JP2006207239A - 方向制御削孔方法およびその装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】固い地盤における曲線推進能力を向上させる。
【解決手段】曲がり可能な内管5の先端に、軸心方向に対して傾斜した受圧面を有するテーパービット6を取り付け、内管5に対して軸心周りの回転力及び軸心方向に沿う推進力を作用させる回転推進手段7とを備えた削孔装置を用い、回転推進手段7により内管5に推進力を与えつつ軸心周りに揺動させて、その先端のテーパービット6の受圧面にかかる力により推進方向を変化させながら内管5を地中に曲線推進させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、地盤内の水を排水するための集水管や排水管、もしくは下水や水道水、ガス、各種ケーブル等のための地中埋設管等を非開削で地中に建て込む際等において、利用される削孔技術に関する。
近時、適宜削孔方向制御を行う削孔方法(以下、方向制御削孔ともいう)を利用して、例えば既設構造物の周囲の地表面から下部地盤に対して曲がり可能な樹脂製管を地中に建て込む工法が開発され、注目されている。
かかる方向制御削孔においては、曲がり可能な削孔軸の先端に、軸心方向に対して傾斜した平坦な受圧面を有するテーパービットを取り付け、曲線的に削孔する場合には削孔軸に推進力のみを与えることで、その先端のテーパービットの受圧面にかかる力により推進方向を変化させながら削孔軸を地中に曲線推進させる。他方、直線的に削孔する場合には、削孔軸に回転力と推進力の両方を与え、受圧面にかかる力の方向を回転軸心周りの変化により打ち消すことで、直線的な削孔を可能にしている。
しかし、従来方法では、締まった砂地盤や砂礫地盤において曲線推進を行う場合に、推進が予想外に困難になることがあった。
特開平8−120661号公報 特開2004−107880号公報
そこで、本発明の主たる課題は、固い地盤における曲線推進能力を向上させることにある。
<請求項1記載の発明>
曲がり可能な削孔軸と、削孔軸の先端に設けられた、軸心方向に対して傾斜した受圧面を有するテーパービットと、削孔軸に対して軸心周りの回転力及び軸心方向に沿う推進力を作用させる回転推進手段とを備えた削孔装置を用い、
前記回転推進手段により前記削孔軸に推進力を与えつつ軸心周りに揺動させて、その先端のテーパービットの受圧面にかかる力により推進方向を変化させながら削孔軸を地中に曲線推進させる、ことを特徴とする方向制御削孔方法。
(作用効果)
図1に、従来方法の特徴を示した。この方法では、同図(a)に示すように削孔軸5を回転させずに推進させると、テーパービット6の受圧面60に沿って斜めに作用する力により推進方向が変化し、削孔軸5は地中に曲線推進する。一方、削孔軸5を回転させつつ推進させたときには、同図(b)に示すように、受圧面60に作用する力の方向が回転軸心D1周りの変化により打ち消され、直線的な推進が可能となる。
両者を対比すると判るように、直線推進ではビットを捻じ込むことによって土砂が崩れて圧縮され易くなるため、一般的なビットによる削孔と同様にビット前方の土砂をビット周囲に押し退け易いが、曲線推進ではビットを回転せずに押し込むため、ビット前方の土砂を崩さずにビット周囲に押し退けることになる。よって、固い地盤では推進不能になることがあったのである。
しかるに、本発明に従って、曲線推進に際して、削孔軸に推進力を与えるだけではなく、軸心周りに揺動させると、テーパービットの受圧面にかかる力もそれに応じて揺動するものの、その揺動範囲に応じた略一定の方向に向かって曲線状に推進させることができるとともに、テーパービットを捻じ込むようになるため、前方土砂の押し退け・排除を促進させることができ、従来方法では対応できないような固い地盤であっても曲線推進が可能になるのである。
<請求項2記載の発明>
前記推進力が打撃力である、請求項1記載の方向制御削孔方法。
(作用効果)
