JP3986543B2 - 半導体の作製方法 - Google Patents

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Description

本明細書で開示する発明は、ガラス基板等の絶縁表面を有する基板上に形成される薄膜半導体の作製方法に関する。また、薄膜半導体を用いた半導体装置(例えば薄膜ランジスタ)の作製方法に関する。
近年、薄膜半導体を用いた半導体装置として、薄膜トランジスタが注目されている。特に液晶電気光学装置に薄膜トランジスタを搭載する構成が注目されている。これは液晶電気光学装置を構成するガラス基板上に薄膜半導体を成膜し、この薄膜半導体を用いて薄膜トランジスタを構成するものである。この場合、薄膜トランジスタは、液晶電気光学装置の各画素電極に配置され、画素電極に出入りする電荷を制御するスイッチング素子としての機能を有する。このような構成は、アクティブマトリクス型の液晶表示装置と呼ばれ、非常に高品質な画像を表示することができる。
薄膜トランジスタに使用さえる薄膜半導体としては、非晶質珪素薄膜が主に利用されている。しかし、非晶質珪素薄膜を利用したものでは、必要とする特性が得られないのが現状である。
非晶質珪素膜の特性を高めるには、非晶質珪素膜を結晶化させ、結晶性珪素膜とすることが有用である。結晶性珪素膜を得る方法としては、非晶質珪素膜をプラズマCVD法や減圧熱CVD法で形成した後、加熱処理を加える方法が知られている。
しかし、アクティブマトリクス型の液晶電気光学装置に薄膜トランジスタを利用する場合、経済性の観点から基板としてガラス基板を利用する必要があるという問題がある。非晶質珪素膜を加熱によって結晶化させるには、600℃以上の温度で数十時間以上の加熱処理を行わねばならない。一方でガラス基板は、600℃以上の加熱を数十時間以上加えると反り返ったり変形してしまう。このことは、ガラス基板が大面積化した場合に特に顕著になる。液晶電気光学装置は、数μmの間隔を有して張り合わせられたガラス基板間に液晶を挟んで保持する構成が必要とされるので、ガラス基板の変形は、表示ムラ等の原因となり好ましくない。
この問題を回避するためには、基板として石英基板や高い温度の加熱処理に耐える特殊なガラス基板を利用すればよい。しかし、石英基板や高温に耐える特殊ばガラス基板は高価であり、生産コストの点から利用することは困難である。
またレーザー光の照射によって、非晶質珪素膜を結晶化させる技術が知られている。レーザー光の照射を利用した場合は、局部的に非常に結晶性の良好な結晶性珪素膜を得ることができる半面、膜全体においてレーザー光の照射の効果の均一性がえられにくく、また得られた結晶性珪素膜においても工程毎にバラツキが多い(換言すれば再現性が低い)という問題がある。
本明細書に開示する発明においては、従来の加熱処理温度よりも低い温度での加熱処理で結晶性珪素膜を得る方法を提供することを課題とする。
また、レーザー光の照射を利用した場合であっても、均一でバラツキの無い結晶性珪素膜を得る技術を提供することを課題とする。
本明細書で開示する発明の一つは、
絶縁表面を有する基板上に非晶質珪素膜を形成する工程と、
水素またはヘリウムを主成分とするガスのプラズマによって前記非晶質珪素膜を処理する工程と、
前記非晶質珪素膜にエネルギーを与える工程と、
を有することを特徴とする。
他の発明の構成は、
絶縁表面を有する基板上に非晶質珪素膜を形成する工程と、
水素またはヘリウムを主成分とするガスのプラズマによって前記非晶質珪素膜を処理し、珪素の不対結合手を形成する工程と、
前記非晶質珪素膜にエネルギーを与え結晶化させる工程と、
を有することを特徴とする。
他の発明の構成は、
絶縁表面を有する基板上に非晶質珪素膜を形成する工程と、
水素を主成分とするガスのプラズマによって前記非晶質珪素膜を処理し、前記非晶質珪素膜中の水素をプラズマ中の水素で脱ガス化する工程と、
