JP3986348B2 - ガスタービン燃焼器の燃料供給ノズルおよびガスタービン燃焼器並びにガスタービン - Google Patents

ガスタービン燃焼器の燃料供給ノズルおよびガスタービン燃焼器並びにガスタービン Download PDF

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    • F23D2900/14Special features of gas burners
    • F23D2900/14004Special features of gas burners with radially extending gas distribution spokes

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、ガスタービンのガスタービン燃焼器に関し、さらに詳しくは、ガスタービンのガスタービン燃焼器に導かれた空気に燃料を供給するガスタービン燃焼器の燃料供給ノズルおよびこれを備えたガスタービン燃焼器並びに前記ノズルを備えたガスタービンに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のガスタービン燃焼器においては、燃料と燃焼用空気とをそれぞれ異なるノズルから噴出して燃焼させる拡散燃焼方式が多く使用されていた。しかし、近年においては、上記拡散燃焼方式に代わってサーマルNOxの低減により有利な予混合燃焼方式も使用されるようになってきている。ここで予混合燃焼方式とは、燃料と燃焼用空気とを予め混合し、同一のノズルから噴出して燃焼させるものをいう。この燃焼方式によれば、燃料が希薄な状態であってもすべての燃焼領域においてその状態で燃焼させることができるため予混合火炎の温度を下げやすく、拡散燃焼方式と比較してNOxの低減に有利である。その反面、拡散燃焼方式と比較して燃焼の安定性が劣り、逆火や予混合気体の自己着火が発生するという問題もある。
【0003】
図24は、予混合方式のガスタービン燃焼器の一例を示す軸方向断面図である。また、図25は、これまで使用されてきた予混合方式のガスタービン燃焼器の主燃料供給ノズルを示す説明図である。ガスタービン燃焼器外筒10内には、一定の間隔をおいてガスタービン燃焼器内筒20が設けられており、当該ガスタービン燃焼器内筒20の中央部には拡散火炎を形成して予混合火炎を安定させるための拡散火炎形成コーン30が設けられている。そしてパイロット燃料供給ノズル31から供給されるパイロット燃料と、ガスタービン燃焼器外筒10とガスタービン燃焼器内筒20との間から供給される燃焼用空気とを反応させて拡散火炎を形成する。
【0004】
前記拡散火炎形成コーン30の周囲に設けられている予混合火炎形成ノズル40の内部には、主燃料を噴射し燃焼用空気と混合して予混合気体を形成する主燃料供給ノズル610が設けられている。この主燃料供給ノズル610は先端が円錐状をしており、当該主燃料供給ノズル610の外周面には主燃料を噴射するための燃料供給孔61が設けられている。この燃料供給孔61から噴射された主燃料は、前記ガスタービン燃焼器外筒10とガスタービン燃焼器内筒20との間から供給される燃焼用空気と混合されて予混合気体を形成し、前記予混合火炎形成ノズル40から予混合火炎形成ノズル延長管400を介して燃焼室50側へ噴射される。
【0005】
燃焼室50側へ噴射された予混合気体は、上記拡散火炎から排出される高温の燃焼ガスによって着火され予混合火炎を形成する。この予混合火炎は前記拡散火炎形成コーン30によって形成された拡散火炎によって安定する。そして、この予混合火炎から高温・高圧の燃焼ガスが排出されて、当該燃焼ガスはガスタービン燃焼器尾筒(図示せず)を通った後、タービン第一段ノズルへと導かれる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記主燃料供給ノズル610は、当該主燃料供給ノズル610の外周表面に主燃料を噴射する燃料供給孔61が設けられているため、主燃料が主燃料供給ノズル610の表面に沿って噴出する。このため主燃料は下流側で拡散しにくくなり、均一に燃焼させることができないという問題があった。この問題を改善するため、特開平6−2848号公報には、燃料供給ノズルの径方向に複数の燃料供給孔を備えた円筒状のスポークを当該ノズルに複数設け、そのスポークに設けられた燃料供給孔から燃料を噴射する燃料供給ノズルが開示されている。図26は、この先行例に係る燃料供給ノズルの説明図である。
【0007】
この燃料供給ノズル620は、円筒状の中空スポーク68に設けられた複数の燃料供給孔61から燃料を噴射する。このため、燃料を中空スポーク68の下流側で拡散させやすく、均一で安定した燃焼状態を保つことができるという利点がある。しかし、中空スポーク68の断面形状は円形をしていたため、当該中空スポーク68の後方では燃焼用空気の流れが乱れてしまい、これが原因で逆火を招くという問題があった。そこで、この発明は、上記に鑑みてなされたものであって、燃料を拡散させて均一に燃焼させつつ、ガスタービンの運転時における逆火の発生を抑制できるガスタービン燃焼器の燃料供給ノズルおよびこれを備えたガスタービン燃焼器並びに前記ノズルを備えたガスタービンに関する。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係るガスタービン燃焼器の燃料供給ノズルは、中空の燃料供給ノズル胴部の周囲に、断面が翼形形状をした複数の中空スポークを設け、当該中空スポークの側面に燃料を供給する複数の燃料供給孔を前記燃料供給ノズル胴部の表面から離して設けるとともに、前記中空スポークの後縁には前進角が設けられることを特徴とする。
【0009】
この燃料供給ノズルは、中空のスポークの側面に燃料を供給する複数の燃料供給孔をノズル胴部の表面から離して設けているため、スポークの下流側で燃料が拡散しやすくなる。その結果、燃料と燃焼用空気との混合気体が均一に燃焼して局所的な高温部の発生が抑制されるので、従来よりもNOxの発生を低減できる。また、この発明に係るスポークは断面が翼形形状なので、燃焼用空気が滑らかに流れる。このため、スポーク後方における燃焼用空気の乱れが少なくなるので、燃料を拡散させつつ逆火が抑制できる。この結果、ノズル延長管等の焼損を低減できるので、ガスタービン燃焼器の寿命を長くできる。なお、翼形形状には一般的な翼形の他、図1(d)に示すように、上記スポークの断面形状を上流側縁部においては半円形としてその下流側には平面部を設け、さらに燃料供給孔の後流側は滑らかに翼厚を薄くしたような断面形状も含まれるものとする(以下同様)。
【0010】
なお、本燃料供給ノズルは、ガスタービンの予混合ガスタービン燃焼器に適用すると逆火を抑制する効果が大きいが、拡散ガスタービン燃焼器の燃料供給ノズルとして使用してもよい。この場合も逆火を抑制し、ガスタービン燃焼器の寿命を延ばすことができる。
【0011】
また、本発明に記載のガスタービン燃焼器の燃料供給ノズルは、前記本発明に記載のガスタービン燃焼器の燃料供給ノズルにおいて、さらに、燃料と空気とを混合させた燃焼用気体を噴射して火炎を形成する火炎形成ノズルの内部に設けられる、前記燃焼用気体を攪拌するためのスワラーの上流に、前記中空スポークが設けられることを特徴とする。
【0012】
このガスタービン燃焼器の燃料供給ノズルは、中空スポークをスワラーの上流に配置してある。このようにすると、中空スポークの下流に配置したスワラーによって火炎形成ノズル内の燃料と空気とが混合した燃焼用気体に圧力損失が発生する。この圧力損失によって燃焼用気体が攪拌されるので、燃焼用気体中の燃料と空気とはより均一に混合される。これによって、燃焼用気体はさらに均一に燃焼するので局所的な高温部の発生はさらに抑制される。その結果、NOxの発生をさらに低減できる。
【0013】
