JP3985725B2 - 合金粉末の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、金属間化合物粉末のみならず、希土類元素を含む合金粉末の新規な製造方法に係り、特に、高磁気特性を有する合金粉末に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、希土類元素とFe、Co、Ni等の遷移金属との金属間化合物又は合金は産業上有用な材料であり、例えば、Tb−Fe−Coの薄膜は光磁気メモリーに、Sm−Coは永久磁石に、La−Niは水素貯蔵合金にと利用される。この場合、これらの金属間化合物又は合金は粉末状態で求められることが多い。粉末を得るためには、成分となる金属を溶融してインゴットにした後、このインゴットを粉砕する方法が一般的である。
【0003】
磁性体には固有の単磁区粒径があり、磁性粉末の粒径をこの単磁区粒径に近づけることでその保磁力が最大になる。希土類元素−遷移金属系磁性材料では単磁区粒径は数μmである。そこで、磁性材料としての合金粉末には、磁気特性の向上のためには微細な粒子を製造する技術が不可欠となる。
【0004】
これに対し、希土類酸化物粉末と遷移金属粉末を混合し、これをカルシウム蒸気中で加熱することで希土類酸化物を還元して遷移金属中に拡散させる還元拡散法が知られている。(特開昭61−295308号公報、特開平5−148517号公報、特開平5−279714号公報、特開昭6−81010号公報)還元拡散法は安価な希土類酸化物を使用することや、合金が還元と同時にできるという利点があり、永久磁石用のSmCo5 金属間化合物又はSm−Co合金の製造では広くこの方法が用いられる。
【0005】
この方法において、単磁区粒径に相当する微細な磁性体粉末を得るにはまだ十分な方法とはいえなかった。それは原料の鉄族金属の粒径が希土類元素酸化物に比べかなり大きいことに起因する。単磁区粒径の磁性粉末を得るには、特に原料に使用する鉄族遷移金属の粒径を最適化することが必要となり、最適粒径はほぼ1μm程度であろう。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従って本発明の目的は、原料として使用する遷移金属の粒径を最適化し、単磁区粒径に近い、高い磁気性能を有する磁性粉末を得ることができる希土類系強磁性粉末(合金粉末)を提供することである。
【0007】
さらに、もう一つの目的は、合金粉末の主な構成元素である希土類元素と、Fe、Co、Ni等の遷移金属元素を十分に混合することで反応性を高め、合金粉末中の組成の均質化を図り、磁性材料として不必要な相の生成を抑止し、高い保磁力を有する磁気特性を有する永久磁石を供給することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上記した問題を解決するために鋭意研究した結果、希土類元素及びFe、Co及びNi等の遷移金属を酸等により溶解しイオン化し、溶液状態で、完全に混合し、これらイオンを沈殿反応により沈殿させることにより、得られる沈殿物は、非常に混合状態の良い、極めて反応性に富んだ合金粉末原料が得られることを見い出し発明を完成させるに至った。
【0009】
すなわち、本発明の合金粉末の製造方法は、次に示す(1)〜(13)項の特徴を有する。
【0010】
(1)希土類元素と、Fe、Co及びNiの中からから選ばれる少なくとも一種の遷移金属と、からなる合金粉末の製造方法において、希土類元素の少なくとも一種の陽イオンと、Fe、CoおよびNiよりなる群から選ばれる少なくとも一種の陽イオンとを、これら陽イオンと不溶性の塩を生成する物質を溶液中で反応させ、沈殿物を析出させる工程、
該沈殿物を焼成して金属酸化物を得る工程、
該金属酸化物を還元雰囲気で加熱する工程
を含むことを特徴とする。
【0011】
(2)構成元素の分布が均質で、粒度分布がシャープで、粒子形状が整った沈殿物粒子からなる沈殿物を、焼成して金属酸化物を得、該金属酸化物を還元雰囲気で加熱する工程を含むことを特徴とする合金粉末の製造方法。
【0012】
