JP3989285B2 - 内視鏡 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、内視鏡、詳しくは、処置具挿通用チャンネルの開口部に処置具の先端側を方向変換する処置具誘導台を配置した内視鏡に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、内視鏡を用いた治療としては、治療範囲の広範化を目的として、内視鏡の処置具挿通用チャンネルに処置具としての高周波ナイフを挿入し、この高周波ナイフを左右に振り動かしながら粘膜下層を剥離する処置が行なわれている。
【0003】
このような状況では、粘膜下層を剥離する処置を行なうために、高周波ナイフ等の処置具を左右に振り動かす処置具誘導装置に関する装置が、実開昭50−22694号公報、特開平7−23895号公報、特開2001−212078号公報等で提案されている。
【0004】
実開昭50−22694号公報に提案されている装置は、1本のワイヤーの牽引操作により作動される処置具誘導台に関するものであり、特開平7−23895号公報に提案されている装置は、2本のワイヤーの牽引操作により作動される処置具誘導部材に関するものである。
【0005】
また、特開2001−212078号公報に提案されている装置は、挿入部内に2つの処置具挿通用チャンネルを有する内視鏡において、それぞれの処置具挿通用チャンネルの開口に処置具誘導台を設け、病変部をつかむための把持鉗子を、一方の処置具挿通用チャンネルに挿入しながら処置具誘導台により持ち上げ、高周波ナイフ等の切開用処置具を、他方の処置具挿通用チャンネルに挿入しながら処置具誘導台により左右に振り動かす処置具誘導装置に関するものである。
【0006】
なお、実開昭50−22694号公報や特開2001−212078号公報に提案されているような処置具誘導台を1本のワイヤーによる進退運動により作動させる装置では、引っ張り操作によっては十分な力量を確保できるので、処置具誘導台を作動して処置具を振り動かすことは可能であるが、押し戻し操作では挿通された処置具の腰が強いために、処置具誘導台を作動しづらくて処置具を振り動かすことが困難であるという問題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、例えば前記特開2001−212078号公報に提案されているように、2つの処置具挿通用チャンネルの開口部に処置具誘導台を設けている内視鏡は、ワイヤーが挿通されている牽引ワイヤー用管路はチャンネル開口側に対して水密ではなかった。そのため、ワイヤーが挿通されている2つの牽引ワイヤー用管路を洗浄する必要があるが、その作業は煩わしいものであった。
【0008】
一方、特開平7−23895号公報に提案されている内視鏡は、処置具を十分に左右へ振り動かす力量を確保するために、2本のワイヤーによって牽引するものであり、牽引ワイヤー用管路のそれぞれについてOリングによって水密を確保し、洗浄作業の不要化も図られている。しかしながら、この方法では、牽引ワイヤー用管路のそれぞれに水密手段を確保しているために、内視鏡の先端部の外径は太くならざるを得なかった。
【0009】
本発明はこれらの事情に鑑みてなされたもので、前記処置具挿通用チャンネルないしはその開口部内と前記処置具誘導台に接続した例えば牽引ワイヤー、ワイヤー用管路などからなる牽引手段との間に位置する処置具誘導台の外周側に水密部を設けたことにより、前記ワイヤー用管路等牽引手段の洗浄作業を不要とし、かつ前記水密部によっては内視鏡先端部の外径が太径とならないようにした内視鏡を提供することを目的とする。
【0010】
また、本発明の他の目的は、前記処置具誘導台を異なった方向へ変換移動させ、かつ復帰移動させるために前記牽引手段を2つ備えたことにより、処置具誘導台の前記方向転換操作に対し充分な力量を確保することができ、さらにそれぞれの牽引手段に対し水密対策を施しても、内視鏡先端部の外形が太くならないようにした内視鏡を提供することに有る。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため本発明による内視鏡は、細長な挿入部内に設けた処置具挿通用チャンネルの先端側開口部内に、該チャンネルに挿通する処置具の先端側を方向変換するための処置具誘導台を配設し、この処置具誘導台に前記処置具を挿通して誘導し内視鏡の先端部から外部に突出させる前記チャンネルに連通した処置具誘導孔を設けると共に、前記処置具誘導台を方向変換する牽引手段を内視鏡内の基端部側から先端部側に設けてこの牽引手段の一端を前記処置具誘導台に接続し、
