JP3996530B2 - 地盤の安定化用管体設置工法、トンネルの先受け工法及び孔曲り修正機能を有する掘削装置 - Google Patents
地盤の安定化用管体設置工法、トンネルの先受け工法及び孔曲り修正機能を有する掘削装置 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、地盤の安定化用管体設置工法、トンネルの先受け工法及び孔曲り修正機能を有する掘削装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
地中構造物、たとえばトンネルを構築する場合、地盤、とりわけ地山を安定化させるために、地中構造物を構築するに先立って、その上方に管体を設置または建込む先受け工法が汎用されている。この管体はこれ自体で、あるいはその管体を注入材の注入通路としさらに補強することで、地盤の安定化に寄与するものである。
【0003】
近年の大断面のトンネルの指向に伴って先受け工法の必要性がより高まっている。先受け工法には、坑口から施工を開始するパイプルーフ工法やフォアパイリング工法などがあるが、削孔長が短い故に施工能率が高くない問題がある。この種の問題は特許文献1にも指摘されている。
【特許文献1】
特開2000−220376号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
長尺の管体の設置のためには、目的の掘削線に沿った孔曲りのない削孔が必要である。しかし、孔曲りを検出するセンサー類は比較的高精度のものを得ることができる現状でありながら、削孔過程の途中で孔曲りを確実に修正できる良好な手段がないのが現実である。
【0005】
したがって、本発明の主たる課題は、削孔過程の途中で孔曲りを確実に修正でき、もって長尺の削孔が可能である地盤の安定化用管体設置工法、トンネルの先受け工法及び孔曲り修正機能を有する掘削装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決した本発明は次記のとおりである。
<請求項1項記載の発明>
地盤の安定化用の管体を地盤内に設置する工法であって、
外管及び内管を備え、前記内管の先端部に、打撃力に伴う推進力を与えつつ削孔を行うと、地盤が有する削孔反力との関係で削孔方向が第1の方向に偏心させる力を生じさせる形状の内管ビットが設けられ、かつ前記外管の先端部に、打撃力に伴う推進力を与えつつ削孔を行うと、地盤が有する削孔反力との関係で削孔方向が第2の方向に偏心させる力を生じさせる形状の外管ビットが設けられ、
直線削孔の時には、前記外管ビット及び前記内管ビットについて、その進行方向位置を実質的に同じとし、かつ周方向位置を前記第1の方向と前記第2の方向とが実質的に180度反対の位置となるように設定し、軸心回りの回転力及び打撃力のうち少なくとも回転力を与えつつ削孔を行い、
削孔に伴う孔曲りの修正時には、前記内管ビットと前記外管ビットとの周方向位置を相対的に変更させた状態で;
前記内管ビットを前記外管ビットより進行方向前方位置にした状態で、あるいは前記内管ビットと前記外管ビットとの進行方向位置を実質的に同じとした状態で、連続する一方向回転を与えることなくある角度範囲内での揺動を加えながらあるいは加えないで打撃力を与えて削孔を行い、
上記の削孔を目標長まで削孔した後、前記外管は地盤中に残置させて地盤の安定化用の管体とすることを特徴とする地盤の安定化用管体設置工法。
【0007】
<請求項2項記載の発明>
内管ビット及び外管ビットの先端面は、軸心と直交する面に対して交差する傾斜面をそれぞれ有する請求項1記載の地盤の安定化用管体設置工法。
【0008】
(請求項1及び請求項2における作用効果)
外管ビット及び内管ビットとして、打撃力に伴う推進力を与えつつ削孔を行うと、地盤が有する削孔反力との関係で削孔方向がある方向に偏心させる力を生じさせる形状のものを使用する。たとえば、内管ビット及び外管ビットの先端面が、軸心と直交する面に対して交差する傾斜面をそれぞれ有すると、これに押し込み力が作用すると、ビット(そして管体の先端部も)は斜面の先端に向かう方向に逃げるようになる。本発明はこの原理を積極的に採用するものである。
しかるに、直線削孔の時には、前記外管ビット及び前記内管ビットについて、その進行方向位置を実質的に同じとし、かつ周方向位置を前記第1の方向と前記第2の方向とが実質的に180度反対の位置となるように設定し、軸心回りの回転力及び打撃力のうち少なくとも回転力を与えつつ(好ましくは回転力及び打撃力の両者を与えつつ)削孔を行う。この場合、外管ビット及び外管の先端部が第1の方向に、内管ビット及び内管の先端部が第2の方向に、それぞれ逃げるようになるが、第1の方向と第2の方向とは実質的に180度反対の位置であるために逃げの力が相殺され、かつ回転力が作用しているので、直線の削孔が保証される。
