JP3989092B2 - 力測定器における平行案内装置の据付装置 - Google Patents

力測定器における平行案内装置の据付装置 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、力測定器、特に秤量器における平行案内装置の据付装置に関する。平行案内装置における平行四辺形部材の第一の脚部で形成され、計量される負荷を受けるようになっている負荷受器は、長手方向には頑強で平行四辺形部材の面においては弾力的に可撓である二つの相互に平行な案内リンクによって平行四辺形部材の第二の脚部に対して平行に案内される。平行四辺形部材の第二の脚部は、力測定器の支持部の上に該第二の脚部が据え付けられる固定領域を有し、また第二の脚部は、二つの案内リンクによって境界が定められた平行案内装置の内部のスペースに突き入る部分を有する。平行四辺形部材の面を横切る方向に、平行案内装置は、平行四辺形部材の面に平行な二つの側境界面によって境界が定められ、平行四辺形部材の脚と案内リンクがその間に延びている。
【0002】
【従来の技術】
この種の据付装置においては、平行四辺形部材の固定の第二の脚部の固定領域は、計量される力であって平行四辺形部材の第一の脚部に働く力によって生ずる全てのモーメントを吸収しなければならない。これは平行案内装置の歪の原因となる。さらに、固定領域における平行四辺形部材の第二の脚部の据付アタッチメントが、平行案内装置及びそれに接続される部品にストレスを伝達する可能性がある。歪も据付ストレスも計測精度に致命的な影響を与える。
【0003】
最初に言及した種類の公知の装置(ドイツ特許出願公開番号DE 43 05425 A1)においては、平行四辺形部材の固定脚部も可動脚部も、中空形であり平行四辺形部材の面での断面が三角形をなしている。案内リンクの長手方向に平行案内装置の外部に向かって延びる平行四辺形部材の固定脚部及び可動脚部の三角形のそれぞれの辺は、それぞれ、秤量器の台板に対する据付面となりかつ秤皿の固定支持体となる。このように、平行四辺形部材の二つの脚部を中空形で頑強なデザインとしたこととそれに関連する据付に関する幾何学的形状とから、ストレスの伝達及び歪の発生の問題を軽減することが可能となったことは認められる。しかし、このデザインの構成は、スペースを消費しまた比較的大量の材料を必要とする。
【0004】
また、他の公知のデザイン(欧州特許出願公開公報EP 0 573 806A1)においては、望ましくない歪を軽減するために、力計量装置のブロック形状の計測セルが、ブロックの主面に平行に延びる堅いU形状の二つの脚部の間に配置されている。ブロックの主面の間に延びる面の一つの側面によって、計測セルは、二つの脚部を接続するU形状の底部に取り付けられる。しかし、ここでも、U形状部分は比較的高価な部品である。また、据付アタッチメントのための計測セルの側面及びそれと接触するU形状部分の内側面には厳密な精度が要求される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の目的は、最初に言及した種類の据付装置であって、一方において、簡単で製造費が安価で、他方において、計測精度の低下ができるだけ少ない装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、平行四辺形部材の内側のスペースに突き入る平行四辺形部材の第二の脚部の部分上に、固定領域を設けることによって課題を解決することができる。
【0007】
本発明の好適実施例においては、一つの案内リンクに面する面部分において、平行四辺形部材の内側のスペースに、二つの側境界面間で突き入る部分に、固定領域は位置する。上記面部分の隣の案内リンクは、固定領域に接続係合する領域を有する支持部の一部分が通る固定領域の反対側に開口部を有する。
【0008】
平行四辺形部材の面に平行な側境界面の間に延びる案内リンクは、内部スペースに突き入る部分の横方向面領域(平行四辺形部材の面に対する)の反対側にあるので、本実施例における据付アタッチメントは一つの案内リンクを横断する。従って、それぞれの案内リンクは、据付のための支持部の一部分を通過させる開口を備えている。この開口は案内リンクの強度をある程度は弱めるが、この短所は、据付装置が特にスペースの節約を可能とすること、内部スペースに突き入る部分の横方向面領域(平行四辺形部材の面に対する)に支持部の据付部が連結される平行案内装置上の場所が小さくできること、及び製造過程が特別な操作を必要としないこと等の長所によって相殺される。
