が栓に伝わり難くなり、栓の熱的負荷を抑制することができる。
【0019】
次に、請求項5に記載の発明は、可燃性冷媒を封入した冷凍サイクルの蒸発器に付着・堆積した霜を加熱により除去する除霜ヒーターにおいて、前記除霜ヒーターは、ガラス管と、前記ガラス管内部に設置した金属抵抗体からなるヒーター線と、リード線挿入孔が形成され前記ガラス管の両端開口部を覆う栓と、前記リード線挿入孔を通り前記ヒーター線の端部に接続されるリード線と、前記ガラス管を覆う管体とを備え、前記管体は一領域を窮孔しその領域を40メッシュ以上の金網からなる金網領域と金網を備えない非金網領域とを有するものである。
【0020】
これによって、万が一可燃性冷媒が漏洩し、管体内に可燃性冷媒が進入しガラス管表面で着火しても、火炎が金網で冷やされて消炎するので管体外に火炎が伝播することはなく安全である。
【0021】
次に、請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の発明において、前記金網領域は、前記管体の前記蒸発器と対面しない側に設けられているものであり、蒸発器から落下してくる水が金網領域から進入することはないので、ガラス管に水が滴下することもなく、水の蒸発音が抑制される。
【0022】
次に、請求項7に記載の発明は、請求項5または請求項6に記載の発明において、前記金網領域は、前記管体の両端部寄りに配置されているものであり、これによって、管体の温度上昇が栓に伝わり難くなり、栓の熱的負荷を抑制することができる。
【0028】
次に請求項8に記載の発明は、請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の除霜ヒータを備えた冷蔵庫であり、可燃性冷媒が漏洩した庫内で除霜ヒーターに通電しても、可燃性冷媒に着火することはなく安全である。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による除霜ヒーターの実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0030】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1による除霜ヒーターを示す要部断面図である。
【0031】
図1に示すように除霜ヒーター20は、抵抗線をコイル状に形成したヒーター線21を内臓し、ヒーター線21の両端近傍はコイル状ではなく直線状の接続端21aを有する。
【0032】
シリコンゴム製の栓22は、後述のガラス管23と管体24の開口端を覆っている。栓22には、後述のリード線26が貫通するリード線挿入孔22aと、リード線挿入孔22aとは干渉しない位置でガラス管23の内部空間23aから外部に通じる孔22bが設けられている。なお、孔22bはその最小断面積が7.1平方ミリメートル以下に設定されている。
【0033】
ガラス管23はヒーター線21を覆い、外径10.5mm程度の両端が開口した円筒形状を成している。
【0034】
管体24は両端を開口した円筒形状を成し、ガラス管23を覆っている。管体24には、孔24aが複数設けられており、孔24aの面積は7.1平方ミリメートル以下に設定されている。
【0035】
弁25はゴム製で、孔22bに後述の筒27を介して取り付けられており、所定の圧力差で一方向にだけ開弁する逆止弁として作用する。
【0036】
リード線26は栓22に設けられたリード線挿入孔22aを通ってヒーター線21に接続されている。
【0037】
筒27は栓22の孔22bの端部に収納され、弁25を保持する。スリーブ28は導電性部材で、ヒーター線21とリード線26を接続する。
【0038】
図2は本発明の実施の形態による除霜ヒーターを用いた冷蔵庫の冷凍システムの略図である。
【0039】
図2において、圧縮機60、凝縮器61、減圧機構62と蒸発器10が機能的に接続された冷凍サイクルの内部には可燃性冷媒が封入されている。
【0040】
