JP3955214B2 - 内視鏡システムと内視鏡用オーバーチューブ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、内視鏡の挿入部の周囲を覆う状態で装着されて使用される内視鏡用オーバーチューブを有する内視鏡システムと内視鏡用オーバーチューブに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、内視鏡の挿入部の周囲を覆う状態で装着される内視鏡用オーバーチューブとして、例えば特開2000−37347号公報に示されているように処置用チャンネルを有する内視鏡用オーバーチューブがある。ここでは、オーバーチューブに設けられた処置用チャンネルの断面形状を扁平にした構成が示されている。この内視鏡用オーバーチューブでは、スペースを有効活用しながらオーバーチューブの細径化を図る点においては効果的である。
【0003】
また、特開平7−155284号公報にはオーバーチューブに処置用チャンネルから挿通された処置具を誘導する手段として、処置具を1方向に起上するための起上機構を設けた内視鏡用カバーが示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
近年、内視鏡的治療において、治療範囲の広範化を目的として、内視鏡の処置用チャンネルにナイフ式処置具を挿入し、このナイフ式処置具を処置用チャンネルから前方に突出させた状態で、内視鏡の挿入部の先端を湾曲機構によって左右に振り分けながらナイフ式処置具によって粘膜下層を切除する手技が普及しつつある。
【0005】
しかしながら、特開2000−37347号公報に記載されている内視鏡用オーバーチューブでは、オーバーチューブ自体には湾曲機構がなく、また、チャンネルから挿通された処置具を誘導する機構も設けられていないため、上記ナイフ式処置具を用いる手技においてはその取り扱いが困難である。
【0006】
また、特開平7−155284号公報に記載されているように処置具を誘導する機構を設けた内視鏡用オーバーチューブでは、処置具を1方向のみに誘導するものであり、処置具の先端部を首振り状態で往復運動させることができない問題がある。そのため、ナイフ式処置具の先端部を両側に振り分けて粘膜下層を切除する手技においては、やはり、その取り扱いが困難である。
【0007】
本発明は上記事情に着目してなされたもので、その目的は、ナイフ式処置具などの処置具の先端部を両側に振り分けて粘膜下層を切除する手技などを容易に行なうことができ、より安全かつ快適な内視鏡的治療を行なうことができる内視鏡システムと内視鏡用オーバーチューブを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、内視鏡の挿入部が挿入されるオーバーチューブ本体を備え、前記オーバーチューブ本体内に前記内視鏡の挿入部が挿入された状態で使用される内視鏡システムにおいて、前記オーバーチューブ本体、または前記内視鏡の挿入部の少なくともいずれか一方に生体組織を吊り上げ操作する第1の処置具を挿通する第1の処置具挿通用チャンネルを設けるとともに、前記第1の処置具によって吊り上げられる前記生体組織の吊り上げ部の根元部分と対応する位置に配置された第2の処置具挿通用チャンネルを前記オーバーチューブ本体に設け、前記第2の処置具挿通用チャンネルの先端部に前記第2の処置具挿通用チャンネルを通して外部に突出される第2の処置具を前記第1の処置具によって吊り上げられる前記生体組織の吊り上げ方向に対して略直交する方向に振り分ける揺動機構を設けたことを特徴とする内視鏡システムである。
【0009】
そして、本請求項1の発明では、処置具挿通用チャンネルを通して外部に突出される処置具をオーバーチューブ本体の揺動機構によって両側に振り分けることにより、観察をおこなう内視鏡とは独立してナイフ式処置具などの処置具の操作が可能となり、ナイフ式処置具などの処置具の先端部を両側に振り分けて粘膜下層を切除する手技などを容易に行なうことができるようにしたものである。