(3)該沈殿物粒子の平均粒径は0.05〜20μmであり、全粒子径が0.1〜20μmの範囲にある粒子径と粒度分布を有することを特徴とする(2)項に記載の合金粉末の製造方法。
【0013】
(4)沈殿物粒子中に希土類元素と遷移金属元素が十分に混合された状態で存在する沈殿物を使用することを特徴とする(1)に記載の合金粉末の製造方法。
【0014】
(5)該沈殿物は、高温下の大気中の加熱で容易に燃焼或いは分解して金属酸化物を生成することを特徴する(1)に記載の合金粉末の製造方法。
【0015】
(6)該沈殿物を焼成する工程において、焼成雰囲気は、大気中か大気より酸素リッチであることを特徴とする(1)に記載の合金粉末の製造方法。
【0016】
(7)希土類元素の少なくとも一種のイオンと、Fe、CoおよびNiよりなる群から選ばれる少なくとも一種のイオンと不溶性の塩を生成する物質は、その組成中に酸素を含むことを特徴とする(1)に記載の合金粉末の製造方法。
【0017】
(8)該不溶性の塩を生成する物質は、水酸化物イオン、炭酸イオン、重炭酸イオン、蓚酸イオンの内の少なくとも1種であることを特徴とする(7)に記載の合金粉末の製造方法。
【0018】
(9)粒子内に希土類元素と遷移金属の混合が十分になされ沈殿物粒子の粒子形状及び粒度分布を継承した金属酸化物を、還元する工程を含むことを特徴する(2)に記載の合金粉末の製造方法。
【0019】
(10)金属酸化物の還元は、還元性ガス雰囲気中で金属酸化物を加熱する工程と、その後に、希土類元素よりも還元電位が負にある還元物質を混合して加熱する工程を含む多段階工程よりなることを特徴とする(1)に記載の合金粉末の製造方法。
【0020】
(11)該還元性ガス雰囲気による還元は、加熱温度は300〜900℃の範囲であり、遷移金属に対する化学量論量の酸素の40%以上を還元して除去することを特徴する(10)に記載の合金粉末の製造方法。
【0021】
(12)該金属酸化物とBを十分に混合し、還元性ガスによる還元を行い、次に還元剤による還元拡散を行うか、或いは、金属酸化物を還元ガスによる還元を行った後、化学量論量のBを混合して、還元拡散を行うことを特徴とする(1)に記載の合金粉末の製造方法。
【0022】
(13)該還元剤による還元反応が終了した後、300〜600℃の範囲の温度で、同じ炉内で引き続き窒素ガス、或いは加熱により分解して窒素を供給しうる化合物ガスを導入することを特徴とする(1)に記載の合金粉末の製造方法。
【0023】
【発明の実施の形態】
本発明の対象は陽イオンが、希土類元素と、Fe、Co及びNi等の遷移金属からなる合金粉末であり、金属間化合物にも適用することは可能である。希土類元素として、軽希土類、重希土類を含む希土類元素のうちの少なくとも一種をいい、即ち、Y、Nd、Pr、La、Ce、Tb、Dy、Ho、Er、Eu、Sm、Gd、Er、Tm、Yb、Luのうちの少なくとも一種であり、希土類酸化物粉末とは、これらの酸化物、複酸化物、混合物をいう。従って、本発明は、合金粉末として、例えば、Pr−Ni、Sm−Co、Nd−Fe−Co、Ce−Feに対して適用でき、さらに、組成の一部をB(硼素)、或いはN(窒素)で置換したような、Nd−Fe−B、Sm−Fe−N、Nd−Fe−N、Nd−Fe−N−B、Ce−Fe−N、Pr−Fe−N等の合金或いは金属間化合物に対しても適用可能である。また、これら以外の希土類元素−遷移元素の合金製造にも適用することは可能である。
【0024】
本発明の製造方法において、構成成分の陽イオンは、溶媒中で均一に混合する。従って、これら合金等の構成成分である、希土類元素元素及び遷移金属を溶解した液を調製することが必要となる。これら金属元素を共通にイオン化して溶解しうる溶媒として、酸水溶液を使用することができる。好ましい酸としては、塩酸、硫酸、硝酸等の鉱酸があり、上述の金属イオンを高濃度に溶解することができる。また、金属元素の溶解液の調製のもう一つの方法として、これら構成金属の塩化物、硫酸塩、硝酸塩を水に溶解することでも可能である。また、溶解液は水溶液だけに限らず、金属アルコキシド等の形の有機金属を有機溶媒、例えば、アルコール、アセトン、シクロヘキサン、テトラハイドロフラン等の有機溶媒に溶解した溶液であってもよい。
【0025】
