JP3998835B2 - パリソン成形方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、パリソン成形方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術及びその課題】
従来、合成樹脂からなる内層部と外層部とを有し、この内外層の間がはく離する多層容器が知られている。この種の多層容器は、シャンプー、リンス、化粧品等を収容するために使用され、容器の口部に取付けた抽出ポンプによつて内容物を排出することにより、外層部は変形することなく内層部のみが内容物の消費量に応じて次第に収縮変形する。
【0003】
多層容器31は、図5に示すように蓋体36及び抽出ポンプ38を取り付ける口部37と、容器本体32とを有し、容器本体32がはく離性を有する内層部34と外層部33とによつて構成されている。内層部34及び外層部33は、相互に低接着性の合成樹脂によつて形成され、通常、内層部34よりも外層部33を肉厚に形成し、外層部33に機械的性質を付与し、内層部34に容易に変形する性質を与える。また、内層部34の変形が容易になるように、外層部33の底部35には通気孔39を形成してある。口部37は、内層パリソン及び外層パリソンを一体化させて形成されている。
【0004】
このような多層容器31は、中空成形機の多層ダイヘッドによつて内層パリソン及び外層パリソンを押出し成形し、内層パリソンの下端部及び外層パリソンの下端部がピンチ部によつて挟み付けて閉塞される。この内層パリソンを中空成形機から押し出す際には、内層パリソンの内部にサポートエアーを少量かつ継続的に供給して内層パリソンの保形を図る。そして、多層容器31を形成するのに必要な長さの内層パリソンが中空成形機から押し出された際、内層パリソンの内部に短時間で多量の口径拡大用の空気を吹き込んで内層パリソン及び外層パリソンの軟質な上端部を膨らませ、大口径部を形成する。大口径部は、空気吹込装置の吹込ノズルを打ち込むためのものである。
【0005】
大口径部が形成された内・外層パリソンは、多層ダイヘッドの下方で金型等に保持させた状態で切断した後、多層ダイヘッドの下方から空気吹込装置の下方へと移送され、大口径部に吹込ノズルが打ち込まれて吹き込み成形がされる。
【0006】
しかしながら、このような従来の中空成形機のパリソン成形方法にあつては、次のような技術的課題を有している。すなわち、多層ダイヘッドからは、内層パリソンが押し出されると共に、内層パリソンの外面を覆うように外層パリソンが押し出されるため、両パリソン同士の干渉・密着を避けるために、両パリソンの吐出箇所の間には若干の隙間を確保せざるを得ない。内・外層パリソンの間の隙間は、大口径部に続く口部37が良好に形成されるためにも必要である。つまり、内・外層パリソンの間に隙間が無い状態で金型の上端部によつて内・外層パリソンを締め付けて小径の口部37を形成すると、外層パリソンの間に内層パリソンが挟み付けられた体裁の悪い口部37が形成されてしまう。
【0007】
一方、大口径部が形成されて上端部が一体化された両パリソンは、多層ダイヘッドの下方から空気吹込装置の下方へと移送されることになるため、移送中に振れを生じる傾向にある。特に、内層パリソンは、内容物の残量に応じて変形する多層容器の内層部を形成するものであり、肉薄をなして変形抵抗が均一かつ小さいことが望まれるが、移送に伴う振れに起因して局部的な肉薄化が進行し、その後の吹き込み成形によつて肉薄部分が外層パリソンとの間で大きく膨張して更なる肉薄化が進行し、内層部34に極めて肉薄な部分を生じて多層容器31としての品質が低下する。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、このような従来の技術的課題に鑑みてなされたものであり、その構成は次の通りである。
請求項1に係る発明は、中空成形機から押し出される内層パリソン16の下端部及び外層パリソン15の下端部をピンチ部16b,15bによつて挟み付けた後に、内層パリソン16によつて内層部34を形成し、外層パリソン15によつて外層部33を形成し、内外層34,33の間がはく離する多層容器31を形成するパリソン成形方法であつて、