また、本発明に記載のガスタービン燃焼器の燃料供給ノズルは、前記本発明に記載のガスタービン燃焼器の燃料供給ノズルにおいて、さらに、燃料と空気とを混合させた燃焼用気体を噴射して火炎を形成する火炎形成ノズルの入口よりも上流側に、上記中空スポークの端部における後縁が位置するように上記中空スポークを配置したことを特徴とする。
【0014】
このガスタービン燃焼器の燃料供給ノズルは、火炎形成ノズルの入口よりも上流側に、中空スポークの端部における後縁が位置するようにしてある。このため、火炎形成ノズルの入口から流入する空気は、火炎形成ノズルの入口と中空スポークの端部における後縁との間から火炎形成ノズル内へ流れ込む。これによって、十分な空気量を火炎形成ノズルに供給することができるので、NOxの発生量を低減できる。ここで後縁とは、図1(c)に示すように、断面が翼形形状をした中空スポークが有する二つの縁のうち、燃焼用空気の流れ方向における下流側の縁をいう(以下同様)。そして、後縁の反対側における縁が前縁である(以下同様)。
【0015】
また、本発明に記載のガスタービン燃焼器の燃料供給ノズルは、燃料と空気とを混合させた燃焼用気体を噴射して火炎を形成する火炎形成ノズルの内壁に、断面が翼形形状をした中空スポークを設け、当該中空スポーク内に供給された燃料を前記火炎形成ノズル内に供給する燃料供給孔が、前記中空スポークの側面に前記火炎形成ノズルの径方向に向かって複数設けられるとともに、前記中空スポークの後縁には前進角が設けられることを特徴とする。
【0016】
この燃料供給ノズルは中空スポークのみで構成されているため、筒状のノズル胴部を備えていない。このため、火炎形成ノズル内部において燃焼用空気が通過する断面積が、筒状のノズル胴部を備えた燃料供給ノズルを使用する場合よりも大きくなる。したがって、流入する燃焼用空気の量が同じであれば、火炎形成ノズルの外形寸法を小さくできる。その結果、上記逆火の抑制およびNOxの低減といった効果に加え、ガスタービン燃焼器全体をコンパクトにできるという効果がある。
【0017】
また、本発明に記載のガスタービン燃焼器の燃料供給ノズルは、前記本発明に記載のガスタービン燃焼器の燃料供給ノズルにおいて、さらに、上記中空スポークを、燃焼用空気の進行方向に対して傾けたことを特徴とする。
【0018】
この燃料供給ノズルは、スポークが燃料供給ノズルの軸方向、すなわち燃焼用空気の進行方向に対して傾けてある。このため、燃焼用空気に旋回を与えることができるので、スポークの後方で燃料と燃焼用空気とを十分に混合できる。その結果、局所高温部の発生を抑制できるので、NOxの発生をさらに低減できる。また、上記同様にスポークの断面形状が翼形であるから燃焼用空気の剥離が少なく、フィン後方に生ずる流れの乱れを抑制できるので、逆火を低減できる。さらに、スポークで燃焼用空気に旋回を与えるので、その程度によっては、予混合ノズルの燃焼用空気入口近傍に備えられていたスワラーを使用しなくともよい。
【0020】
上述したように、中空スポークの後縁に前進角が設けると、前縁側から流入した燃焼用空気が後縁に沿って滑らかに流れるので、中空スポーク後流における流れの乱れが少なくなり、逆火を抑制できる。また、上述したように火炎形成ノズルの入口よりも上流側へ中空スポークの端部における後縁が位置するように中空スポークを設けた場合には、逆火を抑制しつつNOxも十分に低減できる。ここで前進角とは、図1(c)に示すように、断面が翼形形状をした中空スポークの後縁が、燃焼用空気の流れ方向上流側に傾いている場合における傾き角をいう(以下同様)。また、後縁については既述した通りである。
【0021】
また、本発明に係るガスタービン燃焼器は、ガスタービン燃焼器内筒と、前記ガスタービン燃焼器内筒の内部に配置され、パイロット燃料と空気とを混合して拡散火炎を形成する拡散火炎形成ノズルと、前記ガスタービン燃焼器内筒とパイロット火炎形成コーンとの間に環状に設けられ、主燃料と空気とを混合させた予混合気体によって予混合火炎を形成するための予混合火炎形成ノズルとを備えており、前記拡散火炎形成ノズルまたは前記予混合火炎形成ノズルのうち少なくとも一方は、前記ガスタービン燃焼器の燃料供給ノズルを有することを特徴とする。
【0022】
このガスタービン燃焼器は、上記ガスタービン燃焼器の燃料供給ノズルを有している。これによって、NOxの発生を抑制できるので、清浄な排ガスを排出して環境負荷を低減できる。また、上記ガスタービン燃焼器の燃料供給ノズルによって逆火を抑えることができるのでガスタービン燃焼器の寿命が延び、また、保守・点検の手間も軽減できる。さらに、逆火の発生を抑えることによって安定した燃焼状態を維持できる。
【0023】
また、本発明に係るガスタービンは、空気を圧縮する圧縮機と、当該圧縮機で圧縮された空気と燃料とを反応させて燃焼ガスを生成する前記ガスタービン燃焼器と、当該ガスタービン燃焼器で生成された燃焼ガスが噴射されることによって駆動されるタービンとを備えたことを特徴とする。
【0024】
このガスタービンは、上記ガスタービン燃焼器の燃料供給ノズルを有するガスタービン燃焼器を備えているので、NOxを低減できる。これによって、清浄な排ガスによって環境負荷を低減できる。また、逆火の発生も抑制できるので、安定した燃焼状態を維持して信頼性の高い運転ができる。さらに、ガスタービン燃焼器の寿命が延びるので、保守・点検の手間を軽減できる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、この発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施の形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの或いは実質的に同一のものが含まれる。
【0026】
(実施の形態1)
図1は、この発明の実施の形態1に係るガスタービン燃焼器の燃料供給ノズルを示す説明図である。図1に示すように、本実施の形態に係る燃料供給ノズル600は、円筒状のノズル胴部60を備えている。また、その内部は燃料を供給するために中空となっている。
【0027】
ノズル胴部60の周囲には、断面形状が翼形をした複数の中空スポーク62が放射状に設けられている(図1(b))。この中空スポーク62の側面には、一方の側面につき2個ずつ、計4個の燃料を供給するための燃料供給孔61がノズル胴部60の表面から離して設けられている。また、中空スポーク62の内部は中空であり、中空のノズル胴部60へ送られた燃料が中空スポーク62の内部を通って燃料供給孔61から噴射される。ここで、前記燃料供給孔61の径が小さくなると、その個数は多くなる。また、燃料供給孔61の径をあまり小さくすると、燃料の供給が不安定になる。このため、燃料供給孔61の数は4個に限定されるものではないが、燃料を安定して供給できる径の範囲で個数を定めるのが望ましい。この個数は前記燃料供給孔61の径にもよるが、一方の側面につき1個から4個、より好ましくは2個または3個である。
【0028】
図1(c)は、中空スポーク62に前進角θを設けた状態を示している。このようにすると、燃焼用空気が中空スポーク62の後縁62tに沿って滑らかに流れるので、燃焼用空気の乱れを抑えることにより逆火を抑制できる。その結果、予混合火炎形成ノズルの焼損を抑えて寿命を長くできるため、中空スポーク62には図1(c)に示すように前進角θを設けることが好ましい。ここで、前進角θとは、中空スポーク62の後縁62tが、燃焼用空気の流れ方向上流側に傾いている場合における傾き角θをいう。また、中空スポーク62の後縁62tは、断面翼型形状の中空スポーク62に二つ存在する縁62lおよび62tのうち燃焼用空気の流れ方向下流側の縁をいう。そして、上流側の縁が前縁62lとなる。
【0029】
この燃料供給ノズル600は、中空の中空スポーク62の側面に燃料を供給する複数の燃料供給孔61をノズル胴部60の表面から離して設けているため、中空スポーク62の下流側で燃料が拡散しやすくなる。その結果、燃料と燃焼用空気との混合気体が均一に燃焼して局所的な高温部の発生が抑制されるので、従来よりもNOxの発生を低減できる。
【0030】