上記した金属イオンを溶解した溶液から、これらイオンと不溶性の塩を生成する物質として、水酸化物イオン、炭酸イオン、蓚酸イオン等の陰イオン(非金属イオン)が好ましく使用することができる。すなわち、これらのイオンを供給することができる物質の溶液なら使用することができる。例えば、水酸化物イオンを供給する物質としてアンモニア、苛性ソーダ等、炭酸イオンを供給する物質として、重炭酸アンモニウム、重炭酸ソーダ等、蓚酸イオンを供給するものとしては、蓚酸が使用可能である。金属アルコキシドを有機溶媒に溶解した液の場合、水を添加することで、金属水酸化物の形で沈殿を析出可能である。これ以外にも、金属イオンと反応して不溶性の塩を生成する物質なら本発明に適用可能である。また、水酸化物の不溶性の塩を生成する方法として、ゾルゲル法が好ましく使用することができる。
【0026】
金属イオンと非金属イオンとの反応を制御することにより、沈殿物粒子内の構成元素の分布が均質で、粒度分布のシャープな、粒子形状の整った、理想的な合金粉末原料を得ることができる。このような原料を使用することが最終製品である合金粉末(磁性材料)の磁気特性を向上する。この沈殿反応の制御には、金属イオンと非金属イオンの供給速度、反応温度、反応液濃度、反応液の攪拌状態、反応時のpH等を適当に設定することで行うことができる。これらの条件の設定には、まず、沈殿物の収率を最良にするように選択し、沈殿物粒子の独立性(粒子形状)、沈殿物粒子の粒度分布がシャープであることなどを顕微鏡観察しながら各条件を決定する。また、原料として、どのような化学種を選択し、どのような沈殿反応を適用するかによって、沈殿物の形態は大きく変化することはいうまでもない。この沈殿工程により、最終の磁性材料としての合金粉末の粒子径、粒子形、粒度分布がおよそ決定される。前述したように、粒子性能は磁性材料に密接に反映される点で、この沈殿反応の制御は非常に重要となる。この沈殿物粒子の粒子径は0.05〜20μm、好ましくは0.1〜10μmの範囲にほぼ全粒子が入るような大きさと分布であることが好ましい。また、平均粒子径は0.1〜10μmの範囲内にあることが好ましい。このようにして得られる沈殿物粒子中には希土類元素と遷移金属元素が十分に混合された状態で存在する。
【0027】
本発明において、沈殿反応から得られる沈殿物を焼成して金属酸化物を生成するが、通常、沈殿物は焼成前に脱溶媒したものを焼成する。この工程において十分に脱溶媒しておくと、焼成が容易であるからである。また、沈殿物が高温度において溶媒への溶解度が大きくなるような場合、特に十分に脱溶媒しておく必要がある。沈殿物粒子が溶解して、粒子が凝集し、粒度分布、粒子径に悪影響を及ぼすからである。
【0028】
沈殿物の焼成時は、金属イオンと非金属イオンからなる不溶性の塩が加熱された結果、非金属イオンが分解して金属酸化物を生成する。従って、この焼成は酸素リッチな条件で焼成されることが好ましい。また、非金属イオンの構成元素に酸素を含むものを選択することが好ましい。そのようなものには、水酸イオン、重炭酸イオン、蓚酸イオン、クエン酸イオン等がある。逆に硫化物イオン等は、これら金属を共通して沈殿を引き起こすイオンではあるが、イオンの構成に酸素を含まないから、酸化物に分解しがたく適当ではない。また、燐酸イオン、硼酸イオン、珪酸イオン等も、希土類元素イオン、遷移金属イオンと不溶性の塩を生成する物質であるが、それぞれ燐酸塩、硼酸塩、珪酸塩は、後の焼成で容易に酸化物を生成するものではなく、本発明に適用するのは困難である。従って、本発明を構成する沈殿反応に好ましく適用することができる非金属イオンは、水酸イオン、炭酸イオン、蓚酸イオン等の加熱すると容易に酸化物を生成することができる無機塩と、加熱すると容易に燃焼する不溶性の有機塩である。たた、不溶性の有機塩がアルコキシドのように水で加水分解し、水酸化物を生成するような場合は、一旦水酸化物としてそれを加熱することが好ましい。
【0029】
この焼成の要点は非金属イオンを分解して金属酸化物を得ることであるから、焼成温度もそのような分解反応が起こる温度以上の温度で焼成する。従って、焼成温度は金属イオンの種類、非金属イオンの種類に応じて変化するが、800〜1300℃の温度で数時間焼成するのが適当であり、より好ましくは900〜1100℃の範囲で焼成する。この場合、炉の雰囲気は送風機等を用いて空気を十分に送入するか、酸素を炉内に導入して焼成することが好ましい。
