JP2000028665A - 電磁界解析装置及び電磁界解析方法 - Google Patents

電磁界解析装置及び電磁界解析方法

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JP2000028665A
JP2000028665A JP10191906A JP19190698A JP2000028665A JP 2000028665 A JP2000028665 A JP 2000028665A JP 10191906 A JP10191906 A JP 10191906A JP 19190698 A JP19190698 A JP 19190698A JP 2000028665 A JP2000028665 A JP 2000028665A
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electromagnetic field
grid
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JP10191906A
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Teruhiro Tsujimura
彰宏 辻村
Shuichi Sekine
秀一 関根
Manabu Kuwabara
学 桑原
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】製図用CADデータを流用することにより、入
力作業を簡単化する。 【解決手段】ステップS1 において作成した製図用CA
DデータをステップS2において記憶し、格子上の情報
に変換する。ステップS3 で格子に厚みの情報及び材質
の情報を追加し、ステップS4 で各格子の位置及び材質
に応じて、要素に情報を与える。これにより、解析モデ
ルの入力作業が終了する。ステップS5 で解析計算を行
い、ステップS6 で計算結果を出力する。製図用CAD
データを流用しているので、入力作業が著しく簡単化さ
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、時間領域において
電子機器装置、アンテナ等の電磁界の解析を行なう電磁
界解析装置及び電磁界解析方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電磁界解析の手法としては、周波
数領域におけるものと時間領域におけるものとがある。
一般的には、媒質定数の異なる複数の物質を含んだ場合
や複雑な形状の場合等においては、モーメント法等の周
波数領域における電磁界解析が採用される。しかし、周
波数領域における解析では、大幅な近似を用いなければ
計算を行なえず、モデルが複雑になればなるほど正確な
解析を行うことができないという問題があった。
【0003】一方、これまで計算機の計算能力及び記憶
容量が足りないために、あまり注目されていなかった時
間領域における解析手法が、近年のパソコン、ワークス
テーション等の計算機の計算能力の向上及び記憶域の大
容量化により可能となり、これによる解析例が数多く発
表されるに至っている。
【0004】時間領域における解析手法は、電磁界の基
本方程式であるマクスウェル(Maxwell)の方程
式を時間軸上で差分方程式にして、同じくマクスウェル
の方程式を満たすように空間領域で格子網上に離散化し
た電界、磁界を上記の差分方程式を逐次計算することに
よって求める。この方法は、解析物の形状や構成してい
る媒質定数を任意に選べるという長所を有している。周
波数領域及び時間領域における解析手法の特徴を図14
に示す。
【0005】時間軸上における解析理論を原理とする解
析方法には、FD−TD(Finite Differ
ence−Time Domain)法、TLM(Tr
ansmission−Line Modeling)
法及び空間回路網法等がある。例えば、このうちFD−
TD法は、マクスウェルの方程式を時間及び空間におい
て中心差分し、電磁界を交互に計算するleap−fr
ogアルゴリズムにより解析系の各電磁界変数を各タイ
ムステップ毎に計算するものである。
【0006】この解析法では、解析対象は3次元である
ことが一般的であり、解析対象(モデル)を含む解析領
域を通常図15乃至図17のような直方体の格子で分割
する。一般的には、格子の内部1には誘電率、透磁率、
導電率の情報が割り当てられる。ここで格子の形状は必
ずしも立方体である必要はない。基本的には電界2(黒
丸)は格子の各辺に沿って割り当てられ、磁界3(白
丸)は面の中心に対して法線方向に割り当てられる。そ
して、誘電率、導電率は、図16に示すように、各電界
に与えられた数値の平均によって最終的に与えられ、透
磁率は、図17に示すように、各磁界に接する格子に与
えられた数値の平均によって最終的に与えられる。
【0007】各電界点の距離及び各電磁界点の距離は、
x、y、z軸方向に対して夫々Δx、Δy、Δzとな
る。つまり、解析対象を表すデータは3次元で入力する
必要がある。
【0008】ところで、このような格子網を使用する計
算結果の精度は、格子網の網目の細かさに依存し、網目
が細かいほど精度は向上する。比較的複雑な構造を有す
る解析物では、必要とされる格子数が増大する。このよ
うな場合において、計算機に入力すべきデータ量は極め
て膨大であり、入力作業を手作業で行うものとすると、
工数の多さから長時間を要してしまう。
【0009】そこで、データ入力作業の能率化を図るた
め、計算用ソフトウェアの他に、パソコン、ワークステ
ーション等の計算機を用いて電磁界解析を行う3次元構
造物入力ソフトウェアが開発されている。
【0010】しかし、このような3次元構造物入力ソフ
トウェアを使いこなすためには、電磁界の知識や、ソフ
トの使用法等の学習が必要であることから、限られた技
術者しか利用することができず、しかも使用法を習熟す
