JP2001505778A - HIV感染の初期の検出のための未変性の(non―dentured)HIV抗原を使用する新規のEIA試験 - Google Patents

HIV感染の初期の検出のための未変性の(non―dentured)HIV抗原を使用する新規のEIA試験

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Abstract

(57)【要約】 初期の抗HIV抗体の存在を免疫学的に同定し得る組換えヒト免疫不全ウイルス抗原が、多数の細胞株で安定に発現される。これらの抗原は、ヒト免疫不全ウイルスの暴露/感染の検出、および特発性の慢性リンパ球減少症(ICL)におけるHIV感染のスクリーニング方法において有害ではない手段としていくつかの臨床的に重要な適用を有する。これらの技術は、既存の免疫学に基づく検出方法およびPCRに基づく検出方法よりも改良されている。なぜなら、これらは、HIVの構造的エピトープと反応する抗HIV gp160抗体を検出しないこれらの型のアッセイに従来の形態では陰性と決定されたサンプル中の感染/暴露の検出を提供するからである。本発明は、幼児におけるヒト免疫不全ウイルスの暴露/感染の検出における特定の適用を見出す。記載される方法の初期の検出は、標準的なウェスタンブロットまたはELISA方法では以前には検出不可能であるクラスの「初期の」抗ヒト免疫不全ウイルス抗体を検出し得る、記載される組換えの構造的に完全なヒト免疫不全ウイルスの保存された免疫反応性によってもたらされる。ヒト免疫不全ウイルスgp160エンベロープ抗原は、これらの改善されたスクリーニング方法において臨床的サンプルを用いて試験される特異的な組換え抗原の1つを含む。

Description

【発明の詳細な説明】 HIV感染の初期の検出のための 未変性の(non-dentured)HIV抗原を使用する新規のEIA試験発明の背景 1.発明の分野 本発明は、一般に、診断およびスクリーニング試験の分野に関する。より詳細 には、本発明は、サンプル中の初期の抗HIV抗体の検出のための改良された方法 、およびヒト免疫不全ウイルスの暴露または幼児における感染の検出のための初 期の診断に関する。本発明のさらなる局面は、特発性の慢性のリンパ球減少症患 者においてHIVを検出するための方法に関する。本発明はまた、組換えタンパク 質の分野に関し、例えば、いくつかのヒト免疫不全ウイルス株の組換えタンパク 質および組換えタンパク質合成調製物が開示される。本発明はまた、市販の診断 アッセイおよび予後アッセイのプレートおよびキットの分野に関し、例えば、記 載される組換えヒト免疫不全ウイルス抗原またはヒト免疫不全ウイルス感染細胞 単離物の調製物を含む、初期の抗HIV抗体を検出するために設計されたアッセイ プレートが記載される。 II.発明の背景 ヒト免疫不全ウイルス(HIV)に感染した患者は、ウイルスに対する体液性免 疫応答を最終的に増大することが知られている。抗HIV抗体の産生は、この応答 を検出するための1つの指標である。いくつかの研究において、抗HIV抗体がHIV の培養および患者のサンプル中でのHIV抗原の検出のいずれよりも診断のために より確実であることが報告されている1,2。結果として、抗HIV抗体の検出試験は 、感染の診断の最も一般的な方法である。EIAおよびウェスタンブロットアッセ イの両方が、現在、抗HIV抗体の検出に使用されている。 残念なことに、いくらかの不確実さが、従来の抗HIV抗体スクリーニング方法 (例えば、従来のEIAによる)の使用に伴って存在し続けている。従って、さら なる確証的な試験(例えば、ウェスタンブロット(WB)または固定した細胞の免 疫蛍光アッセイ)が、推奨されるさらなる試験手順となっている。 これらおよび他のさらなる予防的試験の措置にも関わらず、多数の研究によっ て、ウイルスに対する抗体が徹底的な試験の後でさえも検出不可能であるHIV感 染の見かけ上は無症状の期間の存在が報告されている。この期間は、感染時点か ら感染が従来の血清転換アッセイによって検出可能な時点までにわたることが報 告されている。この無症状の期間は、感染が従来のEIAおよびウェスタンブロッ トアッセイによって検出可能である前の、数ヶ月からおよそ2年半まで持続する ことが報告されている。 一方、必ずしも成功しないが、抗HIV抗体が従来のEIAまたはWBによって検出さ れ得ない場合、HIVを増幅するために抹消血リンパ球を培養することによって、 ウイルスの検出がもたらされる。しかし、PCRに基づくHIV検出方法を使用するい くつかの最近の研究は、高リスクの集団におけるPCR(+)陽性、血清(-)陰性の場 合の症例を報告し続けている110-17。それにもかかわらず、PCRは、通常、従来 の血清転換方法より前に感染を検出し、少なくともいくつかの場合において、上 記の無症状の感染期間は約1ヶ月まで減少する。 従来の試験方法を用いて陰性試験された血液中のHIV伝達の速度は、比較的一 定の速度でに維持され続ける25。例えば、EIAの従来の方法を使用する、見かけ 上は「血清陰性である」血液に由来するHIV-1伝達が、報告され続けている21-23 。提供された器官はまた、HIV疾患の伝達の供給源であり続け、HIV感染は、再度 従来のアッセイによってHIV血清陰性が試験される個体に由来する器官のレシピ エント中で診断される。 過去の研究は、初期のドナーの培養(education)および自己排除措置が、疾 患の伝達速度を低下させることを報告した26。しかし、抗体試験を伴うこのよう な排除方法は、少なくともいくらかの擬陰性の結果の可能性を低下させることが 期待されるが、報告されたHIVの症例の少なくとも小さなサブセットにおいては 問題の部分的および不完全な解決を提供するのみである。 いくつかの研究は、従来のEIA、WB、およびPCRに基づく検出技術を用いて陰性 を試験した高リスクの個体において、HIV特異的T細胞の存在を報告する。他の 報告は、HIV特異的抗体をインビトロで産生するB細胞の存在を同定し、これは 、EIA陰性、WB陰性である高リスクの被検体に存在する30。これらのアプローチ は可能性のある選択肢であるが、試験するためにはそれらは比較的複雑でありそ して難しい手順であり、従って、大規模な臨床的スクリーニングには非実用的で ある。再度、この型の試験にかかる費用および時間は、信頼性がありそして実用 的なHIVのスクリーニングおよび検出アプローチのために医学の分野での必要性 に任される。 幼児の初期のHIV感染は、特に困難な問題である。現在の技術は、明らかな臨 床的症状を発症していない18ヶ月齢未満の幼児が感染しているかどうかを診断す ることが困難である。抗HIV抗体についての従来のHIV血清学的試験は、幼児にお ける感染を検出するためには不適切である。なぜなら、検出される抗体が幼児の 感染に必然的ではないからである。しかし、HIV陽性の母親の感染には必然的で ある。この母性から由来する抗体は、代表的には、幼児の系において21ヶ月まで 持続する34。 IgAおよびIgMの両方ともが、胎盤を通過しない。従って、子どもにおける研究 は、幼児のHIV感染の指標としてのIgAおよびIgMの検出を強調した。1つの研究に おいて、従来のスクリーニングアッセイ(WB、EIA)を使用して、HIV特異的IgA およびIgMの両方が、血清陽性の母親から生まれた12ヶ月齢までの幼児において 見出され、IgMと比較して2倍多くのサンプル(66%対33%)35がIgA抗HIVを生 じた。 現在、出生時に約50%、3ヶ月齢までに90%、そして6ヶ月齢までにほぼ全て の感染した幼児が、従来のHIV培養、PCR、IgA抗体試験、およびp24抗原試験を使 用して同定され得る38。しかし、感染した幼児のわずか1/2でしか出生時には HIVが検出され得ないという事実は、改良された幼児での初期のHIV検出が必要と され続けていることを再度指摘する。 発明の要旨 本発明は、一般におよび全体的な意味で、組換えHIVエンベロープタンパク質 およびペプチド、ならびにその初期の抗HIV抗体の免疫反応性フラグメントに関 し、これらは、初期の抗HIV抗体に免疫病理学に結合し得る。 本発明の記載で使用される場合、初期の抗HIV抗体は、HIVウイルスに感染した ヒトで誘導される最初の抗ヒト免疫不全ウイルス抗体として定義され、これらの 抗体は、HIV gp160抗原の構造的エピトープを認識し得、そして構造的エピトー プを維持していないHIV gp160標的抗原を使用する現在のEIAまたはウェスタンブ ロットアッセイによっては、検出不可能である。 本発明はさらに、改良されたHIV検出方法およびスクリーニング方法を提供し 、初期の抗HIV抗体の同定を可能にする。これらの初期の抗HIV抗体は、標的抗原 が、初期の抗体認識に必要な十分に保存された構造的エピトープを欠いているこ れらのアッセイで組織学的に使用されるので、以前は従来のアッセイを使用して 検出されなかった。 本発明の組成物およびアッセイは、HIVエンベロープタンパク質(詳細には、H IV gp160)の構造的エピトープを含む改良されたHIV標的抗原を含む。記載され る抗原を使用して検出可能な初期の抗HIV抗体は、一時配列のエピトープを認識 せず、従って、少なくとも部分的に変性されたHIV標的抗原を使用する従来の血 清学的試験(EIAおよびウェスタンブロット)では検出されない。 PCRに基づくアッセイがHIVを検出するための従来のEIAおよびウェスタンブロ ットの血清学に基づくアッセイを超えるわずかな改良を提供するので、本明細書 中に記載されるEIAもまた、PCRに基づく検出方法およびスクリーニング方法を超 える改良された方法を提供することが期待される。 ヒト免疫不全ウイルスの組換えタンパク質およびペプチド 本発明のいくつかの実施態様において、初期の抗HIV抗体に免疫学的に結合し 得る組換えヒト免疫不全ウイルスエンベロープタンパク質を含む組換えタンパク 質が提供される。例えば、特定の実施態様において、これらの組換えタンパク質 は、SDS/PAGEによって決定された場合に約160、000ダルトンの分子量を有すると さらに定義され得る。これらの特定の形態において、組換えHIVタンパク質はHIV エンベロープタンパク質であるHIV gp160である。 本発明の組換えHIVエンベロープタンパク質はさらに、それらが調製されるプ ロセスを参照して記載され得る。例えば、1つの実施態様において、このプロセ スは以下の工程を包含する:ヒト免疫不全ウイルスエンベロープタンパク質(例 えば、gp160)をコードする、核酸配列またはヒト免疫不全ウイルス核酸配列の 制限フラグメントを調製する工程;真核生物細胞をトランスフェクトし得るベク ターに制限フラグメントを挿入して組換えベクターを提供する工程;初期の抗HI V抗体に結合し得るヒト免疫不全ウイルスエンベロープタンパク質を発現し得る 真核生物細胞をトランスフェクトして組換え真核生物細胞を提供する工程;組換 え哺乳動物細胞を組換えHIVタンパク質の発現に適切な条件下で培養する工程; および初期の抗HIV抗体に結合し得る組換えHIVエンベロープタンパク質を回収す る工程。 