JP3987430B2 - ノーウォークウイルスに対する抗体及びこの抗体を用いたウイルスの検出方法 - Google Patents

ノーウォークウイルスに対する抗体及びこの抗体を用いたウイルスの検出方法 Download PDF

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Description

技術分野
本発明は、ウイルスの検出手段に関する発明である。
背景技術
食中毒というと、通常は、サルモネラ菌、腸炎ビブリオ菌、病原性大腸菌等のバクテリア(細菌性食中毒)や、フグやキノコ等に含まれる自然毒(自然毒食中毒)が連想される。しかしながら、ウイルス、例えば、ノーウォークウイルス、ロタウイルス、アストロウイルス、エンテロウイルス、アデノウイルス等による食中毒も非常に多く発生し、特に、NVは、典型的な食中毒性ウイルスであることが最近の疫学調査から明らかとなってきた。
ノーウォークウイルスは、米国で発生した集団胃腸炎患者から、Norwalk virus(株名)として、1972年に最初に報告された。電子顕微鏡では不明瞭な表面構造を持った直径約30nmの小型の球形ウイルスとして観察されるが、以降、このような形態を持ったウイルス群は小型球形ウイルス(Small Round Structured Viruse:SRSV)と総称されるようになった(ただし、現在では、後述の理由によりSRSVという名称を使用すべきではない)。一方、1974年に英国で流行した冬季嘔吐症の患者から、表面構造にダビデの星と形容される典型的なを特徴を持った、直径約30nmの古典的なカリシウイルス(獣医学ではよく知られていた)がヒト由来で初めて検出された。以降、このような形態を持ったウイルス群は古典的ヒトカリシウイルスと呼ばれるようになった。これらのウイルスは組織培養細胞や実験動物による増殖が非常に困難で、糞便材料を用いたボランティアにる分析・培養が唯一の方法であった。このためウイルスの性状解析が非常に困難であったが、1990年に、X.Jiangらのグループにより、Norwalk virus(株名)のゲノムがクローニングされ、以降、これらのウイルスの遺伝子解析が進み、SRSVも古典的ヒトカリシウイルスも一本鎖のプラス鎖RNAを有したカリシウイルス科(Caliciviridae)に属することが明らかになった。現在では、SRSVあるいはヒトカリシウイルスといった名称を使用せず、それぞれ種名で、Norwalk virus(本明細書においては、この種名をノーウォークウイルス又はNVとも記載している)又はSapporo virus(SV)の名称を使用することが、1999年の国際分類命名委員会により正式に認められた(なお、Norwalk−like viruses及びSapporo−like virusesという属名は、暫定的な名称である)。また、多くの臨床検体中から検出したウイルスゲノムの塩基配列の蓄積から、NVは、さらに、Norwalk virus(株名)やSoutherpton virus等の、genogroupI(G1)〔ノーウォークウイルス(G1)、NV(G1)又は(G1)とも記載する〕と、Hawaii virusやSnow Mountain virus等の、genogroupII〔ノーウォークウイルス(G2)、NV(G2)又は(G2)とも記載する〕の2種類の遺伝子型に分類できることが明らかになっている。
NVに感染すると、激しい嘔叶や下痢、胃腸炎等の症状が惹き起こされる。
NVの感染源としては、カキやムール貝等の貝類や、飲料水、海水等の環境水が考えられている。また、1998年にアメリカで発生したサンドイッチが原因の集団食中毒事件では、サンドイッチ用にスライスしたハムに、NV汚染が見つかっている。このハムを扱った従業員は下痢症を起こしていなかったが、その従業員の子供(乳児)が激しい下痢を起こしており、その従業員を介して、子供の糞便からのNV汚染が疑われた。この例のように、NVは、感染者の糞便や嘔吐物等から、直接又は間接的に、ごく少量のウイルスからも感染するのではないかと考えられている。また、糞便や嘔吐物として排泄されたNVは、下水や河川水等を通して海域へ流出し、その海域に生息するカキ等の貝類に取り込まれ、それを摂食することにより、再び人に感染する、という循環があるのではないかと考えられている。
食中毒の原因と汚染源の特定は、非常に重要な要素である。それは、食中毒の原因を特定することにより、適切な治療方法を選択して、食中毒患者の一刻も早い回復を試みるべきであり、さらに汚染源を一刻も早く特定して、食中毒の拡大を阻止するためでもある。NVの原因を特定するには、これまで電子顕微鏡によるウイルス粒子の検索でしか対応できず、特定のために多大な労力と時間が必要であった。すなわち、電子顕微鏡法を行うには大がかりな施設が必要で、検出できる施設が限られている上に、ウイルスの検出操作自体も煩雑であるという欠点がある。また、ウイルス性食中毒の原因となる食材や調理器具等からウイルスを、電子顕微鏡法を用いて検出することは、感度の点から非常に困難である。
また、電子顕微鏡法よりも検出効率が高いと考えれられているRT−PCR法を用いたNVの検出は、NV遺伝子の塩基配列が多様性に富むため、コンセンサスなプライマー配列が見出されておらず、NV検出に最適な手段であるとは言い難かった。RT−PCR法による検出操作自体も、一般的には煩雑であり、PCR産物による実験系の汚染(コンタミネーション)による偽陽性判定の可能性も認められ、また、反応に用いる酵素等の試薬が高価であるものが多いという、欠点があった。
そこで、本発明が解決すべき課題は、NVの、簡便かつ正確な検出手段を提供することにある。
発明の開示
本発明者は、NVに対して特異的な抗体を作出することによって、この特異抗体を用いた、簡便かつ正確なNVの検出系を構築することができるのではないかと考えた。ただし、所望する特異抗体を作出するには、数多いNVの変異株に対して、広く結合する抗体を作出し得る抗原を見出すことが必要であるが、前述したように、NV遺伝子の塩基配列は多様性に富み、NVの共通抗原を見出すことは容易ではない。
