JPH0791661A - 燃焼器及びその運転方法 - Google Patents
燃焼器及びその運転方法Info
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- JPH0791661A JPH0791661A JP3109194A JP3109194A JPH0791661A JP H0791661 A JPH0791661 A JP H0791661A JP 3109194 A JP3109194 A JP 3109194A JP 3109194 A JP3109194 A JP 3109194A JP H0791661 A JPH0791661 A JP H0791661A
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Abstract
れ、低NOx化が図れるガスタービン燃焼器及びその運
転方法を提供することにある。本発明の第2の目的は、
連続負荷運転が可能なガスタービン燃焼器及びその運転
方法を提供することにある。 【構成】燃焼器5はその中心部分にパイロットバーナー
6を備え、これを取り囲むように予混合器1が配置され
ている。予混合器1は周方向に区分された複数の予混合
室からなり、各予混合室は入口側に燃料噴射ノズル2
を、その下流側に翼状構造物9を備えている。予混合器
1の入口から噴射された燃料4及び空気3は予混合気1
1を形成し、翼状構造物9の後方にランチェスター渦1
0が形成される。ランチェスター渦10は予混合器1の
出口に循環流8を、循環流8の外側に主流7を形成す
る。
Description
器に係り、特にガスタービンに適用するのに好適な燃焼
器に関する。
いては、窒素酸化物(以下、NOxという)の低減を図
るため燃料と空気を予め混合し燃焼させる予混合燃焼方
式が採用されている。この予混合燃焼方式は、燃料と空
気を分離して燃焼する拡散燃焼方式と比較して、燃料濃
度を低くし局所的な高温領域の発生を防止し、排ガス中
に含まれるNOxの発生量を少なくできる点で優れてい
る。
防止する予混合燃焼方式では、高温領域不在となるため
に火炎が不安定になり易く、火炎の吹き飛びや逆火を発
生し易い。また、予混合気が空間的に十分均一に混合さ
れていないので、NOxを低減する効果が小さいという
課題があったために、これを解決せんとして従来より種
々のものが考えられている。
平2−275221号公報に記載のように、予混合器を円錐状
に形成し、円錐の先端部に設置したノズルから軸方向に
燃料を噴出し、円錐側面の接線方向から空気を流入させ
て予混合器内部の周方向に旋回流を発生させることによ
り、予混合気の均一化を図ると共に、予混合器の出口に
軸方向の循環流を形成して火炎の安定化を図るものや、
特開平4ー103906 号公報に記載ように、予混合器の出口
に保炎器を設け、保炎器の下流側に軸方向の循環流を発
生させることにより火炎の安定化を図るものや、予混合
気に旋回流を与えて旋回の中心近傍に逆流を発生させ、
この逆流で高温の既燃物を保持し、これを着火源として
火炎の安定化を図るものが知られている。
焼器の小型化,起動から定格運転の広い範囲にわたる火
炎の安定保持が必要である。また、複数の燃焼器を火炎
伝播管で結合するガスタービン燃焼器においては、起動
時における各燃焼器の確実な着火や、出力上昇における
起動燃焼器から他燃焼器への確実な火移りが必須の要件
である。
混合器を円錐状に形成するものでは、円錐状の予混合器
内で予混合気を十分に均一に混ぜ、予混合器の出口に循
環流を形成するためには、軸方向に十分な予混合器長さ
が必要となるので、予混合器の小型化が図れない。ま
た、予混合気の流速が低下すると出口の循環流を安定に
形成できないので、火炎が不安定になる。従って、ガス
タービンの連続負荷運転には適用できない。更に、空気
の流入口や円錐の先端部における圧力損失が大きいの
で、燃焼器としての効率が悪い。
のでは、保炎器は高温の燃焼ガスに晒されるので、焼損
防止のために保炎器の冷却が不可欠であり、複雑な冷却
構造を必要とする。従って、予混合器の小型化が図れな
い。
は、旋回の作用で生じる逆流領域の中心近傍に流速がゼ
ロになる淀み領域が発生するので、火炎が不安定にな
り、火炎の吹き消えや燃焼振動を起こす。
合に関しては特に考慮されていないので、予混合気の十
分な均一性は得られずNOx低減効果は小さい。また、
前述した従来例では、複数の燃焼器を火炎伝播管で結合
するガスタービン燃焼器の起動時における各燃焼器の確
実な着火,出力上昇時における他燃焼器への確実な火移
りについては何等考慮されていない。
あって、その第1の目的は、小型で火炎安定性に優れ、
火炎の吹き消え防止及び低NOx化が図れる燃焼器及び
その運転方法を提供することにある。
なガスタービン燃焼器及びその運転方法を提供すること
にある。
ガスタービン燃焼器を提供することにある。
徴を備えたことにより達成される。
れば、予混合気の主流方向とは予混合器の入口と出口の
中心を結ぶ中心線の方向を表すものとする。
回転の中心軸を持つ渦を発生させる構造物を予混合器内
に設ける、若しくは、予混合気の主流方向に対して仰角
を持つ構造物を予混合器内に設け、該構造物は該予混合
器の内面に非接触な部分を有するようする、若しくは、
予混合気の主流方向に乱流を発生させる構造物を予混合
器内に設けることにより達成される。好ましくは、前記
構造物上に乱流を発生させる手段を設ける、若しくは、
前記構造物上に複数の渦発生手段を設ける、若しくは、
前記構造物を複数設ける。また、好ましくは、前記仰角
を10°〜20°の範囲とする。
に回転の中心軸を持つ渦を発生させる構造物を予混合器
内に複数設け、該複数の構造物の下流に発生する複数の
渦を合体させたことにより達成される。
に回転の中心軸を持つ渦を発生させる構造物と、前記渦
の中心と周りとの圧力差を増大させる圧力差調整手段と
を予混合器内に設けたことにより達成される。好ましく
は、前記渦の中心圧力を上昇させる圧力調整手段を前記
圧力差調整手段の下流側に設ける、若しくは、前記渦の
中心圧力を上昇させる圧力調整手段を前記予混合器の出
口側に設ける。また、好ましくは、前記圧力調整手段と
して縮小流路部を設ける、若しくは、前記圧力調整手段
として拡大流路部を設ける。また、好ましくは、前記圧
力調整手段は、前記渦の中心と周りとの圧力差を減少さ
せる。
に回転の中心軸を持つ渦を発生させる構造物を予混合器
内に内蔵し、前記渦の周りの流速を増加させる流速調整
手段を予混合器に設けることにより達成される。好まし
くは、前記流速調整手段は、前記予混合器の出口側に設
ける。また、好ましくは、前記流速調整手段として縮小
流路部を設ける。
しくは、予混合器を円筒形状になす。
しくは、予混合器内に設けた構造物の表面から燃料を供
給する。
に回転の中心軸を持つ渦を発生させる構造物を予混合器
内に内蔵し、予混合器の出口側の中心部に循環流を、該
循環流の外側に主流を形成することにより達成される。
拡散燃焼火炎を、該拡散燃焼火炎の下流側に予混合燃焼
火炎を発生することにより達成される。
に回転の中心軸を持つ渦を予混合器内に発生させること
により、予混合気を混合する手段としたことにより達成
される。好ましくは、前記予混合器の主流方向の流量が
全流量の半分以上を占め、残りが該主流方向を中心軸と
して旋回する流れを、前記予混合器内に発生させること
により、予混合気を混合する手段とする。また、好まし
くは、前記手段により、発生される前記渦は、前記予混
合器内に局部的に発生させる。この局部的とは、前記予
混合器内部の全体ではなく部分的に。という意味であ
る。また、前記予混合器内部に複数の渦を発生させるこ
とにより効果をより高めることができる。また、第1の
目的は、予混合気を主流方向に回転の中心軸を持つ渦を
用いて混合した後に燃焼させる運転方法を用いることに
より達成される。好ましくは、前記渦を複数用い、隣合
う渦の回転方向を互いに逆向きとする。
噴射部と、該燃料噴射部の周りに形成された第1の旋回
羽根と、該第1の旋回羽根の周りに形成された第2の旋
回羽根とからなり、予混合器の周方向に旋回流を発生さ
せる手段を予混合器の出口側に設けたことにより達成さ
れる。
の周方向に旋回流を発生させる手段を前記予混合器の出
口側に備え、前記予混合気の軸方向流速に対する周方向
流速の比で表される旋回の強さが、前記旋回流の外周部
より前記旋回流の中心軸近傍が強くなるようにすること
により達成される。