削孔軸の推進力を打撃力とすると、固い地盤における曲線推進能力が向上するため好ましい。
<請求項3記載の発明>
曲がり可能な削孔軸と、
削孔軸の先端に設けられた、軸心方向に対して傾斜した受圧面を有するテーパービットと、
削孔軸に対して軸心周りの回転力及び軸心方向に沿う推進力を作用させる回転推進手段と、
前記回転推進手段により前記削孔軸に推進力を与えつつ軸心周りに揺動させて、その先端のテーパービットの受圧面にかかる力により推進方向を変化させながら削孔軸を地中に曲線推進させる制御手段とを備えた、ことを特徴とする方向制御削孔装置。
(作用効果)
請求項1記載の発明と同様の作用効果を奏する。
以上のとおり本発明によれば、固い地盤における曲線推進能力が向上する等の利点がもたらされる。
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照しつつ詳説する。
<削孔装置例>
図2は、削孔装置例1の施工状態を示しており、この削孔装置1は、地中に建て込まれる曲がり可能な外管2と、この外管2の先端に対して同軸的に取り付けられたリングビット3と、外管2内およびリングビット3の貫通孔を通り、リングビット3よりも前方に延在する、外管2よりは曲がり難いが曲がり可能な内管5(本発明の削孔軸に相当)と、内管5の先端に対して取り付けられたテーパービット6と、内管5および外管2を支持するとともに内管5を回転及び推進させる回転推進装置7とを備えている。
(回転推進装置の構成)
回転推進装置7は、例えば図示するように、ベースマシン7Bにより傾動自在に支持されたリーダ7Lと、このリーダ7Lに対して、油圧により長手方向に昇降自在なように取り付けられた油圧モータ等の回転駆動源7Mとから主に構成することができる。内管5は推進時には回転駆動源7Mの回転軸に同軸的に連結され、外管2はその内管5の外側を取り囲むように通されるが、回転駆動源7Mには連結されず単にリーダ7Lに沿って支持されるだけである。回転推進装置7は適宜選択することができ、推進力として打撃力を与える場合には、いわゆるトップハンマー方式(ロータリーパーカッション方式)の削孔駆動装置の他、ダウンザホール方式の削孔駆動装置を用いることもできる。
(外管の構成)
外管2は、例えば挿入深さに応じて単位外管20を複数直列接続して形成する。この単位外管20としては、図3に示すように、長手方向略全体を占める樹脂管部21がポリエチレン等の樹脂から形成され、この樹脂管部の一端部に雌ネジ部22aを有する継手装置22が取り付けられ、他端部に雄ネジ部23aを有する継手装置23が取り付けられたものを用いることができる。ただし本実施形態では、先頭の外管2については、図4に示すように先端部にリングビットホルダ26を取り付けたものを用いる。これらの継手装置22,23は例えば鋼等の高剛性材料で形成される。樹脂管部の具体例としては、例えば三菱樹脂社製のヒシパイプHPPE(高性能ポリエチレン)を好適に用いることができる。
これら継手装置と樹脂管部との取付構造としては、例えば図3に示すように、継手装置22,23の管取付側端部に、雄ネジ部24aを外周面に有しかつ樹脂管部21内径と同等もしくは若干小さい外径を有する内管部24および内管部24の雄ネジ部24aとは締め付け方向が反対の雌ネジ部25aを内周面に有しかつ樹脂管部外径と同等もしくは若干大きい内径の外管部25からなる二重構造部DBを設け、樹脂管部21の端部21Sを内管部24外周面の雄ネジ部24aと外管部25内周面の雌ネジ部25aとの隙間に挟むことにより、樹脂管部21に継手装置22,23を取り付けるのが好ましい。この場合において、樹脂管部の端部21S内面に、継手装置22,23の内管部外周面の雄ネジ部24aと螺合する雌ネジ部を形成しておいたり、樹脂管部の端部21S外面に、継手装置の外管部内周面の雌ネジ部25aと螺合する雄ネジ部を形成しておくのが望ましいが、形成していなくとも樹脂管部21の材料が継手装置22,23の雄・雌ネジ部24a,25aよりもある程度軟らかい場合には、これらネジ部24a,25aのネジ山が挟持固定に際して樹脂管部21に食い込むため、問題なく固定できる。
