JP3997750B2 - 車両用エンジン制御装置 - Google Patents
車両用エンジン制御装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP3997750B2 JP3997750B2 JP2001324438A JP2001324438A JP3997750B2 JP 3997750 B2 JP3997750 B2 JP 3997750B2 JP 2001324438 A JP2001324438 A JP 2001324438A JP 2001324438 A JP2001324438 A JP 2001324438A JP 3997750 B2 JP3997750 B2 JP 3997750B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- cycle
- engine
- cycles
- mode
- shift
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
- Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、運転サイクルを変更することが可能なエンジンと、そのエンジンの出力を駆動輪へ伝達する変速装置とを備えた車両のエンジン制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
車両の一種に、運転サイクルを変更することが可能なエンジンと、そのエンジンの回転を変速して駆動輪へ伝達する変速装置とを備えたものがある。このような車両では、通常走行の場合はエンジンの動作状態が4サイクル運転とされるが、たとえばエンジンの低回転状態で高出力が要求されるとエンジンの動作状態が2サイクル運転とされる。たとえば、特開平10−103092号公報に記載されたエンジン制御装置がそれである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、車両の変速装置には、さまざまな動作モード或いは変速モードが予め用意され、手動操作或いは自動切換によって運転者の意志に従ったモードが選択される。しかしながら、従来の車両では、モードに対応して変速装置の変速線図がずらされたり、変速制限が行われたりすることにより変速比が変更されるけれども、駆動力の変化幅が十分でなくめりはりのある走行すなわち差別化した走行をすることができず、運転性の面で未だ改善の余地があった。
【0004】
本発明は以上の事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、選択された走行モードに対応するめりはりのある走行が可能となる車両のエンジン制御装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための第1の手段】
かかる目的を達成するための第1発明の要旨とするところは、少サイクル数領域および多サイクル数領域を含む予め記憶された関係から実際の車速およびアクセル開度に基づいて判定された領域に応じて運転サイクル数を変更することが可能なエンジンと、そのエンジンの出力を駆動輪へ伝達する変速装置とを備えた車両用エンジン制御装置であって、前記変速装置の制御状態が高出力が要求される状態とされることに応じて前記少サイクル数領域を拡大することにより前記エンジンの運転サイクル数を減少させるサイクル変更制御手段を、含むことにある。
【0006】
【第1発明の効果】
このようにすれば、サイクル変更制御手段によって変速装置の制御状態が高出力が要求される状態とされることに応じて前記少サイクル数領域を拡大することにより前記エンジンの運転サイクル数が減少させられることから、そのエンジンの運転サイクル数の変更によってエンジン出力の変化幅が大きくなって変速装置の制御状態間における駆動力差が大きくなるので、選択モードに対応するめりはりのある走行が可能となる。また、前記サイクル変更制御手段は、前記少サイクル数領域を拡大するものであるため、エンジンの運転サイクル数の切換のために領域判定に用いられる関係(マップ)が変更されることにより、その運転サイクル領域に入るか否かの領域判定に従ってエンジンの運転サイクル数が変更される。
【0007】
【課題を解決するための第2の手段】
かかる目的を達成するための第2発明の要旨とするところは、少サイクル数領域および多サイクル数領域を含む予め記憶された関係から実際の車速およびアクセル開度に基づいて判定された領域に応じて運転サイクル数を変更することが可能なエンジンと、そのエンジンの出力を駆動輪へ伝達する変速装置とを備えた車両用エンジン制御装置であって、(a)低出力走行モードおよび高出力走行モードのいずれが設定されているかを判定する走行モード判定手段と、(b) その走行モード判定手段による前記高出力走行モードの判定に応じて前記少サイクル数領域を拡大することにより前記エンジンの運転サイクル数を減少させるサイクル変更制御手段とを、含むことにある。
【0008】
【第2発明の効果】
このようにすれば、サイクル変更制御手段によって高出力走行モードへの切り換え判定に応じて前記少サイクル数領域を拡大することにより前記エンジンの運転サイクル数が減少させられることから、そのエンジンの運転サイクル数の変更によってエンジン出力の変化幅が大きくなって変速モード間における駆動力差が大きくなるので、選択モードに対応するめりはりのある走行が可能となる。また、前記サイクル変更制御手段は、前記少サイクル数領域を拡大することにより前記エンジンの運転サイクル領域を変更するものであるため、サイクル数切換のために領域判定に用いられる関係(マップ)が変更されることにより、その運転サイクル領域に入るか否かの領域判定に従ってエンジンの運転サイクル数が変更される。
【0009】
【第1発明および第2発明の他の態様】
ここで、好適には、前記サイクル変更制御手段は前記エンジンの運転サイクル数を変更するものである。このようにすれば、エンジンの運転サイクル数の変更の変更により、前記変速装置の制御状態に応じてそのエンジンの運転サイクルが制御される。
【0010】
また、好適には、前記サイクル変更制御手段は、前記エンジンに所定値以上の高出力が要求される場合たとえば前記変速機の変速モードとして高出力走行モードが選択された場合は、要求されない場合に比較して、前記エンジンを相対的にサイクル数の少ない少サイクル運転とするものである。このようにすれば、エンジンに高出力が要求されるときにはエンジンが少サイクル運転たとえば2サイクル運転とされるので、エンジンの出力トルクがたとえば4サイクル運転よりも大幅に増大させられて高出力状態とされ、高出力走行モードたとえばパワー走行モードや登坂走行などにおいて一層高駆動力の走行が可能となる。
【0011】
また、好適には、前記サイクル変更制御手段は、前記エンジンに所定値より低い低出力が要求される場合たとえば前記変速機の変速モードとして低出力モードが選択された場合は、要求されない場合に比較して前記エンジンを相対的にサイクル数が多い多サイクル運転とするものである。このようにすれば、エンジンに所定値より低い低出力が要求される場合すなわち変速機の変速モードが低出力モードであると判定された場合には、前記エンジンが多サイクル運転たとえば4サイクル運転とされることによってエンジン出力トルクが維持されると同時に燃費のよい走行が可能となる。
【0012】
また、好適には、前記サイクル変更制御手段は、車両の駆動力を低下させるスノー走行モードが選択された場合には、そのスノー走行モードが選択されない場合に比較して、前記エンジンをサイクル数の多い多サイクル運転たとえば4サイクル運転とされる。このようにすれば、車両の駆動力を低下させるスノー走行モードが選択された場合にエンジンがサイクル数の多い多サイクル運転たとえば4サイクル運転とされるので、凍結路や圧雪路などにおいて好適な発進ができる。
【0013】
また、好適には、前記サイクル変更制御手段は、車両の手動変速モードが選択された場合には、該手動変速モードが選択されない場合に比較して、前記エンジンをサイクル数の少ない少サイクル運転たとえば2サイクル運転とするものである。このようにすれば、エンジンが少サイクル運転たとえば2サイクル運転とされることによって通常の4サイクル運転よりも大幅にエンジン出力トルクが増大させられるので、手動変速モードにおいて一層加速性の高いスポーティな走行が可能となる。
【0014】