内層パリソン16を中空成形機から押し出す際、内層パリソン16の内部にサポートエアーを少量かつ継続的に供給して内層パリソン16の保形を図ると共に、内層パリソン16を挟み付けてピンチ部16bによつて閉塞し、次いで内層パリソン16の中間部を膨らませて膨出部16aを形成し、その後、口径拡大用の空気の吹き込みを行なうに際し、
内層パリソン16の下端部を挟み付けてピンチ部16bによつて閉塞した後であつて、多層容器31を形成するのに必要な長さの内層パリソン16が中空成形機から押し出されたとき、内層パリソン16の内部に短時間で多量の口径拡大用の空気を吹き込んで内層パリソン16の上端部を膨らませ、空気吹込装置25の吹込ノズル26を打ち込むための大口径部16cを形成すると共に、
内層パリソン16の下端部にピンチ部16bを形成した後であつて、口径拡大用の空気の吹き込み前に、内層パリソン16の内部に空気を吹き込んで内層パリソン16の中間部となる箇所を膨らませて膨出部16aを形成し、該膨出部16aを外層パリソン15の内面に支持させて内層パリソン16の振れを抑制させることを特徴とするパリソン成形方法である。
請求項2に係る発明は、前記膨出部16aを形成するための単位時間当たりの空気量が、口径拡大用の単位時間当たりの空気量よりも少量に設定されていることを特徴とするパリソン成形方法である。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1〜図4は、本発明の1実施の形態を示す。図中において符号1は中空成形機の多層ダイヘッドを示し、環状をなす外層用ノズル13が、筒状の外層用流路5及びマニホールド7を介して外層用押出機6に接続されている。外層用流路5は、ヘッド本体2及びダイ外筒11と円筒状部材3との間に区画されている。外層用押出機6は、溶融材料を溶融状態で計量・貯留・吐出できるシリンダ装置6a(貯留供給装置)を備えて溶融材料の間欠供給が可能になつている。また、多層ダイヘッド1の外層用ノズル13の内径側に位置して環状をなす内層用ノズル14が、筒状の内層用流路8及びマニホールド10を介して内層用押出機9に接続されている。内層用押出機9は、溶融材料の連続供給が可能である。
【0010】
そして、多層ダイヘッド1の中心部に位置して内層用流路8の内壁を区画するヘッド中子4を貫通させて、ヘッド中子4の下端部に固着するダイ12の下面中央部に先端が開口する空気流路19を形成してある。空気流路19の基端部は、第1空気配管50によつて第1空気源51に接続され、第2空気配管52によつて第2空気源53に接続され、第3空気配管54によつて第3空気源55に接続されている。実際には、第1空気配管50の中間部に第2空気配管52の先端部が接続され、第2空気配管52の中間部に第3空気配管54の先端部が接続されている。第2空気配管52には、開位置で微量絞り機能を有する電磁開閉弁56が備えられ、第3空気配管54には、流量調整機能を有する電磁弁からなる開閉弁57が備えられている。なお、第1空気源51、第2空気源53及び第3空気源55は、第1空気配管50に微小な流れを許容する絞りを設けることにより、共通の空気源によつて構成して各空気配管50,52,54に所定量の空気を導入することが可能である。また、空気には、他の気体を広く含むものである。
【0011】
次に、上記中空成形機を使用したパリソン成形方法について説明する。
内層用押出機9が駆動されれば、内層用押出機9からの溶融材料がマニホールド10及び内層用流路8を流れ、内層用ノズル14から筒状をなして連続的に押し出され、内層パリソン16が形成され始める。内層パリソン16の吐出開始の後は、第1空気源51、第1空気配管50及び空気流路19から内層パリソン16の内部にサポートエアーが少量かつ継続的に供給されて内層パリソン16が筒状に保形されると共に、ピンチ装置21が所定位置に向けて上昇駆動される。内層パリソン16が所定長さ垂下したなら、これが図外の位置検出器によつて検出されると同時に、図2(a)に示すように、所定位置にあるピンチ装置21のピンチ部22が駆動され、内層パリソン16の下端部がピンチされてピンチ部16bとなつて閉塞される。図3(a)には、ピンチ部16bが形成された内層パリソン16を示してある。
【0012】
