JP3731874B6 - 管の地中建込み装置およびその方法 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、地盤内の水を排水するための集水管や排水管、もしくは下水や水道水、ガス、各種ケーブル等のための地中埋設管などを、非開削で地中に建て込む方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近時、適宜削孔方向制御を行う削孔方法(以下、方向制御削孔ともいう)を利用して、例えば既設構造物の周囲の地表面から下部地盤に対して曲がり可能な樹脂製管を地中に建て込む工法が開発され、注目されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来方法は、予め地中に樹脂製管を通すための孔を方向制御削孔により削孔した後、その形成孔内に曲がり可能な樹脂製管を引き込むものであったため、作業が二度手間となり、より長期の施工期間が必要となる、施工コストが嵩む等の問題点があった。
【0004】
そこで、本発明の主たる課題は、効率の良い施工を可能とすることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決した本発明のうち請求項1記載の発明は、地中に建て込まれる曲がり可能な外管と、
この外管の先端に対して同軸的且つ回転自由に取り付けられ、軸心に沿う貫通孔を有するリングビットと、
前記外管内およびリングビットの貫通孔を通り、リングビットよりも前方に延在する、前記外管よりは曲がり難いが曲がり可能な内管と、
前記内管に設けられた、前記リングビットとの係合部と、
前記内管先端に対して取り付けられ、軸心方向に対して傾斜した受圧面を有するテーパービットと、
前記内管を回転及び推進させる回転推進装置と、
を備えたことを特徴とする管の地中建込み装置である。
【0006】
請求項2記載の発明は、地中に建て込まれる曲がり可能な外管と、
この外管の先端に対して同軸的且つ回転自由に取り付けられ、軸心に沿う貫通孔を有するリングビットと、
前記外管内およびリングビットの貫通孔を通り、リングビットよりも前方に延在する、前記外管よりは曲がり難いが曲がり可能な内管と、
前記内管に設けられた、前記リングビットとの係合部と、
前記内管先端に対して取り付けられ、軸心方向に対して傾斜した受圧面を有するテーパービットと、
前記内管を回転及び推進させる回転推進装置とを備えた装置を用い、
前記回転推進装置により前記内管に回転力および推進力を与え、前記内管先端のテーパービットにより削孔しながら内管を地中に直線的に推進させるとともに、内管とリングビットとの係合により内管の回転力および推進力をリングビットに与えて、リングビットを外管に対して回転させながらリングビットおよび外管を推進させる直線推進工程、および
前記回転推進装置により前記内管に推進力のみを与え、その先端のテーパービットの受圧面にかかる力により推進方向を変化させながら内管を地中に曲線的に推進させるとともに、内管とリングビットとの係合により内管の推進力をリングビットに与えて、リングビットおよび外管を推進させる曲線推進工程のうち、
少なくとも一方の工程を行って、前記外管を地中に建て込むことを特徴とする管の地中建込み方法である。
【0007】
<作用>
本発明によれば、推進方向制御を行いながら、内管による削孔・推進に伴って、内管により外管を引っ張るようにして外管を連行推進させることができ、削孔作業と管引き込み作業とを同時に行うことができるので、より短い期間で効率良く施工することができるようになる。
【0008】
また外管よりも内管を曲がり難くしたことにより、よりスムーズにかつより小曲率での曲線推進を行うことができる。さらに、外管を直接推進させるのではなく、内管により引っ張るようになるので、樹脂管等の低剛性の管を建て込むことが可能となる。
【0009】
特に、外管先端にリングビットを設けることにより、内管先端のテーパービットによる形成孔が多少崩壊しても、その後の外管先端にリングビットが存在しているので、外管が推進不能となりにくい。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照しながら詳説する。
<管建込み装置例>
図1は、本発明に係る管建込み装置例1の施工状態を示している。管建込み装置1は、地中に建て込まれる曲がり可能な外管2と、この外管2の先端に対して同軸的に取り付けられたリングビット3と、外管2内およびリングビット3の貫通孔を通り、リングビット3よりも前方に延在する、外管2よりは曲がり難いが曲がり可能な内管5と、内管5の先端に対して取り付けられたテーパービット6と、内管5および外管2を支持するとともに内管5を回転及び推進させる回転推進装置7を備えている。
【0011】
(回転推進装置の構成)
回転推進装置7は、例えば図示するように、ベースマシン7Bにより傾動自在に支持されたリーダ7Lと、このリーダ7Lに対して、油圧により長手方向に昇降自在なように取り付けられた油圧モータ等の回転駆動源7Mとから主に構成することができる。内管5は推進時には回転駆動源7Mの回転軸に同軸的に連結され、外管2はその内管5の外側を取り囲むように通されるが、回転駆動源7Mには連結されず単にリーダ7Lに沿って支持されるだけである。
【0012】
(外管の構成)
外管2は、例えば挿入深さに応じて単位外管20を複数直列接続して形成する。この単位外管20としては、図2に示すように、長手方向略全体を占める樹脂管部21がポリエチレン等の樹脂から形成され、この樹脂管部の一端部に雌ネジ部22aを有する継手装置22が取り付けられ、他端部に雄ネジ部23aを有する継手装置23が取り付けられたものを用いることができる。ただし本実施形態では、先頭のものについては、図3に示すように先端部にリングビットホルダ26を取り付けたものを用いる。これらの継手装置22,23は例えば鋼等の高剛性材料で形成される。樹脂管部の具体例としては、例えば三菱樹脂社製のヒシパイプHPPE(高性能ポリエチレン)を好適に用いることができる。
【0013】
これら継手装置と樹脂管部との取付構造としては、例えば図2に示すように、継手装置22,23の管取付側端部に、雄ネジ部24aを外周面に有しかつ樹脂管部21内径と同等もしくは若干小さい外径を有する内管部24および内管部24の雄ネジ部24aとは締め付け方向が反対の雌ネジ部25aを内周面に有しかつ樹脂管部外径と同等もしくは若干大きい内径の外管部25からなる二重構造部DBを設け、樹脂管部21の端部21Sを内管部24外周面の雄ネジ部24aと外管部25内周面の雌ネジ部25aとの隙間に挟むことにより、樹脂管部21に継手装置22,23を取り付けるのが好ましい。この場合において、樹脂管部21の端部21S内面に、継手装置22,23の内管部24外周面の雄ネジ部24aと螺合する雌ネジ部を形成しておいたり、樹脂管部21の端部21S外面に、継手装置22,23の外管部25内周面の雌ネジ部25aと螺合する雄ネジ部を形成しておくのが望ましいが、形成していなくとも樹脂管部21の材料が継手装置22,23の雄・雌ネジ部24a,25aよりもある程度軟らかい場合には、これらネジ部24a,25aのネジ山が挟持固定に際して樹脂管部21に食い込むため、問題なく固定できる。
【0014】
また特に継手装置22,23は、図示のように内管部24の先端が外管部25の先端よりも突出するように形成するのが望ましい。かかる構成とすると、樹脂管部21が曲がったとしても、その端部挟持部21Sは全く曲がらないため、継手装置22,23の内管部24および外管部25間による挟持固定が外れ難い。
【0015】