NVは、遺伝子が、線状構造のプラス鎖RNAであるカリシウイルス科(Caliciviridae)に属するウイルスである。ゲノムRNAの3’末端の約7.7Kbの配列上〔ポリ(A)部分が認められる〕に、3箇所のORF(open reading frame)が存在する。また、NVゲノムRNAの5’末端側のORF1上には、ウイルスの複製に関するRNA依存性RNAポリメラーゼをはじめとする各種非構造タンパク質をコードする領域が存在し、3’末端側のORF2上には、構造タンパク質をコードする領域が存在する(ORF3の機能はまだ不明である)。
これらのうち、キャプシドタンパク質(ウイルス外殻を形成していると考えられている)をコードしているORF2は多様性に富んでおり、この多様性が、血清型の違う多様なNVを生み出してきたと考えられている。
これまでに、このような各血清型に対応する抗体として、多くの種類の抗体が既に得られているが、全てのNVに反応する共通抗体あるいは、NV(G1)又は(G2)に反応する共通抗体は、未だ得られていない。
本発明者は、数多くのNV感染患者の糞便から得られた、多数のNV遺伝子を用いて、詳細な解析を行った結果、一般的には多様であるキャプシドタンパク質をコードする遺伝子領域において、非常に保存性の高い領域が認められることを、NV遺伝子の詳細な解析の結果見出した。
今般、本発明者が見出した、保存性の高い遺伝子領域をコードし、かつ、NVに対する抗体の抗原として適切なアミノ酸配列を有するペプチドは、以下の4種類である。
(1)Gln−Gly−Glu−Phe−Thr−Ile−Ser−Pro−Asn−Asn−Thr(配列番号1)
(2)Ser−Arg−Phe−Tyr−Gln−Leu−Lys−Pro−Val−Gly−Thr−Ala(配列番号2)
(3)Gly−Glu−Phe−Thr−Val−Ser−Pro−Arg−Asn(配列番号3)
(4)Val−Phe−Thr−Val−Ser−Cys−Arg−Val−Leu−Thr−Arg(配列番号4)
これらのペプチドのうち、(1)配列番号1及び(2)配列番号2に記載されたアミノ酸配列のペプチドは、これを抗原とする抗体に、NV(G1)に対する結合性〔NV(G2)に対する結合性は認められない〕を付与し得るペプチドである。また、(3)配列番号3及び(4)配列番号4記載されたアミノ酸配列のペプチドは、これを抗原とする抗体が、ポリクローナル抗体の場合には、NV(G1)と(G2)の双方に対する結合性を付与し得るペプチドであり、(3)配列番号3に記載されたアミノ酸配列のペプチドは、これを抗原とする抗体がモノクローナル抗体の場合には、NV(G2)に対する結合性〔NV(G1)に対する結合性は認められない〕を、非常に高頻度で付与し得るペプチドである。
すなわち、本発明者は、本願において、以下の発明を提供する。
第1に、配列番号1〜4に示すアミノ酸配列からなる抗原ペプチドを含む免疫抗原(以下、本免疫抗原ともいう)を提供する。
第2に、配列番号1又は2に示すアミノ酸配列からなる抗原ペプチドを含む免疫抗原を抗原とし、かつ、NV(G1)に結合し、NV(G2)には結合しない抗体を提供する。
第3に、配列番号3又は4に示すアミノ酸配列からなる抗原ペプチドを含む免疫抗原を抗原とし、かつ、NV(G1)及び(G2)に結合するポリクローナル抗体を提供する。
第4に、配列番号3に示すアミノ酸配列からなる抗原ペプチドを含む免疫抗原を抗原とし、かつ、NV(G2)に結合し、NV(G1)には結合しないモノクローナル抗体(第2〜第4項目に挙げた抗体を併せて、本抗体ともいう)を提供する。
第5に、本抗体を用いて、検体中のNVを、NV(G1)として、NV(G2)として、並びに、NV(G1)及び(G2)として検出する、ウイルスの検出方法(以下、本検出方法ともいう)を提供する。
第6に、本抗体を要素として含む、本検出方法を行うためのウイルス検出用キット(以下、本キットともいう)を提供する。
発明を実施するための最良の形態
以下、本発明の実施の形態を説明する。
1.本免疫抗原について
本免疫抗原における配列番号1〜4の抗原ペプチドは、公知のペプチド合成法により合成することができる。すなわち、例えば、逐次伸長法、断片縮合法、固相法(例えば、F−moc法による)、液相法等を駆使して、所望する抗原ペプチドを合成することができる。勿論、ペプチド合成機を用いて、これらの抗原ペプチドを合成することも可能である。さらに、所望する抗原ペプチドをコードする核酸を合成して、この核酸を、大腸菌等の宿主の遺伝子に組み込み、この組換え体から、抗原ペプチドを採取する遺伝子工学的な手法を用いて、抗原ペプチドを製造することも可能である。
本免疫抗原は、上記の抗原ペプチド自体であってもよいし、必要に応じて、抗原ペプチドに修飾が付加されたものであってもよい。かかる修飾の代表的なものとして、ハプテンの付加が挙げられる。一般的に、上記の抗原ペブチドのような、低分子ペプチドのみで免疫しても抗体が産生されにくく、本免疫抗原は、上記の抗原ペプチドにハプテンを付加した複合体とすることが好適である。本免疫抗原において用いられ得るハプテンは、例えば、傘貝ヘモシアニン(Keyhole limb et hemocyanin:KLH)、ウシ血清アルブミン(Bovine Serum Albumin:BSA)、オボアルブミン等のハプテンとして汎用されている物質を挙げることができる。これらのハプテンの抗原ペプチドに対する付加は、グルタルアルデヒド法、カルボジイミド法、マレイミド法等の公知の結合法に従い行うことができる。また、選択する結合法に応じて、必要な処理を施すことができる。例えば、MBS(m−Maleimidobenzoyle−N−hydroxy−succinimide ester)を用いたマレイミド法では、縮合時にジスルフィド結合するように、システイン残基を、抗原ペプチドの両末端のいずれかの付加することができる。
また、後述するように、抗原ペプチドをコードする遺伝子で形質転換した形質転換細胞を免疫抗原とすることも可能であり、かかる形質転換細胞も、本免疫抗原の技術的範疇に入る。さらに、免疫動物内で、直接免疫抗原を発現して産生し得る、抗原ペプチドをコードする遺伝子を組み込んだ遺伝子発現ベクターも、本免疫抗原の技術的範疇に入る。