前記非晶質珪素膜にエネルギーを与え前記非晶質珪素膜を結晶化させる工程と、
を有することを特徴とする。
絶縁表面を有する基板上に非晶質珪素膜を形成する工程と、
ヘリウムを主成分とするガスのプラズマによって前記非晶質珪素膜を処理し、前記プラズマ中の電離したヘリウム原子によって前記非晶質珪素膜中の珪素と水素との結合を切断し、前記非晶質珪素膜中からの水素の離脱を促進させる工程と、
前記非晶質珪素膜にエネルギーを与え前記非晶質珪素膜を結晶化させる工程と、
を有することを特徴とする。
本明細書で開示する発明において、絶縁表面を有する基板としてガラス基板や石英基板を用いることができる。一般に経済性の観点からガラス基板が利用される。
一般にガラス基板を利用した場合、非晶質珪素膜に与えられるエネルギーは、350℃以上、好ましくは400℃以上であってかつ前記ガラス基板の歪点以下の温度での加熱によって与えられる。また、この加熱の温度の上限は、ガラス基板が耐えうる温度(この温度は一般にガラス基板の歪点で与えられる)以下の温度であって、かつ珪素の結晶化が生じる温度であってもよい。珪素の結晶化の温度は、不純物の濃度や成膜方法によって異なるが、概ね550℃〜600℃程度である。
また、基板としてガラス基板を用いた場合に非晶質珪素膜に与えられるエネルギーは、350℃好ましくは400℃以上であってかつ前記ガラス基板の歪点以下の温度での加熱によって与えられる。
また上記加熱による方法に加えて、レーザー光または強光の照射によって、エネルギーを与えることも有効である。
また、基板としてガラス基板を用いた場合に、ガラス基板の歪点以下の温度での加熱とレーザー光の照射を1または複数回にわたり交互に行うことによって、エネルギーを与えてもよい。
気相法で成膜された非晶質珪素膜の接して珪素の結晶化を助長する金属元素を接して保持させた状態で、水素プラズマまたはヘリウムプラズマに曝すことによって、非晶質珪素膜中の珪素に結合している水素を外部に離脱させることができる。そして、珪素同士の結合の割合を高め、非晶質状態から準結晶状態といえる状態へと変成することができる。
この準結晶状態ともいえる状態は、非晶質状態における珪素の結合手を中和していた水素原子が離脱し、微小なレベルにおいては、余った珪素原子の結合手同士が結合した状態、あるいは余った珪素原子の結合手同士が非常に結合し易い状態となっている。
この状態において、熱エネルギーやレーザー光のエネルギーを与えることで、珪素同士の結合を促進させ、全体として結晶化を非常に容易に進行させることができる。
非晶質珪素膜に対して水素プラズマまたはヘリウムプラズマによる処理を施すことにより、非晶質珪素膜をまず準結晶状態ともいえる結晶化が非常に進行し易い過渡的な状態とすることができる。そして、この状態で加熱処理または加熱しながらのレーザー光の照射を行うことで、ガラス基板が耐える程度の加熱温度と加熱時間でもって、結晶性珪素膜を得ることができる。
このように加熱の温度をガラス基板が耐える条件で行えることで、例えば基板としてガラス基板を用いた場合であっても結晶性珪素膜を形成することができ、さらに高い電気特性を有する薄膜トランジスタを作製することができる。
(実施例1)
本実施例は、ガラス基板上に結晶性珪素膜を形成する構成に関する。まずガラス基板上に下地膜として酸化珪素膜を成膜する。この酸化珪素膜は、ガラス基板中からに不純物の拡散やガラス基板と半導体膜との間で生じる応力の緩和のために機能する。この酸化珪素膜は、プラズマCVD法やスパッタ法によって3000Å程度の厚さに成膜すればよい。
次に非晶質珪素膜を成膜する。非晶質珪素膜は、プラズマCVD法または減圧熱CVD法で成膜すればよい。非晶質珪素膜の厚さは、必要とする厚さとすればよいが、ここでは500Åとする。