前記処置具挿通用チャンネルないしはその開口部内と前記処置具誘導台に接続した牽引手段との間に位置する処置具誘導台の外周側に水密部を設けたことを特徴としている。
【0012】
また、請求項2に記載の内視鏡は、前記牽引手段を、前記処置具誘導台を異なった方向へ変換移動させ、かつ復帰移動させるために2つ備えていることを特徴としている。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1ないし図11は、本発明の一実施の形態に係り、図1は一実施の形態を備えた内視鏡の構成を示し、図2は図1の内視鏡における左右方向処置具誘導台の構成を示し、図3は図2のX面における左右方向処置具誘導台およびその近傍の構成を示し、図4は図1の内視鏡における先端部の構成について、処置具誘導孔の軸方向の断面を示し、図5は図1の内視鏡における操作部を示し、図6は図5の操作部の変形例に係る上下方向湾曲操作ノブと上下方向誘導台操作ノブを同一軸線上に配設した状態の主操作部を示し、図7は図1の内視鏡において、高周波ナイフを第2処置具挿入口に挿入している状態を示し、図8は図1の内視鏡において、高周波ナイフが左右方向処置具誘導孔から突出した状態を示し、図9は従来と本発明における処置具の処置具誘導台における揺動角度を示し、図10は図1の内視鏡において、処置具挿通用チャンネルの双方に処置具を挿通し、治療を行なっている状態を示し、図11は処置具の変形例に係り、粘膜を持ち上げる処置具の平面部を閉じた状態と開いた状態を示したものである。
【0014】
図1に示すように、内視鏡1は、挿入部2と、この挿入部2の基端部に連設された操作部3と、この操作部3から側方に延び出し、先端部に、光源装置(図示しない)や画像処理装置(図示しない)に対して着脱自在に接続されるコネクタ(図示しない)を有するユニバーサルコード部4とから主に構成される。
【0015】
前記挿入部2は、先端側から、先端部5、湾曲部6、可撓管部7を順次連設して全体的に軟性かつ長尺なものとして構成されている。前記先端部5の先端面には、観察光学系に観察光像を入射させる観察窓を構成する観察用カバーレンズ8、前記観察用カバーレンズ8の表面を洗浄するためのノズル9、2つの照明用カバーレンズ10,10、および処置具開口部51,52がそれぞれ配設されており、挿入部2内には、処置具などを挿通するための第1処置具挿通用チャンネル11、第2処置具挿通用チャンネル12がそれぞれ挿通されている。
【0016】
前記第1処置具挿通用チャンネル11および前記第2処置具挿通用チャンネル12の各先端部は、処置具開口部51,52に連通しており、各基端部は、挿入部2内を経由して操作部3に設けられた第1処置具挿入口13、第2処置具挿入口14にそれぞれ連通している。
【0017】
術者が治療を行なう際には、これらの処置具挿入口13,14から処置具を挿入する。更に、前記第1処置具挿通用チャンネル11および前記第2処置具挿通用チャンネル12の先端部に設けた処置具開口部51,52には、上下方向処置具誘導台15と左右方向処置具誘導台16が、それぞれ配設されている。
【0018】
また、操作部3は、術者が内視鏡1を把持するためのグリップ部17、主操作部18、および副操作部19から構成されている。前記主操作部18には、前記湾曲部6の上下方向の湾曲操作をつかさどる上下方向湾曲操作ノブ20と、左右方向の湾曲操作をつかさどる左右方向湾曲操作ノブ21とが設けられている。また、前記副操作部19には、上下方向処置具誘導台15の上下方向の処置具の方向変換操作をつかさどる上下方向誘導台操作ノブ22と左右方向処置具誘導台16の左右方向の処置具の方向変換操作をつかさどる左右方向誘導台操作ノブ23がそれぞれ回動自在に設けられている。
【0019】
更に、前記主操作部18には、送気送水操作ボタン24、吸引操作ボタン25、リモートスイッチボタン26などが設けられている。
【0020】
次に、図2ないし図4を参照し、前記処置具誘導台15,16の構成について説明する。ここでは、一方の左右方向処置具誘導台16についてのみ説明するが、基本的な構成は、他方の上下方向処置具誘導台15についても同様である。
【0021】
図2、図3に示すように、前記左右方向処置具誘導台16は、その上部に段付小径部を形成し、この段付小径部には、挿通孔27が穿設されている。また、この挿通孔27には、牽引手段である左右方向用の牽引ワイヤー28が挿通され、このワイヤー28は、前記段付小径部の上記挿通孔27の両端から操作部3側に向かって延出している。左右方向用の牽引ワイヤー28は、その先端を前記段付小径部に形成された接着溝35に充填された接着剤によって、左右方向処置具誘導台16に固定されている。