また、好適には、前記サイクル変更制御手段は、車両の駆動力を増加させるパワー走行モードが選択された場合には、そのパワー走行モードが選択されない場合に比較して、前記エンジンをサイクル数の少ない少サイクル運転とするものである。このようにすれば、エンジンが少サイクル運転たとえば2サイクル運転とされることによって通常の4サイクル運転よりも大幅にエンジン出力トルクが増大させられるので、パワー走行モードにおいて一層加速性の高いスポーティな走行が可能となる。
【0015】
また、好適には、前記サイクル変更制御手段は、車両の登坂走行モードが選択された場合には、その登坂走行モードが選択されない場合に比較して、前記エンジンをサイクル数の少ない少サイクル運転とするものである。このようにすれば、エンジンが少サイクル運転たとえば2サイクル運転とされることによって通常の4サイクル運転よりも大幅にエンジン出力トルクが増大させられるので、登坂走行モード時において登坂走行が容易となる。
【0016】
また、好適には、前記サイクル変更制御手段は、車両のアクセル開度の変化率が所定値よりも大きいと判定された場合には、そのアクセル開度の変化率が所定値よりも大きいと判定されない場合に比較して、前記エンジンをサイクル数の少ない少サイクル運転とするものである。このようにすれば、車両のアクセル開度の変化率が所定値よりも大きくなった場合にはエンジンがそれまでよりもサイクル数の少ない少サイクル運転たとえば2サイクル運転とされるので、加速走行時において大きな駆動力が得られ、好適な加速性が得られる。
【0018】
また、好適には、前記サイクル変更制御手段は、前記エンジンに所定値以上の高出力が要求される場合は、要求されない場合に比較して前記エンジンを相対的にサイクル数の少ない少サイクル数運転とするための前記少サイクル数領域を拡大するものである。このようにすれば、エンジンに所定値以上の高出力が要求される場合は少サイクル数領域が拡大されることから、要求されない場合に比較してエンジンが相対的にサイクル数の少ない少サイクル運転で作動させられるので、エンジンの出力トルクがたとえば4サイクル運転よりも大幅に増大させられて高出力状態とされ、一層高駆動力の走行が可能となる。
【0019】
また、好適には、前記サイクル変更制御手段は、前記エンジンに所定値より低い低出力が要求される場合は、要求されない場合に比較して前記エンジンを相対的にサイクル数が多い多サイクル数運転とするための前記多サイクル数領域を拡大するものである。このようにすれば、エンジンに所定値より低い低出力が要求される場合は多サイクル数領域が拡大されることから、エンジンが多サイクル運転たとえば4サイクル運転とされることによってエンジン出力トルクが維持されると同時に燃費のよい走行が可能となる。
【0020】
また、好適には、前記サイクル変更制御手段は、車両の駆動力を低下させるスノー走行モードが選択された場合には、そのスノー走行モードが選択されない場合に比較して前記エンジンをサイクル数の多い多サイクル数運転とするための前記多サイクル数領域を拡大するものである。このようにすれば、スノー走行モードが選択された場合にエンジンがサイクル数の多い多サイクル運転たとえば4サイクル運転とするための多サイクル数領域が拡大とされるので、凍結路や圧雪路などにおいて好適な発進ができる。
【0021】
また、好適には、前記サイクル変更制御手段は、車両の手動変速モードが選択された場合には、その手動変速モードが選択されない場合に比較して前記エンジンをサイクル数の少ない少サイクル数運転とするための前記少サイクル数領域を拡大するものである。このようにすれば、手動変速モードすなわちスポーツ走行モードが選択されると少サイクル数領域が拡大されることから、エンジンが少サイクル運転たとえば2サイクル運転とされることによってたとえば通常の4サイクル運転よりも大幅にエンジン出力トルクが増大させられるので、手動変速モードにおいて一層加速性の高いスポーティな走行が可能となる。
【0022】
また、好適には、前記サイクル変更制御手段は、車両の駆動力を増加させるパワー走行モードが選択された場合には、そのパワー走行モードが選択されない場合に比較して前記エンジンをサイクル数の少ない少サイクル数運転とするための前記少サイクル数領域を拡大するものである。このようにすれば、パワー走行モードが選択されると少サイクル数領域が拡大されることから、エンジンが少サイクル運転たとえば2サイクル運転とされることによってたとえば通常の4サイクル運転よりも大幅にエンジン出力トルクが増大させられるので、パワー走行モードにおいて一層加速性の高い走行が可能となる。
【0023】
また、好適には、前記サイクル変更制御手段は、車両の登坂走行モードが選択された場合には、その登坂走行モードが選択されない場合に比較して前記エンジンをサイクル数の少ない少サイクル数運転とするための前記少サイクル数領域を拡大するものである。このようにすれば、登坂走行モードが選択されると少サイクル数領域が拡大されることから、エンジンが少サイクル運転たとえば2サイクル運転とされることによってたとえば通常の4サイクル運転よりも大幅にエンジン出力トルクが増大させられるので、登坂走行が容易となる。
【0024】
また、好適には、前記サイクル変更制御手段は、車両のアクセル開度の変化率が所定値よりも大きいと判定された場合には、そのアクセル開度の変化率が所定値よりも大きいと判定されない場合に比較して前記エンジンをサイクル数の少ない少サイクル数運転とするための前記少サイクル数領域を拡大するものである。このようにすれば、アクセル開度の変化率が所定値よりも大きい場合には少サイクル数領域が拡大されることから、エンジンが少サイクル運転たとえば2サイクル運転とされることによってたとえば通常の4サイクル運転よりも大幅にエンジン出力トルクが増大させられるので、好適な加速性が得られる。
【0025】
かかる目的を達成するための第3発明の要旨とするところは、サイクル数を変更することが可能なエンジンと、そのエンジンの出力を駆動輪へ伝達する変速装置と、その変速装置を制御するために予め定められたシフトポジション毎へ操作され得るシフト操作部材とを備えた車両用エンジン制御装置であって、前記シフト操作部材のシフトポジション毎に前記エンジンのサイクル数を決定するための関係を有し、その関係から前記シフト操作部材のシフトポジションに応じて前記エンジンの運転サイクルを変更するサイクル変更制御手段を、含むことにある。このようにすれば、サイクル変更制御手段は、シフト操作部材のシフトポジション毎に前記エンジンのサイクル数を決定するための関係を有し、その関係からそのシフト操作部材のシフトポジションに応じて前記エンジンの運転サイクル数が変更されることから、そのエンジンの運転サイクル数の変更によってエンジン出力の変化幅が大きくなって変速装置の制御状態間における駆動力差が大きくなるので、選択モードに対応するめりはりのある走行が可能となる。また、前記サイクル変更制御手段は、そのシフト操作部材のシフトポジション毎に前記エンジンのサイクル数を決定するための関係を有するものであるため、シフトポジションすなわち変速ポジションに対応した差別化した走行が可能となり、運転性および燃費が向上する。
【0026】
ここで、好適には、前記サイクル変更制御手段は、前記シフト操作部材のシフトポジションと前記変速装置の変速モードとに基づいて前記エンジンのサイクル数を決定するための関数を設定するものである。このようにすれば、シフト操作部材のシフトポジションと前記変速装置の変速モードとに対応してエンジンのサイクル数を決定するための関数が設定されるので、シフト操作部材のシフトポジションと前記変速装置の変速モードとに応じた差別化した走行が可能となり、運転性および燃費が向上する。
【0027】
また、好適には、前記サイクル変更制御手段は、前記シフト操作部材がニュートラルポジションへ操作された場合には、前記エンジンをサイクル数の多い多サイクル数運転とするものである。このようにすれば、シフト操作部材がニュートラルポジションが選択されるとエンジンがサイクル数の多い多サイクル数運転とされるので、燃費が向上する。
【0028】
また、好適には、前記サイクル変更制御手段は、前記シフト操作部材のシフトポジション毎に異なる前記エンジンのサイクル数を決定するための関係を有するものである。このようにすれば、シフト操作部材のシフトポジション毎に異なる前記エンジンのサイクル数を決定するための関係が適用されるので、シフトポジジョンすなわち変速ポジションに対応した差別化した走行が可能となり、運転性および燃費が向上する。