本明細書中に記載されるHIVエンベロープタンパク質の核酸配列を発現し得る 哺乳動物細胞の例は、GEM細胞株である。このようなCEM細胞株は、アメリカンタ イプカルチャーコレクション(ATCC)から入手可能である。哺乳動物細胞をトラ ンスフェクトし得るベクターの例は、pLNSXのようなレトロウイルスベクターで ある。アデノウイルスまたはプラスミドのような他のキャリアもまた、HIVエン ベロープタンパク質をコードする核酸配列を導入するために使用され得る。プロ セスの特定の実施態様において、組換えレトロウイルスベクターはpLNSX-envで ある。 組換えヒト免疫不全ウイルスタンパク質の他の実施態様において、タンパク質 は、組換えgp160ヒト免疫不全ウイルス糖タンパク質またはgp160タンパク質のフ ラグメント(例えば、gp160タンパク質のgp120またはgp41フラグメント)を含む と記載される。 いくつかの実施態様において、本発明の組換えHIVエンベロープタンパク質お よびペプチドはさらに、組換えヒト免疫不全ウイルスを発現するベクターでトラ ンスフェクトされた哺乳動物細胞の実質的に精製された未変性の溶解物から調製 された組換えタンパク質およびペプチド、ならびにこれらのトランスフェクトさ れた哺乳動物細胞の実質的に精製された未変性の発現産物を含む組換えタンパク 質/ペプチドを含むと記載される。 なお他の実施態様において、組換えタンパク質/ペプチド調製物は、組換えヒ ト免疫不全ウイルスgp160タンパク質の合成物を含み、この合成物は、1つ以上の ヒト免疫不全ウイルス株由来の組換えgp160タンパク質を含む。 gp160をコードするヒト免疫不全ウイルス遺伝子を有するレトロウイルス発現 ベクターでトランスフェクトされた哺乳動物細胞株は、HIV感染患者から得られ たヒト免疫不全ウイルスのいくつかの異なる株から得られるgp160をコードする 核酸フラグメントを用いて調製されている。例えば、組換えHIVエンベロープタ ンパク質は、HIV213ウイルス株から調製されている。 特定の実施態様において、タンパク質/ペプチドgp160合成調製物は、従来のE IAおよびウェスタンブロット技術によって血清陰性であると決定された多数の代 表的な血清サンプル中で検出される初期のHIV抗体と免疫反応性であることが見 出された、少なくとも3つの異なるHIV株の組換えgp160タンパク質発現産物を含 む。例として、3つのこのようなHIV株は、HIV213、HIVC、およびHIVAC-1である 。これらのHIV株は、アメリカンタイプカルチャーコレクション受託機関(12301 ParK Lawn Drive,Rockville,MD 20852)に寄託されている。寄託情報は以下 の通りである: HIV213-ATCC VR 2247 HIVC-ATCC VR HIVAC-1-ATCC VR 2246 HIVTP-1-ATCC VR 2245 標的抗原は、これらのgp160をコードする核酸配列またはそのフラグメントを 有するレトロウイルスベクターまたは他のベクターでトランスフェクトされた真 核生物細胞から得られる発現産物、あるいはこのようにトランスフェクトされた 真核生物細胞の実質的に未変性の溶解物のいずれかから調製され得る。 ヒト免疫不全ウイルスの組換えタンパク質/ペプチド調製物および細胞溶解物 の記載において本発明の記載で使用される場合、句「実施的に未変性」は、ヒト 免疫不全ウイルスエンベロープgp160タンパク質または初期の抗HIV抗体に結合す るために十分なその部分の保存された配置完全性を有するタンパク質を定義する ように使用される。標的抗原として使用されるタンパク質/ペプチドの構造は、 この初期の抗体認識を提供することにおいて重要である。 本発明者らは、本明細書中で、初期の抗HIV結合認識を可能にするための十分 なタンパク質/ペプチドの構造的完全性を保存する手順を提供する。本明細書中 の開示、他の類似のタンパク質/ペプチド調製のプロセスが初期の抗ヒト免疫不 全ウイルスのスクリーニングのために有用な標的抗原組成物を生じるように工夫 され得ることが予想される。従って、すべてのこのような改変された手順は、そ れらが本明細書中で記載される手順および特異的な物質の主要でないかまたは重 要ではない改変を示す限りは、本発明の範囲内に含まれることが、本発明者らに よって意図される。 多数の異なるHIV株が本発明によって試験されたが、本明細書中では特に記載 されていないかまたは試験されていない他のHIVウイルス株もまた、本発明の種 々のHIVタンパク質/ペプチドの調製に使用され得る。他のHIVウイルス株が、初 期の抗HIV抗体を認識し得る、定義された実質的に保存された構造的エピトープ に関して完全なHIVタンパク質を提供するために使用され得ることが、期待され る。組換えタンパク質/ペプチド標的抗原を作製するために使用される特定の記 載されたHIV株は、従来の抗体試験手順によって血清陰性であることが決定され たヒト患者の血清または血漿サンプル中の初期のHIV抗体に結合する観察された 活性に基づいて選択された。従って、さらなるこのような代表的な株は、本明細 書中で概説された手順を使用して同定および選択され得、そして本明細書中で詳 細に記載される手順に従って再び実質的に処理されて、患者のサンプル中の初期 の抗HIV抗体およびHIV感染のスクリーニングおよび診断にもまた有用な組換えHI V抗原を提供する。 特定の実施態様において、本発明の組換えタンパク質/ペプチドは、初期の抗 HIV抗体に免疫学的に結合し得る、十分に構造的に完全なHIVエンベロープタンパ ク質を含む。上記の抗原は、gp160 HIVエンベロープタンパク質をコードする配 列を有する発現ベクターでトランスフェクトされた哺乳動物細胞または他の真核 生物細胞由来の発現産物として単離可能である。例えば、HIV gp160エンベロー プタンパク質は、ウイルス株HIVC、HIV213、またはHIVAC-1に感染した真核生物 によって発現されるタンパク質であり得る。gp160抗原、またはそのかわりにgp4 1もしくはgp120 HIVエンベロープ抗原を発現し得る他のHIV単離株が、同様に本 発明 と組み合わせて使用され得ることもまた予想される。 HIVエンベロープタンパク質の精製された調製物 本発明のさらなる局面は精製に関し、そして特定の実施態様において、記載さ れる組換えHIVエンベロープタンパク質調製物の実質的な精製に関する。本明細 書中で使用される用語「精製されたエンベロープタンパク質」は、HIV感染細胞 の可溶性の集団の形態で、または組換え発現細胞からタンパク質としてのいずれ かで真核生物から単離可能なタンパク質組成物を意味することが意図される。こ れらの精製されたエンベロープタンパク質はさらに、本質的に未変性であり、そ して初期の抗HIV抗体と結合し得ると定義される。HIVエンベロープタンパク質は 、その天然の入手可能な状態に比例して任意の程度まで精製される。いくつかの 実施態様において、精製された抗原の状態は、全哺乳動物細胞溶解物中に存在す るときの組換え抗原の純度に比例する。従って、精製されたHIVエンベロープタ ンパク質はまた、組換えエンベロープタンパク質を意味し、完全な組換え発現哺 乳動物細胞中で天然に生じ得る環境に束縛されない。 一般に、「精製された」は、種々の非HIVエンベロープ成分(例えば、他の細 胞成分)が除去されているHIVエンベロープタンパク質組成物をいい、そしてこ の組成物は、その抗原性および/または初期の抗HIV抗体と相互作用する能力を 実質的に維持している。用語「実質的に精製された」が使用される場合、これは 、ヒト免疫不全ウイルスエンベロープタンパク質が組成物の主要な成分(例えば 、組成物中のタンパク質の約50%、約60%、約80%、または約90%、またはそれ 以上を構成する)を形成する組成物をいう。 HIVタンパク質の精製の程度を定量するための種々の方法が、本発明の開示を 考慮して当業者に公知である。これらは、例えば、SDS/PAGE分析によって画分中 の種々のポリペプチドの数を評価することによって、初期の抗HIV抗体を検出す るための調製物の活性を決定することを含む。いくつかの実施態様において、組 換えHIVタンパク質は、粗細胞溶解物から約80%の純度で均質に発現されるよう に精製され、その結果、クマシー染色されたSDS PAGEゲルの単一のバンドで同定 可能である。タンパク質調製物のSDS PAGEゲル分析は、当業者に周知である。 タンパク質精製での使用に適切な種々の技術が、当業者に周知である。これら は例えば、硫酸アンモニウム、PEG、抗体などでの沈殿、または熱変性、それに 続く遠心分離による沈殿;クロマトグラフィー工程(例えば、イオン交換クロマ トグラフィー、ゲル濾過クロマトグラフィー、逆相クロマトグラフィー、ヒドロ キシアパタイトクロマトグラフィー、およびアフィニティークロマトグラフィー );等電収束(isoelectric focusing);ゲル電気泳動;ならびにこのような技 術および他の技術の組み合わせを含む。本明細書中で示される特異的な例は、組 換えgp/60を発現する哺乳動物細胞の精製であり、これは、プラスチックのEIAプ レートのウエルに結合させた抗gp41モノクローナル抗体に結合する親和性を使用 して可溶化される。 本発明のトランスフェクトされた哺乳動物細胞由来のいくつかの組換えHIVタ ンパク質調製物は、80%の純度を有する。この数値は、例えば、2つの非gp160 分子に対して8つのgp160 HIV抗原分子という比を示す。より低い純度またはよ り高い純度の調製物もまた、初期の抗HIV抗体の検出に有用である。 本明細書中以下で開示される好ましい精製方法はいくつかの工程を含み、そし て実質的に精製された組換えHIVエンベロープタンパク質を調製するために、本 発明者らによって現在知られている最も良好な様式を示し、そしてなおその天然 の形態を維持する。この方法は、SDS-PAGE測定によって評価された場合に組換え HIVタンパク質の実質的な精製を、そして初期の抗体に結合する能力を生じ、同 時にEIAプレートをコーティングするので、現在好ましい。HIVでトランスフェク トされた哺乳動物細胞からの組換えタンパク質の精製の好ましい様式は、本明細 書中以下に記載される順序での特定の工程の実行を含む。しかし、当該分野で一 般に公知であるように、種々の精製工程の実行の順序が変更され得ること、また は特定の工程が省略され得ることが考えられ、そしてなお、実質的に精製された 組換えHIVエンベロープタンパク質(例えば、組換えgp160 HIVエンベロープタン パク質)の調製のための適切な方法を生じる。 