【0009】
他方で、削孔に伴う孔曲りの修正時には、前記内管ビットと前記外管ビットとの周方向位置を相対的に変更させた状態で(すなわち第1の方向と第2の方向とは実質的に180度反対の位置から変更した状態。180度反対位置でない限り、目標の孔曲りの修正方向に対応して、第1の方向と第2の方向との位置が揃った状態のほか、適宜のたとえば90度、120度位置などでもよい。);前記内管ビットを前記外管ビットより進行方向前方位置にした状態で、あるいは前記内管ビットと前記外管ビットとの進行方向位置を実質的に同じとした状態で、連続する一方向回転を与えることなくある角度範囲内での揺動を加えながらあるいは加えないで打撃力を与えて削孔を行う。
この場合、たとえば簡明に前述の第1の方向と第2の方向との位置が揃った状態を考えると、内管ビット及び内管の先端部が第1の方向に、外管ビット及び外管の先端部が同じ第1の方向にそれぞれ逃げるようになるために、削孔方向が当該方向に変更され、この削孔方向の変更をある長さ続けることで、削孔方向の修正を行うことができる。この際に、前述の90度の位置とすると、90度の角度範囲内のある方向(この方向は地盤の抵抗やビットの形状などによって変わる)に逃げるようになるために、削孔方向が当該方向に変更され、この削孔方向の変更をある長さ続けることで、削孔方向の修正を行うことができる。
さらに、この孔曲り修正には、前記内管ビットと前記外管ビットとの進行方向位置を実質的に同じとした状態で行うのが両者の逃げ力が相乗して効果的ではあるが、前記内管ビットを前記外管ビットより進行方向前方位置にした状態であっても、内管ビットの逃げに伴って、外管側も同伴するようになるので孔曲り修正が可能である。また、連続する一方向回転を与えると、孔曲り修正機能(逃げる機能)が消失する傾向にあるために、連続する一方向回転は行わない。さらに、打撃力のみによって削孔前進させることができるほか、削孔能率を高めるためには、ある角度範囲内での揺動を加えながら打撃力を与えて削孔を行うのが望ましい。
【0010】
上記の削孔を目標長まで削孔した後、前記外管は地盤中に残置させて地盤の安定化用の管体とすることができる。必要により、その後当該管体を通して地盤(地山)の安定化用注入材の注入路などとして利用できる。
【0011】
<請求項3項記載の発明>
地盤の安定化用の管体を地盤内に設置する工法であって、
外管及び内管を備え、前記内管の先端部に内管ビットシューを有し、この内管ビットシューに、軸心より放射方向に伸縮自在となり、収縮時においては掘削面中心が実質的に軸心に一致し、伸長時においては掘削面中心が軸心に対し偏心するよう構成したリーマー片を有し、
直線削孔の時においては、前記リーマー片を収縮させた状態で、軸心回りの回転力及び打撃力のうち少なくとも回転力を与えつつ削孔を行い、
削孔に伴う孔曲りの修正時には、前記リーマー片を伸長させた状態で、連続する一方向回転を与えることなくある角度範囲内での揺動を加えながらあるいは加えないで打撃力を与えて削孔を行い、
上記の削孔を目標長まで削孔した後、前記外管は地盤中に残置させて地盤の安定化用の管体とすることを特徴とする地盤の安定化用管体設置工法。
【0012】
(作用効果)
この発明においては、内管の先端部に内管ビットシューを有し、この内管ビットシューに、軸心より放射方向に伸縮自在となり、収縮時においては掘削面中心が実質的に軸心に一致し、伸長時においては掘削面中心が軸心に対し偏心するよう構成したリーマー片を有する。
前記リーマー片を収縮させた状態で、軸心回りの回転力及び打撃力のうち少なくとも回転力を与えつつ削孔を行うと、内管ビットシューは掘削面中心が実質的に軸心に一致している状態であるから、直線削孔を行うことでできる。
これに対し、前記リーマー片を伸長させた状態で、連続する一方向回転を与えることなくある角度範囲内での揺動を加えながらあるいは加えないで打撃力を与えると、掘削面中心が軸心に対し偏心するので、その偏心方向に削孔線がずれるようになり、孔曲り修正が可能となる。この場合においても、ある角度範囲内での揺動を加えることで、削孔能率が打撃力のみの場合に比較してより高まる。
【0013】
<請求項4項記載の発明>
トンネル横断面の上方に、トンネル掘削に先立ってトンネル線に沿って管体を建込む先受け工法であって、
外管及び内管を備え、前記内管の先端部に、打撃力に伴う推進力を与えつつ削孔を行うと、地盤が有する削孔反力との関係で削孔方向を第1の方向に偏心させる力を生じさせる形状の内管ビットが設けられ、かつ前記外管の先端部に、打撃力に伴う推進力を与えつつ削孔を行うと、地盤が有する削孔反力との関係で削孔方向を第2の方向に偏心させる力を生じさせる形状の外管ビットが設けられ、
