JP3995926B2 - 構造解析プログラム、構造解析方法、構造解析装置および半導体集積回路の製造方法 - Google Patents

構造解析プログラム、構造解析方法、構造解析装置および半導体集積回路の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は物理特性の構造解析を行うための構造解析プログラム、構造解析方法および構造解析装置、並びに設計段階で構造解析にかけられた半導体集積回路の製造方法に関し、特に有限要素モデルを利用して構造解析を行う構造解析プログラム、構造解析方法および構造解析装置、並びに設計段階で有限要素モデルを利用した構造解析にかけられた半導体集積回路の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
CG(Computer Graphics)の分野では、空間をボクセル(voxcel)に分けることが行われる。ボクセルは、空間を構成する微小6面体である。ボクセルの技術は、有限要素法による構造解析などの物理シミュレーションにも利用される。たとえば、従来の構造解析シミュレーションでは、以下の手順で処理が行われている。
1.3次元CAD(Computer Aided Design)による幾何形状モデルの作成。
2.プリプロセッサによる有限要素モデルの作成(幾何形状モデルの有限要素モデルへの変換)。
3.ソルバ(Solver)による数値解析。
4.ポストプロセッサによる数値解析結果の可視化。
【0003】
このような手順を経て、3次元の幾何形状モデルの構造解析シミュレーションを行うことができる。なお、有限要素モデル作成の段階で、3次元CADの空間が複数のボクセルに分割される。また、ソルバとは、有限要素法の数値解析を行う解析プログラムである。
【0004】
このような構造解析シミュレーションにより、幾何形状モデルで表された物体の応力計算をコンピュータ上で行うことができる。これにより、設計している部品などの試作品を作成する前に、その部品の強度や耐久性などを計算することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、構造解析シミュレーションでは、3次元CADによる幾何形状モデルを作成できることが前提となっているが、3次元CADによる幾何形状モデルを作成せずに設計を行う技術分野もある。たとえば、半導体集積回路(IC:Integrated Circuit)の設計では、基本的に層毎の配線パターンを設計すればよいため、2次元CADで十分に設計することができる。
【0006】
現在、ICの設計のように、3次元CADを利用しない技術分野においても、構造解析シミュレーションが必要となっている。たとえば、高性能の大規模集積回路(LSI:Large Scale Integration)の多層配線の設計では、製造プロセスでの強度予測が必須となっている。
【0007】
しかし、構造解析シミュレーションのためだけに3次元CADを用いて幾何構造モデルを作成するのは、設計者にとって過大な負荷となってしまう。一般的に、2次元CADしか使用していない技術者が、難解な3次元CADのソフトウェアの操作方法を修得するには時間がかかる。しかも、2次元CADで作成した配線パターンを変更する毎に、構造解析シミュレーションのためだけに3次元CADを用いて幾何構造モデルを作成するのは、設計作業の作業効率を考えると非現実的である。
【0008】
さらに、LSIの多層配線では、構造が微細であると共に、様々な材質の部材が組み合わされた構造となっているため、シミュレーションに適した有限要素モデルの自動作成が困難である。すなわち、結果の正確性を求めると、ボクセル数が膨大(たとえば、数十万〜数億超)となり、計算量が過大となってしまう。しかも、3次元モデルからLSIの多層配線内の複雑なアセンブリ構造を認識しづらいため、幾何構造モデルに基づいてボクセルのサイズや形状を定義すると、LSIの構造上不適切なサイズのボクセルが生成される虞がある。
【0009】
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、2次元の形状を表すデータから有限要素法による構造解析を容易に行うことができる構造解析プログラム、構造解析方法および構造解析装置を提供することを目的とする。
【0010】
また、本発明の他の目的は、有限要素法による構造解析によって十分な強度が保証された半導体集積回路の製造方法を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明では上記課題を解決するために、図1に示すような構造解析プログラムが提供される。本発明にかかる構造解析プログラムは、多層構造の構造物の物理特性を解析するものである。本発明の構造解析プログラムは、コンピュータに以下の処理を実行させる。
【0012】
まず、構造物の層毎の材料配置パターンと、層毎の厚さとを指定する操作入力に応答して、構造物の2次元モデル1を生成させる(ステップS1)。次に、生成された2次元モデル1の層毎の材料配置パターンに対して層毎に指定された厚みを与えて材料配置パターンを立体化させ、立体化された層毎の材料配置パターンを積層することで3次元モデル2を生成させる(ステップS2)。さらに、3次元モデル2を複数のボクセルに分割して、有限要素モデル3を生成させる(ステップS3)。そして、生成された有限要素モデル3に基づいて構造解析を行わせる(ステップS4)。
【0013】
このような構造解析プログラムをコンピュータに実行させれば、ユーザが、コンピュータに対して構造物の層毎の材料配置パターンと、各層の厚さとを指定する操作入力を行うと、構造物の2次元モデル1が生成される。次に、層毎の材料配置パターンと、各層の厚さに応じた3次元モデル2が生成される。さらに、3次元モデル2が複数のボクセルに分割され、有限要素モデル3が生成される。そして、有限要素モデル3に基づいて構造解析が行われる。
【0014】
また、本発明では上記課題を解決するために、多層構造の構造物の物理特性を解析する構造解析方法が提供される。本発明の構造解析方法では、構造物の層毎の材料配置パターンと、前記各層の厚さとを指定する操作入力に応答して、前記構造物の2次元モデル1を生成する(ステップS1)。次に、生成された2次元モデル1の層毎の材料配置パターンに対して各層毎に指定された厚みを与えて材料配置パターンを立体化し、立体化された層毎の前記材料配置パターンを積層することで3次元モデル2を生成する(ステップS2)。さらに、3次元モデル2を複数のボクセルに分割して、有限要素モデル3を生成する(ステップS3)。そして、生成された有限要素モデル3に基づいて構造解析を行う(ステップS4)。
【0015】
このような構造解析方法によれば、構造物の層毎の材料配置パターンと、各層の厚さとを指定する操作入力が行われると、構造物の2次元モデル1が生成される。次に、層毎の材料配置パターンと、各層の厚さに応じた3次元モデル2が生成される。さらに、3次元モデル2が複数のボクセルに分割され、有限要素モデル3が生成される。そして、有限要素モデル3に基づいて構造解析が行われる。
【0016】
さらに、本発明では上記課題を解決するために、多層構造の構造物の物理特性を解析する構造解析装置が提供される。本発明にかかる構造解析装置は、構造物の層毎の材料配置パターンと、層毎の厚さとを指定する操作入力に応答して、構造物の2次元モデル1を生成する2次元モデル生成手段と、2次元モデル生成手段で生成された2次元モデル1の層毎の材料配置パターンに対して層毎に指定された厚みを与えて材料配置パターンを立体化し、立体化された層毎の前記材料配置パターンを積層することで3次元モデル2を生成する3次元モデル生成手段と、3次元モデル2を複数のボクセルに分割して、有限要素モデル3を生成する有限要素モデル生成手段と、生成された有限要素モデル3に基づいて構造解析を行う構造解析手段と、を有する。
【0017】
このような構造解析装置によれば、構造物の層毎の材料配置パターンと、各層の厚さとを指定する操作入力が行われると、2次元モデル生成手段により、構造物の2次元モデルが生成される。次に、3次元モデル生成手段により、層毎の材料配置パターンと、各層の厚さに応じた3次元モデルが生成される。さらに、有限要素モデル生成手段により、3次元モデルが複数のボクセルに分割され、有限要素モデルが生成される。そして、構造解析手段により、有限要素モデルに基づいて構造解析が行われる。
【0018】
さらに、本発明では上記課題を解決するために、多層配線を有する半導体集積回路の製造方法であって、前記半導体集積回路の層毎の材料配置パターンと層毎の厚さとを指定する操作入力に応答して、前記半導体集積回路の2次元モデルを生成し、生成された前記2次元モデルの層毎の前記材料配置パターンに対して層毎に指定された厚みを与えて前記材料配置パターンを立体化し、立体化された層毎の前記材料配置パターンを積層することで3次元モデルを生成し、前記3次元モデルを複数のボクセルに分割して、有限要素モデルを生成し、生成された前記有限要素モデルに基づいて構造解析を行い、前記構造解析の結果に基づいて、前記2次元モデルの層毎の前記材料配置パターンの合否を判定し、合格と判定された場合、前記2次元モデルの層毎の前記材料配置パターンに従って半導体集積回路を製造する、ことを特徴とする半導体集積回路の製造方法が提供される。
【0019】
このような半導体集積回路の製造方法によれば、上記構造解析方法によって合格と判定された2次元モデルの層毎の材料配置パターンに従った半導体集積回路が製造される。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は、本発明の原理構成図である。本発明にかかる構造解析プログラムは、多層構造の構造物の物理特性の解析をコンピュータに実行させる。コンピュータによる構造解析は、以下の手順で実行される。
【0021】
コンピュータは、構造物の層毎の材料配置パターンと、層毎の厚さとを指定する操作入力に応答して、構造物の2次元モデル1を生成する(ステップS1)。2次元モデル1は、構造物の層毎の材料配置パターンと各層の厚さとの情報である。材料配置パターンには、たとえば、複数のセルが配置されたテーブルが設けられている。このテーブル内の各セルに対して材料が割り当てられることで、材料配置パターンが定義されている。
【0022】
次に、コンピュータは、生成された2次元モデル1の層毎の材料配置パターンに対して層毎に指定された厚みを与えて材料配置パターンを立体化する。そして、コンピュータは、立体化された層毎の材料配置パターンを積層することで3次元モデル2を生成する(ステップS2)。生成された3次元モデルは、仮想3次元空間の座標値によって形状や位置が定義されている。
【0023】
さらに、コンピュータは、3次元モデル2を複数のボクセルに分割して、有限要素モデル3を生成する(ステップS3)。たとえば、3次元モデル2が複数のセルで構成されている場合、各分割方向のセルサイズの最小値を整数値で割った値を、その分割方向のボクセルサイズとする。
【0024】
最後に、コンピュータは、生成された有限要素モデル3に基づいて構造解析を行う(ステップS4)。これにより、2次元モデル1によって定義された多層構造の構造物の解析結果4が得られる。
【0025】
このような構造解析プログラムをコンピュータに実行させることで、ユーザは、コンピュータに対して、構造物の層毎の材料配置パターンと、各層の厚さとを指定することで、有限要素法による構造解析をコンピュータに実行させることができる。一般的に、LSIのような積層構造の構造物を設計する際には、層毎の構造を定義している。したがって、設計段階で生じる構造定義を、コンピュータに入力し、各層の厚さを設定することで、LSIなどの構造解析を行うことができる。これにより、構造解析のためだけに3次元CADによる構造定義を行わずにすみ、構造解析を容易に行うことが可能となる。
【0026】
以下、本発明をLSIの構造解析シミュレーションに適用した場合の実施の形態について、詳しく説明する。なお、以下の説明において、LSIの配線パターンを定義するときの矩形領域をセルと呼び、有限要素モデル(ボクセルモデル)に変換後の微小6面体をボクセルと呼ぶ。
【0027】
まず、LSIの回路設計における構造解析シミュレーションの必要性について説明する。
LSIの内部は、多層構造となっている。各層には、それぞれ複雑な経路の配線が施される。各層の配線部分と他の部分とでは、材質が異なる。また、異なる層の配線同士を接続するために、各層にはビアホールと呼ばれる穴が形成される。ビアホールには、異なる層の配線同士を接続するための導電性物質が充填され、層間配線が形成される。このように、LSIは、様々な物質が入り交じった構造を有している。
【0028】
一方、製造されたLSIは、プリント基板等に実装されることで、製品に組み込まれる。LSIの実装工程では、LSIに対して、熱や圧力などの外的負荷がかけられる。以下に、LSIに対する負荷の例について説明する。
【0029】
図2は、LSIに対して負荷をかける製造工程の一例を示す図である。図2には、LSIをプリント配線盤に実装する工程を示している。図2(A)は、絶縁性接着剤塗布工程を示す図である。図2(B)は、アライメント工程を示す図である。図2(C)は、加熱・加圧工程を示す図である。
【0030】
LSI24を実装すべきプリント配線盤21の上面には、複数の電極22が配置されている。複数の電極22は、プリント配線盤21内の配線に接続されている。そして、図2(A)に示す絶縁性接着剤塗布工程では、プリント配線盤21の上面に絶縁性接着剤23が塗布される。
【0031】
次に、アライメント工程が行われる。図2(B)に示すように、実装するLSI24の下面には、複数のバンプ25が形成されている。アライメント工程では、複数の加熱ヘッド26に装着されたLSI24が、プリント配線盤21に対して、上方からバンプ25が形成された面を下に向けて近づけられる。そして、バンプ25の位置と電極22の位置とが合致するように位置を調整して、LSI24がプリント配線盤21の上面に接合される。
【0032】
さらに、図2(C)に示すように、加熱ヘッド26によって、LSI24を熱することで、絶縁性接着剤23に熱が伝わり、絶縁性接着剤23が硬化する。また、LSI24は、加熱ヘッド26により、プリント配線盤21に押しつけるように加圧される。これにより、LSI24のバンプ25と、プリント配線盤21の電極22とが確実に接続される。
【0033】
