JP3983752B2 - 屋根板取付け金具および屋根構造 - Google Patents

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この発明は、金属製の屋根板を、梁材や下葺屋根などの下地材上に取付けるための屋根板取付け金具に関し、より詳しくは、熱による屋根板の伸縮で起こる音鳴り現象を防止できるような屋根板取付け金具に関する。
上述のように音鳴り現象を防止する屋根板取付け金具として、下記特許文献1の屋根板支持具を提案した。
この屋根板支持具は、下地材の上に固定する固定部材と、該固定部材の上部に取付けられる断熱部材と、該断熱部材に取付けられる係止部材とを有し、固定部際を金属で形成するとともに、断熱部材に、係止部材が屋根板の長さ方向に摺動可能な摺動溝を形成し、該摺動溝またはその近傍に、係止部材が上方へ抜けるのを防止する抜け止め構造を設けたもので、抜け止め構造は、断熱部材を貫通するボルトと係止部材に設けた長孔や、断熱部材に形成した左右方向に凹む抜け止め溝部と該抜け止め溝部内を摺動する抜け止め凸条で構成される。
この屋根板支持具によれば、固定部材を金属で形成したので、きつく締め付けた時でも、合成樹脂で形成した場合とは異なり、割れなどが容易には生じず、屋根板支持具自体に高い剛性を持たせることができる。また、固定部材と断熱部材と係止部材との3つの部材で構成するので、構成が簡素であって、コストを抑えることができる等の利点を有する。
ところで、屋根板には、台風のときなどに思いもしないきわめて大きい負圧が掛かることがある。このような場合に備えて、正圧に対してはもちろんのことであるが、不測の負圧に対しても確実に対抗し得る強度を得られるようにすることが望まれる。
特開2004−27482号公報
そこでこの発明は、高い剛性、簡素な構成等の利点を維持しつつも、負圧に対する強度をさらに高めることができるような、屋根板取付け金具の提供を主たる目的とする。
そのための手段は、下地材の上に固定される固定部材と、該固定部材上に取付けられる断熱部材と、該断熱部材上に上記固定金具とは非接触の状態で取付けられる吊子とを有し、上記断熱部材の左右方向の中間位置には、摺動溝を形成して上記吊子の馳部から垂設された垂下片部を屋根板の長さ方向に摺動可能に保持するとともに、上記吊子には、左右方向に突出して吊子が上へ抜けるのを防止する抜け止め片を設けた屋根板取付け金具であって、上記垂下片部には、吊子を摺動可能に取付けるべくボルトを通すための長孔を形成するとともに、該長孔より下の垂下片部下端位置に、左右方向のうち吊子における馳部の先端の方向と同一方向に突出する抜け止め片を形成し、長孔よりも上の垂下片部中間位置に、垂下片部下端位置の抜け止め片と反対側の方向に突出する抜け止め片を形成した屋根板取付け金具である。
すなわち、屋根板の伸縮にしたがって、吊子は摺動溝を摺動する。そして、吊子における上下方向に分けて配設された2個の抜け止め片は、負圧作用時には、上下方向、つまり抜け方向において、それぞれ吊子の抜け止めをする。また、負荷が作用した時には、各抜け止め片がそれぞれ負荷を支えるので、負荷を分散し、吊子の一部分のみに過大な荷重が掛かることを防止する。
さらに、各抜け止め片によって摺動溝に対して抜け止め可能に取付けられた吊子は、各抜け止め片部分で屋根板の伸縮に伴って摺動動作をするが、上記各抜け止め片は、上下方向に分けて配設されているので、吊子の姿勢は、外力によっていたずらに傾くことなく安定し、各抜け止め片によって定められた軌道を確保するため、上記摺動動作は円滑に行われる。
上記抜け止め片を吊子の垂下片部の下端位置と上下方向の中間位置とに設け、吊子の垂下片部の下端位置に設ける抜け止め片を、吊子上端の馳部の先端と同一方向に設定し、上下方向の中間位置に設ける抜け止め片を、下端位置の抜け止め片とは反対向きに設定したので、上記下端位置の抜け止め片については、先端側を上へ向けて傾斜させるとよい。
すなわち、負圧が掛かったとき、吊子には、その先端が引き伸ばされるような力が働く。つまり、吊子に対しては、鉛直上向きではなく、若干傾いた力が働くので、引っ張られた時には下端位置の抜け止め片部分に対し、中間位置の抜け止め片よりも傾いた負荷が掛かる。このとき吊子上端の馳部の先端と同一方向に向けた抜け止め片が積極的に引っかかるようになって抜け止め防止作用をし、下端位置抜け止め片とは反対側に向けた中間位置の抜け止め片が、吊子が傾けられるのを抑制しつつ上への抜けを防止する。