また特に継手装置22,23は、図示のように内管部24の先端が外管部25の先端よりも突出するように形成するのが望ましい。かかる構成とすると、樹脂管部21が曲がったとしても、その端部挟持部21Sは全く曲がらないため、継手装置22,23の内管部24および外管部25間による挟持固定が外れ難い。
かかる単位外管20は、例えば継手装置の外管部25を若干大きめにかつ別体として形成しておき、内管部24の外周に樹脂管部21を接続した後、樹脂管部の外側に予め又はその後に配置した外管部25をスライドし、外管部25と内管部24との隙間に樹脂管部の端部21Sを位置させた後、外管部25を周囲から圧縮して外管部25と内管部24との隙間に樹脂管部の端部を挟んで固定し、外管部の内周面の雌ネジ部のネジ山を樹脂管外面に食い込む又は螺合させ、さらに外管部25を継手装置23の本体に溶接W等により固定することによって製造できる。
そして本例では、外管2の先端、すなわち最先端の単位外管20の先端には、図4にも示すようにリングビットホルダ26を介してリングビット3が同軸的にかつ削孔回転方向にのみ回転自由に取り付けられる。リングビットホルダ26は図5に分解状態を示すように全体的に管状をなしており、基端部に前述の単位外管端部の継手装置と同様の挟持固定用二重構造部DBを有し、先端に同外径のリング状ホルダクラッチ27が同軸的に溶接W等により固定され、このホルダクラッチ27の基端側に部分的に内径が拡径された内径拡径部26Dを有するものである。一方リングビット3は、図4のほか図9〜12にも示すように基端側の小径管軸部30と先端大径部31とからなり、小径管軸部30の先端部にはホルダクラッチ27と係合するリング状のビットクラッチ32が溶接等により固設され、小径管軸部30の基端部には外径拡径部33が設けられている。
本例では、このリングビット3の小径管軸部30の基端にある外径拡径部33をビットホルダ26の内径拡径部26D内に収めることによって、リングビット3がビットホルダ26により回転自由に支持され、しかも前後方向には後述のクラッチの段部高さ分の遊びをもってビットホルダ26に対して連結されている。また、ホルダクラッチ27およびビットクラッチ32はそれぞれ図6および図7に示すような一方側平面に段部27A…,32A…を周方向に複数有する略類似した形状をなしており、それぞれビットホルダ26およびリングビット3に対する取り付け状態では図4に示すように相互の段部27A…,32A…の形成面が対面するように取り付けられ、使用時には図8に示すようにこれら段部形成面相互が当接される。そして特に、これらホルダクラッチ27およびビットクラッチ32の各段部27A…,32A…相互は、ビットクラッチ32側を削孔回転方向に回転させたときにはビットクラッチ32の段部32A…がホルダクラッチ27の段部27A…に引っ掛からずに段部高さ分前後動しながら回転し、削孔回転方向と反対方向に回転させたときには引っ掛かりそれ以上は回転しない形状とされている。
一方、リングビット3は先端大径部31の外径が外管2の外径よりも若干大径とされ、また図9〜12にも示すように先端大径部31の前面には周方向に多数のビット3a,3a…が設けられており、さらに内周面には軸心方向に沿って基端から長手方向途中部まで(先端には達しない)溝部30D,30D…が周方向に複数(図示例では6つ)形成されている。この溝部30D,30D…の機能については後述する。
(内管の構成)
