JP4000869B2 - 永久型枠ボードの固定方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、永久型枠ボードの固定方法に関し、特に、打設コンクリートの表面に、埋設状態で残置される堰板兼用の永久型枠ボードの固定方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
コンクリート構造物を構築する際には、通常、所定の位置に、所定形状の型枠を組立てた後に、型枠内にフレッシュコンクリートを打設して、所要の強度発現が得られるまで養生している。
【0003】
このような用途に用いられる型枠は、打設コンクリートの漏出を防ぐ堰板としての機能を有する木製や鋼製の平板状の型枠板が、広く用いられていて、複数の型枠板をクリップで連結して組立てていた。
【0004】
このような型枠板は、通常、組立,解体を繰り返して、複数回転用されることで、比較的低コストであるが、組立,解体に時間がかかり、つなぎ目からコンクリートのノロや水分が流出しやすいという欠点があった。
【0005】
一方、転用することはできないが、打設コンクリートの表面に、埋設状態で残置される堰板兼用の埋設型プレキャスト型枠も使用されているが、このような埋設型のプレキャスト型枠には、以下に説明する課題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
すなわち、埋設型のプレキャスト型枠は、工事に合せた特注生産で、工場でコンクリートを流し込んで生産される。ところが、このようなプレキャスト型枠は、部材が比較的厚いので、重量が鋼製型枠の数倍程度となって、現場での作業性が悪く、組立作業に大型のクレーンなどの重機が必要になり、コスト高になっていた。
【0007】
このような問題を解決すべく本発明者らは、堰板兼用の永久型枠ボードの固定方法を開発して、特願平2001−22813号でこれを提案している。この提案にかかる固定方法では、図9に示すように、永久型枠ボード1の表面側に配置される繋ぎ金具2と、型枠ボード1の背面側に配置される長ナット3と、アンカーボルト4と、仮固定ボルト5とが用いられる。
【0008】
永久型枠ボード1には、取付孔6が形成されていて、この取付孔6の背面側に長ナット3を当接した状態で、繋ぎ金具2の表面側から仮固定ボルと5を螺着して、型枠ボード1に繋ぎ金具2を固定する。この際に、予め長ナット3にアンカーボルト4を螺着しておく。
【0009】
隣接設置されるボード1間の接合は、ボード1間に目地材7を挟み込み、繋ぎ金具2のフランジ部同士を繋ぎボルト8で締め付けることで行っている。永久型枠ボード1の背面側に打設したコンクリートの強度が発現されると、仮固定ボルト5を取外して、繋ぎ金具2を撤去し、その後に、長ナット3に本ボルトを螺着することで、型枠ボード1をコンクリートに固定する。
【0010】
ところが、その後の検討によると、このような固定方法では、型枠ボード1と長ナット3および繋ぎ金具2の3部材の位置合わせが必要になり、これらのセットに時間と手間がかかること、また、仮ボルト5と本ボルトの取替えや、繋ぎ金具2の撤去も必要になり、作業工程が多く、この点でも手間と時間がかかる。
【0011】
また、繋ぎ金具2間に介装される繋ぎボルト8を早期に取外すと、繋ぎ金具2の部分で、ボード1がコンクリート面から剥離する可能性があり、繋ぎ金具2の取り外し時期の判断が難しく、これが施工の能率を低下させることも予測される。
【0012】
本発明は、このような従来の問題点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、作業工程が少なく、手間と時間の短縮が可能になる永久型枠ボードの固定方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、打設コンクリートの表面に残置される堰板兼用の永久型枠ボードの固定方法において、
前記永久型枠ボードに穿設された取付孔に位置対応して、ネジが内設された貫通タップ孔を有する裏当てプレートを準備し、前記永久型枠ボードの背面側に、隣接する複数の前記永久型枠ボードの接合端部間に跨るように前記裏当てプレートを設置し、前記永久型枠ボードの表面側から、前記取付孔を介して、前記裏当てプレートの背面側に先端側が突出するようにして、アンカーボルトを前記タップ孔に螺着して、前記永久型枠ボードと前記裏当てプレートとを固定し、この後に、コンクリートを前記永久型枠ボードの背面側に打設する永久型枠ボードの固定方法であって、前記裏当てプレートは、周縁に前記永久型枠ボードの背面に当接して、隙間を形成する爪片を備え、前記永久型枠ボードの接合端部間の背面側に位置するようにして、前記隙間にシート状目地材を挿入するようにした。
