JP3988190B2 - クイックコネクタ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば自動車配管の連結に用いられるクイックコネクタに関する。
【0002】
【従来の技術】
パイプ体とホースとを連結することにより構成される流体配管構造には、パイプ体及びホースの連結用のコネクタが用いられる。このようなコネクタは、軸方向一方側に、ホースが接続される接続部が形成された筒状のコネクタハウジングを有していて、パイプ体とコネクタとの接続は、例えば、パイプ体の挿入側外周面に環状係合突部を形成して挿入端部を構成し、かつ、コネクタハウジングの軸方向他方側にスナップ係合用のリテーナー手段を設けてコネクタをクイック接続形式のものとしておき、パイプ体の挿入端部を軸方向他方側端開口からコネクタハウジング内に挿入して、リテーナー手段と環状係合突部とをスナップ係合させ、パイプ体とコネクタとを抜け止め状態とすることにより行われる。クイック接続形式のクイックコネクタに使用されるリテーナー手段としては、コネクタハウジングの軸方向他方側に、径方向に対向して一対の係合スリットを設けるとともに、一対の係合アームを有するコ字状又はほぼコ字状のリテーナーを用い、この一対の係合アームが、係合スリットに入り込んでコネクタハウジングを挟み込むように、リテーナーを、コネクタハウジングの軸方向他方側外周に取り付けるといったものが知られている(例えば特許文献1参照)。このようなリテーナー手段を採用することにより、コネクタが比較的大径であっても、リテーナーのコネクタハウジングへの十分な取り付け安定性を確保することができる。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−5375号公報(第4頁、第5頁及び図1)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、コネクタハウジング内には、リテーナー手段よりも軸方向一方側に、挿入されたパイプ体との間から流体が漏出するのを防止するための環状のシール部材が嵌め込まれ、このシール部材の軸方向他方側にブッシュが嵌め付けられてシール部材の軸方向他方側への移動を防止しているが、配管内の流体圧力が異常に高まり、シール部材に軸方向他方側への大きな押圧力が加わると、シール部材に押されてブッシュが軸方向他方側にずれてしまい、その結果、シール部材も軸方向他方側にずれてシール部材にねじれが生じるおそれがある。シール部材にねじれが生じれば、シール部材の密封機能が低下するので、クイックコネクタには、ブッシュの軸方向他方側へのずれを防止するずれ防止手段を構成しておくことが好ましい。
【0005】
したがって、ブッシュが、コネクタハウジング内に挿入されたパイプ体の環状係合突部で押さえられるように構成する場合があるが、パイプ体をコネクタハウジング内に挿入したとき、環状係合突部がリテーナーの係合アームと確実にスナップ係合するように、係合アームとブッシュとの軸方向間隔は、環状係合突部の厚さよりも多少大きく設定されなければならないので、このようなずれ防止手段では、ブッシュの軸方向他方側へのずれを精緻に防止することができず、シール部材によるコネクタハウジングとパイプ体との間の十分な密封機能を維持することが難しい。
【0006】
そこで本発明は、高い流体圧が作用してもパイプ体との間の密封性が損なわれることがないクイックコネクタの提供を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するための本発明のクイックコネクタは、軸方向一方側に、ホースと接続される接続部が形成され、軸方向他方側に、径方向に対向して一対の係合スリットが形成された筒状のコネクタハウジングと、一対の係合アームを有し、この一対の係合アームが、前記係合スリットに入り込んで前記コネクタハウジングを挟み込むことにより、前記コネクタハウジングの軸方向他方側外周に取り付けられたコ字状又はほぼコ字状のリテーナーと、軸方向他方側端開口から前記コネクタハウジング内に挿入されたパイプ体の挿入端部及び前記コネクタハウジングの間を密封する、前記コネクタハウジング内に配置された環状のシール部材と、前記シール部材を軸方向他方側から押さえるように、前記コネクタハウジング内に嵌め付けられたブッシュと、を備え、前記リテーナーの前記係合アームが、前記係合スリットから前記コネクタハウジング内に突出し、前記パイプ体の前記挿入端部が挿入されたときに、この挿入端部に形成されている環状係合突部とスナップ係合するように構成されているクイックコネクタであって、前記ブッシュは、前記係合スリットと対応する周方向位置の軸方向他方側端が、前記係合スリットの軸方向一方側端位置に配置されるように、前記コネクタハウジング内に嵌め付けられている、という基本的構成を採用する。筒状(環状を含む)のコネクタハウジングは金属製又は樹脂製とすることができ、ブッシュも金属製又は樹脂製とすることができる。ブッシュの係合スリットと対応する周方向位置の軸方向他方側端は、係合スリットの軸方向一方側端と同一又はほぼ同一の軸方向位置に配置され、また、係合スリットからコネクタハウジング内には係合アームが突出している。したがって、ブッシュの軸方向他方側端は係合アームと直接係合することとなり、特に、係合スリットの幅を係合アームと同一又はほぼ同一に形成しておけば、ブッシュの軸方向他方側端は係合アームと接触係合することとなり、ブッシュの軸方向他方側へのずれは係合アームによって精緻に阻止される。ブッシュとパイプ体の環状係合突部との配置関係は、ブッシュを筒状体又は環状体に形成するとともに、ブッシュが、係合アームとスナップ係合したパイプ体の環状係合突部を内側に収容するといったものとして構成できる。なお、本発明のホースにはパイプ体と連結される相手側部材が広く含まれる。また、本発明のリテーナー(断面円形のワイヤリテーナー)には、一対の係合アームと、この係合アームを連結する連結部と、を備えた断面円形のものが広く含まれる。さらに、ブッシュが延長部を有し、この延長部が、係合スリット間でコネクタハウジングの軸方向他方側端位置まで延びるように、かつ、延長部の軸方向他方側端部に設けられた径方向外側に突出する突出部が、コネクタハウジングの軸方向他方側端と当接するように、ブッシュがコネクタハウジング内に嵌め付けられる、といったように構成できる。
【0008】
パイプ体とクイックコネクタとを分離する場合には、退避力を作用させてリテーナーをコネクタハウジングの軸線と直角方向に退避移動させて退避位置に移行させる。通常は、リテーナーの係合アームにストッパを形成しておき、ストッパがコネクタハウジングに設けられたストッパ受けと当接し、係合アームがパイプ体の環状係合突部と非係合状態となるまで、退避力を作用させてリテーナーをコネクタハウジングの軸線と直角方向に退避移動させることができるように構成される。ここで、コネクタハウジングが金属製である場合には、コネクタハウジングの外周面の軸方向中間部に、外周面形状を複雑化させるストッパ受けを形成するのは、コネクタハウジングの製造上好ましくないので、ストッパ受けを、コネクタハウジングの軸方向他方側端部に設けておく。コネクタハウジングの軸方向他方側端部のストッパ受けは、コネクタハウジングの軸方向他方側端部に構成された外向きフランジの切り欠き部に形成することができる。例えば、ストッパ受けを切り欠き部の周方向端部とすることができ、この場合には、切り欠き部を深く形成することにより、十分なストッパ止め機能を確保することが可能である。ストッパは、軸方向(コネクタハウジングの軸方向)突出部として構成でき、例えば、係合アームの自由端側を軸方向に屈曲させて形成することができる。例えば、ストッパを、係合アームの自由端部から軸方向他方側に延びる軸方向突出部とし、ワイヤリテーナーの退避移動にともなって、コネクタハウジングの軸方向他方側端部に設けられた外向きフランジの切り欠き部内を移動できるように形成できる。
【0009】