直線削孔の時には、前記外管ビット及び前記内管ビットについて、その進行方向位置を実質的に同じとし、かつ周方向位置を前記第1の方向と前記第2の方向とが実質的に180度反対の位置となるように設定し、軸心回りの回転力及び打撃力のうち少なくとも回転力を与えつつ削孔を行い、
削孔に伴う孔曲りの修正時には、前記内管ビットと前記外管ビットとの周方向位置を相対的に変更させた状態で;
前記内管ビットを前記外管ビットより進行方向前方位置にした状態で、あるいは前記内管ビットと前記外管ビットとの進行方向位置を実質的に同じとした状態で、連続な一方向回転を与えることなくある角度範囲内での揺動を加えながらあるいは加えないで打撃力を与えて削孔を行い、
上記の削孔を目標長まで削孔した後、前記外管は地盤中に残置させて地盤の安定化用の管体とすることを特徴とするトンネルの先受け工法。
【0014】
(作用効果)
本発明は、トンネル横断面の上方に、トンネル掘削に先立ってトンネル線に沿って管体を建込む先受け工法において顕著な利点をもたらす。具体的に、従来、削孔精度の観点から15m程度、ある程度精度を無視したとしても50m程度であった削孔長を、100m以上及び施工機械を選定することで、300m以上の削孔が可能となることを知見している。
【0015】
<請求項5項記載の発明>
内管ビット及び外管ビットの先端面は、軸心と直交する面に対して交差する傾斜面をそれぞれ有する請求項4記載の地盤のトンネルの先受け工法。
【0016】
(作用効果)
前述のものと同様である。
【0017】
<請求項6項記載の発明>
トンネル横断面の上方に、トンネル掘削に先立ってトンネル線に沿って管体を建込む先受け工法であって、
外管及び内管を備え、前記内管の先端部に内管ビットシューを有し、この内管ビットシューに、軸心より放射方向に伸縮自在となり、収縮時においては掘削面中心が実質的に軸心に一致し、伸長時においては掘削面中心が軸心に対し偏心するよう構成したリーマー片を有し、
直線削孔の時においては、前記リーマー片を収縮させた状態で、軸心回りの回転力及び打撃力のうち少なくとも回転力を与えつつ削孔を行い、
削孔に伴う孔曲りの修正時には、前記リーマー片を伸長させた状態で、連続する一方向回転を与えることなくある角度範囲内での揺動を加えながらあるいは加えないで打撃力を与えて削孔を行い、
上記の削孔を目標長まで削孔した後、前記外管は地盤中に残置させて地盤の安定化用の管体とすることを特徴とするトンネルの先受け工法。
【0018】
(作用効果)
本発明は、トンネル横断面の上方に、トンネル掘削に先立ってトンネル線に沿って管体を建込む先受け工法において顕著な利点をもたらす。
【0019】
<請求項7項記載の発明>
外管及び内管を備え、前記内管の先端部に、打撃力に伴う推進力を与えつつ削孔を行うと、地盤が有する削孔反力との関係で削孔方向を第1の方向に偏心させる力を生じさせる形状の内管ビットが設けられ、かつ前記外管の先端部に、打撃力に伴う推進力を与えつつ削孔を行うと、地盤が有する削孔反力との関係で削孔方向を第2の方向に偏心させる力を生じさせる形状の外管ビットが設けられ、
さらに前記外管及び前記内管に軸心回りの回転力を与え、かつ前記内管ビット、または前記内管ビット及び前記外管ビットに対して打撃力を与える削孔駆動手段を備え、
前記外管ビットと前記内管ビットとは係脱自在となり、前記第1の方向と前記第2の方向とが一致した状態での係合、並びに前記第1の方向と前記第2の方向とが実質的に180度反対の位置となる状態での係合が選択自在とされ、各係合時において前記外管に対する軸心回りの回転力が前記内管ビットの軸心回りの回転力として伝達可能となっていることを特徴とする孔曲り修正機能を有する掘削装置。
【0020】
(作用効果)
本発明の装置は、前述の各工法に良好に利用できる。この場合、本発明装置においては、特に、前記外管ビットと前記内管ビットとは係脱自在となり、前記第1の方向と前記第2の方向とが一致した状態での係合、並びに前記第1の方向と前記第2の方向とが実質的に180度反対の位置となる状態での係合が選択自在とされ、各係合時において前記外管に対する軸心回りの回転力が前記内管ビットの軸心回りの回転力として伝達可能となっている。したがって、孔曲り修正時において、外管ビットに対し内管ビットを変えることなく、直線削孔を行ってきた内管ビットの係合位置を変えるのみで、孔曲り修正段階に移行できるので、施工能率が高いものとなる(内管ビットの軸心回りの位置変更は基部側から内管を回転させることで容易である)。
【0021】
<請求項8項記載の発明>