非晶質珪素膜を成膜したら、磁場とマイクロ波を用いた方法により、減圧下で水素プラズマを生成し、このプラズマによって先のガラス基板上に成膜された非晶質珪素膜をプラズマ処理する。ここでは、ECR条件を用いて水素ガスをプラズマ化させる。
図1にECR条件を生成するための装置の概要を示す。図1に示す装置は、発振器104で発生される2.45GHz のマイクロ波と磁石102で発生される磁場との相互作用によってECR条件を形成させ、高密度プラズマ生成する装置である。
プラズマ処理を行うに当たっては、まず基板ホルダー106に基板(試料)を配置し、排気ポンプ105によって、チャンバー103内を所定の減圧状態とする。この際、基板の位置調整棒108を操作し、基板107を丁度ECR条件となる領域に移動させる。この位置における磁場の強さは、2.45GHz のマイクロ波との相互作用によって丁度ECR条件となる875ガウスとなる。またプラズマ処理中において、基板107は基板ホルダ内に配置されたヒータによって加熱することができる。また、水素(またはヘリウム)のイオンは負でイオンであるから、基板ホルダに負のバイアス電圧を加えることにより、プラズマ中から水素イオン(またはヘリウムイオン)を基板側に引き寄せることができ、プラズマ処理の効果をさらに高めることができる。
ECR条件を用いてプラズマ化した水素は、非常にプラズマ密度の高い状態となっている。この水素プラズマに非晶質珪素膜を曝すと、非晶質珪素膜中の水素原子がプラズマ中の活性な水素原子と結合し、非晶質珪素膜中の水素原子が膜外に離脱する作用を呈する。
非晶質珪素膜中の水素が離脱することで、珪素の結合手同士が結合し易い状態が実現される。この状態は、準結晶状態ともいえるもので、外部からのエネルギーを与えることで結晶化が非常に進行し易い状態となっている。
上記プラズマ処理中において、試料を加熱することは非常に効果がある。この加熱は、非晶質珪素膜が結晶化しない程度の温度である300℃〜500℃程度の温度で行うことが有効である。
プラズマ処理の終了後に加熱処理を施し、結晶性珪素膜を得る。この加熱処理は、400℃〜ガラス基板の歪点以下の温度で加熱処理を数時間〜10時間の条件で行う。ここでは、550℃の温度で5時間の加熱処理を加えることにより、結晶性珪素膜を得る。こうして、ガラス基板上に結晶性珪素膜を得ることができる。
(実施例2)
本実施例は、実施例1または実施例2に示した構成において、プラズマ処理後の結晶化の工程を加熱とレーザー光の照射を併用した方法により行うことを特徴とする。
まず、実施例1に示すような方法により、非晶質珪素膜に対してプラズマ処理を行う。
そして、プラズマ処理の終了後に加熱しつつレーザー光の照射を行う。ここで行う加熱は、ガラス基板の歪点以下の温度のなるべく高い温度で行うことが望ましい。例えば、ガラス基板としてコーニング7059ガラス基板を用いた場合には、この加熱温度の上限は593℃ということになる。これは、コーニング7059ガラス基板の歪点が593℃であるからである。
レーザー光は、紫外領域のものを用いることが好ましい。特に紫外領域のレーザーをパルス発振できるエキシマレーザーを用いることが望ましい。ここでは,KrFエキシマレーザー(波長248nm)を用いる。またレーザー光の代わりに強光を利用することも可能である。
レーザー光の照射と加熱を併用することで、高い結晶性を有する結晶性珪素膜を得ることができる。またこの結晶性珪素膜は、均一でしかも再現性良く得ることができる。これは、レーザー光の照射に従う急激な相変化が加熱を併用することによって緩和されるからである。
(実施例3)
本実施例は、実施例1に示した構成において、プラズマ処理を水素プラズマではなく、ヘリウムのプラズマ処理によって行うものである。
非晶質珪素膜中には、珪素と水素とが結合した状態が多量に存在している。これは一般にSi-H結合と呼ばれ比較的強力な結合力を有している。非晶質珪素膜中から水素を離脱させるには、このSi-H結合を切って、水素原子を珪素の原子から引き離すエネルギーが必要になる。