るためには長期間を要してしまう。また、このソフトを
使用しても、一からモデルを入力していくには、やはり
かなりの工数が必要である。
【0011】そこで、電磁界解析用ではなく製図用とし
て一般に普及している製図用CAD(Computer
Aided Design)装置を利用することが考
えられる。製図用CAD装置によって作成したCADデ
ータから直接解析モデルを作成可能にすることにより、
データ入力作業の能率化を図ることができる。
【0012】既に、周波数軸上の解析手法であるモーメ
ント法、有限要素法等に対応したものが開発されてい
る。このような従来の電磁界解析装置においては、解析
用データは製図用CAD装置で作成したCADデータを
変換することによって得ている。
【0013】製図用CADデータは、異なるCADシス
テム間でのデータ交換のための公知の変換方式、例え
ば、DXF(Drawing Exchange Fo
rmat)、IGES(Initial Graphi
c Exchange Specification)
等のフォーマットを用いているものが多い。
【0014】次に、DXFの特徴を簡単に説明する。D
XFにおいては単位という考え方はないが、ミリ[m
m]かインチ[inch]表記を選択することができ
る。また、尺度という考え方もなく、全てのデータは実
寸である。図形は、画層又はレイヤー(LAYER)上
に作成される。いずれの画層に図形を描いても、図面全
体として合成した図形を得ることができる。画層は番号
によって固定されており、ユーザーが名前をつけること
ができないものと、独自に名前を付けることができるも
のとがある。各画層の表示,非表示を制御することによ
り、目的の図形のみを表示することも可能である。
【0015】このような特徴から、DXFは、多層プリ
ント基板、LSI(Large−Scale Inte
gration)チップ、共平面アンテナ等の製図用と
して利用されている。
【0016】図18は電子機器の内部にある多層プリン
ト基板を製図用CAD装置によって描画した状態を示す
説明図である。図18(a)乃至(c)は夫々画層11乃
至13の描画データを示しており、夫々多層基板の各層に
対応している。画層11には配線15が描画され、画層12に
は地板(グランド)16が描画され、画層13には配線17が
描画されている。
【0017】このように、一般のCADデータでは線分
によってデータを表現している。周波数領域における解
析法であるモーメント法では、線分のみによってデータ
入力が可能である。このため、CADデータを流用して
解析用データを得ることは容易であった。なお、当然な
がら解析可能なモデルは線分のみで表現可能なものに制
限される。
【0018】しかしながら、時間軸上の電磁界解析用と
して解析モデルを作成する場合には、線分のデータだけ
でなく、立体及び面を含む3種のデータが必要である。
この理由から、従来、2次元の製図用CADデータを流
用して時間領域における解析用データを得ることはでき
なかった。
【0019】ところで、多層プリント基板、LSIチッ
プ及び共平面アンテナ等の解析物をモデル化する場合に
は、配線のみでなく、地板(グランド)もモデル化する
必要がある。図19はこのような配線又は地板を描画し
た状態を示す説明図である。図19(a)は描画データ
を示し、図19(b)は斜線によって中央部が配線であ
ることを示し、図19(c)は斜線によって周辺部が地
板であることを示している。
【0020】製図用CADは、線分による描画のみを行
う。このため、描画された絵によって、面を示している
か立体を示しているかを判断することができず、また、
材質の情報も有していない。そこで、線によって囲まれ
た部分、つまり面形状を有する部分を抽出するために、
内外判定が行われる。
【0021】従来行われている内外判定方法の一例とし
ては、例えば、特開平9−185729号公報によって
開示された仮想差分メッシュ法がある。仮想差分メッシ
ュデータの各メッシュ毎にその代表点(例えば重心)か
ら任意の方向に半直線を引き、最表面ポイントの断面直
線等の形状要素との交点の数を調べ、偶数か奇数で内外
を判別する。
【0022】しかし、図19(a)は、図19(b)の
斜線に示すように、画層上に配線22が描画されたもの
か、図19(c)の斜線に示すように、画層上に地板23
が描画されたものかを判定することができない。即ち、
上述した内外判定の方法を採用しても、図19(b)の
場合には、外部に形状がないことから、交点が発生せ
ず、外部を判定基準にすることが困難であった。
【0023】従って、図19(a)の例では、面状部分
がいずれの部分かを特定することができない。この理由
からも、2次元の製図用CADデータを流用して時間領
域における解析用データを得ることはできなかった。
【0024】また、上述したように、時間軸上における
電磁界解析の計算結果の精度は、格子網の網目の細かさ
に影響され、網目が細かいほど精度は向上する。しか
し、解析を行なう計算機の記憶容量が無限であれば問題
無いが、実際は有限である。よってその各計算機の記憶
容量の範囲内に収まる格子数、つまり解析領域は解析モ
デルの大きさと、所望の周波数で決まるので、解析モデ
ルを分割する格子の大きさは制限される。
【0025】このため、特に、立方体又は直方体格子を
用いる時間軸上での電磁界解析においては、格子より細
かいモデルの一部が消えてしまったり、また、溝や穴を
埋めて判別を困難にしてしまう可能性もある。この場
合、電磁界シミュレーションを行なっても、その結果
は、実際の製図用CADデータとは異なったものになっ
てしまい、シミュレーション自体の意味が無くなってし
まうことになる。このように、任意の製図用CADデー
タを流用して解析用データを得ることはできない。
【0026】なお、時間軸上における解析手法のFD−
TD法、TLM法及び空間回路網法等は、基本原理が共
通であるので、上述した問題点は、いずれの方法におい
ても共通であると考えられる。
【0027】