また、従来、この中空スポーク62の周方向断面形状は円形であったが、当該断面形状では中空スポーク62の後方に渦や燃焼用空気の剥離が発生し、これが原因で逆火を発生させていた。これに対し、本実施の形態に係る中空スポーク62のように、断面を翼形形状とすることで、燃焼用空気が滑らかに流れて中空スポーク62の後方における燃焼用空気の乱れが少なくなる。したがって、燃料を燃焼用空気に拡散させてNOxの発生を抑制しつつ、逆火も抑制できる。この結果、ノズル延長管等の焼損を低減できるので、ガスタービン燃焼器の寿命を長くできる。また、保守・点検の手間も軽減できる。
【0031】
上述した中空スポーク62の断面は翼形であるが、これを板状としても中空スポーク62の後方における燃焼用空気の乱れを抑制する作用を得ることができる。中空スポーク62の断面を板状にした場合は、断面を翼形とした場合と比較して上記燃焼用空気の乱れを抑制する効果はやや劣るが、製造は容易になる(以下同様)。
【0032】
なお、本実施の形態において、スワラーを使用して燃焼用空気に旋回を与える場合には、中空スポーク62をノズル胴部60の軸方向に対して傾けて、中空スポーク62がスワラーで旋回を与えられた燃焼用空気の進行方向に対して平行になるように取付けてもよい。このようにすると、スワラーで向きが変えられた燃焼用空気が中空スポーク62の表面に沿って滑らかに流れるので、中空スポーク62の後方における燃焼用空気の乱れが低減される。その結果、スワラーによって燃焼用空気と燃料とを十分に混合して局所高温部の発生を抑制してNOxを低減しつつ、逆火の発生を抑制してノズル延長管等の焼損も低減できる。
【0033】
図2は、この発明の実施の形態1に係る中空スポークの変形例を示す説明図である。図2(a)に示すように、燃焼用空気が進行する方向の下流側における中空スポーク62aの後縁62atに燃料供給孔61を設けてもよい。この構成は、特に軽油や重油等の液体燃料を供給する場合に適する。
【0034】
さらに、図2(b)に示すように、中空スポーク62bの断面形状を前縁62blにおいては半円形としてその下流側には平面部を設け、さらに燃料供給孔61の後流側では滑らかに中空スポーク62bの翼厚が薄くなるようにしてもよい。このようにすると、中空スポーク62bの上流側縁部のみが曲面で構成され、それ以外の部分は平面で構成されるので、製造が容易になる。
【0035】
図3は、燃料供給ノズル600を拡散火炎形成ノズルに適用した例を示す説明図である。同図(a)に示すように、本実施の形態に係る燃料供給ノズル600を拡散火炎形成ノズル32に適用してもよい。このようにすると、中空スポーク62の下流側で燃料が拡散しやすくなるため、燃焼用空気と燃料とが十分に混合されてより均一に燃焼できる。
【0036】
また、図3(b)に示すように、スワラー33の上流側に中空スポーク62を配置してもよい。このようにすると、中空スポーク62の下流に配置したスワラー33によって拡散火炎形成ノズル32内に流れ込んだ空気には圧力損失が発生する。この圧力損失によって空気が攪拌されるので、拡散火炎形成ノズル32内の燃料と空気とは十分に混合される。これによって、燃料と空気とがさらに均一に燃焼するので局所的な高温部の発生をさらに抑制できる。
【0037】
(実施の形態2)
図4は、この発明の実施の形態2に係るガスタービン燃焼器の燃料供給ノズルを示す説明図である。図4(a)および(b)に示すように、本実施の形態に係る燃料供給ノズル601は、中空スポーク63が燃焼用空気の進行方向(図4中矢印D方向)に対して傾けてある点に特徴がある。このようにすることで、燃焼用空気に旋回を与えることができるので、中空スポーク63の後方で燃料と燃焼用空気とを十分に混合できる。
【0038】
その結果、局所高温部の発生を抑制できるので、NOxの発生をさらに低減できる。また、上記同様に中空スポーク63の断面形状が翼形であるから燃焼用空気の剥離が少なく、フィン後方で流れが乱れない。このため、逆火を抑制できる。さらに、中空スポーク63で燃焼用空気に旋回を与えるので、その程度によっては、予混合ノズルの燃焼用空気入口近傍に備えられていたスワラーを使用しなくともよい。
【0039】
図5は、この発明の実施の形態2に係る燃料供給ノズルの変形例を示す説明図である。同図に示すように、この燃料供給ノズル602は、燃焼用空気の進行方向(図5中矢印D方向)に対して曲率を持って傾けた中空スポーク64を備えている点に特徴がある。この中空スポーク64は断面が翼形をしており、さらに燃焼用空気の進行方向に対して曲率を持って傾けてあるので、燃焼用空気は中空スポーク64の表面に沿って流れ、剥離がほとんど発生しない。したがって、さらに流れの乱れを抑制できるので、逆火をより低減できる。
【0040】
(実施の形態3)
図6は、この発明の実施の形態3に係るガスタービン燃焼器の燃料供給ノズルを示す説明図である。同図に示すように、本実施の形態に係る燃料供給ノズル603は、中空スポーク65を火炎形成ノズル41の内壁に取付けて構成した点に特徴がある。ここで火炎形成ノズル41には、燃料と燃焼用空気とを混合して予混合気体を形成し、この予混合気体によって予混合火炎を形成するノズルや、燃焼用空気中に燃料を噴射して燃料を燃焼させて拡散燃焼火炎を形成するノズルが含まれる。また、後述する適用例2における、パイロット燃料と燃焼用空気との混合気体および予混合気体を噴射して予混合火炎を形成ノズルも含まれる。
【0041】
図6に示すように、火炎形成ノズル41の内壁側には断面形状が翼形をした4枚の中空スポーク65で構成された燃料供給ノズル603が設けられている。この中空スポーク65の内部は中空であり、火炎形成ノズル41の外部に設けられた燃料供給部45から送られる主燃料が供給されるようになっている。また、この中空スポーク65の側面には、一方の側面につき2個ずつ、計4個の主燃料を噴射するための燃料供給孔61が設けられている。なお、前記燃料供給孔61の径および個数については実施の形態1で説明したものが適用できる。この実施の形態に係る中空スポーク65は、火炎形成ノズル41の軸方向に垂直な断面が十字形状をしている。すなわち、中空スポーク65の枚数は4枚であるが、中空スポーク65の枚数は4枚には限られるものではない。
【0042】
また、この中空スポーク65の後縁65tには前進角θが設けられている。このように前進角θを設けると、空気の剥離を抑えて逆火を抑制できるため好ましい。ここで後縁65tは、図6(a)に示すように、中空スポーク65が有する二つの縁65lおよび65tのうち、燃焼用空気の流れ方向における下流側の縁である。また前進角θは、図6(a)に示すように、中空スポーク65の後縁65tが、燃焼用空気の流れ方向上流側に傾いている場合における傾き角をいう。前進角θは中空スポーク65の後縁65tにおける空気の剥離を抑制する観点から、10〜30度が好ましく、さらには15〜25度が好ましい。
【0043】
火炎形成ノズル41の入口46から流入した燃焼用空気は、燃料供給孔61から火炎形成ノズル41内に噴射される燃料と混合される。本実施の形態に係る燃料供給ノズル603は、実施の形態1で説明した主燃料供給ノズル600と異なり、中心部に円筒状のノズル胴部60(図1参照)を備えていない。このため、火炎形成ノズル41内部において燃焼用空気が通過する断面積は、実施の形態1で説明した燃料供給ノズル600を使用する場合よりも大きくなる。したがって、流入する燃焼用空気の量が同じであれば、火炎形成ノズル41の内径を小さくできるので、ガスタービン燃焼器全体をコンパクトにできる。
【0044】
また、本実施の形態において、スワラーを使用して燃焼用空気に旋回を与える場合には、中空スポーク65を火炎形成ノズル41の軸方向に対して傾けて取付けてもよい。このようにすると、スワラーで向きが変えられた燃焼用空気が中空スポーク65の表面に沿って滑らかに流れるので、中空スポーク65の後方における燃焼用空気の乱れが低減される。その結果、スワラーによって燃焼用空気と燃料とを十分に混合して局所高温部の発生を抑制してNOxを低減しつつ、逆火の発生を抑制してノズル延長管等の焼損も低減できる。
【0045】