本実施例においては、このエネルギーとしてヘリウムプラズマのエネルギーを利用することを特徴とする。ヘリウムの電離エネルギーは高く、そのプラズマは大きなエネルギーを有している。従って、ヘリウムプラズマを利用することによって、非晶質珪素膜中において珪素と結合している水素原子に対して効果的にエネルギーを供給することができ、結果として水素原子を効果的に非晶質珪素膜中から離脱させることができる。
本実施例においてもプラズマの生成方法としてECR条件を用いる。また、本実施例に示す構成において、ヘリウムプラズマ処理中において、300℃〜500℃の温度で加熱を同時に加えることは非常に有用である。この加熱を行うことで、水素原子が珪素原子との結合から離脱し、珪素原子同士の結合を促進させることを助長させることができる。
(実施例4)
本実施例は、本明細書に開示する発明であるプラズマ処理を用いて作製された結晶性珪素膜を用いて、薄膜トランジスタを作製する例を示す。まず、ガラス基板201上にスパッタ法により、下地膜として機能する酸化珪素膜202を3000Åの厚さに成膜する。次にプラズマCVD法または減圧熱CVD法により、非晶質珪素膜203を500Åの厚さに成膜する。
そして図1に示す装置を用いて、非晶質珪素膜203に対してプラズマ処理を行う。ここでは、ガスとしてヘリウムを用いる。プラズマ処理に当たっては、図2(A)に示す状態のガラス基板を図1の装置の107で示される部分に配置する。
なお、基板の位置は調整棒108を操作することによって調整し、基板の位置の部分で丁度ECR条件となるようにする。また、プラズマ処理は400℃の温度に基板を加熱した状態で行う。なお、この加熱は基板ホルダ106内のヒーターによって行われる。
プラズマ処理を施した後、550℃、5時間の加熱処理を窒素雰囲気中で行い非晶質珪素膜203結晶化させる。そして、図1に示す装置から基板を取り出し、薄膜トランジスタの活性層をパターニングにより形成する。こうして薄膜トランジスタの活性層204が形成される。(図2(B))
次にゲイト絶縁膜として機能する酸化珪素膜205を1000Åの厚さにプラズマCVD法またはスパッタ法によって成膜する。次にゲイト電極を構成するためのアルミニウムを主成分とする膜を6000Åの厚さに成膜する。成膜方法は、スパッタ法または電子ビーム蒸着法を用いればよい。そしてパターニングを施すことにより、ゲイト電極206を形成する。さらに電解溶液中においてゲイト電極206を陽極として陽極酸化を行うことにより、ゲイト電極の周囲に陽極酸化物層207を形成する。陽極酸化物層の厚さは2000Åとする。こうして、図2(B)に示す状態を得る。
次にソース/ドレイン領域を形成するための不純物イオンをイオン注入法またはプラズマドーピング法によって加速注入する。この工程においては、ゲイト電極206とその周囲の陽極酸化物層207がマスクとなることによって、208と211の領域に不純物イオンが注入される。ここでは、Nチャネル型の薄膜トランジスタを作製するためにP(リン)のイオンを注入する。また、209の領域は、陽極酸化物層207がマスクとなることによって、不純物イオンが注入されない。また、210の領域には、ゲイト電極206がマスクとなることによって、これも不純物イオンが注入されない。
不純物イオンの注入後、レーザー光の照射を行うことにより、注入された不純物イオンの活性化と不純物イオンが注入された領域のアニールとを行う。こうして、ソース領域208とドレイン領域211とが自己整合的に形成される。また、同時に209の領域はオフセットゲイト領域として、210の領域はチャネル形成領域となる。(図2(C))