請求項2の発明は、内視鏡の挿入部が挿入されるオーバーチューブ本体を有する内視鏡用オーバーチューブにおいて、前記オーバーチューブ本体に、前記内視鏡の挿入部に形成された第1の処置具挿通用チャンネルとは異なる位置に配置された第2の処置具挿通用チャンネルを設け、前記第2の処置具挿通用チャンネルの先端部に前記第2の処置具挿通用チャンネルを通して外部に突出される第2の処置具を前記第1の処置具によって吊り上げられる前記生体組織の吊り上げ方向に対して略直交する方向に振り分ける揺動機構を設けたことを特徴とする内視鏡用オーバーチューブである。
請求項3の発明は、内視鏡の挿入部が挿入されるオーバーチューブ本体を有する内視鏡用オーバーチューブにおいて、前記オーバーチューブ本体に、生体組織を吊り上げ操作する第1の処置具を挿通する第1の処置具挿通用チャンネルと、前記第1の処置具によって吊り上げられる前記生体組織の吊り上げ部の根元部分と対応する位置に配置された第2の処置具挿通用チャンネルとを設け、前記第2の処置具挿通用チャンネルの先端部に前記第2の処置具挿通用チャンネルを通して外部に突出される第2の処置具を前記第1の処置具によって吊り上げられる前記生体組織の吊り上げ方向に対して略直交する方向に振り分ける揺動機構を設けたことを特徴とする内視鏡用オーバーチューブである。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1の実施の形態を図1および図2を参照して説明する。図1は本実施の形態の内視鏡用オーバーチューブ14を内視鏡1の挿入部2に装着させた状態を示すものである。
【0011】
図1に示されるように、内視鏡1の本体には、管腔内に挿入される軟性かつ長尺な細長い挿入部2の基端部に手元側の操作部3が連結されている。この操作部3にはユニバーサルコード部4の一端が連結されている。このユニバーサルコード部4の他端には図示しないコネクタが連結されている。そして、このコネクタが光源や、画像処理装置(図示しない)に対して着脱自在に接続されている。
【0012】
また、挿入部2には細長い可撓管部2aの先端側に図示しない湾曲部の基端部が連結されている。この湾曲部の先端側は硬質の先端部5の基端部に連結されている。これにより、全体的に軟性かつ長尺な挿入部2が構成されている。
【0013】
さらに、先端部5の最前面には観察光学系の一端をなす観察用カバーレンズ6と、この観察用カバーレンズ6の表面を洗浄するためのノズル7と、2つの照明用カバーレンズ8と、処置具などを挿通するためのチャンネル9とが配設されている。ここで、チャンネル9は挿入部2内を経由して操作部3に設けられた処置具挿入口10に連通されている。そして、術者が治療をおこなう際は、この処置具挿入口10からチャンネル9内に処置具を挿入するようになっている。
【0014】
また、操作部3には図示しない湾曲部を遠隔操作するための2つの湾曲操作ノブ11が設けられている。そして、一方の湾曲操作ノブ11によって図示しない湾曲部を上下方向、他方の湾曲操作ノブ11によって図示しない湾曲部を左右方向にそれぞれ湾曲操作するようになっている。さらに、操作部3には送気・送水操作ボタン12、吸引操作ボタン13などが設けられている。
【0015】
一方、本実施の形態の内視鏡用オーバーチューブ14の本体14aには、内視鏡1の挿入部2を挿通するための内視鏡用チャンネル15と、処置具を挿通するための処置用チャンネル16の2つのチャンネルを有している。なお、内視鏡用チャンネル15および処置用チャンネル16は内視鏡用オーバーチューブ14の軸方向全体に渡って延設されている。
【0016】
また、内視鏡用オーバーチューブ14の手元側端部には内視鏡用チャンネル15の操作部3の先端部分が挿入される操作部挿入用開口部15aと、処置用チャンネル16に処置具を挿入するための開口部16aとが配設されている。
【0017】
さらに、オーバーチューブ14の先端部には内視鏡用チャンネル15の円形状の大径な先端開口部15bと、処置用チャンネル16の先端開口部16bとが形成されている。ここで、処置用チャンネル16の先端開口部16bは細長い形状に形成されている。そして、この処置用チャンネル16の先端開口部16bは内視鏡用チャンネル15の円形状の先端開口部15bの周囲の一側部に配置されている。