【0030】
この焼成により、粒子内に希土類元素と遷移金属元素の微視的な混合がなされた金属酸化物を得ることができる。この酸化物粒子は上記した沈殿物粒子の形状分布をそのまま継承した粒子性能が極めて良好な酸化物である。
【0031】
金属酸化物から合金粉末を得るには、基本的に還元反応を適用する。ここで、一口に金属酸化物と称しても、本金属酸化物は、希土類元素とFe、Co、Niの遷移金属である。Fe、Co、Niの還元電位は標準水素電極に対し、それぞれ、−0.447v、−0.28v、−0.257vであり、これに対し、希土類元素は、−2.3〜−2.5vと非常に卑なる元素であり、言い換えれば、還元しにくい元素である。
【0032】
従って、遷移元素の金属への還元にはH2、CO、CH4等炭化水素ガスによる還元性ガスによる還元のような、通常の還元性ガスを炉内に導入し還元雰囲気を形成して加熱することで十分可能である。この還元反応時、遷移金属酸化物粉末に含まれる酸素はH2OあるいはCOの形で徐々に除去される。この場合の加熱温度は300〜900℃の範囲に設定する。この範囲よりも低温では遷移金属酸化物の還元は起こりにくく、この範囲より高温では、還元は起こるが、酸化物粒子が高温により粒子成長と偏析を起こし、所望の粒子径から逸脱してしまうからである。従って、加熱温度は400〜800℃の範囲がより好ましい。
【0033】
金属酸化物の中の希土類元素の酸化物成分は、上記した還元性ガス雰囲気下の加熱では還元できない。この希土類元素の還元の方法を限定することはないが、対象の希土類元素よりも還元電位の低い元素の金属を混合して加熱することで可能となる。例えば、アルカリ金属としてLiは−3.04、Naは−2.71、Kは−2.93v、Rbは2.98v、Csは−2.92v、アルカリ土類金属の中でもMgは−2.372v、Caは−2.87v、Srは−2.89v、Baは−2.912v、の還元電位をもち、該金属酸化物に混合して不活性ガス中で加熱することで、粒子中の希土類元素を金属に還元することができる。取り扱いの安全性及びコストの点から金属カルシウムの使用が最も好適である。
【0034】
還元剤としてカルシウムの応用は、希土類コバルト磁石について、還元拡散法と称される合金粉末の製法が適用され実用化されている。この還元拡散法を適用することが本発明においても最も好ましい。すなわち、還元性ガスによる還元で得られた遷移金属元素を金属状態にまで還元した微細金属と希土類元素酸化物との混合状態にある粉末に金属カルシウム、或いは水酸化カルシウムを添加し、不活性ガス雰囲気もしくは真空中で加熱することにより、希土類酸化物をカルシウム融体もしくはその蒸気と接触し、希土類酸化物を金属に還元する。この還元反応により、希土類元素と遷移金属元素の合金ブロックを得ることができる。
【0035】
前記したアルカリ金属、アルカリ土類金属の還元剤は、粒状または粉末状の形で使用されるが、特にコストの点から粒度4メッシュ以下の粒状金属カルシウムが好適である。これらの還元剤は、反応当量(希土類酸化物を還元するのに必要な化学量論量であり、遷移金属を酸化物の形で使用した場合には、これを還元するに必要な分を含む)の 1.1〜3.0倍量、好ましくは 1.5〜2.0 倍量の割合で使用される。
【0036】
この還元剤による還元は、当然遷移金属元素を還元することも可能である。それで、遷移金属酸化物を還元性ガスの還元をせずに、直接Ca等の還元剤による還元を実施できないことはない。しかし、その場合、Caの必要量が過多となり、Caによる還元反応時の発熱により粒子が粗大化するのみならず、最悪の場合は爆発的な反応により生成物が炉内に飛散する危険がある。従って、還元拡散による希土類元素の還元の前には遷移金属の大半を還元して金属化しておくことが好ましい。従って、還元拡散工程前の遷移金属の酸素の除去率は40%以上あることが望ましい。なぜなら40%を越える酸素を除去するには次工程で使用する還元剤が大量に必要となり不経済であるばかりでなく、合金粉末粒子の形状も分散した整った形のものが得られなくなるからである。ここで酸素の除去率とは、遷移金属の酸化物中に存在する酸素全量に対する還元除去した酸素量の百分率である。