上記各抜け止め片を有する吊子は、1枚の金属板を折曲して一体に形成されたものであるとよい。
各抜け止め片は一体であるので、いずれかひとつの抜け止め片に掛かった負荷は、他の抜け止め片にも分散されやすく、抜け止め片相互の関係も一定の状態を強力に保持できる。このため、各抜け止め片の相乗効果で、抜けが良好に防止される。
別の手段は、屋根板取付け金具を用いた屋根構造であることを特徴とする。
以上のように、この発明の屋根板取付け金具によれば、2個の抜け止め片を上下方向に分けて配設しているので、複数段階で抜け止めできるとともに、吊子に掛かる荷重を分散することがきる。このため、負圧に対して高い強度を有する屋根板取付け金具を得ることができる。
また、抜け止め片を上下方向に分けて複数設けたので、各抜け止め片の多元的な配置で定められる一定の軌道を吊子が摺動する。このため、吊子の安定性は良好で、円滑な摺動動作が得られる。このため、屋根板の伸縮に柔軟に追従することができ、音鳴り防止効果をより確実にすることができる。
しかも、固定部材と断熱部材と吊子とからなり、簡素な構成であるという利点を有する。
このような屋根板取付け金具を用いた屋根は、強度、特に負圧に対する強度が高い。しかも、吊子の摺動動作が円滑であるので、屋根板の伸縮に柔軟に対応した摺動動作が可能で、音鳴り防止効果を確実に得られる、理想的な屋根である。
この発明を実施するための一形態を、以下図面を用いて説明する。
図1は、屋根板取付け金具11(以下、取付け金具という)の斜視図であり、この取付け金具11は、図2に示したように下地材としての下葺屋根12の上に固定され、上葺屋根13を構成する屋根板13aの固定に用いられる。図2中14は、グラスウール等からなる断熱材である。
そして取付け金具11は、下から順に、金属製の固定部材15と、合成樹脂製の断熱部材16と、金属製の吊子17とからなり、上に位置して上記屋根板13aを固定する吊子17は、図3に示したように、矢印方向(屋根板13aの長さ方向)に沿って摺動可能な状態に取付けられる。つまり、屋根板13aが熱により伸縮した時に、その伸縮に伴って摺動し、屋根板13aにたまる歪を速やかに除去し、屋根の音鳴りを防止する。
このような取付け金具11は、次のように構成される。
すなわち、図4の分解斜視図に示したように、固定部材15は、左右一対の固定部材担体18,18からなり、これら固定部材担体18,18を締め付けるボルト19ナット20を備える。各固定部材担体18は、同形であり、1枚の金属板を折曲して形成される。その構造は、下から順に、下葺屋根12の上に設置する接地片18aと、該接地片18aから延設され半円弧状をなす締め付け部18bと、該締め付け部18bから垂直に延設される垂直部18cと、該垂直部18cから外方に折曲されたのち垂直に立ち上がる断熱材取付け部18dとを有するものである。
そして上記締め付け部18bから垂直部18cにかけては、補強用のリブ18eを設け、垂直部18cの中心には、正方形の角穴18fを形成する。この角穴18fは、上記ボルト19を挿通するためのもので、根角ボルトからなるボルト19を回り止めする。
また、上記断熱部材取付け部18dは、上端に、外方へ折曲され、図5に示したように断熱部材16の一部を受ける受け片18gを有し、断熱部材取付け部18dにおける垂直に立ち上がる部分の中央には、断熱部材16の一部を挿嵌する丸穴18hを形成している。そしてまた、上記の垂直に立ち上がる部分の両側部には、断熱部材16の一部と係合し、断熱部材16を抜け止めする係合凹部18iを形成している。
上記断熱部材16は、略直方体のブロック状で、固定部材15の断熱部材取付け部18dに保持可能な大きさに形成されている。そして、左右両側面部には、固定部材担体18の上記丸穴18hに挿嵌する短円筒状の凸部21と、固定部材担体18の上記係合凹部18iに係合する係合凸部22とを、外方に突出形成している。
そして、上記凸部21を形成した位置には、断熱部材16を左右方向に貫通する貫通孔23を形成し、吊子取付け用のボルト24を保持可能にしている。