以上のように構成された除霜ヒーターについて、以下にその動作を説明する。圧縮機60の運転により冷凍サイクルの蒸発器10が冷却され、圧縮機60の運転と同時に作動するファン11により冷蔵庫の庫内空気が、冷却された蒸発器10を通過し、蒸発器10と熱交換された冷気が庫内へ吐出される。そして、圧縮機60の任意の運転時間が経過後に圧縮機60も運転停止となる。このとき同時にリード線26を通じてヒーター線21に通電し、除霜ヒーター20を発熱させる。
【0041】
ヒーター線21が発熱すると、輻射熱線の一部はガラスを透過し、管体24の孔24aを通過して外部へ到達する。その他はガラス管23、管体24と伝わり、ガラス管23の表面、管体24の表面は温度上昇する。ガラス管23の表面で加熱された空気は孔24aを通って対流するので、管体24内での熱こもり、圧力上昇はなく、管体24の表面温度も可燃性冷媒の発火温度未満の温度までしか上昇せず、周辺部品の除霜を安全に行うことができる。
【0042】
孔24aは概ね管体24のどの面に設けてもガラス管23の表面で加熱された空気の外部への対流を図り、管体24内での熱こもりを抑制することができるが、特に管体24の上面近傍に設ければ、ガラス管23を透過した輻射熱の一部が孔24aを通過して上方にある蒸発器10の方向に対して放射され、蒸発器10の除霜促進のために有効に作用して除霜効率を高めることができる。
【0043】
一方、ガラス管23の内部空間23aでは温度上昇により内部の気体が膨張するが、孔22bを通って弁25から外部に排出されるため、内圧上昇によりガラス管が破損したり、栓22が抜けるようなことは起こらない。
【0044】
そして、この状態でヒーター線21への通電を停止し再び冷却を開始するとガラス管23内部が温度低下により減圧されるが、弁25によって外気の流入が妨げられ除霜ヒーター20の内部は減圧された状態を保つ。
【0045】
したがって、万が一に可燃性冷媒が除霜ヒーター20の周辺に存在しても、除霜ヒーター20の内部に可燃性冷媒が流入しにくくなり着火する可能性を極めて低くすることができる。
【0046】
仮に、何らかの原因でガラス管23内部に可燃性冷媒が流入し、ヒーター線21によって着火が起こったとしても、弁25は所定圧力以上になった場合にわずかに開き、内圧が上がりすぎるのを防止するだけで、火炎は弁によって遮断されてしまう為、外部への火炎伝播を防ぐことができる。
【0047】
また、仮に何らかの原因で弁が欠落したとしても、孔22bは火炎が通過できない大きさに設定されているので、火炎が外部に伝播することができず、より高い安全性を確保している。
【0048】
出願人は、可燃性冷媒であるイソブタンを体積濃度3.1%の条件下で着火実験した結果、孔の面積が7.1平方ミリメートル以下ならば、火炎がその孔を通って伝播できないことを確認した。それゆえ、弁25を廃した形態でもなんら問題はない。本実施の形態では孔22bの面積を7.1平方ミリメートル以下に設定している。
【0049】
栓22のリード線挿入孔22aの直径は、リード線26の直径よりも小さく構成されている。したがって組み立て後はリード線26を栓22で締め付けた状態で保持しており、外気がこの部分を通って流入することはない。
【0050】
ここで、リード線26はシリコンゴム等の柔らかい被覆である為そのままではリード線挿入孔22aには通しにくい。そのため、まずリード線26の先端にスリーブ28が取り付けられる。そしてスリーブ28をリード線挿入孔22aに通すことで組み立てを容易にしている。
【0051】
管体24に設けた孔24aの形状は、面積が7.1平方ミリメートル以下に設定されていれば、万が一管体24内で火炎が発生しても孔から管体24外へ漏れることはなく安全であるので、形状は限定されない。
【0052】
なお、管体24を熱伝導性の良好な例えばアルミニウムなどの金属とした場合は、管体24の長手方向の表面温度分布が抑えられやすく、ピーク温度を含めて可燃性冷媒の発火温度未満に収めやすくなる。また、この場合に管体24の厚みを大きくすれば長手方向の熱抵抗が小さくなって、一層表面温度の均一化を図り易くなる。
【0053】