【0029】
また、好適には、前記サイクル変更制御手段は、サイクル数切換制御に関連するセンサのフェイル時には、前記シフト操作部材のDポジション(前進最高速走行位置)の運転サイクル変更特性を選択するものである。このようにすれば、エンジン或いは変速機に設けられたセンサのフェイル時にはDポジションの運転サイクル変更特性が選択されるので、センサフェイル時においても駆動力が確保でき、運転性が向上する。
【0030】
また、好適には、前記サイクル変更制御手段によりシフトポジッション毎に設定される前記エンジンのサイクル数を決定するための関係に優先して、エンジン運転サイクルを設定するサイクル数優先設定手段が備えられる。このようにすれば、サイクル変更制御手段により設定される前記エンジンのサイクル数を決定するための関係に優先してエンジン運転サイクルが設定されることにより、ディーラーサービスなどにおいて手動操作によるエンジン運転サイクルの設定が可能となる。
【0031】
【発明の好適な実施の形態】
以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
【0032】
図1は、本発明の一実施例のエンジン制御装置が適用された車両用動力伝達装置の構成を説明する骨子図である。図において、動力源としてのエンジン10の出力は、クラッチ12、トルクコンバータ14を介して自動変速機16に入力され、図示しない差動歯車装置および車軸を介して一対の駆動輪(後輪)へ伝達されるようになっている。上記クラッチ12とトルクコンバータ14との間には、電動モータおよび発電機として機能する第1モータジェネレータMG1が配設されている。上記トルクコンバータ14は、クラッチ12に連結されたポンプ翼車20と、自動変速機16の入力軸22に連結されたタービン翼車24と、それらポンプ翼車20およびタービン翼車24の間を直結するためのロックアップクラッチ26と、一方向クラッチ28によって一方向の回転が阻止されているステータ翼車30とを備えている。
【0033】
上記自動変速機16は、ハイおよびローの2段の切り換えを行う第1変速機32と、後進変速段および前進4段の切り換えが可能な第2変速機34とを備えている。第1変速機32は、サンギヤS0、リングギヤR0、およびキャリアK0に回転可能に支持されてそれらサンギヤS0およびリングギヤR0に噛み合わされている遊星ギヤP0から成るHL遊星歯車装置36と、サンギヤS0とキャリアK0との間に設けられたクラッチC0および一方向クラッチF0と、サンギヤS0およびハウジング38間に設けられたブレーキB0とを備えている。
【0034】
第2変速機34は、サンギヤS1、リングギヤR1、およびキャリアK1に回転可能に支持されてそれらサンギヤS1およびリングギヤR1に噛み合わされている遊星ギヤP1から成る第1遊星歯車装置40と、サンギヤS2、リングギヤR2、およびキャリアK2に回転可能に支持されてそれらサンギヤS2およびリングギヤR2に噛み合わされている遊星ギヤP2から成る第2遊星歯車装置42と、サンギヤS3、リングギヤR3、およびキャリアK3に回転可能に支持されてそれらサンギヤS3およびリングギヤR3に噛み合わされている遊星ギヤP3から成る第3遊星歯車装置44とを備えている。
【0035】
上記サンギヤS1とサンギヤS2は互いに一体的に連結され、リングギヤR1とキャリアK2とキャリアK3とが一体的に連結され、そのキャリアK3は出力軸46に連結されている。また、リングギヤR2がサンギヤS3に一体的に連結されている。そして、リングギヤR2およびサンギヤS3と中間軸48との間にクラッチC1が設けられ、サンギヤS1およびサンギヤS2と中間軸48との間にクラッチC2が設けられている。また、サンギヤS1およびサンギヤS2の回転を止めるためのバンド形式のブレーキB1がハウジング38に設けられている。また、サンギヤS1およびサンギヤS2とハウジング38との間には、一方向クラッチF1およびブレーキB2が直列に設けられている。この一方向クラッチF1は、サンギヤS1およびサンギヤS2が入力軸22と反対の方向へ逆回転しようとする際に係合させられるように構成されている。
【0036】
キャリアK1とハウジング38との間にはブレーキB3が設けられており、リングギヤR3とハウジング38との間には、ブレーキB4と一方向クラッチF2とが並列に設けられている。この一方向クラッチF2は、リングギヤR3が逆回転しようとする際に係合させられるように構成されている。
【0037】
以上のように構成された自動変速機16では、例えば図2に示す作動表に従って後進1段および変速比が順次異なる前進5段の変速段のいずれかに切り換えられる。図2において「○」は係合状態を表し、空欄は解放状態を表し、「◎」はエンジンブレーキのときの係合状態を表し、「△」は動力伝達に関与しない係合を表している。この図2から明らかなように、第2変速段(2nd)から第3変速段(3rd)へのアップシフトでは、ブレーキB3を解放すると同時にブレーキB2を係合させるクラッチツークラッチ変速が行われ、ブレーキB3の解放過程で係合トルクを持たせる期間とブレーキB2の係合過程で係合トルクを持たせる期間とがオーバラップして設けられる。それ以外の変速は、1つのクラッチまたはブレーキの係合或いは解放作動だけで行われるようになっている。上記クラッチおよびブレーキは何れも油圧アクチュエータによって係合させられる油圧式摩擦係合装置である。
【0038】
前記エンジン10は、後述する過給機54を備えているとともに、燃料消費を減少させるために、燃料が筒内噴射されることにより軽負荷時においては空燃比A/Fが理論空燃比よりも高い燃焼である希薄燃焼が行われるリーンバーンエンジンである。このエンジン10は、3気筒ずつから構成される左右1対のバンクを備え、その1対のバンクは単独で或いは同時に作動させられるようになっている。すなわち、作動気筒数の変更が可能となっている。
【0039】
たとえば図3に示すように、上記エンジン10の吸気配管50および排気管52には、排気タービン式過給機(以下、過給機という)54が設けられている。この過給機54は、排気管52内において排気の流れにより回転駆動されるタービン翼車56と、エンジン10への吸入空気を圧縮するために吸気配管50内に設けられ且つタービン翼車56に連結されたポンプ翼車58とを備え、そのポンプ翼車58がタービン翼車56によって回転駆動されるようになっている。また、排気管52には、タービン翼車56をバイパスするバイパス管61が接続されており、タービン翼車56を通過する排気ガス量とバイパス管61を通過する排気ガス量の比率と変化させ、過給圧Pa を調節するウエイストゲート弁59が設けられている。
【0040】
上記エンジン10の吸気配管50には、スロットルアクチュエータ60によって操作されるスロットル弁62とが設けられている。このスロットル弁62は、基本的には図示しないアクセルペダルの操作量すなわちアクセル開度θACC に対応する大きさのスロットル開度θTHとなるように制御されるが、エンジン10の出力を調節するために変速過渡時などの種々の車両状態に応じた開度となるように制御されるようになっている。
【0041】
また、図3に示すように、前記第1モータジェネレータMG1はエンジン10と自動変速機16との間に配置され、クラッチ12はエンジン10と第1モータジェネレータMG1との間に配置されている。上記自動変速機16の各油圧式摩擦係合装置およびロックアップクラッチ26は、電動油圧ポンプ64から発生する油圧を元圧とする油圧制御回路66により制御されるようになっている。また、エンジン10には第2モータジェネレータMG2が作動的に連結されている。そして、第1モータジェネレータMG1および第2モータジェネレータMG2の電源として機能する燃料電池70および二次電池71と、それらから第1モータジェネレータMG1および第2モータジェネレータMG2へ供給される電流を制御したり或いは充電のために二次電池71へ供給される電流を制御するための切換スイッチ72および73とが設けられている。この切換スイッチ72および73は、スイッチ機能を有する装置を示すものであって、たとえばインバータ機能などを有する半導体スイッチング素子などから構成され得るものである。
【0042】
