JP4078265B2 - 穿孔機および引張材挿入工法 - Google Patents

穿孔機および引張材挿入工法 Download PDF

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Description

この発明は、穿孔機および引張材挿入工法に関する。
特開2001−123446号公報
傾斜地の地盤を安定させて偏土圧による地滑りを防止したり、山留め壁の補強を図るためなどに、傾斜地の地盤に所定の角度で掘削孔を形成し、この掘削孔内に引張材を挿入(固定)する引張材挿入工法が従来より行われている。
前記引張材挿入工法は、一般的に、先端にビットを備えたロッドを用いて、地盤に孔を掘削しつつ掘削土を排除し、かつ、所定深さの掘削孔を形成した時点でロッドを掘削孔から引き抜いて、この掘削孔内に、先端にアンカーを備えた引張材を挿入するとともに、グラウト材を注入することで行われ、前記グラウト材の硬化後には、引張材に緊張力が付与され、これによって、地盤に圧縮力が伝達されることとなる。
しかし、上記従来の挿入工法では、地盤掘削の際に孔壁が崩れ落ちることがあり、このとき崩れ落ちた土(崩壊土)が引張材とグラウト材との定着を悪くするため、引張材の緊張力ひいては地盤にかかる圧縮力が低下することがあった。また、前記崩壊土のために、引張材の挿入やグラウト材の注入が不能になるおそれや、前記引張材の周面をグラウト材により確実に隙間無く保護することができず、引張材が錆により劣化するおそれがあり、前記挿入工法の信頼性が低下することとなっていた。
また、他の引張材挿入工法として、ビットを備えたロッドを掘削孔内に残して、この掘削孔内にグラウト材を注入する自穿孔ロックボルトの挿入工法がある。しかし、この工法では、前記崩壊土のために引張材の挿入が不能になるという問題は生じないが、引張材の緊張力(地盤にかかる圧縮力)の低下、グラウト材が注入不能となることおよび錆によるロックボルト(引張材)の劣化の問題は解決できず、やはり挿入工法の信頼性が低下することとなり、加えて、ビットを備えたロッドを残すことがコストアップに繋がる点で問題であった。
そこで、上記特許文献1に示すように、本出願人は、セメントミルクの流通が可能な小目合いのネット部分を備えたスクリーン管にロッドを挿通し、かつ、ロッド先端に、掘削外径がスクリーン管の外径よりも大きいビットを装着して、このビットによって地盤に孔を掘削しつつ、その掘削孔にスクリーン管を挿入し、かつ、掘削土を排除して、所定深さの掘削孔を形成した時点で、ロッドをビットから脱離させて掘削孔から引き抜き、掘削孔に対して、セメントミルクの注入と、引張材の挿入とを行うようにした引張材挿入工法を提案している。
上記の挿入工法によれば、地盤掘削の際に孔壁が崩れ落ちても、このとき生じた崩壊土はスクリーン管によって受け止められるため、孔壁の大きな崩れ落ちは確実に防止される。
また、スクリーン管には、小目合いのネット部分を形成しているだけであるから、崩壊土がスクリーン管内に入り込むことも殆どなく、従って、スクリーン管への引張材の挿入が容易であるとともに、セメントミルクについては、これがネット部分を通して掘削孔内の全体に満遍なく行き渡ることから、セメントミルクの硬化後に、引張材に緊張力が付与され、地盤に圧縮力が伝達される。
しかも、セメントミルクの注入前に、ビットのみを残してロッドを回収するので、上記自穿孔ロックボルトの挿入工法に比較して、施工を低コストで行うことが可能になる。
しかし、上記の挿入工法では、信頼性の問題は解決できたものの、前記ビットはスクリーン管の外径よりも大きいため掘削孔内に残さざるを得ず、高価なビットを使い捨てにしていたことにより、必然的にこの工法のコストが高くなるという問題が残されていた。