上記のように、特定の実施態様における使用のためには好ましいが、HIVでト ランスフェクトされた哺乳動物細胞の溶解物が常にそれらが最も精製された状態 で提供される、一般的な必要性は存在しない。実際、あまり実質的には精製され ていない細胞溶解物(それでもなお、天然の状態と比較して組換えHIVエンベロ ープタンパク質(例えば、gp160)に富む)が特定の実施態様において有用性を 有する。これらは例えば、初期の抗HIV抗体の検出を含む。このような実施態様 での使用のための部分的に精製されたHIVでトランスフェクトされた哺乳動物細 胞溶解物の画分は、本明細書中で記載される工程の1つまたは組み合わせに対し てHIVでトランスフェクトされた哺乳動物細胞溶解抽出物を曝すことによって得 ることができる。HIV組換えエンベロープ調製物はまた、HIVエンベロープ抗原( 例えば、gp160)をコードする核酸配列を有する細胞から分泌された産物として 得ることができる。 組換えベクター 本発明の組換えベクターは、真核生物細胞をトランスフェクトし得る任意のビ ヒクルを含み得る。例として、このようなビヒクルは、レトロウイルスベクター およびアデノウイルスベクターを含む。プラスミドはまた、本発明のHIVエンベ ロープタンパク質をコードするHIV核酸フラグメントを導入するために使用され 得る。いくつかの実施態様において、レトロウイルスベクターは、ヒト免疫不全 ウイルスエンベロープタンパク質(例えば、gp160)をコードする核酸配列、ま たはヒト免疫不全ウイルスエンベロープタンパク質の初期の抗HIV抗体の免疫反 応性フラグメントをコードする核酸配列を含む。 特定の実施態様において、ヒト免疫不全ウイルスエンベロープタンパク質をコ ードする核酸配列は、ヒト免疫不全ウイルス核酸配列のSalI-XhoI制限フラグメ ントを含む。例として、本発明者らは、いくつかのヒト免疫不全ウイルス(詳細 には、HIV C株、213株、およびAC-1株)のSalI-XhoI制限フラグメントを調製し 、そしてレトロウイルスベクター(例えば、pLNSXレトロウイルスベクター)中 にフラグメントを平滑末端連結した。 哺乳動物細胞株 別の局面において、本発明は、ヒト免疫不全ウイルスエンベロープタンパク質 およびペプチドを発現する組換え哺乳動物細胞を提供する。任意の種々の哺乳動 物細胞または細胞株が、それらが初期の抗HIV抗体を免疫学的に検出し得る組換 えHIVタンパク質を発現し得る限りは、使用され得る。例として、使用され得る 細胞株はCEMヒト細胞株(詳細には、CEMヒトT細胞と記載される)である。 組換えHIVエンベロープタンパク質およびペプチドを調製するための方法 組換えHIVエンベロープを調製するための方法もまた提供される。1つの特定 の実施態様において、この方法は、ヒト免疫不全ウイルスエンベロープタンパク 質をコードする配列を含むように遺伝子操作されたレトロウイルスベクターで哺 乳動物細胞をトランスフェクトする工程を包含する。次いで、これらのトランス フェクトされた哺乳動物細胞は、例えば、G418に対する抗生物質耐性によるよう な、スクリーニングプロセスに供され、そしてヒト免疫不全ウイルスエンベロー プタンパク質の最大量を発現するクローンが選択される。例として、最大量のHI Vエンベロープタンパク質を発現するクローンが、抗HIV gp160モノクローナル抗 体(例えば、DZ33,Medarex,Inc.)を使用して選択され得る。 本発明によって単離されたHIVエンベロープタンパク質gp160を発現する1つの 特定のクローンは、クローン7である。クローン7は、HIV213株のenv遺伝子を 含むLNSXレトロウイルスベクターでのCEM細胞株のトランスフェクションによっ て得られた。このクローン7は、フローサイトメトリーによって試験され、そし て組換えHIV gp160タンパク質の高レベルの発現を示した(図5)。 1つ以上のHIV株から得られるgp160の融合タンパク質を発現する他のクローン もまた得ることができる。このようなクローンは、例えば、所望のHIV単離物か ら得られる核酸のgp160をコードするフラグメントを含むレトロウイルスベクタ ーを構築すること、次いで上記の構築物で哺乳動物細胞をトランスフェクトする ことによって達成される。 任意の本明細書中で記載される組換えHIV抗原が、単独で、または初期の抗HIV 抗体の検出のための標的抗原と組み合わせて使用され得る。記載されるウイルス 株由来のこれの組換え抗原の組み合わせが、今日までに試験された患者のサンプ ルの最も広い範囲で初期の抗HIV抗体を検出するために特に効果的であることが 証明されている。 組換えHIVエンベロープタンパク質/ペプチドを産生する方法/プロセス 本発明はまた、組換えHIV抗原を産生する方法/プロセスを提供する。1つの実 施態様において、この方法は、ヒト免疫不全ウイルスgp160エンベロープタンパ ク質をコードする核酸フラグメントを得る工程;核酸フラグメントをベクター中 に連結して組換えベクターを提供する工程;組換えベクターで哺乳動物細胞をト ランスフェクトしてトランスフェクトされた哺乳動物細胞を提供する工程;およ び組換えgp160タンパク質を回収する工程を包含する。組換えgp160タンパク質は 、抗原の初期の抗HIV抗体を検出する能力を破壊しない可溶化剤(例えば、ジギ トニン)中で感染させた哺乳動物細胞を可溶化すること、次いで、可溶化した調 製物中の細胞性成分を除去することによって回収され得る。あるいは、組換えHI V抗原は、組換え真核生物細胞由来(例えば、gp160 HIVエンベロープタンパク質 を分泌するように遺伝子操作された酵母細胞由来)の分泌産物として回収され得 る。 サンプル中の初期の抗HIV抗体を検出するための標的抗原として使用された組 換えgp160を回収するために使用される方法は、HIVに感染したCEM細胞に対する 、可溶化剤としての1.0%のジギトニンの使用による。この手順は、実施例3に 記載される。組換えHIV gp160抗原は、プレートのウェルに全組換え細胞溶解物 を注ぐことによってELISAプレート上に捕捉された。これは、マウス抗gp41 muAB でコートされる。次いで、プレートが洗浄されて、細胞性成分および他の抗原が 除去された。この様式で、所望のHIV gp160抗原がプレート上に単離された。 特定の実施態様において、組換えgp160エンベロープタンパク質を調製するた めの方法は以下の工程を包含する:gp160 HIVエンベロープタンパク質をコード する核酸フラグメントを得る工程;哺乳動物細胞をトランスフェクトし得るベク ターに上記のフラグメントを挿入する工程;および上記のベクターでgp160エン ベロープタンパク質を発現し得る哺乳動物細胞をトランスフェクトする工程。こ の方法は、組換えgp160タンパク質を回収するさらなる工程を包含し得る。 アッセイプレート いくつかの実施態様において、アッセイプレートのウェルは、最初に抗gp41抗 体または抗gp160抗体でコートされ得る。これによって、穏やかな可溶化緩衝液 (例えば、約0.1%から約10%のジギトニン(特に、約1%のジギトニン))の 存在下でプラスチックにHIV gp160抗原を固定する。このようなアプローチは、 プラスチック製のウェルでアッセイプレートを調製する際に特に効果的である。 本発明の他の実施態様におけるアッセイプレートは、複数のマイクロタイター ウェルを含み、そしていくつかの実施態様では、ポリスチレンマイクロタイター ウェルを含む。これらのウェルは、約500ng/ウェルの組換えHIVエンベロープタ ンパク質、または組換えHIV抗原、またはHIV感染した全細胞もしくはその細胞溶 解物でコートされる。 初期の抗HIV抗体検出アッセイ なお別の実施態様において、本発明は、標的抗原として上記の天然または組換 えHIVタンパク質/ペプチドを使用する、改良された抗HIV抗体検出アッセイを提 供する。これらの改良されたアッセイ(特に、ELISAサンドイッチ型アッセイ、 サンドイッチ型アッセイにおける初期の抗HIV抗体の検出を提供する)は、サン プル中の初期の抗HIV抗体の検出を提供し、これは、従来のEIAおよびWB技術を使 用して抗HIV抗体陰性を試験する。 EIAのこの形式は、HIV抗原(HIVでトランスフェクトされた哺乳動物細胞から 発現される組換えHIVエンベロープタンパク質、またはHIVエンベロープタンパク 質を発現する実質的に未変性の可溶化されたHIVに感染した哺乳動物細胞の溶解 物のいずれかである、抗原)で直接コートされたプレート、または抗体捕捉サン ドイッチアッセイとして作用するように設計されるプレートを使用することが記 載され得る。 イムノアッセイ 上記のように、本発明の組換えgp160が免疫原として(例えば、ワクチン開発 に関して、または抗gp160の構造的エピトープ反応性抗体の検出のためのイムノ アッセイにおける抗原として)の有用性を見出されることが提言される。イムノ アッセイの原点に戻ると、それらの最も単純で直接的な意味では、本発明の好ま しいイムノアッセイは、当該分野で公知の種々の型の酵素結合免疫吸着アッセイ (ELISA)を含む。しかし、本明細書中で記載されるgp160調製物の有用性がこの ようなアッセイに対して制限されないこと、および他の有用な実施態様がRIAお よび他の酵素に結合していない抗体結合アッセイまたは手順を含むことが容易に 明らかである。 ELISAアッセイのいくつかの実施態様において、天然のgp160またはgp160抗原 配列を取り込んでいる適切なペプチドが、選択された表面(好ましくは、ポリス チレンマイクロタイタープレートのウェルのような、タンパク質親和性を示す表 面)に固定される。洗浄して不完全に吸着した物質を除去した後、試験血清に関 して抗原的に中性であることが既知の、非特異的タンパク質(例えば、ウシ血清 アルブミン(BSA)、カゼイン、粉乳の溶液、ゼラチン、PVP、スーパーブロック 、またはウマアルブミン)をウェル上に結合させるか、またはコートすることが 所望される。これによって、固定されている表面上の非特異的吸着部位をブロッ クすることが可能であり、従って、この表面上での抗血清の非特異的結合によっ て生じるバックグラウンドが減少する。適切なコーティング時間(例えば、3時 間)の後、コートされたウェルは適切なタンパク質(例えば、ウシ血清アルブミ ン(BSA)、カゼイン、粉乳の溶液、ゼラチン、PVP、スーパーブロック、または ウマアルブミン)でブロックされ、そして数回(例えば、4または5回)適切な 緩衝液(例えば、PBS)でリンスされる。次いで、プレートのウェルはは乾燥さ せられ得るか、またはそうでなければ、それらがまだ湿っている間に使用され得 る。 ウェルへの抗原性物質の結合、バックグラウンドを減少させるための非反応性 物質でのコーティング、および結合していない物質の除去のための洗浄後、固定 されている表面が免疫複合体(抗原/抗体)の形成を行う様式で、試験される抗 血清または臨床的もしくは生物学的抽出物と接触させられる。