また、エンジン10は、図4に示すように、各気筒の吸気弁74および排気弁75を開閉駆動する電磁アクチュエータ76および77を含む可変動弁機構78と、クランク軸79の回転角を検出する回転センサ80からの信号に従って上記吸気弁74および排気弁75の作動時期(タイミング)を制御する弁駆動制御装置81とを備えている。この弁駆動制御装置81は、エンジン負荷に応じて作動タイミングを最適時期に変更するだけでなく、運転サイクル切り換え指令に従って、4サイクル運転を可能とする開閉時期および2サイクル運転を可能とする開閉時期となるように制御する。上記電磁アクチュエータ76および77は、たとえば図5に示すように、吸気弁74または排気弁75に連結されてその吸気弁74または排気弁75の軸心方向に移動可能に支持された磁性体製の円盤状の可動部材82と、その可動部材82を択一的に吸着するためにそれを挟む位置に設けられた一対の電磁石84、85と、可動部材82をその中立位置に向かって付勢する一対のスプリング86、87とを備えている。
【0043】
図6は、車両の運転席付近に設けられたシフト操作部材であるシフトレバーSHの操作位置と、パワー走行モード選択スイッチ88およびスノーモード選択スイッチ89とを示している。シフトレバーSHは、車両を停止させるために操作されるP位置、車両を後進させるために操作されるR位置、自動変速機16内の動力伝達系を開放させるために操作されるN位置、自動変速モードにより第1速ギヤ段から第5速ギヤ段(最高速ギヤ段)まで変化させて車両を低速から最高速度まで前進走行させるために操作されるD位置、前進走行の自動変速範囲の高速側を制限し且つエンジンブレーキを有効化するために操作されるB位置、手動変速モードにおいてギヤ段を1段だけ高速側へ切り換えるために操作される+位置、手動変速モードにおいてギヤ段を1段だけ低速側へ切り換えるために操作される−位置のいずれかへ操作される。上記パワー走行モード選択スイッチ88は高出力とエンジンブレーキを用いてスポーティな走行をするときに運転者により操作される。このパワー走行モード選択スイッチ88が操作されると、たとえば自動変速制御に用いる変速線図が高車速側へずらされることにより高い駆動力が発生させられて高出力走行モードとされる。スノーモード選択スイッチ89は、駆動輪のスリップを抑制して牽引力を高めるために車両の駆動力を低くするときに運転者により操作される。このスノーモード選択スイッチ89が操作されると、たとえば自動変速制御に用いる変速線図が低車速側へずらされたり或いは低速側ギヤ段のための変速線が除去されたりすることにより駆動力が低くされて低出力走行モードとされる。
【0044】
図7は、電子制御装置90に入力される信号およびその電子制御装置90から出力される信号を例示している。たとえば、電子制御装置90には、アクセルペダルの操作量であるアクセル開度θACC を表すアクセル開度信号、自動変速機16の出力軸46の回転速度NOUT に対応する車速信号、エンジン回転速度NE を表す信号、吸気配管50内の過給圧Pa を表す信号、空燃比A/Fを表す信号、シフトレバーSHの操作位置SH を表す信号などが図示しないセンサから供給されている。また、電子制御装置90からは、燃料噴射弁からエンジン10の気筒内へ噴射される燃料の量を制御するための噴射信号、自動変速機16のギヤ段を切り換えるために油圧制御回路66内のシフト弁を駆動するシフトソレノイドを制御する信号、ロックアップクラッチ26を開閉制御するために油圧制御回路66内のロックアップコントロールソレノイドを制御する信号、エンジン10のサイクル数を指令する信号などが出力される。
【0045】
上記電子制御装置90は、CPU、ROM、RAM、入出力インターフェースなどから成る所謂マイクロコンピュータを含んで構成されており、RAMの一時記憶機能を利用しつつROMに予め記憶されたプログラムに従って信号処理を行うことにより、自動変速機16のギヤ段を自動的に切り換える変速制御、ロックアップクラッチ26の係合、解放、或いはスリップを実行する制御、過給圧制御、空燃比制御、気筒選択切換制御、運転サイクル切換制御などを実行する。たとえば、上記変速制御では、予め記憶されたよく知られた関係(変速線図)からアクセル開度θACC (%)および車速Vに基づいて変速判断を行い、その変速判断に対応してギヤ段が得られるように油圧制御回路66内の電磁弁(シフトソレノイド)S1、S2、S3を制御し、エンジンブレーキを発生させる際には電磁弁S4を駆動する。また、ロックアップクラッチ制御では、図示しない予め記憶された関係から実際の車両走行状態を表す車速V(出力側回転速度NOUT に対応)および運転者の要求出力量を表すアクセル開度θACC に基づいて、係合領域、解放領域、スリップ領域のいずれに属するかを判定し、その判定された領域に対応する状態が得られるように油圧制御回路66内のロックアップコントロールソレノイドを制御してロックアップクラッチ26を係合、解放、或いはスリップのいずれかの状態とする制御を実行する。また、上記気筒選択切換制御では、燃費を良くするために軽負荷走行になると作動気筒数を減少させたり、動弁機構の作動が異常判定された気筒の作動を停止させたりする。上記運転サイクル切換制御では、予め記憶されたマップ(関係)から実際の車速Vおよびアクセル開度θに基づいてエンジン10の運転サイクル数を決定し、この運転サイクル数となるように可変動弁機構78の作動タイミングなどを制御する。
【0046】
図8は、上記電子制御装置90の制御機能の要部を説明する機能ブロック線図である。図8において、走行モード判定手段100は、通常走行モード、手動変速モード、パワー走行モード、スノー走行モードなどの車両の走行モードすなわち自動変速機16の変速モードを判定する。この走行モード判定手段100は、手動変速モードが選択されたことをシフトレバーSHの操作位置に基づいて判定する手動変速モード判定手段102とパワー走行モードが選択されたことをパワー走行モード選択スイッチ88からの信号に基づいて判定するパワーモード判定手段104とを含む高出力走行モード判定手段106と、スノー走行モードが選択されたことをスノーモード選択スイッチ89からの信号に基づいて判定するスノーモード判定手段(低出力走行モード判定手段)108とを備えている。
【0047】
サイクル変更制御手段110は、走行モード判定手段100により通常走行モードであると判定される場合は、エンジン10の運転サイクルを4サイクルに維持して変更しないか、或いは、たとえば図9に示す予め記憶された通常走行用マップ(関係)から実際の車速Vおよびアクセル開度θに基づいて領域判定を行い、4サイクル領域(多サイクル数領域)であればエンジン10の運転サイクルを4サイクルとし、2サイクル領域(少サイクル数領域)であればエンジン10の運転サイクルを2サイクルとするサイクル数切換制御すなわちサイクル数変更制御を実行する。図9のマップは、エンジン10の低回転且つ高負荷時すなわち相対的に高出力要求時において多サイクル数領域に比較してその出力トルクを相対的に増大させるための少サイクル数領域と、エンジン10の低回転且つ低負荷時および高回転且つ低負荷時または高い負荷時すなわち非高出力要求時(相対的に低出力要求時)に少サイクル数領域に比較して出力トルクを相対的に低下させる多サイクル数領域とを備えるように予め求められたものである。
【0048】
しかし、走行モード判定手段100により手動変速モード、パワー走行モードなどの高出力走行モードが判定されると、サイクル変更制御手段110は、エンジン10の運転サイクルを優先的に2サイクルへ切り換えるサイクル数切換制御すなわちサイクル数変更制御を実行する。また、走行モード判定手段100によりスノーモードなどの低出力走行モードが判定されると、サイクル変更制御手段110は、エンジン10の運転サイクルを優先的に4サイクルへ切り換えるサイクル数切換制御すなわちサイクル数変更制御を実行する。すなわち、上記サイクル変更制御手段110は、図9のマップから車速Vおよびアクセル開度θに基づいて自動的にエンジンのサイクル数を切り換える自動選択手段112と、高出力走行とするために優先的に2サイクルに切り換える2サイクル選択手段114と、低出力走行とするために優先的に4サイクルに切り換える4サイクル切換手段116とを備えているのである。
【0049】
図10は、電子制御装置90による制御作動の要部すなわちエンジン10の運転サイクル数変更制御ルーチンを説明するフローチャートであり、数msec 乃至数十msec 程度の極めて短い周期で繰り返し実行される。
【0050】