かかる単位外管20は、例えば継手装置23の外管部25を若干大きめにかつ別体として形成しておき、内管部24の外周に樹脂管部21を接続した後、樹脂管部21の外側に予め又はその後に配置した外管部25をスライドし、外管部25と内管部24との隙間に樹脂管部21の端部21Sを位置させた後、外管部25を周囲から圧縮して外管部25と内管部24との隙間に樹脂管部21の端部21Sを挟んで固定し、外管部25の内周面の雌ネジ部25aのネジ山を樹脂管部21外面に食い込む又は螺合させ、さらに外管部25を継手装置23の本体に溶接W等により固定することによって製造できる。
【0016】
そして本例では、外管2の先端、すなわち最先端の単位外管20の先端には、図3にも示すようにリングビットホルダ26を介してリングビット3が同軸的にかつ削孔回転方向にのみ回転自由に取り付けられる。リングビットホルダ26は図4に分解状態を示すように全体的に管状をなしており、基端部に前述の単位外管端部の継手装置と同様の挟持固定用二重構造部DBを有し、先端に同外径のリング状ホルダクラッチ27が同軸的に溶接W等により固定され、このホルダクラッチ27の基端側に部分的に内径が拡径された内径拡径部26Dを有するものである。一方リングビット3は、図3のほか図8〜10にも示すように基端側の小径管軸部30と先端大径部31とからなり、小径管軸部30の先端部にはホルダクラッチ27と係合するリング状のビットクラッチ32が溶接等により固設され、小径管軸部30の基端部には外径拡径部33が設けられている。
【0017】
本例では、このリングビット3の小径管軸部30の基端にある外径拡径部33をビットホルダ26の内径拡径部26D内に収めることによって、リングビット3がビットホルダ26により回転自由に支持され、しかも前後方向には後述のクラッチの段部高さ分の遊びをもってビットホルダ26に対して連結されている。また、ホルダクラッチ27およびビットクラッチ32はそれぞれ図5および図6に示すような一方側平面に段部27A…,32A…を周方向に複数有する略類似した形状をなしており、それぞれビットホルダ26およびリングビット3に対する取り付け状態では図3に示すように相互の段部27A…,32A…の形成面が対面するように取り付けられ、使用時には図7に示すようにこれら段部形成面相互が当接される。そして特に、これらホルダクラッチ27およびビットクラッチ32の各段部27A…,32A…相互は、ビットクラッチ32側を削孔回転方向に回転させたときにはビットクラッチ32の段部32A…がホルダクラッチ27の段部27A…に引っ掛からずに段部高さ分前後動しながら回転し、削孔回転方向と反対方向に回転させたときには引っ掛かりそれ以上は回転しない形状とされている。
【0018】
一方、リングビット3は先端大径部31の外径が外管2の外径よりも若干大径とされ、また図8〜10にも示すように先端大径部31の前面には周方向に多数のビット3a,3a…が設けられており、さらに内周面には軸心方向に沿って基端から長手方向途中部まで(先端には達しない)溝部30D,30D…が周方向に複数(図示例では6つ)形成されている。この溝部30D,30D…の機能については後述する。
【0019】
(内管の構成)
他方、本装置例の内管5は、例えば挿入深さに応じて単位内管50を複数直列接続して形成することができる。この単位内管50としては、図11に示すように、外管2よりも曲がり難い(剛性が高い)が曲がり可能な材料、例えば鋼管等により形成し、連結手段として一端部に雌ネジ部51を及び他端部に雄ネジ部52をそれぞれ形成したものを用いることができる。ただし、図3に示すように、内管5のうちリングビット3よりも前方に突出する先導部分50Fが曲がり易いと後述の直線推進時における精度が低くなるので、当該先導部分50Fは基端側部分よりも剛性を高くし、曲がり難くするのが望ましい。特に、先導部分50Fと基端側部分の境目が丁度、リングビット3前端部近傍に位置するようにすると、先導部分50Fの単位管としてより剛性の高い材料で形成した先導専用単位管を準備すれば済むため好ましい。
ちなみに、外管2をも含めて剛性の高低を示すと、次の式(1)のようになる。
内管先導部>内管基端側部分>外管 ・・・(1)
このように、外管2を内管5よりも曲がり易くしないとスムーズ且つ急角度での曲線推進が非常に困難となり、また内管5のうちでもリングビット3から突出する先導部50Fを基端側部分よりも曲がり難くしないと推進時の直進性が低くなる。
【0020】
そして本例では、内管5におけるリングビット3と対応する部分は、本発明の係合部に相当する構成を備えた略筒状のビットデバイス55により構成されている。ビットデバイス55は、図3のほか図12および図13にも示すように、リングビット3内側に嵌め入れられる程度の外径を有し、先端部および基端部に単位内管50との接続手段として雌ネジ部55Aおよび雄ネジ部55Bをそれぞれ備えるとともに、その外周面におけるリングビット3内周面の溝部30D,30D…と対応する部位に長手方向に沿う凸条部55C,55C…が複数(図示例では3つ)形成されたものである。このビットデバイス55の各凸条部55Cは、内管5を前進させた時には対応するリングビット溝部30D内の前端限度までそれぞれ挿入され、それ以上は挿入されないため、内管5に前進力を与えると内管5がリングビット3およびこれに連結された外管2を引張りながら前進することになる。そしてこの状態で内管5を回転させたときには凸条部55C及び溝部30D相互の周方向の噛み合いにより、内管5の回転力がリングビット3に伝達され、それによってリングビット3が外管2に対して回転されるようになっている。一方、内管5を外管2に対して後退させると、ビットデバイス55の凸条部55Cはリングビット3内面の溝部30Dから離脱するようになっており、さらに後退させるとビットデバイス55がリングビットホルダ26の後方に離脱し、後方の外管2内へ後退されるようになっている。なお、この凸条部55Cの挿入を容易にするために、その数を溝部30Dよりも少なくする、具体的には半数程度にするのが好ましい。
【0021】
他方、本例では内管5の先端に、軸心方向に対して傾斜した受圧面を有するテーパービット6がビットレジューサ56(これも内管5を構成する)を介して取り付けられている。ビットレジューサ56は図3のほか図14にも示すように、基端部に連結手段として雄ネジ部56Aを有し、この雄ネジ部56Aにより内管5の先端雌ネジ部51に螺合連結される。またビットレジューサ56の先端部にはテーパービット6連結用の雄ネジ部56Bが設けられている。
【0022】
テーパービット6としては、例えば図3のほか図15〜18にも示すように、柱状体の頭部を軸心方向に対して斜めに切除して傾斜面60を形成した形状をなし、その外径はリングビット3よりも若干大径とされ、かつ外周面に軸方向に沿う凸条部61,61…が周方向に複数形成され、各凸条部61の先端部にはビット62,62がそれぞれ先端面に露出するように埋設されたものを用いることができる。かかるテーパービット6は、構造が簡素なため鋳造等を利用して安価に製造でき、後述するように地中に埋め殺すとしても、施工コストが著しく高騰するようなことはない。
【0023】
特に本例では、図17に示されるように、テーパービット6の基端面には軸心に沿って雌ネジ部63が形成されており、この雌ネジ部63に対して前述のビットレジューサ56の先端雄ネジ部56Bを螺合することにより、内管5の先端にテーパービット6が取り付けられる。また本例では、この雌ネジ部63内から傾斜面60に連通する流路64が形成されている。さらに本例では、テーパービット6の基端面に、リングビット3前面のビット3a,3a…と周方向に係合する係合凸部65,65…が周方向に複数設けられている。この係合凸部65は、テーパービット6を内管5先端から取り外すためのものである。この取り外しの詳細については後述する。