この発明は上述の事柄に留意してなされたもので、その目的は、引張材を挿入する工法の信頼性を向上することができるとともに、前記工法を低コストで行える穿孔機および引張材挿入工法を提供することである。
上記目的を達成するために、この発明の穿孔機は、グラウト材の流通可能な孔を有するスクリーン管と、このスクリーン管を挿通し、先端部にインナービットが装着されるインナーロッドと、前記スクリーン管の外側に配置され、先端部にリングビットが装着されるケーシングパイプと、前記インナーロッドおよびケーシングパイプのそれぞれの後端部が接続され、インナーロッドおよびケーシングパイプにそれぞれ軸方向の打撃力と軸まわりの回転力とを伝達するためのシャンクロッドとを備え
さらに、前記スクリーン管の内径は、前記インナービットの外径よりも大きく設定されていることを特徴としている(請求項1)。
詳しくは、この発明の穿孔機は、インナービット、スクリーン管およびリングビットの各先端がほぼ同一平面上にあるように構成してある(請求項2)。
一方、この発明の引張材挿入工法は、グラウト材の流通可能な孔を有するスクリーン管を挿通するインナーロッドの先端部に装着されるインナービットと、前記スクリーン管の外側に配置されるケーシングパイプの先端部に装着されるリングビットとで地盤を掘削して掘削孔を形成しつつ、この掘削孔へのスクリーン管の挿入と生じた掘削土の排除とを行い、所定深さの掘削孔を形成する掘削孔形成工程と、この掘削孔形成工程後、前記インナーロッドおよびケーシングパイプをそれぞれの先端部に装着されたビットとともに掘削孔から引き抜き、スクリーン管のみが内部に残った状態の掘削孔内に、グラウト材の注入および引張材の挿入を行う引張材固定工程とを有する(請求項3)。
上記の構成からなる発明では、引張材を挿入する工法の信頼性を向上することができるとともに、前記工法を低コストで行える穿孔機および引張材挿入工法を提供することができる。
すなわち、前記穿孔機および引張材挿入工法では、地盤に掘削孔を形成した後、この掘削孔内にスクリーン管を残すことにより、掘削孔の内壁が崩れ落ちても、このとき生じた崩壊土はスクリーン管によって受け止められるため、孔壁の大きな崩れ落ちは確実に防止される。
また、スクリーン管には、グラウト材の流通可能な孔を設けてあり、この孔の大きさを掘削土や崩壊土を通さないように設定することで、前記掘削土や崩壊土がスクリーン管内に入り込むことも殆どなく、従って、スクリーン管への引張材の挿入が容易であるとともに、グラウト材については、スクリーン管の孔を通して掘削孔内の全体に満遍なく行き渡ることとなる。
従って、引張材とグラウト材との定着が良好となり、グラウト材の硬化後に、引張材に確実に緊張力が付与され、地盤に圧縮力が伝達されるため、引張材の緊張力ひいては地盤にかかる圧縮力が向上し、また、前記掘削土や崩壊土のために、引張材の挿入やグラウト材の注入が不能になるおそれもなく、さらに、前記引張材の周面をグラウト材により確実に隙間無く保護することができ、引張材が錆により劣化するおそれもない。
しかも、掘削孔の形成後には、安価なスクリーン管のみを残し、高価なビットやロッドを回収して再利用できるため、従来の引張材挿入工法に比較して、施工を低コストで行うことが可能になる。
以下、この発明の詳細を、図を参照しながら説明する。
図1は、この発明の一実施例に係る引張材挿入工法に用いる穿孔機Dの構成を概略的に示す説明図、図2は、前記穿孔機Dの要部の構成を概略的に示す説明図である。
前記穿孔機Dは、穿孔体Aと、この穿孔体Aをその軸まわりに回転させ、かつ、穿孔体Aに対してその軸方向(前進方向)に打撃を加えつつ、穿孔体Aを地盤内へと前進させるための穿孔機本体Bとを備え、前記穿孔体Aの回転と打撃と前進とによって、傾斜地等の地盤J(図4参照)を掘削して掘削孔H(図4参照)を形成するように構成されている。なお、穿孔体Aは、穿孔機本体Bに対して着脱自在である。
