JP2018162577A - 削孔装置及び削孔方法並びにアンカー材施工方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】鋼管と比較して強度剛性は低いが、安価で且つ軽量な合成樹脂管からなる外管を採用しつつ、該外管を削孔内に無理なく確実に施工し得る削孔装置及び削孔方法並びにアンカー材施工方法を提供する。【解決手段】鋼管からなる内管15に合成樹脂管からなる外管16を外装して、両者を削孔装置本体14にセットし、内管15のみを回転させるとともに削孔方向へ送り駆動し、内管15の先端部に連設したダウンザホールハンマ17により、ビット19に打撃力を作用させて、地盤Gに対して削孔Hを掘削する。一方、外管16は、その先端部に設けた連行部材30の連行部が、ダウンザホールハンマ17のハウジングの当接部に当接することで、掘削される削孔Hの奥部側へ引っ張られて、削孔Hの奥部側へ順次連行され、削孔H内に残留施工される。【選択図】図1
Description
本発明は、内管及び外管を用いて地盤に対して削孔を掘削する削孔装置及び削孔方法と、該削孔にアンカー材を施工するアンカー材施工方法に関する。
崩壊し易い地盤に対してロックボルトなどを施工するための削孔を掘削する削孔方法として、削孔の内面を外管にて保護しつつ、内管の先端に設けたビットにて削孔を掘削する二重管削孔方法が広く採用されている。
二重管削孔装置としては、インナービットと、インナービットに対して削孔方向に向けた打撃力を付与するダウンザホールハンマと、ダウンザホールハンマに連結された内管と、インナービットに付与された打撃力が伝達されるアウタービットと、アウタービットに連結された外管とを備えたものが広く実用化されている(例えば、特許文献1参照。)。
また、先端にビットを備えた内管としての穿孔用ロッドを外管で覆い、この穿孔用ロッドをドリフタに装着するとともに、この穿孔用ロッドに対して外管を回転可能に保持する外管連行アダプタを介してこの外管をドリフタに取付け、ビットが外管の先端から所定の長さだけ突出した状態でこの外管を連行させながら穿孔用ロッドで削孔し、穿孔用ロッドは地盤から引き抜いて再利用し、外管は地盤内に残留させるように構成した削孔方法も提案されている(例えば、特許文献2参照。)。また、削孔内に残留させる外管を、合成樹脂パイプで構成したものも提案されている(例えば、特許文献3参照。)。
ところで、前記二重管削孔方法では、外管の先端部に掘削ビットを設けて、外管でも地盤を掘削する関係上、内管及び外管は、掘削機からの回転力や打撃力に耐え得るように、通常は鋼管で構成されている。しかし、内管及び外管を鋼管で構成すると、例えば長さ1m、直径90mmの外管であれば、1本が18.5kgとなり、またそれに内嵌される内管は、1本が12.5kgとなることから、内管及び外管を法面などの現場へ移送する作業や、内管及び外管をドリフタに対してセットする作業が、重量物を持ち上げての大変な労力を必要とする作業になっていた。しかも、通常、内管及び外管は、繰り返し使用するので、削孔後における内管及び外管の取り外し作業や現場からの内管及び外管の移送作業が必要となることから、作業者に肉体的な大きな負担を強いる作業になっていた。特に、無足場にて削孔する場合には、足元が安定しないことから、一層過酷な作業になっていた。
一方、特許文献2記載の削孔方法では、外管を地盤内に残留させて埋設施工するので、外管の移送作業やドリフタに対する着脱作業の負担を半減できる。しかし、特許文献2に記載の発明は、基本的には、二重削孔方法の代替案であって、作業者の負担を軽減するという発想に基づくものではないことから、外管としては、相変わらず鋼管等が採用されている。また、特許文献3記載のように、外管を合成樹脂パイプで構成したものも提案されているが、特許文献2、3記載の削孔方法では、外管を内管とともに削孔に対してドリフタにより順次押し込んで施工している。しかし、外管を合成樹脂管で構成した場合には、外管を鋼管で構成する場合と比較して、外管の強度剛性が格段に低くなることから、外管の途中部が折れ曲がり、更に押し込もうとすると外管が坐屈変形して、削孔に対して外管を挿入できなくなるという問題がある。このようなことから、外管を削孔内に残留施工するという発想は提案されているものの、実用化には至っていないのが実状である。
本発明の目的は、鋼管と比較して強度剛性は低いが、安価で且つ軽量な合成樹脂管からなる外管を採用しつつ、該外管を削孔内に無理なく確実に施工し得る削孔装置及び削孔方法並びにアンカー材施工方法を提供することである。
本件発明者は、合成樹脂管からなる外管を削孔内に残留施工する方法について鋭意検討した結果、外管の先端部を保持して、該外管を削孔内に順次引き込むように構成すれば、該外管に対して無理な荷重が作用することを防止できるとの発想を得て、本発明を完成するに至った。
本発明は、以下の発明を包含する。