このようにして、所望する、配列番号1〜4に示すアミノ酸配列からなる抗原ペプチドを含む免疫抗原である、本免疫抗原を製造することができる。
なお、上記の抗原ペプチドの他に、NVに対する特異的免疫抗体の抗原ペプチドとなり得るペプチドとして、以下のペプチドを挙げることができる。
まず、NV(G1)抗体の抗原ペプチドとして、
・Leu−Ala−Thr−Ala−Gly−Gln−Val−Asn(配列番号5)から選択される、連続する4〜8アミノ酸からなる抗原ペプチド
・Ile−Asp−Pro−Trp−Ile(配列番号6)から選択される、連続する4又は5アミノ酸からなる抗原ペプチド
・Pro−Gln−Gly−Glu−Phe−Thr−Ile−Ser−Pro−Asn−Asn−Thr−Pro−Gly(配列番号7)から選択される、連続する4〜14アミノ酸からなる抗原ペプチド
・Leu−Gly−Pro−His−Leu−Asn−Pro−Phe−Leu(配列番号8)から選択される、連続する4〜9アミノ酸からなる抗原ペプチド
・Gln−Met−Tyr−Asn−Gly(配列番号9)から選択される、連続する4又は5アミノ酸からなる抗原ペプチド
・Pro−Leu−Glu−Asp−Val−Arg−Asn(配列番号10)から選択される4〜7アミノ酸からなる抗原ペプチド
・Met−Leu−Tyr−Thr−Pro−Leu(配列番号11)から選択される4〜6アミノ酸からなる抗原ペプチド
・Phe−Leu−Phe−Leu−Val−Pro−Pro(配列番号12)から選択される4〜7アミノ酸からなる抗原ペプチド
・Leu−Ser−Asn−Ser−Arg(配列番号13)から選択される、連続する4又は5アミノ酸からなる抗原ペプチド
・Val−Gln−Phe−Gln−Asn−Gly−Arg(配列番号14)から選択される、連続する4〜7アミノ酸からなる抗原ペプチド
・Leu−Gly−Glu−Phe−Lys(配列番号15)から選択される、連続する4又は5アミノ酸からなる抗原ペプチド
・Thr−Cys−Val−Pro−Asn(配列番号16)から選択される、連続する4又は5アミノ酸からなる抗原ペプチド
・Ser−Trp−Val−Ser−Arg−Phe−Tyr−Gln−Leu−Lys−Pro−Val−Gly−Thr−Ala(配列番号17)から選択される、連続する4〜15アミノ酸からなる抗原ペプチド
次に、NV(G2)抗体の抗原ペプチドとして、
・Asn−Phe−Val−Gln−Ala−Pro(配列番号18)から選択される、連続する4〜6アミノ酸からなる抗原ペプチド
・Leu−Ala−Gly−Asn−Ala−Phe−Thr−Ala(配列番号19)から選択される、連続する4〜8アミノ酸からなる抗原ペプチド
・Ala−Met−Leu−Tyr−Thr−Pro−Leu−Arg(配列番号20)から選択される、連続する4〜8アミノ酸からなる抗原ペプチド
・Asp−Val−Phe−Thr−Val−Ser−Cys−Arg−Val−Leu−Thr−Arg−Pro(配列番号21)から選択される、連続する4〜13アミノ酸からなる抗原ペプチド
・Ser−Asn−Ser−Arg−Phe−Pro(配列番号22)から選択される、連続する4〜13アミノ酸からなる抗原ペプチド
・Leu−Phe−Phe−Arg−Ser(配列番号23)から選択される、連続する4又は5アミノ酸からなる抗原ペプチド
・Asn−Pro−Asp−Thr−Gly−Arg(配列番号24)から選択される、連続する4〜6アミノ酸からなる抗原ペプチド
・Gly−Tyr−Phe−Arg−Phe(配列番号25)から選択される、連続する4又は5アミノ酸からなる抗原ペプチド
2.本抗体について
本抗体は、本免疫抗原を動物に免疫して得られる、配列番号1〜4に示すアミノ酸配列からなる抗原ペプチドを抗原とするポリクローナル抗体又はモノクローナル抗体である(本発明において、「抗体」とは、特に断わらない限り、ポリクローナル抗体とモノクローナル抗体の双方を意味するものとする)。
本免疫抗原を用いた免疫方法は、一般的手法に従って行うことができる。使用動物は特に制限されず、例えば、ウサギ、ヤギ、ラット、マウス等の哺乳動物が使用される。本免疫抗原は、通常生理的な試験等で一般的に用いられる緩衝液や生理的食塩水に懸濁するか、又は、これとフロインドのアジュバンド等の補助液と混合して、免疫動物に対して、腹腔内、筋肉内、静脈内、皮内、皮下等の適切な経路で投与する。本免疫抗原の投与量は、投与経路、哺乳動物の種類等によっても異なるが、例えば、ウサギの皮下投与の場合は、一回当たり0.2mg/ウサギ程度が好ましい。通常、2〜14日ごとに3回以上の抗原注入により、十分な力価を持った本抗体が、免疫動物血清中からポリクローナル抗体として得られる。
なお、免疫動物と同種・同系統の動物由来の細胞株を、配列番号1〜4に示すアミノ酸配列からなる抗原ペプチドをコードする遺伝子を組み込んだ発現ベクターを導入して形質転換して、この形質転換細胞をその免疫動物に移植することにより、ポリクローナル抗体である本抗体を調製することができる。すなわち、形質転換細胞を移植した動物の体内で、持続的に上記抗原ペプチド等がその形質転換細胞で作られ、それに対する抗体が産生されて、これを本抗体とすることもできる(Nemoto,T.,et al.,Eur.J.Immunol.,25,3001(1995))。
本抗体をモノクローナル抗体として製造する場合においても、公知の方法、例えば、ケーラーとミルシュタインの方法(Kohler,G.and Milstein,C.,Nature,256,495(1975))等により行うことができる。例えば、免疫後の動物の脾臓から免疫細胞を取り出し、骨髄腫細胞等とポリエチレングリコール等の融合促進剤の存在下で、融合効率を向上させるためにジメチルスルホキシド等の補助剤を必要に応じて添加した通常の培養培地中で細胞融合を行い、ハイブリドーマを調製する。骨髄細胞種としては、すでに公知のもの、例えば、SP2/0−Ag14、P3−NS1−1−Ag4−1、MPC11−45,6.TG.7(以上、マウス由来);210.RCY.Agl.2.3(ラット由来);SKO−007、GM15006TG−A12(以上、ヒト由来)等を用いることができる。