【0014】
このように構成した永久型枠ボードの固定方法によれば、永久型枠ボードに穿設された取付孔に位置対応して、ネジが内設された貫通タップ孔を有する裏当てプレートを準備し、永久型枠プレートの背面側に、裏当てプレートを設置し、取付孔を介して、裏当てプレートの背面側に先端側が突出するようにして、アンカーボルトをタップ孔に螺着すると、永久型枠ボードと裏当てプレートとの固定作業が終了し、この状態でコンクリートを打設すると、永久型枠ボードがコンクリートの表面に固定される。
【0015】
このような固定方法では、位置合わせは、永久型枠ボードの取付孔と裏当てプレートの貫通タップ孔だけとなり、3部材の位置合わせよりも簡単に行え、しかも、仮ボルトと本ボルトの取替え作業や、繋ぎ金具の撤去も不要になるので、作業工程が少なく、手間と時間の短縮が可能になる。
【0016】
前記裏当てプレートは、各永久型枠ボードに穿設された前記取付孔に位置対応して、前記タップ孔が設けられ、前記永久型枠ボードの接合端部間に接着剤ないしは目地材を介装して、前記アンカーボルトを前記タップ孔に螺着することができる。
【0017】
前記裏当てプレートは、構築しようとするコンクリート構造物の表面の湾曲形状に合わせて湾曲形成し、高靭性のセメントボードからなる永久型枠ボードを、前記アンカーボルトを前記タップ孔に螺着することで、前記裏当てプレートの表面に密着させて、前記裏当てプレートと同一曲率の湾曲形状に固定することができる。
【0018】
前記裏当てプレートは、構築しようとするコンクリート構造物の表面の多角形状に合わせて折り曲げ形成し、前記永久型枠ボードを、前記アンカーボルトを前記タップ孔に螺着することで、前記裏当てプレートの表面に密着させて、前記裏当てプレートと同一多角形状に固定することができる。
【0020】
前記裏当てプレートは、周縁に前記永久型枠ボードの背面に当接して、隙間を形成する爪片を備え、前記隙間にシート状目地材を挿入するとともに、前記永久型枠ボードの接合端部間に目地材を介装することができる。
【0021】
前記裏当てプレートは、前記爪片に代えて、前記永久型枠ボードの接合端部間に跨り、前記永久型枠ボードの背面に隙間を形成する段部を備え、前記隙間にシート状目地材を充填して、前記段部により前記シート状目地材の移動を規制することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態について、添付図面に基づいて詳細に説明する。図1は、本発明にかかる永久型枠ボードの固定方法の第1実施例を示している。
【0023】
同図に示した永久型枠ボード10は、図1に示すように、打設コンクリートCの表面に固定された状態で残置され、コンクリートCの打設範囲を隔成する堰板と兼用されるものであって、平板状に形成されている。
【0024】
本実施例の場合、永久型枠ボード10は、セメントを主体として、所定厚み、例えば、約10mm厚みの平板になっている。より具体的には、例えば、補強繊維(耐アルカリ性に優れたPVA繊維)をセメントマトリックス中に2次元的にランダム配向させた高靭性セメントボードが好適に用いられる。
【0025】
このような高靭性セメントボードは、例えば、その配合比は、補強繊維が3重量%、普通セメントが60〜95重量%、無機鉱物類が0〜35重量%、その他の混和材が2〜3重量%含まれるように構成される。
【0026】
このような配合比の高靭性セメントボードは、例えば、厚みが6mmであれば、曲げ強度が33MPa,引張り強度が15MPa,曲げ変位が22mmの性能を備え、アルミニウムと同等の性能を有している。
【0027】
このような高靭性セメントボードは、通常のコンクリート構造物の構築用型枠以外に、例えば、所定の間隔を隔てて対面配置すると、高橋脚を昇降式支保工工法で構築する際の型枠板として用いることができる。
【0028】
上記構成の永久型枠ボート10を使用して、コンクリート構造物を構築する際には、コンクリートCを打設する前に、複数枚の型枠ボード10を前後,左右方向に隣接配置して、堰板としての機能を発揮するように組立てる。
【0029】
この際に、各型枠ボード10は、端部同士の接合面が相互に接合するように、同一平面上に隣接配置して、各ボード10間が連結されることになる。
【0030】
図1には、このようなボード10間の連結を行う場合に、2枚の永久型枠ボード10を連結する際の断面が示されている。図1に示した状態でコンクリートC型枠ボード10の背面側に打設し、コンクリートCが硬化すると、型枠ボード10が、打設コンクリートCに固定される。本実施例の場合には、型枠ボード10のこの連結および固定に裏当てプレート12と、アンカーボルト13とが用いられる。