このように、LSI24の実装工程では、LSI24に対して、熱や圧力による負荷がかけられる。このとき、LSI24の内部構造において強度が足りない部分があると、その部分において問題が生じる虞がある。
【0034】
図3は、LSIの断面を示す図である。図3には、LSI24の内部構造において、外部からの負荷によって問題の発生しやすい箇所を示している。図3に示すように、LSI24は、複数の配線層24aと複数の絶縁層24bとが交互に形成されている。絶縁層24bには、ビアホールが設けられており、そのビアホール内に、層間配線24cが形成されている。
【0035】
このようなLSI24に対して、上下方向に圧力が加えられると、たとえば、配線層24aにおける層間配線24cと接合する部分24dにおいて、曲げ破壊が発生する。また、層間配線24cにおける、配線層24aに接合する先端部分24eにおいて、座屈が生じる。さらに、層間配線24cにおける、絶縁層24bとの接合部分24fにおいて、材料の剥離が生じる。
【0036】
図3で例示したような問題の発生を防ぐために、LSI24を設計する際には、実装工程における負荷に耐えられる強度となるように設計する必要がある。そこで、以下の実施の形態では、まず、第1の実施の形態として、コンピュータを用いて、LSI多層配線の構造解析を容易に行うことができる構造解析プログラム、構造解析方法および構造解析装置について説明する。そして、第2の実施の形態として、構造解析によって実装工程における負荷に対する強度が保証されたLSIの製造方法について説明する。
【0037】
[第1の実施の形態]
まず、第1の実施の形態について説明する。第1の実施の形態は、LSIの2次元構造定義に基づいて、そのLSIの3次元構造を生成し、3次元空間での構造解析を行うものである。
【0038】
図4は、構造解析プログラムを実行可能なコンピュータのハードウェア構成例を示す図である。コンピュータ100は、CPU(Central Processing Unit)101によって装置全体が制御されている。CPU101には、バス107を介してRAM(Random Access Memory)102、ハードディスクドライブ(HDD:Hard Disk Drive)103、グラフィック処理装置104、入力インタフェース105、および通信インタフェース106が接続されている。
【0039】
RAM102には、CPU101に実行させるOS(Operating System)のプログラムやアプリケーションプログラムの少なくとも一部が一時的に格納される。また、RAM102には、CPU101による処理に必要な各種データが格納される。HDD103には、OSや、構造解析プログラムなどのアプリケーションプログラムが格納される。
【0040】
グラフィック処理装置104には、モニタ11が接続されている。グラフィック処理装置104は、CPU101からの命令に従って、画像をモニタ11の画面に表示させる。入力インタフェース105には、キーボード12とマウス13とが接続されている。入力インタフェース105は、キーボード12やマウス13から送られてくる信号を、バス107を介してCPU101に送信する。
【0041】
通信インタフェース106は、ネットワーク10に接続されている。通信インタフェース106は、ネットワーク10を介して、他のコンピュータとの間でデータの送受信を行う。
【0042】
以上のようなハードウェア構成のコンピュータ100に構造解析プログラムを実行させることで、コンピュータ100が構造解析装置として機能する。以下、コンピュータが構造解析プログラムを実行することで実現される構造解析装置の処理機能について説明する。
【0043】
なお、第1の実施の形態における構造解析装置は、ズーミング解析を行うことができる。ズーミング解析とは、粗い要素分割で作成された要素の一部を取り出して、取り出した要素だけを詳細に要素分割し、高精度の解析を行うものである。そこで、以下の説明では、解析対象となるLSI全体の構造を表すモデルを全体モデルと呼び、ズーミング解析する要素の構造を表すモデルを部分モデルと呼ぶこととする。
【0044】
図5は、構造解析装置の機能構成を示す機能ブロック図である。第1の実施の形態の構造解析装置200は、材料データベース(DB)201、ユーザインタフェース202、材料管理部203、全体モデル定義部204、部分モデル定義部205、3次元変換部206、有限要素モデル生成部207、解析部208、解析結果画像生成部209を有している。また、構造解析の処理によって生成される情報として、全体モデル情報210、部分モデル情報220、及び材料コストデータ230が生成される。全体モデル情報210や部分モデル情報220は、解析処理中にRAM102などのメモリ中に格納される。また、全体モデル情報210、部分モデル情報220、及び材料コストデータ230は、HDD103などに格納することで、解析終了後も継続して保持することができる。
【0045】
材料DB201には、LSIに使用される各種材料の物性値や単価などの情報が登録されている。物性値としては、たとえば、ヤング率やポアソン比がある。
ユーザインタフェース202は、キーボード12やマウス13などの入力装置からの操作入力を各構成要素に伝える。また、ユーザインタフェース202は、構造解析装置200内の各構成要素で生成された画像を、モニタ11などの表示装置に表示させる。
【0046】
材料管理部203は、ユーザからの操作入力に応じて、材料DB201内のデータを管理する。また、材料管理部203は、層毎の材料配置パターンデータ211,221を参照して、解析対象となっているLSIで使用される各材料の量を計算する。そして、材料管理部203は、LSIでの各材料の量と、材料DB201に登録されている各材料の単価とから、そのLSIの材料コストを算出する。算出した材料コストは、ユーザインタフェース202を介して、画面に表示される。また、材料管理部203は、算出した材料コストを、全体モデル情報210に関連づけて、HDD103に格納する。
【0047】
全体モデル定義部204は、ユーザインタフェース202を介してユーザからの操作入力を受け取り、その操作入力の内容に応じて、全体モデルの2次元構造を定義する。具体的には、全体モデル定義部204は、LSIを構成する層の配置と厚さ、および各層を構成するセルのサイズに関するユーザからの操作入力を受け付ける。すると、全体モデル定義部204は、層毎の2次元構造データを生成し、各層を複数のセルに分割する。さらに、全体モデル定義部204は、ユーザからの各セルの材料の指定入力を受け付け、セルを材料毎にグループ化する。そして、全体モデル定義部204は、材料毎の各グループと材料とを対応づけて、層毎の材料配置パターンデータ211を生成する。
【0048】
全体モデル情報210の層毎の材料配置パターンデータ211は、全体モデルの各層を構成するセルの材料を、層毎の2次元平面上に定義したものである。層毎の材料配置パターンデータ211では、セルが材料毎にグループ化されており、各グループと材料DB201内の材料との対応関係が定義づけられている。また、全体モデル情報210には、各層の厚さに関するデータも含まれている。
【0049】
部分モデル定義部205は、ユーザインタフェース202を介してユーザからの操作入力を受け取り、その操作入力の内容に応じて、部分モデルの2次元構造を定義する。具体的には、部分モデル定義部205は、ズーミング領域を指定するユーザからの操作入力を受け付ける。すると、部分モデル定義部205は、全体モデル情報210内の層毎の材料配置パターンデータ211からズーミング領域に含まれるセルの情報を取得し、そのセルを部分モデルとする。さらに、部分モデル定義部205は、ズーミング領域を構成する層の配置と厚さ、および各層を構成するセルのサイズに関するユーザからの操作入力を受け付ける。すると、部分モデル定義部205は、層毎の2次元構造データを生成し、各層を複数のセルに分割する。次に、部分モデル定義部205は、ユーザからの各セルの材料の指定入力を受け付け、セルを材料毎にグループ化する。そして、部分モデル定義部205は、材料毎のグループと材料とを対応づけて、層毎の材料配置パターンデータ221を生成する。
【0050】
部分モデル情報220の層毎の材料配置パターンデータ221は、部分モデルの各層を構成するセルの材料を2次元平面上に定義したものである。層毎の材料配置パターンデータ221では、セルが材料毎にグループ化されており、各グループと材料DB201内の材料の情報との対応関係が定義づけられている。また、部分モデル情報220には、各層の厚さに関するデータも含まれている。
【0051】
3次元変換部206は、全体モデル情報210における層毎の材料配置パターンデータ211を参照し、全体モデル3次元形状データ212を生成する。すなわち、3次元変換部206は、層毎の材料配置パターンデータ211として生成された層毎の材料配置パターンに対して、層毎に指定された厚みを与えて材料配置パターンを立体化する。そして、3次元変換部206は、立体化された層毎の材料配置パターンを積層する。積層した結果、全体モデル3次元形状データ212が得られる。全体モデル3次元形状データ212は、構造解析の対象となるLSIを、材料毎の3次元形状で表したものである。
【0052】
また、3次元変換部206は、部分モデル情報220における層毎の材料配置パターンデータ221を参照し、部分モデル3次元形状データ222を生成する。部分モデル3次元形状データ222は、ズーミング領域内のセルを、材料毎の3次元形状で表したものである。
【0053】
有限要素モデル生成部207は、全体モデル3次元形状データ212からボクセルモデルデータ213を生成する。有限要素モデル生成部207は、全体モデル3次元形状データ212を構成するセルの3軸方向それぞれにおける長さの最小値を任意の値で除算した値を、ボクセルの3軸方向の長さとする。除算するときの任意の値は、ユーザの操作入力により指定される。
【0054】
また、有限要素モデル生成部207は、部分モデル3次元形状データ222からボクセルモデルデータ223を生成する。有限要素モデル生成部207は、部分モデル3次元形状データ222を構成するセルの3軸方向それぞれにおける長さの最小値を任意の値で除算した値を、ボクセルの3軸方向の長さとする。除算するときの任意の値は、ユーザの操作入力により指定される。
【0055】
解析部208は、ユーザから解析条件の入力を受け付け、ボクセルモデルデータ213に基づいて、全体モデルの構造解析を行う。そして、解析部208は、全体モデルの解析結果214を生成する。解析結果214は、ボクセルモデルデータ213に含まれる各ボクセルの節点位置(微小6面体の頂点位置)における変位、温度、応力などのデータである。
【0056】
また、解析部208は、全体モデルの構造解析時の解析条件と、全体モデルの解析結果214とから部分モデルの解析条件を生成する。そして、解析部208は、生成した解析条件により、ボクセルモデルデータ223に基づいて、部分モデルの構造解析を行う。そして、解析部208は、部分モデルの解析結果224を生成する。解析結果224は、ボクセルモデルデータ223に含まれる各ボクセルの節点位置(微小6面体の頂点位置)における変位、温度、応力などのデータである。
【0057】
解析結果画像生成部209は、全体モデル3次元形状データ212に基づいて、全体モデルの透視投影等を行い、全体モデルの画像を生成する。次に、解析結果画像生成部209は、解析結果214を参照し、全体モデルへの負荷に応じて、全体モデルの画像の色彩を決定する。また、解析結果画像生成部209は、解析結果224を参照し、部分モデルへの負荷に応じて、全体モデルのズーミング領域の色彩を変更する。そして、解析結果画像生成部209は、決定した色彩で色づけされた全体モデルの画像を、ユーザインタフェース202を介して表示させる。
【0058】
以上のような構成の構造解析装置200により、LSIの構造解析が行われる。以下に、構造解析処理を説明する。
図6は、構造解析処理の全体の流れを示すフローチャートである。以下、図6に示す処理をステップ番号に沿って説明する。
【0059】
[ステップS11]材料管理部203が材料DB201に材料情報を登録し、全体モデル定義部204が、材料DB201内の材料情報を利用して、全体モデルを定義する。この段階での全体モデルは、層毎の回路パターンが2次元で定義されているのみである。
【0060】
[ステップS12]3次元変換部206は、全体モデル情報210における層毎の材料配置パターンデータ211で定義されている層毎の2次元データを3次元データに変換し、全体モデル3次元形状データ212を生成する。
【0061】
[ステップS13]有限要素モデル生成部207は、全体モデル3次元形状データ212に基づいて、全体モデル解析用のボクセルモデルデータ213を生成する。
【0062】
[ステップS14]解析部208は、全体モデル情報210のボクセルモデルデータ213に基づいて、全体モデルの構造解析を行う。その結果、解析結果214が生成される。
【0063】
[ステップS15]部分モデル定義部205は、ズーミング領域に含まれるセルを部分モデルとした層毎の材料配置パターンデータ221を生成する。そして、3次元変換部206、有限要素モデル生成部207、及び解析部208により、部分モデルのズーミング解析処理が行われる。これにより、部分モデル3次元形状データ222、ボクセルモデルデータ223、及び解析結果224が生成される。
【0064】
[ステップS16]材料管理部203により、材料コストが算出され、材料コストデータ230が生成される。材料コストは、「材料コスト=Σ(材料単価×材料の使用量(重量または体積))」によって算出することができる。ここで、Σは、材料毎に算出される「材料単価×材料の使用量」の値の総和を表している。
【0065】
[ステップS17]解析結果画像生成部209により、構造解析結果を表す画像がユーザインタフェース202を介して画面に表示されると共に、材料管理部203で生成された材料コストデータ230が画面に表示される。
【0066】
次に、各処理の詳細な処理手順について説明する。
図7は、全体モデル定義処理の詳細を示すフローチャートである。以下、図7に示す処理をステップ番号に沿って説明する。
【0067】
[ステップS21]ユーザインタフェース202が、ユーザの操作入力に応答して、材料コストデータ230、全体モデル情報210、および部分モデル情報220の初期化処理を行う。
【0068】