1) ドリフタと、前記ドリフタを削孔方向に移動自在に案内するガイドレールと、前記ドリフタを送り駆動する送り駆動装置とを備えた削孔装置本体と、前記ドリフタに着脱自在に接続されて回転駆動されるとともに、送り駆動装置によりドリフタとともに削孔方向へ送り駆動される内管と、前記内管に外嵌された合成樹脂管からなる外管と、前記内管の先端部に連設したダウンザホールハンマと、前記ダウンザホールハンマの打撃力が作用するように、前記ダウンザホールハンマのハウジングに削孔方向に対して移動自在に設けた拡縮可能なビットと、前記外管の先端部に設けられて、前記外管の先端部を前記ハウジングに回転自在に支持するとともに、前記外管に対するハウジングの削孔方向の基端側への移動を許容し、前記外管に対するハウジングの削孔方向の先端側への移動時に、前記ハウジングに当接して前記外管を削孔方向の先端側へ連行する連行部材と、を備え、前記外管を削孔内に残留施工することを特徴とする削孔装置。
1) ドリフタと、前記ドリフタを削孔方向に移動自在に案内するガイドレールと、前記ドリフタを送り駆動する送り駆動装置とを備えた削孔装置本体と、前記ドリフタに着脱自在に接続されて回転駆動されるとともに、送り駆動装置によりドリフタとともに削孔方向へ送り駆動される内管と、前記内管に外嵌された合成樹脂管からなる外管と、前記内管の先端部に連設したダウンザホールハンマと、前記ダウンザホールハンマの打撃力が作用するように、前記ダウンザホールハンマのハウジングに削孔方向に対して移動自在に設けた拡縮可能なビットと、前記外管の先端部に設けられて、前記外管の先端部を前記ハウジングに回転自在に支持するとともに、前記外管に対するハウジングの削孔方向の基端側への移動を許容し、前記外管に対するハウジングの削孔方向の先端側への移動時に、前記ハウジングに当接して前記外管を削孔方向の先端側へ連行する連行部材と、を備え、前記外管を削孔内に残留施工することを特徴とする削孔装置。
この削孔装置を用いて地盤に対して削孔を掘削する際には、例えば次のような手順で削孔を掘削することになる。
先ず、内管に対して合成樹脂管からなる外管を外嵌させて、外管の先端部に設けた連行部材を内管の先端部に設けたダウンザホールハンマのハウジングに回転自在に外嵌させ、この状態で内管の基端部をドリフタに接続して、内管と外管とを削孔装置本体にセットする。このとき、外管の基端部は、ドリフタに接続しないで自由端とする。
次に、ドリフタにより内管を回転させるとともに、送り駆動装置によりドリフタとともに内管を削孔方向の先端側へ送り駆動し、内管の先端部に設けたダウンザホールハンマの打撃力をビットに作用させ、掘削時の反力によりビットを連行部材及び外管よりも拡径させて、ビットにて地盤に必要深さの削孔を順次掘削する。一方、外管は、その先端部に設けた連行部材が、内管とともに送り駆動されるダウンザホールハンマのハウジングに当接することで、削孔方向の先端側へ順次連行されて、削孔内に装填されることになる。このとき、外管の基端部はドリフタに接続されておらず、また外管の先端部は、連行部材を介してハウジングに回転自在に支持されるので、外管に対してドリフタの回転力やダウンザホールハンマの打撃力を作用させることなく、内管の先端部に設けたハウジングで、外管の先端部を削孔の奥部側へ引っ張って、外管を削孔内に円滑に且つ無理なく順次連行できることになる。
このように、この削孔装置では、外管の先端部に対して引張力を作用させて、削孔方向の奥部側へ外管を連行するので、従来のように、外管の基端部に対して回転力や圧縮力を作用させて、外管を削孔内に押し込む場合と比較して、外管に対して、曲げ方向や捩じり方向や坐屈方向への力が作用することを防止できる。このため、鋼管と比較して強度剛性は低いが、安価で且つ軽量な合成樹脂管からなる外管を採用しつつ、該外管を削孔内に無理なく確実に施工できる。したがって、外管を大幅に軽量に構成することが可能となり、外管を作業現場へ移送したり、外管を削孔装置本体にセットしたりするときにおける作業者の肉体的な負担を大幅に軽減できる。また、外管が削孔内に残留施工されるので、外管を削孔から抜き取る作業が不要となり、削孔作業の作業効率を向上できるとともに、削孔装置本体から外管を取り外したり、取り外した外管を作業現場から移送したりするときにおける、作業者の肉体的な負担も一層軽減できる。更に、外管を抜き取る作業が不要となるので、削孔装置本体として油圧駆動のものに代えてエア駆動のものを採用することが可能となり、油圧供給装置と比較して軽量なエア供給装置を作業現場へ移送すればよいので、作業者の肉体的な負担を更に軽減できる。更にまた、合成樹脂管からなる外管は、鋼管からなる外管と比較して安価なものなので、外管を残留施工した場合でも、経済的な負担が過大になることを防止できる。
2) 前記外管の基端部を、前記ドリフタに接続しないで自由端となした前記1)に記載の削孔装置。この発明では、外管の基端部を自由端としているので、掘削時に発生するクリ粉を外管の基端部から外部へ排出できる。
3) 前記外管の周面に内外を連通する複数の貫通孔が形成されている前記1)又は2)のいずれかに記載の削孔装置。この発明は、例えば掘削した削孔に対してアンカー材を施工する場合に好適である。具体的には、アンカー材を施工する場合には、掘削した削孔に対してアンカー材を挿入するとともに、セメントミルクなどのグラウトを注入して、アンカー材を地盤に固定することになるが、注入したグラウトが、貫通孔を通じて外管の外側の地盤に浸透するので、アンカー材を地盤に対してより強固に施工できる。