【0022】
前記のように左右方向処置具誘導台16から延出した2本の左右方向用の牽引ワイヤー28は、挿入部2内を経由して副操作部19に設けられた左右方向誘導台操作ノブ23に連結しており、この左右方向誘導台操作ノブ23の回動操作によって、左右方向処置具誘導台16は、左右方向の方向変換を行なえるようになっている。
【0023】
また、左右方向処置具誘導台16は、その側部の中央に、処置具誘導孔29が貫通していると共に、この処置具誘導孔29は前記第2処置具挿通用チャンネル12に連通している。また、上記処置具誘導台16の外周は、内視鏡1の先端部5の先端部本体32との間に摺動面30を形成し、上記処置具誘導台16の下面中央に、回動軸31が突設され、上記処置具誘導台16は、先端部本体32に設けた収納凹部内に回動自在に配設されている。
【0024】
更に、図3に示すように、左右方向処置具誘導台16は、その外周に環状溝を有してこの環状溝に水密部としてのOリング34が嵌入され、前記先端部本体32の収納凹部内壁との間を密閉し、図4に示すように、第2処置具挿通用チャンネル12ないし処置具開口部52と牽引手段としての牽引ワイヤー28、牽引ワイヤー用管路33との間の水密が確保されている。
【0025】
このため、第2処置具挿通用チャンネル12ないし処置具開口部52から牽引ワイヤー用管路33を経由して内視鏡1の内部に水が浸入しないようになっている。
【0026】
従って、湾曲部6内において左右方向用の牽引ワイヤー28を案内する手段としては、チューブなどの長い管路は必要ではなく、円筒状のガイド管36を間欠的に配置するのみでよく、これにより先端部5や湾曲部6の外径を最小限に抑えることができる。また、水密手段としてのOリング34も左右方向処置具誘導台16の外周に配置されている、すなわち内視鏡の径方向ではなく長さ方向に設けられているため、先端部5の外径を最小限に抑えることが可能である。
【0027】
次に図5を参照し、上下方向処置具誘導台15および左右方向処置具誘導台16を操作する上下方向誘導台操作ノブ22と左右方向誘導台操作ノブ23、湾曲部6の湾曲操作を行なう上下方向湾曲操作ノブ20と左右方向湾曲操作ノブ21の構成について説明する。
主操作部18には、所望の方向を観察できるように湾曲部6を上下左右の4方向に湾曲させる上下方向湾曲操作ノブ20と左右方向湾曲操作ノブ21が設けられている。副操作部19には、上下方向誘導台操作ノブ22と左右方向誘導台操作ノブ23が上下方向湾曲操作ノブ20と左右方向湾曲操作ノブ21と同一面上に設けられている。
【0028】
また、湾曲部6の湾曲操作と、処置具の方向変換操作とを同一方向にするため、それぞれの操作ノブ20〜23の回転方向も同一に設定している。例えば、湾曲部6と上下方向処置具誘導台15を上方向に操作するためには、上下方向湾曲操作ノブ20および上下方向誘導台操作ノブ22を紙面の反時計方向に回転させればよい。
【0029】
このように各操作ノブ20〜23を構成すれば、各処置具誘導台15,16の上下左右方向の方向変換操作は、湾曲部6の上下左右方向の湾曲操作と違和感なくできるため、処置具誘導台15,16の操作性が向上する。
【0030】
また、湾曲部6と上下方向処置具誘導台15の両方を使用して対象病変部に対する処置具のアプローチを重要視する場合には、図6に示すように、上下方向湾曲操作ノブ20と上下方向誘導台操作ノブ22は、同一軸上に配しても構わない。
【0031】
図7は、高周波ナイフ37を第2処置具挿入口14に挿入しているところを示したものである。
図7に示すように、上下方向誘導台操作ノブ22と左右方向誘導台操作ノブ23の側面には、マーカー38が貼り付けられており、副操作部19の側面には、そのグリップ部17側にニュートラル指標39が貼り付けられている。
【0032】
高周波ナイフ37を第2処置具挿入口14に挿入する前には、左右方向誘導台操作ノブ23の側面に貼付されているマーカー38を、副操作部19のニュートラル指標39に合わせる。
【0033】
これは、左右方向処置具誘導台16が左右方向のどちらにも振られていないことを示すものであり、高周波ナイフ37などの処置具の第2処置具挿通用チャンネル12と左右方向処置具誘導台16へのスムーズな挿入を図るためのものである。上下方向誘導台操作ノブ22の側面にもマーカー38が貼付されており、同様の効果を得ることができる。