前記穿孔体Aは、グラウト材G(図4(D)参照)の流通が可能な孔1aを有するスクリーン管1と、このスクリーン管1を挿通し、先端部にインナービット2が装着されるインナーロッド3と、前記スクリーン管1の外側に配置され、先端部にリングビット4が装着されるケーシングパイプ5とを有している。
前記穿孔機本体Bは、前記インナーロッド3およびケーシングパイプ5のそれぞれの後端部が継手部材6を介して接続され、インナーロッド3およびケーシングパイプ5にそれぞれ軸方向の打撃力と軸まわりの回転力とを伝達するためのシャンクロッド7と、このシャンクロッド7を支持し、前記シャンクロッド7にその軸まわりの回転力と軸方向の打撃力を与えるロッド駆動機構部8と、前記シャンクロッド7を支持するロッド駆動機構部8を直線的に往復移動させることが可能な前進駆動機構部9とを有している。
以下、各部材について詳述する。
前記グラウト材Gは、前記掘削孔H内への注入時には、掘削孔H内の隅々にまで滞りなく進入できる程度の流動性を有し、時間の経過とともに、前記掘削孔H内に挿入される引張材T(後述する)を掘削孔H内に保持することができる程度に硬化する性状を備えている。
図3(A)は、前記穿孔体Aの構成を概略的に示す縦断面図、図3(B)は、前記リングビット4およびケーシングパイプ5の構成を概略的に示す縦断面図、図3(C)は、前記スクリーン管1の構成を概略的に示す縦断面図、図3(D)は、前記インナービット2およびインナーロッド3の構成を概略的に示す縦断面図である。
前記スクリーン管1は、ほぼ円筒形状をしており、その両端部を除いた周壁全体にわたって前記孔(貫通孔)1aが複数設けられている。本実施例では、前記スクリーン管1の両端部を除いた部分が、前記孔1aを目合いとするネット状部分として形成されている。また、スクリーン管1の内径は、前記インナーロッド3の外径およびインナービット2の外径よりも大きく、インナービット2を装着したインナーロッド3がスクリーン管1を挿通することができるように構成されている。さらに、スクリーン管1の長さは、形成しようとする前記掘削孔Hの深さとほぼ同じかそれよりも若干短い程度に設定される。
前記孔1aは、地盤Jを掘削して掘削孔Hを形成するときに生じる掘削土や、地盤Jを掘削する際に孔壁が崩れ落ちることで生じる崩壊土を殆ど通さず、かつ、前記グラウト材Gが流通可能となる大きさに形成されている。
なお、孔1aの形状は任意に設定可能であり、例えば、ほぼ円形状(楕円形状)、矩形状(正方形状)、長孔状、スリット状などとすることができる。また、前記スクリーン管1の周壁における孔1aの単位面積当たりに占める面積の割合や個数等は、前記スクリーン管1の周壁の内外にかけての、前記掘削土や崩壊土の流通をできるだけ防止し、かつ、グラウト材Gの流通をできるだけ妨げないようにすることなどを考慮して適宜に設定すればよい。
前記インナービット2は、その掘削外径(すなわちインナービット2によって掘削形成することができる掘削孔の外径)が前記スクリーン管1の内径とほぼ同じ程度となるように構成されており、例えば、前記インナーロッド3の先端に螺着によって装着することができる。なお、インナーロッド3に対するインナービット2の装着方法は、螺着に限られず、例えば、インナービット2にインナーロッド3を挿入するだけで装着することができるように構成してもよい。
また、インナービット2は、インナーロッド3内を通ってきたエアを受け入れ、かつこのエアを前方(掘削孔Hの奥側)に導出するための貫通孔2aを有している。
前記インナーロッド3は、その先端に、インナービット2が螺着などによって装着され、また、その後端部には雄ねじ部3aが設けられており、この雄ねじ部3aが螺着によって前記継手部材6の雌ねじ部6aに接続される。
また、インナーロッド3の内部のほぼ中央を、その先端から後端まで貫く貫通孔3bが設けられており、この貫通孔3bは、インナーロッド3にインナービット2を装着したときに、インナービット2の前記貫通孔2aに連通するように構成されている。