具体的には、ユーザインタフェース202から材料管理部203、全体モデル定義部204、および部分モデル定義部205に対して、初期化要求が出力される。すると、材料管理部203は、材料コストデータ230が格納されている領域に、予め設定されている初期値を設定する。全体モデル定義部204は、全体モデル情報210に、予め設定されている初期値を設定する。部分モデル定義部205は、部分モデル情報220に、予め設定されている初期値を設定する。
【0069】
[ステップS22]材料管理部203が、ユーザからの操作入力に応答して、材料テーブルを作成する。材料テーブルには、全体モデルの構造において使用する材料が登録される。
【0070】
[ステップS23]全体モデル定義部204が、ユーザからの操作入力に応答して、縦断面構造テーブルを作成する。縦断面構造テーブルには、解析対象となるLSIの各層の厚さと、セルサイズとが定義される。セルサイズのX軸、Y軸、Z軸方向それぞれに対して設定される。そのときの各軸方向のセルサイズは、各材料の軸方向の最小幅の最大公約数となる長さを設定するとよい。
【0071】
[ステップS24]全体モデル定義部204が、ユーザからの操作入力に応答して、横断面構造テーブルを作成する。横断面構造テーブルには、解析対象となるLSIの層毎の断面構造が定義される。断面構造は、複数のセルに分割されており、各セルの材料が設定される。その後、処理が図6のステップS12に進められる。
【0072】
このようにして作成された材料テーブル、縦断面構造テーブル、および横断面構造テーブルにより、層毎の材料配置パターンデータ211が構成される。
ユーザは、ユーザインタフェース202によって表示されるモデル構造定義入力画面の所定の領域にデータを入力することで、層毎の材料配置パターンデータ211を作成することができる。
【0073】
図8は、モデル構造定義入力画面を示す図である。モデル構造定義入力画面300には、初期化ボタン311、材料編集ボタン312、決定ボタン313、データ出力ボタン314、材料コストボタン315、材料テーブル320、縦断面構造テーブル330、及び横断面構造テーブル340が含まれている。
【0074】
初期化ボタン311は、各テーブルを初期化するためのボタンである。初期化ボタン311が押されると、ユーザインタフェース202により、材料テーブル320、縦断面構造テーブル330、および横断面構造テーブル340の内容に、予め決められた初期値が設定される。
【0075】
材料編集ボタン312は、材料DB201の内容を編集するためのボタンである。材料編集ボタン312が押されると、材料管理部203により、材料編集用の画面が表示される。その画面で所定の操作入力を行うことで、新たな材料を材料DB201に登録したり、既に材料DB201に登録されている材料の物性値を変更したりすることができる。
【0076】
決定ボタン313は、モデル構造定義入力画面300に設定されている内容を確定し、層毎の材料配置パターンデータ211を生成するためのボタンである。決定ボタン313が押されると、そのとき、材料テーブル320、縦断面構造テーブル330、及び横断面構造テーブル340に設定されている情報が確定する。
【0077】
データ出力ボタン314は、モデル構造定義入力画面300に設定されている内容を層毎の材料配置パターンデータ211として出力し、3次元形状データを生成させるためのボタンである。データ出力ボタン314が押されると、そのとき、材料テーブル320、縦断面構造テーブル330、及び横断面構造テーブル340に設定されている情報が、層毎の材料配置パターンデータ211として出力される。
【0078】
材料コストボタン315は、材料費を算出される際に押すべきボタンである。材料コストボタン315が押されると、材料管理部203によって材料費が計算される。そして、材料管理部203により材料コストデータ230が生成され、その内容が画面に表示される。
【0079】
材料テーブル320には、全体モデルの構造における各セルの材料を定義することができる。縦断面構造テーブル330には、層毎の厚さとセルサイズを定義することができる。横断面構造テーブル340には、各層を構成するセルの材料を定義することができる。
【0080】
このようなモデル構造定義入力画面300によるユーザの操作入力手順について、以下に説明する。
まず、ユーザは、マウス13などを操作し、初期化ボタン311を押す。すると、サブ画面として初期化確認ダイアログが表示される。
【0081】
図9は、初期化確認ダイアログを示す図である。初期化確認ダイアログ410には、初期化確認メッセージ411、確認ボタン412、取消ボタン413が含まれている。図9の例では、初期化確認メッセージ411に「全てのデータが初期化されます。初期化しますか?」という文面の文字列が表示されている。確認ボタン412は、「はい(Y)」と表記されており、確認ボタン412が押されることで、既存のテーブルが破棄され、新たに、材料テーブル320、縦断面構造テーブル330、横断面構造テーブル340が生成される。取消ボタン413は、「いいえ(N)」と表記されており、取消ボタン413が押されることで、初期化が中止され、元のモデル構造定義入力画面300が表示される。
【0082】
新たなLSIの構造解析を行う場合には、ユーザは初期化確認ダイアログ410において、確認ボタン412を押す。すると、モデル構造定義入力画面300内の各データが初期化される。そして、構造サイズ入力ダイアログが画面に表示される。
【0083】
図10は、構造サイズ入力ダイアログを示す図である。構造サイズ入力ダイアログ420には、分割セル数入力部421、材料数入力部422、セルサイズ入力部423、OKボタン424、およびキャンセル(Cancel)ボタン425が含まれている。
【0084】
分割セル数入力部421には、X方向、Y方向、Z方向それぞれに対して、分割セル数入力用のテキストボックス421a,421b,421cが設けられている。ユーザは、各テキストボックス421a,421b,421cに任意の値を入力することで、X方向の分割セル数、Y方向の分割セル数、およびZ方向の分割セル数を設定することができる。なお、X方向の分割セル数により、横断面構造テーブル340の各パターンの列数および縦断面構造テーブル330のX−Z面の列数が決定される。Y方向の分割セル数により、横断面構造テーブル340の各パターンの行数および縦断面構造テーブル330のY−Z面の列数が決定される。Z方向の分割セル数により、縦断面構造テーブル330のX−Z面とY−Z面との行数(層の数)が決定される。
【0085】
材料数入力部422は、定義する構造を構成する材料の数を入力するためのテキストボックスである。ユーザは、材料数入力部422に任意の値を入力することで、材料数を設定することができる。この材料数により、材料テーブル320の行数(材料数)が決定される。
【0086】
セルサイズ入力部423には、X方向、Y方向、Z方向それぞれに対して、セルサイズ入力用のテキストボックス423a,423b,423cが設けられている。各テキストボックス423a,423b,423cには、デフォルト値が設定されている。ユーザは、各テキストボックス423a,423b,423cに任意の値を入力することにより、各軸方向のセルサイズを設定することができる。セルサイズ入力部423で設定された各軸方向のセルサイズは、縦断面構造テーブル330に設定される。
【0087】
OKボタン424は、構造サイズ入力ダイアログ420に設定された値を確定するためのボタンである。OKボタン424が押されると、構造サイズ入力ダイアログ420に設定されている値が確定し、その内容がモデル構造定義入力画面300内の各テーブルに反映される。
【0088】
キャンセルボタン425は、構造サイズ入力ダイアログ420に設定された値を取り消すためのボタンである。キャンセルボタン425が押されると、構造サイズ入力ダイアログ420において設定した内容がモデル構造定義入力画面300に反映されずに、構造サイズ入力ダイアログ420が閉じる。
【0089】
ユーザは、図10に示した構造サイズ入力ダイアログ420において、適当な値を入力し、OKボタン424を押す。
すると、構造サイズ入力ダイアログ420に設定された分割セル数、セルサイズ、および材料数に応じて、モデル構造定義入力画面300に示される構造が再構築される。なお、この段階では、各セルの材料は定義されていないため、全てのセルには、仮の数値として材料番号「1」が設定される。
【0090】
なお、第1の実施の形態では、X方向とY方向の分割セル数、およびセルサイズを各層で共通にしているが、各層毎に個別にX方向とY方向の分割セル数、セルサイズを設定してもよい。
【0091】
構造サイズの入力が完了すると、ユーザは、モデル構造定義入力画面300において、材料テーブル320の定義入力を行う。
図11は、材料テーブルの例を示す図である。材料テーブル320には、構造サイズ入力ダイアログ420の材料数入力部422に設定された数の材料定義欄321〜325が設けられている。図11の例では、5つの材料定義欄321〜325が設けられている。
【0092】
材料定義欄321には、材料番号表示部321a、材料名表示部321b、および複数の特性表示部321c,321dが設けられている。材料番号表示部321aには、材料定義欄321に対応づけられた材料番号が表示される。また、材料番号表示部321aには、材料定義欄321に定義された材料が設定されたセルの表示態様が示される。材料名表示部321bには、材料定義欄321に定義する材料の名称が表示される。特性表示部321c,321dには、それぞれに予め設定された物理量(図11の例では、ヤング率とポアソン比)の値が表示される。
【0093】
他の材料定義欄322〜325も材料定義欄321と同様に、材料番号表示部、材料名表示部、および複数の特性表示部が設けられている。
図11の例では、材料定義欄321の材料番号は「1」、材料定義欄322の材料番号は「2」、材料定義欄323の材料番号は「3」、材料定義欄324の材料番号は「4」、材料定義欄325の材料番号は「5」である。また、材料定義欄321の材料名は「MT1」、材料定義欄322の材料名は「MT2」、材料定義欄323の材料名は「MT3」、材料定義欄324の材料名は「MT4」、材料定義欄325の材料名は「MT5」である。
【0094】
なお、図11の例では、材料毎のセルの表示態様の違いを、網掛けのパターンの違いによって示しているが、実際には、材料毎のセルの表示態様は、色の違いで表される。なお、材料毎のセルの表示態様は、明度の違い、その他模様の違いなどで表すこともできる。
【0095】
ここで、材料テーブル320の各種情報を入力する場合、ユーザは、材料編集ボタン312を押す。すると、材料編集ダイアログが表示される。
図12は、材料編集ダイアログの例を示す図である。材料編集ダイアログ430には、材料名入力部431、表示対象指定部431a、ヤング率入力部432、ポアソン比入力部433、熱伝導率入力部434、線膨張係数入力部435、初期温度入力部436、質量密度入力部437、材料単価入力部438、適用ボタン439a、材料DB参照ボタン439b、閉じるボタン439cが設けられている。
【0096】
材料名入力部431は、特性設定の対象とする材料を指定するためのテキストボックスである。材料名入力部431には、材料テーブル320の材料名表示部に表示されていた材料名が入力される。
【0097】
表示対象指定部431aは、特性設定の対象とする材料の表示態様を設定するための定義領域である。表示対象指定部431aに設定された表示態様が、材料名入力部431で指定された材料の表示態様となる。ユーザは、表示対象指定部431aに、他と容易に識別可能な表示態様(特徴的な色、模様など)を設定する。
【0098】
ヤング率入力部432は、材料名入力部431で指定した材料のヤング率を設定するテキストボックスである。ポアソン比入力部433は、材料名入力部431で指定した材料のポアソン比を設定するテキストボックスである。熱伝導率入力部434は、材料名入力部431で指定した材料の熱伝導率を設定するテキストボックスである。線膨張係数入力部435は、材料名入力部431で指定した材料の線膨張係数を設定するテキストボックスである。初期温度入力部436は、材料名入力部431で指定した材料の初期温度を設定するテキストボックスである。質量密度入力部437は、材料名入力部431で指定した材料の質量密度を設定するテキストボックスである。材料単価入力部438は、材料名入力部431で指定した材料の材料単価を設定するテキストボックスである。
【0099】
適用ボタン439aは、材料編集ダイアログ430で設定した内容を材料テーブル320に反映させるためのボタンである。適用ボタン439aが押されると、材料編集ダイアログ430の材料名入力部431に入力されている材料名に相当する材料定義欄321〜325に、ヤング率入力部432などの特性入力部に入力された値が設定される。
【0100】
材料DB参照ボタン439bは、材料DB201から材料情報を取得するためのボタンである。材料DB参照ボタン439bが押されると、材料DB選択ダイアログが表示され、材料DB201に登録されている材料の情報を参照することができる。
【0101】
閉じるボタン439cは、材料編集ダイアログ430を閉じるためのボタンである。閉じるボタン439cが押されると、材料編集ダイアログ430が閉じ、制御がモデル構造定義入力画面300に戻される。
【0102】
ここで、ユーザは、テキストボックスに直接数値を入力するか、または、材料DB参照ボタン439bを押して、材料DB201を参照して物性値を入力する。たとえば、ユーザが材料DB参照ボタン439bを押したものとする。すると、材料DB選択ダイアログが表示される。
【0103】
図13は、材料DB選択ダイアログの例を示す図である。材料DB選択ダイアログ440には、設定先材料名表示部441、材料選択部442、物性値表示部443、OKボタン444、キャンセルボタン445、新規登録ボタン446、および削除ボタン447が含まれている。
【0104】
設定先材料名表示部441には、材料テーブル320における設定対象の材料定義欄321〜325の材料名が表示される。
材料選択部442は、材料DB201に登録されている材料を選択するための入力域である。材料選択部442には、一覧表示ボタン442aが設けられており、一覧表示ボタン442aが押されると、材料DB201に登録されている材料のリストが表示される。そのリストの中からユーザが任意の材料を選択すると、その材料の情報が材料DB201から読み出される。材料選択部442には、選択された材料の材料名が表示される。図13の例では、鉄の材料情報が読み出されている。
【0105】