【発明が解決しようとする課題】このように、上述した
従来の電磁界解析装置においては、時間領域の解析手法
を採用すると、製図用CADデータを流用することがで
きないことから、データの入力作業が極めて煩雑で困難
であるという問題点があった。
【0028】本発明は、製図用CADデータの流用を可
能にすることにより、データの入力作業を簡単にするこ
とができると共に、時間領域の電磁界解析特有のモデル
化を容易にすることができる電磁界解析装置及び電磁界
解析方法を提供することを目的とする。
【0029】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
電磁界解析装置は、解析モデルの形状に基づく線情報か
らなるCADデータについて、このCADデータを所定
の解析領域を区画する複数の格子に対応させた情報に変
換する変換手段と、前記変換手段によって得られた各格
子に材質の情報を追加するデータ追加手段と、前記各格
子の前記解析領域中の位置及び材質の情報に基づいて、
前記各格子の要素に情報を付与する離散化手段と、前記
離散化手段によって情報が付与された各格子を用いて、
前記解析モデルの時間領域における電磁界解析を行う解
析手段とを具備したものであり、本発明の請求項5に係
る電磁界解析装置は、請求項1に記載の電磁界解析装置
において、前記離散化手段によって要素に情報が付与さ
れた各格子を可視化する可視化手段と、前記各格子の要
素に付与する情報を修正可能にする修正手段とを具備し
たものであり、本発明の請求項7に係る電磁界解析装置
は、請求項5に記載の電磁界解析装置において、前記修
正手段により修正した情報を記憶する修正値記憶手段
と、前記修正値記憶手段に記憶されている情報を線情報
からなるCADデータに変換する逆変換手段と、前記逆
変換手段の出力に基づいて、CADデータの対応する部
分を修正するCADデータ修正手段とを具備したもので
あり、本発明の請求項13に係る電磁界解析方法は、解
析モデルの形状に基づく線情報からなるCADデータに
ついて、このCADデータを所定の解析領域を区画する
複数の格子に対応させた情報に変換する変換処理と、前
記変換処理によって得られた各格子に材質の情報を追加
するデータ追加処理と、前記各格子の前記解析領域中の
位置及び材質の情報に基づいて、前記各格子の要素に情
報を付与する離散化処理と、前記離散化手段によって情
報が付与された各格子を用いて、前記解析モデルの時間
領域における電磁界解析を行う解析処理とを具備したも
のである。
【0030】本発明の請求項1において、CADデータ
は、変換手段によって格子に対応させた情報に変換され
る。この格子に材質の情報がデータ追加手段によって追
加される。離散化手段は、格子の解析領域中の位置及び
材質の情報に基づいて、各格子の要素に情報を付与す
る。これにより、解析モデル作成のための入力作業が終
了し、解析手段は、解析モデルの時間領域における電磁
界解析を行う。
【0031】本発明の請求項5において、離散化手段に
よって情報が付与された各格子は、可視化手段によって
可視化される。修正手段は、格子の要素に付与する情報
を修正する。可視化手段を参照することによって、各格
子の要素に付与する情報の修正が容易となる。
【0032】本発明の請求項7において、離散化手段の
処理によって、解析モデル作成のための入力作業が終了
し、修正手段によって要素に付与された情報が修正され
ると、この修正値は修正値記憶手段に記憶される。逆変
換手段は、修正値記憶手段の記憶内容をCADデータに
変換する。この変換結果を用いて、CADデータ修正手
段は、元のCADデータを修正する。
【0033】本発明の請求項13において、変換処理に
よって、CADデータは格子に対応させた情報に変換さ
れ、更に、データ追加処理によって、格子に材質の情報
が追加される。これにより、CADデータは解析モデル
作成に利用可能となる。離散化処理によって、格子の解
析領域中の位置及び材質の情報に基づいて、各格子の要
素に情報が付与された後、解析処理によって解析モデル
の時間領域における電磁界解析が行われる。
【0034】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態について詳細に説明する。図1は本発明に係る
電磁界解析装置の一実施の形態を示すブロック図であ
る。
【0035】図1において、入力部31は、キーボード又
はマウス等によって構成されており、ユーザー操作に基
づく信号を制御部32に供給するようになっている。制御
部32は本装置全体を統括的に制御する。記憶部33は本装
置の動作に必要なソフトウェア及びその他の内外部から
のデータ等を記憶するようになっている。表示部34はC
RT等によって構成されており、制御部32に制御されて
画面表示を行うようになっている。
【0036】次に、このように構成された実施の形態の
動作について図2のフローチャートを参照して説明す
る。なお、図2のフローチャートは制御部32が記憶部33
に記憶されたソフトウェアを実行することによって実現
される。
【0037】先ず、図2のステップS1 においては製図
用データが作成される。解析モデルを図示しない製図用
CAD装置を用いて描画する。いま、解析モデルとして
は多層プリント基板、LSI(Large−Scale
Integration)チップのようなxy面に平
行な多数の面が層状に重なる(以下、2.5次元とい
う)モデルを想定する。例えば、図18のように多層配
線板を解析モデルとして描画を行うものとする。この場
合には、図18(a)乃至(c)に示すように、画層を
分け、画層11には配線15を描画し、画層12には地板16を
描画し、画層13には配線16を描画する。なお、製図用C
ADにより作図を行う場合には、後述するセルのサイズ
を考慮して、セルサイズを最小単位として、各線分の長
さを決定する。また、基本的には、材質が異なるものは
画層を分けて描画する。
【0038】こうして作成されたCADデータは、異な