なお、実施の形態2において説明したように、本実施の形態に係る燃料供給ノズル603の中空スポーク65を燃焼用空気の進行方向に対して傾けることにより燃焼用空気に旋回を与えて、主燃料と十分に混合してもよい。この場合、旋回の程度によっては、燃焼用空気に旋回を与えるスワラーを使用しなくともよい。
【0046】
(適用例1)
つぎに、本発明に係る燃料供給ノズルをガスタービン燃焼器に適用した例を説明する。図7は、本発明に係る燃料供給ノズルをガスタービン燃焼器に適用した第一の例を示す正面図である。図8は、図7に示したガスタービン燃焼器の軸方向断面図である。図9は、本発明に係る燃料供給ノズルをガスタービン燃焼器に適用した第二の例を示す軸方向断面図である。図10は、本発明に係る燃料供給ノズルをガスタービン燃焼器に適用した第三の例を示す軸方向断面図である。また、図11は、このガスタービン燃焼器に使用する予混合火炎形成ノズル延長管の軸方向断面図である。なお、以下の適用例においては、実施の形態1で説明した燃料供給ノズル600(図1参照)を適用した場合について説明するが、実施の形態2および3において説明した燃料供給ノズルも同様に適用できる。
【0047】
図7および図8に示すように、ガスタービン燃焼器内筒20の内部には拡散火炎形成コーン30が設けられている。この拡散火炎形成コーン30の内部には、パイロット燃料を噴射するパイロット燃料供給ノズル31が設けられており、パイロット燃料供給ノズル31から噴射されたパイロット燃料は、燃焼用空気と反応して拡散燃焼火炎を形成する。また、前記パイロット燃料供給ノズル31の周囲には燃焼用空気を攪拌するためのスワラー33が設けられており、燃焼用空気とパイロット燃料とを十分に混合する。前記拡散火炎形成コーン30は、燃焼用空気とパイロット燃料とが混合した気体を燃焼室50側(図8参照)へ噴射して、拡散燃焼火炎を形成する。
【0048】
図8に示すように、予混合火炎形成ノズル40はガスタービン燃焼器内筒20と拡散燃焼火炎を形成する拡散火炎形成コーン30の間に配置されている。ここで、図8からは明らかではないが、8個の前記予混合火炎形成ノズル40が前記拡散火炎形成コーン30の周囲に環状に配置されている。なお、予混合火炎形成ノズル40の数は8個に限定されるものではなく、ガスタービン燃焼器の仕様に応じて適宜増減することができる。
【0049】
また、図7および図8に示すように、前記予混合火炎形成ノズル40の出口には、予混合火炎形成ノズル延長部として予混合火炎形成ノズル延長管(以下ノズル延長管と略称)410が設けられている。そして、予混合気体は当該ノズル延長管410を介して燃焼室50側へ噴射される。
【0050】
図7に示すように、前記ノズル延長管410の出口形状は扇形状である。このようにすると、隣り合うノズル延長管410同士の間隔はほぼ一定になるため、隣り合うノズル延長管410からは均等に空気が流れる。このため、空気の流れが弱い部分に高温の燃焼ガスが逆流することを抑制できるので、ノズル延長管410同士が隣り合う部分における焼損を低減できる。また、隣り合うノズル延長管410の間、ノズル延長管410とガスタービン燃焼器内筒20との間およびノズル延長管410と拡散火炎形成コーン30との間からもほぼ均等に空気が流れる。このため、不均一な空気の流れに起因する逆火を抑制できるので、ノズル延長管410等の焼損を低減できる。
【0051】
このノズル延長管410は、ガスタービン燃焼器内筒20の径方向に存在する前記ノズル延長管410の側部のうち、少なくとも前記ガスタービン燃焼器内筒20の中心軸に近い側部411を、前記ガスタービン燃焼器内筒20の中心軸に垂直な平面に対して一定の角度αをもって前記ガスタービン燃焼器内筒20の径方向外側に傾けてある(図11(a))。さらに、図11(b)に示すように、前記ノズル延長管410は前記ガスタービン燃焼器内筒20の周方向に存在する前記ノズル延長管410の側部412を、前記ガスタービン燃焼器内筒20の中心軸に垂直な平面に対して一定の角度βをもってガスタービン燃焼器内筒20の周方向へ傾けてある。
【0052】
このように、ノズル延長管410を前記ガスタービン燃焼器内筒20の径方向外側へ向かって傾けることによって予混合気体に外向きの流れを与えることができる(図11(a)中の矢印A)。さらに周方向へ傾けることによって、当該予混合気体に前記ガスタービン燃焼器内筒20の周方向に向かう回転を与えることができる(図11(b)中の矢印B)。なお、前記角度αおよびβはガスタービン燃焼器の仕様によって適宜最適な値を選択することができるが、再循環領域を効果的に形成するという観点からは、αおよびβともに20度から50度の範囲とすることが好ましい。そして、ノズル延長管410における圧力損失をできるだけ少なくしつつ効果的な再循環領域を形成するという観点からは、αおよびβともに30度から40度の範囲とすることが望ましい。
【0053】
次は、図8を参照して説明する。圧縮機(図示せず)から送られてきた空気はガスタービン燃焼器外筒10内に導かれ、当該ガスタービン燃焼器外筒10とガスタービン燃焼器内筒20との間を通った後進行方向を180度変える。その後、前記ガスタービン燃焼器内筒20の後方から予混合火炎形成ノズル40および拡散火炎形成ノズル32へ送られて、主燃料およびパイロット燃料と混合される。
【0054】
拡散火炎形成ノズル32内に導かれた圧縮空気は、拡散火炎形成ノズル32内に設けられたスワラー33によって攪拌され、パイロット燃料供給ノズル31から噴射されたパイロット燃料と十分に混合される。そして両者の混合気体は拡散火炎を作り、拡散火炎形成コーン30から燃焼室50側に向かって拡散火炎が噴出される。この拡散火炎は、予混合火炎形成ノズル40で作られる予混合気体を速やかに燃焼させ、また、当該予混合気体の燃焼を安定させて予混合火炎の逆火や予混合気体の自己着火を抑制する。
【0055】
予混合火炎形成ノズル40内に導かれた圧縮空気は、予混合火炎形成ノズル40内に設けられたスワラー42によって攪拌される。そして燃料供給ノズル600の中空スポーク62に設けられた燃料供給孔61から噴射された主燃料と十分に混合されて予混合気体を形成した後、ノズル延長管410から燃焼室50側へ噴射される。ここで、燃料供給孔61はノズル胴部60の表面から離して設けてあるため、主燃料は燃焼用空気である前記圧縮空気へ十分に拡散して混合される。なお、予混合気体はNOxの発生を抑制する必要があることから、燃料に対して空気が過剰の状態となっている。この予混合気体は前記拡散火炎から排出される高温の燃焼ガスによって速やかに発火し、予混合火炎を形成して、当該予混合火炎から高温・高圧の燃焼ガスが排出される。
【0056】
なお、図8に示す予混合火炎形成ノズル40においては、スワラー42の下流に中空スポーク62を配置しているが、図9に示す予混合火炎形成ノズル40aのように、スワラー42の上流に中空スポーク62を配置してもよい。このようにすると、中空スポーク62の下流に配置したスワラー42によって予混合火炎形成ノズル40a内の主燃料と空気とが混合した燃焼用気体に圧力損失が発生する。この圧力損失によって燃焼用気体が攪拌されるので、燃焼用気体中の燃料と空気とはより均一に混合される。これによって、燃焼用気体はさらに均一に燃焼するので局所的な高温部の発生はさらに抑制され、NOxの発生をさらに低減できるため好ましい。
【0057】
さらに、図10に示す予混合ノズル40bのように、予混合火炎形成ノズル40bの入口40iよりも上流側に、中空スポーク62の端部62xにおける後縁62tが位置するようにしてもよい。このようにすると、予混合火炎形成ノズル40bの入口40iから流入する空気は、予混合火炎形成ノズル40bの入口40iと中空スポーク62の端部62xにおける後縁62tとの間から、予混合火炎形成ノズル40b内へ流れ込む。これによって、十分な空気量を予混合火炎形成ノズル40bに供給することができるので、NOxの発生量を低減できる。ここで後縁62tとは、図10に示すように、中空スポーク62が有する二つの縁62lおよび62tのうち、燃焼用空気の流れ方向における下流側の縁をいう。そして、後縁の反対側における縁が前縁62lである。