リテーナーに対する退避力を解除しても、リテーナーが退避位置、すなわちストッパがストッパ受けと当接状態であり、係合アームがパイプ体の環状係合突部と非係合状態となる位置に保持されるように構成することも可能ではある。このように構成すれば、クイックコネクタとパイプ体との分離作業が容易となる。しかしながら、リテーナーが退避位置に保持される構成では、リテーナーを退避状態としたままで、パイプ体をクイックコネクタ内に挿入してしまうおそれがある。したがって、係合アームのストッパがストッパ受けと当接したときに、リテーナーに対する退避力を解除すると、リテーナーは、係合アームがパイプ体の環状係合突部と係合する位置まで係合スリット内に入り込むように、係合アームの挟み付け力によって自動的に復帰移動するといったように構成しておくことも効果的である。ここでは、ストッパがストッパ受けと当接するまでワイヤリテーナーを退避移動させる間、係合アームがブッシュの軸方向他方側端と係合しているように構成することができる。
【0010】
クイックコネクタに接続されたホースが、例えば自動車のガソリンエンジンのような振動体に連なる場合、あるいは振動体から振動を受ける配置状態の場合には、ホースを介してクイックコネクタに伝わる振動によってクイックコネクタ又はコネクタハウジングがパイプ体に対して小さな角度で継続的に回動するので、コネクタハウジング内に配置されているシール部材が磨耗してクイックコネクタ及びパイプ体の間の密封性が低下してしまう。したがって、クイックコネクタ及びパイプ体の間には、パイプ体に対するコネクタハウジングの相対的回動を防止する回り止め構造を構成しておくことが好ましい。そこで、パイプ体の環状係合突部外周又はパイプ体外周、例えば環状係合突部よりも軸方向一方側のパイプ体外周に平面状部分を形成しておき、環状係合突部外周又はパイプ体外周の平面状部分と対応するように、ブッシュ又はコネクタハウジングの内面又は内周面に平面状個所を形成する。そして、環状係合突部外周又はパイプ体外周の平面状部分とブッシュ又はコネクタハウジングの平面状個所とが周方向に係合するように、パイプ体をコネクタハウジング内に挿入して、パイプ体とクイックコネクタとを接続する。ブッシュをパイプ体との回り止め構造に用いる場合には、ブッシュはコネクタハウジング内に回り止め状態で嵌め付けられる。
【0011】
また、本発明のクイックコネクタは、軸方向一方側に、ホースと接続される接続部が形成され、軸方向他方側に、径方向に対向して一対の係合スリットが形成された筒状の樹脂製コネクタハウジングと、一対の係合アームを有し、この一対の係合アームが、前記係合スリットに入り込んで前記コネクタハウジングを挟み込むことにより、前記コネクタハウジングの軸方向他方側外周に取り付けられたコ字状又はほぼコ字状のリテーナーと、軸方向他方側端開口から前記コネクタハウジング内に挿入されたパイプ体の挿入端部及び前記コネクタハウジングの間を密封する、前記コネクタハウジング内に配置された環状のシール部材と、を備え、前記リテーナーの前記係合アームが、前記係合スリットから前記コネクタハウジング内に突出し、前記パイプ体の前記挿入端部が挿入されたときに、この挿入端部に形成されている環状係合突部とスナップ係合するように構成されているクイックコネクタであって、前記シール部材が、前記コネクタハウジングの内周面の環状シール溝に一体的に形成されて配置されているものとして構成できる。このように構成すれば、シール部材がコネクタハウジングに対して軸方向にずれるといったことはない。シール部材は、コネクタハウジングの内周面の環状シール溝に、2色一体成形又は加硫接着することにより一体的に形成できる。
【0012】
また、ホースは通常、接続部の外周に嵌め付けられて接続されるが、ホースが加硫ゴム又は熱可塑性エラストマなどのゴム弾性材料で形成されたエラストマホースである場合には、接続部外周に、ホース圧入用環状抜け止め突部を接続部軸方向に間隔を有して複数本形成し、ホース圧入用環状抜け止め突部によりホースに対して抜け止め係合力が付与されるようにしておくことが好ましい。ホースが樹脂ホース又は樹脂チューブである場合にも、接続部の外周には環状抜け止め突部が複数本形成されるが、適当に構成されたホース圧入用環状抜け止め突部を軸方向に適切な間隔を有して複数本、例えば2本形成することにより、ホースに対する十分な抜け止め係合力を得ることができる。ホース圧入用環状抜け止め突部は、接続されるホースの内径よりも十分大きい外径を有するような突出高さに形成される。ホースを、拡径させながらホース圧入用環状抜け止め突部を相対的に通過させて接続部に嵌め付けると、ホースは、弾性縮径力によりホース圧入用環状抜け止め突部に強固に係合し、締め付けクリップ等を用いなくとも、抜け止め状態で接続部に密封的に接続されることとなるので、コネクタ周りの部品点数を減らすことができるとともに、コネクタ回りをコンパクトに構成できる。それぞれのホース圧入用環状抜け止め突部は、例えば、同一形状又はほぼ同一形状に形成できる。
【0013】
ホース圧入用環状抜け止め突部は、エラストマホースが支障なく拡径されてこのホース圧入用環状抜け止め突部を相対的に通過できるように、接続部軸方向一方側から他方側に向かって緩い角度で拡径する傾斜面部を、外面の接続部軸方向一方側に有しているのが普通である。また、エラストマホースとホース圧入用環状抜け止め突部との確実な係合が確保されるように、傾斜面部の接続部軸方向他方側端に連続して、接続部軸方向他方側に短く延びる円筒状面部を外面の一部として有している場合が多い。ホース圧入用環状抜け止め突部の接続部軸方向他方側外面は、エラストマホースが強固に係合するように、径方向に又はほぼ径方向に広がる径方向面として構成されるのが通常である。
【0014】
ところで、所定の突出高さのホース圧入用環状抜け止め突部を設ける場合に、エラストマホースとホース圧入用環状抜け止め突部との係合力、あるいはエラストマホースの抜け止め力を最もあるいは比較的大きくするためには、ホース圧入用環状抜け止め突部間で、より具体的には、ホース圧入用環状抜け止め突部の円筒状面部間で、エラストマホースが、ホース圧入用環状抜け止め突部の円筒状面部とのみ実質的に接触し、かつ、ホース圧入用環状抜け止め突部間の接続部の外周面と接触する直前まで縮径し、あるいはホース圧入用環状抜け止め突部間の接続部の外周面と、この外周面から実質的な反力を受けない状態で接触する(触れる程度)まで縮径するように構成することが必要である。このように構成することにより、ホース圧入用環状抜け止め突部間のエラストマホースの締付力又は縮径力が、ホース圧入用環状抜け止め突部の円筒状面部にのみ実質的に作用し、かつ、ホース圧入用環状抜け止め突部間のエラストマホースの締付力全体又は縮径力全体も最もあるいは比較的大きなものとなるので、エラストマホースはホース圧入用環状抜け止め突部と強固に係合することとなる。ここでは、エラストマホースは、ホース圧入用環状抜け止め突部を跨いで、拡径形状とほぼ同一のあるいは近似した形状で縮径することとなる。図16は、エラストマホースの接続状態を概念的に示す図であるが、図16(a)では、エラストマホースAが、接続部の外周面Bと、この外周面Bから実質的な反力を受けない状態で接触するように構成されているので、すなわち、エラストマホースAの2つの山の締付力分布曲線Cが下端で交わるので、ホース圧入用環状け抜止め突部D間で、円筒状面部Eに作用するエラストマホースAの縮径力全体は大きなものとなる(面積F参照)。これに対して、図16(b)では、エラストマホースAが、接続部の外周面Bから浮き上がっているが、すなわち、エラストマホースAの2つの山の締付力分布曲線Cが下端に到達する前に交わっているが、このような接続状態は、ホース圧入用環状抜け止め突部Dの間隔を狭めることによって構成されることとなり、ホース圧入用環状抜け止め突部D間で、円筒状面部Eに作用するエラストマホースAの縮径力全体は小さなものとなる(面積G参照)。また、図16(c)では、エラストマホースAが、接続部の外周面Bと実質的に接触しているが、このような接続状態は、ホース圧入用環状抜け止め突部Dの間隔を広げることによって構成されることとなり、エラストマホースAの縮径力は、円筒状面部Eのみではなく、接続部の外周面Bにも作用するので、エラストマホースAの抜け止め力が減少する。
【0015】