4) 前記外管が波付合成樹脂管からなる前記1)〜3)のいずれかに記載の削孔装置。外管としては外周面に凹凸のない円筒状の合成樹脂管を採用することも可能であるが、削孔内において外管が、土圧により半径方向内側へ変形することを防止するため、波付合成樹脂管を採用することが好ましい。
5) 前記連行部材は、前記外管の先端部内に設けられた内筒部材と、前記外管から突出する前記内筒部材の取付部に固定されて、前記取付部から外管の基部側へ延びて外管の先端部の外側を覆う外筒部材とを有し、前記内筒部材の基端側の端面に、前記ハウジングに当接して前記外管を削孔方向の先端側へ連行する連行部が設けられている前記1)〜4)のいずれかに記載の削孔装置。この発明では、外管の先端部を連行部材で補強できる。
6) 前記削孔装置本体が無足場にて現場に設置されている前記1)〜5)のいずれかに記載の削孔装置。本発明の削孔装置本体は、足場に設置することも可能であるが、外管を軽量な合成樹脂管で構成できるので、従来、削孔装置本体への外管の移送作業が困難であることから、無足場では施工困難であると考えられていた急勾配の斜面に対しても、無足場で適用することが可能となり、工期の大幅な短縮を図ることが可能となる。
7) 前記ドリフタ及び送り駆動装置が加圧エアにて駆動される前記1)〜6)のいずれかに記載の削孔装置。この発明では、ドリフタ及び送り駆動装置を駆動するための機器として、油圧供給装置よりも格段に軽量なエア供給装置を作業現場へ移送すればよいので、作業者の負担を大幅に軽減できる。
8) 先端部にダウンザホールハンマ及びビットを設けた内管に、合成樹脂管からなる外管を、前記ビットが削孔方向の先端側へ突出するように外装した状態で、前記内管を送り駆動するとともに回転駆動し、掘削時の抵抗でビットを拡径させるとともに、ダウンザホールハンマでビットに対して打撃力を作用させて地盤を掘削する一方、前記外管の先端部に設けた連行部材により、前記外管をダウンザホールハンマのハウジングに回転自在に支持するとともに、該ハウジングとともに前記外管を削孔の奥部側へ連行して、必要深さの削孔を掘削する工程と、必要深さの削孔を掘削した後、前記内管を前記削孔時とは逆方向へ回転させて、ビットを縮径させてから、前記内管とともにダウンザホールハンマ及びビットを後退させて、前記外管を地盤に残した状態で、前記内管とダウンザホールハンマとビットを削孔から抜き取る工程と、を備えた削孔方法。
この削孔方法では、外管の先端部に対して引張力を作用させて、削孔方向の奥部側へ外管を連行するので、従来のように、外管の基端部に対して回転力や圧縮力を作用させて、外管を削孔内に押し込む場合と比較して、外管に対して、曲げ方向や捩じり方向や坐屈方向への力が作用することを防止できる。このため、鋼管と比較して強度剛性は低いが、安価で且つ軽量な合成樹脂管からなる外管を採用しつつ、該外管を削孔内に無理なく確実に施工できる。したがって、外管を大幅に軽量に構成することが可能となり、外管を作業現場へ移送したり、外管を削孔装置本体にセットしたりするときにおける作業者の肉体的な負担を大幅に軽減できる。また、外管が削孔内に残留施工されるので、外管を削孔から抜き取る作業が不要となり、削孔作業の作業効率を向上できるとともに、削孔装置本体から外管を取り外したり、取り外した外管を作業現場から移送したりするときにおける、作業者の肉体的な負担も一層軽減できる。更に、外管を抜き取る作業が不要となるので、削孔装置本体として油圧駆動のものに代えてエア駆動のものを採用することが可能となり、油圧供給装置と比較して軽量なエア供給装置を作業現場へ移送すればよいので、作業者の肉体的な負担を更に軽減できる。更にまた、合成樹脂管からなる外管は、鋼管からなる外管と比較して安価なものなので、外管を残留施工した場合でも、経済的な負担が過大になることを防止できる。
9) 前記必要深さの削孔を掘削する工程において、前記内管の長さ分の削孔を掘削した後、前記削孔内の内管及び外管に対して新たな内管及び外管を接続する作業と、該新たに接続した内管の長さ分の削孔を掘削する作業とを、1乃至複数回繰り返して、必要深さの削孔を掘削する前記8)に記載の削孔方法。この発明では、複数本の内管及び外管を順次接続することで、1本の内管の長さ以上の削孔を掘削して、該削孔内に外管を装填することができる。
10) 前記削孔を掘削する前に、先端部にダウンザホールハンマ及びビットを設けた内管により、前記削孔の掘削予定位置に対してガイド孔を削孔する前記8)又は9)に記載の削孔方法。このように、予めガイド孔を形成することで、削孔内への外管の連行作業をより円滑に行うことが可能となる。
11) 前記8)〜10)のいずれかに記載の削孔方法にて、地盤に対して必要深さの削孔を掘削した後、前記削孔内にグラウトを注入するとともに、前記削孔内にアンカー材を挿入するアンカー材施工方法。このアンカー材施工方法では、前記削孔方法と同様の作用効果が得られる。加えて、掘削した削孔の内壁が外管で保護されるので、崩壊し易い地盤であっても、削孔内に対してグラウト及びアンカー材を適正に施工することができる。