物性値表示部443には、材料DB201から読み出された材料情報に含まれる物性値が表示される。図13の例では、ヤング率「21000」、ポアソン比「0.3」と表示されている。
【0106】
OKボタン444は、材料DB選択ダイアログ440に表示されている材料の情報を、材料テーブル320に設定するためのボタンである。OKボタン444が押されると、材料DB201から読み出された材料の情報が、設定先材料名表示部441に示される材料名に対応する材料定義欄321〜325に設定される。
【0107】
キャンセルボタン445は、材料DB選択ダイアログ440に表示されている材料の情報を材料テーブル320に設定せずに、材料DB選択ダイアログ440を閉じるためのボタンである。キャンセルボタン445が押されると、材料情報の設定は行われずに材料DB選択ダイアログ440が閉じ、制御がモデル構造定義入力画面300に戻される。
【0108】
新規登録ボタン446は、「DBへ新規登録」と表示されており、材料DB選択ダイアログ440に表示されている材料の情報を、新たな材料の情報として材料DB201に登録するためのボタンである。新規登録ボタン446が押されると、材料DB選択ダイアログ440に読み出された材料の情報に、別の材料名が付与されて、材料DB201に登録される。
【0109】
削除ボタン447は、「DBから削除」と表示されており、材料DB選択ダイアログ440に表示されている材料の情報を、材料DB201から削除するためのボタンである。削除ボタン447が押されると、材料DB選択ダイアログ440に読み出された材料の情報が特定され、その情報が材料DB201から削除される。
【0110】
ユーザは、図13に示す材料DB選択ダイアログ440において、材料DB201から材料情報を取得し、材料テーブル320に設定することができる。なお、解析対象物の構造がない領域(たとえば、空洞部分)もモデル化する場合には、材料定義欄に空を表す材料を設定する。この際、空を表す材料の物性値は任意(例えば全て0)とする。構造がない部分が空気で満たされるのであれば、熱伝導率などについては、空気の物性値を設定してもよい。
【0111】
材料テーブル320に設けられた各材料定義欄321〜325に材料の情報を設定したら、次に、ユーザは、縦断面構造テーブル330を用いて、縦断面構造を定義する。
【0112】
図14は、縦断面構造テーブルの一例を示すである。縦断面構造テーブル330には、X−Z面断面構造表示部331とY−Z面断面構造表示部332とが設けられている。
【0113】
X−Z面断面構造表示部331には、X−Z面断面構造テーブル331a、X方向セルサイズ入力部331b、およびZ方向セルサイズ入力部331cが設けられている。
【0114】
X−Z面断面構造テーブル331aには、全体モデルの所定の位置を、X−Z平面と平行な面で切断した場合の断面構造が示されている。断面構造は、セル毎に分割して表示される。各セルには、そのセルの材料番号が示される。また、各セルは、そのセルの材料に定義された表示態様で表示される。
【0115】
X方向セルサイズ入力部331bは、X方向のセルサイズを入力するためのテキストボックスである。X方向セルサイズ入力部331bには、X方向のセル分割数に応じたサイズ入力用のテキストボックスが設けられている。各テキストボックスには、予め構造サイズ入力ダイアログ420において定義したデフォルトのセルサイズが設定されている。ユーザは、X方向セルサイズ入力部331b内の各テキストボックスの数値を変更することで、X軸方向に分割されたセルのX方向のサイズを変更することができる。
【0116】
Z方向セルサイズ入力部331cには、Z方向のセル分割数に応じた材料配置パターンの選択欄とサイズ入力用のテキストボックスとの組が設けられている。Z方向セルサイズ入力部331cの材料配置パターンの選択欄には、その層に配置する材料配置パターンが、横断面構造テーブルのパターン名によって指定されている。同じ材料配置パターンを、複数の層で指定することもできる。
【0117】
Z方向セルサイズ入力部331cの各テキストボックスには、予め構造サイズ入力ダイアログ420において定義したデフォルトのセルサイズが設定されている。ユーザは、Z方向セルサイズ入力部331c内の各テキストボックスの数値を変更することで、Z軸方向に分割されたセルのZ方向のサイズを変更することができる。ユーザは、Z方向のセルサイズとして、LSIの各層の厚さを設定する。
【0118】
Y−Z面断面構造表示部332には、Y−Z面断面構造テーブル332aとY方向セルサイズ入力部332bとが設けられている。
Y−Z面断面構造テーブル332aには、全体モデルの所定の位置を、Y−Z平面と平行な面で切断した場合の断面構造が示されている。断面構造は、セル毎に分割して表示される。各セルには、そのセルの材料番号が示される。また、各セルは、そのセルの材料に定義された表示態様で表示される。
【0119】
Y方向セルサイズ入力部332bは、Y方向のセルサイズを入力するためのテキストボックスである。Y方向セルサイズ入力部332bには、Y方向のセル分割数に応じたサイズ入力用のテキストボックスが設けられている。各テキストボックスには、予め構造サイズ入力ダイアログ420において定義したデフォルトのセルサイズが設定されている。ユーザは、Y方向セルサイズ入力部332b内の各テキストボックスの数値を変更することで、Y軸方向に分割されたセルのY方向のサイズを変更することができる。
【0120】
縦断面構造テーブル330に適当な値を入力し、セルサイズを定義したユーザは、次に横断面構造テーブル340を用いて、横断面構造を定義する。
図15は、横断面構造テーブルの例を示す図である。横断面構造テーブル340は、層毎のX−Y面断面構造テーブル341〜345で構成されている。X−Y面断面構造テーブル341〜345には、各層に定義されたセルが格子状に並べて表示されている。X−Y面断面構造テーブル341〜345は、下位層から順に、パターンA、パターンB、パターンC、パターンD、パターンEと名付けられている。X−Y面断面構造テーブル341〜345の各セルには、初期値として、材料番号「1」が設定されている。
【0121】
ユーザは、各X−Y面断面構造テーブル341〜345内の各セルに材料番号を入力することで、各層に材料を配置する。これにより各層の材料配置パターンが定義される。各セルには、そのセルの材料番号が示される。また、各セルは、そのセルの材料に定義された表示態様で表示される。
【0122】
なお、セル毎に材料番号を入力するのではなく、1つの材料配置パターンの一部に、他の材料配置パターンを上書きすることで、任意の層の材料配置パターンを定義することもできる。たとえば、出現率の高い材料を大きな領域で定義し、その領域に含まれる異種材料を後から重ね合わせて、置き換える。これにより、設計工数を減らすことができる。
【0123】
図16は、材料配置パターンの重ね合わせ例を示す図である。図16に示すように、内部配線などの微細構造を一方の材料配置パターン510として、任意のX−Y面断面構造テーブル341〜345に定義しておく。材料配置パターン510には、図中、網掛けの施されている領域511にのみ材料が定義されており、その他の領域512には材料が定義されていない。別の材料配置パターン520には、出現率の高い材料を全ての領域521に対して定義しておく。
【0124】
そして、材料配置パターン510を材料配置パターン520の上に重ね合わせることで、材料配置パターン530が定義される。材料配置パターン530は、材料配置パターン510で材料が定義された領域511に対応する領域531に、領域511の材料が設定される。その他の領域532は、材料配置パターン520に設定されていた材料が設定される。
【0125】
なお、材料配置パターン510は、たとえば、X−Y面断面構造テーブル341〜345の任意の領域を選択することで定義することができる。すなわち、選択された領域が材料配置パターン510の領域511として認識され、選択されていない領域が、材料配置パターン510の領域512として認識される。
【0126】
以上のような操作入力により全体モデルの構造を定義することができる。構造定義入力を行ったユーザは、モデル構造定義入力画面300の決定ボタン313を押すことで、入力した構造定義を確定する。構造定義が確定すると、確定した時点の構造に応じて、縦断面構造テーブル330、横断面構造テーブル340などの内容が更新される。たとえば、横断面構造テーブル340において材料を変更したセルが縦断面構造テーブル330にも表示されている場合、決定ボタン313が押されることで、縦断面構造テーブル330に表示されているセルの表示態様が変更されるとともに、変更後の内容が層毎の材料配置パターンデータ211として保持される。
【0127】
そして、ユーザがモデル構造定義入力画面300のデータ出力ボタン314を押すと、層毎の材料配置パターンデータ211に基づいて3次元モデルへの変換処理が行われ、全体モデル3次元形状データ212が生成される。
【0128】
図17は、3次元変換処理の手順を示すフローチャートである。以下、図17に示す処理をステップ番号に沿って説明する。
[ステップS31]3次元変換部206は、層毎の材料配置パターンデータ211に基づいて、均一のセルで分割された3次元モデル形状データ(以後、3次元モデル形状中間データと呼ぶ)を作成する。すなわち、3次元変換部206は、各層の材料配置パターンデータ211の各セルに各層毎に指定された厚みを与え、各セルを立体化する。そして、3次元変換部206は、各層毎の立体化されたセルの集合を積層させることで、3次元モデル形状中間データを生成する。
【0129】
[ステップS32]3次元変換部206は、3次元モデル形状中間データの軸を、分割セル数の多い順に、第1の軸、第2の軸、第3の軸とし、まず、第1の軸方向に隣接する同一材料のセル同士を結合する。
【0130】
[ステップS33]3次元変換部206は、第2の軸方向に隣接する同一材料のセル同士を結合する。なお、3次元変換部206は、隣接面が合致する場合のみ結合するものとする。これにより、結合後もセルが直方体に保たれる。
【0131】
[ステップS34]3次元変換部206は、第3の軸方向に隣接する同一材料のセル同士を結合する。なお、3次元変換部206は、隣接面が合致する場合のみ結合するものとする。これにより、結合後もセルが直方体に保たれる。
【0132】
[ステップS35]3次元変換部206は、全体モデル3次元形状データ212を出力する。その後、処理が図6のステップS13に進められる。
図18は、3次元モデル形状中間データを示す図である。図18に示すように、均一のセルで分割された3次元モデル形状中間データ610では、各層611〜618が複数のセルで構成されている。1つのセルの幾何形状データは、3次元空間上の8つの頂点座標によって定義されている。また、各セルに対して定義された材料番号に応じて、セルの面の表示態様が決定される。すなわち、セルを構成する各面の色や模様などは、層毎の材料配置パターンデータ211においてセルに定義されたものと同じである。セルの数分の幾何形状データにより、3次元モデル形状中間データ610が構成される。
【0133】
このような、3次元モデル形状中間データ610に対してセルの結合処理が施され、3次元モデル形状データが作成される。なお、3次元変換部206は、層毎の材料配置パターンデータ211におけるX軸,Y軸,Z軸の各方向の分割セル数を、多い順にa,b,cと定義しているものとする。そして、分割セル数がaの軸を第1の軸、分割セル数がbの軸を第2の軸、分割セル数がcの軸を第3の軸とする。
【0134】
また、各立体セルの位置を(i,j,k)、1≦i≦a,1≦j≦b,1≦k≦cと定義している。iは、第1の軸方向のセルの順番を表す整数である。jは、第2の軸方向のセルの順番を表す整数である。kは、第3の軸方向のセルの順番を表す整数である。
【0135】
このような前提の元に、図19〜図21に示すセルの結合処理が行われる。
図19は、第1の軸方向への隣接同一材料同士の結合処理を示すフローチャートである。以下、図19に示す処理をステップ番号に沿って説明する。
【0136】
[ステップS41]3次元変換部206は、材料を1つ選択し、その材料の物性値を出力する(ヤング率、ポアソン比、…)。
[ステップS42]3次元変換部206は、(i,j,k)を(1,1,1)とする。
【0137】
[ステップS43]3次元変換部206は、第1の軸(分割セル数がa)方向に、ステップS41で選択した材料を検索する。すなわち、iの値を、1から順にカウントアップしていき、対応するセルの材料を調べる。
【0138】
[ステップS44]3次元変換部206は、ステップS41で選択した材料のセルが連続するか否かを判断する。選択した材料のセルが連続する場合には、処理がステップS45に進められる。連続しない場合には、処理がステップS46に進められる。
【0139】
[ステップS45]3次元変換部206は、選択した材料の連続するセルを結合する。具体的には、3次元変換部206は、選択した材料が連続して検出された場合には、連続するセルを1つの直方体に統合し、検出された複数のセルのデータに代えて、結合後の直方体の8頂点の座標値を出力する。なお、結合後のセルの位置は、結合前のセルのうちiの値が最も小さいセルの位置で表されるものとする。
【0140】
[ステップS46]3次元変換部206は、i=aか否かを判断する。i=aであれば処理がステップS47に進められ、そうでなければ処理がステップS43に進められる。
【0141】
[ステップS47]3次元変換部206は、j=bか否かを判断する。j=bであれば処理がステップS49に進められ、そうでなければ処理がステップS48に進められる。
【0142】
[ステップS48]3次元変換部206は、jを1だけカウントアップし、iを1に設定する。その後、処理がステップS43に進められる。
[ステップS49]3次元変換部206は、k=cか否かを判断する。k=cであれば処理がステップS51に進められ、そうでなければ処理がステップS50に進められる。
【0143】
[ステップS50]3次元変換部206は、kを1だけカウントアップし、iとjを1に設定する。その後、処理がステップS43に進められる。
[ステップS51]3次元変換部206は、3次元モデル形状中間データ610に含まれる全ての材料を選択し、ステップS41〜S50の処理を行ったか否かを判断する。全ての材料が選択されていれば、処理が図17のステップS33に進められる。そうでなければ処理がステップS41に進められる。
【0144】