このピンチ装置21のピンチ駆動の後に、ピンチ装置21が下降駆動されると共に、開位置で微量絞り機能を有する電磁開閉弁56が所定時間開かれ、サポートエアーが供給された状態で、第2空気源53からの空気が第2空気配管52及び空気流路19を経て内層パリソン16内に供給される。これにより、図2(b)及び図3(b)に示すように内層パリソン16の中間部となる箇所を膨出させて膨出部16aが形成される。ピンチ後の内層パリソン16の伸張に伴う内部空間の増大分は、第1空気源51からのサポートエアーが負担する。但し、膨出部16aを形成するための空気を供給するため、単位時間当たりのサポートエアーを従来例と比較して少量にすることが可能である。
【0013】
この膨出部16aを形成するための第2空気源53からの空気の供給開始とほぼ同時に、外層用押出機6のシリンダ装置6aに予め貯留させた溶融材料を押し出させ、マニホールド7、外層用流路5及び外層用ノズル13を通つて吐出される溶融材料により、外層パリソン15が形成され始める。外層パリソン15は、シリンダ装置6aの作動によつて間欠的かつ短時間(2〜3秒)で形成され終わる。外層パリソン15が形成された後の状態を、図2(c)及び図3(c)に示してある。この外層パリソン15の形成に合わせて、金型24が型開き状態で多層ダイヘッド1の下方に移動し、金型24の間に外層パリソン15及び内層パリソン16が受け入れられる。
【0014】
膨出部16aは、図4に示すように円弧形外面を有し、最大径部の上方が次第に小径をなして滑らかな曲面を形成して、外層パリソン15の内面に僅かに接触する大きさ、又は外層パリソン15の内面と僅かの隙間を形成する大きさを有している。このような形状の膨出部16aは、垂下してくる外層パリソン15を案内する機能を有するので、外層パリソン15の先端部が通過する前に膨出部16aの最大径部を形成し、降下してくる外層パリソン15の先端部を案内することも可能であるが、外層パリソン15の先端部が通過した後に膨出部16aの最大径部を形成させ、自重を受けながら垂下する外層パリソン15の先端部と膨出部16aとの衝突を可及的に防止し、膨出部16aの最大径部を外層パリソン15の中間部と摺接させるタイミングで形成する方が望ましい。膨出部16aが所定の大きさで形成されたなら、電磁開閉弁56を閉じ、第2空気源53からの空気の供給を終了する。これにより、内層パリソン16内に供給される空気は、第1空気源51からのサポートエアーのみに戻る。
【0015】
シリンダ装置6a内の溶融材料が所定量押し出され、外層パリソン15が所定長さで形成されたなら、外層パリソン15の先端部が内層パリソン16のピンチ部16bよりも若干下位置に達したことを図外の位置検出器によつて検出・確認する。
【0016】
引き続き、多層容器31を形成するのに必要な長さの内層パリソン16が多層ダイヘッド1から押し出されたとき、金型24を図外の型締装置によつて型締めし、外層パリソン15の先端部を金型24の型合せ面の下端部によつてピンチしてピンチ部15bによつて閉塞させると共に、内層パリソン16及び外層パリソン15の上部17を金型24の型合せ面の上端開口部24aによつて環状に締め付ける。金型24の型合せ面の上端開口部24aによつて締め付けられる上部17は、内層パリソン16の上下方向の中間部の膨出部16aよりも上方であり、後述する上端部の大口径部16cよりも下方に位置し、比較的小径をなす部分である。これにより、内層パリソン16は、金型24の上端開口部24aによつて単独に締め付けられ、外層パリソン15は、その一部が切除された状態で同じく単独で締め付けられ、内・外層パリソン16,15が混在して軟弱な部分が形成されることが防止される。
【0017】
金型24を締めるのとほぼ同時に、第3空気配管54の開閉弁57を所定時間だけ開き、第3空気源55からの空気を短時間に多量に内層パリソン16内に供給する。これにより、図2(d)及び図3(c)に示すように、内層パリソン16の上端部(金型24の上端開口部24aによつて締め付けられる上部17よりも上方)の比較的軟質な箇所が膨らみ、内層パリソン16に大口径部16cが形成される。この大口径部16cは、多層ダイヘッド1から内層パリソン16及び外層パリソン15を切断・分離する箇所になると共に、後述する吹込ノズル26の打ち込み箇所となる。なお、膨出部16aを形成するための空気は、大口径部16cを形成する口径拡大用の単位時間当たりの空気量よりも単位時間当たりで少量に設定されているが、大口径部16cを形成する口径拡大用の空気の供給時間よりも長時間供給する。これにより、膨出部16aが上下方向に大口径部16cよりも長く形成され、局部的な肉薄化は防止されるようになるが、外層パリソン15の内面との摺接部分が長くなり過ぎることは抑制させる。
