JP3990462B2 - 凝結の危険が減少された窓 - Google Patents

Description

技術分野
本発明は、枠構造およびこの枠構造に対して開放可能な、断熱窓ガラスを備えたサッシ構造からなり、枠およびサッシ構造が、少なくともこれらの構造の底部および側部部材に関連して、良好な熱絶縁材料からなる中実な輪郭体として設計され、加熱手段が断熱窓ガラスの隣接する隅部区域上の凝結を防止するためにサッシの底部部材と隣接する側部部材との間の少なくとも各隅部のまわりの区域に設けられる、とくに、傾斜屋根面に取り付けるための、窓に関する。
背景技術
中実な木製輪郭体からなる枠およびサッシ構造を有する屋根窓は、例えば、ヨーロッパ特許第０２５１８０４号およびドイツ連邦共和国特許第３７０５７７７号から知られている。
断熱窓ガラスを有している多くの窓、とくに、傾斜屋根面に取り付けるための屋根窓は、１年の内の寒い期間の間中、凝結が断熱窓ガラスの内方側に、多くの場合は窓ガラスの隅部区域にかつサッシ構造の底部部材と隣接する側部部材との間の隅部で隅部区域において著しく集中して頻繁に発生するという問題を被っている。
この問題を回避するために、当該隅部の区域にヒーターケーブルまたは帯片の形の能動的熱源を配置することがイギリス特許第２，０４９，３８２号およびドイツ連邦共和国特許第３８０２０７７号から知られている。
中空な輪郭体から作られる枠およびサッシ構造を備えた窓に関連して、同様に、光許容区域に向かい合っている輪郭壁の内方側でサッシ部材輪郭体の中空空間に配置された熱ブリッジの形においてかかる隅部区域に加熱手段を設けることがドイツ連邦共和国特許第１９５１７２１２号から知られている。
発明の開示
この従来の技術に鑑みて、本発明の目的は、中実の輪郭体から作られた枠およびサッシ構造を有している上述した型の窓の凝結を効果的に防止することにある。
この目的を達成するために、本発明による窓は、加熱手段が、サッシ構造の内方側から断熱窓ガラスの隅部区域への良好な熱伝達を設けるために当該隅部区域に隣接するサッシ構造の底部および側部部材の各部分の断熱窓ガラスに向かい合っている内方側に配置されたカバー部材に一体にされた良好な熱伝導材料からなる受動熱ブリッジとして設けられることを特徴としている。
比較的簡単な手段により可能である、かかる熱ブリッジを設けることにより、前記区域における凝結の傾向を除去するかまたは少なくとも強力に減少することができることが判明した。
前記熱ブリッジがさらに枠構造の底部および側部部材に関連してまたはそれにより設けられる好適な実施例において、それゆえ、測定は、０℃の室外温度および２０℃の室内温度において、前記区域の断熱窓ガラスの内方側においておよそ１０°からおよそ１６°へ温度を上昇することができ、それにより大気の通常の湿度での凝結の危険が除去されるか、またはかなり減少されることを確認した。
本発明の好都合な実施例およびさらに他の展開は従属する請求の範囲の第３項ないし第１０項から明らかとなる。
本発明を、概略図面を参照して以下で詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
第１図および第２図は本発明による窓の部分の２つの異なる実施例を示す部分断面図である。
発明を実施するための最良の形態
図面は傾斜屋根面に屋根窓として取り付けるための枢動窓または頂部垂下窓の形において本発明による窓の実施例を略示している。しかしながら、本発明がまた他の多くの窓の型において凝結を除去または減少するのに使用され得ることは、直ぐに理解されよう。
両図において枠構造が、それぞれ、底部部材１および２１と、隣接する一方の側部部材２および２２とを備え、そしてサッシ構造が、それぞれ、底部部材３および２３と、隣接する側部部材４および２４とを備えて示されている。サッシ構造の外方溝５には、断熱窓ガラス６が、この窓ガラス６の２枚の層により示される例において、固定されている。このため、パッキン部材および外方ガラス窓輪郭体の形において本発明にとって重要でないそれ自体公知の固定手段が使用されている。
第１図において枠とサッシ構造の底部部材および側部部材１〜４は、完全に木製輪郭体として作られる。木製輪郭体は、隅部７および８、並びに枠およびサッシ構造の反対隅部に位置する底部部材および側部部材１〜４の対応部分において、内方側で、図示実施例において断熱窓ガラス６の内方側で枠構造の内方側から隅部区域１１に向かって延びる熱ブリッジを設ける金属シート部材９および１０によって被覆されている。
そのうえ、隅部補強材として作用し得る金属シート部材９および１０は、代表的には、例えば１５０ｍｍの長さで、それぞれ底部部材１，３および側部部材２，４の１部分に沿って隅部７または８から延びることができる。例えば、審美的理由から好適であるならば、符号９および１０によって示されるような被覆部材が底部部材および側部部材１〜４の全体長さにわたって延びなくてもよいという理由はない。凝結の除去または減少のために、しかしながら、通常かかる被覆部材を前記隅部区域に配置すれば十分である。
水分が外方側に蓄積するのを阻止するために部材は拡散のために開口されても良く、そして部材は、底部部材および側部部材１〜４において木製部分に向かい合ってる側部のカビの攻撃の危険を減少するために、それ自体公知の防カビ剤の形において防カビ材料の被覆１２を備えることもできる。
金属シート部材９および１０は好ましくは、比較的薄い、良好な熱伝導材料、例えば屈曲または成形によって形作られるアルミニウムから作られる。
第２図による実施例において、枠およびサッシ構造の底部部材および側部部材２１〜２４は、側部部材２２に関連して示されるように、木製輪郭体２５からなり、この輪郭体上に、輪郭断面の内方側において、例えば熱可塑性ポリウレタン（ＰＵＲ）からなるカバー部材２６および２７が、例えばヨーロッパ特許第０２５１８０４号に記載されるように、特別な構造を得るために備えられる。
この場合において熱ブリッジは、隅部３０および３１に隣接する底部部材および側部部材２１〜２４の部分を介して、それぞれ挿入部材２８および２９によって断熱窓ガラス６の内方側で枠構造の内方側から隅部区域１１へ設けられる。断熱窓ガラスへの熱伝達が周囲による熱的損失を受けないという利点を有する、かかる挿入部材は、第１図の被覆部材９および１０と同様に、金属シート部材として作られ得るが、この場合に好ましくは孔あきシート材料、例えばアルミニウムの形において作られ得る。
挿入部材２８および２９は、第２図に示されるように、カバー部材２６および２７と木製輪郭体２５との間に収納されることができるが、それらはまた好都合に被覆部材２６および２７に直接埋め込まれることもできる。
同様に、かかる挿入部材は金属シート部材の形における以外の実施例、例えば幾つかの炭素繊維材料のような非金属熱伝導材料の形においておよび／またはネジ山またはピン部材の形において作られ得る。