また、本実施の形態では上述のように、ガラス管23内の内圧上昇を緩和する弁25を設け、かつリード線26が栓22に対して隙間なく密接した状態で挿通している例を示しているが、可燃性冷媒の火炎伝播を防止できるような上述の設計値に各通気部分の面積を抑制すれば、万一発火しても外部に伝播することがなく、製造バラツキ等を考慮して品質的な管理ができればこのような選択も可能である。
【0054】
(実施の形態2)
図3は、本発明の実施の形態2による除霜ヒーターを示す斜視図である。管体34にはスリット状の孔34aが複数個設けられており、管体34内の空気対流を促進するため、孔の面積を大きくしている。
【0055】
一般に火炎には通過できない限界の隙間があり、これを消炎距離という。出願人は、可燃性冷媒であるイソブタンを体積濃度3.1%の条件下で着火実験した結果、消炎距離は2.4mmであることを確認している。
【0056】
したがって、孔34aの対面距離を火炎が伝播できない寸法、すなわち2.4mm以下に設定すれば、万が一管体34内で着火しても、孔の消炎効果により火炎が管体34外へ漏れることはなく安全である。
【0057】
また、孔34aを全て蒸発器10とは対面しない側に配置すれば、除霜時に蒸発器10から落下してくる水が入り込むことはなく、屋根16を廃止することができるので低コスト化が図れる。
【0058】
また、孔34aは管体34の端部寄りに設けられているので、管体34の中央部の温度が栓22側へ伝わり難くなり、栓22への熱負荷は抑制され熱的損傷が防止できるので信頼性も向上する。
【0059】
(実施の形態3)
図4は、本発明の実施の形態3による除霜ヒーターを示す斜視図である。管体44には、一領域を穿孔しその領域を金網で覆った金網領域44aが設けられており、網目の大きさは40メッシュである。なお、40メッシュとは1インチ四方に中に40個の網目がある状態をいう。
【0060】
また、金網領域44aは全て蒸発器10とは対面しない側にあるので、除霜時に蒸発器10から落下してくる水が入り込むことはなく、屋根16を廃止することができるので低コスト化が図れる。
【0061】
除霜ヒーターへの通電時に、万が一可燃性冷媒が漏洩して管体44内に進入し、高温になったガラス管23の表面で着火しても、その火炎は金網領域44aの金網で冷却されて消炎し、管体44外へ火炎が漏れることはなく安全である。
【0062】
また、金網領域44aは管体44の端部寄りに設けられているので、管体44の中央部の温度が栓22側へ伝わり難くなり、栓22への熱負荷は抑制され熱的損傷が防止できるので信頼性も向上する。
【0063】
(参考例1)
図5は、参考例1による除霜ヒーターを示す要部断面図である。
【0064】
管体54は、熱伝導性の高い素材、例えばアルミニウムで形成された円筒管であり、ヒーター線から輻射される熱を内面で吸収し、且つ外側表面で放熱する。
【0065】
管体54は万が一可燃性冷媒が漏洩しても引火しないように、表面温度が可燃性冷媒(イソブタン)の発火温度未満となるように適切な厚みに設定されおり、本実施の形態では、厚さ1mmで、通電時、管体54の表面温度は300℃以下である。
【0066】
栓52にはガラス管23の内部空間、ガラス管23と管体54との間の空間の空気を逃がす孔52bが設けられており、通電時に温度上昇で各空間の空気が膨張しても孔52bから逃げるので、各空間の圧力が緩和され、破裂、栓の外れは発生しない。
【0067】
なお、可燃性冷媒がガラス管23の内部空間中、ガラス管23と管体54との間の空間中に進入し着火しても、火炎が孔52bを伝播して漏れないように、孔52bの最小面積を火炎が伝播できない面積にしている。本参考例では、孔52bの最小面積を7.1平方メートル以下に設定している。
【0068】
また、孔52bは、リード線26と干渉しない位置に設けているので、水分を多く含んだ空気の流通は、流通抵抗の少ない孔52bを介して行うので、リード線26と栓52との間にできる僅かな隙間に水等が滞留するのを防止することができ、しいてはリード線26とヒーター線21の接続部をサビから守ることになり、信頼性が向上する。
【0069】