図20は、第1の軸方向のセルの結合例を示す図である。図20に示す層の材料配置パターン620では、図中横方向の方がセル数が多い。そこで、横方向に同一材料の連続が検出される。たとえば、層の材料配置パターン620中の横方向のセル列621に注目する。平面上のセル列621は、3次元モデル列630で表される。3次元モデル列630は、直方体のセル630a〜630mの集まりである。セル630a〜630mの中で連続する同じ材料のセルが結合され、3次元モデル列631に変更される。セル630a〜630dは同じ材料であるため結合され、セル631aとなる。セル630e,630fは同じ材料であるため結合され、セル631bとなる。セル630gは同じ材料が連続していないため、そのままセル631cに移行する。セル630h〜630kは同じ材料であるため結合され、セル631dとなる。セル630l〜630mは同じ材料であるため結合され、セル631eとなる。
【0145】
このようにして、第1の軸方向に連続して配置された同一材料のセルが結合される。
図21は、第2の軸方向への隣接同一材料同士の結合処理を示すフローチャートである。以下、図21に示す処理をステップ番号に沿って説明する。
【0146】
[ステップS61]3次元変換部206は、材料を1つ選択し、その材料の物性値を出力する(ヤング率、ポアソン比、…)。
[ステップS62]3次元変換部206は、(i,j,k)を(1,1,1)とする。
【0147】
[ステップS63]3次元変換部206は、第2の軸(分割セル数がb)方向に、ステップS61で選択した材料を検索する。すなわち、jの値を、1から順にカウントアップしていき、対応するセルの材料を調べる。
【0148】
[ステップS64]3次元変換部206は、ステップS61で選択した材料のセルが連続するか否かを判断する。選択した材料のセルが連続する場合には、処理がステップS65に進められる。連続しない場合には、処理がステップS67に進められる。
【0149】
[ステップS65]3次元変換部206は、連続するセルを結合した後に、直方体になるか否かを判断する。結合後に直方体になるためには、2つのセルが接する面(第2の軸に垂直な面)が合致することが必要である。結合後に直方体になれば、処理がステップS66に進められる。そうでなければ、処理がステップS67に進められる。
【0150】
[ステップS66]3次元変換部206は、選択した材料の連続するセルを結合する。具体的には、3次元変換部206は、選択した材料が連続して検出された場合には、連続するセルを1つの直方体に統合し、検出された複数のセルのデータに代えて、結合後の直方体の8頂点の座標値を出力する。なお、結合後のセルの位置は、結合前のセルのうちjの値が最も小さいセルの位置で表されるものとする。
【0151】
[ステップS67]3次元変換部206は、j=bか否かを判断する。j=bであれば処理がステップS68に進められ、そうでなければ処理がステップS63に進められる。
【0152】
[ステップS68]3次元変換部206は、i=aか否かを判断する。i=aであれば処理がステップS70に進められ、そうでなければ処理がステップS69に進められる。
【0153】
[ステップS69]3次元変換部206は、iを1だけカウントアップし、jを1に設定する。その後、処理がステップS63に進められる。
[ステップS70]3次元変換部206は、k=cか否かを判断する。k=cであれば処理がステップS72に進められ、そうでなければ処理がステップS71に進められる。
【0154】
[ステップS71]3次元変換部206は、kを1だけカウントアップし、iとjを1に設定する。その後、処理がステップS63に進められる。
[ステップS72]3次元変換部206は、3次元モデル形状中間データ610に含まれる全ての材料を選択し、ステップS61〜S71の処理を行ったか否かを判断する。全ての材料が選択されていれば、処理が図17のステップS34に進められる。そうでなければ処理がステップS61に進められる。
【0155】
図22は、第2の軸方向のセルの結合例を示す図である。たとえば、層の材料配置パターン620中の横方向の3つのセル列に注目する。それぞれのセル列において第1の軸方向にセルの結合が行われると、それぞれに応じた3次元モデル列631〜633が生成される。3次元モデル列631は、5つのセル631a〜631eで構成されている。3次元モデル列632は、5つのセル632a〜632eで構成されている。3次元モデル列633は、3つのセル633a〜633cで構成されている。
【0156】
ここで第2の軸方向(層の材料配置パターン620の縦方向)に同一材料のセル同士を結合する。この際、結合後も直方体が保たれる場合にのみセルを結合する。すると、3次元モデル列631〜633から3次元モデル群641が生成される。セル631a、セル632aおよびセル633aは、同一材料であるため結合され、セル641aとなる。セル631b、セル632bおよびセル633bは、同一材料であるため結合され、セル641bとなる。セル631cとセル632cとは、同一材料であるため結合され、セル641cとなる。セル631dとセル632dとは、同一材料であるため結合され、セル641dとなる。セル631eとセル632eとは、同一材料であるため結合され、セル641eとなる。セル633cは、同一材料のセル632c,632eと隣接しているが、これらのセル632c,632eと結合すると、直方体とならないため、結合が行われず、そのままセル641fに移行する。
【0157】
このようにして、第2の軸方向に連続して配置された同一材料のセルが結合される。
図23は、第3の軸方向への隣接同一材料同士の結合処理を示すフローチャートである。以下、図23に示す処理をステップ番号に沿って説明する。
【0158】
[ステップS81]3次元変換部206は、材料を1つ選択し、その材料の物性値を出力する(ヤング率、ポアソン比、…)。
[ステップS82]3次元変換部206は、(i,j,k)を(1,1,1)とする。
【0159】
[ステップS83]3次元変換部206は、第3の軸(分割セル数がc)方向に、ステップS81で選択した材料を検索する。すなわち、kの値を、1から順にカウントアップしていき、対応するセルの材料を調べる。
【0160】
[ステップS84]3次元変換部206は、ステップS81で選択した材料のセルが連続するか否かを判断する。選択した材料のセルが連続する場合には、処理がステップS85に進められる。連続しない場合には、処理がステップS87に進められる。
【0161】
[ステップS85]3次元変換部206は、連続するセルを結合した後に、直方体になるか否かを判断する。結合後に直方体になるためには、2つのセルが接する面(第3の軸に垂直な面)が合致することが必要である。結合後に直方体になれば、処理がステップS86に進められる。そうでなければ、処理がステップS87に進められる。
【0162】
[ステップS86]3次元変換部206は、選択した材料の連続するセルを結合する。具体的には、3次元変換部206は、選択した材料が連続して検出された場合には、連続するセルを1つの直方体に統合し、検出された複数のセルのデータに代えて、結合後の直方体の8頂点の座標値を出力する。なお、結合後のセルの位置は、結合前のセルのうちkの値が最も小さいセルの位置で表されるものとする。
【0163】
[ステップS87]3次元変換部206は、k=cか否かを判断する。k=cであれば処理がステップS88に進められ、そうでなければ処理がステップS83に進められる。
【0164】
[ステップS88]3次元変換部206は、i=aか否かを判断する。i=aであれば処理がステップS90に進められ、そうでなければ処理がステップS89に進められる。
【0165】
[ステップS89]3次元変換部206は、iを1だけカウントアップし、kを1に設定する。その後、処理がステップS83に進められる。
[ステップS90]3次元変換部206は、j=bか否かを判断する。j=bであれば処理がステップS92に進められ、そうでなければ処理がステップS91に進められる。
【0166】
[ステップS91]3次元変換部206は、jを1だけカウントアップし、iとkを1に設定する。その後、処理がステップS83に進められる。
[ステップS92]3次元変換部206は、3次元モデル形状中間データ610に含まれる全ての材料を選択し、ステップS81〜S91の処理を行ったか否かを判断する。全ての材料が選択されていれば、処理が図17のステップS35に進められる。そうでなければ処理がステップS81に進められる。
【0167】
図24は、第3の軸方向のセルの結合例を示す図である。これは、第3の軸方向が縦方向(積層方向)の場合である。たとえば、上下に隣接する層の材料配置パターン620,620a中の横方向のセル列に注目する。それぞれのセル列から横及び縦方向に結合処理を行った後の、セル群641,642が生成される。セル群641は、セル641a〜641eを含んでいる。セル642は、セル642a〜642cを含んでいる。なお、図24では、各セルの奥行き方向の長さの違いが表されていないが、実際には、第2の軸方向の結合処理によって、セル毎に奥行き方向の長さが異なる。たとえば、セル641eと642cとは、奥行き方向の長さが異なるものとする。
【0168】
ここで第3の軸方向(積層方向)に同一材料のセル同士を結合する。この際、結合後も直方体が保たれる場合にのみセルを結合する。すると、3次元モデル群641,642から3次元モデル群643が生成される。セル641a,641b,641c,641e,642a,642cは、結合することができないため、そのままの形状で、それぞれセル643a,643b,643c,643e,643f,643fに移行する。セル641dとセル642bとは、同一材料が連続しているため結合され、セル643dとなる。
【0169】
このようにして、第3の軸方向に連続して配置された同一材料のセルが結合される。第3の軸方向の連結処理後に生成されたセル群が、全体モデル3次元形状データ212を構成する。
【0170】
以上のように、セルの結合処理を行うことで、全体のセル数を減少させることができる。その結果、全体モデル3次元形状データ212のデータ量を削減することができる。
【0171】
なお、上記の例では、3軸方向にセルの結合処理を行っているが、1つの軸方向、または2つの軸方向にのみセルの結合を行ってもよい。
また、上記の例では、分割セル数の多い軸から順に、第1の軸方向、第2の軸方向、第3の軸方向としたが、積層方向(Z軸)を常に第3の軸方向としてもよい。
【0172】
次に、有限要素モデルへの変換処理について詳しく説明する。
図25は、有限要素モデルへの変換処理を示すフローチャートである。以下、図25に示す処理をステップ番号に沿って説明する。
【0173】
[ステップS101]有限要素モデル生成部207は、結合処理後の全体モデル3次元形状データ212に基づいて、3軸方向それぞれのセルサイズの最小値を取得する。ここで、セルの列方向(X軸方向)の最小値をminX、セルの行方向(Y軸方向)の最小値をminY、層の厚さ方向(Z軸方向)の最小値をminZとする。
【0174】
[ステップS102]有限要素モデル生成部207は、ユーザからの操作入力により、各軸毎に、セルサイズの最小値と、ボクセルサイズとの比を設定する。具体的には、有限要素モデル生成部207は、ユーザから、X軸方向、Y軸方向、Z軸方向の分割数の入力を受け付ける。ここで、X軸方向の分割数をp、Y軸方向の分割数をq、Z軸方向の分割数をrとする。なお、p、q、rは、2以上の整数である。
【0175】
この場合、X軸方向のボクセルサイズは、セルのX軸方向の最小値minXのp分の1(minX/p)である。Y軸方向のボクセルサイズは、セルのY軸方向の最小値minYのq分の1(minY/q)である。Z軸方向のボクセルサイズは、セルのZ軸方向の最小値minZのr分の1(minZ/r)である。
【0176】
[ステップS103]有限要素モデル生成部207は、全体モデル3次元形状データに含まれる材料毎の3次元幾何形状を、ボクセルで分割する。すなわち、ステップS102で定義したサイズのボクセルによるボクセルモデルデータ213が生成される。このとき、各ボクセルの材料には、全体モデル3次元形状データにおけるボクセルの中心位置での材料を設定する。その後、処理が図6のステップS14に進められる。
【0177】
図26は、横断面方向のボクセル分割例を示す図である。図の例では、X軸方向とY軸方向との分割数p,qを、共に2とした場合の例である。層の材料配置パターン620の最小サイズのセル622は、X軸方向とY軸方向とに2分割され、4つのボクセルモデル701〜704に分割される。
【0178】
図27は、厚さ方向のボクセル分割例を示す図である。第1の実施の形態では、各層に対して厚みの実寸651(たとえば、μm単位)が定義されている。モデル構造定義入力画面300に表示される縦断面構造表示パターン652では、各層の厚さに関係なく、縦方向に同じ幅で表示される。しかし、実際の縦断面構造実寸パターン653では、厚い層と、薄い層との厚さの差がかなりある。図27の例では、最も薄い層の厚さが0.7μmであり、最も厚い層の厚さが20μmである。
【0179】
図27は、Z軸方向との分割数rを、2とした場合の例である。図27に示すように、最も薄い層のセル654がZ軸方向に2分割されて、ボクセル711,712が生成される。
【0180】
なお、セルのサイズは、X軸方向、Y軸方向、Z軸方向それぞれにおいて均一ではないため、ボクセルサイズの倍数が、各セルのサイズに一致しない場合もあり得る。たとえば、図27に示すように、0.7μmの半分の長さ0.35μmをボクセルのZ軸方向の長さとすると、2.0μmの層は、0.35μmの倍数にならないため、正確に当分することはできない。
【0181】
そこで、たとえば、ユーザは、ボクセルのサイズの倍数が、各セルのサイズの5%以内の誤差となるように、各軸方向の分割数p,q,rを設定する。図27の例によれば、0.35μmの6倍が2.1μmである。従って、2.0μmの層との誤差は5%であり、許容範囲内である。他の層は全て2.0μmの倍数であるため、誤差は5%より少なくなる。
【0182】
次に、全体モデル解析処理について詳しく説明する。
図28は、全体モデル解析処理の手順を示すフローチャートである。以下、図28に示す処理をステップ番号に沿って説明する。
【0183】
[ステップS111]解析部208は、ユーザの操作入力に応答して、解析条件を設定する。
[ステップS112]解析部208は、設定された解析条件に基づいて、ボクセルモデルデータ213で定義された構造物の構造解析を行う。