モノクローナル抗体である本抗体の産生株はハイブリドーマで産生される抗体を、例えばELISA法、プラーク法、スポット法、凝集反応法、オクタロニー法、RIA法等の一般的な検索法により行い選定することができる。こうして得られたモノクローナル抗体産生株からのモノクローナル抗体の採取方法も、常法に従って行うことができる。例えば、培養したその培養上清から抗体を採取したり、ハイブリドーマに適合性を持つ動物に、ハイブリドーマを投与して増殖させ、その腹水からモノクローナル抗体を得ることができる。
なお、抗原ペプチドを、配列番号3又は4に示すアミノ酸配列からなるペプチドとする場合、上記の過程により調製されるモノクローナル抗体は、非常に高い頻度で、NV(G2)に対して結合するが、NV(G1)に対しては結合しないモノクローナル抗体である(これ以外のモノクローナル抗体は、NV(G1)とNV(G2)の双方に対して結合するモノクローナル抗体であると考えられる)。このモノクローナル抗体の選別は、常法により行うことができる。特に、配列番号3に示すアミノ酸配列からなるペプチドを抗原として調製したハイブリドーマが産生するモノクローナル抗体は、NV(G2)に対して特異的である頻度が非常に高いので、例えば、各々のハイブリドーマから得られたモノクローナル抗体の、NV(G1)及び/又はNV(G2)由来のキャプシドタンパク質に対する結合性を逐次確認することで、所望するNV(G2)に対して特異的なモノクローナル抗体の選別を、容易に行うことができる(実施例参照)。
ポリクローナル抗体又はモノクローナル抗体である本抗体は、プロティンAや抗原ペプチドを結合させた担体を用いたアフィニティクロマトグラフィー、塩析、ゲル濾過等の常法により濃縮・精製して、好適に本抗体として用いることができる。
このようにして得られた本抗体に対して、後述する本検出方法の態様に応じて、適切な標識を付加することができる。かかる標識された抗体も、本抗体の技術的範疇に入ることは勿論である。
標識物質は、その標識物質単独で、又は、その標識物質と他の物質とを反応させることにより、検出可能なシグナルをもたらす標識物質であり、具体的には、例えば、西洋わさびペルオキシダーゼ、アルカリホスファターゼ、β−D−ガラクトシダーゼ、グルコースオキシダーゼ、グルコース−6−ホスフェートデヒドロゲナーゼ、アルコール脱水素酵素、リンゴ酸脱水素酵素、ペニシリナーゼ、カタラーゼ、アポグルコースオキシダーゼ、ウレアーゼ、ルシフェラーゼ等の標識用酵素;フルオレセインイソチオシアネート、フィコビリタンパク、希土類金属キレート、ダンシルクロライドもしくはテトラメチルローダミンイソチオシアネート、緑色蛍光タンパク質(GFP)、赤色蛍光タンパク質(RFP)等の蛍光物質;125I、14C、3H等の放射性同位体;ビオチン、アビジン又はジゴキシゲニン等の化学物質;又は化学発光物質等を挙げることができる。これらの標識物質の抗体に対する標識方法は、標識物質の種類に応じて、既に公知となっている標識方法を適宜用いることができる。
このようにして得られた本抗体のうち、配列番号1又は2に示すアミノ酸配列からなる抗原ペプチドを含む免疫抗原を抗原とする本抗体は、NV(G1)に特異的に結合する抗体、すなわち、NV(G1)に結合するが、NV(G2)には結合しない抗体である。
これに対して、配列番号3又は4に示すアミノ酸配列からなる抗原ペプチドを含む免疫抗原を抗原とする本抗体は、1)本抗体がポリクローナル抗体である場合には、NV(G1)及び(G2)に結合する抗体である。また、2)配列番号3に示すアミノ酸配列からなる抗原ペプチドを含む免疫抗原を抗原とする本抗体がモノクローナル抗体である場合には、高い頻度で、NV(G2)に特異的な抗体、すなわち、NV(G2)に結合するが、NV(G1)には結合しない抗体である。
3.本検出方法及び本キットについて
本検出方法は、本抗体のNVに対する特異性を利用して、NVを検出する、ウイルスの検出方法である。
本検出方法の具体的な態様としては、免疫学的測定法による検出を挙げることができる。かかる免疫学的測定法としては、例えば、第一抗体固相法、二抗体法、エミット法(Enzyme multiplied immunoassay technique:EMIT)、エンザイムチャンネリングイムノアッセイ法、酵素活性修飾物質標識イムノアッセイ法、リポソーム膜−酵素イムノアッセイ法等の競合法や、サンドイッチ法、イムノエンザイムメトリック法、酵素活性増強イムノアッセイ法、プロキシマールリンケージイムノアツセイ法等の非競合法等が挙げられる。本検出方法では、標識又は非標識の本抗体を、これらの免疫学的測定法における、測定対象物と測定対象物に対する特異抗体との抗原抗体反応を用いる工程で、特異抗体として用いて、測定対象物であるNVを測定し、この測定結果とNVの存在を関連付けて、検体中のNVを検出することができる。
また、本検出方法において選択する測定法によっては、本抗体や抗原タンパク質/ペプチドを、不溶性担体に固定化した固定化抗体や固定化抗原として用いることができる。例えば、タンパク質/ペプチドや抗体を、受動的によく吸着するポリスチレン製、ポリカーボネート製、ポリプロピレン製又はポリビニール製等のプレート、ボール、スティック、試験管、ビーズ、フィルター、膜等を、固定化担体として挙げることができる。また、さらには、セルロース系担体、アガロース系担体、ポリアクリルアミド系担体、デキストラン系担体、ポリビニルアルコール系担体、ポリスチレン系担体、ポリアミノ酸系担体、あるいは多孔性シリカ系担体等の不溶性担体等も、固定化担体として挙げることができる。本抗体や抗原タンパク質/ペプチドの固定化担体における固定化方法は、通常公知の方法を用いて行うことができる。
本検出方法において用いる検体は、NVの存在・非存在が問題となるあらゆる対象物に係わるものである。例えば、血漿、血清、血液等の生体成分や、糞便、嘔吐物、汗等の排泄物;河川水、海水、湖水、下水、各種汚水等のNVに汚染される可能性のある水系の水;食品、食品生産設備における付着物、食品生産者の衣類等を検体として用いる対象とすることができる。本検出方法に用いる検体は、上記の検体対象物を、その対象物の種類に応じた適切な方法を選択して調製することができる。典型的には、検体対象物を、水等に浸漬又は懸濁して、これらの水等から得られる上清画分を、検体として使用することができる。