12) 前記8)〜10)のいずれかに記載の削孔方法にて、地盤に対して必要深さの複数本の削孔を掘削した後、前記複数本の削孔内にグラウトを注入するとともに、前記複数本の削孔内にアンカー材を挿入するアンカー材施工方法。このアンカー材施工方法では、前記このアンカー材施工方法と同様に作用効果が得られる。加えて、複数本の削孔を掘削した後、該複数本の削孔に対してグラウトを順次注入するとともに、アンカー材を順次挿入できるので、1本ずつ削孔を掘削してアンカー材を施工する場合と比較して、作業効率を格段に向上できるとともに、グラウトが作業途中で固化して無駄になるという不具合も防止できる。
13) 前記グラウト及びアンカー材を施工した後、前記削孔の開口を閉蓋して、該削孔内にグラウトを加圧注入し、前記削孔付近の地盤内に、前記外管に設けた複数の貫通孔を通じて、グラウトを地盤に浸透させる前記11)又は12)に記載のアンカー材施工方法。この発明では、グラウトを削孔内に加圧注入することで、貫通孔を通じて外管の外側の地盤に浸透させるので、アンカー材を地盤に対してより強固に施工することが可能となる。
本発明に係る削孔装置及び削孔方法によれば、鋼管と比較して強度剛性は低いが、安価で且つ軽量な合成樹脂管からなる外管を採用しつつ、該外管を削孔内に無理なく確実に施工できる。
本発明に係るアンカー材施工方法によれば、前記削孔方法と同様の作用効果が得られる。加えて、掘削した削孔の内壁が外管で保護されるので、崩壊し易い地盤であっても、削孔内に対してグラウト及びアンカー材を適正に施工することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
図1に示すように、削孔装置10は、ドリフタ11と、ドリフタ11を削孔方向に移動自在に案内するガイドレール12と、ドリフタ11を送り駆動する送り駆動装置13とを備えた削孔装置本体14と、ドリフタ11に着脱自在に接続されて回転駆動されるとともに、送り駆動装置13によりドリフタ11とともに削孔方向へ送り駆動される内管15と、内管15に外嵌された合成樹脂管からなる外管16と、内管15の先端部に連設したダウンザホールハンマ17と、ダウンザホールハンマ17の打撃力が作用するように、ダウンザホールハンマ17のハウジング18に削孔方向に対して移動自在に設けた拡縮可能なビット19と、外管16の先端部に設けられて、外管16の先端部をハウジング18に回転自在に支持するとともに、外管16に対するハウジング18の削孔方向の基端側への移動を許容し、外管16に対するハウジング18の削孔方向の先端側への移動時に、ハウジング18に当接して外管16を削孔方向の先端側へ連行する連行部材30とを備え、外管16を削孔H内に残留施工するものである。
図1に示すように、削孔装置10は、ドリフタ11と、ドリフタ11を削孔方向に移動自在に案内するガイドレール12と、ドリフタ11を送り駆動する送り駆動装置13とを備えた削孔装置本体14と、ドリフタ11に着脱自在に接続されて回転駆動されるとともに、送り駆動装置13によりドリフタ11とともに削孔方向へ送り駆動される内管15と、内管15に外嵌された合成樹脂管からなる外管16と、内管15の先端部に連設したダウンザホールハンマ17と、ダウンザホールハンマ17の打撃力が作用するように、ダウンザホールハンマ17のハウジング18に削孔方向に対して移動自在に設けた拡縮可能なビット19と、外管16の先端部に設けられて、外管16の先端部をハウジング18に回転自在に支持するとともに、外管16に対するハウジング18の削孔方向の基端側への移動を許容し、外管16に対するハウジング18の削孔方向の先端側への移動時に、ハウジング18に当接して外管16を削孔方向の先端側へ連行する連行部材30とを備え、外管16を削孔H内に残留施工するものである。
削孔装置本体14について説明すると、間隔をあけて配置した1対のガイドレール12と、両ガイドレール12を連結する連結フレーム20と、両ガイドレール12の上端部に略直交状に設けた天板21とを備えた枠状フレーム22が設けられ、枠状フレーム22は、天板21の4つの角部から4方へ延びる4本のワイヤー23により斜面Sに対して略垂直に設置されている。なお、本実施の形態では、足場を組まないで、削孔装置本体14を斜面Sに設置できるように、4本のワイヤー23でガイドレール12を斜面Sに略垂直に設置したが、足場を組む場合には、ワイヤー23に代えてガイドレール12を角度調整可能に支持する設置台を設けて、削孔装置本体14を足場に設置することになる。
送り駆動装置13について説明すると、1対のガイドレール12にはドリフタ11の支持台25がガイドレール12に沿って移動自在に設けられ、ガイドレール12間の上部と下部とにはスプロケット26が設けられ、上下のスプロケット26間にはチェーン27が張設されている。チェーン27の途中部は支持台25に連結され、上側のスプロケット26をエアモータ28により回転駆動することで、ドリフタ11がガイドレール12に沿って移動するように構成されている。ただし、送り駆動装置13としては、ドリフタ11をガイドレール12に沿って移動し得る構成のものであれば、チェーン27とスプロケット26に代えて、スクリュー軸とそれに螺合する雌ネジや、ラックとそれに噛合するピニオンを備えたものなど、任意の構成のものを採用できる。