前記リングビット4は、ほぼ円筒形状をしており、その掘削内径(すなわちインナービット2によって掘削形成することができる掘削孔の内径)が前記スクリーン管1の外径とほぼ同じ程度となるように構成されており、例えば、前記ケーシングパイプ5の先端に螺着によって装着することができる。なお、ケーシングパイプ5に対するリングビット4の装着方法は、螺着に限られず、例えば、リングビット4にケーシングパイプ5を挿入するだけで装着することができるように構成してもよい。
また、前記リングビット4の内径は、前記スクリーン管1の外径よりも大きく、スクリーン管1が挿通できるように構成されている。
前記ケーシングパイプ5は、ほぼ円筒形状をしており、その先端に、リングビット4が螺着などによって装着され、また、その後端部には雄ねじ部5aが設けられており、この雄ねじ部5aが螺着によって前記継手部材6の雌ねじ部6bに接続される。
また、前記ケーシングパイプ5の内径は、前記スクリーン管1の外径よりも大きく、スクリーン管1が挿通できるように構成されている。
上記の構成からなる穿孔体Aでは、前記インナービット2、スクリーン管1およびリングビット4の各先端がほぼ同一平面上にあるように構成してある。詳しくは、前記インナービット2およびリングビット4の各先端がほぼ同一平面上にあるように構成してある一方、前記スクリーン管1はその重量によって下方(掘削孔Hの底側)に向かうため、結果的に、スクリーン管1の先端も前記インナービット2およびリングビット4の各先端とほぼ同一の平面上に存在することとなる。
また、インナービット2の外面とスクリーン管1の内面との間およびスクリーン管1の外面とリングビット4の内面との間には、例えばそれぞれ約1mm程度の隙間が形成されている。さらに、前記スクリーン管1は、前記インナーロッド3およびケーシングパイプ5のいずれか短い方の部材(本実施例ではケーシングパイプ5)よりも若干短くなるように形成してあり、スクリーン管1の後端がインナーロッド3およびケーシングパイプ5の後端よりも後方に位置することはない。
前記継手部材6は、例えば、スイベル継手であり、ほぼ円筒形状をしており、前記穿孔体A(インナーロッド3およびケーシングパイプ5)が接続される先端側の内部に、先端側から順に、大径の(内径が大きい)前記雌ねじ部6bと、小径の(内径が小さい)雌ねじ部6aとを有している。また、継手部材6は、後端側の内部に、前記シャンクロッド7の先端の雄ねじ部7aが螺着される雌ねじ部6cを有している。
さらに、継手部材6は、前記雌ねじ部6aと雌ねじ部6cとの間に設けられた貫通孔からなるエア流路6dを有しており、また、このエア流路6dに一端が連通し、前記大径の雌ねじ部6bと小径の雌ねじ部6aとの境界部分に設けられる段差部6eに他端が連通する分岐流路6fを複数(本実施例では4つ)有している。
前記シャンクロッド7は、内部を軸方向に貫通する貫通孔7bを有する中空状のロッドである。そして、この貫通孔7bには、圧縮エアを供給するためのエア供給手段(図示せず)が接続されている。
前記ロッド駆動機構部8は、前記シャンクロッド7をその軸まわりに回転させるための駆動手段(例えばモータなど、図示せず)と、前記シャンクロッド7にその軸方向の打撃力を与えるための駆動手段(図示せず)とを備えている。
前記前進駆動機構部9は、前記ロッド駆動機構部8をスライド自在に支持する一対の平行なガイド棒9aと、ガイド棒9aに沿って回動するチェーン(図示せず)と、チェーンを任意の方向に回動させるための駆動手段(例えばモータ、図示せず)とを備え、前記チェーンに前記ロッド駆動機構部8が連結されている。そして、前記チェーンを任意方向に回動させることにより、前記ロッド駆動機構部8全体がガイド棒9aに沿って任意方向に移動(前進または後退)し、同時に、前記ロッド駆動機構部8に支持された前記シャンクロッド7も前進または後退する。