このような条件は 、好ましくは、BSA、ウシガンマグロブリン(BGG)、およびリン酸緩衝化生理食 塩水(PBS)/Tweenのような希釈剤で抗血清を希釈することを含む。これらの添 加された試薬はまた、非特異的バックグラウンドの減少を補助する傾向がある。 次 いで、層状にした抗血清は、1から4時間、室温(好ましくは、20℃から25℃) でインキュベートされる。インキュベーション後、抗血清でコートされた表面が 洗浄され、その結果、非免疫的に複合体化した物質が除去される。好ましい洗浄 手順は、PBS/Tweenのような溶液、またはホウ酸緩衝液で洗浄する工程を含む。 試験サンプルと結合した抗原との間での特異的免疫複合体の形成、および続く 洗浄の後、免疫複合体の形成の出現およびその量でさえも、一次抗体に対する特 異性を有する二次抗体に対して同様に曝すことによって決定され得る。当然、こ こで試験サンプルは代表的にはヒトの器官であり、二次抗体は好ましくは、ヒト IgG、IgM、またはIgAに対して一般的に特異性を有する抗体である。検出手段を 提供するために、二次抗体は、好ましくは、適切な色素原性物質とともにインキ ュベートした際に発色を生じる、結合された酵素を有する。従って、例えば、抗 血清を結合させた表面を、ウレアーゼ、アルカリホスファターゼ、またはペルオ キシダーゼを結合した抗ヒトIgGと、免疫複合体の形成の進行に好ましい時間お よび条件下で、接触およびインキュベートすること(例えば、PBS-Tweenのよう なPBS含有溶液中で室温で2時間のインキュベーション)が所望される。 第2の酵素タグ化抗体を伴うインキュベーション、および続く結合していない 物質を除去するための洗浄の後、標識の量は、酵素標識がペルオキシダーゼの場 合には、色素原性物質(例えば、尿素およびブロモクレゾールパープル、または 2,2'-アジド-ジ-(3-エチル-ベンズチアゾリン-6-スルホン酸[ABTS]およびH2O2 )をともなうインキュベーションによって、定量される。次いで、定量は、色素 精製の程度を、例えば可視スペクトル分光光度計を使用して測定することによっ て達成される。 各マイクロタイターウェル中には、約10μlの試験患者サンプルが、約90μlの 反応緩衝液(例えば、約1%のジギトニンまたは他の穏かなタンパク質可溶化剤 を含有するPBS)とともに配置される.ELISAプレートのコントロールウェルは、 正常な血清(初期の抗HIV抗体を含まないヒト血清)、ウェスタンブロットを使 用して評価された場合に血清転換されていなかったHIV患者の被検体から回収し た初期の抗HIV抗体、および従来の抗HIV抗体検出技術を使用して血清転換された 患者から得られた後期の抗HIV抗体を含む。 幼児における初期のHIV感染の検出 特定の実施態様において、本発明は、幼い子どもにおいて初期のIgMまたはIgA 抗HIV抗体を検出するための方法を提供する。これらの方法は、12ヶ月齢未満の 幼児におけるHIV感染のより早期の検出を提供するように、既存の技術よりも改 良されている。 初期の抗HIV抗体の検出キット 本発明のなお別の局面において、キットが、初期の抗HIV抗体の検出のために 想定される。いくつかの実施態様において、本発明は、初期の抗HIV抗体および ヒト免疫不全ウイルス感染を検出するための診断キットを意図する。このキット は、本明細書中に記載される天然のまたは組換えHIV抗原と免疫反応性である初 期の抗HIV抗体を検出し得る試薬を含む。 いくつかの実施態様において、キットはまた、組換えHIVエンベロープ抗原と 免疫反応性である初期の抗HIV抗体を検出し得る二次抗体を含む容器手段を含み 得る。 キットのHIV抗原試薬は、液体の溶液として、固体支持体に結合されて、また は乾燥粉末として提供され得る。好ましくは、試薬が液体の溶液で提供される場 合、液体の溶液は水溶液である。好ましくは、提供される試薬が固体支持体に結 合されている場合、固体支持体はクロマトグラフ媒体、プラスチックビーズもし くはプレート、または顕微鏡スライドであり得る。提供される試薬が乾燥粉末で ある場合、粉末は、適切な溶媒の添加によって再構成され得る。なお他の態様に おいて、キットはさらに、適切な溶媒を含有する容器手段を含み得る。 いくつかの実施態様において、キットは、多量の二次抗体(例えば、アルカリ ホスファターゼと結合されたヤギ抗ヒトIgGもしくはIgM、または他の抗ヒトIg二 次抗体)を含有する容器手段、および非変性性可溶化剤(例えば、約1%のジギ トニン)を含有する多量の緩衝液を含む第2の容器手段を含む。 他の実施態様において、キットはさらに、適切な基質(例えば、アルカリホス ファターゼについてはPNPP、またはペルオキシダーゼにについては9-ジアニシジ ン)を含有する第3の容器手段を含む。適切な「終結」緩衝液(例えば、0.5M N aOH)を含有する第4の容器手段もまた、キットの種々の実施態様に含まれ得る 。 キットはさらに、アッセイの手順工程を概説する説明書を含み、そしてこれは 、当業者に公知の代表的なEIA様式と同じ工程に実質的に従う。 特発性の慢性リンパ球減少症のスクリーニング 本発明のなお別の局面において、特発性の慢性リンパ球減少症においてHIVの 証拠についてサンプルをスクリーニングする方法が提供される。いくつかの実施 態様において、この方法は、患者から生物学的な体液サンプルを得る工程;標識 された組換えタンパク質と患者のサンプル中に存在する任意の抗体との間での免 疫複合体の形成を可能にするに十分な条件下で、上記のサンプルを、初期の抗HI V抗体に結合し得る天然または組換えヒト免疫不全ウイルスエンベロープタンパ ク質に曝し、その結果、インキュベーション混合物を提供する工程;およびイン キュベーション混合物での免疫複合体形成の存在を同定し、ここで標識された免 疫複合体形成の存在が特発性の慢性リンパ球減少症におけるHIVのスクリーニン グを提供する工程を包含する。 図面の簡単な説明 以下の図面は本明細書の一部を形成し、そして本発明の特定の局面をさらに示 すために含まれる。本発明は、1つ以上のこれらの図面を本明細書中に示される 特定の実施態様の詳細な説明と組み合わせて参照することによって、さらによく 理解され得る。 図1。従来のEIAアッセイによって「血清陰性」を試験した個体はHIV感染して おり、そして患者由来のウイルス単離物で感染させた生細胞と免疫反応する、検 出可能な初期の抗HIV抗体を有する。「血清陰性」であるHIV感染した被検体R6お よびR23由来の血清を、生存している未感染のH9細胞またはそれら自身のHIV単離 物(HIVR6またはHIVR23)で感染させたH9細胞に対して滴定し、そしてFITCに結 合させたヤギ抗ヒトIg(多価)によって染色した。膜蛍光発光細胞の割合を、UV 顕微鏡下でスコアし、そしてサンプル中の初期の抗HIV抗体の存在を示す。 図2。「血清陰性」であって、なおHIV感染した被検体に由来する抗体は、HIV 感染した細胞の溶解物のHIV gp160と反応する。NP-40で可溶化した[35S]メチ オニン標識H9細胞(未感染またはHIVpm213で感染させた)由来の免疫沈降物のSD S-PAGE分析。レーン1〜3および8は、HIVpm213で感染させたH9由来の溶解物で あり、そしてレーン4〜7は未感染のH9溶解物である。レーン1および4、R23 血清;レーン2および5、R6血清、レーン3および6、R78血清;レーン7およ び8、R58血清(R23、R6、snf R78は、日常的なEIAおよびウェスタンブロットで はHIV抗原について陰性であり、R58はEIAおよびWBtである)。 図3。HIV213で感染させたジギトニン溶解H9細胞のRIP NS=正常なヒト血清; R6およびR23=「初期の」血清;*=抗gp160モノクローナル抗体(F 105)で予め 浄化した溶解物。 図4。種々の洗浄剤で溶解させ、そして正常なヒト血清(NS)または初期の抗 HIV抗体を有する患者由来の血清(NIA-0145,8363)のいずれかで免疫沈降させた 、HIVで感染した[35S]メチオニン標識H9細胞のSDS/PAGE。 図5。フローサイトメトリーを使用して、HIV213gp160でトランスフェクトし た細胞の3つの別々のクローン(CEM-HIV env-1 env-4、env-7)に結合した抗gp 41および抗gp120 mabのレベルを、非発現コントロールと比較して決定した。細 胞を、20μg/mlのコントロール(無関係なIgG、影をつけた曲線)、または抗g41 mAB(5F3ヒトmAB、点線)、または抗gp120(gpIII2,3マウスmAB、実線)で染色 した。検出を、第2の種特異的フィコエリトリン(PE)結合抗体を使用して行っ た。 図6。HIV 213 SalI-BamI配列(核酸配列)。 好ましい実施態様の詳細な説明 本発明の天然または組換えHIVエンベロープ抗原は実質的に未変性であり、そ して優先的に保存された天然の構造を有する。特定のHIV株が同定され、そして 本明細書中のいくつかの例示的な組換えHIV標的抗原の記載において使用されて いる。しかし、これらは、請求の範囲に含まれる診断/スクリーニングアッセイ または手順の範囲を限定することを意図しない。 組換えHIV抗原を使用するEIAが開発されており、これは、HIVで感染させた生 細胞の免疫蛍光を用いて検出される初期の抗HIV抗体を検出する。本発明のEIAは 、それを変性しない方法で(例えば、可溶化剤であるジギトニンの使用によって )哺乳動物細胞中でベクターから発現されるgp160 HIVタンパク質が可溶化され る標的抗原を含み、そしてEIAアッセイプレートのウェルをコートするために使 用される。これらの構造的に保存された天然の抗原模倣エピトープと血清反応性 である、患者中の初期抗HIV抗体は、適切な標識抗ヒトイムノグロブリン(例え ば、アルカリホスファターゼ標識抗ヒトIgG)、または幼児の症例においては抗 ヒトIgMもしくはIgAを用いて検出される。 以下の実施例は、gp160の構造的エピトープと反応する抗HIV抗体のウェスタン ブロットまたは従来のEIAにおいて陰性であるとスコアされた、HIV感染被検体中 の存在を示すことを含む。以下の実施例に開示される技術は、本発明の実施にお いて良好に機能することが本発明者らによって発見された技術を示すことは当業 者に明らかであるはずであり、従って、その実施の好ましい態様を構成すること が考えられ得る。しかし、当業者には、本発明を考慮して、多くの変更が開示さ れる特異的な実施態様の中で行われ得、そしてなお、本発明の精神および範囲を 逸脱することなく類似または同様の結果を得ることが明らかである。 以下の実施例で使用される方法のいくつかは、以下のように記載される:方法 生細胞の膜蛍光アッセイ: 1.