また、左右方向の中間位置には、断熱部材の上端面25から形成される摺動溝26を形成している。摺動溝26は、断熱部材16の下端部位置まで形成し、その先を、左右方向の所定方向(図面左側)斜め上方に向けて切り込んで、吊子17の一部が収まる第1抜け止め溝部26aを設けている。また、上下方向の中間位置であって上記貫通孔23より上方位置には、左右方向における上記第1抜け止め溝部26aとは反対側に水平に切り込む第2抜け止め溝部26bを設けている。
さらに、上記第1抜け止め溝部26aを形成している側には、図5に示したように、上記吊子取付け用のボルト24が螺合するナット27を収納保持する。すなわち、ナット27を回転不可に落とし込むナット保持穴28を、断熱部材16の上端面25から形成している。
ナット保持穴28の上端位置には、ナット保持穴28の平面視形状よりも大きい固定用段部29を形成し、この固定用段部29に金属製の板部材30を固定してナット保持穴28を塞ぐ。このとき、板部材30の上面が断熱部材16の上端面25位置よりも若干低くなるように設定する。板部材30の固定は、両面接着テープや接着剤等の適宜の手段で行うとよい。
また、上記板部材30と同一形状の板部材31を、ナット保持穴28を有する側とは反対側の上端位置にも固定している。
このように、ナット保持穴28を設けてナット27を保持し、板部材30で塞ぐと、組立て時や施工時等に、取付け金具が逆さになってもナット27が出てしまうことはなく、作業に当たって一切ナット27を触らずに済むので、作業が容易である。
なお、板部材30,31は、金属製でなくともよいが、金属製であると、屋根板13aが伸縮したときの断熱部材16の磨耗を抑制できる。
上記吊子17は、断熱部材16の前後方向(屋根板13aの長さ方向)の長さよりも長い所定幅の金属板を折曲して形成したもので、上端に、略4分の3円弧状の馳部32を設けている。
この馳部32は、いわゆる丸馳で、使用状態を屋根の勾配下方から見たときに、所定の方向、すなわち図面左側に、その先端縁が位置する。この馳部32の先端が位置する側は、上記第1抜け止め溝部26aの位置する側と同一である。
そしてこの馳部32の下側には、上記摺動溝26の形状に沿うように、垂下片部33を有するとともに、上記第1抜け止め溝部26a内に位置する第1抜け止め片34と、第2抜け止め溝部26b内に位置する第2抜け止め片35とを有する形状である。
具体的には、一重の馳部32を形成した後、その下から垂下片部33の片側を形成し、その下端から第1抜け止め片34の上側を形成するとともに下側に折り返して二重の第1抜け止め片34を形成する。そしてその先を、垂下片部33の他方側を形成するべく立ち上げて、下側部分が二重になる垂下片部33を形成し、第2抜け止め片35形成位置において第2抜け止め片35の上側を形成するとともに下側に折り返して第2抜け止め片25を形成し、その先を、二重になった垂下片部33に沿わせる。このようにして二重、あるいは三重に重合された部分は、スポット溶接やリベット等の適宜手段で重合状態を保持するとよい。
このように、2つの抜け止め片34,35を上下方向に分けて配設している。
上記垂下片部33の上下方向の中間部分には、上記吊子取付け用のボルト24を挿通する長孔36を形成している。この長孔36の長さが、吊子17の摺動範囲を決めることになる。
長孔36の内周面には、図6(a)にも示したように、長孔36内に嵌合する長円形状の緩衝材37を保持する。緩衝材37は、合成樹脂製で、吊子17の長孔36とボルト24との間に介在できればその形態は問わない。このような緩衝材37を取付けることによって、吊子17がその摺動の限界位置まで摺動した時でも、また、負圧が作用して吊子17が引き上げられた時でも、衝突音の発生を抑制できる。
この緩衝材37は、図6(b)に示したように、相互に嵌合する左右一対の部材37a,37aからなり、鍔部37bを有するものであるもよい。
このように構成した取付け金具11は、つぎのように使用する。
まず、固定部材15と断熱部材16と吊子17が一体となった取付け金具11の固定部材を、下葺屋根12の上に固定する。そして、断熱材14を敷き込んでから、取付け金具11の吊子17に対して、屋根板13aを係止する。