【0009】
この関係でさらに述べると、デザイン上の実用的な改善として、固定領域とそれに連結される支持部の部分とが、第二の脚部の部分のねじ穴に螺合し平行四辺形部材の面に平行に延びる少なくとも一本のボルトで締結されている。この構造によれば、平行案内装置は、ボルトの軸方向において二つの案内リンクの間に十分なスペースを有し、ボルトが、内部スペースに突き入る部分に確実に固定される。
【0010】
このデザインの変形においては、固定領域とそれに結合される支持部の一部分とが、支持部のねじ穴と螺合し平行四辺形部材の面に平行に延びる少なくとも一本のボルトによって締結されている。ボルトの頭部は、内部スペースに突き入る部分の凹部に収まっており、ボルトの軸は、凹部から横断面領域に延びる部分を通っている。この構造においては、ねじ穴は、内部スペースに突き入る平行案内装置の部分の中でなく支持部の中に位置する。この種の取り付け具は、平行案内装置に据付歪が生ずるのを少なくすることができる。
【0011】
他の変形実施例においては、固定領域は、平行案内装置の内部に突き入る平行四辺形部材の第二の脚部の一部分の一つの側境界面に位置し、支持部は、固定領域の位置において側境界面に沿って延び、固定領域に結合される領域を有する一部分に設けられる。
【0012】
平行案内装置の内部に突き入る平行四辺形部材の第二の脚部の一部分の側境界面は、平行案内装置の両側において開放しているので、固定領域の位置は、内部に突き入る部分の側境界面の全体の使用可能な面領域内で適用される要件に応じて、自由に選択することができる。平行四辺形部材の面を横切る部分において、ある最低寸法が要求される内部に突き入る部分の横断面領域上、即ち一つの案内リンクの反対側の領域上への取り付けに比較して、この変形実施例は、平行四辺形部材の面を横断する平行案内装置の寸法が必要なだけ小さくでき、材料と費用を相当に節約できるという利点を有する。
【0013】
同様な利点が得られるさらに他の実施例においては、固定領域が、平行四辺形部材の面に互いに直交する場所における平行案内装置の内部に突き入る平行四辺形部材の第二の脚部の一部分に設けられる。さらに、この実施例では、支持部は二つの部分からなり、それらの各々は、互いに直交する場所の一つに沿って延び、それに結合される領域を有する。前に説明した実施例においては、支持部に対する取り付けは、平行案内装置の内部に突き入る部分の二つの側境界面の一つにおいてのみ行われるが、この実施例においては、平行案内装置の内部に突き入る部分の両方の側境界面に結合される支持部が提供される。前に記載のように一方の側境界面へのみの取り付けに比較して、追加の利点は、両方向の取り付けによって剛性が向上することである。
【0014】
前述の一側面での取り付けの場合でも両側面での取り付けの場合でも、固定領域及び対応領域、あるいは支持部の領域は、平行四辺形部材の面を横切って延びるボルトによって互いにボルト締めされるのが実用的である。いずれの場合の取り付けにおいても、平行案内装置と支持部との間の確実な接続が達成される。
【0015】
本発明においては、さらに、支持部が平行四辺形部材の面を横切って延びる形の据付板を有し、それが力計測装置のシャーシ台に留められるようになっているのが実用的な利点である。固定領域を結合する領域を有する支持部の一部分は、据付板に直角に延びている。
【0016】
据付板形式の考えに基づいた発明の実施例においては、平行案内装置は、力測定装置のシャーシ台には直接取り付けられなくて、シャーシ台に留められる据付板によって取り付けられる。これは、温度変化の伝播を遅延させる効果があり、また製造過程における作業、及び力計測装置の保守を容易にする。据付板は、対応する据付穴を備えていれば現存の種々のシャーシ台に適用できる利点を有する。
【0017】
本発明の実施例において特に有利な点は、平行案内装置が、平行案内装置の内部に突き入る平行四辺形部材の第二の脚部の一部分によって支点が支持される力伝達レバーを備えていることにある。
【0018】
力伝達レバーは、力受部として機能する平行四辺形部材の第一の脚部で計測される力を伝達磁力補償装置のような力測定装置の測定システムに伝達する。一方において、計測される力を担う力伝達レバーは内部に突き入る部分によって支持され、他方において、平行案内装置の固定領域もその部分に位置しているので、力伝達レバーの支点部が受ける力は、固定領域に極めて直接的に伝えられる。