次に層間絶縁膜として酸化珪素膜212を6000Åの厚さに成膜する。この酸化珪素膜212はプラズマCVD法によって成膜を行う。次にコンタクトホールの形成を行い、ソース電極213とドレイン電極214との形成を行う。そして、さらに350℃の水素雰囲気中において1時間の加熱処理を施すことにより、図2(D)に示す薄膜トランジスタを完成させる。
(実施例5)
本実施例の作製工程を図3に示す。本実施例が特徴とするのは、図2に示す薄膜トランジスタの作製工程において、非晶質珪素膜のパターニングを行った後にプラズマ処理を行うことを特徴とする。なお、特に断らないかぎり、作製条件等は図2にその作製工程を示す実施例5に示したものと同じである。
まず図3(A)に示すように、ガラス基板201上に下地膜として酸化珪素膜202を成膜する。次に非晶質珪素膜(図示せず)を酸化珪素膜202上に成膜する。そしてパターニングを行うことにより、薄膜トランジスタの活性層となる領域204を形成する。(図3(A))
この状態において、図1に示す装置を用いて水素プラズマによる処理を行う。すると、活性層の条件のみではなく、活性層の側面からも水素プラズマの処理が行われることとなる。
そして加熱処理による結晶化を行う。また必要に応じて、レーザー光または強光の照射によるアニールを行う。この際、活性層の側面における結晶化を促進させることができる。
こうして、図3(A)に示す状態を得たら、実施例4で説明した図2(B)に示す構成と同様な工程に従って薄膜トランジスタを完成させる。即ち、図3(B)に示す工程は、図2(B)に示す工程と同じである。また、図3(C)に示す工程は、図2(C)に示す工程と同じである。また、図3(D)に示す工程は、図2(D)に示す工程と同じである。
本実施例に示す構成を採用した場合、薄膜トランジスタのOFF電流を小さいものとすることができる。OFF電流とは、例えばNチャネル型の薄膜トランジスタにおいて、ゲイト電極にマイナスの電位が加わっている時(即ちOFF動作時)において、ソースとドレインとの間に電流が流れてしまうことをいう。この電流はソース/ドレイン間に加えられる電界に従って、キャリアが移動してしまうことに起因する。
絶縁ゲイト型の薄膜トランジスタにおいて、ゲイト電極にマイナスの電位が加わっている時には、チャネルはP型となるので、ソース/ドレイン間は、NPNとなり、原理的には電流は流れない。しかし、トラップ準位が存在すると、そこを経由してキャリアの移動が起こるので、微小な電流が流れることとなる。特に活性層の側面には、パターニングの際に生じた欠陥が多量に存在するので、高い密度でトラップ準位が存在している。そこで、本実施例に示すように、活性層のパターニングの後にプラズマ処理を行い準結晶化を進行させておくことで、活性層側面のトラップ準位の影響を抑制することができる。
このように、活性層の側面の結晶性を向上させることで、活性層の側面のトラップ準位を減少させることができ、その結果、活性層側面のトラップ準位を経由したキィリアの移動を抑制することができる。
(実施例6)
本実施例は、プラズマ処理の後に非晶質珪素膜を結晶化させる工程に関する。本明細書に開示する発明において、プラズマ処理の後に非晶質珪素膜を結晶化させる方法としては、加熱による方法、加熱しながらレーザー光を照射する方法、加熱の後にレーザー光を照射する方法、加熱の後にレーザー光を照射しさらに加熱を行う方法、さらに加熱とレーザー光の照射を複数回繰り返して行う方法、がある。
本実施例では、プラズマ処理が終了した後に加熱を行うことで結晶性珪素膜を得、さらに加熱しながらのレーザー光の照射を行うことでその結晶性珪素膜の結晶性を向上させ、さらに加熱処理を行うことで膜中の欠陥を減少させることを特徴とする。