図16(a)に示すエラストホースの接続状態を確保するためには、ホース圧入用環状抜け止め突部を、同一の又はほぼ同一の突出高さを有するとともに、隣り合う円筒状面部の接続部軸方向他方側端の間隔が、傾斜面部及び円筒状面部の接続部軸方向長さの2倍又はほぼ2倍となるように設け、ホース圧入用環状抜け止め突部の突出高さを、接続部に嵌め付けられたエラストホースが、ホース圧入用環状抜け止め突部間の接続部の外周面と接触する直前まで縮径するように、あるいはホース圧入用環状抜け止め突部間の接続部の外周面と、この外周面から実質的な反力を受けない状態で接触するまで縮径するように、設定する。このように構成することにより、ホース圧入用環状抜け止め突部の円筒状面部間で、エラストマホースが、ホース圧入用環状抜け止め突部の円筒状面部とのみ実質的に接触する接続構造を確保できる。あるいは、ホース圧入用環状抜け止め突部を、隣り合う傾斜面部の接続部軸方向他方側端の間隔が、傾斜面部の接続部軸方向長さの2倍又はほぼ2倍となるように設け、ホース圧入用環状抜け止め突部の突出高さを、接続部に嵌め付けられたエラストマホースが、ホース圧入用環状抜け止め突部間の接続部の外周面と接触する直前まで縮径するように、あるいはホース圧入用環状抜け止め突部間の接続部の外周面と、この外周面から実質的な反力を受けない状態で接触するまで縮径するように設定することも可能ではある。
【0016】
ところで、接続部の軸方向一方側端部に、ホース圧入用環状抜け止め突部としての導入用突部を形成し、この導入用突部の傾斜面部である導入傾斜面部の接続部軸方向一方側端の径を、接続されるエラストマホースの内径に近づけて、例えばエラストマホースの内径とほぼ同一に形成する場合には、隣り合う円筒状面部の接続部軸方向他方側端の間隔が、導入傾斜面部及び導入用突部の円筒状面部の接続部軸方向長さの2倍又はほぼ2倍となるように設定することができる。この場合には、導入用突部以外のホース圧入用環状抜け止め突部の傾斜面部は、導入傾斜面部よりも短いのが普通である。また、隣り合う傾斜面部の接続部軸方向他方側端の間隔が、導入傾斜面部の接続部軸方向長さの2倍又はほぼ2倍となるように設定することもできる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0018】
図1は本発明に係る第1のクイックコネクタの斜視図、図2は第1のクイックコネクタの断面図、図3は第1のクイックコネクタの別の断面図である。
【0019】
第1のクイックコネクタ1は、例えば自動車の排気配管の連結に使用されるものであり、筒状の薄肉コネクタハウジング3と、このコネクタハウジング3に取り付けられたコ字状又はほぼコ字状のワイヤリテーナー5と、を備えて構成されている。コネクタハウジング3は例えば金属製であり、軸方向一方側の円筒状のホース接続部7(接続部)と、軸方向他方側のほぼ円筒状のパイプ挿入部9とから一体的に構成されていて、大径のホースと大径のパイプ体とを連結するために、大径に、かつ、比較的短く形成されている。ホース接続部7は、円筒状の接続部本体11と、この接続部本体11の軸方向一方側端部に一体的に形成された抜け止め部13と、から構成され、抜け止め部13は、軸方向一方側端から軸方向他方側に向かってテーパ状に拡径して、接続部本体11よりも径方向外側に突出するように屈曲形成されている。抜け止め部13の軸方向一方側端は、例えば接続部本体11よりも小径に形成される。パイプ挿入部9は、軸方向他方側のリテーナー取り付け部15と、ホース接続部7が接続形成された軸方向一方側のパイプ支持部17と、リテーナー取り付け部15及びパイプ支持部17の間に形成された軸方向中間のシール保持部19と、から構成されていて、パイプ支持部17は、シール保持部19よりも小径で、ホース接続部7の接続部本体11よりも大径に形成され、リテーナー取り付け部15は、概略的に、シール保持部19よりも多少大径に形成されている。
【0020】
パイプ挿入部9の環状のリテーナー取り付け部15は、径方向対称位置に対向して形成された一対の係合スリット21、21を有し、この係合スリット21、21の間にそれぞれ対向して設けられた平板部分23、23を備えていて、平板部分23、23の間隔は、シール保持部19の軸方向他方側の直径と等しく又はほぼ等しく設定されている。リテーナー取り付け部15の軸方向他方側端部(パイプ挿入部9又はコネクタハウジング3の軸方向他方側端部)には、径方向外側に突出する外向きフランジ25が一体的に形成されているが、外向きフランジ25には、それぞれの係合スリット21、21と対応して一対の切り欠き部27、27(図5も参照)が形成されていて、一対の切り欠き部27、27のそれぞれは、より具体的には、係合スリット21の、一方の平板部分23側の周方向端部(始端部)29よりも多少一方の平板部分23寄り位置(符号65参照)から、係合スリット21の周方向中央(係合スリット21の周方向中央位置を示す図5の中心線参照)を超えた位置(符号79参照)までの範囲と対応するように形成されている。
【0021】
シール保持部19の内周面には、ゴム製のOリング31(シール部材)が嵌め込まれ、かつ、このOリング31の軸方向他方側で、環状に形成された例えば金属製のブッシュ33が圧入により嵌め付けられていて、Oリング31は、シール保持部19の軸方向一方側端部に形成された段差部分35とブッシュ33とに挟まれて軸方向に位置決めされている。ブッシュ33は、シール保持部19の軸方向他方側内に嵌め付けられた、内周面がパイプ支持部17の内周面と等しい又はほぼ等しい内径を有する小径部37と、この小径部37の軸方向他方側に設けられ、軸方向他方側に向かって拡径してから円筒状に短く軸方向他方側に延びる、リテーナー取り付け部15の軸方向一方側内に嵌め付けられた大径部39と、から一体的に形成されていて、軸方向他方側端40又は大径部39の軸方向他方側端40の軸方向位置が、係合スリット21の軸方向一方側端41と一致又はほぼ一致するように、コネクタハウジング3内に嵌め付けられているが、ブッシュ33又は大径部39の軸方向他方側端40の、係合スリット21、21間に対応する位置からは、延長部43、43がリテーナー取り付け部15又はコネクタハウジング3の軸方向他方側端位置までそれぞれ延びている。それぞれの延長部43、43は、軸方向他方側端部に、径方向外側に突出する突出部45、45を一体的に有していて、ブッシュ33は、延長部43が、リテーナー取り付け部15内に嵌め付けられ、延長部43の突出部45が、リテーナー取り付け部15の外向きフランジ25と当接又は接触するように、コネクタハウジング3内に嵌め付けられている。ブッシュ33の大径部39内周面は、突部収容部47を構成している。また、ブッシュ33の延長部43の軸方向他方側端から大径部39の軸方向他方側にかけては、リテーナー取り付け部15の平板部分23、23と対応して平板個所49、49が形成されていて、ブッシュ33は、この平板個所49が平板部分23と一致して周方向に係合するように、コネクタハウジング3内に嵌め付けられてコネクタハウジング3に対して回り止めされている。
【0022】
ワイヤリテーナー5は、連結部51と、この連結部51の両側からそれぞれ、互いに平行に直線状に延びる一対の係合アーム53、53と、を備えるように屈曲形成された例えば金属製の線材から構成され、連結部51は、外側に膨らむ円弧状の肩部55、55を両側に有し、この肩部55、55の間に外側に膨出する指掛け部57を備えていて、それぞれの肩部55、55に一体的に形成された一対の係合アーム53、53が、この肩部55、55の弾性変形により開きやすくなるように構成されている。
【0023】
それぞれの係合アーム53は、係合スリット21とほぼ等しい長さに形成され、自由端部に、係合アーム53、53を含む仮想平面と直交するように直角に屈曲形成された、軸方向他方側(コネクタハウジング3の軸方向他方側)に短く延びるストッパ59を有していて、係合アーム53、53の間隔は、パイプ支持部17の内径あるいはブッシュ33の小径部37の内径又はパイプ体61(図4参照)の外径とほぼ等しくなるように設定されている。
【0024】
ワイヤリテーナー5は、それぞれの肩部55、55がリテーナー取り付け部15の、他方の平板部分23両側の断面円弧状外周面と接する状態となるように、かつ、それぞれの係合アーム53が係合スリット21内に入り込んでリテーナー取り付け部15内に突出するように、さらに、それぞれの係合アーム53のストッパ59が、切り欠き部27内を通過して、リテーナー取り付け部15の軸方向他方側に突出するように、他方の平板部分23側からリテーナー取り付け部15の外周に取り付けられている。一方の係合スリット21の始端部29と他方の係合スリット21の始端部29との間隔、および一方の係合スリット21の終端部63(始端部29と周方向反対側の端部)と他方の係合スリット21の終端部63との間隔は、パイプ体61の外径とほぼ等しくなるように設定されているので、ワイヤリテーナー5は、係合アーム53、53が広がることなく互いに平行に延びている状態で、リテーナー取り付け部15に取り付けられている。取り付け位置では、それぞれの係合アーム53のストッパ59は、切り欠き部27の径方向に延びる端面である始端部65(係合スリット21の始端部29側の周方向端部)に接近して、あるいは切り欠き部27の始端部65と当接する状態となるように位置し、かつ、リテーナー取り付け部15の外周面(切り欠き部27の底面を含む)に接触している。