【0018】
次に、所定長さに切断された内層パリソン16及び外層パリソン15を保持した状態の金型24を、図2(e)に示すように空気吹込装置25の下方に移動させる。その際、金型24内の空気を吸引して外層パリソン15を所定形状の外層部33にバキューム成形すると共に、外層部33の底部35の適当位置に通気孔39を形成する。なお、型締装置は、金型24と一緒に多層ダイヘッド1と空気吹込装置25との間で移動する。
【0019】
空気吹込装置25では、図2(e)に示すように内層固定ピン27を打ち込んで内層パリソン16を押さえる。また、切断されて上方に向けて次第に拡径する大口径部16cに、吹込ノズル26を打ち込み、内層パリソン16及び外層パリソン15の上端部を切除すると共に、内層パリソン16の吹込成形を行なう。内層パリソン16の吹込成形に際し、外層パリソン15との間の空気が通気孔39から外部に流出する。
【0020】
この成形過程において、先ず、金型24の移動に際し、内層パリソン16が振動その他の原因によつて左右に振れ、局部的に伸張して肉薄化が進行し、その後の吹き込み成形によつて肉薄部分が外層パリソン15との間で大きく膨張して更なる肉薄化が進行し、内層部34に極めて肉薄な部分を生じた多層容器31が形成される傾向を呈する。しかしながら、内層パリソン16に形成した膨出部16aが、外層パリソン15の内面に僅かに接触し、或いは外層パリソン15の内面に僅かの隙間を有して臨んでいるので、内層パリソン16の振れが外層パリソン15によつて支持抑制されることになり、内層パリソン16の振れに起因する肉薄化が抑制され、その後の吹き込み成形に伴う更なる肉薄化が防止される。これにより、多層容器31の内層部34が、ほぼ均一な厚さを有して変形抵抗が均一かつ小さい状態で形成されることになり、多層容器31の品質低下が防止される。
【0021】
なお、内層パリソン16の振れを防止する意義は、外層パリソン15の先端部が金型24の型合せ面の下端部によつてピンチされたピンチ部15bによつて固定され、かつ、外層パリソン15と分離させた状態で内層パリソン16の下端部にピンチ部16bが形成され、移動時に、内層パリソン16の下端部が外層パリソン15と無関係に振れるものにおいて大きい。しかし、外層パリソン15の先端部が金型24によつて固定されず、移動時に、内・外層パリソン16が一体に振れるものにおいても、内層パリソン16の振れを防止する意義を有する。
【0022】
かくして、外層パリソン15によつて多層容器31の外層部33が成形され、内層パリソン16によつて多層容器31の内層部34が成形され、十分に冷却されたなら、金型24を型開きして成形された多層容器31を取り出す。上記作動の繰り返しにより、多層容器31が次々に成形される。
多層容器31は、前述したように口部37に蓋体36及び抽出ポンプ38を取り付けて使用に供される。内容物の消費により、外層部33の内部には、通気孔39からの空気が流入する。
【0023】
ところで、上記実施の形態にあつては、内層用押出機9から連続供給される溶融材料によつて内層パリソン16を形成し、シリンダ装置6aから間欠的に供給される溶融材料によつて外層パリソン15を形成したが、内・外層パリソン16,15の両者を、間欠的に供給される溶融材料によつて形成することも可能であり、また、連続供給される溶融材料によつて形成することも可能である。また、ピンチ装置21により、内層パリソン16の下端部にピンチ部16bを形成し、金型24の下端部により、外層パリソン15の下端部にピンチ部15bを形成したが、内・外層パリソン16,15の両者を同時にピンチし、ピンチ部16b,15bを一体形成することも可能である。
【0024】
更に、膨出部16aを内層パリソン16の1箇所に形成したが、膨出部16aを複数段に形成することも可能である。また、膨出部16aを形成する際の空気は、第2空気配管52及び第1空気配管50からのみ供給し、大口径部16cを形成する際の空気は、第3空気配管54及び第1空気配管50からのみ供給したが、大口径部16cを形成する際の空気を、第3空気配管54及び第1空気配管50並びに第2空気配管52の全てから供給することも可能である。
【0025】
【発明の効果】