るCADシステム間でのデータ交換のための公知の変換
方式、例えば、DXF、IGES等による製図用CAD
データに変換された後、図示しない入出力装置を介して
記憶部33に記憶される(ステップS2 )。
【0039】上述したように、製図用CADデータは材
質情報を有しておらず、また、図形は線情報のみで構成
されている。そこで、本実施の形態においては、画層間
の厚さ、材質情報等を追加するようになっている。ステ
ップS3 においてこのようなデータ追加が行なわれる。
【0040】先ず、解析モデルを含む領域を格子(セ
ル)網に離散化するために、各セルのサイズを指定す
る。製図用CADデータは解析モデルの平面的な形状を
示すデータであり、セルのx,y方向サイズを決定する
ことによって、製図用CADデータで与えられる解析モ
デルを平面上でセルに分割することができる。
【0041】更に、セルのz方向のサイズも決定してお
く。次に、各画層毎にz方向のデータを入力する。即
ち、基板の厚さ及び材質並びに配線の有無及びその材質
等をz方向の各セル毎に入力する。これにより、製図用
CADデータで与えられる平面形状に厚み方向の形状が
付加されると共に、製図用CADデータで与えられる平
面形状の材質等が指定される。これらの形状(サイズ)
及び材質等は例えば直方体のセル単位で指定されること
になる。
【0042】次に、ステップS4 において、格子網への
離散化が行われる。先ず、格子網(解析領域)をx,
y,z方向に何個のセルを用いて構成し、解析モデルを
格子網(解析領域)のいずれの位置に配置するかを決定
する。次に、セル単位で、領域内の位置及び材質に基づ
くデータを入力する。即ち、離散化は、製図用CADデ
ータ上に仮想的に3次元格子網を配置し、各格子点の位
置が複数の構成要素で構成される領域のいずれの位置に
存在しているかを調べ、格子点の位置を引数とした配列
に領域の引数としてその領域の媒質定数の値をそこに入
力することで行なう。
【0043】媒質定数の定義の仕方には以下の二通りが
ある。つまり、格子の3方向の辺に対して各々定数を割
り当てる方法と、格子全体に一つの定数を割り当てる方
法である。これら二つの方法において、前者は線状、又
は、面状領域を離散化するときに用い、後者はブロック
状の領域を離散化するのに用いる。
【0044】例えば、各格子にはその材質を特定するた
めの情報を割り当て、各格子の辺及び面には誘電率、透
磁率、導電率等の情報を割り当てる。
【0045】同一の媒質定数には、同じ番号又は名前を
付ける。各辺構成要素の番号又は名前と媒質定数とを共
に記憶部33のデータとして格納する。なお、各辺構成要
素毎の番号又は名前とその要素の媒質定数とを対応させ
て記憶部33に格納してもよい。
【0046】ステップS4 までの処理によって解析モデ
ルの入力が完了する。
【0047】一般的には、プリント配線板等の設計時に
は、製図用CADを用いた設計が行われており、ここで
作成された製図用CADを電磁界解析のデータ入力作業
に流用するので、データ入力作業が著しく短縮される。
特に、プリント配線板等においては、部品点数が多くま
た各部品の形状も複雑であり、電磁界解析用CADによ
って入力作業を行う場合に比して、入力に要する工数は
著しく削減される。
【0048】次に、ステップS5 において解析計算が行
われる。ステップS5 の解析計算には一般的な手法を採
用することができるので、格子網上の格子点の電磁界を
求める具体的な手法については説明を省略する。こうし
て、時間軸上で電磁界を計算し、電磁界強度、Sパラメ
ータ及び放射パターン等の所望の解析結果を得る(ステ
ップS6 )。
【0049】このように、本実施の形態においては、製
図用CAD装置によって作成したCADデータを用い、
このCADデータから得られる平面形状に、厚み方向の
情報を材質と共に付加することによって、比較的簡単な
作業によって格子網への離散化が可能となる。即ち、電
磁界解析用に改めてモデルを作成するのではなく、別用
途のために既に作成された製図用CADデータを読み込
み、離散化することによって、時間領域で電磁界解析が
可能なモデルを作成しており、極めて短時間で且つ容易
に解析モデルのモデル化が可能である。
【0050】なお、図2では2次元の製図用CAD装置
を用いた例について説明したが、3次元の製図用CAD
装置を用いた場合には、データ追加処理として、格子網
への離散化処理時に、材質についての情報を入力すれば
よい。
【0051】図3は本発明の他の実施の形態に係る電磁
界解析方法を示すフローチャートである。図3において
図2と同一の手順には同一符号を付して説明を省略す
る。本実施の形態は、図1の装置によって実現可能であ
り記憶部33に格納されるプログラムが異なるのみであ
る。図3のフローは、制御部32が記憶部33に記載された
ソフトウェアを実行することで実現される。
【0052】ステップS4 における格子網への離散化ま
での処理は図2と同様である。本実施の形態において
は、格子網への離散化後にステップS7 において表示処
理を行い、表示結果が良好(OK)であるか不良(N
G)であるか判断するようになっている。即ち、制御部
32は解析モデルについての入力データに基づいて表示デ
ータを作成して表示部34に供給する。これにより、オペ
レータは、表示部34の図示しない表示画面上において、
解析モデル及び解析領域等の表示を見ることができる。
【0053】上述したように、FD−TD法では、解析
対象を含む解析領域を通常図15乃至図17のような直
方体の格子で分割する。格子の内部には誘電率、透磁
率、導電率の情報が割り当てられる。
【0054】図4は格子に対する情報の割り当てを説明
するための説明図である。
【0055】格子に割り当てる情報としては、上述した
ように、x,y,zの各辺(線要素)に割り当てる情報
と格子の材質を示す情報とがある。格子の材質を示すた
めに、例えば、制御部32は、格子41の6面全体を材質に
応じた所定の色で塗りつぶした表示とする。また、格子