しくは、予混合気を周方向に旋回させる手段を備え、該
手段は、前記予混合気の軸方向流速に対する周方向流速
の比を表す旋回の強さが、旋回軸からの距離が大きくな
るほど弱くすることでもよい。
しくは、予混合気を周方向に旋回させる第1の手段と、
該手段の外周部に位置し、該手段と同じ周方向に前記予
混合気を旋回させる第2の手段とを予混合器の出口部に
備え、前記第1の手段が発生する旋回流の軸方向流速に
対する周方向流速の比で表される旋回の強さが、前記第
2の手段が発生する旋回流の旋回の強さよりも大きくす
る。また、好ましくは、前記第2の手段が旋回軸近傍に
発生する旋回流の軸方向流速に対する周方向流速の比で
表される旋回の強さが、該旋回流の外周部における旋回
の強さよりも大きくする。
と燃料を個別に噴出し拡散燃焼させるパイロットバーナ
ーを燃焼器の中心部に設け、該パイロットバーナーを取
り囲むように予混合器を周方向に複数配置すると共に、
該予混合器は、予混合気の主流方向に回転の中心軸を持
つ渦を発生させる構造物を内蔵することにより達成され
る。
を個別に噴出し拡散燃焼させるパイロットバーナーを燃
焼器の中心部に設け、該パイロットバーナーを取り囲む
ように予混合器を周方向に複数配置すると共に、該予混
合器は、予混合気の主流方向に回転の中心軸を持つ渦を
発生させる構造物を内蔵し、隣合う予混合器から放出さ
れる渦の回転方向を互いに逆向とすることにより達成さ
れる。好ましくは、少なくとも1つの予混合器から放出
される渦の回転方向を他の予混合器から放出される渦の
回転方向と逆向きにする、若しくは、周方向及び半径方
向に隣合う予混合器から放出される渦の回転方向を互い
に逆向きにする。また、好ましくは、前記燃焼器を、前
記パイロットバーナーを取り囲むように周方向に複数配
置される第1の予混合器と、該第1の予混合器の下流側
の周方向に複数配置される第2の予混合器とから構成す
る。
周方向に空気の旋回流を発生させる手段と、予混合気の
主流方向に回転の中心軸を持つ渦を発生させる構造物と
を予混合器内に設けることにより達成される。
部に設けた燃料噴射部と該燃料噴射部の周りに形成され
た旋回羽根とからなり、予混合器の周方向に旋回流を発
生させる手段と、予混合気の主流方向に回転の中心軸を
持つ渦を発生させる構造物とを予混合器内に設けること
により達成される。
主流方向に回転の中心軸を持つ渦を発生させる構造物を
予混合器内に内蔵し、入口側中心部に設けた燃料噴射部
と予混合器の側面に設けられ接線方向から空気を供給す
るスリット部分とからなり、前記予混合器の周方向に旋
回流を発生させる手段を予混合器の入口側に形成するこ
とにより達成される。
を個別に噴出して拡散燃焼させた後、予混合気を主流方
向に回転の中心軸を持つ渦を用いて混合して予混合燃焼
させる運転方法を用いたことにより達成される。
を個別に噴出させて拡散燃焼を行う第1のステップと、
該拡散燃焼及び予混合気を主流方向に回転の中心軸を持
つ渦を用いて混合して予混合燃焼を行う第2のステップ
とからなる運転方法を用いることにより達成される。好
ましくは、前記第2のステップは、前記予混合燃焼させ
る空気と燃焼の流量を増加させると共に、前記拡散燃焼
させる空気と燃焼させる空気と燃料の流量を減少させ
る。また、好ましくは、前記拡散燃焼させる空気と燃料
の流量を減少させた後、一定にする。
に、好ましくは、空気と燃料を個別に噴出させて拡散燃
焼を行う第1のステップと、該拡散燃焼及び予混合気の
主流方向に回転の中心軸を持つ渦を用いて混合した第1
の予混合気の予混合燃焼を行う第2のステップと、該第
1の予混合気の予混合燃焼及び前記拡散燃焼と、前記渦
を用いて混合した第2の予混合気の予混合燃焼を行う第
3のステップからなる運転方法を用いる。好ましくは、
前記第2のステップは、前記第1の予混合気の流量を増
加させると共に、前記拡散燃焼させる空気と燃料の流量
を減少させ、前記第3のステップは、前記第2の予混合
気の流量を増加させると共に、前記拡散燃焼させる空気
と燃料の流量及び前記第1の予混合器の流量を一定にす
る。
中心部に設け、該パイロットバーナーを取り囲むように
予混合器を周方向に複数配置し構成された複数の燃焼器
からなり、各燃焼器を前記パイロットバーナーを含み、
前記予混合器から放出される旋回流の回転方向が直線上
に略同一となる外周部を火炎伝播管で結合することによ
り達成される。
軸を持つ渦を発生させる構造物を前記予混合器内に設け
ることにより、渦の中心軸周りの周方向流れ、及び渦の
中心と周りの圧力差に基づく半径方向の流れが有する大
きな混合作用を用いて予混合器内において空気と燃料を
空間的に均一に混合できるので、NOxを低減すること
ができる。また、予混合器の出口において、渦周辺の高
圧力部から渦中心の低圧力部に流れが発生することによ
り、出口における渦中心の圧力は予混合器内部の渦中心
の圧力よりも高くなるので、上流側への流れが発生す
る。また、前記渦は主流方向に進行するに伴い、渦の回
転半径が増加する。また、前記渦は主流方向に進行する
に伴い、渦の角運動量を増加する。従って、予混合器出
口の中心部に循環流を、該循環流の外側に主流を形成で
きるので、火炎の吹き飛び及び逆火を防止し安定化する
ことができる。更に、このような渦による混合作用を用
いると、空気と燃料を短時間で混合し予混合気を得るの
で、予混合器を小型化できる。
持つ構造物を予混合器内に設け、該構造物は該予混合器
の内面に非接触な部分を有するようにしたことにより、
構造物の揚力に対する3次元効果でランチェスター渦と
呼ばれる強い渦が発生する。従って、上述した渦の作用
により、小型の予混合器でも火炎を安定化し、NOxを
低減することができる。
発生させる手段を設けることにより、この手段から発生
する方向性を持たない乱流と、構造物から発生する渦と
を組み合わせて空気と燃料の混合作用を強めることがで
きる。更に、この乱流は予混合気の主流が構造物の表面
から離れる現象(流れの剥離)を抑制する作用があるの
で、これも混合作用を強める働きがありNOxを低減す
ることができる。
渦発生手段を設けたことにより、渦発生手段が発生する
複数の渦と構造物から発生する渦とを組み合わせて空気
と燃料の混合作用を強めることができる。
ることにより、複数の構造物から発生した渦は干渉し、
渦形状が崩壊して乱流状態になる。これにより、予混合
気の混合作用をさらに強めることができる。
を持つ渦を発生させる構造物を予混合器内に複数設け、
該複数の構造物の下流に発生する複数の渦を合体させて
一つの渦を形成することによっても、上述と同様の作用
により小型の予混合器で火炎を安定化し、NOxを低減
することができる。
を持つ渦を発生させる構造物を予混合器内に3個設け、
各構造物が発生する渦の循環(中心軸の周りに渦として
流れる予混合気の流量)を各々Γ1,Γ2,Γ3とし、各
渦の中心間の距離を各々r12,r23,r31(rijは渦i
と渦jの中心間距離)としたときに、
の渦を合体させて1つの渦を形成できるので、上述と同
様の作用により小型の予混合器で火炎を安定化し、NO
xを低減することができる。
を持つ渦を発生させる構造物を予混合器内に3個設け、
各構造物が発生する渦の循環(中心軸の周りに渦として
流れる予混合気の流量)を各々Γ,Γ,−Γ/2(負号
は渦の回転方向が逆であることを示す)とし、各渦の中
心が正三角形の頂点位置となるように各構造物を配置す
ることによっても、3個の渦から1個の渦を形成できる
ので、上述と同様の作用により小型の予混合器で火炎を
安定化し、NOxを低減することができる。
の中心と周りの圧力差を増大する圧力差調整手段を前記
構造物の下流側に備えることにより、渦の中心と周りの
圧力差に基づく半径方向の流れは強くなるので、予混合
気の混合作用をさらに強めることができる。
の中心の圧力を上昇させる圧力調整手段を前記圧力差調
整手段の下流側に備えることにより、圧力調整手段の上
流と下流における渦中心の圧力差に基づいて上流側への
流れが生じる。これが、予混合器内部における循環流を
形成するので、この循環流を用いて予混合気の混合作用
をさらに強めることができる。
の中心の圧力を上昇させる圧力調整手段を出口側に備え
ることにより、圧力調整手段の上流と下流における渦中
心の圧力差に基づいて上流側への流れが生じる。これ
が、予混合器出口における循環流を形成するので、火炎
の飛び火を防止し火炎を安定化することができる。
の周りの流速を増加させる流速調整手段を出口側に備え
ることにより、出口の渦の周りに高速の流れを形成でき