【0019】
全ての実施例の実用的なデザインとしては、平行案内装置が、一個のレンガ状の材料ブロックで形成できることである。この場合、平行四辺形部材の二つの脚部、案内リンク、内部に突き入る部分のような平行案内装置の個々の部分は、例えばスパーク腐蝕によって形成されるような単に狭い線形カットによって互いに分離されればよい。本発明の実施例における、平行案内装置の内部に突き入る平行四辺形部材の第二の脚部の一部分の固定領域は、平行案内装置においてスペースと作業が少なくできる種類のデザインを得る利点を利用することを目的としている。
【0020】
本発明の他の特徴、詳細及び利点は、次の詳細な説明及び図面で明らかにし、その図面は、説明されないが発明に欠かせない全ての詳細も開示することを意図したものである。
【0021】
【発明の実施の形態】
図1に示すように、レンガ状の材料ブロックであって、その主表面は、図面の面に位置しており図面を見る人に面し、そして、そのブロックの厚さ、即ち図面の面に直角な方向の寸法が図面の面に沿った寸法より著しく小さくなっている材料ブロックには、厚さ方向に材料ブロックを通してスパーク腐蝕等によって薄い線形カットが形成される。材料ブロックの底縁1に平行にかつ近接して線形カット2として設けられる図1に示される一つの薄い線形カットは、材料ブロックの内部から外向きに面するリンクの側面において、下部案内リンク3の境界を定める。他方、材料ブロックの頂縁4に平行にかつ近接して設けられる線形カット5は、材料ブロックの内部に面するリンクの側面において、上部案内リンク6の境界を定める。内部方向とは反対方向に面する案内リンク3,6の側面は、それぞれ図面の面に直角な材料ブロックの側面の一部によって形成される。
【0022】
二つの線形カット2,5は、材料ブロックの外側に向かって凸部を形成する湾曲した端部を有する。カットの湾曲した端部の反対側でそれぞれ鏡像の形状を呈する部分は、材料ブロックの底縁1及び頂縁4に設けられた窪みである。その結果、案内リンク3,6の端部には、薄部7,8,9,10が形成され、これらの部分から、案内リンクは、長手方向においては剛性を維持したままで、長手方向の軸を横切る方向で図面の面に平行な方向に曲がるように弾性可撓性を受ける。
【0023】
ここでは、案内リンク3,6のピボットラインを画定する薄部7,8,9,10は、図1の面における平行四辺形部材の角部に存在する。平行案内装置の第一の脚部11は、図1の左側の二つの薄部7,10の左に示される材料ブロックの一部分によって形成される。図1の左側の薄部7,10において二つの案内リンク3,6を接続する第一の脚部11の反対側には、図1の右側の二つの薄部8,9を超えて案内リンク3,6を接続する平行四辺形部材の第二の脚部12が、材料ブロックの一部分12によって形成される。図1の面に垂直な材料ブロックの側面部分によって外向きの側部13で境界が定められる平行四辺形部材の第二の脚部12は、平行四辺形部材の二つの脚部11,12と二つの案内リンク3,6に囲まれる平行案内装置の内部スペースに突き入る部分14を有する。
【0024】
部分14は線形カット2によって下部案内リンク3から分離されている。線形カットが直線から左下の薄部7を画定する湾曲線に変わる部分で、他の線形カットが分岐して、下部案内リンク3から上部案内リンク6に向かう方向に延び、図1における線形カット15の右の部分14を線形カットの左に位置する連結部材16から分離している。二つの薄部7,10の間でかつそれらから離れた想像接続線17上に位置する連結部材16の二つの端部の領域において、線形カット15は、左に凸湾曲する部分を有する。想像接続線17に対してカット15の鏡像を形成する線形カット18との組み合わせで、湾曲部分は、想像接続線17に中心を置く連結部材16の薄部19,20を画定する。上部案内リンク6の薄部10の次の連結部材16の薄部20から、線形カット18は、上部案内リンク6を画定するカット5に続く。
【0025】
線形カット15は、線形カット2から始まって、上部案内リンクの薄部10の近くの連結部材16の薄部20を画定する湾曲部に入るところまでの部分に沿った部分14の境界を画定する。ここで、線形カット21は、部分14の連続境界線を形成し、上部案内リンク6を横切って走る想像線22に凸側面が面する湾曲部で終わるように分岐する。