上述の実施の形態においては、除霜ヒーターを適用する機器として冷蔵庫を例に挙げて説明したが、これに限定されるものではなく蒸発器を備えた所謂冷却貯蔵庫であればよく、たとえば可燃性冷媒を封入した冷凍サイクルを備えたショーケースや自動販売機などに広く適用できるものである。
【0070】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の請求項1に記載の発明は、可燃性冷媒を封入した冷凍サイクルの蒸発器に付着・堆積した霜を加熱により除去する除霜ヒーターにおいて、前記除霜ヒーターは、ガラス管と、前記ガラス管内部に設置した金属抵抗体からなるヒーター線と、リード線挿入孔が形成され前記ガラス管の両端開口部を覆う栓と、前記リード線挿入孔を通り前記ヒーター線の端部に接続されるリード線と、前記ガラス管を空間を設けて覆う管体とを備え、前記管体に可燃性冷媒が前記管体内で着火しても前記管体外への着火、伝播を防止する7.1平方ミリメートル以下の面積の放熱を促進するための孔を設けたものである。
【0071】
これによって、管体内で温度上昇した空気は孔から放出されるので、管体は可燃性冷媒の発火温度未満の温度に保たれ、万が一可燃性冷媒が漏洩し、管体内に可燃性冷媒が進入しガラス管表面で着火しても、火炎が管体で冷やされて消炎するので管体外に火炎が伝播することはなく安全である。
また、これによって、万が一可燃性冷媒が漏洩し、管体内に可燃性冷媒が進入しガラス管表面で着火しても、火炎が孔を通過できずに消炎するので管体外に火炎が伝播することはなく安全である。
【0072】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記孔は、前記管体の前記蒸発器と対面しない側に設けられているものである。これによって、蒸発器から落下してくる水が孔から進入することはないので、ガラス管への水の滴下はなく、急激な熱衝撃でガラス管が割れるようなことはない。また、水の蒸発音も抑制される。
【0074】
また、請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の発明において、前記孔はスリット状で、その対辺の最短距離は、可燃性冷媒が前記管体内で着火しても前記管体外への着火、伝播を防止する寸法を有するものである。
【0075】
これによって、万が一可燃性冷媒が漏洩し、管体内に可燃性冷媒が進入しガラス管表面で着火しても、火炎が孔を通過できずに消炎するので管体外に火炎が伝播することはなく安全である。
【0076】
また、請求項4に記載の発明は、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の発明において、前記孔は前記管体の両端部寄りに配置されているものであり、これによって、管体の温度上昇が栓に伝わり難くなり、栓の熱的負荷を抑制することができる。
【0077】
また、請求項5に記載の発明は、可燃性冷媒を封入した冷凍サイクルの蒸発器に付着・堆積した霜を加熱により除去する除霜ヒーターにおいて、前記除霜ヒーターは、ガラス管と、前記ガラス管内部に設置した金属抵抗体からなるヒーター線と、リード線挿入孔が形成され前記ガラス管の両端開口部を覆う栓と、前記リード線挿入孔を通り前記ヒーター線の端部に接続されるリード線と、前記ガラス管を覆う管体とを備え、前記管体は一領域を窮孔しその領域を40メッシュ以上の金網からなる金網領域と金網を備えない非金網領域とを有するものである。
【0078】
これによって、万が一可燃性冷媒が漏洩し、管体内に可燃性冷媒が進入しガラス管表面で着火しても、火炎が金網で冷やされて消炎するので管体外に火炎が伝播することはなく安全である。
【0079】
また、請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の発明において、前記金網領域は、前記管体の前記蒸発器と対面しない側に設けられているものであり、蒸発器から落下してくる水が金網領域から進入することはないので、ガラス管への水の滴下はなく、急激な熱衝撃でガラス管が割れるようなことはない。また、水の蒸発音も抑制される。
【0080】