【0058】
また、同じく図10に示すように、中空スポーク62の後縁62tには前進角θを設けてもよい。前進角θを設けると、空気が後縁62tに沿って滑らかに流れるため、逆火の発生を抑えることができる。これによって、予混合火炎形成ノズル40bの焼損を抑えることができるので、予混合火炎形成ノズル40bの寿命を長くでき、また、保守・点検の手間も軽減でき好ましい。なお、中空スポーク62の後縁62tにおける空気の剥離を抑制する観点から、前進角θは10〜30度が好ましく、さらには15〜25度が好ましい。
【0059】
上述したように、ノズル延長管410は、少なくともガスタービン燃焼器内筒20の中心軸に近い側部をガスタービン燃焼器内筒20の軸方向に対して一定の角度αを持って前記ガスタービン燃焼器内筒20の内壁側へ傾けてある。また、前記ノズル延長管410の出口は、ガスタービン燃焼器内筒20の軸方向に対して一定の角度βを持って傾いている。このため、燃焼室50内における燃焼ガスは前記ガスタービン燃焼器内筒20の軸の周囲をらせん状に進む流れ、いわゆる外向き旋回流となる。
【0060】
つぎに、ガスタービン燃焼器内筒20の冷却について説明する。図12は、冷却手段を取付けたガスタービン燃焼器内筒を示す軸方向断面図である。本発明のガスタービン燃焼器における燃焼ガスの流れは外向き旋回流となるため、燃焼室50側におけるガスタービン燃焼器内筒20aに燃焼ガスが衝突する(図12(a)中の矢印C)。このため、燃焼室50側におけるガスタービン燃焼器内筒20aの燃焼ガスが衝突する部分が高温となり、この部分の寿命を短くしてしまうこともある。
【0061】
これを避けるために、燃焼室50側におけるガスタービン燃焼器内筒20aの周囲に冷却手段を配置して、燃焼ガスの熱を除去することが望ましい。図12に示した例は、冷却手段として燃焼室50側におけるガスタービン燃焼器内筒20aをプレートフィン21で構成したものである。ここで、プレートフィン21の構造を図12(b)に示す。まず、ガスタービン燃焼器外筒10とガスタービン燃焼器内筒20との間を通ってきた圧縮機からの空気が、プレートフィン21のガスタービン燃焼器外筒10側に設けられた冷却空気孔21a(図12(b)参照)からプレートフィン21内部に流入する。この空気はプレートフィン21内部を流れる際に、対流冷却により燃焼室50側の内筒を冷却する。また、プレートフィン21内部を流れ終わった空気は、燃焼室50側へ流れ出る(図中の矢印J方向)。この空気は燃焼室50側におけるガスタービン燃焼器内筒20aの表面を流れることで、その表面近傍に温度境界層を形成して、燃焼室50側における内筒をフィルム冷却する。
【0062】
なお、冷却手段としては上記プレートフィンには限られず、MTフィンと呼ばれるフィンを使用したり、あるいは燃焼室50側におけるガスタービン燃焼器内筒20aの周囲に孔を設けて、この孔から冷却空気を噴射して燃焼室50側におけるガスタービン燃焼器内筒20aをフィルム冷却したりしてもよい。このような冷却手段によれば、高温の燃焼ガスが燃焼室50側における内筒の表面に当たってもその部分が冷却されるため、燃焼室50側におけるガスタービン燃焼器内筒20aの局所的な温度上昇を抑制できる。したがって、より積極的に外向きの流れを作ることができるので予混合気体の混合をさらに促進できる。
【0063】
従来のガスタービン燃焼器における燃焼ガスは、ガスタービン燃焼器の中心に向かって旋回するいわゆる内向き旋回流であったため、燃焼室50の中心付近に予混合気体が集中する。その結果、この部分において燃焼が早まり、また局所高温部が発生しやすくなるため、NOxの発生を十分に抑制をすることができなかった。また、再循環領域が十分に形成されないため、予混合火炎が不安定となって燃焼振動等を発生していた。
【0064】
これに対して本発明の燃料供給ノズル600を適用したガスタービン燃焼器は、予混合火炎形成ノズル40内に設けられた燃料供給ノズル600によって、予混合気体を十分に混合しているので、局所高温部の発生を抑制できる。さらに、このガスタービン燃焼器では、ノズル延長管410に一定の角度を設けることによって、予混合気体にガスタービン燃焼器内筒20の径方向外側に向かい、且つ周方向に旋回する流れ、すなわち外向き旋回流を与えている。このため、予混合気体は、拡散火炎を取り巻くように流れる過程でさらに混合されながら、燃焼室50の全領域にわたって均一に燃焼する。これらの相互作用によって、局所高温部の発生が十分に抑制されるため、NOxの発生を十分に抑制することができる。
【0065】
また、本発明の燃料供給ノズル600では中空スポーク62の断面形状が翼形であるため、中空スポーク62の表面を燃焼用空気が滑らかに流れる。このため、中空スポーク62の後方における燃焼用空気の乱れが抑制される結果、燃焼用空気の乱れに起因する逆火が抑制できる。さらに、外向き旋回流によってガスタービン燃焼器の中心部分に形成される再循環領域が拡大する。これらの相互作用によって、予混合火炎の燃焼が安定し燃焼振動も抑制できるので、ガスタービンを安定して運転できる。また、予混合気体は燃焼室50の全領域にわたって燃焼するため、予混合気体の燃え残りがほとんどなくなって燃料を効率的に利用できる。なお、本実施の形態においては、外向き旋回流を作るためにノズル延長管410の出口をガスタービン燃焼器内筒20の径方向外側および周方向に傾けるだけなので、ノズル延長管410の出口内に特別な加工をする必要がなく、製造が容易となる。
【0066】
つぎに、上記適用例1に係る第一の変形例について説明する。図13は、第一の適用例に係るガスタービン燃焼器の第一の変形例を示す正面図である。上記適用例1に係るガスタービン燃焼器においては、ノズル延長管410(図7参照)の出口形状は扇形状であったが、本変形例のようにノズル延長管420の出口形状を楕円形としてもよい。このようにしても、ノズル延長管420から噴射される予混合気体は外向き旋回流を形成する。したがって、燃料供給ノズル600によって十分に燃料が拡散した予混合気体が燃焼室(図示せず)の全体にわたって燃焼するので局所高温部が減少し、NOxの発生を抑制することができる。なお、本変形例においてノズル延長管420の出口形状を円形としてもよい。
【0067】
図14は、第一の適用例に係るガスタービン燃焼器の第二の変形例を示す正面図である。この変形例のように、外向きのノズル延長管430と外向き旋回流を形成するノズル延長管420とを交互に配置してもよい。このようにすると、ノズル延長管430による予混合気体の外向きの直進流と、ノズル延長管420による予混合気体の外向き旋回流とが衝突する。そして、燃料供給ノズル600によって十分に燃料が拡散した予混合気体がさらに混合されるため、局所高温部の発生が少なくなってNOxの発生もさらに抑制される。なお、ノズル延長管430および420の出口形状は図13や図14に示した楕円状に限られず、円形あるいは図8に示したような扇形としてもよい。
【0068】
(適用例2)
図15は、本発明に係る燃料供給ノズルをガスタービン燃焼器に適用した第二の例を示す正面図である。図16は、図15に示したガスタービン燃焼器の軸方向断面図である。また、図17は、第二の適用例に係るガスタービン燃焼器に使用する混合気体形成用円筒を示す軸方向断面図である。このガスタービン燃焼器は、混合気体形成用筒70の内部に主燃料を供給するための燃料供給孔61を備えた中空スポーク62とパイロットノズル36とを備え、当該混合気体形成用筒70をガスタービン燃焼器内筒20の内部へ環状に配置した点に特徴がある。
【0069】
この適用例2で使用する混合気体形成用筒70は、図17に示すように、主燃料を噴射する燃料供給孔61を備えた中空スポーク62と、内部にパイロット燃料供給ノズル35を備えたパイロットノズル36とを備えている。また、前記混合気体形成用筒70の燃焼用空気取り入れ口側にはスワラー72が備えられており、燃焼用空気に旋回を与えて主燃料およびパイロット燃料と十分に混合させる。