【0024】
<管建込み方法例>
次に、以上に述べた装置例を用いた管建込み方法例について説明する。先ず、好適には図19に示すように既設構造物CS周囲の地盤Gの挿入部位に少なくとも内管先導部分50Fの長さと同程度の長さのガイド管100を挿入する。そして、図示しないが回転推進装置7の回転駆動軸に内管先導部分50Fを連結し、当該内管先導部分50Fを回転推進または推進のみにより挿入する。この推進は回転推進装置7の回転駆動源の下降により行う。またこの際、内管5内およびテーパービット6の流路64を通じて先端に泥水等の削孔安定液を供給しながら推進させるのが望ましい。なお、ガイド管100の建込みを省略することもできるが、当初は内管5のみで推進させることになるため、推進方向がズレ易いので、図示例のようにガイド管100を用いるのが好ましい。
【0025】
次いで図示しないが、先端部にビットデバイス55を取り付けた単位内管50を、リングビット3を取り付けた外管2内に挿し通した状態で、リングビット3先端から突出するビットデバイス55先端を、先に推進させた内管先導部50Fの基端に継ぎ足す(図3参照)。しかる後、継ぎ足した単位内管50の基端部を回転駆動源に連結する。
【0026】
以降は、内管5および外管2ともに順次単位内管50および単位外管20をそれぞれ継ぎ足しながら図20に示すようにさらに地中に推進させる。この際、本例では、推進に際してその方向制御を行うことができる。
【0027】
より詳細に説明すると、直線推進を行うときには図22に示すように、回転推進装置7により内管5に回転力および推進力を与え、内管5先端のテーパービット6により削孔しながら内管5を地中に直線的に推進させる。この場合、テーパービット6の先端は傾斜面60を有しているものの軸心周りに回転しながら前進するので傾斜面60による受圧の影響は打ち消され、直線的に削孔することが可能である。またこの際、内管5を構成するビットデバイス55の凸条部55Cとリングビット3の溝部30Dとの噛み合いにより内管5の回転力および推進力がリングビット3に与えられる(図3参照)。前述のとおり、リングビット3はビットホルダ26により外管2先端に回転自在に支持されており且つビットクラッチ32およびホルダクラッチ27の各段部32A…,27A…相互はビットクラッチ32側を削孔回転方向に回転させたときには引っ掛からずリングビット3の回転を許容し、さらに外管2には周囲地盤の拘束力が作用しているので、外管2は回転されずリングビット3のみが回転する。またリングビット3は外管2先端に対して前後方向には連結されているため、内管5によりリングビット3に与えられた推進力によって外管2が引っ張られるようにして連行推進される。
【0028】
これに対して、曲線推進を行うときには図23に示すように、テーパービット6の傾斜面60の先端が回転軸心に対して曲げたい側に位置する状態で内管5の回転を止め、更にそのままの状態で回転推進装置7により内管5に推進力のみを与える。この際、テーパービット6の傾斜面60にかかる力によりテーパービット6の推進方向が徐々に変化し、内管5を地中に曲線的に推進させることができる。またこの際、内管5を構成するビットデバイス55の凸条部55Cとリングビット3内周面の溝部30Dとの噛み合いにより内管5の推進力がリングビット3に与えられる。リングビット3は外管2先端に対して前後方向には連結されているため、内管5によりリングビット3に与えられた推進力によって外管2が引っ張られるようにして曲線的に推進される。なお、この曲線推進は三次元曲線的な推進が可能であり、図示例では鉛直面方向において曲げているが、水平面方向に曲げることもできる。
【0029】
また、かかる方向制御に際しては、内管5先端の存在位置や、姿勢、軌道等を知る必要がある。このため、ジャイロや角度計を内管5の先端部内(例えば内管先導部分50F)に内蔵させて姿勢や軌道を計測したり、内管5の先端部内に電磁波発信機を設け地上側からこの電磁波を受信して内管先端部の位置を計測したり、内管5先端のテーパービット6の掘削により発生する弾性波を地上で計測して内管5の先端部の位置を計測したりすることができる。
【0030】
かくして、図20に示すように、内管5を既設構造物CS周囲の地表面から改良対象層までは弧状に進行させ、その後は改良対象層内を水平方向に沿って進行させて、既設構造物CSの下部地盤に至る挿入孔Hを形成しながら、順次形成される挿入孔内Hに外管2を挿入し、外管2を少なくとも既設構造物CSの下部に達するように挿入することができる。
【0031】
そして、所望の経路(直線的な経路であっても、またS字状等の曲がりくねった経路であっても良い)で、既設構造物CS周囲の地表面から少なくとも既設構造物CSの下部に達する所定深さまで外管2を推進させたならば、本例では図21に示すように、テーパービット6を内管5先端から取り外す。具体的には図24に示すように、先ず内管5を外管2に対して後退させて、テーパービット6基端面の係合凸部65,65…をリングビット3前面のビット3a,3a間に挿入する。しかる後この状態で、内管5に削孔時とは反対方向(図中矢印で示す方向)の回転力を与えると、テーパービット6に対しても削孔時とは反対方向の回転力が付与され、さらにその係合凸部65,65がリングビット3のビット3aに引っ掛かりリングビット3にも削孔時とは反対方向の回転力が伝達されるものの、その際に、リングビット3のビットクラッチ32の段部32Aが、周囲地盤により回転しないように拘束された外管2先端のホルダクラッチ27の段部27Aに引っ掛かるため、結果的にテーパービット6は殆ど反対周りに回転できない状態となる。そして、このテーパービット6が回転しない状態で内管5を削孔時とは反対周りに回転させると、テーパービット6は内管5に対して相対的に削孔時方向に回転することとなり、テーパービット6と内管5先端のビットレジューサ56との螺合が解かれ、テーパービット6を内管5先端から離脱させることができるのである。
【0032】
テーパービット6を取り外ししたならば、テーパービット6を外管2前方に残し且つ外管2をそのまま地中に挿入した状態で、回転推進装置7により内管5を外管から引き抜く。かくして外管2を、図25に示すように既設構造物CSの周囲の地表面から少なくとも既設構造物CSの下部に達するように地中に建て込むことができる。なお、この場合において、テーパービット6はそのまま地中に埋め殺しても良いし、ビット取り外し位置近傍に予めまたはその後に立坑を掘り、取り外したテーパービット6を回収しても良い。
【0033】
また図示しないが、既設構造物CSの一方側の地上部または予め設けた立坑内から施工領域を通り他方側の地上部または予め設けた立坑内まで貫くように施工することもできる。この場合、ビットを取り外し回収した後、内管を引き抜くようにすることができる。
【0034】
他方、以上のようにして地中に建て込んだ外管2は、その後、例えばそのまま地盤G内に残留させ、地盤G内の水を排水するための集水管や排水管、もしくは下水や、水道水、ガス、各種ケーブル等のための地中埋設管などとすることができる。
【0035】
また本発明においては、建て込んだ外管2を薬液注入管挿入用のケーシング管とする等、地盤改良対策に利用することができる。すなわち、図25に示すように外管2を既設構造物CSの下部地盤内まで建て込んだならば、この外管2内に注入管200を挿入し、次いで図26に示すように注入管200を残して外管2を引き抜きいた後、当該注入管200を介して既設構造物CSの下部地盤内に薬液注入を行う。