図4(A)〜(D)は、前記引張材挿入工法の手順を概略的に示す説明図である。
次に、前記穿孔機Dを用いて行う引張材挿入工法について説明する。
引張材挿入工法は、スクリーン管1の内側に、前記インナーロッド3およびこのインナーロッド3の先端部に装着したインナービット2を配置し、前記スクリーン管1の外側に、ケーシングパイプ5およびこのケーシングパイプ5の先端部に装着したリングビット4を配置した状態で、前記インナービット2とリングビット4とで地盤Jを掘削して掘削孔Hを形成しつつ、この掘削孔Hへのスクリーン管1の挿入と生じた掘削土の排除とを行い、所定深さの掘削孔Hを形成する掘削孔形成工程(図4(A)参照)と、この掘削孔形成工程後、前記インナーロッド3およびケーシングパイプ5をそれぞれの先端部に装着されたビット2,4とともに掘削孔Hから引き抜き(図4(B)参照)、スクリーン管1のみが内部に残った状態の掘削孔H内に、グラウト材Gの注入(図4(D)参照)および引張材Tの挿入(図4(C)参照)を行う引張材固定工程とを有する。
詳しくは、前記引張材挿入工法では、まず、前記穿孔機本体Bのロッド駆動機構部8によりシャンクロッド7がその軸まわりの回転し、かつ軸方向に対して打撃が加えられると、前記シャンクロッド7に継手部材6を介して接続されている穿孔体Aも同様に、その軸まわりに回転し、かつ、その軸方向に対して打撃を加えられることになる。そして、この穿孔体Aの先端部(インナービット2およびリングビット4)を地盤Jに当接させると、前記穿孔体Aの回転力と打撃力とによって、地盤Jが掘削され、掘削孔Hが形成されることとなる。なお、このとき、前記インナーロッド3とケーシングパイプ5との間に配置されているスクリーン管1は、その後端がケーシングパイプ5の後端よりも前方に位置するように構成されているため、スクリーン管1の後端が前記継手部材6(段差部6e)に当接して、継手部材6からの打撃を受けるということはない。
また、このとき、前記シャンクロッド7の貫通孔7aには圧縮エアが供給されており、この圧縮エアは、継手部材6のエア流路6dを経て、インナーロッド3(貫通孔3b)内およびインナービット2の貫通孔2a内に送られ、この貫通孔2aからインナービット2(穿孔体A)の前方に導出される一方、前記エア流路6dに連通する分岐流路6fを経て、スクリーン管1とインナーロッド3の間およびスクリーン管1とケーシングパイプ5の間をそれぞれ流れてそれぞれ前方に導出され、穿孔体Aの前方に導出された圧縮エアは、ケーシングパイプ5の外面と掘削孔Hの内壁(孔壁)との間を通って地上に導出されることとなる。
すなわち、本実施例では、インナーロッド3の中央部、スクリーン管1とインナーロッド3の間およびスクリーン管1とケーシングパイプ5の間の三箇所から圧縮エアをそれぞれ前方に導出しつつ、前記地盤Jの掘削を行うのであり、この掘削に伴って生じた土や泥(掘削土や崩壊土)は、ケーシングパイプ5の外面と掘削孔Hの内壁(孔壁)との間を通って地上に排出される。
そして、図4(A)に示すように、所定深さの掘削孔Hを形成した後、前記インナーロッド3およびケーシングパイプ5をそれぞれの先端部に装着されたビット2,4とともに掘削孔Hから引き抜く際には、前記前進駆動機構部9の前記チェーンを任意方向に回動させることにより、前記ロッド駆動機構部8全体をガイド棒9aに沿って後退させるだけでよく、この後退によって、図4(B)に示すように、前記ロッド駆動機構部8に支持された前記シャンクロッド7およびこのシャンクロッド7に接続された穿孔体Aのスクリーン管1を除く部材が全て掘削孔H内から後退し、掘削孔H内には、スクリーン管1のみが残された状態となる。
このとき、前記掘削孔Hの内壁(孔壁)が崩れ落ちても、このとき生じた崩壊土は前記掘削孔H内に残されたスクリーン管1によって受け止められるため、孔壁の大きな崩れ落ちは確実に防止される。