【0184】
[ステップS113]解析部208は、解析結果214を生成し、出力する。解析結果214としては、荷重や熱膨張などによるLSIの変形状況などが得られる。その後、処理が図6のステップS15に進められる。
【0185】
なお、構造解析処理は、株式会社くいんと、株式会社富士通長野システムエンジニアリング、富士通株式会社等が販売する「VOXELCON V4」という構造解析システム用ソフトウェアを用いて実現することができる。
【0186】
次に、ズーミング解析処理について詳しく説明する。
図29は、ズーミング解析処理の手順を示すフローチャートである。以下、図29に示す処理をステップ番号に沿って説明する。
【0187】
[ステップS121]部分モデル定義部205は、ユーザからの操作入力による部分領域指定を受け付ける。
[ステップS122]ユーザインタフェース202は、部分モデル情報220を定義する領域を初期化する。
【0188】
[ステップS123]材料管理部203が、ユーザからの操作入力に応答して、材料テーブルを作成する。具体的には、部分モデル定義部205は、材料テーブルを生成する。次に、部分モデル定義部205は、ステップS121で指定された部分領域に設定されている材料を、全体モデル情報210の層毎の材料配置パターンデータ211から取得して、その材料を材料テーブルの初期値として設定する。そして、ユーザが材料を変更する操作入力を行うと、その操作入力に応じて材料を材料テーブルに設定されている材料に変更する。なお、材料設定のための操作方法は、全体モデルの構造を定義する場合と同様である。
【0189】
[ステップS124]部分モデル定義部205は、ユーザからの操作入力に応答して、縦断面構造テーブルを作成する。縦断面構造テーブル作成のための操作方法は、全体モデルの構造を定義する場合と同様である。
【0190】
[ステップS125]部分モデル定義部205は、ユーザからの操作入力に応答して、横断面構造テーブルを作成する。横断面構造テーブル作成のための操作方法は、全体モデルの構造を定義する場合と同様である。
【0191】
ステップS121〜S125の処理により、部分モデル情報220における層毎の材料配置パターンデータ221が生成される。
[ステップS126]3次元変換部206は、層毎の材料配置パターンデータ221に基づいて、3次元モデル変換処理を行い、部分モデル3次元形状データ222を生成する。3次元モデル変換処理の詳細は、図17に示した3次元変換処理と同様である。
【0192】
[ステップS127]有限要素モデル生成部207は、部分モデル3次元形状データ222に基づいて、有限要素モデルへの変換処理を行い、ボクセルモデルデータ223を生成する。有限要素モデルへの変換処理の詳細は、図25に示す処理と同様である。
【0193】
[ステップS128]解析部208は、部分モデルの解析処理を行い、解析結果224を生成する。その後、処理が図6のステップS16に進められる。
このようにして、ズーミング解析処理を行うことができる。
【0194】
ここで、全体モデルから部分領域を指定する方法にについて説明する。
図30は、部分領域指定の入力方法を示す図である。図30には、モデル構造定義入力画面300における縦断面構造テーブル330と横断面構造テーブル340とが示されている。ユーザは、詳細な解析を行う必要のある領域を、モデル構造定義入力画面300を用いて、2次元の画像上で指定することができる。
【0195】
図30の例では、ユーザは、縦断面構造テーブル330のZ方向セルサイズ入力部331cにおいて、部分領域の層331caを選択する。選択された層331caは、強調表示される。次に、ユーザは、横断面構造テーブル340において、選択した層のX−Y面断面構造テーブル344において、単独のセル、または、隣接する複数のセル344aを選択する。選択されたセルは、強調表示される。このようにして選択されたセルが、部分領域として決定される。
【0196】
部分領域が決定すると、部分モデルの層毎の材料配置パターンデータ221が生成され、その後、部分モデル3次元形状データ222が生成される。さらに、ボクセルモデルデータ223が生成される。
【0197】
図31は、部分領域における全体モデルと部分モデルとのボクセルデータの相異を示す図である。図31に示すように全体モデル700の一部である部分領域710も、全体モデル情報210におけるボクセルモデル701として、複数のボクセルモデル702に分割されている。ただし、このボクセルモデル702の個々のボクセルのサイズは、ボクセルモデル701全体で共通である。そのため、ボクセルサイズは、あまり小さくすることができない。
【0198】
部分モデルにおけるボクセルモデル720は、部分領域のみの解析に用いられるため、構成するボクセルサイズを、全体モデル700を解析する際のボクセルモデル702に比べて小さくすることができる。
【0199】
このような、微細なボクセルで構成されるボクセルモデル720を用いて、部分モデル解析処理が行われる。
図32は、部分モデル解析処理の手順を示すフローチャートである。以下、図32に示す処理をステップ番号に沿って説明する。
【0200】
[ステップS141]解析部208は、ボクセルモデル720の境界面(ボクモデルの内部と外部とを分ける面)の1つを選択する。
[ステップS142]解析部208は、選択した境界面が、全体モデル700においても境界面だったか否かを判断する。境界面だった場合には、処理がステップS143に進められる。境界面ではなかった場合には、処理がステップS144に進められる。
【0201】
[ステップS143]解析部208は、全体モデル700の解析におけるボクセルモデル701に設定された解析条件(境界条件)を、部分モデルの解析におけるボクセルモデル720での解析条件とする。すなわち、全体モデルの解析時に解析条件が設定されていれば、その解析条件を、そのまま部分モデルの解析におけるボクセルモデル720に当てはめる。全体モデルの解析時に解析条件が設定されていなければ、部分モデルの解析におけるボクセルモデル720においても、解析条件なしとなる。その後、処理がステップS145に進められる。
【0202】
[ステップS144]解析部208は、全体モデルの境界ではなく、部分モデルの切り出しによって境界となった部分について、全体モデルの解析結果に基づいて、部分モデルの解析条件を設定する。
【0203】
[ステップS145]解析部208は、部分モデルの境界面上の節点位置に、解析条件を設定する。
[ステップS146]解析部208は、ボクセルモデルの全ての境界面に、解析条件を設定したか否かを判断する。全ての境界面に解析条件を設定していれば、処理がステップS147に進められる。そうでなければ、処理がステップS141に進められる。
【0204】
[ステップS147]解析部208は、設定された解析条件に基づいて、部分モデルのボクセルモデル720の構造解析を行う。
[ステップS148]解析部208は、解析結果224を出力する。その後、処理が図6のステップS16に進められる。
【0205】
そこで、第1の実施の形態では、全体モデルの解析結果を部分モデルの解析に適用する。全体モデルの解析結果は、ボクセルモデル702の各ボクセルの節点位置に対する値として求められる。節点位置とは、ボクセルの頂点の位置である。同ように、全体モデルの解析条件も、ボクセルの節点位置に設定される。
【0206】
ただし、図31に示すように、全体モデルと部分モデルとでは、ボクセルのサイズが異なり、節点の位置も異なる。そのため、部分モデルにおけるボクセルモデル720の境界面上の節点位置における解析条件は、全体モデルの解析結果から計算により求め出す必要がある。
【0207】
以下に、部分モデルにおける解析条件の設定方法について、詳しく説明する。
図33は、全体モデルの部分領域と部分モデルとの境界面を示す図である。図33に示すように、全体モデルの部分領域内のボクセルモデル702の境界面702aと、部分モデルにおけるボクセルモデル720の境界面720aとは、全体の形状が同じであるため、部分領域における境界面702aを、部分モデルにおける境界面720aに対応づけること(写像)が可能である。そこで、部分モデルの境界面720a上の節点位置の解析条件は、対応する全体モデルの境界面702a上の値から、2次元での内挿法により算出することができる。
【0208】
図34は、内挿法による部分モデルの節点位置での解析条件算出方法を説明する図である。図34には、全体モデルのボクセル703と部分モデルのボクセル721との面同士を、重ねて表している。全体モデルのボクセル703の面の矩形の頂点が節点P1〜P4である。このとき、部分モデルのボクセル721の節点P0が、ボクセル703の面の内部に位置している。
【0209】
この場合、解析部208は、値(解析条件として指定する値)を求めたい部分モデルの節点P0が含まれる全体モデルのボクセル703の面を検索する。すると、ボクセル703の節点P1〜P4で囲まれた面が検出される。
【0210】
そこで、解析部208は、節点P0を通り、ボクセル703の辺に平行な2直線で、ボクセル703の面を4分割する。元のボクセル703の面の面積をS、4分割されたそれぞれの領域の面積をS1,S2,S3,S4とする。ここで、面積S1は、節点P1の対角に隣接する領域の面積である。面積S2は、節点P2の対角に隣接する領域の面積である。面積S3は、節点P3の対角に隣接する領域の面積である。面積S4は、節点P4の対角に隣接する領域の面積である。
【0211】
このとき、節点P0の値Vaは、節点Pi(i=1,2,3,4)の値Vi(全体モデルの解析結果、または解析条件として既知となっている値)を用いて、次のように内挿できる。
【0212】
【数1】
Va=ΣVi・Si/S ・・・(1)
なお、図34の例では、境界面内の2次元での内挿法により、部分モデルのボクセルモデル720における節点位置での値を算出しているが、3次元での内挿法により節点位置での値を算出することもできる。
【0213】
この場合、解析部208は、まず、全体モデルのボクセルモデル701から、部分モデルから生成されたボクセルモデル720の節点を含むボクセルを検索し、そのボクセルを取り出す。解析部208は、取り出したボクセルの8つの節点の値から、算出したい節点の値を3次元的な内挿法により算出する。3次元的な内挿法では、値を算出すべき節点を通るXY面、YZ面、ZX面に平行な面で、検出されたボクセルを8分割する。そして、検出されたボクセルの8の節点に対して、各節点の対角に隣接する領域の体積に応じた重みを設定する。そして、検出されたボクセルの8の節点それぞれ値に、それぞれ節点の重みを乗算し、乗算した結果を足し合わせる。そして、足し合わせた結果を、検出されたボクセルの体積で除算する。これにより、3次元での内挿法による節点位置での値が算出される。
【0214】
以上のようにして、第1の実施の形態によれば、層毎の2次元構造を定義しておけば、3次元CADやプリプロセッサの難解な操作方法を習得せずに、シミュレーションが実施可能となる。その結果、シミュレーションの一般化(大衆化)を実現できる。しかも、従来実現困難だった微細形状(LSI多層配線など)のシミュレーションを簡単に実現することができる。
【0215】
[作業量の比較]
以下に、第1の実施の形態と従来技術(3次元CADにより解析対象物のモデルを作成して、構造解析を行う場合)との、作業量の比較結果を示す。
【0216】
解析対象は、8層構造の半導体を例に採る。この例では、セル数は約3,000、2次元パターンの数(各層の材料数の和)は30である。
・形状定義
従来法(1セル当たり)では、以下の手順にセルを作成する。
(1)セル指定
(2)原点位置の指定
(3)底面の指定
(4)厚さの指定
この際のマウスボタンのクリック回数は、計20クリック/セルであった。数値の入力回数は、計6数値入力/セルであった。1つの層あたりの数値入力回数は、600数値入力/層であった。
【0217】
第1の実施の形態では、以下の手順でセルを作成する。
(1)帳票のブロックの表示態様(たとえば色)を設定
(2)層の厚さ入力
この際のマウスボタンのクリック回数は、計2クリック/セルであった。セル毎の数値入力は無く、1つの層あたりの数値入力回数は、1数値入力/層であった。
【0218】
・離散化
従来法では、以下のようにセルを離散化する。
(1)セル指定
(2)エッジ分割
(3)分割位置の調整
(4)セル内部の離散化
この際のマウスボタンのクリック回数は、計1,800回以上であった。数値の入力回数は、計900回以上であった。
【0219】
第1の実施の形態では、以下のようにセルを離散化する。
(1)メッシュサイズを指定(数値)
この際のマウスボタンのクリックは無く、数値の入力回数は、1回のみであった。
【0220】
・材料設定
従来法では、以下のようにセル毎に材料を設定する。
(1)セル指定
(2)材料を指定
この際のマウスボタンのクリック回数は、計5回であった。
【0221】
第1の実施の形態では、形状定義において材料が定義されているため、個別工程としてのセル毎の材料設定はない。
以上の入力作業の合計は、クリック回数は、従来法が61,800回以上であるのに対し、第1の実施の形態では6,000回である。また、数値入力は、従来法が900回以上であるのに対し、第1の実施の形態では、31回である。
【0222】
このように、本発明の実施の形態により、作業量の大幅な軽減が可能となる。すなわち、3次元CADなどの難解なソフトウェアの操作方法を習得せずに、多層構造の構造物の物理シミュレーションが可能となる。
【0223】
しかも、第1の実施の形態では、ユーザは、図8に示したようなテーブル構造の画面にデータを入力することで、解析対象物の構造を定義できるため、操作入力の内容も非常に単純である。そのため、入力ミスによる作業のやり直しの発生が防止され、作業効率が向上する。
【0224】
さらに、第1の実施の形態では、図30に示したように、ズーミング解析を行うための部分領域を、平面的なテーブル上で指定できるため、多層構造の構造物の内部構造を確認しながら、適当な領域を部分領域として容易に指定することができる。すなわち、3次元モデルでは内部構造を確認しづらいため、部分領域を適切に指定するのが難しいが、多層構造の構造物であれば、層毎の材料配置パターンにより部分領域を指定するのは非常に簡単である。これにより、ユーザの作業負荷がさらに軽減される。
【0225】
部分領域を適切に指定することができることにより、LSI多層配線などの微細形状のシミュレーションを行う際にも、実際に詳細な解析が必要な部分のみをズーミング解析し、解析処理の処理効率を向上させることができる。