このようにして屋根板13aを取付けて形成した屋根では、正圧が作用すると、吊子17と断熱部材16の上端面25とで、その荷重を支える。また、負圧が作用した時には、吊子17における上下方向に分けて配設された2つの抜け止め片34,35が、上下方向、つまり抜け方向において、それぞれ吊子17の抜け止めをする。このとき、各抜け止め片34,35がそれぞれ負荷を支えるので、負荷を分散し、吊子17の一部分のみに過大な荷重が掛かることを防止する。
このため、少なくとも二段階で抜け止めできるとともに、吊子17に掛かる荷重を良好に分散することがきて、特に負圧に対して高い強度を得ることができる。
特に、各抜け止め片34,35は、吊子17の下端位置と、上下方向の中間位置とに設け、吊子17の下端位置に設けた第1抜け止め片34を、吊子17上端の馳部33の先端と同一方向に向けて、しかも、先端を上に傾けて形成し、上下方向の中間位置に設ける第2抜け止め片35を、第1抜け止め片34とは反対向きに形成しているので、吊子17が上へ引っ張られた時には、若干傾いた力が働き、第1抜け止め片34には第1抜け止め溝部26aに積極的に引っかかるようになって抜け止めがなされ、このとき第2抜け止め片35は、吊子17が傾けられるのを抑制しつつ上への抜けを防止する。このため、効果的に抜け止めがなされる。
しかも、各抜け止め片34,35は、1枚の金属板を折曲して一体に形成されたものであるので、各抜け止め片34,35は一体であって、いずれかひとつの抜け止め片34,35に掛かった負荷は、他の抜け止め片35,34にも分散されやすく、抜け止め片34,35相互の関係も一定の状態を強力に保持できる。このため、上下方向に分散配置した各抜け止め片34,35の相乗効果で、抜けが良好に防止される。
さらに、吊子17の長孔36の径をボルト24の径よりも大きく設定すると、負圧が作用して吊子17が上へ引っ張られても、各抜け止め片34,35が抜け止めをするので、長孔36がボルト24に当たるまでには余裕が生まれ、長孔36がボルト24に当たることによって発生することが考えられる変形を阻止して、摺動動作が可能な状態を保持することができる。すなわち、強い負圧が何度か作用しても、音鳴り防止機能に支障はなく、耐久性を高めることができる。
また、上葺屋根13の屋根板13aが熱によって伸縮すると、屋根板13aを係止してこれと一体になっている吊子17は、屋根板13aの伸縮に追従して、断熱部材16上を屋根板13aの長さ方向に沿って摺動する。このとき、吊子17は、各抜け止め片34,35によって断熱部材16の摺動溝26に対して抜け止め可能に取付けられているので、各抜け止め片34,35部分で屋根板13aの伸縮に伴って摺動動作をするが、上記各抜け止め片34,35は、上下方向に分けて複数配設されている。このため、吊子17の姿勢は、外力によっていたずらに傾くことなく安定し、各抜け止め片34,35の多元的な配置によって定められた軌道を確保するため、上記摺動動作は円滑に行われる。
しかも、抜け止め片34,35は、吊子17の長さ方向の全体にわたって形成されているので、摺動に際して、抜け止め片34,35の端部が断熱部材16の摺動溝26に接触することはないので、余分な抵抗をなくすことができて、より円滑な摺動が期待できる。
この結果、屋根板13aの伸縮に柔軟に追従することができ、音鳴り防止効果をより確実にすることができる。
さらに、この取付け金具11は、固定部材15と断熱部材16と吊子17とからなり、簡素な構成であるので、組立てや部品管理、コストの低減等の利点を得ることができる。
以上のように取付け金具11は顕著な効果を達成するので、このような取付け金具11を用いて形成した屋根は、強度、特に負圧に対する強度が高い。そのうえ、吊子17の摺動動作が円滑であるので、屋根板13aの伸縮に柔軟に対応した摺動動作が可能で、音鳴り防止効果を確実に得られる、理想的な屋根となる。
次に、他の形態にについて説明する。なお、上述の構成と同一又は類似の部位については、同一の符号を付して、その詳しい説明を省略する。
図7は、下葺屋根12も上葺屋根13も角馳である場合の取付け金具11である。
角馳は、上述例のように馳部32が円弧状ではなく、先端側が水平に曲がったのち下側に鋭角に曲がる、三角状をなす。この取付け金具11では、吊子17の馳部32と固定金具15以外は同一構造である。