内管ビット及び外管ビットの先端面は、軸心と直交する面に対して交差する傾斜面をそれぞれ有する請求項7記載の孔曲り修正機能を有する掘削装置。
【0022】
<請求項9項記載の発明>
外管ビットからの内管ビットの係合を解いて、内管と共に前記内管ビットを前記外管ビットより前方に突き出し可能とされている請求項7または8記載の孔曲り修正機能を有する掘削装置。
【0023】
(作用効果)
外管ビットからの内管ビットの係合を解いて、内管と共に前記内管ビットを前記外管ビットより前方に突き出し可能とされているので、前述のように、内管ビットの逃げのみによって孔曲り修正を行う際に利用できる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態を図面を参照しながらさらに詳説する。
(使用する管体と削孔駆動装置との関係)
使用する管体は、図1及び図2に示すように、たとえば外管1と内管2とからなる二重管であり、これらはたとえばパーカッション削孔駆動装置3に連結されて使用される。削孔駆動装置3は、図1の場合には、トップハンマー方式(ロータリーパーカッション方式)によるもので、二重管の基端に対して打撃力が与えられこれが先端にも伝達され、また、回転力も与えられるものである。図2の場合には先端にダウンザホールを備え、回転力も与えられるものである。その他、外管及び内管に軸心回りの回転力を与えることができ、かつ内管ビット、または内管ビット及び外管ビットに対して打撃力を与えることが可能な限り、適宜の削孔駆動装置を使用可能である。
【0025】
他方、外管1及び内管2に対して、個別に回転力を与え、あるいは個別に打撃力を与えることが可能な削孔駆動装置を使用することも可能である。したがって、外管1及び内管2に対応して個別の回転力付与手段をそれぞれ設けることができる。また、外管1及び内管2に対応して個別の打撃力与手段をそれぞれ設けることができる。もちろん、回転力付与手段及び又は打撃力与手段は、外管1及び内管2に対して共通化できる。
【0026】
また、管体は所定長さの単位管体を順次連結させながら、掘進を行うものである。さらに、以下の例においては、二重管の例を採って説明するが、その内管内に他の管体または流路を設けたり、外管との間に他の管体または流路を設けることが可能である。
【0027】
(削孔の基本概念)
本発明においては、図3及び図4に示すように、外管1の先端に外管ビット10を設け、内管2の先端に内管ビット20を設ける。外管ビット10及び内管ビット20として、打撃力に伴う推進力を与えつつ削孔を行うと、地盤が有する削孔反力(切削抵抗)との関係で削孔方向をある方向に偏心させる力を生じさせる形状のものを使用する。たとえば、外管ビット10及び内管ビット20の先端面が、軸心と直交する面に対して交差する傾斜面をそれぞれ有するものを使用する。
【0028】
外管ビット10の詳細を図6及び図7に示した。内管ビット20の詳細を図8及び図9に示した。さらに、直線削孔時の組み込み状態を図10に、その側面を図11に示した。
【0029】
外管ビット10及び又は内管ビット20に、削孔駆動装置3により与えられる押し込み力が作用すると、ビットは斜面の先端に向かう方向に逃げるようになる。
【0030】
しかるに、直線削孔の時には、図3及び図10に示すように、外管ビット10及び内管ビット20について、その進行方向位置を実質的に同じとし、かつ図10に示すように、周方向位置を第1の方向(1)(図6及び図7の方向)と第2の方向(2)(図8及び図9の方向)とが実質的に180度反対の位置となるように設定し、軸心回りの回転力及び打撃力のうち少なくとも回転力を与えつつ(好ましくは回転力及び打撃力の両者を与えつつ)削孔を行う。
【0031】
この場合、外管ビット10及び外管1の先端部が第1の方向(1)に、内管ビット20及び内管2の先端部が第2の方向(2)に、それぞれ逃げるようになるが、第1の方向と第2の方向とは実質的に180度反対の位置であるために逃げの力が相殺され、かつ回転力が作用しているので、直線の削孔が保証される。
【0032】
他方、削孔に伴う孔曲りの修正時には、外管ビット10と内管ビット20との周方向位置を相対的に変更させた状態で、たとえば図4及び図12に示すように、第1の方向(1)と第2の方向(2)との位置が揃った状態で;たとえば図4及び図12に図示のように、外管ビット10と内管ビット20との進行方向位置を実質的に同じとした状態で、連続する一方向回転を与えることなくある角度範囲内での揺動を加えながらあるいは加えないで打撃力を与えて削孔を行う。
【0033】
この場合、内管ビット20及び内管2の先端部が第1の方向(=第2の方向)に、外管ビット10及び外管1の先端部が同じ第1の方向(=第2の方向)にそれぞれ逃げるようになるために、削孔方向が当該方向に変更され、この削孔方向の変更をある長さ続けることで、削孔方向の修正を行うことができる。