【0226】
また、第1の実施の形態では画面上で、材料毎に表示態様を変えるようにしたため、材料配置パターンが認識しやすい。
なお、上記の説明では、本発明をLSIの構造解析シミュレーションに適用した場合について説明したが、層構造の構造物であれば他の物体の構造解析シミュレーションにも適用可能である。たとえば、高層建築などの建築物は層構造をしているために、本発明を提供することで、構造解析シミュレーションを容易に行うことが可能となる。
【0227】
また、上記の例では解析条件をボクセルモデルデータ213に対して設定するようにしたが、層毎の材料配置パターンデータ211に対して解析条件を設定することもできる。この場合、設定された解析条件は、全体モデル3次元形状データ212やボクセルモデルデータ213に順次引き継がれる。
【0228】
[第2の実施の形態]
次に、第2の実施の形態について説明する。第2の実施の形態は、第1の実施の形態で示した構造解析装置の機能を用いて構造上の強度が検証されたLSIの製造を行うものである。
【0229】
図35は、LSI製造システムの一例を示す図である。図35の例では、LSI製造システムが、回路設計装置810、生産管理装置820、および半導体製造工場830内に設置された半導体製造装置831,832,833,・・・で構成されている。回路設計装置810と生産管理装置820とが接続されており、生産管理装置820と各半導体製造装置831,832,833,・・・とが接続されている。
【0230】
回路設計装置810は、LSIの回路を設計するためのコンピュータである。回路設計装置810は、LSIの機能設計や論理設計の機能に加え、図5に示す構造解析装置200の機能(レイアウト設計や構造解析)を含んでいる。回路設計装置810で設計されたLSIの構造に関する情報は、生産管理装置820に渡される。
【0231】
生産管理装置820は、設定されたLSIの製造スケジュールに従って、半導体製造装置831,832,833,・・・に対して、製造に必要な情報(材料等に関する情報)を送信する。
【0232】
半導体製造工場830内の半導体製造装置831,832,833,・・・は、たとえば、マスクを製造する装置、半導体の結晶を生成する装置などのLSI製造プロセスにおいて用いられる装置である。半導体製造装置831,832,833,・・・は、生産管理装置820から渡された情報に基づいて、LSI製造工程における各種条件を決定して、処理対象の部材に対して、LSI製造プロセスにおける所定の処理を施す。
【0233】
図36は、LSI製造手順を示すフローチャートである。以下、図36に示す処理をステップ番号に沿って説明する。なお、図36において、ステップS201〜S204は、回路設計装置810が実行する工程であり、ステップS205〜S206は、生産管理装置820の制御下で動作する半導体製造装置831,832,833,・・・が実行する工程である。
【0234】
[ステップS201]回路設計装置810は、ユーザの操作入力に応答して、LSIの機能設計(functional design)を行う。機能設計ではシステム仕様(LSIのユーザが発注時に定める外部条件、設計要項など)に基づきLSIの機能仕様(function specification)を作成する。これにより、LSIの動作の詳細が設計される。回路設計装置810は、機能設計処理によって機能設計データを生成する。
【0235】
[ステップS202]回路設計装置810は、機能設計データに基づき論理設計(logic design)を行う。論理設計とは、LSIがナンド回路(NAND circuit)、インバータ等の論理ゲートを単位としたレベルにまで具体化する処理である。
【0236】
[ステップS203]回路設計装置810は、レイアウト設計および構造解析処理を行う。レイアウト設計は、トランジスタ、抵抗等の素子またはブロックの配置を決め、これらの素子間の配線経路決定を行ってLSIマスクのパターンを設計する処理である。構造解析処理は、レイアウト設計の結果に従ったLSIの構造解析を行い、実装工程における負荷に耐えられるかどうかを検証する処理である。
【0237】
このレイアウト設計および構造解析処理の詳細は、第1の実施の形態における構造解析処理と同じである。すなわち、第1の実施の形態では、構造解析のためにLSIの層毎の材料配置パターンを定義しているが、この層毎の材料配置パターンを定義する処理が、レイアウト設計処理となる。
【0238】
[ステップS204]回路設計装置810は、構造解析の結果に基づいて、構造解析の元の設計データ(層毎の2次元モデルの材料配置パターン)の合否を判定する。たとえば、回路設計装置810に対して、材料の剥離や曲げ破壊等の障害発生に関する許容値をあらかじめ登録しておく。そして、回路設計装置810は、構造解析処理の結果、実装工程において、許容値を超えた力が加わる領域があるかどうかを判断する。許容値を超えた力が加わる領域が1つでも存在すれば、回路設計装置810は、入力された設計データを不合格と判断する。許容値を超えた力が加わる領域が全くなければ、回路設計装置810は、入力された設計データを合格と判断する。
【0239】
なお、許容値を超えた力が加わる領域が存在する場合、最終的な判断を、ユーザの判断に委ねることもできる。その場合、回路設計装置810は、許容値を超えた力が加わる領域に関する情報を画面表示する。ユーザは、画面表示された内容を参照し、レイアウトを修正すべきか否かを判断する。レイアウトを修正する場合には、ユーザは、構造解析結果に問題があること(不合格)を示す操作入力を行う。また、レイアウトを修正しない場合には、ユーザは、構造解析結果に問題がないこと(合格)を示す操作入力を行う。回路設計装置810は、ユーザからの操作入力の内容に応じて、構造解析の結果に問題があるか否かの最終的な判断を行う。
【0240】
構造解析の結果に問題がある場合には、処理がステップS203に進められ、レイアウト設計、構造解析処理(S203)が繰り返される。
構造解析の結果に問題がない場合には、回路設計装置810は、LSIの構造を示す情報(層毎の配線のレイアウト、層の厚さ、材料などに関する情報を含む)を生産管理装置820に渡し、処理を終了する。すると、生産管理装置820において、ステップS205以降の処理が実行される。
【0241】
[ステップS205]生産管理装置820は、LSIの製造スケジュールに従って、LSI製造プロセスに関与する半導体製造装置に対して、LSIの製造に必要な各種情報を通知する。そして、半導体製造工場830のオペレータにより、半導体製造装置が操作されると、回路設計装置810において設計された構造のLSIが製造される。
【0242】
[ステップS206]生産管理装置820は、LSIの製造スケジュールに従って、LSI組み立て実装、テストに関与する半導体製造装置に対して、LSIの組み立て実装やテストに必要な各種情報を通知する。そして、半導体製造工場830のオペレータにより、LSI組み立て実装、テストに関与する半導体製造装置が操作されると、製造されたLSIがパッケージに実装され、テストが行われる。
【0243】
このように、実装工程中の負荷に耐えられることを検証した構造のLSIのみが製造されるようにすることで、製造段階のテストで合格したにも拘わらず、実装した後に不良と判断されるLSIの数を減らすことができる。しかも、構造解析において入力した2次元モデルに基づいて、LSIの製造が行われるため、製造段階で、改めて配線のレイアウト等の情報を生産管理装置820などに入力する手間が省ける。
【0244】
[応用例]
なお、第1、第2の実施の形態に示した処理機能は、コンピュータによって実現することができる。その場合、構造解析装置、回路設計装置、および生産管理装置が有すべき機能の処理内容を記述したプログラムが提供される。そのプログラムをコンピュータで実行することにより、上記処理機能がコンピュータ上で実現される。処理内容を記述したプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録しておくことができる。コンピュータで読み取り可能な記録媒体としては、磁気記録装置、光ディスク、光磁気記録媒体、半導体メモリなどがある。磁気記録装置には、ハードディスク装置(HDD)、フレキシブルディスク(FD)、磁気テープなどがある。光ディスクには、DVD(Digital Versatile Disc)、DVD−RAM(Random Access Memory)、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)、CD−R(Recordable)/RW(ReWritable)などがある。光磁気記録媒体には、MO(Magneto-Optical disc)などがある。
【0245】
プログラムを流通させる場合には、たとえば、そのプログラムが記録されたDVD、CD−ROMなどの可搬型記録媒体が販売される。また、プログラムをサーバコンピュータの記憶装置に格納しておき、ネットワークを介して、サーバコンピュータから他のコンピュータにそのプログラムを転送することもできる。
【0246】
プログラムを実行するコンピュータは、たとえば、可搬型記録媒体に記録されたプログラムもしくはサーバコンピュータから転送されたプログラムを、自己の記憶装置に格納する。そして、コンピュータは、自己の記憶装置からプログラムを読み取り、プログラムに従った処理を実行する。なお、コンピュータは、可搬型記録媒体から直接プログラムを読み取り、そのプログラムに従った処理を実行することもできる。また、コンピュータは、サーバコンピュータからプログラムが転送される毎に、逐次、受け取ったプログラムに従った処理を実行することもできる。
【0247】
(付記1) 多層構造の構造物の物理特性を解析する構造解析プログラムにおいて、
コンピュータに、
前記構造物の層毎の材料配置パターンと層毎の厚さとを指定する操作入力に応答して、前記構造物の2次元モデルを生成し、
生成された前記2次元モデルの層毎の前記材料配置パターンに対して層毎に指定された厚みを与えて前記材料配置パターンを立体化し、立体化された層毎の前記材料配置パターンを積層することで3次元モデルを生成し、
前記3次元モデルを複数のボクセルに分割して、有限要素モデルを生成し、
生成された前記有限要素モデルに基づいて構造解析を行う、
処理を実行させることを特徴とする構造解析プログラム。
【0248】
(付記2) 前記2次元モデルを生成する際には、前記構造物の層毎の平面断面図を複数のセルに分割してテーブル形式で表示し、前記セルに対して材料を割り当てる操作入力に応じて、前記構造物の2次元モデルを生成することを特徴とする付記1記載の構造解析プログラム。
【0249】
(付記3) 前記3次元モデルの生成の際には、前記2次元モデルから、直方体形状の複数のセルを生成し、連続する同一形状のセルを結合して1つのセルにすることを特徴とする付記1記載の構造解析プログラム。
【0250】
(付記4) 前記有限要素モデルを生成する際には、分割方向に最も小さいセルサイズの整数分の1の値を前記分割方向のボクセルサイズとして、連続する同一形状のセルが結合された前記3次元モデルを複数のボクセルに分割することを特徴とする付記3記載の構造解析プログラム。
【0251】
(付記5) 前記構造解析の後、前記3次元モデルの一部である部分領域を、前記ボクセルよりも小さな微細ボクセルに分割してズーミング解析を行うことを特徴とする付記1記載の構造解析プログラム。
【0252】
(付記6) 前記ズーミング解析の際には、層の指定と、指定された当該層に対応する立体化前の前記材料配置パターンにおける領域指定との操作入力に応答して、前記3次元モデルの一部である前記部分領域を決定することを特徴とする付記5記載の構造解析プログラム。
【0253】
(付記7) 前記ズーミング解析の際には、前記部分領域の解析条件および解析結果に基づいて、前記微細ボクセルに対する解析条件を決定することを特徴とする付記5記載の構造解析プログラム。
【0254】
(付記8) 前記ズーミング解析の際には、前記部分領域の層毎の平面上での材料配置パターンに対して、前記部分領域の構造を初期値として設定し、操作入力に応答して、前記部分領域の微細構造を示す部分領域2次元モデルを生成し、
生成された前記部分領域2次元モデルに基づいて、部分領域3次元モデルを生成し、
前記部分領域3次元モデルを複数のボクセルに分割して、部分領域有限要素モデルを生成し、
生成された前記部分領域有限要素モデルに基づいて構造解析を行う、
ことを特徴とする付記5記載の構造解析プログラム。
【0255】
(付記9) 多層構造の構造物の物理特性を解析する構造解析方法において、
前記構造物の層毎の材料配置パターンと層毎の厚さとを指定する操作入力に応答して、前記構造物の2次元モデルを生成し、
生成された前記2次元モデルの層毎の前記材料配置パターンに対して層毎に指定された厚みを与えて前記材料配置パターンを立体化し、立体化された層毎の前記材料配置パターンを積層することで3次元モデルを生成し、
前記3次元モデルを複数のボクセルに分割して、有限要素モデルを生成し、
生成された前記有限要素モデルに基づいて構造解析を行う、
手順を有することを特徴とする構造解析方法。
【0256】
(付記10) 前記2次元モデルを生成する際には、前記構造物の層毎の平面断面図を複数のセルに分割してテーブル形式で表示し、前記セルに対して材料を割り当てる操作入力に応じて、前記構造物の2次元モデルを生成することを特徴とする付記9記載の構造解析方法。
【0257】
(付記11) 前記3次元モデルの生成の際には、前記2次元モデルから、直方体形状の複数のセルを生成し、連続する同一形状のセルを結合して1つのセルにすることを特徴とする付記9記載の構造解析方法。
【0258】
(付記12) 前記有限要素モデルを生成する際には、分割方向に最も小さいセルサイズの整数分の1の値を前記分割方向のボクセルサイズとして、連続する同一形状のセルが結合された前記3次元モデルを複数のボクセルに分割することを特徴とする付記11記載の構造解析方法。
【0259】
(付記13) 前記構造解析の後、前記3次元モデルの一部である部分領域を、前記ボクセルよりも小さな微細ボクセルに分割してズーミング解析を行うことを特徴とする付記9記載の構造解析方法。
【0260】
(付記14) 前記ズーミング解析の際には、層の指定と、指定された当該層に対応する立体化前の前記材料配置パターンにおける領域指定との操作入力に応答して、前記3次元モデルの一部である前記部分領域を決定することを特徴とする付記13記載の構造解析方法。