他方、本装置例の内管5は、例えば挿入深さに応じて単位内管50を複数直列接続して形成することができる。この単位内管50としては、図12に示すように、外管2よりも曲がり難い(剛性が高い)が曲がり可能な材料、例えば鋼管等により形成し、連結手段として一端部に雌ネジ部51を及び他端部に雄ネジ部52をそれぞれ形成したものを用いることができる。ただし、図4に示すように、内管5のうちリングビットよりも前方に突出する先導部分50Fが曲がり易いと後述の直線推進時における精度が低くなるので、当該先導部分50Fは基端側部分よりも剛性を高くし、曲がり難くするのが望ましい。特に、先導部分50Fと基端側部分の境目が丁度、リングビット3前端部近傍に位置するようにすると、先導部分の単位管50Fとしてより剛性の高い材料で形成した先導専用単位管を準備すれば済むため好ましい。
ちなみに、外管2をも含めて剛性の高低を示すと、次の式(1)のようになる。
内管先導部>内管基端側部分>外管 ・・・(1)
このように、外管2を内管5よりも曲がり易くしないとスムーズ且つ急角度での曲線推進が非常に困難となり、また内管5のうちでもリングビット3から突出する先導部50Fを基端側部分よりも曲がり難くしないと推進時の直進性が低くなる。
そして本例では、内管5におけるリングビット3と対応する部分は、係合部を備えた略筒状のビットデバイス55により構成されている。ビットデバイス55は、図4のほか図13および図14にも示すように、リングビット3内側に嵌め入れられる程度の外径を有し、先端部および基端部に単位内管との接続手段として雌ねじ部55Aおよび雄ネジ部55Bをそれぞれ備えるとともに、その外周面におけるリングビット3内周面の溝部30D,30D…と対応する部位に長手方向に沿う凸条部55C,55C…が複数(図示例では3つ)形成されたものである。このビットデバイス55の各凸筋部55Cは、内管5を前進させた時には対応するリングビット溝部30D内の前端限度までそれぞれ挿入され、それ以上は挿入されないため、内管5に前進力を与えると内管5がリングビット3およびこれに連結された外管2を引張りながら前進することになる。そしてこの状態で内管5を回転させたときには凸筋部55C及び溝部30D相互の周方向の噛み合いにより、内管5の回転力がリングビット3に伝達され、それによってリングビット3が外管2に対して回転されるようになっている。一方、内管5を外管2に対して後退させると、ビットデバイス55の凸筋部55Cはリングビット3内面の溝部30Dから離脱するようになっており、さらに後退させるとビットデバイス55がリングビットホルダ26の後方に離脱し、後方の外管2内へ後退されるようになっている。なお、この凸筋部55Cの挿入を容易にするために、その数を溝部よりも少なくする、具体的には半数程度にするのが好ましい。
他方、本例では内管5の先端に、軸心方向に対して傾斜した受圧面を有するテーパービット6がビットレジューサ56(これも内管5を構成する)を介して取り付けられている。ビットレジューサ56は図4のほか図15にも示すように、基端部に連結手段として雄ネジ部56Aを有し、この雄ネジ部56Aにより内管5の先端雌ネジ部51に螺合連結される。またビットレジューサ56の先端部にはテーパービット6の連結のために、係合溝56Bが設けられている。また、内空部56Cは削孔水を流通させるための通路とされる。
テーパービット6としては、例えば図4のほか図16〜21にも示すように、略円柱状をなし、頭部に軸心方向に対して傾斜した平坦面よりなる受圧面60を有するものである。テーパービット6の外径はリングビット3よりも若干大径とし、かつ基端部外周面に軸方向に沿う凸条部61,61…が周方向に複数形成したものが好適に用いられる。かかるテーパービット6は、構造が簡素なため鋳造等を利用して安価に製造でき、後述するように地中に埋め殺すとしても、施行コストが著しく高騰するようなことはない。
特に本例では、図18に示されるように、テーパービット6の基端面には前述のビットレジューサ56を係合するための係合孔62が軸心方向に沿って形成されており、この係合孔62の基端部内周面に係合凸部62pが突設されている。この係合凸部62pをビットレジューサ56の係合溝56Bに沿って通すようにして、係合孔62内にビットレジューサ56を挿入し係合させることにより、内管5の先端にテーパービット6が取り付けられる。