水素またはヘリウムのプラズマの曝すことによって処理した非晶質珪素膜に対して加熱処理を行うことによって得られた結晶性珪素膜は、その内部に非晶質成分が数〜数十%の割合で含まれている。これは、TEM(透過型電子顕微鏡)で写した写真を観察することによって確認される。この残存した非晶質成分は、さらに加熱処理を加えることによって、徐々に減少させるさせることができる。しかし、この場合に必要とされる加熱処理は、10時間以上の長時間を必要とされ、経済性に観点から好ましいものではない。また、この加熱処理は550℃程度の温度で行うことができるが、550度の温度でも長時間の加熱処理を加えることは、ガラス基板の変形を招くことになるので好ましくない。
一方で上記非晶質成分が残存した結晶性珪素膜に対してレーザー光を照射すると、残存した非晶質成分を結晶化させ得ることが実験的に判明している。即ち、加熱処理の後にレーザー光の照射を行うことで、結晶性珪素膜の結晶性をさらに向上させることができる。
なお、このレーザー光の照射の際に試料を300℃〜基板の歪点以下の温度で加熱することが重要となる。基板を加熱しない場合、急激な相変化に従う結晶粒界の形成が顕著になり、良好な結晶性を得ることができない。
しかし、レーザー光の照射によるアニールを行うと、上記の加熱を併用した方法を用いても急激な相変化に従う欠陥の発生が問題となる。例えば、レーザー光を照射した後にスピン密度を計測すると、その値が明らかに増加することが認められる。スピン密度は不対結合手の数を表す指標であり、膜中の欠陥の数を表すものであると理解することができる。
このように、加熱処理によって結晶化された珪素膜に対してレーザー光を照射した場合、残留した非晶質成分を結晶化させ、さらに膜の結晶性を高めることができる。しかし、結晶性を高めることができる半面、膜中の欠陥が増加してしまう。この現象は、レーザー光の照射によって、残存した非晶質成分が結晶化し、さらに結晶化した成分を多くすることができる半面、レーザー光の照射に従う急激な相変化に従って、微小なレベルでは欠陥が発生してしまうものであると理解することができる。
しかし、この状態でさらに加熱処理を行うと、膜中の欠陥を減少させることができることが本発明者らの実験によって明らかになっている。この加熱処理は、使用するガラス基板の歪点以下の温度のなるべく高い温度で1時間程度行えば十分効果がある。例えば、550℃の温度で1時間の加熱処理を行うことで、十分な効果を上げることができる。
プラズマ処理を行う装置の概要を示す。 薄膜トランジスタの作製工程を示す。 薄膜トランジスタの作製工程を示す。
符号の説明
101 ガス供給系
102 磁場発生用コイル
103 チャンバー
104 マイクロ波発生器
105 排気ポンプ
106 基板ホルダー
107 基板(試料)
108 基板移動用の操作棒
201 ガラス基板
202 下地膜(酸化珪素膜)
203 非晶質珪素膜
204 活性層
205 ゲイト絶縁膜(酸化珪素膜)
206 ゲイト電極
207 陽極酸化膜
208 ソース領域
209 オフセットゲイト領域
210 チャネル形成領域
211 ドレイン領域
212 層間絶縁膜
213 ソース電極
214 ドレイン電極

Claims (2)

  1. 絶縁表面を有するガラス基板上に非晶質珪素膜をプラズマCVD法により形成し、
    加熱処理を行いながら、磁場及びマイクロ波を用いて生成されたヘリウムを主成分とするガスのプラズマによって前記非晶質珪素膜を処理することによって、前記非晶質珪素膜中の水素を離脱させ
    前記水素を離脱させた非晶質珪素膜に300℃〜前記ガラス基板の歪点以下の温度で加熱しながらレーザー光または強光を照射して結晶化させることを特徴とする半導体の作製方法。
  2. 請求項1において、前記結晶化させる際に、前記非晶質珪素膜に300℃〜前記ガラス基板の歪点以下の温度で加熱しながらレーザー光または強光を照射した後に、前記非晶質珪素膜をさらに加熱することを特徴とする半導体の作製方法。
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