【0036】
この薬液注入方法としては、本出願人による特願平11−195521号において提案したものが好適である。これを適用した場合の注入状態が図27に示されている。すなわち、軸方向に間隔をおいて複数の外部パッカー206,206…を外面部に有し、かつ隣接する外部パッカー206,206間に注入口207,207…を有する注入外管201を前述のケーシング外管2を利用して挿入孔H内に建込み、隣接する両外部パッカー206,206を膨出させて挿入孔H壁面に密着させるとともに、この注入外管201内に、軸方向に間隔をおいて複数の内部パッカー216,216を外面部に有し、かつ隣接する内部パッカー216,216間に吐出口217を有する注入内管210を挿入し、隣接する両内部パッカー216,216を膨出させて注入外管201内面に密着させた状態とした後、隣接外部パッカー206,206と挿入孔H壁面と注入外管201外面とで囲まれる領域を空間とした状態で、注入内管210内、吐出口217を介して注入口207から薬液を浸透注入する。図中二点鎖線で示す部位L,Lが薬液が浸透している部位である。かくして、既設構造物CSの下部地盤に対して薬液を注入浸透させて地盤改良を行うことができる。
【0037】
薬液を注入するに際して、施工を簡略化し効率を向上させるためには、注入外管201を直接に前述の削孔内管5により引き込むこともできる。ただし、この場合には引き込む外管201の外面にパッカー206が張り出しているため、これを内管により引き込むのは困難である。したがってこの場合、図28に示すように、長手方向に間隔をおいて複数の注入口227を有し、外周面に張り出たもののない(すなわち面一)注入外管220を前述の削孔内管5により引き込むのが望ましい。またこの場合、各注入口227はスリーブSLにより開閉可能に塞いでおき、注入時には注入圧によってスリーブSLが変形(この状態が二点鎖線で示されている)して薬液Gが注入外管220外部の地盤に注入され、薬液Gの注入を止めたときにはスリーブSLが復元して注入口227を塞ぐように構成するのが望ましい。
【0038】
さらに、注入口を有しない外管を挿入した場合であっても、その後に、内部に図示しないドリル装置等の孔形成手段を入れて注入口を形成し、注入外管として利用することもできる。
【0039】
<その他>
(イ)上記例において、単位外管20や単位内管50相互の連結手段として、上記例のような螺合連結以外にも、他の公知の連結構造を適用できる。
【0040】
(ロ)上記例においては、図示例のテーパービット6に限らず、例えば屈曲軸状のテーパービットや円弧軸状のテーパービットも、その周面が軸心方向に対して傾斜した受圧面をなすので利用できる。
【0041】
(ハ)上記例においては、ビットデバイス55を用いずに、リングビット3と対応する単位内管50外面の所定位置に凸条部55C,55C…を直接設けても良い。
【0042】
(ニ)上記例においては、テーパービットの径を外管の外径同等またはそれ以上に形成することも可能である。
【0043】
(ホ)上記例においては、前述のようにテーパービット6を地中において取り外す必要はなく、その場合には地上または予め形成した立坑内につき抜くか、または内管5先端のテーパービット6を外管2内を通じて引き抜き可能な程度に小径化し、テーパービット6も内管5とともに引き抜くこともできる。後者の場合、テーパービット6を小径化してもその後にリングビット3を有するためテーパービット6による形成孔をリングビット3により拡孔できるため、外管2の連行挿入は可能である。
【0044】
(ヘ)上記例において、テーパービット6を着脱自在に取り付けるための手段としては、螺合連結のほか、公知の着脱連結構造を採用することができる。
【0045】
(ト)上記例では既設構造物CSの下部地盤に、管を建込み地盤改良に利用しているが、本発明は、既設構造物の有無に限られないものである。また本発明は、地盤の改良に利用するものに限られず、地盤内の水を排水するための集水管や排水管、もしくは下水や水道水、ガス、各種ケーブル等のための地中埋設管などを、非開削で地中に建て込むためにも利用できるものである。
【0046】
【発明の効果】
以上のとおり本発明によれば、削孔作業と管引き込み作業とを同時に行うことができるので、より短い期間で効率良く施工することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 管建込み装置の施工状態概要図である。
【図2】 単位外管の破断図である。
【図3】 要部概略図である。
【図4】 リングビットホルダの分解状態破断図である。
【図5】 ホルダクラッチの正面図および側面図である。
【図6】 ビットクラッチの側面図および正面図である。
【図7】 クラッチの噛合い状態を示す側面図である。
【図8】 リングビットおよびホルダ部の破断図である。
【図9】 リングビットの前面図である。
【図10】 リングビットの要部縦断面図である。
【図11】 単位内管の縦断面図である。
【図12】 ビットデバイスの破断図である。
【図13】 ビットデバイスの前面図である。
【図14】 ビットレジューサの破断図である。
【図15】 テーパービットの平面図である。
【図16】 テーパービットの側面図である。
【図17】 テーパービットの要部縦断面図である。
【図18】 テーパービットの後面図である。
【図19】 施工要領図である。
【図20】 施工要領図である。
【図21】 施工要領図である。
【図22】 方向制御の説明図である。
【図23】 方向制御の説明図である。
【図24】 テーパービットの取り外し時状態を示す破断図である。
【図25】 薬液注入による地盤改良を行う場合の施工要領図である。
【図26】 薬液注入による地盤改良を行う場合の施工要領図である。
【図27】 薬液注入の例を示す要部拡大縦断面図である。
【図28】 薬液注入の他の例を示す要部拡大縦断面図である。
【符号の説明】
1…管建込み装置、2…外管、3…リングビット、5…内管、6…テーパービット、7…回転推進装置。
【発明の属する技術分野】
本発明は、地盤内の水を排水するための集水管や排水管、もしくは下水や水道水、ガス、各種ケーブル等のための地中埋設管などを、非開削で地中に建て込む方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近時、適宜削孔方向制御を行う削孔方法(以下、方向制御削孔ともいう)を利用して、例えば既設構造物の周囲の地表面から下部地盤に対して曲がり可能な樹脂製管を地中に建て込む工法が開発され、注目されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来方法は、予め地中に樹脂製管を通すための孔を方向制御削孔により削孔した後、その形成孔内に曲がり可能な樹脂製管を引き込むものであったため、作業が二度手間となり、より長期の施工期間が必要となる、施工コストが嵩む等の問題点があった。
【0004】
そこで、本発明の主たる課題は、効率の良い施工を可能とすることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決した本発明のうち請求項1記載の発明は、地中に建て込まれる曲がり可能な外管と、
この外管の先端に対して同軸的且つ回転自由に取り付けられ、軸心に沿う貫通孔を有するリングビットと、
前記外管内およびリングビットの貫通孔を通り、リングビットよりも前方に延在する、前記外管よりは曲がり難いが曲がり可能な内管と、
前記内管に設けられた、前記リングビットとの係合部と、