また、請求項7に記載の発明は、請求項5または請求項6に記載の発明において、前記金網領域は、前記管体の両端部寄りに配置されているものであり、これによって、管体の温度上昇が栓に伝わり難くなり、栓の熱的負荷を抑制することができる。
【0086】
また、請求項8に記載の発明は、請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の除霜ヒーターを備えた冷蔵庫であり、可燃性冷媒が漏洩した庫内で除霜ヒーターに通電しても、可燃性冷媒に着火することはなく安全である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による除霜ヒーターの実施の形態1の要部断面図
【図2】 同実施の形態の除霜ヒーターを用いた冷蔵庫の冷凍システム図
【図3】 本発明による除霜ヒーターの実施の形態2の斜視図
【図4】 本発明による除霜ヒーターの実施の形態3の斜視図
【図5】 除霜ヒーターの参考例1の要部断面図
【図6】 従来の除霜ヒーターを備えた冷蔵庫の概略縦断面図
【符号の説明】
20 除霜ヒーター
21 ヒーター線
22、52 栓
22a、52a リード線挿入孔
22b、52b 孔
23 ガラス管
24、34、44、54 管体
24a、34a、 孔
26 リード線
44a 金網領域
Claims (8)
- 可燃性冷媒を封入した冷凍サイクルの蒸発器に付着・堆積した霜を加熱により除去する除霜ヒーターにおいて、
前記除霜ヒーターは、ガラス管と、前記ガラス管内部に設置した金属抵抗体からなるヒーター線と、リード線挿入孔が形成され前記ガラス管の両端開口部を覆う栓と、前記リード線挿入孔を通り前記ヒーター線の端部に接続されるリード線と、前記ガラス管を空間を設けて覆う管体とを備え、前記管体に可燃性冷媒が前記管体内で着火しても前記管体外への着火、伝播を防止する7.1平方ミリメートル以下の面積の放熱を促進するための孔を設けたことを特徴とする除霜ヒーター。 - 前記孔は、前記管体の前記蒸発器と対面しない側に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の除霜ヒーター。
- 前記孔はスリット状で、その対辺の最短距離は、可燃性冷媒が前記管体内で着火しても前記管体外への着火、伝播を防止する寸法に設定されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の除霜ヒーター。
- 前記孔は前記管体の両端部寄りに配置されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の除霜ヒーター。
- 可燃性冷媒を封入した冷凍サイクルの蒸発器に付着・堆積した霜を加熱により除去する除霜ヒーターにおいて、
前記除霜ヒーターは、ガラス管と、前記ガラス管内部に設置した金属抵抗体からなるヒーター線と、リード線挿入孔が形成され前記ガラス管の両端開口部を覆う栓と、前記リード線挿入孔を通り前記ヒーター線の端部に接続されるリード線と、前記ガラス管を覆う管体とを備え、前記管体は一領域を窮孔しその領域を40メッシュ以上の金網からなる金網領域と金網を備えない非金網領域とを有することを特徴とする除霜ヒーター。 - 前記金網領域は、前記管体の前記蒸発器と対面しない側に設けられていることを特徴とする請求項5に記載の除霜ヒーター。
- 前記金網領域は、前記管体の両端部寄りに配置されていることを特徴とする請求項5または請求項6に記載の除霜ヒーター。
- 請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の除霜ヒータを備えたことを特徴とする冷蔵庫。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003047317A JP3975942B2 (ja) | 2003-02-25 | 2003-02-25 | 除霜ヒーター及びこの除霜ヒーターを備えた冷蔵庫 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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