【0026】
他の線形カット23は、想像線22に対してカット21の鏡像の凸湾曲から始まり、上部案内リンク6の実質的に長手方向に穿孔24まで延び、そこから上部案内リンク6の境界を定める線形カット5に接する他の穿孔25まで短い距離だけ続いて延びる。この構成により、平行四辺形部材の第二の脚部12から突き入る部分14は、下部線形カット2、カット2から分岐する線形カット15、カット15から分岐する線形カット21、さらなるカット23、及びそれに接続される上部案内リンク6を画定する線形カット5の一部分によって、全体的に境界が定められる。
【0027】
同時に、想像線22を互いに横切った鏡像の線形カット21,23の湾曲部は、それらの間に、部分14から線形カット21,23によって分離され、かつ上部案内リンク6から他の線形カット23の反対に位置するカット5の一部分によって分離される力伝達レバー27のための起立した撓み支点26を画定する。図1において撓み支点26の左に位置し、左端が、薄部10に向かって走るカット18の一部分によって平行四辺形部材の第一の脚部11から分離される、力伝達レバーの腕部分は、反対位置の薄部19が平行四辺形部材の第一の脚部11に接続される連結部材16の薄部20に連結される。
【0028】
図1に示される平行案内装置は、図2乃至図4に示される要領で力測定装置、即ち、秤に据え付けられる。図4にそれ自体が示され図2および図3に組み立て状態が示される。実質的に平面状の据付板28は、支持部となる。この支持部は、種々のデザインの力計測装置のシャーシ枠の上、例えば秤の底部の上に、ねじ留めをする種々の形の据付穴29を備える。突出部30は、組み立て状態において平行四辺形部材の面を横切る据付板28の面から突き出ている。平行四辺形部材の面を横切る突出部の寸法は、下部案内リンク3のそれぞれの寸法より小さい。図2に示すように、組み立てた状態においては、突出部30は、下部案内リンク3の開口31を隙間をあけて通過している。平行四辺形部材の面を横切って延びるその開放端32においては、突出部30は、平行案内装置の内部に突き入る平行四辺形部材の第二の脚部12の一部分14の面部分33に係合する。面部分33は、平行四辺形部材の面を横切り、下部案内リンク3に面し、固定領域となる。
【0029】
開口31の位置においては、平行案内装置の内部に突き入る平行四辺形部材の第二の脚部12の部分14は、軸方向が下部案内リンク3の長手方向を横切りかつ平行四辺形部材の面に平行なねじ穴34を有する。据付板28は、据付結合部となる部分30にねじ穴34に一致する二つの貫通穴35を有する。貫通穴35には二つのボルト36が通り、そのボルトの軸はねじ穴34と螺合し、頭部は平行案内装置から外向きに面する据付板28の側部を押圧する。このようにして、据付板28と平行案内装置とは互いに強固に締め付けられる。
【0030】
図2及び図3は、図1に示す据付穴を備える平行案内装置に固定される秤の、他の構成部品を示す。具体的には、平行案内装置の内部に突き入る平行四辺形部材の第二の脚部12の一部分14は、その下側で下部案内リンクに隣接し、軸が平行四辺形部材の面を横切る方向にある二つの据付穴37を有する。据付穴37とスペーサー38とを通るボルトにより、二つの横ホールダ40は、平行四辺形部材の面に平行な二つの側境界面39に隙間をあけて結合される。横ホールダ40は、案内リンク3,6の長手方向に平行な平行案内装置の両側部に沿って、平行四辺形部材の第二の脚部12に向かって及びそれを超えて延びる。平行四辺形部材の第二の脚部12の先のスペースには、横ホールダ40によって、磁力補償装置42の永久磁石のための支持台41が形成される。この概念においては、二つの横ホールダ40は、一つの一体的な単一ユニットの一部分をなすものである。
【0031】
さらに、力伝達レバー27は、間隙を与えるスペーサー38によって平行案内装置の両側部でレバー延長部45を力伝達レバー27に取り付けるボルト44を受ける、平行四辺形部材の面を横切る二つの据付穴43を有する。レバー延長部45は、側境界面39から磁力補償装置42に向かって少し延び、そこで側境界面39は力補償装置の永久磁石の磁界に置かれた補償コイルのための保持枠を形成する。
【0032】