前記内管先端に対して取り付けられ、軸心方向に対して傾斜した受圧面を有するテーパービットと、
前記内管を回転及び推進させる回転推進装置と、
を備えたことを特徴とする管の地中建込み装置である。
【0006】
請求項2記載の発明は、地中に建て込まれる曲がり可能な外管と、
この外管の先端に対して同軸的且つ回転自由に取り付けられ、軸心に沿う貫通孔を有するリングビットと、
前記外管内およびリングビットの貫通孔を通り、リングビットよりも前方に延在する、前記外管よりは曲がり難いが曲がり可能な内管と、
前記内管に設けられた、前記リングビットとの係合部と、
前記内管先端に対して取り付けられ、軸心方向に対して傾斜した受圧面を有するテーパービットと、
前記内管を回転及び推進させる回転推進装置とを備えた装置を用い、
前記回転推進装置により前記内管に回転力および推進力を与え、前記内管先端のテーパービットにより削孔しながら内管を地中に直線的に推進させるとともに、内管とリングビットとの係合により内管の回転力および推進力をリングビットに与えて、リングビットを外管に対して回転させながらリングビットおよび外管を推進させる直線推進工程、および
前記回転推進装置により前記内管に推進力のみを与え、その先端のテーパービットの受圧面にかかる力により推進方向を変化させながら内管を地中に曲線的に推進させるとともに、内管とリングビットとの係合により内管の推進力をリングビットに与えて、リングビットおよび外管を推進させる曲線推進工程のうち、
少なくとも一方の工程を行って、前記外管を地中に建て込むことを特徴とする管の地中建込み方法である。
【0007】
<作用>
本発明によれば、推進方向制御を行いながら、内管による削孔・推進に伴って、内管により外管を引っ張るようにして外管を連行推進させることができ、削孔作業と管引き込み作業とを同時に行うことができるので、より短い期間で効率良く施工することができるようになる。
【0008】
また外管よりも内管を曲がり難くしたことにより、よりスムーズにかつより小曲率での曲線推進を行うことができる。さらに、外管を直接推進させるのではなく、内管により引っ張るようになるので、樹脂管等の低剛性の管を建て込むことが可能となる。
【0009】
特に、外管先端にリングビットを設けることにより、内管先端のテーパービットによる形成孔が多少崩壊しても、その後の外管先端にリングビットが存在しているので、外管が推進不能となりにくい。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照しながら詳説する。
<管建込み装置例>
図1は、本発明に係る管建込み装置例1の施工状態を示している。管建込み装置1は、地中に建て込まれる曲がり可能な外管2と、この外管2の先端に対して同軸的に取り付けられたリングビット3と、外管2内およびリングビット3の貫通孔を通り、リングビット3よりも前方に延在する、外管2よりは曲がり難いが曲がり可能な内管5と、内管5の先端に対して取り付けられたテーパービット6と、内管5および外管2を支持するとともに内管5を回転及び推進させる回転推進装置7を備えている。
【0011】
(回転推進装置の構成)
回転推進装置7は、例えば図示するように、ベースマシン7Bにより傾動自在に支持されたリーダ7Lと、このリーダ7Lに対して、油圧により長手方向に昇降自在なように取り付けられた油圧モータ等の回転駆動源7Mとから主に構成することができる。内管5は推進時には回転駆動源7Mの回転軸に同軸的に連結され、外管2はその内管5の外側を取り囲むように通されるが、回転駆動源7Mには連結されず単にリーダ7Lに沿って支持されるだけである。
【0012】
(外管の構成)
外管2は、例えば挿入深さに応じて単位外管20を複数直列接続して形成する。この単位外管20としては、図2に示すように、長手方向略全体を占める樹脂管部21がポリエチレン等の樹脂から形成され、この樹脂管部の一端部に雌ネジ部22aを有する継手装置22が取り付けられ、他端部に雄ネジ部23aを有する継手装置23が取り付けられたものを用いることができる。ただし本実施形態では、先頭のものについては、図3に示すように先端部にリングビットホルダ26を取り付けたものを用いる。これらの継手装置22,23は例えば鋼等の高剛性材料で形成される。樹脂管部の具体例としては、例えば三菱樹脂社製のヒシパイプHPPE(高性能ポリエチレン)を好適に用いることができる。
【0013】
これら継手装置と樹脂管部との取付構造としては、例えば図2に示すように、継手装置22,23の管取付側端部に、雄ネジ部24aを外周面に有しかつ樹脂管部21内径と同等もしくは若干小さい外径を有する内管部24および内管部24の雄ネジ部24aとは締め付け方向が反対の雌ネジ部25aを内周面に有しかつ樹脂管部外径と同等もしくは若干大きい内径の外管部25からなる二重構造部DBを設け、樹脂管部21の端部21Sを内管部24外周面の雄ネジ部24aと外管部25内周面の雌ネジ部25aとの隙間に挟むことにより、樹脂管部21に継手装置22,23を取り付けるのが好ましい。この場合において、樹脂管部21の端部21S内面に、継手装置22,23の内管部24外周面の雄ネジ部24aと螺合する雌ネジ部を形成しておいたり、樹脂管部21の端部21S外面に、継手装置22,23の外管部25内周面の雌ネジ部25aと螺合する雄ネジ部を形成しておくのが望ましいが、形成していなくとも樹脂管部21の材料が継手装置22,23の雄・雌ネジ部24a,25aよりもある程度軟らかい場合には、これらネジ部24a,25aのネジ山が挟持固定に際して樹脂管部21に食い込むため、問題なく固定できる。
【0014】
また特に継手装置22,23は、図示のように内管部24の先端が外管部25の先端よりも突出するように形成するのが望ましい。かかる構成とすると、樹脂管部21が曲がったとしても、その端部挟持部21Sは全く曲がらないため、継手装置22,23の内管部24および外管部25間による挟持固定が外れ難い。
【0015】
かかる単位外管20は、例えば継手装置23の外管部25を若干大きめにかつ別体として形成しておき、内管部24の外周に樹脂管部21を接続した後、樹脂管部21の外側に予め又はその後に配置した外管部25をスライドし、外管部25と内管部24との隙間に樹脂管部21の端部21Sを位置させた後、外管部25を周囲から圧縮して外管部25と内管部24との隙間に樹脂管部21の端部21Sを挟んで固定し、外管部25の内周面の雌ネジ部25aのネジ山を樹脂管部21外面に食い込む又は螺合させ、さらに外管部25を継手装置23の本体に溶接W等により固定することによって製造できる。
【0016】
そして本例では、外管2の先端、すなわち最先端の単位外管20の先端には、図3にも示すようにリングビットホルダ26を介してリングビット3が同軸的にかつ削孔回転方向にのみ回転自由に取り付けられる。リングビットホルダ26は図4に分解状態を示すように全体的に管状をなしており、基端部に前述の単位外管端部の継手装置と同様の挟持固定用二重構造部DBを有し、先端に同外径のリング状ホルダクラッチ27が同軸的に溶接W等により固定され、このホルダクラッチ27の基端側に部分的に内径が拡径された内径拡径部26Dを有するものである。一方リングビット3は、図3のほか図8〜10にも示すように基端側の小径管軸部30と先端大径部31とからなり、小径管軸部30の先端部にはホルダクラッチ27と係合するリング状のビットクラッチ32が溶接等により固設され、小径管軸部30の基端部には外径拡径部33が設けられている。
【0017】