【0031】
裏当てプレート12は、平板状の金属板、もしくは、硬質プラスチック板,繊維強化合成樹脂板から構成され、一対のタップ孔14が所定の間隔を隔てて貫通形成されている。各タップ孔14の内周面には、アンカーボルト13の螺着が可能なネジが内設されている。
【0032】
タップ孔14は、永久型枠ボード10の端部に、貫通するように穿設されている取付孔16と位置対応するように配置されている。なお、このタップ孔14は、プレート12を金属板で構成する場合には、直接設けることができるが、例えば、プラスチック板を用いる場合には、タップ孔14の部分を別部材で形成し、これをインサート成形してもよい。
【0033】
取付孔16は、その内面には、円筒状の保護スリーブ18が装着されており、保護スリーブ18は、アンカーボルト13の挿通が可能な内径を備えている。
【0034】
永久型枠ボード10を組立てる際には、永久型枠ボード10の背面側に、裏当てプレート12が、2枚の永久型枠ボード10の接合端部間に跨るように配置される。この場合、裏当てプレート12は、タップ孔14と取付孔16とが一致するようにして設置される。
【0035】
そして、この状態で、各永久型枠ボード10の表面側から、ワッシャ20を取り付けたアンカーボルト13が、各タップ孔14内に螺着される。この際に、各アンカーボルト13の先端は、裏当てプレート12の背面側に、その先端が所定の長さだけ突出するように螺着される。
【0036】
アンカーボルト13がタップ孔14に螺着されて、その頭部が永久型枠ボード10の表面に着座すると、2枚の永久型枠ボード10は、裏当てプレート12を介して連結される。
【0037】
この際に、永久型枠ボード10の接合端部間には、接着剤22が介装される。この接着剤22は、永久型枠ボード10を組立てる前に、予め接合端面に塗布しておく。
【0038】
永久型枠ボード10の連結組立てが終了すると、型枠ボード10で隔成された部分にコンクリートCが打設され、コンクリートCが硬化すると、所定のコンクリート構造物が構築される。
【0039】
この際に、型枠ボード10は、アンカーボルト13が打設コンクリートC中に埋設されることで、コンクリートCの表面に固定され、そのままコンクリート構造物の表面に残置される。
【0040】
さて、このように構成した永久型枠ボード10の固定方法によれば、永久型枠ボード10に穿設された取付孔16に位置対応して、ネジが内設された貫通タップ孔14を有する裏当てプレート12を準備し、永久型枠プレート10の背面側に、裏当てプレート12を設置し、取付孔16を介して、裏当てプレート12の背面側に先端側が突出するようにして、アンカーボルト13をタップ孔14に螺着すると、永久型枠ボード10と裏当てプレート12との固定作業が終了し、この状態でコンクリートCを打設すると、永久型枠ボード10がコンクリートCの表面に固定される。
【0041】
このような固定方法では、位置合わせは、永久型枠ボード10の取付孔16と裏当てプレート12の貫通タップ孔14だけとなり、3部材の位置合わせよりも簡単に行え、しかも、仮ボルトと本ボルトの取替え作業や、繋ぎ金具の撤去も不要になるので、作業工程が少なく、手間と時間の短縮が可能になる。
【0042】
図2は、本発明にかかる永久型枠ボードの固定方法の第2実施例を示しており、上記実施例と同一もしくは相当する部分には、同一符号を付してその説明を省略するとともに、以下にその特徴点についてのみ説明する。
【0043】
同図に示した実施例では、図1に示した第1実施例で永久型枠ボード10の接合端部間に介装した接着剤22に代えて、所定厚みを有し、ゴムなどの柔軟性のある目地材24を用いた例である。
【0044】
本実施例の場合には、上記実施例の作用効果に加えて、目地材24は、永久型枠ボード10の接合端部間に介装するだけなので、図9に示した場合のように、繋ぎボルト8で目地材7を狭着する構成と比べて、目地材24のズレが殆ど発生しない。
【0045】
図3は、本発明にかかる永久型枠ボードの固定方法の第3実施例を示しており、上記実施例と同一もしくは相当する部分には、同一符号を付してその説明を省略するとともに、以下にその特徴点についてのみ説明する。
【0046】
同図に示した実施例は、本発明にかかる固定方法では、永久型枠ボード10aには、上記した特性を備えた高靭性ボードを好適に採用することができ、ボードの高靭性を有効に活用する場合には、厚みによっても異なるが、例えば、約10mm厚みの平板であれば、約1mの曲率半径で、クラックなどが発生することなく、曲げることができるので、コンクリートCの表面に曲率を設ける場合に適用した。
【0047】