本検出方法は、用いる本抗体の種類を選択することによって、異なる態様のNVの検出を行うことができる。
すなわち、配列番号1又は2に示すアミノ酸配列からなる抗原ペプチドを含む免疫抗原を抗原とし、かつ、NV(G1)に結合する本抗体(以下、配列番号1のアミノ酸配列に係わる抗体を本抗体1A、配列番号2のアミノ酸配列に係わる抗体を本抗体1B、両者を総称して本抗体1ともいう)を用いる場合(この本検出方法を、本検出方法1ともいう)には、本抗体1は、NV(G1)に対して結合し、NV(G2)に対しては結合しないので、本検出方法1では、NV(G1)のみを検出することができる。よって、この態様の本検出方法において、NV陽性との結果が出た場合には、少なくとも、検体中には、NV(G1)が存在することを確定することができる。しかしながら、NV(G2)については、存在・非存在を、この情報のみでは確定することができない。
一方、配列番号3又は4に示すアミノ酸配列からなる抗原ペプチドを含む免疫抗原を抗原とし、かつ、NV(G1)及び(G2)に結合するポリクローナル抗体である本抗体〔以下、配列番号3のアミノ酸配列に係わるポリクローナル抗体であって、NV(G1)及び(G2)に結合する抗体を、本抗体2A、配列番号4のアミノ酸配列に係わるポリクローナル抗体であって、NV(G1)及び(G2)に結合する抗体を、本抗体2B、両者を総称して本抗体2ともいう〕を用いる場合(この本検出方法を、本検出方法2ともいう)には、本抗体2は、NV(G1)及び(G2)の双方に結合するので、本検出方法2では、NVを検出することができる。すなわち、この態様の本検出方法において、NV陽性との結果が出た場合には、少なくとも、検体中には、NVが存在することがわかるが、そのNVが(G1)なのか(G2)なのか、さらには(G1)及び(G2)の双方であるのか、については、この情報のみでは確定することができない。
さらに、配列番号3に示すアミノ酸配列からなる抗原ペプチドを含む免疫抗原を抗原とし、かつ、NV(G2)に結合する本抗体(モノクローナル抗体)(以下、配列番号3のアミノ酸配列に係わる抗体であって、NV(G2)に特異的に結合する抗体を、本抗体3ともいう)を用いる場合(この本検出方法を、本検出方法3ともいう)には、本抗体3は、NV(G2)に対して結合し、NV(G1)に対しては結合しないので、本検出方法3では、NV(G2)のみを検出することができる。よって、この態様の本検出方法において、NV陽性との結果が出た場合には、少なくとも、検体中には、NV(G2)が存在することを確定することができる。しかしながら、NV(G1)については、存在・非存在を、この情報のみでは確定することができない。
例えば、食中毒が発生した場合に、その原因を迅速に突き止めて、的確な治療方法を選択する必要に迫られている場合に、本検出方法を用いる場合、食中毒の原因がNVか否かさえを検出することができれば、目的を達成することができる。NVによる中毒の治療方法は、(G1)と(G2)とで差異はないからである。よって、このような場合には、本検出方法2のみを行うのみで、本検出方法を行う目的を達成することができる。
しかしながら、さらに、その汚染源を確定する場合には、本検出方法2のみでは不十分である。汚染源のNVと食中毒患者のNVが一致しない場合もあり、少なくとも汚染源と患者のNVが同一の遺伝子型か否かを確定する必要があるからである。このような場合には、例えば、第1次的に、本検出方法2で、NVの存在を確定し、次いで、第2次的に、本検出方法1と本検出方法3で、検出されたNVの遺伝子型を確定することが想定される。すなわち、本検出方法2で陽性である検体に対して、さらに、本検出方法1を用い、その結果が陽性であれば、NVの遺伝子型はG1であることがわかる。また、同じく、本検出方法2で陽性である検体に対して、さらに、本検出方法3を用い、その結果が陽性であれば、NVの遺伝子型はG2であることがわかる。
本検出方法1のみを用いる場合は、例えば、既に、NV(G1)が流行していることが分かっている場合等が想定される。
また、同様に、本検出方法3のみを用いる場合は、例えば、既に、NV(G2)が流行していることが分かっている場合等が想定される。
このように、本発明は、本抗体1を用いて、検体中のNV(G1)を検出する、ウイルスの検出方法を提供し、
本抗体2を用いて、検体中のNV(G1)及び/又はNV(G2)を検出する、ウイルスの検出方法を提供し、
本抗体3を用いて、検体中のNV(G2)を検出する、ウイルスの検出方法を提供し、
本抗体1〜3のいずれかの抗体のうち、2種以上を組み合わせて用いて、検体中のNVを検出する、ウイルスの検出方法を提供する発明である。
本キットは、本検出方法を行うためのウイルス検出用キットであり、具体的な構成要素は、行うことを選択した本検出方法において用いる測定方法等に応じて適宜選択され得るが、少なくとも、本抗体が一要素として含まれている。
ここで一要素として含まれる本抗体は、本検出方法において用いる測定方法に応じて、非標識抗体であっても、標識抗体であってもよい。また、固定化抗体として、本キットの要素として含まれていてもよい。
その他、本キットに含まれる要素としては、抗原抗体反応を利用した検出用キットにおいて一般的に含まれる要素、例えば、希釈用緩衝液、発色形式に応じた発色液、洗浄液、反応プレート、反応ビーズ、反応チューブ、ブロッキング剤(BSA、スキムミルク等)等を挙げることができる。
本キットでは、上記の本検出方法の検出工程に、キットの各構成要素をあてはめて、本検出方法を行うことにより、本検出方法によるNVの検出を効率的に行うことができる。
このように、本発明は、本抗体1を要素として含む、本検出方法1を行う、ウイルス検出用キットを提供し、
本抗体2を要素として含む、本検出方法2を行う、ウイルス検出用キットを提供し、
モノクローナル抗体である本抗体3を、要素として含む、本検出方法3を行う、ウイルス検出用キットを提供し、