本例では、このリングビット3の小径管軸部30の基端にある外径拡径部33をビットホルダ26の内径拡径部26D内に収めることによって、リングビット3がビットホルダ26により回転自由に支持され、しかも前後方向には後述のクラッチの段部高さ分の遊びをもってビットホルダ26に対して連結されている。また、ホルダクラッチ27およびビットクラッチ32はそれぞれ図5および図6に示すような一方側平面に段部27A…,32A…を周方向に複数有する略類似した形状をなしており、それぞれビットホルダ26およびリングビット3に対する取り付け状態では図3に示すように相互の段部27A…,32A…の形成面が対面するように取り付けられ、使用時には図7に示すようにこれら段部形成面相互が当接される。そして特に、これらホルダクラッチ27およびビットクラッチ32の各段部27A…,32A…相互は、ビットクラッチ32側を削孔回転方向に回転させたときにはビットクラッチ32の段部32A…がホルダクラッチ27の段部27A…に引っ掛からずに段部高さ分前後動しながら回転し、削孔回転方向と反対方向に回転させたときには引っ掛かりそれ以上は回転しない形状とされている。
【0018】
一方、リングビット3は先端大径部31の外径が外管2の外径よりも若干大径とされ、また図8〜10にも示すように先端大径部31の前面には周方向に多数のビット3a,3a…が設けられており、さらに内周面には軸心方向に沿って基端から長手方向途中部まで(先端には達しない)溝部30D,30D…が周方向に複数(図示例では6つ)形成されている。この溝部30D,30D…の機能については後述する。
【0019】
(内管の構成)
他方、本装置例の内管5は、例えば挿入深さに応じて単位内管50を複数直列接続して形成することができる。この単位内管50としては、図11に示すように、外管2よりも曲がり難い(剛性が高い)が曲がり可能な材料、例えば鋼管等により形成し、連結手段として一端部に雌ネジ部51を及び他端部に雄ネジ部52をそれぞれ形成したものを用いることができる。ただし、図3に示すように、内管5のうちリングビット3よりも前方に突出する先導部分50Fが曲がり易いと後述の直線推進時における精度が低くなるので、当該先導部分50Fは基端側部分よりも剛性を高くし、曲がり難くするのが望ましい。特に、先導部分50Fと基端側部分の境目が丁度、リングビット3前端部近傍に位置するようにすると、先導部分50Fの単位管としてより剛性の高い材料で形成した先導専用単位管を準備すれば済むため好ましい。
ちなみに、外管2をも含めて剛性の高低を示すと、次の式(1)のようになる。
内管先導部>内管基端側部分>外管 ・・・(1)
このように、外管2を内管5よりも曲がり易くしないとスムーズ且つ急角度での曲線推進が非常に困難となり、また内管5のうちでもリングビット3から突出する先導部50Fを基端側部分よりも曲がり難くしないと推進時の直進性が低くなる。
【0020】
そして本例では、内管5におけるリングビット3と対応する部分は、本発明の係合部に相当する構成を備えた略筒状のビットデバイス55により構成されている。ビットデバイス55は、図3のほか図12および図13にも示すように、リングビット3内側に嵌め入れられる程度の外径を有し、先端部および基端部に単位内管50との接続手段として雌ネジ部55Aおよび雄ネジ部55Bをそれぞれ備えるとともに、その外周面におけるリングビット3内周面の溝部30D,30D…と対応する部位に長手方向に沿う凸条部55C,55C…が複数(図示例では3つ)形成されたものである。このビットデバイス55の各凸条部55Cは、内管5を前進させた時には対応するリングビット溝部30D内の前端限度までそれぞれ挿入され、それ以上は挿入されないため、内管5に前進力を与えると内管5がリングビット3およびこれに連結された外管2を引張りながら前進することになる。そしてこの状態で内管5を回転させたときには凸条部55C及び溝部30D相互の周方向の噛み合いにより、内管5の回転力がリングビット3に伝達され、それによってリングビット3が外管2に対して回転されるようになっている。一方、内管5を外管2に対して後退させると、ビットデバイス55の凸条部55Cはリングビット3内面の溝部30Dから離脱するようになっており、さらに後退させるとビットデバイス55がリングビットホルダ26の後方に離脱し、後方の外管2内へ後退されるようになっている。なお、この凸条部55Cの挿入を容易にするために、その数を溝部30Dよりも少なくする、具体的には半数程度にするのが好ましい。
【0021】
他方、本例では内管5の先端に、軸心方向に対して傾斜した受圧面を有するテーパービット6がビットレジューサ56(これも内管5を構成する)を介して取り付けられている。ビットレジューサ56は図3のほか図14にも示すように、基端部に連結手段として雄ネジ部56Aを有し、この雄ネジ部56Aにより内管5の先端雌ネジ部51に螺合連結される。またビットレジューサ56の先端部にはテーパービット6連結用の雄ネジ部56Bが設けられている。
【0022】
テーパービット6としては、例えば図3のほか図15〜18にも示すように、柱状体の頭部を軸心方向に対して斜めに切除して傾斜面60を形成した形状をなし、その外径はリングビット3よりも若干大径とされ、かつ外周面に軸方向に沿う凸条部61,61…が周方向に複数形成され、各凸条部61の先端部にはビット62,62がそれぞれ先端面に露出するように埋設されたものを用いることができる。かかるテーパービット6は、構造が簡素なため鋳造等を利用して安価に製造でき、後述するように地中に埋め殺すとしても、施工コストが著しく高騰するようなことはない。
【0023】
特に本例では、図17に示されるように、テーパービット6の基端面には軸心に沿って雌ネジ部63が形成されており、この雌ネジ部63に対して前述のビットレジューサ56の先端雄ネジ部56Bを螺合することにより、内管5の先端にテーパービット6が取り付けられる。また本例では、この雌ネジ部63内から傾斜面60に連通する流路64が形成されている。さらに本例では、テーパービット6の基端面に、リングビット3前面のビット3a,3a…と周方向に係合する係合凸部65,65…が周方向に複数設けられている。この係合凸部65は、テーパービット6を内管5先端から取り外すためのものである。この取り外しの詳細については後述する。
【0024】
<管建込み方法例>
次に、以上に述べた装置例を用いた管建込み方法例について説明する。先ず、好適には図19に示すように既設構造物CS周囲の地盤Gの挿入部位に少なくとも内管先導部分50Fの長さと同程度の長さのガイド管100を挿入する。そして、図示しないが回転推進装置7の回転駆動軸に内管先導部分50Fを連結し、当該内管先導部分50Fを回転推進または推進のみにより挿入する。この推進は回転推進装置7の回転駆動源の下降により行う。またこの際、内管5内およびテーパービット6の流路64を通じて先端に泥水等の削孔安定液を供給しながら推進させるのが望ましい。なお、ガイド管100の建込みを省略することもできるが、当初は内管5のみで推進させることになるため、推進方向がズレ易いので、図示例のようにガイド管100を用いるのが好ましい。
【0025】
次いで図示しないが、先端部にビットデバイス55を取り付けた単位内管50を、リングビット3を取り付けた外管2内に挿し通した状態で、リングビット3先端から突出するビットデバイス55先端を、先に推進させた内管先導部50Fの基端に継ぎ足す(図3参照)。しかる後、継ぎ足した単位内管50の基端部を回転駆動源に連結する。
【0026】
以降は、内管5および外管2ともに順次単位内管50および単位外管20をそれぞれ継ぎ足しながら図20に示すようにさらに地中に推進させる。この際、本例では、推進に際してその方向制御を行うことができる。
【0027】