【0018】
また、処置用チャンネル16の細長い形状の先端開口部16bには処置具を両側に振り分ける処置具揺動機構17が設けられている。この処置具揺動機構17には図2に示すように処置用チャンネル16の先端開口部16bから前方に向けて突出されるナイフ式処置具22などの処置具を両側に向けて揺動させる揺動台18が設けられている。この揺動台18の中央部にはナイフ式処置具22などの処置具が挿通される処置具挿通孔18aが形成されている。そして、この処置具挿通孔18a内にナイフ式処置具22が挿通されるようになっている。
【0019】
さらに、揺動台18は処置用チャンネル16の細長い形状の先端開口部16bの左右方向の略中央部分に配置された図示しない回転軸を介して先端開口部16bの上下の各壁部に回動自在に軸支されている。
【0020】
また、揺動台18の左右の両側部には2本の揺動ワイヤ19の各先端部がそれぞれ止着されている。各揺動ワイヤ19の基端部側は内視鏡1の挿入部2の基端部側に延出されている。
【0021】
さらに、内視鏡用オーバーチューブ14の手元側端部には処置具揺動機構17の回転ノブ20が設けられている。そして、この回転ノブ20の操作によって各揺動ワイヤ19が進退操作され、揺動台18が回転軸を中心に両側に首振り状態で回動操作されて両側に振り分けられるようになっている。
【0022】
次に、上記構成の本実施の形態の内視鏡用オーバーチューブ14の実際の使用方法について説明する。内視鏡用オーバーチューブ14の使用時には内視鏡用チャンネル15に内視鏡1の挿入部2を挿入し、この内視鏡1の挿入部2に内視鏡用オーバーチューブ14が装着される。その後、内視鏡1の挿入部2が内視鏡用オーバーチューブ14と一緒に体腔内に挿入される。
【0023】
また、挿入部2の先端部が目的部位に導かれた後、図2に示すように内視鏡1のチャンネル9には病変部23を持上げるための把持鉗子21が挿入される。さらに、内視鏡用オーバーチューブ14の処置用チャンネル16にはナイフ式処置具22が挿通される。ここで、把持鉗子21は内視鏡1のチャンネル9の先端開口部9aから、またナイフ式処置具22は内視鏡用オーバーチューブ14の処置用チャンネル16の先端開口部16bからそれぞれ前方に向けて突出される。このとき、内視鏡1の観察窓6で観察される観察像には把持鉗子21と、ナイフ式処置具22とがそれぞれ表示される。
【0024】
また、把持鉗子21は手元側の操作によって一対の把持部材を開閉操作することにより、図2に示すように両側の把持部材間で生体組織の病変部23を把持する操作が行われる。続いて、把持鉗子21によって把持された生体組織の病変部23を吊り上げる操作が行われる。
【0025】
その後、把持鉗子21によって吊り上げられた生体組織の病変部23の根元部分をナイフ式処置具22によって切断する作業が行われる。このとき、病変部23の全周をカッティングした後、内視鏡1から延出した把持鉗子21で病変部23を把持し、病変部23の下に露出した粘膜下層24をナイフ式処置具22によって切除する作業が行なわれる。
【0026】
このナイフ式処置具22の操作時には回転ノブ20の操作によって各揺動ワイヤ19が進退操作され、揺動台18が回転軸を中心に両側に首振り状態で回動操作されて両側に振り分けられる。このとき、揺動台18と一緒にナイフ式処置具22が図2中で矢印に示す方向に振り分けられ、生体組織の病変部23の根元部分に露出した粘膜下層24を切断する作業が行われる。これにより、病変部23を生体組織から取り除く作業が行なわれる。
【0027】
そこで、上記構成のものにあっては次の効果を奏する。すなわち、本実施の形態の内視鏡用オーバーチューブ14の処置具揺動機構17によってナイフ式処置具22を振り分け操作する方法によれば、ナイフ式処置具22を振り分けながら病変部23を一括して切除することができる。そのため、より大きな病変部23を切除することが可能である。