固定金具15は、4つの固定金具担体41,42,43,44からなり、第1固定金具担体41と第2固定金具担体42は、上述の固定金具担体18と同様で、下端に接地片18aを有し、上端に断熱部材取付け部18dを有している。これらは同一形状ではなく、図面左側(馳部32の先端側が位置する側)の第1固定部材担体42には、馳部32の存在を許容する逆段部をL字状の段部41aを設け、これに対向する側の第2固定部材担体42には、垂直部18cから真っ直ぐに垂れる垂直面部42aを形成している。そして、これらの間には、馳部を掴むように略つ字状に折曲した掴み部43aを下端に有した第3固定部材担体43を設け、第2固定部材担体42の外側(反第3固定部材担体43側)には、L字状に折り曲げ形成された爪部を下端に設けた第4固定部材担体44を設けて、これら4つの固定部材担体41,42,43,44をボルト19ナット20で締め付けて固定する。上記爪部44aは、第2固定部材担体の垂直面部42aに設けた透孔42bを介して第1固定部材担体41及び第3固定部材担体43側に突出して、下葺屋根12の馳部を締め付ける。
図8は、下葺屋根12が丸馳でも角馳でも固定可能な取付け金具11を示す。すなわち、この取付け金具11では、図1に示した取付け金具11と同様に、固定部材15は、同一形状の左右一対の固定部材担体45,45からなるが、各固定部材担体45の締め付け部45bを、垂直部45cの下端から略4分の3円弧状に形成して、その先を、斜め下方に向けて延設し、外側から内側にかけて接地片45aを延設して構成する。
取付ける吊子17は、角馳であるもよい。
図9は、吊子17を断熱部材16に取付けるのにボルトを用いない取付け金具11を示し、この取付け金具11は、図10に示したように、断熱部材16の摺動溝26に吊子17を差し込むだけで取付けを行い、摺動範囲を規制するものである。
すなわち、吊子17は、垂直片部33の長さ方向の一端部に、折り曲げ形成したストッパ片46を設け、他端部に、一側面がわに打ち出し形成した横断面三角形状の抜け止め凸部47を設けている。該抜け止め凸部47部位の厚みを断熱部材16の摺動溝26の幅よりも若干厚く設定し、この抜け止め凸部47側から一度差し込むと、抜けないような寸法に設定している。
その他の部位については、図1から図5に示した取付け金具11と同一である。
抜け止め凸部47に代えて、図11に示したように、切り起しからなる抜け止め片48を設けるもよい。また、ストッパ片46に代えて、吊子17を構成する金属板の重合状態を保持するリベット49を、ストッパと兼用するもよい。
さらに、上記ストッパ片46同士、抜け止め凸部47同士、又はリベット49同士を吊子17の両端部に形成するも、あるいはこれらを適宜組み合わせるもよい。さらにまた、上記摺動溝26の両端部を、相対する面を対称的に傾斜させて、端部側ほど幅広に形成し、吊子17を差し込みやすくするもよい。
図12は、吊子17形態の他の例を示し、図12(a)に示したように、第1抜け止め片34を上述例とは反対側、すなわち、第2抜け止め片35と同一方向に形成するもよい。換言すれば、上記断熱部材16の摺動溝26に、左右方向に突出するコ字状の突レール部50(図中には、斜めの平行線を付す。以下同じ)を形成し、上記吊子17には、上下に配設された2つの抜け止め片34,35と、これらを連結する垂直部51aとからなり、上記突レール部50上を摺動する摺動部51を設けた構成である。
このように構成しても、各抜け止め片34,35で少なくとも二段階の抜け止めができるとともに、2つの抜け止め片34,35が断熱部材16の一部を上下に挟むように位置するので、吊子17の上下方向での位置が積極的に規制され、定められた軌道を確保することになり、吊子17の安定性は良好で、吊子17の摺動動作は円滑である。
図12(b)は、3つの抜け止め片52,53,54を形成し、上記のように断熱部材16の摺動溝26に、左右方向に突出する突レール部50を形成し、上記吊子17には、上下に配設された2つの抜け止め片52,53と、これらを連結する垂直部51aとからなり、上記突レール部50上を摺動する摺動部51を設けた例である。
すなわち、馳部32の下に垂らした垂下片部33の一部から左右方向の一方に延設した第1抜け止め片52と、該第1抜け止め片52から垂設した垂直部51aと、この垂直部51aの下端から左右方向の他方に延設した第2抜け止め片53と、該第2抜け止め片53の先端から若干下に段違い部55を設けて、この先を斜め上方に向けて延設した第3抜け止め片54とを有する。