より詳細に説明すると、直線推進を行うときには図22に示すように、回転推進装置7により内管5に回転力および推進力を与え、内管5先端のテーパービット6により削孔しながら内管5を地中に直線的に推進させる。この場合、テーパービット6の先端は傾斜面60を有しているものの軸心周りに回転しながら前進するので傾斜面60による受圧の影響は打ち消され、直線的に削孔することが可能である。またこの際、内管5を構成するビットデバイス55の凸条部55Cとリングビット3の溝部30Dとの噛み合いにより内管5の回転力および推進力がリングビット3に与えられる(図3参照)。前述のとおり、リングビット3はビットホルダ26により外管2先端に回転自在に支持されており且つビットクラッチ32およびホルダクラッチ27の各段部32A…,27A…相互はビットクラッチ32側を削孔回転方向に回転させたときには引っ掛からずリングビット3の回転を許容し、さらに外管2には周囲地盤の拘束力が作用しているので、外管2は回転されずリングビット3のみが回転する。またリングビット3は外管2先端に対して前後方向には連結されているため、内管5によりリングビット3に与えられた推進力によって外管2が引っ張られるようにして連行推進される。
【0028】
これに対して、曲線推進を行うときには図23に示すように、テーパービット6の傾斜面60の先端が回転軸心に対して曲げたい側に位置する状態で内管5の回転を止め、更にそのままの状態で回転推進装置7により内管5に推進力のみを与える。この際、テーパービット6の傾斜面60にかかる力によりテーパービット6の推進方向が徐々に変化し、内管5を地中に曲線的に推進させることができる。またこの際、内管5を構成するビットデバイス55の凸条部55Cとリングビット3内周面の溝部30Dとの噛み合いにより内管5の推進力がリングビット3に与えられる。リングビット3は外管2先端に対して前後方向には連結されているため、内管5によりリングビット3に与えられた推進力によって外管2が引っ張られるようにして曲線的に推進される。なお、この曲線推進は三次元曲線的な推進が可能であり、図示例では鉛直面方向において曲げているが、水平面方向に曲げることもできる。
【0029】
また、かかる方向制御に際しては、内管5先端の存在位置や、姿勢、軌道等を知る必要がある。このため、ジャイロや角度計を内管5の先端部内(例えば内管先導部分50F)に内蔵させて姿勢や軌道を計測したり、内管5の先端部内に電磁波発信機を設け地上側からこの電磁波を受信して内管先端部の位置を計測したり、内管5先端のテーパービット6の掘削により発生する弾性波を地上で計測して内管5の先端部の位置を計測したりすることができる。
【0030】
かくして、図20に示すように、内管5を既設構造物CS周囲の地表面から改良対象層までは弧状に進行させ、その後は改良対象層内を水平方向に沿って進行させて、既設構造物CSの下部地盤に至る挿入孔Hを形成しながら、順次形成される挿入孔内Hに外管2を挿入し、外管2を少なくとも既設構造物CSの下部に達するように挿入することができる。
【0031】
そして、所望の経路(直線的な経路であっても、またS字状等の曲がりくねった経路であっても良い)で、既設構造物CS周囲の地表面から少なくとも既設構造物CSの下部に達する所定深さまで外管2を推進させたならば、本例では図21に示すように、テーパービット6を内管5先端から取り外す。具体的には図24に示すように、先ず内管5を外管2に対して後退させて、テーパービット6基端面の係合凸部65,65…をリングビット3前面のビット3a,3a間に挿入する。しかる後この状態で、内管5に削孔時とは反対方向(図中矢印で示す方向)の回転力を与えると、テーパービット6に対しても削孔時とは反対方向の回転力が付与され、さらにその係合凸部65,65がリングビット3のビット3aに引っ掛かりリングビット3にも削孔時とは反対方向の回転力が伝達されるものの、その際に、リングビット3のビットクラッチ32の段部32Aが、周囲地盤により回転しないように拘束された外管2先端のホルダクラッチ27の段部27Aに引っ掛かるため、結果的にテーパービット6は殆ど反対周りに回転できない状態となる。そして、このテーパービット6が回転しない状態で内管5を削孔時とは反対周りに回転させると、テーパービット6は内管5に対して相対的に削孔時方向に回転することとなり、テーパービット6と内管5先端のビットレジューサ56との螺合が解かれ、テーパービット6を内管5先端から離脱させることができるのである。
【0032】
テーパービット6を取り外ししたならば、テーパービット6を外管2前方に残し且つ外管2をそのまま地中に挿入した状態で、回転推進装置7により内管5を外管から引き抜く。かくして外管2を、図25に示すように既設構造物CSの周囲の地表面から少なくとも既設構造物CSの下部に達するように地中に建て込むことができる。なお、この場合において、テーパービット6はそのまま地中に埋め殺しても良いし、ビット取り外し位置近傍に予めまたはその後に立坑を掘り、取り外したテーパービット6を回収しても良い。
【0033】
また図示しないが、既設構造物CSの一方側の地上部または予め設けた立坑内から施工領域を通り他方側の地上部または予め設けた立坑内まで貫くように施工することもできる。この場合、ビットを取り外し回収した後、内管を引き抜くようにすることができる。
【0034】
他方、以上のようにして地中に建て込んだ外管2は、その後、例えばそのまま地盤G内に残留させ、地盤G内の水を排水するための集水管や排水管、もしくは下水や、水道水、ガス、各種ケーブル等のための地中埋設管などとすることができる。
【0035】
また本発明においては、建て込んだ外管2を薬液注入管挿入用のケーシング管とする等、地盤改良対策に利用することができる。すなわち、図25に示すように外管2を既設構造物CSの下部地盤内まで建て込んだならば、この外管2内に注入管200を挿入し、次いで図26に示すように注入管200を残して外管2を引き抜きいた後、当該注入管200を介して既設構造物CSの下部地盤内に薬液注入を行う。
【0036】
この薬液注入方法としては、本出願人による特願平11−195521号において提案したものが好適である。これを適用した場合の注入状態が図27に示されている。すなわち、軸方向に間隔をおいて複数の外部パッカー206,206…を外面部に有し、かつ隣接する外部パッカー206,206間に注入口207,207…を有する注入外管201を前述のケーシング外管2を利用して挿入孔H内に建込み、隣接する両外部パッカー206,206を膨出させて挿入孔H壁面に密着させるとともに、この注入外管201内に、軸方向に間隔をおいて複数の内部パッカー216,216を外面部に有し、かつ隣接する内部パッカー216,216間に吐出口217を有する注入内管210を挿入し、隣接する両内部パッカー216,216を膨出させて注入外管201内面に密着させた状態とした後、隣接外部パッカー206,206と挿入孔H壁面と注入外管201外面とで囲まれる領域を空間とした状態で、注入内管210内、吐出口217を介して注入口207から薬液を浸透注入する。図中二点鎖線で示す部位L,Lが薬液が浸透している部位である。かくして、既設構造物CSの下部地盤に対して薬液を注入浸透させて地盤改良を行うことができる。
【0037】
薬液を注入するに際して、施工を簡略化し効率を向上させるためには、注入外管201を直接に前述の削孔内管5により引き込むこともできる。ただし、この場合には引き込む外管201の外面にパッカー206が張り出しているため、これを内管により引き込むのは困難である。したがってこの場合、図28に示すように、長手方向に間隔をおいて複数の注入口227を有し、外周面に張り出たもののない(すなわち面一)注入外管220を前述の削孔内管5により引き込むのが望ましい。またこの場合、各注入口227はスリーブSLにより開閉可能に塞いでおき、注入時には注入圧によってスリーブSLが変形(この状態が二点鎖線で示されている)して薬液Gが注入外管220外部の地盤に注入され、薬液Gの注入を止めたときにはスリーブSLが復元して注入口227を塞ぐように構成するのが望ましい。