平行四辺形部材の第一の脚部11は、上部案内リンク6の頂縁部4に平行な上部縁面46を有し、その上に、平行四辺形部材の第二の脚部12に向かって上部案内リンク6のほぼ中央部まで延びる秤皿支持体47は、平行四辺形部材の面に平行にかつ案内リンク3,6の長手方向を横切って延び、平行四辺形部材の第一の脚部11のねじ穴49に螺合する二つのボルト48によって取り付けられる。平行四辺形部材の第一の脚部11に対して反対側の秤皿支持体47の端部には、秤皿支持用円錐部50が、螺旋スプリング51によって弾性的に支持されている。螺旋スプリング51は、秤皿支持体47の上側(上部案内リンク6から外向きに面する)から立ち上がる管状部分の外周に沿って案内される。秤皿支持用円錐部50に取り付けられる案内ボルト53は、管状部分の内側で動的に案内される。
【0033】
管状部分52及びその内部に維持される案内ボルト53は、上部案内リンク6に面し、案内リンク6及び部分14に隣接する領域に形成された開口54に隙間をあけて延びる秤皿支持体47の底面を超えて突き出ている。開口54は、下部案内リンクの開口31の反対側に位置する。
【0034】
平行四辺形部材の面を横切る上部案内リンク6上に延在する秤皿支持体47は、平行案内装置の側境界面39から少し距離を置きそれに平行に下り角側部55を有する。側部55は、下部案内リンク3に向かう方向に平行案内装置のほぼ中央部まで延びている。二つの案内リンク3,6の間に延び平行四辺形部材の第一の脚部11の前面56を超えて突出する側部55の一部分は、装置の校正のために基準錘を置く保持部57を備えている。
【0035】
部分的に切断した斜視図である図7は、図1乃至図4に示すものに大部分が一致する実施例を示す。対応する部分には同一参照番号が付され、図1乃至図4についての説明も同様である。第一の異なる点は、図7の据付板28の形状が、ある程度異なり、特に穴あきの格子状になっていることである。それ以外での主な相違点としては、据付板28の固定部30が、図1乃至図4の実施例の貫通穴35に代えてねじ穴になっていることである。図1乃至図4の実施例のボルト36に代えて、図7の実施例は、平行案内装置の内部に突き入る部分14から据付板28のねじ穴に延びる二つのボルト136を有し、それらはねじ穴に強固に螺合する。図7に見られるように、平行案内装置の中央面を切断した部分には、部分14は、上部案内リンク6も通して延び、平行案内装置を画定する側境界面に平行であり、下部案内リンクに面する部分14の面部分33の方向に延びる開口部138を有する。面部分33に最も近い開口138の端部は、面部分33に平行で、ボルト136の頭部137の肩領域となり、そして平行案内装置は、ボルト136によって据付板28の部分30の開放端32に強固に締結される。
【0036】
図5乃至図6に図示される実施例は、平行案内装置の据付アタッチメントを除いては、図1乃至図4の実施例に実質的に対応する。従って、対応する部分には同一参照番号が付され、図1乃至図4についての説明も同様である。ただ、秤皿支持体47の側部55のデザインにある程度の違いがある。形状上の違いを示すために、図5及び図6におけるこれらの側部のための参照番号55’は、プライム記号によって区別される。
【0037】
図1乃至図4に示す実施例の場合と違って、図5乃至図6の実施例の平行案内装置の固定領域は、平行案内装置の内部に突き入る平行四辺形部材の第二の脚部12の一部分14の側境界面39に、即ち、図5において図を見る人に面し図6の左側に位置する。このために、他の点においては、図4に示す台座型に代わる実質的に図4の据付板28と同じである据付板28’は、据付板28’の主表面から直角に立ち上がり平行四辺形部材の面に平行な板状部分30’を有する。部分30’は、平行四辺形部材の面に平行な二つの平行案内装置の側境界面39の面の一つに連結されている。平行四辺形部材の面を横切って延びる二つのボルト59は、据付板28’の部分30’を平行案内装置の内部に突き入る平行四辺形部材の第二の脚部12の一部分14に締結する。
【0038】
図5及び図6における据付アタッチメントの基礎をなす原理は、図示されている板状部分30’から外向きに位置するもう一方の側境界面39に対しても、部分30’に相等する部分を据付板の主表面から立ち上がるように据付板28’に設け、ボルト59(図5)によって平行案内装置にこれら二つの板状部分30’が締結されるようにしても実現できる。
【0039】