【0028】
さらに、本実施の形態では内視鏡1のチャンネル9から挿入された把持鉗子21によって病変部23を持上げて保持した状態でナイフ式処置具22の揺動操作が行なえるので、術者にとって操作しやすい内視鏡治療システムが提供できる。
【0029】
また、内視鏡用オーバーチューブ14を用いているため、ナイフ式処置具22の揺動操作を行ないながら、病変部23の保持位置や、観察位置の前後操作も可能となり、この点でも術者にとって操作しやすい内視鏡治療システムとなる。
【0030】
また、図3は本発明の第2の実施の形態を示すものである。本実施の形態は第1の実施の形態(図1および図2参照)の内視鏡用オーバーチューブ14の本体14aの先端面をオーバーチューブ14の軸心方向と直交する方向に対して斜めに傾斜させた斜型部25によって形成したものである。
【0031】
そこで、本実施形態においても、内視鏡用オーバーチューブ14の処置具揺動機構17によってナイフ式処置具22を両側に振り分けながら病変部23を一括して切除することができる。そのため、第1の実施形態と同様により大きな病変部23を切除することができる効果を得ることができる。
【0032】
さらに、本実施の形態では特に、内視鏡用オーバーチューブ14の先端形状を斜型部25にすることにより、内視鏡1の視野が良好となる。さらに、内視鏡1にオーバーチューブ14の斜型部25の開放端側に起上するような起上機構(図示しない)を設けた場合には、この起上機構による処置具の起上方向で処置具がオーバーチューブ14の壁部と干渉することがない。そのため、オーバーチューブ14の斜型部25の開放端側には障害物が無いため、より大きく病変部23を持上げることも可能である。
【0033】
また、内視鏡用オーバーチューブ14の材質として透明なものを採用しても良く、この場合には内視鏡1の観察光学系の観察用カバーレンズ6の視野を一層、良好に確保することができる。
【0034】
また、図4(A),(B)および図5は本発明の第3の実施の形態を示すものである。本実施の形態は第1の実施の形態(図1および図2参照)の内視鏡用オーバーチューブ14の構成を次の通り変更したものである。
【0035】
すなわち、本実施の形態では内視鏡用オーバーチューブ14のチューブ壁における内視鏡用チャンネル15の周囲の処置用チャンネル16と対向する位置には第2処置用チャンネル26が設けられている。この第2処置用チャンネル26の先端開口部26aは内視鏡用チャンネル15の先端部に連通されている。
【0036】
さらに、内視鏡用オーバーチューブ14のチューブ壁における処置用チャンネル16の前方には図4(B)に示すように内視鏡用オーバーチューブ14の外周壁部の一部を切り欠いた凹部27が設けられている。
【0037】
次に、上記構成の本実施の形態の内視鏡用オーバーチューブ14の実際の使用方法について図5を参照して説明する。内視鏡用オーバーチューブ14の使用時には内視鏡用チャンネル15に内視鏡1の挿入部2を挿入し、この内視鏡1の挿入部2に内視鏡用オーバーチューブ14が装着される。このとき使用される内視鏡1は格別にチャンネルを設けている必要はなく、必要最低限の機能(観察、照明など)があれば良い。そのため、内視鏡用オーバーチューブ14の外径は細くすることが可能である。
【0038】
また、内視鏡用オーバーチューブ14の第2処置用チャンネル26には病変部23を持上げるための把持鉗子21が挿入される。さらに、処置用チャンネル16にはナイフ式処置具22が挿通される。なお、生体組織の病変部23の治療方法については、第1の実施形態と同様である。
【0039】
そこで、本実施形態においても、内視鏡用オーバーチューブ14の処置具揺動機構17によってナイフ式処置具22を両側に振り分けながら病変部23を一括して切除することができる。そのため、第1の実施形態と同様により大きな病変部23を切除することができる効果を得ることができる。
【0040】