るので、火炎の逆火を防止し火炎を安定化することがで
きる。
器の周方向に配置し、該予混合器出口に空気と燃料を個
別に噴出し拡散燃焼させるパイロットバーナーを設ける
ことにより、予混合器出口に形成される循環流のみで十
分な火炎の安定化が図れるので、パイロットバーナーを
十分小さくしても安定な燃焼器の運転が行える。更に、
予混合器出口においてパイロットバーナーの拡散火炎は
瞬時に予混合気の渦に巻き込まれ未燃焼気体を燃焼させ
るので、拡散火炎(パイロット火炎)の火移り特性を効
果的に向上でき、火炎を更に安定化することができる。
に噴出し拡散燃焼させるパイロットバーナーを該燃焼器
中心部に設け、該パイロットバーナーを取り囲むように
前記予混合器を該燃焼器の周方向に設けることによって
も、予混合器出口に形成される循環流のみで十分な火炎
の安定化が図れるので、パイロットバーナーを十分小さ
くしても安定な燃焼器の運転が行える。
混合気の主流方向を周方向とする旋回流を発生させる手
段を入口側に備え、該予混合気の主流方向が周方向から
軸方向に移行する位置よりも下流側に前記構造物を備え
ることにより、旋回流の有する混合作用も利用できるの
で、空気と燃料の均一混合が促進され、NOxを更に低
減することができる。
転の中心軸を持つ渦を発生させる構造物を内蔵し、出口
側の中心部に循環流を、該循環流の外側に主流を形成す
ることにより、火炎の吹き飛び及び逆火を防止できるの
で、火炎を安定化することができる。更に、前述した渦
の作用によりNOxを低減することができる。
の上流側に、拡散燃焼火炎を発生することにより、予混
合器出口においては拡散燃焼火炎の有する優れた火炎安
定性能を利用し、燃焼器出口においては予混合燃焼火炎
の有する優れた低NOx性能を利用することができる。
させるパイロットバーナーを燃焼器の中心部に設け、該
パイロットバーナーを取り囲むように予混合器を周方向
に複数配置すると共に、該予混合器は予混合気の主流方
向に回転の中心軸を持つ渦を発生させる構造物を内蔵
し、少なくとも1つの予混合器から放出される渦の回転
方向を他の予混合器から放出される渦の回転方向と逆向
きにしたことにより、上述と同じ渦の作用を用いてNO
xを低減することができる。また、他の予混合器から放
出される渦と回転方向が逆向きの渦は隣の渦との間に燃
焼器の中心部から周辺部への流れを誘起するので、この
流れを用いて中心部の拡散火炎を効果的に予混合器に輸
送することができる。従って、予混合気への火移り特性
を向上でき、火炎を安定化することができる。更に、複
数の予混合器を小型化し負荷に応じて段階的に運転する
ことにより、実質的に連続負荷運転が可能となる。
させるパイロットバーナーを燃焼器の中心部に設け、該
パイロットバーナーを取り囲むように予混合器を同心円
状に複数段配置すると共に、該予混合器は予混合気の主
流方向に回転の中心軸を持つ渦を発生させる構造物を内
蔵し、周方向及び半径方向に隣合う予混合器から放出さ
れる渦の回転方向を互いに逆向きとしたことによって
も、上述と同様の作用により、小型の予混合器で火炎安
定性に優れNOxを低減できると共に、連続負荷運転が
可能となる。
転の中心軸を持つ渦を発生させる構造物を内蔵し、該予
混合器を複数備え、隣合う予混合器から放出される渦の
回転方向を互いに逆向きとすることにより、予混合気を
空間的に均一にできるので、NOxを低減することがで
きる。この場合、各渦は両隣に逆向きの流れを誘起する
ので、この流れを用いて燃焼器中心付近の予混合器出口
で燃焼させた燃焼気体を各予混合器へ引き込むことがで
きる。従って、各予混合器がパイロットバーナーとして
の役割を果たすので、パイロット火炎の火移り特性を効
果的に向上でき、火炎を安定化することができる。更
に、複数の予混合器を小型化し負荷に応じて段階的に運
転することにより、実質的に連続負荷運転が可能とな
る。
の手段と、該手段の外周部に位置し、該手段と同じ周方
向に前記予混合気を旋回させる第2の手段とを予混合器
の出口部に備え、前記第1の手段が発生する旋回流の軸
方向流速に対する周方向流速の比で表される旋回の強さ
が、前記第2の手段が発生する旋回流の旋回の強さより
も大きくする。また、好ましくは、前記第2の手段が旋
回軸近傍に発生する旋回流の軸方向流速に対する周方向
流速の比で表される旋回の強さが、該旋回流の外周部に
おける旋回の強さよりも大きくすることにより、火炎の
吹き消えや燃焼振動の原因となる中心軸近傍の淀み領域
を縮小することができる。従って、火炎の吹き消えを防
止し、火炎の安定性を向上することができる。
より説明することができる。ここで、圧力をP,密度を
ρ,旋回流速をW,軸方向距離をx,半径方向距離を
r,燃焼器の半径をRとすると、旋回流場で以下の関係
が成り立つ。
に比例して増加する。中心軸の圧力勾配が大きいほど逆
流流速は増大するから、逆流流速を増大させるために
は、下流ほど遠心力が弱くなるように工夫すればよい。
この結果、旋回流の内周部に比べて外周部での旋回の強
さを小さくすることにより、遠心力に強く影響する内周
部(r:小)での旋回流速を軸方向に効果的に減衰させ
ることができる。このため、逆流流速を増大させ、火炎
の安定性を向上することができる。また、パイロットバ
ーナーを燃焼器の中心部に設け、該パイロットバーナー
を取り囲むように予混合器を周方向に複数配置し構成さ
れた複数の燃焼器からなり、各燃焼器を前記パイロット
バーナーを含み、前記予混合器から放出される旋回流の
回転方向が直線上に略同一となる外周部を火炎伝播管で
結合すると、旋回流によって誘起された流れにより、パ
イロットバーナーから外周部の予混合器へ容易に火移り
できると共に、予混合燃焼火炎を火炎伝播管を介して他
の燃焼器の予混合器へ確実に火炎を伝播させることがで
きる。また、各予混合器から供給される予混合気は、出
口に形成される循環流により保炎しながら燃焼するの
で、予混合火炎の安定をさせることができる。
る。
ービン燃焼器の縦断面を示す斜視図、図2は図1の予混
合器出口周りの詳細図、図3は図2の翼状構造物のA方
向矢視図である。
中心部分に燃料噴射ノズル6a及び空気噴射ノズル6b
で構成されるパイロットバーナー6を備え、パイロット
バーナー6を取り囲むように予混合器1が配置されてい
る。予混合器1は周方向に区分された複数の予混合室か
らなり、各予混合室は入口側に燃料噴射ノズル2と、そ
の下流側の内側面に予混合気の主流方向11aに対して
適切な仰角αを持つ翼状構造物9を備えている。ここ
で、図3に示すように、翼状構造物9は三角錐形状をし
ており、9a,9b,9cを3頂点とする三角形の面
(頂点9aと辺9b−9c(頂点9bと9cを両端とす
る辺)の中点とを結ぶ線(図3の破線))が、予混合気の
主流方向11aに対して仰角αとなるように予混合室の
内面に固定されている。
燃焼用空気3と燃料噴射ノズル2から噴射された燃料4
とが、拡散により混合しながら予混合気11を形成し、
予混合器1内を流れる。その際、翼状構造物9の予混合
器1の内面から離れた部分にある端部、即ち、突出部
(図3の頂点9d)の後方にランチェスター渦と呼ばれ
る予混合気11の主流方向に回転の中心軸を持つ渦(縦
渦)が形成され、ランチェスター渦10は燃料と空気を
巻き込み混合を行いながら予混合器1の出口へ向かう。
ランチェスター渦10の流れは、予混合室内の主流方向
の流れと、この主流方向を中心軸として旋回する流れと
を含み、主流方向の流量が全流量の半分以上を占めてい
る。ランチェスター渦10は下流側に進行するに伴って
渦の回転半径が増加し、角運動量も増加するので、強い
混合作用を有する。このランチェスター渦10の混合作
用により予混合気11は空間的に一様に混合されるの
で、濃度むらによる局所的な高温領域が発生せず、NO
xを低減することができる。
内において渦の中心圧力よりも周りの方の圧力が高い
が、予混合室の出口で周りの高圧力部から中心の低圧力
部に流れが発生することにより渦中心の圧力を上昇させ
る。これにより、渦中心の圧力は予混合室の出口の方が
予混合室内よりも高くなるので、この圧力差に基づく上
流側への流れが生じ、循環流8を形成する。この循環流
8の作用により予混合火炎12aの吹き飛びを防止し、
火炎を安定化を図ることができる。また、循環流8の外
側を流れる主流7の作用により予混合火炎12aの逆火
も防止できるので、更に火炎の安定化が図れる。尚、図
3では、仰角αとして主流方向11aに対して翼状構造