ドリフタ11は、その下端部に突出状に設けた中空の回転軸11aを回転駆動するとともに、回転軸11aを通じてダウンザホールハンマ17へ加圧エアを供給するように構成した、周知の構成のものである。
送り駆動装置13及びドリフタ11には、それを駆動するための加圧エアのエア供給装置(図示略)が接続されている。なお、本実施の形態では、加圧エアにて駆動可能な送り駆動装置13及びドリフタ11を採用するとともに、油圧供給装置よりも格段に軽量なエア供給装置を採用して、これらの機器を作業現場へ移送するときにおける、作業者の肉体的な負荷を軽減したが、足場を組むなどして作業現場の足元が安定している場合には、送り駆動装置13及びドリフタ11として油圧により駆動するように構成したものを採用することも可能である。
内管15は、鋼管などの金属管で構成され、内管15の基端部(上端部)はドリフタ11の回転軸11aに接続され、内管15の先端部(下端部)にはダウンザホールハンマ17が連設されている。
図2に示すように、ダウンザホールハンマ17のハウジング18の先端部にはビット19の軸部19aが回転自在に設けられ、ビット19のビット本体19bはハウジング18よりも下側に配置されている。ダウンザホールハンマ17のハウジング18内には加圧エアにより上下移動可能な図示外の打撃部材が設けられ、ビット19の軸部19aの基端部が打撃部材で打撃されることで、ビット19のビット本体19bに打撃力を作用させて、地盤Gを掘削できるように構成されている。
ビット19の軸部19aはハウジング18の偏心位置に設けられ、ビット19は、外管16の内径及び連行部材30の内径よりも縮径した図3に示す縮径姿勢と、外管16の外径及び連行部材30の外径よりも拡径した図4に示す拡径姿勢とにわたって、軸部19aを中心とした偏心回転により姿勢切換え可能に構成されている。そして、内管15とダウンザホールハンマ17とビット19を外管16から引き抜くときには、掘削時とは反対側へビット19を回転させて、ビット19を縮径姿勢に切り換え、地盤Gを掘削するときには、掘削時の反力で拡径姿勢に切り換えられるように構成されている。なお、ダウンザホールハンマ17としては、打撃部材を備えた周知の構成のものを採用することができる。また、ビット19としては、内管15の回転方向によって、縮径姿勢と拡径姿勢とに姿勢切換え可能なものであれば、任意の構成のものを採用することができる。
図2、図5に示すように、外管16は、内外を連通する複数の貫通孔16aを有する波付合成樹脂管で構成され、外管16の先端部にはダウンザホールハンマ17のハウジング18の下部に回転自在に外嵌される筒状の連行部材30が固定され、ビット本体19bは連行部材30から下側へ突出するように設けられている。このように、外管16を波付合成樹脂管で構成すると、削孔H内において外管16が、土圧により半径方向内側へ変形することを防止できるので好ましい。ただし、外管16として、貫通孔16aを有しないものを採用することもできるし、外面に凹凸を有しない円筒状の合成樹脂管を採用することも可能である。
外管16を構成する素材としては、塩化ビニル樹脂、ABS樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネートなど、任意の組成の合成樹脂材料を採用できる。特に可撓性を有し、引張強度に優れた合成樹脂材料が好ましく、ポリエチレン、ポリプロピレンなどの合成樹脂材料を好適に採用できる。また、合成樹脂材料にガラス繊維や炭素繊維などの繊維材を添加して、外管16の引張強度を高めるように構成することも好ましい。また、外管16にその長さ方向に沿って金属線や金属帯板をインサート成形したものを採用することで、外管16の引張強度をより一層向上することもできる。
連行部材30は、外管16の先端部(下端部)に内嵌状に設けた内筒部材31と、外管16の先端部に外嵌状に設けた外筒部材32とを備えている。
内筒部材31及び外筒部材32は外管16の先端部を補強できるように金属材料で構成され、内筒部材31は複数本のビス33により外管16に内嵌固定されている。内筒部材31には外管16から下方へ突出する取付部31aが形成され、外筒部材32には外管16から下方へ突出する固定部32aが形成され、外筒部材32は固定部32aを取付部31aに螺合させて内筒部材31に固定されている。ハウジング18の先端側部分の外周面には環状の当接部18aが形成され、内筒部材31の基端側の端面には当接部18aに当接して、外管16を削孔方向の先端側へ連行する環状の連行部31bが設けられている。ただし、連行部材30としては、連行部31bを有するものであれば、上述した以外の構成のものを採用することも可能である。