【0025】
ブッシュ33又は大径部39の軸方向他方側端40は、係合スリット21の軸方向一方側端41と一致あるいはほぼ一致して位置し、また、それぞれの係合スリット21、21の幅(軸方向幅)はワイヤリテーナー5の係合アーム53の径とほぼ等しく、あるいは係合アーム53の径よりも若干大きい程度に設定されているので、それぞれの係合スリット21内に入り込んでリテーナー取り付け15内に突出している係合アーム53は、ブッシュ33又は大径部39の軸方向他方側端40と当接又は接触状態となって係合している。係合アーム53は比較的短く形成されているので、係合アーム53のリテーナー取り付け部15内への突出部分に軸方向荷重が加わっても、係合アーム53が容易に撓んでしまうといったことはない。ワイヤリテーナー5は、係合アーム53の係合スリット21内への入り込みによって、軸方向に位置決めされている。
【0026】
図4は第1のクイックコネクタ1にゴム製のホース及びパイプ体61を接続した状態を示す断面図である。
【0027】
ゴム製のホース67は、先端又は軸方向他方側端が、パイプ支持部17の軸方向一方側端に形成された段差部分68に接近するように、ホース接続部7の外周に嵌め付けられ、かつ、締め付けバンド69により接続部本体11に締め付けられていて、十分な抜け止め状態で第1のクイックコネクタ1に接続されている。
【0028】
第1のクイックコネクタ1にリテーナー取り付け部15の軸方向他方側端開口71から挿入されて嵌め付けられたパイプ体61は、例えば金属製であり、軸方向一方側が、環状係合突部73を外周面に有する挿入端部75として構成された形式のものである。環状係合突部73は、軸方向一方側の環状面が軸方向他方側に向って拡径するテーパ状に形成され、ブッシュ33の大径部39の内周面形状とほぼ等しい外周面形状を有して大径部39の突部収容部47内に収容されるように構成されている。環状係合突部73の外周面には、径方向対称位置に、ブッシュ33の平板個所49、49と対応する平面状部分77、77(図5も参照)が形成されていて、パイプ体61は、環状係合突部73がワイヤリテーナー5の係合アーム53、53の間隔を押し広げながら進行し、大径部39の突部収容部47内に収まって、挿入端部75が全長にわたってコネクタハウジング3のパイプ挿入部9内に収容されるまで、第1のクイックコネクタ1あるいはコネクタハウジング3に押し込まれている。パイプ体61のパイプ挿入部9内への挿入は、環状係合突部73の平面状部分77、77がブッシュ33の平板個所49内面の平面状個所に一致し、ブッシュ33の平面状個所と周方向に係合する状態で行われ、したがって、パイプ体61はブッシュ33に対して回り止め状態となっている。環状係合突部73の軸方向他方側の環状面は、径方向又は軸直角方向に広がり、環状係合突部73が大径部39の突部収容部47内に嵌り込んだときには、ブッシュ33又は大径部39の軸方向他方側端40と軸方向位置において一致又はほぼ一致しているので、すなわち、係合スリット21の軸方向一方側端41と軸方向位置において一致又はほぼ一致しているので、ワイヤリテーナー5の係合アーム53、53は、環状係合突部73の突部収容部47内への嵌り込みにともない、弾性復帰力によりスナップ的に平行状態に復帰し、パイプ体61を抜け止めするように環状係合突部73にスナップ係合する。
【0029】
パイプ体61の挿入端部75の軸方向一方側端は、Oリング31を通過してパイプ支持部17内に達していて、パイプ体61あるいはパイプ体61の挿入端部75と第1のクイックコネクタ1又はコネクタハウジング3との間はOリング31により密封され、また、パイプ体61の挿入端部75の環状係合突部73よりも軸方向一方側は、パイプ支持部17及びブッシュ33の小径部37により、径方向にガタが生じないように支持されている。なお、パイプ体61の環状係合突部73を係合アーム53、53と確実にスナップ係合させるために、環状係合突部73の軸方向他方側面が大径部39の軸方向他方側端40よりも若干軸方向一方側に位置するまで、環状係合突部73を大径部39の突部収容部47内に収めることができるように構成してもよい。
【0030】
係合スリット21からリテーナー取り付け部15内に突出した係合アーム53は、パイプ体61の環状係合突部73とスナップ係合するだけでなく、ブッシュ33(大径部39の軸方向他方側端40)とも直接係合している。したがって、内部流体圧が異常に大きくなり、Oリング31が流体圧によって軸方向他方側に強く押されても、ブッシュ33は係合アーム53によって軸方向他方側に移動しないように直接押さえられているので、Oリング31に押されてブッシュ33が軸方向他方側にずれ、Oリング31も軸方向他方側にずれてねじれてしまうといったことは効果的に防止される。
【0031】
図5は第1のクイックコネクタ1のワイヤリテーナー5の操作方法を説明するための図である。
【0032】
パイプ体61を第1のクイックコネクタ1から外すときは、ワイヤリテーナー5の指掛け部57に、例えば指を掛けて、退避方向(取り付け方向と反対側)に引っ張り力(退避力)を作用させる(図5aの矢印A参照)。そうすると、ワイヤリテーナー5は、それぞれの係合アーム53のストッパ59を、リテーナー取り付け部15の外周面上で係合スリット21の終端部63方向に向けてスライドさせながら、退避方向に移動する。係合アーム53のストッパ59がスライドするリテーナー取り付け部15の外周面は、係合スリット21の始端部29近傍位置から、退避方向に向って漸次径方向外側に膨出する断面円弧状面であるので、係合アーム53、53は、ワイヤリテーナー5の退避方向への移動にともなって徐々に開き、ワイヤリテーナー5に退避抵抗力を作用させる。この退避抵抗力に抗してワイヤリテーナー5を引っ張り続けると、ワイヤリテーナー5は、係合アーム53のストッパ59が切り欠き部27の径方向に延びる端面である終端部79(始端部65と周方向反対側の端部)に当接するまで退避方向に移動する。係合アーム53のストッパ59が切り欠き部27の終端部79に当接したときには(退避位置)、係合アーム53はリテーナー取り付け部15内から完全に退避していて、係合アーム53とパイプ体61の環状係合突部73との係合は解除されているので、パイプ体61をコネクタハウジング3あるいはパイプ挿入部9から引き抜くことができる。
【0033】
切り欠き部27の終端部79は、係合スリット21の周方向中央(中心線参照)よりも多少他方の平板部分23側(退避方向側)に偏った部分と対応して位置し、すなわち、両側の切り欠き部27の終端部79同士を結ぶ仮想線が、第1のクイックコネクタ1の軸線よりも退避方向側に偏って位置するように形成されているので、係合アーム53は、退避位置に達する直前で最も開いた状態となり、退避位置では開き度合いを減少させている。したがって、ワイヤリテーナー5の指掛け部57から、例えば指を離して退避力を解除しても、ワイヤリテーナー5は適当な保持力で退避位置に保持される。
【0034】
また、指掛け部57に、例えば指で押して取り付け方向の押圧力を作用させることにより、退避位置に保持されているワイヤリテーナー5を取り付け位置に復帰させることができる(図5bの矢印B参照)。ワイヤリテーナー5は、係合アーム53のストッパ59をリテーナー取り付け部15の外周面上でスライドさせながら、復帰方向に移動するが、ストッパ59がスライドするリテーナー取り付け部15の外周面は、係合スリット21の周方向中央に対応する位置までは、取り付け方向に向って漸次径方向外側に膨出し、その後は、取り付け方向に向って漸次径方向内側に収縮している。したがって、係合アーム53のストッパ59が、係合スリット21の周方向中央に対応する位置を越えるまで、ワイヤリテーナー5を押して復帰方向に移動させれば、その後は、係合アーム53、53の平行状態に戻ろうとするバネ力である挟み付け力によって、ワイヤリテーナー5はスナップ的に取り付け位置まで自動復帰する。
【0035】