【0070】
前記混合気体形成用筒70の出口側にはノズル延長管440が設けられており、燃焼用空気と主燃料およびパイロット燃料とが混合した気体を燃焼室50側に噴射する。前記ノズル延長管440の出口形状は円形をしており、ガスタービン燃焼器内筒20の径方向外側へ傾けてある。また、前記ノズル延長管440は、前記ガスタービン燃焼器内筒20の周方向に対しても傾けてある。なお、ノズル延長管440の出口形状は円形のみならず、実施の形態1で示したような扇形や楕円形としてもよい。以下同様である。
【0071】
この適用例2におけるガスタービン燃焼器は、出口にノズル延長管440を備えた混合気体形成用筒70を、ガスタービン燃焼器内筒20(図15および図16参照)の内部に5個環状に配置してある。なお、混合気体形成用筒70の個数は5個に限定されるものではなく、ガスタービン燃焼器の仕様等によって適宜増減することができる。
【0072】
次は図16を参照して説明する。圧縮機(図示せず)から送られてきた燃焼用空気はガスタービン燃焼器外筒10内に導かれ、ガスタービン燃焼器外筒10とガスタービン燃焼器内筒20との間を通った後180度進行方向を変える。そして、前記燃焼用空気は混合気体形成用筒70の後方からパイロットノズル36内と混合気体形成用筒70内とへ導かれる。
【0073】
次は図17を参照して説明する。パイロットノズル36内に導かれた燃焼用空気は、パイロット燃料供給ノズル35から噴射されたパイロット燃料と十分に混合される。また、混合気体形成用筒70内に導かれた燃焼用空気は、まず前記混合気体形成用筒70内に設けられたスワラー72によって攪拌される。そして中空スポーク62に設けられた燃料供給孔61から噴射された主燃料と十分に混合されて予混合気体を形成する。ここで、燃料供給孔61はパイロットノズル36の表面から離して設けてあるため、主燃料は燃焼用空気へ十分に拡散して混合される。なお、この予混合気体はNOxの発生を抑制するため、燃料に対して空気が過剰の状態である。
【0074】
パイロット燃料と燃焼用空気との混合気体および予混合気体は、ノズル延長管440を介して燃焼室50側へ噴射される。燃焼室50側に噴射されたパイロット燃料と燃焼用空気との混合気体は拡散火炎を形成し、当該拡散火炎から発生する高温の燃焼ガスによって前記予混合気体を速やかに燃焼させる。また、予混合気体の燃焼を安定させて予混合火炎の逆火や予混合気体の自己着火を抑制する。燃焼した予混合気体は予混合火炎を形成して、当該予混合火炎から高温・高圧の燃焼ガスが排出される。
【0075】
前記パイロット燃料と燃焼用空気との混合気体および予混合気体は、ノズル延長管440によって、ガスタービン燃焼器内筒20の径方向外側へ向かい且つ周方向へ旋回する外向き旋回流となり、燃焼室50内を流れる。この外向き旋回流によって、予混合気体等が十分に混合されながらガスタービン燃焼器の全域にわたって燃焼が進行する。また、予混合気体は中空スポーク62によって主燃料が拡散されているため、前記混合作用との相互作用によってさらに局所高温部が少なくなりNOxの発生が抑制される。
【0076】
また、前記外向き旋回流によって燃焼室50の内壁近傍における圧力は高く、中心近傍の圧力は低くなる結果、内壁近傍と中心近傍との間に循環流が発生し、再循環領域を形成する。また、中空スポーク62の断面形状は翼形であるので燃焼用空気が滑らかに流れる結果、逆火の発生が抑制される。これらの作用によって、火炎が安定し燃焼振動も低減するので、安定したガスタービンの運転ができる。
【0077】
(適用例3)
図18は、本発明に係る燃料供給ノズルをガスタービン燃焼器に適用した第三の例を示す正面図である。この適用例に係るガスタービン燃焼器は、ガスタービン燃焼器内筒20の軸方向に垂直な平面上に存在する、異なる大きさのピッチ円D1およびD2(D1>D2)上に複数の予混合ノズルを配置した点に特徴がある。
【0078】
図18に示すように、適用例3に係るガスタービン燃焼器では、ガスタービン燃焼器内筒20の内部に拡散燃焼火炎を形成するコーン30が備えられており、このコーン30の周囲には複数の予混合火炎形成ノズル(図示せず)が大きさの異なる少なくとも2個のピッチ円上に配置されている。そして、前記ピッチ円D1およびD2上にはそれぞれ4個の予混合火炎形成ノズルが配置されている。なお、予混合火炎形成ノズルの数は4個に限定されるものではない。
【0079】
予混合火炎形成ノズルは、その内部に主燃料を噴射する燃料供給ノズル600(図1参照)を備えている。この燃料供給ノズル600は、中空スポーク62に設けられた燃料供給孔61から主燃料を噴射して、燃焼用空気に主燃料を十分に拡散させる(図1参照)。また、前記予混合火炎形成ノズルの出口側にはノズル延長管450が設けられており、燃焼用空気と主燃料とが混合した予混合気体を燃焼室側(図示せず)に噴射する。前記ノズル延長管450の出口形状は円形をしており、ガスタービン燃焼器内筒20の径方向外側へ傾けてある。同時に前記ノズル延長管450は、前記ガスタービン燃焼器内筒20の周方向へも傾けてある。
【0080】
前記予混合火炎形成ノズルから噴射された予混合気体はノズル延長管450を介して燃焼室側へ噴射される。そして、燃焼室側へ噴射された予混合気体は、ノズル延長管450によって外向き旋回流となって、燃焼室内をらせん状に流れる。この適用例に係るガスタービン燃焼器においては、二つのピッチ円D1およびD2上にそれぞれ予混合火炎形成ノズルを配置しているため、ピッチ円D1およびD2上に設けられているそれぞれの予混合火炎形成ノズル群に対応した外向き旋回流が発生する。この二つの外向き旋回流によって、燃焼室の内壁近傍と中心近傍との間、および外側の予混合火炎形成ノズル群による外向き旋回流と内側の予混合火炎形成ノズル群による外向き旋回流との間に循環流が発生する。そして、この外向き旋回流と循環流とによって、燃料供給ノズル600によって主燃料を十分に拡散された予混合気体はさらに混合される。その結果、局所高温部が少なくなりさらにNOxの発生を抑制できる。
【0081】
また、燃料供給ノズル600に設けられている中空スポーク62の断面形状は翼形であるので、中空スポーク62の後方においては滑らかに燃焼用空気が流れる。この作用、および上記二つの再循環領域によって予混合火炎がより安定し、燃焼振動等も軽減できる。さらに、本実施の形態に係るガスタービン燃焼器では、二つのピッチ円D1およびD2上にそれぞれ予混合火炎形成ノズルを配置しているため、負荷に応じて使用する予混合火炎形成ノズル群を適宜選択することができる。したがって、部分負荷から全負荷にわたって最適な燃空比で希薄燃焼運転ができるので、すべての負荷領域でNOxの発生を抑制することができる。
【0082】
(適用例4)
図19は、本発明に係る燃料供給ノズルをガスタービン燃焼器に適用した第四の例を示す正面図である。図20は、第四の適用例に係るガスタービン燃焼器に使用するノズル延長管の軸方向断面図である。本ガスタービン燃焼器は、ノズル延長管460の内部に設けたフィンにより予混合気体の方向を調整する点に特徴がある。
【0083】
図19および20に示すように、ノズル延長管460の出口はガスタービン燃焼器内筒20の内壁に向かって傾けられており、この傾きによって予混合気体に外向きの流れを与える。また、当該ノズル延長管460の出口近傍には、予混合気体にガスタービン燃焼器内筒20の周方向に向かう旋回を与えるためのフィン465が備えられている。フィン465の枚数は適宜増減できる。なお、フィン465はガスタービン燃焼器内筒20の内壁に取付けてもよい。この場合にはフィン465がより燃焼室(図示せず)の近くに設置されて、より高温にさらされるので、フィルム冷却や対流冷却等の冷却手段によってフィン465を冷却することが好ましい。
【0084】