【0034】
図8は、処置具としての高周波ナイフ37がチャンネル開口52で左右方向処置具誘導台16を経由して突出している状態を示したものである。
高周波ナイフ37の先端には、熱伝導性の高い材質から構成されるL字状のナイフ部40が設けられているが、水平方向に粘膜を剥離する際には、このナイフ部40の向きが非常に重要である。
【0035】
図7で示すように、第2処置具挿入口14の内面には、ガイドピン41が突設されており、高周波ナイフ37を挿入する際には、高周波ナイフ37のシース部42に設けられた案内溝部43をこのガイドピン41に沿って押し進めていくことができるようになっている。この構成により、L字状のナイフ部40を、常に内視鏡1の先端部5から水平方向に突出させることが可能となり、確実な粘膜剥離を行なえる。
【0036】
従来、高周波ナイフ37のシース部42は長い処置具挿通用チャンネルの挿通性を考慮して腰の強いものを採用しているが、処置具誘導台16,15を使用して振り動かした場合は、図9(A)で示すように、その腰の強さによって十分な揺動角度θ1が得られないことが懸念される。
【0037】
そこで、本実施の形態に用いる高周波ナイフ37においては、処置具誘導台16,15に挿通されるシース部42の一部を材質の軟らかいものからなる軟性部44で構成し、図9(B)で示すように、処置具誘導台16,15を使用して振り動かしてもその軟性部44の柔軟性から十分な揺動角度θ2が確保できるように構成されている。
【0038】
次に、図10を参照して、内視鏡1を使用した治療方法について説明する。
図10は、各処置具挿通用チャンネル11,12に処置具45,37を挿通し、治療をおこなっている様子を示したものである。
【0039】
まず、術者は、把持鉗子45を第1処置具挿入口13から挿通して内視鏡1の先端部5から突出させ、あらかじめ周辺をカッティングしておいた病変部46を把持鉗子45の把持部47でしっかり把持する。
【0040】
このとき、把持部47は絶縁体で構成されており、電気的な安全性は十分確保されている。そして、病変部46を把持鉗子45によって把持した状態で上下方向処置具誘導台15を利用して上方向に移動し、病変部46の下層に位置する粘膜下層を露出させる。
【0041】
次に、高周波ナイフ37を第2処置具挿入口14から挿通して内視鏡1の先端部5から突出させる。このとき、第2処置具挿入口14内のガイドピン41と高周波ナイフ37の案内溝部43を合わせているため、L字状のナイフ部40の先端は、左右方向処置具誘導台16の動く方向と同じ左右いずれかの方向に突出している。
【0042】
そして、左右方向処置具誘導台16を利用して高周波ナイフ37を左右方向に振り動かすことにより、病変部46の粘膜下層を確実に剥離することができ、より安全で確実な粘膜剥離術を行なえるようになる。このとき、各チャンネル11,12の処置具開口部51,52に配設されている上下方向処置具誘導台15および左右方向処置具誘導台16も、絶縁体で構成されており、電気的な安全性は十分確保されている。
【0043】
また、病変部を持ち上げる処置具は、できるだけ病変部を傷つけないことを目的として、先端に2枚の平面部48を開閉自在に設けたものでもよい。処置具挿通用チャンネル11,12に挿入する際は、図11(A)で示すように、先端の平面部48は閉じており、その幅aは処置具のシース部49と略同径であるため、処置具挿通用チャンネル11,12内へのスムーズな挿通を確保できる。
【0044】
そして、病変部を持ち上げる場合は、図11(B)で示すように、この平面部48を開閉して病変部の粘膜下層を持ち上げるのである。このとき、開閉幅bは幅広であるので、十分な大きさの病変部を持ち上げることが可能であり、病変に対して把持する部分の余裕を確保する必要がないため、切除する病変部を最小限に抑えることができる。また、平面部48の上面には、摩擦部50を設けており、持ち上げる際に粘膜がすべり落ちることを防止している。
【0045】
なお、本実施の形態は、挿入方向と観察方向が同一である直視型内視鏡について述べているが、挿入方向と観察方向が斜めの斜視型内視鏡や直角をなす側視型内視鏡であっても構わない。
【0046】
尚、本発明は、前記した実施の形態にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施可能である。
【0047】
[付記]