複数の外管16を直列状に連結する場合には、隣接する外管16を連結部材35で連結することになる。連結部材35としては、例えば図6に示すように、外管16の凹凸に適合する波形状の凹凸部を形成した4枚の板状部材36と、該4枚の板状部材36を連結する1対の連結帯板37とを有し、隣接する外管16の接続部分に4枚の板状部材36を周方向に間隔をあけて配置して、1対の連結帯板37を外管16に巻き付けて、連結帯板37の一端のスリット37aに連結帯板37の他端を挿入してフック37bを引っ掛けることで、隣接する外管16を連結するように構成したものを採用できる。ただし、連結部材35としては、2本の外管16を直列状に連結し得る構成のものであれば、上述した以外の任意の構成の連結部材を採用することが可能である。
次に、この削孔装置10を用いた削孔方法について説明する。
先ず、図7に示すように、内管15に外管16を外装させ、内管15の基端部をドリフタ11の回転軸11aに接続して、内管15及び外管16を削孔装置本体14にセットする。このとき、外管16の基端部は、ドリフタ11に接続しないで自由端とする。
先ず、図7に示すように、内管15に外管16を外装させ、内管15の基端部をドリフタ11の回転軸11aに接続して、内管15及び外管16を削孔装置本体14にセットする。このとき、外管16の基端部は、ドリフタ11に接続しないで自由端とする。
次に、送り駆動装置13とドリフタ11とダウンザホールハンマ17に対して加圧エアを供給して、図7に矢印で示すように、送り駆動装置13によりドリフタ11とともに内管15を斜面S側へ送り駆動するとともに、ドリフタ11により内管15を回転駆動する。このとき、図4に示すように、掘削時の反力でビット19が連行部材30の外径よりも拡径するとともに、ダウンザホールハンマ17へ供給した加圧エアにより、削孔方向の先端側へビット19が繰り返して打撃され、図8に示すように、ビット19で地盤Gが順次掘削される。
一方、外管16は、その先端部に設けた連行部材30の連行部31bが、ダウンザホールハンマ17のハウジング18の当接部18aに当接することで、削孔方向の先端側へ順次連行されて、削孔H内に装填されることになる。このとき、外管16の基端部はドリフタ11に接続されておらず、また外管16の先端部は、連行部材30を介してハウジング18に回転自在に支持されるので、外管16に対しては、送り駆動装置13の送り操作力が直接的に作用せず、またドリフタ11の回転力やダウンザホールハンマ17の打撃力も作用しないで、連行部材30により外管16の先端部が削孔Hの奥部側へ引っ張られて、削孔H内に円滑に且つ無理なく順次連行されることになる。また、掘削時に発生したクリ粉は、ダウンザホールハンマ17へ供給した加圧エアがビット19の先端部から削孔Hの奥端部へ排出されることで、ハウジング18と内筒部材31間の図示外の隙間と、ハウジング18と外管16間の隙間を通じて、加圧エアとともに内管15と外管16間の隙間へ圧送され、外管16に形成した貫通孔16aを通じて、または外管16の基端部から外部へ排出される。ただし、図1に仮想線で示すように、外管16の基端部を覆うカバー部材40を設けるとともに、カバー部材40に連通する排出管41を設けて、クリ粉を所望の場所へ排出するように構成することもできる。
こうして、必要深さの削孔Hを掘削した後、ドリフタ11により内管15を削孔H時とは逆方向へ回転させて、ビット19を連行部材30の内径よりも縮径させてから、送り駆動装置13により、内管15とダウンザホールハンマ17とビット19とをドリフタ11とともにガイドレール12の上部へ移動させて、削孔Hから抜き取り、図9に示すように、外管16及び連行部材30のみを削孔Hにそのまま残留施工することになる。
なお、掘削する削孔Hの深さが1本の内管15の長さよりも深い場合には、図10に示すように、ドリフタ11を前進位置の手前まで送り駆動した後、図1に仮想線で示すように、内管15の基端部をドリフタ11の回転軸11aから取り外し、ドリフタ11をガイドレール12の上部まで移動させた後、内管15及び外管16と同様の構成の延長用の内管15A及び外管16Aを削孔装置本体14へ移送して、延長用の内管15Aの基端部をドリフタ11の回転軸11aに接続するとともに、延長用の内管15Aの先端部を削孔H内の内管15の基端部に接続し、更に延長用の外管16の先端部を削孔H内に施工した外管16の基端部に連結部材35で連結してから、前述と同様に、送り駆動装置13とドリフタ11とダウンザホールハンマ17へ加圧エアを供給して掘削を行い、延長用の内管15A及び外管16Aを順次継ぎ足して必要深さの削孔Hを掘削することになる。
また、内管15及び外管16を用いて削孔Hを掘削する前に、図11に示すように、先端部にダウンザホールハンマ17及びビット19を設けた内管15だけで、掘削予定位置に対してガイド孔GHを掘削することもできる。この場合には、予めガイド孔GHを形成することで、削孔H内への外管16の連行作業をより円滑に行うことが可能となる。