適用例4に係るガスタービン燃焼器はノズル延長管460の出口にフィン465が設けられており、また前記ノズル延長管460の出口はガスタービン燃焼器内筒20の径方向外側に傾いている。そして、予混合火炎形成ノズルに備えられている燃料供給ノズル600(図1参照)によって、主燃料は燃焼用空気に拡散される。前記ノズル延長管460から噴射された十分に主燃料が混合した予混合気体は、前記ガスタービン燃焼器内筒20の軸の周囲をらせん状に進む流れ、いわゆる外向き旋回流となる。この外向き旋回流によって予混合気体はさらに十分に混合されるので局所高温部はより少なくなり、NOxの発生をさらに抑制できる。
【0085】
そして、燃料供給ノズル600に設けられた中空スポーク62の断面形状は翼形なので、予混合気体はノズル延長管460から滑らかに噴射される。また、上記外向き旋回流によって燃焼室50の内壁近傍の圧力は高く、中心近傍の圧力は低くなる結果、内壁近傍と中心近傍との間に大きな循環流が発生し再循環領域が拡大する。これらの作用によって予混合気体が安定して燃焼するので、燃焼振動等が抑制されて、より安定してガスタービンの運転ができる。なお、フィン465をガスタービン燃焼器内筒20の内壁側に取付けた場合も、同様の効果を得ることができる。
【0086】
図21は、第四の適用例に係るガスタービン燃焼器の変形例を示す正面図である。図22は、この変形例に使用する予混合火炎形成ノズル延長管の軸方向断面図である。上記ガスタービン燃焼器はフィン465によって予混合気体に旋回を与えたが、本変形例に係るガスタービン燃焼器はフィン475によって予混合気体に外向きの流れを、ノズル延長管の傾きによって旋回を与えるものである。
【0087】
この変形例に係るガスタービン燃焼器はノズル延長管470の出口にフィン475が設けられており、前記ノズル延長管470の出口は予混合気体にガスタービン燃焼器内筒20の周方向に向かう旋回を与えるように傾いている。また、フィン475はガスタービン燃焼器内筒20の径方向外側へ傾けてあり、予混合気体に当該方向へ向かう流れを与える。なお、このフィン475の枚数は適宜増減できる。
【0088】
前記ノズル延長管470から噴射された予混合気体は、ノズル延長管470の傾きおよびフィンの傾きによって、前記ガスタービン燃焼器内筒20の軸の周囲をらせん状に進む流れ、すなわち外向き旋回流となる。この外向き旋回流および燃料供給ノズル600(図1参照)によって、予混合気体は十分に混合されるので、局所高温部が少なくなりNOxの発生が抑制される。また、この外向き旋回流によって燃焼室50の内壁近傍における圧力は高く、中心近傍の圧力は低くなる結果、燃焼室50の内壁と中心との間に循環流が発生し再循環領域を形成する。この再循環領域および燃料供給ノズル600(図1参照)が燃焼用空気を滑らかに流しつつ主燃料を拡散させる作用によって、予混合火炎が安定して形成される。その結果、燃焼振動等が低減され、さらに安定した運転ができる。
【0089】
図23は、この発明に係るガスタービン燃焼器の燃料供給ノズルを備えたガスタービンを示す説明図である。このガスタービン100に備えられたガスタービン燃焼器106には、上記ガスタービン燃焼器の燃料供給ノズルを備えたガスタービン燃焼器が適用されている。空気取り入れ口102から取り込まれた空気は、圧縮機104によって圧縮される。そして、高温・高圧の圧縮空気となってガスタービン燃焼器106へ送り込まれる。ガスタービン燃焼器106では、この圧縮空気に天然ガス等のガス燃料、あるいは軽油や軽重油等の液体燃料を供給して燃料を燃焼させ、作動流体である高温・高圧の燃焼ガスを生成させる。そして、この高温・高圧の燃焼ガスはタービン108に噴射される。タービン108を駆動した後の燃焼ガスは、ガスタービン100の外部へ排出される。
【0090】
ここで、図23からは明らかではないが、ガスタービン燃焼器106には、この発明に係る燃料供給ノズル600等が備えられているので、燃料供給ノズル600等に設けられた中空スポーク62等(図1等参照)の下流側で燃料が拡散しやすくなる。その結果、燃料と燃焼用空気との混合気体が均一に燃焼して局所的な高温部の発生が抑制されるので、このガスタービン100においては、従来のガスタービンよりもNOxの発生を低減できる。また、中空スポークの断面形状を翼形とすれば、燃焼用空気をさらに滑らかに流すことができる。このため、中空スポーク後方における燃焼用空気の乱れが少なくなるので、燃料を十分に拡散させつつ逆火が抑制できる。その結果、ノズル延長管等の焼損を低減できるので、このガスタービン100ではガスタービン燃焼器106の寿命を長くでき、保守・点検の手間を軽減できる。また、安定して燃料を燃焼させることができるので、信頼性の高い運転ができる。
【0091】
さらに、燃焼用空気の進行方向に対して傾けたスポークを使用すれば、燃焼用空気に旋回を与えることができるので、スポークの後方で燃料と燃焼用空気とを十分に混合できる。その結果、局所高温部の発生を抑制できるので、このガスタービン100においては、従来のガスタービンと比較してNOxの発生をさらに低減できる。また逆火の発生も従来のガスタービンよりも抑制できるので、安定した燃焼状態を維持して信頼性の高い運転ができる。さらに、ガスタービン燃焼器106の寿命も長くできるので、保守・点検の手間も軽減できる。
【0092】
また、図10に開示した予混合火炎形成ノズル40bを使用すれば、中空スポーク62による予混合火炎形成ノズル40bへ流入する空気の干渉を抑えることができる。これにより、十分な空気量を予混合火炎形成ノズル40bに供給することができるので、NOxの発生量を低減できる。さらに、同図に開示したように、中空スポーク62の後縁62tに前進角θを設けると、空気が後縁62tに沿って滑らかに流れるため、逆火の発生を抑えることができる。これによって、予混合火炎形成ノズル40bの焼損を抑えることができるので、予混合火炎形成ノズル40bの寿命を長くでき、また、保守・点検の手間も軽減できる。
【0093】
なお、このガスタービン100においては、ガスタービン燃焼器106に備えられた拡散火炎形成ノズル(図示せず)にこの発明に係る燃料供給ノズル600等(図1等参照)を適用してもよい。このようにすると、スポークの下流側で燃料が拡散しやすくなるため、燃焼用空気と燃料とが十分に混合されてより均一に燃焼できる。その結果、局所高温部の発生を低減できるので、NOxの発生量を従来のガスタービンよりも低減できる。
【0094】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明に係るガスタービン燃焼器の燃料供給ノズルでは、断面が翼形形状である中空スポークの側面に燃料を供給する複数の燃料供給孔をノズル胴部の表面から離して設けたので、当該スポークの下流側においては燃料が拡散しやすくなる。その結果、燃料と燃焼用空気との混合気体が均一に燃焼して局所的な高温部の発生が抑制されるので、従来よりもNOxの発生を低減できる。また、この発明に係るスポークの断面は翼形をしているので、燃焼用空気が滑らかに流れる。このためスポーク後方においては燃焼用空気の乱れが低減するため、NOxの発生を低減させつつ、逆火も抑制できる。
【0095】
また、この発明に係るガスタービン燃焼器の燃料供給ノズルでは、中空スポークをスワラーの上流に配置した。このため、中空スポークの下流に配置したスワラーによって燃焼用気体に圧力損失が発生するので、燃焼用気体が攪拌される。これによって、燃焼用気体中の燃料と空気とはより均一に混合されるので、燃焼用気体はさらに均一に燃焼する。その結果、局所的な高温部の発生がさらに抑制されて、NOxをさらに低減できる。
【0096】
また、この発明に係るガスタービン燃焼器の燃料供給ノズルでは、火炎形成ノズルの入口よりも上流側に、中空スポークの端部における後縁が位置するようにした。このため、中空スポークの影響を小さく抑えて、火炎形成ノズル内へ十分な量の燃焼用空気を供給することができるので、NOxの発生量を低減できる。
【0097】