すなわち、本実施例の場合には、型枠ボード10aの背面側に密着配置される裏当てプレート12aは、構築しようとするコンクリートCの表面の曲率に合わせて、同じ曲率になるように湾曲形成している。
【0048】
裏当てプレート12aには、上記実施例と同様に、タップ孔14aが所定の間隔を隔てて貫通形成されていて、タップ孔14aは、型枠ボード10aに穿設されている取付孔16aと位置対応している。
【0049】
このように形成した裏当てプレート12aを、2枚の高靭性セメントボード製の永久型枠ボード10a間に跨るように配置して、取付孔16aを介して、タップ孔14aにアンカーボルト13aを螺着して、型枠ボード10aを固定すると、型枠ボード10aは、裏当てプレート12aに密着して、その形状に沿うようにして、倣って湾曲状態に設置される。
【0050】
そして、この状態でコンクリートCを打設し、コンクリートCが硬化すると、永久型枠ボード10aは、湾曲したコンクリートCの表面に固定される。このように構成した第2実施例においても、上記実施例と同等の作用効果が得られる。なお、図3に示した第3実施例では、永久型枠ボード10aの接合端部間には、ゴムなどで構成した目地材24aが充填されている。
【0051】
図4は、本発明にかかる永久型枠ボードの固定方法の第4実施例を示しており、上記実施例と同一もしくは相当する部分には、同一符号を付してその説明を省略するとともに、以下にその特徴点についてのみ説明する。
【0052】
同図に示した実施例では、裏当てプレート12bは、中央部分にタップ孔14bが貫通形成され、周縁に永久型枠ボード10bの背面に当接して、隙間26を形成する爪片28を備えている。爪片28は、裏当てプレート12bの両端縁にあって、型枠ボード10b側に突出するように設けられている。
【0053】
隙間26内には、一対の永久型枠ボード10bの接合端部同士を突き当てた部分を、背面側から覆うようにして、所定の幅と長さとを備えた柔軟性のある目地シート30が挿入されている。
【0054】
この目地シート30は、隙間26の厚みよりも若干厚く形成されていて、型枠ボード10bをアンカーボルト13bで、裏当てプレート12bに固定した際に、型枠ボード10bと裏当てプレート12bの間に、弾性変形した状態で、挟圧されるようになっている。
【0055】
このように構成した第4実施例においても上記実施例と同等の作用効果が得られるとともに、目地シート30を挿入することにより、永久型枠ボード10bの接合端部同士間の隙間を確実にシールすることができる。
【0056】
図5は、本発明にかかる永久型枠ボードの固定方法の第5実施例を示しており、上記実施例と同一もしくは相当する部分には、同一符号を付してその説明を省略するとともに、以下にその特徴点についてのみ説明する。
【0057】
図4に示した第4実施例の場合には、一対の永久有型枠ボード10b間の接合端部は、両者を単に突き当てていたが、この実施例の場合には、永久型枠ボード10b間の接合端部間にも目地材24bを介装している。
【0058】
この実施例の場合には、目地材24bと目地シート30とで、永久型枠ボード10bの接合端部同士間の隙間を二重にシールすることができる。
【0059】
図6は、本発明にかかる永久型枠ボードの固定方法の第6実施例を示しており、上記実施例と同一もしくは相当する部分には、同一符号を付してその説明を省略するとともに、以下にその特徴点についてのみ説明する。
【0060】
本実施例の場合には、裏当てプレート12cは、永久型枠ボード10cの接合端部間に跨り、永久型枠ボード10cの背面に隙間26cを形成する段部32を備えている。
【0061】
段部32は、裏当てプレート12cの端部側に設けられ一対のタップ孔14c間に配置されていて、背面側に突出するように形成されている。段部32内には、目地シート30cが充填挿入されている。
【0062】
このように構成した第6実施例では、上記実施例の作用効果に加えて、目地シート30cが段部32内に充填挿入されているので、その移動が段部32により規制され、より確実に目地シート30cのズレをなくすことができる。
【0063】
図7は、本発明にかかる永久型枠ボードの固定方法の第7実施例を示しており、上記実施例と同一もしくは相当する部分には、同一符号を付してその説明を省略するとともに、以下にその特徴点についてのみ説明する。
【0064】
本実施例の場合には、4枚の永久型枠ボード10d間を連結する際の適用例であり、端部の接合部が相互に当接するように配置した4枚の型枠ボード10dの背面側には、これらの各型枠ボード10dの接合端部間に跨る裏当てプレート12dが設けられている。
【0065】
裏当てプレート12dには、各型枠ボード10dに設けられている取付孔16dに位置対応する4個のタップ孔14dが設けられている。各タップ孔14dには、上記実施例と同様にアンカーボルト13dが螺着され、コンクリートCの打設により型枠ボード10dは、コンクリートCの表面に固定される。