さらに、本実施の形態では特に、第2処置用チャンネル26の先端開口部26aが内視鏡用チャンネル15の先端部に連通されているため、図5に示すように病変部23をほぼ垂直に持上げることができる。そのため、粘膜下層24を大きく露出させることができるので、ナイフ式処置具22によって切除する部位が観察しやすくなる効果がある。
【0041】
さらに、ナイフ式処置具22を挿通する処置用チャンネル16前方に凹部27を設けているため、切除する病変部23をこの凹部27で挟み込みながら切除可能であり、安定した保持力が提供できる。
【0042】
また、図6は本発明の第4の実施の形態を示すものである。本実施の形態は第1の実施の形態(図1および図2参照)の内視鏡用オーバーチューブ14の構成を次の通り変更したものである。
【0043】
すなわち、本実施の形態では内視鏡用オーバーチューブ14のチューブ壁における内視鏡用チャンネル15と処置用チャンネル16との隣接部の両側のデッドスペース28にそれぞれ補助チャンネル29を設けたものである。
【0044】
そこで、本実施の形態では内視鏡用オーバーチューブ14の2つの補助チャンネル29を活用して治療の応用範囲をさらに広げることが可能である。そのため、内視鏡用オーバーチューブ14のチューブ壁における内視鏡用チャンネル15と処置用チャンネル16との隣接部の両側のデッドスペース28を有効に利用できる効果がある。
【0045】
さらに、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施できることは勿論である。
次に、本出願の他の特徴的な技術事項を下記の通り付記する。
記
(付記項1) 処置用チャンネルを有するとともに処置具を振り分ける揺動機構を設けたことを特徴とする内視鏡用オーバーチューブ。
【0046】
(付記項2) オーバーチューブを透明な材質にしたことを特徴とする付記項1に記載の内視鏡用オーバーチューブ。
【0047】
(付記項3) オーバーチューブの先端形状を斜型にしたことを特徴とする付記項1に記載の内視鏡用オーバーチューブ。
【0048】
(付記項4) オーバーチューブの先端形状を円錐状にしたことを特徴とする付記項1に記載の内視鏡用オーバーチューブ。
【0049】
(付記項5) オーバーチューブに切り欠きを設けたことを特徴とする付記項1に記載の内視鏡用オーバーチューブ。
【0050】
(付記項6) オーバーチューブの内面に開口する第2の処置用チャンネルを設けたことを特徴とする付記項1に記載の内視鏡用オーバーチューブ。
【0051】
(付記項1〜6の従来技術) 近年、内視鏡的治療において、治療範囲の広範化を目的として、内視鏡の処置用チャンネルにナイフ式処置具を挿入し、内視鏡の先端を湾曲機構によって左右に振り分けながら粘膜下層を切除する手技が普及しつつある。
【0052】
従来の処置用チャンネルを有する内視鏡用オーバーチューブとしては、オーバーチューブに設けられた処置用チャンネルの断面形状を扁平にした内視鏡用オーバーチューブが特開2000−37347号公報に示されている。
【0053】
また、オーバーチューブに処置用チャンネルから挿通された処置具を誘導する手段としては、1方向に処置具を起上するための起上機構を設けた内視鏡用カバーが特開平7−155284号公報に示されている。
【0054】
(付記項1〜6が解決しようとする課題) しかしながら、特開2000−37347号公報に記載されている内視鏡用オーバーチューブは、スペースを有効活用しながらオーバーチューブの細径化を図る点においては効果的であるが、オーバーチューブ自体には湾曲機構がなく、また、チャンネルから挿通された処置具を誘導する機構も設けていないため、ナイフ式処置具を用いる手技においてはその取り扱いが困難であった。
【0055】
また、処置具を誘導する機構を設けた内視鏡用オーバーチューブとしては、特開平7−155284号公報に記載されている内視鏡カバーが発明されているが、この方式は処置具を1方向のみに誘導するものであり、往復運動がおこなえないため、ナイフ式処置具を振り分けてカットする手技においては、やはり、その取り扱いが困難であった。
【0056】
