JP3884428B2 - 地山補強用管 - Google Patents
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Description
そして、従来、地山に打ち込まれる管には、鋼管が使用されてきた。しかし、鋼管を使用した場合、トンネルを掘削する機械の刃が鋼管に接触した際に、切れ難く、時間がかかっていた。そこで、鋼管に切込みを形成して、機械の刃が接触した際に折れ易いよう工夫されてきたが、それでも掘削時間の短縮には至らなかった。
そのため、近年、鋼管の代わりにグラスファイバー製の管が使用されてきた。この場合も、鋼管と同様、グラスファイバー製の管を鏡面から打ち込み、内部に硬化剤を充填していた。グラスファイバー製の管は、強度が強く、機械の刃が当った際、鋼管より折れ易いため鋼管に比べ掘削作業に時間をかけずに済む。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、操作性がよく、安価で地山の補強、特に鏡面の補強が可能な管を提供することにある。
図1は、本発明の地山補強用管の分解図である。
先端管1、中間管2及び端末管3の周側壁には、それぞれ軸方向に一定間隔で内外を連通する穴1a,2a,3aが、周方向に等間隔で4列形成されている。なお、図示例では、軸方向に隣接する各穴1a(2a,3a)同士は、周方向に90度ずれて、互い違いに形成されている。
先端管1の前端部には、中間ジョイント4が取り付けられている(図1)。この中間ジョイント4は、鋼製の筒状であり、その後端部が先端管1の前端部に螺着されている。この中間ジョイント4の前端部には、トップジョイント5が取り付けられている。トップジョイント5は、中間ジョイント4より短い鋼製の筒状であり、その後端部が中間ジョイント4の前端部に溶接により固定されている。そして、このトップジョイント5の前端部に、リングビット6が取り付けられている。
リングビット6の後端側小径部61の内周面には、周方向等間隔に3箇所、径方向内側に突出して凸部(図示しない)が軸方向に形成されている。また、前端側大径部62の内周面は、周方向等間隔に3箇所、径方向外側に半円形状に凹んで凹部62aが軸方向に形成されている。
地山補強用管を地山に打ち込む際には、地山補強用管に削孔ロッド(インナーロッド)が差し込まれる。この削孔ロッドは、前記地山補強用管と同様、円筒状のロッドが複数本接続されてなり、本実施例では、先端ロッド7、中間ロッド8及び端末ロッド9の3本のロッドが接続されている。
先端ロッド7の前端部には、インナービット10がねじ込まれて設けられている。インナービット10は、先端ロッド7の径より大径な略円柱形状であり、その先端面には、超硬チップ11が複数個設けられている。また、その周側面には、周方向等間隔に3箇所、径方向内側に半円形状に凹んで凹部10aが軸方向に形成されている。さらに、インナービット10は、筒状の先端ロッド7の内部と連通するように先端面から穴12が貫通して形成されている。
図5は、ドリルジャンボ(削孔機)により地山補強用管及び削孔ロッドを地山に打ち込んでいる状態を示す正面図である。
ドリルジャンボ100で削孔ロッドを打ち込んでいく際、先端ロッド7のインナービット10は、回転しながら地山を掘削していく。そして、インナービット10は、先端管1を押し込みながらリングビット6を一体回転させる。このように、インナービット10の回転に追随して、リングビット6も回転し、インナービット10に引き込まれるように先端管1が地山に挿入される。
図8は、地山補強用管に注入インサート管を差し込んだ状態を示す正面図である。図8に示すように、地山補強用管から削孔ロッドを引き抜いた後、端末管3の後端部から注入インサート管15を管内部に差し込む。
注入インサート管15の他端を注入機材17に接続して、端末管3の後端部を封止して、地山補強用管内部に硬化剤20を流し込む。硬化剤20は、先端管1、中間管2及び端末管3に形成された穴1a,2a,3aから地山に流れ出し、地山を固めていく。これにより、地山が補強され、安全かつ確実にトンネルの掘削作業を進めることができる。しかも、本実施例では、塩ビ管を使用しているので、掘削する機械の刃が接触しても容易に破壊することができ、掘削作業に時間がかからない。
また、管と管の間に連結ジョイント30を配置して、管同士を連結するようにしても構わない。
図10は、連結ジョイントを示す断面図である。
このように、連結ジョイント30を使用することで、各管同士の接続箇所の強度を増すことができる。なお、図示例では、連結ジョイント30にも、硬化剤が通る穴30cが形成されている。
例えば、上記実施例では、地山補強用管は、先端管、中間管及び端末管の3本を接続して使用したが、中間管を増やして4本又はそれ以上に接続するようにしても構わない。また、各管の長さも変更可能である。これにより、6m〜40m位まで削孔が可能である。