41の各面を囲む4辺の全てにデータが割り当てられてい
る場合には、これらの4辺に囲まれた面42に斜線43等を
施す。なお、各辺にデータが割り当てられていることを
単独で表示する場合には、各辺44の色を他の辺とは異な
る所定の色にする。このような表示によって、各格子の
材質、誘電率、透磁率、導電率等を表示することができ
る。
【0056】オペレータは、表示部34における表示を確
認して修正の有無を判断する。確認事項としては、解析
モデルが消滅することなく、最低限分割されているか、
計算領域は足りているか等がある。離散化の結果、これ
らの条件を満足している場合には、給電点の追加等若干
の修正を表示部34で確認しながら行なう(ステップS8
)。
【0057】条件が満足していなければ、処理をステッ
プS7 からステップS3 に戻して、再度データの追加を
行う。以後、ステップS3 乃至S7 を繰返して、条件を
満足するまでデータの追加を行う。
【0058】こうして、本実施の形態においては、ステ
ップS8 までの処理によって、解析モデルの入力が完了
する。
【0059】以後の処理は図2のフローと同様である。
【0060】図5は本発明の他の実施の形態を説明する
ためのフローチャートである。図5において図4と同一
の手順には同一符号を付して説明を省略する。本実施の
形態は、図1の装置によって実現可能であり記憶部33に
格納されるプログラムが異なるのみである。図5のフロ
ーは、制御部32が記憶部33に記載されたソフトウェアを
実行することで実現される。
【0061】ステップS4 における格子網への離散化処
理においては、直方体格子の3方向の辺の構成要素及び
格子全体で表す媒質定数を、解析毎に入力部31によって
手作業で入力している。本実施の形態はこの入力作業を
自動化したものである。
【0062】ステップS3 のデータ追加処理によって、
解析領域中の各格子についての材質が決定し、ステップ
S4 の格子網への離散化処理によって、解析領域中の各
格子の位置も決定される。従って、この時点で、各格子
に与える情報は必然的に決定する。各格子に使用する要
素はある程度定まっており、辺構成要素及び容積媒質デ
ータ等として要素テーブルを構成しておくことが可能で
ある。
【0063】制御部32は、データ追加処理が終了し、各
格子の位置が指定されると、図5のステップS9 におい
て、これらの情報に対応するデータを要素テーブルから
読出して、各格子に設定する。
【0064】なお、要素テーブルからの読出し及び要素
テーブルへの書込みは、ステップS3 ,S4 ,S7 の処
理中にも行うことが可能である。また、要素テーブルの
内容である辺構成要素及び容積媒質データをテキストフ
ァイルで格納することにより、制御部32による処理だけ
でなく、他のマイコンシステムにおけるエディタ等によ
って要素テーブルを容易に修正することも可能である。
【0065】このように、本実施の形態においては、要
素テーブルを用いて入力作業を自動化しており、解析モ
デル作成のための作業を著しく簡単化することができ
る。
【0066】更に、要素テーブルを用いることにより、
各格子に与える要素の変更も容易である。例えば、図1
4に示したように、時間領域での電磁界解析において
は、非線形素子を含めた解析が可能である。つまり、非
線形素子を示す辺の電気的特性を過渡解析又は測定によ
り求め、これを時間の関数として定式化して要素テーブ
ルに記憶させるのである。これにより、解析結果の時間
的な変化を把握しやすいという利点もある。なお、非線
形素子の特性は電気回路シミュレータによって計算させ
てもよい。
【0067】図6は本発明の他の実施の形態に係る電磁
界解析方法を示すフローチャートである。図6において
図3と同一の手順には同一符号を付して説明を省略す
る。本実施の形態は、図1の装置によって実現可能であ
り記憶部33に格納されるプログラムが異なるのみであ
る。図6のフローは、制御部32が記憶部33に記載された
ソフトウェアを実行することで実現される。
【0068】本実施の形態は、電磁界解析の結果に応じ
て修正した解析モデルに基づいて、利用した製図用CA
Dデータを修正するようにしたものである。
【0069】ステップS8 による修正処理が行われる
と、次にステップS11によって解析用データへの変換が
行われて、記憶部33に記憶される。ステップS12では、
解析用データを製図用CADデータに変換する。
【0070】図7及び図8は解析用データから製図用C
ADデータへの変換を説明するための説明図である。
【0071】先ず、解析用データから、図7に示すよう
に、配線図51,52及び地板図53の位置を指定する。つま
り、2次元に置き換える面を指定する。次に、離散化し
ていたモデルをアセンブルし、製図用CADデータの線
情報に変換する。図8は3×2の格子のx,y平面の解
析データを示している。各格子にはx,y辺に媒質情報
(黒丸)が割り当てられている。媒質情報によって同一
の材質の境界を判別することができる。例えば媒質情報
は各格子の辺を表す(x,y)の値で表されるものとす
る。
【0072】図8の6つの格子のみが同一材質であるも
のとすると、x方向については、黒丸で示す媒質情報は
(1,1),(2,1),(3,1),(1,3),
(2,3),(3,3)で表現することができ、y方向
については、黒丸で示す媒質情報は(1,1),(1,
2),(4,1),(4,2)で表現することができ
る。これらの解析モデルのデータから、端点が(1,
1),(1,3),(4,1),(4,3)の長方形を
示す線分データを得ることができる。
【0073】このようにして得られたCADデータは、
次のステップS13において、元の製図用CADデータと
比較される。元の製図用CADデータに対して、ステッ
プS12で得られたCADデータに部分的消失又は穴埋め
等の不具合が発生しているか否かが判定される。不具合
があった場合(NG)には、ステップS14において製図
用CAD装置を用いて、ステップS12で得たCADデー