本抗体1〜3のいずれかの抗体の、2種以上を要素として含む、本検出方法1〜3の2種類以上を行う、ウイルス検出用キットを提供する発明である。
実施例
次に、実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明の技術的範囲がこれら実施例により、制限されるものではない。
本免疫抗原及び本抗体の製造
(1)ポリクローナル抗体の製造
配列番号1〜4に示すアミノ酸配列で表される抗原ペプチド(各配列番号の抗原ペプチドを、各配列番号に準じて、抗原ペプチド1〜4ともいう)を、ペプチド合成機(SHIMAZU PSSM−8:島津製作所)を用いた、F−moc solid phase法による固相合成法により合成した(ただし、配列番号2・3は、KLHのマレイミド法による結合のために、C末端にシステインを付加した)。合成した各粗製ペプチドは、Waters社(USA)の逆相HPLCカラム(μBondsphere 5μ C18 100Å)を用いて、80%以上に精製した。KLHと各精製した抗原ペプチド1・4の結合は、グルタルアルデヒド法で行い、抗原ペプチド2・3の結合は、マレイミド法で行った。このように、抗原ペプチド1〜4とハプテン(KLH)との複合体として得た、4種類の本免疫抗原各々500μgと完全フロインドアジュバンド500μlを混合して、エマルジョンを作製し、ウサギの皮下に免疫した。免疫から二週間後、同じく4種類の本免疫抗原250μgと不完全フロインドアジュバンド250μlを混合して、エマルジョンを作製し、前記の免疫ウサギの皮下及び腹腔に、追加免疫を二度行った。なお、ウサギにおける特異抗体の上昇を、最初の免疫一週間後に耳静脈から採血し、室温に二時間放置後、血清を分離し、固定免疫測定法で確認した。最終免疫の一週間後、ウサギの心臓から全採血し、室温に二時間放置後、遠心分離により、4種類の抗血清(ポリクローナル抗体:本抗体1A,1B,2A,2Bに相当)を得た。
(2)モノクローナル抗体の製造
抗原ペプチド3とハプテン(KLH)として得た、本免疫抗原100μgと完全フロインドアジュバンド100μlを混合して、エマルジョンを調製し、これをマウスの皮下に免疫した。免疫から二週間後、同じく4種類の複合体50μgと不完全フロインドアジュバンド50μlを混合して、エマルジョンを調製し、前記マウスの皮下及び腹腔に追加免疫を三回行った。なお、最初の免疫から一週間後に尾部から採血し、室温に2時間放置後、血清を分離し、固定免疫測定法で、免疫したマウスにおける特異抗体の上昇を確認した。最終免疫の3日後に、マウスから脾臓を摘出し、その中に含まれる免疫細胞を取り出し、ポリエチレングリコールの存在下で、SP2/0−Ag14骨髄腫細胞と細胞融合を行い、ハイブリドーマを調製した。モノクローナル抗体生産株は、ハイブリドーマで産生される抗体を、固定免疫測定法で確認することにより選別した。その結果、2個のモノクローナル抗体産生株が得られたことがわかった。モノクローナル抗体(本抗体3Aに相当)は、選別されたモノクローナル抗体産生株の培養上清から、常法により得た。
本抗体の特異性の確認
(1)ポリクローナル抗体の特異性
本発明のNVに対する特異性を確認するために、上記のようにして得た4種類の抗血清を、以下の工程に供した。
Kobayashiらの方法[Kobayashi S.et al.,Journal of Medical Viology 62:233−238(2000)、Kobayashi S.et al.,Microbiol.Immunol.44:687−693(2000)]により、NVの各ウイルス様パーティクル(VLP)500ng〔(G1):4株/(G2):8株〕を作製した。なお、各VLPのORF2をコードする遺伝子は、電子顕微鏡により、NV粒子の確認された糞便検体よりクローニングを行った〔G1−1,G1−2,G1−3,CV(GenBank Accession No.AB022679):以上、NV(G1)〕〔G2−1,G2−2,G2−3,G2−4,G2−5,G2−6,G2−7,U201(GenBank Accession No.AB039782):以上、NV(G2)〕。各VLPをSDSに溶解し、メルカプトエタノールで還元し、ミニスラブ型のSDSポリアクリルアミドゲルで電気泳動を行った。この電気泳動において、各VLPが予想通りのサイズに分離した〔第1図は、この電気泳動面のCBB染色像である。サイズマーカー(M)には、Low lange marker(BIORAD)を用いた(バンドサイズは、上から、97,66,46,31kDaである)〕。
電気泳動後、20%メタノールの存在下で炭酸塩緩衝液により、電気泳動面をポリピニリデンジフルオリド膜に転写し、転写膜を、5%スキムミルクでブロッキングした後、3000倍希釈した各抗血清と2時間反応させた。過剰の抗体をTBST〔50mM Tris−HCl(pH7.5)、500mM NaCl、0.1%Tween20〕で3回洗浄した後、二次抗体〔AP−conjugated affinipure F(ab’)2fragment Goat Anti−Rabbit IgG(H+L)〕と一時間反応させて、さらにTBSTで3回洗浄し、AP color reagent(BIO RAD社)のプロトコール通りに反応させ、シグナルをフィルムに感光させることにより、NVのVLPを検出した。その結果、本抗体1及び1Bに相当する抗血清は、NV(G1)のVLPと特異的に結合した(第2図及び第3図:第2図〜第5図は、各VLPに対する本抗体の結合性を検討したウエスタンブロット図である)。また、本抗体2A及び2Bに相当する抗血清は、NV(G1)及び(G2)と特異的に結合した(第4図及び第5図)。
なお、ネガティブコントロールとして、NV非感染のいくつかの下痢症患者の糞便〔ロタウイルス、ポリオウイルス、アデノウイルスに感染(ワクチンの予防接種による下痢を含む)〕の10%滅菌水懸濁液の上清濃縮液を用いたが、NVを示すバンドに相当するバンドは現れなかった。