【0034】
この際に、たとえば、図14に示すように、第1の方向と第2の方向とを90度の開き角度位置とすると、90度の開き角度範囲内のある方向(この方向は地盤の抵抗やビットの形状などによって変わる)、すなわち図14の白抜き矢印方向に逃げるようになるために、削孔方向が当該方向に変更される。
【0035】
この種の削孔方向の変更をある長さ続けることで、削孔方向の修正を行うことができる。削孔方向の修正が終了したならば、再度前述の直線削孔を行う。
【0036】
削孔の過程における適宜の時点で、外管1及び内管2の継ぎ足しを行う。この継ぎ足し自体は周知の事項であるので説明を省略する。
【0037】
ところで、図5及び図13に示すように、内管ビット20を外管ビット10より進行方向前方位置にした状態であっても、内管ビット20の逃げに伴って、外管1側(外管ビット10を含め)も同伴するようになるので孔曲り修正が可能である。また、孔曲り修正時において、打撃力のみによって削孔前進させることができるほか、削孔能率を高めるためには、図4及び図5に両端矢付き矢印で示すように、ある角度範囲内での揺動を加えながら打撃力を与えて削孔を行うのが望ましい。
【0038】
(穿孔装置の第1例の説明)
ここで、図15に視点を変えて図示した内管ビット20の構造を参照しながら、穿孔装置の構造を説明する。
【0039】
外管1の先端に螺合連結などにより一体化される外管ビット10は、図6および図7に示すように、筒状をなしており、その先端面の中央部分が傾斜面11とされている。先端面の適宜位置には多数のビット刃12が一体化されている。さらに、内周面には係合突起13が突設されている。
【0040】
他方で、内管2の先端に螺合連結などにより一体化される内管ビット20は、図8および図9に示すように、有底筒状となり、内部は内管2を通して圧送される切削用水の通路となり、先端の吐出口24から吐出されるようになっている。内管ビット20の先端面の中央部分が傾斜面21とされている。先端面の適宜位置には多数のビット刃22が一体化されている。さらに、外周面には切削に伴う排泥溝25,25が形成されている。
【0041】
さらに、係合突起13に対する係合溝23が形成されている。この係合溝23の形状は若干複雑であるために、説明用のために図15にハッチングで示してある。すなわち、図9基準でほぼ1時の位置に、進行方向に沿う直進時溝23Aが形成され、ほぼ7時の位置に、進行方向に沿う修正時溝23Bが形成されている。さらに、直進時溝23A及び修正時溝23Bの後端側には、これらを繋ぐ周方向溝23Cが形成されている。しかも、周方向溝23Cに連通するように進行方向に沿う通り抜け溝23Dが形成されている。
【0042】
直線削孔時には、直進時溝23Aが係合突起13と係合状態にあり、図10の矢印方向に外管1が回転するので、外管ビット10の回転力が係合突起13を通して伝達され、内管ビット20も同方向に回転する。
【0043】
孔曲り修正時には、たとえば内管ビット20を後方まで前方に押し込んだ後、図10の回転方向と反対方向に180度逆転させた後、内管ビット20を後方に引き寄せる。これによって、係合突起13側からみれば、直進時溝23Aから外れ、周方向溝23Cに沿って修正時溝23Bの基部まで移動し、その後修正時溝23Bに嵌め込まれる。かくして、図12に示すように、外管ビット10と内管ビット20との係合がなされた状態で、図12の矢印方向に外管1が回転するので、外管ビット10の回転力が係合突起13を通して伝達され、内管ビット20も同方向に回転する。
【0044】
図5及び図13の状態を採るためには、係合突起13を通り抜け溝23D位置に一致させた状態で、内管2を押し出すことで、係合突起13を周方向溝23Cから通り抜け溝23Dを通して外す。これによって、内管2及び内管ビット20のみの揺動が可能となる。
【0045】
なお、修正時溝23Bには、その先端部から、図9の基準で反時計方向に延びる係合溝(図示せず)をさらに形成し、係合突起13の形状を変形することにより、変形係合突起13が改変修正時溝23Bから外れにくくするなどの設計変更が可能である。
【0046】
(穿孔装置の第2例の説明)
穿孔装置の第2例は、図16及び図17に示すものである。
【0047】
この場合の外管1及び内管2を備え、外管1の先端には適宜の外管ビット10Aを設ける。内管2の先端部には、内管ビットシュー30設ける。この内管ビットシュー30には、軸心より放射方向に伸縮自在となり、収縮時においては掘削面中心が実質的に軸心に一致し、伸長時においては掘削面中心が軸心に対し偏心するよう構成したリーマー片31が設けられている。リーマー片31の伸縮には、たとえば内管ビットシュー30の本体を座とするシリンダのほか、先の穿孔装置の第1例のような溝にリーマー片31に噛み合わせ、内管2の回転に応じてリーマー片31が伸縮する構造等を採り得る。