物9を時計方向に傾けた例を示したが、主流方向11a
に対して翼状構造物9を反時計方向に傾けることによ
り、逆向きのランチェスター渦10を発生することがで
きる。
れのうち主流方向を中心軸として旋回する流れの流量を
全流量の30〜50%の範囲にすることにより、上記し
た予混合気11の均一混合及び予混合火炎12aの安定
化を効果的に行うことができる。このような流量配分を
行うために、翼状構造物9としては、主流に対する仰角
が10°〜20°、主流に垂直な面における予混合室内
面からの高さが該垂直な面内の予混合室の平均内径の3
0〜50%の範囲となるようにすればよい。この時、予
混合気11の流れが翼状構造物9の表面から離れる流れ
の剥離現象を抑制し、予混合気11の混合効果を更に高
めることもできる。また、パイロットバーナー6の下流
側には拡散火炎12が形成されるので、これによっても
予混合火炎12aの安定性は更に高められる。
は予混合器1の予混合室を小型にしても十分に得られる
ので、燃焼器5を小型にしても火炎を安定化しNOxを
低減することができる。従って、本実施例のような複数
の予混合室を小型化し、又は小型の予混合器を複数設置
し、これらを負荷に応じて段階的に運転することによ
り、実質的に連続負荷運転が可能となる。以上のような
構成を備えることにより、NOxの発生要因である予混
合気の不均一性及びこれに伴う予混合火炎内の高温領域
の発生を極力抑えることができるので、10ppm 未満の
超低NOx濃度を達成することが可能となる。
転方法について説明する。燃焼器5の起動時には、初め
にパイロットバーナー6を起動させ、これに供給する空
気3と燃料4の流量を徐々に増加させることにより、拡
散燃焼出力を増大させる。次に、出力が定格の所定割合
に達した時点で予混合器1を起動させ、予混合気11の
流量を増加させることにより、予混合燃焼出力を増大さ
せる。この時、パイロットバーナー6に供給する空気3
と燃料4の流量を減少させ、予混合燃焼出力に対する拡
散燃焼出力の割合を減らすことにより、低NOx化を図
る。出力が定格に達した時点で、予混合器1及びパイロ
ットバーナー6に供給する空気3と燃料4の流量を一定
にして、燃焼器5を定格出力で運転する。燃焼器5の停
止時には、起動時と逆の運転を行えばよい。上記した所
定割合を適切に設定することにより、低出力時における
予混合火炎の不安定性を拡散火炎の有する安定性で補い
ながら、予混合火炎の有する低NOx性能を有効に利用
できるので、低NOxで火炎安定性に優れた燃焼器の運
転を行うことができる。また、予混合器1の複数の予混
合室の出力増大を段階的に制御することにより、燃焼器
として実質的な連続負荷運転が可能となる。以上、本実
施例においては、構造物により予混合器内に渦を発生さ
せたが、この限りではなく、後述する予混合器の形状変
形や、旋回羽根等を含み、予混合器内に渦を発生させ、
かつ、燃焼器の運転上支障をきたさない手段であれば用
いても構わない。
器を示す図である。本実施例では、予混合気の主流方向
11aに対して適切な仰角α1 を持つ翼状構造物9を予
混合器1の内側面に設置すると共に、翼状構造物9上に
主流方向11aに対して適切な仰角α2 を持つ複数の小
翼13を設置している。予混合器1では、その入口から
供給された燃焼用空気3と燃料噴射ノズル2から噴射さ
れた燃料4とが、拡散により混合しながら予混合気を形
成し、予混合器1内を流れる。そして、第1の実施例と
同様の作用により、翼状構造物9の開放端後方に予混合
気のランチェスター渦10が形成されると共に、小翼1
3からも複数の小さなランチェスター渦10aが生じ
る。小さなランチェスター渦10aは互いに干渉しなが
ら燃料と空気を巻き込んで混合し、さらに大きなランチ
ェスター渦10に巻き込まれながら予混合器出口に達
し、出口において燃焼される。本実施例によれば、予混
合器1で作られた予混合気11は複数の小さなランチェ
スター渦10aと1個の大きなランチェスター渦10と
の組合わせにより、第1の実施例よりもさらに一様に混
合される。第1の実施例で述べたように、仰角α1,α2
を10°〜20°の範囲に設定することにより、上記作
用を得ることができる。また、複数の小翼13の発生す
る小さなランチェスター渦10aは、翼状構造物9の仰
角が大きくなったときに予混合気の主流が翼状構造物9
の表面を離れる流れの剥離現象を抑制する作用があるの
で、これによっても予混合気の混合は促進される。従っ
て、濃度むらによる局所的な高温領域の発生を防止でき
るので、NOx低減効果を更に高めることができる。
α2 が同じである例を示したが、小翼13の中に仰角α
2 が他と異なるものが存在しても上記作用は得ることが
できる。また、小翼13の代わりにワイヤー(細線)な
どの乱流を発生させる手段を予混合気11の主流方向に
垂直に翼状構造物9上に設けても上述と同様な効果を達
成することができる。
器を示す図である。本実施例では、予混合気の主流方向
11aに対して適切な仰角α(10°〜20°)を持つ
複数の翼状構造物9を予混合器1の内側面に設置してい
る。予混合器1では、その入口から供給された燃焼用空
気3と燃料噴射ノズル2から噴射された燃料4とが、拡
散により混合しながら予混合気を形成し、予混合器1内
を流れる。そして、第1の実施例と同様の作用により、
複数の翼状構造物9の開放端後方に予混合気のランチェ
スター渦10が形成される。複数のランチェスター渦1
0は、互いに干渉しながら燃料と空気を巻き込んで混合
し、渦形状が崩壊して乱流状態となる。こうして混合さ
れた予混合気11は、予混合器出口において燃焼され
る。本実施例によれば、予混合器1で作られた予混合気
11は複数のランチェスター渦10の混合作用の相乗効
果でより一様に混合される。従って、前例と同様に、N
Ox低減効果を更に高めることができる。
器の横断面を示す図である。本実施例では、断面が四角
形の予混合器1の内面に予混合気の主流方向に対して適
切な仰角を持つ3個の三角錐形状をしたデルタ翼16
a,16b,16c(構造は図3と同じ)を設置してい
る。同図の横方向におけるデルタ翼16bと16cの高
さを予混合器1の内面の間隔の1/3に設定すると共
に、縦方向におけるデルタ翼16aの高さを予混合器1
の内面の間隔の1/3に設定し、各デルタ翼の先端が正
三角形の3つの頂点となるように配置する。この配置
で、デルタ翼16aと16cから発生するランチェスタ
ー渦10aと10cの循環(中心軸の周りに渦として流
れる流量)をΓとし、デルタ翼16bから発生するラン
チェスター渦10bの循環を−Γ/2(負号は渦の回転
方向が逆であることを示す)とするように、各デルタ翼
の仰角を10゜〜20゜の範囲で調整する。これによ
り、各デルタ翼から発生する3個のランチェスター渦1
0は前述の数1及び数2の条件を満足するので、螺旋軌
道を描きながら合体し、1つの強いランチェスター渦1
5を形成する。本実施例によれば、予混合器1で作られ
た予混合気11は強いランチェスター渦15の作用によ
り更に一様に混合されるので、濃度むらによる局所的な
高温領域の発生を防止し、NOx低減効果を更に高める
ことができる。
器の縦断面を示す図である。本実施例では、予混合気の
主流方向11aに対して適切な仰角αを持つ翼状構造物
9を予混合器1の内側壁に設置し、翼状構造物9の下流
側に縮小流路と拡大流路の組合わせからなるスロート部
17を設けている。翼状構造物9により形成されたラン
チェスター渦10はスロート部17の縮小流路を通過す
る際に主流方向に引き延ばされ、渦の中心と周りの圧力
差が増大するので、より強い縦渦が得られる。この強い
縦渦の中心と周りの圧力差に基づく半径方向の流れの混
合作用を用いて、空気と燃料の混合が一層促進される。
また、ランチェスター渦10がスロート部17の拡大流
路を通過する際に、渦周りの高圧力部から渦中心の低圧
力部に流れが発生することにより、渦中心の圧力は上昇
する。この拡大流路の上流側と下流側における渦中心の
圧力差に基づいて上流側への流れが生じる。これによ
り、予混合器1の内部に循環流8bを形成するので、こ
の循環流8bを用いて予混合気11をさらに混合するこ
とができる。従って、NOx低減効果を更に高めること
ができる。また、予混合器1の出口に形成される循環流
8により火炎の吹き飛びを防止し、火炎を安定化するこ
とができる。尚、本実施例では翼状構造物9を1個設置
した例を示したが、前述のように3個の翼状構造物9を
設置して1つのランチェスター渦を形成するような予混