特に図1においては、参照番号が付されていない追加の貫通穴及びねじ穴がある。これらは平行案内装置の据え付けあるいは秤の他の部分の取り付けには関係がないので、それらの詳細な説明は省略する。部分的に説明すると、これらは、線形カットを電気放電腐蝕によって作る工程において、あるいは腐蝕用ワイヤーを挿入するとき等に、ブロックを保持する役目を有する。さらに、図3及び図6は、電子部品を備える回路基板60を概略的に示す。この回路基板60は、磁力補償装置によって発生する計測信号の電子的処理を行なう。荷重が秤皿支持用円錐部50によって保持される秤皿(図示せず)に置かれ、秤皿支持体47が接続される平行四辺形部材の第一の脚部11が第二の脚部12に対して少しでも変位したときに、計測信号は発生する。この変位は、平行四辺形部材の第一の脚部11から、可撓的に連結された連結部材16を介して、同様に可撓的に連結された力伝達レバー27に伝えられる。この結果、レバー延長部45に取り付けられた補償コイルは、レバー比に比例して対応する量だけ磁力補償装置の内部で変位する。磁力補償装置は、変位が相殺されるように力補償コイルの補償電流を制御し調整する。計測信号は、平衡状態の復帰に必要な補償電流から得られる。
【0040】
【発明の効果】
本発明の据付装置は小さくて済む。また、固定領域を含む平行四辺形部材の第二の脚部の部分に関して費用のかかる作業を必要としない。同様に、平行案内装置の取り付けのために費用のかかる形状の部品を必要としない。さらに、本発明の固定装置において固定領域のために選択された場所は、計測される力によって生じるモーメントに関しても、望ましくないストレスの伝達を制限することに関しても有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、平行四辺形部材の面に直角な方向に見た平行案内装置の実施例の側面図である。
【図2】図2は、平行四辺形部材の面に平行な断面で示した、力測定装置に据え付けられた図1の平行案内装置の断面図である。
【図3】図3は、図2に直角な方向の、据え付けられた平行案内装置の上面図であり、線A−Aは図2における断面を示す。
【図4】図4は、図1乃至図3の実施例に用いられた据付板の上面図である。
【図5】図5は、力測定装置に据え付けられた平行案内装置の他の実施例の、平行四辺形部材の面に直角な側面図である。
【図6】図6は、図5の図面の面に平行な方向に、右から見た図5の据え付けられた平行案内装置の図である。
【図7】図7は、図1乃至図4の実施例に類似するが、据え付け結合部分に変更が加えられた実施例の一部切断斜視図である。
【符号の説明】
1 底縁
2 線形カット
3 低部案内リンク
4 頂縁案内リンク
5 線形カット
6 上部案内リンク
7 薄部
8 薄部
9 薄部
10 薄部
11 平行四辺形部材の第一の脚部
12 平行四辺形部材の第二の脚部
13 12の外向き側部
14 12の一部分
15 線形カット
16 連結部材
17 想像接続線
18 線形カット
19 薄部
20 薄部
21 線形カット
22 想像線
23 追加線形カット
24 穿孔
25 穿孔
26 起立した撓み支点
27 力伝達レバー
28,28’ 据付板
29 取り付け穴
30,30’ 28,28’の一部分
31 開口部
32 30の開放端
33 14の面部
34 ねじ穴部
35 貫通穴
36 ボルト
37 据付穴
38 スペーサー
39 側境界面
40 横ホールダ
41 支持台
42 磁力補償装置
43 据付穴
44 ボルト
45 レバー延長部
46 11の上部縁面
47 秤皿支持体
48 ボルト
49 ねじ穴部
50 皿支持用円錐部
51 螺旋スプリング
52 管状部分
53 案内ボルト
54 開口部
55,55’ 47の側部
56 11の前面部
57 基準錘の支持部
59 ボルト
60 回路板
136 ボルト
137 ボルト頭部
138 開口部
139 14の一部分

Claims (11)

  1. 力測定装置、特に秤に平行四辺形の平行案内装置を据え付ける据付装置であって、該平行案内装置は、
    平行四辺形部材の第一の脚部で形成され、測定される荷重を受けるようになっている荷重受部が、長手方向には剛性を有し平行四辺形部材で画定される面においては可撓性を有して曲がるようになっている二つの互いに平行な案内リンクによって平行四辺形部材の第二の脚部に対して平行運動で案内され、
    前記平行四辺形部材の前記第二の脚部は、前記第二の脚部を力計測装置の支持部に強固に取り付ける固定領域を有し、かつ前記第二の脚部は、前記二つの案内リンクによって画定される平行四辺形部材の内部のスペースに突き入る部分も有し、