そして、テーパービット6の非受圧面の先端部における幅方向中央には受圧面60の傾斜方向と平行な方向を臨む噴射口63が形成されており、この噴射口63は流路64を介して係合孔62内と連通されている。特に図示例ではこの反対面にも平坦な傾斜面65が形成されており、噴射口63がこの傾斜面65に設けられている。なお、この噴射口63の噴射方向は、軸心方向D1をx軸とし、x軸と受圧面60の先端位置とを含む平面をx−y平面とし、x−y平面内におけるx軸に対する傾斜角度をθ1とし、y軸に対するx軸周りの傾斜角度をθ2としたとき、θ1=受圧面の傾斜角度、かつθ2=0°の両条件を満たすものである。θ1は、受圧面の傾斜角度に対して±5°程度であるのが好ましく、θ2は0°であるのが好ましい。
<既設構造物直下に存在する液状化のおそれがある地盤の液状化対策工法。>
次に、以上に述べた装置例を用い、既設構造物直下に存在する液状化のおそれがある地盤に対し液状化対策を施す例について説明する。先ず、好適には図21に示すように既設構造物CS周囲の地盤Gの挿入部位に少なくとも内管先導部分50Fの長さと同程度の長さのガイド管100を挿入する。そして、図示しないが回転推進装置7の回転駆動軸に内管先導部分50Fを連結し、当該内管部分50Fを回転推進または推進のみにより挿入する。この推進は回転推進装置7の回転駆動源の下降により行う。またこの際、内管5内およびテーパービット6の流路64を通じて先端に泥水等の削孔水を供給しながら推進させるのが望ましい。なお、ガイド管100の建込みを省略することもできるが、当初は内管5のみで推進させることになるため、推進方向がズレ易いので、図示例のようにガイド管100を用いるのが好ましい。
次いで図示しないが、先端部にビットデバイス55を取り付けた単位内管50を、リングビット3を取り付けた外管2内に挿し通した状態で、リングビット3先端から突出するビットデバイス55先端を、先に推進させた内管先導部50Fの基端に継ぎ足す(図4参照)。しかる後、継ぎ足した単位内管50の基端部を回転駆動源に連結する。
以降は、内管5および外管2ともに順次単位内管50および単位外管20をそれぞれ継ぎ足しながら図22に示すようにさらに地中に推進させる。この推進に際してその方向制御を行うことができる。
より詳細に説明すると、直線推進を行うときには図24に示すように、回転推進装置7により内管5に回転力および推進力を与え、内管5先端のテーパービット6により削孔しながら内管5を地中に直線的に推進させる。この場合、テーパービット6の先端は傾斜面60を有しているものの軸心周りに回転しながら前進するので傾斜面60による受圧の影響は打ち消され、直線的に削孔することが可能である。また、テーパービット6の先端からの削孔水の噴射方向は推進方向(軸心方向D1)に対して傾斜しているものの、削孔軸5及びテーパービット6の回転に伴って軸心周りに回転するため、結果的には、テーパービット6の前方の広い範囲に対して削孔水を噴射することができ、円滑な直線推進が可能となる。
またこの直線推進に際しては、内管5を構成するビットデバイス55の凸条部55Cとリングビットの溝部30Dとの噛み合いにより内管5の回転力および推進力がリングビット3に与えられる(図4参照)。前述のとおり、リングビット3はビットホルダ26により外管2先端に回転自在に支持されており且つビットクラッチ32およびホルダクラッチ27の各段部32a…,27a…相互はビットクラッチ32a側を削孔回転方向に回転させたときには引っ掛からずリングビット32の回転を許容し、さらに外管2には周囲地盤の拘束力が作用しているので、外管2は回転されずリングビット3のみが回転する。またリングビット3は外管2先端に対して前後方向には連結されているため、内管5によりリングビット3に与えられた推進力によって外管2が引っ張られるようにして連行推進される。