合器に対しても同様の効果が得られる。図8は本発明の
第6の実施例である予混合器を示す図である。本実施例
では、予混合気の主流方向に対して適切な仰角を持つ翼
状構造物9を内蔵する円筒容器20で予混合器本体は構
成され、その出口に拡大流路であるディフューザー21
が設けられている。円筒容器20の入口からは燃焼用空
気3が予混合器内に供給され、予混合器の入口側に設置
した燃料噴射ノズル2から燃料4が噴射される。そし
て、第1の実施例と同様に、翼状構造物9から発生した
ランチェスター渦10は空気と燃料を混合しながら予混
合器出口へ向かう。ディフューザー21で、ランチェス
ター渦10の周りの高圧力部から渦中心の低圧力部に流
れが発生することにより、渦中心の圧力は上昇する。従
って、円筒容器20内とディフューザー21におけるラ
ンチェスター渦10の中心の圧力差によりディフューザ
ー21に循環流8が形成される。この循環流8により火
炎の吹き飛びを防止し、火炎の安定化が良好に行われ
る。
器内の翼状構造物を示す図である。本実施例では、予混
合器1の内側面に設置され、ランチェスター渦10を発
生させる翼状構造物9の表面に複数の燃料噴出孔18が
開けられており、ここから燃料19が予混合器1内に供
給される。これによっても、予混合器1の入口側から供
給した空気3が翼状構造物9の後方でランチェスター渦
10を形成する領域で燃料と空気の混合を促進でき、N
Oxを低減することができる。
タービン燃焼器の横断面を示す図である。本実施例で
は、図8で示した予混合器1を燃焼器5の周方向に8個
配置し、各予混合器1の出口中央部に、燃料噴射ノズル
と空気噴射ノズルで構成される小型のパイロットバーナ
ー6が設置されている。前述したように、各予混合器1
の出口には循環流8が形成されるので、この循環流の作
用により火炎の安定化を図ることができる。従って、各
パイロットバーナー6を小さくしても安定な燃焼器の運
転が行える。また、各パイロットバーナー6で生じた拡
散火炎は、各予混合器1の出口から放出されるランチェ
スター渦10に巻き込まれ、未燃焼予混合気を燃焼させ
る。これにより、拡散火炎の予混合気への火移り特性を
効果的に向上できる。本実施例によれば、パイロットバ
ーナーを小さくしても火炎を安定化できると共に、NO
xを低減することができる。
タービン燃焼器の横断面を示す図である。本実施例で
は、燃焼器5の中心部分に、燃料噴射ノズル6aと空気
噴射ノズル6bで構成されるパイロットバーナー6が設
置され、パイロットバーナー6を取り囲むように図8で
示した予混合器1が周方向に設置されている。また、隣
合う予混合器1から放出されるランチェスター渦10の
向きが逆になるように、各予混合器1を配置している。
このように、隣合うランチェスター渦10を逆向きとす
ることにより、燃焼器中心から予混合器への流れ14が
誘起される。パイロットバーナー6の出口に形成される
拡散火炎は、流れ14により予混合器1へと輸送され未
燃焼予混合気を燃焼させる。前述したように、各予混合
器1から供される予混合気は、出口に形成される循環流
8により保炎されながら燃焼するので、予混合火炎の安
定化が実現される。従って、本実施例によれば、NOx
を低減できると共に、拡散火炎の予混合気への火移り特
性を向上し、火炎を安定化することができる。尚、本実
施例では、隣合う予混合器1から放出されるすべてのラ
ンチェスター渦10が互いに逆向きとなる例を示した
が、ランチェスター渦10のうち少なくとも1つの向き
が逆であればその渦の隣に流れ14が発生するので、同
様に予混合火炎を安定化することができる。
スタービン燃焼器の横断面を示す図である。本実施例で
は、燃焼器5の中心部分に、燃料噴射ノズル6a及び空
気噴射ノズル6bで構成されるパイロットバーナー6が
設置され、パイロットバーナー6を取り囲むように図8
で示した予混合器1が同心円状に2段に設置されてい
る。また、周方向及び半径方向に隣合う予混合器1から
放出されるランチェスター渦10の向きが逆になるよう
に、各予混合器1を配置している。このように、隣合う
ランチェスター渦10を半径方向の各段間においても逆
向きとすることにより、燃焼器中心から予混合器への流
れ14が誘起される。この流れ14は、半径方向の段数
を増加することによって、より効果的に発生させること
ができる。従って、図11で示した第9の実施例と同様
の作用により、NOxを低減できると共に、火炎を安定
化することができる。
スタービン燃焼器の横断面を示す図である。本実施例で
は、図8に示した予混合器を燃焼器5内に格子状に配置
し、隣合う予混合器から放出されるランチェスター渦1
0の向きを全ての格子点上において逆にしている。格子
点上の一つの予混合器(例えば、予混合器1a)は、最
大8個の予混合器(予混合器1b〜1i)に囲まれる。
8個の予混合器出口から放出されるランチェスター渦は
互いに逆向きであるから、中心に位置する予混合器1a
からこの周囲に位置する予混合器への流れ14が誘起さ
れ、予混合器1a出口で燃焼させた燃焼気体を各予混合
器へ引き込む作用を持つ。このような作用が各格子点上
で発生する。従って、各予混合器がパイロットバーナー
としての役割も果たすことになるので、火炎の火移り特
性を効果的に向上でき、火炎を安定化することができ
る。また、拡散燃焼を含まないのでNOxの発生を容易
に抑制できる。
スタービン燃焼器の横断面を示す図である。本実施例で
は、燃焼器5は板19で構成された三角柱構造物により
6つのセクターに分けられる。各三角柱構造物の内部に
は、空気と燃料の予混合気を供給する2個の予混合器1
と、空気のみを供給する1個の旋回器22が設置され、
それぞれの中心が正三角形をなすように配置してある。
各予混合器1及び旋回器22は内部に翼状構造物を有
し、旋回器22の出口は予混合器1の出口に形成される
循環流8よりも下流側に配置される。三角柱構造物内の
各予混合器1から放出される縦渦の向き及び循環の強さ
は同一とし、旋回器22から放出される縦渦の向きを予
混合器1の縦渦と逆方向に、循環の強さを予混合器1か
ら放出される縦渦の半分となるようにする。こうするこ
とにより、前述の数1及び数2を満足し、各予混合器1
及び旋回器22から放出される3個の縦渦を一つの縦渦
に合体させることができる。各予混合器1から供給され
る予混合気はその出口に形成される循環流8内で燃焼さ
れ、上記した3個の縦渦の合体により循環流8の下流で
は火炎が冷却されるので、NOxの発生する高温部を循
環流8の内部に限定でき、NOxの発生を容易に抑制で
きる。本実施例のように、予混合器に限らず、空気のみ
又は燃料のみを供給する手段に対しても縦渦を発生させ
ることにより、NOxの低減と火炎の安定化を図ること
ができる。
スタービン燃焼器を示す概略図である。本実施例での予
混合器は、入口側に、旋回羽根23を備えた円筒容器2
0で構成されている。予混合器の入口から燃焼用空気3
が旋回羽根23を通して供給され、旋回羽根23の中心
に設置された燃料噴射ノズル2から燃料4が噴射され
る。旋回羽根23は燃焼用空気3の旋回流24を形成
し、燃料4を混合する。このようにして予混合器の入口
側に形成される予混合気は、下流側に流れるに伴って、
その主流方向が周方向から軸方向に移行する。この主流
方向が軸方向に移行する位置よりも下流側に設置した翼
状構造物9により、ランチェスター渦10が予混合器内
に形成される。この場合、旋回流24とランチェスター
渦10の両方の混合作用を用いることにより、出口側で
は均一な予混合気11を得ることができるので、NOx
の低減効果を更に高めることができる。また、予混合器
の出口に形成される循環流8により、火炎を安定化させ
ることができる。
スタービン燃焼器を示す概略図である。本実施例での予
混合器本体は、側面に、スリット部分25を備えた円筒
容器20で構成され、その出口側に縮小流路21aを設
けている。スリット部分25から円筒容器20内に燃焼
用空気3が供給され、予混合器入口に設置した燃料噴射
ノズル2から燃料4が噴射される。燃焼用空気3は円筒
容器20内に旋回流24を形成しながら燃料4を混合す
る。こうして予混合器の入口側に形成される予混合気
は、下流側に流れるに伴って、その主流方向が周方向か
ら軸方向に移行する。この主流方向が軸方向に移行する
位置よりも下流側に設置した翼状構造物9によりランチ
ェスター渦10が予混合器内に形成され、予混合気を均
一に混合する。また、縮小流路21aにおいてランチェ