標的細胞は急に感染したH9またはCEMT細胞であり、これらはHIVを産生す る。 2.標的細胞を遠心分離チューブにピペットで入れ、そして室温で10分間回転 させ、液体を吸引し、そしてペレットをペレットの5倍容量の培地中に再 懸濁する。 3.96ウェル丸底プレートの個々のウェルに50μlの1°抗体を添加する。 4.各ウェルに10μlの標的細胞を添加する。 5.シールし、そして室温で1時間インキュベートする。 6.プレートを回転させ、液体を吸引し、培地で2回リンスし、そして液体 を吸引する。 7.各ウェルに50μlの2°FITC抗体を添加し、適切に希釈し、そして1時間室 温でインキュベートする。 8.プレートを回転させ(5'×2,000rpm)、液体を吸引し、そして培地で2回 、細胞をリンスする。 9.各ウェルに2%のホルマリンを含有する1滴のグリセロール/PBS(1: 1)を添加し、そして混合する。 10.細胞懸濁物を、顕微鏡スライドの上のカバースリップの下に載せる。放射免疫沈降およびSDS/PAGEのプロトコール: 細胞の放射性標識: 1.懸濁培養のために、細胞を後期対数期まで増殖させる。増殖培地を除去し 、細胞をメチオニン非含有培養培地で1回洗浄する。37℃にて20〜30分間 細胞をインキュベートして、細胞のメチオニンプールの枯渇を補助する。 2.洗浄培地を除去し、そして50マイクロキュリー/mlの35Sメチオニンを含 有するmet非含有培養培地の最小容量を添加する。3〜4時間または必要 とされる時間インキュベートする。 3.細胞を収集するために、遠心分離によって懸濁培養物を回収し、そして冷 PBSで1回洗浄する。1.0mlの溶解緩衝液(0.5% NP40、または1%のジギ トニンなど)を添加する。遠心分離チューブに移し、ボルテックスし、そ してサンプルを−70℃に保つ。 4.TCA沈殿を使用して放射性標識したタンパク質の量を測定する。タンパク 質分解の直前に、遠心分離器でサンプルを15分間遠心分離して核酸および 不溶性の破砕物をペレット化する。細胞溶解物からの免疫沈降およびSDS/PAGE: 1.溶解物の適切な容量を、放射性標識タンパク質の量に基づいてスクリュー キャップ遠心分離チューブに等分する。代表的なRIPは106cpmを含み得 る。予備洗浄が必要な場合は、1:100(v)抗体(正常な血清)を添加 し、ボルテックスし、そして30分間氷上でインキュベートする。100マイ クロリットルの、Protein A-Sepharoseまたはホルマリンで固定したStap hulococcus aureus(Cowan株)のいずれかを添加し、混合し、30分間氷上 に保持する。5分間遠心分離し、そして上清を回収し、そして新しいスク リューキャップチューブに移す*。 サンプル(1〜2×106細胞等量)の予め洗浄した溶解物を、3〜5μl の血清または100μlの組織培養モノクローナル抗体上清とともに、一晩4 ℃で免疫沈降させる。S.aureusを含む沈殿を回収し、そして還元条件( 5%の2-メルカプトエタノール)下でSDS(10%)-PAGEによって分析する 。 実施例1−標的抗原として生細胞免疫蛍光を用いる初期の抗HIV抗体 本実施例は、従来の抗HIV抗体検出技術によって血清陰性であると以前に診断 されたヒト患者の血清における、初期の抗HIV抗体の存在を実証する。 4人の高リスクの感染したEIA−、WB−個体のうちの4人における初期の抗HIV 抗体の存在を、非変性試験(生細胞膜免疫蛍光)を使用するこの実施例において 示した。これらの抗HIV抗体はIgGイソ型であり、そしてそれらの同型のHIV、お よび多数の他のHIV-1単離物と反応することが見出されている(表1)。 これらの血清は、コントロールと同様にHIVに未感染の細胞とは反応しなかっ た。 実施例2−臨床的スクリーニングにおけるHIV株の免疫反応性 本実施例は、HIV感染個体由来のEIA+、WB+血清が、天然のHIVエンベロープ抗 原に対して非常に多くの型特異性を有し、そして生細胞免疫蛍光を使用する場合 、種々のHIV株に対して活性であることを示した本発明者らの以前の研究と同様 に、種々のHIV株の概要を示す。表2は、特定のHIV株が、他のHIV単離体ではなく 感染個体由来の抗体によって認識されるようであることを実証するデータを提供 する。 個体(EIA陰性、WB陰性)。これらのデータを表3にまとめ、これは、HIV 213 株、AC-1株、およびC株がほとんどの血清と反応することを示す。 表3 種々のHIV-1株に対する「初期の」抗体の生細胞免疫蛍光反応性 漸増的に、進行した感染被検体および「初期の」感染被検体の両方についての すべてのデータは、1つ以上のこれらの3つのHIV株がほとんど全ての(全部で はないが)感染したヒト由来の抗体と反応することを示す。 高リスクのEIA陰性、WB陰性である個体のやり大きな群もまた、試験した。生 細胞の膜免疫蛍光において反応性である抗体が、それらの約25%に存在すること を見出した。表4に示すデータは、Clericiら28に報告された研究に含まれる一 人の高リスクの患者由来の抗HIV免疫蛍光力価を示す。 表4 同じ患者から連続的に得られた血清の膜免疫蛍光力価 たとえこの個体がFDAに認可された血清学的試験において「血清陰性」であり 、そしてHIVについてPCR陰性であったとしても、この個体は膜蛍光によって低い が有意な抗HIV抗体力価を有した28。これと一致して、この個体はHIV反応性T細 胞を有し、これは彼らの報告に基づいて形成された。 表5は、別の一連の個体の膜蛍光力価を示す。示されるサンプルは、多数の正 常なコントロール、および日常的な試験によって血清陽性であった感染個体を含 んだ。 表5 血清の膜免疫蛍光反応性のまとめ 膜蛍光力価は、これらの試験に完全に対応した。この群はまた、8から10ヶ月 間にわたって持続的に出血した5人の高リスクの個体を含んだ。これらの個体の 1人(20664)は、FDAに認可された試験によってはまだ血清陰性であった最初の 往診時には、HIV213に対して低い免疫蛍光力価を有した。およそ4ヶ月後には、 この個体はEIAおよびウェスタンブロットで陽性であり、そしてHIV213に対する 膜免疫蛍光によって1:160の力価を有し、HIVAC-1に対してもまたそうであった 。 第2の個体(40301)は、彼の第2回目の往診時にHIVAC-1に対する膜免疫蛍光によ って力価を初めて生じ、これは次の往診時には増大した。第3の被検体(41593) は、彼の最後の往診時に膜免疫蛍光で血清陽性になったが、彼はEIAおよびウェ スタンブロットでは陰性であった。この群の他の2つの個体は、従来の試験によ って血清転換しておらず、そして膜免疫蛍光によって血清転換していない高リス クの個体であった。 表6に、65の個体についての膜免疫蛍光反応性をまとめる。この群には、健常 なコントロール、陽性コントロール(EIA/ウェスタンブロット陽性)、おなら びに高リスクであるがEIAおよびWBでは血清陰性であった36個体を含んだ。後者 うちの12は、膜免疫蛍光で陽性であり、そしてHIVペプチドに対するT細胞反応 性を有することもまたすでに見出されていた。 表6 血清の膜免疫蛍光力価 全ての高リスクの「血清陰性」被検体からのデータを、表7にまとめる。これ らの血清のほとんどは一度だけ入手し、そしてさらなる50人の患者の血清を含む 。 表7 HIVに対する抗体についての高リスクの被検体由来の血清の 生細胞免疫蛍光試験のまとめ 109の被検体のうちの29の被検体が、3つのHIV株の少なくとも1つについて生細 胞蛍光に対する反応性を有した。これらの8つを、感染細胞中のジギトニンで可 溶化したウイルスタンパク質の免疫沈降についてランダムに試験し、これらが全 てHIV gp160と反応することを見出した。生細胞蛍光において、低リスクのHIV-N EGATIVE個体は陽性が見出されず(すなわち、力価≦1:10)、そして感染被検 体中の力価は、疾患の段階にほぼ対応する。生細胞蛍光での高力価は、通常、EI Aおよびウェスタンブロットで陽性とスコアされた個体で見出され、そしてより 低い力価の個体は通常、EIAおよびウェスタンブロットでスコアされなかった。 生細胞免疫蛍光アッセイの相対感度 生細胞の免疫蛍光は、必ずしも全ての場合においてEIAおよびWBよりもより感 度の高いアッセイではない。コントロール(陰性)血清は、1:10より大きい希 釈では細胞を染色しないが、EIAおよびWBにおけるそのような低い希釈で陽性の 反応を生じる。そしてこれらの試験の高い感受性が、ほとんどの抗原と反応する 、ヒト血清中に存在する非常に少ない量の抗体をスコアすることを可能にするよ うである。約44〜95%のHIV感染個体が、有意なレベルの自己抗体を有する33。 生細胞蛍光は、1:10以上に希釈された血清中のこれらの抗体を検出するには感 度が低すぎる。また、抗HIV抗体について陽性である血清は、1:10、000〜1:3 0、000に希釈され得、そしてEIAおよびWBで反応性のままであるのに対して、こ れらの同じ血清は1:5000以上に希釈された場合は生細胞蛍光において反応性で はない。生存している感染細胞を使用することによって、質量に基づく抗体の検 出の 感度よりは大きくないが、天然の構造的エピトープに対する抗体の検出が可能で ある。 実施例3−可溶化研究−初期の抗HIV抗体を検出するための非生存細胞標的抗原 本実施例は、患者のサンプル中の初期の抗HIV抗体を検出するための非生細胞 標的抗原の有用性を実証する。本実施例中のデータはまた、初期の抗HIV抗体を 検出するための、ヒト免疫不全ウイルスエンベロープタンパク質の実質的に保存 された構造的エピトープの重要性を実証する。 初期の抗HIV抗体について免疫反応性であるHIVタンパク質に対する種々の可溶 化剤の効果を、多数の異なる界面活性剤でHIV標的抗原を調製することによって 試験した。この研究は、初期の抗HIV抗体を、標的抗原としてHIVを用いて感染さ せた生細胞以外を用いて、ヒト血清サンプル中で検出し得ることを実証する。こ れらのサンプルは、抗体について血清陰性であることが、標的抗原として変性さ せたHIVタンパク質を使用して(ウェスタンブロットおよび従来のEIAにおいて) 以前に決定されている。 HIV感染させたヒトCEM細胞を、表8に列挙した試薬の1つで可溶化した。各抗 原調製物を、6人の患者由来の血清中に含まれる初期の抗HIV抗体によって免疫沈 降する能力について試験した。これらの患者の血清を、生細胞免疫蛍光アッセイ を使用して初期の抗HIV抗体について陽性を試験し、そして変性したHIV標的抗原 を用いる従来のウェスタンブロットアッセイによって抗HIV抗体の存在について 陰性を試験した。各抗原調製物をまた、生細胞免疫蛍光アッセイで決定した場合 に初期抗HIV抗体を含まなかったコントロールの血清サンプルを用いて試験した (「NS」=正常な血清)。 