この結果により、配列番号1に示すアミノ酸配列からなる抗原ペプチドを含む免疫抗原、または、配列番号2に示すアミノ酸配列からなる抗原ペプチドを含む免疫抗原を用いて、ポリクローナル抗体を調製することにより、NV(G1)と特異的に結合、すなわち、NV(G1)との結合が認められ、NV(G2)とは結合しないポリクローナル抗体が得られることが明らかとなった。このことは、モノクローナル抗体についても同様であることは明らかである。
また、配列番号3に示すアミノ酸配列からなる抗原ペプチドを含む免疫抗原、または、配列番号4に示すアミノ酸配列からなる抗原ペプチドを含む免疫抗原を用いて、ポリクローナル抗体を調製することにより、NV(G1)とNV(G2)双方に結合するポリクローナル抗体が得られることが明らかとなった。
(2)モノクローナル抗体の特異性
上記のようにして得た各VLPは、SDSに溶解し、メルカプトエタノールで還元し、ミニスラブ型のSDSポリアクリルアミドゲルにより電気泳動を行った。電気泳動後、20%メタノールの存在下で、炭酸塩緩衝液により、ポリビリニデンジフルオリド膜に転写し、転写膜を、5%スキムミルクでブロッキングした後、3000倍希釈したモノクローナル抗体と2時間反応させた。過剰の抗体を、TBST(50mM Tris−HCl,pH7.5、500mM NaCl、0.1% Tween−20)で、3回洗浄を行った後、二次抗体(AP−conjugated affinipure F(ab’)2 fragment Goat Anti−Mouse IgG(H+L))と、1時間反応させた後、TBSTで3回洗浄し、AP color reagent(BIO RAD)を用いてプロトコール通りに反応させ、シグナルをフィルムに感光させることにより検出した。その結果、配列番号3に示すアミノ酸配列の抗原ペプチドをマウスに免疫することにより得られたモノクローナル抗体は、NV(G2)のキャプシドタンパク質と特異的に結合、すなわち、NV(G2)のキャプシドタンパク質との結合が認められ、NV(G1)のキャプシドタンパク質との結合は認められなかった(第6図)。
なお、もう1株のモノクローナル抗体産生株から得たモノクローナル抗体も、同様の結果であった。
この結果より、配列番号3に示すアミノ酸配列からなる抗原ペプチドを含む免疫抗原を用いてモノクローナル抗体を調製することにより、NV(G2)に特異的なモノクローナル抗体を非常に高い頻度で得ることができることが明らかとなった。
本検出方法等
(1)検体の調製
上述したように、本検出方法は、本抗体を用いて、糞便、嘔吐物、河川水、海水、下水等の水系や、食品や調理器具等におけるウイルスを検出する方法である。水系が、検体となる場合には、原液、適当な緩衝液(リン酸緩衝液等)や水による希釈液、遠心濃縮法やフィルター濃縮法等による濃縮液を、検体として用いることが好適である。
また、食品や調理器具等が検出対象となる場合には、被験部分のスメアテスト濾紙を用いることが好適である。スメアテスト濾紙は、適当な緩衝液(リン酸緩衝液等)や水に浸漬し、その上清を検体として用いる。また、スメアテスト濾紙に、適当な緩衝液(リン酸緩衝液等)や水にを加えて、ミキサー等で粉砕し、フィルター濾過水や、遠心分離後の上清の原液〔適当な緩衝液(リン酸緩衝液等)や水による希釈液であってもよい。さらに、遠心濃縮法やフィルター濃縮法等による濃縮液であってもよい〕。
また、本抗体による、NV抗原エピトープ認識を容易にするために、適当なタンパク質変性剤(0.1%SDS、1%TritonX−100、0.1%Tween20等の界面活性剤や10M尿素等)を、上記の検体に添加したり、熱変性(100℃)を行うこともできる。
(2)サンドイッチELISA法によるNV検出法
(a)抗体の固相化:異なる動物(例えば、ウサギとマウス)に由来する、同一のNVに対する性質〔NV(G1)特異抗体、NV(G2)特異抗体、NV(G1)(G2)双方に反応する抗体のいずれか:モノクローナル抗体であっても、ポリクローナル抗体であってもよい〕を有する2種類の本抗体を一組として、その一組のいずれか一方の抗体を、リン酸緩衝液で希釈(10ng/ウエル〜1μg/ウエル、pH7.4)し、その各々の抗体溶液(50μl)を、ELISA用96穴マイクロプレート(NUNC−MAXISORP)の各ウェルに加え、4℃で24時間インキュベートし、本抗体をマイクロプレートの底面に吸着させる。次いで、各ウエルを、0.1%のTween20を含有するリン酸緩衝液300μlで4回洗浄し、各ウエルに、ブロッキング試薬(300μl、ブロックエース、大日本製薬製)を加え、室温で2時間インキュベートし、抗体が結合していない部分をブロックした後、各ウエルを、0.1%Tween20を含有するリン酸緩衝液300μlで、4回洗浄する。
(b)上記のような要領で調製した検体を、(a)の固相に接触させる。具体的には、上記のようにして調製した検体を、各ウエルに100μl加え、室温下で1時間インキュベートする。その後、各ウエルを、0.1%のTween20を含有するリン酸緩衝液300μlで3回洗浄する。
(c)(a)で使用しなかった、一組のうちの他方の抗体を、(a)で作出した固相に接触させる。具体的には、10%ブロックエースを含有するリン酸緩衝液で希釈した、その抗体を、各ウエルに100μl加え、室温下で1時間インキュベートする。その後、各ウエルを0.1%のTween20を含有するリン酸緩衝液300μlで3回洗浄する。
(d)(c)で使用した抗体に対する酵素認識抗体を、(a)の固相に接触させる。具体的には、10%ブロックエースを含有するリン酸緩衝液で希釈したパーオキシダーゼを結合させた第2の抗体を、各ウエルに100μl加え、室温下で1時間インキュベートする。その後、各ウエルを、0.1%Tween20を含有するリン酸緩衝液300μlで、3回洗浄する。
(e)(d)の標識抗体の酵素の基質を加え、基質分解に基づく発色等を測定する。具体的には、各ウエルに、0.04%の3,3’,5,5’−テトラメチルベンンジジンを添加し、10分後、1Mリン酸を加えて反応を停止させ、450nmでの吸光度を測定し、水またはリン酸緩衝液等のみを反応させたウエルの値をバックグランド値(陰性対照)とし、それ以上の値を示すウエルを、NV陽性と判断する。