図10において、前記手動変速モード判定手段102に対応するステップ(以下、ステップを省略する)SA1では、シフトレバーSHの操作位置に基づいて手動変速モードが選択されたか否かが判断される。このSA1の判断が肯定される場合は、前記サイクル変更制御手段110に対応するSA4において、エンジン10の運転サイクルが優先的に2サイクルとされる。このSA4では、よく知られているように、ピストンが上死点付近に接近している気筒の排気弁75が開放されることにより排気が行われ、吸気弁74が開放され且つ過給圧を高められることにより掃気が実行され、次いで排気弁75が閉鎖され燃料噴射が行われた後に点火が行われて2サイクル運転が実施される。
【0051】
しかし、上記SA1の判断が否定される場合は、前記パワーモード判定手段104に対応するSA2において、パワーモードが選択されたか否かがパワー走行モード選択スイッチ88からの信号に基づいて判断される。このSA2の判断が肯定される場合は、上記と同様に、SA4において、エンジン10の運転サイクルが優先的に2サイクルとされる。しかし、上記SA2の判断が否定される場合は、前記スノーモード判定手段108に対応するSA3において、スノーモードが選択されたか否かがスノーモード選択スイッチ89からの信号に基づいて判断される。このSA3の判断が肯定される場合は、前記4サイクル選択手段116に対応するSA5において、エンジン10の運転サイクルが優先的に4サイクルとされる。しかし、上記SA3の判断が否定される場合は、前記自動選択手段112に対応するSA6において、図9から走行条件に基づいて決定される運転サイクル数でエンジン10が運転される。
【0052】
上述のように、本実施例によれば、サイクル変更制御手段110(SA4、SA5)によって、自動変速機16の制御状態すなわち制御モードに応じてたとえば自動変速機16の変速モードに応じて、エンジン10の運転サイクル数が変更されることから、その運転サイクルの変更によってエンジン出力の変化幅が大きくなって自動変速機16の制御状態間或いは変速モード間における駆動力差が大きくなるので、それら制御状態或いは変速モードに対応するめりはりのある走行が可能となる。
【0053】
また、本実施例によれば、サイクル変更制御手段110(SA4)は、走行モード判定手段100により自動変速機16の変速モードが高出力走行モードであると判定された場合、すなわち、手動変速モード判定手段102(SA1)により自動変速機16の変速モードが手動変速モードであると判定された場合、或いはパワーモード判定手段104(SA2)により自動変速機16の変速モードがパワーモード(加速重視の走行モード)であると判定された場合には、判定されない場合に比較して、エンジン10の運転サイクル数を優先的に小さくしてエンジン10を2サイクル運転とするものであることから、2サイクル運転とされることによって4サイクル運転よりも大幅にエンジン出力トルクが増大させられるようになるので、パワー走行モード(高出力走行モード)や手動変速モードにおいて一層加速性の高いスポーティな走行が可能となる。
【0054】
また、本実施例によれば、サイクル変更制御手段110(SA4)は、走行モード判定手段100内のスノーモード判定手段(低出力モード判定手段)108により自動変速機16の変速モードがスノーモード(低出力モード)であると判定された場合には、判定されない場合に比較して、エンジン10を4サイクル運転とするものであることから、エンジン出力トルクが維持されると同時に2サイクルに比較して低トルクであるためトルク制御が容易となり、凍結路や圧雪路における走行が容易に可能となる。
【0055】
次に、本発明の他の実施例を説明する。なお、以下の説明において前述の実施例と共通する部分には同一の符号を付して説明を省略する。
【0056】
図11は、他の実施例における電子制御装置90の制御機能の要部を説明する機能ブロック線図である。本実施例の走行モード判定手段100では、平坦路におけるスロットル開度θTHと車両加速度との関係から実際のスロットル開度θTHと車両加速度に基づいて登坂走行を判定する登坂走行判定手段120と、スロットル開度θTHが予め設定された値を超える急加速走行を判定する急加速走行判定手段122とが高出力モード判定手段106に設けられている点において、図8の走行モード判定手段100と相違する。また、本実施例のサイクル変更手段124は、上記高出力モード判定手段106によって高出力モードであると判定された場合に2サイクル領域を拡大する2サイクル領域拡大手段(少サイクル領域拡大手段)126と、スノーモード判定手段(低出力モード判定手段)108において低出力モードが判定された場合に4サイクル領域を拡大する4サイクル領域拡大手段(多サイクル領域拡大手段)128とが設けられている点において、図8のサイクル変更手段110と相違する。
【0057】
上記サイクル変更手段124は、高出力モードおよび低出力モードのいずれも判定されない場合には図9の関係に従ってエンジン10の運転サイクル数を決定し、エンジン10を作動させる。しかし、高出力モード判定手段106により高出力モードであると判定された場合、たとえば手動変速モード、パワーモード、登坂走行、急加速走行が判定された場合には、たとえば図9の2サイクル領域を拡大し、エンジン10の運転サイクル数を2サイクルとする範囲を増加させる。また、スノーモード判定手段(低出力モード判定手段)108において低出力モードが判定された場合にはたとえば図9の4サイクル領域を拡大し、エンジン10の運転サイクル数を4サイクルとする状態を増加させる。
【0058】
図12は、電子制御装置90の制御作動の要部すなわちサイクル領域変更制御の作動を説明するフローチャートである。前記手動変速モード判定手段102に対応するSB1では、シフトレバーSHの操作位置に基づいて手動変速モードが選択されたか否かが判断される。このSB1の判断が否定される場合は、前記パワーモード判定手段104に対応するSB2において、パワーモードが選択されたか否かがパワー走行モード選択スイッチ88からの信号に基づいて判断される。このSB2の判断が否定される場合は、前記登坂走行判定手段120に対応するSB3において、登坂走行であるか否かが判断される。このSB3の判断が否定される場合は、前記急加速走行判定手段122に対応するSB4において、スロットル開度θTHの変化率が所定値よりも大きいか否かに基づいて急加速走行であるか否かが判断される。上記SB1、SB2、SB3、SB4のいずれかの判断が肯定される場合は、前記サイクル変更制御手段124すなわち2サイクル領域拡大手段126に対応するSB5において、エンジン10の運転サイクルを2サイクルとするための図9の2サイクル領域が拡大され、2サイクル領域が拡大された図9の関係から実際の車両状態に基づいてエンジン10のサイクル数が切り換えられる。
【0059】
しかし、上記SB4の判断が否定される場合は、前記スノーモード判定手段108に対応するSB6において、スノーモードが選択されたか否かがスノーモード選択スイッチ89からの信号に基づいて判断される。このSB6の判断が肯定される場合は、前記4サイクル領域拡大手段128に対応するSB7において、エンジン10の運転サイクルを4サイクルとするための図9の4サイクル領域が拡大され、4サイクル領域が拡大された関係から実際の車両状態に基づいてエンジン10のサイクル数が切り換えられる。しかし、上記SB6の判断が否定される場合は、前記自動選択手段112に対応するSB8において、図9の関係から走行条件に基づいて決定される運転サイクル数でエンジン10が運転される。
【0060】
上述のように、本実施例によれば、サイクル変更制御手段124(SB5、SB7)によって、自動変速機16の制御状態すなわち制御モードに応じてたとえば自動変速機16の変速モードに応じて、エンジン10の運転サイクル数を決定するための図9の関係における少サイクル運転領域或いは多サイクル運転領域が変更されることから、それらの運転サイクル領域の変更によってエンジン出力の変化幅が大きくなって自動変速機16の制御状態間或いは変速モード間における駆動力差が大きくなるので、その制御状態或いは変速モードに対応するめりはりのある走行が可能となる。
【0061】