【0261】
(付記15) 前記ズーミング解析の際には、前記部分領域の解析条件および解析結果に基づいて、前記微細ボクセルに対する解析条件を決定することを特徴とする付記13記載の構造解析方法。
【0262】
(付記16) 前記ズーミング解析の際には、前記部分領域の層毎の平面上での材料配置パターンに対して、前記部分領域の構造を初期値として設定し、操作入力に応答して、前記部分領域の微細構造を示す部分領域2次元モデルを生成し、
生成された前記部分領域2次元モデルに基づいて、部分領域3次元モデルを生成し、
前記部分領域3次元モデルを複数のボクセルに分割して、部分領域有限要素モデルを生成し、
生成された前記部分領域有限要素モデルに基づいて構造解析を行う、
ことを特徴とする付記13記載の構造解析方法。
【0263】
(付記17) 多層構造の構造物の物理特性を解析する構造解析装置において、
前記構造物の層毎の材料配置パターンと層毎の厚さとを指定する操作入力に応答して、前記構造物の2次元モデルを生成する2次元モデル生成手段と、
前記2次元モデル生成手段で生成された前記2次元モデルの層毎の前記材料配置パターンに対して層毎に指定された厚みを与えて前記材料配置パターンを立体化し、立体化された層毎の前記材料配置パターンを積層することで3次元モデルを生成する3次元モデル生成手段と、
前記3次元モデルを複数のボクセルに分割して、有限要素モデルを生成する有限要素モデル生成手段と、
生成された前記有限要素モデルに基づいて構造解析を行う構造解析手段と、
を有することを特徴とする構造解析装置。
【0264】
(付記18) 多層構造の構造物の物理特性を解析する構造解析プログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体において、
前記コンピュータに、
前記構造物の層毎の材料配置パターンと層毎の厚さとを指定する操作入力に応答して、前記構造物の2次元モデルを生成し、
生成された前記2次元モデルの層毎の前記材料配置パターンに対して層毎に指定された厚みを与えて前記材料配置パターンを立体化し、立体化された層毎の前記材料配置パターンを積層することで3次元モデルを生成し、
前記3次元モデルを複数のボクセルに分割して、有限要素モデルを生成し、
生成された前記有限要素モデルに基づいて構造解析を行う、
処理を実行させることを特徴とする記録媒体。
【0265】
(付記19) 多層配線を有する半導体集積回路の製造方法であって、
前記半導体集積回路の層毎の材料配置パターンと層毎の厚さとを指定する操作入力に応答して、前記半導体集積回路の2次元モデルを生成し、
生成された前記2次元モデルの層毎の前記材料配置パターンに対して層毎に指定された厚みを与えて前記材料配置パターンを立体化し、立体化された層毎の前記材料配置パターンを積層することで3次元モデルを生成し、
前記3次元モデルを複数のボクセルに分割して、有限要素モデルを生成し、
生成された前記有限要素モデルに基づいて構造解析を行い、
前記構造解析の結果に基づいて、前記2次元モデルの層毎の前記材料配置パターンの合否を判定し、
合格と判定された場合、前記2次元モデルの層毎の前記材料配置パターンに従って半導体集積回路を製造する、
ことを特徴とする半導体集積回路の製造方法。
【0266】
【発明の効果】
以上説明したように本発明では、操作入力に応答して生成された2次元モデルの層毎の材料配置パターンに対して、層毎に厚みを与えた上で同じ材料のセルを結合して3次元モデルを生成し、その3次元モデルに基づいて有限要素法による解析を行うようにした。そのため、ユーザが2次元モデルの構造を指定する操作入力を行うことで、有限要素法による解析を行うことができる。その結果、有限要素法による構造解析の際に、分割位置の調整等の作業が不要となり、非常に少ない手間で、多層構造の構造物の物理特性を解析することができると共に、3次元形状データのデータ量を削減できる
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理構成図である。
【図2】LSIに対して負荷をかける製造工程の一例を示す図である。図2(A)は、絶縁性接着剤塗布工程を示す図である。図2(B)は、アライメント工程を示す図である。図2(C)は、加熱・加圧工程を示す図である。
【図3】LSIの断面を示す図である。
【図4】構造解析プログラムを実行可能なコンピュータのハードウェア構成例を示す図である。
【図5】構造解析装置の機能構成を示す機能ブロック図である。
【図6】構造解析処理の全体の流れを示すフローチャートである。
【図7】全体モデル定義処理の詳細を示すフローチャートである。
【図8】モデル構造定義入力画面を示す図である。
【図9】初期化確認ダイアログを示す図である。
【図10】構造サイズ入力ダイアログを示す図である。
【図11】材料テーブルの例を示す図である。
【図12】材料編集ダイアログの例を示す図である。
【図13】材料DB選択ダイアログの例を示す図である。
【図14】縦断面構造テーブルの一例を示すである。
【図15】横断面構造テーブルの例を示す図である。
【図16】材料配置パターンの重ね合わせ例を示す図である。
【図17】3次元変換処理の手順を示すフローチャートである。
【図18】3次元モデル形状中間データを示す図である。
【図19】第1の軸方向への隣接同一材料同士の結合処理を示すフローチャートである。
【図20】第1の軸方向のセルの結合例を示す図である。
【図21】第2の軸方向への隣接同一材料同士の結合処理を示すフローチャートである。
【図22】第2の軸方向のセルの結合例を示す図である。
【図23】第3の軸方向への隣接同一材料同士の結合処理を示すフローチャートである
【図24】第3の軸方向のセルの結合例を示す図である。
【図25】有限要素モデルへの変換処理を示すフローチャートである。
【図26】横断面方向のボクセル分割例を示す図である。
【図27】厚さ方向のボクセル分割例を示す図である。
【図28】全体モデル解析処理の手順を示すフローチャートである。
【図29】ズーミング解析処理の手順を示すフローチャートである。
【図30】部分領域指定の入力方法を示す図である。
【図31】部分領域における全体モデルと部分モデルとのボクセルデータの相異を示す図である。
【図32】部分モデル解析処理の手順を示すフローチャートである。
【図33】全体モデルの部分領域と部分モデルとの境界面を示す図である。
【図34】内挿法による部分モデルの節点位置での解析条件算出方法を説明する図である。
【図35】LSI製造システムの一例を示す図である。
【図36】LSI製造手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 2次元モデル
2 3次元モデル
3 有限要素モデル
4 解析結果
10 ネットワーク
11 モニタ
12 キーボード
13 マウス
100 コンピュータ
101 CPU
102 RAM
103 ハードディスクドライブ
104 グラフィック処理装置
105 入力インタフェース
106 通信インタフェース
200 構造解析装置
201 材料DB
202 ユーザインタフェース
203 材料管理部
204 全体モデル定義部
205 部分モデル定義部
206 3次元変換部
207 有限要素モデル生成部
208 解析部
209 解析結果画像生成部

Claims (7)

  1. 多層構造の構造物の物理特性を解析する構造解析プログラムにおいて、
    コンピュータに、
    2次元モデル生成手段が、前記構造物の層毎の平面断面図を複数のセルに分割してテーブル形式で表示し、前記セルに対して材料を割り当てる操作入力に応答して前記構造物の層毎の材料配置パターンを設定すると共に、層毎の厚さとを指定する操作入力に応答して各層の厚さを設定することで、前記構造物の2次元モデルを生成し、
    3次元モデル生成手段が、前記2次元モデル生成手段で生成された前記2次元モデルの層毎の前記材料配置パターンに対して層毎に指定された厚を与えて、前記2次元モデルから直方体形状の複数のセルを生成して前記材料配置パターンを立体化し、立体化された層毎の前記材料配置パターンを積層すると共に、前記直方体形状の複数のセルの中で互いの接する面が合致するセルであって同一材料が連続するセルを結合して1つのセルにすることで3次元モデルを生成し、
    有限要素モデル生成手段が、前記結合処理後の3次元モデルに基づいて、3次元座標の3軸方向それぞれのセルサイズの最小値を取得し、前記3軸の各軸方向のセルサイズの最小値をそれぞれ2以上の整数で分割したサイズをボクセルの各軸方向のサイズとして設定することで、前記3次元モデルを複数のボクセルに分割して、有限要素モデルを生成し、
    構造解析手段が、生成された前記有限要素モデルに基づいて構造解析を行う、
    処理を実行させることを特徴とする構造解析プログラム。
  2. 前記構造解析手段は、全体の構造解析の後、前記3次元モデルの一部である部分領域を、前記ボクセルよりも小さな微細ボクセルに分割してズーミング解析を行うことを特徴とする請求項1記載の構造解析プログラム。
  3. 前記構造解析手段は、前記ズーミング解析の際には、層の指定と、指定された当該層に対応する立体化前の前記材料配置パターンにおける領域指定との操作入力に応答して、前記3次元モデルの一部である前記部分領域を決定することを特徴とする請求項2記載の構造解析プログラム。
  4. 前記構造解析手段は、前記ズーミング解析の際には、前記部分領域の解析条件および解析結果に基づいて、前記微細ボクセルに対する解析条件を決定することを特徴とする請求項2記載の構造解析プログラム。
  5. 多層構造の構造物の物理特性をコンピュータで解析する構造解析方法において、
    2次元モデル生成手段が、前記構造物の層毎の平面断面図を複数のセルに分割してテーブル形式で表示し、前記セルに対して材料を割り当てる操作入力に応答して前記構造物の層毎の材料配置パターンを設定すると共に、層毎の厚さとを指定する操作入力に応答して各層の厚さを設定することで、前記構造物の2次元モデルを生成し、
    3次元モデル生成手段が、前記2次元モデル生成手段で生成された前記2次元モデルの層毎の前記材料配置パターンに対して層毎に指定された厚さを与えて、前記2次元モデルから直方体形状の複数のセルを生成して前記材料配置パターンを立体化し、立体化された層毎の前記材料配置パターンを積層すると共に、前記直方体形状の複数のセルの中で互いの接する面が合致するセルであって同一材料が連続するセルを結合して1つのセルにすることで3次元モデルを生成し、
    有限要素モデル生成手段が、前記結合処理後の3次元モデルに基づいて、3次元座標の3軸方向それぞれのセルサイズの最小値を取得し、前記3軸の各軸方向のセルサイズの最小値をそれぞれ2以上の整数で分割したサイズをボクセルの各軸方向のサイズとして設定することで、前記3次元モデルを複数のボクセルに分割して、有限要素モデルを生成し、
    構造解析手段が、生成された前記有限要素モデルに基づいて構造解析を行う、
    手順を有することを特徴とする構造解析方法。
  6. 多層構造の構造物の物理特性を解析する構造解析装置において、
    前記構造物の層毎の平面断面図を複数のセルに分割してテーブル形式で表示し、前記セ ルに対して材料を割り当てる操作入力に応答して前記構造物の層毎の材料配置パターンを設定すると共に、層毎の厚さとを指定する操作入力に応答して各層の厚さを設定することで、前記構造物の2次元モデルを生成する2次元モデル生成手段と、
    前記2次元モデル生成手段で生成された前記2次元モデルの層毎の前記材料配置パターンに対して層毎に指定された厚さを与えて、前記2次元モデルから直方体形状の複数のセルを生成して前記材料配置パターンを立体化し、立体化された層毎の前記材料配置パターンを積層すると共に、前記直方体形状の複数のセルの中で互いの接する面が合致するセルであって同一材料が連続するセルを結合して1つのセルにすることで3次元モデルを生成する3次元モデル生成手段と、
    前記結合処理後の3次元モデルに基づいて、3次元座標の3軸方向それぞれのセルサイズの最小値を取得し、前記3軸の各軸方向のセルサイズの最小値をそれぞれ2以上の整数で分割したサイズをボクセルの各軸方向のサイズとして設定することで、前記3次元モデルを複数のボクセルに分割して、有限要素モデルを生成する有限要素モデル生成手段と、
    生成された前記有限要素モデルに基づいて構造解析を行う構造解析手段と、
    を有することを特徴とする構造解析装置。
  7. 多層配線を有する半導体集積回路の製造方法であって、
    回路設計装置の2次元モデル生成手段が、前記構造物の層毎の平面断面図を複数のセルに分割してテーブル形式で表示し、前記セルに対して材料を割り当てる操作入力に応答して前記構造物の層毎の材料配置パターンを設定すると共に、層毎の厚さとを指定する操作入力に応答して各層の厚さを設定することで、前記半導体集積回路の2次元モデルを生成し、
    前記回路設計装置の3次元モデル生成手段が、前記2次元モデル生成手段で生成された前記2次元モデルの層毎の前記材料配置パターンに対して層毎に指定された厚さを与えて、前記2次元モデルから直方体形状の複数のセルを生成して前記材料配置パターンを立体化し、立体化された層毎の前記材料配置パターンを積層すると共に、前記直方体形状の複数のセルの中で互いの接する面が合致するセルであって同一材料が連続するセルを結合して1つのセルにすることで3次元モデルを生成し、
    前記回路設計装置の有限要素モデル生成手段が、前記結合処理後の3次元モデルに基づいて、3次元座標の3軸方向それぞれのセルサイズの最小値を取得し、前記3軸の各軸方向のセルサイズの最小値をそれぞれ2以上の整数で分割したサイズをボクセルの各軸方向のサイズとして設定することで、前記3次元モデルを複数のボクセルに分割して、有限要素モデルを生成し、
    前記回路設計装置の構造解析手段が、生成された前記有限要素モデルに基づいて構造解析を行い、
    前記回路設計装置の合否判定手段が、前記構造解析の結果に基づいて、前記2次元モデルの層毎の前記材料配置パターンの合否を判定し、
    合格と判定された場合、生産管理装置が製造スケジュールに従って、前記2次元モデルを半導体製造装置に送信し、
    前記半導体製造装置が前記2次元モデルの層毎の前記材料配置パターンに従って半導体集積回路を製造する、
    ことを特徴とする半導体集積回路の製造方法。
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