スター渦10の周りの圧力は上昇し、渦中心の圧力は低
下するので、この渦の中心と周りの圧力差に基づく半径
方向の流れの混合作用により、予混合気の均一性は増
す。従って、これらの作用により均一な予混合気11を
得ることができるので、NOxの発生を更に抑制するこ
とができる。一方、縮小流路21aの出口において、ラ
ンチェスター渦10の周りの高圧力部は半径方向に膨張
し、渦中心の圧力を上昇させる。この縮小流路21aの
出口と内部における渦中心の圧力差により循環流8が形
成され、火炎の吹き飛びを防止することができる。更
に、縮小流路21aはランチェスター渦10の周りの軸
方向の流速を増加する作用があるので、出口において循
環流8の周りに高速の主流7が形成され、これにより火
炎の逆火を防止することができる。従って、火炎を更に
安定化することができる。
混合器の出口周りを詳細に示す縦断面図、図18は図1
7の旋回羽根の構成を示す構成図である。
に図18に示す旋回羽根23を設けている。旋回羽根2
3は、外側旋回羽根23aとその内側に形成された内側
旋回羽根23bとより構成され、中心部には一端が燃料
系に接続されている燃料管26が接続されている。予混
合器1では、その入口側から供給された燃焼用空気と燃
料とが拡散により混合しながら予混合気11を形成し、
予混合器1内を流れ、燃料室に流出される。この際、予
混合気11は、予混合器1の出口側に設けた旋回羽根2
3(外側旋回羽根23a,内側旋回羽根23b)により
周方向に旋回が加えられ、旋回流を形成する。また、燃
料管26からは燃料が燃焼室に流出され予混合気11と
反応して燃焼し拡散火炎12を形成する。この時、燃焼
した高温の既燃気体27は、旋回羽根23(外側旋回羽
根23a,内側旋回羽根23b)により形成された旋回
流により拡散火炎12の中心軸近傍に逆流領域を形成す
るが、この場合、本実施例では、内側旋回羽根23bの
発生する旋回流の軸方向運動量に対する周方向運動量の
比で表されるスワール数、換言すれば、軸方向流速に対
する周方向流速の比で表される旋回の強さが、外側旋回
羽根23aの発生する旋回流よりも大きくする。このよ
うにすると、外側旋回羽根23aの旋回作用により逆流
領域が拡大され、火炎の吹き消えの原因となる中心軸近
傍の淀み領域を縮小する。従って、拡散火炎12の中心
軸近傍に発生する循環流の安定化を図ることができ、火
炎の吹き消え防止し、火炎の安定性を向上することがで
きる。また、中心軸近傍に発生する循環流の安定化を図
ることにより、火炎の揺らぎに伴う振動を低減できる。
また、本実施例は、パイロット燃焼のために燃料管26
を通して燃料を供給するもの以外のものにおいても有効
であるが、拡散(パイロット)火炎を併用した方が、火
炎の安定性がよく希薄燃料での燃焼が可能であるため、
NOxを低減することができる。
側旋回羽根23a,内側旋回羽根23b)をテーパ状に
設けることにより、旋回流の中心軸近傍における旋回の
強さが更に強くすることができる。このようにすると、
中心軸近傍に形成される逆流領域が局在化する。これに
より、火炎長を短くすることができ、コンパクトな燃焼
器を実現できる。また、旋回の強さが強化されると、拡
散火炎12は旋回流の遠心力の影響により半径方向に広
がり、旋回流の外周部における予混合気の燃焼を促進す
る。これにより、燃え残り燃料の量や一酸化炭素の排出
量を低減することができる。また、中心軸近傍の旋回の
強さが強化されると、中心軸近傍の圧力損失が外周部の
圧力損失より高くなり流量を減少させるので、拡散火炎
近傍の流速を低下させ火炎を安定に保つことができる。
尚、旋回羽根の旋回軸に対する角度を大きくすることに
より本実施例の効果を達成することは可能であるが、本
実施例のように、旋回羽根をテーパ状に設けた方が旋回
流の下流側においても旋回の強さを強化できる。
ガスタービン燃焼器を示す概略図である。本実施例での
予混合器は、その内部に図18で示した第1の旋回羽根
23(外側旋回羽根23a,内側旋回羽根23b)を設
け、出口部に第2の旋回羽根23(外側旋回羽根23c
と内側旋回羽根23d)を支持棒28で支持している円
筒容器20で構成されている。第2の旋回羽根23は、
円筒容器20との間に間隔を開けて支持されている。予
混合器の入口から供給された燃焼用空気と燃料噴射ノズ
ルから噴射された燃料は、予混合気内部に設けられた第
1の旋回羽根23により混合され、予混合器内を下流に
向かって流れる。そして、予混合器の出口側に支持棒2
8で支持された第2の旋回羽根により旋回が加えられ
る。本実施例では、第2の旋回羽根23の作用により旋
回流の中心近傍の旋回の強さを強化できるので、前例と
同様の効果が得られる。また、本実施例では、予混合器
の内部にも旋回流が形成されるので、燃焼用空気と燃料
との混合が促進され、燃料の空間的な不均一に基づく火
炎の局所的高温領域の発生を防止できる。従って、NO
xを低減することができる。また、仮に逆火が生じ火炎
が予混合器内に拡がった場合、本実施例では、予混合器
内の圧力上昇を容易に逃がすことができるので安全性に
も優れている。
わりに、予混合器の側面の接線方向に矩形状の予混合器
入口を形成する。このように形成された予混合器入口
は、予混合器の中心軸に対して偏心して取り付けられて
いるため、予混合器内に供給された燃焼用空気の旋回流
を形成し、燃料噴射ノズル(図示せず)から噴射した燃
料を混合し、予混合気を形成する。そして、予混合器の
出口側に支持棒28で支持されてた旋回羽根23により
旋回を加え、旋回流の中心近傍の旋回の強さを強化する
ので、上述と同様の効果が得られる。
スタービン燃焼器を示す縦断面図である。本実施例は2
段予混合方式の燃焼器を示しており、燃焼器5は中心に
設置したパイロットバーナー6の周りに複数の第1段予
混合器29を備えると共に、その下流側に複数の第2段
予混合器30を備えている。パイロットバーナー6は燃
焼用空気3と燃料4をノズルから噴射し、拡散火炎12
を形成する。第1段予混合器29は翼状構造物9が発生
する縦渦を用いて燃焼用空気3と燃料4を混合して予混
合気11を形成し、出口に循環流8を形成する。前述し
たように、縦渦の作用により予混合気11は空間的に一
様に混合されるので、予混合火炎12aには濃度むらに
よる局所的な高温領域が発生せずNOxを低減すること
ができると共に、循環流8の作用により予混合火炎12
aを安定化することができる。また、隣合う第1段予混
合器26から発生する縦渦の回転方向を互いに逆向きと
することにより、図10で示した実施例と同じように拡
散火炎12から予混合火炎12aへの火移り特性を向上
し、予混合火炎12aを安定化することができる。本実
施例では更に、第2段予混合器30も第1段予混合器2
6と同様に、翼状構造物9が発生する縦渦を用いて予混
合気11を混合し、出口に循環流8を形成する。第1段
予混合器26の出口に形成される予混合火炎12aは下
流側に拡散して第2段予混合器27の出口の予混合気に
火移りし、予混合火炎12bを発生させる。ここでも、
循環流8の作用により予混合火炎12bの安定化が達成
される。従って、第1段予混合器29と第2段予混合器
30の両方で発生する縦渦の作用を組み合わせて、燃焼
器5の低NOx化及び火炎安定化を図ることができる。
尚、本実施例では、燃焼器5で必要な予混合気の流量を
第1段予混合器26と第2段予混合器27に適切に配分
させることにより、予混合気を超希薄燃焼させることが
できるので、NOxの低減効果を高めることができる。
更に、空気3の一部が第2段予混合器30の上流側から
予混合火炎12aの発生領域に供給されることにより、
燃焼器内の構造物を冷却し焼損を防止できると共に、予
混合火炎12aを冷却しNOxの低減効果を更に高める
ことができる。
転方法について説明する。燃焼器5の起動時には、初め
にパイロットバーナー6を起動させ、これに供給する空
気3と燃料4の流量を徐々に増加させることにより、拡
散燃焼出力を増大させる。次に、出力が定格の第1の所
定割合に達した時点で第1段予混合器29を起動させて
これに供給する予混合気11の流量を増加させることに
より、第1段の予混合燃焼出力を増大させる。この時、
パイロットバーナー6に供給する空気3と燃料4の流量
を減少させ、予混合燃焼出力に対する拡散燃焼出力の割
合を減らすことにより、低NOx化を図る。出力が定格
の第2の所定割合に達した時点で、第1段予混合器29
及びパイロットバーナー6に供給する空気3と燃料4の