表8に全てのデータをまとめ、そしてこれは、ジギトニンが、この研究で試験 した他の界面活性剤と比較して、標的抗原としての使用についてタンパク質/ペ プチドに対して最も少ない変性効果を提供するために使用され得る、代表的な可 溶化剤であることを示す。これらのデータは、これらの「初期の」抗体がHIV gp 160の構造的エピトープを認識する証拠を提供する。約0.1〜約5%の間の濃度の ジギトニンが、初期の抗HIV抗体を検出する反応性を損なうことなく本発明の標 的HIV抗原を調製するために使用され得ることが、予想される(comemplate)。 表8 種々の界面活性剤中でのHIV gp160に対する「初期の」抗体の 反応性のRIP/SDS-PAGE試験のまとめ 図4は、本研究の代表的な例を示し、そして「初期の」抗体が、約1%のジギ トニンおよび0.5%のNP40中で可溶化したgp160を免疫沈降したことを実証する。 初期の抗HIV抗体は、ジギトニン中で可溶化したgp160を標的抗原として使用した 場合に、全ての血清サンプル中で検出された。初期の抗HIV抗体はまた、NP40で 可溶化したHIV標的抗原を使用する6つの患者の血清サンプルのうちの3つで検出 された。しかし、初期の抗HIV抗体は、10mM CHAPS、0.5%SDS、0.5%デオキシコ ール酸、1.0%オクチルグルコシド、1mM K2PO4、0.5mMドデシルマルトシド、ま たは0.3mM Theirstで処理したHIV抗原を使用するいずれの血清においても検出さ れなかった。 1つの実施態様において、HIV感染細胞を1%のジギトニン中で可溶化し、そし て標的抗原としてEIAプレートをコートするために使用する。 これらの放射性免疫沈降(RIP)およびSDS/PAGEの研究はまた、抗体がウイル ス抗原に対して反応性であり、そしてウイルス誘導性細胞性抗原に対しては反応 性ではないことを実証した。CHAPSで可溶化したHIV抗原は、初期の抗HIV抗体を 含有する血清で検出可能な免疫沈降物を示さなかった(図2、レーン1および2 )。4つの血清のうちの1つが、0.5%のNP40で可溶化した、35Sメチオニン標識し た感染細胞を使用して免疫沈降物を提供した(図2、レーン4および5)。この 割合のNP40可溶化剤によるわずかな変性によって、他の3つの血清中の抗体によ って認識される抗原性エピトープを破壊した。 1つの反応性の血清によって、約160、000の分子量のタンパク質を免疫沈降した (図2)。免疫沈降されたこのタンパク質を、そのようなRIP反応性が抗gp160モ ノクローナル抗体でNP40細胞性溶解物を置き換えることによって排除され得るこ とを示すことによって、HIV gp160であると確認した(図3)。 以下の実施例は次のことを概説する:(a)HIV AC-1株およびC株からのgp16 0を発現するCEM株の造成;(b)EIAでのバックグラウンドの結合を減少させる ための適切なブロッキング試薬の決定を含む、EIAの様式(すなわち、抗原また は抗体捕捉サンドイッチアッセイでのウェルの直接のコーティング);乾燥使用 形式または湿潤使用形式でのEIAプレート上での決定研究、および本発明の商業 的な態様でのアッセイプレート上でのHIVタンパク質の抗原性構造を保存するた めの方法。 実施例4−組換えGP160 HIVタンパク質/ペプチド 本実施例は、初期の抗HIV抗体と免疫学的に反応し得る、構造的に完全な組換 え標的抗原を提供するための、本発明の有用性を実証する。初期の抗HIV抗原の 存在は、生細胞免疫蛍光アッセイで観察される抗HIV抗体の検出に匹敵する。 CEMヒトT細胞中での、レトロウイルスベクター(pLNSX)中のHIV 213株由来 のSalI-XhoI制限フラグメントの安定な発現を、すでに達成している(図5)。 このフラグメントを、ベクター中に平滑末端連結し、そしてその後、エレクトロ ポレーションによってトランスフェクションし、細胞をG418で選択し、次いで個 々のクローンを限界希釈によって得、そしてHIV gp160に対するF105モノクロー ナル抗体(Medarex,Inc.)を使用して、エンベロープの高発現について試験し た。得られたクローン(クローン7)を、フローサイトメトリー(図5)によっ て研究し、そしてこれは、gp160の高い発現を示した。 クローン7は、生細胞蛍光アッセイで有用であり、そしてH9 HIV感染細胞を使 用して検出された初期抗HIV抗体と反応することが観察されている。他の2つのHI V株(HIVCおよびHIVAC-1)のエンベロープ遺伝子のクローニングもまた、上記の 発現ベクター系を使用して達成されている。 初期の抗HIV抗体の結合および検出のためのHIV標的抗原の、保存された構造的 完全性の重要性を実証するさらなる証拠が、組換えgp160抗原を使用して本発明 者によって行われた研究で提供される。HIV213のエンベロープを、E.coli中で 発現させた。次いで、この抗原を使用して、生細胞免疫蛍光アッセイで初期の抗 HIV抗体を有すると同定された患者の血清からの初期の抗HIV抗体の免疫沈降を試 みた。 E.coliで発現させた組換えgp160 HIVエンベロープ抗原は、患者のサンプル中 の初期の抗HIV抗体によっては沈殿しなかったが、ジギトニンで可溶化したHIV21 3 感染細胞の抗原は沈殿した。これらの結果は、初期の抗HIV抗体が保存された一 次構造のみを有するgp160 HIV表面抗原には免疫学的に結合し得ないことを実証 した。なぜなら、E.coliは、初期の抗HIV抗体による認識に必要な十分な構造的 特徴を有する組換えタンパク質を提供し得ないからである。細菌中でのgp160の 過剰発現は、タンパク質の適切な折り畳みおよびグリコシル化ができない。 実施例5−幼児における抗HIV抗体の検出 本実施例は、幼児における初期の抗HIV抗体の存在を実証し、従って、幼児に おけるHIV感染を検出するための天然の組換えHIV抗原アッセイの有用性を実証す る。 これらの研究で試験したサンプルは、従来の抗体検出技術を使用してHIV血清 陽性であると決定された母親から生まれた(bom)、48人の赤ちゃん(生後1日か ら6ヶ月)由来のサンプルによって構成した小児科学的HIV集団から得た。PBMC もまた、p24抗原捕捉EIAおよびPCRによる検出のために培養した。HIVを、これら の幼児の6人において見出した。 表9は、未感染の細胞および感染細胞に対する生細胞膜免疫蛍光での、幼児の 血清の滴定の結果をまとめる。 表9 HIVとのIgM反応についての幼児の血清の生細胞免疫蛍光試験 6人の感染した幼児のそれぞれが、HIV感染細胞と反応する初期IgM抗体を有し た。血清は未感染の細胞とは反応せず、そしてこれらの血清はまた、類リウマチ 因子が検出される可能性を排除するためのSepharoseプロテインGとの吸着によ るIgGの除去後に反応性であった。未感染の幼児は抗HIV IgMを有さず、従って、 生細胞蛍光による抗HIV IgMの存在とウイルスの存在との間に100%の一致が存在 した。感染が見出された1日齢の赤ちゃんから得られた血漿中の抗HIV IgMの中程 度の力価の存在に注目した。これらのデータは、乳児が明らかに子宮内で感染し たことの陽性の徴候を提供する。 これらのデータは、感染した幼児が、抗原として生存している感染細胞を使用 して検出され得るHIV特異的IgMを有することを示す。従って、HIVタンパク質の 構造的エピトープと反応性であるIgMおよびIgA抗体を検出する小児科学的HIV試 験キットを、この特定の適用のために提供する。 このデータは、HIV特異的T細胞、B細胞、および構造的エピトープを認識す る抗HIV抗体が、他の方法では免疫学的にサイレントな感染の初期のウィンドウ の間に産生され、そして最終的に感染した個体が変性したタンパク質(現在のEI A/WBアッセイでの従来の「抗体陽転」)と反応する抗体を産生するという議論 を支持する。 HIV血清陽性の母親から生まれた幼児の他の調査による前向き研究は、12人のH IV培養-陽性の幼児のうちの10人が、出生から27週間齢までに検出可能なHIV組換 えタンパク質に対するIgA抗体を有したことを示す36。ほとんどの場合、試験し た最初の血清を、2ヶ月齢後に採集した。1歳以上の子どもでは、全てのサンプ ルがHIV特異的IgAについて陽性であり、一方、50%のみが検出可能なIgMを含ん だ。注目すべきことに、3ヶ月齢以下の13人の感染した幼児のうちわずか2人が 彼らの改変したウェスタンブロット手順によって検出されたIgAを有した。試験 手順(ウェスタンブロットまたはドットブロット)に関わらず、HIVに対する検 出可能な抗体を有する最初の血清サンプルは、エンベロープ糖タンパク質gp160 に反応性であった。 上記の知見は、幼児におけるHIVの新規の診断試験としての本発明の有用性を 実証する。これは、現在の方法よりも改良されている。なぜなら、この方法は、 標準的なスクリーニング方法よりもはるかに早くHIVを検出し、そして幼児の感 染にさらに特異的であり、母親の感染には特異的ではないからである。 特定の実施態様において本発明は、小児科学的被検体が、小児科学的HIV感染 の改良された早期の診断の一部としての、HIV gp160の構造的エピトープに特異 的なIgMまたはIgAの存在による初期の抗HIV抗体試験によってHIV感染についてス クリーニングされる、試験レジメを含む。 実施例6−血液バンク中の血液のスクリーニング方法 HIV感染についての現行の試験は、最近感染した個体をスコアせず、そして、 前AIDS期の後期の小さな断片さえも見逃す。ウイルスが、このようなEIA陰性、W B陰性患者から検出され得るので、これらがその期間の他の人々に対してウイル スを伝達し得る可能性が非常に高い。さらに、彼らが、感染していないと考えら れている血液を提供する場合、彼らの血液の輸血のレシピエントに対する危険性 が存在する。従って、本発明の型の試験について最も重要な必要性の1つは、献 血の血液バンクのモニタリングでの拡大された使用である。さらに、これらの型 の被検体の多くが、おそらくほとんど性的に活発であり、本発明で開示される試 験は、性的に伝達される疾患を扱う診療所、あるいは試験現場などで試験される 初期のHIV感染個体を検出することに有用性を有する。 本発明の方法は、初期の抗HIV抗体を検出する、組換え非生細胞のHIV標的抗原 の使用を提供する。いくつかの実施態様において、この方法はEIAを含み、ここ で、哺乳動物細胞中でベクターから発現されたgp160は、例えばジギトニンで可 溶化され、そして標準的なEIAプレートのウェルをコートするために使用される 。次いで、これらのネイティブな抗原と反応する、患者の血清中の初期の抗HIV 抗体が、標識試薬(例えば、抗ヒトIg抗体に結合されたアルカリホスファターゼ )を使用して検出される。 