図6は第1のクイックコネクタ1の切り欠き部形状を変更した場合を示す斜視図、図7は切り欠き部形状を変更した場合の第1のクイックコネクタ1のワイヤリテーナー5の操作方法を説明するための図である。
【0036】
コネクタハウジング3の外向きフランジ25に設けられているそれぞれ切り欠き部81、81は、終端部83、83が、係合スリット21の周方向中央(図7の中心線参照)よりも多少一方の平板部分23側(取り付け方向側)に偏った部分と対応して位置するように、すなわち、両側の終端部83、83同士を結ぶ仮想線が、第1のクイックコネクタ1の軸線よりも取り付け方向側に偏って位置するように形成されている。したがって、ストッパ59がスライドするリテーナー取り付け部15の外周面は、切り欠き部81の終端部83位置から取り付け方向に向って漸次径方向内側に収縮している。そこで、このように構成することにより、係合アーム53のストッパ59が切り欠き部81の終端部83に当接して、ワイヤリテーナー5が退避位置に移動しても、ワイヤリテーナー5は退避位置に保持されず、例えば指掛け部57から指を外せば、係合アーム53、53の平行状態への復帰力である挟み付け力により、ワイヤリテーナー5は取り付け位置にスナップ的に自動復帰する(図7の矢印C参照)。
【0037】
なお、ここでは、ワイヤリテーナー5の退避移動距離が短く設定されているので、係合アーム53は退避位置でリテーナー取り付け部15内から完全には退避せず、ブッシュ33の大径部39軸方向他方側端40と係合する状態となっているが、パイプ体61の環状係合突部73の径方向外側に位置しているので、パイプ体61の抜き取りに支障は生じない。
【0038】
図8は本発明に係る第2のクイックコネクタの斜視図、図9は第2のクイックコネクタの半断面図、図10は第2のクイックコネクタの正面図である。
【0039】
第2のクイックコネクタ85は、例えば自動車用エンジンとヒータユニットとの間の冷却水配管の連結に使用されるものであり、筒状のコネクタハウジング87と、このコネクタハウジング87に取り付けられたコ字状又はほぼコ字状のワイヤリテーナー89と、を備えて構成されている。コネクタハウジング87は例えばガラス繊維強化ポリアミド等の樹脂製であり、ほぼ円筒状のパイプ挿入部91と、このパイプ挿入部91の軸方向一方側端部に屈曲して(ここでは直角に屈曲して)、あるいはパイプ挿入部91と角度を有して(ここでは90度の角度を有して、あるいは直交して)設けられた円筒状のホース接続部93(接続部)と、から一体的に構成され、パイプ挿入部91の軸方向他方側端からホース接続部93の軸方向一方側端に貫通する貫通孔95を有している。パイプ挿入部91は、軸方向他方側のリテーナー取り付け部97と、ホース接続部93が一体的に接続形成された軸方向一方側の連絡部99と、リテーナー取り付け部97及び連絡部99の間に形成された軸方向中間のシール支持部101と、から構成されていて、リテーナー取り付け部97はシール支持部101よりも大径に形成されている。
【0040】
パイプ挿入部91の環状のリテーナー取り付け部97は、径方向対称位置に対向して、かつ、パイプ挿入部91の軸線及びホース接続部93の軸線を含む仮想平面と直交する方向に延びるように形成された係合スリット103、103を有していて、リテーナー取り付け部97の、係合スリット103、103間のそれぞれの外周面には、平面部105、105が形成されている。リテーナー取り付け部97の、それぞれの係合スリット103に沿った軸方向一方側外周面には、係合スリット103の、一方の平面部105側の周方向端部(始端部)107よりも多少一方の平面部105寄り位置(符号143参照)から、係合スリット103の周方向中央(係合スリット103の周方向中央位置を示す図13の中心線参照)手前位置(符号183参照)まで延びる一方側の規制用凹部109が形成されていて、それぞれの規制用凹部109の底面は、シール支持部101の外周面の軸方向他方側と段差なく接続されて係合スリット103まで延びる、円筒外面部分として構成されている。
【0041】
リテーナー取り付け部97の、それぞれの係合スリット103に沿った軸方向一方側外周面にはまた、係合スリット103の、他方の平面部105側の周方向端部(終端部)111位置から、係合スリット103の周方向中央手前位置まで延びる他方側の規制用凹部113が形成されていて、それぞれの規制用凹部113の底面は、シール支持部101の外周面の軸方向他方側と段差なく接続されて係合スリット103まで延びる、円筒外面部分として構成されている。
【0042】
シール支持部101の内周面の軸方向一方側には、パイプ体115(図12参照)の外径とほぼ同一の内径を有するパイプ支持内面117が形成され、シール支持部101の内周面の、パイプ支持内面117よりも軸方向他方側には、ゴム製のOリング119(シール部材)が嵌め込まれるとともに、このOリング119の軸方向他方側で、環状に形成された例えば樹脂製のブッシュ121が圧入により嵌め付けられていて、Oリング119は、パイプ支持内面117の軸方向他方側端部に形成された段差部123とブッシュ121とに挟まれて軸方向に位置決めされている。ブッシュ121は、シール支持部101の軸方向他方側内に嵌め付けられた、内周面がパイプ支持内面117と等しい又はほぼ等しい内径を有する小径部125と、この小径部125の軸方向他方側に設けられ、内周面が、軸方向他方側に向かって拡径してから円筒内面状に比較的短く軸方向他方側に延びて(内周面の軸方向他方側端部はテーパ状に短く開いている)突部収容分127を構成している、リテーナー取り付け部97の軸方向一方側内に嵌め付けられた大径部129と、から一体的に形成されていて、軸方向他方側端130又は大径部129の軸方向他方側端130の軸方向位置が、係合スリット103の軸方向一方側端131と一致又はほぼ一致するように、コネクタハウジング3内に嵌め付けられている。シール支持部101の軸方向他方側及びリテーナー取り付け部97の軸方向一方側の連続した内周面は凹凸形状に形成され、ブッシュ121の外周面もこの凹凸形状に対応した凹凸形状に形成されていて、ブッシュ121は凹凸形状同士の係合により抜け止め状態となるように、コネクタハウジング3又はパイプ挿入部91内に圧入されている。
【0043】
ワイヤリテーナー89は、連結部133と、この連結部133の両側からそれぞれ、互いに平行に直線状に延びる一対の係合アーム135、135と、を備えるように屈曲形成された例えば金属製の線材から構成され、連結部133は、外側に膨らむ円弧状の肩部137、137を両側に有し、この肩部137、137の間に外側に膨出する指掛け部139を備えていて、それぞれの肩部137、137に一体的に形成された一対の係合アーム135、135が肩部137、137の弾性変形により開きやすくなるように構成されている。
【0044】
それぞれの係合アーム135は、係合スリット103とほぼ等しい長さに形成され、自由端部に、係合アーム135、135を含む仮想平面と直交するように直角に屈曲形成された、軸方向一方側(パイプ挿入部91の軸方向一方側)に短く延びるストッパ141を有していて、係合アーム135、135の間隔は、パイプ支持内面117の内径あるいはブッシュ121の小径部125の内径又はパイプ体115の外径とほぼ等しくなるように設定されている。
【0045】
ワイヤリテーナー89は、それぞれの肩部137、137がリテーナー取り付け部97の、他方の平面部105両側の断面円弧状外周面と接する状態となるように、かつ、それぞれの係合アーム135が係合スリット103内に入り込んでリテーナー取り付け部97内に突出するように、さらに、それぞれの係合アーム135のストッパ141が、一方側の規制用凹部109を通過して、シール支持部101に達するように、他方の平面部105側からリテーナー取り付け部97に取り付けられている。一方の係合スリット103の始端部107と他方の係合スリット103の始端部107との間隔、および一方の係合スリット103の終端部111と他方の係合スリット103の終端部111との間隔は、パイプ体115の外径とほぼ等しくなるように設定されているので、ワイヤリテーナー89は、係合アーム135、135が広がることなく互いに平行に延びている状態で、リテーナー取り付け部97に取り付けられている。それぞれの係合アーム135のストッパ141は、一方側の規制用凹部109の端面である始端部143(係合スリット103の始端部107側の周方向端部)に接近して、あるいは規制用凹部109の始端部143と当接する状態となるように位置し、かつ、リテーナー取り付け部97の規制用凹部109の底面及びシール支持部101の外周面の軸方向他方側に接触している。