流量を一定にすると共に、第2段予混合器30を起動さ
せてこれに供給する予混合気11の流量を増加させるこ
とにより、第2段の予混合燃焼出力を増大させる。出力
が定格に達した時点で、第2段予混合器27に供給する
空気3と燃料4の流量を一定にして、燃焼器5を定格出
力で運転する。燃焼器5の停止時には、起動時と逆の運
転を行えばよい。上記した第1及び第2の所定割合を適
切に設定することにより、低出力時における予混合火炎
の不安定性を拡散火炎の有する安定性で補いながら、予
混合火炎の有する低NOx性能を有効に利用できるの
で、低NOxで火炎安定性に優れた燃焼器の運転を行う
ことができる。また、複数の第1段予混合器29及び第
2段予混合器30の出力増大を段階的に制御することに
より、燃焼器として実質的な連続負荷運転が可能とな
る。
スタービン燃焼器を示す縦断面図、図22は図21のB
−B′の断面図である。本実施例は2段予混合方式の燃
焼器を示しており、燃焼器5は中心に設置したパイロッ
トバーナー6の周りに複数の第1段予混合器29を備え
ると共に、複数の第1段予混合器29の周りに複数の第
2段予混合器30を備えている。本実施例においては、
パイロットバーナー6,第1段予混合器29及び第2段
予混合器30は、その出口側に外側旋回羽根23aとそ
の内側に形成された内側旋回羽根23bとより構成され
た旋回羽根23を設けて、予混合気に旋回を加えて旋回
流を形成する。この時、内側旋回羽根23bの発生する
旋回流の軸方向運動量に対する周方向運動量の比で表さ
れるスワール数、換言すれば、軸方向流速に対する周方
向流速の比で表される旋回の強さが、外側旋回羽根23
aの発生する旋回流よりも大きいので、外側旋回羽根2
3aの旋回作用により燃焼した高温の既燃気体が形成す
る逆流領域を拡大し、火炎の吹き消えの原因となる中心
軸近傍の淀み領域を縮小する。これにより、拡散火炎1
2の中心軸近傍に発生する循環流の安定化を図ることが
でき、火炎の吹き消えを防止し、火炎の安定性を向上す
ることができる。尚、本実施例の旋回羽根は、図21で
示した燃焼器、即ち、燃料と空気の予混合気を形成し、
出口部において燃料を噴射させ前記予混合気とともに燃
焼させる燃焼器に限らず、燃料と空気の予混合気を形成
し該予混合気を燃焼する燃焼器や、燃料と空気を別々に
噴射させ燃焼させる燃焼器を含み、種々な燃焼器への適
用が可能である。
燃焼器の起動及び停止を、パイロットバナー6,複数の
第1の予混合器29,複数の第2の予混合器30の順
に、前例と同様の運転方法で行うことにより、前例と同
様の効果、即ち低NOxで火炎安定性に優れた燃焼器の
運転を行うことができる。また、複数の第1段予混合器
29及び第2段予混合器30の出力増大を段階的に制御
することにより、燃焼器として実質的な連続負荷運転が
可能となる効果を得ることができる。
数の燃焼器で構成されるガスタービン燃焼器を示す断面
図である。図面において、複数の燃焼器5a,5b,5
cは火炎伝播管31により結合され燃焼器群を構成して
おり、各燃焼器は火炎伝播管32の同一線上に並ぶ予混
合器、例えば、燃焼器5aのパイロットバーナー6を含
み、予混合器1a,1b,1c,1dの発生する旋回流
24の旋回方向が同一になるように配設している。ま
た、同心円状の予混合器の発生する旋回流24の旋回方
向が、同心円状に隣合う予混合器と逆向きになるように
予混合器を配設している。このように予混合器を配設し
た本実施例の燃焼器によるとすると、各予混合器で発生
する旋回流により、燃焼器の中心を対称とする4箇所に
図面に示す流れ14(略ハート型)が誘起される。これ
により、パイロットバーナー6で形成される拡散火炎
は、流れ14により外周部の予混合器へ輸送され未燃焼
予混合気を燃焼させる。また、予混合火炎は、予混合器
1dから火炎伝播管31を介して他の燃焼器5bの予混
合器へ輸送され未燃焼予混合気を燃焼させる。この場
合、旋回流24により形成された流れ14は、予混合火
炎を燃焼器の中心部へ輸送する。また、各予混合器から
供給される予混合気は、出口に形成される循環流により
保炎しながら燃焼するので、予混合火炎の安定させる。
本実施例によれば、拡散火炎の予混合器への火移り特性
を向上すると共に、他の燃焼器への火移りも可能とする
ものである。また、NOxも低減できる。
数の燃焼器で構成されるガスタービン燃焼器を示す断面
図である。図面において、複数の燃焼器5a,5b,5
cは火炎伝播管31により結合され燃焼器群を構成して
おり、各燃焼器はパイロットバーナー6,予混合器1
a,1b,1c,1dで発生する旋回流24の旋回方向
が同一にし、アニュラー型に配設している。また、予混
合器1aと1b,1bと1c,1cと1d,1dと1a
の間に扇型をした予混合器32を配設している。このよ
うに予混合器を配設した本実施例の燃焼器によるとする
と、予混合器1a,1b,1c,1dで発生する旋回流
と、扇型予混合器32の形成した予混合気により図に示
すような流れ14(略正方形状)が誘起される。これに
より、前例と同様にパイロットバーナー6で形成される
拡散火炎は、流れ14により外周部の予混合器1a,1
b,1c,1d及び扇型予混合器32へ輸送され未燃焼
予混合気を燃焼させる。また、予混合火炎は、予混合器
1dから火炎伝播管31を介して他の燃焼器5bの予混
合器へ輸送され未燃焼予混合気を燃焼させる。本実施例
によれば、拡散火炎の予混合器への火移り特性を更に向
上するものである。
焼器を用いた発電システムを示す図である。本実施例で
は、燃焼器33で発生した高温の燃焼ガス34はガスタ
ービン36へ供給されこれを駆動する。燃焼ガス34に
よりガスタービン36で生じた動力の一部は空気圧縮器
35の駆動に用いられ、残りの動力は発電機38の駆動
に用いられる。空気圧縮器35は発生した燃焼用空気3
を燃焼器33に供給する。燃焼ガス34は、ガスタービ
ン36を駆動した後、廃熱回収ボイラー39を通過する
際に蒸気40を発生し、煙突37から外気へ放出され
る。廃熱回収ボイラー40から発生した蒸気40は、蒸
気タービン41に送られ、発電機42を駆動する。燃焼
器33として前述した何れかの燃焼器を用いることによ
り、低NOxで燃焼が安定に行えると共に、高効率な発電
システムとすることができる。
発電システムには限定されず、燃焼器33で発生した高
温の燃焼ガス34をガスタービン36へ供給しこれを駆
動するガスタービン機関や、燃焼器33で発生した高温
の燃焼ガス34をガスタービン36へ供給しこれを駆動
して発電機38を駆動するガスタービン発電設備等にも
用いることは可能である。
た渦の強い混合作用を利用して空気と燃料を均一に混合
できるので、小型で低NOx化が図れる燃焼器及びその
運転方法を提供することができる。
流の作用を利用して予混合火炎を安定化することができ
る。
これらを段階的に運転することにより、連続負荷運転が
可能なガスタービン燃焼器及びその運転方法を提供する
ことができる。
器から放出される旋回流の回転方向を直線上に略同一と
なる外周部を火炎伝播管で複数の燃焼器を結合すること
により、火移り特性に優れたガスタービン燃焼器を提供
することができる。
器の縦断面を示す斜視図。
図。
図。
を示す図。
を示す図。
図。
構造物を示す図。
焼器の横断面を示す図。
焼器の横断面を示す図。
燃焼器の横断面を示す図。
燃焼器の横断面を示す図。
燃焼器の横断面を示す図。
燃焼器を示す概略図。
燃焼器を示す概略図。
周りの詳細図。
燃焼器を示す概略図。
燃焼器の横断面を示す図。
燃焼器の横断面を示す図。
で構成されるガスタービン燃焼器の断面を示す図。
で構成されるガスタービン燃焼器の断面を示す図。
示す。
料、5…燃焼器本体、6…パイロットバーナー、6a…
燃料噴射ノズル、6b…空気噴射ノズル、7…主流、8
…循環流、9…翼状構造物、10,15…ランチェスタ
ー渦、11…予混合気、11a…主流方向、12…拡散
火炎、12a,12b…予混合火炎、13…小翼、14
…流れ、16a,16b,16c…デルタ翼、17…ス
ロート部、18…燃料噴出孔、19…板、20…円筒容
器、21…ディフューザー、21a…縮小流路、22…
旋回器、23…旋回羽根、24…旋回流、25…スリッ
ト部分、26…燃料管、27…既燃気体、28…支持
棒、29…第1段予混合器、30…第2段予混合器、3
1…火炎伝播管、32…扇型予混合器、33…燃焼器、
34…燃焼ガス、35…空気圧縮器、36…ガスタービ
ン、37…煙突、38,42…発電機、39…排熱回収