【0037】
本発明においては、還元剤とともに、必要に応じて崩壊促進剤を使用することができる。この崩壊促進剤は、後述する湿式処理に際して、生成物の崩壊、粒状化を促進させるために適宜使用されるものであり、例えば特開昭63−105909号公報に開示されている塩化カルシウム等のアルカリ土類金属塩、及び酸化カルシウム等がある。これらの崩壊促進剤は、希土類源として使用される希土類酸化物当り1〜30重量%、特に5〜30重量%の割合で使用される。
【0038】
本発明においては、上述した原料粉末と還元剤、及び必要により使用される崩壊促進剤とを混合し、該混合物を窒素以外の不活性雰囲気、例えばアルゴンガス中で加熱を行うことにより還元を行う。また還元のために行われる加熱処理温度は700〜1200℃、特に800〜1100℃の範囲とすることが好適であり、加熱処理時間は特に制約されないが、還元反応を均一に行うためには、10分〜10時間の範囲の時間で行うことができ、10分〜2時間の範囲で行うのがより好ましい。このような短時間で還元拡散反応が行えるのは本発明の方法によると原料の混合レベルが高いことに起因している。この還元反応により多孔質塊状の希土類−遷移金属系合金が得られる。
【0039】
このとき、反応生成物は、副生するCaO、未反応の過剰カルシウム及び生成合金粉末の混合物であって、これらが複合した焼結塊状態である。従って、次にこの生成混合物を冷却水中に投入して、CaO及び金属カルシウムをCa(OH)2懸濁物として合金粉末から分離する。さらに残留するCa(OH)2は、合金粉末を酢酸或いは塩酸で洗浄して除去する。生成物の多孔質塊状の希土類−遷移金属系合金を水中に投入した際には、金属カルシウムの水による酸化及び副生CaOの水和反応によって、複合して焼結塊状の生成混合物の崩壊、すなわち微粉化が進行する。
【0040】
崩壊によって生成したスラリーを攪拌後、デカンテーションによって、上部のアルカリ金属等の水酸化物を除去し、注水−攪拌−デカンテーションの操作を繰り返すことにより、該水酸化物を得られた合金粉末から除去することができる。また、一部残留した水酸化物は、酢酸あるいは塩酸等の酸を用いて、pH3〜6、好ましくはpH4〜5の範囲で酸洗浄することによって完全に除去される。このような湿式処理終了後は、例えば水洗後、アルコールあるいはアセトン等の有機溶剤で洗浄、脱水した後、真空乾燥することで、希土類−遷移金属の合金粉末が製造される。
【0041】
上述した方法は本発明の基本構成であり、▲1▼希土類−遷移金属系の合金粉末を得ることができるが、本方法を適用することにより、▲2▼希土類−遷移金属−硼素系、▲3▼希土類−遷移金属−窒素系の合金粉末を得ることができる。すなわち、基本的に▲1▼の構成である希土類元素−遷移金属を含んでいる合金であるならばすべてに適用可能である。
【0042】
▲2▼の希土類−遷移金属−硼素系合金を得るには、希土類元素−遷移元素の金属酸化物を得る焼成工程を経た後に、目的組成にするために化学量論的に必要な量のB(硼素)を金属酸化物に十分に混合し、上述した還元ガスによる還元を行い、引き続き、還元剤による還元拡散を行うことで可能である。或いは、一旦還元ガスによる還元を行い、遷移金属酸化物を十分に還元しておいた後、化学量論量のB(硼素)を混合して、引き続き還元拡散を行い、希土類−遷移金属−硼素系合金を得ることができる。このいずれでも得ることができるが、前者の方法がより好ましい。それは、B(硼素)には1%程度の酸素を含んでおり、これを還元ガスによる還元工程の前に混合しておくことにより、このBに含まれる酸素が除去され、次の工程での還元拡散反応が容易に行われるからである。
【0043】