このように、この削孔装置10及び削孔方法では、外管16の先端部に対して引張力を作用させて、削孔方向の奥部側へ外管16を連行するので、従来のように、外管の基端部に対して回転力や圧縮力を作用させて、外管を削孔内に押し込む場合と比較して、外管16に対して、曲げ方向や捩じり方向や坐屈方向への力が作用することを防止できる。このため、鋼管と比較して強度剛性は低いが、安価で且つ軽量な合成樹脂管からなる外管16を採用しつつ、該外管16を削孔H内に無理なく確実に施工できる。したがって、外管16を大幅に軽量に構成することが可能となり、外管16を作業現場へ移送したり、外管16を削孔装置本体14にセットしたりするときにおける作業者の肉体的な負担を大幅に軽減できる。また、外管16が削孔H内に残留施工されるので、外管16を削孔Hから抜き取る作業が不要となり、削孔作業の作業効率を向上できるとともに、削孔装置本体14から外管16を取り外したり、取り外した外管16を作業現場から移送したりするときにおける、作業者の肉体的な負担も一層軽減できる。更に、外管16を抜き取る作業が不要となるので、削孔装置本体14として油圧駆動のものに代えてエア駆動のものを採用することが可能となり、油圧供給装置と比較して軽量なエア供給装置を作業現場へ移送すればよいので、作業者の肉体的な負担を更に軽減できる。更にまた、合成樹脂管からなる外管16は、鋼管からなる外管16と比較して安価なものなので、外管16を残留施工した場合でも、経済的な負担が過大になることを防止できる。本発明の削孔装置本体14は、足場を設置することも可能であるが、外管16を軽量な合成樹脂管で構成できるので、従来、無足場では施工困難であると考えられていた急勾配の斜面Sに対しても、無足場で削孔Hを掘削することが可能となり、工期の大幅な短縮を図ることが可能となる。
なお、削孔Hに対してロックボルトなどのアンカー材50を施工する場合には、前述と同様にして必要深さの削孔Hを掘削した後、図12に示すように、供給パイプ51を削孔Hの奥端部に挿入して、供給パイプ51からセメントミルクなどのグラウト52を削孔H内に注入してから、図13に示すように、該削孔Hに対してアンカー材50を挿入することで、アンカー材50を施工することになる。この場合には、複数本の削孔Hを形成してから、該複数本の削孔Hに対して連続的にグラウト52を注入することで、1本ずつ削孔Hを掘削してグラウト52を注入する場合と比較して、作業効率を格段に向上できるとともに、グラウト52が作業途中で固化して無駄になるという不具合も防止できる。
また、図14に示すように、グラウト52及びアンカー材50を施工した後、削孔Hの開口を袋状の蓋体53で閉蓋して、蓋体53を挿通するホース54から、該削孔H内にグラウト52を加圧注入し、削孔H内に残留施工した外管16付近の地盤G内に、外管16に設けた複数の貫通孔16aを通じて、グラウト52を浸透させることもできる、この場合には、外管16付近の地盤G内に浸透したグラウト52によりアンカー材50を地盤Gに対してより強固に施工することが可能となる。
なお、本発明の削孔装置及び削孔方法は、斜面Sに対してアンカー材50を施工するときだけでなく、平坦な地盤に縦向きにアンカー材を施工する場合や、法枠にアンカー材を施工する場合や、道路の拡幅工事などにおける切土の斜面にアンカー材を施工する場合や、トンネルの内面に略放射状にアンカー材を施工する場合などにも適用できる。
また、本発明の削孔装置及び削孔方法は、アンカー材50を施工するための削孔Hを掘削する以外に、地盤Gに埋設状に外管16を施工する場合、例えば排水路を地盤Gに施工する場合にも適用できる。具体的には、外管16として、貫通孔16aを省略したり、周方向の上半部だけに貫通孔16aを形成したりしたものを採用し、削孔Hに装填した外管16で排水路を構成することになる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前述した実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲においてその構成を変更し得ることは勿論である。
10 :削孔装置
11 :ドリフタ
11a :回転軸
12 :ガイドレール
13 :送り駆動装置
14 :削孔装置本体
15 :内管
16 :外管
16a :貫通孔
15A :内管
16A :外管
17 :ダウンザホールハンマ
18 :ハウジング
18a :当接部
19 :ビット
19a :軸部
20 :連結フレーム
21 :天板
22 :枠状フレーム
23 :ワイヤー
25 :支持台
26 :スプロケット
27 :チェーン
28 :エアモータ
30 :連行部材
31 :内筒部材
31a :取付部
31b :連行部
32 :外筒部材
32a :固定部
33 :ビス
35 :連結部材
36 :板状部材
37 :連結帯板
37a :スリット
37b :フック
40 :カバー部材
41 :排出管
50 :アンカー材
51 :供給パイプ
52 :グラウト
53 :蓋体
54 :ホース
G :地盤
GH :ガイド孔
H :削孔
S :斜面
11 :ドリフタ
11a :回転軸
12 :ガイドレール
13 :送り駆動装置
14 :削孔装置本体
15 :内管
16 :外管
16a :貫通孔
15A :内管
16A :外管
17 :ダウンザホールハンマ
18 :ハウジング
18a :当接部