タを修正した後、ステップS2 において修正したCAD
データを保存する。そして、再度ステップS3からステ
ップS12までの処理が繰返される。
【0074】不具合がない場合(OK)には、ステップ
S13から次のステップS5 に処理を移行して解析計算を
行う。次のステップS15では計算結果が良好(OK)で
あるか不良(NG)であるかが判定される。不良である
場合には、処理をステップS8 に戻して修正を行い、ス
テップS12以降の処理を繰返す。良好である場合には、
ステップS16において最終修正モデルとしてステップS
12で得た製図用CADデータを決定して処理を終了す
る。
【0075】このように、本実施の形態においては、製
図用CADデータを利用して解析モデルを作成するだけ
でなく、解析モデル作成時の修正をCADデータに反映
させることも可能にしている。これにより、多層プリン
ト配線板等の設計時の負担を著しく軽減することができ
る。
【0076】図9は本発明の他の実施の形態に係る電磁
界解析方法で採用する内外判定方法を示すフローチャー
トである。
【0077】本実施の形態は図2のステップS1 におけ
る製図用データの作成処理において、予め矩形を描画し
ておくことによって、確実な内外判定を可能にするもの
である。ステップS21はこのような矩形描画処理を行う
手順である。即ち、本来必要な図形の他に、この図形を
囲むようにして矩形を描画する。例えば、回路基板の電
磁界解析を行う場合には、回路基板上の部品の図形に対
して基板そのものを示す矩形を描画する。なお、この矩
形の描画は、本来必要な図形が表示されていない所定の
画層に描画することによって、内外判定に用いるか否か
を容易に変更可能である。
【0078】次のステップS22は、ステップS21で描画
した矩形を含む図形データを読込む処理である。次のス
テップS23はステップS21で描画した矩形の外の部分に
複数の基準点を設定する処理である。基準点から半直線
を引き、解析モデルを示す図形との交点の数が偶数の場
合には内側と判定し、奇数の場合には外側と判定する。
【0079】ステップS25は、外側と判定された場合の
基準点を記憶する処理であり、ステップS26は、内側と
判定された場合の基準点を記憶する処理である。次のス
テップS27は各基準点を用いた場合の内外判定が一致し
ているか否かを判定する処理である。一致する場合には
処理を終了し、不一致の場合には、ステップS23に処理
を戻して、基準点を新たに設定し直して、内外判定を繰
返す。
【0080】次に、このように構成された実施の形態の
動作について図10の説明図を参照して説明する。
【0081】解析モデルとしては、多層プリント基板等
の2.5次元のものを想定する。図10はこのような多
層プリント基板の所定の層を製図用CAD装置によって
描画した状態を示している。画層66には配線64を描画す
る。ステップS21においては、この配線64の描画部分を
囲むように、他の画層67に矩形61を描画する。即ち、矩
形61は基板そのものを表現していると考えてもよい。
【0082】次いで、ステップS22において矩形61を含
み配線64のCADデータを読み出し、ステップS23にお
いて矩形61の外側に複数の基準点62を設定する。次に、
基準点62から半直線を引き、半直線と描画した線との交
点の数から内外判定を行う(ステップS24)。
【0083】図10に示すように、交点65の数は偶数で
ある。こうして、この場合には、ステップS26におい
て、この基準点については、配線64が内側を示すものと
記憶する。他の基準点についても同様に交点の数が偶数
であるか奇数であるかを判定する。
【0084】全ての基準点について判定が行われると、
次のステップS27において、全ての基準点における判定
結果が一致した否かが判定される。一致している場合に
は、処理を終了し、そうでない場合には、基準点をずら
して再度内外判定を行う。例えば、基準点がN個ある場
合には、各基準点とも解析モデルの中心位置を軸にし
て、θ≪360/N[°]だけずらし、N個の基準点の
判定結果が一致するまで繰り返す。
【0085】このように、本実施の形態においては、単
なる内外判定だけでは、内側か外側かの判断が不可能な
場合には、外側を示す矩形を描画することによって、確
実な内外判定が可能である。即ち、内外判定の範囲を限
定して、内と外の判定を逆転させることを容易にしてい
る。
【0086】図11は本発明の他の実施の形態に係る電
磁界解析方法で採用する製図用データ作成処理を示すフ
ローチャートである。
【0087】本実施の形態は、解析モデルの離散化処理
において発生する誤差を低減するためのものである。
【0088】ステップS31は単位選択処理である。単位
選択処理においては、製図を始めるために作図単位を設
定する。作図単位としては、ミリ[mm]又はインチ
[inch]等の表記を選択すればよい。次のステップ
S32では図面範囲を指定する。この処理では、解析モデ
ルを実寸で設計可能な範囲を図面範囲に設定する。な
お、図面範囲は図形に比べて余裕を持って設定する。
【0089】本実施の形態においては、次のステップS
33において、スナップ及びグリッドの大きさを指定する
ようになっている。グリッドとは、図面範囲として指定
した領域に広がる点のパターンであり、位置合わせ及び
距離の表示に利用することができる。スナップは、カー
ソルの動きを制限するものであり、スナップを設定する
ことによりカーソルは定義した間隔で移動する。即ち、
スナップで指定された間隔以外では点を指定することが
できないので、オペレータがカーソルをマウス等で移動
させて点を指定する場合でも、正確な指定が可能であ
る。よって、両者を同時に用いることで、製図用CAD
で作成したモデルを用いた離散化時に、誤差が発生する
ことを防止することができる。
【0090】本実施の形態においては、グリッド及びス
ナップの単位を、格子の大きさに対応させて設定するこ
とにより、離散化時に誤差が発生することを防止するよ