(付記項1) 細長な挿入部内に設けた処置具挿通用チャンネルの先端側開口部内に、該チャンネルに挿通する処置具の先端側を方向変換するための処置具誘導台を配設し、この処置具誘導台に前記処置具を挿通して誘導し内視鏡の先端部から外部に突出させる前記チャンネルに連通した処置具誘導孔を設けると共に、前記処置具誘導台を方向変換する牽引手段を内視鏡内の基端部側から先端部側に設けてこの牽引手段の一端を前記処置具誘導台に接続し、
前記処置具挿通用チャンネルないしはその開口部内と前記処置具誘導台に接続した牽引手段との間に位置する処置具誘導台の外周側に水密部を設けたことを特徴とする内視鏡。
【0048】
(付記項2) 付記1において、
前記牽引手段は、前記処置具誘導台を異なった方向へ変換移動させ、かつ復帰移動させるために2つ備えていることを特徴とする。
【0049】
(付記項3) 細長な挿入部を有し、前記挿入部内を挿通された処置具挿通用チャンネルが前記挿入部の先端部に開口部を形成するとともに、前記開口部に配設された処置具誘導台と、前記処置具誘導台から延出された2本の牽引手段を有する内視鏡において、
前記処置具誘導台の構成を、処置具を挿通して誘導する処置具誘導孔、前記牽引手段の水密を確保する水密部、前記牽引手段の順番に設けたことを特徴とする内視鏡。
【0050】
(付記項4) 付記1または付記3において、
前記処置具誘導台は、少なくとも2つ以上備えたことを特徴とする。
【0051】
(付記項5) 付記1または付記3において、
前記処置具誘導台は、前記内視鏡の径方向に向かって、処置具誘導孔、水密部、牽引手段の順番に構成したことを特徴とする。
【0052】
(付記項6) 付記1、付記3、および付記5おいて、
前記処置具誘導台は、前記処置具誘導孔を中心として相対向する位置に回動軸を有していることを特徴とする。
【0053】
(付記項7) 付記1ないし付記6において、
前記内視鏡は、処置具の挿入方向と術者の観察方向が略同一である直視型内視鏡であることを特徴とする。
【0054】
(付記項8) 細長な挿入部の先端側に複数の関節駒を回動自在に連結して構成した湾曲部と、前記挿入部内を挿通された処置具挿通用チャンネルが前記挿入部の先端部に開口部を形成するとともに前記開口部に配設された処置具誘導台を備え、前記挿入部の基端側に連設し、前記湾曲部および前記処置具誘導台の操作などが可能な操作部を設けるとともに、前記湾曲部の湾曲方向と前記処置具誘導台の誘導方向とが略同一である内視鏡において、
前記湾曲部の湾曲操作ノブおよび前記処置具誘導台の誘導台操作ノブの回動方向を同一にして前記操作部に配設したことを特徴とする内視鏡。
【0055】
(付記項9) 付記8において、
前記内視鏡は、4方向用湾曲部と2つの処置具誘導台を備えたことを特徴とする。
【0056】
(付記項10) 付記8及び付記9において、
前記操作部は、湾曲部の湾曲操作と処置具の誘導操作を同一方向にする湾曲操作ノブと処置具誘導台操作ノブを同一軸上に設けたことを特徴とする。
【0057】
(付記項11) 細長なシース部と、前記シース部の先端側に熱伝導性の高い金属部から構成されるナイフ部とを備えた高周波ナイフにおいて、
前記シース部の先端側の一部分を、他のシース部よりも軟性にしたことを特徴とする高周波ナイフ。
【0058】
[付記の従来技術]
(付記項8〜付記項10)
内視鏡は、体腔内での微細な治療に際し、複数の操作をより効率的に行なうことが望まれている。
【0059】
このような目的のために、例えば、特開2001−170006号公報に提案されている内視鏡は、処置具誘導台の配置について2つの処置具挿通用チャンネルとそれぞれの開口部に処置具誘導台を有し、一方の処置具誘導台の操作手段を湾曲操作ノブと同軸上に設け、他方の処置具誘導台の操作手段をグリップ部と可撓管部との間に設けている。
【0060】
(付記項11)
現在、処置用内視鏡として処置具挿通用チャンネルの開口部に処置具誘導台を設け、高周波ナイフなどの処置具を振り動かしながら切除するものがある。
【0061】
[付記の目的]
(付記項8〜付記項10)
しかしながら、前記特開2001−170006号公報に開示された内視鏡は、2つの処置具誘導台の操作手段が互いに遠位に設けられているため、2つの処置具誘導台を操作する際に両手を使用しなければならず、その操作は煩雑であった。
【0062】
また、上下方向用と左右方向用の2つの処置具誘導台を有する内視鏡においては、上下方向処置具誘導台の操作手段と左右方向の処置具誘導台の操作手段との関連性に乏しいため、どちらが上下方向用で、どちらが左右方向用であるか理解しづらかった。.