【0046】
ブッシュ121又は大径部129の軸方向他方側端130は、係合スリット103の軸方向一方側端131と一致あるいはほぼ一致して位置し、また、それぞれの係合スリット103、103の幅(軸方向幅)はワイヤリテーナー89の係合アーム135の径とほぼ等しく、あるいは係合アーム135の径よりも若干大きい程度に設定されているので、それぞれの係合スリット103内に入り込んでリテーナー取り付け部97内に突出している係合アーム135は、ブッシュ121又は大径部129の軸方向他方側端130と係合して当接又は接触状態となっている。係合アーム135は比較的短く形成されているので、係合アーム135のリテーナー取り付け部97内への突出部分に軸方向荷重が加わっても、係合アーム135が容易に撓んでしまうといったことはない。ワイヤリテーナー89は、係合アーム135の係合スリット103内への入り込みによって、軸方向に位置決めされている。
【0047】
図11は第2のクイックコネクタ85のホース接続部93にゴム製のホースを接続した状態を示す拡大図、図12は第2のクイックコネクタ85にゴム製のホース及びパイプ体115を接続した状態を示す断面図である。
【0048】
円筒状のホース接続部93の外周面145には、軸方向一方側端部(ホース接続部93の軸方向一方側端部)に第1のホース圧入用環状抜け止め突部147(導入用突部)が形成され、この第1のホース圧入用環状抜け止め突部147よりも軸方向他方側(ホース接続部93の軸方向他方側)に間隔を有して、第1のホース圧入用環状抜け止め突部147と同一又はほぼ同一の突出高さを有する第2のホース圧入用環状抜け止め突部149が形成されている。第1のホース圧入用環状抜け止め突部147の外周面又は外面は、軸方向一方側端から軸方向他方側に向かって緩い角度で拡径する、軸方向一方側の導入傾斜面部151と、この導入傾斜面部151の軸方向他方側端から、軸方向他方側に短く延びる円筒状面部153と、この円筒状面部153の軸方向他方側端から径方向内側に延びる又は広がる径方向面部155と、から形成されていて、導入傾斜面部151は、ホース接続部93の外周面145と同一径まで拡径するわずかな導入部157及びこの導入部157から円筒状面部153まで拡径する傾斜本体部159とから構成され、導入部157の軸方向一方側端(第1のホース圧入用環状抜け止め突部147の軸方向一方端)は、嵌め付けられたゴム製のホース161(エラストマホース)の内径とほぼ等しい径又は外径を有している。導入部157及び傾斜本体部159は同一の拡径角度を有している。
【0049】
第2のホース圧入用環状抜け止め突部149の外周面又は外面は、導入傾斜面部151の導入部157を除けば、第1の環状抜け止め突部147の外周面又は外面と同一又はほぼ同一に形成されていて、軸方向一方側端から軸方向他方側に向かって緩い角度で拡径する、より具体的には導入傾斜面部151の傾斜本体部159と同一又はほぼ同一構成の、軸方向一方側の傾斜面部163と、この傾斜面部163の軸方向他方側端から、軸方向他方側に短く延びる、より具体的には円筒状面部153と同一又はほぼ同一構成の、円筒状面部165と、この円筒状面部165の軸方向他方側端から径方向内側に延びる又は広がる径方向面部167と、から形成されている。第2のホース圧入用環状抜け止め突部149は、第1のホース圧入用環状抜け止め突部147の導入傾斜面部151及び円筒状面部153の軸方向長さ(ホース接続部93の軸方向における長さ)を基準とした位置に設けられている。すなわち、第1のホース圧入用環状抜け止め突部147の軸方向一方側端から第2のホース圧入用環状抜け止め突部149の円筒状面部165の軸方向他方側端までの軸方向間隔が、第1のホース圧入用環状抜け止め突部147の導入傾斜面部151及び円筒状面部153の軸方向長さのほぼ3倍となるように、第2のホース圧入用環状抜け止め突部149はホース接続部93の外周面145に設けられている。したがって、第1のホース圧入用環状抜け止め突部147の円筒状面部153の軸方向他方側端から、第2のホース圧入用環状抜け止め突部149の円筒状面部165の軸方向他方側端までの軸方向間隔(a)は、第1のホース圧入用環状抜け止め突部147の導入傾斜面部151及び円筒状面部153の軸方向長さ(b)の2倍又はほぼ2倍に設定されている。なお、軸方向間隔(a)を、傾斜本体部159及び円筒状面部153の軸方向長さの2倍又はほぼ2倍に設定してもよい。あるいは、第2のホース圧入用環状抜け止め突部149を、第1のホース圧入用環状抜け止め突部147の導入傾斜面部151の軸方向長さを基準とした位置に設けることも可能である。すなわち、第1のホース圧入用環状抜け止め突部147の軸方向一方側端から第2のホース圧入用環状抜け止め突部149の傾斜面部163の軸方向他方側端までの軸方向間隔が、第1のホース圧入用環状抜け止め突部147の導入傾斜面部151の軸方向長さのほぼ3倍となるように、第2のホース圧入用環状抜け止め突部149をホース接続部93の外周面145に設けてもよい。ここでは、第1のホース圧入用環状抜け止め突部147の導入傾斜面部151の軸方向他方側端から、第2のホース圧入用環状抜け止め突部149の傾斜面部163の軸方向他方側端までの軸方向間隔は、第1のホース圧入用環状抜け止め突部147の導入傾斜面部151の軸方向長さの2倍又はほぼ2倍に設定されることとなる。なお、第1のホース圧入用環状抜け止め突部147の導入傾斜面部151の軸方向他方側端から、第2のホース圧入用環状抜け止め突部149の傾斜面部163の軸方向他方側端までの軸方向間隔を、傾斜本体部159の軸方向長さの2倍又はほぼ2倍に設定してもよい。
【0050】
ゴム製のホース161は、圧入装置(図示せず)を用いて先端部にホース接続部93を自動的に圧入することにより、ホース接続部93の外周にきつく嵌め付けられる。ゴム製のホース161の相対的な動きを基準に説明すると、ゴム製のホース161の先端は、第1のホース圧入用環状抜け止め突部147の導入傾斜面部151に沿って拡径しながら進行し、第1のホース圧入用環状抜け止め突部147を通過してから弾性縮径力により縮径して、第1のホース圧入用環状抜け止め突部147の円筒状面部153の軸方向他方側端から、ほぼ、導入傾斜面部151及び円筒状面部153の軸方向長さ分だけ離れた位置(符号169位置)で、ホース接続部93の外周面145に接触する。その後、ゴム製のホース161の先端は、第2のホース圧入用環状け抜止め突部149の傾斜面部163に沿って拡径しながら進行し、第2のホース圧入用環状抜け止め突部149を通過してから弾性縮径力により縮径して、第2のホース圧入用環状抜け止め突部149の円筒状面部165の軸方向他方側端から、ほぼ、導入傾斜面部151及び円筒状面部153の軸方向長さ分だけ離れた位置(符号171位置)で、ホース接続部93の外周面145に再び接触又は接触を開始する。ゴム製のホース161は、第2のホース圧入用環状抜け止め突部149を通過すると、第1のホース圧入用環状抜け止め突部147と第2のホース圧入用環状抜け止め突部149との間では、第1のホース圧入用環状抜け止め突部147の円筒状面部153及び第2のホース圧入用環状抜け止め突部149の円筒状面部165とのみ実質的に接触する状態となる。また、ゴム製のホース161は、第2のホース圧入用環状抜け止め突部149の傾斜面部163の軸方向一方側手前で、最も縮径した状態となって谷部173を形成するが、ゴム製のホース161の谷部173は、ホース接続部93の外周面145と、接触直前まで接近し、あるいは反力を実質的に受けない状態で接触している。このように構成することにより、第1のホース圧入用環状抜け止め突部147及び第2のホース圧入用環状抜け止め突部149間のゴム製のホース161の締付力又は縮径力が、第1のホース圧入用環状抜け止め突部147の円筒状面部153及び第2のホース圧入用環状抜け止め突部149の円筒状面部165にのみ実質的に作用し、かつ、第1のホース圧入用環状抜け止め突部147及び第2のホース圧入用環状抜け止め突部149間のゴム製のホース161の締付力全体又は縮径力全体も最もあるいは比較的大きなものとなるので、ゴム製のホース161は第1のホース圧入用環状抜け止め突部147及び第2のホース圧入用環状抜け止め突部149と強固に係合することとなる。ゴム製のホース161は、第1及び第2のホース圧入用環状抜け止め突部147、149の円筒状面部153、165位置で20%以上の拡管率で拡径されている、すなわち、第1及び第2のホース圧入用環状抜け止め突部147、149の円筒状面部153、165の外径は、ゴム製のホース161の内径(拡径前の内径)の120%以上に設定されている。
【0051】
第1のホース圧入用環状抜け止め突部147の円筒状面部153の軸方向他方側端から、第2のホース圧入用環状抜け止め突部149の円筒状面部165の軸方向他方側端までの軸方向間隔(a)は、ゴム製のホース161が、第1のホース圧入用環状抜け止め突部147及び第2のホース圧入用環状抜け止め突部149を跨いでほぼ対称の突出形状を形成できる、ほぼ最短の又は短い長さに設定され、ゴム製のホース161の先端は、ホース接続部93の外周面145に接触すると直ちに、第2のホース圧入用環状抜け止め突部149の傾斜面部163に沿って拡径しながら進行するので、圧入時にゴム製のホース161に軸方向の撓みは生じにくい。
【0052】
ゴム製のホース161の先端は、第2のホース圧入用環状抜け止め突部149を通過すると、符号171位置で、ホース接続部93の外周面145と接触を開始し、ホース接続部93の軸方向他方側端手前まで進行する。第2のホース圧入用環状抜け止め突部149の円筒状面部165の軸方向他方側端から接触位置171までの軸方向間隔は、第1のホース圧入用環状抜け止め突部147の円筒状面部153の軸方向他方側端から接触位置169までの軸方向間隔とほぼ等しいが、ホース接続部93の外周面145には、接触位置171よりも軸方向他方側に、ほぼ環状の低い突出部175が形成されていて、ゴム製のホース161の先端部がこの突出部175に被さることにより、ゴム製のホース161に対する抜け止め力が高まるように構成されている。なお、突出部175の突出量はきわめて僅かなので、ゴム製のホース161の先端が突出部175を通過するときに、進行を妨げるような抵抗力は実質的に作用しない。
【0053】
第2のクイックコネクタ85にリテーナー取り付け部97の軸方向他方側端開口177から挿入されて嵌め付けられたパイプ体115は、例えば金属製であり、軸方向一方側が、外周面に環状係合突部179を有する挿入端部181として構成された形式のものである。環状係合突部179は、軸方向一方側の環状面が軸方向他方側に向って拡径するテーパ状に形成され、ブッシュ121の大径部129の内周面形状とほぼ等しい外周面形状を有して大径部129の突部収容部127内に収容されるように構成されている。パイプ体115は、環状係合突部179がワイヤリテーナー89の係合アーム135、135の間隔を押し広げながら進行し、大径部129の突部収容部127内に収まって、挿入端部181が全長にわたってコネクタハウジング87のパイプ挿入部91内に収容されるまで、第2のクイックコネクタ85あるいはコネクタハウジング87に押し込まれている。環状係合突部179の軸方向他方側の環状面は、径方向又は軸直角方向に広がり、環状係合突部179が大径部129の突部収容部127内に嵌り込んだときに、ブッシュ121又は大径部129の軸方向他方側端130と軸方向位置において一致又はほぼ一致しているので、すなわち、係合スリット103の軸方向一方側端131と軸方向位置において一致又はほぼ一致しているので、ワイヤリテーナー89の係合アーム135、135は、環状係合突部179の突部収容部127内への嵌り込みにともない、弾性復帰力によりスナップ的に平行状態に復帰し、パイプ体115を抜け止めするように環状係合突部179にスナップ係合する。
【0054】
パイプ体115の挿入端部181の軸方向一方側端は、Oリング119を通過して連絡部99の軸方向他方側端部内に達していて、パイプ体115あるいはパイプ体115の挿入端部181と第2のクイックコネクタ85又はコネクタハウジング87の間はOリング119により密封され、また、パイプ体115の挿入端部181の環状係合突部179よりも軸方向一方側は、パイプ支持内面117及びブッシュ121の小径部125内面により、径方向にガタが生じないように支持されている。なお、パイプ体115の環状係合突部179を係合アーム135、135と確実にスナップ係合させるために、環状係合突部179の軸方向他方側面が大径部129の軸方向他方側端よりも若干軸方向一方側に位置するまで、環状係合突部179を大径部129の突部収容部127内に収めることができるように構成してもよい。
【0055】
係合スリット103からリテーナー取り付け部97内に突出した係合アーム135、135は、パイプ体115の環状係合突部179とスナップ係合するだけでなく、ブッシュ121(大径部129の軸方向他方側端130)とも直接係合している。したがって、内部流体圧が異常に大きくなり、Oリング119が流体圧によって軸方向他方側に強く押されても、ブッシュ121は係合アーム135によって軸方向他方側に移動しないように直接押さえられているので、Oリング119に押されてブッシュ121が軸方向他方側にずれ、Oリング119も軸方向他方側にずれてねじれてしまうといったことは効果的に防止される。
【0056】
図13は第2のクイックコネクタ85のワイヤリテーナー89の操作方法を説明するための図である。
【0057】
パイプ体115を第2のクイックコネクタ85から外すときは、ワイヤリテーナー89の指掛け部139に、例えば指を掛けて、退避方向(取り付け方向と反対側)に引っ張り力(退避力)を作用させる(図13aの矢印D参照)。そうすると、ワイヤリテーナー89は、それぞれの係合アーム135、135のストッパ141を、一方側の規制用凹部109の底面(規制用凹部109と連続するシール支持部101の外周面を含む)上で係合スリット103の終端部111方向に向けてスライドさせながら、退避方向に移動する。係合アーム135のストッパ141がスライドする規制用凹部109の底面は、始端部143から、退避方向に向って漸次径方向外側に膨出する円弧状面であるので、係合アーム135、135は、ワイヤリテーナー89の退避方向への移動にともなって徐々に開き、ワイヤリテーナー89に退避抵抗力を作用させる。この退避抵抗力に抗してワイヤリテーナー89を引っ張り続けると、ワイヤリテーナー89は、係合アーム135のストッパ141が規制用凹部109の端面である終端部183(始端部143と周方向反対側の端部)に当接するまで退避方向に移動する。係合アーム135のストッパ141が規制用凹部109の終端部183に当接したときには(退避位置)、係合アーム135はリテーナー取り付け部97内から、パイプ体115の環状係合突部179と係合しなくなる位置まで退避していて(ブッシュ121の大径部129軸方向他方側端130とは係合している)、係合アーム135とパイプ体115の環状係合突部179との係合は解除されているので、パイプ体115をコネクタハウジング87あるいはパイプ挿入部91から引き抜くことができる。
【0058】
規制用凹部109の終端部183は、係合スリット103の周方向中央(中心線参照)よりも 多少一方の平面部105側(取り付け方向側)に偏った部分と対応して位置するように、すなわち、両側の終端部183、183同士を結ぶ仮想線が、第2のクイックコネクタ85又はパイプ挿入部91の軸線よりも取り付け方向側に偏って位置するように形成されている。したがって、係合アーム135のストッパ141が規制用凹部109の終端部183に当接して、ワイヤリテーナー89が退避位置に移動しても、ワイヤリテーナー89は退避位置に保持されず、例えば指掛け部139から指を外して退避力を解除すれば、係合アーム135、135の平行状態への復帰力である挟み付け力により、ワイヤリテーナー89は取り付け位置にスナップ的に自動復帰する(図13bの矢印E参照)。
【0059】
なお、ワイヤリテーナー89は、係合アーム135、135が開くように、リテーナー取り付け部97の外周面上で係合アーム135のストッパ141をスライドさせて取り付けることとなるので、取り付け時に、係合アーム135、135の挟み付け力による取り付け抵抗が作用し、ストッパ141がリテーナー取り付け部97の外周面上で滑ってしまい、ワイヤリテーナー89の取り付け作業がスムーズに行われない場合も多い。しかしながら、第2のクイックコネクタ85では、リテーナー取り付け部97に他方側の規制用凹部113が設けられている。他方側の規制用凹部113は一方側の規制用凹部109と同一又はほぼ同一に形成されていて、ワイヤリテーナー89を反対側からも同様に取り付けることができるようにするためのものであるが、係合アーム135のストッパ141を他方側の規制用凹部113内に嵌り込ませ、係合アーム135の自由端部が係合スリット103の軸方向他方側端部に当接した状態で、ストッパ141を、規制用凹部113の円弧状面である底面上でスライドさせながら、ワイヤリテーナー89を取り付けることとなり、ワイヤリテーナー89の取り付け時にストッパ141がリテーナー取り付け部97の外周面上で滑ってしまいといったことが効果的に防止される。係合アーム135のストッパ141は、他方側の規制用凹部113の底面上をスライドして一方側の規制用凹部109側の周方向端部と当接するが、ストッパ141が、この他方側の規制用凹部113の、一方側の規制用凹部109側周方向端部を乗り越えて一方側の規制用凹部109内に収まるように、ワイヤリテーナー89を強く押してリテーナー取り付け部97に取り付ける。
【0060】
図14は本発明に係る第3のクイックコネクタの半断面図、図15は第3のクイックコネクタにゴム製のホース161及びパイプ体115を接続した状態を示す半断面図である。
【0061】
第3のクイックコネクタ185は、第2のクイックコネクタ85の構造を変更したものであり、同一の構造及び機能を有する部分は概略的には同一の符号を付して説明を省略する。第3のクイックコネクタ185は、第2のクイックコネクタ85のパイプ挿入部91の構成を変更したものである。第3のクイックコネクタ185では、パイプ挿入部187のシール支持部189の内周面は、パイプ体115の外径と同一又はほぼ同一の内径を有するように形成され、軸方向中央部に全周にわたって環状のシール溝191を有している。環状のシール溝191内には、シール支持部189の内周面から突出するように、Oリング193が嵌め込まれて配置されているが、このOリング193は、コネクタハウジング87又はパイプ挿入部187と2色一体成形あるいは加硫接着により一体的に形成配置されている。また、リテーナー取り付け部195の内周面の軸方向一方側は、シール支持部189の内周面の軸方向他方側から連続して軸方向他方側に向ってテーパ状に拡径し、それから係合スリット103の軸方向一方側端131まで円筒内面状に比較的短く延びて(内周面の軸方向他方側端部はテーパ状に短く開いている)突部収容部197を構成している。パイプ体115は、環状係合突部179が突部収容部197内に収容され、ワイヤリテーナー89の係合アーム135とスナップ係合するようにパイプ挿入部187内に挿入されるが、パイプ体115は、シール支持部189の内周面によって径方向にガタが生じないように支持される。
【0062】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のクイックコネクタは、配管内の流体圧が大きくなっても、常にパイプ体との良好な密封性を維持することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1のクイックコネクタの斜視図である。
【図2】第1のクイックコネクタの断面図である。
【図3】第1のクイックコネクタの別の断面図である。
【図4】第1のクイックコネクタにゴム製のホース及びパイプ体を接続した状態を示す断面図である。
【図5】第1のクイックコネクタのワイヤリテーナーの操作方法を説明するための図である。
【図6】第1のクイックコネクタの切り欠き部形状を変更した場合を示す斜視図である。
【図7】切り欠き部形状を変更した場合の第1のクイックコネクタのワイヤリテーナーの操作方法を説明するための図である。
【図8】本発明に係るクイックコネクタの斜視図である。
【図9】第2のクイックコネクタの半断面図である。
【図10】第2のクイックコネクタの正面図である。
【図11】第2のクイックコネクタのホース接続部にゴム製のホースを接続した状態を示す拡大図である。
【図12】第2のクイックコネクタにゴム製のホース及びパイプ体を接続した状態を示す断面図である。
【図13】第2のクイックコネクタのワイヤリテーナーの操作方法を説明するための図である。
【図14】本発明に係る第3のクイックコネクタの半断面図である。
【図15】第3のクイックコネクタにゴム製のホース及びパイプ体を接続した状態を示す半断面図である。
【図16】エラストマホースの接続状態を概念的に示す図である。
【符号の説明】
1、85、185 クイックコネクタ
3、87 コネクタハウジング
5、89 ワイヤリテーナー
7、93 ホース接続部
21、103 係合スリット
31、119、193 Oリング(シール部材)
33、121 ブッシュ
53、135 係合アーム
61、115 パイプ体
71、177 軸方向他方側端開口
73、179 環状係合突部
75、181 挿入端部
Claims (4)
- 軸方向一方側に、ホースと接続される接続部が形成され、軸方向他方側に、径方向に対向して一対の係合スリットが形成された筒状の金属製コネクタハウジングと、一対の係合アームを有し、この一対の係合アームが、前記係合スリットに入り込んで前記コネクタハウジングを挟み込むことにより、前記コネクタハウジングの軸方向他方側外周に取り付けられたコ字状又はほぼコ字状の断面円形のワイヤリテーナーと、軸方向他方側端開口から前記コネクタハウジング内に挿入されたパイプ体の挿入端部及び前記コネクタハウジングの間を密封する、前記コネクタハウジング内に配置された環状のシール部材と、前記シール部材を軸方向他方側から押さえるように、前記コネクタハウジング内に嵌め付けられた金属製のブッシュと、を備え、前記ワイヤリテーナーの前記係合アームが、前記係合スリットから前記コネクタハウジング内に突出し、前記パイプ体の前記挿入端部が挿入されたときに、この挿入端部に形成されている環状係合突部とスナップ係合するように構成されているクイックコネクタであって、
前記ブッシュは、前記係合スリットと対応する周方向位置の軸方向他方側端が、前記係合スリットの軸方向一方側端位置に配置されるように、かつ、前記係合アームとスナップ係合した前記パイプ体の前記環状係合突部を内側に収容するように、前記コネクタハウジング内に嵌め付けられ、
前記ブッシュはさらに、延長部を有し、この延長部が、前記係合スリット間で前記コネクタハウジングの軸方向他方側端位置まで延びるように、かつ、前記延長部の軸方向他方側端部に設けられた径方向外側に突出する突出部が、前記コネクタハウジングの軸方向他方側端と当接するように、前記コネクタハウジング内に嵌め付けられている、ことを特徴とするクイックコネクタ。 - 前記ワイヤリテーナーの前記係合アームにはストッパが形成され、
前記ワイヤリテーナーは、前記ストッパが前記コネクタハウジングに設けられたストッパ受けと当接し、前記係合アームが前記パイプ体の前記環状係合突部と非係合状態となるまで、退避力を作用させて前記コネクタハウジングの軸線と直角方向に退避移動させることができるように構成され、
前記ストッパ受けは、前記コネクタハウジングの軸方向他方側端部に設けられ、
前記係合アームの前記ストッパが前記ストッパ受けと当接したときに、前記ワイヤリテーナーに対する退避力を解除すると、前記ワイヤリテーナーは、前記係合アームが前記パイプ体の前記環状係合突部と係合する位置まで前記係合スリット内に入り込むように、前記係合アームの挟み付け力によって自動的に復帰移動するように構成されていて、
さらに、前記ストッパが前記ストッパ受けと当接するまで前記ワイヤリテーナーを退避移動させる間、前記係合アームが前記ブッシュの前記軸方向他方側端と係合しているように構成されている、ことを特徴とする請求項1記載のクイックコネクタ。 - 前記ワイヤリテーナの前記ストッパは、前記係合アームの自由端部から軸方向他方側に延びる軸方向突出部であり、前記ワイヤリテーナーの退避移動にともなって、前記コネクタハウジングの軸方向他方側端部に設けられた外向きフランジの切り欠き部内を移動できるように形成されていて、
前記ストッパ受けは、前記切り欠き部の周方向端部である、ことを特徴とする請求項2記載のクイックコネクタ。 - 前記ブッシュの内面には、前記パイプ体の前記環状係合突部外周に形成された平面状部分と対応する平面状箇所が形成されている、ことを特徴とする請求項1、2又は3記載のクイックコネクタ。
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