うになっている。
【0091】次に画層を設定する。多層の場合には、各
層分けて描画するが、製図用の寸法線も別の層に描画す
る。更に、同一の層であっても、材質が異なるものにつ
いては別の層に描画する。また、この場合には、いずれ
か一層にモデルを囲む矩形を描画する(ステップS3
4)。
【0092】次に、ステップS35において、解析モデル
の平面形状の描画を行う。次いで、ステップS36におい
て、格子分割が良好(OK)に行われるか否(NG)か
の判定を行う。即ち、作成した製図用CADデータを図
2のステップS4 において格子網に離散化する際に、格
子への分割が妥当か否かを判定する。
【0093】図13はこの格子分割の妥当性の判定を説
明するための説明図である。
【0094】図13はコプレナー線路の描画例を示して
いる。地板73を示す表示上に線路72が描画されている。
線路72と地板73との間には隙間71が設けられている。地
板73、線路72及び隙間71は、破線で示す線分75乃至78に
よって示されている。
【0095】線分75,76相互間及び線分77,78相互間に
よって隙間71が表されている。いま、離散化の際の格子
が図13の四角で示す格子74であるものとする。この場
合には、格子74による分割は妥当でない。即ち、格子74
は線路72、隙間71及び地板73の全てを含んでおり、格子
74に適切な情報を与えることはできない。従って、この
場合には、ステップS36において分割が妥当でないこと
が判定されて処理はステップS35のモデル化に移行す
る。こうして、妥当な分割が行われると判断されるま
で、製図用CADデータの修正が繰返される。
【0096】なお、図13の場合には、格子74の大きさ
を十分に小さくして、格子74が線分77,78にまたがらな
いようにすればよい。そうすると、ステップS36におい
て分割が妥当であることが判定されて処理が終了する。
【0097】このように、本実施の形態においては、解
析モデルの離散化以前に、モデル分割の最適化が可能と
なり、この結果、格子の大きさによる離散化の誤差をな
くしたモデル化を実現することができる。
【0098】なお、例えば2.5及び3次元における
x、y、zの3方向の格子の辺の長さは等しい必要はな
く、格子形状は直方体で構わない。従って、ステップS
33において、解析モデルを格子に分割するためにスナッ
プ及びグリッドの大きさを設定する場合には、方向毎に
異なる大きさにしてもよい。即ち、3方向夫々に格子の
辺の長さを変えることにより、分割した解析モデルの精
度を一層向上させることができることは明らかである。
【0099】図12は本発明の他の実施の形態に係る電
磁界解析方法で採用する製図用データ作成処理を示すフ
ローチャートである。
【0100】本実施の形態は、解析モデルの離散化処理
において誤りが発生することを防止するためのものであ
る。
【0101】ステップS35において、解析モデルの平面
形状の描画を行う。なお、ステップS35以前の処理は図
11と同様であってよい。次のステップS37において
は、重要部分の指定を行う。
【0102】即ち、ステップS37においては、格子に分
割する際に重要と考えられる部分、例えば、微細な部分
等を指定し、この部分を他の部分とは異なる表示となる
ように描画を行う。例えば、重要部分については、他の
部分と異なる線種、線幅又は色等を用いる。なお、線種
としては、実線、点線、破線又は鎖線等の別がある。こ
れらの線種、線幅又は色等を重要度に応じて使い分けて
もよいことは明らかである。
【0103】例えば、図13に示す表示を行う。図13
に示すコプレナー線路においては、線路72と地板73との
間の間隙71が重要である。図13に示すように、格子74
の一辺よりも間隙71の幅の方が小さい場合には、線路72
と地板73とがつながって表され、隙間71がこの部分にお
いて消滅してしまう。
【0104】そこで、図13に示すように、間隙71につ
いては、破線75乃至78で描画し、他の部分を実線を用い
て描画する。例えば、破線で描画された部分について
は、次のステップS36における分割の妥当性の判断時
に、表示、ブザー等で評価結果をオペレータに認知させ
ることにより、妥当性を確実に判断させるようにするこ
とができる。
【0105】このように、本実施の形態においては、重
要部分の指定を行うことにより、分割の妥当性の判断時
に際して注意すべき点の認識を容易にすることができ
る。
【0106】なお、本発明は上記各実施の形態に限定さ
れるものではなく、種々変形することができる。例え
ば、上記実施の形態においては解析対象を2.5次元と
したが、3次元等に対応させることも可能であり、解析
モデルの形状や形式は特に限定されない。
【0107】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、製
図用CADデータの流用を可能にすることにより、デー
タの入力作業を簡単にすることができると共に、時間領
域の電磁界解析特有のモデル化を容易にすることができ
るという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電磁界解析装置の一実施の形態を
示すブロック図。
【図2】本発明に係る電磁界解析方法の一実施の形態を
示すフローチャート。
【図3】本発明の他の実施の形態を示すフローチャー
ト。
【図4】格子の要素への情報の割り当てを説明するため
の説明図。
【図5】本発明の他の実施の形態を示すフローチャー
ト。
【図6】本発明の他の実施の形態を示すフローチャー
ト。
【図7】図6の実施の形態を説明するための説明図。
【図8】図6の実施の形態を説明するための説明図。
【図9】本発明の他の実施の形態を示すフローチャー
ト。
【図10】図9の実施の形態を説明するための説明図。
【図11】本発明の他の実施の形態を示すフローチャー
ト。
【図12】本発明の他の実施の形態を示すフローチャー
ト。
【図13】図11及び図12の実施の形態を説明するた