Claims (10)

1. 枠構造およびこの枠構造に対して開放可能な、断熱窓ガラス（６）を備えたサッシ構造を備え、前記枠構造および前記サッシ構造が、少なくともこれらの構造の底部部材および側部部材（１〜４，２１〜２４）に関連して、熱絶縁材料からなる中実な輪郭体として設計され、加熱手段が、前記断熱窓ガラスの隣接する隅部区域上の凝結を防止するために前記サッシ構造の前記底部部材と隣接する前記側部部材（４，２４）との間の少なくとも各隅部（８，３１）のまわりの区域に設けられる、傾斜屋根面に取り付けるための、窓において、前記加熱手段が、前記サッシ構造の内方側から前記断熱窓ガラス（６）の前記隅部区域（８）への熱伝達を設けるために当該隅部区域に隣接する前記サッシ構造の前記底部部材および前記側部部材（３，４；２３，２４）の各部分の前記断熱窓ガラス（６）に向かい合っている内方側に配置されたカバー部材（１０，２７）に一体にされた熱伝導材料からなる受動熱ブリッジとして設けられることを特徴とする窓。
2. 前記受動熱ブリッジが、前記枠構造の前記底部部材および前記側部部材（１，２；２１，２２）の前記断熱窓ガラスに向かい合っている外方側に配置された前記カバー部材に一体にされた対応する受動熱ブリッジによって前記枠構造の内方側に向かって延長されることを特徴とする請求項１に記載の窓。
3. 前記カバー部材が、全体として、前記底部部材および前記側部部材（１〜４）の前記内方側を被覆するために金属シートからなる被覆部材（９，１０）の形の受動熱ブリッジとして作られることを特徴とする請求項１または請求項２に記載の窓。
4. 前記底部部材およ前記側部部材が木製輪郭体として設計され、前記カバー部材が前記サッシ構造および／または前記枠構造の前記底部部材および前記側部部材の内方側に配置された熱絶縁プラスチツク材料からなる被覆部材（２６，２７）を備え、そして前記受動熱ブリッジが熱伝導材料の挿入部材（２８，２９）に一体にされることを特徴とする請求項１または請求項２に記載の窓。
5. 前記挿入部材（２８，２９）が金属シート部材によって構成されることを特徴とする請求項４に記載の窓。
6. 前記金属シート部材（９，１０；２８，２９）が孔あき金属シートから作られることを特徴とする請求項３または請求項５に記載の窓。
7. 前記金属シート部材（２８，２９）が前記カバー部材（２６，２７）と前記サッシ構造および／または前記枠構造の前記木製部分（２５）との間に挿入されることを特徴とする請求項５または請求項６に記載の窓。
8. 前記金属シート部材が前記カバー部材に埋め込まれることを特徴とする請求項５または請求項６に記載の窓。
9. 前記金属シート部材が前記底部部材と前記側部部材との間の隅部から、前記底部部材および前記側部部材の長さの１部分にわたって延びる隅部補強材として作られることを特徴とする請求項３、５、６、７、８のいずれか１項に記載の窓。
10. 前記サッシ構造および前記枠構造の輪郭体が少なくとも部分的に木材からなり、前記金属シート部材が前記サッシ構造および前記枠構造の輪郭体の木製部材と接触している場所において防カビ材料（１２）によって被覆されることを特徴とする請求項３、５、６、７、８、９のいずれか１項に記載の窓。

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