なお、前述のように、用いる本抗体の組を、様々に組み合わせることにより、検体のNV汚染の内容を、目的〔NV汚染の有無の検出、NV汚染((G1)および/または(G2))のタイピング〕を、行うことができる。
また、ここで用いる本抗体、さらには、NV検出のために用いる諸試薬等を、要素とした、本キットが提供される。
(3)ラテックス凝集反応法によるNV検出法
精製した本抗体を、粒径0.4μmのポリスチレン系ラテックス粒子1%溶液(pH8.0:0.05Mグリシン緩衝液、0.15M NaCl)と攪拌混合し、抗NV抗体感作ラテックスを遠心洗浄した。続いて、pH8.2で、組成が、(0.05Mグリシン、1%BSA、0.1% NaN3)の溶液に、上記の感作ラテックスの濃度が1%となるように懸濁し、NV検出試薬を調製する。
反応板に、検体を100μl滴下し、さらにその近傍に、このNV検出試薬を50μl滴下し、両液を十分に混和し、3分間程度反応させ、反応板上の凝集像を観察する。陰性対照として、検体に代えて、水またはリン酸緩衝液等を用いる。ウエル内を観察した結果、凝集像が認められないものを陰性、凝集像が認められるものを陽性と判定する。
なお、前述のように、用いる本抗体を、様々に組み合わせることにより、検体のNV汚染の内容を、目的〔NV汚染の有無の検出、NV汚染((G1)および/または(G2))のタイピング〕を、行うことができる。
また、ここで用いる本抗体、さらには、NV検出のために用いる諸試薬等を、要素とした、本キットが提供される。
産業上の利用可能性
以上のように、本発明により、NVの、簡便かつ正確な検出手段が提供される。
【配列表】
Figure 0003987430
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【図面の簡単な説明】
第1図は、各VLPの電気泳動の結果を示す、CBB染色像を示す写真である。
第2図は、各VLPに対する本抗体1Aの結合性を検討したウエスタンブロット図を示す写真である。
第3図は、各VLPに対する本抗体1Bの結合性を検討したウエスタンブロット図を示す写真である。
第4図は、各VLPに対する本抗体2Aの結合性を検討したウエスタンブロット図を示す写真である。
第5図は、各VLPに対する本抗体2Bの結合性を検討したウエスタンブロット図を示す写真である。
第6図は、各VLPに対する本抗体3Aの結合性を検討したウエスタンブロット図を示す写真である。

Claims (15)

  1. 配列番号1に示すアミノ酸配列からなる抗原ペプチドを含む、免疫抗原。
  2. 配列番号2に示すアミノ酸配列からなる抗原ペプチドを含む、免疫抗原。
  3. 配列番号3に示すアミノ酸配列からなる抗原ペプチドを含む、免疫抗原。
  4. 配列番号4に示すアミノ酸配列からなる抗原ペプチドを含む、免疫抗原。
  5. 配列番号1に示すアミノ酸配列からなる抗原ペプチドを含む免疫抗原、又は、配列番号2に示すアミノ酸配列からなる抗原ペプチドを含む免疫抗原を抗原とし、かつ、ノーウォークウイルス(G1)に結合するが、ノーウォークウイルス(G2)には結合しない抗体。
  6. 配列番号3に示すアミノ酸配列からなる抗原ペプチドを含む免疫抗原、又は、配列番号4に示すアミノ酸配列からなる抗原ペプチドを含む免疫抗原を抗原とし、かつ、ノーウォークウイルス(G1)及びノーウォークウイルス(G2)に結合するポリクローナル抗体。
  7. 配列番号3に示すアミノ酸配列からなる抗原ペプチドを含む免疫抗原を抗原とし、かつ、ノーウォークウイルス(G2)に結合するが、ノーウォークウイルス(G1)には結合しないモノクローナル抗体。
  8. 請求項5記載の抗体を用いて、検体中のノーウォークウイルス(G1)を検出する、ウイルスの検出方法。
  9. 請求項6記載のポリクローナル抗体を用いて、検体中のノーウォークウイルス(G1)及び/又はノーウォークウイルス(G2)を検出する、ウイルスの検出方法。
  10. 請求項7記載のモノクローナル抗体を用いて、検体中のノーウォークウイルス(G2)を検出する、ウイルスの検出方法。
  11. 下記(1)のノーウォークウイルスの検出を行い、次いで、下記(2)及び/又は(3)のノーウォークウイルスの検出を行う、ウイルスの検出方法。
    (1)検体に対して、上記請求項6記載のポリクローナル抗体を用いたノーウォークウイルスの検出を行い、当該検出が陽性である場合には、検体中にノーウォークウイルス(G1)及び(G2)の双方、又は、いずれか一方が存在することが確認され、陰性の場合には、検体中にはノーウォークウイルスが認められないことが確認される。
    (2)上記(1)の検出により陽性となった検体に対して、さらに、上記請求項5記載の抗体を用いたノーウォークウイルスの検出を行い、当該検出が陽性である場合には、検体
    中にはノーウォークウイルス(G1)が存在することが確認され、陰性である場合には、検体中にはノーウォークウイルス(G1)は存在せずに、(G2)が存在することが確認される。
    (3)上記(1)の検出により陽性となった検体に対して、さらに、上記請求項7記載のモノクローナル抗体を用いたノーウォークウイルスの検出を行い、当該検出が陽性である場合には、検体中にはノーウォークウイルス(G2)が存在することが確認され、陰性である場合には、検体中にはノーウォークウイルス(G2)は存在せずに、(G1)が存在することが確認される。
  12. 請求項5記載の抗体を要素として含む、請求項8記載のウイルスの検出方法を行う、ウイルス検出用キット。
  13. 請求項6記載のポリクローナル抗体を要素として含む、請求項9記載のウイルスの検出方法を行う、ウイルス検出用キット。
  14. 請求項7記載のモノクローナル抗体を要素として含む、請求項10記載のウイルスの検出方法を行う、ウイルス検出用キット。
  15. 請求項6記載のポリクローナル抗体、並びに、請求項5記載の抗体及び/又は請求項7記載のモノクローナル抗体、を要素として含む、請求項11記載のウイルスの検出方法を行う、ウイルス検出用キット。
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