19 :ビット
19a :軸部
20 :連結フレーム
21 :天板
22 :枠状フレーム
23 :ワイヤー
25 :支持台
26 :スプロケット
27 :チェーン
28 :エアモータ
30 :連行部材
31 :内筒部材
31a :取付部
31b :連行部
32 :外筒部材
32a :固定部
33 :ビス
35 :連結部材
36 :板状部材
37 :連結帯板
37a :スリット
37b :フック
40 :カバー部材
41 :排出管
50 :アンカー材
51 :供給パイプ
52 :グラウト
53 :蓋体
54 :ホース
G :地盤
GH :ガイド孔
H :削孔
S :斜面
Claims (13)
- ドリフタと、前記ドリフタを削孔方向に移動自在に案内するガイドレールと、前記ドリフタを送り駆動する送り駆動装置とを備えた削孔装置本体と、
前記ドリフタに着脱自在に接続されて回転駆動されるとともに、送り駆動装置によりドリフタとともに削孔方向へ送り駆動される内管と、
前記内管に外嵌された合成樹脂管からなる外管と、
前記内管の先端部に連設したダウンザホールハンマと、
前記ダウンザホールハンマの打撃力が作用するように、前記ダウンザホールハンマのハウジングに削孔方向に対して移動自在に設けた拡縮可能なビットと、
前記外管の先端部に設けられて、前記外管の先端部を前記ハウジングに回転自在に支持するとともに、前記外管に対するハウジングの削孔方向の基端側への移動を許容し、前記外管に対するハウジングの削孔方向の先端側への移動時に、前記ハウジングに当接して前記外管を削孔方向の先端側へ連行する連行部材と、
を備え、前記外管を削孔内に残留施工することを特徴とする削孔装置。 - 前記外管の基端部を、前記ドリフタに接続しないで自由端となした請求項1記載の削孔装置。
- 前記外管の周面に内外を連通する複数の貫通孔が形成されている請求項1又は2記載の削孔装置。
- 前記外管が波付合成樹脂管からなる請求項1〜3のいずれか1項記載の削孔装置。
- 前記連行部材は、前記外管の先端部内に設けられた内筒部材と、前記外管から突出する前記内筒部材の取付部に固定されて、前記取付部から外管の基部側へ延びて外管の先端部の外側を覆う外筒部材とを有し、前記内筒部材の基端側の端面に、前記ハウジングに当接して前記外管を削孔方向の先端側へ連行する連行部が設けられている請求項1〜4のいずれか1項記載の削孔装置。
- 前記削孔装置本体が無足場にて現場に設置される請求項1〜5のいずれか1項記載の削孔装置。
- 前記ドリフタ及び送り駆動装置が加圧エアにて駆動される請求項1〜6のいずれか1項記載の削孔装置。
- 先端部にダウンザホールハンマ及びビットを設けた内管に、合成樹脂管からなる外管を、前記ビットが削孔方向の先端側へ突出するように外装した状態で、前記内管を送り駆動するとともに回転駆動し、掘削時の抵抗でビットを拡径させるとともに、ダウンザホールハンマでビットに対して打撃力を作用させて地盤を掘削する一方、前記外管の先端部に設けた連行部材により、前記外管をダウンザホールハンマのハウジングに回転自在に支持するとともに、該ハウジングとともに前記外管を削孔の奥部側へ連行して、必要深さの削孔を掘削する工程と、
必要深さの削孔を掘削した後、前記内管を前記削孔時とは逆方向へ回転させて、ビットを縮径させてから、前記内管とともにダウンザホールハンマ及びビットを後退させて、前記外管を地盤に残した状態で、前記内管とダウンザホールハンマとビットを削孔から抜き取る工程と、
を備えた削孔方法。 - 前記必要深さの削孔を掘削する工程において、前記内管の長さ分の削孔を掘削した後、前記削孔内の内管及び外管に対して新たな内管及び外管を接続する作業と、該新たに接続した内管の長さ分の削孔を掘削する作業とを、1乃至複数回繰り返して、必要深さの削孔を掘削する請求項8記載の削孔方法。
- 前記削孔を掘削する前に、先端部にダウンザホールハンマ及びビットを設けた内管により、前記削孔の掘削予定位置に対してガイド孔を削孔する請求項8又は9記載の削孔方法。
- 請求項8〜10のいずれか1項記載の削孔方法にて、地盤に対して必要深さの削孔を掘削した後、前記削孔内にグラウトを注入するとともに、前記削孔内にアンカー材を挿入するアンカー材施工方法。
- 請求項8〜10のいずれか1項記載の削孔方法にて、地盤に対して必要深さの複数本の削孔を掘削した後、前記複数本の削孔内にグラウトを注入するとともに、前記複数本の削孔内にアンカー材を挿入するアンカー材施工方法。
- 前記グラウト及びアンカー材を施工した後、前記削孔の開口を閉蓋して、該削孔内にグラウトを加圧注入し、前記削孔付近の地盤内に、前記外管に設けた複数の貫通孔を通じて、グラウトを地盤に浸透させる請求項11又は12記載のアンカー材施工方法。
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- 2017-03-24 JP JP2017059808A patent/JP2018162577A/ja active Pending
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