これに対して、曲線推進を行うときには図25に示すように、テーパービット6の傾斜面60の先端が回転軸心に対して曲げたい側に位置する状態で内管5の回転を止め、更にそのままの状態で回転推進装置により内管5に推進力のみを与えることもできるが、それだけでは曲線推進が困難な場合等、必要に応じて、本発明に従って内管5に推進力、好ましくは打撃力を与えつつ軸心周りに所定回転角度範囲内で揺動(矢印で示す)させて削孔を行うのが望ましい。この回転角度範囲は、90度以下(0度含まず)とするのが好ましい。この駆動制御は、図示しないコンピュータ等の制御装置を回転推進装置7に接続して自動制御することができるほか、作業員が適宜手動で操作することもできる。
このように、内管5に対して、推進力のみあるいは揺動をおこないつつ推進力を与えることにより、テーパービット6の受圧面60にかかる力によりテーパービット6の推進方向が徐々に変化し、内管5を地中に曲線的に推進させることができる。また、削孔水はテーパービット6の推進先に向かって噴射されるため、当該推進先の地盤を確実に弛緩することができ、またその結果、テーパービット6はより緩い地盤側に逃げ易くなり、より円滑かつ確実に、またより急角度に削孔方向を変化させることができる。
またこの曲線推進に際しては、内管5を構成するビットデバイス55の凸条部55Cとリングビット内周面の溝部30Dとの噛み合いにより内管5の推進力がリングビット3に与えられる。リングビット3は外管先端に対して前後方向には連結されているため、内管5によりリングビット3に与えられた推進力によって外管2が引っ張られるようにして曲線的に推進される。なお、この曲線推進は三次元曲線的な推進が可能であり、図示例では鉛直面方向において曲げているが、水平面方向に曲げることもできる。
また、かかる方向制御に際しては、内管5先端の存在位置や、姿勢、軌道等を知る必要がある。このため、ジャイロや角度計を内管5の先端部内(例えば内管先導部分50F)に内蔵させて姿勢や軌道を計測したり、内管5の先端部内に電磁波発信機を設け地上側からこの電磁波を受信して内管先端部の位置を計測したり、内管5の先端ビット6の掘削により発生する弾性波を地上で計測して内管5の先端部の位置を計測したりすることができる。
かくして、図22に示すように、内管5を既設構造部CS周囲の地表面から改良対象層までは弧状に進行させ、その後は改良対象層内を水平方向に沿って進行させて、既設構造物CS直下の対象地盤に至る挿入孔Hを形成しながら、順次形成される挿入孔内Hに外管2を挿入することによって、外管2を既設構造物CSの直下に達するように挿入できる。
そして、所望の経路(直線的な経路であっても、またS字状等の曲がりくねった経路であっても良い)で、既設構造物CS周囲の地表面から少なくとも対象地盤に達する所定深さまで外管2を推進させたならば、本発明では図23に示すように、テーパービット6を内管先端から取り外す。具体的には、先ず内管5を外管2に対して後退させて、テーパービット6基端部の凸条部61,61…をリングビット3前面のビット3a,3a間に挿入する。しかる後この状態で、内管5に削孔時とは反対方向の回転力を与えると、テーパービット6に対しても削孔時とは反対方向の回転力が付与され、さらにその凸条部61,61…がリングビットのビット3aに引っ掛かりリングビット3にも削孔時とは反対方向の回転力が伝達されるものの、その際に、リングビット3のビットクラッチ32の段部32Aが、周囲地盤により回転しないように拘束された外管2先端のホルダクラッチ27の段部27Aに引っ掛かるため、結果的にテーパービット6は殆ど反対周りに回転できない状態となる。そして、このテーパービット6が回転しない状態で内管5を削孔時とは反対周りに回転させつつ引き抜くと、テーパービット6の係合凸部62pを内管5先端のビットレジューサ56の係合溝に沿って引き抜くことができる。かかる係合の解除により、テーパービット6を内管5先端から離脱させることができるのである。