めの説明図。
【図14】周波数領域及び時間領域における電磁界解析
の特徴を示す図表。
【図15】時間領域における格子を説明するための説明
図。
【図16】時間領域における格子を説明するための説明
図。
【図17】時間領域における格子を説明するための説明
図。
【図18】電子機器の内部にある多層プリント基板を製
図用CAD装置によって描画した状態を示す説明図。
【図19】配線又は地板を描画した状態を示す説明図。
【符号の説明】
S1 …製図用データ作成処理、S2 …CADデータ記憶
処理、S3 …データ追加処理、S4 …格子網への離散化
処理、S5 …解析計算処理
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 桑原 学 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内 Fターム(参考) 5B046 AA07 BA06 CA00 FA00 JA07

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 解析モデルの形状に基づく線情報からな
    るCADデータについて、このCADデータを所定の解
    析領域を区画する複数の格子に対応させた情報に変換す
    る変換手段と、 前記変換手段によって得られた各格子に材質の情報を追
    加するデータ追加手段と、 前記各格子の前記解析領域中の位置及び材質の情報に基
    づいて、前記各格子の要素に情報を付与する離散化手段
    と、 前記離散化手段によって情報が付与された各格子を用い
    て、前記解析モデルの時間領域における電磁界解析を行
    う解析手段とを具備したことを特徴とする電磁界解析装
    置。
  2. 【請求項2】 前記CADデータは、2次元情報であ
    り、 前記データ追加手段は、前記変換手段によって得られた
    各格子に厚さの情報を追加すると共に、材質の情報を追
    加することを特徴とする請求項1に記載の電磁界解析装
    置。
  3. 【請求項3】 前記CADデータは、前記解析モデルの
    形状が材質毎に異なる画層に描画されて得られたもので
    あることを特徴とする請求項1に記載の電磁界解析装
    置。
  4. 【請求項4】 前記離散化手段は、前記各格子の要素に
    付与する情報に関する要素テーブルを有し、前記各格子
    の前記解析領域中の位置及び材質の情報に基づいて前記
    要素テーブルを参照することにより、前記各格子の要素
    への情報の付与を自動化することを特徴とする請求項1
    に記載の電磁界解析装置。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の電磁界解析装置におい
    て、 前記離散化手段によって要素に情報が付与された各格子
    を可視化する可視化手段と、 前記各格子の要素に付与する情報を修正可能にする修正
    手段とを具備したことを特徴とする電磁界解析装置。
  6. 【請求項6】 前記可視化手段は、各格子を線分によっ
    て表示すると共に、各線分の色及び線分によって囲まれ
    た平面の色、模様又はこれらの組み合わせによって、要
    素に付与された情報を提示することを特徴とする請求項
    5に記載の電磁界解析装置。
  7. 【請求項7】 請求項5に記載の電磁界解析装置におい
    て、 前記修正手段により修正した情報を記憶する修正値記憶
    手段と、 前記修正値記憶手段に記憶されている情報を線情報から
    なるCADデータに変換する逆変換手段と、 前記逆変換手段の出力に基づいて、CADデータの対応
    する部分を修正するCADデータ修正手段とを具備した
    ことを特徴とする電磁界解析装置。
  8. 【請求項8】 前記CADデータは、解析モデルの形状
    を囲む矩形の線情報を含むことを特徴とする請求項1、
    5又は7のいずれか1つに記載の電磁界解析装置。
  9. 【請求項9】 前記CADデータは、前記格子の大きさ
    に基づく長さを単位とする線情報によって構成されてい
    ることを特徴とする請求項1、5又は7のいずれか1つ
    に記載の電磁界解析装置。
  10. 【請求項10】 前記CADデータは、前記解析モデル
    の特徴に基づく線種、線幅、色又はこれらの組み合わせ
    による線情報によって構成されていることを特徴とする
    請求項1、5又は7のいずれか1つに記載の電磁界解析
    装置。
  11. 【請求項11】 前記解析モデルの形状に基づく線情報
    が特定の線種、線幅、色又はこれらの組み合わせによる
    線情報であることをオペレータに提示する提示手段を具
    備したことを特徴とする請求項10に記載の電磁界解析
    装置。
  12. 【請求項12】 前記CADデータは、前記離散化手段
    の処理前に、前記格子の大きさよりも微細な線分を有し
    ていないように最適化されていることを特徴とする請求
    項1、5又は7のいずれか1つに記載の電磁界解析装
    置。
  13. 【請求項13】 解析モデルの形状に基づく線情報から
    なるCADデータについて、このCADデータを所定の
    解析領域を区画する複数の格子に対応させた情報に変換
    する変換処理と、 前記変換処理によって得られた各格子に材質の情報を追
    加するデータ追加処理と、 前記各格子の前記解析領域中の位置及び材質の情報に基
    づいて、前記各格子の要素に情報を付与する離散化処理
    と、 前記離散化手段によって情報が付与された各格子を用い
    て、前記解析モデルの時間領域における電磁界解析を行
    う解析処理とを具備したことを特徴とする電磁界解析方
    法。
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