ボイラー、40…蒸気、41…蒸気タービン。
Claims (25)
- 【請求項1】空気と燃料を混合して予混合気を作る予混
合器を有する燃焼器において、前記予混合気の主流方向
に回転の中心軸を持つ渦を発生させる構造物を前記予混
合器内に設けたことを特徴とする燃焼器。 - 【請求項2】空気と燃料を混合して予混合気を作る予混
合器を有する燃焼器において、前記予混合気の主流方向
に対して仰角を持つ構造物を前記予混合器内に設け、該
構造物は該予混合器の内面から突出した部分を有するこ
とを特徴とする燃焼器。 - 【請求項3】空気と燃料を混合して予混合気を作る予混
合器を有する燃焼器において、前記予混合気の主流方向
に乱流を発生させる構造物を前記予混合器内に設けたこ
とを特徴とする燃焼器。 - 【請求項4】空気と燃料を混合して予混合気を作る予混
合器を有する燃焼器において、前記予混合気の主流方向
に回転の中心軸を持つ渦を発生させる構造物を前記予混
合器内に複数設け、該複数の構造物の下流に発生する複
数の渦を合体させることを特徴とする燃焼器。 - 【請求項5】空気と燃料を混合して予混合気を作る予混
合器を有する燃焼器において、前記予混合気の主流方向
に回転の中心軸を持つ渦を発生させる構造物と、前記渦
の中心と周りとの圧力差を増大させる圧力差調整手段と
を前記予混合器内に設けたことを特徴とする燃焼器。 - 【請求項6】空気と燃料を混合して予混合気を作る予混
合器を有する燃焼器において、前記予混合器は、前記予
混合気の主流方向に回転の中心軸を持つ渦を発生させる
構造物を内蔵し、前記渦の周りの流速を増加させる流速
調整手段を設けたことを特徴とする燃焼器。 - 【請求項7】空気と燃料を混合して予混合気を作る予混
合器を有し、該予混合気を燃焼し燃焼ガスを得るガスタ
ービン燃焼器において、前記空気と燃料を個別に噴出し
拡散燃焼させるパイロットバーナーを該燃焼器の中心部
に設け、該パイロットバーナーを取り囲むように前記予
混合器を周方向に複数配置すると共に、該予混合器は前
記予混合気の主流方向に回転の中心軸を持つ渦を発生さ
せる構造物を内蔵していることを特徴とするガスタービ
ン燃焼器。 - 【請求項8】空気と燃料を混合して予混合気を作る予混
合器を有し、該予混合気を燃焼し燃焼ガスを得るガスタ
ービン燃焼器において、前記空気と燃料を個別に噴出し
拡散燃焼させるパイロットバーナーを該燃焼器の中心部
に設け、該パイロットバーナーを取り囲むように前記予
混合器を周方向に複数配置すると共に、該予混合器は前
記予混合気の主流方向に回転の中心軸を持つ渦を発生さ
せる構造物を内蔵し、隣合う予混合器から放出される渦
の回転方向を互いに逆向きとしたことを特徴とするガス
タービン燃焼器。 - 【請求項9】空気と燃料を混合して予混合気を作る予混
合器を有し、該予混合気を燃焼し燃焼ガスを得るガスタ
ービン燃焼器において、前記予混合器の周方向に空気の
旋回流を発生させる手段と、前記予混合気の主流方向に
回転の中心軸を持つ渦を発生させる構造物とを前記予混
合器内に設けたことを特徴とするガスタービン燃焼器。 - 【請求項10】空気と燃料を混合して予混合気を作る予
混合器を有し、該予混合気を燃焼し燃焼ガスを得るガス
タービン燃焼器において、入口側中心部に設けた燃料噴
射部と該燃料噴射部の周りに形成された旋回羽根とから
なり、前記予混合器の周方向に旋回流を発生させる手段
と、前記予混合気の主流方向に回転の中心軸を持つ渦を
発生させる構造物とを前記予混合器内に設けたことを特
徴とするガスタービン燃焼器。 - 【請求項11】空気と燃料を混合して予混合気を作る予
混合器を有し、該予混合気を燃焼し燃焼ガスを得るガス
タービン燃焼器において、前記予混合器は、前記予混合
気の主流方向に回転の中心軸を持つ渦を発生させる構造
物を内蔵し、入口側中心部に設けた燃料噴射部と前記予
混合器の側面に設けられ接線方向から空気を供給するス
リット部分とからなり、前記予混合器の周方向に旋回流
を発生させる手段を入口側に形成することを特徴とする
ガスタービン燃焼器。 - 【請求項12】空気と燃料を混合して予混合気を作る予
混合器を有する燃焼器において、前記予混合器は、前記
予混合気の主流方向に回転の中心軸を持つ渦を発生させ
る構造物を内蔵し、出口側の中心部に循環流を、該循環
流の外側に主流を形成することを特徴とする燃焼器。 - 【請求項13】空気と燃料を混合して予混合気を作る予
混合器を有する燃焼器において、予混合燃焼火炎を発生
させる前記予混合器は、その内部に前記予混合気の主流
方向に回転の中心軸を持つ渦を発生させる構造物を内蔵
していると共に、前記予混合燃焼火炎の上流側には拡散
燃焼火炎を発生することを特徴とする燃焼器。 - 【請求項14】空気と燃料を混合して予混合気を作る予
混合器を有する燃焼器において、前記予混合気の主流方
向に回転の中心軸を持つ渦を前記予混合器内に発生させ
ることにより、該予混合気を混合する手段としたことを
特徴とする燃焼器。 - 【請求項15】空気と燃料を混合した予混合気を燃焼さ
せる燃焼器の運転方法において、前記予混合気を主流方
向に回転の中心軸を持つ渦を用いて混合した後に燃焼さ
せることを特徴とする燃焼器の運転方法。 - 【請求項16】請求項15に記載の燃焼器の運転方法に
おいて、前記渦を複数用い、隣合う渦の回転方向を互い
に逆向きとしたことを特徴とする燃焼器の運転方法。 - 【請求項17】空気と燃料を混合し得られた予混合気を
燃焼するガスタービン燃焼器の運転方法において、前記
空気と燃料を個別に噴出して拡散燃焼させた後、前記予
混合気を主流方向に回転の中心軸を持つ渦を用いて混合
して予混合燃焼させることを特徴とするガスタービン燃
焼器の運転方法。 - 【請求項18】空気と燃料を混合し得られた予混合気を
燃焼するガスタービン燃焼器の運転方法において、前記
空気と燃料を個別に噴出させて拡散燃焼を行う第1のス
テップと、該拡散燃焼及び前記予混合気を主流方向に回
転の中心軸を持つ渦を用いて混合して予混合燃焼を行う
第2のステップとからなることを特徴とするガスタービ
ン燃焼器の運転方法。 - 【請求項19】請求項1記載の燃焼器と、該燃焼器で発
生した燃焼気体により駆動するガスタービンと、該ガス
タービンの駆動に連動して動作する空気圧縮器とを備え
たことを特徴とするガスタービン機関。 - 【請求項20】請求項1記載の燃焼器と、該燃焼器で発
生した燃焼気体により駆動するガスタービンと、該ガス
タービンの駆動により発電を行う発電機とを備えたこと
を特徴とするガスタービン発電設備。 - 【請求項21】請求項1記載の燃焼器と、該燃焼器で発
生した燃焼気体により駆動するガスタービンと、該ガス
タービンの駆動により発電を行う発電機と、該ガスター
ビンから放出される燃焼気体により蒸気を発生させる廃
熱回収ボイラーとを備えたことを特徴とする発電システ
ム。 - 【請求項22】空気と燃料を用いて燃料を燃焼させる燃
焼器において、燃料噴射部と、該燃料噴射部の周りに形
成された第1の旋回羽根と、該第1の旋回羽根の周りに
形成され、前記第1の旋回羽根より弱い旋回を与える第
2の旋回羽根とを有し、前記第1及び第2の旋回羽根を
介して空気、または、空気と燃料の混合気に旋回流を与
えることを特徴とする燃焼器。 - 【請求項23】空気と燃料を混合して予混合気を作る予
混合器を有する燃焼器において、前記予混合気を前記予
混合器の周方向に旋回流を発生させる手段を前記予混合
器の出口側に備え、前記予混合気の軸方向流速に対する
周方向流速の比で表される旋回の強さが、前記旋回流の
外周部より前記旋回流の中心軸近傍が強くなるようする
ことを特徴とする燃焼器。 - 【請求項24】空気と燃料を混合して予混合気を作る予
混合器を有し、該予混合気を燃焼し燃焼ガスを得るガス
タービン燃焼器において、該燃焼器は、パイロットバー
ナーを中心部に設け、該パイロットバーナーを取り囲む
ように前記予混合器を周方向に複数配置し構成された複
数の燃焼器からなり、各燃焼器が前記パイロットバーナ
ーを含み、前記予混合器から放出される旋回流の回転方
向が直線上に略同一となる外周部を火炎伝播管で結合し
構成されていることを特徴とするガスタービン燃焼器。 - 【請求項25】空気と燃料を混合して予混合気を作る予
混合器を有する燃焼器において、前記予混合気の主流方
向に回転の中心軸を持つ渦を前記予混合器内に局部的に
発生させる手段を有することを特徴とする燃焼器。
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