【0048】
いずれにしても、直線削孔の時においては、リーマー片31を収縮させた状態で、軸心回りの回転力及び打撃力のうち少なくとも回転力を与えつつ削孔を行う。リーマー片31を収縮させた状態で、軸心回りの回転力及び打撃力のうち少なくとも回転力を与えつつ削孔を行うと、内管ビットシューは掘削面中心が実質的に軸心に一致している状態であるから、直線削孔を行うことでできる。
【0049】
これに対し、削孔に伴う孔曲りの修正時には、リーマー片31を伸長させた状態で、連続する一方向回転を与えることなくある角度範囲内での揺動を加えながらあるいは加えないで打撃力を与えて削孔を行う。リーマー片31を伸長させた状態で、連続する一方向回転を与えることなくある角度範囲内での揺動を加えながらあるいは加えないで打撃力を与えると、掘削面中心が軸心に対し偏心するので、その偏心方向に削孔線がずれるようになり、孔曲り修正が可能となる。この場合においても、ある角度範囲内での揺動を加えることで、削孔能率が打撃力のみの場合に比較してより高まる。
【0050】
この例において、リーマー片31は周方向に複数とすることもできる。
【0051】
(回転角度の把握例)
前記例からも各時点での、外管ビット10、特に内管ビット20角度把握は重要である。そこで、たとえば図18に示す形態を採れば、管体の継ぎ足し後においても把握できるようになる。すなわち、削孔駆動装置3の回転ヘッド3Aにロータリーエンコーダなどの回転角検出器40を設けておく。
【0052】
当初または適宜の時点で、現在の内管ビット20の位置をセットしておく。図示の(a)の段階ではゼロリセット状態としてある。管体の1本分の削孔が終了したならば、(b)に示すように、外管チャッキング4Aにより外管1を把持し、回転ヘッド3Aを逆回転して先の外管1との切り離しを行う。この場合の回転ヘッド3Aの回転角方位は問題にしない。続いて、(c)のように、内管チャッキング4Bにより内管2を把持し、その内管2との回転ヘッド3Aの切り離しも行う。その際に、内管チャッキング4Bにより内管2を把持した時点での回転角度(たとえば180度)を回転角検出器40に記憶させておく。切り離し後の回転ヘッド3Aの回転角方位は問題にしない。次に(d)に示すように、新たな内管2を持ち込み、先の内管2との連結を行う。その後(e)に示すように、回転角検出器40に記憶させておいた回転角度(たとえば180度)になるまで、回転ヘッド3Aを回転させ、内管ビット20の位置をセットする。続いて、新たに持ち込んだ外管1と先の外管1との連結を行う。
【0053】
(孔曲り検出を併用する第1の削孔例)
孔曲りの検出には適宜の検出器を採用できる。たとえば、水平方向の曲がりに関しては機械式ジャイロ、磁気コンパスなどを、鉛直方向の曲がりに関しては傾斜計、液圧差計などを使用できる。
【0054】
そこで、図19に示す第1例では、傾斜計51を内管2の先端部に設け、その鉛直方向の信号を管体内を通して、管体外に取り込むようにする(信号の伝送系は図示せず)。これに対し、水平方向の孔曲り検出のために、ジャイロ52を挿入するようにする。
【0055】
施工法を順に説明すると、(a)に示すように二重管ロータリーパーカッションによる直線削孔を続け、適宜の長さ分の削孔が終了して時点で、削孔駆動装置3の回転ヘッド3Aと切り離し、(b)に示すように内管2の基端口から内管2内にジャイロ52を先端部まで挿入し、その先端部の位置を検出する。位置検出が終了したならば(c)に示すようにジャイロ52は引き抜く。その後(d)に示すように、管体を回転ヘッド3Aと接続した状態で、ジャイロ52の水平方向位置及び傾斜計51による鉛直方向位置信号に基づいて、外管1(外管ヘッド10)及び内管2(内管ヘッド20)の周方向位置を修正した後に、(e)に示すように打撃力による推進を行う。以下は(f)に示すように、ジャイロ52の挿入及び管路計測、直線削孔、方位修正削孔などを適宜組み合わせ、目標長までの削孔を行う。最終削孔が完了したならば、(g)に示すように内管2を撤去し、外管1を残置した先受け管とする。
【0056】
この第1の削孔例において、ジャイロ52などの方位検出器の挿入及び後退に際しては、たとえば図21に示す形態を採ることができる。すなわち、ジャイロ52などの方位検出器を内管2内にほぼ液密状態となる関係のケース53内に収納し、後端をリール巻取り器54と連結し、内管2内にポンプ55のホース56口を連通させる。ポンプ55からホース56を通して送水すると、ケース53を押し進めることができる。後退時には、リール巻取り器54により引き込むことで後退させることができる。