【0066】
このように構成した実施例においても、上述した各実施例と同等の作用効果が得られる。
【0067】
図8は、本発明にかかる永久型枠ボードの固定方法の第8実施例を示しており、上記実施例と同一もしくは相当する部分には、同一符号を付してその説明を省略するとともに、以下にその特徴点についてのみ説明する。
【0068】
本実施例の場合には、構築しようとするコンクリート構造物の表面が90°の角度で交差する部分の角をC状に面取りする際の適用例である。このような多角形状の構造物に適用する際には、裏当てプレート12eは、構築しようとコンクリート構造物の表面の多角形状に合わせて折り曲げ形成する。
【0069】
裏当てプレート12eには、延長面が相互に直交する一対の端部120eと、端部120e間を結合する連結部121eとを備え、これらの各部にタップ孔14eが貫通形成されている。
【0070】
型枠ボード10eは、一対の端部120eと連結部121eとの表面に密着されていて、各タップ孔14eにアンカーボルト13eをそれぞれ螺着することで固定されている。各枠ボード10e接合端には、接着剤が介装されている。
【0071】
このようにして、型枠ボード10eを裏当てプレート12eの表面に密着させると、型枠ボード10eは、構築しようとする構造物の多角形状に合わせた形態で設置され、その内部側にコンクリートCを打設すると、所望の多角形状の構造物が得られる。
【0072】
なお、図8に示した実施例では、型枠ボードで形成する多角形状は、同図に示した角度のものに限る必要はなく、例えば、90°の角度など、任意の角度に設定することができる。
【0074】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、本発明にかかる永久型枠ボードの固定方法によれば、作業工程が少なく、手間と時間の短縮が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる永久型枠ボードの固定方法の第1実施例を示す要部断面図である。
【図2】本発明にかかる永久型枠ボードの固定方法の第2実施例を示す要部断面図である。
【図3】本発明にかかる永久型枠ボードの固定方法の第3実施例を示す要部断面図である。
【図4】本発明にかかる永久型枠ボードの固定方法の第4実施例を示す要部断面図である。
【図5】本発明にかかる永久型枠ボードの固定方法の第5実施例を示す要部断面図である。
【図6】本発明にかかる永久型枠ボードの固定方法の第6実施例を示す要部断面図である。
【図7】本発明にかかる永久型枠ボードの固定方法の第7実施例を示す要部断面図である。
【図8】本発明にかかる永久型枠ボードの固定方法の第8実施例を示す要部断面図である。
【図9】従来の永久型枠ボードの固定方法の一例を示す要部断面図である。
【符号の説明】
10,10a,10b 永久型枠ボード
12,12a,12b 裏当てプレート
13,13a,13b アンカーボルト
14,14a,14b タップ孔
16,16a,16b 取付孔
Claims (3)
- 打設コンクリートの表面に残置される堰板兼用の永久型枠ボードの固定方法において、
前記永久型枠ボードに穿設された取付孔に位置対応して、ネジが内設された貫通タップ孔を有する裏当てプレートを準備し、
前記永久型枠ボードの背面側に、隣接する複数の前記永久型枠ボードの接合端部間に跨るように前記裏当てプレートを設置し、前記永久型枠ボードの表面側から、前記取付孔を介して、前記裏当てプレートの背面側に先端側が突出するようにして、アンカーボルトを前記タップ孔に螺着して、前記永久型枠ボードと前記裏当てプレートとを固定し、
この後に、コンクリートを前記永久型枠ボードの背面側に打設する永久型枠ボードの固定方法であって、
前記裏当てプレートは、周縁に前記永久型枠ボードの背面に当接して、隙間を形成する爪片を備え、前記永久型枠ボードの接合端部間の背面側に位置するようにして、前記隙間にシート状目地材を挿入することを特徴とする永久型枠ボードの固定方法。 - 前記永久型枠ボードは、前記接合端部間に接着剤ないしは目地材を介装することを特徴とする請求項1記載の永久型枠ボードの固定方法。
- 前記裏当てプレートは、前記爪片に代えて、前記永久型枠ボードの接合端部間に跨り、前記永久型枠ボードの背面に隙間を形成する段部を備え、前記隙間にシート状目地材を充填して、前記段部により移動を規制することを特徴とする請求項1記載の永久型枠ボードの固定方法。
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