テーパービット6を取り外したならば、テーパービット6を外管2前方の地中に残し且つ外管2をそのまま地中に挿入した状態(換言すれば、外管2を既設構造物CSの直下の地盤に留置し、かつその前方の取り外し位置にテーパービット6を留置した状態)で、回転推進装置7により内管5を外管2から引き抜く。かくして外管2を、図26に示すように既設構造物CSの周囲の地表面から少なくとも対象地盤に達するように地中に建て込むことができる。なお、この場合において、テーパービット6はそのまま地中に埋め殺しても良いし、ビット取り外し位置近傍に予めまたはその後に立坑を掘り、取り外したテーパービット6を回収しても良い。
かくして地中に建て込まれた外管2は、地盤改良剤の注入管を挿入するためのケーシング管とする等、地盤改良剤の浸透注入に利用することができる。すなわち、図26に示すように外管2を対象地盤内まで建て込んだならば、この外管2内に注入管200を挿入し、次いで図27に示すように注入管200を残して外管2を引き抜きいた後、当該注入管200を介して対象地盤内に地盤改良剤の注入を行う。
この注入方法としては、本出願人による特開2000−80640号公報において提案したものが好適である。これを適用した場合の注入状態が図28に示されている。すなわち、軸方向に間隔をおいて複数の外部パッカー206,206…を外面部に有し、かつ隣接する外部パッカー206,206間に注入口207,207…を有する注入外管201を、前述のようにして地中に建て込まれた外管2内を通して対象地盤まで挿入した後、注入外管201を残して外管2を挿入孔Hから引き抜く。
これにより、注入外管200が挿入孔H内に建て込まれる。しかる後、注入外管200における隣接する両外部パッカー206,206を膨出させて挿入孔H壁面に密着させる。外部パッカー206,206を膨出するには、内部に水や空気等の膨出用流体、好適には固結性材料たとえばセメントもしくはセメントベントナイトを充填させる。この一方で、この注入外管201内に、軸方向に間隔をおいて複数の内部パッカー216,216を外面部に有し、かつ隣接する内部パッカー216,216間に吐出口217を有する注入内管210を挿入し、隣接する両内部パッカー216,216を膨出させて注入外管201内面に密着させた状態とする。この内部パッカー216,216の膨出にも外部パッカーと同様の膨出用流体を用いることができる。この際、隣接外部パッカー206,206と挿入孔H壁面と注入外管201外面とで囲まれる領域は、何も充填されていない空間とする。
しかる後、注入内管210内、注入内管210の吐出口217、注入外管200内、注入外管の注入口207、および隣接パッカー間の空間をこの順に介して、地盤改良剤を浸透注入する。図中二点鎖線で示す部位L,Lが地盤改良剤の浸透部位である。かくして、対象地盤内に地盤改良剤を浸透注入し、その固化により対象地盤を改良できる。地盤改良剤としては、水ガラス系の薬液、特にシリカゾル系薬液を用いることが浸透注入の点で好ましい。土中のゲルタイムとしては1〜10時間程度が望ましい。注入速度としては、40リットル/分程度まで注入できる。
地盤改良剤を注入するに際して、施工を簡略化し効率を向上させるために、削孔外管2として注入外管201を用い、この注入外管201を挿入孔Hの形成時に直接に削孔内管5により引き込むこともできる。ただし、この場合には引き込む外管201の外面にパッカー206が張り出しているため、これを内管5により引き込むのは困難である。したがってこの場合、図19に示すように、長手方向に間隔をおいて複数の注入孔227を有し、外周面に張り出たもののない(すなわち面一)注入外管220を前述の削孔内管5により引き込むのが望ましい。またこの場合、各注入口227はスリーブSLにより開閉可能に塞いでおき、注入時には注入圧によってスリーブSLが変形(この状態が二点鎖線で示されている)して地盤改良剤Gが注入外管220外部の地盤に注入され、地盤改良剤Gの注入を止めたときにはスリーブSLが復元して注入口227を塞ぐように構成するのが望ましい。
さらに、注入口を有しない外管2を挿入した場合であっても、その後に、内部に図示しないドリル装置等の孔形成手段を入れて注入口を形成し、注入外管として利用することもできる。