▲3▼の希土類−遷移金属−窒素系合金粉末を得るには、基本的に、還元拡散による還元反応が終了した後、崩壊工程に移行する前に同じ炉内で引き続き窒素ガス、或いは、加熱により分解して窒素を供給しうる化合物ガスを導入することで窒化することができる。還元拡散工程で希土類−遷移金属系合金が多孔質塊状で得られるため、粉砕を行うことなく直ちに窒素雰囲気中で熱処理を行うことができ、これにより窒化が均一に行われ、希土類−遷移金属−窒素合金を得る。この窒化処理は、上記還元のための加熱温度領域から降温させて、300〜600℃、特に400〜550℃の温度とし、この温度範囲で雰囲気を窒素雰囲気に置換することにより行われる。例えば、この窒化処理温度が 300℃未満であると、前記工程で得られた反応生成物である希土類−遷移金属系合金中への窒素の拡散が不十分となり、窒化を均一且つ有効に行うことが困難となる。さらに窒化温度が 600℃を超えると、希土類−遷移金属系合金が希土類−窒素系化合物と、α−鉄等の遷移金属とに分解するため、得られる合金粉末の磁気特性が著しく低下するという不都合を生じる。上記熱処理時間は、窒化が十分に均一に行われる程度に設定されるが、一般にこの時間は、2〜20時間程度である。
【0044】
【実施例】
以下、本発明の実施例について永久磁石材料であるSm−Fe−N合金粉末の製造例を基に説明する。
【0045】
[実施例1]
<1.沈澱反応>
無水塩化サマリウムSmCl3を513.4g、無水塩化鉄FeCl3を2757.6g秤量し、10リットルのイオン交換水に同時に投入し、反応器の中で撹拌しながら完全に溶解させメタル液とした。反応器の撹拌を続けながら、その中に15wt%の苛性ソーダ溶液5.1Kgを静かに投入する。溶液のpHが10以上になったことを確認の後、撹拌を止め静置すると、生成物は容器底部に沈殿してくる。
【0046】
<2.ろ過洗浄>
沈澱生成物を濾紙上にとり、上部よりイオン交換水を供給しながら吸引する。ろ液の電気導電率が50μS/mを下回るまでこのデカンテーションを続ける。洗浄され、吸引濾過して得られる沈殿物ケーキを80℃の乾燥機中で乾燥する。
【0047】
<3.大気焼成>
乾燥されたケーキをアルミナのるつぼに入れ、1000℃の大気中で5時間焼成する。
【0048】
<4.粒度調整>
焼成物を手でほぐした後、ハンマーミルで粉砕する。この粉末の粒子径はフィッシャーサブシーブサイザー(FSSS)による平均粒径は1.2μmであった。
【0049】
<5.水素還元>
粉砕粉末を鋼製のトレーに充填し、それを管状炉に入れ、純度100%の水素を20リットル/分で流通させながら700℃で10時間の熱処理を施した。得られた黒色粉末の酸素濃度は7.0wt%であった。
【0050】
<6.還元拡散反応>
前工程で得られた黒色粉末1000gと粒状Ca350.7gを混合し、鋼製のトレーに入れてアルゴンガス雰囲気炉にセットする。炉内を真空排気した後、アルゴンガスを通じながら1050℃、0.5時間加熱する。次いで、加熱を止め、引き続いてアルゴンガス中で450℃まで冷却し、以後この温度で一定に保持する。その後、炉内を再び真空排気した後、窒素ガスを導入する。大気圧以上の圧力で窒素ガスを通じながら5時間加熱した後、加熱を停止し放冷する。
【0051】
<7.水洗>
得られた反応生成物をイオン交換水5リットルに投入し、これにより、反応生成物が直ちに崩壊し、合金粉末とCa成分との分離が始まる。水中での攪拌、静置、上澄み液の除去を5回繰り返し、最後に2wt%酢酸水溶液5リットル中で洗浄し、Ca成分の分離が完了する。これを真空乾燥することでSm2Fe17N3合金粉末を得る。
【0052】
<8.特性評価>
得られた粉末は分散性が良く、電子顕微鏡による観察でも球状の形状を持つものであった。粉末の平均粒径はFSSSによる測定で2.5μmであった。粉末の磁気特性はBr13.5KG、iHc16.2KOeであった。また粉末に含まれる酸素の濃度は0.2wt%であり、EPMAによる断面観察ではSmとFeの偏析は確認できなかった。またCu−Kαを線源とするX線回折によれば主相である他には何も観察されず、特に純鉄成分であるα−Feは痕跡すら発見できなかった。
【0053】
[実施例2]
<1.沈殿反応>