実施例7−未変性の組換えGP160 HIV抗原を用いるEIAアッセイ 本実施例は、未変性の非生細胞のHIV標的抗原を使用する、初期の抗HIV抗体の 検出のためのEIAを提供することについての本発明の有用性を実証する。これら の未変性のHIV抗原は、標的抗原として使用されるHIV感染細胞と比較して低下し たバイオハザードを示すが、本質的に同じ抗HIVの初期抗体検出アッセイを提供 する。本実施例で例示される特定の未変性の非生細胞HIV標的抗原は、組換えgp1 60 HIV抗原である。 この試験は、初期の抗HIV抗体の検出を提供するが、これはまた、従来の抗HIV 抗体検出方法で検出される後期の抗体との陽性の反応を示す。 gp160 HIV標的抗原を、実施例4(HIV213)に記載のように調製する。しかし 、コードする核酸配列の一部として単離され得、そして組換え産生され得る任意 のHIVエンベロープタンパク質が、本発明と組み合わせて使用され得、上記の抗 原 は、初期の抗HIV抗体の認識および結合を促進するために必要な、保存された構 造的統合性を有する。1つの実施例において、哺乳動物細胞中でベクターから発 現されたgp160を、約1%のジギトニン中で可溶化し、そして例えば、標準的な9 6ウェルマイクロタイタープレートのウェルをコートするために使用する。 サンプル(好ましくは、生物学的サンプル(固形の組織または体液))中に存 在する任意の初期の抗HIV抗体は、抗原と免疫学的に反応し、そして初期の抗体 を、アルカリホスファターゼ標識抗ヒトIgG、または幼児の場合には抗ヒトIgMも しくはIgAを使用して検出する。 EIAアッセイは、本開示の情報によって与えられる当業者に公知の任意の種々 の試験形式(例えば、抗原でのアッセイウェルの直接のコーテイング、または抗 体捕捉サンドイッチアッセイ)に従い得る。抗原を含むかまたは抗原で処理され るアッセイプレートを、初期の抗HIV抗体に結合するかまたはその結合を攻撃す る能力の顕著な欠失を伴わずに乾燥させ得ることが予想される。 EIA形式の決定 全ての「初期」および「後期」の抗体と反応するHIV gp160発現細胞を、穏か な可溶化剤(例えば、ジギトニン)中で可溶化する。この溶解物を、低温でSeph adex G2000カラム上でサイズ分画し、そしてHIV gp160を含有するピーク(RIPに よって決定する)を使用して、500ng/ウェルでポリスチレンマイクロタイターウ ェルをコートする。コーティングの3時間後、ウェルをBSAで「ブロック」し、 そして緩衝液で5回洗浄する。ウェルは、乾燥させるか、またはPBSで湿らせた ままにするかのいずれである。10μlの「初期の」抗体を、90μlの反応緩衝液( 約1%のジギトニンを含有するPBS)を含有する個々のウェルに添加する。続く 工程は、室温で約1時間のインキュベーション、約1%のジギトニン緩衝液での3 回のリンス、およびアルカリホスファターゼと結合させたヤギ抗ヒトIgGまたはI gMとの室温(20℃)で約1時間のインキュベーションを包含する代表的なEIA形 式である。次いで、ウェルを2回洗浄し、そして基質緩衝液中で基質を添加する 。終結緩衝液の添加後、プレートをELISAプレートリーダーで読みとる。コント ロールは、抗体を含まない、正常な血清、およびEIA/WB陽性の血清由来のHI V抗体を含むウェルを含む。 初期の抗体がこの試験における上記の健常なコントロール血清(すなわち、4 ×以上の希釈で)を有意に記録する場合、次いでこの特定の形式を商業的な実施 態様において使用する。さらなる改良が、アッセイになされ得ることが想像され る。さらに、より高度に精製されたgp160調製物が、当業者に周知のアフィニテ ィー精製技術によって調製され、そして本発明に従って初期の抗HIV抗体の検出 において標的抗原として使用される。 ジギトニン可溶化物質がプラスチックプレートに適切に貼りつかない場合、い くつかの他の方法が使用され得る。1つの方法は、抗gp41抗体または抗gp160抗体 でプレートを最初にコーティングすることであり、この方法は次いで、ジギトニ ンの存在下でプラスチックに対してgp160を固定化する。このサンドイッチEIAは また、コーティングの間に抗原を精製する。いくつかの他のモノクローナル抗体 (例えば、gp160に対するモノクローナル抗体であるF105、またはgp41に対する モノクローナル抗体であるchessie 8のような)もまた、プレートに対する抗体 の最初のコーティングを提供するために使用され得る。 本実施例は、本発明のEIAにおいてバックグラウンドの結合を減少させるため に使用される技術および試薬を記載する。ヒトの抗体の検出においてEIAに伴う 共通の問題は、正常なコントロール血清とのバックグラウンド結合の比較的高い 程度である。代表的には、正常な血清は、HIV抗体について本明細書中で記載さ れる試験で陰性であるために、1:100以上に希釈される必要がある。以下の試 薬を、単独または組み合わせてのいずれかでブロッキング剤として試験する: ウシ血清アルブミン PVP スーパーブロック コントロール血清との高度な結合がなお観察される場合、ヒト免疫系によって はおそらく見られない他のタンパク質(例えば、ウマアルブミン)が使用される 。最も低いバックグラウンド結合を提供するブロッキング剤を選択し、そしてこ の方法の種々の実施態様において使用する。スーパーブロックは、EIAプレート をブロックするために使用される市販のブロッキング剤(Pierce Chemical)で あ る。 乾燥 プレートを、初期の抗体との維持された反応性を評価するために最初に乾燥さ せる。あるいは、プレートを、抗原の構造的統合性の保存をさらに増強するため に乾燥させる前にスクロース溶液で処理し得る。この技術は、タンパク質の部分 的な水和を維持するために、他のEIAとともに使用する。あるいは、グリセリン またはゼラチンを使用し得、これは抗原を保存し得、一方、部分的に乾燥させ、 次いで、再水和の際にアッセイを行う最初の工程として溶解され得る。なお別の 場合は、プレートのウェルを湿ったまま維持し、そしてプレートのウェルをシー ルしてEIA手段を使用するための用意として漏れを防ぐ。 EIAを、HIV感染個体(現在使用されている試験において血清陽性であるHIV感 染個体と、現在の試験ではスコアされなかった初期の感染個体との両方)からの 長年にわたって回収した、凍結した貯蔵血清のパネルに対して試験する。未感染 のコントロール血清もまた、コントロールとして試験する。これらのすべてを、 試験血清の最適条件を決定するために、未希釈または新規のEIA中での種々の希 釈物を試験する。 実施例8−他のGP160発現細胞株の開発 本実施例は、組換えHIV抗原を発現する細胞株(例えば、GEM細胞株)の開発に 使用される方法を概説する。これらの細胞株は、初期の抗HIV抗体反応性を有す る。例示的な組換えHIV抗原は、HIV 213株、AC-1株、およびC株のHIV抗原を含 む。これらの組換え抗原で感染させた細胞株は、開発されたHIV感染細胞株に類 似の、初期の抗HIV抗体検出活性を有する抗原を発現し、そして本明細書に記載 する。 ヒト免疫不全ウイルス由来の制限フラグメントを、ウイルスエンベロープタン パク質をコードする核酸フラグメント、またはその抗原的に活性なフラグメント に隣接する、既知の制限部位を使用して入手し得る。例として、特定のHIV単離 物(例えば、本明細書に記載されるHIVAC-1およびHIVC)由来のSalI-XhoIフラグ メ ントを、適切なプラスミド(例えば、pUC19プラスミド)中にクローニングし得 る。制限マッピングを、当業者に周知の技術に従って、このフラグメントがHIV エンベロープタンパク質をコードすることを確認するために使用し得る。次いで 、得られたフラグメントを、適切なベクター(例えば、pLNSXレトロウイルスベ クター)のクローニング部位に連結し得る(図5を参照のこと)。次いで、レト ロウイルスベクターを使用して、適切な哺乳動物細胞株(例えば、ミンクのMiLu 細胞(ATCC CCL64)または適切であると考えられる任意の他の株)をトランスフ ェクトする。次いで、細胞を所望の選択機構(例えば、抗生物質耐性(例えば、 400〜800マイクログラム/mlのG418で1〜2週間))を用いて選択し得る。次い で、Terasakiプレート中での限界希釈によって、選択手順からの生細胞を、クロ ーニングし得る。次いで、個々のクローンを、モノクローナル抗体F105(Medare x,Anandale,New Jersey)を使用する生細胞蛍光(実施例1を参照のこと)に よって、組換えHIV gp160の発現についてスクリーニングし得る。フローサイト メトリーによる蛍光強度測定に基づいて、最大量の組換え抗原を発現するクロー ンを拡大させ得、そして細胞のバンクを生存可能に凍結する。 本明細書で記載する組換えHIV抗原は、初期の抗HIV抗体の検出に有用であり、 抗原は、維持されるHIV抗原の構造的エピトープ(詳細には、gp160のようなHIV エンベロープ抗原)を有し、そして初期の抗HIV抗体と反応する。HIV gp160抗原 の非生細胞調製物は、ジギトニン中で可溶化したgp160遺伝子のフラグメントを 有する組換えレトロウイルスシャトルベクターで感染させた全生細胞を使用して 、初期の抗HIV抗体免疫反応性を維持することが示されている。いくつかの実施 態様において、gp160をコードする核酸フラグメントを有するレトロウイルスベ クターで感染させた全細胞を1%のジギトニンで可溶化し、そしてEIAプレート をコートするために使用する。HIV感染細胞の単離物(例えば、HIV213)由来のg p160発現産物もまた、記載するアッセイ方法で使用し得る。 実施例9−抗体についてのアッセイに基づく抗原としての組換えHIVタンパク質 発現細胞対生HIVで感染させた細胞の比較試験 この研究のために、41の長期的に研究した高リスクの個体から血清を収集した 。 各血清を、生細胞免疫蛍光において組換えHIV抗原を発現するCEM細胞、およびHI Vに対する抗体についての3つの市販のEIA(Abbott Laboratories、Electronucl eonics、およびOrganon-Technica)を用いて試験した。アッセイ手順は、製造者 によって推奨された。CEM株を使用して陽性であるが、3つの市販のアッセイで は陰性であることが見出されれた個体を同定した。 血清収集の時点で採取したこれらの患者のそれぞれから得たPBLサンプルを、H IV DNAについてPCRによって分析し、培養物中に置き、そして正常なドナー由来 の精製したCD4リンパ球と同時培養した。後者は、HIVを増幅するので、HIVを単 離する非常に敏感な方法である。従って、本発明者らの試験でのみ陽性である被 検体には、血清収集時でのリンパ球中のHIVを直接検出する確認試験を有する。 これらの41人の被検体からのデータは、組換え抗原を発現する細胞の使用がHI V感染細胞に類似の初期の抗HIV抗体を検出するように作用することを実証する。 