<その他>
(イ)上記例において、単位外管20や単位内管50相互の連結手段として、上記例のような螺合連結以外にも、他の公知の連結構造を適用できる。
(ロ)上記例においては、図示例のテーパービット6に限らず、例えば屈曲軸状のテーパービットや円弧軸状のテーパービットも、その周面が軸心方向に対して傾斜した受圧面をなすので利用できる。
(ハ)上記例においては、ビットデバイス55を用いずに、リングビット3と対応する単位内管50外面の所定位置に凸条部55C,55C…を直接設けても良い。
(ニ)上記例においては、テーパービットの径を外管の外径同等またはそれ以上に形成しておけば、リングビットを省略することも可能である。
(ホ)上記例において、テーパービット6を着脱自在に取り付けるための手段としては、螺合連結のほか、公知の着脱連結構造を採用することができる。
本発明は、地盤内の水を排水するための集水管や排水管、もしくは下水や水道水、ガス、各種ケーブル等のための地中埋設管等を非開削で地中に建て込む際等において、曲線状の削孔が要求される場合に好適なものである。
従来方法の概要説明図である。 管建込み装置の施工状態概要図である。 単位外管の一部破断図である。 要部概略図である。 リングビットホルダの分解状態破断図である。 ホルダクラッチの正面図および側面図である。 ビットクラッチの側面図および正面図である。 クラッチの噛合い状態を示す側面図である。 リングビットおよびホルダ部の破断図である。 リングビットの前面図である。 リングビットの要部縦断面図である。 単位内管の縦断面図である。 ビットデバイスの破断図である。 ビットデバイスの前面図である。 ビットレジューサの破断図である。 テーパービットの正面図である。 テーパービットの平面図である。 テーパービットの底面(受圧面の裏面)図である。 テーパービットの右側面図である。 テーパービットの縦断面図である。 施工要領図である。 施工要領図である。 施工要領図である。 方向制御の説明図である。 方向制御の説明図である。 地盤改良の施工要領図である。 地盤改良の施工要領図である。 地盤改良剤の注入例を示す要部拡大縦断面図である。 他の、地盤改良剤の注入例を示す要部拡大縦断面図である。
符号の説明
1…建込み装置、2…外管、3…リングビット、5…内管(削孔軸)、6…テーパービット、7…回転推進装置、63…噴射口。

Claims (3)

  1. 曲がり可能な削孔軸と、削孔軸の先端に設けられた、軸心方向に対して傾斜した受圧面を有するテーパービットと、削孔軸に対して軸心周りの回転力及び軸心方向に沿う推進力を作用させる回転推進手段とを備えた削孔装置を用い、
    前記回転推進手段により前記削孔軸に推進力を与えつつ軸心周りに揺動させて、その先端のテーパービットの受圧面にかかる力により推進方向を変化させながら削孔軸を地中に曲線推進させる、ことを特徴とする方向制御削孔方法。
  2. 前記推進力が打撃力である、請求項1記載の方向制御削孔方法。
  3. 曲がり可能な削孔軸と、
    削孔軸の先端に設けられた、軸心方向に対して傾斜した受圧面を有するテーパービットと、
    削孔軸に対して軸心周りの回転力及び軸心方向に沿う推進力を作用させる回転推進手段と、
    前記回転推進手段により前記削孔軸に推進力を与えつつ軸心周りに揺動させて、その先端のテーパービットの受圧面にかかる力により推進方向を変化させながら削孔軸を地中に曲線推進させる制御手段とを備えた、ことを特徴とする方向制御削孔装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2018162577A (ja) * 2017-03-24 2018-10-18 株式会社深沢工務所 削孔装置及び削孔方法並びにアンカー材施工方法

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