反応タンクに純水30リットル投入し、その中に97%H2SO4を520g加え、Sm2O3を484.8g仕込み溶解し、25%アンモニア水を加えてpHを中性付近に調整する。この水溶液にFeSO4・7H2Oを5200gを加えて完全に溶解しメタル液とした。別のタンクに純水を12リットルに重炭酸アンモニウム2524gと25%アンモニア水を1738gを混合した炭酸イオン溶解液を調製した。反応タンクを攪拌しながら、炭酸イオン溶解液を徐々に添加し、全量添加した最終のpHが8.0±0.5になるように、アンモニア水を添加した。撹拌を止め静置すると、生成物は容器底部に沈殿してくる。
【0054】
<2.ろ過洗浄>
沈澱生成物を濾紙上にとり、上部よりイオン交換水を供給しながら吸引する。ろ液の電気導電率が50μS/mを下回るまでこのデカンテーションを続ける。洗浄され、吸引濾過して得られる沈殿物ケーキを80℃の乾燥機中で乾燥する。
【0055】
<3.大気焼成>
乾燥されたケーキをアルミナのるつぼに入れ、1100℃の大気中で3時間焼成する。
【0056】
<4.粒度調整>
焼成物を手でほぐした後、ハンマーミルで粉砕する。この粉末の粒子径はフィッシャーサブシーブサイザー(FSSS)による平均粒径は1.3μmであった。
【0057】
<5.水素還元>
粉砕粉末を鋼製のトレーに充填し、それを管状炉に入れ、純度100%の水素を20リットル/分で流通させながら700℃で10時間の熱処理を施した。得られた黒色粉末の酸素濃度は7.2wt%であった。
【0058】
<6.還元拡散反応>
前工程で得られた黒色粉末1000gと粒状Ca350.7gを混合し、鋼製のトレーに入れてアルゴンガス雰囲気炉にセットする。炉内を真空排気した後、アルゴンガスを通じながら1000℃、1時間加熱する。次いで、加熱を止め、引き続いてアルゴンガス中で450℃まで冷却し、以後この温度で一定に保持する。その後、炉内を再び真空排気した後、窒素ガスを導入する。大気圧以上の圧力で窒素ガスを通じながら5時間加熱した後、加熱を停止し放冷する。
【0059】
<7.水洗>
得られた反応生成物をイオン交換水5リットルに投入し、これにより、反応生成物が直ちに崩壊し、合金粉末とCa成分との分離が始まる。水中での攪拌、静置、上澄み液の除去を5回繰り返し、最後に2wt%酢酸水溶液5リットル中で洗浄し、Ca成分の分離が完了する。これを真空乾燥することでSm2Fe17N3合金粉末を得る。
【0060】
<8.特性評価>
得られた粉末は分散性が良く、電子顕微鏡による観察でも球状の形状を持つものであった。粉末の平均粒径はFSSSによる測定で2.7μmであった。粉末の磁気特性はBr13.7KG、iHc15.8kOeであった。また粉末に含まれる酸素の濃度は0.25wt%であり、EPMAによる断面観察ではSmとFeの偏析は確認できなかった。またCu−Kαを線源とするX線回折によれば主相であるSm−Fe合金の他には何も観察されず、特に純鉄成分であるα−Feは痕跡すら発見できなかった。
【0061】
[実施例3]
<1.沈澱反応>
硝酸サマリウム六水和物Sm(NO3)3・6H2Oを513.4g、硝酸鉄9水和物Fe(NO3)3・9H2Oを3432.3g秤量し、 撹拌しながら10リットルのイオン交換水に同時に投入する。完全に溶けたことを確認の後、撹拌を続けながら尿素(NH2)2COを2992.5g投入する。撹拌を続けながら液温を80℃まで上昇させる。この時尿素はアンモニアと炭酸ガスに加水分解し金属分は均一反応により沈澱する。
【0062】
<2.ろ過洗浄>
沈澱生成物を濾紙上にとり、上部よりイオン交換水を供給しながら吸引する。ろ液の比抵抗が50μS/mを下回るまでこの操作を続ける。洗浄されたケーキは80℃の乾燥機中で乾燥する。
【0063】
<3.大気焼成>
乾燥されたケーキをアルミナのるつぼに入れ、1100℃の大気中で3時間焼成する。
【0064】
<4.粒度調整>
焼成物を手でほぐした後、ハンマーミルで粉砕する。この粉末の粒子径はフィッシャーサブシーブサイザーで1.3ミクロンであった。
【0065】
<5.水素還元>
粉砕粉末を鋼製のトレーに入れ、純度100%の水素が20リットル/分で流通している管状炉に置き、700℃、10時間の熱処理を施した。得られた黒色粉末の酸素濃度は7.2wt%であった。
【0066】
<6.還元拡散反応>