図12(c)も、3つの抜け止め片56,57,58を形成し、上記のように断熱部材16の摺動溝26に、左右方向に突出する突レール部50を形成し、上記吊子17には、上下に配設された2つの抜け止め片56,57と、これらを連結する垂直部51aとからなり、上記突レール部50上を摺動する摺動部51を設けた例である。
図12(d)は、4つの抜け止め片59,60,61,62を形成し、上記のように断熱部材16の摺動溝26に、左右方向に突出する突レール部50を形成し、上記吊子17には、上下に配設された2組の抜け止め片59及び61,60及び62と、これらを連結する垂直片51aとからなり、上記突レール部50上を摺動する摺動部51を設けた例である。
そしてこの場合には、各抜け止め片59,60,61,62は、同一の金属板で一体に形成されるものの、吊子17は2枚の金属板を組み合わせて構成する。すなわち、図13に示したように、1枚の金属板(第1吊子担体17a)は、馳部32を有し、この馳部32の下端から垂下片部63を延設し、この下側部分を、前後方向に二分して、それぞれ左右異方向に折曲して、水平片部64,64を形成する。
他の金属板(第2吊子担体17b)は、第1吊子担体17aの中間部より下側を被覆しつつ、上記各抜け止め片59,60,61,62を形成するもので、上記水平片部64を包み込むようにして下端位置の2つの抜け止め片61,62を形成し、その先を垂下片部63に沿って立ち上げて、その先を、外側に折曲したのち下側に折り返し、二重構造の2つの抜け止め片59,60を形成し、先端縁を重合状態で垂下させる。
各吊子担体17a,17bは、図13に仮想線で示したように、リベット65やスポット溶接、ストッパをかねたリベット等の適宜手段で一体化する。
なお、この発明の構成と、上記一形態の構成との対応において、
この発明の下地材は、上記一形態の下葺屋根12に対応し、
以下同様に、
抜け止め片は、第1抜け止め片34,52、第2抜け止め片35,53、第3抜け止め片54に対応し、
摺動部の垂直片は、垂直部51aに対応するも、
この発明は、上記一形態の構成のみに限定されるものではなく、その他の形態を採用し得る。
屋根板取付け金具の斜視図。 屋根の断面図。 屋根板取付け金具の側面図。 屋根板取付け金具の分解斜視図。 屋根板取付け金具の縦断面図。 屋根板取付け金具の一部拡大断面図。 他の例に係る屋根板取付け金具の断面図。 他の例に係る屋根板取付け金具の断面図。 他の例に係る屋根板取付け金具の斜視図。 図9の屋根いた取付け金具の吊子の取付け方を示す説明図。 他の例に係る吊子の横断面図。 他の例に係る屋根板取付け金具の要部正面図。 図12(d)に示した吊子の斜視図。
符号の説明
11…屋根板取付け金具
12…下葺屋根
13a…屋根板
15…固定部材
16…断熱部材
17…吊子
26…摺動溝
34…第1抜け止め片
35…第2抜け止め片
36…長孔
50…突レール部
51…摺動部
51a…垂直部
52…第1抜け止め片
53…第2抜け止め片
54…第3抜け止め片
56,57,58,59,60,61,62…抜け止め片

Claims (3)

  1. 下地材の上に固定される固定部材と、該固定部材上に取付けられる断熱部材と、該断熱部材上に上記固定金具とは非接触の状態で取付けられる吊子とを有し、上記断熱部材の左右方向の中間位置には、摺動溝を形成して上記吊子の馳部から垂設された垂下片部を屋根板の長さ方向に摺動可能に保持するとともに、上記吊子には、左右方向に突出して吊子が上へ抜けるのを防止する抜け止め片を設けた屋根板取付け金具であって、
    上記垂下片部には、吊子を摺動可能に取付けるべくボルトを通すための長孔を形成するとともに、
    該長孔より下の垂下片部下端位置に、左右方向のうち吊子における馳部の先端の方向と同一方向に突出する抜け止め片を形成し、
    長孔よりも上の垂下片部中間位置に、垂下片部下端位置の抜け止め片と反対側の方向に突出する抜け止め片を形成した
    屋根板取付け金具。
  2. 2個の抜け止め片を有する前記吊子が、1枚の金属板を折曲して一体に形成されたものである
    請求項1記載の屋根板取付け金具。
  3. 前記請求項1または請求項2に記載の屋根板取付け金具を用いた
    屋根構造。
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