(付記項11)
ところが、処置具は長い処置具挿通用チャンネルの挿通性を考慮し腰の強いものを採用しているが、処置具誘導台を使用して振り動かした場合にその腰の強さによって十分な揺動角度が得られないことが懸念される。
【0063】
[付記の手段、作用、効果]
(付記項6〜付記項10)
本実施の形態では、上下方向誘導台操作ノブおよび左右方向誘導台操作ノブを、湾曲部の上下左右の4方向に移動させる上下方向湾曲操作ノブおよび左右方向湾曲操作ノブと同一面上に配置するとともに、湾曲部の湾曲操作および処置具誘導台の方向変換操作は、それぞれの操作ノブの回転方向も同一に設定することにより、各処置具誘導台の操作を湾曲部の操作と違和感なくでき、処置具誘導台の操作性に優れた内視鏡を提供することができる。
【0064】
(付記項11)
本実施の形態では、処置具誘導台に挿通されるシース部の一部を材質の軟らかいものからなる軟性部で構成し、処置具誘導台を使用して振り動かしても、その軟性部の柔軟性から十分な揺動角度が確保できる処置具を提供することができる。
【0065】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、処置具挿通用チャンネルないし処置具開口部と牽引手段との間の処置具誘導台の外周部に水密部を配置したので、前記管路など牽引手段の洗浄作業を不要とし、かつ前記水密部を配置したのにもかかわらず内視鏡先端部の外径が太径とならない内視鏡を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示す内視鏡の斜視図、
【図2】図1の内視鏡における左右方向処置具誘導台の構成を示す斜視図、
【図3】図2のX面における左右方向処置具誘導台及びその近傍の構成を示す断面図、
【図4】図1の内視鏡における先端部の構成を示す処置具誘導孔の軸方向の断面図、
【図5】図1の内視鏡における操作部を示す側面図、
【図6】図5の操作部の変形例に係る上下方向湾曲操作ノブと上下方向誘導台操作ノブを同一軸線上に配設した状態の主操作部を示す側面図、
【図7】図1の内視鏡において、高周波ナイフを第2処置具挿入口に挿入している状態を示す斜視図、
【図8】図1の内視鏡において、高周波ナイフが左右方向処置具誘導孔から突出した状態を示す斜視図、
【図9】(A)は従来の処置具の処置具誘導台における揺動角度を示す説明図、(B)は本実施の形態の処置具の処置具誘導台における揺動角度を示す説明図、
【図10】図1の内視鏡において、処置具挿通用チャンネルの双方に処置具を挿通し、治療を行なっている状態を示す説明図、
【図11】処置具の変形例に係り、(A)は粘膜を持ち上げる処置具の平面部を閉じた状態を示す平面図、(B)は粘膜を持ち上げる処置具の平面部を開いた状態を示す平面図。
【符号の説明】
11・・・・・・第1処置具挿通用チャンネル
12・・・・・・第2処置具挿通用チャンネル
15・・・・・・上下方向処置具誘導台
16・・・・・・左右方向処置具誘導台
28・・・・・・牽引ワイヤー(牽引手段)
29・・・・・・処置具誘導孔
34・・・・・・Oリング(水密部)
51,52・・・処置具開口部
Claims (2)
- 細長な挿入部内に設けた処置具挿通用チャンネルの先端側開口部内に、該チャンネルに挿通する処置具の先端側を方向変換するための処置具誘導台を配設し、この処置具誘導台に前記処置具を挿通して誘導し内視鏡の先端部から外部に突出させる前記チャンネルに連通した処置具誘導孔を設けると共に、前記処置具誘導台を方向変換する牽引手段を内視鏡内の基端部側から先端部側に設けてこの牽引手段の一端を前記処置具誘導台に接続し、
前記処置具挿通用チャンネルないしはその開口部内と前記処置具誘導台に接続した牽引手段との間に位置する処置具誘導台の外周側に水密部を設けたことを特徴とする内視鏡。 - 前記牽引手段は、前記処置具誘導台を異なった方向へ変換移動させ、かつ復帰移動させるために2つ備えていることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡。
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