1a 穴
2 中間管
2a 穴
3 端末管
3a 穴
4 中間ジョイント
5 トップジョイント
6 リングビット
7 先端ロッド
8 中間ロッド
9 端末ロッド
10 インナービット
11 超硬チップ
15 注入インサート管
17 注入機材
20 硬化剤
Claims (2)
- トンネルを掘削するために、地山を補強することを目的として、鏡面からトンネル進行方向に向けて、打ち込まれる地山補強用の管であって、
先端管、中間管及び端末管の3種類の管からなり、隣接する管同士は互いにネジで接続可能であり、先端管、中間管及び端末管は、円筒状の硬質塩ビ管とされ、
先端管、中間管及び端末管の周側壁には、それぞれ軸方向に一定間隔で内外を連通する穴が、周方向に等間隔で形成され、軸方向に隣接する各穴同士は、周方向に90度ずれて、互い違いに形成され、
先端管は、その後端部の内周面に雌ネジが形成され、中間管は、その前端部の外周面に雄ネジが形成され、後端部の内周面に雌ネジが形成され、端末管は、その前端部の外周面に雄ネジが形成され、隣接する管同士の雄ネジと雌ネジは、管同士の接続の際、螺合され、
先端管の前端部には、中間ジョイントが取り付けられ、この中間ジョイントは、鋼製の筒状であり、その後端部が先端管の前端部に螺着され、この中間ジョイントの前端部には、トップジョイントが取り付けられ、トップジョイントは、中間ジョイントより短い鋼製の筒状であり、その後端部が中間ジョイントの前端部に溶接により固定され、トップジョイントの前端部に、リングビットが取り付けられ、
リングビットは、段付円筒状であり、その後端側の小径部が、トップジョイントの前端部に差込可能とされ、リングビットの前端側大径部の先端面には、周方向に切刃となる超硬チップが設けられ、
リングビットの後端側小径部の内周面には、周方向等間隔に3箇所、径方向内側に突出して凸部が軸方向に形成され、前端側大径部の内周面は、周方向等間隔に3箇所、径方向外側に半円形状に凹んで凹部が軸方向に形成され、
トップジョイント5とリングビットとの接続は、リングビットの後端側小径部の外周面に周方向に形成された溝と、トップジョイントの内周面に周方向に形成された溝に、フリーの状態で脱落防止クリップが装着されることにより行なわれ、
この脱落防止クリップは、一部が切り欠かれた略短円筒状に形成された板バネ状であり、外側に広がろうとすることで、トップジョイントの溝に強固に装着され、トップジョイントにリングビットが設けられた際、リングビットは、トップジョイントに対して回転自在とされてなり、
地山補強用管には削孔ロッドが差し込まれ、この削孔ロッドは、先端ロッド、中間ロッド及び端末ロッドの3本のロッドが接続されてなり、
先端ロッドの前端部には、インナービットがねじ込まれて設けられ、インナービットは、先端ロッドの径より大径な略円柱形状であり、その先端面には、超硬チップが複数個設けられ、その周側面には、周方向等間隔に3箇所、径方向内側に半円形状に凹んで凹部が軸方向に形成され、インナービットは、筒状の先端ロッドの内部と連通するように先端面から穴が貫通して形成され、
先端ロッドを先端管に差し込んだ際、インナービットは前記リングビットに着脱可能に組み合う状態とされ、リングビットに形成された凸部にインナービットの周側面が当接することで、インナービットの回転に追随してリングビットが回転する構造とされてなることを特徴とする地山補強用管。 - 前記地山補強用管は、各管の先端部外周面には、管を区別するため及びその向きを見分けるため先端管の前端部には青色で周側面に印が付けられ、中間管の前端部には黄色で周側面に印が付けられ、端末管の前端部には赤色で周側面に印が付けられていることを特徴とする請求項1に記載の地山補強用管。
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JP2003418076A JP3884428B2 (ja) | 2003-12-16 | 2003-12-16 | 地山補強用管 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2005179910A JP2005179910A (ja) | 2005-07-07 |
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Family Applications (1)
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2003
- 2003-12-16 JP JP2003418076A patent/JP3884428B2/ja not_active Expired - Fee Related
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