また、本実施例によれば、サイクル変更制御手段124(SB4)は、走行モード判定手段100により自動変速機16の変速モードが高出力走行モードであると判定された場合、すなわち、手動変速モード判定手段102(SB1)により自動変速機16の変速モードが手動変速モードであると判定された場合、パワーモード判定手段104(SB2)により自動変速機16の変速モードがパワーモード(加速重視の走行モード)であると判定された場合、登坂走行判定手段120(SB3)により登坂走行が判定された場合、急加速走行判定手段122(SB4)により急加速走行が判定された場合には、判定されない場合に比較して、エンジン10の運転サイクル数を小さくしてエンジン10を2サイクル運転とするための2サイクル運転領域が拡大されることから、2サイクル運転状態が増加させられることによって4サイクル運転よりも大幅にエンジン出力トルクが増大させられる走行となるので、パワー走行モード(高出力走行モード)や手動変速モードなどの高出力走行モードにおいて一層加速性の高いスポーティな走行が可能となる。
【0062】
また、本実施例によれば、サイクル変更制御手段124(SB7)は、走行モード判定手段100内のスノーモード判定手段(低出力モード判定手段)108により自動変速機16の変速モードがスノーモード(低出力モード)であると判定された場合には、エンジン10を4サイクル運転とするための4サイクル運転領域が拡大されることから、4サイクル運転状態が増加させられることによって2サイクル運転よりも低トルクであるためトルク制御が容易となり、凍結路や圧雪路における走行が容易に可能となる。
【0063】
図13は、本発明の他の実施例における電子制御装置90の制御機能の要部を説明する機能ブロック線図である。図13において、サイクル数変更可能判定手段130は、エンジン10のサイクル数を変更することが可能な状態であるか否かを、エンジン10に設けられたセンサの状態、排気ガス浄化装置の状態、エンジン10の温度などに基づいて判定する。シフトポジション検出手段132は、たとえばP、R、D、2、LなどのシフトレバーSHの実際の操作位置を検出する。サイクル数手動設定判定手段134は、サイクル数切換スイッチ136の操作位置に基づいてサイクル数手動設定操作を判定し、エンジン10のサイクル数を設定指令する。センサフェイル判定手段138は、シフトポジションセンサなど車両に設けられてエンジン10のサイクル数切換制御に関連するセンサの異常が発生したか否かを判定する。
【0064】
サイクル変更制御手段140は、サイクル数変更可能判定手段130によってサイクル数変更可能ではないと判定された場合にエンジン10の運転サイクル数を固定するサイクル数固定手段142と、シフトレバーSHの操作位置に適するようにたとえば図14、図15に示す予め記憶された複数種類のマップからシフトレバーSHの操作位置に対応するサイクル数切換マップを選択して設定するサイクル数マップ設定手段144と、サイクル数手動設定判定手段134によってサイクル数切換スイッチ136を用いたサイクル数の設定が判定された場合にそのサイクル数切換スイッチ136の操作位置に応じてエンジン10のサイクル数を優先的に設定するサイクル数優先設定手段146と、センサフェイル判定手段138によりエンジン10のサイクル数切換制御に関連するセンサの異常が判定された場合には、予め定められたフェイルモード用サイクル数をエンジン10のサイクル数として設定するフェイルモードサイクル数設定手段148とを備えている。これにより、サイクル変更制御手段140は、シフトレバーSHのシフトポジション毎にそれに応じたマップを用いてエンジン10の運転サイクル変更特性を設定し、シフトレバーSHがニュートラルポジションへ操作された場合には、エンジン10をサイクル数の多い多サイクル運転に設定し、シフトポジションセンサなどのサイクル切換制御に関連するセンサのフェイル時には、上記シフトレバーSHのDポジションの運転サイクル変更特性に設定し、エンジン運転サイクルを設定する設定手段146により優先的にエンジン10のサイクル数を設定する。図14は、シフトレバーSHがたとえばDポジションへ操作されたときに選択される運転サイクル変更特性を示すサイクル数切換マップであり、図15は、シフトレバーSHがたとえばニュートラルポジション或いはPポジションへ操作されたときに選択される運転サイクル変更特性を示すサイクル数切換マップである。Dポジションからニュートラルポジションへ操作されると運転サイクル数が多くされ、4サイクルとされる。図14の実線は所定開度以下の場合の境界線を示し、1点鎖線はスポーツモードが選択されているときに2サイクル領域を拡大させた境界線を示している。
【0065】
図16は、上記図13の実施例における電子制御装置90の制御作動の要部を説明するフローチャートである。前記サイクル数変更可能判定手段130に対応するSC1では、エンジン10のサイクル数変更が可能な状態であるか否かが判断される。このSC1の判断が否定される場合は、前記サイクル数固定手段142に対応するSC2においてエンジン10のサイクル数が固定されるが、肯定される場合は、前記センサフェイル判定手段138に対応するSC3において、シフトポジションセンサなどのサイクル数切換制御に関連するセンサが正常であるか否かが判断される。このSC3の判断が否定される場合すなわちセンサ異常であると判定される場合は、前記フェイルモードサイクル数設定手段148に対応するSC4において、フェイル時のために予め記憶されたサイクル数であるフェイルモードサイクル数が設定される。しかし、上記SC3の判断が肯定される場合は、前記サイクル数手動設定判定手段134に対応するSC5において、サイクル数が手動により優先的に設定されているか否かが判断される。このSC5の判断が肯定される場合は、前記サイクル数優先設定手段146に対応するSC6において、サイクル数切換スイッチ136の操作位置に応じたエンジン10のサイクル数が優先的に設定される。しかし、上記SC5の判断が否定される場合は、前記サイクル数マップ設定手段144に対応するSC6において、シフトレバーSHが操作されたシフトポジションに応じたサイクル数マップが設定され、続くSC7において、そのサイクル数マップから車両の走行状態すなわち車速Vおよびスロットル開度θTHに基づいてエンジン10のサイクル数が決定される。
【0066】
上記SC6では、シフトレバーSHのシフトポジションと自動変速機16の変速モードとに応じたサイクル数マップが選択される。シフトポジションに対応する運転サイクル特性の範囲内で、たとえば、スポーツモードが設定されている場合には、たとえば図14の1点鎖線に示すように2サイクル領域が低スロットル開度まで拡大された関係が用いられ、登坂走行モードが設定されている場合も2サイクル領域が拡大された関係が用いられ、パワー走行モードが設定される場合も2サイクル領域が拡大された関係が用いられ、アクセル踏み込み速度が所定値を超える場合は、2サイクル領域が拡大された関係が用いられるが、スノー走行モードが設定されている場合は、4サイクル領域が拡大された関係が用いられる。
【0067】
上述のように、本実施例によれば、サイクル変更制御手段140は、そのシフトレバーSHのシフトポジション毎にエンジン10の運転サイクル変更特性を有する関係を設定するものであることから、シフトポジジョンすなわち変速ポジションに対応した差別化した走行が可能となり、運転性および燃費が向上する。
【0068】
また、本実施例によれば、サイクル変更制御手段140は、シフトレバーSHのシフトポジションと自動変速機16の変速モードとに基づいてそれに対応したエンジン10の運転サイクルの変更特性を有する関係を設定するものであることから、シフトレバーSHのシフトポジションと自動変速機16の変速モードとに対応してエンジンの運転サイクルの変更特性が設定されるので、シフトレバーSHのシフトポジションと自動変速機16の変速モードとに応じた差別化した走行が可能となり、運転性および燃費が向上する。
【0069】
また、本実施例によれば、サイクル変更制御手段140は、シフトレバーSHのニュートラルポジションへ操作された場合には、エンジン10をサイクル数の多い多サイクル運転とするものであることから、シフトレバーSHのニュートラルポジションが選択されるとエンジン10がサイクル数の多い多サイクル運転とされるので、燃費が向上する。
【0070】
また、本実施例によれば、サイクル変更制御手段140は、シフトレバーSHのシフトポジション毎に異なる運転サイクル変更特性を有する関係を設定するものであることから、シフトレバーSHのシフトポジション毎に異なる運転サイクル変更特性が適用されるので、シフトポジジョンすなわち変速ポジションに対応した差別化した走行が可能となり、運転性および燃費が向上する。
【0071】