続いて、前記掘削孔H内に、グラウト材Gの注入と引張材Tの挿入とを行う。この引張材Tとしては、例えば、鉄筋、PC鋼棒、PC鋼撚線、アラミド繊維製のもの、カーボン繊維製のものなどが挙げられる。また、前記引張材Tの先端部には、グラウト材Gにより埋設されるアンカー(図示せず)が設けられている。
詳しくは、前記スクリーン管1の後端側にグラウト材注入用のアタッチメント(図示せず)を取り付けて、掘削孔H内に所定量のグラウト材Gを注入し、この後、前記アタッチメントを取り外して、前記引張材Tをスクリーン管1内に挿入し、必要に応じてグラウト材Gを追加注入し、かつ、引張材Tの後端(基部)側の雄ねじ部Taに、受圧プレート10、ワッシャ(図示せず)およびナット(ダブルナット)11を取り付け、グラウト材Gの硬化後に、前記ナット11を締め込み、引張材Tに緊張力を付与する。以上で引張材挿入工法が完了する。
なお、本実施例において、掘削孔Hを形成しようとする地盤Jが、硬質な岩盤などの場合には、前記インナービット2の先端がリングビット4の先端よりも若干(0.5〜1.0cm)前方に突出するように構成し、軟質な粘土層等の場合には、上記したように両者の先端を面一平面上にあるように構成するか、あるいは前記インナービット2の先端がリングビット4の先端よりも若干(0.5〜1.0cm)後方に後退するように構成すると、穿孔機Dを用いた掘削作業がよりスムーズとなる。
この発明の一実施例に係る引張材挿入工法に用いる穿孔機の構成を概略的に示す説明図である。 前記穿孔機の要部の構成を概略的に示す説明図である。 (A)は、穿孔体の構成を概略的に示す縦断面図、(B)は、リングビットおよびケーシングパイプの構成を概略的に示す縦断面図、(C)は、スクリーン管の構成を概略的に示す縦断面図、(D)は、前記インナービットおよびインナーロッドの構成を概略的に示す縦断面図である。 (A)〜(D)は、前記引張材挿入工法の手順を概略的に示す説明図である。
符号の説明
1 スクリーン管
1a 孔
2 インナービット
3 インナーロッド
4 リングビット
5 ケーシングパイプ
7 シャンクロッド
D 穿孔機
G グラウト材
















Claims (3)

  1. グラウト材の流通可能な孔を有するスクリーン管と、このスクリーン管を挿通し、先端部にインナービットが装着されるインナーロッドと、前記スクリーン管の外側に配置され、先端部にリングビットが装着されるケーシングパイプと、前記インナーロッドおよびケーシングパイプのそれぞれの後端部が接続され、インナーロッドおよびケーシングパイプにそれぞれ軸方向の打撃力と軸まわりの回転力とを伝達するためのシャンクロッドとを備え
    さらに、前記スクリーン管の内径は、前記インナービットの外径よりも大きく設定されていることを特徴とする穿孔機。
  2. インナービット、スクリーン管およびリングビットの各先端がほぼ同一平面上にあるように構成してある請求項1に記載の穿孔機。
  3. グラウト材の流通可能な孔を有するスクリーン管を挿通するインナーロッドの先端部に装着されるインナービットと、前記スクリーン管の外側に配置されるケーシングパイプの先端部に装着されるリングビットとで地盤を掘削して掘削孔を形成しつつ、この掘削孔へのスクリーン管の挿入と生じた掘削土の排除とを行い、所定深さの掘削孔を形成する掘削孔形成工程と、この掘削孔形成工程後、前記インナーロッドおよびケーシングパイプをそれぞれの先端部に装着されたビットとともに掘削孔から引き抜き、スクリーン管のみが内部に残った状態の掘削孔内に、グラウト材の注入および引張材の挿入を行う引張材固定工程とを有することを特徴とする引張材挿入工法。
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