表10 組換えgp160を発現するCEM細胞を使用する生細胞免疫蛍光による 「初期の」抗HIV抗体の存在の評価 実施例10−生細胞EIAまたは固定した細胞EIA 本実施例は、標的抗原として所望のHIVエンベロープ抗原を発現する生存して いる組換え細胞を使用する、本発明のアッセイプレートの特定の想定される実施 態様を実証する。これらの組換え生細胞を、種々の異なる機構(例えば、増殖す るための基板に付着しなければならない細胞株の使用によって)を通じてプレー トのウェルに接着させ得る。 これらのプレートの特定の実施態様は、生細胞EIAまたは固定した細胞EIAを含 み、ここでウェルは、HIV 213株、AC-1株、またはC株のエンベロープタンパク 質を発現する生細胞をプレーティングされる。これらの生細胞はプラスチックプ レートに付着する。基板に付着することによって増殖する細胞株としては、ミン クの胚繊維芽細胞(MiLu)、およびヒトまたは種々の動物種由来の他の繊維芽細 胞株または上皮細胞株が挙げられる。細胞を、上記のウイルス株の1つまたは任 意の組み合わせのエンベロープ遺伝子を含む、広宿主性MuLVパッケージレトロウ イルスで感染させる。次いで、細胞を、G418耐性について選択する。次いで、選 択した細胞を別々にクローニングし、そして生細胞免疫蛍光によって評価した場 合に最高レベルのエンベロープタンパク質を発現するクローンを、EIAで使用す る。EIAのために、細胞を、96ウェル平底マイクロタイタープレートにプレーテ ィングし、付着させ、そしてコンフルエントまで増殖させる。 プレートを、生細胞で使用し得るか、あるいは細胞を、初期抗HIV抗体を検出 するために必要なgp160の構造的エピトープを破壊しない穏かな固定剤(例えば 、0.5%グルタルアルデヒド)で固定し得る。試験血清ならびに既知の陽性およ び陰性のコントロール血清の希釈物を個々のウェルに添加し、1〜2時間インキ ュベートし、次いで除去する。次いで、ウェルをPBSで3〜5回洗浄する。次い で、酵素(例えば、アルカリホスファターゼ)と結合させた二次抗血清を、各ウ ェル中で1〜2時間インキュベートし、続いてPBSで3回リンスする。次いで、 基質を、可視色が検出されるまでウェルに添加する。次いで、プレートを、当業 者に周知の技術を使用してEIAプレートリーダーで読みとる。 **** 本明細書中に開示および請求される全ての組成物および方法は、本発明の開示 を参照して過度の実験を伴わずに実行および達成され得る。本発明の組成物およ び方法が、好ましい実施態様に関して記載されているが、変化が本明細書中で記 載される組成物、方法、ならびにその方法の工程または一連の工程において、本 発明の概念、精神および範囲を逸脱することなく適用され得ることが、当業者に 明らかである。より詳細には、化学的かつ生理学的に関連する特定の試薬が本明 細書中に記載される試薬を置換され得るが、同じまたは類似の結果を達成するこ とが明らかである。当業者に明らかであるこのような置換および改変の全てが、 添付の請求の範囲によって規定される本発明の精神、範囲、および概念の範囲内 であると考えられる。 参考文献 本明細書中で示される例示的な手順または他の詳細を提供する範囲のための以 下の参考文献は、本明細書中に参考として詳細に援用される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01N 33/50 C12N 5/00 B //(C12N 15/09 ZNA C12R 1:91) (C07K 14/155 C12R 1:91) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,KE,LS,MW,S D,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG ,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM,AT ,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA, CH,CN,CU,CZ,DE,DK,EE,ES,F I,GB,GE,GH,HU,IL,IS,JP,KE ,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS, LT,LU,LV,MD,MG,MK,MN,MW,M X,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE ,SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT, UA,UG,UZ,VN,YU,ZW (72)発明者 ラムセイ,キース エム. アメリカ合衆国 アラバマ 36695,モビ ル,アップルクロス ドライブ エヌ. 6600

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.初期の抗HIV抗体に免疫学的に結合し得る組換えヒト免疫不全ウイルスエン ベロープタンパク質を含む組換えタンパク質であって、SDS/PAGEによって決定さ れた場合に約160、000ダルトンの分子量を有するとさらに規定される、タンパク 質。 2.以下のプロセス: エンベロープタンパク質gp160をコードするヒト免疫不全ウイルスの核酸を 含む制限フラグメントを調製する工程; 該制限フラグメントを、真核生物細胞中で発現し得るベクター中に挿入する 工程; 該組換えベクターで真核生物細胞をトランスフェクトする工程;および 初期の抗HIV抗体に免疫学的に結合し得る組換えタンパク質を回収する工程 、によって調製されるとさらに規定される、請求項1に記載の組換えタンパク質 。 3.前記真核生物細胞が、例えばCEMまたはMu-1-Luのような哺乳動物細胞株であ る、請求項2に記載の組換えタンパク質。 4.前記真核生物哺乳動物細胞がCEMまたはMu-1-Luである、請求項3に記載の組 換えタンパク質。 5.前記組換えベクターがpLNSX-envである、請求項2に記載の組換えタンパク 質。 6.初期の抗ヒト免疫不全ウイルス抗体に結合し得るヒト免疫不全ウイルスgp16 0タンパク質をコードする配列を有する核酸分子を含む、組換えベクター。 7.前記組換えベクターがgp160 HIVタンパク質をコードする配列を含む、請求 項6に記載の組換えベクターを含む、哺乳動物細胞。 8.前記gp160 HIVタンパク質をコードする配列が、HIV213、HIVAC-1、HIVC由来 のSalI-XhoI制限フラグメント、またはこれらの組み合わせである、請求項7に 記載の哺乳動物細胞。 9.CEMまたはMu-1-Lu細胞としてさらに規定される、請求項7に記載の哺乳動物 細胞。 10.前記gp160 HIVタンパク質をコードする配列が、HIV213由来のSalI-XhoI制 限フラグメント(ATCC VR2247)である、請求項7に記載の哺乳動物細胞。 11.以下の工程: 幼児から得た生物学的サンプルを未変性の免疫不全ウイルス抗原に曝して 、インキュベーション混合物を形成させる工程; ヒト免疫不全ウイルスとの免疫複合体形成の存在についてインキュベーシ ョン混合物をモニターする工程;および 組換え抗体に対するIgAまたはIgM抗HIV抗体免疫結合の存在を同定する工 程、 を包含する、ヒト免疫不全ウイルスに対する初期の幼児の感染を検出するための スクリーニング方法であって、ここで、未変性のヒト免疫不全ウイルス抗原−Ig MまたはIgA抗体免疫複合体形成の存在が、幼児におけるヒト免疫不全ウイルスに よる感染を示す、方法。 12.前記ヒト免疫不全ウイルス抗原が、HIV213から得た組換えヒト免疫不全ウ イルスgp160エンベロープタンパク質(ATCC 2247)である、請求項11に記載の 方法。 13.以下の工程: 特発性の慢性リンパ球減少症を有するかまたは有する疑いのある患者から 、生物学的サンプルを得る工程; 該サンプルを、該サンプル中の任意の抗体と組換えタンパク質との間での 免疫複合体の形成を可能にする条件下で未変性のヒト免疫不全ウイルス抗原に曝 して、インキュベーション混合物を提供する工程;および 抗-抗体二次試薬によって、標識されたヒト免疫不全ウイルス抗原とのイ ンキュベーション混合物中の免疫複合体形成の存在を同定する工程、 を包含する、特発性の慢性リンパ球減少症を有する患者から、HIVについて生物 学的サンプルをスクリーニングする方法であって、ここで、サンプル中の抗体と の免疫複合体形成の存在が特発性の慢性リンパ球減少症におけるHIVのスクリー ニングを提供する、方法。 14.初期の抗ヒト免疫不全ウイルス抗体に結合し得る実質的に未変性の精製さ れたヒト免疫不全ウイルスエンベロープタンパク質を含む、複数のマイクロタイ ターウェルを含む、アッセイプレート。 15.前記マイクロタイターウェルが、実質的に未変性の精製された組換えヒト 免疫不全ウイルスエンベロープタンパク質でコートされる、請求項14に記載の アッセイプレート。 16.前記実質的に未変性の精製された組換えヒト免疫不全ウイルスエンベロー プタンパク質が、組換えgp160エンベロープタンパク質としてさらに規定される 、請求項14に記載のアッセイプレート。 17.以下: 請求項14で規定されたアッセイプレート; 抗HIV初期抗体に対して結合親和性を有する標識された二次抗体を含む容 器手段、 を含む、初期の抗ヒト免疫不全ウイルスについてサンプルをスクリーニングする ためのキット。 18.精製された真核生物細胞の溶解物から得られる組換えHIVエンベロープタ ンパク質gp160を含む、初期の抗HIV抗体に免疫学的に結合し得る標的抗原調製物 であって、該真核生物細胞の溶解物がHIV感染した哺乳動物細胞由来の溶解物を 含み、該細胞がHIVAC-1で感染させられ、哺乳動物細胞がHIVCで感染させられ、 そして哺乳動物細胞がHIV213で感染させられた、調製物。 19.前記哺乳動物細胞の溶解物が、約0.1%〜約10%のジギトニンでHIVを発現 する哺乳動物細胞を可溶化するプロセスによって調製される、請求項18に記載 の標的抗原。 20.前記哺乳動物細胞がCEM細胞である、請求項18に記載の標的抗原。 21.前記哺乳動物細胞がMu-1-Luである、請求項18に記載の標的抗原。 22.HIV213、HIVAC-1、およびHIVCからなる群から選択されるウイルス単離物 由来の組換えgp160を発現する、アッセイプレートに接着させた細胞を含む、初 期の抗HIV抗体を検出することにおける使用のための、アッセイプレート。 23.前記細胞がMu-1-Lu細胞である、請求項22に記載のアッセイプレート。
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