また、本実施例によれば、サイクル変更制御手段140は、シフトポジションセンサなどのサイクル数切換制御に関連するセンサのフェイル時には、シフトレバーSHのDポジション(前進最高速走行位置)の運転サイクル変更特性を選択するものであることから、上記センサのフェイル時にはDポジションの運転サイクル変更特性が選択されるので、センサフェイル時においても駆動力が確保でき、運転性が向上する。
【0072】
また、本実施例によれば、サイクル変更制御手段140によりシフトポジッション毎に設定されるエンジン運転サイクル変更特性に優先してエンジン運転サイクルを設定するサイクル数優先設定手段146が備えられることから、サイクル変更制御手段140により設定されるエンジン運転サイクル変更特性に優先してエンジン運転サイクルが設定されることにより、ディーラーサービスなどにおいて手動操作によるエンジン運転サイクルの設定が可能となる。
【0073】
図17は、本発明の他の実施例におけるサイクル数変更作動を説明するタイムチャートである。図17において、t1 時点においてマニアルシフト判断が行われた後、t2 時点においてサイクル数変更判断が行われたとき、そのサイクル数変更作動の開始がマニアルシフト完了時点t4 の後まで遅延されるようになっている。これ以外に、クラッチC1の立ち上がりが遅延させられてもよい。また、シフトバイワイヤのアクチュエータを用いてマニアルバルブの切換が遅延させられてもよい。この両者の時、アクセルが踏まれたときはもちろん、それ以外のときもエンジンの吹き上がりを避けるために、エンジントルクダウンや電子スロットルの閉じ制御が同時に実行されてもよい。また、上記とは反対に、マニアルシフトが遅延されてもよく、実際に制御が進行している方を優先させるとよい。また、制御の必要性に優劣がない場合、基本的にはクラッチC1よりもサイクル数の切換を遅らす方がよい。それ以外にも、早く判断が発生した方を優先させてもよい。
【0074】
以上、本発明の一実施例を図面に基づいて説明したが、本発明はその他の態様においても適用される。
【0075】
たとえば、図8の走行モード判定手段100の高出力モード判定手段106には、図11の走行モード判定手段100と同様に、登坂走行判定手段120、急加速走行判定手段122が設けられていてもよい。
【0076】
また、前述の実施例のサイクル変更制御手段110の自動選択手段110では、2サイクルの高出力トルクに着目してエンジン10の低回転高負荷領域において2サイクルとするための図9の関係からサイクル数が決定されていたが、たとえば図18、図19に示す他の関係が用いられてもよい。図18は図9の変形例であり、図19はエンジン10の低回転低負荷領域において2サイクルとするものである。
【0077】
また、前述の実施例の走行モード判定手段100では、自動変速機16の変速範囲のうちの最高速側ギヤ段の達成を阻止することにより登坂降坂走行時或いは山間路走行時の駆動力を高める走行モード(登降坂走行モード、山間路走行モード)が決定されたときに、サイクル数が切換られるようにしてもよい。
【0078】
また、前述の実施例の車両では、吸気弁74および排気弁75が電磁アクチュエータ76および77により駆動制御される電磁式の可変動弁機構78が設けられていたが、それに代えて、吸気弁74および排気弁75を上下(リフト)させるカムを回転駆動するバルスモータ或いはサーボモータを設け、それらバルスモータ或いはサーボモータの出力軸を速度制御する形式の可変動弁機構などであっても差し支えない。
【0079】
また、前述の実施例の車両では、自動変速機16が用いられていたが、それに代えて、ベルト式或いはトロイダル式の無段変速機などが設けられていても差し支えない。
【0080】
その他、一々例示はしないが、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を加えた態様で実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の制御装置によって係合油圧が制御される油圧式摩擦係合装置を含む車両用自動変速機の構成を説明する図である。
【図2】図1の自動変速機における、複数の油圧式摩擦係合装置の作動の組合わせとそれにより成立するギヤ段との関係を示す図表である。
【図3】図1の自動変速機を含む車両の原動機および駆動系の要部を説明する図である。
【図4】図1のエンジンの各気筒に設けられた可変動弁機構を説明する図である。
【図5】図4の可変動弁機構に設けられて吸気弁或いは排気弁を開閉作動させる電磁アクチュエータの構成を説明する図である。
【図6】図1の車両の運転席付近に設けられたシフトレバーの操作位置と、パワー走行モード選択スイッチおよびスノーモード選択スイッチとを示している。
【図7】図1乃至図3の車両に設けられた電子制御装置の入出力信号を説明する図である。
【図8】図6の電子制御装置の制御機能の要部を説明する機能ブロック線図である。
【図9】図8の自動選択手段において運転サイクルを車両の走行状態に基づいて決定するために用いられる関係を示す図である。
【図10】図6の電子制御装置による制御作動の要部、すなわちサイクル選択制御ルーチンを説明するフローチャートである。
【図11】本発明の他の実施例における電子制御装置の制御機能の要部を説明する機能ブロック線図である。
【図12】図11の実施例における電子制御装置の制御作動の要部を説明するフローチャートである。
【図13】本発明の他の実施例における電子制御装置の制御機能の要部を説明する機能ブロック線図である。
【図14】図13の実施例においてシフトポジションに対応して選択されるサイクル数決定のための関係を示す図であって、Dポジションに対応する図である。
【図15】図13の実施例においてシフトポジションに対応して選択されるサイクル数決定のための関係を示す図であって、パーキングポジション、ニュートラルポジションに対応する図である。
【図16】図13の実施例における電子制御装置の制御作動の要部を説明するフローチャートである。
【図17】本発明の他の実施例におけるサイクル数切換作動を説明するタイムチャートである。
【図18】本発明の他の実施例における自動選択手段において運転サイクルを車両の走行状態に基づいて決定するために用いられる関係を示す図である。
【図19】本発明の他の実施例における自動選択手段において運転サイクルを車両の走行状態に基づいて決定するために用いられる関係を示す図である。
【符号の説明】
10:エンジン
16:自動変速機(変速装置)
90:電子制御装置(エンジン制御装置)
100:走行モード判定手段
110、124、140:サイクル変更制御手段
Claims (15)
- 少サイクル数領域および多サイクル数領域を含む予め記憶された関係から実際の車速およびアクセル開度に基づいて判定された領域に応じて運転サイクル数を変更することが可能なエンジンと、該エンジンの出力を駆動輪へ伝達する変速装置とを備えた車両用エンジン制御装置であって、
前記変速装置の制御状態が高出力が要求される状態とされることに応じて前記少サイクル数領域を拡大することにより前記エンジンの運転サイクル数を減少させるサイクル変更制御手段を、含むことを特徴とする車両用エンジン制御装置。 - 少サイクル数領域および多サイクル数領域を含む予め記憶された関係から実際の車速およびアクセル開度に基づいて判定された領域に応じて運転サイクル数を変更することが可能なエンジンと、該エンジンの出力を駆動輪へ伝達する変速装置とを備えた車両用エンジン制御装置であって、
低出力走行モードおよび高出力走行モードのいずれが設定されているかを判定する走行モード判定手段と、
該走行モード判定手段による前記高出力走行モードの判定に応じて前記少サイクル数領域を拡大することにより前記エンジンの運転サイクル数を減少させるサイクル変更制御手段と
を、含むことを特徴とする車両用エンジン制御装置。 - 前記サイクル変更制御手段は、前記エンジンに所定値以上の高出力が要求される場合は、要求されない場合に比較して前記エンジンを相対的にサイクル数の少ない少サイクル数運転とするための前記少サイクル数領域を拡大するものである請求項1または2の車両用エンジン制御装置。
- 前記サイクル変更制御手段は、前記エンジンに所定値より低い低出力が要求される場合は、要求されない場合に比較して前記エンジンを相対的にサイクル数が多い多サイクル数運転とするための前記多サイクル数領域を拡大するものである請求項1または2の車両用エンジン制御装置。
- 前記サイクル変更制御手段は、車両の駆動力を低下させるスノー走行モードが選択された場合には、該スノー走行モードが選択されない場合に比較して前記エンジンをサイクル数の多い多サイクル数運転とするための前記多サイクル数領域を拡大するものである請求項1または2の車両用エンジン制御装置。