    平行四辺形部材の面を横切る方向に、前記平行案内装置は、前記平行四辺形の脚部及び二つの側境界面の間に延びる前記案内リンクと共に、前記平行四辺形部材の面に平行な二つの前記側境界面によって画定される、
    平行案内装置であり、
    前記据付装置は、前記固定領域が、前記平行四辺形部材の内部のスペースに突き入る前記平行四辺形部材の前記第二の脚部(12)の一部分(14)に設けられるように改良されたことを特徴とする据付装置。
  2. 請求項1に記載の装置であって、
    前記固定領域は、前記平行四辺形部材の内部のスペースに突き入る前記部分(14)の面領域(33)に位置し、前記二つの側境界面の間に延び、前記案内リンク(3)の一つに面しており、
    前記面領域(33)に面する前記案内リンク(3)は、前記固定領域に係合する領域(32)を有する前記支持部(28)の部分(30)が前記固定領域に向かって通る開口(31)を有する、ことを特徴とする据付装置。
  3. 請求項2に記載の装置であって、前記固定領域及びそれに係合する前記支持部(28)の領域(32)は、前記平行四辺形部材の面に平行であり、前記平行四辺形の第二の脚部(12)の部分(14)のねじ穴(34)に螺合する、少なくとも一本のボルト(36)により互いに締結される、ことを特徴とする据付装置。
  4. 請求項2に記載の装置であって、
    前記固定領域及び該固定領域に係合する前記支持部(28)の領域(32)は、頭部(137)及び軸部を有し、前記平行四辺形部材の面に平行であり、前記支持部の部分のねじ穴に螺合する、少なくとも一本のボルト(136)により互いに締結され、
    前記頭部(137)は、前記平行四辺形部材の内部のスペースに突き入る部分(14)の凹部(138)に位置し、前記軸部は、前記凹部(138)と前記平行四辺形部材の内部のスペースに突き入る部分(14)の前記面領域(33)との間の部分(139)を通って延びる、ことを特徴とする据付装置。
  5. 請求項1に記載の装置であって、
    前記固定領域は、前記平行四辺形部材の内部のスペースに突き入る平行四辺形部材の第二の脚部(12)の一部分(14)の前記側境界面(39)の一つに位置し、
    前記支持部(28’)は、前記固定領域の位置の側境界面(39)に沿って延び、前記固定領域と連結係合する領域を有する部分(30’)を備えている、ことを特徴とする据付装置。
  6. 請求項5に記載の装置であって、前記固定領域及びそれに連結される支持部(28’)は、平行四辺形部材の面を横切って延びる少なくとも一本のボルト(59)で締結される、ことを特徴とする据付装置。
  7. 請求項1に記載の装置であって、
    前記固定領域は、前記平行四辺形部材の面に直角な方向に関し、前記平行四辺形部材の内部のスペースに突き入る前記平行四辺形部材の前記第二の脚部(12)の部分(14)を横断して対向する二つの前記側境界面(39)に位置し、
    前記支持部は、二つの部分を有し、それぞれが固定領域の位置の前記二つの側境界面の一つに沿って延び、それと接続係合する領域を有する、ことを特徴とする装置。
  8. 請求項7に記載の装置であって、前記固定領域及びそれに接続係合する前記支持部の前記領域が平行四辺形部材の面を横切って延びる少なくとも一本のボルトで締結される、ことを特徴とする据付装置。
  9. 請求項2乃至8のいずれかに記載の装置であって、前記支持部は、力測定装置のシャーシ台に堅固に取り付け可能な、平行四辺形部材の面を横切って延びる据付板(28,28’)となるものであり、さらに固定領域に係合する領域を有する前記支持部の部分は、前記据付板(28,28’)から起立している、ことを特徴とする据付装置。
  10. 請求項1乃至9のいずれかに記載の装置であって、前記平行案内装置は、前記平行四辺形部材の内部のスペースに突き入る前記平行四辺形部材の第二の脚部(12)の部分(14)により支点が支持される力伝達レバー(27)を有する、ことを特徴とする据付装置。
  11. 請求項1乃至10のいずれかに記載の装置であって、前記平行案内装置は、単一で、一体的な、実質的にレンガ状の材料ブロックで形成される、ことを特徴とする据付装置。
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