以上の説明によつて理解されるように、本発明に係るパリソン成形方法によれば、次の効果を奏することができる。
内層パリソンの下端部にピンチ部を形成した後であつて、大口径部を形成するための口径拡大用の空気の吹き込み前に、内層パリソンの内部に空気を吹き込んで内層パリソンの中間部となる箇所を膨らませて膨出部を形成し、内層パリソンの振れを、膨出部を外層パリソンの内面に支持させて抑制させる。これにより、内層パリソン及び外層パリソンを形成した後、これらを空気吹き込みのために移動させる際に内層パリソンが振れることが、内層パリソンの膨出部が外層パリソンの内面に支持されて抑制される。その結果、内層パリソンの振れに起因する肉薄化が抑制され、その後の吹き込み成形に伴う更なる肉薄化が防止されることになり、製品である多層容器の内層部が、均一な厚さを有して変形抵抗が均一かつ小さい状態で形成され、多層容器の品質が向上する。
【0026】
加えて、内層パリソンの金型の型合せ面の上端開口部によつて締め付けられる上部は、内層パリソンの膨出部よりも上方に位置し、比較的小径をなす部分とすることができる。これにより、内層パリソンは、金型の上端開口部によつて単独に締め付けられ、外層パリソンは、その一部が切除された状態で同じく単独で締め付けられることになり、内・外層パリソンが混在して脆弱な部分が形成されることが防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の1実施の形態に係るパリソン成形方法に使用する多層ダイヘッドを示す断面図。
【図2】 同じく多層容器の製造工程を断面で示す説明図。
【図3】 同じく外層パリソンを断面として、パリソン成形方法を示す説明図。
【図4】 同じく内層パリソンの膨出部と外層パリソンとの関係を示す一部断面図。
【図5】 同じく多層容器を示す断面図。
【符号の説明】
1:多層ダイヘッド、13:外層用ノズル、14:内層用ノズル、15:外層パリソン、15b:ピンチ部、16:内層パリソン、16a:膨出部、16b:ピンチ部、16c:大口径部、19:空気流路、25:空気吹込装置、26:吹込ノズル、31:多層容器、32:容器本体、33:外層部、34:内層部、35:底部、37:口部、39:通気孔、50:第1空気配管、51,53,55:空気源、52:第2空気配管、54:第3空気配管、56:電磁開閉弁、57:開閉弁。

Claims (2)

  1. 中空成形機から押し出される内層パリソン(16)の下端部及び外層パリソン(15)の下端部をピンチ部(16b,15b)によつて挟み付けた後に、内層パリソン(16)によつて内層部(34)を形成し、外層パリソン(15)によつて外層部(33)を形成し、内外層(34,33)の間がはく離する多層容器(31)を形成するパリソン成形方法であつて、
    内層パリソン(16)を中空成形機から押し出す際、内層パリソン(16)の内部にサポートエアーを少量かつ継続的に供給して内層パリソン(16)の保形を図ると共に、内層パリソン(16)を挟み付けてピンチ部(16b)によつて閉塞し、次いで内層パリソン(16)の中間部を膨らませて膨出部(16a)を形成し、その後、口径拡大用の空気の吹き込みを行なうに際し、
    内層パリソン(16)の下端部を挟み付けてピンチ部(16b)によつて閉塞した後であつて、多層容器(31)を形成するのに必要な長さの内層パリソン(16)が中空成形機から押し出されたとき、内層パリソン(16)の内部に短時間で多量の口径拡大用の空気を吹き込んで内層パリソン(16)の上端部を膨らませ、空気吹込装置(25)の吹込ノズル(26)を打ち込むための大口径部(16c)を形成すると共に、
    内層パリソン(16)の下端部にピンチ部(16b)を形成した後であつて、口径拡大用の空気の吹き込み前に、内層パリソン(16)の内部に空気を吹き込んで内層パリソン(16)の中間部となる箇所を膨らませて膨出部(16a)を形成し、該膨出部(16a)を外層パリソン(15)の内面に支持させて内層パリソン(16)の振れを抑制させることを特徴とするパリソン成形方法。
  2. 前記膨出部(16a)を形成するための単位時間当たりの空気量が、口径拡大用の単位時間当たりの空気量よりも少量に設定されていることを特徴とするパリソン成形方法。
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