【0057】
(孔曲り検出を併用する第2の削孔例)
図20のように、内管2の先端部内に傾斜計51及びジャイロ52を固定しておき、これを用いて削孔を行うこともできる。
【0058】
すなわち、(a)に示すように二重管ロータリーパーカッションによる直線削孔を続け、適宜の長さ分の削孔が終了して時点で、(b)に示すように内管2を適宜長さ後退させながら管路の計測を行う。その後、(c)に示すように、ジャイロ52の水平方向位置及び傾斜計51による鉛直方向位置信号に基づいて、外管1(外管ヘッド10)及び内管2(内管ヘッド20)の周方向位置を修正した後に、(d)に示すように打撃力による推進を行う。以下は(e)に示すように、ジャイロ52の挿入及び管路計測、直線削孔、方位修正削孔などを適宜組み合わせ、目標長までの削孔を行う。最終削孔が完了したならば、(f)に示すように内管2を撤去し、外管1を残置した先受け管とする。この例では、ジャイロ52の挿入及び後退の都度、管体と削孔駆動装置3の回転ヘッド3Aとの切り離しを行う必要がない利点がある。
【0059】
【発明の効果】
以上のとおり、本発明によれば、要すれば、削孔過程の途中で孔曲りを確実に修正でき、もって長尺の削孔が可能である。その他の効果は前述の作用効果の欄に記載してとおりである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 削孔方式の説明図である。
【図2】 他の削孔方式の説明図である。
【図3】 直線削孔状態の概要図である。
【図4】 孔曲り修正削孔状態概要図である。
【図5】 他の孔曲り修正削孔状態概要図である。
【図6】 外管ビットの縦断面図である。
【図7】 その側面図である。
【図8】 内管ビットの縦断面図である。
【図9】 その側面図である。
【図10】 直線削孔状態の外管ビット及び内管ビットの縦断面図である。
【図11】 その側面図である。
【図12】 孔曲り修正削孔状態の外管ビット及び内管ビットの縦断面図である。
【図13】 他の孔曲り修正削孔状態の外管ビット及び内管ビットの縦断面図である。
【図14】 方向及び進行方位の説明図である。
【図15】 視点を変えて図示した内管ビット構造の斜視図である。
【図16】 別の削孔装置による直線削孔状態の概要図である。
【図17】 別の削孔装置による孔曲り修正削孔状態の概要図である。
【図18】 管体の連結及び回転角度検出の説明図である。
【図19】 孔曲り検出を併用する第1の削孔例の説明図である。
【図20】 孔曲り検出を併用する第2の削孔例の説明図である。
【図21】 方位検出器の挿入及び後退装置例説明図である。
【符号の説明】
1…外管、2…内管、3…(パーカッション)削孔駆動装置、3A…回転ヘッド、10…外管ビット、11…傾斜面、13…係合突起、20…内管ビット、21…傾斜面、23…係合溝、23A…直進時溝、23B…修正時溝、23C…周方向溝、24D…通り抜け溝、30…内管ビットシュー、31…リーマー片、51…傾斜計、52…ジャイロ、(1)…第1の方向、(2)…第2の方向。
Claims (9)
- 地盤の安定化用の管体を地盤内に設置する工法であって、
外管及び内管を備え、前記内管の先端部に、打撃力に伴う推進力を与えつつ削孔を行うと、地盤が有する削孔反力との関係で削孔方向が第1の方向に偏心させる力を生じさせる形状の内管ビットが設けられ、かつ前記外管の先端部に、打撃力に伴う推進力を与えつつ削孔を行うと、地盤が有する削孔反力との関係で削孔方向が第2の方向に偏心させる力を生じさせる形状の外管ビットが設けられ、
直線削孔の時には、前記外管ビット及び前記内管ビットについて、その進行方向位置を実質的に同じとし、かつ周方向位置を前記第1の方向と前記第2の方向とが実質的に180度反対の位置となるように設定し、軸心回りの回転力及び打撃力のうち少なくとも回転力を与えつつ削孔を行い、
削孔に伴う孔曲りの修正時には、前記内管ビットと前記外管ビットとの周方向位置を相対的に変更させた状態で;
前記内管ビットを前記外管ビットより進行方向前方位置にした状態で、あるいは前記内管ビットと前記外管ビットとの進行方向位置を実質的に同じとした状態で、連続する一方向回転を与えることなくある角度範囲内での揺動を加えながらあるいは加えないで打撃力を与えて削孔を行い、
上記の削孔を目標長まで削孔した後、前記外管は地盤中に残置させて地盤の安定化用の管体とすることを特徴とする地盤の安定化用管体設置工法。 - 内管ビット及び外管ビットの先端面は、軸心と直交する面に対して交差する傾斜面をそれぞれ有する請求項1記載の地盤の安定化用管体設置工法。
- 地盤の安定化用の管体を地盤内に設置する工法であって、