【0038】
さらに、注入口を有しない外管を挿入した場合であっても、その後に、内部に図示しないドリル装置等の孔形成手段を入れて注入口を形成し、注入外管として利用することもできる。
【0039】
<その他>
(イ)上記例において、単位外管20や単位内管50相互の連結手段として、上記例のような螺合連結以外にも、他の公知の連結構造を適用できる。
【0040】
(ロ)上記例においては、図示例のテーパービット6に限らず、例えば屈曲軸状のテーパービットや円弧軸状のテーパービットも、その周面が軸心方向に対して傾斜した受圧面をなすので利用できる。
【0041】
(ハ)上記例においては、ビットデバイス55を用いずに、リングビット3と対応する単位内管50外面の所定位置に凸条部55C,55C…を直接設けても良い。
【0042】
(ニ)上記例においては、テーパービットの径を外管の外径同等またはそれ以上に形成することも可能である。
【0043】
(ホ)上記例においては、前述のようにテーパービット6を地中において取り外す必要はなく、その場合には地上または予め形成した立坑内につき抜くか、または内管5先端のテーパービット6を外管2内を通じて引き抜き可能な程度に小径化し、テーパービット6も内管5とともに引き抜くこともできる。後者の場合、テーパービット6を小径化してもその後にリングビット3を有するためテーパービット6による形成孔をリングビット3により拡孔できるため、外管2の連行挿入は可能である。
【0044】
(ヘ)上記例において、テーパービット6を着脱自在に取り付けるための手段としては、螺合連結のほか、公知の着脱連結構造を採用することができる。
【0045】
(ト)上記例では既設構造物CSの下部地盤に、管を建込み地盤改良に利用しているが、本発明は、既設構造物の有無に限られないものである。また本発明は、地盤の改良に利用するものに限られず、地盤内の水を排水するための集水管や排水管、もしくは下水や水道水、ガス、各種ケーブル等のための地中埋設管などを、非開削で地中に建て込むためにも利用できるものである。
【0046】
【発明の効果】
以上のとおり本発明によれば、削孔作業と管引き込み作業とを同時に行うことができるので、より短い期間で効率良く施工することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 管建込み装置の施工状態概要図である。
【図2】 単位外管の破断図である。
【図3】 要部概略図である。
【図4】 リングビットホルダの分解状態破断図である。
【図5】 ホルダクラッチの正面図および側面図である。
【図6】 ビットクラッチの側面図および正面図である。
【図7】 クラッチの噛合い状態を示す側面図である。
【図8】 リングビットおよびホルダ部の破断図である。
【図9】 リングビットの前面図である。
【図10】 リングビットの要部縦断面図である。
【図11】 単位内管の縦断面図である。
【図12】 ビットデバイスの破断図である。
【図13】 ビットデバイスの前面図である。
【図14】 ビットレジューサの破断図である。
【図15】 テーパービットの平面図である。
【図16】 テーパービットの側面図である。
【図17】 テーパービットの要部縦断面図である。
【図18】 テーパービットの後面図である。
【図19】 施工要領図である。
【図20】 施工要領図である。
【図21】 施工要領図である。
【図22】 方向制御の説明図である。
【図23】 方向制御の説明図である。
【図24】 テーパービットの取り外し時状態を示す破断図である。
【図25】 薬液注入による地盤改良を行う場合の施工要領図である。
【図26】 薬液注入による地盤改良を行う場合の施工要領図である。
【図27】 薬液注入の例を示す要部拡大縦断面図である。
【図28】 薬液注入の他の例を示す要部拡大縦断面図である。
【符号の説明】
1…管建込み装置、2…外管、3…リングビット、5…内管、6…テーパービット、7…回転推進装置。
Claims (2)
- 地中に建て込まれる曲がり可能な外管と、
この外管の先端に対して同軸的且つ回転自由に取り付けられ、軸心に沿う貫通孔を有するリングビットと、
前記外管内およびリングビットの貫通孔を通り、リングビットよりも前方に延在する、前記外管よりは曲がり難いが曲がり可能な内管と、
前記内管に設けられた、前記リングビットとの係合部と、
前記内管先端に対して取り付けられ、軸心方向に対して傾斜した受圧面を有するテーパービットと、
前記内管を回転及び推進させる回転推進装置と、
を備えたことを特徴とする管の地中建込み装置。 - 地中に建て込まれる曲がり可能な外管と、
この外管の先端に対して同軸的且つ回転自由に取り付けられ、軸心に沿う貫通孔を有するリングビットと、
前記外管内およびリングビットの貫通孔を通り、リングビットよりも前方に延在する、前記外管よりは曲がり難いが曲がり可能な内管と、
前記内管に設けられた、前記リングビットとの係合部と、
前記内管先端に対して取り付けられ、軸心方向に対して傾斜した受圧面を有するテーパービットと、
前記内管を回転及び推進させる回転推進装置とを備えた装置を用い、
前記回転推進装置により前記内管に回転力および推進力を与え、前記内管先端のテーパービットにより削孔しながら内管を地中に直線的に推進させるとともに、内管とリングビットとの係合により内管の回転力および推進力をリングビットに与えて、リングビットを外管に対して回転させながらリングビットおよび外管を推進させる直線推進工程、および
前記回転推進装置により前記内管に推進力のみを与え、その先端のテーパービットの受圧面にかかる力により推進方向を変化させながら内管を地中に曲線的に推進させるとともに、内管とリングビットとの係合により内管の推進力をリングビットに与えて、リングビットおよび外管を推進させる曲線推進工程のうち、
少なくとも一方の工程を行って、前記外管を地中に建て込むことを特徴とする管の地中建込み方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001385895A JP3731874B6 (ja) | 2000-12-22 | 2001-12-19 | 管の地中建込み装置およびその方法 |
Applications Claiming Priority (2)
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JP2000391168 | 2000-12-22 | ||
JP2001385895A JP3731874B6 (ja) | 2000-12-22 | 2001-12-19 | 管の地中建込み装置およびその方法 |
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Publications (3)
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JP2003184478A JP2003184478A (ja) | 2003-07-03 |
JP3731874B2 JP3731874B2 (ja) | 2006-01-05 |
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