(付記項1〜6の目的) 本発明の目的は、上記内容を鑑みて発明されたものであり、内視鏡用オーバーチューブに処置用チャンネルを設けるとともに、この処置用チャンネルに処置具を振り分ける揺動機構を付加することにより、より安全かつ快適な内視鏡的治療を提供するものである。
【0057】
(付記項1〜6の効果) 本発明によれば、内視鏡用オーバーチューブに処置用チャンネルと処置用チャンネル先端部に処置具を振り分ける揺動機構を設けることにより、観察をおこなう内視鏡とは独立してナイフ式処置具の操作が可能となり、より安全かつ快適な内視鏡的治療を提供することが可能である。
【0058】
【発明の効果】
本発明によれば、ナイフ式処置具などの処置具の先端部を両側に振り分けて粘膜下層を切除する手技などを容易に行なうことができ、より安全かつ快適な内視鏡的治療を行なうことができる内視鏡システムと内視鏡用オーバーチューブを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態の内視鏡用オーバーチューブを内視鏡の挿入部に装着させた状態を示す全体の斜視図。
【図2】 第1の実施の形態の内視鏡用オーバーチューブの使用状態を示す要部の斜視図。
【図3】 本発明の第2の実施の形態の内視鏡用オーバーチューブの使用状態を示す要部の側面図。
【図4】 本発明の第3の実施の形態の内視鏡用オーバーチューブを示すもので、(A)はオーバーチューブの先端部を示す正面図、(B)は同縦断面図。
【図5】 第3の実施の形態のオーバーチューブの使用状態を示す要部の縦断面図。
【図6】 本発明の第4の実施の形態の内視鏡用オーバーチューブの先端部を示す横断面図。
【符号の説明】
1 内視鏡
2 挿入部
3 操作部
14 オーバーチューブ
14a オーバーチューブ本体
16 処置具挿通用チャンネル
17 処置具揺動機構
22 ナイフ式処置具
Claims (3)
- 内視鏡の挿入部が挿入されるオーバーチューブ本体を備え、前記オーバーチューブ本体内に前記内視鏡の挿入部が挿入された状態で使用される内視鏡システムにおいて、
前記オーバーチューブ本体、または前記内視鏡の挿入部の少なくともいずれか一方に生体組織を吊り上げ操作する第1の処置具を挿通する第1の処置具挿通用チャンネルを設けるとともに、
前記第1の処置具によって吊り上げられる前記生体組織の吊り上げ部の根元部分と対応する位置に配置された第2の処置具挿通用チャンネルを前記オーバーチューブ本体に設け、
前記第2の処置具挿通用チャンネルの先端部に前記第2の処置具挿通用チャンネルを通して外部に突出される第2の処置具を前記第1の処置具によって吊り上げられる前記生体組織の吊り上げ方向に対して略直交する方向に振り分ける揺動機構を設けたことを特徴とする内視鏡システム。 - 内視鏡の挿入部が挿入されるオーバーチューブ本体を有する内視鏡用オーバーチューブにおいて、
前記オーバーチューブ本体に、前記内視鏡の挿入部に形成された第1の処置具挿通用チャンネルとは異なる位置に配置された第2の処置具挿通用チャンネルを設け、
前記第2の処置具挿通用チャンネルの先端部に前記第2の処置具挿通用チャンネルを通して外部に突出される第2の処置具を前記第1の処置具によって吊り上げられる前記生体組織の吊り上げ方向に対して略直交する方向に振り分ける揺動機構を設けたことを特徴とする内視鏡用オーバーチューブ。 - 内視鏡の挿入部が挿入されるオーバーチューブ本体を有する内視鏡用オーバーチューブにおいて、
前記オーバーチューブ本体に、生体組織を吊り上げ操作する第1の処置具を挿通する第1の処置具挿通用チャンネルと、前記第1の処置具によって吊り上げられる前記生体組織の吊り上げ部の根元部分と対応する位置に配置された第2の処置具挿通用チャンネルとを設け、
前記第2の処置具挿通用チャンネルの先端部に前記第2の処置具挿通用チャンネルを通して外部に突出される第2の処置具を前記第1の処置具によって吊り上げられる前記生体組織の吊り上げ方向に対して略直交する方向に振り分ける揺動機構を設けたことを特徴とする内視鏡用オーバーチューブ。
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