前工程で得られた黒色粉末のうち1000gと粒径6mm以下の粒状Ca350.7gを混合し、鋼製のトレーに入れて不活性ガス雰囲気炉にセットする。炉内を真空排気した後、アルゴンガスを通じながら1000℃、1時間加熱する。次いで、加熱を止め、引き続いてアルゴンガス中で450℃まで冷却して以後この温度で一定に保持する。その後、炉内を再び真空排気した後、窒素ガスを導入する。大気圧以上の圧力で窒素ガスを通じながら5時間加熱した後、加熱を停止し放冷する。
【0067】
<7.水洗>
得られた反応生成物をイオン交換水5リットルに投入し、これにより、反応生成物が直ちに崩壊し、合金粉末とCa成分との分離が始まる。水中での攪拌、静置、上澄み液の除去を5回繰り返し、最後に2wt%酢酸水溶液5リットル中で洗浄し、Ca成分の分離が完了する。これを真空乾燥することでSm2Fe17N3合金粉末を得る。
【0068】
<8.特性>
得られた粉末は分散性が良く、電子顕微鏡による観察でも球状の形状を持つものであった。粉末の粒径はフィッシャーサブシーブサイザーで2.8ミクロンであった。粉末の磁気特性はBr13.8KG、iHc14.6KOeであった。また粉末に含まれる酸素の濃度は0.25wt%であり、EPMAによる断面観察ではSmとFeの偏析は確認できなかった。またCuーKαを線源とするX線回折によれば主相であるSm−Fe合金の他には何も観察されず、特に純鉄成分であるαーFeは痕跡すら発見できなかった。
【0069】
[比較例1]
金属Smと金属Feを原子比2対17の割合で溶融した。溶融物を水冷された銅鋳型に流し込んでSm2Fe17合金を得た。得られたインゴットをジョークラッシャで粗粉砕した後、均質化を目的としてアルゴン中1100℃で40時間の熱処理を施した。得られた合金を鋼球のボールミルにより2時間粉砕した。さらにこの粉末を窒素100%、450℃で5時間の熱処理を施した。得られた粉末は分散性が悪い凝集状態であり、電子顕微鏡による観察でも角張った形状を持つものであった。FSSS法による平均粒径は2.5μmであった。粉末の磁気特性はBr13.3kG、iHc8.2kOeであった。また粉末に含まれる酸素の濃度は0.6wt%であり、EPMAによる断面観察ではSmとFeの偏析が確認できた。またCu−Kαを線源とするX線回折によればα−Feによる明瞭なピークが観察された。
【0070】
【効果】
以上述べたように、本発明によれば、以下のような効果を奏する。
【0071】
合金粉末を構成する元素が原料段階ですでに均質に混合されているので、得られる合金も均質なものが得やすい。従って材料固有の物性を引き出すことが可能となる。
【0072】
通常の溶融法により希土類元素と繊維金属のインゴットを作りそれを粉砕する方法では、均質な合金を得るために数十時間におよぶ熱処理を必要とすることが多いが、本発明によれば熱処理時間は数時間程度である。熱処理時間が短くなることで、粉末状の製品を容易に得ることができる。
【0073】
さらに、沈澱工程で得られる沈殿物粒子の粒子形状は最終製品の合金粉末に継承され、沈澱物粒子の形状をコントロールすることで、粒子形状が整った分散した合金粉末を得ること可能となり、その結果、高い磁気性能の磁性材料を得ることができる。

Claims (4)

  1. 希土類元素の少なくとも一種の陽イオンと、Fe、Co及びNiの中から選ばれる少なくとも一種の陽イオンとを、これら陽イオンと不溶性の塩を生成する物質にて反応させた沈殿物を析出させる工程、
    該沈殿物を大気よりも酸素リッチな条件で焼成して金属酸化物を得る工程、
    該金属酸化物を還元性ガス雰囲気中で加熱する工程、
    前記還元性ガス雰囲気中で加熱した後、カルシウムを混合して還元する工程、
    を含む合金粉末の製造方法。
  2. 前記沈殿物粒子の平均粒径は0.1〜10μmである請求項1記載の合金粉末の製造方法。
  3. 前記還元性ガスは、水素である請求項1記載の土類−遷移金属−窒素系合金粉末の製造方法。
  4. 前記カルシウムによる還元反応が終了した後、300〜600℃の範囲の温度で、同じ炉内で引き続き窒素ガス、或いは、加熱により分解して窒素を供給しうる化合物ガスを導入する工程を含む請求項1に記載の合金粉末の製造方法。
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