- 前記サイクル変更制御手段は、車両の手動変速モードが選択された場合には、該手動変速モードが選択されない場合に比較して前記エンジンをサイクル数の少ない少サイクル数運転とするための前記少サイクル数領域を拡大するものである請求項1または2の車両用エンジン制御装置。
- 前記サイクル変更制御手段は、車両の駆動力を増加させるパワー走行モードが選択された場合には、該パワー走行モードが選択されない場合に比較して前記エンジンをサイクル数の少ない少サイクル数運転とするための前記少サイクル数領域を拡大するものである請求項1または2の車両用エンジン制御装置。
- 前記サイクル変更制御手段は、車両の登坂走行モードが選択された場合には、該登坂走行モードが選択されない場合に比較して前記エンジンをサイクル数の少ない少サイクル数運転とするための前記少サイクル数領域を拡大するものである請求項1または2の車両用エンジン制御装置。
- 前記サイクル変更制御手段は、車両のアクセル開度の変化率が所定値よりも大きいと判定された場合には、該アクセル開度の変化率が所定値よりも大きいと判定されない場合に比較して前記エンジンをサイクル数の少ない少サイクル数運転とするための前記少サイクル数領域を拡大するものである請求項1または2の車両用エンジン制御装置。
- サイクル数を変更することが可能なエンジンと、該エンジンの出力を駆動輪へ伝達する変速装置と、該変速装置を制御するために予め定められたシフトポジション毎へ操作され得るシフト操作部材とを備えた車両用エンジン制御装置であって、
前記シフト操作部材のシフトポジション毎に前記エンジンのサイクル数を決定するための関係を有し、該関係から前記シフト操作部材のシフトポジションに応じて前記エンジンの運転サイクルを変更するサイクル変更制御手段を、含むことを特徴とする車両用エンジン制御装置。 - 前記サイクル変更制御手段は、前記シフト操作部材のシフトポジションと前記変速装置の変速モードとに基づいて前記エンジンのサイクル数を決定するための関係を設定するものである請求項10の車両用エンジン制御装置。
- 前記サイクル変更制御手段は、前記シフト操作部材がニュートラルポジションへ操作された場合には、前記エンジンをサイクル数の多い多サイクル数運転とするものである請求項10または11の車両用エンジン制御装置。
- 前記サイクル変更制御手段は、前記シフト操作部材のシフトポジション毎に異なる前記エンジンのサイクル数を決定するための関係を有するものである請求項10または11の車両用エンジン制御装置。
- 前記サイクル変更制御手段は、前記サイクル数の切換制御に関連するセンサのフェイル時には、前記シフト操作部材のDポジションの運転サイクル変更特性を選択するものである請求項10または11の車両用エンジン制御装置。
- 前記サイクル変更制御手段によりシフトポジッション毎に設定される前記エンジンのサイクル数を決定するための関係に優先して、エンジン運転サイクルを設定するサイクル数優先設定手段が備えられたものである請求項10または11の車両用エンジン制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001324438A JP3997750B2 (ja) | 2001-04-27 | 2001-10-23 | 車両用エンジン制御装置 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001131146 | 2001-04-27 | ||
JP2001-131146 | 2001-04-27 | ||
JP2001324438A JP3997750B2 (ja) | 2001-04-27 | 2001-10-23 | 車両用エンジン制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003013766A JP2003013766A (ja) | 2003-01-15 |
JP3997750B2 true JP3997750B2 (ja) | 2007-10-24 |
Family
ID=26614383
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001324438A Expired - Fee Related JP3997750B2 (ja) | 2001-04-27 | 2001-10-23 | 車両用エンジン制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3997750B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN106930846B (zh) * | 2015-12-29 | 2021-03-19 | 长城汽车股份有限公司 | 多冲程循环发动机的控制方法、系统及车辆 |
JP6607530B2 (ja) * | 2017-03-29 | 2019-11-20 | マツダ株式会社 | エンジンの制御装置 |
-
2001
- 2001-10-23 JP JP2001324438A patent/JP3997750B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2003013766A (ja) | 2003-01-15 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4228789B2 (ja) | 車両の制御装置 | |
JP3976053B2 (ja) | 車両の制御装置 | |
JP2005009395A (ja) | 車両の制御装置 | |
JP2003054291A (ja) | 車両の総合制御装置 | |
JP2005335702A (ja) | 車両の制御装置 | |
JP4120346B2 (ja) | 車両のエンジン制御装置 | |
JP4107069B2 (ja) | 車両の制御装置 | |
JP3894105B2 (ja) | 車両の駆動制御装置 | |
JP4251025B2 (ja) | 車両の制御装置 | |
JP4092928B2 (ja) | 車両用制御装置 | |
JP2005016439A (ja) | 車両の制御装置 | |
JP3997750B2 (ja) | 車両用エンジン制御装置 | |
JP4146117B2 (ja) | 車両用動力伝達装置の制御装置 | |
JP3743353B2 (ja) | 車両の総合制御装置 | |
JP4457560B2 (ja) | 車両の制御装置 | |
JP4797277B2 (ja) | 過給機を有する車両の制御装置 | |
JP3922157B2 (ja) | 車両用駆動制御装置 | |
JP3849510B2 (ja) | 車両のエンジン制御装置 | |
JP2004263780A (ja) | 車両のロックアップクラッチ制御装置 | |
JP3661637B2 (ja) | 車両用エンジンおよび変速機の統合制御装置 | |
JP2004150530A (ja) | 車両の制御装置 | |
JP2004262340A (ja) | 車両の変速制御装置 | |
JP4254277B2 (ja) | 車両のロックアップクラッチ制御装置 | |
JP2008290715A (ja) | 車両の制御装置 | |
JP4131157B2 (ja) | 車両の制御装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20041008 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20070424 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20070625 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20070717 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20070730 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100817 Year of fee payment: 3 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |