JP3687404B2 - チューブ接続構造体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、樹脂製チューブと管状相手部材とのチューブ接続構造体、更に詳しくはフューエルチューブ(燃料チューブ)のような自動車用チューブ等の樹脂製チューブと金属製パイプ等の管状相手部材との接続構造体に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車用のフューエルチューブ等では、従来からゴム製のチューブが使用されていたが、最近では低コスト化のため、耐ガソリン透過性等に優れたナイロン等の硬質樹脂からなる樹脂製チューブが使用される傾向にある。このように、ゴムチューブに代えて樹脂製チューブを使用する傾向は、エアチューブ等の他の自動車用チューブにおいても同様である。
【0003】
従来、このような樹脂製チューブを管状の相手部材に流体密に接続するに際しては、例えば特開平5−196184号公報や特開平2−159493号公報に開示されるように、筒状のハウジングの軸穴の軸方向一端部に保持部材を保持させると共に、この保持部材の軸方向内方にOリング等のリング状弾性シール部材を保持させた収容部が形成され、管状の相手部材の挿入端部をハウジングの一端から一端部の保持部材の内側に挿通して挿入した時に、保持部材が挿入端部の環状係止部にスナップ係合して、ハウジングの一端部に相手部材を流体密に接続する一方、ハウジングの他端に一端部よりも径の小さい外周面を有する係合端部が一体的形成され、この係合端部に樹脂製チューブの一端内周面を圧入してハウジングの他端部に樹脂製チューブを流体密に接続したチューブの接続構造体が知られている。ここで、一端部に保持部材を保持したハウジングとこの一端部に挿入された管状の相手部材とでクイックコネクタが構成され、かかるクイックコネクタを用いたチューブの接続構造体が一般的に広く使用されている。
【0004】
また、上記のクイックコネクタは構造が複雑で高価であるため、このようなクイックコネクタを使用せずに、簡単な部材で樹脂製チューブと管状相手部材を直接接続する方法も提案されている。例えば、特開平6−50482号公報には、樹脂製チューブのブロー成形してなる端部に相手部材との第一係合部を一体に形成し、またブロー成形で設けた環状溝にOリング等の弾性シール部材を装着しておき、この樹脂製チューブの第一係合部に相手部材に設けた第二係合部を係合させることにより、樹脂製チューブと管状相手部材とを接続するホース接続構造体が記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記した従来のクイックコネクタによる樹脂製チューブと管状の相手部材との接続では、樹脂製チューブの一端内周面に筒状ハウジングの係合端部が圧入される構成であるため、この接続部の耐引抜き性及びシール性の信頼性に欠けるという問題があった。また、従来のクイックコネクタを用いたチューブ接続構体は構造が複雑で部品点数も多く、従って高価となると共に、互いに軸方向に分離した2個の流体密にシールする接続部が必要になるため、チューブ接続構造体が軸方向に長くなるので、よりコンパクトで低コストであると共に、樹脂製チューブも流体密に確実に接続することができるチューブ接続構造が求められていた。
【0006】
一方、前記特開平6−50482号公報で提案されたチューブ接続構造は、上記した従来のクイックコネクタを使用しないものであって、構造が比較的簡単であるうえ、樹脂製チューブと管状の相手部分が弾性シール部材を挟持して直接接続されるので、シール性の点でも優れてる。
【0007】
しかし、樹脂製チューブと管状相手部材とを係合するための第一係合部を樹脂製チューブの端部に一体的に取り付けるために、面倒なブロー成形を行う必要があった。即ち、ブロー成形型内に樹脂製チューブをセットした後に第一係合部をブロー成形又は射出成形するか、あるいはブロー成形型に予め別途成形した第一係合部をセットした後、ブロー成形型にパリソンを押出してブロー成形する必要があるため、生産性に欠けるという問題があり、その結果低コスト化のメリットが失われるという欠点があった。
【0008】
本発明は、このような従来の事情に鑑み、ハウジングの他端に形成された係合端部にチューブの端部内周面を圧入して接続するようになした従来のクイックコネクタを用いず、また樹脂製チューブに第一係合部を一体的に形成するためのブロー成形が不要であって、樹脂製チューブと管状相手部分とをリング状弾性シール部材を挟んで直接接続することができ、従ってシールの信頼性に優れると共に、構造が簡単且つコンパクトで安価なチューブ接続構造体を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明が提供するチューブ接続構造体は、軸方向一端にストレートな端部を有する樹脂製チューブと、該樹脂製チューブの端部外周面又は端部内周面に挿着されたリング状弾性シール部材と、該樹脂製チューブの端部外周面に嵌着された筒状基部と該筒状基部と一体に形成された第一係合部とを備えた係合部材と、該樹脂製チューブの端部内周面に圧入され該端部を拡径して前記係合部材を前記樹脂製チューブに固定する筒本体を有する筒状圧入部材と、前記係合部材の第一係合部と係合する第二係合部を挿入端部に設けた管状相手部材とを備え、前記リング状弾性シール部材は筒状圧入部材により形成された半径方向の空間に保持されると共に、該管状相手部材と該樹脂製チューブとの間に挟持され、該管状相手部材の挿入端部が前記樹脂製チューブの該端部外周面側又は該端部内周面側のいずれか一方側に挿入された時に管状相手部材の第二係合部と樹脂製チューブの第一係合部とが係合されると共に、前記管状相手部材の挿入端部と該樹脂製チューブの端部間をシールすることを特徴とする。
【0010】
上記本発明のチューブ接続構造体の一形態においては、前記筒状圧入部材の一端部に前記樹脂製チューブの一端の端面を覆うと共にその外周面を覆う断面略コ字状に曲折したキャップ状外筒部を備え、この筒状圧入部材のキャップ状外筒部と前記係合部材の筒状基部との間の樹脂製チューブ外周面上に前記リング状弾性シール部材が保持され、前記管状相手部材の挿入端部が前記樹脂製チューブの端部外周面側に挿入された時に該挿入端部の内周面が前記筒状基部及び前記キャップ状外筒部のそれぞれの外周面に係合していることを特徴とする。また、他の形態においては、前記係合部材の筒状基部の一端部に前記樹脂製チューブの一端の端面を覆うと共にその内周面を覆う断面略コ字状に曲折したキャップ状内筒部を備え、この係合部材のキャップ状内筒部と前記筒状圧入部材との間の樹脂製チューブ内周面上に前記リング状弾性シール部材が保持され、前記管状相手部材の挿入端部が前記樹脂製チューブの端部内周面側に挿入された時に該挿入端部の外周面が前記筒状圧入部材及び前記キャップ状内筒部のそれぞれの内周面に係合している。更に、前記キャップ状外筒部又は前記キャップ内筒部の代わりに、前記樹脂製チューブの端部外周面又は内周面に嵌着された保持部材を備え、該保持部材と前記係合部材の筒状基部又は筒状圧入部材との間の樹脂製チューブ外周面上又は内周面上において形成された環状凹部に、前記リング状弾性シール部材を保持することもできる。
【0011】
本発明のチューブ接続構造体の好ましい具体例では、前記係合部材が、筒状基部から互いに周方向に間隔を隔て且つ前記キャップ状外筒部及び筒状基部の外周面から半径方向に間隔を隔てて樹脂製チューブの先端に向かって軸方向に延長した複数のアーム部と、該アーム部の先端に径方向内方に突出して設けた爪状の第一係合部とを一体的に備え、該第一係合部が複数のアーム部の内側に形成された半径方向の空間に挿入された前記管状相手部材の第二係合部とスナップ係合することを特徴とする。
【0012】
本発明のチューブ接続構造体の他の好ましい具体例では、前記係合部材が、筒状基部から互いに周方向に間隔を隔て且つ前記キャップ状外筒部及び筒状基部の外周面から半径方向の空間を隔てて樹脂製チューブの先端に向かって軸方向に延長した複数のアーム部と、該アーム部の先端部に一体に形成され筒状基部と同軸に設けた円形のリング部と、該リング部の内周面に互いに対向させて径方向内方に突出して設けた一対の爪状の第一係合部とを一体的に備え、円形のリング部の内径は管状相手部材の挿入端部の外径より大きいので、該第一係合部がリング部の内側に挿入された前記管状相手部材の第二係合部とスナップ係合することを特徴とする。
【0013】
また、上記チューブ接続構造体の別の具体例においては、前記係合部材が、筒状基部から互いに周方向に間隔を隔て且つ前記キャップ状外筒部及び筒状基部の外周面から半径方向に間隔を隔てて樹脂製チューブの先端に向かって軸方向に延長した対向する一対のアーム部と、それぞれの該アーム部の先端部に一体に連結形成され、筒状基部と同軸に設けた楕円形又は卵形のリング部と、該リング部の内径が最も小さい軸線上の内周面に互いに対向させて径方向内方に突出して設けた一対の爪状の第一係合部とを一体的に備え、該第一係合部がリング部の内側に挿入された前記管状相手部材の第二係合部とスナップ係合することを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明においては、ワンピースに形成された樹脂製の係合部材の筒状基部を樹脂製チューブの端部外周面に嵌着した後、その樹脂製チューブの端部内周面に筒状圧入部材を圧入することによって樹脂製チューブの端部が若干拡径されるので、その拡径された端部外周面に係合部材の筒状基部が位置ずれすることなく固定される。従って、本発明によれば、前記特開平6−50482号公報に記載のチューブ接続構造のように係合部材等を固定するために樹脂製チューブの端部をブロー成形することが不要となり、管状相手部材を係合するための係合部材を、押出し成形された長尺の樹脂製チューブを所定の長さに切断したストレートな端部を有する全ての単層又は複層の短尺の樹脂製チューブに簡単に取り付け固定できると共に、コスト的にも極めて有利である。
【0015】
しかも、上記のごとく樹脂製チューブの端部外周面に固定した係合部材は、その第一係合部と管状相手部材の第二係合部との係合により、簡単に且つ他の部材を介さずに、管状相手部材と直接接続することができる。尚、係合部材の第一係合部と管状相手部材の第二係合部は、その形状等が特に限定されることはなく、互いに係合して係合部材と管状相手部材とが外れないように接続できればよい。このように直接接続された樹脂製チューブと管状相手部材との間には、Oリングのようなリング状弾性シール部材が挟持されているので、優れたシール性を達成することができる。また、樹脂製チューブの端部内周面に圧入した筒状圧入部材により、樹脂製チューブの端部の寸法精度が向上してシール性が一層向上するうえ、外部応力により損傷及び変形しやすい樹脂製チューブの端部を補強することができる。
【0016】
樹脂製チューブとしては、従来から自動車用チューブ等に一般に使用されている各種チューブを使用でき、端部がステレートであれば直管であっても曲がり管であってもよい。樹脂製チューブの材質は特に限定されないが、例えばフューエルチューブにおいてはナイロンやフッ素樹脂が好ましく、通常は単層でよいが、異なる樹脂を積層した複層であってもよい。また、導電性を付与するために、内層に導電性ETFEや導電性ナイロン等の層を備えた複層のものも使用できる。尚、樹脂製チューブの寸法としては、例えばフューエルチューブでは内径が4〜18mm程度、肉厚が0.5〜2mm程度のものが一般的である。
【0017】
また、本発明で用いるワンピースに形成された係合部材及び筒状圧入部材は、硬質な樹脂又は金属であってよいが、コスト等の点でポリアセタール、ナイロン等の樹脂製とすることが好ましい。リング状弾性シール部材は、Oリング等の従来から使用されているものを使用できる。更に、管状相手部材としては、樹脂製チューブを接続すべき金属製又は樹脂製のパイプ等であり、例えば自動車エンジンのような各種機器に取り付けられたパイプ等がある。
【0018】
本発明のチューブ接続構造体を図面を参照して具体的に説明する。チューブ接続構造体の好ましい一具体例を図1に示す。このチューブ接続構造体は、基本的には、軸方向一端にストレートな端部を有する樹脂製チューブ1と、樹脂製チューブ1の端部1aの外周面に挿着される筒状基部21と該筒状基部21に一体に形成された爪状の第一係合部24とを備えた樹脂製の係合部材2と、樹脂製チューブ1の端部1aの内周面に圧入された筒本体32aを有する樹脂製の筒状圧入部材3と、樹脂製チューブ1の外周面の筒状基部21より一端側に挿着されたリング状弾性シール部材4と、樹脂製チューブ1と接続するために係合部材2の第一係合部24と係合する環状の第二係合部512を一体に備えた管状相手部材51とからなっている。また、上記係合部材2の筒状基部21は、樹脂製チューブ1の内周面に圧入された筒状圧入部材3により樹脂製チューブ1が拡径されるので、その拡径された樹脂製チューブ1の外周面に固定されている。
【0019】
上記係合部材2を更に詳しく説明すると、図1に示すように、筒状基部21の外周面から周方向に間隔を隔て径方向外方に柱状に立ち上がった複数の支持部22が設けてあり、各支持部22の上端から筒状基部21及び筒状圧入部材3のそれぞれの外周面21a、32cから半径方向の空間を隔てて樹脂製チューブ1の先端に向かって軸方向に延長したアーム部23がそれぞれ筒状基部21と一体に形成されている。これら複数のアーム部23の一端側端部には、径方向内方に突き出ると共に軸直角方向に延びるストッパー面24bをもつ爪状の第一係合部24が形成してある。各アーム部23の端部に突設した第一係合部24は、複数のアーム部23の内側に形成された半径方向の空間に管状相手部材51が挿入されたとき、管状相手部材51の挿入端部511の外周面に環状に突設した第二係合部512とスナップ係合するようになっている。
【0020】
即ち、爪状に突き出た第一係合部24は、管状相手部材51の挿入端部511が挿入されやすいように挿入側一端が大径になっているが、内周面は他端側に向かって漸次小径となる傾斜面24aになっていて、傾斜面24aの反対側の面は軸と直角に形成されたストッパー面24bとなっている。従って、係合部材2の複数のアーム部23の内側に環状相手部材5が挿入されると、後述するように、その第二係合部52は第一係合部24の傾斜面24aに沿ってアーム部23を径方向外方に弾性変形させながら進入し、アーム部23が元に戻ることによりストッパー面24bとスナップ係合する。
【0021】
次に、このチューブ接続構造体の組み立てを、図1と図2を用いて説明する。まず最初に、図1に示すように、樹脂製チューブ1の端部外周面に係合部材2の筒状基部21とリング状弾性シール部材4を挿入し、次に樹脂製チューブ1の端部1aから内周面に筒状圧入部材3を圧入する。この筒状圧入部材3の圧入により樹脂製チューブ1が径方向外方に拡径されるので、樹脂製チューブ1の端部外周面に挿着された係合部材4の筒状基部21が拡径した樹脂製チューブ1の端部外周面に押されて固定される。更に、筒状圧入部材3の挿入側先端には径方向外方に滑らかに突き出たニップル部31が設けてあるので、このニップル部31が係合部材2の筒状基部21を越えて他端側に圧入されることにより、樹脂製チューブ1を筒状圧入部材3と筒状基部21間に強固に挟持して、筒状圧入部材3、樹脂製ホース端部1a及び係合部材2の筒状基部21の相対的な位置ずれを防ぐようになっている。
【0022】
また、樹脂製チューブ1の端部内周面に圧入された筒状圧入部材3の筒本体32aの一端部には、直筒状の筒本体32aの一端から断面略コ字状に外側に曲折して形成されたキャップ状外筒部32bが設けてある。従って、上記のごとく筒状圧入部材3が圧入されたとき、このキャップ状外筒部32bと筒状圧入部材3の筒本体32aの間に形成される溝内に樹脂製チューブ1の端部1aが嵌挿されるので、樹脂製チューブ1の端面が覆われて流体に露出することがない。しかも、このキャップ状外筒部32bは樹脂製チューブ1の端部外周面上に達しているので、キャップ状外筒部32bと係合部材2の筒状基部21との間に形成された環状凹部にリング状弾性シール部材4が確実に保持される。
【0023】
尚、この具体例では筒状圧入部材3の筒本体32aの一端部にキャップ状外筒部32bを形成しているが、筒状圧入部材3の筒本体32aを直管とし、樹脂製チューブ1の端部外周面には別に形成したリング状の保持部材を嵌着することにより、この保持部材と係合部材2の筒状基部21の間にリング状弾性シール部材4を保持することもできる。
【0024】
その後、図2に示すように、係合部材2を外周面に固定した樹脂製チューブ1の端部1a側を、管状相手部材51に挿入して接続する。管状相手部材51の挿入端部511は係合部材2の複数のアーム部23の内側に形成された半径方向の空間に挿入されると共に、管状相手部材51の挿入端部511の内周面513が係合部材2の筒状基部21の外周面21a及び筒状圧入部材3のキャップ状外筒部32bの外周面32cに係合し、このとき管状相手部材51の挿入端部511の外周から径方向外方に突出した環状の第二係合部512が係合部材2の爪状の第一係合部24の傾斜面24aに沿って各アーム部23を径方向外方に弾性変形させながら進入する。第二係合部512が傾斜面24aを通過したとき、径方向外方に弾性変形していた各アーム部23が元に戻り、第二係合部512が第一係合部24のストッパー面24bとスナップ係合することにより、管状相手部材5と樹脂製チューブ1とが互いに接続される。
【0025】
この状態で、管状相手部材51の内周面513は、係合部材2の筒状基部21の外周面21a及び筒状圧入部材3のキャップ状外筒部32bの外周面32cに摺接又は極めて隣接して保持され、同時に樹脂製チューブ1の外周面との間にリング状弾性シール部材4が挟持される。従って、従来のクイックコネクタを用いたチューブ接続構造体では、樹脂製チューブが管状相手部材がシール接続部とは独立した箇所、即ちハウジングの他端に形成された係合端部に接続され、全体が長くなるのに比べて、本発明のチューブ接続構造体はコンパクトであり、且つシールの信頼性が遥かに高められている。
【0026】
以下に、本発明によるチューブ接続構造体の他の幾つかの具体例を説明する。図3に示すチューブ接続構造体は、複数のリング状弾性シール部材4を樹脂製チューブ1の端部外周面に挿着した例であり、その他の点は全て図1及び図2に示す構造と同一である。この場合には、係合部材2の筒状基部21と筒状圧入部材3のキャップ状外筒部32bの間に配置されている各リング状弾性シール部材4を離間し且つ相互に位置決めするため、各リング状弾性シール部材4の間に環状部材41を挿着することが好ましい。尚、環状部材41は係合部材2の筒状基部21と同一内径で、筒状圧入部材3により拡径された樹脂製チューブ1の外周面に固定される。
【0027】
また、図4に示すチューブ接続構造体は、係合部材2や筒状圧入部材3は図1及び図2と同一であるが、管状相手部材52及び第二係合部522の形状を別構造に形成してある。即ち、挿入端部521以外の管状相手部材52の内径を樹脂製チューブ1及び筒状圧入部材3の内径とほぼ同一にする一方、挿入端部521を樹脂製チューブ1及び筒状圧入部材3の内径より大径にして、図1及び図2の場合と同様に係合部材2の各アーム部23と筒状圧入部材3のキャップ状外筒部32bの間に挿入端部521を挿入し、管状相手部材52の挿入端部521の内周面523と樹脂製チューブ1の外周面の間にリング状弾性シール部材4を挟持し得る構造になっている。この挿入端部521の軸方向外方に突き出た肩部522が、係合部材2の第一係合部24と係合する第二係合部として作用する。また、肩部522の挿入端部521側は、筒状圧入部材3のキャップ状外筒部32bの端部に当接することにより、管状相手部材5の過度な挿入を防止するストッパとしても作用する。
【0028】
図5及び図6に示すチューブ接続構造体は、リング状弾性シール部材4を樹脂製チューブ1の端部内周面に挿着した例である。これらの場合には、管状相手部材53、54の挿入端部531、541を挿入して係合部材2と係合したとき、管状相手部材53、54の挿入端部531、541の外周面534、544と樹脂製チューブ1の端部内周面との間にリング状弾性シール部材4が挟持され、挿入端部531、541の外周面534、544と樹脂製チューブ1の端部内周面が流体密にシールされることになる。従って、リング状弾性シール部材4は、樹脂製チューブ1の端部内周面に接するように配置する必要がある。
【0029】
そのため、図5の場合は、樹脂製チューブ1の端部内周面に、最初に短い筒状圧入部材3を奥まで圧入し、続いてリング状弾性シール部材4を挿着した後、更にブッシュ状の保持部材6を圧入してある。図6の場合には、樹脂製チューブ1の端部外周面に挿着した係合部材2の一端部が樹脂製チューブ1の端面を覆う断面略コ字状に曲折した形状のキャップ状内筒部25をなすように、一体に樹脂材料にて射出成形した係合部材2を用いている。即ち、樹脂製チューブ1の端部内周面に短い筒状圧入部材3を奥まで圧入し、次にリング状弾性シール部材4を挿入し、最後に上記係合部材2を樹脂製チューブ1の端部外周面に圧入することにより、樹脂製チューブ1の一端1aの内周面に対してキャップ状内筒部25と筒状圧入部材3との間に環状の凹部が形成され、この凹部にリング状弾性シール部材4を保持するようになっている。
【0030】
また、図5及び図6のチューブ接続構造体では、管状相手部材53、54を樹脂製チューブ1の端部内周面側に挿入するため、係合部材2の形状も上記図1〜図4の場合とは異なっている。即ち、これらの係合部材2は筒状基部21で樹脂製チューブ1の端部外周面に挿着固定されているが、筒状基部21から立設して管状相手部材53、54が入る隙間を形成するための支持部は設ける必要がないので、筒状基部21から直接に軸方向一端に延長した複数のアーム部23が形成され、その各アーム部23の先端に管状相手部材53、54の環状の第二係合部532、542と係合する爪状の第一係合部24を設けてある。尚、図5に示した管状相手部材53の環状の第二係合部532は、金属製パイプをビード加工して形成した場合を例示している。
【0031】
更に、図7に示すチューブ接続構造体では、樹脂製の係合部材の第一係合部と管状相手部材の第二係合部の形状が上記各例とは逆になっている。即ち、筒状相手部分55の挿入端部551の外周面に、互いに間隔を隔てて複数の支持部555を立設し、その上端から軸方向他端に向かって伸びた複数のアーム部556を形成し、更にその先端に径方向内方に突き出た爪状の第二係合部552を一体に設けてある。一方、係合部材2は基本的に直筒状であり、一端に管状相手部材55の挿入端部551の内周面550aと係合する外周面を有する筒状基部21が形成され、他端に径方向外方に環状に突出させた第一係合部24cが形成されている。尚、第一係合部24cの一端側は傾斜面24aであり、他端側が軸直角に形成したストッパー面24bとなっている。従って、接続に際して、管状相手部材55の第二係合部552は、第一係合部24cの傾斜面24aに沿ってアーム部546の弾性変形により拡径されながら進入し、その変形が元に戻ることによりストッパー面24bに当接してスナップ係合される。
【0032】
尚、樹脂製チューブの端部外周面に嵌着された係合部材は、前記のごとく樹脂製チューブの端部内周面に圧入された筒状圧入部材による樹脂製チューブの拡径作用によって、位置ずれすることなく樹脂製チューブの端部外周面上に固定できるが、樹脂製チューブにかかる内圧が大きい場合等には、係合部材を更に確実且つ強固に固定することが望ましい。
【0033】
そのための樹脂製の係合部材の位置ずれ防止手段として、例えば図8に示すように、係合部材2の筒状基部21の両側周縁に径方向内方に環状に突出した環状凸部21bを設け、この環状凸部21bを樹脂製チューブ1の外周面に食い込ませることができる。更に、筒状圧入部材3を金属で形成し、樹脂製チューブ1の内周面に圧入した後、筒状圧入部材3を内周面側から機械的に拡径すれば、係合部材2の筒状基部21に設けた環状凸部21bに樹脂製チューブ1の外周面を一層強固に噛み合わせることも可能である。
【0034】
また、図9に示すように、樹脂製チューブ1の端部外周面に挿着する係合部材2の筒状基部21の内周面に、通常の位置ずれ防止機構としてよく知られている鋸歯状、竹の子状等の凹凸部21cを設け、この凹凸部21cを樹脂製チューブ1の外周面に噛み合わせることによっても、係合部材2を樹脂製チューブ1の端部外周面に強固に固定することができる。尚、この凹凸部21cを係合部材2の筒状基部21に設けるだけでなく、図9に示すように樹脂製チューブ1の端部内周面に圧入する筒状圧入部材3の外周面にも併せて設けることができる。
【0035】
本発明のチューブ接続構造体において、樹脂製チューブに固定された状態のワンピースに成形された樹脂製の係合部材と、管状相手部材とを分離する場合には、例えば図2に示したチューブ接続構造体を例にとれば図10に示すように、係合部材2の軸方向に延長した複数のアーム部23を径方向外方に拡径し、アーム部23の先端の第一係合部24を管状相手部材5の第二係合部52から離脱させ、互いの係合を解除する必要がある。このように、各アーム部23を径方向外方に持ち上げるためには、一般に管状相手部材51の環状の第二係合部512の後方に挿通したリリースツール(図示せず)を用い、第1係合部24と第二係合部512の係合を解除した状態として、管状相手部材51と樹脂製チューブ1を相対的に引き抜くことにより、樹脂製チューブ1に固定されている係合部材2から管状相手部材51を取り外すことができる。
【0036】
また、本発明に係わる係合部材の好ましい一形態として、図11に示す構造のものがある。即ち、管状相手部材は図1と基本的に同一であるが、この係合部材2においては、その筒状基部21の外周面から周方向に間隔を隔て径方向外方に立ち上がった対向する一対の柱状の支持部22が一体に設けてあり、これらの支持部22の上端から筒状基部21及びキャップ状外筒部32bのそれぞれの外周面から半径方向の空間を設けて軸方向一端側に向かって軸方向に延長したアーム部23が一体に形成されている。更に、各アーム部23の先端部には、管状相手部材51の挿入端部511を挿入し得ると共に、管状相手部材51を接続及び離脱するときに楕円状に弾性変形できる大きさの円形のリング部26が、筒状基部21と同軸且つ各アーム部23の先端部を連結して一体に設けてある。このリング部26の内周面の軸中心を挟んで対向する2カ所、好ましくは図示するように対向する2つのアーム部23の延長線上の2カ所に、あるいは対向する2つのアーム部23から90°ずらした2カ所に、径方向内方に突き出た一対の爪状の第一係合部24、24をリング部26と一体に形成してある。
【0037】
上記したリング部26は楕円形や卵形であってもよく、その場合には、リング部26の内径が最も小さくなっている軸線上の対向する2カ所に、リング部26の内周面から突き出た一対の爪状の第一係合部24を設ける必要がある。また、図11ではアーム部23を支持する複数の柱状の支持部22を図示したが、係合部材2の筒状基部21の外周面に全周にわたって立ち上がった円板状又は筒状の支持部とすることも可能であり、この円板状又は筒状の支持部から複数のアーム部23を軸方向に延長して設けてもよい。尚、このようなリング部を有する係合部材においても、リング部を除く他の部分の構造は、図11に示すように、前記した図1の場合と同様であってよい。
【0038】
この図11に示すリング部26を有する係合部材2を用いたチューブ接続構造体の場合においても、管状相手部材との接続は上記図1の場合と同様である。即ち、係合部材2のアーム部25と筒状基部21及び筒状圧入部材3のキャップ状外筒部32bとの間に管状相手部材51の挿入端部511が挿入されると、管状相手部材51の第二係合部512が爪状の第一係合部24の傾斜面24aに沿って進入し、円形又は楕円形や卵形のリング部26を一対の第一係合部24のある位置を径方向外方に拡径するように変形させる。そして、第二係合部512が第一係合部24を越えると変形していたリング部26が弾性力で元に戻り、管状相手部材51の第二係合部512と係合部材2の第一係合部24とがスナップ係合する。
【0039】
このようにして、例えば図12に示すように、円形のリング部26を有する係合部材2に管状相手部材51が接続された状態では、管状相手部材51の環状の第二係合部512が係合部材2のリング部26に設けた爪状の第一係合部24のストッパー面24bに当接して係止されている。そこで、管状相手部材51と係合部材2との係合を解除する場合には、例えば図13に示すように、係合部材2の円形のリング部26を一対の第一係合部24のほぼ直角方向から内側(矢印で図示)に押して略楕円形に弾性変形させ、対向する2カ所の第一係合部24の間の距離を広げた状態とすることにより、第一係合部24と第二係合部512の係合が解かれるので、リリースツールを用いることなく管状相手部材51と係合部材2とを相対的に分離することが可能になる。
【0040】
尚、楕円形又は卵形のリング部を有する係合部材の場合には、リング部を一対の第一係合部とほぼ直角方向(リング部の径が最大の軸線方向)から内側に押して、楕円形又は卵形のリング部を略円形に弾性変形させる。その結果、楕円形又は卵形のリング部の内径が最も小さい軸線上に対向して設けられた一対の第一係合部の間隔が広がるので、リリースツールを用いることなく第一係合部と管状相手部材の第二係合部との係合が解除され、管状相手部材と係合部材とを取り外すことができる。
【0041】
本発明は、上記した各種の形態を適宜組み合わせて実施できることは勿論のこと、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、その他多くの形態で実施することができる。
【0042】
【発明の効果】
本発明によれば、樹脂製チューブの端部外周面に挿着固定される係合部材を用いて、樹脂製チューブと管状相手部材とを両者の間にリング状弾性シール部材を挟んだ状態で直接接続することができ、シール性に優れたチューブ接続構造体を提供することができる。従って、本発明のチューブ接続構造体は、樹脂製チューブの端部内周面にインサート部を圧入して接続する構造が複雑な従来の筒状コネクタを用いず、また樹脂製チューブに第一係合部を一体的に形成するためのブロー成形及び成形型が不要であるため、構造が簡単であり且つ生産性に優れ極めて安価である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のチューブ接続構造体の一具体例で、樹脂製チューブと管状相手部材の接続前の状態を示す概略の一部切欠側面図である。
【図2】本発明のチューブ接続構造体の一具体例で、樹脂製チューブと管状相手部材の接続後の状態を示す概略の一部切欠側面図である。
【図3】本発明のチューブ接続構造体の他の具体例で、樹脂製チューブと管状相手部材の接続前の状態を示す下半分を省略した概略の断面図である。
【図4】本発明のチューブ接続構造体の更に他の具体例で、樹脂製チューブと管状相手部材の接続前の状態を示す下半分を省略した概略の断面図である。
【図5】本発明のチューブ接続構造体の更に他の具体例で、樹脂製チューブと管状相手部材の接続前の状態を示す下半分を省略した概略の断面図である。
【図6】本発明のチューブ接続構造体の更に他の具体例で、樹脂製チューブと管状相手部材の接続前の状態を示す下半分を省略した概略の断面図である。
【図7】本発明のチューブ接続構造体の更に他の具体例で、樹脂製チューブと管状相手部材の接続前の状態を示す下半分を省略した概略の断面図である。
【図8】本発明のチューブ接続構造体において、樹脂製チューブに嵌着した係合部材の位置ずれ防止手段の具体例を示す下半分を省略した概略の断面図である。
【図9】本発明のチューブ接続構造体において、樹脂製チューブに嵌着した係合部材の位置ずれ防止手段の他の具体例を示す下半分を省略した概略の断面図である。
【図10】本発明のチューブ接続構造体において、接続された樹脂製チューブと管状相手部材とを取り外す状態を示す下半分を省略した概略の断面図である。
【図11】本発明のチューブ接続構造体を説明する具体例で、リング部を有する係合部材が樹脂製チューブの端部に挿着固定された状態を一部切り欠いて示した斜視図である。
【図12】実質的に図11の右側から見た正面図であって、係合部材と管状相手部材の接続状態において管状相手部材を断面で示し且つ下半分を省略したチューブ接続構造体の正面図である。
【図13】図12のチューブ接続構造体で、係合部材と管状相手部材を取り外す状態において管状相手部材を断面で示し且つ下半分を省略した概略の正面図である。
【符号の説明】
1 樹脂製チューブ
2 係合部材
21 筒状基部
21a 外周面 21b 環状凸部 21c 凹凸部
22 支持部
23 アーム部
24 第一係合部
24a 傾斜面 24b ストッパー面
25 キャップ状内筒部
26 リング部
3 筒状圧入部材
31 ニップル部
32a 筒本体 32b キャップ状外筒部 32c 外周面
4 リング状弾性シール部材
41 環状部材
51、52、53、54、55 管状相手部材
511、521、531、541、551 挿入端部
512、532、542、552 第二係合部 522 肩部
513、523 内周面
514、534 外周面
555 支持部 556 アーム部
6 保持部材

Claims (9)

  1. 軸方向一端にストレートな端部を有する樹脂製チューブと、該樹脂製チューブの端部外周面又は端部内周面に挿着されたリング状弾性シール部材と、該樹脂製チューブの端部外周面に嵌着された筒状基部と該筒状基部と一体に形成された第一係合部とを備えた係合部材と、直筒状の筒本体が該樹脂製チューブの端部内周面に圧入され該端部を拡径して前記係合部材を前記樹脂製チューブに固定する筒本体を有する筒状圧入部材と、前記係合部材の第一係合部と係合する第二係合部を挿入端部に設けた管状相手部材とを備え、前記リング状弾性シール部材は筒状圧入部材により形成された半径方向の空間に保持されると共に、該管状相手部材と該樹脂製チューブとの間に挟持され、該管状相手部材の挿入端部が前記樹脂製チューブの該端部外周面側又は該端部内周面側のいずれか一方側に挿入された時に管状相手部材の第二係合部と樹脂製チューブの第一係合部とが係合されると共に、前記管状相手部材の挿入端部と該樹脂製チューブの端部間をシールすることを特徴とするチューブ接続構造体。
  2. 前記筒状圧入部材の筒本体が一端部の外側に前記樹脂製チューブの該一端の端面及び外周面を覆う断面略コ字状に曲折したキャップ状外筒部を備え、この筒状圧入部材のキャップ状外筒部と前記係合部材の筒状基部との間の樹脂製チューブ外周面上に前記リング状弾性シール部材が保持され、前記管状相手部材の挿入端部が前記樹脂製チューブの端部外周面側に挿入された時に該挿入端部の内周面が前記筒状基部及び前記キャップ状外筒部のそれぞれの外周面に係合していることを特徴とする、請求項1に記載のチューブ接続構造体。
  3. 前記係合部材の筒状基部の一端部の内側に前記樹脂製チューブの該一端の端面及び内周面を覆う断面略コ字状に曲折したキャップ状内筒部を備え、この係合部材のキャップ状内筒部と前記筒状圧入部材との間の樹脂製チューブ内周面上に前記リング状弾性シール部材が保持され、前記管状相手部材の挿入端部が前記樹脂製チューブの端部内周面側に挿入された時に該挿入端部の外周面が前記筒状圧入部材及び前記キャップ状内筒部のそれぞれの内周面に係合していることを特徴とする、請求項1に記載のチューブ接続構造体。
  4. 前記キャップ状外筒部又は前記キャップ内筒部の代わりに、前記樹脂製チューブの端部外周面又は内周面に嵌着された保持部材を備え、該保持部材と前記係合部材の筒状基部又は筒状圧入部材との間の樹脂製チューブ外周面上又は内周面上に、前記リング状弾性シール部材が保持されていることを特徴とする、請求項2〜3のいずれかに記載のチューブ接続構造体。
  5. 前記係合部材が、筒状基部から互いに周方向に間隔を隔て且つ前記キャップ状外筒部及び筒状基部の外周面から半径方向の空間を隔てて樹脂製チューブの先端に向かって軸方向に延長した複数のアーム部と、該アーム部の先端に径方向内方に突出して設けた爪状の第一係合部とを一体的に備え、該第一係合部が複数のアーム部の内側に挿入された前記管状相手部材の第二係合部とスナップ係合することを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載のチューブ接続構造体。
  6. 前記係合部材が、筒状基部から互いに周方向に間隔を隔て且つ前記キャップ状外筒部及び筒状基部の外周面から半径方向の空間を隔てて樹脂製チューブの先端に向かって軸方向に延長した対向する一対のアーム部と、それぞれの該アーム部の先端部に一体に連結形成され、筒状基部と同軸に設けた円形のリング部と、該リング部の内周面に互いに対向させて径方向内方に突出して設けた一対の爪状の第一係合部とを一体的に備え、円形のリング部の内径は管状相手部材の挿入端部の外径より大きいので、該第一係合部がリング部の内側に挿入された前記管状相手部材の第二係合部とスナップ係合することを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載のチューブ接続構造体。
  7. 前記係合部材が、筒状基部から互いに周方向に間隔を隔て且つ前記キャップ状外筒部及び筒状基部の外周面から半径方向の空間を隔てて樹脂製チューブの先端に向かって軸方向に延長した対向する一対のアーム部と、それぞれの該アーム部の先端部に一体に連結形成され、筒状基部と同軸に設けた楕円形又は卵形のリング部と、該リング部の内径が最も小さい軸線上の内周面に互いに対向させて径方向内方に突出して設けた一対の爪状の第一係合部とを一体的に備え、該第一係合部がリング部の内側に挿入された前記管状相手部材の第二係合部とスナップ係合することを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載のチューブ接続構造体。
  8. 前記筒状圧入部材の挿入端に、径方向外方に滑らかに突出したニップル部を備えることを特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載のチューブ接続構造体。
  9. 前記係合部材の筒状基部に、その両側縁部から径方向内方に突出した環状凸部を有するか、又はその内周面に樹脂製チューブの外周面と噛み合う凹凸部を設けたことを特徴とする、請求項1〜8のいずれかに記載のチューブ接続構造体。
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