外管及び内管を備え、前記内管の先端部に内管ビットシューを有し、この内管ビットシューに、軸心より放射方向に伸縮自在となり、収縮時においては掘削面中心が実質的に軸心に一致し、伸長時においては掘削面中心が軸心に対し偏心するよう構成したリーマー片を有し、
直線削孔の時においては、前記リーマー片を収縮させた状態で、軸心回りの回転力及び打撃力のうち少なくとも回転力を与えつつ削孔を行い、
削孔に伴う孔曲りの修正時には、前記リーマー片を伸長させた状態で、連続する一方向回転を与えることなくある角度範囲内での揺動を加えながらあるいは加えないで打撃力を与えて削孔を行い、
上記の削孔を目標長まで削孔した後、前記外管は地盤中に残置させて地盤の安定化用の管体とすることを特徴とする地盤の安定化用管体設置工法。 - トンネル横断面の上方に、トンネル掘削に先立ってトンネル線に沿って管体を建込む先受け工法であって、
外管及び内管を備え、前記内管の先端部に、打撃力に伴う推進力を与えつつ削孔を行うと、地盤が有する削孔反力との関係で削孔方向を第1の方向に偏心させる力を生じさせる形状の内管ビットが設けられ、かつ前記外管の先端部に、打撃力に伴う推進力を与えつつ削孔を行うと、地盤が有する削孔反力との関係で削孔方向を第2の方向に偏心させる力を生じさせる形状の外管ビットが設けられ、
直線削孔の時には、前記外管ビット及び前記内管ビットについて、その進行方向位置を実質的に同じとし、かつ周方向位置を前記第1の方向と前記第2の方向とが実質的に180度反対の位置となるように設定し、軸心回りの回転力及び打撃力のうち少なくとも回転力を与えつつ削孔を行い、
削孔に伴う孔曲りの修正時には、前記内管ビットと前記外管ビットとの周方向位置を相対的に変更させた状態で;
前記内管ビットを前記外管ビットより進行方向前方位置にした状態で、あるいは前記内管ビットと前記外管ビットとの進行方向位置を実質的に同じとした状態で、連続な一方向回転を与えることなくある角度範囲内での揺動を加えながらあるいは加えないで打撃力を与えて削孔を行い、
上記の削孔を目標長まで削孔した後、前記外管は地盤中に残置させて地盤の安定化用の管体とすることを特徴とするトンネルの先受け工法。 - 内管ビット及び外管ビットの先端面は、軸心と直交する面に対して交差する傾斜面をそれぞれ有する請求項4記載の地盤のトンネルの先受け工法。
- トンネル横断面の上方に、トンネル掘削に先立ってトンネル線に沿って管体を建込む先受け工法であって、
外管及び内管を備え、前記内管の先端部に内管ビットシューを有し、この内管ビットシューに、軸心より放射方向に伸縮自在となり、収縮時においては掘削面中心が実質的に軸心に一致し、伸長時においては掘削面中心が軸心に対し偏心するよう構成したリーマー片を有し、
直線削孔の時においては、前記リーマー片を収縮させた状態で、軸心回りの回転力及び打撃力のうち少なくとも回転力を与えつつ削孔を行い、
削孔に伴う孔曲りの修正時には、前記リーマー片を伸長させた状態で、連続する一方向回転を与えることなくある角度範囲内での揺動を加えながらあるいは加えないで打撃力を与えて削孔を行い、
上記の削孔を目標長まで削孔した後、前記外管は地盤中に残置させて地盤の安定化用の管体とすることを特徴とするトンネルの先受け工法。 - 外管及び内管を備え、前記内管の先端部に、打撃力に伴う推進力を与えつつ削孔を行うと、地盤が有する削孔反力との関係で削孔方向を第1の方向に偏心させる力を生じさせる形状の内管ビットが設けられ、かつ前記外管の先端部に、打撃力に伴う推進力を与えつつ削孔を行うと、地盤が有する削孔反力との関係で削孔方向を第2の方向に偏心させる力を生じさせる形状の外管ビットが設けられ、
さらに前記外管及び前記内管に軸心回りの回転力を与え、かつ前記内管ビット、または前記内管ビット及び前記外管ビットに対して打撃力を与える削孔駆動手段を備え、
前記外管ビットと前記内管ビットとは係脱自在となり、前記第1の方向と前記第2の方向とが一致した状態での係合、並びに前記第1の方向と前記第2の方向とが実質的に180度反対の位置となる状態での係合が選択自在とされ、各係合時において前記外管に対する軸心回りの回転力が前記内管ビットの軸心回りの回転力として伝達可能となっていることを特徴とする孔曲り修正機能を有する掘削装置。 - 内管ビット及び外管ビットの先端面は、軸心と直交する面に対して交差する傾斜面をそれぞれ有する請求項7記載の孔曲り修正機能を有する掘削装置。
- 外管ビットからの内管ビットの係合を解いて、内管と共に前記内管ビットを前記外管ビットより前方に突き出し可能とされている請求項7または8記載の孔曲り修正機能を有する掘削装置。
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