また、この発明に係るガスタービン燃焼器の燃料供給ノズルでは、中空スポークのみで構成した燃料供給ノズルを火炎形成ノズルの内壁に設けた。このため筒状のノズル胴部が不要となり、火炎形成ノズル内部において燃焼用空気が通過する断面積は、筒状のノズル胴部を備えた燃料供給ノズルを使用する場合よりも大きくできる。したがって、流入する燃焼用空気の量が同じであれば、火炎形成ノズルの外形寸法を小さくできる。その結果、NOxの発生を低減しつつ逆火を抑制し、またガスタービン燃焼器全体をコンパクトにできる。
【0098】
また、この発明に係るガスタービン燃焼器の燃料供給ノズルでは、スポークを燃焼用空気の進行方向に対して傾けるようにした。このため、燃焼用空気に旋回を与えることができるので、上記燃料の拡散作用との相互作用によって燃料と燃焼用空気とを十分に混合できる。また、スポークの断面形状が翼形であるため燃焼用空気の剥離が少なく、スポーク後方における流れの乱れを抑制できる。その結果、局所高温部の発生を抑制してNOxの発生をさらに低減しつつ、逆火も抑制できる。
【0099】
また、中空スポークの後縁に前進角を設けることにより、前縁側から流入した燃焼用空気が後縁に沿って滑らかに流れるので、中空スポーク後流における流れの乱れが少なくなり、逆火を抑制できる。
【0100】
また、この発明に係るガスタービン燃焼器では、上記ガスタービン燃焼器の燃料供給ノズルを備えるようにした。これによって、NOxの発生を抑制できるので、清浄な排ガスを排出して環境負荷を低減できる。また、上記ガスタービン燃焼器の燃料供給ノズルによって逆火を抑えることができるのでガスタービン燃焼器の寿命が延び、また、保守・点検の手間も軽減できる。
【0101】
また、この発明に係るガスタービンでは、上記ガスタービン燃焼器の燃料供給ノズルを有するガスタービン燃焼器を備えたので、NOxを低減できる。これによって、清浄な排ガスによって環境負荷を低減できる。また、逆火の発生も抑制できるので、安定した燃焼状態を維持して信頼性の高い運転ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1に係るガスタービン燃焼器の燃料供給ノズルを示す説明図である。
【図2】この発明の実施の形態1に係る中空スポークの変形例を示す説明図である。
【図3】燃料供給ノズルを拡散火炎形成ノズルに適用した例を示す説明図である。
【図4】この発明の実施の形態2に係るガスタービン燃焼器の燃料供給ノズルを示す説明図である。
【図5】この発明の実施の形態2に係る燃料供給ノズルの変形例を示す説明図である。
【図6】この発明の実施の形態3に係るガスタービン燃焼器の燃料供給ノズルを示す説明図である。
【図7】本発明に係る燃料供給ノズルをガスタービン燃焼器に適用した第一の例を示す正面図である。
【図8】図7に示したガスタービン燃焼器の軸方向断面図である。
【図9】本発明に係る燃料供給ノズルをガスタービン燃焼器に適用した第二の例を示す軸方向断面図である。
【図10】本発明に係る燃料供給ノズルをガスタービン燃焼器に適用した第三の例を示す軸方向断面図である。
【図11】このガスタービン燃焼器に使用する予混合火炎形成ノズル延長管の軸方向断面図である。
【図12】冷却手段を取付けたガスタービン燃焼器内筒を示す軸方向断面図である。
【図13】第一の適用例に係るガスタービン燃焼器の第一の変形例を示す正面図である。
【図14】第一の適用例に係るガスタービン燃焼器の第二の変形例を示す正面図である。
【図15】本発明に係る燃料供給ノズルをガスタービン燃焼器に適用した第二の例を示す正面図である。
【図16】図14に示したガスタービン燃焼器の軸方向断面図である。
【図17】第二の適用例に係るガスタービン燃焼器に使用する混合気体形成用円筒を示す軸方向断面図である。
【図18】本発明に係る燃料供給ノズルをガスタービン燃焼器に適用した第三の例を示す正面図である。
【図19】本発明に係る燃料供給ノズルをガスタービン燃焼器に適用した第四の例を示す正面図である。
【図20】第四の適用例に係るガスタービン燃焼器に使用するノズル延長管の軸方向断面図である。
【図21】第四の適用例に係るガスタービン燃焼器の変形例を示す正面図である。
【図22】この変形例に使用する予混合火炎形成ノズル延長管の軸方向断面図である。
【図23】この発明に係るガスタービン燃焼器の燃料供給ノズルを備えたガスタービンを示す説明図である。
【図24】予混合方式のガスタービン燃焼器の一例を示す軸方向断面図である。
【図25】これまで使用されてきた予混合方式のガスタービン燃焼器の主燃料供給ノズルを示す説明図である。
【図26】この先行例に係る燃料供給ノズルの説明図である。
【符号の説明】
10 ガスタービン燃焼器外筒
20 ガスタービン燃焼器内筒
21 プレートフィン
30 拡散火炎形成コーン
31、35 パイロット燃料供給ノズル
32 拡散火炎形成ノズル
33、42、72 スワラー
36 パイロットノズル
40、40a、40b 予混合火炎形成ノズル
41 火炎形成ノズル
45 燃料供給部
46 入口
50 燃焼室
60 ノズル胴部
61 燃料供給孔
62、62a、62b、63、64、65、68 中空スポーク
62l 前縁
62t 後縁
62x 端部
70 混合気体形成用筒
410、420、430、440、450、460、470 ノズル延長管
411 側部
412 側部
600、601、602、603、620 燃料供給ノズル
610 主燃料供給ノズル

Claims (7)

  1. 中空の燃料供給ノズル胴部の周囲に、断面が翼形形状をした複数の中空スポークを備え、当該中空スポークの側面に燃料を供給する複数の燃料供給孔を前記燃料供給ノズル胴部の表面から離して設けるとともに、前記中空スポークの後縁には前進角が設けられることを特徴とするガスタービン燃焼器の燃料供給ノズル。
  2. さらに、前記中空スポークに設けられる燃料供給孔から噴射された燃料と空気とを混合させた燃焼用気体を噴射して火炎を形成する火炎形成ノズルの内部に設けられる、前記燃焼用気体を攪拌するためのスワラーの上流に、上記中空スポークが設けられることを特徴とする請求項1に記載のガスタービン燃焼器の燃料供給ノズル。
  3. さらに、前記中空スポークに設けられる燃料供給孔から噴射された燃料と空気とを混合させた燃焼用気体を噴射して火炎を形成する火炎形成ノズルの入口よりも上流側に、上記中空スポークの端部における後縁が位置するように上記中空スポークを配置したことを特徴とする請求項1または2に記載のガスタービン燃焼器の燃料供給ノズル。
  4. 燃料と空気とを混合させた燃焼用気体を噴射して火炎を形成する火炎形成ノズルの内壁に、断面が翼形形状をした中空スポークを設け、当該中空スポーク内に供給された燃料を前記火炎形成ノズル内に供給する燃料供給孔が、前記中空スポークの側面に前記火炎形成ノズルの径方向に向かって複数設けられるとともに、前記中空スポークの後縁には前進角が設けられることを特徴とするガスタービン燃焼器の燃料供給ノズル。
  5. さらに、上記中空スポークを、燃焼用空気の進行方向に対して傾けたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のガスタービン燃焼器の燃料供給ノズル。
  6. ガスタービン燃焼器内筒と、
    前記ガスタービン燃焼器内筒の内部に配置され、パイロット燃料と空気とを混合して拡散火炎を形成する拡散火炎形成ノズルと、
    前記ガスタービン燃焼器内筒とパイロット火炎形成コーンとの間に環状に設けられ、主燃料と空気とを混合させた予混合気体によって予混合火炎を形成するための予混合火炎形成ノズルとを備えており、
    前記拡散火炎形成ノズルまたは前記予混合火炎形成ノズルのうち少なくとも一方は、請求項1〜のいずれか1項に記載したガスタービン燃焼器の燃料供給ノズルを有することを特徴とするガスタービン燃焼器。
  7. 空気を圧縮する圧縮機と、
    当該圧縮機で圧縮された空気と燃料とを反応させて燃焼ガスを生成する請求項に記載したガスタービン燃焼器と、
    当該ガスタービン燃焼器で生成された燃焼ガスが噴射されることによって駆動されるタービンとを備えたことを特徴とするガスタービン。
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